JP2024521803A - ウイルス感染症の予防または治療用ワクチン - Google Patents

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Abstract

本発明は、RBD-(L)n-X配列の核酸分子(式中、RBDは、スパイクタンパク質における受容体結合ドメインを含む少なくとも一部の領域の配列であり、Lはリンカー配列であり、nは0または1であり、Xは配列番号1の塩基配列である。)およびその核酸分子を含むウイルスワクチン組成物に関する。これは、好ましくは、様々なウイルス感染症に対するワクチン組成物として活用できる。【選択図】図19

Description

本発明は、ウイルス感染症の予防および治療用途を有する核酸を担持する送達体を含むワクチン組成物に関する。
COVID-19を含む最近のウイルス感染症は、発生後短期間内に世界中の流行段階まで進行するため、迅速なワクチン開発を必要とする。しかし、従来のワクチン開発は、前臨床から使用まで、基礎研究、臨床実験、許可、製造、販売の段階まで長時間かかる問題がある。
mRNAワクチンとは、ウイルスの遺伝情報が入っているmRNAを人体に注入し、体内でスパイクタンパク質のようなウイルスタンパク質を合成させることにより、合成されたタンパク質を人体免疫系が感知してウイルスに対する抗体を作るように誘導し、ウイルスに対する獲得免疫システムの構築を誘導する仕組みのワクチンである。このmRNAワクチン技術を用いて、最近ではウイルスの遺伝子配列を分析した後、遺伝物質をワクチン・プラットフォーム、すなわち従来のワクチンから特定の抗原や遺伝情報のみを変更して切り替え可能な技術を開発しようとする試みがある。米国のモデルナ社では、毒性プロファイルの分析と製造手順が確立されたmRNAワクチン・プラットフォーム技術に基づいて、病原体の同定後、ウイルス配列の選択から第1相臨床試験の開始までの期間を従来の20ヶ月から3ヶ月まで短縮した。
しかし、mRNAは、分子構造特性のため不安定で分解されやすいこと、標的細胞への伝達効率が高くないこと、またはmRNA配列によってコードされるアミノ酸が高い抗原性ないし免疫原性を持たないことなどの問題があるので、より優れたmRNAワクチン技術のための研究が急がれる状況にある。
本発明は、安定な構造を形成するウイルス受容体結合ドメインをコードする核酸分子を提供することを目的とする。
本発明は、前記核酸分子を担持した送達体を提供することを目的とする。
本発明は、ウイルス感染症の予防または治療用ワクチンを提供することを目的とする。
1.以下のような配列の核酸分子。
RBD-(L)n-X
(式中、RBDは、スパイクタンパク質における受容体結合ドメインを含む少なくとも一部の領域の配列であり、Lはリンカー配列であり、nは0または1であり、Xは配列番号1の塩基配列である。)
2.前記項目1において、前記RBDは、その受容体結合ドメインが三量体を形成するウイルス由来の配列である、核酸分子。
3.前記項目1において、前記RBDは、その長さが100nt~5,000ntである、核酸分子。
4.前記項目1において、前記RBDは、配列番号2の塩基配列である、核酸分子。
5.前記項目1において、前記Lは、配列番号3または配列番号4の塩基配列である、核酸分子。
6.前記項目1において、前記RBDは、ヘルペスウイルス科(herpesviridae)、オルトミクソウイルス科(orthomyxoviridae)、ラブドウイルス科(rhabdoviridae)、パラミクソウイルス科(paramyxoviridae)、パピローマウイルス科(papilomaviridae)、アデノウイルス科(adenoviridae)、パルボウイルス科(parvoviridae)、アストロウイルス科(astroviridae)、レオウイルス科(reoviridae)、ブニヤウイルス科(bunyaviridae)、アルテリウイルス科(arteriviridae)、カリシウイルス科(caliciviridae)、ヘペウイルス科(hepeviridae)、ボルナウイルス科(bornaviridae)、アレナウイルス科(arenaviridae)、トガウイルス科(togaviridae)、フィロウイルス科(filoviridae)、レトロウイルス科(retroviridae)、フラビウイルス科(flaviviridae)およびコロナウイルス科(coronaviridae)からなる群より選択されるウイルス由来の配列である、核酸分子。
7.前記項目1において、前記RBDは、コラコウイルス(Colacovirus)、デカコウイルス(Decacovirus)、ドゥヴィナコウイルス(Duvinacovirus)、ルチャコウイルス(Luchacovirus)、ミナコウイルス(Minacovirus)、ミヌナコウイルス(Minunacovirus)、マイオタコウイルス(Myotacovirus)、ニクタコウイルス(Nyctacovirus)、ペダコウイルス(Pedacovirus)、ライナコウイルス(Rhinacovirus)、セトラコウイルス(Setracovirus)、ソラコウイルス(Soracovirus)、テガコウイルス(Tegacovirus)、エンベコウイルス(Embecovirus)、ヒベコウイルス(Hibecovirus)、メルベコウイルス(Merbecovirus)、ノベコウイルス(Nobecovirus)、サルベコウイルス(Sarbecovirus)、ブランガコウイルス(Brangacovirus)、セガコウイルス(Cegacovirus)、イガコウイルス(Igacovirus)、アンデコウイルス(Andecovirus)、ブルデコウイルス(Buldecovirus)およびヘルデコウイルス(Herdecovirus)からなる群より選択されるウイルス由来の配列である、核酸分子。
8.前記項目1~7のいずれかに記載の核酸分子を含む、ウイルスワクチン組成物。
9.前記項目8において、前記核酸分子は、ウイルス送達体、ウイルス様粒子(virus-like particle、VLP)、陽電荷性ポリマー、リポソーム、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle)、金、半導体ナノ結晶粒子(quantum dot)、カーボンナノチューブおよび多孔性シリカ粒子からなる群より選択される送達体に担持されたものである、ウイルスワクチン組成物。
10.前記項目8において、前記核酸分子は、多孔性シリカ粒子に担持されたものである、ウイルスワクチン組成物。
11.前記項目10において、前記多孔性シリカ粒子は、気孔の平均直径が5nm~100nmである、ウイルスワクチン組成物。
12.前記項目10において、前記多孔性シリカ粒子は、気孔内部が陽電荷に帯電されたものである、ワクチン組成物。
13.前記項目10において、前記多孔性シリカ粒子は、生分解性粒子である、ワクチン組成物。
14.前記項目10において、前記核酸分子と前記多孔性シリカ粒子との重量比は、1:1~30である、ウイルスワクチン組成物。
本発明は、スパイクタンパク質の受容体結合ドメインを含む少なくとも一部の領域の配列をコードする塩基配列、リンカー配列、および配列番号1の塩基配列を含む核酸分子を提供する。これは、好ましくは送達体に担持し、ウイルス感染症に対して高い予防率を有するワクチン組成物として活用できる。
図1は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の顕微鏡写真である。 図2は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の顕微鏡写真である。 図3は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の製造工程中の小気孔粒子の顕微鏡写真である。 図4は、本発明の一実施形態による小気孔粒子の顕微鏡写真である。 図5は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の気孔直径別の顕微鏡写真である。DDV(Degradable Delivery Vehicle(分解性送達賦形剤))は、実施例の粒子であり、括弧内の数字は粒子の直径を、下付き文字の数字は気孔の直径を意味する。例えば、DDV(200)10は、粒子直径が200nm、気孔直径が10nmである実施例の粒子を意味する。 図6は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の生分解性を確認できる顕微鏡写真である。 図7は、一つの例示による円筒状の透過膜を備えたチューブである。 図8は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の時間経過による吸光度の減少の結果である。 図9は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の時間経過による粒径別の吸光度の減少の結果である。 図10は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の時間経過による気孔直径別の吸光度の減少の結果である。 図11は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の時間経過による環境のpH別の吸光度の減少の結果である。 図12は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子の時間経過による吸光度の減少の結果である。 図13は、本発明の一実施形態による「多孔性シリカ粒子」対「RBD-Ln-X核酸」の重量比;および核酸配列による多孔性シリカ粒子の担持効率を確認したものである。 図14は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にCovid mRNAを担持し、核酸配列、貯蔵温度、バッファーのスクロース(sucrose)含有量がそれぞれ異なるようにした場合における、多孔性シリカ粒子の担持効率を確認したものである。 図15は、インビトロ(in vitro)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にRBD-L-X核酸を担持して送達した場合におけるRBD翻訳効率を確認したものである。 図16は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にRBD-L-X核酸を担持して送達した場合における、RBDに特異的なIgGの量を確認したものである。 図17は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にSiq.3を担持して送達した場合における、Siq.3の用量による抗体生成量を確認したものである。 図18は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にSiq.3を担持して送達した場合における、時間経過による結合抗体生成量を確認したものである。 図19は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にSiq.3を担持して送達した場合における、時間経過による中和抗体生成量を確認したものである。 図20は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にLuc mRNAを担持して筋肉下注射した場合における、ルシフェラーゼの発現位置およびその期間を確認したものである。 図21は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にLuc mRNAを担持して腫瘍内注射した場合における、ルシフェラーゼの発現位置およびその期間を確認したものである。 図22は、インビボ(in vivo)で本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にLuc mRNAを担持して筋肉下注射した場合における、ルシフェラーゼの発現期間および発現強度を確認したものである。 図23は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にLuc mRNAを担持して4℃または25℃でそれぞれ7日間及び14日間保存した場合における、注射後時間経過によるルシフェラーゼの発現位置およびその発現量を確認したものである。 図24は、本発明の一実施形態による多孔性シリカ粒子にLuc mRNAを担持し、保存時間および保存温度による注射後のルシフェラーゼの発現量を確認したものである。
以下、本発明を詳細に説明する。特に定義がない限り、本明細書における全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する技術者が理解する当該用語の一般的な意味と同じであり、仮に本明細書に使われる用語の意味と衝突する場合には、本明細書に使われる定義に従う。
本発明は、以下のような配列の核酸分子:
RBD-(L)n-X
(式中、RBDは、スパイクタンパク質における受容体結合ドメインを含む少なくとも一部の配列であり、Lはリンカー配列であり、nは0または1であり、Xは配列番号1の塩基配列である。)に関するものである。
本発明で前記RBDは、宿主細胞に存在する受容体に結合するウイルス由来のドメインをコードする塩基配列を含むものであれば、制限なく本発明の範囲に含まれる。前記RBDは、好ましくは、ウイルスの表面で三量体を形成するものであってもよく、より具体的には、配列番号2の塩基配列であってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
前記RBDは、スパイクタンパク質における受容体結合ドメイン部位の少なくとも一部を含むものであれば、ワクチンとしての効果を発揮でき、配列の長さに制限なく本発明の範囲に含まれ得る。例えば、スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン部位のN末端またはC末端のアミノ酸をコードする塩基配列を、前記RBD配列の5’-または3’-末端にさらに含むことができる。より具体的には、RBD配列の長さは100nt~5,000ntであってもよく、200nt~4,000nt、300nt~3,000nt、400nt~2,000nt、500nt~100ntなどであってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
また、前記RBDは、ウイルスの種類に関係なく、ウイルスの表面に位置するスパイクタンパク質を構成するドメインであれば、本発明の範囲に含まれ得る。例えば、ヘルペスウイルス科(herpesviridae)、オルトミクソウイルス科(orthomyxoviridae)、ラブドウイルス科(rhabdoviridae)、パラミクソウイルス科(paramyxoviridae)、パピローマウイルス科(papilomaviridae)、アデノウイルス科(adenoviridae)、パルボウイルス科(parvoviridae)、アストロウイルス科(astroviridae)、レオウイルス科(reoviridae)、ブニヤウイルス科(bunyaviridae)、アルテリウイルス科(arteriviridae)、カリシウイルス科(caliciviridae)、ヘペウイルス科(hepeviridae)、ボルナウイルス科(bornaviridae)、アレナウイルス科(arenaviridae)、トガウイルス科(togaviridae)、フィロウイルス科(filoviridae)、レトロウイルス科(retroviridae)、フラビウイルス科(flaviviridae)およびコロナウイルス科(coronaviridae)を含む群から選択されるウイルス科に属するウイルス由来の配列であってもよい。より具体的には、コラコウイルス(Colacovirus)、デカコウイルス(Decacovirus)、ドゥヴィナコウイルス(Duvinacovirus)、ルチャコウイルス(Luchacovirus)、ミナコウイルス(Minacovirus)、ミヌナコウイルス(Minunacovirus)、マイオタコウイルス(Myotacovirus)、ニクタコウイルス(Nyctacovirus)、ペダコウイルス(Pedacovirus)、ライナコウイルス(Rhinacovirus)、セトラコウイルス(Setracovirus)、ソラコウイルス(Soracovirus)、テガコウイルス(Tegacovirus)、エンベコウイルス(Embecovirus)、ヒベコウイルス(Hibecovirus)、メルベコウイルス(Merbecovirus)、ノベコウイルス(Nobecovirus)、サルベコウイルス(Sarbecovirus)、ブランガコウイルス(Brangacovirus)、セガコウイルス(Cegacovirus)、イガコウイルス(Igacovirus)、アンデコウイルス(Andecovirus)、ブルデコウイルス(Buldecovirus)およびヘルデコウイルス(Herdecovirus)を含む群から選択されるウイルス由来の配列であってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
前記RBDと配列番号1の塩基配列が連結されたものであれば、制限なく本発明の範囲に含まれ得る。例えば、RBDをコードする塩基配列と配列番号1の塩基配列とが直接連結されてもよく、前記配列番号1の塩基配列にリンカーを介して連結されてもよい。前記リンカーとしては、当分野で公知のものを制限なく使用することができ、例えば、飽和アルキル鎖(C3~C18)、トリゾールリンカー(trizole linker)、4-メチル-6,7,8,9,10,10a-ヘキサヒドロ-5H-3λ2-シクロオクタ[d]ピリダジンリンカー等を用いることができる。体内副反応、副作用を最小限に抑える観点から、好ましくは飽和アルキル鎖を使用することができる。飽和アルキル鎖としては、C3~C18、C3~C15、C3~C12、C3~C10、C4~C15、C4~C12、C4~C10、C4~C8、C5~C15、C5~C12、C5~C10、C3~C8、C3~C6、C4~C6のものを使用することができる。具体的には、配列番号3~5の塩基配列により結合され、前記塩基配列でコードされるアミノ酸をリンカーとして使用することができる。好ましくは、配列番号3または配列番号4の塩基配列により結合されて前記塩基配列でコードされるアミノ酸をリンカーとして使用する場合、ワクチンとしての効率をさらに改善することができる。しかし、これらに限定されるものではない。
本発明で前記配列番号1の塩基配列は、前記RBDに連結されることにより、RBD翻訳効率及び/又はワクチン生成効率を増加させることができる。前記効率の改善は、前記核酸からコードされるアミノ酸配列が三量体を形成するように誘導することによって発生することができ、三量体を形成したウイルス受容体結合ドメインの結合安定性が増加することによって発生することができる。しかし、これらに限定されるものではない。
本発明で前記核酸は、シグナルペプチド配列をさらに含むことができる。前記シグナルペプチド配列は、核酸の5’末端または3’末端部位に挿入される塩基配列であってもよく、その長さは限定されない。前記シグナルペプチド配列は、目的によって制限なくそのような効果を有する核酸を挿入することができる。例えば、核酸及び/又はそれからコードされるアミノ酸の安定性を改善するための用途、アミノ酸の翻訳効率を高めるための用途、または合成されたアミノ酸を細胞の外に分泌させるための用途であってもよい。前記シグナルペプチド配列の長さは、例えば、1~200nt、10~150nt、または20~100ntなどであってもよい。より具体的には、配列番号6の配列を前記核酸の5’末端に追加したものであってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
本発明における前記核酸は、3’末端に終止コドンをさらに含むことができる。例えば、前記配列番号1の3’末端にTGA、TAG、TAA配列を追加することができ、前記配列は1回ないし複数回繰り返すことができる。
本発明で前記核酸分子を構成する塩基はDNAまたはRNAであってもよく、その塩基配列内に化学的変形が起こった塩基を含む場合でも制限なく本発明の範囲に含まれる。前記化学的変形が起こった塩基は、例えば、シュードウリジン、N1-メチルシュードウリジン、N1-エチルシュードウリジン、2-チオウリジン、4’-チオウリジン、5-メチルシトシン、2-チオ-1-メチル-1-デアザ-シュードウリジン、2-チオ-1-メチル-シュードウリジン、2-チオ-5-アザ-ウリジン、2-チオ-ジヒドロシュードウリジン、2-チオ-ジヒドロウリジン、2-チオ-シュードウリジン、4-メトキシ-2-チオ-シュードウリジン、4-メトキシ-シュードウリジン、4-チオ-1-メチル-シュードウリジン、4-チオ-シュードウリジン、5-アザ-ウリジン、ジヒドロシュードウリジン、5-メトキシウリジン、または2’-O-メチルウリジンであってもよい。前記化学的変形が起こった塩基により、前記核酸の翻訳効率を高めることができる。しかし、これらに限定されるものではない。
本発明は、前述の核酸分子を含むウイルスワクチン組成物に関するものである。
本発明の前記ウイルスワクチン組成物は、標的細胞内に流入する場合、前記組成物に含まれるRBD-(L)n-X配列がコードするアミノ酸配列を合成することができる。前記アミノ酸配列は、免疫細胞によって認識される場合、高い抗原性(antigenicity)または免疫原性(immunogenicity)を有することによって、前記RBDを含むウイルスによって引き起こされる感染症に対するワクチンとしての役割を果たすことができる。本発明の前記ウイルスワクチン組成物は、前述のように、RBD単独で存在するものと比較してより高い翻訳効率及び/又はワクチン生成効率を示すことができる。
本発明の前記ウイルスワクチン組成物は、前記核酸分子が送達体に担持されたものであってもよい。前記送達体は、担持されたワクチン組成物を標的細胞に送達できるものであれば、その種類に関係なく本発明の範囲に属する。例えば、ウイルス送達体、ウイルス様粒子(virus-like particle、VLP)、陽電荷性ポリマー、リポソーム、脂質ナノ粒子(liquid nanoparticle)、金、半導体ナノ結晶粒子(quantum dot)、炭素ナノチューブまたは多孔性シリカ粒子が挙げられ、好ましくは多孔性シリカ粒子に担持されたものであってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
前記核酸分子は、前記送達体に担持されるために5’末端及び/又は3’末端に送達体と結合できる官能基がさらに結合したものであってもよい。これは、生物学、化学の分野で互いにカップリング可能な官能基またはそれらを有する化合物を制限なく適用でき、そのような官能基間のカップリング反応によって核酸分子を送達体に担持してもよい。
本発明で前記多孔性シリカ粒子は、シリカ(SiO)素材の粒子であり、ナノサイズの気孔を有しており、その表面及び/又は気孔内部に核酸を担持できる送達体に相当する。前記粒子は複数の気孔を有することができ、前記気孔は粒子の表面から内部までつながったものであってもよく、互いに連結されたものであってもよい。本発明において、前記多孔性シリカ粒子内に前記核酸を担持して送達する場合は、シリカ粒子に担持していない場合と比較して、細胞内への送達効率を改善することができ、漸進的に内部に担持された核酸を放出することができ、血中滞留時間を増加させることができる。また、シリカ粒子は、前述した他の送達体に比べてもより高い送達効果を示すことができる。
本発明における前記多孔性シリカ粒子の平均粒子直径は、制限なく本発明の範囲に含まれ、担持される核酸の種類または量などの条件に応じて当業者によって選択され得る。平均粒子直径は、例えば、50nm~1,000nmであってもよい。平均粒子直径は、内部に担持する核酸の重量などの条件に応じて当業者によって選択され得る。平均粒子直径の下限は、例えば、50nm、60nm、70nm、80nmまたは90nmであってもよく、上限は、例えば、1,000nm、900nm、800nm、700nm、600nmであってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、平均気孔直径を有することにより、その気孔内部に前記核酸分子を十分に担持して送達することができる。気孔直径は、前述の平均粒子直径のサイズによって、それより小さい範囲から選択することができる。直径が大きいほど核酸の担持が容易であり、より多くの重量の核酸を担持できるが、それに比例して核酸の放出速度が速くなり得る。前記気孔直径は、当業者の目的によって制限なく選択することができ、その下限は、例えば、5nm、7nm、10nm、12nm、15nm、17nmまたは20nmであってもよく、上限は、例えば、100nm、90nm、80nm、70nm、60nmまたは50nmであってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、気孔内部が陽電荷に帯電されたものであってもよい。例えば、ゼータ電位は5mV~80mVであってもよい。前記範囲内で、例えば5mV~80mV、5mV~70mV、5mV~60mV、5mV~55mV、10mV~80mV、10mV~70mV、10mV~60mV、10mV~55mV、20mV~80mV、20mV~70mV、20mV~60mV、20mV~55mV、30mV~80mV、30mV~70mV、30mV~60mV、30mV~55mV、40mV~80mV、40mV~70mV、40mV~60mV、40mV~55mV、50mV~80mV、50mV~70mV、50mV~60mV、50mV~55mVなどであってもよいが、これらに限定されるものではない。
電荷を帯びる粒子が標的細胞に取り込まれるとき(例えば、エンドサイトーシスなどの過程によって)、細胞内に入った粒子はエンドソーム内の低いpHによって強い陽電荷を帯びることになる。これはエンドソームの膜を横切る水の拡散による浸透圧を誘発し、液胞(vacuole、空胞)の形成につながることがある。
粒子の陽電荷が強い場合には、細胞膜が粒子を包むとき、より大きく開くようになって粒子以外の細胞外液(extracellular fluid)、又はそれに含まれている様々なタンパク質などの異物が標的細胞内に共に流入することがある。その場合には、異物の流入による予期せぬ効果が発生したり、異物が流入しない場合に比べて相対的に少ない粒子が流入し、粒子の十分な送達による薬効の発現が困難になることがある。これに対して、粒子の陽電荷が弱い場合には、担持効率が低下することがある。本発明は、前記核酸を担持した送達体の電荷を最適化することにより、この問題を防止することができる。
前記核酸分子の前記粒子への担持割合は、例えば核酸分子と多孔性シリカ粒子の重量比が1:1~30であってもよい。含有量比が前記範囲内であると、核酸分子が十分に担持され、核酸分子が担持されていない空の多孔性シリカ粒子が発生することを防止することができる。これにより、強い陽電荷を持つ粒子が細胞に送達されることを防止することができる。前記範囲内で、例えば1:1~30、1:3~20、1:3~15、1:3~12、1:3~10、1:5~20、1:5~15、1:5~10などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
具体的には、本発明の送達体を個体に投与するために、核酸分子を担持した多孔性シリカ粒子は分散媒に分散されているものであってもよく、これは多孔性シリカ粒子と核酸分子を分散媒に入れて攪拌して得られたものであってもよい。これに関し、核酸分子に対して粒子の量が多すぎると、核酸分子を十分に担持していない空の粒子が発生することがある。核酸分子に対して粒子の量が少なすぎると、粒子に担持されない残りの核酸分子が発生することがある。
本発明の一実施形態では、多孔性シリカ粒子は下記仕様を有するものであってもよい。例えば、気孔サイズは7nm~30nm、具体的には12nm~18nm、より具体的には14nm~16nmであってもよい。粒径は50nm~1,000nm、具体的には200~500nm、より具体的には250nm~350nmであってもよい。表面積は200m/g~700m/g、具体的には360m/g~480m/gであってもよい。ゼータ電位は、核酸分子担持前の状態で5mV以上、具体的には20mV~70mV、より具体的には40mV~60mVであってもよい。粒子は、核酸分子を重量比が1:1~30、より具体的には1:5~25、1:5~20、1:10~25、1:10~20となるように担持することができる。
多孔性シリカ粒子は生分解性粒子であってもよい。これにより、核酸分子を担持して体内に投与した場合、体内で生分解されて核酸分子を放出することができるが、体内で徐々に分解され、担持された核酸分子を徐放的に放出させることができる。例えば、下記数学式1の吸光度の比が1/2となるtは20以上である。
[数学式1]
/A
(Aは、前記多孔性シリカ粒子1mg/mLの懸濁液5mLを直径50kDaの気孔を有する円筒状の透過膜に入れて測定した多孔性シリカ粒子の吸光度であり、前記透過膜の外部には、前記透過膜と接し、前記懸濁液と同じ溶媒15mLが位置し、前記透過膜の内外部は、37℃において60rpmで水平攪拌され、前記懸濁液のpHは、7.4であり、Aは、前記Aの測定時からt時間経過後に測定した多孔性シリカ粒子の吸光度である。)
前記数学式1は、多孔性シリカ粒子が体内と同様の環境でどの程度の速度で分解されるかを意味するものである。前記数学式1における吸光度A、Aは、円筒状の透過膜に多孔性シリカ粒子および懸濁液を入れ、透過膜の外部にも同じ懸濁液を入れて測定したものであり得る。
多孔性シリカ粒子は生分解性であり、懸濁液中で徐々に分解され得る。直径50kDaは約5nmに相当するものであり、生分解された多孔性シリカ粒子は直径50kDaの透過膜を通過することができる。円筒状の透過膜は、60rpmの水平攪拌下にあるので、懸濁液を均一に混合することができ、分解された多孔性シリカ粒子は透過膜の外部に放出され得る。
前記数学式1における吸光度は、例えば、透過膜の外部の懸濁液が新しい懸濁液に入れ替わる環境下で測定したものであってもよい。懸濁液は、持続的に入れ替わるものであってもよく、一定期間ごとに入れ替わるものであってもよい。前記一定期間は、定期的または不定期的な期間であってもよい。例えば、1時間~1週間の範囲内で、1時間おき、2時間おき、3時間おき、6時間おき、12時間おき、24時間おき、2日おき、3日おき、4日おき、7日おきなどに入れ替えることができるが、これらに限定されるものではない。
前記「吸光度の比が1/2となる」ということは、t時間後の吸光度が初期吸光度の半分になるということであり、これは多孔性シリカ粒子の約半分が分解されたことを意味する。
前記懸濁液は緩衝溶液であってもよく、具体例としては、PBS(リン酸緩衝食塩水)およびSBF(疑似体液)からなる群より選択される1種以上であってもよく、より具体的にはPBSであってもよい。
前記数学式1における吸光度の比が1/2となるtは20以上であり、例えばtは20~120であってもよく、例えば、前記範囲内で20~96、24~96、24~72、30~70、40~70、50~65などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、前記数学式1における吸光度の比が1/5となるtが、例えば70~140であってもよく、例えば、前記範囲内で80~140、80~120、80~110、70~140、70~120、70~110などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、前記数学式1における吸光度の比が1/20となるtが、例えば130~220であってもよく、例えば、前記範囲内で130~200、140~200、140~180、150~180などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、測定される吸光度が0.01以下となるtが、例えば、250以上、300以上、350以上、400以上、500以上、1,000以上などであってもよく、その上限は2,000であってもよいが、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子において、前記数学式1における吸光度の比とtは、高い正の相関関係を有するものであり、例えば、ピアソン相関係数が0.8以上であってもよく、例えば0.9以上、0.95以上であってもよい。
前記数学式1のtは、多孔性シリカ粒子が体内と同様の環境でどの程度の速度で分解されるかを意味するものである。これは、例えば多孔性シリカ粒子の表面積、粒径、気孔直径、表面及び/又は気孔内部の置換基、表面の緻密さの程度などを調節することによって調節できる。例えば、粒子の表面積を増加させてtを減少させるか、表面積を減少させてtを増加させることができる。表面積は、粒子の直径、気孔の直径を調節することによって調節できる。また、表面及び/又は気孔内部に置換基を位置させ、多孔性シリカ粒子が環境(溶媒など)に直接露出することを減らしてtを増加させることができる。また、多孔性シリカ粒子に核酸分子を担持させ、核酸分子と多孔性シリカ粒子間の親和度を増加させ、多孔性シリカ粒子が環境に直接露出することを減らしてtを増加させることができる。また、粒子の製造時に表面をより緻密に製造してtを増加させることもできる。前記に数学式1のtを調節できる様々な例を示したが、それらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、例えば球状粒子であってもよいが、これに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子のBET表面積は、例えば200m/g~700m/gであってもよいが、これらに限定されるものではない。例えば、前記範囲内で200m/g~700m/g、220m/g~680m/g、220m/g~620m/g、280m/g~680m/g、280m/g~580m/g、280m/g~520m/g、280m/g~480m/g、320m/g~620m/g、320m/g~580m/g、320m/g~520m/g、320m/g~480m/g、320m/g~450m/g、320m/g~420m/g、360m/g~480m/g、360m/g~420m/gなどであってもよいが、これらに限定されるものではない。
本発明の多孔性シリカナノ粒子は、気孔のg当たりの体積が、例えば0.7mL~2.2mLであってもよい。例えば、前記範囲内で0.7mL~2.0mL、0.8mL~2.2mL、0.8mL~2.0mL、0.9mL~2.0mL、1.0mL~2.0mLなどであってもよいが、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、平均気孔直径5nm未満の小気孔粒子の気孔が平均直径7nm~30nmに拡張されたものであってもよい。これにより、気孔直径が大きくなって大きな核酸分子を気孔内部に担持することができ、気孔直径に比べて粒径自体は大きくないため、細胞内への送達および取り込みが容易である。
本発明の多孔性シリカ粒子は、外部表面及び/又は気孔内部が陽電荷に帯電されたものであってもよい。例えば、表面および気孔内部の両方が陽電荷に帯電されてもよく、表面または気孔内部のみが陽電荷に帯電されてもよい。前記帯電は、例えば、陽イオン性置換基が存在することによって行われたものであり得る。
前記陽イオン性置換基は、例えば、塩基性基としてアミノ基、その他の窒素含有基などであってもよく、前記陰イオン性置換基は、例えば、酸性基としてカルボキシ基(-COOH)、スルホン酸基(-SOH)、チオール基(-SH)などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
前記陽電荷での帯電は、例えば、アミノ基、アミノアルキル基などの窒素含有基などの塩基性基を有するアルコキシシランと反応させて行うことができる。具体的には、N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン(N-[3-(Trimethoxysilyl)propyl]ethylenediamine)、N1-(3-トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミン(N1-(3-Trimethoxysilylpropyl)diethylenetriamine)、(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン((3-Aminopropyl)trimethoxysilane)、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン((3-Aminopropyl)triethoxysilane)、N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アニリン(N-[3-(Trimethoxysilyl)propyl]aniline)、トリメトキシ[3-(メチルアミノ)プロピル]シラン(Trimethoxy[3-(methylamino)propyl]silane)、3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルジメトキシメチルシラン(3-(2-Aminoethylamino)propyldimethoxymethylsilane)などを使用できる。また、窒素含有基などの塩基性基を有する高分子と反応させて行うことができる。例えば、ポリエーテルイミド(polyetherimide、PEI)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(polydiallydimethylammonium chloride、PDADMAC)、ポリアクリルアミド(poly-acrylamide、CPAM)、ポリアミンエピクロロヒドリン(polyamine epichlorohydrin、PAE)、ポリ塩化アルミニウム(poly-aluminium chloride、PAC)などを使用できる。前記高分子は、多孔性シリカ粒子の外部表面及び/又は気孔内部を改質できるものであれば、その分子量、電荷等の性質とは無関係に選択することができる。しかし、これらに限定されるものではない。
前記多孔性シリカ粒子を前記高分子と反応させて陽電荷に帯電する場合、アミン基を含む化合物と反応させる場合と比較して、より高い電荷に帯電することができる。前記多孔性シリカ粒子に核酸を担持する場合、核酸とアミン基との電気的結合によってさらに高い担持効率を示すこともできる。前記帯電によって前記置換基の調節により核酸分子の放出環境に対する多孔性シリカ粒子の相互作用を調節し、ナノ粒子自体の分解速度を調節して、核酸分子の放出速度を調節することができる。また、核酸分子は、ナノ粒子から拡散して放出することもできるが、前記置換基の調節により核酸分子のナノ粒子への結合力を調節し、核酸分子の放出を調節することができる。
また、多孔性シリカ粒子は、その表面及び/又は気孔内部に前記の他に核酸分子の担持、核酸分子の標的細胞への移動、その他の目的のための物質の担持、又はその他の追加置換基の結合などのための置換基が存在してもよく、それに結合された抗体、リガンド、細胞透過性のペプチドまたはアプタマーなどをさらに含んでいてもよい。
前述した表面及び/又は気孔内部の置換基、電荷、結合物質などは、例えば、表面改質によって付加することができる。表面改質は、例えば、導入しようとする置換基を有する化合物または高分子を粒子と反応させて行うことができる。前記化合物は、例えば、C1~C10アルコキシ基を有するアルコキシシランであってもよく、前記高分子は、例えば、ポリエーテルイミド(polyetherimide、PEI)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(polydiallydimethylammonium chloride、PDADMAC)、ポリアクリルアミド(poly-acrylamide、CPAM)、ポリアミンエピクロロヒドリン(polyamine epichlorohydrin、PAE)、ポリ塩化アルミニウム(poly-aluminium chloride、PAC)などであってもよいが、これらに限定されるものではない。前記アルコキシシランは、前記アルコキシ基を1つ以上有するものであり、例えば1~3つを有することができ、アルコキシ基の結合していない部位に導入しようとする置換基があるか、又はそれで置換された置換基があってもよい。
前記高分子で多孔性シリカ粒子の表面及び/又は気孔内部を改質する場合、例えば分子量が100,000以上の高分子を用いる場合、気孔内部に核酸が担持される空間を確保できず、担持効率が低下することがある。使用可能な高分子の分子量は、例えば、100,000以下、90,000以下、70,000以下、60,000以下、50,000以下、または40,000以下などであってもよい。その下限は、例えば、500以上、1,000以上、2,000以上、3,000以上、4,000以上、または5,000以上などであってもよい。前記の表面改質方法は、当業者によって公知である方法によって制限なく行うことができる。例えば、改質しようとする化合物または高分子が溶解/分散されている溶液に前記多孔性シリカ粒子を投入し、乾燥することにより改質できる。しかし、これらに限定されるものではない。
多孔性シリカ粒子は、例えば、小気孔の粒子の製造および気孔拡張工程を経て製造したものであってもよく、必要に応じて、か焼(calcination)工程、表面改質工程などをさらに経て製造したものであってもよい。か焼および表面改質工程をすべて経た場合は、か焼後に表面改質されたものであってもよい。
本発明の前記ワクチン組成物は、mRNAを主成分とする従来のワクチン組成物に比べて高温で保存しても、一定期間その効果を維持することができる。例えば、-70℃~25℃で2週間保存しても、多孔性シリカ粒子に担持された核酸の量が減少せず、多孔性シリカ粒子に担持された核酸が分解または配列変形されず、正常なタンパク質を合成することもできる。好ましくは、保存温度が低温であることが有利であるが、25℃、20℃、15℃、10℃、4℃または0℃でも保存可能である。
本発明の前記ワクチン組成物は、前記核酸の高い翻訳効率及び/又は中和抗体生成能力;または、送達体の高い送達効率などにより、前記組成物にアジュバント(adjuvant)が含まれていなくても高い免疫応答を誘発できるが、アジュバントをさらに含むことでより高い免疫応答を誘発することもできる。前記アジュバントは、当業者によってワクチン組成物の効果を促進するためのものであれば、制限なく選択することができる。アジュバントは、例えば、Alum(Aluminium salts)、IL-12、GM-CSF(Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor)、スクアレン(squalene)、MF59、AS03、AS04、poly(I:C)、MPL(Monophosphoryl Lipid A)、GLA、フラジェリン(flagellin)、イミキモド(Imiquimod)、R848、CpG ODN、CpG DNA、saponins(QS-21)、C型レクチンリガンド(C-type lectin ligands、TDB)、α-ガラクトシルセラミド(α-galactosylceramide)、ムラミルジペプチド(muramyl dipeptide)、リポポリサッカライド(LPS)、クイルA、AS01(liposome mixed with monophosphoryl lipid A and saponin QS-21)、IC31(oligo nucleotide and cationic peptide)、CFA01(cationic liposome)およびGLA-SE(oil-in-water emulsion of MPL and glucopyranosyl lipid)からなる群より選択される1つ以上を含むものであってもよい。しかし、これらに限定されるものではない。
本発明のワクチン組成物は、薬学的に許容可能な担体をさらに含むことができ、担体と共に製剤化することができる。本発明で用語「薬学的に許容可能な担体」とは、生物体を刺激せず投与化合物の生物学的活性および特性を阻害しない担体または希釈剤を意味する。液状溶液に製剤化される組成物において薬学的に許容可能な担体は、滅菌および生体に適したものとして、食塩水、滅菌水、リンガー液、緩衝食塩水、アルブミン注射液、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセロール、エタノールおよびこれらの成分のうち1成分以上を混合して使用することができ、必要に応じて、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤などの他の通常の添加剤を添加することができる。また、希釈剤、分散剤、界面活性剤、結合剤および潤滑剤を付加的に添加し、水溶液、懸濁液、乳濁液などの注射用剤形、丸薬、カプセル、顆粒または錠剤に製剤化することができる。
本発明のワクチン組成物は、いずれの剤型にも適用可能であり、経口用または非経口用の剤形に製造することができる。本発明の薬学的剤形は、口腔(oral)、直腸(rectal)、鼻腔(nasal)、局所(topical;頬および舌下を含む)、皮下、膣(vaginal)または非経口(parenteral;筋肉内、皮下および静脈内を含む)投与に適したもの、あるいは吸入(inhalation)または注入(insufflation)による投与に適した形態を含む。
前記ワクチン組成物の前記多孔性シリカ粒子は、筋肉下注射、腫瘍注射等による投与時、投入した局所部位の細胞に結合して内部に担持した核酸を送達することにより、特定の組織に特異的にワクチン組成物を送達することができる。しかし、これに限定されるものではなく、例えば静脈内注射の場合には、血管に沿って全身から内部に担持された核酸が放出されるようにしてもよい。
本発明のワクチン組成物は、薬学的に有効な量で投与する。有効用量は、患者の疾患の種類、重症度、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与時間、投与経路、排出割合、治療期間、同時使用される薬物を含む要素、およびその他の医学分野でよく知られている要素によって決定できる。本発明の薬学的組成物は、個々の治療剤として投与してもよく、他の治療剤と併用して投与してもよい。また、従来の治療剤と順次または同時に投与することができ、単一または多重投与することができる。前記の要素をすべて考慮して副作用なしに最小限の量で最大の効果が得られる量を投与することが重要であり、これは当業者によって容易に決定され得る。
本発明のワクチン組成物の投与量は、患者の体重、年齢、性別、健康状態、食物、投与時間、投与方法、排泄率および疾患の重症度などによってその範囲が非常に多様である。適正な投与量は、例えば、患者の体内に蓄積された薬物の量及び/又は使用される本発明の送達体の具体的な効能程度によって異なり得る。例えば、体重1kg当たりに0.01μg~1gであってもよい。日、週、月、または年の単位期間に、単位期間当たりに一回または数回に分けて投与してもよく、若しくはインフュージョンポンプを用いて長期間連続して投与してもよい。反復投与の回数は、薬物の体内滞在時間、体内薬物濃度などを考慮して決定する。疾患の治療経過によっては、治療された後でも再発防止のために組成物を投与することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明することとする。
実施例1.多孔性シリカ粒子(DegradaBALL)の製造
1.多孔性シリカ粒子の製造
(1)多孔性シリカ粒子の製造
1)小気孔粒子の製造
2L丸底フラスコに蒸留水(DW)の960mLとMeOHの810mLを入れた。前記フラスコにCTABを7.88g入れた後、攪拌しながら1M NaOHの4.52mLを素早く入れた。10分間攪拌して均一な混合液を得た後、TMOSの2.6mLを入れた。6時間攪拌して均一に混合した後、24時間熟成し、反応液を得た。
その後、前記反応液を25℃で10分間8,000rpmで遠心分離して上澄液を除去し、25℃で10分間8,000rpmで遠心分離し、エタノールおよび蒸留水で交互に5回洗浄した。
その後、70℃のオーブンで乾燥し、1.5gの粉末状の小気孔多孔性シリカ粒子(気孔平均直径2nm、粒径200nm)を得た。
2)気孔の拡張
1.5gの小気孔多孔性シリカ粒子の粉末をエタノール10mLに添加して超音波分散し、水10mL、TMB(trimethyl benzene)10mLを添加して超音波分散し、分散液を得た。
その後、前記分散液をオートクレーブに入れて160℃、48時間反応させた。
反応は25℃で開始し、10℃/分の速度で昇温して行った。その後、オートクレーブ内で1℃/分~10℃/分の速度で徐々に冷却した。
冷却した反応液を25℃で10分間8,000rpmで遠心分離して上澄液を除去し、25℃で10分間8,000rpmで遠心分離し、エタノールおよび蒸留水で交互に5回洗浄した。
その後、70℃のオーブンで乾燥し、粉末状の多孔性シリカ粒子(気孔直径10nm~15nm、粒径200nm)を得た。
3)か焼
前記2)で製造された多孔性シリカ粒子をガラスバイアル(vial)に入れて550℃で5時間加熱し、反応終了後、常温まで徐々に冷却して粒子を製造した。
(2)多孔性シリカ粒子の製造
気孔拡張時の反応条件を140℃、72時間に変更した以外は、前記1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(3)多孔性シリカ粒子の製造(10Lスケール)
5倍大きな容器を使用し、各物質をいずれも5倍の用量で使用した以外は、実施例1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(4)多孔性シリカ粒子の製造(粒径300nm)
小気孔粒子の製造時に蒸留水920mL、メタノール850mLを使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(5)多孔性シリカ粒子の製造(粒径500nm)
小気孔粒子の製造時に蒸留水800mL、メタノール1,010mL、CTAB 10.6gを使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(6)多孔性シリカ粒子の製造(粒径1,000nm)
小気孔粒子の製造時に蒸留水620mL、メタノール1,380mL、CTAB 7.88gを使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(7)多孔性シリカ粒子の製造(気孔直径4nm)
気孔拡張時にTMBを2.5mL使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(8)多孔性シリカ粒子の製造(気孔直径7nm)
気孔拡張時にTMBを4.5mL使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(9)多孔性シリカ粒子の製造(気孔直径17nm)
気孔拡張時にTMBを11mL使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(10)多孔性シリカ粒子の製造(気孔直径23nm)
気孔拡張時にTMBを12.5mL使用した以外は、1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
(11)多孔性シリカ粒子の製造
小気孔粒子の製造時に蒸留水900mL、メタノール850mL、CTAB 8gを使用した以外は、実施例1-1-(1)の方法と同様にして多孔性シリカ粒子を製造した。
2.多孔性シリカ粒子の表面改質
(1)実施例1-1-(1)の多孔性シリカ粒子を(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン((3-Aminopropyl)triethoxysilane,APTES)と反応させて、陽電荷に帯電させた。
具体的には、100mL丸底フラスコにおいて、100mgの多孔性シリカ粒子を10mLのトルエンに洗浄器(bath sonicator)で分散させた。その後、1mLのAPTESを添加し、400rpm、130℃で攪拌して12時間反応させた。
反応後、常温まで徐々に冷却し、10分間8,000rpmで遠心分離して上澄液を除去し、25℃で10分間8,000rpmで遠心分離し、エタノールおよび蒸留水で交互に5回洗浄した。
その後、70℃のオーブン中で乾燥し、表面および気孔内部にアミノ基を有する粉末状の多孔性シリカ粒子を得た。
(2)1.8mLのAPTESを使用した以外は、前記と同様の方法で実施例1-1-(11)を表面改質して、表面および気孔内部にアミノ基を有する粉末状の多孔性シリカ粒子を得た。
3.粒子の形成および気孔拡張の確認
実施例1-1-(1)~(3)の粒子の小気孔粒子、製造された多孔性シリカ粒子を顕微鏡で観察し、小気孔粒子が均一に生成されているか、気孔が十分に拡張されて多孔性シリカ粒子が均一に形成されているかを確認した(図1~4)。
図1は、実施例1-1-(1)の多孔性シリカ粒子の写真、図2は、実施例1-1-(2)の多孔性シリカ粒子の写真であり、気孔が十分に拡張された球状の多孔性シリカ粒子が均一に生成されたことを確認することができる。図3は、実施例1-1-(1)の小気孔粒子の写真であり、図4は、実施例1-1-(1)と1-1-(3)の小気孔粒子の比較写真であり、球状の小気孔粒子が均一に生成されたことを確認することができる。
4.気孔直径およびBET表面積の計算
実施例1-1-(1)の小気孔粒子、実施例1-1-(1)、(7)、(8)、(10)、(11)の多孔性シリカ粒子の表面積を計算した。表面積は、ブルナウアー-エメット-テラー(Brunauer-Emmett-Teller、BET)方法により計算し、気孔直径の分布は、バーレット-ジョイナー-ハレンダ(Barrett-Joyner-Halenda、BJH)方法により計算した。
前記各粒子の顕微鏡写真を図5に、計算の結果を下記表1に示す。
5.生分解性の確認
実施例1-1-(1)の多孔性シリカ粒子の生分解性を確認するために、37℃、SBF(pH7.4)における生分解の程度を0時間、120時間、360時間に顕微鏡で観察した。それを図6に示す。それを参照すると、多孔性シリカ粒子が生分解され、360時間経過後はほぼすべてが分解されたことを確認することができる。
6.吸光度比の測定
時間別に下記数学式1による吸光度比を測定した。
[数学式1]
/A
(式中、Aは、前記多孔性シリカ粒子1mg/mLの懸濁液5mLを直径50kDaの気孔を有する円筒状の透過膜に入れて測定した多孔性シリカ粒子の吸光度であり、
前記透過膜の外部には、前記透過膜と接し、前記懸濁液と同じ溶媒15mLが位置し、前記透過膜の内外部は、37℃において60rpmで水平攪拌され、
は、前記Aの測定時からt時間経過後に測定した多孔性シリカ粒子の吸光度である。)
具体的には、多孔性シリカ粒子粉末5mgをSBF(pH7.4)5mLに溶かした。その後、5mLの多孔性シリカ粒子溶液を、図7に示す直径50kDaの気孔を有する透過膜に入れた。外部膜に15mLのSBFを添加し、外部膜のSBFは12時間ごとに入れ替えた。多孔性シリカ粒子の分解は、37℃において60rpmで水平攪拌して行った。
その後、紫外・可視分光法(UV-vis spectroscopy)によって吸光度を測定し、λ=640nmで分析した。
(1)吸光度比の測定
実施例1-1-(1)の多孔性シリカ粒子の吸光度比を前記方法に従って測定した。その結果を図8に示す。
これを参照すると、吸光度比が1/2となるtは約58時間であり、非常にゆっくりと分解されることが確認できた。
(2)粒径別
実施例1-1-(1)、(5)、(6)の多孔性シリカ粒子の吸光度を前記数学式1により測定した。その結果を図9に示す(懸濁液と溶媒としては、SBFを使用した。)。
これを参照すると、粒径の増加によってtが減少することが分かる。
(3)気孔の平均直径別
実施例1-1-(1)、(9)の多孔性シリカ粒子、そしてコントロールとして実施例1-1-(1)の小気孔多孔性シリカ粒子の吸光度を前記数学式1により測定した。その結果を図10に示す(懸濁液と溶媒としては、SBFを使用した。)。
これを参照すると、実施例の多孔性シリカ粒子は、コントロールに比べてtが非常に大きいことが確認できる。
(4)pH別
実施例1-1-(4)の多孔性シリカ粒子のpH別吸光度を測定した。吸光度は、SBFで、そしてpH2、5および7.4のTrisで測定した。その結果を図11に示す。
これを参照すると、pH別にtの差はあるが、いずれも吸光度の比が1/2となるtは20時間以上であった。
(5)帯電
実施例1-2-(1)の多孔性シリカ粒子の吸光度を測定し、その結果を図12に示す(懸濁液と溶媒としては、トリス(Tris,pH7.4)を使用した。)。
これを参照すると、陽電荷に帯電された粒子も吸光度の比が1/2となるtは20時間以上であった。
実施例2.mRNA塩基配列の選定および送達体の担持
1.mRNA塩基配列の選定
コロナウイルスのスパイクタンパク質をコードする塩基配列およびそれに連結させる核酸の配列を変更しながら、表2のSeq1~Seq6の6つの配列を選定した。表2は、ウイルス受容体およびそれに連結された配列を含むmRNAの構成を示すものである。シグナルペプチド(SP)は、配列番号6のatgttcgtgttcctggtgctgctgcctctggtgtccagccagtgtgtg塩基配列を使用した。当該RBDにはCOVID-19のRBD配列である配列番号2の塩基配列を使用した。全スパイクタンパク質(whole spike protein)は、配列番号12の塩基配列を使用した。
*SP:シグナルペプチド(signal peptide)、*RBD:受容体結合ドメイン
2.mRNA-DegradaBALLの製造
(1)重量比1:10のmRNA-DegradaBALL
前記実施例1-1-(11)の多孔性シリカ粒子を実施例1-2-(1)と同様にして表面改質したDegradaBALLを送達体として使用した。
前記送達体パウダーの150μgと前記実施例2-1のSeq.1~Seq.6の各mRNA配列の15μgとを混ぜた後、50μLのPBSに溶解し、軽く振とうして混合し、mRNA-DegradaBALLを製造した。
(2)重量比1:8のmRNA-DegradaBALL
DegradaBALLの用量を120μgに変更した以外は、前記実施例2-2-(1)の方法と同様にして、mRNA:DegradaBALLの重量比が1:8であるmRNA-DegradaBALLを製造した。
3.mRNA-DegradaBALLの重量比の決定
前記実施例2-2-(1)、(2)で製造したmRNA-DegradaBALLを30分間常温で保存した後、13,000rpmで5分間遠心分離した。
遠心分離した溶液から上層液を得て、λ=260nmにおける吸光度を測定した。
DegradaBALLに担持されたmRNAの量は、上層液に残留するmRNAの量に基づいて計算した。
その結果、Seq.1~Seq.6のすべてを混合したDegradaBALLパウダーの重量に関係なく、80%以上のmRNAがDegradaBALLに担持されることを確認した。ただし、DegradaBALLの150μgと混合した場合には、90%以上のmRNAがDegradaBALLに担持され、より高い担持効率を示すことを確認したので、mRNAを担持するための最適の条件に設定した(図13)。
4.DegradaBALLの安定性テスト
前記実施例2-2-(1)のmRNA-DegradaBALLをそれぞれ-20℃または-70℃の温度条件で2%または4%のスクロース-PBSに入れて7日間保存した。
保存前/後に、それぞれλ=260nmにおける吸光度を測定し、mRNA担持量の変化を確認した。
その結果、スクロース(Sucrose)の濃度、保存温度またはmRNAの配列とは無関係に、担持されたmRNAが90%以上維持されることを確認したので、DegradaBALLが安定にmRNAを担持できることを確認した(図14)。
5.mRNA塩基配列による翻訳効率
(1)インビトロ(in vitro)
全ての細胞は、37℃、5% COの条件下でCO培養器(SANYO Electric,Osaka,Japan)で培養した。A549細胞は、10%FBS(v/v)および10unit/mLペニシリン/ストレプトマイシン(PC/ST)を含むF-12K培地で培養した。CT26細胞は、10%FBS(v/v)および10unit/mLペニシリン/ストレプトマイシン(PC/ST)を含有するRPMI-1640培地で培養した。
前記A549細胞の5×10個を24ウェルプレートに分注し、前記実施例2-1の各mRNAの1μgと前記実施例1-1-(11)の多孔性シリカ粒子を実施例1-2-(1)のように表面改質したDegradaBALLの10μgを混合したmRNA-DegradaBALL;または、送達体に担持していないSeq.1をそれぞれ細胞に注入して6時間の間、無血清(serum-freem)F-12K培地(medium)でトランスフェクションを行った。その後、増殖培地(growth medium)で交換し、さらに18時間または32時間培養した。
培養後、細胞を分離して2,500rpmで10分間遠心分離を行い、上層液を採取し、Elisa(SARS-CoV-2 RBD ELISA kit, ab289833)によりRBDの翻訳効率を分析した。
その結果、Seq.1~Seq.5のいずれも有意にRBDが翻訳されることを確認した。中でも、Seq.1が最も高くRBDを翻訳することを確認した(図15)。
(2)インビボ(in vivo)
以下のすべての動物実験は、ソウル大学の動物実験倫理委員会(IACUC)に従って行った。Balb/C雌マウスは、ORIENT BIO(韓国ソンナム市)から購入した。実験期間中、動物は19℃~25℃、湿度40%~70%、光12時間、暗闇12時間の周期などの環境条件で収容された。
前記実施例2-5-(1)のmRNA-DegradaBALLを、それぞれ滅菌PBSの100μLに溶かし、Balb/cマウスに筋肉下注射で送達した。2週間一次免疫応答を誘導した後、血清を採取してSARS-CoV-2 S1-RBDに特異的に結合したIgGの濃度をELISAで測定した。ELISAは、当業者によって公知である方法により行った(Abcam、ab275300)。
その結果、Seq3 mRNAをDegradaBALLに担持して注入したマウスにおいて、SARS-CoV-2 S1-RBDに特異的なIgGが最も多く検出されることを確認した(図16)。前記の結果に基づいて、実際のインビボ(in vivo)のレベルで高いワクチン効率を示すmRNA配列としてSeq.3を選定した。
実施例3.薬物用量の範囲および効能のテスト
1.薬物用量の範囲および投与周期
Balb/Cマウスに0週目、2週目に0μg(1レーン)、7.5μg(2レーン)、15μg(3レーン)、45μg(4レーン)のSeq.3を、それぞれ実施例1-1-(11)の多孔性シリカ粒子を実施例1-2-(1)のように表面改質したDegradaBALLの0μg(1レーン)、75μg(2レーン)、150μg(3レーン)、450μg(4レーン)に担持して100μLのPBS(リン酸緩衝食塩水)に溶かした後、筋肉下注射した。
最終の注射から1週間後、マウスから血清を採取し、SARS-CoV-2 S1-RBDに特異的に結合するIgGの濃度をELISAで測定した(Abcam、ab275300)。
その結果、Seq.3を投与した全ての実験群において、RBDと結合するIgGが投与した用量に比例して増加することが観察された(図17)。
45μgの高用量処理群でも、他の用量処理群と比較して有意にIgGの産生が増加した。その結果に基づいて、Seq.3の45μgを2週間隔で投与することを投与用量および周期として確定した。
2.結合抗体の濃度の確認
Balb/Cマウスに0週目、2週目に45μgのSeq.3を実施例3-1のDegradaBALLに担持し、100μLのPBS(リン酸緩衝食塩水)に溶かした後、筋肉下注射した。
最初の注射からそれぞれ2週間、3週間、5週間になる時点で血清を採取し、SARS-CoV-2 S1-RBDに特異的に結合するIgGの濃度をELISAで測定した(Covid-19 S1 RBD protein Human IgG Elisa Kit、RayBiotech、IEQ-CoVSN-IgG-1; Goat Anti-Mouse IgG Fc(biotin)、Abcam)。
3.中和抗体の濃度の確認
前記抗体の中和能を確認するために、実施例3-2で採取した血清でウイルス中和実験(surrogate virus neutralization test、sVNT)を行った。
具体的には、sVNTはSARS-CoV-2 Spike RBD-ACE2 Blocking Antibody Detection ELISA Kit(cell signaling technology)を用いてELISA法で分析した。
その結果、最初の注射から2週間が経過した群(2レーン)でもSARS-COV-2 S1-RBDに特異的なIgGが検出されたが、16~42%の中和能(平均30.56%)を示した。
これに対して、残りの3週間、5週間が経過した実験群では、2週間経過群に比べて有意に高い数値のSARS-COV-2 S1-RBDに特異的に結合するIgGが検出された。sVNT実験では、3週間実験群は約63~108%の中和能(平均82.31%)を、5週間実験群は約53~100%の中和能(平均83.89%)を示し、有意差を示した(図18、19)。
4.発現持続時期および発現位置の確認
mRNA-DegradaBALLをマウスに送達した場合、mRNAの発現位置および発現持続時間を確認するために、10μgのFlucエンコードレポーターmRNAを担持した実施例3-1のDegradaBALLを100μLのPBSに溶かしてBalb/Cマウスに筋肉下注射するか、または腫瘍内注射(intratumoral injection,IT)した。
腫瘍内注射の分析のために、腫瘍保持マウス(Balb/C)は、マトリゲル(Matrigel)を含む100μLの滅菌1×PBS溶液にCT26細胞(1×10個)を皮下注射して準備した。腫瘍体積が約200mmに達したとき、それぞれ前記レポーターmRNAを担持したDegradaBALL、またはmRNAを担持していないDegradaBALLを腫瘍位置に注射した。
その後、時間の経過(6時間、1日、2日、4日および7日)により、マウスに100μLのルシフェリン(Luciferin)溶液(0.3mg/mL in DPBS)を腹腔投与し、1分後にIVIS(in vivo optical imaging system)により発光(luminescence)の位置および強度を分析した。注射後7日目に腫瘍、肺、心臓、腎臓、肝臓および胸腺を採取して発光の程度を確認した。
その結果、筋肉下注射した場合、注射後10日が経過した時点までも有意に注射部位の付近で発光が示され、注射部位以外の他の組織では信号が観測されないことを確認した(図20、22)。同様に、腫瘍内注射した場合も、約7日が経過しても依然としてルシフェラーゼ(luciferase)が発現し、腫瘍組織以外の他の臓器ではシグナルが全く観察されないことを確認した(図21)。この実験データにより、DegradaBALLが効率的に担持されたmRNAを所望の送達部位に蓄積させ、注射部位以外の他の器官、臓器などに移動せず、長期間にわたって担持されたmRNAを放出することにより持続的な発現を誘導できることを確認した。
5.mRNA-LNPとDegradaBALL-mRNAの効率の比較
mRNAをDegradaBALLではなくLNP(invivofectamine 3.0 Reagent, Thermo Fischer)に担持した以外は、前記実施例3-2、実施例3-3の結合抗体/重合抗体の生成有無の実験方法と、実施例3-4の発現持続時期および発現位置確認の実験方法と同様にして実験を行い、インビボ(in vivo)発現持続時間、筋肉下注射後の発現部位、結合抗体の生成程度および中和抗体の生成程度を、実施例2-2のmRNA-DegradaBALLを使用したものと比較した。
表3に示すように、mRNA-LNPの形態でインビボ(in vivo)に送達する場合、本発明のDegradaBALLに担持する場合に比べて持続期間が1日程度で相対的に短く、注入部位以外の肝臓で90%程度が発現するなど、他の組織への送達割合が高く、ウイルス抗原のターゲット受容体への結合を阻害する中和抗体の生成量が少ないことを確認した。
6.インビボ(in vivo)DegradaBALLの安定性テスト
前記実施例2-2のmRNA-DegradaBALLを2週間4℃で保存した後、前記実施例3-4の方法で筋肉下注射し、6時間及び48時間経過後に発光有無及びその位置を確認した。
その結果、4℃で2週間保存しても、-70℃で保存したDegradaBALLと比較して、注射してから6時間後の発現量に差がないことを確認した。注射してから48時間経過後も非常に高いレベルの発現量を示すことを確認した(図23、24)。

Claims (14)

  1. 以下のような配列の核酸分子。
    RBD-(L)n-X
    (式中、RBDは、スパイクタンパク質における受容体結合ドメインを含む少なくとも一部の領域の配列であり、Lはリンカー配列であり、nは0または1であり、Xは配列番号1の塩基配列である。)
  2. 前記RBDは、その前記受容体結合ドメインが三量体を形成するウイルス由来の配列である、請求項1に記載の核酸分子。
  3. 前記RBDは、その長さが100nt~5,000ntである、請求項1に記載の核酸分子。
  4. 前記RBDは、配列番号2の塩基配列である、請求項1に記載の核酸分子。
  5. 前記Lは、配列番号3または配列番号4の塩基配列である、請求項1に記載の核酸分子。
  6. 前記RBDは、ヘルペスウイルス科(herpesviridae)、オルトミクソウイルス科(orthomyxoviridae)、ラブドウイルス科(rhabdoviridae)、パラミクソウイルス科(paramyxoviridae)、パピローマウイルス科(papilomaviridae)、アデノウイルス科(adenoviridae)、パルボウイルス科(parvoviridae)、アストロウイルス科(astroviridae)、レオウイルス科(reoviridae)、ブニヤウイルス科(bunyaviridae)、アルテリウイルス科(arteriviridae)、カリシウイルス科(caliciviridae)、ヘペウイルス科(hepeviridae)、ボルナウイルス科(bornaviridae)、アレナウイルス科(arenaviridae)、トガウイルス科(togaviridae)、フィロウイルス科(filoviridae)、レトロウイルス科(retroviridae)、フラビウイルス科(flaviviridae)およびコロナウイルス科(coronaviridae)からなる群より選択されるウイルス由来の配列である、請求項1に記載の核酸分子。
  7. 前記RBDは、コラコウイルス(Colacovirus)、デカコウイルス(Decacovirus)、ドゥヴィナコウイルス(Duvinacovirus)、ルチャコウイルス(Luchacovirus)、ミナコウイルス(Minacovirus)、ミヌナコウイルス(Minunacovirus)、マイオタコウイルス(Myotacovirus)、ニクタコウイルス(Nyctacovirus)、ペダコウイルス(Pedacovirus)、ライナコウイルス(Rhinacovirus)、セトラコウイルス(Setracovirus)、ソラコウイルス(Soracovirus)、テガコウイルス(Tegacovirus)、エンベコウイルス(Embecovirus)、ヒベコウイルス(Hibecovirus)、メルベコウイルス(Merbecovirus)、ノベコウイルス(Nobecovirus)、サルベコウイルス(Sarbecovirus)、ブランガコウイルス(Brangacovirus)、セガコウイルス(Cegacovirus)、イガコウイルス(Igacovirus)、アンデコウイルス(Andecovirus)、ブルデコウイルス(Buldecovirus)およびヘルデコウイルス(Herdecovirus)からなる群より選択されるウイルス由来の配列である、請求項1に記載の核酸分子。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の核酸分子を含む、ウイルスワクチン組成物。
  9. 前記核酸分子は、ウイルス送達体、ウイルス様粒子(virus-like particle、VLP)、陽電荷性ポリマー、リポソーム、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle)、金、半導体ナノ結晶粒子(quantum dot)、カーボンナノチューブおよび多孔性シリカ粒子からなる群より選択される送達体に担持されたものである、請求項8に記載のウイルスワクチン組成物。
  10. 前記核酸分子は、多孔性シリカ粒子に担持されたものである、請求項8に記載のウイルスワクチン組成物。
  11. 前記多孔性シリカ粒子は、気孔の平均直径が5nm~100nmである、請求項10に記載のウイルスワクチン組成物。
  12. 前記多孔性シリカ粒子は、気孔内部が陽電荷に帯電されたものである、請求項10に記載のワクチン組成物。
  13. 前記多孔性シリカ粒子は、生分解性粒子である、請求項10に記載のワクチン組成物。
  14. 前記核酸分子と前記多孔性シリカ粒子との重量比は1:1~30である、請求項10に記載のウイルスワクチン組成物。
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