JP2024520530A - ナイフを備えたステープルカートリッジ - Google Patents

Abstract

外科ステープル留めデバイスが、取り替え可能なステープルカートリッジを有するカートリッジ組立体を含む。取り替え可能なステープルカートリッジは、ステープル留めデバイスの駆動組立体の前進に応じて遮蔽位置と露出位置との間で可動である切削ブレードを有するナイフを含む。開示の態様において、ナイフは、カートリッジ組立体の作動スレッドに枢動可能に結合されるとともに、作動スレッドのレジリエント指部により付勢されて切削ブレードを遮蔽位置へ移動させる。

Description

この技術は概して、外科ステープル留めデバイスに、より具体的には、ナイフ組立体を含む外科ステープル留めデバイスに関する。

内視鏡用途のために構成された外科ステープル留めデバイスは、よく知られているとともに、患者の外傷を最小化し患者回復時間を短くするために外科手術の間に一般的に使用される。典型的には、内視鏡ステープル留めデバイスは、工具組立体と、工具組立体を作動させるために工具組立体に対して可動である駆動組立体とを含む。駆動組立体は、組織を切断するための切削ブレードを有するナイフバーを含む。工具組立体は、アンビル及びカートリッジ組立体であって、枢動部材により互いに結合されるとともに駆動組立体の移動に応じて開位置と締付位置との間で互いに対して可動であるアンビル及びカートリッジ組立体とを含む。カートリッジ組立体は、同様に駆動組立体の移動に応じてステープルカートリッジから取り出されるステープルを支持するステープルカートリッジを含む。

いくつかのステープル留めデバイスは、ステープル留めデバイスの再利用を円滑にするために、ステープル留めデバイスの各発射後に交換され得るステープルカートリッジを含む。他のステープル留めデバイスは、ステープル留めデバイスの再利用を円滑にするために、ステープル留めデバイスの各発射後に交換され得るステープルカートリッジと駆動組立体とを含むリロード組立体を含む。リロード組立体の使用は、切削の品質を維持するために、ステープル留めデバイスの各発射のための新たな切削ブレードを提供する。取り替え可能なステープルカートリッジの使用は、外科手術に関連するコストを削減するが、一般に切削ブレードの再利用を必要とする。同じ切削ブレードの繰り返しの使用により切削ブレードが切れなくなる場合があり、切削の品質が低下する。

ステープル留めデバイスの複数回の発射を通じて鋭い切削ブレードを安価に提供し得る外科ステープル留めデバイスの必要性が引き続き存在する。

この開示の態様は、ナイフと作動スレッドとを含む取り替え可能なステープルカートリッジを含む外科ステープル留めデバイスを対象とする。ナイフは作動スレッドに枢動可能に結合されるとともに、外科ステープル留めデバイスの駆動組立体の前進に応じて遮蔽位置から露出位置へ可動である切削ブレードを含む。ナイフ及び作動スレッドはステープルカートリッジの一部を形成するとともに、ステープル留めデバイスの各発射について鋭いエッジを有するナイフを備えたステープルカートリッジを提供するために、外科ステープル留めデバイスの各発射後に交換される。

この開示の一態様は、カートリッジ本体と、ステープルと、作動スレッドと、ナイフとを含むステープルカートリッジを対象とする。カートリッジ本体は、中央ナイフスロットと、中央ナイフスロットの両側に位置付けられたステープル受入ポケットとを画定する。ステープルは、カートリッジ本体のステープル受入ポケットに受け入れられる。作動スレッドは、角度が付いたカム表面と案内部材とを有する本体を含む。案内部材は、カートリッジ本体の中央ナイフスロットに受け入れられるとともに、角度が付いたカム表面の間に位置付けられる。案内部材は円形凹部を画定するとともに付勢部材を含む。作動スレッドは、ステープルをステープル受入スロットから取り出すために、格納位置から前進位置へカートリッジ本体内で可動である。ナイフは切削ブレードを有するとともに、カートリッジ本体内に凹んでいる遮蔽位置とカートリッジ本体の中央ナイフスロットから延在する露出位置との間で切削ブレードが可動であるように、作動スレッドの案内部材の円形凹部に受け入れられる枢動部材を含む。

開示の他の態様は、作動スレッドとナイフとを含む作動スレッド組立体を対象とする。作動スレッドは、角度が付いたカム表面と案内部材とを有する本体を含む。案内部材は円形凹部を画定するとともに円形凹部を部分的に画定するレジリエント指部を含む。ナイフは切削ブレードを有するとともに、切削ブレードが、カートリッジ本体内に凹んでいる遮蔽位置とカートリッジ本体の中央ナイフスロットから延在する露出位置との間で可動であるように、作動スレッドの案内部材の円形凹部に受け入れられる枢動部材を含む。レジリエント指部は切削ブレードを遮蔽位置に向かって付勢する。

開示の態様において、付勢部材は、作動スレッドの案内部材の円形凹部の一部を画定するレジリエント指部を含む。

開示のいくつかの態様において、ナイフは、当接部材を含む基端部分と枢動部材を支持する先端部分とを有するナイフバーを含む。

開示の特定の態様において、切削ブレードは枢動部材と当接部材との間に位置付けられる。

開示の態様において、ナイフバーは上面を含み、レジリエント指部は上面と係合して切削ブレードを遮蔽位置へ付勢する。

開示のいくつかの態様において、ナイフバーの上面は平面を含み、レジリエント指部は平面に係合して切削ブレードを遮蔽位置へ付勢する。

開示の特定の態様において、切削ブレードは、当接部材と切削ブレードとの間にポケットを画定するように、当接部材から間を空けて配される。

開示の態様において、カートリッジ本体は、戻り止めであって、カートリッジ本体の中央ナイフスロットの基端部分内に延在するとともに、作動スレッドの案内部材の側壁及びナイフの側壁に係合して作動スレッドを格納位置に保持し切削ブレードを遮蔽位置に保持する戻り止めを含む。

開示のいくつかの態様において、ステープルカートリッジは、カートリッジ本体のステープル受入ポケット内に位置付けられるとともにステープルを支持するプッシャーを含む。

開示の態様において、作動スレッドの角度が付いたカム表面が、ステープルをカートリッジ本体のステープル受入スロットから取り出すように、プッシャーと係合するように可動である。

開示の他の態様は、アダプタ組立体と、駆動組立体と、工具組立体とを含む外科ステープル留めデバイスを対象とする。アダプタ組立体は基端部分と先端部分とを有する。駆動組立体は作業部材を支持する先端部分を含み、駆動組立体は格納及び前進位置の間で可動である。工具組立体は、開位置と締付位置との間で互いに対して可動であるアンビルとカートリッジ組立体とを含む。工具組立体は駆動組立体の作業部材を受ける。カートリッジ組立体はチャネル部材とステープルカートリッジとを含む。チャネル部材は空洞を画定し、ステープルカートリッジはチャネル部材の空洞に着脱可能に受け入れられる。ステープルカートリッジは、カートリッジ本体と、ステープルと、作動スレッドと、ナイフとを含む。カートリッジ本体は、中央ナイフスロットと、中央ナイフスロットの両側に位置付けられたステープル受入ポケットとを画定する。ステープルは、カートリッジ本体のステープル受入ポケットに受け入れられる。作動スレッドは、角度が付いたカム表面と案内部材とを有する本体を含む。案内部材は、カートリッジ本体の中央ナイフスロットに受け入れられるとともに、角度が付いたカム表面の間に位置付けられる。案内部材は円形凹部を画定するとともに付勢部材を含む。作動スレッドは、ステープルをステープル受入スロットから取り出すために、駆動組立体の、その格納位置からその前進位置への移動に応じて、格納位置から前進位置へカートリッジ本体内で可動である。ナイフは切削ブレードを有するとともに、カートリッジ本体内に凹んでいる遮蔽位置とカートリッジ本体の中央ナイフスロットから延在する露出位置との間で切削ブレードが可動であるように、作動スレッドの案内部材の円形凹部に受け入れられる枢動部材を含む。

開示の態様において、駆動組立体の作業部材はＩ型梁構成を有するとともに、第１梁と、第２梁と、垂直支柱とを含む。

開示のいくつかの態様において、駆動組立体の作業部材の垂直支柱は、ナイフの切削ブレードを遮蔽位置から露出位置へ移動させるために、ナイフに係合するように可動である先端側を向いているカム表面を含む。

開示の態様において、作業部材の垂直支柱の先端側を向いている表面は、ナイフの切削ブレードを遮蔽位置から露出位置へ移動させるように、当接部材と係合するように可動である。

開示の態様において、切削ブレードは、当接部材と切削ブレードとの間にポケットを画定するように、当接部材から間を空けて配され、駆動組立体の作業部材の第１梁は、作業部材の第１梁から第２梁に向かって延在するとともに切削ブレードが露出位置にあるときにポケットに受け入れられる保持部材を支持する。

開示の他の特徴は以下の説明から認められる。

様々な態様の開示された外科ステープル留めデバイスが、以下で図面を参照して本明細書において説明される。

ステープル留めデバイスの工具組立体が開位置にある、開示の態様による外科ステープル留めデバイスの側面斜視図である。 図１に示された外科ステープル留めデバイスの、リロード組立体の側面斜視図である。 工具組立体が開位置にある、図１に示された詳細の示された領域の拡大図である。 図２に示されたリロード組立体の、工具組立体及び駆動組立体の分解側面斜視図である。 図４に示された工具組立体のステープルカートリッジの側面斜視図である。 図４に示された詳細の示された領域の拡大図である。 図５に示されたステープルカートリッジの、作動スレッド及びナイフの側面斜視図である。 図６のセクションライン８－８に沿った断面図である。 図５に示された詳細の示された領域の拡大図である。 図４に示された詳細の示された領域の拡大図である。 図１のセクションライン１１－１１に沿った断面図である。 図１１に示された詳細の示された領域の拡大図である。 駆動組立体が格納位置から前進しナイフが遮蔽位置から露出位置に向かって移動し始めた際の、図１に示された工具組立体の基端部分の側部断面図である。 ナイフが露出位置にある、図１に示された工具組立体の側部断面図である。 工具組立体が発射位置にある、図１１に示された工具組立体の断面図である。 駆動組立体が前進位置から格納位置に向かって移動しナイフが遮蔽位置に向かって戻る際の、図１５に示された工具組立体の先端部分の拡大断面図である。 ナイフが遮蔽位置にある状態で駆動組立体が格納位置に向かって移動する際の、図１５に示された工具組立体の先端部分の拡大断面図である。 ナイフが遮蔽位置にある状態で駆動組立体が格納位置に向かってさらに移動する際の、図１５に示された工具組立体の先端部分の拡大断面図である。

開示された外科ステープル留めデバイスは、同様の参照符号がいくつかの図の各々における同一の又は対応する要素を示す図面を参照して詳細に説明される。しかしながら、外科ステープル留めデバイスの開示された態様は開示の単なる例であるとともに様々な形で実現され得ることを理解されたい。よく知られた機能又は構造物は、開示を不必要な詳細で曖昧にするのを回避するために詳細に説明されない。したがって、本明細書において開示された特定の構造及び機能の詳細は限定としてではなく、単にクレームのための基礎として及び当業者に事実上いずれの適切に詳細な構造においても本開示を様々に用いるように教示するための代表的な基礎として解釈されるものである。

この説明において、「基端側」という用語が、一般に、デバイスの、デバイスのその通常のやり方での使用中に臨床医により近い部分を示すために使用される一方で、「先端側」という用語は、一般に、デバイスの、デバイスのその通常のやり方での使用中に臨床医からより多くの部分を指すために使用される。さらに、方向を示す用語、例えば前、後ろ、上、下、頂部、底部、及び同様の用語は、説明の理解を支援するために使用されるとともに開示を限定することを意図されない。さらに、「臨床医」という用語は、一般に、医師、看護師、外科医、及び支援要員を含む医療従事者を指すために使用される。

本開示は、ナイフと作動スレッドとを含む取り替え可能なステープルカートリッジを有するカートリッジ組立体を含む外科ステープル留めデバイスを対象とする。ナイフは作動スレッドに枢動可能に結合されるとともに、外科ステープル留めデバイスの駆動組立体の前進に応じて遮蔽位置から露出位置へ可動である切削ブレードを含む。ナイフ及び作動スレッドはステープルカートリッジの一部を形成するとともに、ステープル留めデバイスの各発射について鋭いエッジを有するナイフを備えたステープルカートリッジを提供するために、外科ステープル留めデバイスの各発射後に交換される。

図１は、全体として、ハンドル組立体１２と、アダプタ組立体１４と、工具組立体１７を含むリロード組立体１６とを含むステープル留めデバイス１０として示された外科ステープル留めデバイスを示す。ハンドル組立体１２は動力付きであるとともに、静止ハンドグリップ１８と作動ボタン２０とを含む。作動ボタン２０は、アダプタ組立体１４を介して工具組立体１７の様々な機能、すなわち工具組立体１６の接近、並びに組織のステープル留め及び切断を作動させるように動作可能である。開示の特定の態様において、ハンドル組立体１２は、ステープル留めデバイス１０を動作させるために動力をハンドル組立体１２に提供するバッテリ（図示せず）を支持する。ステープル留めデバイス１０は動力付きステープル留めデバイスとして図示されているが、この開示の利点は、ロボット制御されるステープル留めデバイスのみならず手動による外科ステープル留めデバイスとの使用にも好適であることが想定される。米国特許第５，８６５，３６１（「’３６１特許」）は、手動によるステープル留めデバイスの例示的な態様を含むステープル留めデバイスを説明している。

アダプタ組立体１４は長手方向軸「Ｘ」を画定するとともに基端部分１４ａと先端部分１４ｂとを含む。アダプタ組立体１４の基端部分１４ａはハンドル組立体１２に結合される。アダプタ組立体１４の先端部分１４ｂは、リロード組立体１６の選択的交換を円滑にするように、リロード組立体１６に着脱可能に結合される。ステープル留めデバイス１０は、アダプタ組立体１４から分離可能なリロード組立体１６を必ずしも有しなくてよいことが想定される。むしろ、工具組立体１７はアダプタ組立体１４の先端部分に直接固定され得る。

図２及び３は、工具組立体１７と基端本体２２とを含むリロード組立体１６を示す。基端本体２２は、基端部分であって、基端本体２２の長手方向軸がアダプタ組立体１４と同軸になるように、アダプタ組立体１４の先端部分１４ｂ（図１）に着脱可能に結合されるよう適合された接続部２４（図２）を含む基端部分を含む。開示の態様において、リロード組立体１６の基端本体２２は直径の大きい部分２６と直径の小さい部分２８とを含む。直径の小さい部分２８は直径の大きい部分２６の先端側に位置付けられるとともに、直径の小さいカニューレ（図示せず）、例えば５ｍｍ又は８ｍｍカニューレに受け入れられるように寸法決めされる。工具組立体１７は、リロード組立体１６の直径の小さい部分２８の先端部分に結合される。開示の態様において、工具組立体１７は、関節軸「Ｚ」（図２）であって、アダプタ組立体１４の長手方向軸「Ｘ」を横断するとともに、関節軸「Ｚ」を中心としたリロード組立体１６の基端本体２２に対する工具組立体１７の関節運動を容易にする関節軸「Ｚ」を画定する枢動部材３０により、リロード組立体１６の先端部分２８に固定される。

図３及び４は、アンビル３２とカートリッジ組立体３４とを含む工具組立体１７を示す。開示の態様において、カートリッジ組立体３４は、工具組立体１７が開位置（図３）と締付位置（図１５）との間で可動であるように、アンビル３２に対して枢動可能に支持される。開示のいくつかの態様において、アンビル３２は、外科手術中に標的組織を隣接する組織から分離することにより工具組立体１７が組織へ接近することを可能にする、角度が付いた解剖器具先端部３６を含む。

図４及び５は、チャネル部材４０とステープルカートリッジ４２とを含むカートリッジ組立体３４を示す。チャネル部材４０は、空洞４８を画定する側壁４４と底壁４６とを含む。ステープルカートリッジ４２は、チャネル部材３８の空洞４８に着脱可能に受け入れられるとともに、ステープル留めデバイス１０の再利用を円滑にするように取り替え可能である。側壁４４の各々は、側壁４４の上縁の凹部４９を画定する。

ステープルカートリッジ４２は、カートリッジ本体５０であって、中央ナイフスロット５２と、中央ナイフスロット５２の各側に位置付けられたステープル受入ポケット５４とを画定するカートリッジ本体５０を含む。開示の態様において、ステープル受入ポケット５４は、中央ナイフスロット５２の両側に２つ以上の列で整列している。カートリッジ本体５０はまた、ステープルカートリッジ４０をチャネル部材３８の空洞４６内に適切に位置付けるようにチャネル部材４０の凹部４９（図４）に受け入れられた横方向に延在する突出部５６（１つのみが図示されている）を含む。カートリッジ本体５０はまた、中央ナイフスロット５２の基端部分内に係合する戻り止め５７を含む。

ステープルカートリッジ４２はまた、ステープル６０と、プッシャー６２と、ステープルガード６４と、作動スレッド６６と、ナイフ６８とを含む。ステープル６０及びプッシャー６２はカートリッジ本体５０のステープル受入ポケット５４に受け入れられる。ステープルガード６４はカートリッジ本体５０ の底部に固定されるとともに、ステープル６０及びプッシャー６２をカートリッジ本体５０内に保持する。作動スレッド６６は角度が付いたカム表面７０を含むとともに、ステープル受入ポケット５４内でプッシャー６２を持ち上げるとともにステープル６０をカートリッジ本体５０から取り出すために、カートリッジ本体５０を通じて格納位置から前進位置へ可動である。

図６～９は、ステープルカートリッジ４２の作動スレッド６６及びナイフ６８を示す。作動スレッド６６は、角度が付いたカム表面７０と、角度が付いたカム表面７０の間に位置付けられた案内部材７４とを含む本体７２を含む。案内部材７４はカートリッジ本体５０の中央ナイフスロット５２に受け入れられるとともに、作動スレッド６６がカートリッジ本体５０においてその格納位置からその前進位置へ移動する際に作動スレッド６６を案内する。案内部材７４は、基端側に延在する付勢部材、例えば、レジリエント指部７６を含むとともに、ナイフ６８を作動スレッド６６の本体７２に枢動可能に固定するように受ける円形凹部７８を画定する。円形凹部７８はレジリエント指部７６により部分的に画定される。案内部材７４は、基端方向において下方へ（図９において見られるとおり）角度が付いた、角度が付いたナイフ支持面７４ａを含む。

ナイフ６８はナイフバー８０と、切削ブレード８２と、当接部材８４とを含む。切削ブレード８２及び当接部材８４はナイフバー８０の基端部分から上方へ延在するとともに、ポケット８６を画定するように互いから間を空けて配される。ナイフバー８０の先端部分は、案内部材７４の円形凹部７８に受け入れられてナイフ６８を作動スレッド６６に枢動可能に結合する円形枢動部材９０を含む又は備えて形成される。枢動部材９０が案内部材７４の円形凹部７８に受け入れられると、レジリエント指部７６はナイフバー８０の上面８０ａを下方へ押して、ナイフ６８を遮蔽位置へ下方へ付勢する（図７において見られるとおり）。

開示の態様において、ナイフバー８０の上面は、ナイフ６８を遮蔽位置に付勢するようにレジリエント指部７６により係合された平面６８ａを有する。遮蔽位置において、ナイフバー８０の底面は作動スレッド６６の案内部材７４のナイフ支持面７４ａで支持される。カートリッジ本体５０の戻り止め５７は、作動スレッド６６を格納位置において保持するとともにナイフ６８を遮蔽位置において保持するように、作動スレッド６６の案内部材７４及びナイフ６８の側壁に係合する。

図１０は、ステープル留めデバイス１０（図１）の駆動組立体９２の先端部分を示す。駆動組立体９２は可撓性梁９４と作業部材９６とを含む。可撓性梁９６は、アダプタ組立体１４（図１）における駆動部材（図示せず）に結合された基端部分（図示せず）と作業部材９６に固定された先端部分とを有する。開示の態様において、作業部材９６は可撓性梁９６に溶接される。代替的に、作業部材９６は、様々な異なる固定技術又はデバイスを使用して可撓性梁９４に固定され得る。

作業部材９６はＩ型梁構成を有するとともに、第１梁１００、第２梁１０２、第１梁１００を第２梁１０２に接続する垂直支柱１０４とを含む。垂直支柱１０４は、先端側を向いているカム表面１０６を有し、第１梁１００は、カム表面１０６と整列させられた貫通孔１０８を画定する。第１梁１００はまた、第１梁１００から第２梁１０２に向かって下方に延在するとともに貫通孔１０８の先端側に位置付けられた保持部材１１０を支持するか、又は当該保持部材１１０と共に形成される。保持部材１１０は、カム表面１０６の先端側に位置付けられるとともに、垂直支柱１０４と長手方向に整列させられる。

駆動組立体９２は、当初は工具組立体１７をその開位置と締付位置との間で移動させるように及び続いてステープル６０をステープルカートリッジ４２のカートリッジ本体５０から取り出すように、格納及び前進位置の間で可動である。作業部材９６の第１梁１００はアンビル３２におけるチャネル３２ａ（図１１）に受け入れられ、第２梁１０２はカートリッジ組立体３４のチャネル部材４０と係合する。垂直支柱１０４は、カートリッジ本体５０の中央ナイフスロット５２に受け入れられるとともに、作動スレッド６６の基端側に位置付けられる。駆動組立体９２がその前進位置に向かって移動させられると、作業部材９６は、作動スレッド６６をその前進位置に向かって移動させるために、作動スレッド６６と係合するように移動する。作動スレッド６６がその前進位置に向かって移動する際に、駆動組立体９２の作業部材９６は作動スレッド６６と当接する関係にある。ステープル留めデバイス１０（図１）が発射された後で駆動組立体９６がその格納位置に戻されるとき、作動スレッド６６及びナイフ６８はカートリッジ本体５０内のそれらの前進位置に残る。

図１１及び１２は、締付位置にあるステープル留めデバイス１０の工具組立体１７を示す。駆動組立体９２がその格納位置からその前進位置に向かって移動するとき、駆動組立体９２の作業部材９６の第１及び第２梁１００、１０２はアンビル３２及びカートリッジ組立体３４に係合して、カートリッジ組立体３４をアンビル３２に向かって図１１における矢印「Ａ」の方向に枢動させて、工具組立体１７を開位置から締付位置へ移動させる。締付位置において、ナイフ６８の当接部材８４が作業部材９２の垂直支柱１０４のカム表面１０６から間を空けて配された状態で、駆動組立体９２の作業部材９６は作動スレッド６６の基端側に位置付けられる。ナイフ６８は、切削ブレード８２が遮蔽位置にあるように、作動スレッド６６のナイフ支持面７４ａに支持される。上述のとおり、ナイフ６８と作動スレッド６６との間のインターフェイスは、ナイフ６８の切削ブレード８２を遮蔽位置に向かって付勢する。

図１３及び１４は、駆動組立体９２の作業部材９６が図１３及び１４における矢印「Ｂ」の方向に進められ、ナイフ６８の当接部材８４と及び続いて作動スレッド６６と係合する際の工具組立体１７の基端部分を示す。作業部材９６がナイフ６８の当接部材８４に係合するとき、当接部材８４は、ナイフ６８が矢印「Ｃ」の方向に上方へ枢動してナイフ６８の切削ブレード８２を遮蔽位置から露出位置へ移動させるように、垂直支柱１０４のカム表面１０６に沿って移動する。ナイフ６８の枢動部材９０が作動スレッド６６の円形凹部７８内を上方へ回転する際、作動スレッド６６のレジリエント指部７６は矢印「Ｄ」の方向において上方に変形する。レジリエント指部７６はナイフ６８のナイフバー８０の平面６８ａを下方へ押圧して、ナイフ６８を切削ブレード８２が遮蔽位置にある位置へ付勢する。切削ブレード８２が露出位置にあるとき、当接部材８４は第１梁１００の貫通孔１０８に受け入れられ、駆動組立体９２の作業部材９６の保持部材１１０はナイフ６８のポケット８６に受け入れられる。保持部材１１０は切削ブレード８２の基端側に係合して、切削ブレード８２がアンビル３２とカートリッジ組立体３４との間で締め付けられた組織を切断する際に、切削ブレード８２に追加された安定性を提供する。

図１５は、駆動組立体９２の作業部材９６をその前進位置において示す。作業部材９６がその前進位置に移動すると、作業部材９６の垂直支柱１０４と作動スレッド６６との間の係合は、作動スレッド６６をその前進位置へ移動させて、ステープル６０（図５）をカートリッジ本体５０から取り出す。作業部材９６の前進位置において、ナイフ６８の当接部材８４は、カム表面１０６と係合したままとなり、ナイフ６８の切削ブレード８２をその露出位置において保持する。

図１６～１８は、駆動組立体９２の作業部材９６が、その格納位置に向かって矢印「Ｅ」の方向にその前進位置から移動する際の工具組立体１７の先端部分を示す。作業部材９６がその格納位置に向かって戻る際に、作動スレッド６６はその前進位置にとどまる。作業部材９６が作動スレッド６６から離れるように移動する際、レジリエント指部７６は図１６における矢印「Ｆ」の方向に下方へ作動スレッド６６を押圧して、図１６及び１７における矢印「Ｇ」の方向にナイフ６８を下方へ付勢して、切削ブレード８２をその遮蔽位置（図１８）に戻す。遮蔽位置において、切削ブレード８２はカートリッジ本体５０の中央ナイフスロット５２内に凹んでいる。

ステープル留めデバイス１０（図１）が発射され駆動組立体９２がその格納位置に戻された後、発射されたステープルカートリッジ４２はカートリッジ組立体３４のチャネル部材４０から除去され得るとともに新しい又は発射されていないステープルカートリッジ４２と交換され得る。各発射されていないステープルカートリッジ４２は、ステープルカートリッジ４２のカートリッジ本体５０内の格納及び遮蔽位置にある鋭い切削ブレード８２を有する新たなナイフ６８を含む。

当業者は、本明細書において具体的に説明され添付図面において示されたデバイス及び方法が開示の非限定的な例示的態様であることを理解する。例示的一実施形態との関連において図示及び説明された要素及び特徴は、本開示の範囲から逸脱すること無しに、別のものの要素及び特徴と組み合わされ得ることが想定される。また、当業者は、本開示の上述の説明された態様に基づき、本開示のさらなる特徴及び利点を認める。したがって、添付の特許請求の範囲により支持される場合を除き、本開示は特に図示及び説明されたものに限定されない。

Claims (20)

1. 中央ナイフスロットとステープル受入ポケットとを画定するカートリッジ本体であって、前記ステープル受入ポケットが前記中央ナイフスロットの両側に位置付けられるカートリッジ本体と、
   前記カートリッジ本体の前記ステープル受入ポケットに受け入れられるステープルと、
   角度が付いたカム表面と案内部材とを有する本体を含む作動スレッドであって、前記案内部材が、前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットに受け入れられるとともに、前記角度が付いたカム表面の間に位置付けられ、前記案内部材が円形凹部を画定するとともに付勢部材を含み、前記作動スレッドが、前記ステープルを前記ステープル受入スロットから取り出すために、格納位置から前進位置へ前記カートリッジ本体内で可動である、作動スレッドと、
   切削ブレードを有するナイフであって、前記ナイフが、前記カートリッジ本体内に凹んでいる遮蔽位置と前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットから延在する露出位置との間で前記切削ブレードが可動であるように、前記作動スレッドの前記案内部材の前記円形凹部に受け入れられる枢動部材を含む、ナイフと
   を含むステープルカートリッジ。
2. 前記付勢部材が、前記作動スレッドの前記案内部材の前記円形凹部の一部を画定するレジリエント指部を含む、請求項１に記載のステープルカートリッジ。
3. 前記ナイフが基端部分と先端部分とを有するナイフバーを含み、前記ナイフバーの前記先端部分が前記枢動部材を支持し、前記基端部分が当接部材を含む、請求項２に記載のステープルカートリッジ。
4. 前記切削ブレードが前記枢動部材と前記当接部材との間に位置付けられる、請求項３に記載のステープルカートリッジ。
5. 前記ナイフバーが上面を含み、前記レジリエント指部が前記上面と係合して前記切削ブレードを前記遮蔽位置へ付勢する、請求項４に記載のステープルカートリッジ。
6. 前記ナイフバーの前記上面が平面を含み、前記レジリエント指部が前記平面に係合して前記切削ブレードを前記遮蔽位置へ付勢する、請求項５に記載のステープルカートリッジ。
7. 前記切削ブレードが、前記当接部材と前記切削ブレードとの間にポケットを画定するように、前記当接部材から間を空けて配される、請求項５に記載のステープルカートリッジ。
8. 前記カートリッジ本体が、戻り止めであって、前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットの基端部分内に延在するとともに、前記作動スレッドの前記案内部材の側壁及び前記ナイフの側壁に係合して前記作動スレッドを前記格納位置に保持し前記切削ブレードを前記遮蔽位置に保持する戻り止めを含む、請求項２に記載のステープルカートリッジ。
9. ステープルカートリッジが、前記カートリッジ本体の前記ステープル受入ポケット内に位置付けられるとともに前記ステープルを支持するプッシャーをさらに含み、前記作動スレッドの前記角度が付いたカム表面が、前記ステープルを前記カートリッジ本体の前記ステープル受入スロットから取り出すように、前記プッシャーと係合するように可動である、請求項１に記載のステープルカートリッジ。
10. 基端部分と先端部分とを有するアダプタ組立体と、
    作業部材を支持する先端部分を含む駆動組立体であって、前記駆動組立体が格納及び前進位置の間で可動である駆動組立体と、
    開位置と締付位置との間で互いに対して可動であるアンビルとカートリッジ組立体とを含む工具組立体であって、前記工具組立体が前記駆動組立体の前記作業部材を受け、前記カートリッジ組立体がチャネル部材とステープルカートリッジとを含み、前記チャネル部材が空洞を画定し、前記ステープルカートリッジが前記チャネル部材の前記空洞に着脱可能に受け入れられ、前記ステープルカートリッジが、
    中央ナイフスロットとステープル受入ポケットとを画定するカートリッジ本体であって、前記ステープル受入ポケットが前記中央ナイフスロットの両側に位置付けられたカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体の前記ステープル受入ポケットに受け入れられるステープルと、
    角度が付いたカム表面と案内部材とを有する本体を含む作動スレッドであって、前記案内部材が、前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットに受け入れられるとともに、前記角度が付いたカム表面の間に位置付けられ、前記案内部材が円形凹部を画定するとともに付勢部材を含み、前記作動スレッドが、前記ステープルを前記ステープル受入スロットから取り出すために、前記駆動組立体の、その格納位置からその前進位置への移動に応じて、格納位置から前進位置へ前記カートリッジ本体内で可動である作動スレッドと、
    切削ブレードを有するナイフであって、前記ナイフが、前記カートリッジ本体内に凹んでいる遮蔽位置と前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットから延在する露出位置との間で前記切削ブレードが可動であるように、前記作動スレッドの前記案内部材の前記円形凹部に受け入れられる枢動部材を含むナイフと
    を含む、工具組立体と
    を含む、外科ステープル留めデバイス。
11. 前記駆動組立体の前記作業部材がＩ型梁構成を有するとともに、第１梁と、第２梁と、垂直支柱とを含む、請求項１０に記載の外科ステープル留めデバイス。
12. 前記駆動組立体の前記作業部材の前記垂直支柱が、先端側を向いているカム表面を有し、前記先端側を向いているカム表面が、前記ナイフの前記切削ブレードを前記遮蔽位置から前記露出位置へ移動させるために、前記ナイフに係合するように可動である、請求項１１に記載の外科ステープル留めデバイス。
13. 前記ステープルカートリッジの前記ナイフが基端部分と先端部分とを有するナイフバーを含み、前記ナイフバーの前記先端部分が前記枢動部材を支持し、前記基端部分が当接部材を含む、前記作業部材の前記垂直支柱の前記先端側を向いているカム表面が、前記ナイフの前記切削ブレードを前記遮蔽位置から前記露出位置へ移動させるように、前記当接部材と係合するように可動である、請求項１２に記載の外科ステープル留めデバイス。
14. 前記作動スレッドの前記付勢部材が、前記作動スレッドの前記案内部材の前記円形凹部の一部を画定するレジリエント指部を含む、請求項１３に記載の外科ステープル留めデバイス。
15. 前記ナイフバーが上面を含み、前記作動スレッドの前記レジリエント指部が前記上面と係合して前記切削ブレードを前記遮蔽位置へ付勢する、請求項１４に記載の外科ステープル留めデバイス。
16. 前記切削ブレードが、前記当接部材と前記切削ブレードとの間にポケットを画定するように、前記当接部材から間を空けて配され、前記駆動組立体の前記作業部材の前記第１梁が、前記作業部材の前記第１梁から前記第２梁に向かって延在するとともに、前記切削ブレードが前記露出位置にあるときに前記ポケットに受け入れられる保持部材を支持する、請求項１５に記載の外科ステープル留めデバイス。
17. 前記カートリッジ本体が、戻り止めであって、前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットの基端部分内に延在するとともに、前記作動スレッドの前記案内部材の側壁及び前記ナイフの側壁に係合して前記作動スレッドを前記格納位置に保持し前記切削ブレードを前記遮蔽位置に保持する戻り止めを含む、請求項１０に記載の外科ステープル留めデバイス。
18. 前記ステープルカートリッジが、前記カートリッジ本体の前記ステープル受入ポケット内に位置付けられたプッシャーを含み、前記プッシャーが前記ステープルを支持し、前記作動スレッドの前記角度が付いたカム表面が、前記ステープルを前記カートリッジ本体の前記ステープル受入スロットから取り出すように、前記プッシャーと係合するように可動である、請求項１０に記載の外科ステープル留めデバイス。
19. 前記作動スレッドの前記付勢部材が、前記作動スレッドの前記案内部材の前記円形凹部の一部を画定するレジリエント指部を含む、請求項１０に記載の外科ステープル留めデバイス。
20. 角度が付いたカム表面と案内部材とを有する本体を含む作動スレッドであって、前記案内部材が、円形凹部を画定するとともに前記円形凹部を部分的に画定するレジリエント指部を含む作動スレッドと、
    切削ブレードを有するナイフであって、前記ナイフが、前記カートリッジ本体内に凹んでいる遮蔽位置と前記カートリッジ本体の前記中央ナイフスロットから延在する露出位置との間で前記切削ブレードが可動であるように、前記作動スレッドの前記案内部材の前記円形凹部に受け入れられる枢動部材を含み、前記レジリエント指部が前記切削ブレードを前記遮蔽位置に向かって付勢するナイフと
    を含む、作動スレッド組立体。

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