JP2024523874A - レチクルのための冷却フード - Google Patents

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Abstract

Figure 2024523874000001
【解決手段】レチクルから熱を除去するためのシステム、装置、および方法が提供される。方法例は、冷却コントローラによって、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上の露光領域を照明することによって形成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成することを含みうる。冷却制御信号は、レチクルおよびレチクル冷却装置のルーフの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置に指示できる。方法は、アクチュエータによって、レチクルからの熱の除去に関する伝熱率を目標伝熱率に向けて変更するために、冷却制御信号に基づいてレチクルおよびルーフの間の距離を変更することを更に含みうる。
【選択図】図6

Description

[関連出願へのクロスリファレンス]
本出願は、2021年6月14日に出願された米国仮特許出願63/210,394号の優先権を主張し、その全体が参照によって本書に援用される。
[技術分野]
本開示は、リソグラフィシステム、より具体的には、リソグラフィ装置において使用されるレチクルから熱を除去することに関する。
リソグラフィ装置は、基板上、通常は基板のターゲット部分上に所望パターンを適用する装置である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造において使用されうる。この場合、マスクまたはレチクルとも表されるパターニングデバイスが、形成されるICの各層上に形成される回路パターンを生成するために使用されうる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、一つのダイ、または複数のダイを含む)上に転写されうる。パターンの転写は、典型的には、基板上に提供される放射感応性材料(例えば、レジスト)の層上へのイメージングによる。一般的に、単一の基板は、連続的にパターン形成される近接するターゲット部分のネットワークを含む。従来のリソグラフィ装置は、ターゲット部分上に全体パターンを一度に露光することで各ターゲット部分が照明されるいわゆるステッパ、および、放射ビームを通じてパターンを所定方向(「スキャン」方向)にスキャンすると同時に、このスキャン方向に平行または非平行(例えば、反対)にターゲット部分をスキャンすることで、各ターゲット部分が照明されるいわゆるスキャナを含む。基板上にパターンをインプリントすることで、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
半導体製造プロセスが進歩を続けるにつれて、一般的にムーアの法則と表されるトレンドに従って、過去数十年に亘ってデバイス毎のトランジスタ等の機能エレメントの量が着実に増加しながら、回路エレメントの寸法は継続的に低減されている。半導体産業は、ムーアの法則に遅れないように、ますます小さいフィーチャを生成することを可能にする技術を追い求めている。パターンを基板上に投影するために、リソグラフィ装置は、電磁放射を使用してもよい。この放射の波長は、基板上にパターン形成されるフィーチャの最小サイズを決定する。現在使用されている典型的な波長は、365nm(i線)、248nm、193nmおよび13.5nmである。
シリコンウェーハ等の基板内または上に極めて小さいフィーチャを生成するために、極端紫外(EUV)放射、例えば、約13.5ナノメートル(nm)の波長での光を含む約50nm以下の波長を有する電磁放射(軟X線とも表されることもある)が、リソグラフィ装置においてまたはリソグラフィ装置と共に使用されうる。4nmと20nmの間の範囲内の波長(例えば、6.7nmまたは13.5nm)を有するEUV放射を使用するリソグラフィ装置は、例えば、193nmの波長を有する放射を使用するリソグラフィ装置より小さいフィーチャを基板上に形成するために使用されうる。
EUV光を生成する方法は、キセノン(Xe)、リチウム(Li)、またはスズ(Sn)等のEUV範囲における輝線を有する元素を有する材料をプラズマ状態に変換することを含むが、必ずしもこれらに限られない。例えば、レーザ生成プラズマ(LPP)と呼ばれるこのような一つの方法では、LPPソースの文脈において燃料とも表される、ドロップレット、プレート、テープ、ストリーム、またはクラスタ等の形態におけるターゲット材料を、ドライブレーザと表されうる増幅された光ビームで照明することによってプラズマが生成されうる。このプロセスのために、プラズマは、典型的に、真空チャンバ等の密封容器において生成され、様々なタイプの計測設備を使用して監視される。
レチクル上に配置されるパターンを基板上に投影するために使用される放射ビームは、実質的な量の熱をレチクルに届ける。加熱によって引き起こされる局所的なレチクルの拡張は、投影されるパターンが基板上に既に存在するパターン上に重ねられる際の精度を低下させる恐れがある。
本開示は、投影されるパターンが基板上に既に存在するパターン上に重ねられる際の精度を高めるために、リソグラフィ装置の動作中にレチクルから熱を除去するためのシステム、装置、および方法の様々な側面を記述する。
いくつかの側面では、本開示が、リソグラフィ装置を記述する。リソグラフィ装置は、パターン形成された放射ビームを形成するために、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上に放射ビームを向けるように構成される光学システムを含みうる。放射ビームは、レチクルの露光領域の加熱をもたらしうる。リソグラフィ装置は、レチクルから熱を除去するように構成されるレチクル冷却装置を更に含みうる。レチクル冷却装置は、レチクルの下方および露光領域の近くに配置される冷却エレメントを含みうる。冷却エレメントは、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを含む本体を含みうる。チャンバのルーフは、レチクルの近くに配置され、レチクルに対してガスを出力するように構成される開口を含みうる。レチクル冷却装置は、ルーフおよびレチクルの間の距離を変更するように構成されるアクチュエータを更に含みうる。レチクル冷却装置は、パターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、レチクル上の露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成するように構成される冷却コントローラを更に含みうる。冷却制御信号は、ルーフおよびレチクルの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置に指示するように構成されうる。冷却コントローラは、アクチュエータに対して冷却制御信号を送るように更に構成されうる。
いくつかの側面では、本開示が、レチクル冷却装置を記述する。レチクル冷却装置は、レチクルテーブルによって支持されるレチクルの下方およびレチクルの露光領域の近くに配置されるように構成される冷却エレメントを含みうる。冷却エレメントは、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを含む本体を含みうる。チャンバのルーフは、レチクルの近くに配置され、レチクルに対してガスを出力するように構成される開口を含みうるように構成されうる。レチクル冷却装置は、ルーフおよびレチクルの間の距離を変更するように構成されるアクチュエータを更に含みうる。レチクル冷却装置は、レチクルによって生成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、レチクル上の露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成するように構成される冷却コントローラを更に含みうる。冷却制御信号は、ルーフおよびレチクルの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置に指示するように構成されうる。冷却コントローラは、アクチュエータに対して冷却制御信号を送るように更に構成されうる。
いくつかの側面では、本開示がレチクルから熱を除去するための方法を記述する。方法は、冷却コントローラによって、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上の露光領域を照明することによって形成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成することを含みうる。冷却制御信号は、レチクルおよびチャンバにガスを届けるためのチャネルに接続されるチャンバのルーフの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置に指示できる。チャネルは、レチクル冷却装置の冷却エレメントの本体に配置されうる。方法は、冷却コントローラによって、アクチュエータに対して冷却制御信号を送ることを更に含みうる。方法は、アクチュエータによって、レチクルからの熱の除去に関する伝熱率を目標伝熱率に向けて変更するために、冷却制御信号に基づいてレチクルおよびルーフの間の距離を変更することを更に含みうる。
更なる特徴は、様々な側面の構造および動作と共に、付随する図面を参照して以下で詳細に記述される。本開示は、ここで記述される具体的な側面に限定されないと理解される。このような側面は、例示のみを目的として提示される。追加的な側面は、ここに含まれる教示に基づいて当業者にとって明白である。
ここで援用されて明細書の一部を構成する付随する図面は、本開示を例示し、その記述と共に、本開示の側面を当業者が製造および使用できるように、本開示の側面の原理を説明するために更に用いられる。
図1Aは、本開示のいくつかの側面に係る反射型リソグラフィ装置例の模式図である。
図1Bは、本開示のいくつかの側面に係る透過型リソグラフィ装置例の模式図である。
図2は、本開示のいくつかの側面に係る図1Aに示される反射型リソグラフィ装置の詳細な模式図である。
図3は、本開示のいくつかの側面に係るリソグラフィセル例の模式図である。
図4は、本開示のいくつかの側面に係る反射型リソグラフィ装置例のための放射ソース例の模式図である。
図5Aおよび5Bは、本開示のいくつかの側面に係るレチクル冷却装置例の模式図である。
図6は、本開示のいくつかの側面に係るレチクル冷却装置例を含む冷却システム例の模式図である。
図7Aおよび7Bは、本開示のいくつかの側面に係るレチクル冷却装置例のオペレーション例の模式図である。
図8は、本開示のいくつかの側面に係る他のレチクル冷却装置の模式図である。
図9は、本開示のいくつかの側面に係る他のレチクル冷却装置の模式図である。
図10は、本開示のいくつかの側面に係る他のレチクル冷却装置の模式図である。
図11は、本開示のいくつかの側面またはそれらの部分に係るレチクルから熱を除去するための方法例である。
図12は、本開示のいくつかの側面またはそれらの部分を実装するためのコンピュータシステム例である。
本開示の特徴および利点は、図面(同様の参照記号は、一貫して対応する要素を表す)と併せて解釈される以下の詳細な記述から、より明らかになる。図面における同様の参照番号は、特に断らない限り、同一、機能的に同様、および/または、構造的に同様の要素を示す。加えて、特に断らない限り、参照番号における最も左の数字は、当該参照番号が最初に現れる図を示す。特に断らない限り、本開示を通じて提供される図面は、実際の寸法に忠実なものと解釈されるべきではない。
本明細書は、本開示の特徴を備える一または複数の実施形態を開示する。開示される実施形態は、単に本開示を例示するに過ぎない。本開示の範囲は、開示される実施形態に限定されない。本開示の幅および範囲は、添付される特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定められる。
記述される実施形態や、明細書における「一つの実施形態」「ある実施形態」「ある実施例」等への言及は、記述される実施形態が特定の特徴、構造、特質を含みうるが、全ての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、特質を含まなくてもよいということを表す。更に、このような言い回しは、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。更に、特定の特徴、構造、特質がある実施形態に関して記述される場合、このような特徴、構造、特質を他の実施形態に関して有効にすることは、明示的に記述されているか否かによらず当業者の知識の範囲内であると理解される。
「下」(例えば、beneath、below、lower)や「上」(例えば、above、on、upper)等の空間的に相対的な用語は、図示される一方の要素または特徴の、他方の要素または特徴に対する関係の記述を容易にするために使用されてもよい。空間的に相対的な用語は、図示される方向だけでなく、使用中または動作中のデバイスの異なる方向も包含する意図で用いられる。デバイスは異なる方向(90度回転された方向や他の方向)を向いていてもよく、それに合わせて同様に空間的に相対的な用語は解釈されうる。
用語「約」は、特定の技術に基づいて変動しうる与えられた量の値を表す。特定の技術に基づいて、用語「約」は、例えば、値の10-30%(例えば、値の±10%、±20%、±30%)の範囲内で変動しうる与えられた量の値を表しうる。
概要
一例では、EUVスキャナにおけるレチクルが、EUV放射の吸収によって加熱され、水冷されたレチクルクランプによって裏側から冷却されうる。吸収は、約500ワット(W)より大きいパワーを有するソースについて、例えば、約100ワットにもなる。しかし、水冷されたレチクルテーブルによって提供される間接的な冷却は非効率であり、高速に移動するレチクルクランプへの水接続を必要とするため、メカトロニクス性能が犠牲になりうる。加えて、厚いレチクルの熱抵抗が、比較的遅い冷却反応および初期ウェーハ効果をもたらしうる。更に、材料の非均一性が、フィードフォワードソフトウェア補正の効果を制限しうる。更に、レチクルを通じた大きい熱勾配が、レチクルクランプによる裏側冷却の効果を制限しうる。
対照的に、本開示のいくつかの側面は、スキャン方向(例えば、Y方向)におけるEUV放射ビームの隣でレチクル表面に近い強制冷ガス流を有する冷却面を有するレチクル冷却フードを提供できる。いくつかの側面では、EUV吸収(例えば、エンドユーザオペレーションデータから得られうる、または、その場で測定される)に基づいて冷却パラメータを調整することによって約0Wにバランスされうる、動的な加熱(例えば、EUV放射ビーム内にある場合)および冷却(例えば、冷却面上のビームから離れている場合)を、スキャン動作がもたらしうる。いくつかの側面では、ここで記述されるレチクル冷却フードが、走査EUVリソグラフィ装置におけるレチクルおよびレチクルマスキング(ReMa)Yブレードの間に位置しうる。いくつかの側面では、ここで記述されるレチクル冷却フードが、水素ガス(H2)を使用して、レチクル表面から約50マイクロメートルおよび約100マイクロメートルの間の分離距離で動作しうる。いくつかの側面では、ここで記述されるレチクル冷却装置が、「レチクル冷却フード」とも表されうる。
いくつかの側面では、本開示が、初期動作として、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上の露光領域を照明することによって形成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成することによって、レチクルから熱を除去することを提供する。いくつかの側面では、本開示が、レチクルおよびレチクル冷却フードの間の距離を変更するようにアクチュエータの組(例えば、一または複数のアクチュエータ)を駆動するように、レチクル冷却フードに指示するための冷却制御信号をレチクル冷却フードに対して送ることを更に提供する。いくつかの側面では、本開示が、アクチュエータの組によって、レチクルからの熱の除去に関する伝熱率を目標伝熱率に向けて変更するために、冷却制御信号に基づいて、レチクルおよびレチクル冷却フードの間の距離を変更することを提供する。
いくつかの側面では、ここで記述されるレチクル冷却フードが、それぞれの全体が参照によって本書に援用される、2020年8月18日に発行された「リソグラフィ装置」というタイトルの米国特許第10,747,127、2019年9月17日に発行された「リソグラフィ装置」というタイトルの米国特許第10,416,574、2002年9月3日に発行された「EUVレチクル熱マネジメント」というタイトルの米国特許第6,445,439に記述されているコンポーネント、構造、特徴、および技術の任意の組合せまたはサブコンビネーションを含みうる。いくつかの側面では、レチクルステージの動作がウェーハステージの動作ほど複雑ではなく(例えば、レチクルステージはY方向のみにスキャンする一方で、ウェーハステージはX方向およびY方向の両方にステップする)、低熱膨張材料(LTEM)のレチクル基板の熱的な要件がウェーハ基板の要件より厳格ではないため、ここで記述されるレチクル冷却フードは、これらのリファレンスの少なくともいずれかに記述されているウェーハ冷却技術に対して、低減された複雑さ、ひいては低減されたコストおよび向上した信頼性を有しうる。加えて、レチクルは脱ガスレジストでコーティングされないため、この場所では熱伝導結合がより安定し、熱適応係数(TAC)変動からの影響が低減された状態でH2が使用されうる。加えてまたは代えて、多くの寸法が約4倍大きく、抵触する機能が少ない(例えば、Zミラーおよび動的ガスロック(DGL)の必要性はほとんどない)ため、レチクルレベルで利用可能な体積は、ウェーハレベルで利用可能な体積より大きい。
いくつかの側面では、ここで記述されるレチクル冷却技術が、レチクル材料の零交差をシフトすることによっても実現されうる。しかし、これは、オーバーレイの向上を実現するためのレチクルの予備加熱と、レチクルの書き込みおよび検証中にエラーを補正するためのレチクルの書き込みおよび検証の基盤の更新を必要とする。
ここで開示されるシステム、装置、方法、およびコンピュータプログラム製品には、多くの例示的な側面がある。例えば、ここで記述されるレチクル冷却フードは、能動的な位置制御(例えば、実際には可能であると考えられるが、機械構造の複雑さおよび体積の考慮を低減すること)を必要としない。いくつかの側面では、能動的な位置制御を実質的に排除することが、より高いソースパワー(例えば、約800Wより大きい)のためのオーバーレイゲイン、または、高速スキャンステージに対する動的なインターフェースから水冷ラインを除去することによって、レチクルステージの複雑さを顕著に低減するための開口として、位置付けられうる。いくつかの側面では、能動的な位置制御を実質的に排除することで、レチクルステージにとって実現可能な最大スキャン速度および加速度も拡大できる(例えば、正および負のY方向において)。
このような側面を詳細に記述する前に、本開示の側面が実施されうる環境例を提示する。
リソグラフィシステム例
図1Aおよび1Bは、本開示の側面が実装されうるリソグラフィ装置100およびリソグラフィ装置100’それぞれの模式図である。図1Aおよび1Bに示されるように、リソグラフィ装置100および100’は、XZ平面(例えば、X軸が右を指し、Z軸が上を指し、およびY軸が紙面から離れる方向を指す)に垂直な視点(例えば、側面視)から例示され、パターニングデバイスMAおよび基板Wは、XY平面(例えば、X軸が右を指し、Y軸が上を指し、およびZ軸が紙面から近づく方向を指す)に垂直な追加的な視点(例えば、上面視)から提示される。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置100および/またはリソグラフィ装置100’が、一または複数の以下の構造を含みうる:放射ビームB(例えば、深紫外(DUV)放射ビームまたは極端紫外(EUV)放射ビーム)を調整するように構成される照明システムIL(例えば、イルミネータ);パターニングデバイスMA(例えば、マスク、レチクル、または動的なパターニングデバイス)を支持するように構成され、パターニングデバイスMAを正確に配置するように構成される第1ポジショナPMに接続される支持構造MT(例えば、マスクテーブル、レチクルテーブル);基板W(例えば、レジストがコーティングされたウェーハ)を保持するように構成され、基板Wを正確に配置するように構成される第2ポジショナPWに接続される基板テーブルWT(例えば、ウェーハテーブル)等の基板ホルダ。リソグラフィ装置100および100’は、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに形成されたパターンを、基板Wのターゲット部分C(例えば、一または複数のダイを含む部分)上に投影するように構成される投影システムPS(例えば、屈折投影レンズシステム)も有する。リソグラフィ装置100では、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSが反射型である。リソグラフィ装置100’では、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSが透過型である。
いくつかの側面では、稼働中、照明システムILが、放射ソースSOから放射ビームを受け取ることができる(例えば、図1Bに示されるビームデリバリシステムBDを介して)照明システムILは、放射の方向付け、形成、または制御のための、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁気型、静電気型その他のタイプの光学コンポーネント、またはそれらの任意の組合せ等の様々なタイプの光学構造を含みうる。いくつかの側面では、照明システムILが、パターニングデバイスMAの面での断面における所望の空間および角度強度分布を有するように、放射ビームBを調整するように構成されうる。
いくつかの側面では、支持構造MTが、参照フレームに対するパターニングデバイスMAの方向、リソグラフィ装置100および100’の少なくとも一つのデザイン、およびパターニングデバイスMAが真空環境に保持されるか否か等の他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスMAを保持できる。支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持するために、機械型、真空型、静電気型、その他のクランプ技術を使用できる。支持構造MTは、例えば、必要に応じて固定されまたは移動可能なフレームまたはテーブルでもよい。センサを使用することで、支持構造MTは、パターニングデバイスMAを、例えば投影システムPSに対する所望の位置に確実に配置できる。
用語「パターニングデバイス」MAは、例えば、基板Wのターゲット部分Cにパターンを生成するように、放射ビームBの断面にパターンを形成するために使用されうる任意のデバイスを表すものと広義に解釈されるべきである。放射ビームBに形成されるパターンは、集積回路を形成するためにターゲット部分Cに生成されるデバイスにおける特定の機能層に対応しうる。
いくつかの側面では、パターニングデバイスMAが、透過型(図1Bのリソグラフィ装置100’におけるように)でもよいし、反射型(図1Aのリソグラフィ装置100におけるように)でもよい。パターニングデバイスMAは、レチクル、マスク、プログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネル、他の適切な構造、またはこれらの組合せ等の様々な構造を含みうる。マスクは、バイナリ型、レベンソン型位相シフト、またはハーフトーン型位相シフト、および様々なハイブリッドマスクタイプ等のマスクタイプを含みうる。一例では、プログラマブルミラーアレイが、入射ビームを異なる方向に反射するために個別に傾けられうる小ミラーのマトリックス配置を含みうる。傾けられたミラーは、放射ビームBにパターン(小ミラーのマトリックスによって反射されたもの)を形成できる。
用語「投影システム」PSは、広義に解釈されるべきであり、使用される露光放射、および/または液浸液の使用(例えば、基板W上)または真空の使用等の他のファクタにとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、アナモルフィック型、電磁気型、および静電型の光学システム、またはこれらの任意の組合せを含む、任意のタイプの投影システムを包含しうる。他のガスが放射または電子を過剰に吸収してしまうため、EUVまたは電子ビーム放射のために真空環境が使用されうる。従って、真空壁および真空ポンプによって、真空環境がビーム経路全体に提供されうる。加えて、ここでの用語「投影レンズ」の使用は、いくつかの側面では、より一般的な用語「投影システム」PSと同義と解釈されうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置100および/またはリソグラフィ装置100’が、2(例えば、「デュアルステージ」)またはそれより多い基板テーブル(例えば、二以上の基板テーブルWT)および/または二以上のレチクルテーブル(例えば、二以上の支持構造MT)を有するタイプでもよい。このような「マルチステージ」装置では、追加的な基板テーブルWTが並列に使用されうる、または、一または複数の他の基板テーブルWTが露光のために使用されている間に、準備ステップが一または複数のテーブル上で実行されうる。一例では、他の基板テーブルWT上に位置する他の基板Wが、他の基板W上でのパターンの露光のために使用されている間、基板Wの後続の露光の準備におけるステップが、基板テーブルWTの一方上に位置する基板W上で実行されうる。いくつかの側面では、追加的なテーブルが、基板テーブルWTでなくてもよい。
いくつかの側面では、基板テーブルWTに加えて、リソグラフィ装置100および/またはリソグラフィ装置100’が、測定ステージを含みうる。測定ステージは、センサを保持するために配置されうる。センサは、投影システムPSの特性、放射ビームBの特性、または両方を測定するために配置されうる。いくつかの側面では、測定ステージが複数のセンサを保持しうる。いくつかの側面では、基板テーブルWTが投影システムPSから離れている間に、測定ステージが投影システムPSの下方を移動できる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置100および/またはリソグラフィ装置100’が、投影システムPSおよび基板Wの間の空間を満たすために、基板の少なくとも一部が水等の比較的高い屈折率を有する液体によって覆われうるタイプでもよい。液浸液は、リソグラフィ装置における他の空間、例えば、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSの間にも適用されうる。液浸技術は、投影システムの開口数を高めるために提供される。用語「液浸」は、基板等の構造が液体中に沈まなくてはならないことを意味するのではなく、露光中に液体が投影システムおよび基板の間に存在することのみを意味する。その全体が参照によって本書に援用される、2005年10月4日に発行された「リソグラフィ装置およびデバイス製造方法」というタイトルの米国特許第6,952,253において、様々な液浸技術が記述されている。
図1Aおよび1Bを参照して、照明システムILは、放射ソースSOから放射ビームBを受け取る。例えば、放射ソースSOがエキシマレーザの場合、放射ソースSOおよびリソグラフィ装置100または100’は、物理的に異なるものでもよい。このような場合、放射ソースSOは、リソグラフィ装置100または100’の一部を構成するものではなく、例えば、適切な方向付けミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBD(例えば、図1Bに示される)によって、放射ビームBが放射ソースSOから照明システムILに渡される。例えば、放射ソースSOが水銀ランプである他の場合では、放射ソースSOが、リソグラフィ装置100または100’の一部でもよい。放射ソースSOおよびイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に、放射システムと表されうる。
いくつかの側面では、照明システムILが、放射ビームの角度強度分布を調整するためのアジャスタADを含みうる。一般的に、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側半径範囲および/または内側半径範囲(一般的に、「σ-outer」および「σ-inner」とそれぞれ表される)が調整されうる。加えて、照明システムILは、インテグレータINおよび放射コレクタCO(例えば、コンデンサまたはコレクタ光学素子)等の様々な他のコンポーネントを含みうる。いくつかの側面では、照明システムILが、放射ビームBが断面における所望の均一性および強度分布を有するように調整するために使用されうる。
図1Aを参照して、稼働中、放射ビームBは、支持構造MT(例えば、レチクルテーブル)上に保持されうるパターニングデバイスMA(例えば、マスク、レチクル、プログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネル、任意の他の適切な構造、またはこれらの組合せ)上に入射し、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(例えば、デザインレイアウト)によってパターン形成されうる。リソグラフィ装置100では、放射ビームBが、パターニングデバイスMAから反射されうる。放射ビームBは、パターニングデバイスMAを経た後(例えば、パターニングデバイスMAから反射された後)、基板Wのターゲット部分Cまたはステージに配置されたセンサ上に放射ビームBを集光できる投影システムPSを通過できる。
いくつかの側面では、第2ポジショナPWおよび位置センサIFD2(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、または容量センサ)によって、基板テーブルWTが正確に駆動されうる(例えば、放射ビームBの経路に、異なるターゲット部分Cを配置するように)。同様に、第1ポジショナPMおよび他の位置センサIFD1(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、または容量センサ)は、パターニングデバイスMAを、放射ビームBの経路に対して正確に配置するために使用されうる。
いくつかの側面では、パターニングデバイスMAおよび基板Wが、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を使用してアラインされうる。図1Aおよび1Bは、基板アライメントマークP1およびP2を、専用のターゲット部分を占めるものとして例示するが、基板アライメントマークP1およびP2は、ターゲット部分の間の空間に配置されてもよい。ターゲット部分Cの間に配置されている基板アライメントマークP1およびP2は、スクライブラインアライメントマークとして知られている。基板アライメントマークP1およびP2は、ターゲット部分C領域におけるダイ内マークとしても配置されうる。これらのダイ内マークも、例えば、オーバーレイ測定のための計測マークとして使用されうる。
いくつかの側面では、非限定的な例示の目的のために、一または複数の図がデカルト座標系を利用できる。デカルト座標系は、X軸、Y軸、およびZ軸の三つの軸を含む。三つの軸のそれぞれは、他の二つの軸に直交する(例えば、X軸は、Y軸およびZ軸に直交し、Y軸は、X軸およびZ軸に直交し、Z軸は、X軸およびY軸に直交する)。X軸周りの回転は、Rx回転と表される。Y軸周りの回転は、Ry回転と表される。Z軸周りの回転は、Rz回転と表される。いくつかの側面では、X軸およびY軸が水平面を定め、Z軸が鉛直方向を向いている。いくつかの側面では、例えば、Z軸が水平面に沿った成分を有するように、デカルト座標系の方向が異なっていてもよい。いくつかの側面では、円筒座標系等の他の座標系が使用されうる。
図1Bを参照して、放射ビームBは、支持構造MT上に保持されたパターニングデバイスMA上に入射し、パターニングデバイスMAによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを通過した放射ビームBは、基板Wのターゲット部分C上にビームを集光する投影システムPSを通過する。いくつかの側面では、投影システムPSが、照明システム瞳と共役な瞳を有しうる。いくつかの側面では、放射の部分が、照明システム瞳での強度分布から発出され、マスクパターンMPでの回折によって影響されることなくマスクパターンを通過し、照明システム瞳での強度分布のイメージを生成できる。
投影システムPSは、基板W上にコーティングされたレジスト層上に、マスクパターンMPのイメージMP’を投影する。ここで、イメージMP’は、強度分布からの放射によってマスクパターンMPから生成される回折ビームによって形成される。例えば、マスクパターンMPは、線および空間のアレイを含みうる。アレイでの放射の零次回折と異なる回折は、線に直交する方向における方向の変化を伴う逸れた回折ビームを生成する。反射光(例えば、零次回折ビーム)は、伝送方向における変化を伴わずにパターンを通過する。零次回折ビームは、投影システムPSの瞳共役の上流において投影システムPSの上方レンズまたは上方レンズ群を通過し、瞳共役に到達する。零次回折ビームと関連付けられる瞳共役の面における強度分布の部分は、照明システムILの照明システム瞳における強度分布のイメージである。いくつかの側面では、アパーチャデバイスが、投影システムPSの瞳共役を含む面に実質的に配置されうる。
投影システムPSは、レンズまたはレンズ群によって、零次回折ビームだけでなく、一次または一次および高次回折ビーム(不図示)も捕捉するように設けられる。いくつかの側面では、ダイポール照明による解像度向上効果を利用するために、線に直交する方向に延びる線パターンをイメージングするためのダイポール照明が使用されうる。例えば、一次回折ビームは、対応する零次回折ビームとウェーハWのレベルで干渉し、マスクパターンMPのイメージを、可能な限り高い解像度およびプロセスウィンドウ(例えば、許容可能な露光ドーズ偏差との組合せにおいて使用可能な焦点深度)で生成する。いくつかの実施形態では、照明システム瞳と反対の象限に放射極(不図示)を提供することによって、非点収差が低減されうる。更に、いくつかの側面では、反対の象限における放射極と関連付けられる投影システムPSの瞳共役において零次ビームをブロックすることによって、非点収差が低減されうる。これは、その全体が参照によって本書に援用される、2009年3月31日に発行された「リソグラフィ投影装置およびデバイス製造方法」というタイトルの米国特許第7,511,799において、より詳細に記述されている。
いくつかの側面では、第2ポジショナPWおよび位置測定システムPMS(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、または容量センサ等の位置センサを含む)によって、基板テーブルWTが正確に駆動されうる(例えば、異なるターゲット部分Cを、放射ビームBの経路上の集光および整列位置に配置するように)。同様に、第1ポジショナPMおよび他の位置センサ(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、または容量センサ)(図1Bでは不図示)が、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に配置するために使用されうる(例えば、マスクライブラリからの機械的な取出し後またはスキャン中)。パターニングデバイスMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を使用してアラインされうる。
一般的に、支持構造MTの移動は、第1ポジショナPMの一部を構成する長ストロークポジショナ(粗動位置決め)および短ストロークポジショナ(微動位置決め)によって実現されうる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2ポジショナPWの一部を構成する長ストロークポジショナおよび短ストロークポジショナを使用して実現されうる。ステッパ(スキャナではない)の場合、支持構造MTは短ストロークアクチュエータのみに接続されてもよいし、固定されてもよい。パターニングデバイスMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を使用してアラインされうる。基板アライメントマーク(図示のように)は、専用のターゲット部分を占めるが、ターゲット部分の間の空間に配置されうる(例えば、スクライブラインアライメントマーク)。同様に、複数のダイがパターニングデバイスMA上に提供される状況では、マスクアライメントマークM1およびM2がダイの間に配置されうる。
支持構造MTおよびパターニングデバイスMAは、真空内ロボットがマスク等のパターニングデバイスを真空チャンバ内外で駆動するために使用されうる真空チャンバV内に置かれうる。あるいは、支持構造MTおよびパターニングデバイスMAが真空チャンバ外にある場合、真空外ロボットが、真空内ロボットと同様に、様々な移送動作のために使用されうる。いくつかの場合、真空内および真空外ロボットは共に、移送ステーションの固定されたキネマティックマウントに任意のペイロード(例えば、マスク)を円滑に移送するためにキャリブレーションされる必要がある。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置100および100’が、以下のモードの少なくとも一つにおいて使用されうる。
1.ステップモードでは、支持構造MTおよび基板テーブルWTが、放射ビームBに形成された全体パターンがターゲット部分C上に一度に投影される(例えば、単一静的露光)間、実質的に静止状態に保たれる。そして、異なるターゲット部分Cが露光されうるように、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向にシフトされる。
2.スキャンモードでは、支持構造MTおよび基板テーブルWTが、放射ビームBに形成されたパターンがターゲット部分C上に投影される(例えば、単一動的露光)間、同時にスキャンされる。支持構造MT(例えば、レチクルテーブル)に対する基板テーブルWT(例えば、ウェーハテーブル)の速度および方向は、投影システムPSの倍率および像反転特性によって決定されうる。
3.他のモードでは、支持構造MTが、プログラマブルパターニングデバイスMAを保持しながら実質的に静止状態に保たれ、放射ビームBに形成されたパターンがターゲット部分C上に投影される間に、基板テーブルWTが駆動またはスキャンされる。パルス放射ソースSOが用いられてもよく、プログラマブルパターニングデバイスが、必要に応じて、基板テーブルWTの各移動後またはスキャン中の連続する放射パルスの間に更新される。この動作モードは、プログラマブルミラーアレイ等のプログラマブルパターニングデバイスMAを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用されうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置100および100’が、前述された使用モードの組合せおよび/または変形や、全く異なる使用モードを利用できる。
いくつかの側面では、図1Aに示されるように、リソグラフィ装置100が、EUVリソグラフィのためのEUV放射ビームBを生成するように構成されるEUVソースを含みうる。一般的に、EUVソースは、放射ソースSOにおいて構成され、対応する照明システムILは、EUVソースのEUV放射ビームBを調整するように構成されうる。
図2は、放射ソースSO(例えば、ソースコレクタ装置)、照明システムIL、および投影システムPSを含むリソグラフィ装置100(または、その変更された構成)をより詳細に示す。図2に示されるように、リソグラフィ装置100は、XZ平面(例えば、X軸が右を指し、Z軸が上を指す)に垂直な視点(例えば、側面視)から例示される。
放射ソースSOは、閉鎖構造220において真空環境が維持されうるように、構成および調整される。放射ソースSOは、ソースチャンバ211およびコレクタチャンバ212を含み、EUV放射を生成して送るように構成される。EUV放射は、電磁スペクトルのEUV範囲における放射を発するためのEUV放射放出プラズマ210が生成されるガスまたは蒸気、例えば、キセノン(Xe)ガス、リチウム(Li)蒸気、またはスズ(Sn)蒸気によって生成されうる。少なくとも部分的にイオン化されたEUV放射放出プラズマ210は、例えば、電気的な放電またはレーザビームによって生成されうる。Xeガス、Li蒸気、Sn蒸気、または任意の他の適切なガスまたは蒸気の、例えば約10.0パスカル(Pa)の分圧が、放射の効率的な生成のために使用されうる。いくつかの側面では、EUV放射を生成するために励起されたスズのプラズマが提供される。
EUV放射放出プラズマ210が発した放射は、ソースチャンバ211における開口の内部または後方に位置するオプションのガスバリアまたは汚染トラップ230(例えば、いくつかの場合、汚染バリアまたはフォイルトラップとも表される)を介して、ソースチャンバ211からコレクタチャンバ212内に渡される。汚染トラップ230はチャネル構造を含みうる。汚染トラップ230は、ガスバリアまたはガスバリアおよびチャネル構造の組合せも含みうる。ここで更に示される汚染トラップ230は、少なくともチャネル構造を含む。
コレクタチャンバ212は、いわゆる斜入射型コレクタでもよい放射コレクタCO(例えば、コンデンサまたはコレクタ光学素子)を含みうる。放射コレクタCOは、上流放射コレクタ側251および下流放射コレクタ側252を有する。放射コレクタCOを通過する放射は、格子スペクトルフィルタ240から反射されて、仮想ソース点IFに集光されうる。仮想ソース点IFは、一般的に中間焦点と表され、ソースコレクタ装置は、仮想ソース点IFが閉鎖構造220における開口219上または付近に位置するように設けられる。仮想ソース点IFは、EUV放射放出プラズマ210のイメージである。格子スペクトルフィルタ240は、赤外線(IR)放射を抑えるために使用されうる。
続いて、放射は、パターニングデバイスMAでの所望の放射ビーム221の角度分布、および、パターニングデバイスMAでの所望の放射強度の均一性を提供するために設けられるファセットフィールドミラーデバイス222およびファセット瞳ミラーデバイス224を含みうる照明システムILを通過する。支持構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAでの放射ビーム221の反射の際にパターン形成されたビーム226が形成され、パターン形成されたビーム226が、投影システムPSによって、反射型エレメント228、229を介して、ウェーハステージまたは基板テーブルWTによって保持された基板W上にイメージングされる。
一般的に、図示されたものより多くのエレメントが、照明システムILおよび投影システムPSに存在しうる。リソグラフィ装置のタイプに応じて、格子スペクトルフィルタ240がオプションで存在してもよい。更に、図2に示されたものより多くのミラーが存在しうる。例えば、1と6の間の追加的な反射型エレメントが、図2に示されたものに加えて投影システムPSに存在しうる。
図2に例示されるような放射コレクタCOは、コレクタ(または、コレクタミラー)の単なる一例として、斜入射型リフレクタ253、254、および255による入れ子状のコレクタとして示されている。斜入射型リフレクタ253、254、および255は、光軸Oの周りに軸対称に配置され、このタイプの放射コレクタCOは、放電生成プラズマ(DPP)ソースとの組合せで使用されるのが好ましい。
リソグラフィセル例
図3は、しばしばリソセルまたはクラスタとも表されるリソグラフィセル300を示す。図3に示されるように、リソグラフィセル300は、XY平面(例えば、X軸が右を指しY軸が上を指す)に垂直な視点(例えば、上面視)から例示される。
リソグラフィ装置100または100’は、リソグラフィセル300の一部を構成しうる。リソグラフィセル300は、露光前および露光後のプロセスを基板に対して実行するための一または複数の装置も含みうる。例えば、これらの装置は、レジスト層を形成するためのスピンコータSC、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDE、冷却プレートCH、およびベークプレートBKを含みうる。基板ハンドラRO(例えば、ロボット)は、基板を入力/出力ポートI/O1およびI/O2からピックアップし、それらを異なる処理装置の間で動かし、それらをリソグラフィ装置100または100’のローディングベイLBに搬送する。しばしばトラックとも総称されるこれらのデバイスは、リソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する監視制御システムSCSによってそれ自体が制御されるトラック制御ユニットTCUの制御下にある。このように、異なる装置が、スループットおよび処理効率を最大化するために動作しうる。
放射ソース例
反射型リソグラフィ装置例(例えば、図1Aのリソグラフィ装置100)のための放射ソースSOの一例が、図4に示される。図4に示されるように、放射ソースSOは、後述されるように、XY平面に垂直な視点(例えば、上面視)から例示される。
図4に示される放射ソースSOは、レーザ生成プラズマ(LPP)ソースと表されうるタイプである。例えば二酸化炭素(CO2)レーザを含みうるレーザシステム401は、一または複数のレーザビーム402を介して、燃料ターゲット生成器403(例えば、燃料エミッタ、ドロップレット生成器)から提供される一または複数の離散的なスズ(Sn)ドロップレット等の燃料ターゲット403’内にエネルギーを投入するように設けられる。いくつかの側面によれば、レーザシステム401が、パルス状、連続波または準連続波レーザとして動作してもよい。燃料ターゲット生成器403から放出される燃料ターゲット403’(例えば、ドロップレット)の軌道は、X軸に平行でもよい。いくつかの側面によれば、一または複数のレーザビーム402が、X軸に垂直なY軸に平行な方向に伝播する。Z軸は、X軸およびY軸の両方に垂直であり、概ね紙面内(または、紙面外)に延びるが、他の側面では、他の構成が使用される。いくつかの実施形態では、レーザビーム402が、Y軸に平行な方向以外の方向(例えば、燃料ターゲット403’の軌道のX軸方向に直交する方向以外の方向)に伝播しうる。
いくつかの側面では、一または複数のレーザビーム402が、プリパルスレーザビームおよびメインパルスレーザビームを含みうる。このような側面では、レーザシステム401が、変更された燃料ターゲットを生成するために、燃料ターゲット403’のそれぞれに、プリパルスレーザビームを当てるように構成されうる。レーザシステム401は、プラズマ407を生成するために、変更された燃料ターゲットのそれぞれに、メインパルスレーザビームを当てるように更に構成されうる。
以下の記述ではスズが参照されるが、任意の適切なターゲット材料が使用されうる。ターゲット材料は、例えば、液状でもよいし、金属または合金でもよい。燃料ターゲット生成器403は、例えば、燃料ターゲット403’の形態(例えば、離散的なドロップレット)でのスズを、プラズマ形成領域404に向かう軌道に沿って向けるように構成されるノズルを含みうる。以降の記述を通じて、「燃料」、「燃料ターゲット」または「燃料ドロップレット」への言及は、燃料ターゲット生成器403によって放出されるターゲット材料(例えば、ドロップレット)を表すものと理解される。燃料ターゲット生成器403は、燃料エミッタを含みうる。一または複数のレーザビーム402は、プラズマ形成領域404におけるターゲット材料(例えば、スズ)上に入射する。ターゲット材料へのレーザエネルギーの投入は、プラズマ形成領域404においてプラズマ407を生成する。EUV放射を含む放射が、プラズマのイオンおよび電子の脱励起および再結合の間に、プラズマ407から放出される。
EUV放射は、放射コレクタ405(例えば、放射コレクタCO)によって収集および集光される。いくつかの側面では、放射コレクタ405が、近法線入射放射コレクタ(しばしば、より一般的に法線入射放射コレクタと表される)を含みうる。放射コレクタ405は、EUV放射(例えば、約13.5nm等の所望の波長を有するEUV放射)を反射するように設けられる複数層構造でもよい。いくつかの側面によれば、放射コレクタ405は、二つの焦点を有する楕円構成を有しうる。ここで議論されるように、第1焦点はプラズマ形成領域404にあってもよく、第2焦点は中間焦点406にあってもよい。
いくつかの側面では、レーザシステム401が、放射ソースSOから比較的長い距離に位置しうる。この場合、一または複数のレーザビーム402は、例えば、適切な方向付けミラーおよび/またはビームエキスパンダ、および/または他の光学素子を含むビームデリバリシステム(不図示)によって、レーザシステム401から放射ソースSOへ渡されうる。レーザシステム401および放射ソースSOは、併せて放射システムであると解釈されうる。
放射コレクタ405によって反射される放射は、放射ビームBを形成する。放射ビームBは、照明システムILにとっての仮想放射ソースとして機能するプラズマ形成領域404のイメージを形成するために、点(例えば、中間焦点406)に集光される。放射ビームBが集光される点は、中間焦点(IF)(例えば、中間焦点406)と表されうる。放射ソースSOの閉鎖構造409における開口408自体またはその近くに中間焦点406が位置するように、放射ソースSOが設けられる。
放射ビームBは、放射ソースSOから、放射ビームBを調整するように構成される照明システムIL内に渡される。放射ビームBは、照明システムILから渡され、支持構造MTによって保持されるパターニングデバイスMA上に入射する。パターニングデバイスMAは、放射ビームBを反射してパターン形成する。パターニングデバイスMAからの反射に続いて、パターン形成された放射ビームBは投影システムPSに入る。投影システムは、基板テーブルWTによって保持される基板W上に放射ビームBを投影するように構成される複数のミラーを含む。投影システムPSは、パターニングデバイスMA上の対応するフィーチャより小さいフィーチャを有するイメージを形成する低減ファクタを、放射ビームに対して適用できる。例えば、4の低減ファクタが適用されうる。図2では投影システムPSが二つのミラーを有するものとして示されるが、投影システムは任意の数のミラー(例えば、六つのミラー)を含みうる。
放射ソースSOは、図4に示されないコンポーネントも含みうる。例えば、スペクトルフィルタが放射ソースSOにおいて提供されうる。スペクトルフィルタは、EUV放射に対して実質的に透過型でもよいが、赤外放射等の放射の他の波長を実質的にブロックしてもよい。
放射ソースSO(または、放射システム)は、プラズマ形成領域404において燃料ターゲット(例えば、ドロップレット)のイメージを取得するため、または、より具体的には、燃料ターゲットの影のイメージを取得するために、燃料ターゲットイメージングシステムを更に含みうる。燃料ターゲットイメージングシステムは、燃料ターゲットのエッジから回折された光を検出できる。以下のテキストにおける燃料ターゲットのイメージへの言及は、燃料ターゲットの影のイメージまたは燃料ターゲットによってもたらされる回折パターンも表すものと理解されるべきである。
燃料ターゲットイメージングシステムは、CCDアレイまたはCMOSセンサ等の光検出器を含みうるが、燃料ターゲットのイメージを取得するために適切な任意のイメージングデバイスが使用されうると理解される。燃料ターゲットイメージングシステムは、光検出器に加えて一または複数のレンズ等の光学コンポーネントを含みうると理解される。例えば、燃料ターゲットイメージングシステムは、例えば、光センサまたは光検出器および一または複数のレンズの組合せであるカメラ410を含みうる。光センサまたはカメラ410が近視野イメージおよび/または遠視野イメージを取得できるように、光学コンポーネントが選択されうる。カメラがプラズマ形成領域404および放射コレクタ405上に提供される一または複数のマーカ(図4では不図示)への視線を有する、放射ソースSO内の任意の適切な位置にカメラ410は配置されうる。但し、いくつかの側面では、カメラ410へのダメージを避けるために、一または複数のレーザビーム402の伝播経路や、燃料ターゲット生成器403から放出される燃料ターゲットの軌道から離れてカメラ410を配置するのが望ましい。いくつかの側面によれば、カメラ410が、接続412を介して、コントローラ411に対して燃料ターゲットのイメージを提供するように構成される。接続412は有線接続として示されているが、接続412(および、ここで言及される他の接続)は有線接続または無線接続またはこれらの組合せとして実装されうると理解される。
図4に示されるように、放射ソースSOは、プラズマ形成領域404に対して燃料ターゲット403’(例えば、離散的なスズドロップレット)を生成および放出するように構成される燃料ターゲット生成器403を含みうる。放射ソースSOは、プラズマ形成領域404においてプラズマ407を生成するために、一または複数のレーザビーム402を一または複数の燃料ターゲット403’に当てるように構成されるレーザシステム401を更に含みうる。放射ソースSOは、プラズマ407によって放出される放射を収集するように構成される放射コレクタ405(例えば、放射コレクタCO)を更に含みうる。
レチクル冷却装置例
リソグラフィ装置例100または100’において、照明システムILおよび投影システムPSの間に配置されるパターニングデバイスMA(例えば、マスク、レチクル、または動的なパターニングデバイス)から熱を除去するためのレチクル冷却装置例が、図5~10に示される。いくつかの側面では、図5~10を参照して記述されるレチクル冷却装置例が、走査リソグラフィ装置等のリソグラフィ装置例に含まれうる、または、それに関しうる。
図5Aおよび5Bは、本開示のいくつかの側面に係るリソグラフィ装置例500の部分の模式図である。図5Aに示されるように、リソグラフィ装置例500は、パターン形成された放射ビームを形成するために、レチクルテーブル506(例えば、複数の流体冷却チャネル508および複数のバール510を含む)によって支持されたレチクル504上に、放射ビーム502(例えば、EUV放射ビーム)を向けるように構成される光学システム(不図示)を含みうる。放射ビーム502は、レチクル504の露光領域512の加熱をもたらしうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置例500が、レチクル504から熱を除去するように構成されるレチクル冷却装置520を含みうる。例えば、レチクル冷却装置520は、レチクル504の露光領域512の近くに(例えば、負のY方向において)配置される第1冷却領域514から熱を除去するように構成されうる。加えてまたは代えて、レチクル冷却装置520は、レチクル504の露光領域512の近くに(例えば、正のY方向において)配置される第2冷却領域516から熱を除去するように構成されうる。
いくつかの側面では、第1冷却領域514、第2冷却領域516、または両方が、露光領域512を二分する線から約3cm以内に位置しうる。いくつかの側面では、第1冷却領域514、第2冷却領域516、または両方が、露光領域512のエッジから約2cm以内に位置しうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置520が、レチクル504の下方および露光領域512の近くに配置されるように構成される冷却エレメントを含みうる。いくつかの側面では、冷却エレメントが、レチクル504と熱的に接続されうる。いくつかの側面では、冷却エレメントが、リソグラフィ装置例500のスキャン方向に対応する方向において、露光領域512から分離されうる。いくつかの側面では、冷却エレメントの上面(例えば、第1ルーフ536、第2ルーフ546)およびレチクル504の下面の間の距離dが、約1mmより小さくてもよい。いくつかの側面では、距離dが、約50マイクロメートルおよび約100マイクロメートルの間でもよい。
いくつかの側面では、冷却エレメントが、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを有する本体を含みうる。いくつかの側面では、チャンバのルーフが、レチクル504の近くに配置されるように構成され、レチクル504に対してガスを出力するように構成される開口の組(例えば、一または複数の開口)を含みうる。いくつかの側面では、開口の組が、アパーチャの列またはアパーチャのアレイを備える。いくつかの側面では、冷却エレメントの本体が、アパーチャの列またはアパーチャのアレイの少なくともサブセットを選択的に閉じるように構成される少なくとも一つの可動シャッタを更に含みうる。他の側面では、冷却エレメントが、レチクル504に対して本体の最上面において提供される開いた空洞を含みうる。いくつかの側面では、冷却エレメントおよびレチクル504の間に配置される(例えば、存在する)ガスの部分によって提供される冷却を制御するために、本体が屈曲可能でもよい。いくつかの側面では、レチクル冷却装置520が、冷却エレメントの部分およびレチクル504の間に位置する熱シールドを更に含みうる。いくつかの側面では、熱シールドが、冷却エレメントの部分によってレチクル504から除去される熱の量を低減するように構成されうる。
いくつかの側面では、レチクル冷却装置520が、第1冷却エレメント530および第2冷却エレメント540を含む冷却エレメントのペアを含みうる。いくつかの側面では、冷却エレメントのペアが、露光領域512の反対側において提供されうる。例えば、第1冷却エレメント530は、レチクル504の下方および露光領域512の負のY方向における近くに配置され、第2冷却エレメント540は、レチクル504の下方および露光領域512の正のY方向における近くに配置されうる。
図5Bに示されるように、いくつかの側面では、第1冷却エレメント530が、第1チャンバ534に第1ガス(例えば、H2)を届けるように構成される第1チャネル(不図示)に接続される第1チャンバ534を含む第1本体532を含みうる。いくつかの側面では、第1チャンバ534の第1ルーフ536が、レチクル504の近く(例えば、レチクル504の下方の負のZ方向における距離d)に配置されうる。いくつかの側面では、第1ルーフ536が、第1ルーフ536によって定められ、レチクル504に対して(例えば、第1ガス流539によって示されるように、第1冷却領域514に向かって)第1ガスを出力するように構成される開口538の第1セットを含みうる。いくつかの側面では、開口538の第1セットの密度が、第1ルーフ536の中央部より第1ルーフ536の外端において高くなるように、開口538の第1セットの密度が変わりうる(例えば、走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切る方向に沿って)。いくつかの側面では、第1本体532が、第1本体532から熱を除去するように構成される第1流体冷却チャネル533を更に含みうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置520が、第1冷却エレメント530の部分およびレチクル504の間に位置する第1熱シールド550を更に含みうる。いくつかの側面では、第1熱シールド550が、第1冷却エレメント530の部分によってレチクル504から除去される熱の量を低減するように構成されうる。
いくつかの側面では、第2冷却エレメント540が、第2チャンバ544に第2ガス(例えば、H2)を届けるように構成される第2チャネル(不図示)に接続される第2チャンバ544を含む第2本体542を含みうる。いくつかの側面では、第2チャンバ544の第2ルーフ546が、レチクル504の近く(例えば、レチクル504の下方の負のZ方向における距離d)に配置されうる。いくつかの側面では、第2ルーフ546が、レチクル504に対して(例えば、第2ガス流549によって示されるように、第2冷却領域516に向かって)第2ガスを出力するように構成される開口548の第2セットを含みうる。いくつかの側面では、開口548の第2セットの密度が、第2ルーフ546の中央部より第2ルーフ546の外端において高くなるように、開口548の第2セットの密度が変わりうる(例えば、走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切る方向に沿って)。いくつかの側面では、第2本体542が、第2本体542から熱を除去するように構成される第2流体冷却チャネル543を更に含みうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置520が、第2冷却エレメント540の部分およびレチクル504の間に位置する第2熱シールド560を更に含みうる。いくつかの側面では、第2熱シールド560が、第2冷却エレメント540の部分によってレチクル504から除去される熱の量を低減するように構成されうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置例500が、曲がった露光領域を形成するように構成される走査リソグラフィ装置でもよく、冷却エレメントのペアが曲がっていてもよい。例えば、第1冷却エレメント530は、曲がった露光領域に対応する凹状の先端を含みうる。他の例では、第1冷却エレメント530が、曲がった露光領域の反射に対応する凸状の先端を含みうる(例えば、走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切って延びる軸の周りに)。更に他の例では、第1冷却エレメント530が、ルーフ部の外端がルーフ部の中央部よりレチクル504の近くにあるように、曲がった(例えば、走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切って)ルーフ部を含みうる。
図6は、本開示のいくつかの側面に係るリソグラフィ装置例600の部分の模式図である。図6に示されるように、リソグラフィ装置例は、パターン形成された放射ビームを形成するために、レチクルテーブル606によって支持されたレチクル604上に、放射ビーム602(例えば、EUV放射ビーム)を向けるように構成される光学システム(不図示)を含みうる。放射ビーム602は、レチクル604の露光領域612の加熱をもたらしうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置例600が、レチクル604から(例えば、露光領域612の近くに配置される第1冷却領域614および第2冷却領域616から)熱を除去するように構成されるレチクル冷却装置620を含みうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置620が、レチクル604の下方(例えば、レチクル604の下方の負のZ方向における約1mm以下の鉛直距離d)および露光領域612の近く(例えば、約3cmより小さい距離内)に配置される、第1冷却エレメント630および第2冷却エレメント640を含みうる。いくつかの側面では、第1冷却エレメント630が、第1チャンバ634に第1ガス(例えば、H2)を届けるように構成されるガスソース680(例えば、H2バルブを有するH2ソース)に接続される第1チャンバ634を含む第1本体632を含みうる。いくつかの側面では、第1本体632が、冷却キャビネット682(例えば、真空断熱パイプ、熱交換器、およびクライオクーラを有する流体冷却キャビネット)に接続され、第1本体632から熱を除去するように構成される第1流体冷却チャネル633を更に含みうる。いくつかの側面では、第2冷却エレメント640が、第2チャンバ644に第2ガス(例えば、H2)を届けるように構成されるガスソース680に接続される第2チャンバ644を含む第2本体642を含みうる。いくつかの側面では、第2本体642が、冷却キャビネット682に接続され、第2本体642から熱を除去するように構成される第2流体冷却チャネル643を更に含みうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置例600が、レチクル冷却装置620のルーフ(例えば、第1冷却エレメント630のルーフ、第2冷却エレメント640のルーフ)およびレチクル604の下面の間の距離dを変更するように構成されるアクチュエータ(例えば、XY面において三角状に配置される三つのアクチュエータ)を更に含みうる。いくつかの側面では、アクチュエータが、第1冷却エレメント630に機械的に結合される第1アクチュエータ686A、第2冷却エレメント640に機械的に結合される第2アクチュエータ686B、および第1冷却エレメント630および第2冷却エレメント640の両方に機械的に結合される第3アクチュエータ(不図示)を含みうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置例600が、パターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、レチクル604上の露光領域612についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成するように構成される冷却コントローラ684を更に含みうる。いくつかの側面では、冷却制御信号が、レチクル冷却装置620のルーフおよびレチクル604の下面の間の距離dを変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置620に指示するように構成されうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置620のルーフおよびレチクル604の下面の間の距離dが、約50マイクロメートルおよび約100マイクロメートルの間でもよい。
いくつかの側面では、レチクル冷却装置620が、第1冷却エレメント630の第1チャンバ634内の第1ガスの第1流れを選択的に制限するように構成される第1バルブ(不図示)を更に含みうる。いくつかの側面では、第1バルブが、第1チャンバ634に接続される第1流体入口および第1流体出口の間で第1ガスデリバリチャネルを定めうる。いくつかの側面では、第1バルブが、第1ハウジング部および第1滑動部を含みうる。いくつかの側面では、第1滑動部が、第1ガスデリバリチャネルが制限されない第1位置と、第1ガスデリバリチャネルが部分的に制限される第2位置の間で滑動可能でもよい。いくつかの側面では、第1滑動部が、第1ハウジング部に物理的に接触しないように構成されうる。
いくつかの側面では、レチクル冷却装置620が、第2冷却エレメント640の第2チャンバ644内の第2ガスの第2流れを選択的に制限するように構成される第2バルブ(不図示)を更に含みうる。いくつかの側面では、第2バルブが、第2チャンバ644に接続される第2流体入口および第2流体出口の間で第2ガスデリバリチャネルを定めうる。いくつかの側面では、第2バルブが、第2ハウジング部および第2滑動部を含みうる。いくつかの側面では、第2滑動部が、第2ガスデリバリチャネルが制限されない第1位置と、第2ガスデリバリチャネルが部分的に制限される第2位置の間で滑動可能でもよい。いくつかの側面では、第2滑動部が、第2ハウジング部に物理的に接触しないように構成されうる。
いくつかの側面では、レチクル604がレチクルテーブル606上に置かれる前に、レチクル604の第1温度を当該第1温度より上の第2温度に調整するように構成されるレチクル温度調整システム688を、リソグラフィ装置例600が更に含みうる。いくつかの側面では、リソグラフィ装置例600が、レチクル604を加熱するように構成される加熱装置(不図示)を更に含みうる。いくつかの側面では、加熱装置が、第1加熱エレメントおよび第2加熱エレメントを含む加熱エレメントのペアを含みうる。いくつかの側面では、加熱エレメントのペアが、リソグラフィ装置の非スキャン方向における露光領域612の反対の端に位置するレチクル領域を加熱するように構成されうる。いくつかの側面では、リソグラフィ装置例600が、レチクル604のターゲット領域から放出される熱放射を検出するように構成される光検出器を含む遠隔温度センシングシステム(不図示)を更に含みうる。
いくつかの側面では、冷却コントローラ684によって生成される冷却制御信号が、レチクル冷却装置620(例えば、第1冷却エレメント630、第2冷却エレメント640)、ガスソース680、冷却キャビネット682、アクチュエータ(例えば、第1アクチュエータ686A、第2アクチュエータ686B)、レチクル温度調整システム688、任意の他の適切なコンポーネントまたはデバイス、またはこれらの任意の組合せの動作を変更するように更に構成されうる。いくつかの側面では、冷却コントローラ684が、レチクル冷却装置620(例えば、第1冷却エレメント630、第2冷却エレメント640)、ガスソース680、冷却キャビネット682、アクチュエータ(例えば、第1アクチュエータ686A、第2アクチュエータ686B)、レチクル温度調整システム688、任意の他の適切なコンポーネントまたはデバイス、またはこれらの任意の組合せに対して、冷却制御信号を送る(例えば、一または複数の有線または無線通信路を介して直接的または間接的に)ように構成されうる。
図7Aおよび7Bは、本開示のいくつかの側面に係る、第1時刻におけるリソグラフィ装置例700Aの部分および第1時刻より後の第2時刻におけるリソグラフィ装置例700Bの部分のオペレーション例の模式図である。図7Aに示されるように、リソグラフィ装置例700Aは、パターニング領域705A、705B、および705C等のレチクル704のパターン形成された領域から放射ビーム702を反射することによってパターン形成された放射ビームを形成するために、レチクルテーブル(不図示)によって支持されたレチクル704上に放射ビーム702(例えば、EUV放射ビーム)を向けるように構成される光学システム(不図示)を含みうる。放射ビーム702は、レチクル704の露光領域の加熱をもたらしうる。
いくつかの側面では、リソグラフィ装置例700Aが、レチクル704から熱を除去するように構成されるレチクル冷却装置720を含みうる。例えば、レチクル冷却装置720は、レチクル704の露光領域の近くに(例えば、負のY方向において)配置される第1冷却領域から熱を除去するように構成されうる。加えてまたは代えて、レチクル冷却装置720は、レチクル704の露光領域の近くに(例えば、正のY方向において)配置される第2冷却領域から熱を除去するように構成されうる。
いくつかの側面では、レチクル冷却装置720が、露光領域の反対側に位置する第1冷却エレメント730および第2冷却エレメント740を含みうる。例えば、第1冷却エレメント730は、レチクル704の下方および露光領域の負のY方向における近くに配置され、第2冷却エレメント740は、レチクル704の下方および露光領域の正のY方向における近くに配置されうる。
いくつかの側面では、第1冷却エレメント730が、第1チャンバ734に第1ガス(例えば、H2)を届けるように構成される第1チャネル(不図示)に接続される第1チャンバ734を含む第1本体732を含みうる。いくつかの側面では、第1時刻において、第1チャンバ734の第1ルーフ736が、レチクル704の近くに、レチクル704の下方の負のZ方向における略第1距離d1で配置されうる。いくつかの側面では、第1ルーフ736が、第1ガス流739によって示されるように、レチクル704の第1冷却領域に対して第1ガスを出力するように構成される開口738の第1セットを含みうる。いくつかの側面では、開口738の第1セットの密度が、第1ルーフ736の中央部より第1ルーフ736の外端において高くなるように、開口738の第1セットの密度がスキャン方向701を横切る方向に沿って変わりうる。いくつかの側面では、第1本体732が、第1本体732から熱を除去するように構成される第1流体冷却チャネル733を更に含みうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置720が、第1冷却エレメント730の部分およびレチクル704の間に位置する第1熱シールド750を更に含みうる。いくつかの側面では、第1熱シールド750が、第1冷却エレメント730の部分によってレチクル704から除去される熱の量を低減するように構成されうる。
いくつかの側面では、第2冷却エレメント740が、第2チャンバ744に第2ガス(例えば、H2)を届けるように構成される第2チャネル(不図示)に接続される第2チャンバ744を含む第2本体742を含みうる。いくつかの側面では、第2チャンバ744の第2ルーフ746が、レチクル704の近くに、レチクル704の下方の負のZ方向における略第1距離d1で配置されうる。いくつかの側面では、第2ルーフ746が、第2ガス流749によって示されるように、レチクル704の第2冷却領域に対して第2ガスを出力するように構成される開口748の第2セットを含みうる。いくつかの側面では、開口748の第2セットの密度が、第2ルーフ746の中央部より第2ルーフ746の外端において高くなるように、開口748の第2セットの密度がスキャン方向701を横切る方向に沿って変わりうる。いくつかの側面では、第2本体742が、第2本体742から熱を除去するように構成される第2流体冷却チャネル743を更に含みうる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置720が、第2冷却エレメント740の部分およびレチクル704の間に位置する第2熱シールド760を更に含みうる。いくつかの側面では、第2熱シールド760が、第2冷却エレメント740の部分によってレチクル704から除去される熱の量を低減するように構成されうる。
図7Bを参照して、いくつかの側面では、レチクル冷却装置720が、冷却コントローラから受け取った冷却制御信号に応じて、レチクル704の下面と、第1冷却エレメント730の第1ルーフ736、第2冷却エレメント740の第2ルーフ746、または両方の間の距離を変更するように構成されるアクチュエータ(例えば、XY面において三角状に配置される三つのアクチュエータ)を含みうる、または、それに機械的に結合されうる。
いくつかの側面では、レチクル冷却装置720が、パターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、レチクル704上の露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成するように構成される冷却コントローラを含みうる、または、それに電気的または通信可能に結合されうる。いくつかの側面では、冷却制御信号が、レチクル704の下面と、第1冷却エレメント730の第1ルーフ736、第2冷却エレメント740の第2ルーフ746、または両方の間の距離を変更するように(例えば、距離の変化Δdによって)アクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置720に指示するように構成されうる。いくつかの側面では、距離の変化Δd=|d1-d2|である。ここで、Δdの正の値は、レチクル冷却装置720の正のZ方向における移動に対応し、冷却を増加させるための効果的な伝熱率の増加をもたらし、Δdの負の値は、レチクル冷却装置720の負のZ方向における移動に対応し、冷却を減少させるための効果的な伝熱率の減少をもたらす。いくつかの側面では、冷却コントローラが、レチクル冷却装置720(例えば、第1冷却エレメント730、第2冷却エレメント740)、アクチュエータ、任意の他の適切なコンポーネントまたはデバイス、またはこれらの任意の組合せに対して、冷却制御信号を送る(例えば、一または複数の有線または無線通信路を介して直接的または間接的に)ように構成されうる。
一つの例示的および非限定的な例では、図7Aに示されるようにレチクル704の露光領域がパターニング領域705Bと合致する第1時刻において、第1距離d1が約70マイクロメートルでもよく、比較的少ないレチクル704の加熱がもたらされる。続いて、冷却コントローラは、パターニング領域におけるギャップ(例えば、比較的多いレチクル704の加熱をもたらす)が第1時刻より後の第2時刻に来ると判定でき、当該判定に応じて、レチクル704の露光領域の近くの第1冷却領域および第2冷却領域における冷却を増加させるように効果的な伝熱率の増加をもたらすために、レチクル704の下面と、第1冷却エレメント730の第1ルーフ736、第2冷却エレメント740の第2ルーフ746、または両方の間の距離を、約20マイクロメートルの距離の変化Δdだけ変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置720に指示するように構成される冷却制御信号を生成する。冷却コントローラは、アクチュエータ(例えば、直接的に、またはレチクル冷却装置720を介して間接的に)に対して、冷却制御信号を送ることができる。アクチュエータは、冷却制御信号を受け取ることができ、図7Bに示されるようにレチクル704の露光領域がパターニング領域と合致しない第2時刻において、第2距離d2が約50マイクロメートルになるように、レチクル704の下面と、第1冷却エレメント730の第1ルーフ736、第2冷却エレメント740の第2ルーフ746、または両方の間の距離を、約20マイクロメートルの距離の変化Δdだけ変更できる(例えば、矢印742によって示されるように、レチクル冷却装置を上方に駆動することによって)。
図8、9、および10は、一様な冷却パワー分布の課題を解決するように構成される、様々な側面に係るレチクル冷却装置例の実施形態を模式的に示す。図8、9、および10の実施形態は、図5A、5B、6、7A、および7Bを参照して記述された実施形態からのいくつかの特徴等の、前述された実施形態に共通のいくつかの特徴を含んでもよい。簡潔のために、他の実施形態に関して示されたおよび/または記述された特徴は、以下では省略される。
一つの側面では、図8が、第1冷却エレメント4002および第2冷却エレメント4003を含むレチクル冷却装置40の部分の断面800を示す(例えば、下方から見たもの)。曲がった露光領域Eも示される。曲がった露光領域E、第1冷却エレメント4002、および第2冷却エレメント4003は、曲がっている。第1冷却エレメント4002は、三つのチャンバ、すなわち、内チャンバ4004、第1外チャンバ4005、および第2外チャンバ4006に分かれている。第1外チャンバ4005および第2外チャンバ4006は、内チャンバ4004の各側に位置する。リソグラフィ装置について使用されるデカルト座標系に従って、第1外チャンバ4005および第2外チャンバ4006は、内チャンバ4004のX方向における各側(例えば、非スキャン方向における各側)に位置する。第2冷却エレメント4003には、単一のチャンバ4008が設けられうる。開口(不図示)が設けられるルーフは、チャンバ4004、4005、4006、および4008の上方に位置してもよく、冷却ガスがレチクルを冷却するために開口から出てレチクル上に流れてもよい。
いくつかの側面では、第1冷却エレメント4002および第2冷却エレメント4003が、曲がった露光領域Eの湾曲に概ね対応する湾曲を有する曲がった形状を有してもよい。第1冷却エレメント4002および第2冷却エレメント4003の幅は、曲がった露光領域Eの幅と異なっていてもよい(例えば、曲がった露光領域Eが、冷却エレメントより狭くてもよい)。
いくつかの側面では、第1冷却エレメント4002が、凹状の先端を有するものと解釈されてもよい。先端は、スキャン方向が第1冷却エレメント4002から第2冷却エレメント4003に向かう場合に、最初にターゲット領域4000と対面する第1冷却エレメント4002のエッジでもよい(例えば、負のY方向における走査露光中に、図8に示される矢印によって示されるように、第1冷却エレメント4002が第2冷却エレメント4003より前にターゲット領域4000と対面する)。
いくつかの側面では、第2冷却エレメント4003が、凸状の先端を有するものと解釈されてもよい。先端は、スキャン方向が第2冷却エレメント4003から第1冷却エレメント4002に向かう場合に、最初にターゲット領域と対面する第2冷却エレメント4003のエッジでもよい(例えば、正のY方向における走査露光中に、図8に示される矢印と反対に、第2冷却エレメント4003が第1冷却エレメント4002より前にターゲット領域と対面する)。
いくつかの側面では、負のY方向におけるレチクルの移動を伴う走査露光中に、ターゲット領域4000の外側のエッジ4001が、曲がった露光領域Eの中間部より前に放射ビームによって加熱される。これは、リソグラフィ装置100または100’の投影システムPSを使用して補正することが難しい、曲がった露光領域Eの変形をもたらす可能性がある。これは、内チャンバ4004において冷却ガスが提供される前に、第1外チャンバ4005および第2外チャンバ4006において冷却ガスを提供することによって解決されうる。これは、例えば、内チャンバ4004に接続されるバルブを開ける前に、第1外チャンバ4005および第2外チャンバ4006に接続されるバルブを開けることによって、実現されてもよい。加えてまたは代えて、内チャンバ4004より強い冷却が、第1外チャンバ4005および第2外チャンバ4006から提供されてもよい。より強い冷却は、例えば、第1外チャンバ4005および第2外チャンバ4006において、内チャンバ4004より高い圧力またはより低い温度で冷却ガスを提供することによって、実現されてもよい。
いくつかの側面では、レチクル冷却装置40が、ターゲット領域4000の外側のエッジ4001において、集中的または専用の冷却を提供してもよい。結果として、ターゲット領域4000の露光が開始する際に、ターゲット領域4000の外側のエッジ4001は、ターゲット領域4000の中央部より冷たくなる。結果的に、リソグラフィ露光中のターゲット領域4000の外側のエッジ4001の初期加熱は、曲がった露光領域Eの低減された三次変形をもたらす。
いくつかの側面では、第2冷却エレメント4003が、三つのチャンバではなく、単一のチャンバ4008を備えうる。これは、スキャン方向が反対になった時(例えば、図8に示される矢印と反対の正のY方向における走査露光中)に、第2冷却エレメント4003がターゲット領域4000における曲がった露光領域Eに先行する場合に、三次変形が低減されうるためである。いくつかの側面では、負のY方向における走査露光中に、ターゲット領域4000の中央部より前にターゲット領域4000の外側のエッジ4001が加熱される場合に三次変形が発生しうるが、これは正のY方向における走査露光中には発生しない。第2冷却エレメント4003が曲がった露光領域Eに先行する場合は三次変形の問題が生じないため、単一のチャンバ4008を三つのチャンバに分割する便益は小さい。結果として、レチクル冷却装置40は、比較的単純な構造の1冷却エレメント4002および第2冷却エレメント4003(例えば、三つのチャンバを設ける便益が大きい実施形態における一方側には、三つのチャンバ4004、4005、および4006があり、三つのチャンバを設ける便益が小さい実施形態における他方側には、一つだけのチャンバ4008がある)を使用して、ターゲット領域4000の三次変形を低減できる。いくつかの側面では、第2冷却エレメント4003が、第1冷却エレメント4002と同様に、三つのチャンバに分割されうる。
いくつかの側面では、露光スリットの曲がった形状のために、スキャン方向に応じて、曲がった露光領域Eの中央または左右側がより早く露光される。オーバーレイエラーを最小化するため、曲がった露光領域Eの幅に亘って異なる態様で冷却することも好ましい。冷却流分布を得る等のために冷却表面の幅に亘って提供される曲がった形状の冷却ガス流は、冷却エレメントのルーフにおける孔の適切な分布を選ぶことによって実現されてもよい。但し、幅に亘る冷却流分布を有することは、連続体(例えば、高い圧力の)ガス構成ではなく、希薄(例えば、低い圧力の)ガス構成において最良の効果をもたらす。このような側面では、ガス(例えば、H2)が希薄構成において働くように選ばれてもよく、他のガス(例えば、N2)が連続体構成に近い状態で働くように選ばれてもよい。チョークされたガス流が選ばれた場合、プロファイルがギャップ高さと略線型でスケールしてもよい。
図9は、第1冷却エレメント4022および第2冷却エレメント4023を含むレチクル冷却装置41の部分の断面900を示す(例えば、下方から見たもの)。第1冷却エレメント4022は第1チャンバ4024を含み、第2冷却エレメント4023は第2チャンバ4025を含む。図9では、曲がった露光領域Eも示される。開口(不図示)が設けられるルーフは、第1チャンバ4024および第2チャンバ4025の上方に位置してもよく、冷却ガスがレチクルを冷却するために開口から出てレチクル上に流れてもよい。
いくつかの側面では、曲がった露光領域E、第1チャンバ4024、および第2チャンバ4025が、全て曲がっている。但し、図9に示される実施形態では、第1冷却エレメント4022の第1チャンバ4024が、実質的に曲がった露光領域Eのミラーイメージ(例えば、X軸の周りの反射)でもよい湾曲を有する。換言すれば、第1冷却エレメント4022の第1チャンバ4024は、曲がった露光領域Eと反対の方向に曲がっていてもよい。第2冷却エレメント4023の第2チャンバ4025の湾曲は、曲がった露光領域Eの湾曲と概ね対応する。
いくつかの側面では、負のY方向における走査露光中に、図9における矢印によって示されるように、レチクルの領域に亘って第1冷却エレメント4022が曲がった露光領域Eに先行する。いくつかの側面では、曲がった露光領域Eのエッジにおいて、曲がった露光領域Eの中央部より多くの冷却を提供することも望ましい。図9に示される実施形態では、これが、第1冷却エレメント4022によって冷却が提供される時刻を遅延させることによって実現されてもよい。具体的には、冷却が、第1チャンバ4024の先端の中央点4026がターゲット領域4000の始点を通過する時に始まらないように、遅延されてもよい(例えば、冷却制御信号またはその部分に基づいて)。代わりに、例えば、第1チャンバ4024の外端4028がターゲット領域4000の外側のエッジ4001に到達するまで、冷却が遅延されてもよい。このアプローチが使用される場合、ターゲット領域4000の外側のエッジ4001が第1冷却エレメント4022から完全な冷却を受ける一方で、ターゲット領域4000の中央部は完全な冷却を受けず少ない冷却を受ける。結果的に、ターゲット領域4000の中央領域より前に露光されるターゲット領域4000の外側のエッジ4001によってもたらされる三次変形が、防止または低減されうる。
いくつかの側面では、反対方向(例えば、正のY方向)に走査する場合、三次変形の問題が生じない。このため、第2冷却エレメント4023の第2チャンバ4025は、曲がった露光領域Eのミラーイメージでなくてもよい。
図10は、一側面に係る冷却エレメント4040を含むレチクル冷却装置42の部分の断面1000を示す(例えば、側方から見たもの)。図10では、レチクル冷却装置42が、Y方向に沿った断面を使用して示される。冷却エレメント4040は、チャンバ4041およびルーフ部4042(例えば、曲がったルーフと表されてもよい)を定めるハウジング4044を含む。ルーフ部4042には、冷却ガスをチャンバ4041から使用中のレチクルR上に渡す開口(不図示)が設けられうる。ルーフ部4042の外端(例えば、X方向における)が、ルーフ部4042の中央部よりレチクルRに近くなるように、ルーフ部4042は曲がっていてもよい。これは、有利なことに、露光領域E(例えば、図8および9に示されるような曲がった露光領域E)の中央部より強いレチクルの冷却を、露光領域Eのエッジにおいて提供する。これは、三次変形を低減できる。ルーフ部4042の湾曲は、例えば、実質的に放物線状でもよい。
いくつかの側面では、ピエゾアクチュエータ(不図示)が、ルーフ部4042の端に設けられてもよい。ピエゾアクチュエータは、ルーフ部4042の湾曲を変更する(例えば、冷却制御信号またはその部分に基づいて)ために使用されてもよい。例えば、ピエゾアクチュエータは、ルーフ部を、曲がった配置(例えば、図10に示されるような)から平らな配置に駆動するために使用されてもよい。例えば、曲がった配置は、ターゲット領域のエッジが露光領域Eによって照明されるが、ターゲット領域の中央部が照明されない時に使用されてもよい。そして、ルーフ部4042は、ターゲット領域の全てが露光領域Eによって照明される時に、平らなプロファイルに駆動されてもよい。
他の側面(不図示)では、ルーフ部4042を提供する代わりに、ハウジング4044のルーフが平らでもよいが、ルーフの中央部より高い密度の開口が、ルーフの外端(例えば、X方向における)において提供されてもよい。孔の密度は、一定の孔の密度を有する放物線状に曲がったルーフによって提供される冷却と実質的に同等な冷却を提供するように構成されてもよい。用語「孔の密度」は、閉じたルーフの割合と比較した開いたルーフの割合を表す。
いくつかの側面では、露光領域Eの各側に位置する第1および第2冷却エレメントが、独立にオンおよびオフの間で切り替えられてもよい。これは、図8、9、および10に示される任意の実施形態、または他の実施形態に当てはまりうる。
いくつかの側面では、図8、9、および10を参照して記述された特徴が、互いにまたは他の特徴と組み合わされてもよい。例えば、図9に示されるような反転された湾曲が、図8に示されるような内チャンバおよび外チャンバに分割された冷却チャンバと組み合わされてもよい。他の例では、図9に示されるような反転された湾曲が、第1および第2冷却エレメントの独立なスイッチングと組み合わされてもよい。他の例では、曲がったルーフ(または、変更された孔の密度)が、第1および第2冷却エレメントの独立なスイッチングと組み合わされてもよい。
いくつかの側面では、ここで開示される任意のレチクル冷却装置、またはこれらの組合せが、レチクル検査装置の一部を構成してもよい。レチクル検査装置は、レチクルを照明するためのEUV放射およびレチクルから反射された放射を監視するためのイメージングセンサを使用してもよい。イメージングセンサによって受け取られたイメージは、レチクルに欠陥が存在するか否かを判定するために使用される。レチクル検査装置は、EUV放射ソースからEUV放射を受け取り、それをレチクルに向けられる放射ビームに形成するように構成される光学素子(例えば、ミラー)を含んでもよい。レチクル検査装置は、レチクルから反射されたEUV放射を収集し、イメージングセンサにおけるレチクルのイメージを形成するように構成される光学素子(例えば、ミラー)を更に含んでもよい。レチクル検査装置は、イメージングセンサにおけるレチクルのイメージを分析し、当該分析からレチクル上に欠陥が存在するかを判定するように構成されるプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、検出されたレチクル欠陥が、レチクルがリソグラフィ装置によって使用される際に基板上に投影されるイメージにおいて許容不能な欠陥をもたらすかを判定するように更に構成されてもよい。
いくつかの側面では、ここで開示される任意のレチクル冷却装置、またはこれらの組合せが、計測装置の一部を構成してもよい。計測装置は、基板上のレジスト中に形成される投影されたパターンの、基板上に既に存在するパターンに対するアライメントを測定するために使用されてもよい。この相対的なアライメントの測定結果は、オーバーレイと表されてもよい。計測装置は、例えば、リソグラフィ装置の近くに位置してもよく、基板(および、レジスト)が処理される前にオーバーレイを測定するために使用されてもよい。
いくつかの側面では、開示される実施形態がリソグラフィ装置の文脈において記述されたが、ここで開示される実施形態は他の装置の文脈において使用されてもよい。例えば、ここで開示される実施形態は、レチクル検査装置、計測装置、または基板(例えば、ウェーハ)またはレチクル(例えば、マスクまたは他のパターニングデバイス)等のオブジェクトを測定または処理する任意の装置の一部を構成してもよい。これらの装置は、一般的に、リソグラフィツールと表されてもよい。このようなリソグラフィツールは、真空条件(例えば、EUV放射におけるように)または大気(非真空)条件(例えば、DUV放射におけるように)を使用してもよい。いくつかの実施形態では、用語「EUV放射」が、4-20nmの範囲内(例えば、13-14nmの範囲内)の波長を有する電磁放射を包含するものと解釈されてもよい。EUV放射は、10nmより短い波長(例えば、6.7nmまたは6.8nm等の4-10nmの範囲内)を有してもよい。
レチクルから熱を除去するためのプロセス例
図11は、本開示のいくつかの側面またはその部分に係る、レチクルから熱を除去するための方法例1100である。方法例1100を参照して記述されるオペレーションは、以上の図1~10および以下の図12を参照して記述されるもの等の、ここで記述される任意のシステム、装置、コンポーネント、技術、またはこれらの組合せによって、またはそれに従って実行されうる。
オペレーション1102では、方法が、冷却コントローラによって、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上の露光領域を照明することによって形成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、冷却制御信号を生成することを含みうる。いくつかの側面では、冷却制御信号が、レチクルおよびチャンバにガスを届けるためにチャネルに接続されるチャンバのルーフの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置に指示できる。いくつかの側面では、レチクル冷却装置の冷却エレメントの本体にチャネルが配置されうる。いくつかの側面では、オペレーション1102に加えてまたは代えて、方法が、二つの基準(例えば、透過イメージセンサ(TIS)マークまたは任意の他の適切な基準)を使用してレチクルの歪を測定することと、レチクル冷却装置によって提供される冷却、加熱、または両方を調整するために歪測定結果を使用することを含みうる。いくつかの側面では、冷却制御信号の生成が、適切な機械的、電気的、または他の方法を使用して実現され、以上の図1~10および以下の図12を参照して記述される任意の側面またはこれらの組合せに応じて冷却制御信号を生成することを含む。
オペレーション1104では、方法が、冷却コントローラによって、アクチュエータに対して冷却制御信号を送ることを含みうる。いくつかの側面では、冷却制御信号の送信が、適切な機械的、電気的、または他の方法を使用して実現され、以上の図1~10および以下の図12を参照して記述される任意の側面またはこれらの組合せに応じて冷却制御信号を送ることを含む。
オペレーション1106では、方法が、アクチュエータによっておよび冷却制御信号に基づいて、レチクルからの熱の除去に関する伝熱率を目標伝熱率に向けて変更するために、レチクルおよびルーフの間の距離を変更すること(例えば、図7Aに示される第1距離d1から図7Bに示される第2距離d2へ)を含みうる。いくつかの側面では、レチクルおよびルーフの間の距離の変更が、適切な機械的、電気的、または他の方法を使用して実現され、以上の図1~10および以下の図12を参照して記述される任意の側面またはこれらの組合せに応じてレチクルおよびルーフの間の距離を変更することを含む。
コンピューティングシステム例
開示の側面は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組合せにおいて実施されうる。開示の側面は、一または複数のプロセッサによって読み取られて実行されうる機械読取可能媒体に格納された命令としても実施されうる。機械読取可能媒体は、装置(例えば、コンピューティングデバイス)によって読み取り可能な形態で情報を格納または送信するための任意のメカニズムを含みうる。例えば、機械読取可能媒体は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスクストレージ媒体、光学ストレージ媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音声、または他の態様の伝送信号(例えば、搬送波、赤外信号、デジタル信号)等を含みうる。更に、ファームウェア、ソフトウェア、ルーティン、命令、およびこれらの組合せは、特定のアクションを実行するものとしてここで記述されうる。しかし、このような記述は単に便宜的であり、このようなアクションは、実際には、ファームウェア、ソフトウェア、ルーティン、命令、またはこれらの組合せを実行するコンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、または他のデバイスが実行し、その際にアクチュエータまたは他のデバイス(例えば、サーボモータ、ロボティックデバイス)に物理的な世界と相互作用させると理解されるべきである。
様々な側面は、例えば、図12に示されるコンピューティングシステム例1200等の一または複数のコンピューティングシステムを使用して実施されうる。コンピューティングシステム例1200は、図4を参照して記述されたレーザシステム例401、図5を参照して記述されたレチクル冷却装置520、図6を参照して記述されたレチクル冷却装置620、ガスソース680、冷却キャビネット682、冷却コントローラ684、アクチュエータ(例えば、第1アクチュエータ686A、第2アクチュエータ686B)、またはレチクル温度調整システム688、図7を参照して記述されたレチクル冷却装置720、冷却コントローラ、またはアクチュエータ、任意の他の適切なシステム、サブシステム、またはコンポーネント、またはこれらの任意の組合せ等の、ここで記述される機能を実行可能な特別なコンピュータでもよい。コンピューティングシステム例1200は、プロセッサ1204等の一または複数のプロセッサ(中央処理ユニットまたはCPUとも呼ばれる)を含みうる。プロセッサ1204は、通信基盤1206(例えば、バス)に接続される。コンピューティングシステム例1200は、ユーザ入力/出力インターフェース1202を通じて通信基盤1206と通信するモニタ、キーボード、ポインティングデバイス等のユーザ入力/出力デバイス1203も含みうる。コンピューティングシステム例1200は、メインメモリ1208(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の一または複数の主ストレージデバイス)も含みうる。メインメモリ1208は、一または複数のキャッシュのレベルを含みうる。メインメモリ1208は、制御ロジック(例えば、コンピュータソフトウェア)および/またはデータを格納している。
コンピューティングシステム例1200は、副メモリ1210(例えば、一または複数の副ストレージデバイス)も含みうる。副メモリ1210は、例えば、ハードディスクドライブ1212および/またはリムーバブルストレージドライブ1214を含みうる。リムーバブルストレージドライブ1214は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光学ストレージデバイス、テープバックアップデバイス、および/または任意の他のストレージデバイス/ドライブでもよい。
リムーバブルストレージドライブ1214は、リムーバブルストレージユニット1218と相互作用できる。リムーバブルストレージユニット1218は、コンピュータソフトウェア(制御ロジック)および/またはデータを格納しているコンピュータによって使用可能または読取可能なストレージデバイスを含む。リムーバブルストレージユニット1218は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光学ストレージディスク、および/または任意の他のコンピュータデータストレージデバイスでもよい。リムーバブルストレージドライブ1214は、リムーバブルストレージユニット1218に対する読み書きを行う。
いくつかの側面によれば、副メモリ1210が、コンピュータプログラムおよび/または他の命令および/またはデータが、コンピューティングシステム例1200によってアクセスされることを可能にするための他の手段、機構または他のアプローチを含みうる。このような手段、機構または他のアプローチは、例えば、リムーバブルストレージユニット1222およびインターフェース1220を含みうる。リムーバブルストレージユニット1222およびインターフェース1220の例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに存在するもの等)、リムーバブルメモリチップ(EPROMまたはPROM等)および関連ソケット、メモリスティックおよびUSBポート、メモリカードおよび関連メモリカードスロット、および/または任意の他のリムーバブルストレージユニットおよび関連インターフェースを含みうる。
コンピューティングシステム例1200は、通信インターフェース1224(例えば、一または複数のネットワークインターフェース)を更に含みうる。通信インターフェース1224は、コンピューティングシステム例1200が、リモートデバイス、リモートネットワーク、リモートエンティティ等(個別におよび総称してリモートデバイス1228と表される)の任意の組合せと通信して相互作用することを可能にする。例えば、通信インターフェース1224は、コンピューティングシステム例1200が、LAN、WAN、インターネット等の任意の組合せを含みうる有線および/または無線の通信経路1226上で、リモートデバイス1228と通信することを可能にしうる。制御ロジック、データ、または両方は、通信経路1226を介して、コンピューティングシステム例1200との間で通信されうる。
以上の本開示の側面における動作は、多様な構成およびアーキテクチャにおいて実施されうる。従って、以上の側面における動作の一部または全部は、ハードウェア、ソフトウェアまたは両方において実行されうる。いくつかの側面では、有形の、非一時的な装置または製品が、コンピュータプログラム製品またはプログラムストレージデバイスとも表される制御ロジック(ソフトウェア)を格納した有形の、非一時的なコンピュータによって使用可能または読取可能な媒体を含む。これは、コンピューティングシステム例1200、メインメモリ1208、副メモリ1210およびリムーバブルストレージユニット1218および1222、および上記の任意の組合せを体現する有形の製品を含むが、これらに限定されない。このような制御ロジックは、一または複数のデータ処理デバイス(コンピューティングシステム例1200等)によって実行される時、このようなデータ処理デバイスをここで記述されるように動作させる。
本開示に含まれる教示に基づいて、図12に示されたものと異なるデータ処理デバイス、コンピュータシステムおよび/またはコンピュータアーキテクチャを使用して、開示の側面を製造および使用する方法は当業者にとって明らかである。特に、開示の側面は、ここで記述されたものと異なるソフトウェア、ハードウェア、および/またはオペレーティングシステム実装と共に稼働できる。
実施形態は、以下の項目を使用して更に記述されてもよい。
項目1:
パターン形成された放射ビームを形成するために、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上に放射ビームを向けるように構成される光学システムであって、前記放射ビームが前記レチクルの露光領域の加熱をもたらす光学システムと、
前記レチクルから熱を除去するように構成されるレチクル冷却装置と、
を備え、
前記レチクル冷却装置は、
前記レチクルの下方および前記露光領域の近くに配置される冷却エレメントであって、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを備える本体を備え、前記チャンバのルーフが、前記レチクルの近くに配置され、前記レチクルに対して前記ガスを出力するように構成される開口を備える冷却エレメントと、
前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように構成されるアクチュエータと、
冷却コントローラと、
を備え、
前記冷却コントローラは、
前記パターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、前記レチクル上の前記露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように前記アクチュエータを駆動するように、前記レチクル冷却装置に指示するように構成される冷却制御信号を生成することと、
前記アクチュエータに対して前記冷却制御信号を送ることと、
を実行するように構成される、
リソグラフィ装置。
項目2:
前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離は、約50マイクロメートルおよび約100マイクロメートルの間である、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目3:
前記冷却エレメントは、前記リソグラフィ装置のスキャン方向に対応する方向に前記露光領域から分離される、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目4:
前記冷却エレメントは、第1冷却エレメントであり、
前記レチクル冷却装置は、前記第1冷却エレメントおよび第2冷却エレメントを備える冷却エレメントのペアを備え、
前記冷却エレメントのペアは、前記露光領域の反対側において提供される、
項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目5:
前記リソグラフィ装置は、曲がった露光領域を形成するように構成される走査リソグラフィ装置を備え、
前記冷却エレメントのペアは、曲がっている、
項目4に記載のリソグラフィ装置。
項目6:
前記第1冷却エレメントは、前記曲がった露光領域に対応する凹状の先端を備える、項目5に記載のリソグラフィ装置。
項目7:
前記第1冷却エレメントは、前記曲がった露光領域の反射に対応する凸状の先端を備える、項目5に記載のリソグラフィ装置。
項目8:
前記第1冷却エレメントは、ルーフ部の外端が前記ルーフ部の中央部より前記レチクルの近くにあるように、前記走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切って曲がったルーフ部を備える、項目5に記載のリソグラフィ装置。
項目9:
前記冷却エレメントの前記本体の前記チャンバの前記ルーフは、前記第1冷却エレメントの第1本体の第1チャンバの第1ルーフであり、
前記開口は、前記第1ルーフによって定められる開口の第1セットを含み、
前記開口の第1セットの密度は、前記走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切る方向に沿って変わり、
前記開口の第1セットの前記密度は、前記第1ルーフの中央部より前記第1ルーフの外端において高い、
項目5に記載のリソグラフィ装置。
項目10:
前記冷却エレメントは、前記レチクルに対して前記本体の最上面において提供される開いた空洞を更に備える、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目11:
前記開口は、アパーチャの列またはアパーチャのアレイを備える、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目12:
前記本体は、前記アパーチャの列または前記アパーチャのアレイの少なくともサブセットを選択的に閉めるように構成される少なくとも一つの可動シャッタを更に備える、 項目11に記載のリソグラフィ装置。
項目13:
前記冷却エレメントの一部および前記レチクルの間に位置する熱シールドを更に備え、
前記熱シールドは、前記冷却エレメントの前記一部によって前記レチクルから除去される前記熱の量を低減するように構成される、
項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目14:
前記チャネルは、第1チャネルであり、
前記レチクル冷却装置は、前記第1チャネル内の前記ガスの流れを選択的に制限するように構成されるバルブを更に備え、
前記バルブは、前記第1チャネルに接続される流体入口および流体出口の間に第2チャネルを定め、
前記バルブは、ハウジング部および滑動部を備え、
前記滑動部は、前記第2チャネルが制限されない第1位置および前記第2チャネルが部分的に制限される第2位置の間で滑動可能であり、
前記滑動部は、前記ハウジング部に物理的に接触しないように構成される、
項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目15:
前記冷却エレメントおよび前記レチクルの間に配置される前記ガスの一部によって提供される冷却を制御するために、前記本体が屈曲可能である、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目16:
前記レチクルが前記レチクルテーブル上に置かれる前に、前記レチクルの第1温度を当該第1温度より上の第2温度に調整するように構成されるレチクル温度調整システムを更に備える、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目17:
前記レチクルを加熱するように構成される加熱装置を更に備え、
前記加熱装置は、第1加熱エレメントおよび第2加熱エレメントを備える加熱エレメントのペアを備え、
前記加熱エレメントのペアは、前記リソグラフィ装置の非スキャン方向における前記露光領域の反対の端に位置するレチクル領域を加熱するように構成される、
項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目18:
前記冷却エレメントは、前記レチクルと熱的に接続されている、項目1に記載のリソグラフィ装置。
項目19:
レチクルテーブルによって支持されるレチクルの下方および前記レチクルの露光領域の近くに配置されるように構成される冷却エレメントであって、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを含む本体を備え、前記チャンバのルーフが、前記レチクルの近くに配置され、前記レチクルに対して前記ガスを出力するように構成される開口を備えるように構成される冷却エレメントと、
前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように構成されるアクチュエータと、
冷却コントローラと、
を備え、
前記冷却コントローラは、
前記レチクルによって生成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、前記レチクル上の前記露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように前記アクチュエータを駆動するように、前記レチクル冷却装置に指示するように構成される冷却制御信号を生成することと、
前記アクチュエータに対して前記冷却制御信号を送ることと、
を実行するように構成される、
レチクル冷却装置。
項目20:
冷却コントローラによって、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上の露光領域を照明することによって形成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、前記露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、前記レチクルおよびチャンバにガスを届けるためにレチクル冷却装置の冷却エレメントの本体に設けられるチャネルに接続されるチャンバのルーフの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、前記レチクル冷却装置に指示する冷却制御信号を生成することと、
前記冷却コントローラによって、前記アクチュエータに対して前記冷却制御信号を送ることと、
前記アクチュエータによって、前記レチクルからの熱の除去に関する伝熱率を前記目標伝熱率に向けて変更するために、前記冷却制御信号に基づいて前記レチクルおよび前記ルーフの間の距離を変更することと、
を備える方法。
リソグラフィ装置の用途に関して集積回路の製造に具体的に言及されたかもしれないが、前述のリソグラフィ装置は他の用途を有しうる。例えば、集積光学システム、磁気ドメインメモリのためのガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造にリソグラフィ装置は利用可能である。このような代替的な用途の文脈において、「ウェーハ」または「ダイ」の用語は、当業者にとって、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」の用語と同義に解釈されてもよい。ここでの基板は、露光の前または後において、例えば、トラックユニット(基板にレジスト層を適用して露光レジストを形成するツール)、計測ユニットおよび/または検査ユニット内で処理されるものでもよい。適用可能な場合、本開示はこのような他の基板処理ツールに適用されてもよい。更に、例えば複数層の集積回路を形成するために基板は複数回に亘って処理されてもよく、「基板」の用語は複数の処理された層を既に含む基板も包含する。
ここでの表現または用語は、限定しない例示を目的としており、本明細書の用語または表現は、ここでの教示の下で当業者によって解釈されると理解される。
「基板」の用語は、材料の層が上に加えられる材料を記述する。いくつかの側面では、基板自体がパターニングされてもよく、その上に加えられる材料はパターニングされてもよいし、パターニングされなくてもよい。
ここで開示される例は、例示的であり、本開示の実施形態を限定するものではない。現場において普通に起こり、当業者にとって明らかな様々な条件およびパラメータの他の適切な変更および適合は、開示の精神および範囲内である。
本開示の具体的な側面が前述されたが、側面は記述されたものと異なる態様で実施されてもよい。本記述は、本開示の実施形態を限定する意図ではない。
「背景技術」「発明の概要」「要約書」ではなく、「発明を実施するための形態」が、「特許請求の範囲」を解釈するために使用されることが意図されている。「発明の概要」および「要約書」は、発明者が想到した一または複数の実施例を記述するが、その全てを記述するものではないため、本実施形態および付随する「特許請求の範囲」をいかなる方法でも限定することを意図したものではない。
特定の機能およびそれらの関係の実施形態を例示する機能ブロックを利用して、本開示のいくつかの側面が前述された。これらの機能ブロックの境界は、記述の便宜を考慮して任意に定められている。特定の機能およびそれらの関係が適切に実現される限り、他の境界が定められてもよい。
本開示の具体的な側面についての以上の記述は、他者が、当技術分野における知識を適用することによって、過度の実験や本開示の概念からの逸脱を伴わずに、このような具体的な側面を様々な用途に合わせて容易に改変できる、および/または、適合させられるように、側面の本質を完全に明らかにする。従って、このような適合および改変は、ここで提示された教示および示唆に基づいて、開示された側面の均等物の意味および範囲内にある。
本開示の幅および範囲は、前述の例示的な側面または実施形態によって限定されるべきでなく、特許請求の範囲およびそれらの均等物のみによって定められるべきである。

Claims (15)

  1. パターン形成された放射ビームを形成するために、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上に放射ビームを向けるように構成される光学システムであって、前記放射ビームが前記レチクルの露光領域の加熱をもたらす光学システムと、
    前記レチクルから熱を除去するように構成されるレチクル冷却装置と、
    を備え、
    前記レチクル冷却装置は、
    前記レチクルの下方および前記露光領域の近くに配置される冷却エレメントであって、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを備える本体を備え、前記チャンバのルーフが、前記レチクルの近くに配置され、前記レチクルに対して前記ガスを出力するように構成される開口を備える冷却エレメントと、
    前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように構成されるアクチュエータと、
    冷却コントローラと、
    を備え、
    前記冷却コントローラは、
    前記パターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、前記レチクル上の前記露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように前記アクチュエータを駆動するように、前記レチクル冷却装置に指示するように構成される冷却制御信号を生成することと、
    前記アクチュエータに対して前記冷却制御信号を送ることと、
    を実行するように構成される、
    リソグラフィ装置。
  2. 前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離は、約50マイクロメートルおよび約100マイクロメートルの間であり、
    前記冷却エレメントは、前記リソグラフィ装置のスキャン方向に対応する方向に前記露光領域から分離される、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記冷却エレメントは、第1冷却エレメントであり、
    前記レチクル冷却装置は、前記第1冷却エレメントおよび第2冷却エレメントを備える冷却エレメントのペアを備え、
    前記冷却エレメントのペアは、前記露光領域の反対側において提供され、
    前記リソグラフィ装置は、曲がった露光領域を形成するように構成される走査リソグラフィ装置を備え、
    前記冷却エレメントのペアは、曲がっている、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記第1冷却エレメントは、前記曲がった露光領域に対応する凹状の先端を備える、請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記第1冷却エレメントは、前記曲がった露光領域の反射に対応する凸状の先端を備える、請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記第1冷却エレメントは、ルーフ部の外端が前記ルーフ部の中央部より前記レチクルの近くにあるように、前記走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切って曲がったルーフ部を備える、請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記冷却エレメントの前記本体の前記チャンバの前記ルーフは、前記第1冷却エレメントの第1本体の第1チャンバの第1ルーフであり、
    前記開口は、前記第1ルーフによって定められる開口の第1セットを含み、
    前記開口の第1セットの密度は、前記走査リソグラフィ装置のスキャン方向を横切る方向に沿って変わり、
    前記開口の第1セットの前記密度は、前記第1ルーフの中央部より前記第1ルーフの外端において高い、
    請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  8. 前記冷却エレメントは、前記レチクルに対して前記本体の最上面において提供される開いた空洞を更に備える、請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  9. 前記開口は、アパーチャの列またはアパーチャのアレイを備え、
    前記本体は、前記アパーチャの列または前記アパーチャのアレイの少なくともサブセットを選択的に閉めるように構成される少なくとも一つの可動シャッタを更に備える、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  10. 前記冷却エレメントの一部および前記レチクルの間に位置する熱シールドを更に備え、
    前記熱シールドは、前記冷却エレメントの前記一部によって前記レチクルから除去される前記熱の量を低減するように構成される、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  11. 前記チャネルは、第1チャネルであり、
    前記レチクル冷却装置は、前記第1チャネル内の前記ガスの流れを選択的に制限するように構成されるバルブを更に備え、
    前記バルブは、前記第1チャネルに接続される流体入口および流体出口の間に第2チャネルを定め、
    前記バルブは、ハウジング部および滑動部を備え、
    前記滑動部は、前記第2チャネルが制限されない第1位置および前記第2チャネルが部分的に制限される第2位置の間で滑動可能であり、
    前記滑動部は、前記ハウジング部に物理的に接触しないように構成される、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  12. 前記レチクルが前記レチクルテーブル上に置かれる前に、前記レチクルの第1温度を当該第1温度より上の第2温度に調整するように構成されるレチクル温度調整システムを更に備え、
    前記冷却エレメントおよび前記レチクルの間に配置される前記ガスの一部によって提供される冷却を制御するために、前記本体が屈曲可能である、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  13. 前記レチクルを加熱するように構成される加熱装置を更に備え、
    前記加熱装置は、第1加熱エレメントおよび第2加熱エレメントを備える加熱エレメントのペアを備え、
    前記加熱エレメントのペアは、前記リソグラフィ装置の非スキャン方向における前記露光領域の反対の端に位置するレチクル領域を加熱するように構成され、
    前記冷却エレメントは、前記レチクルと熱的に接続されている、
    請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  14. レチクルテーブルによって支持されるレチクルの下方および前記レチクルの露光領域の近くに配置されるように構成される冷却エレメントであって、チャンバにガスを届けるように構成されるチャネルに接続されるチャンバを含む本体を備え、前記チャンバのルーフが、前記レチクルの近くに配置され、前記レチクルに対して前記ガスを出力するように構成される開口を備えるように構成される冷却エレメントと、
    前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように構成されるアクチュエータと、
    冷却コントローラと、
    を備え、
    前記冷却コントローラは、
    前記レチクルによって生成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、前記レチクル上の前記露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、前記ルーフおよび前記レチクルの間の距離を変更するように前記アクチュエータを駆動するように、レチクル冷却装置に指示するように構成される冷却制御信号を生成することと、
    前記アクチュエータに対して前記冷却制御信号を送ることと、
    を実行するように構成される、
    レチクル冷却装置。
  15. 冷却コントローラによって、レチクルテーブルによって支持されるレチクル上の露光領域を照明することによって形成されるパターン形成された放射ビームの投影のためのタイミングデータ、前記露光領域についての吸収データ、および目標伝熱率に基づいて、前記レチクルおよびチャンバにガスを届けるためにレチクル冷却装置の冷却エレメントの本体に設けられるチャネルに接続されるチャンバのルーフの間の距離を変更するようにアクチュエータを駆動するように、前記レチクル冷却装置に指示する冷却制御信号を生成することと、
    前記冷却コントローラによって、前記アクチュエータに対して前記冷却制御信号を送ることと、
    前記アクチュエータによって、前記レチクルからの熱の除去に関する伝熱率を前記目標伝熱率に向けて変更するために、前記冷却制御信号に基づいて前記レチクルおよび前記ルーフの間の距離を変更することと、
    を備える方法。
JP2023577333A 2021-06-14 2022-05-27 レチクルのための冷却フード Pending JP2024523874A (ja)

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