JP2024521775A - パッケージング溶液 - Google Patents

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Abstract

眼用デバイスの保管用パッケージングシステムが、開示される。パッケージングシステムは、エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む水性パッケージング溶液中に浸漬された、1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含む。水性パッケージング溶液は、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧、約6~約9のpHを有し、滅菌されている。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月26日に出願された「パッケージング溶液」と題する米国仮特許出願第63/193,325号の優先権を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ブリスターパック及びガラスバイアルは、典型的には、顧客に販売するために各ソフトコンタクトレンズを個別に包装するために使用される。生理食塩水又は脱イオン水は、ブリスターパック内にレンズを保管するために一般的に使用される。レンズ材料は、それ自体及びレンズ包装に貼り付く傾向があり得るため、ブリスターパックのためのパッケージング溶液は、レンズの折り畳み及び貼り付きを減らすか、又はなくすために様々な成分で配合されることがある。
例示的な実施形態によれば、眼用デバイスの保管用パッケージングシステムは、エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む水性パッケージング溶液中に浸漬された、1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧、約6~約9のpHを有し、滅菌されている。
別の例示的な実施形態によれば、眼用デバイスの保管用パッケージングシステムは、エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体、並びにグリコサミノグリカン及び修飾グリコサミノグリカンのうちの1つ以上を含む水性パッケージング溶液中に浸漬された、1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧、約6~約9のpHを有し、滅菌されている。
更に別の例示的な実施形態によれば、保管可能な滅菌眼用デバイスを含むパッケージングシステムを調製する方法は、
(a)眼用デバイスを提供することと、
(b)エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む水性パッケージング溶液中に眼用デバイスを浸漬することであって、水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧及び約6~約9の範囲のpHを有する、浸漬することと、
(c)微生物による眼用デバイスの汚染を防止する様式で、水性パッケージング溶液及び眼用デバイスをパッケージングすることと、
(d)パッケージングされた溶液及び眼用デバイスを滅菌することと、を含む。
なお更に別の例示的な実施形態によれば、保管可能な滅菌眼用デバイスを含むパッケージングシステムを調製する方法は、
(a)眼用デバイスを提供することと、
(b)エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体、並びにグリコサミノグリカン及び修飾グリコサミノグリカンのうちの1つ以上を含む水性パッケージング溶液中に眼用デバイスを浸漬することであって、水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧及び約6~約9の範囲のpHを有する、浸漬することと、
(c)微生物による眼用デバイスの汚染を防止する様式で、水性パッケージング溶液及び眼用デバイスをパッケージングすることと、
(d)パッケージングされた溶液及び眼用デバイスを滅菌することと、を含む。
本明細書に記載の例示的な実施形態は、体組織又は体液と直接接触する、例えば、眼と直接接触することを意図した眼用デバイスの保管のためのパッケージングシステムを対象にする。コンタクトレンズなどの眼用デバイスは、着用者にとって可能な限り快適であることが非常に望ましい。コンタクトレンズの製造業者は、レンズの快適性を向上させることに継続的に取り組んでいる。それにもかかわらず、コンタクトレンズを着用している多くの人々は、一日中、特に一日の終わりに、乾燥又は目への刺激を依然として感じる。濡れが不十分なレンズは、いずれかの時点で、レンズ着用者に著しい不快感を引き起こす。このような不快感を和らげるために、必要に応じて、湿潤点眼液を使用することができるが、そもそもこのような不快感が生じないことがもちろん望ましい。
したがって、これらの問題は、本明細書で開示される例示的な実施形態によって克服され、この実施形態は、レンズが実際の使用においてより潤滑かつ快適な装着感を有し、それによって角膜に対する刺激又は他の悪影響を伴わずにレンズを長時間装着することができるような、コンタクトレンズなどの眼用デバイスのための改良されたパッケージングシステムを提供する。したがって、非限定的な例示的な実施形態では、少なくともエクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む、本明細書に開示される眼用デバイスのパッケージングシステムに使用するための水性パッケージング溶液は、眼用デバイスの改善された潤滑性及び/又は湿潤性を提供すると考えられる。したがって、眼用デバイスは、実際の使用において着用するのが更に快適であり、角膜への悪影響を伴わずに、レンズの長時間の着用を可能にする。コンタクトレンズなどの本明細書の眼用デバイスの親水性及び/又は潤滑性の表面は、レンズ上への涙の脂質及びタンパク質の吸着、並びにレンズ内への最終的な吸収を実質的に防止するか、又は抑制し、したがって、コンタクトレンズの透明度を保持する。これにより、コンタクトレンズの性能品質を維持し、装用者により高いレベルの快適性を提供する。
本明細書で使用される場合、「眼用デバイス」という用語は、眼の中及び眼の上に存在するデバイスを指す。これらのレンズは、光学補正、創傷の治療、薬物送達、診断機能、又は美顔の向上若しくは効果、あるいはこれらの特性の組み合わせを提供することができる。このようなデバイスの代表的な例としては、限定されないが、ソフトコンタクトレンズ(例えば、ソフトなヒドロゲルレンズ、ソフトな非ヒドロゲルレンズなど)、ハードコンタクトレンズ(例えば、ハードな気体透過性レンズ材料など)、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼内挿入物、光学挿入物などが挙げられる。当業者によって理解されるように、レンズが壊れることなくそれ自体に折り返すことができる場合、レンズは「ソフト」であるとみなされる。コンタクトレンズを含む眼用デバイスを生成することが知られている任意の材料を本明細書で使用することができる。
本明細書に開示されるパッケージングシステムで使用するための眼用デバイスは、上述の眼用デバイスを形成することができる当該技術分野で既知の任意の材料であり得る。一実施形態では、眼用デバイスは、それ自体が親水性ではない材料から形成されるデバイスを含む。このようなデバイスは、当該技術分野で既知の材料から形成され、例として、ポリシロキサン、ペルフルオロポリエーテル、フッ素化ポリ(メタ)アクリレート、又は例えば他の重合性カルボン酸に由来する等価のフッ素化ポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、又は他の重合性カルボン酸に由来する等価のアルキルエステルポリマー、又はフッ素化ポリオレフィン、例えば、フッ素化エチレンプロピレンポリマー、又はテトラフルオロエチレン、好ましくは、ジオキソール、例えば、ペルフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソールと組み合わせたものを含む。好適な嵩高い材料の代表的な例としては、ロトラフィルコンA、ネオフォコン、パシフォコン、テレフォコン、シラフォコン、フルオロシルフォコン、パフルフォコン、シラフォコン、エラストフィルコン、フルオロフォコン、又はTeflon(登録商標)AF材料、例えば、Teflon(登録商標)AF1600又はTeflon(登録商標)AF2400が挙げられるが、これらに限定されず、これらは、約63~約73mol%のペルフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソールと約37~約27mol%のテトラフルオロエチレンのコポリマー、又は約80~約90mol%のペルフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソールと約20~約10mol%のテトラフルオロエチレンのコポリマーである。
別の実施形態では、眼用デバイスは、それ自体が親水性の材料から形成されたデバイスを含む。例えば、カルボキシ、カルバモイル、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、アミン、アンモニウム又はヒドロキシ基などの反応性基が材料中に固有に存在するため、それらから製造される眼用デバイスの表面にも存在するからである。このようなデバイスは、当該技術分野で既知の材料から形成され、例として、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド(DMA)、ポリビニルアルコールなど、及びこれらのコポリマー、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、N-ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ビニルアルコールなどから選択される2つ以上のモノマーからのコポリマーが挙げられる。好適な嵩高い材料の代表的な例としては、ポリマコン、テフィルコン、メタフィルコン、デルタフィルコン、ブフィルコン、フェムフィルコン、オキュフィルコン、オコフィルコン、エタフィルコン、ヘフィルコン(hefilcon)、ビフィルコン(vifilcon)、テトラフィルコン、パーフィルコン、ドロキシフィルコン(droxifilcon)、ジメフィルコン(dimefilcon)、イソフィルコン(isofilcon)、マフィルコン(mafilcon)、ネルフィルコン(nelfilcon)、アトラフィルコン(atlafilcon)などが挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な嵩高い材料の例としては、バラフィルコンA、ヒラフィルコンA、アルファフィルコンA、ビラフィルコンBなどが挙げられる。
別の実施形態では、眼用デバイスは、少なくとも1つの疎水性セグメントと少なくとも1つの親水性セグメントとを含有し、これらが結合又は架橋部材を介して接続した両親媒性セグメント化コポリマーである材料から形成されるデバイスを含む。
コンタクトレンズを含む眼用レンズに一般的に使用される軟質材料及び硬質材料の両方を含む本明細書の生体適合性材料を使用することは、特に有用である。概して、非ヒドロゲル材料は、その平衡状態で水を含有しない疎水性ポリマー材料である。典型的な非ヒドロゲル材料は、シリコーンアクリル、例えば、嵩高いシリコーンモノマーから形成されるもの(例えば、一般的に「TRIS」モノマーとして知られているトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート)、メタクリレートでエンドキャップされたポリ(ジメチルシロキサン)プレポリマー、又はフルオロアルキル側基を有するシリコーン(ポリシロキサンは、一般的にシリコーンポリマーとしても知られている)を含む。
別の実施形態では、眼用デバイスは、ハイドロゲルであるデバイスを含む。概して、ヒドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和した架橋ポリマー系を含む周知の種類の材料である。したがって、ヒドロゲルは、親水性モノマーから調製されるコポリマーである。シリコーンヒドロゲルの場合、ヒドロゲルコポリマーは、少なくとも1つのデバイス形成シリコーン含有モノマーと少なくとも1つのデバイス形成親水性モノマーとを含有する混合物を重合することによって一般的に調製される。シリコーン含有モノマー又は親水性モノマーのいずれかは、架橋剤(複数の重合性官能基を有するモノマーとして定義される架橋剤)として機能することができるか、又は別個の架橋剤が使用され得る。シリコーンヒドロゲルは、典型的には、約10~約80重量%の含水量を有する。
有用な親水性モノマーの代表的な例としては、アミド、例えば、N,N-ジメチルアクリルアミド及びN,N-ジメチルメタクリルアミド、環状ラクタム、例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、並びに(メタ)アクリレート化ポリ(アルケングリコール)、例えば、モノメタクリレート又はジメタクリレートエンドキャップを含有する様々な鎖長のポリ(ジエチレングリコール)が挙げられるが、これらに限定されない。なお更なる例は、米国特許第5,070,215号に開示されている親水性ビニルカーボネートモノマー又はビニルカルバメートモノマー、及び米国特許第4,910,277号に開示されている親水性オキサゾロンモノマーであり、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。他の好適な親水性モノマーは、当業者には明らかであろう。例えば、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)は、前述の親水性モノマーと混合して使用され得る、周知の親水性モノマーである。
モノマー混合物はまた、共重合性基と反応性官能基とを含む第2のデバイス形成モノマーを含んでいてもよい。共重合性基は、好ましくは、エチレン系不飽和基であり、その結果、このデバイス形成モノマーが、初期のデバイス形成モノマー混合物中の親水性デバイス形成モノマー及び任意の他のデバイス形成モノマーと共重合する。追加的に、第2のモノマーは、1つ以上の重合性多価アルコールと1つ以上の重合性フッ素含有モノマーの反応生成物などのコポリマーの相補的反応性基と反応する反応性官能基を含み得る。言い換えれば、デバイス形成モノマー混合物を共重合することによってデバイスが形成された後、第2のデバイス形成モノマーによって提供される反応性官能基は、コポリマーの相補的反応性部分との反応を維持する。
一実施形態では、第2のデバイス形成モノマーの反応性基は、エポキシド基を含む。したがって、第2のデバイス形成モノマーは、エチレン系不飽和基(モノマーが親水性デバイス形成モノマーと共重合することを可能にする)と、エポキシド基(親水性デバイス形成モノマーと反応しないが、コポリマー、例えば、1つ以上の重合性多価アルコールと1つ以上の重合性フッ素含有モノマーとの反応生成物との反応を維持する)の両方を含むものである。好適な第2のデバイス形成モノマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルビニルカーボネート、グリシジルビニルカルバメート、及び4-ビニル-1-シクロヘキセン-1,2-エポキシドなどが挙げられる。
上述のように、眼用デバイス材料の一種は、シリコーンヒドロゲルである。この場合、初期デバイス形成モノマー混合物は、シリコーン含有モノマーを更に含む。シリコーンヒドロゲルの形成に使用するための適用可能なシリコーン含有モノマー材料は、当該技術分野において周知であり、数多くの例が、米国特許第4,136,250号、同第4,153,641号、同第4,740,533号、同第5,034,461号、同第5,070,215号、同第5,260,000号、同第5,310,779号、及び同第5,358,995号に提供されている。本明細書で使用するための好適な材料の具体例としては、米国特許第5,310,779号、同第5,387,662号、同第5,449,729号、同第5,512,205号、同第5,610,252号、同第5,616,757号、同第5,708,094号、同第5,710,302号、同第5,714,557号、及び同第5,908,906号に開示されているものが挙げられ、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれる。
適用可能なシリコーン含有モノマーの代表的な例としては、嵩高いポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。嵩高いポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーの一例は、式(I)の構造で表され、

式中、Xは-O-又は-NR-を表し、Rは水素又はC~Cアルキルを表し、Rは、水素又はメチルを表し、各Rは、独立して、C~Cアルキルラジカルなどの低級アルキルラジカル、フェニルラジカル、又は以下で表される基を表し、

式中、各R2′は、独立して、C~Cアルキルラジカルなどの低級アルキルラジカル、又はフェニルラジカルを表し、hは、1~10である。
嵩高いモノマーの例は、メタクリロキシプロピルトリス(トリメチル-シロキシ)シラン又はトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(時にTRISと呼ばれる)、及びトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルビニルカルバメート(時にTRIS-VCと呼ばれる)などである。
このような嵩高いモノマーは、分子の2つ以上の末端に不飽和基でキャップされたポリ(オルガノシロキサン)であるシリコーンマクロモノマーと共重合してよい。米国特許第4,153,641号は、例えば、アクリロキシ又はメタクリロキシ基などの様々な不飽和基を開示している。
別の種類の代表的なシリコーン含有モノマーとしては、例えば、シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマー、例えば、1,3-ビス[4-ビニロキシカルボニロキシ)ブタ-1-イル]テトラメチル-ジシロキサン;3-(トリメチルシリル)プロピルビニルカーボネート;3-(ビニロキシカルボニルチオ)プロピル-[トリス(トリメチルシロキシ)シラン];3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカーボネート;t-ブチルジメチルシロキシエチルビニルカーボネート;トリメチルシリルエチルビニルカーボネート;トリメチルシリルメチルビニルカーボネートなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
別の種類のシリコーン含有モノマーとしては、ポリウレタン-ポリシロキサンマクロモノマー(時にプレポリマーとも呼ばれる)が挙げられ、これは、従来のウレタンエラストマーのような硬質-軟質-硬質ブロックを有し得る。これらは、HEMAなどの親水性モノマーでエンドキャップされてもよい。このようなシリコーンウレタンの例は、Lai,Yu-Chin,“The Role of Bulky Polysiloxanylalkyl Methacryates in Polyurethane-Polysiloxane Hydrogels,”Journal of Applied Polymer Science,Vol.60,1193-1199(1996)を含む、様々な出版物に開示されている。PCT公開出願第96/31792号は、このようなモノマーの例を開示し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シリコーンウレタンモノマーの更なる例は、式(II)及び(III)で表され、
E(*D*A*D*G) *D*A*D*E’、又は (II)
E(*D*G*D*A) *D*A*D*E’、又は (III)
式中、
Dは独立して、6~約30個の炭素原子を有するアルキルジ基、アルキルシクロアルキルジ基、シクロアルキルジ基、アリールジ基、又はアルキルアリールジ基を表し、
Gは独立して、1~約40個の炭素原子を有するアルキルジ基、シクロアルキルジ基、アルキルシクロアルキルジ基、アリールジ基又はアルキルアリールジ基を表し、主鎖にエーテル、チオ又はアミン結合を含有してもよく、
*は、ウレタン又はウレイド結合を表し、
aは、少なくとも1であり、
Aは独立して、式(IV)の二価のポリマーラジカルを表し、

式中、各Rは独立して、炭素原子間のエーテル結合を含有し得る1~約10個の炭素原子を有するアルキル又はフッ素置換されたアルキル基を表し、m’は少なくとも1であり、pは、約400~約10,000の部分重量を提供する数であり、
E及びE’の各々は独立して、式(V)で表される重合性不飽和有機ラジカルを表し、

式中、Rが、水素又はメチルであり、
は、水素、1~6個の炭素原子を有するアルキル基、又は-CO-Y-Rラジカルであり、Yは-O-、-S-、若しくは-NH-であり、
は、1~約10個の炭素原子を有する二価アルキレン基であり、
は、1~約12個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Xは、-CO-又は-OCO-を表し、
Zは、-O-又は-NH-を表し、
Arは、約6~約30個の炭素原子を有する芳香族基を表し、
wは0~6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。
一実施形態では、シリコーン含有ウレタンモノマーは、式(VI)で表され、

式中、mは少なくとも1であり、好ましくは3又は4であり、aは少なくとも1であり、好ましくは1であり、pは約400~約10,000の部分重量を提供する数であり、好ましくは少なくとも約30であり、Rは、イソホロンジイソシアネートのジラジカルなどのイソシアネート基の除去後のジイソシアネートのジラジカルであり、各E”は、以下によって表される基である。
別の実施形態では、シリコーンヒドロゲル材料は、(バルクで、すなわち、共重合されるモノマー混合物中)約5~約50重量%、又は約10~約25重量%の1つ以上のシリコーンマクロモノマーと、約5~約75重量%、又は約30~約60重量%の1つ以上のポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーと、約10~約50重量%、又は約20~約40重量%の親水性モノマーと、を含む。概して、シリコーンマクロモノマーは、分子の2つ以上の末端に不飽和基でキャップされたポリ(オルガノシロキサン)である。上記の構造式中の末端基に加えて、米国特許第4,153,641号は、アクリロキシ又はメタクリロキシを含む追加の不飽和基を開示している。フマル酸塩含有材料、例えば、米国特許第5,310,779号、同第5,449,729号、及び同第5,512,205号に開示されているものなども、本発明による有用な基質である。シランマクロモノマーは、ケイ素含有ビニルカーボネート若しくはビニルカルバメート、又は1つ以上の硬質-軟質-硬質ブロックを有し、親水性モノマーでエンドキャップされたポリウレタン-ポリシロキサンであってもよい。
別の実施形態では、シリコン含有モノマーの一種は、式(VII)のモノマーを含み、

式中、Xは、開環剤の残基であり、Lは、同一又は異なり、リンカー基又は結合であり、Vは、エチレン系不飽和重合性基であり、R、R、R、R、R、Rは独立して、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、又は芳香族であり、R及びRは独立して、H又はアルキルであり、R又はRの少なくとも1つは、水素であり、yは、2~7であり、nは、1~100である。
開環剤は、文献で周知である。アニオン性開環剤の非限定的な例としては、アルキルリチウム、アルコキシド、トリアルキルシロキシルリチウムが挙げられ、アルキル基は、ハロ原子を含有しても含有しなくてもよい。
リンカー基は、任意の二価のラジカル又は部分であり得、置換又は非置換のアルキル、アルキルエーテル、アルケニル、アルケニルエーテル、ハロアルキル、置換又は非置換のシロキサン、及び開環を増殖させることができるモノマーを含む。
エチレン系不飽和重合性基は、当業者に周知である。エチレン系不飽和重合性基の非限定的な例としては、メタクリレート、ビニルカーボネート、O-ビニルカルバメート、N-ビニルカルバメート、アクリルアミド、及びメタクリルアミドが挙げられ得る。
別の実施形態では、シリコーン含有モノマーの一種は、式(VIII)のモノマーを含み、

式中、Lは、同一又は異なり、リンカー基又は結合であり、Vは、同一又は異なり、エチレン系不飽和重合性基であり、R、R、R、R、R、R、及びRは独立して、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、又は芳香族であり、R又はRは独立して、H又はアルキルであり、R又はRの少なくとも1つは、水素であり、yは、2~7であり、nは、1~100である。
別の実施形態では、シリコーン含有モノマーの一種は、式(IX)及び(X)のモノマーを含み、

式中、R、R10、及びR11は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、又は他の置換アルキル基であり、nは、上記で定義されるとおりであり、nは、0~10であり、

nは、1~100であるか、又はnは、2~80であるか、又はnは、3~20であるか、又はnは、5~15である。
別の実施形態では、シリコン含有モノマーの一種は、式(XI)~(XV)のモノマーを含む。
別の実施形態では、シリコーン含有モノマーの一種は、式(XVI)~(XVIII)のモノマーを含み、

式中、R、R10、及びR11は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、又は他の置換アルキル基であり、n及びnは、上記で定義されるとおりである。
別の実施形態では、シリコーン含有モノマーの一種は、式(XIX)~(XXI)のモノマーを含み、

式中、nは、上記で定義されたとおりであり、Xは、全体的な中性電荷を提供するための対イオンである。
全体的な中性電荷を提供することが可能である対イオンは、当業者に周知であり、例えば、ハロゲン化物イオンを含み得る。
別の実施形態では、シリコーン含有モノマーの一種は、式(XXII)のモノマーを含む。
代表的なシリコーン含有モノマーの別の種は、フッ素化モノマーを含む。このようなモノマーは、例えば、米国特許第4,954,587号、同第5,010,141号、及び同第5,079,319号に開示されるように、フルオロシリコーンヒドロゲルの形成において、それから作製されたコンタクトレンズ上の堆積物の蓄積を減少させるために使用されてきている。また、ある特定のフッ素化側基、すなわち-(CF)-Hを有するシリコーン含有モノマーの使用は、親水性モノマー単位とシリコーン含有モノマー単位との間の適合性を改善することが見出されている。例えば、米国特許第5,321,108号及び同第5,387,662号を参照されたい。
上述のシリコーン材料は単なる例示であり、様々な刊行物に開示されており、コンタクトレンズ及び他の眼用デバイスで使用するために継続的に開発されている基質として使用するための他の材料も使用することもできる。例えば、眼用デバイスは、カチオン性シリコーン含有モノマー又はカチオン性フッ素化シリコーン含有モノマーなどのカチオン性モノマーから少なくとも形成され得る。
コンタクトレンズなどの眼用デバイスは、様々な従来の技術を使用して製造され、所望の後側及び前側のレンズ表面を有する成形物品を得ることができる。スピンキャスト法は、米国特許第3,408,429号及び同第3,660,545号に開示されており、スタティックキャスト法は、米国特許第4,113,224号、同第4,197,266号、及び同第5,271,876号に開示されている。所望の最終構成を有するコンタクトレンズを提供するために、モノマー混合物の硬化に続いて機械加工操作が行われ得る。一例として、米国特許第4,555,732号は、過剰のモノマー混合物を成形型中でスピンキャストすることによって硬化させて、前側のレンズ表面と比較的大きな厚みを有する成形物品を形成するプロセスを開示している。硬化したスピンキャスト物品の後側表面は、その後、旋盤切断し、所望の厚み及び後側のレンズ表面を有するコンタクトレンズを提供する。更なる機械加工操作は、レンズ表面の旋盤切断の後に行われ得る(例えば、エッジ仕上げ操作)。
当業者であれば容易に理解するように、眼用デバイスの眼用デバイス表面官能基は、デバイスの表面に固有に存在していてもよい。しかしながら、眼用デバイスが、あまりにも少なすぎる官能基を含有するか、又はまったく含有しない場合、デバイスの表面は、既知の技術、又は-OH、-NH、又は-COHなどの基による従来の官能化によって修飾することができる。バイオメディカルデバイスの好適な眼用デバイス表面官能基は、当業者に周知の多種多様な基を含む。かかる官能基の代表的な例としては、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、カルボニル基、アルデヒド基、スルホン酸基、スルホニル塩化物基、イソシアナート基、カルボキシ無水物基、ラクトン基、アズラクトン基、エポキシ基、及びアミノ基若しくはヒドロキシ基によって置き換え可能な基、例えば、ハロ基、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、眼用デバイスの眼用デバイス表面官能基は、アミノ基及び/又はヒドロキシ基である。
次に、コンタクトレンズなどの得られた眼用デバイスは、本明細書に記載の例示的な実施形態によれば、水性パッケージング溶液中に浸漬され、パッケージングシステム中に保管される。概して、眼用デバイスの保管用パッケージングシステムは、水性パッケージング溶液中に浸漬された1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を少なくとも含む。例示的な実施形態では、密封容器は、気密状態で密封されたブリスターパックであり、コンタクトレンズなどの眼用デバイスを収容する凹状ウェルが、ブリスターパックを開くために剥離するように適合された金属又はプラスチックシートによって覆われている。密封容器は、レンズを妥当な程度まで保護する任意の好適な一般的に不活性な包装材料、好ましくは、ポリアルキレン、PVC、ポリアミドなどのプラスチック材料であってもよい。
例示的な実施形態では、本明細書に開示されるパッケージングシステムで使用するための水性パッケージング溶液は、少なくともエクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体、例えば、ヒドロキシエクトインを含む。エクトインは、極端な環境(例えば、塩湖)に生息する微生物から得られる天然物質である。これらの微生物は、そこで蔓延している極端な環境要因から身を守るために、天然物質エクトインを形成する。
例示的な実施形態では、エクトインは、L-エクトイン((S)-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-4-カルボン酸)である。例示的な実施形態では、眼科的に許容され得るエクトイン誘導体には、例えば、ヒドロキシエクトイン((4S,5S)-5-ヒドロキシ-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-4-カルボン酸)、ポリエクトイン、そのオリオゴマー、塩、例えば、エクトインのナトリウム塩若しくはカリウム塩、4-カルボキシ基をアルコール、特に1~20個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖一価若しくは二価アルコール、及び/又はカルボン酸を有する5-ヒドロキシ基、特に2~20個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖一価若しくは二価アルキルカルボン酸、例えば、アルキルモノカルボン酸、及びまた無機若しくは有機酸を有する酸付加塩で変換することによって得ることができるエステルが含まれる。
例示的な実施形態では、エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体は、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.01~約10重量%の範囲の量で水性パッケージング溶液中に存在する。別の例示的な実施形態では、エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体は、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.1~約2重量%の範囲の量で水性パッケージング溶液中に存在する。
本明細書に開示されるパッケージングシステムで使用するための水性パッケージング溶液は、1つ以上のグリコサミノグリカン(GAG)及び/又は1つ以上の修飾グリコサミノグリカンを更に含有し得る。GAGは、多くの交互サブユニットを有する1つの分子である。概して、GAGは、式A-B-A-B-A-Bによって表され、式中、Aは、ウロン酸であり、Bは、O-硫酸化又はN-硫酸化されていてもいなくてもよいアミノ糖であり、A単位及びB単位は、エピマー含有量又は硫酸化に関して不均一であり得る。ウロン酸を含有する任意の天然又は合成ポリマーを使用することができる。他のGAGは、異なる糖で硫酸化されている。一般に理解されている構造、例えば、コンドロイチン硫酸(例えば、コンドロイチン4-及び6-硫酸)、ヘパラン、ヘパリン硫酸、ヘパロサン、デルマタン、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸又はその塩、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム又はヒアルロン酸カリウム、ケラタン硫酸、並びに他の二糖類、例えば、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、マンノビオース、及びキトビオースなどを有する、多くの異なるタイプのGAGが存在する。グリコサミノグリカンは、Sigma、及び多くの他の生化学サプライヤー、例えばHTL Biotechnology(France)から購入することができる。例示的な実施形態では、GAGは、ヒアルロン酸である。別の例示的な実施形態では、GAGは、コンドロイチン硫酸である。
例示的な実施形態では、本明細書で使用するためのGAGは、約10,000~約3,000,000ダルトン(Da)の範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は最大約2,800,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。例示的な実施形態では、本明細書で使用するためのGAGは、約1,000,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有する。
ヒアルロン酸は、交互のβ-(1,4)及びβ-(1,3)グリコシド結合を介して連結された、2つの代替的に連結された糖、D-グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンから構成される、周知の、天然に存在する水溶性生分解性ポリマーである。ヒアルロン酸は、非硫酸化GAGである。ポリマーは、親水性であり、比較的低い溶質濃度で水溶液中で高粘度である。それは、ナトリウム塩であるヒアルロン酸ナトリウムとして自然発生することが多い。市販のヒアルロナン及びその塩を調製する方法は、周知である。ヒアルロナンは、Seikagaku Company、Clear Solutions Biotech,Inc.、Pharmacia Inc.、Sigma Inc.、HTL Biotechnology、Contipro、及びBloomage Biotechnology Corporation、並びに他の多くのサプライヤーから購入することができる。ヒアルロン酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。

したがって、ヒアルロン酸中の繰り返し単位は、以下のようにすることができる。
概して、ヒアルロン酸又はその塩は、約2~約1,500,000個の二糖単位を有することができる。一実施形態では、ヒアルロン酸又はその塩は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は最大約2,800,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。
コンドロイチン硫酸は、GlcA-β(1,3)-GalNAc-β(1,4)グリコシド結合によって配列中に配置されたβ-D-グルクロン酸(GlcA)及びN-アセチル-β-D-ガラクトサミン(GalNAc)単位を繰り返すことで構成される直鎖硫酸化多糖である。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、以下の式で表される構造の1つ以上の繰り返し単位を有する。
例示的な実施形態では、コンドロイチン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、コンドロイチン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、コンドロイチン硫酸は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有することができ、その下限は、約5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000Daであり、その下限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができ、又は上限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができる。
例示的な実施形態では、デルマタン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、デルマタン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、デルマタン硫酸は、約1,000~約2,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有することができ、その下限は、約1,000、5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約2,000,000Daであり、その下限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができ、又は上限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができる。
例示的な実施形態では、ヘパリン及びヘパリン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、ヘパリン及びヘパリン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、ヘパリン及びヘパリン硫酸は、約1,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有することができ、その下限は、約1,000、5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約40,000、100,000、200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000Daであり、その下限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができ、又は上限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができる。
一実施形態では、ケラタン硫酸は、以下の式で表される構造の繰り返し単位を有する。
概して、ケラタン硫酸は、約2~約1,500,000の繰り返し単位を有することができる。一実施形態では、ケラタン硫酸は、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有することができ、その下限は、約5,000、10,000、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約100,000、200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約550,000、600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、又は約3,000,000Daであり、その下限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができ、又は上限のいずれかは、上限のいずれかと組み合わせることができる。
1つ以上のGAGを更に誘導体化して、修飾されたGAGを形成することができる。例えば、例示的な実施形態では、1つ以上のGAGは、第1のGAGと、第2のGAGと、1つ以上の架橋剤との反応生成物を含む架橋ポリマーネットワークであり得、第1のグリコサミノグリカンは、第2のグリコサミノグリカンとは異なる。前述のGAGのうちのいずれかは、架橋ポリマーネットワークを形成する際に使用され得る。一実施形態では、第1のGAGは、ヒアルロン酸又はその塩であり、第2のGAGは、コンドロイチン硫酸である。
反応生成物は、例えば、第1のグリコサミノグリカンを第2のグリコサミノグリカンと架橋させるために、1つ以上の架橋剤を含む。本明細書で使用するための架橋剤は、当該技術分野において既知の任意の好適な架橋剤であり得る。概して、好適な架橋剤は、例えば、ヒアルロン酸などの第1のグリコサミノグリカン及びコンドロイチン硫酸などの第2のグリコサミノグリカンに対して相補的な官能基を有する架橋剤である。一実施形態では、好適な架橋剤としては、例えば、二官能性又は多官能性の架橋剤が挙げられる。二官能性又は多官能性架橋剤は、第1のグリコサミノグリカンを第2のグリコサミノグリカンと接続する。加えて、二官能性又は多官能性架橋剤は、第1のグリコサミノグリカンと第2のグリコサミノグリカンとの間のスペーサーとして更に作用する。概して、二官能性又は多官能性架橋剤は、ヒアルロン酸などの第1のグリコサミノグリカン及びコンドロイチン硫酸などの第2のグリコサミノグリカンの官能基と反応可能な2つ以上の官能基を含み、共有結合の形成をもたらす。
好適な二官能性又は多官能性架橋剤としては、例えば、ジビニルスルホン、ジエポキシド、マルチエポキシド、ジヒドラジド、二価アルコール、多価アルコール、多価チオール、無水物、カルボジイムド、ポリカルボン酸、カルボキシメチルチオール、システイン、及びシステイン様アミノ酸などが挙げられる。一実施形態では、二官能性又は多官能性架橋剤は、ジグリシジルエーテル誘導体などのビス又はポリエポキシドである。一実施形態によれば、二官能性又は多官能性エポキシド架橋剤は、2つ以上のグリシジルエーテル官能基を含む。グリシジルエーテル官能基は、ヒアルロン酸及びコンドロイチン硫酸の一級ヒドロキシル基と反応し、エーテル結合を形成する。一実施形態では、好適なビス又は多官能性架橋剤としては、例えば、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)、1,2-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)エチレン(EGDGE)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)、1,2-エタンジオールジグリシジルエーテル(EDDE)、ジエポキシオクタン、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエステル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、1,3-ブタジエンジエポキシド、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ポリエポキシドなどが挙げられる。
好適なジヒドラジド架橋剤としては、例えば、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アザライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ウンデカン二酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ブラシル酸ジヒドラジド、テトラデカン二酸ジヒドラジド、ペンタデカン二酸ジヒドラジド、タプシン酸ジヒドラジド、オクタデカン二酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
好適な二価アルコール架橋剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、ヘプチレングリコール、オクチレングリコールなどが挙げられる。好適な多価アルコール架橋剤としては、例えば、グリセリン、ペンタエリスライト、キシリトール、及びガラクチトールなどが挙げられる。好適なカルボジイミド架橋剤としては、例えば、式X-N=C=N-Xの化合物が挙げられ、式中、各Xは、独立して、1~2個のジアルキルアミノ基で任意に置換されたC~Cアルキルであるか、又は、C~Cシクロアルキル基であり、例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、及びシクロヘキシルカルボジイミドが挙げられる。好適な無水物架橋剤としては、例えば、メタクリル酸無水物、オクテイルコハク酸無水物(octeyl succinic anhydride)などが挙げられる。一実施形態では、好適な架橋剤は、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド(gluteraldehyde)、グルラルアルデヒド(gluraraldehyde)などのアルデヒド架橋剤である。一実施形態では、好適な架橋剤としては、例えば、酸塩化物、n-ヒドロキシスクシンイミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアミン、尿素、ジイソシアネートなどが挙げられる。
本明細書で開示される架橋ポリマーネットワークは、第1のグリコサミノグリカン及び第2のグリコサミノグリカンの溶液を形成し、前述の1つ以上の架橋剤を添加することによって得ることができる。溶液を、少なくとも第1のグリコサミノグリカンを第2のグリコサミノグリカンと架橋するのに十分な好適な時間撹拌する。一実施形態では、グリコサミノグリカン間の架橋は、約2時間~約24時間の期間にわたって1℃~約99℃で行われ得る。
溶液は、例えば、水、クラウンエーテル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、及び他の非プロトン性溶媒などの好適な溶媒を含有することができる。概して、第1のグリコサミノグリカンの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.010~約50重量%の範囲であり得る。一実施形態では、第1のグリコサミノグリカンの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.1~約5重量%の範囲であり得る。一実施形態では、第2のグリコサミノグリカンの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.01~約50重量%の範囲であり得る。一実施形態では、第2のグリコサミノグリカンの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.1~約5重量%の範囲であり得る。架橋剤は、溶液の総重量に基づいて、約0.05~約10重量%の範囲の量で溶液に添加され得る。
反応生成物が、例えば、第2のグリコサミノグリカンと架橋した第1のグリコサミノグリカン、第1のグリコサミノグリカンと架橋した第1のグリコサミノグリカン、第2のグリコサミノグリカンと架橋した第2のグリコサミノグリカン、未反応の第1のグリコサミノグリカン及び未反応の第2のグリコサミノグリカンを含む化合物の複合混合物を構成することは、当業者には容易に理解され、評価されるであろう。例えば、例示的な実施形態では、第2のグリコサミノグリカンと架橋した第1のグリコサミノグリカンは、約20,000~約6,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、約2,000,000、約3,000,000、約4,000,000、約5,000,000、又は最大約6,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。反応生成物混合物の1つ以上の特定の成分を単離する必要はない。実際には、反応生成物混合物をそのまま用いることができる。
一実施形態では、本明細書で開示される架橋ポリマーネットワークを、同じ又は異なる第3のグリコサミノグリカンのうちの1つ以上で更に架橋することができる。概して、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンは、上記で論じたグリコサミノグリカンのうちのいずれかであり得る。一実施形態では、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンは、ヒアルロン酸である。一実施形態では、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンは、コンドロイチン硫酸である。一実施形態では、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンは、ヒアルロン酸及びコンドロイチン硫酸を含む。
同じ又は異なる第3のグリコサミノグリカンのうちの1つ以上を前述の架橋ポリマーネットワークと架橋させるための架橋剤は、上で論じられた架橋剤のうちのいずれかであり得る。当業者であれば理解するように、架橋剤は、前述の反応生成物に使用される架橋剤と同じ架橋剤又は異なる架橋剤を使用することができる。
概して、開示される架橋ポリマーネットワークは、上で論じられたものと実質的に同じ様式で、同じ又は異なる第3のグリコサミノグリカンのうちの1つ以上と更に架橋され得る。
別の例示的な実施形態では、修飾グリコサミノグリカンは、1つ以上のGAGを1つ以上のリン脂質、及び任意選択的に、1つ以上の架橋剤と更に反応させて、糖リン脂質ポリマー又は架橋糖リン脂質ポリマーネットワークを形成することによって得ることができる。1つ以上のGAGと反応するための好適なリン脂質は、例えば、ホスホリルコリン、ホスホリルヒスチジン、ホスホリルプロリン、ホスホリルセリン、α-ホスファチジルコリン、α-ホスファチジルエタノールアミン、α-ホスファチジル-L-セリン、α-ホスファチジルイノシトール、α-ホスファチジル酸、α-ホスファチジル-DL-グリセロール、α-リソホスファチジルコリン、大豆ホスファチジルコリンに由来するsn-グリセロ-3-ホスファチジルコリン(GPC)(また、コリンアルフォスセラート)、及びカルディオリピンを含む。本明細書に記載のリン脂質は、市販されているか、又は当該技術分野において周知の技法によって作製され得るかのいずれかであり、例えば、Park et al.,“Facile Syntheses of L-α-Glycerophosphorylcholine”,Bull.Korean Chem.Soc.2010,Vol.31,No.pp.9 2689-2691を参照されたい。
一実施形態では、ホスホリルコリン含有リン脂質は、以下のような両性イオン基を含み、

式中、nは、1~5の整数であり、R’、R’’、及びR’’’は互いに独立して、C~Cアルキル基、C~Cヒドロキシアルキル基、又はヒスチジン及びプロリンなどのヘテロ原子含有基である。当業者が容易に理解するように、前述のホスホリルコリン含有リン脂質は、1つ以上のGAGと反応可能な1つ以上の反応性基、例えば、ヒドロキシル含有基、エポキシド含有基、アミン含有基、アルデヒド含有基、チオール含有基、カルボン酸含有基、シアノ含有基、ハロゲン含有基などを更に含む。前述の両性イオン基を有する好適なホスホリルコリンリン脂質の代表的な例としては、グリセリルホスホリルコリン、エタナミニウム、2-[[ヒドロキシ-2-オキシラニルメトキシ]ホスフィニル)オキシ)-N,N,N-トリメチル、内塩、及びヒドロキシエチルホスホリルコリンが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヒドロキシル含有基」という用語は、ヒドロキシル部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するヒドロキシル含有基の代表的な例としては、例として、分子の残りの部分に直接結合したヒドロキシ基、すなわち、-OH、又は結合基、例えば、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、若しくはアリールアルキル基などを介して分子の残りの部分に結合した1つ以上のヒドロキシ含有基が挙げられる。
「エポキシド含有基」という用語は、エポキシド部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するエポキシド含有基の代表的な例としては、例として、アルキレンオキシド、特に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、グリシドールなどのアルコールエポキシド、及びエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、1,2-エポキシ-4-クロロブタン、1,2-エポキシ-4-ブロモブタン、1,2-エポキシ-4-ヨードブタン、2,3-エポキシ-4-クロロブタン、2,3-エポキシ-4-ブロモブタン、2,3-エポキシ-4-ヨードブタン、2,3-エポキシ-5-クロロペンタン、2,3-エポキシ-5-ブロモペンタン、1,2-エポキシ-5-クロロペンタンなどの低級アルキレンオキシド、並びに2,2-ビス(p-1,2-エポキシプロキシフェニル)-プロパン、1,4-ビス(1,2-エポキシプロキシ)ベンゼン、N,N’-ビス(2,3-エポキシプロピル)ピペラジンなどのエポキシ化合物が挙げられる。
「アミン含有基」という用語は、アミン部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するためのアミン含有基の代表的な例としては、例として、アルキ(alky)又はアリールアミン基、例えば、一般式-RNRのアミンなどが挙げられ、式中、Rが、C~C30アルキレン、アリーレン、若しくはシクロアルキレンであり、R及びRが独立して、C~C30炭化水素、例えば、本明細書で定義されるアルキル基、アリール基、又はシクロアルキル基である。
「アルデヒド含有基」という用語は、アルデヒド部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するアルデヒド含有基の代表的な例としては、例として、分子の残りの部分に直接結合したアルデヒド基、すなわち、-CHO、又は結合基、例えば、アルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、シクロアルケニル、アリール、若しくはアリールアルキレン基などを介して分子の残りの部分に結合した1つ以上のアルデヒド基が挙げられる。
「チオール含有基」という用語は、チオール部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するチオール含有基の代表的な例としては、例として、分子の残りの部分に直接結合したチオール基、すなわち、-SH、又は結合基、例えば、アルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、シクロアルケニル、アリール、若しくはアリールアルキレン基などを介して分子の残りの部分に結合した1つ以上のチオール基が挙げられる。
「カルボン酸含有基」という用語は、カルボン酸部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するためのカルボン酸含有基の代表的な例としては、例として、分子の残りの部分に直接結合したカルボン酸基、すなわち、-COOH、又は結合基、例えば、アルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、シクロアルケニル、アリール、若しくはアリールアルキレン基などを介して分子の残りの部分に結合した1つ以上のカルボン酸基が挙げられる。
「シアノ含有基」という用語は、シアノ部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するシアノ含有基の代表的な例としては、例として、分子の残りの部分に直接結合したシアノ基、すなわち、-CN、又は結合基、例えば、アルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、シクロアルケニル、アリール、若しくはアリールアルキレン基などを介して分子の残りの部分に結合した1つ以上のシアノ基が挙げられる。
「ハロゲン含有基」という用語は、ハロゲン部分を含有する任意の基を意味すると理解されるべきである。本明細書で使用するハロゲン含有基の代表的な例としては、例として、分子の残りの部分に直接結合したハロゲン基、すなわち、F、Cl、B、Iなど、又は結合基、例えば、アルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、シクロアルケニル、アリール、若しくはアリールアルキレン基などを介して分子の残りの部分に結合した1つ以上のハロゲン基が挙げられる。
本明細書で使用するためのアルキル基の代表的な例としては、例として、不飽和部の有無にかかわらず、分子の残りの部分に対して、1~約18個の炭素原子の炭素原子及び水素原子を含有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖ラジカル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、n-ペンチルなどが挙げられる。
本明細書で使用するためのアルキレン基の代表的な例としては、例として、不飽和部の有無にかかわらず、分子の残りの部分に対して、1~約30個の炭素原子、又は1~約6個の炭素原子の炭素原子及び水素原子を含有する直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖基、例えば、メチレン、エチレンなどが挙げられる。
本明細書で使用するためのシクロアルキル基の代表的な例としては、例として、約3~約18個の炭素原子の置換若しくは非置換の非芳香族の単環式環系又は多環式環系、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ペルヒドロナフチル、アダマンチル及びノルボルニル基、架橋した環状基又はスピロ二環基、例えば、スピロ-(4,4)-ノナ-2-イルなどが挙げられ、任意選択で、例えば、O及びNなどの1つ以上のヘテロ原子を含有するものなどが挙げられる。
本明細書で使用するためのシクロアルキルアルキル基の代表的な例としては、例として、アルキル基に直接結合し、次いで、アルキル基由来の任意の炭素でモノマーの主構造に結合して安定な構造を生成する、約3~約18個の炭素原子を含有する置換又は非置換の環式環含有ラジカル、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチルなどが挙げられ、環式環は、任意選択で、例えば、O及びNなどの1つ以上のヘテロ原子を含有し得る。
本明細書で使用するためのシクロアルケニル基の代表的な例としては、例として、約3~約18個の炭素原子を含有し、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する、置換又は非置換の環式環含有ラジカル、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニルなどが挙げられ、環式環は、任意選択で、例えば、O及びNなどの1つ以上のヘテロ原子を含有し得る。
本明細書で使用するためのアリール基の代表的な例としては、例として、約5~約25個の炭素原子を含有する置換若しくは非置換の単環芳香族又は多環芳香族ラジカル、例えば、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、ビフェニルなどが挙げられ、任意選択で、例えば、O及びNなどの1つ以上のヘテロ原子を含有する。
本明細書で使用するためのアリールアルキレン基の代表的な例としては、例として、上記で定義されるアルキレン基に直接結合する、上記で定義される置換又は非置換のアリール基、例えば、-CH、-Cなどが挙げられ、アリール基は、任意選択で、例えば、O及びNなどの1つ以上のヘテロ原子を含有し得る。
本明細書で使用するためのリン脂質は、市販されているか、又は当該技術分野で既知の方法によって調製することができる。例えば、エタナミニウム、2-[[ヒドロキシ-2-オキシラニルメトキシ]ホスフィニル)オキシ)-N,N,N-トリメチル、内塩は、J.Org.Chemistry,67,194-199(2002)の実施例11又は米国特許第7,674,782号(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法により調製することができる。加えて、ヒドロキシエチルホスホリルコリンは、Journal of the American Chemical Society,130(23),7357-7363(2008)(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)により調製することができ、Shanghai Chemhere Co.,Ltd.(Shanghai,Hong Kong)からも市販されている。
例示的な実施形態では、1つ以上のGAG及び1つ以上のリン脂質の反応生成物は、例えば、1つ以上のGAGを1つ以上のリン脂質と架橋し、架橋された糖リン脂質ポリマーネットワークを形成するために、1つ以上の架橋剤を含む。本明細書で使用するための架橋剤は、第1のGAGを第2のGAGと架橋させるために、上で論じられた架橋剤のうちのいずれかであり得る。
本明細書で開示される糖リン脂質ポリマーネットワークは、1つ以上のGAG及び1つ以上のリン脂質の溶液を形成し、任意選択で、架橋されたポリマーネットワークを形成するときに1つ以上の架橋剤を添加することによって得ることができる。溶液を、1つ以上のGAG及び1つ以上のリン脂質を反応させ、かつ/又は架橋するのに十分な好適な時間撹拌する。一実施形態では、1つ以上のGAGと1つ以上のリン脂質との間の反応は、約2時間~約36時間の期間にわたって1℃~約99℃で行われ得る。
溶液は、例えば、水、クラウンエーテル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、及び他の非プロトン性溶媒などの好適な1つ以上の溶媒を含有することができる。
概して、溶液中の1つ以上のGAGの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.010~約50重量%の範囲であり得る。例示的な実施形態では、溶液中の1つ以上のGAGの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.1~約5重量%の範囲であり得る。例示的な実施形態では、溶液中の1つ以上のリン脂質の量は、溶液の総重量に基づいて、約0.01~約50重量%の範囲であり得る。例示的な実施形態では、溶液中の1つ以上のリン脂質の量は、溶液の総重量に基づいて、約0.1~約5重量%の範囲であり得る。架橋剤は、溶液の総重量に基づいて、約0.05~約20重量%の範囲の量で溶液に添加され得る。
反応生成物が、化合物の複合混合物を構成することは、当業者には容易に理解され、評価されるであろう。例えば、1つ以上のGAG、1つ以上のリン脂質、及び1つ以上の架橋剤の反応生成物は、例として、1つ以上のGAGと1つ以上のリン脂質との間の反応から得られたポリマー、リン脂質と架橋されたGAG、GAGと架橋されたGAG、リン脂質と架橋されたリン脂質、未反応のGAG及び未反応のリン脂質を含むことができる。例示的な実施形態では、リン脂質と架橋したGAGは、約20,000~約6,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、約2,000,000、約3,000,000、約4,000,000、約5,000,000、又は最大約6,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。反応生成物混合物の1つ以上の特定の成分を単離する必要はない。実際には、反応生成物混合物をそのまま用いることができる。
更に別の例示的な実施形態では、修飾グリコサミノグリカンは、ポリマー骨格を有する1つ以上のGAGと、ポリマー骨格にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基を含む1つ以上の側鎖とを含み、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを形成することができる。概して、上で論じられたGAGは、ポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩を含むポリマーをグラフトするためのポリマー骨格内に反応性官能基を有する。ポリマー骨格における好適な反応性官能基としては、カルボキシレート含有基、ヒドロキシル含有基、水素化シリコーン基、チオールなどの硫黄含有基、及びアリル、ビニル、アクリレート、メタシレート、メタクリルアミドなどの重合性官能基を含む他の基が挙げられる。加えて、GAGの糖環を開環して、更なる官能化のためにアルデヒドを形成することができる。本明細書で使用するためのGAGは、上で論じられるような重量平均分子量を有することができる。
GAGのポリマー骨格内の反応性官能基にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基は、ポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩(例えば、HCl)を含むポリマーに由来する。ポリアルキレングリコール鎖は、2~10,000のサブユニット又は2~5000のサブユニットの範囲であり得る。一実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖は、構造:-((CH-O)-(式中、「a」は、2~6又は2~4であり、「b」は、2~10,000又は2~5000である)を含む。例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコールは、(例えば、-(CHCHO)-)(すなわち、PEG)などのポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖(例えば、-(CHCHCHO)-)、ポリブチレングリコール鎖(例えば、-(CHCHCHCHO)-)、エチレンオキシド-プロピレンオキシド鎖、及びエチレンオキシド-ブチレンオキシド鎖のうちの1つ以上である。
ポリアルキレングリコール鎖を含むポリマーの少なくとも1つの反応性末端基は、GAGのポリマー骨格内の反応性官能基にグラフトすることができる反応性官能基を含む。好適な反応性官能基としては、例えば、ハロゲン、アミノ基、アルデヒド基、カルボン酸基、アルコール基、チオール基、ヒドラジド基、グリシジル基などが挙げられる。これらの基は、リンカー基「X」を介して高分子化合物に結合される。反応性官能基の例としては、PDMSが約100~約150,000Da、-X-OH、-X-NH、-X-SH、及び-X-C(O)-R’の範囲の数の分子量を有するポリジメチルシロキサンである-X-PDMS-NHが挙げられ、R’は水素であるか、又は低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピルなど)若しくはベンジルなどの1~20個の炭素原子からなる有機ヒドロカルビル部分である。
反応性官能性末端基をポリマーに結合させるための好適なリンカー基「X」としては、例えば、-C(O)-、-N-C(O)-NH-CH-、-N-C(O)-NH-CH-CH-、-CH-、-CH-CH-、-CH-CH-CH-、-CH-CH-CH-CH-、-CH-O-CH-、-CH-O-CH-CH-、-CH-CH-CH-O-CH-、-C(O)-NH-CH-、-C(O)-NH-CH-CH-、-CH-C(O)-NH-CH-、-CH-CH-C(O)-NH-、-C(O)-NH-CH-CH-CH-、-CH-C(O)-NH-CH-CH-、-CH-CH-C(O)-NH-CH-、-C(O)-NH-CH-CH-CH-CH-、-CH-C(O)-NH-CH-CH-CH-、-CH-CH-C(O)-NH-CH-CH-、-CH-CH-CH-C(O)-NH-CH-、-CH-CH-CH-(Si-O-Si)-O-Si-CH-CH-CH-(式中、n=3~100)のうちのいずれか、及び前述のうちのいずれかのうちの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
他方の末端基は、不活性エンドキャッピング基又は反応性末端基のいずれかであり得る。不活性エンドキャッピング基は、典型的な合成反応条件下では容易に化学変換を受けないものである。反応性末端基は、更なる架橋のために使用され得る。好適なエンドキャッピング基としては、例えば、アルコキシ基、ヒドロキシル基、チオール基、アミン基、及び例えば、アクリレート又はメタクリレート基などのエチレン系重合性基が挙げられる。アルコキシ基は、一般式-ORで表され、式中、Rは、低級アルキル基(例えば、メチル若しくはエチル)又はベンジルなどの1~20個の炭素原子からなる有機部分である。しかしながら、Rは、飽和又は不飽和であり得、アリール、ヘテロアリール、シクロ、ヘテロシクロ、及び前述のうちのいずれかの置換形態を含む。例えば、エンドキャップされたPEGは、構造RO-(CHCHO)-(式中、Rは、上記で定義されるとおりである)を含むことができる。例示的な実施形態では、好適な末端基としては、例として、-OCH、-OCHCH、-OCH(C)、-NH、-OH、及び-SHが挙げられる。
本明細書で使用するためのポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩を含むポリマーは、様々な分子量、構造又は形状(例えば、分岐状、直鎖状など)を有するポリマーを含む。例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩を含むポリマーの重量平均分子量は、約100Da~約10,000Daの範囲であり得る。例えば、例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩を含むポリマーの重量平均分子量は、約100ダルトン超、又は約250Da超、又は約500Da超、又は約750Da超、又は約1,000Da超、又は約2,000Da超、又は約5,000Da超、又は約7,500Da超であり得る。別の例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩を含むポリマーの重量平均分子量は、約10,000Da未満、又は約7,500Da未満、又は約5,000Da未満、又は約2,000Da未満、又は約1,000Da未満、又は約750Da未満、又は約600Da未満であり得る。当業者であれば理解することができるように、上記に列挙されたものの間の任意の分子量が、使用され得る。
前述のポリマーは、BroadPharm、Sigma、JenKem、及びAdvanced Polymer Materials Inc.などの様々な供給源から市販されているか、又は当該技術分野において周知の方法に従って調製され得る。
例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖及び少なくとも1つの反応性末端基又はその塩を含むポリマーは、構造:
Z-(((CH-O)-Y
を有するポリマー又はその塩であり、式中、Zが、エンドキャップ基であり、Yが、反応性官能基であり、aが、2~6であり、bが、2~10,000であり、cが、1又は2である。
Zは、ポリエチレングリコール(PEG)ポリマーなどの高分子化合物の末端に存在する不活性基又は反応性基であり得るエンドキャップ(又はエンドキャッピング)基である。好適なエンドキャップ基としては、上で論じられた基のうちのいずれかが挙げられる。Yは、GAGのポリマー骨格内の反応性官能基にグラフトすることができる反応性官能基である。好適な反応性官能基としては、上で論じられた基のうちのいずれかが挙げられる。反応性官能基を結合させるための好適なリンカー基「X」としては、上で論じられたもののうちのいずれか。
ポリマーは、ポリアルキレングリコールに由来し得る。概して、ポリアルキレングリコールは、構造:-((CH-O)-(式中、「a」は、2~6又は2~4であり、「b」は、2~10,000又は2~5000である)を含む。例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール(例えば、-(CHCHO)-)、ポリプロピレングリコール(例えば、-(CHCHCHO)-)、ポリブチレングリコール(例えば、-(CHCHCHCHO)-)、エチレンオキシド-プロピレンオキシド、及びエチレンオキシド-ブチレンオキシドのうちの1つ以上である。本明細書で使用するためのポリアルキレングリコールは、上で論じられたように、様々な分子量、構造、又は形状(例えば、分岐状、直鎖状など)を有するポリアルキレングリコールを含む。
一実施形態では、本明細書で使用するためのそのようなポリマーの代表的な例としては、以下のもののうちのいずれかが挙げられ、

式中、nが、2~10,000である。
本明細書に開示されるグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、ポリアルキレングリコール鎖を含む1つ以上のポリマーの反応性官能基を、グリコサミノグリカンのポリマー骨格内の反応性官能基にグラフトすることによって得ることができる。例えば、例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖を含むポリマーのアミン反応性末端基は、グリコサミノグリカンのポリマー骨格内のカルボン酸基にグラフトすることができる。グラフト重合反応は、グラフト率、すなわち、ポリアルキレングリコール含有残基を含有するポリマー骨格内の側鎖の数を、約5~約100%の範囲で得ることができる。例示的な実施形態では、グラフト率は、約10~約90%の範囲であり得る。例示的な実施形態では、グラフト率は、約20~約80%の範囲であり得る。
例示的な実施形態では、グリコサミノグリカンは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.05重量%~約10重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得る。例示的な実施形態では、グリコサミノグリカンは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.5~約5重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得る。
一実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖を含むポリマーは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約20重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得る。例示的な実施形態では、ポリアルキレングリコール鎖を含むポリマーは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.10~約0.5重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得る。
グラフト反応は、触媒系の存在下で通常行われる。いくつかの実施形態では、触媒系は、カルボジイミド触媒系、例えば1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)などである。いくつかの実施形態では、共触媒は、カルボジイミド触媒系とともに使用される。好適な共触媒としては、例えば、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)及びスルホ-N-ヒドロキシスクシンイミド(スルホ-NHS)が挙げられる。いくつかの実施形態では、触媒系は、EDC/NHSを含む。一実施形態では、EDCは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約20重量%の範囲の量で反応混合物に添加される。一実施形態では、NHSは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約20重量%の範囲の量で反応混合物に添加される。
例示的な実施形態では、グラフト反応は、約6.8のpHで、水中に約1~約5重量%の溶解固形物を含むEDC/NHS又はEDC/HOBtカップリングなどの触媒系を使用して、好適なグラフト条件下で、グリコサミノグリカンをポリマーと反応させて、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーを形成することによって行われ得る。
別の実施形態では、グラフト反応は、グリコサミノグリカンを、ポリアルキレングリコール鎖と、少なくとも1つの反応性末端基又はその塩とを含むポリマーを原位置で形成することができるモノマーと反応させることによって行われる。例えば、この反応は、まず、少なくともグリコサミノグリカン及び共触媒系を含有する溶液を形成することによって行うことができる。次に、活性剤を溶液に添加することによって、グリコサミノグリカンを活性化する。好適な活性剤としては、例えば、1つ以上のエポキシアミンが挙げられる。エポキシアミンは、概して、少なくとも1つのアミン部分(例えば、一級、二級、三級、又は四級アミン)及び少なくとも1つのエポキシド部分の両方を含む分子である。エポキシアミン化合物は、モノエポキシアミン化合物及び又はポリエポキシアミン化合物、すなわち、1つ以上のアミン基及び1つ以上のエポキシド基を含有するエポキシアミンであり得る。一実施形態では、好適なエポキシアミン化合物は、アミン部分が、C~C30アルキレン基を介してエポキシド部分に連結される化合物である。好適なエポキシアミン化合物としては、例えば、エポキシエチルアミン、エポキシプロピルアミン、エポキシブチルアミン、エポキシアミルアミンなどが挙げられる。活性化反応は、好適な温度、及び活性剤をグリコサミノグリカンと反応させる期間、例えば、室温、及び約10時間~約48時間の範囲の期間にわたって行うことができる。一実施形態では、エポキシアミンは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.01~約50重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得る。
活性剤がグリコサミノグリカンと反応した後、ポリアルキレングリコール鎖と、少なくとも1つの反応性末端基又はその塩とを含むポリマーを原位置で形成することができるモノマーを、反応混合物に添加する。一実施形態では、モノマーは、ポリオール及びエポキシアルコールを含む。好適なポリオールとしては、例えば、1つ以上のジオールが挙げられる。代表的なジオールとしては、例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ポロキサマー407などのC~C12ジオールが挙げられる。エポキシアルコール化合物は、モノエポキシアルコール化合物及び又はポリエポキシアルコール化合物、すなわち、1つ以上のアルコール基及び1つ以上のエポキシド基を含有するエポキシアルコールであり得る。一実施形態では、好適なエポキシアルコール化合物は、アルコール部分が、C~C30アルキレン及び又はアルキン基を介してエポキシド部分に連結される化合物である。好適なエポキシアルコール化合物としては、例えば、グリシジルアルコール、3-オキシラニル-2-プロペン-1-オール、3-(2-オキシラニル)2-プロペン-1-オール、2-ブテンジオ酸の1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)4-(2-オキシラニルメチル)エステル、及び1,2-ベンゼンジカルボン酸の1-(2-ヒドロキシエチル)2-(2-オキシラニルメチル)エステルが挙げられる。
概して、ポリオール及びエポキシアルコールは、反応混合物に順次又は同時に添加することができる。一実施形態では、ポリオールを反応混合物に添加し、活性化グリコサミノグリカンと反応させ、続いてポリオールを反応させて、ポリアルキレングリコール含有残基を形成する。この反応は、好適な温度及び反応完了までの期間、例えば、室温及び約10時間~約48時間の範囲の期間で、グリコサミノグリカンのポリマー骨格上への生成物ポリアルキレングリコール残基の収率を最大化するために行うことができる。一実施形態では、ポリオールは、約0.01~約50重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得、エポキシアルコールは、反応混合物の総重量に基づいて、約0.01~約50重量%の範囲の量で反応混合物に添加され得る。
得られたグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーであり得る。例示的な実施形態では、本明細書で開示されたグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーは、約20,000~約6,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、約2,000,000、約3,000,000、約4,000,000、約5,000,000、又は最大約6,000,000Daである。
別の実施形態では、架橋ポリマーネットワークは、前述のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを1つ以上の架橋剤と反応させるか、又は1つ以上の架橋剤をグラフト反応混合物に添加することによって形成することができる。本明細書で使用するための架橋剤は、上で論じられた架橋剤のうちのいずれかであり得、例えば、二官能性又は多官能性架橋剤は、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーの官能基と反応可能な2つ以上の官能基を含み、共有結合の形成をもたらす。
一実施形態では、本明細書の例示的な実施形態に記載の架橋ポリマーネットワークは、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーの溶液を形成し、前述の架橋剤のうちの1つ以上を添加することによって得ることができる。一実施形態では、本明細書の例示的な実施形態に記載の架橋ポリマーネットワークは、前述の架橋剤のうちの1つ以上を、1つ以上のグリコサミノグリカンポリマー及び1つ以上のポリマーのグラフト溶液に添加することによって得ることができる。この溶液を、反応混合物を架橋するのに十分な好適な時間撹拌する。一実施形態では、この架橋は、約2時間~約48時間の期間にわたって1℃~約99℃で行われ得る。
溶液は、例えば、水、クラウンエーテル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、及び他の非プロトン性溶媒などの好適な溶媒を含有することができる。溶液のpHは、必要に応じて、例えば、水酸化ナトリウムなどの水酸化物を添加することにより調整され得る。概して、架橋剤は、溶液の総重量に基づいて、約0.01~約10重量%の範囲の量で溶液に添加され得る。グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを架橋する場合、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.010~約50重量%の範囲であり得る。一実施形態では、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.01~約5重量%の範囲であり得る。
一実施形態では、1つ以上のグリコサミノグリカンを、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマー及び1つ以上の架橋剤の反応物に添加して、架橋されたポリマーネットワークを形成する、すなわち、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを1つ以上のグリコサミノグリカンと架橋させることができる。概して、1つ以上のグリコサミノグリカンは、上記で論じられたグリコサミノグリカンのうちのいずれかであり得る。一実施形態では、1つ以上のグリコサミノグリカンは、ヒアルロン酸又はその塩である。一実施形態では、1つ以上のグリコサミノグリカンは、コンドロイチン硫酸である。一実施形態では、1つ以上のグリコサミノグリカンは、ヒアルロン酸又はその塩及びコンドロイチン硫酸を含む。例示的な実施形態では、1つ以上のグリコサミノグリカンの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.010~約50重量%の範囲であり得る。一実施形態では、1つ以上のグリコサミノグリカンの量は、溶液の総重量に基づいて、約0.01~約5重量%の範囲であり得る。
1つ以上の架橋剤は、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマー及びグリコサミノグリカンに相補的な官能基を有する。例えば、二官能性又は多官能性架橋剤などの好適な架橋剤は、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーをグリコサミノグリカンと接続し、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーとグリコサミノグリカンとの間のスペーサーとして更に作用する。
反応生成物が、例えば、グリコサミノグリカンと架橋したグリコサミノグリカンポリマー、グラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと架橋したグラフトされたグリコサミノグリカン、グリコサミノグリカンと架橋したグリコサミノグリカン、未反応のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマー及び未反応のグリコサミノグリカンを含む化合物の複合混合物を構成することは、当業者には容易に理解され、評価されるであろう。例えば、例示的な実施形態では、グリコサミノグリカンと架橋したグラフトされたグリコサミノグリカンは、約20,000~約6,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得、その下限は、約20,000、約30,000、約40,000、約50,000、約60,000、約70,000、約80,000、約90,000、又は約100,000Daであり、その上限は、約200,000、約300,000、約400,000、約500,000、約600,000、約700,000、約800,000、約900,000、約1,000,000、約2,000,000、約3,000,000、約4,000,000、約5,000,000、又は最大約6,000,000Daであり、下限のいずれかを上限のいずれかと組み合わせることができる。反応生成物混合物の1つ以上の特定の成分を単離する必要はない。実際には、反応生成物混合物をそのまま用いることができる。必要に応じて、任意の過剰な架橋剤は、透析又はエタノール中での沈殿によって除去することができる。
例示的な実施形態では、上で論じられた1つ以上のGAG又は修飾GAGは、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1重量パーセントの範囲の量で水性パッケージング溶液中に存在する。別の例示的な実施形態では、上で論じられた1つ以上のGAG又は修飾GAGは、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.01~約0.1重量パーセントの範囲の量で水性パッケージング溶液中に存在する。
本明細書に開示されるパッケージング溶液は、生理学的に適合する。具体的には、溶液は、コンタクトレンズなどのレンズとともに使用するために「眼科的に安全」でなければならず、このことは、溶液で処理されたコンタクトレンズが、一般的に、すすぐことなく眼に直接配置するのに適しており、安全であることを意味し、すなわち、溶液が、溶液で濡らされたコンタクトレンズによって眼と毎日接触するのに安全であり、快適であることを意味する。眼科的に安全な溶液は、眼と適合性がある張度及びpHを有し、ISO規格及びアメリカ食品医薬品局(FDA)規則に従って非細胞障害性の材料及びその量を含む。
また、パッケージング溶液は、離型前の製品に微生物汚染が存在しないことが、このような製品にとって必要な程度まで統計的に示されなければならないという点で、滅菌である必要がある。本発明において有用な液体媒体は、処理又は治療されるレンズに実質的な有害作用を有さず、本レンズの1つ以上の処理を可能にするか、又は促進するように選択される。一実施形態では、液体媒体は、水性である。特に有用な水性液体媒体は、生理食塩水、例えば、従来の生理食塩水溶液又は従来の緩衝生理食塩水溶液に由来するものである。
パッケージング溶液のpHは、約6~約9、又は約6.5~約7.8の範囲内に維持されるべきである。好適な緩衝液、例えば、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸、重炭酸ナトリウム、TRIS、及び種々の混合リン酸緩衝液(NaHPO、NaHPO、及びKHPOの組み合わせを含む)、並びにこれらの混合物を加え得る。例示的な実施形態では、好適な緩衝液は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、(トロメタミンとしても知られ、一般にトリス、トリス緩衝液、トリス塩基又はTRIZMA、TRIZMA緩衝液又はTRIZMA塩基と称される)、又はその塩、例えばTRIZMA HCLである。例示的な実施形態では、第1の成分は、塩基形態のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンである。例示的な実施形態では、好適な緩衝液は、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含有するホウ酸緩衝液である。緩衝液の組み合わせは、本明細書において企図される。
概して、緩衝液は、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.05~約2.5重量%の範囲の量で使用される。一実施形態では、緩衝液は、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.1~約1.5重量%の範囲の量で使用される。
典型的には、水性パッケージング溶液はまた、等張化剤を用い、0.9%の塩化ナトリウム溶液又は2.5%のグリセロール溶液に相当する通常の涙液の浸透圧に近似するように調整される。水性パッケージング溶液は、生理食塩水単独で、又は組み合わせて実質的に等張性にされ、そうではない場合、単純に滅菌水と混合され、低張性にされるか、又は高張性にされる場合、レンズは、その望ましい光学パラメータを失う。それに応じて、過剰な生理食塩水は、刺すような痛み及び眼の刺激を引き起こす高張性溶液が生成する可能性がある。
好適な張度調整剤としては、例えば、塩化ナトリウム及び塩化カリウム、デキストロース、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムなど、並びにこれらの混合物が挙げられる。これらの張度調整剤は、典型的には、約0.01~約2.5%w/vの範囲の量で個別に使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約0.2~約1.5%w/vの範囲の量で使用される。張度剤は、少なくとも約150mOsm/kgの最終的に有効な浸透圧値を提供する量で使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約150~約400mOsm/kgの最終的に有効な浸透圧値を提供する量で使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約150~約350mOsm/kgの最終的に有効な浸透圧値を提供する量で使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約160~約220mOsm/kgの最終的に有効な浸透圧値を提供する量で使用される。
所望される場合、1つ以上の追加の成分は、パッケージング溶液中に含まれ得る。このような追加の成分は、水性パッケージング溶液に少なくとも1つの有益又は所望の特性を付与又は提供するように選択される。概して、追加の成分は、1つ以上の眼用デバイスケア組成物において従来使用される成分から選択され得る。好適な追加の成分としては、例えば、快適剤、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズコンディショニング剤、抗酸化剤など、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの追加の成分はそれぞれ、パッケージング溶液中に、パッケージング溶液に有益又は所望の特性を付与又は提供するのに有効な量で含まれ得る。例えば、そのような追加の成分は、パッケージング溶液中に、他の(例えば、従来の)コンタクトレンズケア製品に使用されるこのような成分の量と同様の量で含まれ得る。
例示的な実施形態では、水性パッケージング溶液は、水性パッケージング溶液に追加の潤滑及び保湿特性を提供するために、1つ以上の快適剤を更に含む。一実施形態では、好適な快適剤は、1つ以上のポロキサマー快適剤である。好適なポロキサマー快適剤の代表的な例は、ポロキサマーブロックコポリマーである。ポロキサマーブロックコポリマーの特定の一種は、商標Pluronic(BASF Wyandotte Corp.,Wyandotte,Mich.)下で入手可能なものである。ポロキサマーとしては、Pluronics及び逆Pluronicsが挙げられる。Pluronicsは、一般に式(XXIII)で表されるポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)ブロックからなる一連のABAブロックコポリマーであり、
HO(CO)(CO)(CO)H(XXIII)
式中、aが、独立して、少なくとも1であり、bが、少なくとも1である。
逆Pluronicsは、それぞれ、一般に式(XXIV)で表されるポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)ブロックからなる一連のBABブロックコポリマーであり、
HO(CO)(CO)(CO)H(XXIV)
式中、aが、少なくとも1であり、bが、独立して、少なくとも1である。ポリ(エチレンオキシド)、PEO、ブロックは、親水性であるが、ポリ(プロピレンオキシド)、PPO、ブロックは、本来は疎水性である。各シリーズのポロキサマーは、最終的に材料の親水性-親油性バランス(HLB)を決定するPEO及びPPOの様々な比率を有する、すなわち、様々なHLB値は、a及びbの様々な値に基づいており、aは、分子内に存在する親水性ポリ(エチレンオキシド)単位(PEO)の数を表し、bは、分子内に存在する疎水性ポリ(プロピレンオキシド)単位(PPO)の数を表す。一実施形態では、ポロキサマーは、約5~約24の範囲のHLBを有する。一実施形態では、ポロキサマーは、約1~約5の範囲のHLBを有する。
ポロキサマー及び逆ポロキサマーは、末端官能化することができる末端ヒドロキシル基を有する。本明細書で論じられるような末端官能化ポロキサマーの例は、米国特許出願公開第2003/0044468号及び米国特許第9,309,357号に開示されているポロキサマージメタクリレート(例えば、Pluronic(登録商標)F127ジメタクリレート)である。他の例としては、米国特許第6,517,933号に開示されているポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのグリシジル末端コポリマーが挙げられる。
ポロキサマーは、分子の末端で所望の反応性を提供するように官能化される。官能性は、変化させることができ、官能性PEO及びPPO含有ブロックコポリマーの意図された使用に基づいて判定される。すなわち、PEO及びPPO含有ブロックコポリマーを反応させて、モノマー混合物を形成する意図されたデバイスと相補的な末端官能基を提供する。本明細書で使用される場合、ブロックコポリマーという用語は、ポリマー骨格内に2つ以上のブロックを有するポロキサマーを意味することが理解されるものとする。
一実施形態では、好適な快適剤は、1つ以上のポリオール快適剤である。本明細書で使用するのに適したポリオールは、式R”(OH)を有し、式中、R”は、炭化水素ラジカルであり、yは、ヒドロキシラジカルの数を表す整数であり、2~6の値を有する。ポリオールは、約12個未満の炭素原子を含有し得る。ポリオール快適剤の代表的な例としては、グリセロール、プロピレングリコール、エリトリトールなどが挙げられる。
一実施形態では、好適な快適剤は、1つ以上のポロキサミン快適剤である。ポロキサマー及び逆ポロキサマーは、(末端ヒドロキシル基に基づく)二官能性分子であると考えられるが、ポロキサミンは、四官能性形態であり、すなわち、分子は、一次ヒドロキシル基で終端し、中央ジアミンによって連結される四官能性ブロックコポリマーである。ポロキサミンブロックコポリマーの特定の一種は、商標Tetronic(BASF)下で入手可能なものである。ポロキサミンとしては、Tetronic及び逆Tetronicが挙げられる。ポロキサミンは、式(XXVI)の一般構造を有し、

式中、aが、独立して、少なくとも1であり、bが、独立して、少なくとも1である。
ポロキサミンは、分子の末端で所望の反応性を提供するように官能化される。官能性は、変化させることができ、官能性PEO及びPPO含有ブロックコポリマーの意図された使用に基づいて判定される。すなわち、PEO及びPPO含有ブロックコポリマーを反応させて、モノマー混合物を形成する意図されたデバイスと相補的な末端官能基を提供する。本明細書で使用される場合、ブロックコポリマーという用語は、ポリマー骨格内に2つ以上のブロックを有するポロキサミンを意味することが理解されるものとする。
一実施形態では、好適な快適剤としては、水溶性天然ゴム、セルロース由来ポリマーなどが挙げられる。有用な天然ガムとしては、グアーガム、トラガカントガムなどが挙げられる。好適なセルロース由来の快適性成分としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース由来のポリマーが挙げられる。
一実施形態では、好適な快適剤は、例えば、ポリアクリル酸(PAA)を含有する快適剤、例えば、PAA-g-アミン、PAA-g-ラクトース、PAA-co-アミンなどを含むことができる。別の好適な快適剤は、PDMA-co-mPEGである。
前述の快適剤のうちのいずれかの組み合わせが、本明細書において企図される。
概して、1つ以上の快適剤は、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.1~約5重量%の範囲の量で水性パッケージング溶液中に存在する。例示的な実施形態では、1つ以上の快適剤は、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、約0.1~約1重量%の範囲の量で水性パッケージング溶液中に存在する。
好適な封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ヘキサメタリン酸アルカリ金属塩、クエン酸、クエン酸ナトリウムなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
好適な粘度上昇剤としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
好適な抗酸化剤としては、例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、N-アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
例示的な実施形態によるコンタクトレンズなどの眼用デバイスを包装し、保管する方法は、本明細書で開示される水性パッケージング溶液に浸漬された眼用デバイスを少なくともパッケージングすることを含む。本方法は、コンタクトレンズの製造の直後に、顧客/着用者に送達する前に、水性パッケージング溶液に眼用デバイスを浸漬することを含み得る。代わりに、パッケージング溶液中の包装及び保管は、最終顧客(着用者)への送達前であるが、乾燥状態でのレンズの製造及び輸送の後の中間点で行ってもよく、乾燥レンズは、レンズをパッケージング溶液に浸漬することによって水和される。したがって、顧客に届けるためのパッケージは、本明細書に記載する実施形態にしたがって、水性パッケージング溶液に浸漬された1つ以上の未使用のコンタクトレンズを収容する密封容器を含み得る。
例示的な実施形態では、本明細書で開示されるパッケージングシステムに導くステップは、(1)少なくとも第1及び第2の成形型部分を含む成形型内で、眼用デバイスを成形することと、(2)成形型部分のうちの少なくとも1つを任意に収容する容器内で、眼用デバイスを水和し、洗浄することと、(3)本明細書で開示される水性パッケージング溶液を、容器中に支持された眼用デバイスを有する容器中に導入することと、(4)容器を密封することと、を含む。例示的な実施形態では、本方法は、本容器の内容物を滅菌するステップも更に含む。滅菌は、容器を密封する前、又は最も好都合には密封した後に行われ得、当該技術分野で既知の任意の好適な方法によって、例えば、約120℃以上の温度で密封容器をオートクレーブ処理することによって作用され得る。
以下の実施例は、当業者が本発明を実施することを可能にするために提供され、単に本発明の例示である。実施例は、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲を限定するものとして読まれるべきではない。
実施例1
表1に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例2
表2に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例3
表3に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例4
表4に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例5 表5に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。

実施例6
表6に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例7
表7に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例8
表8に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例9
表9に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例10
表10に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製する。
実施例11
表11に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製した。
実施例12
表12に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製した。

比較実施例A
表13に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製した。
比較実施例B
表14に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによって水性パッケージング溶液を作製した。

特徴及び利点
1.眼用デバイスの保管用パッケージングシステムであって、
エクトイ又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む水性パッケージング溶液中に浸漬された、1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧、約6~約9のpHを有し、滅菌されている、パッケージングシステム。
2.眼用デバイスが、コンタクトレンズである、特徴1に記載のパッケージングシステム。
3.エクトインが、L-エクトインである、特徴1に記載のパッケージングシステム。
4.眼科的に許容され得るエクトイン誘導体が、ヒドロキシエクトイン、ポリエクトイン、その塩、そのエステル、そのオリオゴマー、又はこれらの混合物である、特徴1に記載のパッケージングシステム。
5.水性パッケージング溶液が、1つ以上のグリコサミノグリカンを更に含む、特徴1に記載のパッケージングシステム。
6.1つ以上のグリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、特徴5に記載のパッケージングシステム。
7.1つ以上のグリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸又はその塩であり、約100,000~約3,000,000の範囲の重量平均分子量を有する、特徴5に記載のパッケージングシステム。
8.水性パッケージング溶液が、第1のグリコサミノグリカンと、第2のグリコサミノグリカンと、第1の架橋剤との反応生成物を更に含み、第1のグリコサミノグリカンが、第2のグリコサミノグリカンとは異なる、特徴1に記載のパッケージングシステム。
9.第1のグリコサミノグリカン及び第2のグリコサミノグリカンが、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、特徴8に記載のパッケージングシステム。
10.第1のグリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸であり、第2のグリコサミノグリカンが、コンドロイチン硫酸である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
11.反応生成物が、以下の式で表される架橋構造を含み、
式中、GAG及びGAG’が、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、及びヒアルロン酸からなる群から選択されるグリコサミノグリカンであり、GAG及びGAG’が、それぞれ、複数のヒドロキシル基を有し、「GAG-O」が、グリコサミノグリカン上の置換ヒドロキシル基を表し、xが、1~20の整数である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
12.GAGがヒアルロン酸であり、GAG’がコンドロイチン硫酸である、特徴11に記載のパッケージングシステム。
13.反応生成物が、以下の式で表される架橋構造を含み、
式中、GAG及びGAG’が、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、及びヒアルロン酸からなる群から選択されるグリコサミノグリカンであり、GAG及びGAG’が、それぞれ、複数のヒドロキシル基を有し、「GAG-C(O)」が、グリコサミノグリカン上の置換カルボキシル基を表し、Xが、NH又はCHであり、「a」が、独立して、1~10の整数である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
14.GAGがヒアルロン酸であり、GAG’がコンドロイチン硫酸である、特徴13に記載のパッケージングシステム。
15.反応生成物が、以下の式で表される架橋構造を含み、
式中、GAG及びGAG’が、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、及びヒアルロン酸からなる群から選択されるグリコサミノグリカンであり、GAG及びGAG’が、それぞれ、複数のヒドロキシル基を有し、「GAG-C(O)」が、グリコサミノグリカン上の置換カルボキシル基を表し、nが、1~10の整数であり、xが、独立して、1~10の整数である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
16.GAGが、ヒアルロン酸又はその塩であり、GAG’が、コンドロイチン硫酸である、特徴15に記載のパッケージングシステム。
17.反応生成物が、以下の式で表される架橋構造を含み、
式中、GAG及びGAG’が、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、及びヒアルロン酸からなる群から選択されるグリコサミノグリカンであり、GAG及びGAG’が、それぞれ、複数のヒドロキシル基を有し、「GAG-C(O)」が、グリコサミノグリカン上の置換カルボキシル基を表し、xが独立して、1~10の整数である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
18.GAGがヒアルロン酸であり、GAG’がコンドロイチン硫酸である、特徴17に記載のパッケージングシステム。
19.第1の架橋剤が、第1のグリコサミノグリカン及び第2のグリコサミノグリカンの官能基と反応可能な2つ以上の官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
20.第1の架橋剤が、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)、1,2-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)エチレン(EGDGE)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)、1,2-エタンジオールジグリシジルエーテル(EDDE)、ジエポキシオクタン、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエステル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、1,3-ブタジエンジエポキド、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、及びポリエポキシドからなる群から選択される、二官能性又は多官能性架橋剤を含む、特徴8に記載のパッケージングシステム。
21.第1の架橋剤が、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アザライン酸(azalaic acid)ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ウンデカン二酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ブラシル酸ジヒドラジド、テトラデカン二酸ジヒドラジド、ペンタデカン二酸ジヒドラジド、タプシン酸ジヒドラジド、及びオクタデカン二酸ジヒドラジドからなる群から選択されるジヒドラジド架橋剤を含む、特徴8に記載のパッケージングシステム。
22.第1の架橋剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、ヘプチレングリコール、及びオクチレングリコールからなる群から選択される二価アルコール架橋剤を含む、特徴8に記載のパッケージングシステム。
23.第1の架橋剤が、グリセリン、ペンタエリスライト、キシリトール、及びガラクチトールからなる群から選択される多価アルコール架橋剤を含む、特徴8に記載のパッケージングシステム。
24.第1の架橋剤が、式X-N=C=N-Xのカルボジイミド架橋剤を含み、式中、各Xが、独立して、1~2個のジアルキルアミノ基で任意に置換されたC~Cアルキルであるか、又はC~Cシクロアルキル基である、特徴8に記載のパッケージングシステム。
25.第1の架橋剤が、メタクリル酸無水物、オクテイルコハク酸無水物(octeyl succinic anhydride)、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド(gluteraldehyde)、グルラルアルデヒド(gluraraldehyde)、酸塩化物、n-ヒドロキシスクシンイミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアミン、ジビニルスルホン、尿素、ジイソシアネートからなる群から選択される、特徴8に記載のパッケージングシステム。
26.反応生成物が、第2のグリコサミノグリカンと架橋した第1のグリコサミノグリカンを含む、特徴8に記載のパッケージングシステム。
27.第2のグリコサミノグリカンと架橋した第1のグリコサミノグリカンが、約20,000~約6,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有する、特徴26に記載のパッケージングシステム。
28.反応生成物が、第1のグリコサミノグリカンと架橋した第1のグリコサミノグリカン、及び第2のグリコサミノグリカンと架橋した第2のグリコサミノグリカンを更に含む、特徴26に記載のパッケージングシステム。
29.1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、第2の架橋剤を用いて反応生成物と架橋される、特徴8に記載のパッケージングシステム。
30.第2の架橋剤が、第1の架橋剤と同じである、特徴29に記載のパッケージングシステム。
31.第2の架橋剤が、第1の架橋剤とは異なる、特徴29に記載のパッケージングシステム。
32.1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、第2の架橋剤を用いて、架橋した第1のグリコサミノグリカン及び第2のグリコサミノグリカンと架橋される、特徴29に記載のパッケージングシステム。
33.第2の架橋剤が、第1の架橋剤とは異なる、特徴32に記載のパッケージングシステム。
34.1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、特徴32に記載のパッケージングシステム。
34.1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸又はその塩である、特徴34に記載のパッケージングシステム。
35.(a)第1のグリコサミノグリカン、第2のグリコサミノグリカン、及び第1の架橋剤の反応生成物と、(b)1つ以上の第3のグリコサミノグリカンと、を含む混合物を更に含む、特徴8に記載のパッケージングシステム。
36.1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、直鎖グリコサミノグリカンである、特徴35に記載のパッケージングシステム。
37.1つ以上の直鎖グリコサミノグリカンが、直鎖ヒアルロン酸又は直鎖コンドロイチン硫酸である、特徴36に記載のパッケージングシステム。
8.1つ以上の直鎖グリコサミノグリカンが、約10,000~約3,000,000Daの範囲の重量平均分子量を有する、特徴36に記載のパッケージングシステム。
39.混合物が、混合物の総重量に基づいて、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンを約1重量%~約20重量%含む、特徴35に記載のパッケージングシステム。
40.混合物が、混合物の総重量に基づいて、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンを約1重量%~約10重量%含む、特徴35に記載のパッケージングシステム。
41.混合物が、混合物の総重量に基づいて、1つ以上の第3のグリコサミノグリカンを約1重量%~約5重量%含む、特徴35に記載のパッケージングシステム。
42.水性パッケージング溶液が、1つ以上のグリコサミノグリカン及び1つ以上のリン脂質の反応生成物、並びに任意選択で1つ以上の架橋剤を含む糖リン脂質ポリマーを更に含む、特徴1に記載のパッケージングシステム。
43.1つ以上のグリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択され、1つ以上のリン脂質が、ホスホリルコリン、ホスホリルヒスチジン、ホスホリルプロリン、ホスホリルセリン、α-ホスファチジルコリン、α-ホスファチジルエタノールアミン、α-ホスファチジル-L-セリン、α-ホスファチジルイノシトール、α-ホスファチジル酸、α-ホスファチジル-DL-グリセロール、α-リソホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、及びカルディオリピンからなる群から選択される、特徴42に記載のパッケージングシステム。
44.1つ以上のグリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸であり、1つ以上のリン脂質が、ホスホリルコリンを含む、特徴42に記載のパッケージングシステム。
45.1つ以上のリン脂質が、以下の構造で表される両性イオン基を含む、ホスホリルコリン含有リン脂質を含み、
式中、nが、1~5の整数であり、R’、R’’、及びR’’’が互いに独立して、C~Cアルキル基、C~Cヒドロキシアルキル基、又はヘテロ原子含有基、並びに1つ以上のグリコサミノグリカン及び1つ以上の架橋剤と反応可能な1つ以上の1つ以上の反応性基である、特徴42に記載のパッケージングシステム。
46.反応生成物が、
反応生成物の総重量に基づいて、1つ以上のグリコサミノグリカンを約0.01~約50重量%、及び
反応生成物の総重量に基づいて、1つ以上のリン脂質を約0.01~約50重量%を含む、特徴42に記載のパッケージングシステム。
47.1つ以上のグリコサミノグリカン及び1つ以上のリン脂質の反応生成物が、1つ以上の架橋剤を更に含む、特徴42に記載のパッケージングシステム。
48.1つ以上の架橋剤が、1つ以上のグリコサミノグリカン及び1つ以上のリン脂質の官能基と反応可能な2つ以上の官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤を含む、特徴47に記載のパッケージングシステム。
49.1つ以上の追加のグリコサミノグリカンが、1つ以上の架橋剤を用いて反応生成物と架橋される、特徴48に記載のパッケージングシステム。
50.1つ以上の追加の架橋剤が、1つ以上の架橋剤と同じである、特徴49に記載のパッケージングシステム。
51.1つ以上の追加の架橋剤が、1つ以上の架橋剤とは異なる、特徴49に記載のパッケージングシステム。
52.水性パッケージング溶液が、ポリマー骨格と、ポリマー骨格にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含むグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを更に含む、特徴1に記載のパッケージングシステム。
53.グリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヘパロサン、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、特徴52に記載のパッケージングシステム。
54.ポリアルキレングリコール含有残基が、以下の構造を有する高分子化合物又はその塩に由来し、
Z-(((CH-O)-Y
式中、Zが、反応性又は非反応性エンドキャップ基であり、Yが、反応性官能基であり、aが、2~6であり、bが、2~10,000であり、cが、1又は2である、特徴52に記載のパッケージングシステム。
55.Zが、アルコキシ基、ヒドロキシル基、グリシジル基、チオール基、及びアミン基からなる群から選択され、Yが、-X-NH、-X-ポリジメチルシロキサン-NH、-X-SH、及び-X-C(O)-R’からなる群から選択され、Xが、リンカー基であり、R’が、水素又は1~20個の炭素原子からなる有機部分である、特徴54に記載のパッケージングシステム。
56.水性パッケージング溶液が、(a)ポリマー骨格と、ポリマー骨格にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含む1つ以上の側鎖とを含むグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(b)1つ以上の第1の架橋剤との反応生成物を更に含む、特徴52に記載のパッケージングシステム。
57.1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーのポリアルキレングリコール含有残基が、以下の構造を有するポリマー又はその塩に由来し、
Z-(((CH-O)-Y
式中、Zが、反応性又は非反応性エンドキャップ基であり、Yが、反応性官能末端基であり、aが、2~6であり、bが、2~10,000であり、cが、1又は2である、特徴56に記載のパッケージングシステム。
58.1つ以上の第1の架橋剤が、2つ以上の反応性官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である、特徴56に記載のパッケージングシステム。
59.反応生成物が、
反応生成の総重量に基づいて、1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを約0.01~約50重量%、及び
反応生成物の総重量に基づいて、1つ以上の第1の架橋剤を約0.01~約10重量%含む、特徴56に記載のパッケージングシステム。
60.反応生成物が、約20,000~約6,000,000ダルトン(Da)の範囲の重量平均分子量を有する、特徴56に記載のパッケージングシステム。
61.グリコサミノグリカンが、反応生成物と、第2の架橋剤を用いて架橋される、特徴56に記載のパッケージングシステム。
62.水性パッケージング溶液が、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を約0.01重量%~約10重量%含む、特徴1~61に記載のパッケージングシステム。
63.水性パッケージング溶液が、1つ以上の快適剤を更に含む、特徴1~62に記載のパッケージングシステム。
64.水性パッケージング溶液が、ポロキサマー及びポロキサミンのうちの1つ以上を更に含む、特徴1~63に記載のパッケージングシステム。
65.水性パッケージング溶液が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又はそれらの任意の組み合わせと、1つ以上の緩衝剤とを更に含む、特徴1~64に記載のパッケージングシステム。
66.水性パッケージング溶液が、緩衝剤、張度調整剤、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズコンディショニング剤、抗酸化剤からなる群から選択される1つ以上の添加剤、及びこれらの混合物を更に含む、特徴1~65に記載のパッケージングシステム。
67.パッケージが、パッケージの密封後に熱滅菌され、水性パッケージング溶液が、有効消毒量の消毒剤又は殺菌化合物を含有しない、特徴1~66に記載のパッケージングシステム。
68.水性パッケージング溶液が、有効消毒量の消毒剤を含有しない、特徴1~67に記載のパッケージングシステム。
69.水性パッケージング溶液が、殺菌化合物を含有しない、特徴1~68に記載のパッケージングシステム。
70.水性パッケージング溶液が、水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、1つ以上のコンジュゲートされたグリコサミノグリカンを約0.01重量%~約1重量%含む、特徴70に記載のパッケージングシステム。
71.保管可能な滅菌眼用デバイスを含むパッケージングシステムを調製する方法であって、
(a)眼用デバイスを提供することと、
(b)特徴1~70に記載の水性パッケージング溶液中に眼用デバイスを浸漬することであって、水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧及び約6~約9の範囲のpHを有する、浸漬することと、
(c)微生物による眼用デバイスの汚染を防止する様式で、水性パッケージング溶液及び眼用デバイスをパッケージングすることと、
(d)パッケージングされた溶液及び眼用デバイスを滅菌することと、を含む、方法。
72.眼用デバイスが、コンタクトレンズである、特徴71に記載の方法。
本明細書に開示される様々な特徴は、簡潔性のために単一の実施形態の文脈において記載されているが、別個に又は任意の好適な部分的組み合わせで提供され得る。実施形態の全ての組み合わせは、各々及び全ての組み合わせが個別かつ明示的に開示されたかのように、本明細書に開示される例示的な実施形態によって具体的に包含される。加えて、そのような変数を記載している実施形態に列挙される全ての部分的組み合わせはまた、本発明の製剤によって具体的に包含され、各々及び全ての部分的組み合わせが個別かつ明示的に本明細書に開示されたかのように、本明細書に開示される。
本明細書に開示される実施形態に様々な修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、上記の説明は、限定的と解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の例示としてのみ解釈されるべきである。例えば、上述され、本発明を動作させるためのベストモードとして実装される機能は、例示目的のみのためである。当業者であれば、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、他の構成及び方法を実施することができる。更に、当業者は、本明細書に付加される特徴及び利点の範囲及び趣旨内で他の修正を想定するであろう。

Claims (64)

  1. 眼用デバイスの保管用パッケージングシステムであって、
    エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む水性パッケージング溶液中に浸漬された、1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、前記水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧、約6~約9のpHを有し、滅菌されている、パッケージングシステム。
  2. 前記眼用デバイスが、コンタクトレンズである、請求項1に記載のパッケージングシステム。
  3. 前記エクトインが、L-エクトインである、請求項1又は2に記載のパッケージングシステム。
  4. 前記眼科的に許容され得るエクトイン誘導体が、ヒドロキシエクトイン、ポリエクトイン、その塩、そのエステル、そのオリオゴマー、又はこれらの混合物である、請求項1又は2に記載のパッケージングシステム。
  5. 前記水性パッケージング溶液が、グリコサミノグリカン及び修飾グリコサミノグリカンのうちの1つ以上を更に含む、請求項1~4に記載のパッケージングシステム。
  6. 前記グリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、ヒアルロン酸又はその塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載のパッケージングシステム。
  7. 前記修飾グリコサミノグリカンが、第1のグリコサミノグリカンと、第2のグリコサミノグリカンと、第1の架橋剤との反応生成物を含み、前記第1のグリコサミノグリカンが、前記第2のグリコサミノグリカンとは異なる、請求項5に記載のパッケージングシステム。
  8. 前記第1のグリコサミノグリカン及び前記第2のグリコサミノグリカンが、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、請求項7に記載のパッケージングシステム。
  9. 前記第1のグリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸であり、前記第2のグリコサミノグリカンが、コンドロイチン硫酸である、請求項7に記載のパッケージングシステム。
  10. 前記第1の架橋剤が、前記第1のグリコサミノグリカン及び前記第2のグリコサミノグリカンの官能基と反応可能な2つ以上の官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である、請求項7~9に記載のパッケージングシステム。
  11. 前記第1の架橋剤が、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)、1,2-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)エチレン(EGDGE)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)、1,2-エタンジオールジグリシジルエーテル(EDDE)、ジエポキシオクタン、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエステル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、1,3-ブタジエンジエポキド、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、及びポリエポキシドからなる群から選択される、二官能性又は多官能性架橋剤を含む、請求項7~10に記載のパッケージングシステム。
  12. 前記第1の架橋剤が、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アザライン酸(azalaic acid)ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ウンデカン二酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ブラシル酸ジヒドラジド、テトラデカン二酸ジヒドラジド、ペンタデカン二酸ジヒドラジド、タプシン酸ジヒドラジド、及びオクタデカン二酸ジヒドラジドからなる群から選択されるジヒドラジド架橋剤を含む、請求項7~11に記載のパッケージングシステム。
  13. 前記第1の架橋剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、ヘプチレングリコール、及びオクチレングリコールからなる群から選択される二価アルコール架橋剤を含む、請求項7~12に記載のパッケージングシステム。
  14. 前記第1の架橋剤が、グリセリン、ペンタエリスライト、キシリトール、及びガラクチトールからなる群から選択される多価アルコール架橋剤を含む、請求項7~13に記載のパッケージングシステム。
  15. 前記第1の架橋剤が、式X-N=C=N-Xのカルボジイミド架橋剤を含み、式中、各Xが、独立して、1~2個のジアルキルアミノ基で任意に置換されたC~Cアルキルであるか、又はC~Cシクロアルキル基である、請求項7~14に記載のパッケージングシステム。
  16. 前記第1の架橋剤が、メタクリル酸無水物、オクテイルコハク酸無水物(octeyl succinic anhydride)、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド(gluteraldehyde)、酸塩化物、n-ヒドロキシスクシンイミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアミン、ジビニルスルホン、尿素、ジイソシアネートからなる群から選択される、請求項7~15に記載のパッケージングシステム。
  17. 1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、前記反応生成物と架橋される、請求項7~16に記載のパッケージングシステム。
  18. 前記1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、第2の架橋剤を用いて前記反応生成物と架橋される、請求項17に記載のパッケージングシステム。
  19. 前記1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、独立して、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、請求項17又は18に記載のパッケージングシステム。
  20. (a)前記第1のグリコサミノグリカン、前記第2のグリコサミノグリカン、及び前記第1の架橋剤の前記反応生成物と、(b)1つ以上の第3のグリコサミノグリカンと、を含む混合物を更に含む、請求項7~16に記載のパッケージングシステム。
  21. 前記1つ以上の第3のグリコサミノグリカンが、直鎖グリコサミノグリカンである、請求項20に記載のパッケージングシステム。
  22. 前記1つ以上の直鎖グリコサミノグリカンが、直鎖ヒアルロン酸又は直鎖コンドロイチン硫酸である、請求項21に記載のパッケージングシステム。
  23. 前記混合物が、前記混合物の総重量に基づいて、前記1つ以上の第3のグリコサミノグリカンを約1重量%~約20重量%含む、請求項20~22に記載のパッケージングシステム。
  24. 前記混合物が、前記混合物の総重量に基づいて、前記1つ以上の第3のグリコサミノグリカンを約1重量%~約10重量%含む、請求項20~22に記載のパッケージングシステム。
  25. 前記混合物が、前記混合物の総重量に基づいて、前記1つ以上の第3のグリコサミノグリカンを約1重量%~約5重量%含む、請求項20~22に記載のパッケージングシステム。
  26. 前記修飾グリコサミノグリカンが、1つ以上のグリコサミノグリカン及び1つ以上のリン脂質の反応生成物を含む糖リン脂質ポリマーを含む、請求項5~25に記載のパッケージングシステム。
  27. 前記1つ以上のグリコサミノグリカンが、ヒアルロン酸又はその塩であり、前記1つ以上のリン脂質が、ホスホリルコリン基を含む、請求項26に記載のパッケージングシステム。
  28. 前記1つ以上のリン脂質が、以下の構造で表される両性イオン基を含むホスホリルコリン含有リン脂質を含み、

    式中、nが、1~5の整数であり、R’、R’’、及びR’’’が互いに独立して、C~Cアルキル基、C~Cヒドロキシアルキル基、又はヘテロ原子含有基、並びに前記1つ以上のグリコサミノグリカンと反応可能な1つ以上の反応性基である、請求項26に記載のパッケージングシステム。
  29. 前記反応生成物が、
    前記反応生成物の総重量に基づいて、前記1つ以上のグリコサミノグリカンを約0.01~約50重量%、及び
    前記反応生成物の総重量に基づいて、前記1つ以上のリン脂質を約0.01~約50重量%含む、請求項26~28に記載のパッケージングシステム。
  30. 前記1つ以上のグリコサミノグリカン及び前記1つ以上のリン脂質の反応生成物が、1つ以上の第1の架橋剤を更に含む、請求項26~29に記載のパッケージングシステム。
  31. 前記1つ以上の第1の架橋剤が、前記1つ以上のグリコサミノグリカン及び前記1つ以上のリン脂質の官能基と反応可能な2つ以上の官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤を含む、請求項30に記載のパッケージングシステム。
  32. 1つ以上の追加のグリコサミノグリカンが、前記反応生成物と架橋される、請求項26~31に記載のパッケージングシステム。
  33. 前記1つ以上の追加のグリコサミノグリカンが、1つ以上の第2の架橋剤で前記反応生成物と架橋される、請求項32に記載のパッケージングシステム。
  34. 前記修飾グリコサミノグリカンが、ポリマー骨格と、前記ポリマー骨格にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含むグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを含む、請求項5~33に記載のパッケージングシステム。
  35. 前記グリコサミノグリカンが、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヘパロサン、ヒアルロナン、及びヒアルロン酸又はその塩からなる群から選択される、請求項34に記載のパッケージングシステム。
  36. 前記ポリアルキレングリコール含有残基が、以下の構造を有する高分子化合物又はその塩に由来し、
    Z-(((CH-O)-Y
    式中、Zが、反応性又は非反応性エンドキャップ基であり、Yが、反応性官能基であり、aが、2~6であり、bが、2~10,000であり、cが、1又は2である、請求項34又は35に記載のパッケージングシステム。
  37. Zが、アルコキシ基、ヒドロキシル基、グリシジル基、チオール基、及びアミン基からなる群から選択され、Yが、-X-NH、-X-ポリジメチルシロキサン-NH、-X-SH、及び-X-C(O)-R’からなる群から選択され、Xが、リンカー基であり、R’が、水素又は1~20個の炭素原子からなる有機部分である、請求項36に記載のパッケージングシステム。
  38. 前記修飾グリコサミノグリカンが、(a)ポリマー骨格と、前記ポリマー骨格にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含むグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーと、(b)1つ以上の第1の架橋剤との反応生成物を含む、請求項5~37に記載のパッケージングシステム。
  39. 前記1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーの前記ポリアルキレングリコール含有残基が、以下の構造を有するポリマー又はその塩に由来し、
    Z-(((CH-O)-Y
    式中、Zが、反応性又は非反応性エンドキャップ基であり、Yが、反応性官能末端基であり、aが、2~6であり、bが、2~10,000であり、cが、1又は2である、請求項38に記載のパッケージングシステム。
  40. 前記1つ以上の第1の架橋剤が、2つ以上の反応性官能基を含む二官能性又は多官能性架橋剤である、請求項38又は39に記載のパッケージングシステム。
  41. 前記反応生成物が、
    前記反応生成物の総重量に基づいて、前記1つ以上のグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを約0.01~約50重量%、及び
    前記反応生成物の総重量に基づいて、前記1つ以上の第1の架橋剤を約0.01~約10重量%含む、請求項38~40に記載のパッケージングシステム。
  42. 追加のグリコサミノグリカンが、第2の架橋剤を用いて前記反応生成物と架橋される、請求項38~41に記載のパッケージングシステム。
  43. 前記水性パッケージング溶液が、前記水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、前記エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を約0.01重量%~約10重量%含む、請求項1~42に記載のパッケージングシステム。
  44. 前記水性パッケージング溶液が、1つ以上の快適剤を更に含む、請求項1~43に記載のパッケージングシステム。
  45. 前記水性パッケージング溶液が、ポロキサマー及びポロキサミンのうちの1つ以上を更に含む、請求項1~44に記載のパッケージングシステム。
  46. 前記水性パッケージング溶液が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又はそれらの任意の組み合わせと、1つ以上の緩衝剤とを更に含む、請求項1~45に記載のパッケージングシステム。
  47. 前記水性パッケージング溶液が、緩衝剤、張度調整剤、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズコンディショニング剤、抗酸化剤からなる群から選択される1つ以上の添加剤、及びこれらの混合物を更に含む、請求項1~46に記載のパッケージングシステム。
  48. 前記水性パッケージング溶液が、有効消毒量の消毒剤を含有しない、請求項1~47に記載のパッケージングシステム。
  49. 前記水性パッケージング溶液が、殺菌化合物を含有しない、請求項1~48に記載のパッケージングシステム。
  50. 前記パッケージが、前記パッケージの密封後に熱滅菌され、前記水性パッケージング溶液が、有効消毒量の消毒剤又は殺菌化合物を含有しない、請求項1~47に記載のパッケージングシステム。
  51. 保管可能な滅菌眼用デバイスを含むパッケージングシステムを調製する方法であって、
    (a)眼用デバイスを提供することと、
    (b)エクトイン又は眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を含む水性パッケージング溶液中に前記眼用デバイスを浸漬することであって、前記水性パッケージング溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの浸透圧及び約6~約9の範囲のpHを有する、浸漬することと、
    (c)微生物による前記眼用デバイスの汚染を防止する様式で、前記水性パッケージング溶液及び前記眼用デバイスをパッケージングすることと、
    (d)前記パッケージングされた溶液及び前記眼用デバイスを滅菌することと、を含む、方法。
  52. 前記眼用デバイスが、コンタクトレンズである、請求項51に記載の方法。
  53. 前記エクトインが、L-エクトインである、請求項51又は52に記載の方法。
  54. 前記眼科的に許容され得るエクトイン誘導体が、ヒドロキシエクトイン、ポリエクトイン、その塩、そのエステル、そのオリオゴマー、又はこれらの混合物である、請求項51又は52に記載の方法。
  55. 前記水性パッケージング溶液が、前記水性パッケージング溶液の総重量に基づいて、前記エクトイン又は前記眼科的に許容され得るエクトイン誘導体を約0.01重量%~約10重量%含む、請求項51~54に記載の方法。
  56. 前記水性パッケージング溶液が、グリコサミノグリカン及び修飾グリコサミノグリカンのうちの1つ以上を更に含む、請求項51~55に記載の方法。
  57. 前記修飾グリコサミノグリカンが、第1のグリコサミノグリカンと、第2のグリコサミノグリカンと、第1の架橋剤との反応生成物を含み、前記第1のグリコサミノグリカンが、前記第2のグリコサミノグリカンとは異なる、請求項56に記載の方法。
  58. 前記修飾グリコサミノグリカンが、1つ以上のグリコサミノグリカン及び1つ以上のリン脂質の反応生成物を含む糖リン脂質ポリマーを含む、請求項56又は57に記載の方法。
  59. 前記修飾グリコサミノグリカンが、ポリマー骨格と、前記ポリマー骨格にグラフトされたポリアルキレングリコール含有残基を含む1つ以上の側鎖とを有するグリコサミノグリカンを含むグラフトされたグリコサミノグリカンポリマーを含む、請求項56~58に記載の方法。
  60. 前記水性パッケージング溶液が、1つ以上の快適剤を更に含む、請求項51~59に記載の方法。
  61. 前記水性パッケージング溶液が、緩衝剤、張度調整剤、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズコンディショニング剤、抗酸化剤からなる群から選択される1つ以上の添加剤、及びこれらの混合物を更に含む、請求項51~60に記載の方法。
  62. 前記水性パッケージング溶液が、ポロキサミン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上と、1つ以上の緩衝剤とを更に含む、請求項51~61に記載の方法。
  63. 前記水性パッケージング溶液が、有効消毒量の消毒剤を含有しない、請求項51~62に記載の方法。
  64. 前記水性パッケージング溶液が、殺菌化合物を含有しない、請求項51~63に記載の方法。
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