JP2024525455A - 高含水量の生物医学的デバイス - Google Patents

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ディベラ、ジュニア、ジェイムズ、アンソニー
- ヤン シー、フェン
アール. ミス、マーク
カレン、リンジー
タフト、サンドラ
クマル アワスティー、アロク
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ボシュ + ロム アイルランド リミテッド
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Abstract

生物医学的デバイスが開示される。生物医学的デバイスは、(a)ポリマー骨格と、ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(b)1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含有する、生物医学的デバイス形成混合物の重合生成物を含む。
【選択図】なし

Description

優先権の主張
本出願は、2021年6月30日に出願された「High Water Content Biomedical Devices」と題する米国仮特許出願第63/217,006号の優先権を主張し、その内容は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
コンタクトレンズは着用者にとって可能な限り快適であることが非常に望ましい。コンタクトレンズの製造業者は、レンズの快適性を向上させることに継続的に取り組んでいる。それにもかかわらず、コンタクトレンズを着用している多くの人々は、一日中、特に一日の終わり頃に、乾燥又は眼への刺激を依然として感じる。濡れが不十分なレンズは、いずれかの時点で、レンズ着用者に著しい不快感を引き起こす。このような不快感を和らげるために、必要に応じて、湿潤点眼液を使用することができるが、そもそもこのような不快感が生じないことがもちろん望ましい。
グリコサミノグリカン(GAG)は、繰り返し二糖単位で構築された多糖の群である。高い極性及び水との親和性により、それらは、ヒト及び動物の身体の多くのシステムで見ることができる。例えば、GAGは、細胞の表面上、及び皮膚、軟骨、及び肺などの動物生体の細胞外マトリックス中で生じる。
GAGは、各々、ウロン酸及びヘキソサミンからなる繰り返し基礎二糖構造を含み、かつ任意選択的に様々な程度に硫酸化される化学構造を有する。GAGは、それらを構成する二糖に応じて、主に、コンドロイチン硫酸又はデルマタン硫酸で構成される化合物の第1のグループ、ヘパラン硫酸又はヘパリンで構成される化合物の第2のグループ、及びヒアルロン酸化合物の第3のグループ、の3つのグループに分類される。例えば、コンドロイチン硫酸又はデルマタン硫酸で構成される化合物は、二糖類:ウロン酸(グルクロン酸又はイズロン酸)(β1→3)N-アセチルガラクトサミンからなり、ヘパラン硫酸又はヘパリンで構成される化合物は二糖類:ウロン酸(グルクロン酸又はイズロン酸)(β1→4)N-アセチルグルコサミンからなり、ヒアルロン酸は二糖類:グルクロン酸(β1→3)N-アセチルグルコサミンからなる。加えて、硫酸化による修飾との組み合わせにより、構造は非常に多様である。
これらのGAGは、分子サイズ及び硫酸化パターンに応じて、特徴的な粘弾性に由来する物理化学的特性、及び様々な機能的タンパク質との相互作用によって媒介される生物学的特性の両方を有する生物学的材料として知られている。
例示的な実施形態によれば、生物医学的デバイスは、(a)ポリマー骨格と、ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(b)1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、生物医学的デバイス形成混合物の重合生成物を含む。
別の例示的な実施形態によれば、生物医学的デバイスを作製する方法は、(a)(i)ポリマー骨格と、ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(ii)1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、生物医学的デバイス形成混合物を提供することと、(b)混合物を重合条件に供して、重合された生物医学的デバイスを提供することと、(c)重合された生物医学的デバイスを水和させることと、を含む。
本明細書に記載の様々な非限定的な例示的な実施形態は、ポリマー骨格と、ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーから得られる生物医学的デバイスを対象とし、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと重合される。
コンタクトレンズなどの生物医学デバイスの分野では、例えば、酸素透過性、濡れ性、材料強度、及び安定性などの様々な物理的及び化学的特性は、使用可能なコンタクトレンズを提供するために慎重にバランスをとらなければならない要因のほんの一部にすぎない。例えば、角膜は、大気との接触からその酸素供給を受けるため、良好な酸素透過性は、ある特定のコンタクトレンズ材料にとって重要な特徴である。濡れ性は、レンズが十分に濡れていない場合、潤滑されたままではないため、眼に快適に着用できないという点でも重要である。したがって、最適なコンタクトレンズは、少なくとも優れた酸素透過性及び優れた涙液濡れ性の両方を有するであろう。
高含水量のレンズは、より柔らかく、より滑らかで、着用するのがより快適であるが、このようなレンズは、コンタクトレンズの快適で安全な着用を提供するのに有用な1つ以上の特性を有しない場合がある。ヒドロゲルは、コンタクトレンズ及び眼内レンズを含む、多くの生物医学的用途のための望ましいクラスの材料を表す。ヒドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和架橋ポリマー系である。シリコーンヒドロゲルは、既知のクラスのヒドロゲルであり、シロキシ含有材料を含有することを特徴とする。非シリコーンヒドロゲルと比較したシリコーンヒドロゲルの利点は、シロキシ含有モノマーを含むため、シリコーンヒドロゲルが典型的により高い酸素透過性を有することである。例えば、以下の表1に示される現在入手可能な非シリコーンヒドロゲルは、以下の含水量及び酸素透過性(Dk)を有する。
本明細書の例示的な実施形態に記載の生物医学的デバイスは、上記の非シリコーンヒドロゲルの欠点を克服し、有利には、以下に記載されるような高含水量及び/又は高酸素透過性(Dk)を有する。したがって、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、身体との長期接触のための、好適な物理的特性及び化学的特性の両方、例えば、酸素透過性、潤滑性、及び濡れ性を呈する。更に、生物医学的デバイスの作製に使用されるグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、有利には、より少ない酵素的分解、酸化的分解、及び熱分解を呈し、そのため、より高い安定性、より長い貯蔵寿命、及び所望の立体配座の剛性を呈すると考えられる。
本明細書に開示される生物医学的デバイスは、体組織又は体液と直接接触することを意図する。本明細書で使用される場合、「生物医学的デバイス」という用語は、哺乳類組織若しくは体液中又は哺乳類組織若しくは体液上のいずれかで、好ましくはヒト組織若しくは体液中又はヒト組織若しくは体液上で使用されるように設計されている任意の物品である。生物医学的デバイスの代表的な例としては、人工尿管、ダイアフラム、子宮内避妊器具、心臓弁、カテーテル、義歯ライナー、人工器官、及び眼用レンズ用途が挙げられるが、これらに限定されず、ここでは、レンズは、例えば、眼内デバイス及びコンタクトレンズなどの眼の中及び眼の上に直接配置することを意図している。例示的な一実施形態では、生物医学的デバイスは、眼科デバイス、詳細には、コンタクトレンズ、及びより詳細には、シリコーンヒドロゲルから作製されたコンタクトレンズである。
本明細書で使用される場合、「眼用デバイス」という用語は、眼の中及び眼の上に存在するデバイスを指す。これらのレンズは、光学補正、創傷の治療、薬物送達、診断機能、又は美顔の向上若しくは効果、又はこれらの特性の組み合わせを提供することができる。有用な眼用デバイスとしては、ソフトコンタクトレンズ、例えば、ソフトなヒドロゲルソフトレンズ、ソフトな非ヒドロゲルソフトレンズなど、ハードコンタクトレンズ、例えば、ハードな気体透過性ハードレンズ材料など、眼内レンズ、オーバーレイレンズ(overlay lense)、眼内挿入物、光学挿入物などの、眼用レンズが挙げられるが、これらに限定されない。当業者によって理解されるように、レンズが壊れることなくそれ自体に折り返すことができる場合、レンズは「ソフト」であるとみなされる。
非限定的な例示的な実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、高含水量の生物医学的デバイスであるであろう。例えば、例示的な実施形態では、高含水量の生物医学的デバイスは、少なくとも約80重量パーセントの平衡含水量を有するであろう。別の例示的な実施形態では、高含水量の生物医学デバイスは、約80重量パーセント~約90重量パーセントの平衡含水量を有するであろう。
別の非限定的な例示的な実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、高い酸素透過度(Dkとも称される)を呈するであろう。例えば、例示的な一実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、少なくとも約60の酸素透過度を呈するであろう。例示的な一実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、少なくとも約70の酸素透過度を呈するであろう。例示的な一実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、約60~約80のDk(又はbarrer)単位で報告される酸素透過性を呈するであろう。
例示的な一実施形態では、本明細書の例示的な実施形態に記載される生物医学的デバイスは、前述の範囲のいずれかにおける、高含水量を含有し、高酸素透過性を呈するであろう。例えば、例示的な実施形態では、本明細書に開示される生物医学デバイスは、少なくとも約80重量パーセントの平衡含水量を有し、少なくとも約60の酸素透過度を呈するであろう。別の例示的な実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、少なくとも約80重量パーセントの平衡含水量を有し、少なくとも約70の酸素透過度を呈するであろう。例示的な一実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、約80重量パーセント~約90重量パーセントの平衡含水量を有し、約60~約80の酸素透過度を呈するであろう。
非限定的な例示的な実施形態では、本明細書に開示される生物医学的デバイスは、(a)ポリマー骨格と、ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(b)1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、生物医学的デバイス形成混合物の重合生成物から形成される。
グリコサミノグリカン(GAG)は、多くの交互サブユニットを有する1つの分子である。一般に、GAGは、式A-B-A-B-A-Bによって表され、式中、Aは、ウロン酸であり、Bは、O-又はN-硫酸化のいずれかであっても、なくてもよいアミノ糖であり、A単位及びB単位は、エピマー含有量又は硫酸化に関して不均一であり得る。ウロン酸を含有する任意の天然又は合成ポリマーを使用することができる。他のGAGは、異なる糖で硫酸化されている。一般に理解されている構造、例えば、コンドロイチン硫酸(例えば、コンドロイチン4-及び6-硫酸)、ヘパラン、ヘパリン硫酸、ヘパロサン(heparosan)、デルマタン、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸又はその塩、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム又はヒアルロン酸カリウム、ケラタン硫酸、並びに他の二糖類、例えば、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、マンノビオース、及びキトビオースなどを有する、多くの異なるタイプのGAGが存在する。グリコサミノグリカンは、Sigma、及びHTL Biotechnology(フランス)などの多くの他の生化学サプライヤーから購入することができる。例えば、例示的な実施形態では、GAGは、ヒアルロン酸又はその塩である。例示的な別の実施形態では、GAGは、コンドロイチン硫酸である。
GAGは、エチレン性不飽和反応物残基を骨格上にグラフトするための反応性官能基をポリマー骨格内に有するであろう。ポリマー骨格における好適な反応性官能基としては、カルボキシレート含有基、ヒドロキシル含有基、水素化シリコーン基、チオールなどの硫黄含有基、及びアリル基、ビニル基、アクリレート、メタシレート、メタクリルアミドなどの重合性官能基を含む他の基が挙げられる。加えて、GAGの糖環は、開環させて、更なる官能化のためのアルデヒドを形成することができる。本明細書で使用するためのGAGは、約10,000~約3,000,000ダルトン(Da)の範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000であり、上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は最大約2,800,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
ヒアルロン酸は、交互のβ-(1,4)及びβ-(1,3)グリコシド結合を介して連結された、2つの代替的に連結された糖、D-グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンから構成される、周知の、天然に存在する水溶性生分解性ポリマーである。ヒアルロン酸は、非硫酸化GAGである。ポリマーは、親水性であり、比較的低い溶質濃度では水溶液中で高粘度である。それは、ナトリウム塩であるヒアルロン酸ナトリウムとして自然発生することが多い。しかしながら、例えば、ヒアルロン酸カリウムなどの他の塩が本明細書で企図される。市販のヒアルロナン及びその塩を調製する方法は、周知である。ヒアルロナンは、Seikagaku Company、Clear Solutions Biotech,Inc.、Pharmacia Inc.、Sigma Inc.、及び他の多くのサプライヤー、HTL Biotechnology、Contipro and Bloomage Biotechnology Corporationから購入することができる。ヒアルロン酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。

したがって、ヒアルロン酸中の繰り返し単位は、以下のようにすることができる。
概して、ヒアルロン酸又はその塩は、約2~約1,500,000個の二糖単位を有することができる。一実施形態では、ヒアルロン酸又はその塩は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000であり、上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は最大約2,800,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
コンドロイチン硫酸は、GlcA-β(1,3)-GalNAc-β(1,4)グリコシド結合によって配列中に配置されたβ-D-グルクロン酸(GlcA)及びN-アセチル-β-D-ガラクトサミン(GalNAc)単位を繰り返すことで構成される直鎖硫酸化多糖である。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、以下の式で表される構造の1つ以上の繰り返し単位を有する。
例示的な一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、硫酸コンドロイチンは、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000であり、上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
一実施形態では、ダルマタン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、ダルマタン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000であり、上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
例示的な実施形態では、ヘパリン及びヘパリン硫酸は、以下の式によって表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、ヘパリン及びヘパリン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000であり、上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
実施形態では、ケラタン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、ケラタン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000であり、上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000であり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
GAGのポリマー骨格中の反応性官能基上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基は、エチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーに由来する。一実施形態では、エチレン性不飽和反応物含有残基は、メタクリレート含有残基である。少なくとも1つの反応性末端基は、GAGのポリマー骨格中の相補的反応性官能基上にグラフトすることができる反応性官能基を含む。エチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーの好適な反応性官能基としては、例えば、ハロゲン、無水物、アミノ基、アルデヒド基、カルボン酸基、アルコール基、チオール基、ヒドラジド基、グリシジル基などが挙げられる。非限定的な例示的な一実施形態では、エチレン性不飽和反応物含有残基は、例えば、無水メタクリル酸、メタクリロイルクロリド、2-イソシアノエチルメタクリレート、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、3-(クロロジメチルシリル)プロピルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリロイルヒドラジド、アミノエチルメタクリレート、ビニルクロロホルメート、アリルクロリド、アクリロイルクロリド、及び無水アクリル酸から由来し得る。しかしながら、GAGのポリマー骨格上にエチレン性不飽和反応物含有残基を形成するための他のモノマーが企図され、前述のリストは、単なる例示である。
本明細書に開示されるグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、グリコサミノグリカンのポリマー骨格中の相補的反応性官能基上にエチレン性不飽和反応基を含む1つ以上のモノマーの少なくとも1つの反応性末端基をグラフトすることによって得ることができる。例えば、例示的な一実施形態では、エチレン性不飽和反応基を含む1つ以上のモノマーの無水物基を、グリコサミノグリカンのポリマー骨格中のカルボン酸基上にグラフトすることができる。非限定的な例示的な実施形態では、グラフト重合反応によって、約0.5~約50%の範囲のグラフト化度、すなわち、エチレン性不飽和反応物含有残基を含有するポリマー骨格中の側鎖の数を得ることができる。別の例示的な実施形態では、グラフト化度は、約2~約30%の範囲であり得る。別の例示的な実施形態では、グラフト化度は、約5~約20%の範囲であり得る。更に別の例示的な実施形態では、グラフト化度は、約5~約15%の範囲であり得る。更に別の例示的な実施形態では、グラフト化度は、約5~約10%の範囲であり得る。
一般に、GAG、及びエチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーを、反応混合物に順次又は同時に添加することができる。この反応は、グリコサミノグリカンのポリマー骨格上にグラフトされた生成物のエチレン性不飽和反応物含有残基の収率を最大化させるための反応を完了させるために、好適な温度で、そのための期間にわたって実施することができる。例えば、好適な温度及び期間は、約10~約40℃の範囲の温度、及び約4時間~約48時間の範囲の期間を含む。例示的な実施形態では、好適な温度及び期間は、約15~約25℃の範囲の温度、及び約8時間~約24時間の範囲の期間を含む。
例示的な実施形態では、グリコサミノグリカンは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約5重量%の範囲の量で反応混合物中に添加することができる。例示的な一実施形態では、グリコサミノグリカンは、反応混合物の総重量に基づいて、約1重量%~約3重量%の範囲の量で反応混合物中に添加することができる。
例示的な実施形態では、エチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーを、反応混合物の総重量に基づいて、約0.1重量%~約5重量%の範囲の量で反応混合物に添加することができる。例示的な一実施形態では、エチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーを、反応混合物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約2重量%の範囲の量で反応混合物に添加することができる。
非限定的な例示的な実施形態では、エチレン性不飽和反応物含有残基は、上述のメタクリレート含有モノマーに由来するメタクリレート含有残基であり、メタクリル化度は、約0.5~約50%の範囲であり得る。別の例示的な実施形態では、メタクリル化度は、約2~約30%の範囲であり得る。更に別の例示的な実施形態では、メタクリル化度は、約5~約15%の範囲であり得る。
得られたグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーであり得る。例示的な一実施形態では本明細書に開示されるグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、約20,000~約6,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、上限は、約100,000、約150,000、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、約2,000,000、約3,000,000、約4,000,000、約5,000,000、又は最大約6,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
得られたグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.1~約2重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在し得る。別の実施形態では、得られたグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.25~約1.5重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在し得る。
非限定的な例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物に含めるための好適な1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーとしては、例えば、1つ以上の非シリコーン親水性モノマーが挙げられる。1つ以上の非シリコーン親水性モノマーの代表的な例としては、不飽和カルボン酸、アクリルアミド、ビニルラクタム、ポリ(アルキレンオキシ)(メタ)アクリレート、ヒドロキシル含有(メタ)アクリレート、親水性ビニルカーボネート、親水性ビニルカルバメート、親水性オキサゾロン、及び重合性基で官能化されたポリ(アルケングリコール)など、並びにこれらの混合物が挙げられる。不飽和カルボン酸の代表的な例としては、メタクリル酸、アクリル酸など、及びこれらの混合物が挙げられる。アミドの代表的な例としては、アルキルアミド、例えば、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミドなど、並びにこれらの混合物が挙げられる。環状ラクタムの代表的な例としては、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニル-2-ピペリドンなど、及びこれらの混合物が挙げられる。ヒドロキシル含有(メタ)アクリレートの代表的な例としては、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、グリセロールメタクリレートなど、及びこれらの混合物が挙げられる。官能化ポリ(アルケングリコール)の代表的な例としては、モノメタクリレート又はジメタクリレート末端キャップを含有する様々な鎖長のポリ(ジエチレングリコール)が挙げられる。一実施形態では、ポリ(アルケングリコール)ポリマーは、少なくとも2つのアルケングリコールモノマー単位を含有する。更なる例は、米国特許第5,070,215号に開示されている親水性ビニルカーボネートモノマー又はビニルカルバメートモノマー、及び米国特許第4,910,277号に開示されている親水性オキサゾロンモノマーである。他の好適な親水性モノマーは、当業者には明らかであろう。前述の非シリコーン含有親水性モノマーの混合物は、本明細書のモノマー混合物中でも使用することができる。
例示的な一実施形態では、1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーは、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約30~約90重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在し得る。別の例示的な実施形態では、1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーは、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約45~約75重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在し得る。
例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物は、1つ以上の疎水性モノマーを更に含むことができる。好適な疎水性モノマーとしては、例えば、エチレン性不飽和疎水性モノマー、例えば、(メタ)アクリレート含有疎水性モノマー、N-アルキル(メタ)アクリルアミド含有疎水性モノマー、アルキルビニルカーボネート含有疎水性モノマー、アルキルビニルカルバメート含有疎水性モノマー、フルオロアルキル(メタ)アクリレート含有疎水性モノマー、N-フルオロアルキル(メタ)アクリルアミド含有疎水性モノマー、N-フルオロアルキルビニルカーボネート含有疎水性モノマー、N-フルオロアルキルビニルカルバメート含有疎水性モノマー、シリコーン含有(メタ)アクリレート含有疎水性モノマー、(メタ)アクリルアミド含有疎水性モノマー、ビニルカーボネート含有疎水性モノマー、ビニルカルバメート含有疎水性モノマー、スチレン含有疎水性モノマー、及びポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート含有疎水性モノマーなど、並びにこれらの混合物が挙げられる。本明細書で使用する場合、「(メタ)」という用語は、任意選択のメチル置換基を表す。したがって、「(メタ)アクリレート」などの用語は、メタクリレート又はアクリレートのいずれかを表し、「(メタ)アクリルアミド」は、メタクリルアミド又はアクリルアミドのいずれかを表す。
非限定的な例示的な一実施形態では、1つ以上の疎水性モノマーは、式Iの構造によって表され、

式中、Rが、メチル又は水素であり、Rが、-O-又は-NH-であり、R及びRが、独立して、-CH-、-CHOH-、及び-CHR-からなる群から選択される二価ラジカルであり、R及びRが、独立して、分岐C-Cアルキル基であり、Rが、水素又は-OHであり、nが、少なくとも1の整数であり、m及びpが、独立して、0又は少なくとも1の整数であり、ただし、m、p、及びnの合計が、2、3、4、又は5である。
式Iの構造によって表される1つ以上の疎水性モノマーの代表的な例としては、4-t-ブチル-2-ヒドロキシシクロヘキシルメタクリレート(TBE)、4-t-ブチル-2-ヒドロキシシクロペンチルメタクリレート、4-t-ブチル-2-ヒドロキシシクロヘキシルメタクリルアミド(TBA)、6-イソペンチル-3-ヒドロキシシクロヘキシルメタクリレート、2-イソヘキシル-5-ヒドロキシシクロペンチルメタクリルアミド、4-t-ブチルシクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、アダムンチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、及びベンジルメタクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、1つ以上の疎水性モノマーは、式Iの化合物を含み、式中、Rが、-CH-であり、mが、1又は2であり、pが、0であり、m及びnの合計が、3又は4である。
例示的な実施形態では、1つ以上の疎水性モノマーは、混合物の総重量に基づいて、約0.5~約25重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在するであろう。別の実施形態では、1つ以上の疎水性モノマーは、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約1~約10重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在するであろう。
非限定的な例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物は、1つ以上の架橋剤を更に含む。本明細書での使用に好適な架橋剤は、当業者に既知である。例示的な実施形態では、1つ以上の架橋剤は、2つ以上の反応性官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である。実施形態では、1つ以上の架橋剤は、少なくとも2つの重合性官能基を有する。架橋剤の代表的な例としては、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、グリコールジメタクリレートのビニルカーボネート誘導体、及びメタクリルオキシエチルビニルカーボネートが挙げられる。しかしながら、他の架橋剤が企図され、前述のリストは単なる例である。
例示的な実施形態では、1つ以上の架橋剤は、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約5重量%未満、及び概して約2重量%未満、例えば、約0.1~約5重量%、又は約0.1~約2重量%の量で使用される。
例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物は、1つ以上の湿潤剤を更に含み得る。一実施形態では、好適な1つ以上の湿潤剤としては、例えば、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(N-ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリル酸)(PAA)を含有するポリマーなどのカルボン酸官能性を含有するポリマー、前述のコポリマーなどが挙げられる。湿潤剤の別の好適なクラスは、非高分子湿潤剤を含む。このような湿潤剤の代表的な例としては、グリセリン、プロピレングリコール、並びに他の非高分子ジオール及びグリコールが挙げられる。
例示的な実施形態では、1つ以上の湿潤剤は、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0~約10重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在することができる。別の実施形態では、1つ以上の湿潤剤は、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.1~約10重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在することができる。更に別の実施形態では、1つ以上の湿潤剤は、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.5~約5重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在することができる。
例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物は、末端官能化された界面活性剤などの1つ以上の界面活性剤を更に含むことができる。好適な末端官能化された界面活性剤は、例えば、1つ以上の末端官能化されたポリエーテルを含む。末端官能化されるべき有用なポリエーテルは、1つ以上の(-O-R-)繰り返し単位を有する1つ以上の鎖又はポリマー成分を含み、式中、Rは、2個~約6個の炭素原子を有するアルキレン基又はアリーレン基である。ポリエーテルは、異なる比のエチレンオキシド(EO)及びプロピレンオキシド(PO)の成分から形成されたブロックコポリマーに由来し得る。このようなポリエーテル及びそれらのそれぞれの成分断片は、異なる結合した疎水性及び親水性の化学官能基の部分及び断片を含み得る。
末端官能化され得る好適なポリエーテルの代表的な例は、ポロキサマーブロックコポリマーである。ポロキサマーブロックコポリマーの1つの特定のクラスは、Pluronic(BASF Wyandotte Corp.,Wyandotte,Mich.)という商標で入手可能なものである。ポロキサマーとしては、Pluronics及び逆Pluronicsが挙げられる。Pluronicsは、一般に式IIで表されるようなポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)ブロックからなる一連のABAブロックコポリマーであり、
HO(CO)(CO)(CO)H (II)
式中、aが、独立して、少なくとも1であり、bが、少なくとも1である。
逆Pluronicsは、一般に式IIIで表されるようなポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)ブロックからなる一連のBABブロックコポリマーであり、
HO(CO)(CO)(CO)H (III)
式中、aが、少なくとも1であり、bが、独立して、少なくとも1である。ポリ(エチレンオキシド)(PEO)ブロックは、親水性であるのに対し、ポリ(プロピレンオキシド)(PPO)ブロックは、本質的に疎水性である。各一連のポロキサマーは、最終的に材料の親水性-親油性バランス(HLB)を決定するPEOとPPOとの異なる比を有し、すなわち、異なるHLB値は、a及びbの異なる値に基づいており、aは、分子中に存在する親水性ポリ(エチレンオキシド)単位(PEO)の数を表し、bは、分子中に存在する疎水性ポリ(プロピレンオキシド)単位(PPO)の数を表す。
ポロキサマー及び逆ポロキサマーは、末端官能化され得る末端ヒドロキシル基を有する。末端官能化されたポロキサマーの例は、本明細書において以下で考察されるように、米国特許出願公開第2003/0044468号に開示されているようなポロキサマージメタクリレート(例えば、Pluronic(登録商標)F127ジメタクリレート)である。他の例としては、米国特許第6,517,933号に開示されている、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのグリシジル末端コポリマーが挙げられる。
末端官能化され得る好適なポリエーテルの別の例は、ポロキサミンブロックコポリマーである。ポロキサマー及び逆ポロキサマーが(末端ヒドロキシル基に基づいて)二官能性分子であるとみなされる一方で、ポロキサミンは、四官能性形態にあり、すなわち、これらの分子は、一級ヒドロキシル基で終端し、かつ中央のジアミンによって結合された四官能性ブロックコポリマーである。ポロキサミンブロックコポリマーの1つの特定のクラスは、Tetronic(BASF)という商標で入手可能なものである。ポロキサミンとしては、Tetronic及び逆Tetronicsが挙げられる。ポロキサミンは、式IVの一般構造を有し、

式中、aが、独立して、少なくとも1であり、bが、独立して、少なくとも1である。
ポロキサマー及び/又はポロキサミンは、分子の末端に所望の反応性を提供するように官能化される。官能性は、様々であり得、官能化されたPEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーの意図される使用に基づいて決定される。すなわち、PEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーを反応させて、意図するデバイス形成モノマー混合物と相補的である末端官能性を提供する。本明細書で使用されるブロックコポリマーという用語は、ポリマー骨格中に2つ以上のブロックを有するポロキサマー及び/又はポロキサミンを意味すると理解されるべきである。
一般に、官能性末端基の選択は、混合物中の反応性分子の官能基によって決定される。例えば、反応性分子がカルボン酸基を含む場合、グリシジルメタクリレートは、メタクリレート末端基を提供することができる。反応性分子がヒドロキシ官能基又はアミノ官能基を含む場合、イソシアナトエチルメタクリレート又は(メタ)アクリロイルクロリドは、メタクリレート末端基を提供することができ、ビニルクロロギ酸は、ビニル末端基を提供することができる。エチレン性不飽和末端基と反応性分子との多彩な好適な組み合わせが当業者には明らかであろう。例えば、官能基は、アミン、ヒドラジン、ヒドラジド、チオール(求核基)、カルボン酸、イミドエステルを含むカルボン酸エステル、オルトエステル、カーボネート、イソシアネート、イソチオシアネート、アルデヒド、ケトン、チオン、アルケニル、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、スルホン、マレイミド、ジスルフィド、ヨード、エポキシ、スルホネート、チオスルホネート、シラン、アルコキシシラン、ハロシラン、及びホスホロアミデートから選択される部分を含み得る。これらの基のより具体的な例としては、スクシンイミジルエステル又はカーボネート、イミダゾリルエステル又はカーボネート、ベンゾトリアゾールエステル又はカーボネート、p-ニトロフェニルカーボネート、ビニルスルホン、クロロエチルスルホン、ビニルピリジン、ピリジルジスルフィド、ヨードアセトアミド、グリオキサール、ジオン、メシレート、トシレート、及びトレシレートが挙げられる。また、他の活性化されたカルボン酸誘導体、並びに上記の部分のいずれかの水和物又は保護された誘導体(例えば、アルデヒド水和物、ヘミアセタール、アセタール、ケトン水和物、ヘミケタール、ケタール、チオケタール、チオアセタール)が挙げられる。好ましい求電子基としては、スクシンイミジルカーボネート、スクシンイミジルエステル、マレイミド、ベンゾトリアゾールカーボネート、グリシジルエーテル、イミダゾイルエステル、p-ニトロフェニルカーボネート、アクリレート、トレシレート、アルデヒド、及びオルトピリジルジスルフィドが挙げられる。
PEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーを末端官能化することができる反応順序の代表的な例を以下に記載する。
本明細書には、PEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーのための官能化された末端を提供するための、ある特定の例示的であるが非限定的である反応の例が更に提供される。当業者であれば余計な回数の実験を行うことなく他の反応法を決定することができることを理解されたい。また、示される特定のブロックコポリマー分子のいずれも、参照される材料を多分散させた集団の1本のみの鎖長であることも理解されるべきである。
例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物は、PEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーのうちの1つ以上を含む。モノマー混合物中で使用され得るこのようなコポリマーの一例は、Pluronic(登録商標)F127、[(ポリエチレンオキシド)99-(ポリプロピレンオキシド)66-(ポリエチレンオキシド)99]という構造を有するブロックコポリマーである。このコポリマーの末端ヒドロキシル基が官能化されることにより、このコポリマーは、他の眼科デバイス形成モノマーと反応することが可能になる。別の例としては、以下の構造を有するPluronic 407ジメタクリレートが挙げられる。
例示的な実施形態では、末端官能化された界面活性剤は、少なくとも1つの末端官能化されたものを有するポロキサマー、少なくとも1つの末端官能化されたものを有する逆ポロキサマー、少なくとも1つの末端官能化されたものを有するポロキサミン、少なくとも1つの末端官能化されたものを有する逆ポロキサミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
例示的な実施形態では、界面活性剤は、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.01~約20重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在し得る。別の例示的な実施形態では、界面活性剤は、生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約1~約10重量%の範囲の量で生物医学的デバイス形成混合物中に存在し得る。
別の例示的な実施形態では、生物医学的デバイス形成混合物は、1つ以上の紫外線(UV)遮断剤を更に含むことができる。一実施形態では、有用なUV遮断剤は、以下の式の1つ以上の化合物を含む。

(2-プロペン酸,2-メチル,2-(4-ベンゾイル-3-ヒドロキシフェノキシ)-1-[(4-ベンゾイル3-ヒドロキシフェノキシ)メチルエステル)、
本明細書に開示される生物医学的デバイス形成混合物は、必要に応じて、本明細書に開示される例示的な実施形態の目的及び効果を損なわない範囲内で、抗酸化剤、着色剤、強化剤などの様々な添加剤、並びに当該技術分野で周知の他の成分を更に含有してもよい。
例示的な実施形態の生物医学的デバイス、例えば、コンタクトレンズ又は眼内レンズは、前述の生物医学的デバイス形成混合物を重合させて、その後、例えば、旋盤加工、射出成形、圧縮成形、切断などによって適切な形状に形成することができる生成物を形成することによって調製することができる。例えば、コンタクトレンズを製造する際、初期混合物をチューブ内で重合させて竿状物品を提供してもよく、その後、これらをボタンに切断する。次いで、ボタンをコンタクトレンズに旋盤加工してもよい。
代替として、コンタクトレンズなどの生物医学的デバイスは、例えば、スピンキャスト法及びスタティックキャスト法によって、混合物から鋳型、例えば、ポリプロピレン鋳型で直接成型されてもよい。スピンキャスト法は、米国特許第3,408,429号及び同第3,660,545号に開示され、スタティックキャスト法は、米国特許第4,113,224号、同第4,197,266号及び同第5,271,875号に開示されている。スピンキャスト法は、重合される混合物を鋳型に充填することと、混合物をUV光などの放射線源に曝露しながら、制御された方法で鋳型を回転させることと、を含む。スタティックキャスト法は、レンズの前側表面を形成するように成形された一方の鋳型部分及びレンズの後側表面を形成するように成形された他方の鋳型部分の2つの鋳型部分の間にモノマー混合物を充填することと、レンズを形成するために鋳型アセンブリ内に保持された状態で混合物を硬化させ、例えば混合物のフリーラジカル重合によってレンズを形成することと、を含む。
レンズ材料を硬化させるためのフリーラジカル反応技術の例としては、熱放射、赤外線放射、電子ビーム放射、ガンマ放射線、及び紫外線(UV)放射などが挙げられ、又はこのような技術の組み合わせが使用されてもよい。米国特許第5,271,875号は、後鋳型及び前鋳型によって画定される鋳型キャビティ内の完成したレンズの成形を可能にするスタティックキャスト法を記載している。追加の方法として、米国特許第4,555,732号は、レンズ前面及び比較的大きな厚さを有する成形物品を形成するために鋳型内でスピンキャストを施すことによって過剰な混合物を硬化させ、硬化したスピンキャスト物品の後部表面をその後、旋盤加工して、所望の厚さ及びレンズ後面を有するコンタクトレンズを提供するプロセスを開示している。
重合は、混合物を熱、及び/又は紫外線、可視光、若しくは高エネルギー放射線などの放射線に曝露することによって促進され得る。重合開始剤は、重合ステップを促進するために混合物中に含まれてもよい。フリーラジカル熱重合開始剤の代表的な例としては、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、過酸化ステアロイル、過酸化ベンゾイル、ペルオキシピバレート、及びペルオキシジカーボネートなどの有機過酸化物が挙げられる。代表的なUV開始剤は、当該技術分野で既知のものであり、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、Darocure(登録商法)1173、1164、2273、1116、2959、3331(EM Industries)、並びにIrgacure(登録商法)651、184、及び2959(Ciba-Geigy)、2,2’アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(VAZO 64)などを含む。一般に、開始剤は、全混合物の約0.01~約5重量パーセントの濃度で、混合物中で使用されることになる。
重合は、一般に、例えば、溶媒、例えば、水、又はメタノール、エタノール、若しくはプロパン-2-オールなどの1~4個の炭素原子を含むアルカノールを使用する溶媒又は分散液などの反応媒体中で行われる。あるいは、上記の溶媒のいずれかの混合物が使用されてもよい。
一般に、重合は、約15分間~約72時間、例えば、窒素又はアルゴンの不活性雰囲気下で行うことができる。所望される場合、得られた重合生成物は、真空下で、例えば、約5~約72時間乾燥させるか、又は使用前に水溶液中に放置することができる。
混合物の重合により、水和したときに、好ましくはヒドロゲルを形成するポリマーが得られる。ヒドロゲルレンズを製造するとき、混合物は、重合生成物が水和されて、ヒドロゲルを形成するときに最終的に水に置き換えられる、少なくとも1つの希釈剤を更に含んでもよい。使用される希釈剤の量は、約50重量%未満でなければならず、ほとんどの場合、希釈剤含有量は、約30重量%未満であろう。しかしながら、特定のポリマー系では、実際の限界は、希釈剤中の様々なモノマーの溶解度によって決定されることになる。光学的に透明なコポリマーを生成するためには、コモノマーと希釈剤、又は希釈剤と最終コポリマーとの間に視覚的な不透明性をもたらす相分離が生じないことが重要である。
更に、使用され得る希釈剤の最大量は、希釈剤が最終ポリマーに引き起こす膨潤の量によって異なるであろう。過度の膨潤は、希釈剤が水和時に水で置換されたときにコポリマーを崩壊するか、又は崩壊させる可能性がある。好適な希釈剤としては、エチレングリコール、グリセリン、液体ポリ(エチレングリコール)、アルコール、アルコール/水混合物、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、低分子量直鎖ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、乳酸のグリコールエステル、ホルムアミド、ケトン、ジアルキルスルホキシド、ブチルカルビトールなど、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
必要に応じて、周囲圧力で、若しくはそれに近い圧力で、又は真空下での蒸発によって達成することができる縁部仕上げ動作の前に、レンズから残留希釈剤を除去することが望ましい場合がある。高温を使用して、希釈剤を蒸発させるのに必要な時間を短縮することができる。溶媒除去ステップのための時間、温度、及び圧力条件は、当業者によって容易に決定することができるように、希釈剤及び特定のモノマー成分の揮発性などの要因に応じて変化するであろう。所望される場合、ヒドロゲルレンズを製造するために使用される混合物は、ヒドロゲル材料を作製するための先行技術において既知の架橋剤及び湿潤剤を更に含んでもよい。
眼内レンズの場合、重合されるモノマー混合物は、得られる重合生成物の屈折率を増加させるためのモノマーを更に含んでもよい。このようなモノマーの例としては、芳香族(メタ)アクリレート、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、2-フェニルエチル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチルメタクリレート、及びベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
本明細書で得られるコンタクトレンズなどの生物医学的デバイスは、任意選択の機械加工操作に供され得る。例えば、他の任意選択の機械加工ステップは、レンズ縁部及び/又は表面のバフ加工又は研磨を含み得る。一般に、このような機械加工プロセスは、生成物が型部分から離型される前又は後に実施されてもよく、例えば、レンズは、真空ピンセットを用いてレンズを型から持ち上げることによって型から乾燥離型され、その後、レンズは、機械的ピンセットによって第2のセットの真空ピンセットに移され、表面又は縁部を滑らかにするために回転する表面に対して配置される。次いで、レンズの反対側を機械加工するために、レンズを裏返してもよい。
次いで、レンズを、緩衝生理食塩水溶液を含有する個々のレンズパッケージに移送してもよい。生理食塩水は、レンズの移動前又は移動後のいずれかにパッケージに添加されてもよい。好適なパッケージデザイン及び材料は、当該技術分野において既知である。プラスチックパッケージは、フィルムで剥離可能に密封される。好適な密封フィルムは、当該技術分野において既知であり、箔、ポリマーフィルム、及びこれらの混合物を含む。次いで、滅菌生成物を確保するために、レンズを含有する密封されたパッケージを滅菌する。好適な滅菌手段及び条件は、当該技術分野において既知であり、例えば、オートクレーブを含む。
当業者は容易に理解するであろうが、他のステップを上述の成形及び包装プロセスに含めることができる。このような他のステップは、例えば、形成されたレンズをコーティングすること、形成中にレンズを表面処理すること(例えば、鋳型移送を介して)、レンズを検査すること、欠陥のあるレンズを廃棄すること、鋳型半部を洗浄すること、及び鋳型半部を再利用することなど、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。
以下の実施例は、当業者が本発明を実施することを可能にするために提供されるものであり、単なる例示である。実施例は、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲を限定するものとして読まれるべきではない。
以下に考察されるように、様々な重合生成物を形成し、以下のような標準的な試験手順によって特徴付けた。
含水量%:水和された6個のレンズ又はフィルムの2セットを濾紙の片上でブロット乾燥させて余分な水を除去し、試料を秤量する(湿式重量)。次いで、試料を、乾燥剤を入れた瓶の中に入れ、電子レンジで10分間加熱する。次いで、試料を30分間静置して室温に平衡化し、再秤量する(乾燥重量)。湿重量及び乾燥重量から水分率を計算する。
接触角:キャプティブ気泡接触角データを、First Ten Angstroms FTA-1000 prop Shape Instrument上で収集した。全ての試料を、試料表面から包装溶液の成分を除去するために、分析の前にHPLCグレードの水中ですすいだ。データ収集の前に、全ての実験に使用される水の表面張力を、ペンダントドロップ法を使用して測定した。水が使用に適していると判断されるためには、70~72ダイン/cmの表面張力値が期待された。全てのレンズ試料を湾曲した試料ホルダー上に置き、HPLCグレードの水で満たされた石英セル中に水没させた。前進及び後退するキャプティブバブル接触角を、各試料について収集した。前進接触角は、気泡がレンズ表面から後退している(水が表面にわたって前進している)ときに水中で測定される角度として定義される。試料/気泡界面上に焦点を合わせた高速デジタルカメラを使用して、全てのキャプティブ気泡データを収集した。接触角は、試料/気泡界面にわたって接触線移動の直前に、デジタルフレームで計算した。後退接触角は、気泡が試料表面にわたって膨潤している(水が表面から後退している)ときに水中で測定される角度として定義される。
フィルム試料をホウ酸緩衝生理食塩水中に浸漬した、Instron(モデル4502)機器を用いて、ASTM1708に従って、弾性率(g/mm)を測定し、フィルム試料の適切なサイズは、ゲージ長22mm及び幅4.75mmであり、試料は、Instron機器のクランプによる試料の把持に対応するためのドッグボーン形状を形成する端部を更に有し、厚さ100±50ミクロンであった。
酸素透過性(Dkとも呼ばれる)は、以下の手順によって判定された。ヒドロゲルの酸素透過性は、中央の円形の金の陰極を端部に含有し、陰極から絶縁された銀の陽極を含有するプローブを有するO2 Permeometer Model 201T機器(Createch, Albany,California USA)を使用して、ポラログラフィック法(ISO 18369-4:2017, ANSI Z80.20-2016)によって測定する。測定は、70~700ミクロンの範囲の4つの異なる中心厚さの、事前検査された、ピンホールのない平らなシリコーンヒドロゲルフィルム試料のみに対して行う。フィルム試料の中心厚さの測定を、Rehder ET-1電子厚さ計を使用して測定してもよい。得られる酸素透過性値が記載された方法と同等である限り、他の方法及び/又は機器を使用してもよい。
一般に、フィルム試料は、円板の形状を有する。測定は、フィルム試料及びプローブを、35℃±0.2°で平衡化した循環リン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)を含有する浴中に浸漬した状態で行う。プローブ及びフィルム試料をPBS浴に浸す前に、フィルム試料を配置し、平衡化PBSで予め湿潤された正極に中心を置き、正極とフィルム試料との間に気泡又は過剰なPBSが存在しないことを確認し、次いでフィルム試料を取り付けキャップでプローブに固定し、プローブの正極部分をフィルム試料のみに接触させる。シリコーンヒドロゲルフィルムについては、プローブ陰極とフィルム試料との間に、例えば円板形状を有するテフロン(登録商標)ポリマーフィルムを使用することが有用な場合が多い。このような場合、まずテフロン(登録商標)フィルムを予め湿らせた正極上に配置し、次いでフィルム試料をテフロン(登録商標)フィルム上に配置し、気泡又は過剰なPBSがテフロン(登録商標)フィルム又はフィルム試料の下に存在しないことを確認する。測定値を収集すると、Dk値の計算には相関係数値(R2)が0.97以上のデータのみを入力する必要がある。
1つの厚さ当たり少なくとも2回のDk測定、及びR値を満たすデータを得る。既知の回帰分析を使用して、酸素透過率(Dk)を、少なくとも3つの異なる厚さを有するフィルム試料から計算する。PBS以外の溶液で水和した任意のフィルム試料を、まず精製水に浸し、少なくとも24時間平衡化させ、次いでPHBに浸し、少なくとも12時間平衡化させる。機器を定期的に洗浄し、RGP規格を使用して定期的に較正する。上限値及び下限値は、William J.Benjamin,et al.,The Oxygen Permeability of Reference Materials,Optom Vis Sci 7(12s):95(1997)によって確立されたリポジトリ値の±20%を計算することによって確立され、その開示はその全体が本明細書に組み込まれる。
実施例では、以下の略語が使用される。
HA:ヒアルロン酸
HA-MA:以下の構造で表されるメタクリレート化ヒアルロン酸:
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
EGDMA:エチレングリコールジメタクリレート
TEGDMA:テトラエチレングリコールジメタクリレート
BDDE:1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル
Irgacure 2959:2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン
Irgacure 2959(10%sln):メタノール中の10% Irgacure 2959
PVP:ポリビニルピロリドン(K90)
PAA:ポリアクリル酸(250kDa Mw)
POx 200:ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)(200kDa)
POx 500:ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)(500kDa)
P407DM:以下の構造を有するポロキサマー407ジメタクリレート
実施例1
HA-MAの調製。
攪拌子を備えた1リットルのフラスコに、DI水(490mL)を装填した。HA(10g、M約48kDa)を攪拌溶液中に溶解させた。pHメーターをHA溶液に浸漬した。無水メタクリル酸(11.47g、74.3mmol)を室温で溶液に添加した。NaOH溶液(20重量%)を6時間添加することによって、溶液のpHを8.0~8.5の間に維持し、次いで溶液を一晩攪拌した。生成物を、逆浸透(RO)水に対する透析(MWCO 6~8kDa)によって2日間精製し、続いて2日間凍結乾燥した。生成物を300mLの脱イオン(DI)水中に再溶解させ、透析及び凍結乾燥で再び精製して、45%のメタクリレートを含むHA-MAの白色粉末を得た。
実施例2
HA-MAの調製。
攪拌子を備えた1リットルのフラスコに、DI水(490mL)を装填した。HA(10g、M約115kDa)を攪拌溶液中に溶解させた。pHメーターをHA溶液に浸漬した。無水メタクリル酸(1.91g、12.4mmol)を室温で溶液に添加した。NaOH溶液(20重量%)を6時間添加することによって、溶液のpHを8.0~8.5に維持し、次いで溶液を一晩攪拌した。生成物を、RO水に対する透析(MWCO 6~8kDa)によって2日間精製し、続いて2日間凍結乾燥した。生成物を300mLのDI水中に再溶解させ、透析及び凍結乾燥で再び精製して、10%のメタクリレートを含むHA-MAの白色粉末を得た。
実施例3~7
コンタクトレンズの調製。
以下の実施例で使用した湿潤剤溶液を以下のように調製した。50mLのフラスコに、攪拌棒で、3.5gの選択された湿潤剤(すなわち、PAA、PVP、POx200及びPOx500)、及び16.5gの精製HOを装填した。次いで、フラスコを攪拌プレート上に置き、混合物を、湿潤剤が完全に溶解するまで少なくとも2時間攪拌し、使用するまで保管した17.5%のマスターバッチ溶液を得た。
コンタクトレンズを、以下の表2に列挙する反応成分を用いて、重量パーセント当たりの量として調製した。レンズは、反応成分を、全ての成分が溶解するまで少なくとも約1時間攪拌又はローリングしながら、シンチレーションバイアル中で一緒に混合することによって調製した。次いで、反応混合物を熱可塑性コンタクトレンズモールドアセンブリに分配し、UV光で20秒間照射して、コンタクトレンズを形成した。得られたレンズを鋳型から離型し、水で3分間抽出し、緩衝生理食塩水溶液に入れて、残留モノマーを除去した。
レンズが抽出されると、レンズを、緩衝生理食塩水で満たされたバイアル又はブリスターパッケージに入れる。バイアル又はブリスターをストッパー又はホイルで密封し、約121℃で約30分間オートクレーブ処理した。得られたコンタクトレンズの特性もまた、以下の表3に示される。

実施例8~10
コンタクトレンズの調製。
コンタクトレンズを、以下の表4に列挙する反応成分を用いて、重量パーセント当たりの量として調製した。レンズは、反応成分を、全ての成分が溶解するまで少なくとも約1時間攪拌又はローリングしながら、シンチレーションバイアル中で一緒に混合することによって調製した。次いで、反応混合物を熱可塑性コンタクトレンズモールドアセンブリに分配し、UV光で20秒間照射して、コンタクトレンズを形成した。得られたレンズを鋳型から離型し、水で3分間抽出し、緩衝生理食塩水溶液に入れて、残留モノマーを除去した。
レンズが抽出されると、レンズを緩衝生理食塩水で満たされたバイアル又はブリスターパッケージに入れた。バイアル又はブリスターをストッパー又はホイルで密封し、約121℃で約30分間オートクレーブ処理した。得られたコンタクトレンズの特性もまた、以下の表5に示される。

簡潔性のために、本明細書に開示される様々な特色は、単一の実施形態の文脈において記載されるが、別個に、又は任意の好適な部分的組み合わせで提供されてもよい。実施形態の全ての組み合わせは、各々及び全ての組み合わせが個別かつ明示的に開示されているかのように、本明細書に開示される例示的な実施形態によって具体的に包含されている。加えて、そのような変形を説明する実施形態に列挙される全ての部分的組み合わせもまた、本組成物によって具体的に包含され、各々及び全ての組み合わせが個別かつ明示的に本明細書に開示されているかのように、本明細書に開示されている。
本明細書に開示される実施形態に様々な修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、上記の説明は、限定的と解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。例えば、上述され、本発明を実施するためのベストモードとして実装される機能は、例示目的のみのためである。当業者であれば、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、他の構成及び方法を実装することができる。更に、当業者は、本明細書に付属している特徴及び利点の範囲及び趣旨内で他の修正を想定するであろう。

Claims (59)

  1. 生物医学的デバイス形成混合物の重合生成物を含む生物医学的デバイスであって、(a)ポリマー骨格と、前記ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(b)1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、生物医学的デバイス。
  2. 前記グリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヘパロサン、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、請求項1に記載の生物医学的デバイス。
  3. 前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、エチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーに由来する、請求項1又は2に記載の生物医学的デバイス。
  4. 前記少なくとも1つの反応性末端基が、ハロゲン、無水物、アミノ基、アルデヒド基、カルボン酸基、アルコール基、チオール基、ヒドラジド基、及びグリシジル基からなる群から選択される反応性官能基を含む、請求項3に記載の生物医学的デバイス。
  5. 前記エチレン性不飽和反応基が、アクリレート又はメタクリレート含有反応基である、請求項3又は4に記載の生物医学的デバイス。
  6. 前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、無水メタクリル酸、メタクリロイルクロリド、2-イソシアノエチルメタクリレート、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、3-(クロロジメチルシリル)プロピルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリロイルヒドラジド、アミノエチルメタクリレート、ビニルクロロホルメート、アリルクロリド、アクリロイルクロリド、又は無水アクリル酸に由来する、請求項1~3のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  7. 前記グリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸又はその塩であり、前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、無水メタクリル酸に由来する、請求項1に記載の生物医学的デバイス。
  8. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約0.5~約50%の範囲のグラフト化度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  9. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約2~約30%の範囲のグラフト化度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  10. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約5~約20%の範囲のグラフト化度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  11. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約5~約15%の範囲のグラフト化度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  12. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約5~約10%の範囲のグラフト化度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  13. 前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、メタクリレート含有残基である、請求項1又は2に記載の生物医学的デバイス。
  14. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約0.5パーセント~約50パーセントの範囲のメタクリル化度を有する、請求項13に記載の生物医学的デバイス。
  15. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約2パーセント~約30パーセントの範囲のメタクリル化度を有する、請求項13に記載の生物医学的デバイス。
  16. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約5パーセント~約15パーセントの範囲のメタクリル化度を有する、請求項13に記載の生物医学的デバイス。
  17. 前記1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーが、不飽和カルボン酸、アクリルアミド、ビニルラクタム、ポリ(アルキレンオキシ)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシル含有(メタ)アクリレート、親水性ビニルカーボネート、親水性ビニルカルバメートモノマー、親水性オキサゾロンモノマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~16のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  18. 前記混合物が、1つ以上の架橋剤を更に含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  19. 前記1つ以上の架橋剤が、2つ以上の反応性官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である、請求項18に記載の生物医学的デバイス。
  20. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の湿潤剤を更に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  21. 前記1つ以上の湿潤剤が、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(N-ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリル酸)(PAA)を含むポリマー、及び前述のコポリマーからなる群から選択される、請求項20に記載の生物医学的デバイス。
  22. 前記1つ以上の湿潤剤が、グリセリン及びプロピレングリコールからなる群から選択される、請求項20に記載の生物医学的デバイス。
  23. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の界面活性剤を更に含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  24. 前記1つ以上の界面活性剤が、1つ以上のポリエーテル界面活性剤を含む、請求項23に記載の生物医学的デバイス。
  25. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の紫外線(UV)遮断剤を更に含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  26. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、
    前記生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.1~約2重量%の前記1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、
    前記生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約30~約90重量%の前記1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  27. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の疎水性モノマーを更に含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  28. 少なくとも約80重量%の含水量及び少なくとも約60の酸素透過度(Dk)のうちの1つ以上を有する、請求項1~27のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  29. 約80重量%~約90重量%の含水量を有する、請求項1~28のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  30. 約60~約80の酸素透過率(Dk)を有する、請求項1~29のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  31. コンタクトレンズ又は眼内レンズである、請求項1~30のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  32. ヒドロゲルである、請求項1~30のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  33. 生物医学デバイスを作製するための方法であって、
    (a)(i)ポリマー骨格と、前記ポリマー骨格上にグラフトされたエチレン性不飽和反応物含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(ii)1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、生物医学的デバイス形成混合物を提供することと、
    (b)前記混合物を重合条件に供して、重合された生物医学的デバイスを提供することと、
    (c)前記重合された生物医学的デバイスを水和させることと、を含む、方法。
  34. 前記グリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヘパロサン、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、エチレン性不飽和反応基及び少なくとも1つの反応性末端基を含むモノマーに由来する、請求項33又は34に記載の生物医学的デバイス。
  36. 前記少なくとも1つの反応性末端基が、ハロゲン、無水物、アミノ基、アルデヒド基、カルボン酸基、アルコール基、チオール基、ヒドラジド基、及びグリシジル基からなる群から選択される反応性官能基を含み、前記エチレン性不飽和反応基が、アクリレート又はメタクリレート含有反応基である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、無水メタクリル酸、メタクリロイルクロリド、2-イソシアノエチルメタクリレート、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、3-(クロロジメチルシリル)プロピルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリロイルヒドラジド、アミノエチルメタクリレート、ビニルクロロホルメート、アリルクロリド、アクリロイルクロリド、又は無水アクリル酸に由来する、請求項33に記載の方法。
  38. 前記グリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸又はその塩であり、前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、無水メタクリル酸に由来する、請求項33に記載の方法。
  39. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約0.5~約50%の範囲のグラフト化度を有する、請求項33~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記エチレン性不飽和反応物含有残基が、メタクリレート含有残基である、請求項33又は34に記載の方法。
  41. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約0.5パーセント~約50パーセンの範囲のメタクリル化度を有する、請求項40に記載の方法。
  42. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約2パーセント~約30パーセントの範囲のメタクリル化度を有する、請求項41に記載の方法。
  43. 前記グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーが、約5パーセント~約15パーセントの範囲のメタクリル化度を有する、請求項41に記載の方法。
  44. 前記1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーが、不飽和カルボン酸、アクリルアミド、ビニルラクタム、ポリ(アルキレンオキシ)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシル含有(メタ)アクリレート、親水性ビニルカーボネート、親水性ビニルカルバメートモノマー、親水性オキサゾロンモノマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項33~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記混合物が、1つ以上の架橋剤を更に含む、請求項33~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記1つ以上の架橋剤が、2つ以上の反応性官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の湿潤剤を更に含む、請求項33~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記1つ以上の湿潤剤が、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(N-ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリル酸)(PAA)を含むポリマー、及び前述のコポリマーからなる群から選択される、請求項47に記載の方法。
  49. 前記1つ以上の湿潤剤が、グリセリン及びプロピレングリコールからなる群から選択される、請求項47に記載の方法。
  50. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の界面活性剤を更に含む、請求項33~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記1つ以上の界面活性剤が、1つ以上のポリエーテル界面活性剤を含む、請求項50に記載の方法。
  52. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の紫外線(UV)遮断剤を更に含む、請求項33~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、
    前記生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約0.1~約2重量%の前記1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、
    前記生物医学的デバイス形成混合物の総重量に基づいて、約30~約90重量%の前記1つ以上の非シリコーン生物医学的デバイス形成モノマーと、を含む、請求項33~52のいずれか一項に記載の生物医学的デバイス。
  54. 前記生物医学的デバイス形成混合物が、1つ以上の疎水性モノマーを更に含む、請求項33~52のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記生物医学デバイスが、少なくとも約80重量%の含水量及び少なくとも約60の酸素透過度(Dk)のうちの1つ以上を有する、請求項33~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記生物医学的デバイスが、約80重量%~約90重量%の含水量を有する、請求項33~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記生物医学的デバイスが、約60~約80の酸素透過性(Dk)を有する、請求項33~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記生物医学的デバイスが、コンタクトレンズ又は眼内レンズである、請求項33~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記生物医学的デバイスが、ヒドロゲルである、請求項33~57のいずれか一項に記載の方法。
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