JP2024517087A - 小児重症筋無力症を治療するための組成物及び方法 - Google Patents

小児重症筋無力症を治療するための組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

抗FcRn抗体を含む組成物を使用して小児重症筋無力症を治療するための組成物及び方法が本明細書において提供される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年4月12日に出願された米国仮出願第63/173,919号、2021年7月7日に出願された米国仮出願第63/219,155号、及び2022年1月18日に出願された米国仮出願第63/266,880号に対する優先権を主張するものであり、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
(配列表)
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出済みである、その全体が参照により本明細書に組み込まれる配列表を含む。当該ASIIコピーは、2022年4月7日に作成され、名称は258199_001202_ST25.txtであり、サイズは26,081バイトである。
(発明の分野)
本出願は、重症筋無力症の小児患者を治療することに関する。
重症筋無力症(MG)は、100,000人あたり15~25症例の罹患率及び100,000人あたり0.8~1症例の年間発生率を有し、変動する易疲労性の筋力低下を特徴とする稀で不均一な神経筋疾患である。衰弱は、眼、眼球、近位四肢、頸部、及び呼吸筋に影響を及ぼすことが最も多く、日中に変動し、疲労、反復活動、熱、感染、及びストレスによって悪化する。ほとんどの場合、初期症状は眼性であり、眼瞼下垂及び複視が含まれるが、発症から2~3年以内に、病気は通常悪化し、他の筋肉が影響を受ける。これは、全身型MG(gMG)と呼ばれる。追加の症状としては、典型的には、咀嚼困難、嚥下障害、構音障害、発声不全、呼吸困難、口を閉じたままに保つことができないこと、笑顔にしようとしたときの「歯をむき出しにする」表情、悲しみ又は眠気の出現、頭を直立に保つことが困難であること、並びに手及び足の衰弱が挙げられる。疾患の進行は、誤嚥による相当な罹患率、呼吸器感染及び転倒の発生率の増加、並びに免疫抑制療法の副作用と関連している。更に、呼吸筋力低下は重症筋無力症クリーゼにつながる可能性があり、これは生命を脅かす可能性があり、入院、人工呼吸器、経管栄養、速効性免疫抑制剤、及び集中治療を必要とする可能性がある。重症筋無力症クリーゼはまた、罹患率及び死亡率のリスクに寄与する更なる感染性及び心血管合併症に関連する。
MGに罹患している患者のための治療選択肢に対する満たされていない重要な必要性が存在する。本明細書で提供される実施形態は、これらの必要性並びに他の必要性を満たす。
いくつかの実施形態では、治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体を投与することを含み、抗FcRn抗体は、配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、この投与が、患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%減少させ、小児重症筋無力症が、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、小児重症筋無力症に罹患している小児患者に投与するための、抗FcRn抗体を含む医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体を含む医薬組成物は、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量で小児患者に静脈内又は皮下投与され、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体が投与され、抗FcRn抗体は、配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、小児重症筋無力症は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される。
gMGを有する成人患者における15mg/kg及び30mg/kg q2w維持投薬によるIgG低減及びMG-ADL改善を予測するために設計されたモデル化の結果を示すグラフである。 gMGを有する成人患者における30mg/kg負荷用量によるIgG低減及びMG-ADL改善を予測するために設計されたモデル化の結果を示すグラフである。
本出願は、2022年11月5日に出願されたPCT出願第PCT/US2021/058188号、2020年11月6日に出願された米国仮出願第63/110,884号、2021年1月15日に出願された米国仮出願第63/137,972号、2021年4月9日に出願された米国仮出願第63/173,126号、2021年4月12日に出願された米国仮出願第63/173,919号、2021年4月13日に出願された米国仮出願第63/174,423号、2021年4月15日に出願された米国仮出願第63/175,440号、2021年7月7日に出願された米国仮出願第63/203,075号、2021年7月7日に出願された米国仮出願第63/203,077号、2021年7月7日に出願された米国仮出願第63/219,155号、及び2022年1月18日に出願された米国仮出願第63/266,880号の各々の全体を参照により組み込む。
重症筋無力症は、神経筋接合部のシナプス後膜におけるコリン作用性伝達を障害し、筋収縮を障害するか又は妨げる病原性自己抗体によって引き起こされる。症例の約85%において、循環抗体は、アセチルコリン受容体(AChR)自体を標的とする。残りの15%の患者の最大半分は、神経筋接合部形成及びアグリン誘導性AChRクラスター形成に重要な酵素である筋肉特異的チロシンキナーゼ(MuSK)に対する抗体を有するが、約7%~8%の患者は、抗AChR抗体も抗MuSK抗体も有さず、歴史的に「血清反応陰性」と考えられてきた。この後者の群では、およそ10%がリポタンパク質関連タンパク質受容体4(MuSKと共にアグリン受容体として働き、AChRクラスター形成及び正常な神経筋接合形成に必要とされるエンドプレートタンパク質)に対する病原性自己抗体を有する。
本開示は、重症筋無力症及びそれに関連する関連症状又は病状を治療する方法の実施形態を提供する。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を有する小児対象は、ヒト新生児Fc受容体(FcRn)に対する抗体で治療される。抗FcRn抗体は、例えば、小児対象における自己抗体のクリアランスを促進するため、小児対象における抗原提示を抑制するため、免疫応答を遮断するため、例えば、小児対象における免疫応答の免疫複合体に基づく活性化を遮断するため、又は小児対象における免疫疾患(例えば、自己免疫疾患)を治療するために有用である。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体はニポカリマブであり、これはM281とも称され得る。いくつかの実施形態では、用語「ニポカリマブ」及び用語「M281」は、互換的に使用される。ニポカリマブは、ヒト新生児Fc受容体(FcRn)に対する抗体である。ニポカリマブは、米国特許第10,676,526号、国際公開第2020/023310号、国際公開第2020/018910号、及び国際公開第2021/022249号に記載されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書における「抗体」という用語は、最も広い意味で使用され、FcRn抗原結合活性を示す限り、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、scFv、ナノボディ、VHH及び抗体断片を含むがこれらに限定されない様々な抗体構造を包含する。
更に、抗体又は抗体分子は、その用語が本明細書で使用される場合、少なくとも1つの機能的免疫グロブリン可変ドメイン配列を含むポリペプチド、例えば、免疫グロブリン鎖又はその断片を指す。抗体分子は、抗体(例えば、全長抗体)及び抗体断片を包含する。いくつかの実施形態では、抗体分子は、全長抗体又は全長免疫グロブリン鎖の抗原結合断片若しくは機能的断片を含む。例えば、全長抗体は、天然に存在するか、又は正常な免疫グロブリン遺伝子断片組換えプロセスによって形成される免疫グロブリン(Ig)分子(例えば、IgG抗体)である。実施形態において、抗体分子は、抗体断片などの免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な抗原結合部分を指す。抗体断片、例えば、機能的断片は、抗体の一部、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、F(ab)2、可変断片(Fv)、ドメイン抗体(dAb)、又は単鎖可変断片(scFv)を含む。機能的抗体断片は、インタクトな(例えば、全長)抗体によって認識されるものと同じ抗原に結合する。用語「抗体断片」又は「機能的断片」はまた、可変領域からなる単離された断片、例えば、重鎖及び軽鎖の可変領域からなる「Fv」断片、又は軽鎖及び重鎖可変領域がペプチドリンカーによって連結されている組換え単鎖ポリペプチド分子(「scFvタンパク質」)を含む。いくつかの実施形態では、抗体断片は、Fc断片又は単一アミノ酸残基などの、抗原結合活性を有さない抗体の部分を含まない。例示的な抗体分子には、全長抗体及び抗体断片、例えば、dAb(ドメイン抗体)、単鎖、Fab、Fab’、及びF(ab’)2断片、並びに単鎖可変断片(scFv)が含まれる。
免疫グロブリン鎖は、典型的には、比較的保存されたフレームワーク領域(framework region、FR)が相補性決定領域又はCDRとも呼ばれる、3つの超可変領域によって結合された、同じ一般構造を示す。各対の2つの鎖に由来するCDRは、フレームワーク領域によって整列されており、特異的エピトープへの結合を可能にする。軽鎖及び重鎖の両方は、N末端からC末端に向かって、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4を含む。各ドメインへのアミノ酸の割り当は、Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987及び1991))の定義に従う。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される抗体は、同じFR及び異なるCDRを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される抗体は、同じCDR及び異なるFRを含む。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は重鎖にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、重鎖のFR1にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、重鎖のFR2にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は重鎖のFR3にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、重鎖のFR4にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は軽鎖にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、軽鎖のFR1にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、軽鎖のFR2にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、軽鎖のFR3にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、軽鎖のFR4にある。いくつかの実施形態では、FRにおける変異は、重鎖及び軽鎖にある。いくつかの実施形態では、FRにおける突然変異は、重鎖及び軽鎖のFRのうちのいずれか1つ又は2つ以上にある。
「抗体分子」という用語はまた、「sdAb」又は「VHH」とも称され得る、ドメイン又は単一ドメイン抗体の全体又は抗原結合断片を包含する。ドメイン抗体は、独立型抗体断片として作用することができるV又はVのいずれかを含む。加えて、ドメイン抗体は、重鎖のみの抗体(HCAb)を含む。ドメイン抗体はまた、CDRループが移植される基本足場としてIgGのCH2ドメインを含む。これはまた、一般的に、3つの相補性決定領域によって中断される4つのフレームワーク領域から構成されるアミノ酸配列を含むポリペプチド又はタンパク質として定義され得る。これは、FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4として表される。sdAbは、ラマなどのラクダ科動物において産生され得るが、当技術分野で周知の技法を使用して合成的に生成することもできる。sdAb又はポリペプチドのアミノ酸残基の番号付けは、Kabatらによって与えられたVHドメインの一般的な番号付けに従う。この番号付けによれば、sdAbのFR1は位置1~30のアミノ酸残基を含み、sdAbのCDR1は位置31~36のアミノ酸残基を含み、sdAbのFR2は位置36~49のアミノ酸を含み、sdAbのCDR2は位置50~65のアミノ酸残基を含み、sdAbのFR3は位置66~94のアミノ酸残基を含み、sdAbのCDR3は位置95~102のアミノ酸残基を含み、sdAbのFR4は位置103~113のアミノ酸残基を含む。ドメイン抗体はまた、国際公開第2004041862号及び国際公開第2016065323号に記載されており、これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される場合、抗体分子は、単一特異性(例えば、一価又は二価)、二重特異性(例えば、二価、三価、四価、五価、若しくは六価)、三重特異性(例えば、三価、四価、五価、六価)、又はより高次の特異性(例えば、四重特異性)及び/若しくは六価を超えるより高次の価数であり得る。抗体分子は、軽鎖可変領域の機能的断片及び重鎖可変領域の機能的断片を含み得るか、又は重鎖及び軽鎖は、単一のポリペプチドへと一緒に融合され得る。
本明細書中で使用される場合、用語「融合された」又は「連結された」は、異なるドメイン又は異種配列を有するタンパク質に関して使用される場合、タンパク質ドメインが、ペプチド結合又は他の共有結合のいずれかで互いに連結された同じペプチド鎖の一部であることを意味する。ドメイン若しくはセクションは、互いに直接連結若しくは融合され得るか、又は別のドメイン若しくはペプチド配列が2つのドメイン若しくは配列の間にあり得、そのような配列は依然として互いに融合若しくは連結されていると考えられる。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される様々なドメイン又はタンパク質は、互いに、又はグリシン/セリン、グリシン/アラニンリンカー、若しくは2つのドメインを一緒に連結することが一般に知られている他のタイプのペプチドリンカーなどのリンカー配列に、直接連結又は融合される。2つのペプチド配列は、それらが互いに直接接続される場合には直接連結されており、又は2つの領域を連結するリンカー若しくは他の構造が存在する場合には間接的に連結されている。リンカーは、2つの異なるペプチド配列又はドメインに直接連結することができる。
本明細書で使用される場合、「可変領域」及び「可変ドメイン」という用語は、相補性決定領域(CDR、例えば、CDR L1、CDR L2、CDR L3、CDR H1、CDR H2、及びCDR H3)及びフレームワーク領域(framework region、FR)のアミノ酸配列を含む抗体の軽鎖及び重鎖の部分を指す。本開示において使用される方法によれば、CDR及びFRに割り当てられるアミノ酸位置は、Kabatに従って定義される(Sequences of Proteins of Immunological Interest、5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD.(1991)を参照されたい)。この番号付けシステムを使用して、実際の直鎖状アミノ酸配列は、可変領域のCDR(本明細書で更に定義される)若しくはFRの短縮又はそれらへの挿入に対応する、より少ない又は追加のアミノ酸を含み得る。例えば、重鎖可変領域は、CDR H2の残基52の後に単一の挿入された残基(すなわち、Kabatによる残基52a)と、重鎖FRの残基82の後に挿入された残基(例えばKabatによる残基82a、82b、82c等)とを含み得る。残基のKabat番号付けは、所与の抗体に対して、その抗体の配列と「標準」Kabat番号付け配列とを相同領域でアライメントすることにより、決定することができる。
本明細書で使用される場合、「相補性決定領域」及び「CDR」という用語は、配列が超可変であり、かつ/又は構造的に定義されたループを形成する抗体可変ドメイン又は可変領域の領域を指す。CDRは、超可変領域としても知られている。軽鎖及び重鎖可変領域は、各々3つのCDRを有する。軽鎖可変領域は、CDR L1、CDR L2、及びCDR L3を含有する。重鎖可変領域は、CDR H1、CDR H2、及びCDR H3を含有する。各CDRは、Kabatによって定義される相補性決定領域由来のアミノ酸残基(すなわち、軽鎖可変領域における約残基24~34(CDR L1)、50~56(CDR L2)及び89~97(CDR L3)、並びに重鎖可変領域における約残基31~35(CDR H1)、50~65(CDR H2)及び95~102(CDR H3)を含み得る。
本明細書で使用される場合、「FcRn」という用語は、IgG抗体、例えば、IgG1抗体のFc領域に結合する新生児Fc受容体を指す。例示的なFcRnは、UniProt ID番号P55899を有するヒトFcRnであり、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。ヒトFcRnは、IgGの再利用のために、構成的に内在化されたIgGに結合し、それを細胞表面に戻して輸送することによって、IgGの半減期の維持に関与すると考えられている。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、重鎖又は軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、scFv形式の重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、重鎖及び軽鎖は、グリシン/セリン又はグリシン/アラニンリンカーなどのペプチドリンカーで連結される。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、M281である。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブである。いくつかの実施形態では、M281及びニポカリマブは、同じアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、M281及びニポカリマブは、同じ重鎖及び軽鎖アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、M281及びニポカリマブは、同じ可変重鎖及び可変軽鎖アミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「M281」及び「ニポカリマブ」は、同じ抗体を指し、互換的に使用することができる。好ましい実施形態では、抗FcRn抗体は、M281である。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、M281(ニポカリマブ)であり得る。いくつかの実施形態では、ニポカリマブは、配列:
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)を含むか、又はそれからなる軽鎖と、
配列:
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号2)を含むか、若しくはそれからなる重鎖と、を含むか、又はそれらからなる。
いくつかの実施形態では、抗体は、(a)配列番号1と少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%同一である軽鎖配列であって、CDR L1が、配列TGTGSDVGSYNLVS(配列番号3)を含み、CDR L2が、配列GDSERPS(配列番号4)を含み、CDR L3が、配列SSYAGSGIYV(配列番号5)を含む、軽鎖配列と、(b)配列番号2と少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%同一である重鎖配列であって、CDR H1が、配列TYAMG(配列番号6)を含み、CDR H2が、配列SIGASGSQTRYADS(配列番号7)を含み、CDR H3が、配列LAIGDSY(配列番号8)を含む、重鎖配列とを有する。いくつかの実施形態では、ニポカリマブは、配列番号2に示される配列を含むか又はそれからなる重鎖を含むか又はそれからなり、配列番号2は、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号2は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。いくつかの実施形態では、ニポカリマブは、C末端リジン(K)残基を欠く配列を含むか又はそれからなる重鎖を含むか又はそれからなる。いくつかの実施形態では、ニポカリマブは、446位のC末端リジン(K)残基を欠く配列を含むか又はそれからなる重鎖を含むか又はそれからなる。
いくつかの実施形態では、抗体重鎖は、配列番号2と少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%同一であり、1つ又は2つ以上のアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含み、アミノ酸置換は、配列番号2の配列に対してA23V又はS30Rであり得る(Kabat番号付けによる)。いくつかの実施形態では、抗体軽鎖は、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%同一であり、1つ又は2つ以上のアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体は、QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVL(配列番号9)と少なくとも95%、97%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域は、TGTGSDVGSYNLVS(配列番号3)の配列を有するCDR L1、GDSERPS(配列番号4)の配列を有するCDR L2、SSYAGSGIYV(配列番号5)の配列を有するCDR L3を含有する。いくつかの実施形態では、抗体は、EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSS(配列番号10)と少なくとも95%、97%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域は、TYAMG(配列番号6)の配列を有するCDR H1、SIGASGSQTRYADS(配列番号7)の配列を有するCDR H2、及びLAIGDSY(配列番号8)の配列を有するCDR H3を含有する。
抗体は、CDRの外側(すなわち、フレームワーク領域(FR))にアミノ酸の置換、付加、及び/又は欠失を更に含有してもよい。アミノ酸の置換、付加、及び/又は欠失は、1つ又は2つ以上のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれ超)の置換、付加、及び/又は欠失であり得る。アミノ酸の置換、付加、及び/又は欠失は、8個以下、7個以下、6個以下、5個以下、4個以下、3個以下、又は2個以下の単一アミノ酸の置換、付加、及び/又は欠失であり得る。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの配列に対して、以下のアミノ酸置換:A23V、S30Rのうちのいずれか1つ又は2つ以上を更に含み得る(Kabat番号付けによる)。
いくつかの実施形態では、抗体は、例えば、エフェクター機能の低下、例えば、補体依存性細胞溶解(complement-dependent cytolysis、CDC)、抗体依存性細胞媒介性細胞溶解(antibody-dependent cell-mediated cytolysis、ADCC)、及び/若しくは抗体依存性細胞媒介性食作用(antibody-dependent cell-mediated phagocytosis、ADCP)の低下、並びに/又はB細胞殺滅の低下をもたらす、抗体の定常領域(例えば、Fc領域)におけるアミノ酸置換、付加、及び/又は欠失を含み得る。定常領域は、抗体の、その標的への結合には直接関与しないが、抗体依存性細胞毒性に抗体が関係するなど、様々なエフェクター機能を示す。いくつかの実施形態では、抗体は、ナチュラルキラー(natural killer、NK)細胞上のヒト補体因子C1q及び/又はヒトFc受容体への結合の減少(すなわち、結合の不在)を特徴とする。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒトFcγRI、FcγRIIA、及び/又はFcγRIIIAへの結合の減少(すなわち、結合の不在)を特徴とする。CDC、ADCC、ADCP、及び/又はB細胞殺滅などの抗体依存性エフェクター機能を変更又は低減するために、抗体は、IgGクラスのものであってもよく、1つ又は2つ以上のアミノ酸置換E233、L234、G236、D265、D270、N297、E318、K320、K322、A327、A330、P331、及び/又はP329(EUシステムによる番号付け)を含有してもよい。いくつかの実施形態では、抗体は突然変異L234A/L235A又はD265A/N297Aを含有する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、297位でアグリコシル化される。得られたエフェクターのない(effectorless)抗体は、補体又はFc受容体への結合(すなわち、補体C1q結合)をほとんど示さず、低いCDC能力を示す。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、TGTGSDVGSYNLVSの配列(配列番号3)を有するCDR L1、GDSERPSの配列(配列番号4)を有するCDR L2、SSYAGSGIYVの配列(配列番号5)を有するCDR L3、NYAMGの配列(配列番号12)を有するCDR H1、SIGASGAQTRYADSの配列(配列番号14)を有するCDR H2、及びLAIGDSYの配列(配列番号8)を有するCDR H3を含有する。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、TGTGSDVGSYNLVSの配列(配列番号3)を有するCDR L1、GDSERPSの配列(配列番号4)を有するCDR L2、SSYAGSGIYVの配列(配列番号5)を有するCDR L3、TYAMGの配列(配列番号4)を有するCDR H1、SIGASGGQTRYADSの配列(配列番号15)を有するCDR H2、及びLAIGDSYの配列(配列番号8)を有するCDR H3を含有する。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列を有する配列を含み、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSV MHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号2)の配列を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号2に示される配列を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号2は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号2)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号2に示される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号2に対して少なくとも90%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGSSGAQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号23)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号23に示される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号24)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号24に示される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSNYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGAQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号25)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号25に示される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGGQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号26)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号26に示される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含み、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSV MHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号2)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号2に示される配列に対して少なくとも90%、95%、98%、又は99%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号2に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含み、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGSSGAQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号23)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号23に示される配列に対して少なくとも90%、95%、98%、又は99%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号23に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含み、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号24)の配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号24に示される配列に対して少なくとも90%、95%、98%、又は99%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号24に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含み、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSNYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGAQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号25)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号25に示される配列に対して少なくとも90%、95%、98%、又は99%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号25に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含み、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGGQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号26)の配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は重鎖を有し、重鎖は、配列番号26に示される配列に対して少なくとも90%、95%、98%、又は99%の同一性を有する配列を含み、C末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号26に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有する配列は、446位にC末端リジン(K)残基を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの配列に対して少なくとも95%、97%、99%、又は100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの配列に対して少なくとも95%、97%、99%、又は100%の同一性を有する配列を含み、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの446位にC末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、単離された抗体の軽鎖は、配列番号1の配列に対して少なくとも95%、97%、99%、又は100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、配列番号2のうちのいずれか1つのアミノ酸配列に対して5、4、3、2又は1個以下の単一アミノ酸置換を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、単離された抗体の重鎖は、配列番号2のうちのいずれか1つのアミノ酸配列に対して5、4、3、2又は1個以下の単一アミノ酸置換を有する配列を含み、446位にC末端リジン(K)残基を更に含む。いくつかの実施形態では、単離された抗体の軽鎖は、配列番号1の配列に対して5、4、3、2又は1個以下の単一アミノ酸置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの配列に対して、以下のアミノ酸置換:A23V、S30R(EU番号付けによる)のいずれか1つ又は2つ以上を更に含む。いくつかの実施形態では、単離された抗体は、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの配列に対して、以下のアミノ酸置換:A23V、S30R(EU番号付けによる)のいずれか1つ又は2つ以上を更に含み、配列番号2、23~26のうちのいずれか1つの446位にC末端リジン(K)残基を更に含む。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、配列番号2のうちのいずれか1つの配列と比較して、残基446にC末端リジンを含有しない。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列を含むか、又はそれからなり、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSV MHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号2)の配列を含むか、又はそれからなる。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列を含むか、又はそれからなり、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGSSGAQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号23)の配列を含むか、又はそれからなる。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列を含むか、又はそれからなり、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGSQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号24)の配列を含むか、又はそれからなる。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列を含むか、又はそれからなり、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSNYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGAQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号25)の配列を含むか、又はそれからなる。
いくつかの実施形態では、単離された抗体は、軽鎖及び重鎖を有し、軽鎖は、
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTGSDVGSYNLVSWYQQHPGKAPKLMIYGDSERPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYAGSGIYVFGTGTKVTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHKSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS(配列番号1)の配列を含むか、又はそれからなり、
重鎖は、
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMGWVRQAPGKGLEWVSSIGASGGQTRYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLAIGDSYWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYASTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号26)の配列を含むか、又はそれからなる。
本明細書で使用される場合、「同一性パーセント(%)」という用語は、配列を整列させ、必要に応じてギャップを導入して最大同一性パーセントを達成した後の、参照配列、例えば例えば、野生型抗FcRn抗体のアミノ酸(又は核酸)残基と同一である候補配列、例えば、本開示の抗FcRn抗体のアミノ酸(又は核酸)残基のパーセンテージを指す(すなわち、最適なアラインメントのために候補配列及び参照配列の一方又は両方にギャップを導入することができ、比較目的のために非相同配列を無視することができる)。同一性パーセントを決定する目的のためのアライメントは、当該技術分野における技能の範囲内である様々な方法、例えば、BLAST、ALIGN、又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピューターソフトウェアを使用して達成することができる。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。いくつかの実施形態では、所与の参照配列に対する、所与の参照配列との、又は所与の参照配列に対抗する所与の候補配列のアミノ酸(又は核酸)配列同一性パーセント(代替的に、所与の参照配列に対する、所与の参照配列との、又は所与の参照配列に対抗するある特定のアミノ酸(又は核酸)配列同一性パーセントを有するか、又は含む所与の候補配列と言い換えることができる)は、以下のように計算され、
100×(A/Bの割合)
Aは、候補配列及び参照配列のアラインメントにおいて同一であるとスコア付けされたアミノ酸(又は核酸)残基の数であり、Bは、参照配列中のアミノ酸(又は核酸)残基の総数である。候補配列の長さが参照配列の長さと等しくないいくつかの実施形態では、参照配列に対する候補配列のアミノ酸(又は核酸)配列同一性パーセントは、候補配列に対する参照配列のアミノ酸(又は核酸)配列同一性パーセントと等しくない。
いくつかの実施形態では、候補配列との比較のために整列された参照配列は、候補配列が、候補配列の全長又は候補配列の連続アミノ酸(又は核酸)残基の選択された部分にわたって50%~100%の同一性を示すことを示し得る。比較目的のために整列される候補配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、例えば、少なくとも40%、例えば、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は100%である。候補配列の位置が、参照配列の対応する位置と同じアミノ酸(又は核酸)残基で占有されているとき、その位置において分子は同一である。位置は、置換、欠失、又は挿入によって変更され得る。置換、欠失、又は挿入は、ある特定の数のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又はそれ超)を含み得る。「n」個以下のアミノ酸の置換、欠失、又は挿入を記載する場合、これは、置換、欠失、又は挿入が、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又は「n」個のアミノ酸を含むことを意味する。置換、欠失、又は挿入の数は、全配列のパーセント(例えば、1%、5%、10%、15%、20%又はそれ超)を含むことができ、置換、欠失、又は挿入の数は、全配列中のアミノ酸の5%、10%、15%、20%又はそれ超を変化させる。
いくつかの実施形態では、抗体のFcドメインは、フコシル化されない。本明細書に記載される全ての方法のいくつかの実施形態では、抗体のFcドメインは、グリコシル化されない。本明細書に記載される全ての方法のいくつかの実施形態では、抗体は、エフェクター機能を欠く。本明細書に記載される全ての方法のいくつかの実施形態では、抗体は、IgG1抗体である。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブ、RVT-1401(HL161)、ロザノリキシズマブ(UCB7665)、ALXN1830、ABY-039、又はエフガルチギモドである。RVT-1401(HL161BKNとも称される)は、国際公開第2020097099号に記載されており、ロザノリキシズマブは、国際公開第2014019727号に記載されており、エフガルチギモド(ARGX-113)は国際公開第2015100299号に更に記載されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、本明細書で提供される抗FcRn抗体のうちのいずれかのバイオシミラーである。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、抗FcRn抗体を小児対象又は患者に投与することを含む。「小児対象」又は「小児患者」という用語は、互換的に使用することができる。いくつかの実施形態では、小児対象は、2~18歳未満である。いくつかの実施形態では、小児対象は、2~12歳未満である。いくつかの実施形態では、小児対象は、12歳未満~18歳未満である。いくつかの実施形態では、小児対象は、18歳未満又は16歳~17歳と定義される青年である。いくつかの実施形態では、小児対象は、12~15歳と定義される10代である。いくつかの実施形態では、小児対象は、2~11歳と定義される小児である。
小児集団における重症筋無力症は、3つのカテゴリーに分類される:1)一過性新生児重症筋無力症、2)若年性重症筋無力症(若年性MG)、及び3)先天性筋無力症候群(CMS)。若年性MGは、神経筋接合部の構造成分に対する自己抗体が神経筋伝達を妨害する自己免疫障害である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、抗FcRn抗体を、一過性新生児重症筋無力症と診断された小児対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、抗FcRn抗体を、若年性重症筋無力症(若年性MG)と診断された小児対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、抗FcRn抗体を、先天性筋無力症候群(CMS)と診断された小児対象に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体を投与することを含み、抗FcRn抗体は、配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、この投与が、患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%減少させ、小児重症筋無力症が、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体を投与することを含み、抗FcRn抗体は、配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、この投与は、患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減し、小児重症筋無力症は一過性新生児重症筋無力症である。
いくつかの実施形態では、治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体を投与することを含み、抗FcRn抗体は、配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、この投与が、患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減し、小児重症筋無力症が若年性重症筋無力症である、方法が提供される。
いくつかの実施形態では、治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体を投与することを含み、抗FcRn抗体は、配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、この投与が、患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減し、小児重症筋無力症が先天性重症筋無力症症候群である、方法が提供される。
いくつかの実施形態では、抗体は、5~60mg/mlの抗体を含む医薬組成物の一部として投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、60mg/kgである初回用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、30mg/kgである初回用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、60mg/kgである初回負荷用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、30mg/kgである初回負荷用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、約5mg/kg~約60mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約60mg/kg、又は約30mg/kg~約60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、約5mg/kg、約15mg/kg、約30mg/kg、約45mg/kg、又は約60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、正確に又は約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、又は60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、単回用量で、又は初回負荷用量及び維持用量で投与される。いくつかの実施形態では、初回負荷用量及び維持用量は、同じ用量である。いくつかの実施形態では、負荷用量及び維持用量は、同じ用量ではない。いくつかの実施形態では、負荷用量は、約5mg/kg~約60mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約60mg/kg、又は約30mg/kg~約60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、負荷用量は、60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、負荷用量は、30mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、維持用量は、約5mg/kg~約60mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約60mg/kg、又は約30mg/kg~約60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、維持用量は、約5mg/kg、約15mg/kg、約30mg/kg、約45mg/kg、又は約60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、維持用量は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、又は60mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、維持用量は、15mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、負荷用量は、約30mg/kgの用量及び約15mg/kgの維持用量で投与される。いくつかの実施形態では、負荷用量は、30mg/kgの用量及び15mg/kgの維持用量で投与される。
いくつかの実施形態では、抗体は、毎週、2週間毎、又は毎月投与される。いくつかの実施形態では、初回用量は、毎週又は2週間毎の用量とは異なる。いくつかの実施形態では、用量は、投与されるたびに同じである。いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも毎週、2週間毎、3週間毎、又は4週間毎(すなわち、1ヶ月に1回)に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で毎月投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15mg/kgの維持用量で毎月投与される。
いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~60mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~60mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~60mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~60mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~60mg/kgの維持用量で毎月投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~30mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~30mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~30mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~30mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約5~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約5~30mg/kgの維持用量で毎月投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約15~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15~30mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約15~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15~30mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約15~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15~30mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約15~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15~30mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約15~30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約15~30mg/kgの維持用量で毎月投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約60mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で毎月投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で毎週投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で3週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、抗体の第1の注入は、約30mg/kgの負荷用量で投与され、抗体の第2の注入は、約30mg/kgの維持用量で毎月投与される。いくつかの実施形態では、追加の注入は、約5~60mg/kgの維持用量で行われる。いくつかの実施形態では、追加の注入は、約5~30mg/kgの維持用量で行われる。いくつかの実施形態では、追加の注入は、約15~30mg/kgの維持用量で行われる。いくつかの実施形態では、追加の注入は、約15mg/kgの維持用量で行われる。いくつかの実施形態では、追加の注入は、約30mg/kgの維持用量で行われる。いくつかの実施形態では、注入(第1、第2、及び/又は追加を含む)は、2週間毎、3週間毎、4週間毎、又は毎月投与される。いくつかの実施形態では、方法は、初回(負荷)用量に続いて、隔週(例えば、2週間毎)の維持用量を含む。いくつかの実施形態では、方法は、初回(負荷)用量に続いて、3週間毎の維持用量を含む。いくつかの実施形態では、方法は、初回(負荷)用量に続いて、4週間毎の維持用量を含む。いくつかの実施形態では、方法は、初回(負荷)用量に続いて、毎月の維持用量を含む。いくつかの実施形態では、初回用量は、隔週維持用量よりも高い。いくつかの実施形態では、初回用量は、隔週維持用量と同じである。
いくつかの実施形態では、抗体又は医薬組成物の投与は、約30~90分にわたって行われる。いくつかの実施形態では、投与は、約15~60分にわたって行われる。いくつかの実施形態では、投与は、約15~約30分以内に行われる。いくつかの実施形態では、投与は、約15~約45分以内に行われる。いくつかの実施形態では、投与は、約15~約90分以内に行われる。いくつかの実施形態では、投与は、約15~約120分以内に行われる。いくつかの実施形態では、投与は、約15分、約30分、約45分、約60分、約90分、又は約120分以内に行われる。
いくつかの実施形態では、組成物は、非経口投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、静脈内又は皮下投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、腹腔内、皮内、又は筋肉内投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、静脈内投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、皮下投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、注入ポンプを使用して投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、自己注射器を使用して投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、パッチポンプ注射器を使用して投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、ウェアラブル注射器を使用して投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、Sorrel(商標)ポンプを使用して投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、米国特許第9,943,642号(その全体が本明細書に組み込まれる)におけるものなどのポンプを使用して投与される。
特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~60mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量として投与され、続いて5~60mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量として投与され、続いて5~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量として投与され、続いて、4週間毎に15~30mg/kgの維持用量として投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて15mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において全身性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。
特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~60mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて15mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において一過性新生児重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。
特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~60mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて15mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において若年性重症筋無力症を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。
特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~60mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて15mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において先天性筋無力症候群(CMS)を治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。
特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~60mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は5~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15~30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~60mg/kgの負荷用量、続いて5~60mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、5~30mg/kgの負荷用量、続いて5~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、15~30mg/kgの負荷用量、続いて15~30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は30mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、治療有効量のニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブの治療有効量は15mg/kgである。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて15mg/kgの維持用量として2週間毎に投与される。特定の実施形態では、治療を必要とする小児対象において、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法は、ニポカリマブを小児対象に静脈内投与することを含み、ニポカリマブは、30mg/kgの負荷用量、続いて30mg/kgの維持用量として4週間毎に投与される。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、トレハロース、又はポリソルベートのうちの1つ又は2つ以上を含む。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、有効成分、並びに有効成分を投与方法に好適なものにするための1つ又は2つ以上の賦形剤及び希釈剤を含有する医薬製剤又は薬学的製剤を指す。本開示の医薬組成物は、抗FcRn抗体と適合する薬学的に許容される成分を含む。医薬組成物は、静脈内若しくは皮下投与のための水性形態、又は経口投与のための錠剤若しくはカプセル形態であってもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、静脈内投与に好適である。いくつかの実施形態では、組成物は、皮下投与に好適である。
いくつかの実施形態では、治療用タンパク質として抗FcRn抗体を含有する本発明の医薬組成物は、静脈内投与、非経口投与、皮下投与、筋肉内投与、動脈内投与、髄腔内投与、又は腹腔内投与のために製剤化され得る。いくつかの実施形態では、医薬組成物はまた、経口、経鼻、スプレー、エアロゾル、直腸、又は膣投与のために製剤化されてもよく、又はそれらを介して投与されてもよい。注射用製剤については、様々な有効な薬学的担体が当技術分野で公知である。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、医薬組成物中の賦形剤又は希釈剤を指す。薬学的に許容される担体は、製剤の他の成分と適合性でなければならず、レシピエントに有害であってはならない。本開示において、薬学的に許容される担体は、Fc構築物に適切な薬学的安定性を提供しなければならない。担体の性質は、投与様式によって異なる。例えば、静脈内投与の場合、水性溶液担体が一般に使用され、経口投与の場合、固体担体が好ましい。
本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、小児対象若しくは患者において所望の生物学的効果を誘導することにおいて、又は本明細書に記載の状態若しくは障害を有する患者を治療することにおいて有効な量、例えば、薬学的用量を指す。本明細書では、「治療有効量」は、単独で又は他の治療薬と組み合わせて一回服用されるか、又は任意の投与量若しくは経路で摂取されるかのいずれかで、所望の治療効果を与える量として解釈され得ることも理解されたい。
本明細書で使用される場合、「より多くない」という用語は、以下の量を指す。これは整数の量であってもよい。例えば、2つ以下の置換は、0、1、又は2つの置換を指すことができる。
本明細書で使用される場合、「治療」又は「治療すること」という用語は、特定の疾患又は状態を低減すること、減少させること、そのリスクを減少させること、又はその副作用を減少させることを指す。低減すること、減少させること、リスクを減少させること、又は副作用を減少させることは、治療を受けなかった小児対象、例えば、対照、ベースライン、又は既知の対照レベル若しくは測定と比較してである。
したがって、いくつかの実施形態では、小児対象において、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、全身型重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、一過性重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、若年性重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、先天性重症筋無力症症候群(CMS)である。いくつかの実施形態では、小児対象は、gMG、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせに対する安定した治療に対して最適以下の応答を有する小児対象である。いくつかの実施形態では、gMG、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせのための安定した治療は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、グルココルチコステロイド、及び免疫抑制剤を含む。いくつかの実施形態では、免疫抑制剤は、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル/ミコフェノール酸、メトトレキサート、シクロスポリン、タクロリムス、及びシクロホスファミドから選択される。いくつかの実施形態では、方法は、抗FcRn抗体を小児対象に投与することを含む、医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブ、RVT-1401(HL161)、ロザノリキシズマブ(UCB7665)、ALXN1830、ABY-039、又はエフガルチギモドである。いくつかの実施形態では、抗体はニポカリマブである。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、本明細書で提供されるとおりである。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症について治療される小児対象は、重症筋無力症を有する小児対象の改善又は状態を評価するために使用することができる、以下のアッセイ、スコア、又は基準のうちの1つ又は2つ以上における改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、一過性重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、若年性重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、先天性重症筋無力症症候群(CMS)である。いくつかの実施形態では、小児対象は、以下のうちの1つ又は2つ以上の改善を示す:重症筋無力症の日常生活動作(Myasthenia Gravis-Activities of Daily Living、MG-ADL)スコア、定量的重症筋無力症(Quantitative Myasthenia Gravis、QMG)スコア、欧州生活の質5次元若年者(European Quality of Life 5-Dimension Youth、EQ-5D-Y)ツール、重症筋無力症生活の質(MG-QoL15r)スコア、神経学的生活の質(Neuro-QoL)疲労スコア、小児生活の質インベントリ(Pediatric Quality of Life Inventory、PedsQL)、EQ-5D-5Lスコア、EQ-5D-5Yスコア、米国重症筋無力症財団(Myasthenia Gravis Foundation of America、MGFA)スケール、患者の全般的印象重症度(patient global impression of severity、PGI-S)スコア、及び患者の全般的印象の変化(patient global impression of change、PGI-C)スコア。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、又は一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせについて処置されている小児対象は、1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症の治療を受けている対象は、1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症又は中等度~重度の活動性重症筋無力症の治療を受けている対象は、1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、若年性重症筋無力症の治療を受けている対象は、1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、一過性新生児重症筋無力症の治療を受けている対象は、1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、先天性重症筋無力症症候群(CMS)の治療を受けている対象は、1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、低減は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、若しくは90%である。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清IgGを血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgGをベースラインの少なくとも90%低減した。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgGをベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgGをベースラインの少なくとも70%低減する。いくつかの実施形態では、低減した免疫グロブリンのアイソタイプは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清IgG1を血清IgG1のベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG1をベースラインの少なくとも90%低減した。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG1をベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG1をベースラインの少なくとも70%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清IgG2を血清IgG2のベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG2をベースラインの少なくとも90%低減した。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG2をベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG2をベースラインの少なくとも70%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清IgG3を血清IgG3のベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG3をベースラインの少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG3をベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG3をベースラインの少なくとも70%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清IgG4を血清IgG4のベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG4をベースラインの少なくとも90%低減した。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG4をベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、患者における血清IgG4をベースラインの少なくとも70%低減する。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症の治療を受けている小児対象は、自己抗体の低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症の治療を受けている対象は、自己抗体の低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、一過性新生児重症筋無力症の治療を受けている対象は、自己抗体の低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、若年性重症筋無力症の治療を受けている対象は、自己抗体の低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、先天性重症筋無力症症候群(CMS)の治療を受けている対象は、自己抗体の低減を有するか又は示す。いくつかの実施形態では、低減は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。いくつかの実施形態では、低減した自己抗体は、抗アセチルコリン受容体(AChR)、抗筋特異的キナーゼ(MuSK)、抗低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質4(LRP4)、抗アグリン、抗タイチン、抗Kv1.4、抗リアノジン受容体、抗コラーゲンQ、及び抗コルタクチンからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、自己抗体は、抗AChR又は抗MuSK抗体である。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を、抗AChR抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも95%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも85%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも75%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも50%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも25%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも95%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも90%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも85%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも80%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも75%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも50%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも25%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、抗AChR抗体を抗AChR抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減し、抗MuSK抗体を抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを、血清アルブミンのベースラインの最大で18%、最大で16%、最大で14%、最大で12%、最大で10%、最大で8%、最大で6%、最大で4%、又は最大で2%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で18%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で16%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で14%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で12%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で10%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で8%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で6%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で4%低減する。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体の投与は、血清アルブミンを血清アルブミンのベースラインの最大で2%低減する。
いくつかの実施形態では、小児対象はまた、M281に加えて追加の治療薬で治療される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ピリドスチグミン、ピリドスチグミン臭化物(Mestinon)、ネオスチグミン、プレドニゾン、アザチオプリン(Imuran)、ミコフェニレートモフェチル(CellCept)、タクロリムス(Prograf)、メトトレキサート、シクロスポリン(Sandimmune、Neoral)、及びシクロホスファミド(Cytoxan、Neosar)、リツキシマブ(Rituxan)、エクリズマブ(Soliris)、IVIg、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、M281と同時に又は連続して(前又は後に)投与される。
いくつかの実施形態では、方法は、抗FcRn抗体を小児対象に投与することを含む、医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブ、RVT-1401(HL161)、ロザノリキシズマブ(UCB7665)、ALXN1830、ABY-039、又はエフガルチギモドである。いくつかの実施形態では、抗体はニポカリマブである。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、本明細書で提供されるとおりである。いくつかの実施形態では、小児対象は、重症筋無力症を有するか、又は有すると疑われる。好ましい実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブである。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症を有する小児対象への抗FcRn抗体の投与は、眼筋無力症、眼瞼下垂、咀嚼困難、嚥下障害、構音不能、発声障害、呼吸困難、口を閉じた状態に保つことができないこと、悲しみ又は眠気の出現、頭部を直立に保つことが困難であること、二重視、構音不能、嚥下困難、表情の変化、息切れ、腕の衰弱、手の衰弱、指の衰弱、脚の衰弱、首の衰弱を治療又は改善する。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療は、MG進行の臨床マーカーの改善を含む。これらのマーカーには、日常生活プロファイルのMG活性(MG activity of daily living profile、MG-ADL)、及び疾患重症度に関する定量的重症筋無力症(quantitative Myasthenia Gravis、QMG)スコアが含まれる。ある特定の実施形態では、MG-ADLは、MGの改善を測定するための主要目的である。
MG-ADLは、MG小児対象における日常生活動作(activities of daily living、ADL)の関連症状及び機能的パフォーマンスに焦点を当てた8点アンケートである。MG-ADLの8項目は、MGからの影響に関連する眼(2項目)、眼球(3項目)、呼吸器(1項目)、及び粗大運動又は四肢(2項目)障害に続発する障害を評価するために、元の13項目QMGの症状ベースの構成要素から導出される。この機能状態尺度において、各応答は、0(正常)~3(最も重篤)に等級付けされる。総MG-ADLスコアの範囲は、0~24である。患者のMG-ADLにおける臨床的に意味のある改善は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後のスコアにおける2ポイント以上の低減であろう。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、経時的に又は治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後に重症筋無力症の日常生活動作(MG-ADL)スコアのベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、MG-ADLスコアのベースラインからの変化は、MG-ADLスケール上で2ポイント以上である。
現在のQMGスコアリングシステムは、13項目:眼(2項目)、顔面(1項目)、眼球(2項目)、粗大運動(6項目)、体軸(1項目)、及び呼吸器(1項目)からなり、各々0~3に等級付けされ、3が最も重度である。総QMGスコアの範囲は、0~39である。QMGスコアリングシステムは、MGの治療法の客観的評価であると考えられ、センチネル筋群の定量的試験に基づく。より高いスコアは、より多くの衰弱を示した。QMGは、訓練された資格のある医療専門家(例えば、医師、医師助手、診療看護師、看護師)によって投与されることが好ましい。QMGは、可能であれば、研究全体を通して所与の小児対象に対して同じ医療専門家によって投与されることが好ましく、研究全体を通してほぼ同じ時刻に行われることが好ましい。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の22、23、及び24週間後にQMGスコアのベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、最後の用量の投与後に経時的に、QMGスコアにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも2、3、4、5、6、7、又は8ポイント以上の低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも2ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも3ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも4ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも5ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも6ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも7ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの8ポイント以上の低減である。
15項目の重症筋無力症生活の質スケール(15-item Myasthenia Gravis Qualify of Life、MG-QoL15)は、MGを有する対象に特化した健康関連の生活の質評価手段である。MG-QoL15は、障害及び能力障害の対象の知覚、並びに疾患発現が忍容される程度についての情報を提供し、投与及び解釈が容易であるように設計されることが好ましい。MG-QoL15は、対象によって完了される。合計スコアは0~60の範囲であり、スコアが高いほど、MG関連の機能不全の程度が大きく、MG関連の機能不全に対する不満が大きいことを示す。MG-QoL15を使用して、MGと共に生活することに関連する対象の制限を評価することが好ましい。15項目の各々は、30の最大スコアで、「過去数週間にわたる」想起期間に基づいて3点スケールで対象によって評価された。より高いスコアは、より多くの制限を示した。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後にMG-QoL15スコアのベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、最後の用量の投与後に経時的に、MG-QoL15スコアにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
米国重症筋無力症財団の臨床分類(MGFA)を使用して、対象のMG重症度を評価することができる。システムは、クラスI(眼筋衰弱のみ)からクラスV(対象が挿管されている)までの範囲の疾患重症度の5つのクラスを含む。クラスII~IVは各々、どの筋肉群が主に影響を受けるかに基づいて、2つのサブクラスに更に分けられる。MGFAは、訓練された資格のある医療専門家(例えば、医師、医師助手、診療看護師、看護師)によって投与されることが好ましく、可能であれば、研究全体を通して所与の対象について同じ人によって評価されることが好ましい。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後にMGFA分類のシフトを経験する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている患者は、最後の用量の投与後に経時的なMGFA分類のシフトを経験する。いくつかの実施形態では、シフトは、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、若しくは80%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、神経学的生活の質(Neuro-QoL-疲労)の変化を経験する。Neuro-QoL-疲労は、全ての項目に関して対象によって記入される、信頼性があり効果的な短い19項目の疲労調査である。より高いスコアは、より重い疲労及び活動に対するMGのより大きな影響を示す。患者のNeuro-QoL-疲労スコアにおける臨床的に著しい改善は、治療後、又は最後の用量の投与後の経時的なスコアの減少に反映される。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後にNeuro-QoL-疲労スケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている患者は、最後の用量の投与後に経時的に、Neuro-疲労スケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、Neuro-QoL-疲労におけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、EuroQol五次元5レベル生活の質アンケート(5Q-5D-5L)における変化を経験する。EQ-5D-5Lは、EuroQol群によって開発された健康状態の標準化された尺度であり、臨床的及び経済的な評価のための健康に関する単純な一般的尺度を提供する。健康関連の生活の質の尺度としてのEQ-5D-5Lは、5つの次元:運動性、セルフケア、日常活動、疼痛/不快感、不安/うつ病に関して健康を定義する。各次元は、「問題なし」(1)、「いくつかの問題」(2)、「深刻な問題」(3)の3つの順序レベルの深刻度を有する。全体的な健康状態は、5桁の数字として定義される。5次元分類によって定義される健康状態は、健康状態を定量化する対応する指標スコアに変換することができ、ここで-0.594は「重度の問題」を表し、1は「問題なし」を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、EQ-5D-5Lスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、EQ-5D-5Lスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、EQ-5D-5Lスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。EQ-5D-Yは、健康状態の尺度として使用するための標準化された子供に優しい手段であり、主に子供及び青年による自己完了のために、又は子供の介護者によって完了される代理のバージョンによって設計されている。EQ-5D-Y記述システムは、以下の5つの次元を含む。移動性;自分の世話(洗濯及び身じたく);普段の活動;痛み又は不快感;及び心配又は不満を感じること。5つの次元の各々は、知覚される問題の3つのレベル(問題なしを示すレベル1、いくつかの問題を示すレベル2、多くの問題を示すレベル3)に分けられる(EuroQol 2021;EuroQol 2019)。参加者は、「今日」の健康に最も良く一致する応答を考慮して、5次元の各々について答えを選択する。記述システムは、健康状態として表すことができる。質問表を完成するのにかかる時間は、年齢、健康状態、及び設定によって異なるが、約1分であろう。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、患者の全般的な変化の印象度スケール(PGI-C)の変化を経験する。PGI-Cは、7点リッカートスケールでの治療に対する応答の患者立脚型の評価である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、PGI-Cスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、PGI-Cスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、PGI-Cスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、患者の全般的な重症度の印象度スケール(PGI-S)の変化を経験する。患者の全般的な重症度の印象度(PGI-S)は、特定の状態の重症度を格付けするために使用され得るグローバルインデックスである(単一状態スケール)。これは、臨床医に直感的に理解可能な、単純で、直接的で、使いやすいスケールである。PGI-Sは、患者に、彼らの尿路状態が現在1(正常)~4(重度)のスケールでどの程度であるかを評価するように求める単一の質問である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、PGI-Sスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、PGI-Sスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、PGI-Sスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている患者は、コロンビア自殺重症度評価スケール(C-SSRS)における変化を経験する。C-SSRSは、患者の希死念慮の程度を、「希死念慮なし」から「特定の計画及び意図を伴う活発な希死念慮」までの範囲の尺度で評価するために使用される。(Posner 2011)
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、C-SSRSスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、C-SSRSスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、C-SSRSスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている患者は、小児生活の質インベントリスケール(PedsQL)における変化を経験する。PedsQL測定モデルは、健康な小児及び青年並びに急性及び慢性の健康状態を有する者における健康関連の生活の質(HRQOL)を測定するためのモジュール式アプローチである。PedsQL測定モデルは、ジェネリックコアスケール及び疾患特異的モジュールの両方を1つの測定システムにシームレスに統合する。23項目のPedsQLジェネリックコアスケールは、世界保健機関によって記述された健康のコア次元、及び役割(学校)機能を測定するように設計された。PedsQLは、5~7歳、8~12歳、及び13~18歳の子供及び若者に利用可能なバージョンで、子供及び若者によって完了され得る。2~4歳、5~7歳、8~12歳、及び13~18歳の子供には、親による評価バージョンが利用可能である。PedsQLインベントリは、完了するのに約5分かかり、訓練された管理者によって導入された後、親、子供、及び8~18歳の若者によって自己投与され得る。より若い子供の場合、及び特別な状況における代替として、臨床医は、指示及び全ての項目を子供又は若者に対して一語一語読むのであれば、インベントリを行うことができる。PedsQLジェネリックコアスケール上の項目を逆スコア化し、0~100スケールに変換する。より高いスコアは、より良好な健康関連の生活の質を示す:0(「全くない」)=100、1(「ほとんどない」)=75、2(「時々」)=50、3(「頻繁に」)=25、及び4(「ほとんど常に」)=0。使用したバージョン:10代は、13~18歳の小児について急性バージョンを報告する。親は、8~12歳の子供について急性バージョンを報告する。親は、5~7歳の小児について急性バージョンを報告し、親は、2~4歳の幼児について急性バージョンを報告する。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、PedsQLスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、PedsQLスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法によって治療されている小児患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、PedsQLスケールにおけるベースラインからの変化を経験する。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
本明細書で提供されるように、いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体を含む医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、重症筋無力症に罹患している小児患者に投与するための抗FcRn抗体を含む医薬組成物であって、抗FcRn抗体が約1mg/kg~約100mg/kg、又は約5mg/kg~約60mg/kgの治療有効量で2週間毎に患者に投与される、医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、全身型重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、一過性重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、若年性重症筋無力症である。いくつかの実施形態では、重症筋無力症は、先天性重症筋無力症症候群(CMS)である。いくつかの実施形態では、小児対象は、gMGのための安定な療法に対して最適以下の応答を有する対象である。いくつかの実施形態では、gMGのための安定な療法は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、グルココルチコステロイド、及び免疫抑制剤を含む。いくつかの実施形態では、免疫抑制剤は、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル/ミコフェノール酸、メトトレキサート、シクロスポリン、タクロリムス、及びシクロホスファミドから選択される。いくつかの実施形態では、方法は、抗FcRn抗体を小児対象に投与することを含む、医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブ、RVT-1401(HL161)、ロザノリキシズマブ(UCB7665)、ALXN1830、ABY-039、又はエフガルチギモドである。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、ニポカリマブである。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、治療有効量の抗FcRn抗体を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、治療有効量の抗FcRn抗体を含む。好ましい実施形態では、抗FcRn抗体は、好ましくはニポカリマブである。いくつかの実施形態では、治療有効量は、約1mg/kg~約100mg/kg、約5mg/kg~約60mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約60mg/kg、約15mg/kg~約30mg/kg、又は約30mg/kg~約60mg/kgの抗FcRn抗体である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、又は約60mg/kgである。いくつかの実施形態では、治療有効量は30mg/kgである。いくつかの実施形態では、治療有効量は15mg/kgである。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、毎週、2週間毎、又は毎月投与される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、初回負荷用量及び維持用量として対象に投与され、約1mg/kg~約100mg/kg、約5mg/kg~約60mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約60mg/kg、約15mg/kg~約30mg/kg、又は約30mg/kg~約60mg/kgの用量の抗FcRn抗体を含む初回負荷用量を含み、約5mg/kg~約45mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約45mg/kg、又は約30mg/kg~約45mg/kgの用量の抗FcRn抗体を含む維持用量を対象に投与する。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、初回負荷用量及び維持用量として対象に投与され、30mg/kgの用量の抗FcRn抗体を含む初回負荷用量を含み、15mg/kgの用量の抗FcRn抗体を含む維持用量を対象に投与する。好ましい実施形態では、抗FcRn抗体は、好ましくはニポカリマブである。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、MG-ADLスコア、QMGスコア、MG-QoL15rスコア、Neuro-QoL-疲労スコア、EQ-5D-5Lスコア、EQ-5D-5Yスコア、MGFAスケール、PGI-Cスコア、PGI-Sスコア、及びPedsQLスコアの改善を示す。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するか、又は眼筋無力症、眼瞼下垂、咀嚼困難、嚥下障害、構音不能、発声障害、呼吸困難、口を閉じた状態に保つことができないこと、悲しみ又は眠気の出現、頭部を直立に保つことが困難であること、二重視、構音不能、嚥下困難、表情の変化、息切れ、腕の衰弱、手の衰弱、指の衰弱、脚の衰弱、首の衰弱を改善する。
いくつかの実施形態では、小児患者への医薬組成物の投与は、患者における1つ又は2つ以上の免疫グロブリンアイソタイプ又は総IgGの低減を示す。いくつかの実施形態では、アイソタイプは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgM又はIgEである。いくつかの実施形態では、低減は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、若しくは80%である。いくつかの実施形態では、低減した免疫グロブリンのアイソタイプは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgM若しくはIgE、又はそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施形態では、小児患者への医薬組成物の投与は、患者における自己抗体の低減を示す。いくつかの実施形態では、自己抗体は、抗アセチルコリン受容体(AChR)、抗筋特異的キナーゼ(MuSK)、抗低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質4(LRP4)、抗アグリン、抗タイチン、抗Kv1.4、抗リアノジン受容体、抗コラーゲンQ、及び抗コルタクチンからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、低減は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、医薬組成物はまた、ニポカリマブに加えて追加の治療薬と共に投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ピリドスチグミン、ピリドスチグミン臭化物(Mestinon)、ネオスチグミン、プレドニゾン、アザチオプリン(Imuran)、ミコフェニレートモフェチル(CellCept)、タクロリムス(Prograf)、メトトレキサート、シクロスポリン(Sandimmune、Neoral)、及びシクロホスファミド(Cytoxan、Neosar)、リツキシマブ(Rituxan)、エクリズマブ(Soliris)、IVIg、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、ニポカリマブと同時に又は連続して(前又は後に)投与される。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、小児患者は、MG-ADLスコアにおけるベースラインからの変化を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、MG-ADLスケールにおいて2ポイント以上のMG-ADLスコアにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、小児患者への医薬組成物の投与は、経時的に、又は小児患者への医薬組成物の第1の用量の投与の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後に、ACRスコアによって測定される患者の改善をもたらす。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、QMGスコアにおけるベースラインからの変化を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、最後の用量の投与後に経時的なQMGスコアにおけるベースラインからの変化を示す。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも2、3、4、5、6、7、又は8ポイント以上の低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも2ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも3ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間の治療、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも4ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも5ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも6ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの少なくとも7ポイントの低減である。いくつかの実施形態では、ベースラインからの変化は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は医薬組成物の最後の用量の投与後の経時的な患者のQMGスコアの8ポイント以上の低減である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、MG-QoL15スコアにおけるベースラインからの変化を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、最後の用量の投与後に経時的に、MG-QoL15スコアにおけるベースラインからの変化を示す。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、MGFA分類のシフトを示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与により、患者は、医薬組成物の最後の用量の投与後に経時的にMGFA分類のシフトを示す。いくつかの実施形態では、シフトは、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、若しくは80%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後に、Neuro-QoL-疲労スケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、最後の用量の投与後の経時的にNeuro-QoL-疲労スケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、Neuro-QoL-疲労におけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせに、EQ-5D-5Lスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、EQ-5D-5Lスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、EQ-5D-5Lスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせに、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、EQ-5D-5Yスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、PGI-Cスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、PGI-Cスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症を治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、PGI-Cスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、PGI-Sスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、PGI-Sスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、PGI-Sスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、C-SSRSスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、C-SSRSスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、C-SSRSスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、PedsQLスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、PedsQLスケールにおけるベースラインからの変化は、改善を示す。いくつかの実施形態では、重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせを治療するための小児患者への医薬組成物の投与は、治療の2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び24週間後、又は最後の用量の投与後に経時的に、PedsQLスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。いくつかの実施形態では、変化は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、1~20%、5~20%、5~25%、10~30%、15~35%、20~40%、40~60%、又は約若しくは少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%である。
いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、抗体で治療された後、総コレステロール、高密度リポタンパク質(high-density lipoprotein、HDL)、推定低密度リポタンパク質(low-density lipoprotein、LDL)、及びトリグリセリドのレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、M281である。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、抗体で治療された後、総コレステロールのレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、抗体で治療された後、高密度リポタンパク質(HDL)のレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、抗体で治療された後、推定低密度リポタンパク質(LDL)のレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、抗体で治療された後、トリグリセリドのレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、M281で治療された後、総コレステロールのレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、M281で治療された後に高密度リポタンパク質(HDL)のレベルの著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、M281で治療された後、推定低密度リポタンパク質(LDL)のレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体で重症筋無力症、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群(CMS)、又はそれらの任意の組み合わせの治療を受けている対象は、M281で治療された後、トリグリセリドのレベルの臨床的に著しい増加を経験しない。
いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、抗体を含む医薬組成物の投与後に、総コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)、計算された低密度リポタンパク質(LDL)、及びトリグリセリドのレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、著しい増加は、臨床的に著しい増加である。いくつかの実施形態では、抗FcRn抗体は、M281である。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、抗体を含む医薬組成物の投与後に、総コレステロールのレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、抗体を含む医薬組成物の投与後に、高密度リポタンパク質(HDL)のレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、抗体を含む医薬組成物の投与後に、計算された低密度リポタンパク質(LDL)のレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、抗体を含む医薬組成物の投与後に、トリグリセリドのレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、M281を含む医薬組成物の投与後に、総コレステロールのレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、M281を含む医薬組成物の投与後に、高密度リポタンパク質(HDL)のレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、M281を含む医薬組成物の投与後に、推定低密度リポタンパク質(LDL)のレベルを著しく増加させない。いくつかの実施形態では、患者への医薬組成物の投与は、M281を含む医薬組成物の投与後に、トリグリセリドのレベルを著しく増加させない。
本明細書で使用される場合、「著しく増加させない」という句は、総コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)、推定低密度リポタンパク質(LDL)、又はトリグリセリドのレベル(測定値)に関して使用される場合、本明細書で提供される抗体又は組成物の投与前(ベースライン)のレベルと比較して、任意の増加が30%未満であることを意味する。本明細書で使用される場合、「臨床的に著しい増加を経験しない」という句は、総コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)、推定低密度リポタンパク質(LDL)、又はトリグリセリドのレベル(測定値)に関して使用される場合、本明細書で提供される抗体又は組成物の投与前(ベースライン)のレベルと比較して、任意の増加が30%未満であることを意味する。いくつかの実施形態では、増加は、25%、20%、15%、10%、又は5%未満である。いくつかの実施形態では、増加は、約1~約30%、約5%~約25%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約5%~約15%、約5%~約20%、約10%~約20%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、又は約30%以下である。
本明細書で使用される場合、ベースラインに関する「変化」という用語は、対象が、本明細書で提供される抗FcRn抗体で処置される前の対象の状態、スコア、症状などと比較して改善を有することを指す。
「ベースライン」は、本明細書で提供されるものを含む抗FcRn抗体などの治療薬で治療される前の対象を指す。
本明細書で提供されるように、いくつかの実施形態では、症状又は状態の改善は、治療の開始の24週間後に生じると言われる。それらの改善が治療の開始の24週間後に測定可能であるかどうかを決定することに言及するが、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される改善又は変化は、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、及び24週間以内に生じる。いくつかの実施形態では、変化又は改善は、少なくとも2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、及び24週間続く。
いくつかの実施形態では、重症筋無力症の治療を受けている対象は、治療を必要とする対象である。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、文脈で明確に指示されない限り、単数形「a」、「an」、及び「the」は、複数形の言及を含む。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、数値が近似値であり、小さな変動が、開示される実施形態の実施に著しく影響を及ぼさないことを意味する。数値限定が使用される場合、文脈によって別様に示されない限り、「約」は、数値が±10%変動し得、開示される実施形態の範囲内に留まり得ることを意味する。
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」(並びに「含む(comprise)」、「含む(comprises)」及び「含んだ(comprised)」などの含む(comprising)の任意の形式)、「有する(having)」(並びに「有する(have)」及び「有する(has)」などの有する(having)の任意の形式)、「含む(including)」(並びに「含む(includes)」及び「含む(include)」などの含む(including)の任意の形式)、又は「含有する(containing)」(並びに「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」などの含有する(containing)の任意の形式)は包括的であるか又は制約がなく、追加の列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。用語「含む(comprising)」を記載する任意の組成物又は方法はまた、列挙された成分又は要素からなる(consisting)、からなる(consisting of)、又は本質的にからなる(consisting essentially of)ような組成物も記載すると理解されるべきである。
本明細書で使用される場合、用語「個体」、「対象」、又は「患者」は、互換的に使用することができ、マウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、又はヒトなどの霊長類などの哺乳動物を含む任意の動物を意味する。本明細書中で使用される場合、用語「哺乳動物」は、齧歯類(すなわち、マウス、ラット、又はモルモット)、サル、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ブタ、又はヒトを意味する。いくつかの実施形態において、この哺乳類はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、小児対象である。
本明細書中で使用される場合、句「治療を必要とする」は、対象が特定の方法又は治療の必要性を有すると特定されたことを意味する。いくつかの実施形態では、特定は、任意の診断手段によるものであり得る。本明細書に記載される方法及び治療のいずれかにおいて、対象は、治療を必要とし得る。いくつかの実施形態では、対象は、特定の疾患、障害、又は状態が蔓延している環境にいる、又は環境に移動している。
本明細書で使用される場合、句「XからYまでの整数」は、端点を含む任意の整数を意味する。例えば、句「1~5の整数」は、1、2、3、4、又は5を意味する。
以下の実施例は、本明細書に記載される化合物、組成物及び方法の例示であるが、これらに限定されない。当業者に知られている他の適切な修正及び適合は、以下の実施形態の範囲内である。
他の実施形態
本開示は、その特定の実施形態に関連して説明されているが、更なる修正が可能であり、本出願は、一般に原理に従い、本開示からのそのような逸脱を含む、任意の変形、使用、又は適応を包含することが意図され、本開示が関係し、本明細書で先に説明された本質的な特徴に適用され得る、当該技術分野における既知又は慣習的な実践内にあることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される実施形態はまた、以下を含むが、これらに限定されない。
1.治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法であって、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体を投与することを含み、抗FcRn抗体が、
配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、
配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、
投与が、患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減し、
小児重症筋無力症が、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、方法。
2.小児重症筋無力症が一過性新生児重症筋無力症である、実施形態1に記載の方法。
3.小児重症筋無力症が若年性重症筋無力症である、実施形態1に記載の方法。
4.小児重症筋無力症が先天性重症筋無力症症候群である、実施形態1に記載の方法。
5.重鎖が、配列番号2の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖が、配列番号1の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、実施形態1に記載の方法。
6.重鎖が、配列番号10の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、軽鎖が、配列番号9の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態1に記載の方法。
7.重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列を含み、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列を含む、実施形態1に記載の方法。
8.重鎖が、配列番号10のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、軽鎖が、配列番号9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態1に記載の方法。
9.投与が、静脈内又は皮下である、実施形態1~8のいずれか1つに記載の方法。
10.投与が、約10mg/ml~約60mg/mlの抗FcRn抗体、約20mM~約30mMのリン酸ナトリウム、約20mM~約30mMの塩化ナトリウム、約80mg/ml~約100mg/mlのトレハロース、及び約0.1%w/v~約0.005%w/vのポリソルベート80を含む医薬組成物を投与することを含む、実施形態1~9のいずれか1つに記載の方法。
11.初回負荷用量が、約60mg/kg又は約30mg/kgである、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
12.維持用量が、約15mg/kg又は約30mg/kgである、実施形態1~11のいずれか1つに記載の方法。
13.維持用量が、
初回負荷用量の投与の1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、又は1か月後、及び
先行する維持用量の投与の1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、又は1か月後投与される、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法。
14.
初回負荷用量が、約30分~約90分以内に小児患者に注入され、
維持用量が、約15~約60分以内に小児患者に注入される、実施形態1~13のいずれか1つに記載の方法。
15.血清IgGが、IgG1、IgG2、IgG3、若しくはIgG4、又はそれらの任意の組み合わせであり、低減が、ベースラインの少なくとも20%、又はベースラインの少なくとも30%である、実施形態1~14のいずれか1つに記載の方法。
16.抗FcRn抗体の投与が、血清アルブミンを、血清アルブミンのベースラインの最大で18%、最大で16%、最大で14%、最大で12%、最大で10%、最大で8%、最大で6%、最大で4%、又は最大で2%低減する、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
17.投与が、血清自己抗体を低減し、
自己抗体が、抗アセチルコリン受容体(AChR)、抗筋特異的キナーゼ(MuSK)、抗低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質4(LRP4)、抗アグリン、抗タイチン、抗Kv1.4、抗リアノジン受容体、抗コラーゲンQ、及び抗コルタクチンからなる群から選択され、
低減が、血清自己抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%である、実施形態1~16のいずれか1つに記載の方法。
18.抗FcRn抗体の投与が、抗AChR抗体を、抗AChR抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する、実施形態17に記載の方法。
19.抗FcRn抗体の投与が、抗MuSK抗体を、抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する、実施形態17又は18のいずれか1つに記載の方法。
20.患者が、MG-ADLスコア、QMGスコア、Neuro-QoL-疲労スコア、EQ-5D-5Yスコア、PGI-Cスコア、PGI-Sスコア、PedsQLスコア、又はそれらの任意の組み合わせにおけるベースラインからの変化を達成する、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法。
21.小児患者への抗FcRn抗体の投与が、対象における総コレステロール、HDL、推定LDL、及びトリグリセリドのレベルを、抗FcRn抗体の投与前のレベルと比較して著しく増加させない、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
22.小児重症筋無力症に罹患している小児患者に投与するための、抗FcRn抗体を含む医薬組成物であって、
抗FcRn抗体が、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量で小児患者に静脈内又は皮下投与され、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の抗FcRn抗体が投与され、
抗FcRn抗体が、
配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、
配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、
小児重症筋無力症が、一過性新生児重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、医薬組成物。
23.初回負荷用量が、約60mg/kg又は約30mg/kgであり、維持用量が、約15mg/kg又は約30mg/kgである、実施形態22に記載の医薬組成物。
24.小児重症筋無力症が一過性新生児重症筋無力症である、実施形態22の医薬組成物。
25.小児重症筋無力症が若年性重症筋無力症である、実施形態22の医薬組成物。
26.小児重症筋無力症が先天性重症筋無力症症候群である、実施形態22の医薬組成物。
以下の実施例は、本明細書に記載される方法及び組成物の例示であるが、これらに限定されない。当業者に知られている他の適切な修正及び適合は、以下の実施形態の範囲内である。
実施例1.研究デザイン。進行中の安定した標準治療に対して不十分な臨床応答を有するgMGを有する小児対象(2歳から18歳未満)における、研究薬の薬物動態(PK)、薬力学(PD)、安全性、忍容性、有効性、及び静脈内ニポカリマブの活性を評価するための第2/3相非盲検多施設研究。
28日間までのスクリーニング期間は、スクリーニング評価を行うのに充分な時間を可能にし、研究適格性を決定する。
2つの年齢コホートの各々に6人ずつ、合計12人の対象が提案された:コホート1)≧12歳~<18歳、及びコホート2)≧2歳~<12歳。
実薬治療段階は、コホート1及び2を含み、これらは、盲検化されておらず、研究固有の包含基準及び除外基準を満たす全ての男性及び女性の小児対象に対して非盲検であり得る。研究集団は、全身性筋力低下を伴うgMGの診断を受けたことがあり、進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有し、スクリーニング時に米国重症筋無力症財団(MGFA)臨床分類クラスII a/b、III a/b又はIV a/bによって定義されるgMGの臨床基準を満たす少年及び少年から構成される。更に、参加者は、gMG関連病原性自己抗体(抗AChR及び/又は抗MuSK)についての陽性血清学的試験を有するであろう。
小児患者は、以下のために研究から除外される:1)治験責任医師の意見において、研究への参加者の完全な参加を妨げ得るか、又は参加者の安全性若しくは研究結果の有効性を危うくし得る、重篤な及び/若しくは制御されていない肝臓、胃腸、腎臓、肺、心臓血管、精神、神経若しくは筋骨格障害、又は検査所見の異常を含む任意の他の医学的障害の病歴を有する場合。2)彼/彼女のgMGの治療に関連しない何らかの確認された若しくは疑われる臨床的免疫不全症候群を有するか、又は参加者において存在しないことが確認される場合を除いて、先天性若しくは遺伝性免疫不全の家族歴を有する場合。3)スクリーニング時にMGFAクラスI疾患若しくはMGクリーゼ(MGFAクラスV)の存在、スクリーニングの1ヶ月以内のMGクリーゼの病歴、又は定性の筋力低下(及び/又は「バーンアウト」MG)を有する場合。4)栄養上の必要性のために胃管に依存するか、又は人工呼吸器に依存する場合。5)未切除の胸腺腫/悪性胸腺腫に対して放射線又は化学治療を積極的に受けている場合。過去3年間治療が行われていない安定した良性胸腺腫(例えば、ステージI又はIIa)を有する参加者は、スポンサーの医療モニターとの議論後に許可され得る。6)スクリーニング前12ヶ月以内に胸腺除去を受けたことがあるか、又は研究の積極的治療段階の間に胸腺除去が計画される場合。7)研究評価の精度に干渉し得る、MG以外のなんらかの神経障害(任意の慢性神経変性疾患、意識レベルの変化、認知症、精神状態の異常、大きな先天性神経障害、Lambert-Eaton筋無力症候群、薬物誘発性MG、又は遺伝性筋無力症候群が挙げられるが、これらに限定されない)を現在有するか、又は病歴を有する場合。8)現在、悪性腫瘍を有するか、又はスクリーニング前の3年前以内に悪性腫瘍の病歴(適切に治療され、初回研究介入実施前の少なくとも3ヶ月間[最小で12週間として定義される]に再発のエビデンスがない、限局性基底細胞癌及び/又は扁平上皮癌皮膚癌、又は、治療され、初回研究介入実施前の少なくとも3ヶ月間に再発のエビデンスがない、インサイチュの子宮頸部上皮内癌を除く)を有する場合。9)ニポカリマブ又はその賦形剤に対する既知のアレルギー、過敏症、又は不耐性を有する場合(IBを参照)。10)治療用タンパク質(例えば、モノクローナル抗体)に対するアナフィラキシーなどの以前の重篤な即時型過敏症反応が示されている場合。11)スクリーニングの12週間以内に心筋梗塞、不安定虚血性心疾患、又は脳卒中を経験している場合。12)事前/併用治療:現在、IgG Fc関連タンパク質治療薬、又は因子若しくは酵素補充を含むFcコンジュゲート治療薬を服用している場合。研究介入の最初の投与前6ヶ月以内にリツキシマブを受けた場合。スクリーニング前の3ヶ月以内に生ワクチンを受けたか、又は研究中若しくは研究介入の最後の投与後少なくとも3ヶ月以内に生ワクチンを受ける必要があることが知られている場合。ベースラインの前4週間以内に血漿交換療法、免疫吸着療法、又はIVIgを受けた場合。用量がベースラインの前に少なくとも4週間安定であり、研究中に安定なままであると予想される場合を除いて、経口又は非経口コルチコステロイドを必要とする別の医学的状態を有する場合。吸入コルチコステロイド、関節内コルチコステロイド、局所コルチコステロイド又は眼コルチコステロイドは除外されない。薬物が少なくとも6ヶ月間使用されている場合を除いて、免疫抑制剤を必要とする別の医学的状態を有し、用量は、ベースラインの前に少なくとも3ヶ月間安定であり、薬物及び用量は、研究の間、安定なままであると予想される場合。以前にニポカリマブを受けていた場合。13)感染症又は感染症の素因:スクリーニング前8週間以内に、非経口抗感染薬及び/若しくは入院を必要とする日和見感染(例えば、肺炎、胆道感染、憩室炎、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染、サイトメガロウィルス、ニューモシスティス症、アスペルギルス症など)を含む重症感染症を有し、並びに/又は治験責任医師によって重篤/臨床的に有意であると評価される場合。参加者は、8週間の除外期間が経過した後に再スクリーニングされ得る。慢性感染(例えば、気管支拡張症、慢性骨髄炎、慢性腎盂腎炎)を有するか、又は抗感染薬(例えば、抗菌薬、抗ウイルス薬)による慢性治療を必要とする場合。B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus、HBV)感染試験陽性である場合。以下の状態のうちの1つを満たす場合を除いて、C型肝炎ウイルス(HCV)に対する抗体に対して血清陽性である場合:抗ウイルス治療を完了してから少なくとも24週間後にHCV RNAについて陰性であると定義される治療成功歴を有し、スクリーニング時に陰性HCV RNA試験結果を有すること、又は血清陽性である一方で、スクリーニングの少なくとも24週間前にHCV RNA試験結果が陰性であり、スクリーニング時にHCV RNA試験が陰性であること。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)1若しくはHIV2抗体陽性である履歴、又はスクリーニング時のHIV検査で陽性。
研究は、最大4週間のスクリーニング期間、24週間の積極的治療段階、及び長期延長(LTE)段階からなる。
コホート1は、治験薬治療のPK、PD、安全性及び活性を評価するために青年(12歳~18歳未満)を登録する。全ての参加者がコホート1に登録されてから12週間後に、中間分析でPK、PD、及び安全性データを評価し、許容可能であれば、コホート2(2歳~12歳未満の参加者)における試験を開始する。一旦、青年が登録されると、2歳~12歳未満のより若い対象が登録され得る。全ての対象に、2週間毎に15~30分間にわたるIV注入を介して治験薬を投与する。研究のコホート1の参加者は、単回30mg/kg負荷用量、続いて2週間毎[q2w]に15mg/kgを受ける。コホート2の投薬は、中間分析の時点で利用可能な全ての現存するPK及びPDデータ(第1相~第3相研究からの成人データ及びこの研究のコホート1からの青年データを含む)に基づいてモデル化される。合計で少なくとも12人の対象が研究され、2つの年齢コホート(青年及びより若い子供)の各々において少なくとも6人である。
研究期間は24週間であり、研究完了後に長期延長(long term extension、LTE)に参加する選択肢があり、早期に中止するか、又は研究を完了した後にLTEに参加しない対象は、登録を終了した8週間後に安全性評価を受ける。LTEは、およそ104週間(約2年)の期間であると予想される。研究のLTE段階における全てのコホート1参加者は、治験責任医師の裁量に基づいて、ニポカリマブ注入q2w(15mg/kg)若しくはq4w(30mg/kg)を受けるか、又はバックグラウンド併用薬を変更する選択肢を有する。LTE段階中にコホート2の参加者の用量及びレジメンを変更するための選択肢をモデル化し、中間分析の時点で利用可能な全ての現存するPK及びPDデータ(第1相~第3相研究からの成人データ及びこの研究のコホート1からの青年データを含む)に基づく。他の投薬レジメンは、使用されるべきではない。早期に中止するか、又は研究を完了した後にLTEに参加しない参加者は、研究介入の最後の注入から8週間後に安全性追跡来院を受ける。
gMGを有する小児参加者における治験薬のPK及びPDを評価するために、血液試料を、この研究における選択された来院時に収集する。免疫原性評価のための血清試料は、この研究における選択された来院時に収集される。バイオマーカー試料は、治験薬の作用機序を評価するために収集されるか、又は介入に対して異なって応答する集団サブグループを特定するのに役立ち得る。
積極的治療段階の期間(24週間)は、ニポカリマブの作用機序及び成人第2相研究の結果に基づく活性及び安全性の評価に十分であると予想され、成人第2相研究の結果は、早くも2週目にMG-ADLに対する有効性を実証し、57日目(成人第2相研究における一次評価時点)まで持続する。ニポカリマブの効果の維持、及びニポカリマブの長期安全性は、LTE段階において更に評価される。
一次研究パラメータ/研究の結果:進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有するgMGを有する2歳から18歳未満の小児参加者における全血清IgGに対するニポカリマブの効果。進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有するgMGを有する2歳から18歳未満の小児参加者におけるニポカリマブによる治療の安全性及び忍容性。進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有するgMGを有する2歳から18歳未満の小児参加者におけるニポカリマブの薬物動態。全ての主要PK及びIgGエンドポイントを、評価可能な集団について、及び各年齢コホート(2歳以上12歳未満、又は12歳以上18歳未満)について、経時的に記述的に要約する。
二次エンドポイントは以下を含む。重症筋無力症の日常生活動作(MG-ADL)有効性スコアにおけるベースラインからの変化によって測定される、gMGにおけるニポカリマブの活性。定量的重症筋無力症(QMG)有効性スコアにおけるベースラインからの変化によって測定される、gMGにおけるニポカリマブの活性。欧州生活の質5次元若年者(EQ-5D-Y)ツールによって測定される、生活の質に対する効果。神経学的生活の質(Neuro-QoL)小児疲労スコアによって測定される疲労に対する効果。全ての二次エンドポイントを、評価可能な集団について、及び各年齢コホート(2歳以上12歳未満、又は12歳以上18歳未満)について、経時的に記述的に要約する。
探索的エンドポイントは、以下を含む。PK-PDモデルによって評価されたニポカリマブの用量、ニポカリマブのPK、全血清IgG、MG-ADLスコア及びQMGスコアの間の関係。自己抗体レベル(抗AChR及び抗MuSK)に対するニポカリマブ治療の効果。小児生活の質インベントリ(PedsQL)によって測定される健康関連の生活の質に対する効果。全ての探索的エンドポイントを、各年齢コホート(2歳以上12歳未満、又は12歳以上18歳未満)について、経時的に記述的に要約する。
安全性評価には、AE及びSAEの収集、併用薬の使用、臨床検査(化学、血液学、脂質プロファイル、尿検査、並びに総血清IgG及びジフテリア/破傷風に対するワクチン力価の試験を含む)、ECG、バイタルサイン、身体検査及びタナー病期分類が含まれる。尿妊娠検査は、妊娠の可能性がある少女に対してのみ行われる。加えて、希死念慮の出現を、コロンビア自殺重症度評価スケール(C-SSRS)を使用して評価する。重症又は重篤な感染症、低アルブミン血症の事象(<20g/L)、及び日和見感染症は、特に興味深い有害事象(AESI)と考えられる。
実施例2.ニポカリマブは安全であり、gMGを有する患者において十分に忍容される。小児対象は、ニポカリマブによる治療の前に、身体検査、C-SSRS、バイタルサイン、12誘導ECG、尿検査のうちの1つ又は2つ以上を利用して評価される。加えて、血液及び血清を、探索的バイオマーカー分析、Ig型分析、及び臨床検査評価のために収集する。進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有する重症筋無力症を有する対象又はgMGを有する対象を、ニポカリマブによる治療の前に、身体検査、C-SSRS、バイタルサイン、12誘導ECG、尿検査、血液及び血清評価検査を利用して評価して、ベースラインスコアを生成する。対象に、ニポカリマブを単回用量で、又は負荷用量及び維持用量を2週間毎に24週間投与する。24週間後、及び研究全体を通して、バイタルサイン、臨床検査値、及びC-SSRSスコアの変化について対象を評価する。
実施例3.静脈内投薬のモデル化。M281の様々な投薬レジメンは、青年患者からの臨床データに基づいてモデル化される。重症筋無力症の日常生活動作(MG-ADL)に対する様々な投薬レジメンの影響をモデル化した。モデル化された用量には、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kgがある。このモデル化に基づいて、より若い患者のための投薬レジメンが導出される。
実施例4.抗FcRn抗体による重症筋無力症の治療は、MG-ADLスケールのベースラインからの変化をもたらす。小児対象は、ニポカリマブによる治療の前に、重症筋無力症-日常生活動作(MG-ADL)スケールを利用して評価される。進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有する重症筋無力症を有する対象又はgMGを有する対象を、ニポカリマブによる治療の前にMG-ADLを利用して評価して、MG-ADLスコアを生成する。対象に、ニポカリマブを単回用量で、又は負荷用量及び維持用量を2週間毎に24週間投与する。24週間後、及び研究全体を通して、1日目、1週目、2週目、3週目、4週目、6週目、8週目、12週目、16週目、18週目、20週目、22週目、23週目、及び24週目に、対象をMG-ADLスコアの変化について評価する。24週間後、及び研究全体を通して、対象は、MG-ADLスケールを使用して評価され、MG-ADLスケールにおいてベースラインからの変化を達成することが見出される。
実施例5.抗FcRn抗体による重症筋無力症の治療は、QMG及びMG-QoL15rスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。対象は、ニポカリマブによる治療の前に、QMG及びMG-QoL15rスケールを利用して評価される。進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有する重症筋無力症を有する対象又はgMGを有する対象を、ニポカリマブによる治療の前にQMG及びMG-QoL15rを利用して評価して、QMG及びMG-QoL15rスコアを生成する。対象に、ニポカリマブを単回用量で、又は負荷用量及び維持用量を2週間毎に24週間投与する。24週間後、及び研究全体を通して、1日目、2週目、4週目、8週目、12週目、16週目、20週目、22週目、及び24週目に、対象をQMG及びMG-QoL15rスコアの変化について評価する。24週間後、及び研究全体を通して、対象は、QMG及びMG-QoL15rスケールを使用して評価され、QMG及びMG-QoL15rスケールにおいてベースラインからの変化を達成することが見出される。
実施例6.抗FcRn抗体による重症筋無力症の治療は、Neuro-QoL-小児疲労、EQ-5D-5Y、MGFA、PGI-C、PGI-S、及びPedsQLスケールにおけるベースラインからの変化をもたらす。小児対象は、ニポカリマブによる治療の前に、Neuro-QoL-小児疲労(より高齢のコホートのみ)、EQ-5D-5Y(より高齢のコホートのみ)、MGFA、PGI-C(より高齢のコホートのみ)、PGI-S(より高齢のコホートのみ)、及びPedsQLスケールを利用して評価する。進行中の安定した標準治療に対する不十分な臨床応答を有する重症筋無力症を有する対象又はgMGを有する対象を、ニポカリマブによる治療の前に、Neuro-QoL-疲労(より高齢のコホートのみ)、EQ-5D-5Y(より高齢のコホートのみ)、MGFA、PGI-C(より高齢のコホートのみ)、PGI-S(より高齢のコホートのみ)、及びPedsQLスケールを利用して評価して、Neuro-QoL-小児疲労(より高齢のコホートのみ)、EQ-5D-5Y(より高齢のコホートのみ)、MGFA、PGI-C(より高齢のコホートのみ)、PGI-S(より高齢のコホートのみ)、及びPedsQLスコアを生成する。小児対象に、ニポカリマブを単回用量で、又は負荷用量及び維持用量を2週間毎に24週間投与する。24週間後、及び研究全体を通して、1日目(PGI-Cを除く)、2週目、4週目、8週目、12週目、16週目、20週目、22週目、及び24週目に、小児対象をNeuro-QoL-疲労、EQ-5D-5Y、PGI-C、PGI-S、及びPedsQLスコアの変化について評価する。24週間後、及び研究全体を通して、1日目及び12週目に、小児対象をMGFAスコアの変化について評価する。24週間後、及び研究全体を通して、小児対象は、Neuro-QoL-小児疲労、EQ-5D-5Y、MGFA、PGI-C、PGI-S、及びPedsQLスケールを使用して評価され、Neuro-QoL-小児疲労、EQ-5D-5Y、MGFA、PGI-C、PGI-S、及びPedsQLスケールにおけるベースラインからの変化を達成することが見出される。
実施例7.ニポカリマブによる小児重症筋無力症の治療は、コレステロールを臨床的に著しいレベルまで上昇させない。総コレステロール及び低密度リポタンパク質(LDL)の上昇が、FcRnアンタゴニストの同じ薬理学的クラスにおけるニポカリマブではない別の実験的抗FcRN抗体で最近報告された。この所見は、スポンサー完了の、進行中のニポカリマブ研究における脂質データのレビューを引き起こした。第1相健康ボランティア及び第2相全身性重症筋無力症研究において、非絶食時平均総コレステロールにおける無症候性の用量依存的な可逆的上昇が、ベースラインの25%まで観察された。2週間毎(Q2W)の60mg/kgの最高用量では、総コレステロールの平均パーセント変化は、投薬開始の1ヶ月以内にベースラインより21%~23%高い安定した最大値まで増加し、最後の用量の1~2ヶ月後にベースラインレベル近くまで減少した。これらの所見の結果として、以下の評価が行われる:1)治療中及び治療外の複数の時点での絶食及び非絶食状態における脂質(総コレステロール、HDL、推定LDL、及びトリグリセリド)についての評価、2)最近の著しい心血管事象を有する患者についての除外基準、3)地域の健康ガイドラインに従う脂質異常管理についての推奨。
実施例8.小児用量の正当化。gMGを有する青年参加者におけるこの第2/3相研究のコホート1について提案された用量レベル及び投薬レジメン(すなわち、1日目に30mg/kg IV負荷用量、続いて2週目から15mg/kg IV q2w維持用量)は、gMGを有する成人参加者における第3相研究について選択された用量レベル及び投薬レジメンに基づいた。成人第3相gMG研究のための用量レベル及び投薬レジメンは、gMGを有する参加者における成人第2相研究からの観察されたデータ、並びに成人第1相及び第2相研究からのデータを使用するIgG及びMG-ADLについての用量反応関係の広範なモデル化及びシミュレーションに基づいた。本研究のコホート2のための投薬は、実施例1において提案されるように、中間分析の時点で利用可能な全ての現存するPK及びPDデータ(第1相~第3相研究からの成人データ及び本研究のコホート1からの青年データを含む)に基づいてモデル化される。成体第2相gMG研究において、急速な用量依存的IgG低下が、全ての用量群において初回用量の1週間後に観察され、最大IgG低下は、60mg/kg単回用量群及び60mg/kg q2w群において2週目に達成された。MG-ADLスコアにおける用量依存的改善もまた観察され、IgG低下とMG-ADLスコアの改善との間の相関を示唆した。重要なことに、ニポカリマブは、全ての用量群にわたって一般に十分に忍容された。集団PK/PD/有効性モデル化分析は、他の有効性及び安全性エンドポイント(血清アルブミン及びコレステロールを含む)に加えて、PK、IgG低下、及びMG-ADLの間の関係を評価するためのニポカリマブ成人第1相及び第2相研究から得られたデータを使用して行われた。結果は、q2w投薬間隔が、q4w投薬間隔と比較した場合に、全てのシミュレートされた用量レベルにおいて、より持続的なIgG低下及びMG-ADL低減を提供することを示した。モデル化及びシミュレーションは、15mg/kg q2w投薬レジメンと30mg/kg q2w投薬レジメンとの間のIgG低下及びMG-ADL低減における数値的差異を示唆したが(モデル予測平均IgG低下は、それぞれ73.8%対79.4%である)、30mg/kg q2wでの追加の5.6% IgG低下は、15mg/kg q2wで予想される改善を超える定常状態トラフでの最小限の追加のMG-ADL改善につながる(図1)。したがって、15mg/kg q2w用量レジメンは、これが、高い満たされていない必要性を有する希少疾患であるため、成人第3相gMG研究のために研究されるべき単一維持用量レジメンとして選択される。より低い用量は、最適以下の有効性をもたらす可能性が高いが、より高い用量は、gMGについて予測されるような有効性の大きな差をもたらさない可能性がある。1日目の30mg/kg IV負荷用量、続いて15mg/kg IV q2w維持用量での予測曝露は、現在利用可能な安全性データに基づいて一般に十分に忍容された成人第2相gMG研究における60mg/kg q2w投薬レジメンから観察されたPK曝露よりも十分に低い。成人第3相gMG研究のために計画された投薬レジメンは、定常状態で平均<20%のアルブミン低下及び<20%の総コレステロール増加を有すると予想される。アルブミン低減及び総コレステロール増加の大きさは、臨床的に有意であるとは予想されず、30mg/kg IV毎週又は60mg/kg IV q2w用量レジメンを用いた以前の成人研究において観察されたものよりも小さい。したがって、成人第3相gMG研究のために提案された用量は、安全であり、十分に忍容されると予想される。gMGを有する青年参加者のための用量レジメンを提案するために、成人からのデータを使用して集団PK/受容体占有率(RO)/IgGモデルを開発し、このモデルを、gMGを有する小児参加者における用量選択に適合させた。文献からのデータに基づいて、適合されたモデルは、1)小児患者におけるより低いクリアランス(CL)及び分布容積(V)(CL及びVは、アロメトリーに従って体重によってスケーリングされた)、並びに2)小児患者におけるベースラインでの年齢及び/又は体重依存的FcRn及びIgG(FcRn及びIgGは、年齢及び/又は体重によってスケーリングされた)を説明した(Hardiansyah 2018)。モデルベースのシミュレーションからの結果は、提案された用量及び投薬レジメンで治療した場合、gMGを有する青年患者と成人患者との間で同等のPK及びIgGプロファイルを実証した(図2)。したがって、成人第3相gMG研究のために選択された用量及び投薬レジメンは、12歳~18歳未満の青年患者におけるこの研究のコホート1にも使用され、用量調整は必要とされない。コホート1の青年参加者がニポカリマブでの治療の最初の12週間を完了した後、PK、PD、及び安全性データを評価するために中間分析を行う。コホート2における小児(2歳~12歳未満)のための用量レジメンは、中間分析の時点で利用可能な全ての現存するPK及びPDデータ(第1相~第3相研究からの成人データ及びこの研究のコホート1からの青年データを含む)を使用したPK-PDモデル化及びシミュレーションに基づいて選択される。暫定的PK-PDモデル化及びシミュレーションにおいて、CL及びVは、体重又は体表面積(body surface area、BSA)によってスケーリングされ、FcRn及びIgGは、年齢、体重、又はBSAによってスケーリングされる。中間分析からの結果に依存して、コホート2の小児について用量調整が必要とされ得る。
本明細書で提供される実施形態及び実施例は、抗FcRn抗体、例えば、限定されないが、ニポカリマブが、本明細書で提供される指標及び転帰のうちの1つ又は2つ以上で測定して、重症筋無力症を治療するのに有効であることを実証する。
本明細書で引用した各々全ての特許、特許出願、及び刊行物の開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。様々な実施形態が特定の態様を参照して開示されているが、これらの実施形態の他の態様及び変更が、実施形態の真の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって考案され得ることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、全てのそのような態様及び同等の変更を含むと解釈されることが意図される。

Claims (26)

  1. 治療を必要とする小児患者において小児重症筋無力症を治療する方法であって、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量の抗FcRn抗体を投与し、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の前記抗FcRn抗体を投与することを含み、前記抗FcRn抗体が、
    配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、
    配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、
    前記投与が、前記患者における血清IgGを、血清IgGのベースラインの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%低減し、
    前記小児重症筋無力症が、一過性新生児型重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、
    方法。
  2. 前記小児重症筋無力症が一過性新生児筋無力症である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記小児重症筋無力症が若年性重症筋無力症である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記小児重症筋無力症が先天性重症筋無力症症候群である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記重鎖が、配列番号2の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記軽鎖が、配列番号1の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記重鎖が、配列番号10の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、前記軽鎖が、配列番号9の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列を含み、前記軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記重鎖が、配列番号10のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、前記軽鎖が、配列番号9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記投与が、静脈内又は皮下である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記投与が、約10mg/ml~約60mg/mlの前記抗FcRn抗体、約20mM~約30mMのリン酸ナトリウム、約20mM~約30mMの塩化ナトリウム、約80mg/ml~約100mg/mlのトレハロース、及び約0.1%w/v~約0.005%w/vのポリソルベート80を含む医薬組成物を投与することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記初回負荷用量が、約60mg/kg又は約30mg/kgである、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記維持用量が、約15mg/kg又は約30mg/kgである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記維持用量が、
    前記初回負荷用量の投与の1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、又は1か月後、及び
    先行する維持用量の投与の1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、又は1か月後に投与される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記初回負荷用量が、約30分~約90分以内に前記小児患者に注入され、
    前記維持用量が、約15~約60分以内に前記小児患者に注入される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記血清IgGが、IgG1、IgG2、IgG3、若しくはIgG4、又はそれらの任意の組み合わせであり、前記低減が、ベースラインの少なくとも20%、又はベースラインの少なくとも30%である、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記抗FcRn抗体の前記投与が、血清アルブミンを、血清アルブミンのベースラインの最大で18%、最大で16%、最大で14%、最大で12%、最大で10%、最大で8%、最大で6%、最大で4%、又は最大で2%低減する、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記投与が、血清自己抗体を低減し、
    前記自己抗体が、抗アセチルコリン受容体(AChR)、抗筋特異的キナーゼ(MuSK)、抗低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質4(LRP4)、抗アグリン、抗タイチン、抗Kv1.4、抗リアノジン受容体、抗コラーゲンQ、及び抗コルタクチンからなる群から選択され、
    前記低減が、血清自己抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記抗FcRn抗体の前記投与が、抗AChR抗体を、抗AChR抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記抗FcRn抗体の前記投与が、抗MuSK抗体を、抗MuSK抗体のベースラインの少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも50%、又は少なくとも25%低減する、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記患者が、MG-ADLスコア、QMGスコア、Neuro-QoL-疲労スコア、EQ-5D-5Yスコア、PGI-Cスコア、PGI-Sスコア、PedsQLスコア又はそれらの任意の組み合わせにおけるベースラインからの変化を達成する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記小児患者への前記抗FcRn抗体の前記投与が、前記患者における総コレステロール、HDL、推定LDL、及びトリグリセリドのレベルを、前記抗FcRn抗体の前記投与前のレベルと比較して著しく増加させない、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 小児重症筋無力症に罹患している小児患者に投与するための、抗FcRn抗体を含む医薬組成物であって、
    前記抗FcRn抗体が、約30mg/kg~約60mg/kgの初回負荷用量で前記小児患者に静脈内又は皮下投与され、続いて約15mg/kg~約30mg/kgの維持用量の前記抗FcRn抗体が投与され、
    前記抗FcRn抗体が、
    配列番号6のHCDR1、配列番号7のHCDR2、及び配列番号8のHCDR3を含む重鎖と、
    配列番号3のLCDR1、配列番号4のLCDR2、及び配列番号5のLCDR3を含む軽鎖と、を含み、
    前記小児重症筋無力症が、一過性新生児型重症筋無力症、若年性重症筋無力症、先天性重症筋無力症症候群、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、
    医薬組成物。
  23. 前記初回負荷用量が、約60mg/kg又は約30mg/kgであり、前記維持用量が、約15mg/kg又は約30mg/kgである、請求項22に記載の医薬組成物。
  24. 前記小児重症筋無力症が一過性新生児筋無力症である、請求項22に記載の医薬組成物。
  25. 前記小児重症筋無力症が若年性重症筋無力症である、請求項22に記載の医薬組成物。
  26. 前記小児重症筋無力症が先天性重症筋無力症症候群である、請求項22に記載の医薬組成物。
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