JP2024525442A - 水ガラスを含有するバインダーによるモールドおよびコアの積層構築のための方法 - Google Patents

水ガラスを含有するバインダーによるモールドおよびコアの積層構築のための方法 Download PDF

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本発明は、耐火性の成形基材と、疎水化金属酸化物と、アルカリケイ酸塩水溶液の形態の水ガラスを少なくとも含有するバインダーとを含むモールドおよびコアの積層構築のための方法に関する。本発明は、このやり方で製造されたモールドまたはコアにも関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐火性成形基材と、固体としての疎水化金属酸化物と、アルカリケイ酸塩水溶液の形態の水ガラスを少なくとも含有するバインダーとを含むモールドおよびコアの積層構築のための方法に関する。モールドおよびコアの3D印刷における積層製造のためには、耐火性成形基材を層状に適用して、それを各場合にバインダーを利用して選択的に印刷することが必要である。本発明はさらに、このやり方で製造されたモールドまたはコアに関する。
鋳造モールドは本質的にコアおよびモールドからなり、それらは製造されるべき鋳造部分のネガティブモールドを表す。これらのコアおよびモールドは、たとえば石英砂などの耐火性の材料と、成形器具から取り外した後の鋳造モールドに十分な機械的強度を提供する好適なバインダーとからなる。問題を単純にするために、以下においてはコアおよびモールドをまとめて鋳造モールド(casting mold)または複数の鋳造モールド(casting molds)と呼ぶ。よって、鋳造モールドの製造には、好適なバインダーとともに提供された耐火性成形基材が用いられる。耐火性成形基材は、好ましくは注ぎ入れ可能な形態で存在することによって、好適な中空のモールドに充填され得る。バインダーによって、成形基材の粒子/顆粒の間に堅固な凝集力が生成されるため、鋳造モールドは必要とされる機械的安定性を得る。
鋳造モールドは、異なる要件を満たす必要がある。鋳造プロセス自体の間に、鋳造モールドは最初に、1つまたは複数の(部分的な)鋳造モールドで形成された中空の空間に液体金属を受け取り可能にするために十分な強度および温度耐性を有する必要がある。固化プロセスの開始後は、鋳造モールドの壁に沿って形成される固化金属層によって、鋳造部分の機械的安定性が確実にされる。
ここで鋳造モールドの材料は、金属から放出される熱の影響下で、機械的強度を失うために耐火性の材料の個々の粒子/顆粒間の凝集力がなくなるようなやり方で分解する必要がある。理想的な場合、鋳造モールドは分解して再び細かい砂になり、容易に鋳造部分から取り除かれ得る。
積層構築によって3次元本体を製造するためのさまざまな方法は、「ラピッドプロトタイピング」という用語で公知である。アンダーカットおよび中空の空間を有する1ピースからなる複雑な本体も製造するというオプションが、これらの方法の利点である。従来の方法では、これらの本体は、複数の個別に製造された部分を一緒に接合することを必要としただろう。さらなる利点は、この方法が成形器具を伴わずにCADデータから直接本体を製造できることである。
3次元印刷法は、バインダーまたはバインダー構成要素がプリントヘッドのノズルを通じて適用されるときに、鋳造モールドを共に保持するバインダーに新たな要件をもたらす。よってバインダーは、十分な強度レベルおよび金属鋳造後の良好な分解特性をもたらし、かつ十分な熱および貯蔵安定性を有する必要があるだけでなく、「印刷可能」であることも必要である。すなわち、一方ではプリントヘッドのノズルにバインダーが蓄積してはならず、他方でバインダーはプリントヘッドから直接流れ出ることができずに、個別の滴を形成するべきである。
さらに、もし可能であれば、環境保護のため、および主に芳香族炭化水素などの炭化水素による環境への臭気の害を制限するために、鋳造モールドの製造中ならびに鋳造および冷却中にCO2または炭化水素の形態の放出が生じないことがますます多く求められる。これらの要件を満たすために、近年は無機結合系がそれぞれ開発されているか、またはさらに開発されており、それを用いた結果、金属モールドの製造中のCO2および炭化水素の放出が回避され得るか、または少なくとも顕著に最小限にされ得る。
特許文献1は無機バインダー系を開示しており、この無機バインダー系によって十分な安定性を有する鋳造モールドを製造できる。しかし、このバインダー系は特にコアシューティングマシンにおける熱硬化に適したものであり、ここでは予め混合された成形材料混合物(少なくとも耐火性の材料およびバインダーの混合物)が、加熱された成形器具の中に圧力によって運搬される。
特許文献2はモデルの積層構築のための方法を開示しており、この場合には無機バインダー系が用いられる。層状に適用される微粒子材料は、微粒子構築材料および噴霧乾燥したアルカリケイ酸塩溶液を含む。プリントヘッドを介して添加される水を含む溶液を利用して、硬化の選択的活性化が行われる。ここでは純水と、レオロジー添加剤を含有する改変された水とが開示される。レオロジー添加剤として、例示的方式でたとえばグリセリン、グリコール、または層状ケイ酸塩などの増粘剤が言及されており、特に層状ケイ酸塩が強調されている。特許文献2はアルカリケイ酸塩水溶液の使用を開示していない。バインダーまたは水ガラス溶液はそれぞれ、プリントヘッドを介して計量供給されるのではなく、層状に適用される微粒子材料中にアルカリケイ酸塩として固体形態ですでに含有されている。したがって特許文献2によると、バインダーを利用して層状に適用される材料をそれぞれ選択的に湿潤または硬化させることは、アルカリケイ酸塩水溶液を利用して直接達成されるのではなく、遠回りのやり方でのみ達成され得る。特許文献2に記載されるプロセスによって、バインダーの噴霧乾燥アルカリケイ酸塩溶液は、意図される領域だけでなく、必要ない領域にも適用される。よって、バインダーが不必要に消費される。
特許文献3は、析出技術を用いて構成要素部分を製造するための方法を開示しており、この場合には、たとえば水ガラスが多くのその他の選択肢に加えて圧力流体として用いられる。したがって水ガラスはプリントヘッドによって計量供給されることができ、かつそれぞれの最上層の予め定められた小領域に適用され得る。しかし特許文献3は、どの水ガラス組成物を使用できるのかということに関する情報を何ら含まない。
加えて当業者は、化学組成に対する結論を導くことを可能にしたであろう、使用された水ガラスの物理的特性についての情報を何ら得ていない。記載される先行技術は、非常に一般的な用語でのみ無機バインダー(たとえば自由流動する水ガラスなど)に言及しており、それは通常大量の水分を含有する。例として、最大で60重量%の水のみが指定されている。水が大量であること(例、最大で60重量%の水)は、取り扱いが困難であるとされるため、不利であると評価される。
特許文献4は、20℃において45mPas以下の粘度を有するアルカリケイ酸塩水溶液を開示しており、これは39重量%のアルカリケイ酸塩に関する固体含有量を有する。SiO2とM2O(M2OはNa2OまたはK2O)との比率が重量比として指定される。この重量比の最も狭い境界は、1.58~3.30の間にある。特許文献4の実施例には、ボールミルを利用して水ガラスバインダーの粘度を低くすることができると考えられる方法が開示される。しかし、こうした方法は非常に複雑でコスト集約的である。
特許文献5は、耐火性成形基材と、少なくともアルカリケイ酸塩水溶液およびさらにリン酸塩もしくはホウ酸塩またはその両方を含有するバインダーとを含む鋳造モールドの積層構築のための方法を記載している。開示されるバインダーは非常に良好に「印刷可能」となり、すなわちプリントヘッドのノズルは開示されるバインダーによって迅速に固まらないようにされる。同時に、バインダーは非常に精密に適用され得る。プリントヘッドのノズルの目詰まりは、印刷結果を劣ったものにするだろう。幾何学的仕様をより良好に維持し得るようにするために、基体上のバインダーの流体移動をどのように防止し得るかについての情報は存在しない。
特許文献6は、鋳造モールドを作製するための方法を記載しており、この方法は、3D印刷によって、金属または微粒子成形基材および多成分バインダーのプラスチックでできた繊維複合材料または鋳造部分を製造するために好適であり、ここでは極性の親水性末端部および非極性の疎水性末端部を有する少なくとも1つのケイ素有機化合物によって、微粒子成形基材が前処理される。
前処理された微粒子成形基材から層を形成した後、バインダーまたはバインダーの少なくとも1つの構成要素が液体形態でその層に適用される。成形基材およびケイ素有機化合物は、この方法を実行するために形成されたセットの一部であり得る。特許文献6の目的は、幾何学的仕様をより良好に維持し得るようにするために、基体上のバインダーの流体移動を最小限にすること、およびできる限り良いやり方でバインダーの「走行」を回避することである。この出願によると、このセットは極性の親水性末端部を有する少なくとも1つのケイ素有機化合物を含むことが必須である。これに対する例として、成形基材と混合される必要のある液体構成要素が指定されている。これは、特に(この出願において指定されるとおりに)微粉末添加剤が付加的に使用される場合に、構築材料混合物が凝集するために積層構築が困難になるリスクをもたらす。このセットに対する代替策として、極性の親水性末端部を有するケイ素有機化合物によって成形基材が前処理され得ることが開示されている。しかし、こうした前処理された成形基材を使用することは費用がかかると考えられる。なぜなら、成形基材は非常に高い含有量の構築材料混合物を必要とし、成形基材はケイ素有機化合物によって均質に湿潤にされる必要があるためである。水ガラス結合コアの場合は、製造された鋳造モールドの水分安定性をさらに考慮する必要がある。任意の有機化合物は、金属鋳造の間に望ましくない放出をさらにもたらすため、その使用はあまり望ましくないものであり、もし必要であれば最小限にされるべきである。
欧州特許第1802409号明細書 国際公開第2012/175072号 独国特許出願公開第102011053205号明細書 国際公開第2013/017134号 独国特許出願公開第102014118577号明細書 独国特許出願公開第102018200607号明細書
よって発明者らは鋳造モールドの3次元印刷のための方法を開発するという任務を行い、この方法においては、広げられた構築材料混合物上にプリントヘッドを直接介して水ガラスバインダーによる計量供給が選択的に行われ、広げられた構築材料混合物は好ましくは粉末状の添加剤を含むことによって、一方では計量供給された水ガラスバインダーの流体移動が最小限になり、他方ではその後得られる硬化した鋳造モールドが非常に良好な耐湿性を有するという結果が得られる。
この目的は、独立請求項の特徴を有する方法によって解決される。本発明による方法の有利なさらなる発展は、従属特許請求項の主題であるか、または以下に記載される。
本体の積層構築のための方法は、少なくとも以下のステップを含む。
a)構築材料混合物の一部として耐火性成形基材および疎水化金属酸化物を提供するステップであって、疎水化金属酸化物がケイ素有機化合物によって疎水化され、疎水化金属酸化物の含有量が耐火性成形基材に基づいて0.0001重量%~0.4重量%未満である、提供するステップ、
b)0.05mm~3mm、好ましくは0.1mm~2mm、特に好ましくは0.1mm~1mmの構築材料混合物の層の厚さを有する構築材料混合物の薄層を広げるステップであって、構築材料混合物が疎水化金属酸化物を含む、広げるステップ、
c)水ガラスを含むバインダーによって薄層の選択された領域を印刷するステップ、および
d)ステップb)およびc)の反復を繰り返すステップ。
本体は、コアまたはモールドであり得る(ここではまとめて鋳造モールド(単数または複数)と呼ばれる)。鋳造モールドを製造するために構築材料混合物が用いられるとき、それは成形材料混合物とも呼ばれ得る。
疎水化金属酸化物は微粒子状の固体として用いられ、構築材料混合物中に微粒子状の固体として存在する。疎水化金属酸化物は粉末、懸濁物(分散物)、またはゲルとして用いられ得る。特に構築材料混合物が薄層状に広げられる前は、構築材料混合物中に疎水化金属酸化物が微粒子形態で均一に分布する。疎水化金属酸化物は特に金属酸化物を含む基体で構築され、この基体の表面がケイ素有機化合物によって疎水化される。
疎水化金属酸化物を構築材料混合物の一部として用いるとき、それによって製造される本体は以下の特性を有する。
1.幾何学的仕様が非常に良好に維持され得る
2.特に熱硬化後の良好な強度
3.非常に良好な貯蔵安定性
4.金属鋳造後の良好な分解特性
5.最小限の量の有機成分しか用いられていないため、鋳造プロセスおよび冷却の間のCOまたはその他の有機熱分解生成物の放出が最小限である。
驚くべきことに、疎水化金属酸化物は適用された液体バインダーの流体移動を最小限にし、かつ硬化した鋳造モールドの耐湿性を顕著に増加させ、同時に絶対強度にはほとんど悪影響を与えないことが見出された。非常に少量の疎水化金属酸化物を計量供給し得るため、有機熱分解生成物の放出はさらに最小限に低減される。
さらに、疎水化金属酸化物を用いることによって構築材料混合物の良好な自由流動能力または注ぎ入れ可能であることが維持されるため、構築材料混合物の積層適用の際に凝集するかまたは「動きが鈍い」構築材料混合物が生じない。
本発明によるバインダーは、鋳造モールドの3次元印刷のために提供される。このバインダーは印刷液の働きをし、この印刷液によって、まとめて構築材料混合物と呼ばれる、たとえば耐火性の成形基材(例、石英砂)および任意選択の1つまたは複数の添加剤などの、層状に適用される材料が選択的に印刷される。この構築材料混合物はまだバインダーを含んでいない。選択的な印刷プロセスは通常各々の場合に、1つまたは複数の層(例、2つまたは3つ)、特に1つの層の構築材料混合物の積層適用の後に行われる。このプロセスは、印刷プロセス全体が完了して鋳造モールドが得られるまで繰り返される。
バインダーの硬化は通常のやり方で行われ得る。よって一方では、層状に適用される構築材料混合物に、印刷された水ガラス含有バインダーの直接硬化を化学的なやり方でもたらす1つまたは複数の水ガラス硬化剤を添加することが可能である。
たとえばCOなどの酸性ガスを利用して、適用された水ガラスを硬化させることも可能だが、この変形はあまり好ましくない。
他方では熱硬化も行われ得る。たとえば、第2または第3の印刷プロセスの1つまたは各々の完了後(構築材料混合物の次の層の適用直前、適用中、または適用後)などに熱硬化が行われることが可能であり、ここでは構築材料混合物とバインダーとの混合物が、たとえば赤外光などを利用して照射される。この積層硬化において、赤外光はたとえばスポットなどの形態でプリントヘッドを追跡するようにされ得る。複数の適用層の後にのみ段階的にこのタイプの熱硬化を行うことも明らかに可能である。最後の印刷プロセスの終了後にのみ熱硬化を行うことも可能である。「構築材料混合物の層の適用」およびその後の「印刷プロセス」のステップは、鋳造モールドを完全に製造するために必要とされる最後の層が印刷されるまで交互に行われる。この目的のために、適用されて部分的に印刷された層はたとえばいわゆる「ジョブボックス」などの中に存在し、その後熱硬化を実行するためにたとえばマイクロ波オーブンまたはコンベクションオーブンなどの中に移され得る。熱硬化は好ましくはマイクロ波によって行われ、好ましくは印刷プロセス全体の終了後にマイクロ波オーブン内で行われる。
鋳造モールドの製造のための耐火性成形基材として、一般的な公知の材料が用いられ得る。たとえば、石英砂、ジルコンサンド、またはクロマイト砂、カンラン石、バーミキュライト、ボーキサイト、シャモット、ならびに人工成形基材、たとえばガラスビーズ、ガラス顆粒(granulate)、および/または中空のケイ酸アルミニウムミクロスフェアなど、特に耐火性成形基材に基づいて50重量%より多い石英砂が好適である。コストを低く保つために、耐火性成形基材中の石英砂の含有量は有利には70重量%より大きく、好ましくは80重量%より大きく、より好ましくは90重量%より大きい。
新たな砂のみを用いる必要はない。資源保護の点で、および埋め立てコストを回避するために、再生された古い砂をできる限り高い含有量で用いることがさらに有利であり、なぜならそれは使用済のモールドからリサイクルすることによって入手可能だからである。
耐火性成形基材は、高い溶融点(溶融温度)を有する材料と理解される。耐火性成形基材の溶融点は好ましくは600℃より高く、好ましくは900℃より高く、特に好ましくは1200℃より高く、より好ましくは1500℃より高い。
耐火性成形基材は、好ましくは構築材料混合物の80重量%より多く、特に90重量%より多く、特に好ましくは95重量%より多くを占める。
構築材料混合物の一部としても用いられ得る好適な耐火性成形基材は、たとえば国際公開第2008/101668号(=米国特許出願公開第2010/173767号明細書)などに記載されている。粉砕された使用済モールドの洗浄およびその後の乾燥によって得ることができる再生物も、同様に好適な方式で用いられ得る。再生物は一般的に耐火性成形基材の少なくとも約70重量%、好ましくは少なくとも約80重量%、特に好ましくは90重量%より多くを占め得る。
本発明の一実施形態においては、純粋に機械的処理によって得られた再生物を用いることが、特定の適用に対して有利であり得る。機械的処理は、古い砂に残ったバインダーの少なくとも一部分を研削または衝突の原理によって砂の顆粒から除去することと理解される。これらの再生物は必要に応じて用いられ得る。これらの再生物の含有量は、たとえば耐火性成形基材の5重量%より大きく、好ましくは20重量%より大きく、さらに好ましくは50重量%より大きく、特に好ましくは70重量%より大きく、より好ましくは80重量%より大きくなり得る。こうした再生物は、たとえば適用されたバインダーの(予備的または部分的な)硬化をもたらすことなどのために用いられる。
耐火性成形基材の平均粒径は一般的に50μm~600μm、好ましくは70μm~400μm、好ましくは80μm~300μm、特に好ましくは100μm~200μmである。粒径は、たとえばDIN66165パート2に従うふるい分けなどによって決定され得る。1:1~1:5または1:1~1:3の(互いに直角な、かつ各場合にすべての空間方向に対する)最大長さ拡張部対最小長さ拡張部を有する微粒子形態/顆粒、すなわち繊維状でないものが特に好ましい。
耐火性成形基材は、注ぎ入れ可能な状態を有する。
驚くべきことに、疎水化金属酸化物は適用された水ガラスバインダーの流体移動を最小限にし、かつ硬化した鋳造モールドの耐湿性を顕著に増加させ、同時に絶対強度にはほとんど悪影響を与えないことが見出されている。非常に少量の疎水化金属酸化物を計量供給し得るため、有機熱分解生成物の放出はさらに最小限に低減される。
さらに、疎水化金属酸化物を用いることによって構築材料混合物の良好な自由流動能力または注ぎ入れ可能であることが維持されるため、構築材料混合物の積層適用は、凝集するかまたは「動きが鈍い」構築材料混合物をもたらさない。
疎水化金属酸化物の場合、金属酸化物は基体であり、その表面にケイ素有機物質が提供される。疎水化金属酸化物は微粒子形態で存在する。金属酸化物は好ましくはアモルファスであり、かつ合成由来である。
金属酸化物は好ましくは二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタンの群、またはこの群からの混合酸化物(例、アルミニウム-ケイ素混合酸化物)、特に二酸化ケイ素を含有するかもしくはそれからなるものより選択される。金属酸化物は好ましくは合成アモルファス二酸化ケイ素でできており、より好ましくは、金属酸化物は発熱性シリカまたは沈降シリカである。金属酸化物は、たとえばベーマイト(AlO(OH))などのヒドロキシ酸化物、およびたとえばケイ素などのメタロイドのそれぞれの酸化物またはヒドロキシ酸化物を含む。
以下のケイ素有機物質を用いて、金属酸化物すなわち無機基体の表面を疎水化できる:シラン、シロキサン、シラザン。C1~C6アルキルシラザン、ポリ(C1~C6)アルキルシロキサン、およびC1~C6アルキルシランの使用は特に好ましく、ヘキサメチルジシラザン、ポリジメチルシロキサン、および塩素(C1~C6)アルキルシランはより好ましい。1つの設計において、金属酸化物、特にアモルファス二酸化ケイ素は、最初に少なくとも1つのケイ素有機化合物によって疎水化される。このやり方で得られた疎水化金属酸化物と、耐火性成形基材とが組み合わされ、次いで結果として構築材料混合物がもたらされ、この構築材料混合物はさらなる構成要素を含み得る。
この表面修飾は、特に好ましくはアルキルシロキシ基を含み、それはたとえばC1~C6アルキルシロキシ基など、より好ましくはトリメチルシロキシおよびジメチルシロキシ基である。
ケイ素有機物質は、好ましくは金属酸化物と共有結合を形成し、ここでは無機基体のOH官能性がケイ素有機物質によって転換される。
ケイ素有機化合物は、特に物理吸着の場合には特に親水性末端部を有する任意の置換基を有さないが、任意には一般的にも、特に末端基としてヒドロキシ(-OH)、エトキシ(-CHCH-O-)、ヒドロキシル化(-O-)、アミノ(-NH)、アンモニウム(-NH+)、カルボキシル(-COOH)、またはカルボン酸基を含むケイ素有機化合物は望ましくない。
疎水化金属酸化物のDIN EN ISO9277(窒素)に従うBET表面積は広範囲にわたって変動可能であり、好ましくは2~500m/gの範囲内である。しかし、この比表面積をそれほど高くするべきではないことが見出されている。なぜなら、そうでなければこの材料はあまりにも多くの粉塵を生じるため、成形基材との混合性が困難になるからである。BET表面積は好ましくは300m/g未満、好ましくは250m/g未満、特に好ましくは220m/g未満である。BET表面積は好ましくは5m/gより大きく、好ましくは7m/gより大きい。
有機熱分解生成物の放出を最小限に減らすためにも、構築材料混合物中の疎水化金属酸化物の含有量を非常に低くすべきである。耐火性成形基材に基づく疎水化金属酸化物の含有量は、好ましくは0.2重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満であり、かつ他方では0.001重量%より大きく、好ましくは0.005重量%より大きい。
DIN EN ISO787-2(105℃における揮発性の物質の含有量、重量%)に従って測定される、構築材料混合物における使用時の疎水化金属酸化物の乾燥損失は、典型的には10重量%未満、好ましくは5重量%未満、好ましくは2重量%未満、より好ましくは1重量%未満である。
DIN ISO10694に従って決定される疎水化金属酸化物の炭素含有量(合計)は、好ましくは0重量%より大きく15重量%以下、好ましくは0.1重量%~8重量%、特に好ましくは0.25重量%~7重量%、最も好ましくは0.5重量%~6重量%である。
好ましい設計によると、DIN EN ISO787-9(1部の水および1部のメタノール(体積)への4重量%分散物として測定)に従う疎水化金属酸化物のpH値は、25℃にて3~11、好ましくは3.5~10、特に好ましくは4~9である。
好ましい設計によると、DIN EN ISO787-18に従う疎水化金属酸化物のふるい残分(>40μm)は0~2.5重量%、好ましくは0~1.5重量%、特に好ましくは0~1重量%である。
1つの設計によると、DIN EN ISO3262-19に従う疎水化金属酸化物の金属酸化物含有量、特にSiO含有量は、典型的に75重量%より高く、好ましくは80重量%より高く、特に好ましくは90重量%より高く、最も好ましくは95%より高い。
疎水化金属酸化物の相対的な残余シラノール(Si-OH)含有量は、疎水化後に残存するOH基を示す。それは上述の疎水化金属酸化物によって処理された、使用された親水性ケイ酸(約2SiOH/nm2)のOH基の数と、その結果もたらされた疎水化ケイ酸のOH基の数とから得られる。5~75%、特に好ましくは15~60%、最も好ましくは22~55%の残余シラノール含有量が好ましい。
バインダーは水ガラスを含有し、水ガラスはたとえば、ガラス様のケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、および/またはケイ酸カリウムを水に溶解することなどによって生成される。少なくともナトリウムを含有し、その含有量がNaOとして特定される水ガラスが好ましい。
バインダー中のNaO/MOの比率(各場合にM=Na、K、およびLi、これは以下にも適用される)は、好ましくは0.4より大きく、好ましくは0.5より大きく、より好ましくは0.6より大きく、最も好ましくは0.7より大きく、ここでMOはバインダー中の酸化物として算出されたリチウム、ナトリウム、およびカリウムの材料量の合計を表す。好ましい実施形態において、MOはNaOに等しい。
1つの設計によると、バインダーは1.4より大きく、好ましくは1.6より大きく、好ましくは1.8より大きく、より好ましくは1.9より大きいモルモジュールSiO/MOを有する。水ガラスは、好ましくは2.8未満、好ましくは2.6未満、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.4未満のモルモジュールを有する。
1つの設計によると、バインダーは42重量%未満、好ましくは40重量%未満、好ましくは38重量%未満、特に好ましくは37重量%未満の固体含有量を有する。バインダーの残りの残分は、好ましくは水からなる。
1つの設計によると、バインダーは20重量%より大きく42重量%未満、好ましくは24重量%より大きく38重量%未満、好ましくは27重量%より大きく37重量%未満の固体含有量を有する。固体含有量は、液体を注意深く蒸発させて除去することによってバインダーを乾燥させた後に、空気雰囲気中で600℃にて1時間加熱して決定される。固体含有量を決定するために、残存する酸化材料の重量を測定する。
これにかかわらず、バインダー中のSiOおよびMOの材料量(mol%として算出)は一般的に16mol%未満、好ましくは15mol%未満、好ましくは14mol%未満、より好ましくは13.5mol%未満である。この材料量は、さらに一般的に7mol%より大きく、好ましくは8mol%より大きく、好ましくは9mol%より大きく、特に好ましくは10mol%より大きく、より好ましくは10.5mol%より大きい。
バインダーは流動性が高過ぎてはならないが、粘性も高過ぎてはならない。ブルックフィールド(Brookfield)回転粘度計を利用して、動的粘度が測定される。好ましい設計によると、本発明によるバインダーは25℃の温度にて20mPas未満、好ましくは18mPas未満、好ましくは16mPas未満、より好ましくは14mPas未満の粘度を有する。1つの設計によると、加えてこれにかかわらず、バインダーは25℃の温度にて3mPasより大きく、好ましくは5mPasより大きく、好ましくは7mPasより大きく、より好ましくは8mPasより大きい粘度を有する。粘度の測定はブルックフィールド回転粘度計において、最大で16mPasの粘度および200U/分の速度における測定ジオメトリスピンドル18、ならびに16mPas未満の粘度における50U/分の速度における測定ジオメトリスピンドルULアダプタによって行われる。
好ましい設計によると、バインダーの密度は2.5g/cm未満、好ましくは2.0g/cm未満、より好ましくは1.5g/cm未満である。好ましい設計によると、加えてこれにかかわらず、密度は1.0g/cmより大きく、好ましくは1.05g/cmより大きく、より好ましくは1.1g/cmより大きい。密度の測定は、振動Uチューブ法によって行われる。
好ましい設計によると、バインダーの表面張力は60mN/m未満、好ましくは50mN/m未満、より好ましくは45mN/m未満である。1つの設計によると、加えてこれにかかわらず、バインダーの表面張力は15mN/mより大きく、好ましくは20mN/mより大きく、特に25mN/mより大きい。表面張力の測定は、DeNouy(25℃)によるリング法に従って行われる。
バインダーは透明溶液であるべきであり、もし可能であれば、最大拡張部において数マイクロメートルから数ミリメートルのサイズを有する、たとえば混入物などに由来し得る粗い粒子を含まないようにすべきである。商業的に入手可能な水ガラス溶液は、一般的にこれらの粗い粒子を有する。
水ガラス中およびバインダー中の粒径は、DIN/ISO13320(例、ホリバ(Horiba)LA950、フラウンホーファー(Fraunhofer)法)に従う動的光散乱を利用して決定される。決定されたD90値(各場合に体積に基づく)は、より大きい粒子に対する尺度であり、それは90%の粒子が特定された値未満であることを意味する。本発明による水ガラスは特に20μm未満、好ましくは10μm未満、より好ましくは5μm未満の(動的光散乱によって決定された)D90値を有する。
これにかかわらず、本発明による水ガラスは、そこに含有される固体に関して特に25μm未満、好ましくは20μm未満、特に好ましくは10μm未満のD100値を有する。
上述の水ガラスまたは水ガラスを含有するバインダーは、たとえば好適な濾過などによって得ることができ、たとえば25μm、好ましくは10μm、特に好ましくは5μmのふるい直径を有するフィルタなどが好適である。最大1μmのサイズを有する粒子を含有し、好ましくは任意の粒子をまったく含有しない水ガラスまたはバインダーが好ましい。
一実施形態において、本発明によるバインダーはリチウムイオンの含有量を有し得る。LiO/MOのモル比は、たとえば0.01~0.3などの広範囲にわたって変動可能である。この比率は好ましくは0.03~0.17、好ましくは0.035~0.16、より好ましくは0.04~0.14の範囲内である。
一実施形態において、本発明によるバインダーはカリウムイオンの含有量を有し得る。KO/MOのモル比は、たとえば0.01~0.3などの広範囲にわたって変動可能である。この比率は好ましくは0.01~0.17、好ましくは0.02~0.16、より好ましくは0.03~0.14の範囲内である。
ケイ酸などの他のネットワーク形成剤の添加によって、熱安定性を増加させることおよび反応性を低下させることができる。よって、リン酸塩の群からのネットワーク形成剤をバインダーに添加でき、かつバインダーに溶解させることができ、特にアルカリリン酸塩(例、ヘキサメタリン酸ナトリウムまたはポリリン酸ナトリウム)が有益であることが判明している。
アルカリリン酸塩のうち、たとえばリン酸三ナトリウム(NaPO)などのアルカリオルトリン酸塩は好ましくない。特にポリリン酸ナトリウムおよび/またはメタリン酸ナトリウムが好ましい。
代替的または付加的にバインダーに添加され得るその他のネットワーク形成剤はホウ酸塩であり、特にたとえば四ホウ酸二ナトリウム十水和物などのアルカリホウ酸塩である。それらのホウ酸塩もバインダーに溶解される。
(希釈剤を含む)バインダーの総量中のアルカリホウ酸塩および/またはアルカリリン酸塩の含有量からもたらされるアルカリ金属の量は、酸化物として算出され、水溶液全体における酸化リチウム、酸化ナトリウム、および酸化カリウムの材料総量(すなわち、個々の材料量の合計)に寄与する。この決定によって、モルモジュールSiO/MOもアルカリホウ酸塩および/またはアルカリリン酸塩の添加に影響される。
バインダー中のホウ酸塩の含有量、特にアルカリホウ酸塩の含有量は、Bとして算出される。B/SiOのモル比は、たとえば0~0.5などの広範囲にわたって変動可能である。この比率は好ましくは0.3未満、好ましくは0.2未満、特に好ましくは0.1未満、より好ましくは0.08未満、最も好ましくは0.06未満である。この比率は好ましくは0以上である。さらなる実施形態において、この比率は好ましくは0.01より大きく、より好ましくは0.02より大きい。本発明に関するホウ酸塩は、酸化段階IIIのホウ素化合物であり、これは酸素と直接結合されているのみであり、すなわち酸素原子は化合物中のホウ素の直接結合パートナーである。
バインダー中のリン酸塩の含有量、特にアルカリリン酸塩の含有量は、Pとして算出される。P/SiOのモル比は、たとえば0~0.5などの広範囲にわたって変動可能である。この比率は0.4未満、好ましくは0.3未満、さらに好ましくは0.25未満、より好ましくは0.2未満、最も好ましくは0.15未満である。この比率は好ましくは0より大きく、好ましくは0.01より大きく、より好ましくは0.02より大きい。
本発明に関するリン酸塩は、酸化段階Vのリン化合物であり、これは酸素と直接結合されているのみであり、すなわち酸素原子は化合物中のリンの直接結合パートナーである。
さらなる実施形態において、バインダーはアルミニウムのものであってもよく、ここでアルミニウムの含有量はAlとして算出される。Alの含有量は通常、バインダーの総質量に基づいて2重量%未満である。
好ましい実施形態において、バインダーの表面張力に影響を及ぼすために、バインダーに界面活性物質が添加され得る。これらの界面活性物質の含有量は一般的に0.01~4.0重量%、好ましくは0.1~3.0重量%である。
バインダーにおける好適な界面活性物質は、たとえば独国特許出願公開第102007051850号明細書などに記載されており、それは好ましくは硫酸基および/またはスルホン酸基、特にC8硫酸アルキルを有するアニオン性界面活性剤を含む。さらなる好適な界面活性物質は、たとえばポリアクリル酸塩(例、ナトリウムのもの、たとえばDispex N40-チバ(Ciba)など)または水性系に対するケイ素界面活性剤(例、Byk348、アルタナ(Altana))などである。トリシロキサンまたはグリコール(例、ポリエチレングリコール)に基づく界面活性物質も用いられ得る。
さらなる実施形態において、それぞれバインダーを幾分より「良好な性質」にするか、またはより容易に適用可能にするために、バインダーにグリコールが添加され得る。これらのグリコールは好ましくはポリエチレングリコールであり、たとえばPEG200などの低分子ポリエチレングリコールが特に好ましい。使用されるポリエチレングリコールは1000g/mol未満、好ましくは500g/mol未満、特に好ましくは400g/mol未満の平均分子量を有する。
バインダーに基づくグリコールの添加は0.01重量%~2重量%、好ましくは0.1重量%~1重量%、特に好ましくは0.2重量%~0.7重量%の範囲内である。
さらなる実施形態において、バインダーをより容易に適用可能にするために、バインダーにアルコールも添加され得る。それらは好ましくは三価のアルコールであり、グリセリンが特に好ましい。バインダーに基づくグリコールの添加は0.01重量%~2重量%、好ましくは0.1重量%~1重量%、特に好ましくは0.2重量%~0.7重量%の範囲内である。
適用および所望の強度レベルに依存して、各場合に成形基材に基づいて好ましくは0.5重量%~7重量%の水ガラスベースのバインダーが用いられ、好ましくは0.75重量%~6重量%、特に好ましくは1重量%~5.0重量%、より好ましくは1重量%~4.0重量%が用いられる。この仕様は、それぞれ(特に水性)溶剤または希釈剤と、(可能な)固体含有量とを含む水ガラスバインダーの総量(合計=100重量%)を参照する。
好ましい実施形態において、構築材料混合物は、鋳造モールドの強度レベルを増加させるための微粒子アモルファス二酸化ケイ素の含有量を含有し得る。鋳造モールドの強度の増加、特に耐熱性の増加は、自動製造プロセスにおいて有利であり得る。合成的に生成されたアモルファス二酸化ケイ素が特に好ましい。
アモルファス二酸化ケイ素の(塊であり得るものを含む)平均粒径は好ましくは300μm未満、好ましくは200μm未満、より好ましくは100μm未満である。125μmのメッシュサイズ(120メッシュ)を有するふるいを通過するときの微粒子アモルファスSiOのふるい残分は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは2重量%以下である。これにかかわらず、63μmのメッシュサイズを有するふるいにおけるふるい残分は10重量%未満、好ましくは8重量%未満である。ふるい残分の決定は、DIN66165(パート2)に記載される機械ふるい分け法に従って行われ、ふるい分け補助具としてチェーンリングが追加で用いられる。
本発明に従って好ましく用いられる微粒子アモルファス二酸化ケイ素は15重量%未満、特に5重量%未満、特に好ましくは1重量%未満の水含有量を有する(105℃にて一定の質量になるまで乾燥させる)。
微粒子アモルファスSiOは、(粉塵を含む)粉末として用いられる。
合成的に生成されたケイ酸および自然発生するケイ酸がアモルファスSiOとして用いられ得る。ケイ酸は、たとえば独国特許出願公開第102007045649号明細書などによって公知であるが、それらは一般的にかなりの結晶の含有量を含み、よって発癌性と分類されるため、好ましくない。合成とは自然発生しないアモルファスSiOと理解され、すなわちその生成は人為的に引き起こされた意図的に行われる化学反応を含み、それはたとえばアルカリケイ酸塩溶液からのイオン交換プロセス、アルカリケイ酸塩溶液からの沈降、四塩化ケイ素の火炎加水分解、フェロシリコンおよびケイ素の生成中の電気アーク炉におけるコークスによる石英砂の還元によってシリカゾルを生成することなどである。2つの最後に言及した方法に従って生成されるアモルファスSiOは、発熱性SiOとも呼ばれる。
合成アモルファス二酸化ケイ素は、沈降シリカ(CAS No.112926-00-8)および火炎加水分解によって生成されるSiO(発熱性シリカ、発熱性シリカ、CAS No.112945-52-5)とのみ理解されることがあり、一方でそれぞれフェロシリコンまたはケイ素の生成の際に生じる生成物はアモルファス二酸化ケイ素(シリカフューム、マイクロシリカ、CAS No.69012-64-12)とのみ呼ばれる。本発明の目的に対しても、それぞれフェロシリコンまたはケイ素の生成の際に生じる生成物はアモルファスSiOと理解される。
沈降シリカおよび発熱性二酸化ケイ素、すなわち火炎加水分解によって生成されるか、または電気アークにおいて生成されるものが好ましく使用される。ZrSiOの熱分解によって生成されたアモルファス二酸化ケイ素(独国特許出願公開第102012020509号明細書に記載)、および酸素化ガスによる金属Siの酸化によって生成されたSiO(独国特許出願公開第102012020510号明細書に記載)がより好ましく使用される。結晶石英の溶融および急速な再冷却によって生成された石英ガラス粉末(主にアモルファス二酸化ケイ素)も好ましく、この粒子は破片状の形態ではなく球状の形態で存在する(独国特許出願公開第102012020511号明細書に記載)。
微粒子アモルファス二酸化ケイ素の平均一次粒径は0.05μm~10μm、特に0.1μm~5μm、特に好ましくは0.1μm~2μmであり得る。一次粒径は、たとえば動的光散乱(例、ホリバLA950)などを利用して決定でき、かつ走査電子顕微鏡画像(たとえばFEI社のNova NanoSEM230などによるREM画像)によってチェックできる。REM画像を利用して、0.01μmの大きさまでの一次粒子形態の詳細をさらに可視化できる。REM測定のために、二酸化ケイ素サンプルを蒸留水に分散させた後に、銅ストリップが接着されたアルミニウムホルダーに適用し、その後に水を蒸発させた。
DIN66131に従うガス吸着測定(BET法、窒素)を利用して、微粒子アモルファス二酸化ケイ素の比表面積をさらに決定した。微粒子アモルファスSiOの比表面積は1~200m/g、特に1~50m/g、特に好ましくは1~30m/gである。たとえば特定の粒径分布を有する混合物を系統的に得ることなどのために、任意選択で生成物を混合することもできる。
生成タイプおよび製造者に依存して、アモルファスSiOの純度は強く変動し得る。少なくとも85重量%の二酸化ケイ素、好ましくは少なくとも90重量%、特に好ましくは少なくとも95重量%の含有量を有するタイプが好適であることが判明している。適用および所望の強度レベルに依存して、各場合に耐火性成形基材に基づいて0.1重量%~2重量%の微粒子アモルファスSiOが用いられ、好ましくは0.1重量%~1.8重量%、特に好ましくは0.1重量%~1.5重量%が用いられる。
(それぞれ希釈剤または溶剤を含む)バインダーの総重量に基づいて、アモルファスSiOは好ましくは1~80重量%、好ましくは2~60重量%、特に好ましくは3~55重量%、より好ましくは4~50重量%の含有量で含有される。代替的にはこれにかかわらず、アモルファスSiOに対する(酸化物、すなわちアルカリ金属酸化物MOおよび二酸化ケイ素の総質量に基づく)水ガラスベースのバインダーの固体含有量の比率に基づいて、好ましくは10:1~1:1.2(重量部)である。
バインダー添加の前に、アモルファスSiOが耐火性の材料または構築材料混合物のそれぞれに添加される。アモルファスSiOを用いるとき、本発明による方法は、以下の特徴の1つまたは複数によってさらに特徴付けられる。
(a)アモルファス二酸化ケイ素は構築材料混合物のみに添加される。
(b)BETに従って決定されるアモルファス二酸化ケイ素の表面積は、1~200m/g、好ましくは1m/g以上30m/g以下、特に好ましくは15m/g以下である。
(c)アモルファス二酸化ケイ素は、沈降シリカ、火炎加水分解によって生成されるか、または電気アークにおいて生成される発熱性二酸化ケイ素、ZrSiOの熱分解によって生成されるアモルファス二酸化ケイ素、酸素化ガスによる金属ケイ素の酸化によって生成される二酸化ケイ素、結晶石英の溶融および急速な再冷却によって生成された球状の粒子を有する石英ガラス粉末、ならびにその混合物からなる群より選択され、好ましくはZrSiOの熱分解によって生成されるアモルファス二酸化ケイ素である。
(d)アモルファス二酸化ケイ素は、各場合に耐火性成形基材に基づいて、好ましくは0.1~2重量%、特に好ましくは0.1~1.5重量%の量で用いられる。
(e)アモルファス二酸化ケイ素は、5重量%未満、特に好ましくは1重量%未満の水含有量を有する。
(f)アモルファス二酸化ケイ素は微粒子アモルファス二酸化ケイ素であり、好ましくは0.05μm~10μm、特に0.1μm~5μm、特に好ましくは0.1μm~2μmの、動的光散乱によって決定された平均一次粒径を有する。
さらなる実施形態において、バインダー添加の前に、任意選択で水ガラスに基づくバインダーに対する無機硬化剤が構築材料混合物に添加される。こうした無機硬化剤は、たとえばLithopix P26(ツィマー・ウント・シュヴァルツGmbH & Co KGケミッシェ・ファブリケン(Zschimmer und Schwarz GmbH & Co KG Chemische Fabriken)社のリン酸アルミニウム)またはFabutit748(ケミッシェ・ファブリーク・ブーデンハイム(Chemische Fabrik Budenheim)KG社のリン酸アルミニウム)などのリン酸塩などである。水ガラスに基づくバインダーに対するその他の無機硬化剤は、たとえばケイ酸カルシウムおよびその水和物、アルミン酸カルシウムおよびその水和物、硫酸アルミニウム、マグネシウムおよびカルシウム炭酸塩などである。
硬化剤対バインダーの比率は、たとえば構築材料混合物の処理時間および/または剥離時間などの所望の特性に依存して変動可能である。硬化剤含有量(硬化剤対バインダーおよび水ガラスの場合はケイ酸溶液または溶剤に受容されるその他のバインダーの総質量の重量比)は、各場合にバインダーに基づいて有利には5重量%以上、好ましくは8重量%以上、より好ましくは10重量%以上である。上限はバインダーに基づいて25重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは15重量%以下である。
これにかかわらず、各場合に成形基材に基づいて0.05重量%~2重量%の無機硬化剤が用いられ、好ましくは0.1重量%~1重量%、特に好ましくは0.1重量%~0.6重量%が用いられる。
強度的に可能になると、その後すぐに未結合構築材料混合物を鋳造モールドから除去でき、鋳造モールドをたとえば金属鋳造の準備などのさらなる処理に供給できる。結合構築材料混合物から未結合物を除去することは、たとえば未結合構築材料混合物が流れ出ることが可能な出口などによって達成され得る。たとえば圧縮空気を利用するか、またはブラシなどによって、結合構築材料混合物(鋳造モールド)を未結合構築材料混合物の残分から解放し得る。
未結合構築材料混合物は、新たな印刷プロセスに再使用され得る。
印刷は、たとえば複数のノズルを有するプリントヘッドなどによって行われ、それらのノズルは好ましくは個別に選択的に制御され得る。さらなる設計によると、プリントヘッドはコンピュータによって制御されて少なくとも1つの面内で移動し、ノズルは液体バインダーを層状に適用する。プリントヘッドは、たとえばバブルジェットまたは好ましくは圧電技術によるドロップオンデマンドプリントヘッドなどであり得る。
実験例に基づくがそれに限定されずに、本発明を以下に説明することとする。
他の情報が提供されない限り、すべての比率およびパーセンテージは重量を示す。
実施例1:寸法精度の分析
3次元本体を構築するときの構成要素の寸法精度を評価するために、砂GS14(平均粒径0.14mm)および追加の0.8重量%の粉末状添加剤(アモルファスSiO)からなる成形基材混合物(成形基材混合物1)を回転刃ミキサー内で均質化した。
成形材料混合物1に添加剤をさらに添加して、成形材料混合物2~6を生成した。このやり方で、回転刃ミキサー内で以下の成形材料混合物を生成した。
成形材料混合物2:成形材料混合物1+0.05重量%の添加剤1(ワッカー(Wacker)社のHDK H30、ジメチルシロキシ置換された表面)
成形材料混合物3:成形材料混合物1+0.1重量%の添加剤2(ワッカー社のHDK H13L、ジメチルシロキシ置換された表面)
成形材料混合物4:成形材料混合物1+0.05重量%の添加剤3(ワッカー社のHDK H2000、トリメチルシロキシ置換された表面)
成形材料混合物5:成形材料混合物1+0.02重量%の添加剤4(ワッカー社のシリコン油AP100で被覆された表面、比較)
成形材料混合物6:成形材料混合物1+0.02重量%の添加剤5(特許文献6によるポリエーテル修飾トリシロキサンによる表面被覆、比較)
成形材料混合物7:成形材料混合物1+0.1重量%の添加剤6(EVONIK社のSIPERNAT D10/1、ポリジメチルシロキシ置換された表面)
商業用印刷システム(フォクセルジェット(Voxeljet)AG社のVX200)において、サンプル本体の製造を行った。印刷プロセスにおけるバインダーとして、アルカリ溶液(ASKケミカルズ(Chemicals)GmbH社の、25℃にて約11mPasの粘度、2.0のモルモジュールSiO/MO、29重量%の固体含有量を有する水ガラス)を用いた。すべてのテストにおいて、100重量部の成形基材混合物に基づくバインダーの量を3.5重量部に固定した。寸法(22.36mm×22.36mm×170.00mm)を有する曲げボルトをサンプル本体として製造した。印刷後、サンプル本体を1000ワットの電力のマイクロ波で4.5分間硬化させた。
寸法精度を評価するために、製造された曲げボルトの幅および高さを測定し、印刷ファイルの元の寸法と比較した。各成形材料混合物に対する6つのサンプル本体を平均することによって、評価を行った。各成形材料混合物に対する幅および高さの寸法偏差を表1に記載している。
Figure 2024525442000001
成形材料混合物5に対する寸法偏差に関する値は記録できなかった。印刷システムにおける処理の際に、個々の層の層複合体が不十分であったためにサンプル本体の製造が妨げられたので、サンプル本体を得ることができなかった。このテストは、本発明による添加剤を使用することによって、有意により低い寸法偏差のサンプル本体がもたらされることを示す。よって、本発明による添加剤によって印刷プロセスにおける流体移動が有意に低減され、それは高い寸法精度を有する構成要素の製造を提供する。
実施例2:水分安定性の分析
さらなる一連のテストにおいて、実施例1と同様に曲げボルトを製造した。各々の分析成形材料混合物(成形材料混合物1~4および6~7)について各々2つの曲げロックに対して、製造の1時間後と、周囲条件下での貯蔵の24時間後と、30℃および49%の相対湿度の制御された気候での貯蔵の24時間後とに強度を決定した。
得られた強度を表2に記載している。
Figure 2024525442000002
成形材料混合物1は、周囲条件下での貯蔵において強度のわずかな落下を示すが、30℃および49%の相対湿度で貯蔵した場合に強度の劇的な減少を示す。
類似の出発強度の場合、本発明による成形材料混合物2は、30℃および49%の相対湿度での貯蔵後に有意により高い強度を有する。本発明による成形材料混合物2~4は、出発強度がわずかに低減しているが、類似の挙動を有する。寸法精度の決定と同様に、成形材料混合物5に対する強度は決定できなかった。その理由は、商業用印刷システムVX200におけるサンプルの製造中の層複合体が不十分であるためである。成形材料混合物6はサンプル調製の1時間後に高い強度を示すが、特により厳しい気候条件下の貯蔵の場合に、成形材料混合物2~4と比較してより激しい相対強度の落下を示す(成形材料混合物6に対する79%の残存強度、本発明による成形材料混合物2~4に対する平均94%)。成形材料混合物7は1時間後に高い強度を有し、30℃および49%の相対湿度での24時間の貯蔵後に強度のわずかな落下を有する。
本発明による添加剤の使用によって、それを使用しないとき、または特許文献6による調合物を使用したときよりも、特により厳しい気候条件下での貯蔵安定性の有意な改善を達成できる。ユーザはこれによって、より厳しい外部条件下であっても、現在生じている強度の損失を受容する必要なく、製造された構成要素を貯蔵することが可能になる。加えて、最大0.00015%(15%の最大炭素含有量による最大で0.1%の添加)の有機炭素含有量(グラファイトを除く)を有する本発明による成形材料混合物2~4は、特に0.01%(100%の炭素含有量による0.01%から始まる成形材料混合物への添加)の炭素含有量を有する特許文献6による成形材料混合物6と比較して、放出の可能性が非常に低い。これによって、本発明による成形材料混合物を用いるときの放出の負担の劇的な低減が提供される。

Claims (22)

  1. 本体の積層構築のための方法であって、少なくとも以下のステップ、
    a)構築材料混合物の構成要素として耐火性成形基材および疎水化金属酸化物を提供するステップであって、前記疎水化金属酸化物がケイ素有機化合物によって疎水化され、前記疎水化金属酸化物の含有量が前記耐火性成形基材に基づいて0.0001重量%~0.4重量%未満である、提供するステップと、
    b)0.05mm~3mm、好ましくは0.1mm~2mm、特に好ましくは0.1mm~1mmの前記構築材料混合物の層の厚さを有する前記構築材料混合物の薄層を広げるステップであって、前記構築材料混合物が前記疎水化金属酸化物を含む、広げるステップと、
    c)水ガラスを含むバインダーによって前記薄層の選択された領域を印刷するステップと、
    d)前記ステップb)およびc)を複数回繰り返すステップとを含む、方法。
  2. 前記疎水化金属酸化物が前記金属酸化物を含む基体で構築され、前記基体の表面が前記ケイ素有機化合物によって疎水化される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記疎水化金属酸化物の前記金属酸化物が二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタンの群、またはこの群からの混合酸化物より選択され、特にアモルファス二酸化ケイ素であるか、またはアモルファス二酸化ケイ素を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ケイ素有機化合物が前記金属酸化物の表面上のOH基によって化学的に転換する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ケイ素有機化合物がシラン、シロキサン、シラザン、特にC1~C6アルキルシラザン、C1~C6アルキルシランより選択され、さらに好ましくはヘキサメチルジシラザンまたは塩素(C1~C6)アルキルシランである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記疎水化金属酸化物が表面上にC1~C6アルキルシロキシ基、より好ましくはトリメチルシロキシ基および/またはジメチルシロキシ基を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ケイ素有機化合物が親水性末端部を有する任意の置換基を有さない、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記構築材料混合物が層状に広げられる前に、前記疎水化金属酸化物が粉末、懸濁物、またはゲル、特に粉末として前記構築材料混合物に添加される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記疎水化金属酸化物の前記金属酸化物または前記基体のそれぞれが合成アモルファス二酸化ケイ素を含むか、またはそれからなり、特に発熱性シリカもしくは沈降シリカを含むか、またはそれからなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記疎水化金属酸化物が、以下の特徴、
    a)2~500m/g、好ましくは5m/gより大きく300m/g未満、特に好ましくは7m/gより大きく220m/g未満のBET表面積を有すること、
    b)前記疎水化金属酸化物の炭素含有量が0重量%より大きく15重量%以下、好ましくは0.1重量%~8重量%、特に好ましくは0.25重量%~7重量%、最も好ましくは0.5重量%~6重量%であること、
    c)前記疎水化金属酸化物のpH値が3~11、好ましくは3.5~10、特に好ましくは4~9であること、
    d)前記疎水化金属酸化物の金属酸化物含有量、特にSiO含有量が75重量%より高く、好ましくは80重量%より高く、特に好ましくは90重量%より高く、最も好ましくは95重量%より高いこと、
    e)前記疎水化金属酸化物の相対的な残余シラノール(Si-OH)含有量が5~75%、特に好ましくは15~60%、最も好ましくは22~55%であること、
    の1つまたは複数によって特徴付けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記耐火性成形基材に基づく前記疎水化金属酸化物が、0.001重量%より大きく0.2重量%未満、より好ましくは0.005重量%より大きく0.1重量%未満にて用いられる、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 好ましくはマイクロ波および/または赤外光によって引き起こされる、特に温度上昇によって、前記印刷された領域を硬化させるステップをさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 以下のステップ、
    i)オーブンにおける、またはマイクロ波による前記積層構築の終了後に前記本体を硬化させるステップと、
    ii)その後に前記少なくとも部分的に硬化した印刷された選択された領域から未結合の前記構築材料混合物を除去するステップとをさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 以下のいずれの場合にも互いに独立して、
    a)前記耐火性成形基材が石英砂、ジルコンサンド、またはクロマイト砂、カンラン石、バーミキュライト、ボーキサイト、シャモット、ガラスビーズ、ガラス顆粒、中空のケイ酸アルミニウムミクロスフェア、およびその混合物を含み、好ましくは前記耐火性成形基材に基づいてその50重量%より多くが石英砂からなり、かつ/または
    b)前記構築材料混合物が、80重量%より多く、好ましくは90重量%より多く、特に好ましくは95重量%より多くの耐火性成形基材を含み、かつ/または
    c)前記耐火性成形基材が、ふるい分析によって決定された50μm~600μm、好ましくは80μm~300μmの平均粒径を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 溶剤/希釈剤を含む前記水ガラスが、前記成形基材に基づいて0.5重量%~7重量%、好ましくは0.75重量%~6重量%、特に好ましくは1重量%~5.0重量%の量で適用される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記印刷が複数のノズルを有するプリントヘッドによって行われ、
    a)前記プリントヘッドがコンピュータによって制御されて好ましくは少なくとも1つの面内で移動可能であり、前記ノズルが前記液体バインダーを層状に適用し、かつ/または
    b)前記プリントヘッドが好ましくはバブルジェットまたは圧電技術によるドロップオンデマンドプリントヘッドである、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記構築材料混合物が、各場合に前記耐火性成形基材に基づいて好ましくは0.1重量%~2重量%、特に好ましくは0.1重量%~1.5重量%の微粒子アモルファス二酸化ケイ素をさらに含有し、前記微粒子アモルファス二酸化ケイ素が好ましくは300μm未満、好ましくは200μm未満、より好ましくは100μm未満の粒径を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記バインダーが、以下の特徴、
    - 前記水ガラスが、1.4より大きく2.8未満、好ましくは1.6より大きく2.6未満、好ましくは1.8より大きく2.5未満、さらに好ましくは1.9より大きく2.4未満のモルモジュールSiO/MOを有することであって、MOが、各場合に酸化物として算出されたリチウム、ナトリウム、およびカリウムのモル材料量の合計を表す、前記のとおりのモルモジュールSiO/MOを有すること、
    - 各場合に25℃の温度にて、前記バインダーが20mPas未満、好ましくは14mPas未満の動的粘度を有すること、
    - 前記バインダー中の可能な微粒子構成要素が20μm未満、好ましくは10μm未満、より好ましくは5μm未満のD90値を有すること、
    - 前記バインダーが、少なくとも1つのリン酸塩、または少なくとも1つのホウ酸塩、またはリン酸塩およびホウ酸塩を含有すること、
    の1つまたは複数によって特徴付けられる、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記バインダーが、20重量%より大きく42重量%未満、好ましくは24重量%より大きく38重量%未満、好ましくは27重量%より大きく37重量%未満の固体含有量を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記バインダー中の任意の粒子が、
    - 20μm未満、好ましくは10μm未満、特に好ましくは5μm未満のD90値を有し、かつ/または
    - 25μm未満、好ましくは15μm未満、好ましくは10μm未満のD100値を有する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記バインダーが、特に0.01~4.0重量%、好ましくは0.1~3.0重量%の界面活性物質、好ましくは界面活性剤をさらに含有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記金属鋳造、特に前記鉄、鋼、銅、またはアルミニウム鋳造のための、請求項1~21のいずれか一項に従って得ることが可能なモールドまたはコア。
JP2023580401A 2021-06-30 2022-06-21 水ガラスを含有するバインダーによるモールドおよびコアの積層構築のための方法 Pending JP2024525442A (ja)

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