JP2024517301A - 干渉によって引起こされるパケット廃棄を回避するためのieee802.15.4システム用のアクティブキャリアセンスベースのcsma/caのためのシステムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
IEEE802.15.4デバイスで構成されるIEEE802.15.4ネットワークとIEEE802.11デバイスで構成されるIEEE802.11ネットワークとの間で周波数スペクトルを共有する、IEEE802.15.4ネットワークとIEEE802.11ネットワークとの共存のためのアクティブキャリアセンスベースのキャリアセンス多重アクセス/衝突回避(active carrier sense based carrier-sense multiple access with collision avoidance:ACS-CSMA/CA)制御プログラムと標準CSMA/CA制御プログラムとに基づいたIEEE802.15.4デバイスのための、コンピュータによって実行される方法を提供する。コンピュータによって実行される方法は、IEEE802.15.4デバイス上で提供されて、IEEE802.15.4デバイスのプロセッサに、重大度推定メトリックに基づいてIEEE802.11干渉の重大度を推定するステップと、推定された重大度に基づいてACS-CSMA/CA制御プログラムを選択するステップとを含むステップを実行させる。ACS-CSMA/CA制御プログラムは、推定された重大度に基づいてバックオフの最大数(macMaxCSMABackoffs)を動的に更新することと、バックオフの数(NB)が更新されたmacMaxCSMABackoffsを超えるかどうかを判定することと、チャネルステータスを継続的に検出するために連続CCA動作を実行することと、検出されたチャネルステータスがアイドル状態である場合にフレームを送信すること、または、検出されたチャネルステータスがビジー状態である場合に再送信の数(number of retransmissions:NR)を増分することとを実行するように構成される。
Description
本発明は、概して、異種の無線通信ネットワークの共存に関し、特に、IEEE802.15.4システムとIEEE802.11システムとの共存に関する。
モノのインターネット(Internet of Things:loT)アプリケーションが急速に成長してきた。広範囲にわたる無線通信技術が、スマートメータおよびスマートシティ等の多様なloTアプリケーションに対処するために開発されてきた。他方で、スペクトル配分は制約されている。異種の無線技術が出現し出すと、これらの無線技術はスペクトルリソースを得るために競合し合うようになる。従って、異なる通信技術を用いるネットワーク間の干渉は、対処すべき重要な問題となる。
IEEE802.11およびIEEE802.15.4は、ローカルエリアアプリケーションおよびパーソナルエリアアプリケーション用に開発された、一般に参照される2つの無線規格ファミリーである。IEEE802.11ベースの製品は至る所に存在する。典型的な例としてWi-Fi(登録商標)デバイスが挙げられる。IEEE802.15.4規格も、Bluetooth(登録商標)およびスマートメータ等の市販品に広く実装されてきた。IEEE802.11は、5GHz帯域、6GHz帯域、ミリ波帯域等のより高い周波帯域でも動作可能であるが、IEEE802.11およびIEEE802.15.4はいずれもSub-1GHz(S1G)帯域および2.4GHz帯域で動作するように設計されており、例えば、IEEE802.11ahはSub-1GHz帯域で動作し、IEEE802.11nは2.4GHz帯域で動作可能であり、IEEE802.15.4gはSub-1GHz帯域および2.4GHz帯域の両方で動作可能である。IEEE802.11およびIEEE802.15.4がともに無認可の周波数帯域を用いるという事実により、これらの2つの無線技術が共存する可能性がある。コロケートされたIEEE802.11ネットワークおよびIEEE802.15.4ネットワークが共有される周波数帯域または重複する周波数帯域で動作する場合、あるネットワークが別のネットワークへの干渉ネットワークになる。この場合、IEEE802.11ネットワークとIEEE802.15.4ネットワークとが互いに通信できないことが問題となる。従って、これらは干渉を軽減するために連係させることができない。各ネットワークは、キャリアセンス多重アクセス/衝突回避(carrier sense multiple access with collision avoidance:CSMA/CA)メカニズムを用いてデータを送信することによって最良の試みを行なう。このアプローチは、同種の無線ネットワークではうまく機能するが、異なるネットワークが異なる機能を有する異種の無線ネットワークではうまく機能せず、例えば、IEEE802.11バックオフはIEEE802.15.4バックオフよりもはるかに高速である。従って、異なるネットワークは異なる無線媒体アクセス能力を有する。結果として、より攻撃的な媒体アクセスメカニズムを備えたネットワークは、さほど攻撃的でない媒体アクセスメカニズムを備えたネットワークよりも多くの送信を行なうだろう。IEEE802.11チャネルアクセスメカニズムは、IEEE802.15.4チャネルアクセスメカニズムよりもはるかに攻撃的である。従って、IEEE802.15.4システムがIEEE802.11システムとより適切に共存するためには新しいチャネルアクセスメカニズムが提供されなければならない。
IEEE802.15.4システムの観点から、IEEE802.11システムの他に、LoRaシステムおよびSigFoxシステム等の他の干渉システムがある。
キャリアセンス多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)メカニズムは、チャネルアクセス競合のためにIEEE802.11規格およびIEEE802.15.4規格の両方によって採用されている。しかしながら、IEEE802.11はデータレートがより高速であるより強力なデバイスのために開発されたものであり、IEEE802.15.4はデータレートがより低速である電力制約されたデバイスのために開発されたものであるので、IEEE802.11規格のCSMA/CAはIEEE802.15.4規格のCSMA/CAよりもはるかに攻撃的である。例えば、IEEE802.11ahおよびIEEE802.15.4gについて検討する。これらの2つの規格は屋外でのloT用途のために開発されているが、それらの共存性能ははるかに不均衡である。図1は、Sub-1GHz帯域で動作するコロケートされたIEEE802.11ahネットワークおよびIEEE802.15.4gネットワークのデータパケット配信レートを示す。明らかに、IEEE802.15.4gネットワークは、ネットワークトラフィックが重いときに悪影響を被るが、IEEE802.11ahネットワークは、あらゆる作業負荷シナリオの場合にパケット配信レートのほぼ100%を常に達成する。従って、IEEE802.15.4gネットワークは、IEEE802.11ahネットワークとはうまく共存しない。結果として、IEEE802.15.4gネットワークは犠牲となり、IEEE802.11ahネットワークがチャネルアクセス競合に勝利する。
IoTアプリケーションが急速に増加するにつれて、IEEE802.15.4ベースのシステムは、IEEE802.11システム等の他の無線システムからの干渉を経験することとなるだろう。従って、特に、より攻撃的な干渉源に対してより良好な共存を達成するために、IEEE802.15.4のための異種共存メカニズムを設けなければならない。
従って、より攻撃的な干渉ネットワークとのより良好な共存を達成するために、IEEE802.15.4のための新しいチャネルアクセス方法を提供することが望ましい。
いくつかの実施形態は、同種のIEEE802.15.4デバイス間での無線チャネルアクセス競合のために干渉を考慮に入れることなくIEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムが設計されているという認識に基づいている。IEEE802.15.4デバイスは、典型的には、エネルギ節約が不可欠である低データレートの低電力デバイスである。従って、IEEE802.5.4CSMA/CAメカニズムは攻撃的にならないよう設計されている。IoTアプリケーションが出現してくると、IEEE802.15.4システムは干渉を受けるようになるだろう。しかしながら、IEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムは、IEEE802.11システム等のより攻撃的な干渉源に対してうまく機能しない。
そのため、いくつかの実施形態の1つの目的は、IEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムを強化して異種共存機能を提供することで、より攻撃的な干渉源に対してより良好な共存を達成することである。
従って、本発明のいくつかの実施形態は、IEEE802.15.4規格のためのアクティブキャリアセンス(active carrier sense:ACS)ベースのCSMA/CAメカニズムを提供する。アクティブチャネルセンスは、チャネルがビジー状態であることが検出されたときに、連続クリアチャネルアセスメント(clear channel assessment:CCA)動作を用いて実行され、連続CCA動作とは、チャネルがアイドル状態になるまで、または最大数の連続CCAが実行されるまで、CCAを繰返し実行することである。
いくつかの実施形態は、エネルギ節約がバッテリ駆動型デバイスにとって重要であるという認識に基づく。しかしながら、電力線に接続されたスマートメータ等のデバイスの場合、エネルギは制約されない。従って、電力線に接続されたデバイスは、先回りしてチャネルを検知して、それらのチャネルアクセス機会を増加させ、他のシステムからの干渉によって引起こされる結果を軽減することができる。
従って、いくつかの実施形態の1つの目的は、アクティブキャリアセンスがビジーなチャネルを継続的に監視することである。チャネルがアイドル状態になると、送信を試みているIEEE802.15.4デバイスは、最適なチャネルアクセス確率に基づいて直ちに送信を行ない得る。最適なチャネルアクセス確率はIEEE802.15.4送信間の衝突を回避する確率である。
いくつかの実施形態は、IEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムにおいて指定されている最大数のバックオフ(macMaxCSMABackoffs)が同種のIEEE802.15.4ネットワークのために設計されており、干渉ネットワークを考慮しておらず、干渉ネットワークの送信により、バックオフの数(number of backoffs:NB)が事前定義された閾値macMaxCSMABackoffsに直ちに到達し得るという認識に基づいている。結果として、IEEE802.15.4パケットを廃棄することができる。
そのために、ACSベースのCSMA/CA(ACS-CSMA/CA)は、干渉が重大である場合にバックオフの数がmacMaxCSMABackoffsを超えるとパケットが廃棄されるのを回避するように、閾値macMaxCSMABackoffsの値を動的に適応させる。macMaxCSMABackoffsの適応は、干渉ネットワークからの干渉の重大度に基づいてmacMaxCSMABackoffsの値を動的に増加させるためのものである。干渉が重大にならなければ、macMaxCSMABackoffsの値は所定の値に動的に戻される。
従って、macMaxCSMABackoffsの値には、干渉係数が1以上になるように干渉メトリックに基づいて決定される干渉係数を乗じる。
本発明のいくつかの実施形態に従うと、IEEE802.15.4デバイスで構成されるIEEE802.15.4ネットワークとIEEE802.11デバイスで構成されるIEEE802.11ネットワークとの間で周波数スペクトルを共有する、当該IEEE802.15.4ネットワークと当該IEEE802.11ネットワークとの共存のためのアクティブキャリアセンスベースのキャリアセンス多重アクセス/衝突回避(active carrier sense based carrier-sense multiple access with collision avoidance:ACS-CSMA/CA)制御プログラムと標準CSMA/CA制御プログラムとに基づいたIEEE802.15.4デバイスのための、コンピュータによって実行される方法が提供される。この場合、当該コンピュータによって実行される方法はIEEE802.15.4デバイス上で提供される。当該コンピュータによって実行される方法は、当該IEEE802.15.4デバイスのプロセッサに、重大度推定メトリックに基づいてIEEE802.11干渉の重大度を推定するステップと、当該推定された重大度に基づいて当該ACS-CSMA/CA制御プログラムを選択するステップとを含むステップを実行させる。当該ACS-CSMA/CA制御プログラムは、当該推定された重大度に基づいてバックオフの最大数(macMaxCSMABackoffs)を動的に更新することと、バックオフの数(NB)が当該更新されたmacMaxCSMABackoffsを超えるかどうかを判定することと、チャネルステータスを継続的に検出するために連続CCA動作を実行することとを実行するように構成され、当該IEEE802.15.4デバイスのプロセッサは、当該検出されたチャネルステータスがアイドル状態である場合にフレームを送信するステップ、または、当該検出されたチャネルステータスがビジー状態である場合に再送信の数(number of retransmissions:NR)を増分するステップを実行する。
さらに、本発明のいくつかの実施形態は、IEEE802.15.4デバイスで構成されるIEEE802.15.4ネットワークとIEEE802.11デバイスで構成されるIEEE802.11ネットワークとの間で周波数スペクトルを共有する、当該IEEE802.15.4ネットワークと当該IEEE802.11ネットワークとの共存のためのIEEE802.15.4デバイスが提供され得るという認識に基づいている。当該IEEE802.15.4デバイスは、近傍のIEEE802.15.4デバイスのパケットを受信するように構成された受信機と、アクティブキャリアセンスベースのキャリアセンス多重アクセス/衝突回避(ACS-CSMA/CA)制御プログラムおよび標準CSMA/CA制御プログラムを含む、コンピュータによって実行される方法を格納するように構成されたメモリと、当該コンピュータによって実行される方法を実行するように構成されたプロセッサとを含む。この場合、当該コンピュータによって実行される方法は、当該プロセッサに、重大度推定メトリックに基づいてIEEE802.11干渉の重大度を推定するステップと、当該推定された重大度に基づいてACS-CSMA/CA制御プログラムを選択するステップとを含むステップを実行させる。当該ACS-CSMA/CA制御プログラムは、当該推定された重大度に基づいてバックオフの最大数(macMaxCSMABackoffs)を動的に更新するステップと、バックオフの数(NB)が当該更新されたmacMaxCSMABackoffsを超えるかどうかを判定するステップと、チャネルステータスを継続的に検出するために連続CCA動作を実行するステップとを実行するように構成され、当該IEEE802.15.4デバイスはさらに、当該検出されたチャネルステータスがアイドル状態を示す場合にパケットを送信するように構成された送信機を含む。
添付の図面を参照して、本開示の実施形態を詳細に説明する。示される図面は必ずしも縮尺通りではなく、概して、本開示の実施形態の原理を説明することに重点が置かれている。
以下、本発明の様々な実施形態について図を参照しながら説明する。図が縮尺通りに描かれておらず、同様の構造または機能を有する要素が図全体を通じて同様の参照番号によって表わされていることに留意されたい。図が、本発明の特定の実施形態の説明を容易にすることのみを意図していることにも留意されたい。これらは、本発明の網羅的な説明として、または本発明の範囲に対する限定として意図されるものではない。加えて、本発明の特定の実施形態に関連して記載される局面は、必ずしもその実施形態に限定されるものではなく、本発明の他のいずれの実施形態においても実施することができる。
IEEE802.15.4規格ファミリーおよびIEEE802.11規格ファミリーは、ローカルエリアネットワークおよびパーソナルエリアネットワークのために広く使用されている2つの無線技術である。
IEEE802.15.4gは、無線スマートユーティリティネットワーク(wireless smart utility network:Wi-SUN)用に設計されたIEEE802.15.4規格ファミリーでの規格であり、IEEE802.11ahは、IEEE802.11規格ファミリーでの規格であり、Wi-Fi(登録商標)HaLowと呼ばれる。
しかしながら、これら2つの規格ファミリーについての使用事例にはかなりの重複がある。例えば、IEEE802.11ahおよびIEEE802.15.4gはともに、スマートユーティリティおよびスマートシティ等の屋外でのloT用途のためのSub-1GHz(S1G)周波数帯域で動作するように開発されているが、IEEE802.15.4gは2.4GHz周波数帯域でも動作可能である。従って、IEEE802.11システムはIEEE802.15.4システムに対する主要な干渉源になる可能性がある。
図2Aは、共存するIEEE802.11ahネットワーク200およびIEEE802.15.4gネットワーク205からなる異種システムの概略図を示す。IEEE802.11ahネットワーク200は、アクセスポイント(Access Point:AP)201および関連する局(station:STA)202を含み、AP201およびSTA202は、IEEE802.11ah無線リンク203を介して通信する。IEEE802.15.4gネットワーク205は、パーソナルエリアネットワークコーディネータ(Personal Area Network Coordinator:PANC)206および関連するノード207を含む。PANCおよびノードは、IEEE802.15.4g無線リンク208を介して通信する。2つのネットワークは、IEEE802.15.4gネットワーク205の一部がIEEE802.11ahネットワーク200の通信範囲内にあるように、十分近くにコロケートされる。従って、IEEE802.11ahネットワーク200は、それらの動作チャネルが周波数スペクトルを共有する場合、IEEE802.15.4gネットワーク205に干渉し得る。
IEEE802.11ahネットワーク200およびIEEE802.15.4gネットワーク200のトポロジは、星型、メッシュまたはツリーであり得る。例えば、IEEE802.11ahネットワーク200は星型トポロジであり、IEEE802.15.4gネットワーク205はツリートポロジである。場合によっては、IEEE802.15.4gネットワーク205は、ツリートポロジーとして構成されたIEEE802.15.4gベースのスマートメータネットワークであり得る。なお、ツリー型構成の接続は通信の状態に応じて変更可能であることに留意されたい。加えて、すべてのノードがPANC206に直接接続する必要はない。言換えれば、IEEE802.15.4ノードは、例えば、
のように、マルチホップ方式でPANC206に接続することができる。
のように、マルチホップ方式でPANC206に接続することができる。
IEEE802.15.4ネットワークに関与するIEEE802.15.4デバイスの場合、図3はネットワークプロトコルスタックを示し、アプリケーション層301、トランスポート層302、およびネットワーク層303はMAC層304およびPHY層305からなるIEEE802.15.4プロトコルに対する上位層である。このプロトコルスタックでは、従来のリンク層機能をMAC層304に組込むことができる。上位層は、データ要求(Data request)インターフェイス311を用いてデータ送信のためにIEEE802.15.4プロトコルを要求し、IEEE802.15.4プロトコルは、データ確認(Data Confirm)インターフェイス312を用いてデータ送信要求に関して上位層に応答する。
データ要求311は、他の装置へのデータの転送を要求する。データ要求311内のデータは、上位層アプリケーションデータ、管理データ等であり得る。データに加えて、データ要求311はまた、データ送信を指示するための宛先アドレス、宛先ネットワークID、AckTX、およびデータレート等の他のパラメータを含む。AckTXは、肯定応答(acknowledgement:ACK)が要求されるか否かを示すブールパラメータである。Yesである場合、MAC層304は、フレームの肯定応答要求(acknowledgment request:AR)フィールドを1に設定する。Yesでない場合、ARフィールドは0に設定される。フレームを受信すると、受信側は、AR=1の場合にはACKで送信機に応答する。
データ確認312は、送信要求が成功したことを示すSUCCESSのステータス、またはCHANNEL_ACCESS_FAILUREおよびNO_ACK等の適切なエラーコードのステータスを返す。
図2Bは、図2Aのネットワークの形成に関与するIEEE802.15.4gデバイスの構造の例を示し、IEEE802.15.4gデバイス210は、プロセッサ214と、メモリ212と、電源216と、送信機、受信機、およびエネルギ検出器を含むトランシーバ218と、RFアンテナ220とを含み得る。さらに、制御プログラムは、メモリ212、プロセッサ214およびトランシーバ218に関連付けてストレージ211に含まれる。制御プログラム211は、ACS-CSMA/CAモード制御(プログラム)224と、Mode-1CSMA/CAプログラム226と、Mode-2CSMA/CAプログラム228と、CSMA/CAモード制御(プログラム)224を実行するのにトランシーバ218によって用いられるタイマ222とを含む。ハイブリッドCSMA/CAモード制御プログラム224は、IEEE802.11ah干渉の重大度に応じて、従来のIEEE802.15.4CSMA/CA手順または即時チャネルアクセス対応CSMA/CA手順のいずれかを呼出すことができる。
図3はまた、異なる層ごとにデータユニット名が異なっていることを示しており、メッセージ306、データグラム307、パケット308、フレーム309およびPHYプロトコルデータユニット(PHY protocol data unit:PPDU)310は、それぞれ、アプリケーション層301、トランスポート層302、ネットワーク層303、MAC層304およびPHY層305に対応している。
上位層データは、送信のためにIEEE802.15.4プロトコルに転送される。IEEE802.15.4MACは、上位層からデータ要求311を受信すると、データをフレームにカプセル化し、フレーム送信の試みを開始する。マルチキャストフレームおよびブロードキャストフレームは、受信側からの肯定応答(ACK)を必要としないことに留意されたい。ユニキャストフレームの中には、上位層に応じて、ACKを必要としないものもあり得る。
図4は、IEEE802.15.4データフレーム送信手順400を示す。IEEE802.15.4MACは、ステップ401において再送信の数(NR)を0に設定し、次いで、ステップ402においてCSMA/CAアルゴリズムを呼出す。従来のIEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズムを図5に示す。
CSMA/CAアルゴリズムが成功ステータス403を返す場合、チャネルはアイドル状態であることが検出され、従って、フレーム送信が開始される(404)。フレーム405のためにACKが必要とされない(AckTX=0)場合、IEEE802.15.4MACは送信成功(407)と結論付けて、送信成功ステータスを付してデータ確認インターフェイス312を用いて上位層に応答する。ACKが必要とされ(AckTX=1)(405)、ACKがACK待機期間内に受信される(406)場合、IEEE802.15.4も送信成功(407)と結論付けて、送信成功ステータスを付してデータ確認インターフェイス312を用いて上位層に応答する。ACKが必要とされる場合に、ACKがACK待機期間内に受信されない(406)場合、IEEE802.15.4MACは、NRを1だけ増分し(409)、NRが閾値macMaxFrameRetriesよりも大きいかどうかをチェックする(410)。Yesである場合、IEEE802.15.4MACは、フレーム送信失敗と結論付けて、フレームを廃棄する(411)。次いで、IEEE802.15.4MACは、NO_ACKステータスを付してデータ確認インターフェイス312を用いて上位層に応答する。NRが閾値macMaxFrameRetries以下である場合(410)、IEEE802.15.4MACは別の送信を試行する。
CSMA/CAアルゴリズムが失敗ステータスを返す(403)場合、IEEE802.15.4MACは、フレームがユニキャストフレーム408であるかどうかをチェックする。Noである場合、IEEE802.15.4MACは、送信失敗と結論付けてフレームを廃棄する(411)。次いで、IEEE802.15.4MACは、CHANNEK_ACCESS_FAILUREステータスを付してデータ確認インターフェイス312を用いて上位層に応答する。フレームがユニキャストフレームである(408)場合、IEEE802.15.4MACは、NRを1だけ増分し(409)、NRが閾値macMaxFrameRetriesよりも大きいかどうかをチェックする(410)。Yesである場合、IEEE802.15.4MACは送信失敗と結論付けて、フレームを廃棄する(411)。次いで、IEEE802.15.4MACは、CHANNEK_ACCESS_FAILUREステータスを付してデータ確認インターフェイス312を用いて上位層に応答する。NRが閾値macMaxFrameRetries以下である場合、IEEE802.15.4MACは別の送信を試行する。
図5は、IEEE802.15.4-2011における従来のCSMA/CAアルゴリズム500を示す。ステップ505におけるスロットなしIEEE802.15.4ネットワーク、すなわちビーコン非対応ネットワークの場合、従来のIEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズムは、ステップ510において、バックオフの数(NB)を0に初期化し、バックオフ指数(backoff exponent:BE)をmacMinBEに初期化する。次いで、ステップ540において、CSMA/CAアルゴリズムは、バックオフウィンドウまたは遅延ウィンドウと呼ばれる間隔[0,2BE-1]内に均一に描かれた乱数を含むバックオフ期間の乱数を遅延させ、ここで、BEはmacMinBEから始まり、macMaxBEになるまで増加する。ランダムバックオフ/遅延が完了すると、CSMA/CAアルゴリズムはステップ550でCCA動作を実行する。ステップ555においてチャネルがアイドル状態であることが検出された場合、CSMA/CAアルゴリズムは成功し(585)、フレーム送信が開始される。ステップ555においてチャネルがビジー状態であることが検出される場合、CSMA/CAアルゴリズムは、ステップ590において、NBおよびBEをNB=NB+1およびBE=min{BE+1,macMaxBE}として更新する。ステップ565において、NBが閾値macMaxCSMABackoffsを超える場合、ステップ570において、CSMA/CAアルゴリズムは失敗ステータスで終了する。そうでない場合、CSMA/CAアルゴリズムは続けられる(ランダムバックオフ/遅延540に進む)。
スロット型IEEE802.15.4ネットワーク、すなわちビーコン対応ネットワークの場合、CSMA/CAアルゴリズムは、512においてNBを0に初期化し、競合ウィンドウ(contention window:CW)を国の規制に応じて1または2に等しいCW0に初期化する。この場合、CSMA/CAアルゴリズムは、ステップ515においてバッテリ寿命の延長が真であるか否かに応じて、ステップ525においてBEをmacMinBEに、またはステップ520においてBEをmin{2,macMinBE}に初期化する。次いで、CSMA/CAアルゴリズムは、ステップ530においてバックオフ期間境界の位置を特定し、ステップ540においてバックオフ期間の乱数だけ遅延させる。ステップ540においてランダム遅延が完了すると、CSMA/CAアルゴリズムは、ステップ545においてバックオフ期間境界に対してCCA動作を実行する。ステップ555においてチャネルがアイドル状態であることが検出される場合、CWは1だけ低減される(575)。ステップ580においてCWが0に等しい場合、CSMA/CAアルゴリズムは成功し(585)、フレーム送信が開始される。そうではなく、ステップ580においてCWが0よりも大きい場合、ステップ545において、バックオフ期間境界に対して別のCCA動作が実行される。ステップ555においてチャネルがビジー状態であることが検出された場合、CSMA/CAアルゴリズムは、NB=NB+1、CW=CW0およびBE=min{BE+1,macMaxBE}となるようにNB、CWおよびBEを更新する(560)。ステップ565において、NBが閾値macMaxCSMABackoffsを超える場合、ステップ570において、CSMA/CAアルゴリズムは失敗ステータスで終了する。そうではなく、ステップ565において、NBが閾値macMaxCSMABackoffsを超えない場合、CSMA/CAアルゴリズムは続けられる(別のランダム遅延のためにステップ540に進む)。
macMaxCSMABackoffsがより大きければ、CSMA/CA失敗確率を低減できることが分かる。また、スロット型ネットワークおよび非スロット型ネットワークの両方の場合、従来のIEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズムは、チャネルがどれくらい長くアイドル状態であったとしても、ランダム遅延を最初に実行することも分かっている。この「バックオフ+CCA」ベースのCSMA/CAメカニズムを用いる場合、IEEE802.15.4には、「CCA+バックオフ」ベースのCSMA/CAメカニズムを用いるより攻撃的なIEEE802.11とチャネルアクセスについて競合するという不利点がある。バックオフの前にCCAを実行することにより、より早くチャネルにアクセスする確率(すなわち送信する確率)が高められる。他方で、CCAの前にバックオフを実行することにより、特にIEEE802.15.4バックオフ等のより長いバックオフの場合、チャネルアクセス確率が低下する。従って、従来のIEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムは、異種同士の共存、特にIEEE802.11システム等のより攻撃的なシステムとの共存、には適していない。
実際には、従来のIEEE802.11規格およびIEEE802.15.4規格は、異種ネットワークの共存を考慮せずに同種ネットワーク用に設計されている。近年、IEEE802.11ahは、他のS1G帯域システムとの共存を向上させるために、Sub-1GHz(S1G)局(STA)がMHz当たり-75dBmのしきい値でエネルギ検出(energy detection:ED)ベースのクリアチャネルアセスメント(CCA)を用いるように、異種共存メカニズムを提供する。S1G局がそのチャネル上でそのしきい値を上回るエネルギを検出する場合、動作チャネルの変更および送信の延期等のメカニズムを用いて干渉が軽減されてもよい。
IEEE802.11ahで提供される異種共存メカニズムが、非攻撃的なIEEE802.15.4gネットワークと共存しながらうまく機能するかどうかが問題となる。図1は、S1G周波数帯域で動作するコロケートされたIEEE802.11ahネットワークおよびIEEE802.15.4gネットワークのデータパケット配信レートを示す。明らかに、IEEE802.15.4gネットワークは、ネットワークトラフィックが重いときに悪影響を被るが、IEEE802.11ahネットワークは常にパケット配信レートのほぼ100%を達成する。従って、IEEE802.11システムおよびLoRa、SigFoxおよびRFID等の他のシステムからの干渉がある状態でより優れた性能を達成するために、IEEE802.15.4規格のための異種共存方法が提供されなければならない。
CSMA/CAは、IEEE802.11規格およびIEEE802.15.4規格の両方のための主要なチャネルアクセスメカニズムである。しかしながら、IEEE802.11CSMA/CAメカニズムは、以下で説明するように、チャネルアクセスの競合がある場合、IEEE802.15.4CSMA/CAよりもはるかに攻撃的である。
IEEE802.11CSMA/CAとIEEE802.15.4CSMA/CAとの相違点
IEEE802.11CSMA/CAとIEEE802.15.4CSMA/CAとの相違点
CSMA/CAメカニズムは、IEEE802.11規格およびIEEE802.15.4規格の共存挙動に直接影響を及ぼす。本発明のいくつかの実施形態は、IEEE802.11ahおよびIEEE802.15.4gを例として用いて、IEEE802.11システムおよびIEEE802.15.4システムの共存挙動に影響を及ぼす主要なCSMA/CAの相違点について探求する。
1)IEEE802.11ahED閾値は、IEEE802.15.4gED閾値よりも高い
1)IEEE802.11ahED閾値は、IEEE802.15.4gED閾値よりも高い
IEEE802.11ahED閾値は、1MHzチャネルの場合-75dBmであり、2MHzチャネルの場合-72dBmであり、4MHzチャネルの場合-69dBmであり、8MHzチャネルの場合-66dBmである。一方、IEEE802.15.4gED閾値は、一般にIEEE802.11ahED閾値よりも低い。OFDM PHYの場合、ED閾値は[-100dBm,-78dBm]である。O-QPSK PHYの場合、ED閾値は[-100dBm,-80dBm]である。FSK PHYの場合、ED閾値は、FECがある場合[-100dBm,-78dBm]であり、FECがない場合[-94dBm,-72dBm]である。IEEE802.15.4g受信機感度(receiver sensitivity:RS)は、対応するED閾値よりも10dB低い。
IEEE802.11ahのEDしきい値が高ければ高いほど、IEEE802.15.4gパケット送信との干渉を引起こす可能性がある。IEEE802.15.4gパケット送信の検出されたエネルギレベルがIEEE802.15.4gRSを下回るかまたはIEEE802.11ahED閾値を上回る場合、IEEE802.11ahED-CCAはIEEE802.15.4gパケット送信を正しく処理する。しかしながら、IEEE802.15.4gパケット送信の検出されたエネルギレベルがIEEE802.15.4gRSを上回り、IEEE802.11ahED閾値を下回る場合、エネルギレベルは、IEEE802.15.4gデバイスがパケットを正常に復号するには十分に高い。しかし、パケット送信はIEEE802.11ahデバイスによって無視される。
2)IEEE802.11ahバックオフはIEEE802.15.4gバックオフよりも高速である
2)IEEE802.11ahバックオフはIEEE802.15.4gバックオフよりも高速である
IEEE802.11ahバックオフは、時間パラメータがより小さいので、IEEE802.15.4gバックオフよりもはるかに高速である。IEEE802.11ahタイムスロットは52μsであり、CCA時間は40μs未満であり、CCAから送信(TX)へのターンアラウンド時間は5μs未満である。IEEE802.15.4gの場合、対応する時間パラメータはシンボルレートに依存する。50k(キロ)シンボル/秒のシンボルレートでは、バックオフ期間は400μsであり、CCA時間は160μsであり、CCAからTXへのターンアラウンド時間は240μsである。これらのバックオフパラメータは、シンボルレートが小さければ小さいほどさらにより大きくなる。特に、920MHz帯域および950MHz帯域で動作するIEEE802.15.4gPHYの場合、バックオフ期間は少なくとも1000μsであり、CCAからTXへのターンアラウンド時間は1000μsである。時間パラメータが大きければ大きいほど、IEEE802.15.4gデバイスがゆっくりと動作することとなる。時間パラメータが小さければ小さいほど、無線チャネルアクセスにおいてIEEE802.11ahデバイスの利点が得られる。
結果として、IEEE802.11ahデバイスが2つのタイムスロットをバックオフするのに104μsしかかからない。しかしながら、920MHz帯域で動作するIEEE802.15.4gデバイスが2つのバックオフ期間をバックオフするには2000μsを要する。各バックオフタイムスロット/バックオフ期間中、送信プロセスが中断されることに留意されたい。これは、IEEE802.11ahの攻撃性がIEEE802.15.4gを上回っていることを明確に示す。
共存挙動に影響を及ぼすIEEE802.11とIEEE802.15.4との他の相違点
共存挙動に影響を及ぼすIEEE802.11とIEEE802.15.4との他の相違点
IEEE802.11規格とIEEE802.15.4規格との間には多くの相違点がある。以下は、共存挙動に影響を及ぼす2つの相違点である。
1)IEEE802.11バックオフの中断およびIEEE802.15.4バックオフの非中断
1)IEEE802.11バックオフの中断およびIEEE802.15.4バックオフの非中断
IEEE802.11CSMA/CAメカニズムは、「CCA+バックオフ」動作を実行する。言換えれば、IEEE802.11CSMA/CAは最初にCCAを実行する。チャネルがDIFS期間よりも長くアイドル状態である場合、送信が直ちに開始される。そうでない場合、ランダムバックオフが開始される。IEEE802.11パケットは、再送信の総数がRetryCount閾値を超えると廃棄される。IEEE802.11CSMA/CAは、バックオフタイムスロットごとにCCAを実行しなければならない。バックオフ手順は、チャネルがアイドル状態であると判定された場合にのみ進めることができる。チャネルがタイムスロット内でビジー状態であると判定された場合、バックオフ手順は中断され、バックオフカウンタは減分されない。
他方で、IEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムは「バックオフ+CCA」動作を実行する。言換えると、IEEE802.15.4CSMA/CAが最初にバックオフを実行し、バックオフが完了した後にCCAは実行される。しかしながら、IEEE802.15.4バックオフは、一旦開始されると中断されない。
従って、IEEE802.15.4のための異種共存メカニズムは、IEEE802.11バックオフ中断、すなわち、チャネルをアクティブに検知することを活用すべきである。チャネルがアイドル状態になると、送信を開始することができる。
1)IEEE802.11チャネルはIEEE802.15.4チャネルよりも広い
1)IEEE802.11チャネルはIEEE802.15.4チャネルよりも広い
IEEE802.11チャネルはIEEE802.15.4チャネルよりも広く、このため、IEEE802.11ネットワークが複数のIEEE802.15.4ネットワークに干渉する可能性がある。
IEEE802.11トラフィックによって引起こされるIEEE802.15.4CSMA/CAの失敗によるパケット廃棄
IEEE802.11トラフィックによって引起こされるIEEE802.15.4CSMA/CAの失敗によるパケット廃棄
IEEE802.15.4では、a)CSMA/CAの失敗またはb)送信の失敗によってデータフレーム送信失敗が発生する。CSMA/CAの失敗は、図5に示すように、NBが閾値macMaxCSMABackoffsを超えているためにCSMA/CAアルゴリズムが失敗ステータスで終了する場合に発生する。送信失敗は、フレーム送信の失敗または肯定応答送信の失敗または後の肯定応答受信が原因で発生する。CSMA/CAの失敗または送信の失敗のたびに再送信の数(NR)が1だけ増分される。IEEE802.15.4フレームは、CSMA/CAの失敗によりNRが閾値macMaxFrameRetriesを超える場合、CHANNEL_ACCESS_FAILUREステータスで廃棄される。IEEE802.15.4パケットは、送信失敗によりNRが閾値macMaxFrameRetriesを超える場合、NO_ACKステータスで廃棄される。IEEE802.11デバイスはIEEE802.15.4デバイスよりも攻撃的であるため、IEEE802.11送信は、図6Aおよび図6Bに示すように、IEEE802.15.4デバイスのCSMA/CAの失敗によるパケット廃棄を容易に引起こす可能性がある。
図6Aは、IEEE802.11送信によって引起こされる従来のIEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズム失敗の例を示す。IEEE802.15.4デバイス601のIEEE802.15.4プロトコルは、ステップ602において、データ要求インターフェイスを介して上位層からデータ送信要求を受信する。結果として、IEEE802.15.4MACは、CSMA/CAアルゴリズムを呼出すことによってフレーム送信の試みを開始し、これにより、バックオフの数(NB)を0に設定し、「バックオフ+CCA」プロセスを開始する。一方で、IEEE802.11デバイス603は、各IEEE802.15.4CCA期間ごとに、IEEE802.15.4CCA期間のうちの何らかの部分と重複するIEEE802.11送信が存在するように、パケットを頻繁に送信する。従って、各IEEE802.15.4CCA動作はビジーチャネルステータスを返す。NBがmacMaxCSMABackoffsを超える、すなわち、1+macMaxCSMABackoffsに達すると、IEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズムは失敗ステータス604で終了する。CSMA/CAアルゴリズムが失敗するたびに、再送信の数(NR)が1だけ増分される。NRが所定の閾値macMaxFrameRetriesを超えると、IEEE802.15.4MACは送信失敗と結論付けてフレームを廃棄する。次いで、IEEE82.15.4MACは、CHANNEL_ACCESS_FAILUREステータスを付してデータ確認インターフェイス312を介して上位層に報告する。
図6Aでは、IEEE802.15.4デバイス601がフレームを送信する機会がある。IEEE802.15.4デバイス601は、アイドル状態のチャネルステータスを返すであろう連続CCA605を実行した場合、送信606を開始するだろう。その場合、IEEE802.11送信607は、IEEE802.15.4送信606が原因で延期される可能性がある。標準CSMA/CAアルゴリズムを用いる代わりに、IEEE802.15.4デバイス601は最後のバックオフ608を実行している。608においてバックオフが完了すると、607では既にIEEE802.11の送信が開始されている。従って、CCA609はビジー状態のチャネルステータスを返す。結果として、IEEE802.15.4デバイス601は送信機会606を逃す。
IEEE802.15.4デバイス601がチャネルをアクティブに検知した場合、送信機会606を逃すことはないだろう。
図6Bは、IEEE802.15.4デバイス601が送信機会610を逃した別の例を示しており、この例では、IEEE802.15.4CSMA/CAの失敗もIEEE802.11送信によって引起こされる。この場合、IEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズムはまた、NBがmacMaxCSMABackoffsを超えると、失敗ステータス604で終了する。しかしながら、CSMA/CAアルゴリズムが終了した直後にIEEE802.15.4デバイス601にとって送信の機会610がある。IEEE802.15.4デバイス601は、もう1つの「バックオフ+CCA」プロセス611を実行した場合、送信610を開始するだろう。その場合、IEEE802.11送信612は、IEEE802.15.4送信610が原因で延期される可能性がある。代わりに、標準CSMA/CAアルゴリズムは失敗ステータスで終了する。
図6Bでは、macMaxCSMABackoffsが1だけ増分された場合、IEEE802.15.4デバイス601は送信機会610を逃さないだろう。
図6Aおよび図6Bは、IEEE802.11システム等の他のシステムからの干渉が重大である場合、パケット廃棄を回避するために、標準IEEE802.15.4CSMA/CAメカニズムを強化しなければならないことを明確に示す。
IEEE802.15.4のためのアクティブキャリアセンスベースのCSMA/CA
IEEE802.15.4のためのアクティブキャリアセンスベースのCSMA/CA
本発明のいくつかの実施形態は、IEEE802.15.4のためのアクティブキャリアセンス(ACS)ベースのCSMA/CA(ACS-CSMA/CA)を提供して、攻撃的なIEEE802.11送信によって引起こされるCSMA/CAの失敗によるパケット廃棄に対処する。
図7は、IEEE802.11とのより良好な共存を達成するためのIEEE802.15.4のためのACS-CSMA/CA700のフローチャートを示す。ACS-CSMA/CAは、IEEE802.11干渉または他の干渉が重大である場合にIEEE802.15.4デバイスがチャネルアクセス失敗によるパケット廃棄を回避することを可能にする。
ACS-CSMA/CAは、macMaxCSMABackoffs適応、連続CCAおよび最適なチャネルアクセス判断、という3つの重要な機能を含む。
ACS-CSMA/CAは、IEEE802.11干渉が重大であるかどうかを最初にチェックし(701)、Noである場合、標準IEEE802.15.4CSMA/CAアルゴリズム500が適用され、Yesである場合、NB、CW、およびBEをそれぞれNB=0、CW=1、およびBE=macMinBEとして初期化する(702)。次いで、703において、CSMA/CAがスロット型であるか否か、すなわち、IEEE802.15.4ネットワークがビーコン対応であるか否かをチェックする。Noである場合、標準バックオフ705+CCA706動作を実行する。Yesである場合、バックオフ期間境界の位置を特定し(704)、次いで標準バックオフ705+CCA706動作を実行する(705)。CCA706の完了後、ACS-CSMA/CAアルゴリズムは、チャネルがアイドル状態であるかどうかをチェックする(707)。チャネルがアイドル状態である場合、CSMA/CAアルゴリズムが成功し、フレーム送信が開始される(708)。チャネルがビジー状態である場合、ACS-CSMA/CAアルゴリズムは、NBおよびBEをそれぞれNB=NB+1およびBE=min{BE+1,macMaxBE}として更新し(709)、次いで、本発明のACSルーチン710に進む。
ACSルーチン710において、ACS-CSMA/CAは、ステップ711において、IEEE802.11干渉の重大度に基づいて、macMaxCSMABackoffsを動的に適応させる。より具体的には、これにより、macMaxCSMABackoffsを
に増加させ、ここで、IEEE802.11干渉係数InterferenceFactor11≧1は、特定のIEEE802.11干渉重大度メトリックに基づいて計算することができる。例えば、チャネル占有時間比を考慮して、CHOR11をIEEE802.15.4デバイスによって測定されるIEEE802.11システムのチャネル占有時間比とすると、InterferenceFactor11は、
として規定することができる。
に増加させ、ここで、IEEE802.11干渉係数InterferenceFactor11≧1は、特定のIEEE802.11干渉重大度メトリックに基づいて計算することができる。例えば、チャネル占有時間比を考慮して、CHOR11をIEEE802.15.4デバイスによって測定されるIEEE802.11システムのチャネル占有時間比とすると、InterferenceFactor11は、
として規定することができる。
図6Bに示すように、macMaxCSMABackoffsが大きければ大きいほど、CSMA/CAの失敗に起因するパケット廃棄確率を回避することができることに留意されたい。
次いで、ACSルーチンは、NBが更新されたmacMaxCSMABackoffsを超えるかどうかをチェックする(712)。Yesである場合、ACS-CSMA/CAアルゴリズムは失敗ステータス714で終了する。Noである場合、ACSルーチンは、CSMA/CAがスロット型であるか否か、すなわち、IEEE802.15.4ネットワークがビーコン対応であるか否かをチェックする(703)。Noである場合、図8に示すように連続CCAサブルーチン800を呼出す。Yesである場合、図8に示すように、バックオフ期間境界の位置を特定し(704)、次いで連続CCAサブルーチン800を呼出す。連続CCAサブルーチン800がアイドル状態のチャネルステータスを返す(707)場合、複数の近傍のIEEE802.1.5.4デバイスがアクティブキャリアセンスを実行する可能性があるので、ACSルーチンは、最適なチャネルアクセス確率を計算して(713)、別のラウンドの連続CCA動作を送信するかまたは継続するかを決定する。チャネルがアイドル状態になると、複数の近傍のIEEE802.15.4デバイスが送信を開始する場合、これらの送信は衝突する可能性がある。
ACSルーチンは、最適確率p0を用いて、送信が直ちに開始されるか否かの決定を行なう(715)。ACSルーチンは、間隔[0,1]から均一に乱数値を引出す。引出されたランダム値≦p0である場合、CSMA/CAアルゴリズムは成功し(708)、フレーム送信が直ちに開始される。そうでない場合、ACSルーチンは、ランダムな(2BE-1)ユニットバックオフ期間だけ遅延し(705)、NBおよびBEをNB=NB+1およびBE=min{BE+1,macMaxBE}として更新し、次いで、連続CCA動作の別のラウンドに進む。
直ちに送信する場合、最適なチャネルアクセス確率p0は、複数のIEEE802.15.4gデバイスによる送信間の衝突を回避するためのものである。最適なチャネルアクセス確率p0が1/N4であっても、場合によっては、個別のIEEE802.15.4のノードまたはPANCが測定した通信輻輳の度合いに基づいて確率p0が変更される場合がある。
図8は、連続CCAサブルーチン800を示し、macMaxConCCA≧1は、連続CCAの最大数として定義され、NCCAは、現在のACSルーチンに対して実行される連続CCAの数を示す。CCA動作は、標準的な定義されたphyCCADuration/aCCATime期間内に実行される。連続CCAサブルーチン800では、チャネルがアイドル状態になるまで、またはmacMaxConCCAのCCAが実行されるまで、CCA動作が繰返し実行される。macMaxConCCAのCCAが実行された後、チャネルがまだビジー状態である場合、連続CCAサブルーチンはビジー状態のチャネルステータスを返す。そうでない場合、連続CCAサブルーチンはアイドル状態のチャネルステータスを返す。結果として、連続CCAサブルーチンはアイドル状態のチャネルまたはビジー状態のチャネルを返す。
そのために、連続CCAサブルーチン800は、NCCA=0を開始し(801)、次いで、NCCAが閾値macMaxConCCAを超えるかどうかをチェックする(802)。Yesである場合、ビジー状態のチャネルステータスを返す。Noである場合、802でCCA動作を実行する。チャネルがアイドル状態であることが検出される場合(804)、アイドル状態のチャネルステータスを返す。チャネルがビジー状態であることが検出される場合、連続CCAサブルーチンは、NCCAをNCCA=NCCA+1として更新し、次いで、ステップ802に進むことによって別のラウンドのCCA動作を試みる。
連続CCAサブルーチンがチャネルを連続的に監視し、これによりアイドル状態のチャネル状態を逃さないので、ACSベースのCSMA/CA(ACS-CSMA/CA)メカニズムは図6Aに示すように送信機会を逃すことを回避できることが分かる。
macMaxCSMABackoffsが大きければ大きいほどCSMA/CA失敗確率を低下させることができ、これにより送信機会を高めることができるので、図6Bに示すように、ACSベースのCSMA/CAメカニズムが送信機会を逃すことを回避できることも分かるだろう。
本発明の上述の実施形態は多数の方法のうちいずれかで実現可能である。例えば、これらの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合わせを用いて実現され得る。ソフトウェアで実現する場合、ソフトウェアコードは、単一のコンピュータに設けられるかまたは複数のコンピュータ間で分散されるかに関わらず、任意の適切なプロセッサまたはプロセッサ集合の上で実行することができる。このようなプロセッサは、集積回路構成要素内に1つ以上のプロセッサを備える集積回路として実現され得る。しかしながら、プロセッサは、任意の適切なフォーマットの回路を用いて実現されてもよい。
また、本発明の実施形態は、一例が上述において提供された方法として具現化されてもよい。当該方法の一環として実行される動作は任意の適切な方法で順序付けられてもよい。したがって、いくつかの動作が図示とは異なる順序で実行される実施形態が構築されてもよく、当該実施形態は、例示的な実施形態では順次的な動作として示されていたとしても、いくつかの動作を同時に実行することを含んでもよい。
請求項の要素を修飾するための、請求の範囲における「第1」、「第2」等の順序を表わす用語の使用は、それ自体が、別の請求項の要素に対する1つの請求項の要素の任意の優先順位、優位度もしくは順序を暗示するものではなく、または、方法の動作が実行される時間的順序を暗示するものではなく、請求項の要素を区別するために、ある名称を有する1つの請求項の要素を(順序を表わす用語を用いる場合を除いて)同じ名称を有する別の要素から区別するために単にラベルとして使用されるに過ぎない。
本発明を好ましい実施形態の例として説明してきたが、本発明の精神および範囲内で、他のさまざまな適合および修正がなされ得ることが理解されるはずである。
したがって、添付の特許請求の範囲の目的は、本発明の真の精神および範囲内にあるすべてのそのような変形および修正を網羅することである。
Claims (22)
- IEEE802.15.4デバイスで構成されるIEEE802.15.4ネットワークとIEEE802.11デバイスで構成されるIEEE802.11ネットワークとの間で周波数スペクトルを共有する、前記IEEE802.15.4ネットワークと前記IEEE802.11ネットワークとの共存のためのアクティブキャリアセンスベースのキャリアセンス多重アクセス/衝突回避(active carrier sense based carrier-sense multiple access with collision avoidance:ACS-CSMA/CA)制御プログラムと標準CSMA/CA制御プログラムとに基づいたIEEE802.15.4デバイスのための、コンピュータによって実行される方法であって、前記コンピュータによって実行される方法はIEEE802.15.4デバイス上で提供され、前記コンピュータによって実行される方法は、前記IEEE802.15.4デバイスのプロセッサに以下のステップを実行させ、前記以下のステップは、
重大度推定メトリックに基づいてIEEE802.11干渉の重大度を推定するステップと、
前記推定された重大度に基づいて前記ACS-CSMA/CA制御プログラムを選択するステップとを含み、前記ACS-CSMA/CA制御プログラムは、
前記推定された重大度に基づいてバックオフの最大数(macMaxCSMABackoffs)を動的に更新することと、
バックオフの数(number of backoffs:NB)が前記更新されたmacMaxCSMABackoffsを超えるかどうかを判定することと、
チャネルステータスを継続的に検出するために連続CCA動作を実行することとを実行するように構成され、前記以下のステップはさらに、
前記検出されたチャネルステータスがアイドル状態である場合にフレームを送信するステップ、または、前記検出されたチャネルステータスがビジー状態である場合に再送信の数(number of retransmissions:NR)を増分するステップを含む、コンピュータによって実行される方法。 - 前記IEEE802.11ネットワークはIEEE802.11ahベースのWi-Fi(登録商標)HaLowネットワークであり、前記IEEE802.15.4ネットワークはIEEE802.15.4gベースのWi-SUNネットワークであり、共存周波数帯域は、Sub-1GHz周波数帯域または2.4GHz周波数帯域である、請求項1に記載の方法。
- IEEE802.15.4デバイスは、IEEE802.11干渉が重大でない場合、標準CSMA/CAチャネルアクセスメカニズムを適用し、IEEE802.15.4デバイスは、IEEE802.11干渉が重大である場合、本発明のアクティブキャリアセンスベースのCSMA/CA(ACS-CSMA/CA)チャネルアクセスメカニズムを適用する、請求項1に記載の方法。
- 前記ACS-CSMA/CAチャネルアクセスメカニズムは、IEEE802.11干渉によって引起こされるフレーム廃棄を減らすために、macMaxCSMABackoffs適応および連続(反復)CCA動作を実行する、請求項3に記載の方法。
- 前記macMaxCSMABackoffs適応は、IEEE802.15.4デバイスがACS-CSMAを適用し、チャネルがビジー状態である場合に実行され、前記macMaxCSMABackoffsは、IEEE802.11干渉の重大度が増すのに応じて前記macMaxCSMABackoffsを増加させるように、かつ、IEEE802.11干渉の重大度が低くなるのに応じて前記macMaxCSMABackoffsを低下させるように、前記IEEE802.11干渉に関する干渉係数(InterferenceFactor11)を用いて更新される、請求項4に記載の方法。
- 連続CCAは、IEEE802.15.4デバイスがACS-CSMAを適用し、バックオフの数(NB)が更新された閾値macMaxCSMABackoffsを超えない場合に実行され、IEEE802.15.4デバイスは、チャネルがアイドル状態になるまで、またはチャネルをビジーにしたままの状態で最大数の連続CCA(macMaxConCCA)が実行されるまで、チャネルを継続的に検知する、請求項4に記載の方法。
- 前記CCA動作は、標準定義されたphyCCADuration/aCCATime期間内に実行される、請求項8に記載の方法。
- 前記ACS-CSMA/CA制御プログラムは、IEEE802.15.4デバイスによって計算される最適なチャネルアクセス確率に基づいて、送信が直ちに始まるか否かを判定する、請求項1に記載の方法。
- 前記ACS-CSMA/CAメカニズムは、任意の干渉デバイスと共存するためにIEEE802.15.4デバイスによって適用され、IEEE802.15.4デバイスは、IEEE802.11デバイス、LoRaデバイスおよびSigFoxデバイスを含む複数の干渉デバイスと同時に共存する、請求項1に記載の方法。
- IEEE802.15.4デバイスで構成されるIEEE802.15.4ネットワークとIEEE802.11デバイスで構成されるIEEE802.11ネットワークとの間で周波数スペクトルを共有する、前記IEEE802.15.4ネットワークと前記IEEE802.11ネットワークとの共存のためのIEEE802.15.4デバイスであって、
近傍のIEEE802.11デバイスのパケットを受信するように構成された受信機と、
アクティブキャリアセンスベースのキャリアセンス多重アクセス/衝突回避(ACS-CSMA/CA)制御プログラムおよび標準CSMA/CA制御プログラムを含む、コンピュータによって実行される方法を格納するように構成されたメモリと、
前記コンピュータによって実行される方法を実行するように構成されたプロセッサとを含み、前記コンピュータによって実行される方法は、前記プロセッサに以下のステップを実行させ、前記以下のステップは、
重大度推定メトリックに基づいてIEEE802.11干渉の重大度を推定するステップと、
前記推定された重大度に基づいて前記ACS-CSMA/CA制御プログラムを選択するステップとを含み、前記ACS-CSMA/CA制御プログラムは、
前記推定された重大度に基づいてバックオフの最大数(macMaxCSMABackoffs)を動的に更新するステップと、
バックオフの数(NB)が前記更新されたmacMaxCSMABackoffsを超えるかどうかを判定するステップと、
チャネルステータスを継続的に検出するために連続CCA動作を実行するステップとを実行するように構成され、前記IEEE802.15.4デバイスはさらに、
前記検出されたチャネルステータスがアイドル状態を示す場合にパケットを送信するように構成された送信機を含む、IEEE802.15.4デバイス。 - 前記IEEE802.11ネットワークはIEEE802.11ahベースのWi-Fi(登録商標)HaLowネットワークであり、前記IEEE802.15.4ネットワークはIEEE802.15.4gベースのWi-SUNネットワークであり、共存周波数帯域はSub-1GHz周波数帯域または2.4GHz周波数帯域である、請求項12に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 前記IEEE802.15.4デバイスは、IEEE802.11干渉が重大でない場合、前記標準CSMA/CAチャネルアクセスメカニズムを適用し、IEEE802.15.4デバイスは、IEEE802.11干渉が重大である場合、本発明のアクティブキャリアセンスベースのCSMA/CA(ACS-CSMA/CA)チャネルアクセスメカニズムを適用する、請求項12に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 前記ACS-CSMA/CAチャネルアクセスメカニズムは、IEEE802.11干渉によって引起こされるフレーム廃棄を減らすために、macMaxCSMABackoffs適応および連続(反復)CCA動作を実行する、請求項14に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 前記macMaxCSMABackoffs適応は、前記IEEE802.15.4デバイスがACS-CSMAを適用し、チャネルがビジー状態である場合に実行され、前記macMaxCSMABackoffsは、IEEE802.11干渉の重大度が増すのに応じて前記macMaxCSMABackoffsを増加させるように、かつ、IEEE802.11干渉の重大度が低くなるのに応じて前記macMaxCSMABackoffsを低下させるように、前記IEEE802.11干渉に関する干渉係数(InterferenceFactor11)を用いて更新される、請求項15に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 連続CCAは、前記IEEE802.15.4デバイスがACS-CSMAを適用し、バックオフの数(NB)が更新された閾値macMaxCSMABackoffsを超えない場合に実行され、前記IEEE802.15.4デバイスは、チャネルがアイドル状態になるまで、またはチャネルをビジーにしたままの状態で最大数の連続CCA(macMaxConCCA)が実行されるまで、チャネルを継続的に検知する、請求項15に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 前記CCA動作は、標準定義されたphyCCADuration/aCCATime期間内に実行される、請求項19に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 前記ACS-CSMA/CA制御プログラムは、IEEE802.15.4デバイスによって計算される最適なチャネルアクセス確率に基づいて、送信が直ちに始まるか否かを判定する、請求項12に記載のIEEE802.15.4デバイス。
- 前記ACS-CSMA/CAメカニズムは、任意の干渉デバイスと共存するために適用され、前記IEEE802.15.4デバイスは、IEEE802.11デバイス、LoRaデバイスおよびSigFoxデバイスを含む複数の干渉デバイスと同時に共存する、請求項12に記載のIEEE802.15.4デバイス。
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