JP2024517888A - 小さな電極間隔と少なくとも部分的に負の点火位置とを備えた点火プラグ - Google Patents

小さな電極間隔と少なくとも部分的に負の点火位置とを備えた点火プラグ Download PDF

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Abstract

Figure 2024517888000001
縦軸線を備えた点火プラグ(1)であって、点火プラグ縦軸線に沿っている孔と燃焼室側端面(27)とを備えたハウジング(2)と、少なくとも部分的に前記ハウジング(2)の内部に配置されている絶縁体(3)であって、前記絶縁体(3)の燃焼室側端面から絶縁体足部のど部分まで延びている絶縁体足部を持っている前記絶縁体(3)と、少なくとも部分的に前記絶縁体(3)の内部に配置されている中心電極(4)と、前記ハウジング(2)に配置されている少なくとも1つの接地電極(5)であって、前記少なくとも1つの接地電極(5)が前記中心電極(4)とともに点火ギャップ(54)を形成するように前記少なくとも1つの接地電極(5)と前記中心電極(4)とが配置され、前記点火ギャップ(54)の幅が前記少なくとも1つの接地電極(5)に対する前記中心電極(4)の電極間隔によって与えられている前記少なくとも1つの接地電極(5)とを有する前記縦軸線を備えた点火プラグ(1)において、前記少なくとも1つの接地電極(5)に対する前記中心電極(4)の前記電極間隔は0.4mmよりも大きくなく、前記点火ギャップ(54)は少なくとも部分的に前記ハウジング(2)の内部に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、請求項1による点火プラグに関するものである。特に、本発明による点火プラグは、水素で作動する原動機で使用するために適している。
従来、たとえば乗用車またはトラックのようなほとんどの車両は、ガソリンまたはディーゼル燃料を燃料として使用する内燃エンジンで駆動される。天然ガスまたは水素を燃料として使用する移動型および定置型内燃エンジンが増えてきている。その際、ガソリンで作動する内燃エンジンの場合のように、また水素で作動する内燃エンジンの場合もそうであるが、空気・燃料・混合気を火花点火させねばならない。このため、典型的には、点火プラグが使用される。
水素で作動する内燃エンジンの場合、法的な排気ガイドラインを満たすため、通常は非常に希薄な空気・燃料・混合気(ラムダ>1.8)が使用される。これによって、水素の低い混合気加熱値とともに、より高いチャージ密度および対応的に点火時点でのより高い圧力が生じる。内燃エンジンにおける水素燃焼時の更なる特殊性は、自己点火温度と最小必要点火エネルギーとの間の協調関係である。その結果、水素で作動する内燃エンジンで使用するためには、「冷えた点火プラグ」が必要とされ、すなわち熱価が非常に低い点火プラグを必要とする。Bosch社の用語体系によれば、これは、点火プラグが好ましくは3よりも小さな熱価または3に等しい熱価を持つことを意味している。
従来公知の点火プラグは、ガソリンで作動する内燃エンジンで作動させるために最適化されているのが通常であり、したがって水素で作動する内燃エンジンでの使用には適しておらず、或いは、使用時に悪いパフォーマンスを提供する。
そこで、本発明の課題は、水素で作動する内燃エンジンでの使用時に点火プラグに対する要求を満たす点火プラグを提供することである。
この課題は、冒頭で述べた種類の本発明による点火プラグでは、少なくとも1つの接地電極に対する中心電極の電極間隔が0.4mmよりも大きくないこと、点火ギャップが少なくとも部分的にハウジングの内部に形成されていることによって解決される。
縦軸線を備えた本発明による点火プラグは、この縦軸線に沿って孔を備えたハウジングを有し、この場合孔のためにハウジングは内側面と外側面とを持っている。ハウジングは、燃焼室側端面を有する。ハウジングの内部には、少なくとも部分的に絶縁体が配置されている。絶縁体は、その縦軸線に沿って孔を有している。絶縁体は、その燃焼室側端部に、燃焼室側端面と絶縁体足部とを有している。絶縁体足部は、絶縁体の燃焼室側端面から絶縁体足部のど部分まで延びている。絶縁体足部のど部分は、絶縁体足部と絶縁体着座部との間の移行部分を形成している。この絶縁体着座部でもって絶縁体はハウジング上に載置されている。絶縁体の内部には、少なくとも部分的に中心電極が配置されている。中心電極の燃焼室側端部は、たとえば絶縁体から突出している。点火プラグは、ハウジングに配置されている少なくとも1つの接地電極をも有し、この場合少なくとも1つの接地電極と中心電極とは、少なくとも1つの接地電極が中心電極とともに点火ギャップを形成するように配置されている。その際、点火ギャップの幅は、少なくとも1つの接地電極に対する中心電極の電極間隔によって生じる。
本発明によれば、点火プラグが0.4mmよりも大きくない電極間隔を有していることが設けられている。これには、点火のための電圧がより少なくて済み、点火プラグの作動時間にわたる電極間隔の増大がより小さくなるという利点がある。ハウジング内部の構成空間は当然制限されているため、電極間隔が小さいことによって、さらに、電極を、よって点火ギャップをも少なくとも部分的にハウジングの内部に配置するという可能性が生じるので有利である。これにより、電極が燃焼室内へそれほど深く突出せず、したがって燃焼室から吸収する熱が少なくなるという利点が得られる。これにより、点火プラグは総じて熱の吸収が少なく、冷えた点火プラグであり、その結果望ましくない自己点火が回避される。したがって、本発明による2つの構成要件のこのような組み合わせは特に有利である。
本発明の更なる有利な構成は、従属請求項の対象である。
有利な態様では、たとえば、電極間隔は0.2mmよりも大きくなく、特に0.15mmよりも大きくない。電極間隔が小さければ小さいほど、それだけ点火火花を発生させるための電圧需要は少ない。
電極間隔が少なくとも0.05mmであり、特に0.1mmよりも小さくないのが有利である。これによって、電極間隔が小さすぎることがなくなる。電極間隔が非常に小さければ、点火プラグ製造時の精度に対して特別な要求が課される。電極間隔が小さい場合、複数の電極点火面の可能な限り平行なアライメントからのずれがあると、たとえば点火面の不均一な摩耗のような、電極間隔が大きい場合よりもより大きな影響がある。したがって、電極間隔に対し下限を設けることは、一方では点火電圧必要量および摩耗を減少させるための小さな電極間隔に対する優れた妥協策であるとともに、他方では点火プラグ製造時における複数の点火面相互のアライメントのクオリティを一定に優れたものにするための許容範囲内のコストに対する優れた妥協策でもある。
本発明による点火プラグの更なる有利な構成では、点火ギャップは、ハウジングの燃焼室側端面に対し、少なくとも0mmで最大で-15mm、特に-1mmよりも小さくなくおよび/または-4mmよりも大きくない間隔を有している。その際、ハウジングの燃焼室側端面によって張られる、点火プラグの縦軸線に対し垂直な面は、値0mmを持つ基準面である。前記間隔は、基準面から点火プラグの燃焼室とは逆の側の端部の方向に増分的に負の値を受け入れていて、燃焼室の方向に増分的な正の値を受け入れている。
点火ギャップとは、複数の電極の上下に互いに対向しあっている点火面の重なり合っている投影の間に生じる、接地電極と中心電極との間にある体積である。すなわち、中心電極の点火面は測定電極の点火面の上に投影され、その逆も然りである。2つの投影が広がっている体積が点火ギャップの体積である。その際、この体積は1つのディメンションでは複数の点火面によって画成され、他の複数のディメンションでは、投影した複数の点火面の上下の重なり部分によって画成されている。前記間隔は、点火ギャップの燃焼室側端部からハウジングの燃焼室側端面へ測定したものである。
ハウジングの燃焼室側端面に対する点火ギャップの間隔が少なくとも0mmであるという構成要件が意味するのは、点火ギャップが完全にハウジング内部に配置されているということであり、つまり点火プラグがニュートラルの点火位置または負の点火位置を持っているということである。これには、電極が燃焼室から可能な限り遠くに引き出され、したがって燃焼室内で行われる燃焼プロセスから受ける熱が可能な限り少ないという利点がある。よって、可能な限り冷えた点火プラグを得ることが可能である。
可能な限り冷えた点火プラグのための更なる有利な処置は、絶縁体足部を可能な限り短く構成することである。絶縁体足部が7mmよりも長くない、特に4mmよりも長くない長さを持っているのが有利であることが明らかになった。なお、絶縁体足部の長さは点火プラグの縦軸線に対し平行に測ったものである。
絶縁体足部が短ければ短いほど、絶縁体足部が点火プラグの掃気室内へ突出する長さは短い。点火プラグの掃気室は、燃焼室内にあるガス混合気で充填されている。絶縁体足部が掃気室内へ突出する長さが短ければ短いほど、絶縁体足部が熱いガス混合気と接触する面積が少なくなって、対応的にガス混合気から受ける熱を少なくすることができる。
更なる有利な構成では、中心電極は絶縁体から突出している。その際、中心電極は、絶縁体の燃焼室側端面から中心電極の燃焼室側端部まで測った突出寸法を有している。中心電極の突出寸法は6.0mmよりも大きくなく、特に4.0mmよりも大きくなく、且つ特に0.5mmよりも小さくなく、好ましくは1.1mmよりも小さくない。
突出寸法を6.0mmの最大長さに制限することの利点は、中心電極が掃気室の奥まで突出しすぎず、したがって掃気室内のガス混合気から受容しうる熱がそれほど多くないことであり、その結果点火プラグは小さな熱価を持っている。突出寸法の最小長さの利点は、最小長さが0.5mmであれば、絶縁体の燃焼室側端面に対する間隔の大きさが十分であるため、中心電極に対し接地電極を半径方向側方へ位置調整する場合、絶縁体に沿った沿面放電を阻止できることである。
点火プラグは、ハウジングの内部でハウジングの燃焼室側端面から絶縁体足部のど部分まで延びる掃気室を有し、この場合中心電極と、掃気室内部の絶縁体足部と、少なくとも1つの接地電極とは、少なくとも部分的に、特に完全に、掃気室内部に配置されている。特に、点火プラグが内燃エンジン内に取り付けられていれば、掃気室は、ハウジング端面によって点火プラグの縦軸線に対し垂直に張られる面内で燃焼室と接触している。有利な態様では、掃気室が500mmよりも大きくない、特に300mmよりも大きくない、且つ特に50mmよりも小さくない体積を有していることが企図されている。体積を算出する際、電極と絶縁体の体積はカウントしない。
掃気室の体積を制限することにより、掃気室が大きすぎず、したがって新鮮なガス混合気で良好に掃気できることで、点火によって消費されたガス混合気が過量に掃気室内に集積しないという利点が得られる。これによって、一方では燃焼時に生じた煤のような粒子の沈積が回避され、他方では新鮮なガス混合気が消費されたガス混合気よりも低い温度を持つことで、掃気室を介しての点火プラグ内への入熱が減少する。
有利な更なる発展形態では、絶縁体足部および/またはハウジングの内側面が、一定でない半径の丸み加工によって生じる輪郭を有していることが企図されている。有利には、丸み加工部は脚部長さが異なる2つの脚部を有し、これら脚部は丸み加工部を第1および第2の方向に投影することによって生じるもので、この場合これら方向は、よって脚部長さも、互いに垂直である。絶縁体足部および/またはハウジングの内側面に設けたこれら丸み加工部により、ガス混合気の流れに影響を及ぼすことができる。有利には、丸み加工部の輪郭および位置は、掃気室が2つの点火過程の間に好適に掃気されるように選定される。もちろん、掃気室内での絶縁体足部とハウジングの内側面の輪郭とが互いに整合しあっていれば、特に有利である。
本発明の有利な更なる発展形態では、点火プラグが、中心電極とともにそれぞれ1つの点火ギャップを形成する少なくとも2つの接地電極を有していることが企図され、この場合複数の接地電極は中心電極に対し同じように、または、異なるように配置されて、すなわち点火ギャップは同じでも異なっていてもよいが、しかしすべての点火ギャップがここで取り上げている、ハウジングの燃焼室側端面に対する関係位置および電極間隔のような有利な構成要件を満たしているのが有利である。
点火プラグが複数の接地電極を持っていることにより、点火面の摩耗が複数の接地電極に配分され、個々の接地電極の点火面は、接地電極がただ1つの場合のように耐摩耗性の材料から成る体積部分をそれほど多く必要としない。点火プラグの寿命が向上する。
本発明の特に有利な構成では、少なくとも2つの接地電極がハウジングの内側面に対称に配置されている。その際、点火プラグの縦軸線は、接地電極を配置する際の対称軸線である。接地電極が対称に配置されているので、掃気室内部での燃料・空気・混合気の流動が非常に均一に行われるという技術的効果が生じ、これによって点火プラグ内での燃料・空気・混合気の優れた着火および優れた着火安定性がさらに促進される。
たとえば、有利な態様では、少なくとも1つの接地電極および/または中心電極は、残りの電極とは異なる材料から成っていて、対向している電極とともに点火ギャップを形成するそれぞれ1つの点火面を有し、点火面は貴金属または貴金属合金から成り、特にPt,Ir,Rh,Pd,Re,Auまたはこれらの合金から成っている。ここで、特に有利なのはIr成分が高い合金であり、つまりIrは、合金において最も高い単独成分を持つ元素である。これらの元素またはこれらの元素を持つ合金は、特に耐摩耗性がある。
本発明による点火プラグとその更なる発展形態は、たとえば、水素を含んでいる燃料で作動する原動機で使用されて、点火可能な水素を含んでいる燃料・空気・混合気を点火するために設置されている水素・点火プラグである。燃料は100%までの水素を含んでいてよく、つまり燃料は水素だけを含んでいてもよいし、水素・ガス・混合気であってもよい。
しかしながら、本発明による点火プラグは水素による作動に限定されていない。本発明による点火プラグは、天然ガスまたはガソリンによる内燃エンジンに対しても使用できる。
さらに、本発明による点火プラグは、ハウジングの燃焼室側端面にキャップを有していてもよく、これによって予燃焼室点火プラグになる。
本発明による点火プラグの1実施形態を示す図である。 本発明による点火プラグに対する第2実施形態を示す図である。
図1は、点火プラグ1を半断面図で示している。点火プラグ1は、ハウジング2を含んでいる。ハウジング2内には絶縁体3が挿着されている。ハウジング2と絶縁体3とは、それぞれその縦軸線に沿って孔を有している。ハウジング2は、外側面24と内側面23とを持っている。ハウジング2の縦軸線と、絶縁体3の縦軸線と、点火プラグ1の縦軸線xとは一致している。絶縁体3には中心電極4が挿着されている。さらに、絶縁体3内には、点火プラグの電気接触のために接続ボルト8が延在しており、この接続ボルトを介して点火プラグ1は電圧源と電気接触している。電気接触部は、点火プラグ1の、燃焼室とは逆の側の端部を形成している。電気接触部は、この実施形態のように一体であってよく、または、複数の構成要素から形成されていてもよい。
絶縁体3は、典型的には3つの領域に分割される。絶縁体足部31と、絶縁体本体部と、絶縁体頭部である。3つの領域は、たとえば直径が異なることによって区別される。絶縁体足部31は、絶縁体3の燃焼室側端部である。絶縁体足部31の内側に中心電極4が配置されている。絶縁体足部31は、ここでは完全にハウジング2の内部に配置されている。通常、絶縁体足部31は絶縁体3で最も小さな外径を有する。絶縁体足部は、最大で7mmの長さ81cを持つ。
絶縁体足部31に境を接して、絶縁体本体部が配置され、絶縁体本体部は通常ハウジング2によって完全に囲まれている。絶縁体本体部は、絶縁体足部31よりも大きな外径を持つ。絶縁体足部31と絶縁体本体部との間の移行部は、肩部として、いわゆる絶縁体着座部35として形成されている。絶縁体着座部35と絶縁体足部31との間の移行部は、絶縁体足部のど部分と呼ばれる。
絶縁体頭部は、絶縁体本体部の、燃焼室とは逆の側の端部に境を接して、絶縁体3の、燃焼室とは逆の側の端部を形成している。絶縁体頭部はハウジング2から突出している。絶縁体頭部の外径は、絶縁体足部31の外径と絶縁体本体部の外径との間にあり、この場合これら領域はその長さ方向に一定の外径を持っておらず、外径は変化していてよい。
ハウジング2は、その内側面に着座部25を有している。絶縁体は、その肩部または絶縁体着座部35でもってハウジング着座部25に載置されている。絶縁体着座部35とハウジング着座部25との間には、内側パッキン10が配置されている。
中心電極4と、点火プラグの電気接触のための接続ボルト8との間には、絶縁体3内に抵抗要素7がある。抵抗要素7は、中心電極4を接続ボルト8と導電結合させている。抵抗要素7は、たとえば、第1の接触層7aと、抵抗層7bと、第2の接触層7aとから成る層システムとして構成されている。抵抗要素のこれらの層は、その材料成分と、これから結果する電気抵抗とによって区別される。第1の接触層7aと第2の接触層7aとは、異なる電気抵抗または同じ電気抵抗を有していてよい。
ハウジング2の内側面23には、この実施形態では2つの接地電極5がそれぞれ孔52の中に配置されており、その結果接地電極5は半径方向においてハウジング内側面23から前記孔の中へハウジング2の縦軸線Xに沿って突出している。接地電極5と中心電極4とは、協働してそれぞれ1つの点火ギャップ54を形成している。中心電極とそれぞれの接地電極との間のそれぞれの点火ギャップは、縦軸線xに対し半径方向に延びている。それぞれの点火ギャップ54の幅は電極間隔であり、0.05mmないし0.4mmの範囲内にある。孔52は、外側面24からハウジング壁を通ってハウジング2の内側面23まで延びている。
択一的に、2つの接地電極5はハウジング2の燃焼室側端面27にも配置されていてよい。
択一的に、点火プラグ1はただ1つよりも多い接地電極5、または、2つ以上の接地電極5を有していてよい。
図1によるこの実施形態では、それぞれ1つの点火ギャップ54が中心電極4と2つの接地電極5との間に存在している。その際、中心電極4のそれぞれの点火面の投影とそれぞれ1つの接地電極5とは完全に重なり合っていない。点火ギャップの燃焼室側端部は、中心電極4の燃焼室側端面とともに縦軸線xに対し垂直な面内にある。ハウジング2の燃焼室側端面27から縦軸線xに対し垂直に張った面に対する点火ギャップの間隔81aは、ここでは0よりも大きく、-15mmに等しいかこれよりも小さい。
中心電極4は、絶縁体足部31から突出して、最小で0.5mmから最大で6.0mmまでの突出寸法81bを有している。
ハウジング2は、シャフトを有している。このシャフトには、多角形部21と、収縮穿刺部と、ねじ22とが形成されている。ねじ22は、点火プラグ1をエンジンにねじ込むために用いる。
ハウジング壁内の孔52は、ねじ22の領域に形成されている。その際、接地電極5のための孔52は、したがって接地電極5も、ねじ22の領域にどの任意の高さで配置されていてもよい。ねじ22の領域での接地電極5の位置に応じて、対応的に中心電極4は、それとともに絶縁体足部31も、より多くまたはより少なく掃気室81内へ突出している。ねじ22の領域内の孔の位置と、ハウジング2の内側面23上での接地電極5の位置とは、点火プラグ1の所望の使用目的に応じて選定してよい。
複数の孔52は、たとえば円錐状または丸い溝のようなそれぞれ1つの凹部51内に配置されている。その際、凹部内でのハウジング2の外径はねじ22のねじ谷の径よりも小さい。
凹部51は、たとえば点火プラグ1の製造の際にハウジング2を押し抜くことによって生じることができる。その際、凹部51の領域でのハウジング2の外径が減少するばかりでなく、凹部51の領域でのハウジング2の内径も減少し、その結果ハウジング内部に1つの凹部51につき1つの突出部26が生じる。
ハウジング2の内部には、体積を持つ掃気室81が存在している。掃気室81は、ハウジングの燃焼室側端面27からハウジング2の中まで延び、ハウジング2の内部では、ハウジング着座部25上に載置されている絶縁体着座部35に境を接する絶縁体足部のど部分まで延びている。この個所で、ハウジング2と絶縁体3との間の中間空間は内側パッキン10により気密に密封されている。接地電極5と中心電極4と絶縁体足部31の体積は、掃気室の体積を算出する際に差し引く。掃気室81の体積は、最大で500mmである。
ハウジング2または接地電極5のための孔52は、製造によって細溝または条溝を有していてよく、これによって表面粗さが得られる。細溝または条溝は、たとえばハウジング2から材料をはぎ取る旋削プロセスによってハウジング2の側部または内部に孔を加工するときに生じる。
図2は、本発明による点火プラグ1の第2実施形態を示している。この実施形態は、接地電極5の配置によって第1実施形態と異なっている。この実施形態では、接地電極5は中心電極4に関するいわゆるトップエレクトロードとして配置されている。中心電極4と接地電極5との間の点火ギャップ54は、縦軸線xに対し平行に延びている。点火ギャップ54の幅は縦軸線xに対し平行な電極間隔であり、0.05mmないし0.4mmの範囲内にある。
軸線方向の点火ギャップ54の燃焼室側端部は、接地電極5の点火面によって定義される。対応的に、ハウジング2の燃焼室側端面27によって縦軸線xに対し垂直に張られる面に対する点火ギャップ54の間隔81aを測定する。
ここには示していないが、中心電極4に対し側方に配置され、したがって縦軸線xに対し半径方向に点火ギャップ54を形成する第2の接地電極を設けることが可能である。
1 点火プラグ
2 ハウジング
3 絶縁体
4 中心電極
5 接地電極
23 ハウジングの内側面
27 ハウジングの燃焼室側端面
31 絶縁体足部
54 点火ギャップ
81 掃気室
81a ハウジングの燃焼室側端面から点火ギャップまでの間隔
81b 絶縁体足部からの中心電極の突出寸法
81c 絶縁体足部の長さ

Claims (11)

  1. 縦軸線を備えた点火プラグ(1)であって、
    ・点火プラグ縦軸線に沿っている孔と、燃焼室側端面(27)とを備えたハウジング(2)と、
    ・少なくとも部分的に前記ハウジング(2)の内部に配置されている絶縁体(3)であって、前記絶縁体(3)の燃焼室側端面から絶縁体足部のど部分まで延びている絶縁体足部(31)を持っている前記絶縁体(3)と、
    ・少なくとも部分的に前記絶縁体(3)の内部に配置されている中心電極(4)と、
    ・前記ハウジング(2)に配置されている少なくとも1つの接地電極(5)であって、前記少なくとも1つの接地電極(5)が前記中心電極(4)とともに点火ギャップ(54)を形成するように前記少なくとも1つの接地電極(5)と前記中心電極(4)とが配置され、前記点火ギャップ(54)の幅が前記少なくとも1つの接地電極(5)に対する前記中心電極(4)の電極間隔によって与えられている前記少なくとも1つの接地電極(5)と、
    を有する前記縦軸線を備えた点火プラグ(1)において、
    前記少なくとも1つの接地電極(5)に対する前記中心電極(4)の前記電極間隔が0.4mmよりも大きくないこと、
    前記点火ギャップ(54)が少なくとも部分的に前記ハウジング(2)の内部に形成されていること、
    を特徴とする点火プラグ(1)。
  2. 前記電極間隔が0.2mmよりも大きくなく、特に0.15mmよりも大きくないことを特徴とする、請求項1に記載の点火プラグ(1)。
  3. 前記電極間隔が少なくとも0.05mmであり、特に0.1mmよりも小さくないことを特徴とする、請求項1または2に記載の点火プラグ(1)。
  4. 前記点火ギャップ(54)が、前記ハウジング(2)の前記燃焼室側端面(27)に対し、0mmよりも大きく最大で-15mm、特に-1mmよりも小さくなくおよび/または-4mmよりも大きくない間隔(81a)を有し、前記ハウジング(2)の前記燃焼室側端面(27)によって張られる、前記点火プラグ(1)の前記縦軸線xに対し垂直な面が、値0mmを持つ基準面であり、前記間隔(81a)が前記基準面から前記点火プラグ(1)の燃焼室とは逆の側の端部の方向に増分的に負の値を受け入れていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  5. 前記絶縁体足部(31)が、前記点火プラグ(1)の前記縦軸線xに対し平行に測って7mmよりも長くない、特に4mmよりも長くない長さ(81c)を持っていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  6. 前記中心電極(4)が前記絶縁体(3)から突出していること、前記中心電極(4)の突出寸法(81b)が、前記絶縁体(3)の前記燃焼室側端面から前記中心電極(4)の燃焼室側端部まで測って、6.0mmよりも大きくなく、且つ特に0.5mmよりも小さくないことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  7. 前記点火プラグ(1)が、前記ハウジング(2)の内部で前記ハウジング(2)の前記燃焼室側端面(27)から前記絶縁体足部のど部分まで延びる掃気室(81)を有し、前記中心電極(4)と、前記掃気室(81)内部の前記絶縁体足部(31)と、前記少なくとも1つの接地電極(5)とが、少なくとも部分的に、特に完全に、前記掃気室(81)内部に配置されていること、前記掃気室(81)が500mmよりも大きくない、特に300mmよりも大きくない、且つ特に50mmよりも小さくない体積を有していることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  8. 前記絶縁体足部(31)および/または前記ハウジング(2)の内側面(23)が、一定でない半径の丸み加工によって生じる輪郭を有していることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  9. 前記点火プラグ(1)が、前記中心電極(4)とともにそれぞれ1つの点火ギャップ(54)を形成する少なくとも2つの接地電極(5)を有し、特に前記接地電極(5)が前記中心電極(4)のまわりに対称に配置されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  10. 前記少なくとも1つの接地電極(5)および/または前記中心電極(4)が、対向している電極とともに前記点火ギャップ(54)を形成するそれぞれ1つの点火面を有していること、前記点火面が貴金属または貴金属合金から成り、特にPt,Ir,Rh,Pd,Re,Auまたはこれらの合金から成っていることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
  11. 前記点火プラグ(1)が、水素で作動する原動機で使用されて、点火可能な水素を含んでいる燃料・空気・混合気を点火するために設置されている水素・点火プラグであることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の点火プラグ(1)。
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