JP2024515192A - 3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)を含有する組成物並びに当該組成物の製造及び使用方法 - Google Patents

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Abstract

3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)と、1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)と、塩化ビニルモノマー(CH2=CHCl)と、1,1,1-トリフルオロエタン(143a)、ジクロロジフルオロメタン(12)、1-クロロ-1-フルオロエチレン(1131a)、1-クロロ-2-フルオロエチレン(1131)、1,1-ジフルオロエタン(152a)、1-クロロ-2-フルオロエタン(151)、1-クロロ-1-フルオロエタン(151a)、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253fb)、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(254eb)、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン(254fb)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(134a)、1,1,2,2,2-ペンタフルオロプロペン(1225zc)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze)、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン(1242zf)、ジクロロフルオロプロペン(1241)、1,1,3-トリクロロプロペン(1240za)、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)、テトラクロロエチレン(1110)、クロロメタン(40)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)、クロロジフルオロプロペン(1242)、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253db)、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1223xd)、ジクロロジフルオロプロペン(1232)、1,1-ジクロロエチレン(1130a)、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)、及びペンタクロロフルオロエタン(111)のうちの少なくとも1つと、を含む組成物が開示される。

Description

本発明は、3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)組成物を含有する組成物に関する。より具体的には、本開示は、1234zf、1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)、及び塩化ビニルモノマー(CH=CHCl)を含む組成物に関する。
有効冷媒、消火剤、伝熱媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、ガス状誘電体、滅菌剤担体、重合媒体、微粒子除去流体、分散媒、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体としてのヒドロフルオロカーボン(HFC)、例えばヒドロフルオロオレフィンが開示されている。ヒドロフルオロオレフィンは、地球のオゾン層を破壊する恐れのあるクロロフルオロカーボン及びヒドロクロロフルオロカーボンの代替となっている。多くのヒドロフルオロカーボンは、高い地球温暖化係数(GWP)を示す。しかし、ヒドロフルオロオレフィンは、その反応性オレフィン結合により大気寿命が短いので、地球温暖化に大規模には寄与しない。
本開示は、3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)組成物を含む組成物に関する。この組成物は、従来の1243zf、並びに次に1234yfを製造するためのプロセスにおいて使用することができる243db等の他の化合物を製造するための前駆体を代替するために使用することができる。一実施形態では、本発明の1243zf含有組成物は、追加の処理も精製もなしに243dbを製造するために使用することができ、したがって、本発明の組成物は、243dbを作製するための費用効率の高い前駆体を提供することができ、所望であれば、当該243dbの生成物は、1234yfを製造するためのプロセスにおいて使用することができる。
いくつかの態様では、a)3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)と; b)1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)と;c)塩化ビニルモノマー(VCM/1140/CH=CHCl)と;d)1,1,1-トリフルオロエタン(143a)、ジクロロジフルオロメタン(12)、1-クロロ-1-フルオロエチレン(1131a)、1-クロロ-2-フルオロエチレン(1131)、1,1-ジフルオロエタン(152a)、1-クロロ-2-フルオロエタン(151)、1-クロロ-1-フルオロエタン(151a)、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253fb)、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(254eb)、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン(254fb)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(134a)、1,1,2,2,2-ペンタフルオロプロペン(1225zc)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze)、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン(1242zf)、ジクロロフルオロプロペン(1241)、1,1,3-トリクロロプロペン(1240za)、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)、テトラクロロエチレン(1110)、クロロメタン(40)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)、クロロジフルオロプロペン(1242)、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253db)、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1223xd)、ジクロロジフルオロプロペン(1232)、1,1-ジクロロエチレン(1130a)、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)、及びペンタクロロフルオロエタン(111)のうちの少なくとも1つと、を含む組成物が本明細書に開示される。
幾つかの実施形態では、HF及び1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)を含む混合物を気相中でフッ素化触媒と接触させて250fbをフッ素化する組成物が本明細書に開示される。フッ素化触媒の例としては、金属ドーパントを含む又は含まないフッ素化酸化クロムが挙げられる。金属ドーパントは、数ある好適な金属ドーパントの中でも、亜鉛、ニッケル、コバルト、銅、アルミニウムを含み得る。フッ素化触媒は、担持されていてもよく、例えば、数ある中でも、炭素、アルミナ、炭化ケイ素上に担持されていてよい。
前述の実施形態のいずれかによれば、1243zf、263fb、VCM、及び少なくとも1つの化合物を含むか又はそれらから本質的になる組成物も本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、1243zf、263fb、VCM、及び少なくとも1つの化合物を含むか又はそれらからなる組成物も本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、1243zfが約55モル%以上の量で組成物中に存在する組成物も本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、263fbが、モル%で、0超、0超~約100ppm、0超~約50ppm、場合によっては約0.0001%超の量で組成物中に存在する組成物も本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、VCMが、モル%で、0超、0超~約100ppm、0超~約50ppm、場合によっては約0.0001%超、又はそれ以上の量で組成物中に存在する組成物も本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、少なくとも1つの化合物が約0.00001モル%以上の量で組成物中に存在する組成物も本明細書に開示される。
幾つかの実施形態では、3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)を含む組成物を塩素と接触させて、3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)を2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)に塩素化することを含むプロセスが本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、接触が液相又は気相中で行われるプロセスも本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、接触がHFの非存在下で行われるプロセスも本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、接触が、塩素化触媒、及びエネルギー源(例えば、UV光)による照射のうちの少なくとも1つの存在下又は非存在下で行われるプロセスも本明細書に開示される。前述の実施形態のいずれかによれば、高温を使用するプロセスも本明細書に開示され、1つの特定の実施形態では、触媒なしで高温を使用するプロセスも本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、塩素化触媒が、活性炭、アルミナ、クロミア、別の遷移金属の酸化物、遷移金属のハロゲン化物、又はこれらの組み合わせであるプロセスも本明細書に開示される。
前述の実施形態のいずれかによれば、本発明の1243zf組成物は、フルオロシリコーン中間体、フルオロシリコーン流体、及びフルオロシリコーンゴムを作製するために使用することができる(例えば、その開示が参照により本明細書に援用される米国特許第4,798,818号に記載されているように)。
前述の実施形態のいずれかによれば、本発明の1243zf組成物は、HFO-1234yfを作製するための中間体として用いることができる。
様々な実施形態は、単独で、又は互いに組み合わせた状態で使用できる。本発明の他の特徴及び利点は、例として本発明の原理を例示する以下のより詳細な説明から明らかとなるであろう。
上述の一般説明及び以下の「発明を実施するための形態」は、単なる例示及び説明に過ぎず、本発明を制限するものではない。
本明細書で使用するとき、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はこれらの他の任意の変化形は、非排他的な包含を網羅することが意図される。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、これらの要素のみに必ずしも限定されるものではなく、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に対して明示的に記載されていない、又はこれらに固有のものではない、他の要素も含む場合がある。更に、明示的にこれに反する記載がない限り、「又は」は、包括的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下、すなわち、Aが真であり(又は存在し)かつBが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在しない)かつBが真である(又は存在する)、並びにA及びBの両方が真である(又は存在する)のいずれか1つにより満たされる。
移行句「からなる(consisting of)」は、特定されていないあらゆる要素、工程、又は成分を除外する。特許請求の範囲における場合、このような句は、材料に通常付随する不純物を除き、列挙された材料以外の材料を含むことに対して特許請求の範囲を閉ざすことになる。語句「からなる」がプリアンブルの直後ではなく特許請求の範囲の本文の分節内で現れる場合、この語句はその節内に示される要素のみを限定するものであり、その他の要素が特許請求の範囲全体から除外されるわけではない。
移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」は、文字どおり開示されているものに加えて、材料、工程、特徴、成分、又は要素を含む、組成物、方法を定義するために使用されるが、ただし、これらの追加的に含まれる材料、工程、特徴、成分、又は要素は、特許請求される発明の基本的及び新規の特徴、特に本発明のプロセスのいずれかの所望の結果を達成するための作用機序に実質的に影響を及ぼす。用語「から本質的になる」は、「含む」と「からなる」との間の中間の意味をもつ。
出願人らが、発明又はその一部を、「含む」などの非限定的な用語で定義していた場合、(特に明記しない限り)その記載は、用語「から本質的になる」又は「からなる」を使用する発明もまた含むと解釈すべきであることが容易に理解されるべきであろう。
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載された要素及び成分を説明するために用いられる。これは、単に便宜上なされるものであり、本発明の範囲の全般的な意味を与えるためのものである。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むものと解釈されるべきであり、単数形は、別の意味を有することが明白でない限り、複数形も含む。
用語「選択性」は、本明細書で使用する場合、所望の生成物のモル数の、所望でない生成物のモル数に対する、百分率で表した割合を意味する。
用語「収率」は、本明細書で使用する場合、律速試薬の量に基づく、生成された生成物の量の、生成物の理論最大量に対する割合を意味する。
別途定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明の属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。矛盾が生じた場合には、定義を含め、本明細書が優先される。本明細書に記載されるものと類似又は同等の方法及び材料を、本発明の実施形態の実施又は試験において使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。更に、材料、方法、及び実施例は、単なる例証であり、限定することを意図するものではない。
a)3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)と;b)1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)と;c)塩化ビニルモノマー(VCM/1140/CH=CHCl)と;d)1,1,1-トリフルオロエタン(143a)、ジクロロジフルオロメタン(12)、1-クロロ-1-フルオロエチレン(1131a)、1-クロロ-2-フルオロエチレン(1131)、1,1-ジフルオロエタン(152a)、1-クロロ-2-フルオロエタン(151)、1-クロロ-1-フルオロエタン(151a)、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253fb)、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(254eb)、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン(254fb)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(134a)、1,1,2,2,2-ペンタフルオロプロペン(1225zc)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze)、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン(1242zf)、ジクロロフルオロプロペン(1241)、1,1,3-トリクロロプロペン(1240za)、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)、テトラクロロエチレン(1110)、クロロメタン(40)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)、クロロジフルオロプロペン(1242)、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253db)、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1223xd)、ジクロロジフルオロプロペン(1232)、1,1-ジクロロエチレン(1130a)、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)、及びペンタクロロフルオロエタン(111)のうちの少なくとも1つと、を含む組成物が提供される。
例示的な実施形態では、組成物の大部分は3,3,3-トリフルオロプロペンである。組成物中の3,3,3-トリフルオロプロペンの適切な量としては、約55モル%以上、約70モル%以上、約75モル%以上、約99モル%以上、約99.9モル%以上、約55モル%~約95モル%、約55モル%~約99モル%、約55モル%~約99.99モル%、約60モル%~約99モル%、約70モル%~約99モル%、約80モル%~約99モル%、約90モル%~約99モル%、約90モル%~約99.99モル%、約95モル%~約99モル%、約95モル%~約99.99モル%、約99.0モル%~約99.99モル%、又はそれらの間の任意の値、範囲、若しくは部分範囲を挙げることができるが、これらに限定されない。所望であれば、3,3,3-トリフルオロプロペンの量は、99モル%超かつ100モル%未満であってよい。
例示的な実施形態では、組成物は1,1,1-テトラフルオロプロペンも含む。組成物中の1,1,1-トリフルオロプロパンの適切な量としては、0モル%超、約0.001モル%以上、約0.01モル%以上、約0.03モル%以上、0モル%超~約0.001モル%、約0.001モル%~約1モル%、約0.01モル%~約1モル%、約0.001モル%~約0.1モル%、約0.01モル%~約0.1モル%、約0.03モル%~約0.1モル%、約0.001モル%~約0.03モル%、約0.03モル%~約1モル%、又はそれらの間の任意の値、範囲、若しくは部分範囲を挙げることができるが、これらに限定されない。
例示的な実施形態では、組成物は塩化ビニルモノマーも含む。組成物中の塩化ビニルモノマーの適切な量としては、0モル%超、0モル%超~約0.001モル%、約0.001モル%以上、約0.01モル%以上、約0.001モル%~約1モル%、約0.01モル%~約1モル%、約0.001モル%~約0.1モル%、約0.01モル%~約0.1モル%、又はそれらの間の任意の値、範囲、若しくは部分範囲を挙げることができるが、これらに限定されない。
例示的な実施形態では、組成物は、1,1,1-トリフルオロエタン、ジクロロジフルオロメタン、1-クロロ-1-フルオロエチレン、1-クロロ-2-フルオロエチレン、1,1-ジフルオロエタン、1-クロロ-2-フルオロエタン、1-クロロ-1-フルオロエタン、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,2,2,2-ペンタフルオロプロペン、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン、ジクロロフルオロプロペン、1,1,3-トリクロロプロペン、1,1,1,3-テトラクロロプロパン、テトラクロロエチレン、クロロメタン、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン、クロロジフルオロプロペン、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、ジクロロジフルオロプロペン、1,1-ジクロロエチレン、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン、及びペンタクロロフルオロエタンのうちの少なくとも1つも含む。いくつかの実施形態では、組成物は、上記化合物のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は5つ超を含む。組成物中の単独又は組み合わせでの上記化合物の適切な量としては、0モル%超、0モル%~約0.001モル%、約0.001モル%以上、約0.01モル%以上、約0.1モル%以上、約1モル%以上、約0.001モル%~約40モル%、約0.01モル%~約40モル%、約0.1モル%~約40モル%、約1モル%~約40モル%、約0.001モル%~約25モル%、約0.01モル%~約25モル%、約0.1モル%~約25モル%、約1モル%~約25モル%、又はそれらの間の任意の値、範囲、若しくは部分範囲を挙げることができるが、これらに限定されない。
例示的な実施形態では、組成物は、主成分として1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)を含む組成物の気相フッ素化のプロセスによって形成される。
例示的な実施形態では、組成物は、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)を形成するための出発材料である。
いくつかの実施形態では、組成物は、低GWP冷媒、伝熱媒体、及び発泡剤として有用な2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を形成するプロセスにおける中間体である。
いくつかの実施形態では、中間体として組成物を含む2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を形成するプロセスは、5工程プロセス又は6工程プロセスである。この実施形態の一態様では、本発明の1243zf組成物は、国際公開第2015095497(A1)号に開示されているように、243db含有組成物に塩素化される。国際公開第2017044724(A1)号に記載されているように、得られた243db含有組成物を脱塩化水素して1233xf含有組成物を形成することができる。244bb含有組成物を生産するために、国際公開第2016187507(A1)号に記載されているように、得られた1233xf含有組成物をHF及び触媒と、例えば、1233xf+HFをSbF5又はSbCl5触媒と接触させてよい。加えて、国際公開第2020018764(A1)号には、243dbの1233xfへの変換、1233xfの244bbへの変換、及び所望であれば、244bbの1234yfへの変換が開示されている。既に特定されている国際公開公報の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
第1の反応では、スキーム(1)に示されるように、エチレンが四塩化炭素と反応して1,3,3,3-テトラクロロプロパン(250fb)を形成する。
例示的な実施形態では、エチレンと四塩化炭素との反応は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第97/05089号に開示されているように起こる。
いくつかの実施形態では、第1の反応は、液相中で起こる。いくつかの実施形態では、第1の反応は、気相中で起こる。いくつかの実施形態では、第1の反応は、触媒の存在下で起こる。いくつかの実施形態では、触媒は、鉄、銅、及び/又は過酸化物を含む。
第2の反応では、スキーム(2)に示されるように、1,3,3,3-テトラクロロプロパン(250fb)がフッ素化反応を受けて3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)を含む組成物を形成する。
Figure 2024515192000002
いくつかの実施形態では、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,329,559号に開示されているように、250fbは、気相中でHFと反応することによってHFC-1243zfに変換される。
例示的な実施形態では、フッ素化は、気相中で起こる。気相フッ素化プロセスは、気相フッ素化反応に好適な任意の反応器で実施してよい。反応器は使用される反応物質に耐性がある材料から製造される。反応器は、ステンレス鋼、Hastelloy、Inconel、Monel、金、又は金線又は石英といったフッ化水素の腐食効果に耐性がある材料から構成されていてもよい。反応は、回分式、連続式、半連続式、又はこれらの組み合わせで実施されてもよい。好適な反応器としては、回分式反応容器及び管状反応器が挙げられる。
いくつかの実施形態では、気相フッ素化は、フッ素化触媒を含む。例示的な実施形態では、フッ素化触媒は、炭素担持クロム触媒である。フッ素化触媒の他の例としては、金属ドーパントを含む又は含まないフッ素化酸化クロムが挙げられる。金属ドーパントは、数ある好適な金属ドーパントの中でも、亜鉛、ニッケル、コバルト、銅、アルミニウムを含み得る。フッ素化触媒は、担持されていてもよく、例えば、数ある中でも、炭素、アルミナ、炭化ケイ素上に担持されていてよい。
第3の反応では、スキーム(3)に示されるように、3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)が塩素化反応を受けて2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)を形成する。
Figure 2024515192000003
例示的な実施形態では、スキーム(3)のための出発組成物は、1243zf、263fb、VCM、並びに143a、12、1131a、1131、152a、151、151a、253fb、254eb、254fb、134a、1225zc、1234ze、1242zf、1241、1240za、250fb、1110、40、1233xf、1233zd、1242、253db、1223xd、1232、1130a、243db、及び111のうちの少なくとも1つを含む組成物である。
例示的な実施形態では、塩素化は、気相中で起こる。他の実施形態では、塩素化は、液相中で起こる。
いくつかの実施形態では、塩素化は、触媒の存在下で出発組成物を塩素と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、触媒は、活性炭、アルミナ、クロミア、及び/又は別の遷移金属の酸化物を含む。別の実施形態では、塩素化は、出発組成物を金属ハロゲン化物(又は炭素、SiC、若しくはアルミナ等に担持された金属ハロゲン化物)と接触させることを含み得る。特定の一実施形態では、塩素化は、出発組成物をFeCl3を含む触媒と接触させることを含み得る。
いくつかの実施形態では、塩素化は、HFの非存在下で起こる。他の実施形態では、塩素化は、約0.01:1~約30:1及び約0.01:1~約10:1の範囲のHF:1243zfのモル比で、HFの存在下で起こる。いくつかの実施形態では、塩素化は、約-100~約450℃の範囲、例えば、約0~約450℃、約50~約350℃、場合によっては約50~約250℃の範囲等の温度で起こる。
いくつかの実施形態では、塩素化は、光化学塩素化である。他の実施形態では、塩素化は、触媒の非存在下で高温を使用して行われる。
第4の反応では、スキーム(4)に示すように、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)が脱塩化水素反応を受けて2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)を形成する。
Figure 2024515192000004
いくつかの実施形態では、脱塩化水素は、HFの存在下でスキーム(3)の塩素化と同時に起こる。
他の実施形態では、脱塩化水素は、スキーム(3)の塩素化とは別の工程として起こる。
例示的な実施形態では、脱塩化水素は、液相又は気相中で起こり得る。いくつかの実施形態では、脱塩化水素は、脱塩化水素触媒の存在下で起こる。好適な触媒としては、活性炭、アルミナ、酸化クロム、遷移金属の酸化物、金属ハロゲン化物、及びその組み合わせが挙げられる。構造異性体である1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)に対する反応の選択性は、典型的には、約1%~約75%、約5~約60%、典型的には約20~約50%の範囲にわたって観察される。ルイス酸触媒を使用する場合、フッ化水素(hydrogen fluoride、HF)が243dbと共に反応に共送されると、1233zdの形成が抑制され、その結果、1233xfの選択性が改善される。いくつかの実施形態では、1233xf形成の選択性は、約92%超、約94%超、又は約95%超であり得る。
他の例示的な実施形態では、脱塩化水素化は、243dbを、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert-ブトキシド、酸化カルシウム、又は水酸化カルシウム等の塩基と接触させることによって、液相中で実施される。塩基は、水溶液として存在してもよい。液相脱塩化水素化は、相間移動触媒の存在下又は非存在下で行われ得る。いくつかの実施形態では、相間移動触媒は、第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、又はクラウンエーテルを含む。液相プロセスは、THF及びトルエン等の添加溶媒の存在下又は非存在下で実施してよい。1233xf生成物は、反応器内の液体から蒸発させることによって、脱塩化水素反応中に形成された塩基及び塩から分離することができる。
気相脱塩化水素プロセスでは、反応区域内の温度は、約150~約450℃及び約200℃~約400℃の範囲であってよい。脱塩化水素化プロセスは、超大気圧、大気圧、又は大気圧未満の圧力で実施することができる。触媒との出発物質の接触時間は、大きく変化し得る。典型的には、接触時間は、約2~約150秒、約20~約120秒、場合によっては約10秒~約150秒である。いくつかの実施形態では、接触時間は、約20~約80秒間の範囲である。
接触ステップは、当分野において既知の方法によって実施され得る。いくつかの実施形態では、出発材料は、任意に不活性ガスと共に、触媒を収容している反応器に供給される。本発明のいくつかの実施形態では、出発物質は、任意に不活性ガスと共に、反応器内の触媒床を通過する。本発明のいくつかの実施形態では、出発物質が、任意に不活性ガスと共に、撹拌又はかき混ぜを用いて反応器で触媒と混合され得る。
脱塩化水素プロセスは、He、Ar、又はN等の不活性ガスの存在下で行われ得る。いくつかの実施形態では、不活性ガスは、出発物質と共に反応器へと共送される。
いくつかの実施形態では、炭素は、脱塩化水素化触媒として好適である。本発明の実施形態で使用される炭素は、以下の原料:木材、泥炭、石炭、ヤシ殻、骨、亜炭、石油系残渣、及び糖のいずれかに由来し得る。使用され得る市販の炭素としては、以下の商標:Barneby&Sutcliffe(商標)、Darco(商標)、Nucharm、Columbia JXN(商標)、Columbia LCK(商標)、Calgon(商標)PCB、Calgon(商標)BPL、Westvaco(商標)、Norit(商標)、Takeda(商標)、及びBarnaby Cheny NB(商標)で販売されているものが挙げられる。
また、炭素としては、三次元マトリクス多孔質炭素質材料が挙げられ得る。適切な例は、米国特許第4,978,649号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、炭素としては、三次元マトリクス炭素質材料が挙げられ、この材料は、気体状又は蒸気状の炭素含有化合物(例えば、炭化水素)を炭素質材料(例えば、カーボンブラック)の顆粒の塊に導入し、この炭素含有化合物を分解して炭素を顆粒表面上に堆積させ、得られた材料を活性化剤ガスを含む流で処理して、多孔質炭素質材料を提供することによって得られる。炭素-炭素複合材料は、このようにして形成される。
炭素触媒の実施形態は、非酸洗浄及び酸洗浄された炭素の両方を含む。いくつかの実施形態では、好適な炭素触媒は、HNO、HCl、HF、HSO、HClO、CHCOOH、及びこれらの組み合わせ等の酸で炭素を処理することによって調製され得る。酸処理は、典型的には、1000ppm未満の灰を含有する炭素を提供するのに十分である。いくつかの好適な炭素の酸処理は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,136,113号に記載されている。いくつかの実施形態では、活性炭を高温で乾燥させた後、時折撹拌しながら8~24時間1~12重量%のHNOに浸漬する。浸漬プロセスは、室温~80℃の範囲の温度で実施することができる。次いで、活性炭を濾過し、洗液のpHが4.0を超えるまで、又は洗液のpHが変化しなくなるまで脱イオン水で洗浄する。最後に、活性炭を高温で乾燥させる。
いくつかの実施形態では、炭素は、活性炭である。いくつかの実施形態では、炭素は、非酸洗浄活性炭である。本発明のいくつかの実施形態では、炭素は、酸洗浄活性炭である。いくつかの実施形態では、炭素は、粉末、顆粒、又はペレットの形態である。
2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)を更に使用する前に精製してもよい。いくつかの実施形態では、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)を蒸留により精製する。一実施形態では、蒸留は、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)の沸点(77℃)未満かつ2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)の沸点(13℃)を超える温度まで反応混合物を加熱することによって実施され得る。未反応2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)を回収し、反応に再循環させて収率を上昇させてもよい。
第5の反応では、スキーム(5)に示されるように、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)を、触媒の存在下でフッ化水素と接触させ、フッ化水素化反応を経て、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(244bb)を形成する。
例示的な実施形態では、フッ化水素化は、液相中で起こる。いくつかの実施形態では、触媒は、SbCl、TiCl、SbF、SnCl、SbCl、TaF、又はTiF等のルイス酸触媒である。いくつかの実施形態では、ルイス酸触媒は、SbCl5-xによって表されるアンチモン系化合物である。反応の収率は、典型的には、80~99%又は90~99%の範囲である。反応の選択性は、典型的には、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、選択性は、95%超、97%超、又は99%超である。
他の実施形態では、塩化水素化は、触媒の存在下において気相中で起こる。好適な気相触媒としては、炭素担持塩化アンチモン(SbCl/C)が挙げられる。気相プロセスの選択性は、95%超、97%超、又は98%超であってよい。最大で約92%の収率が観察された。
第6の反応では、スキーム(6)に示されるように、1-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロペン(244bb)が脱塩化水素反応を受けて2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を形成する。
Figure 2024515192000006
例示的な実施形態では、脱塩化水素は、気相中で起こる。気相反応は、2-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロパン(244bb)を1234yfに熱的に脱塩化水素することによって、又は2-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロパン(244bb)を気相脱塩化水素触媒と接触させて脱塩化水素を行って2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を形成することによって進行する。任意の好適な触媒を用いてよいが、触媒の例は炭素を含む。別の例示的な実施形態は、液相中の2-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロパン(244bb)を、脱塩化水素を行って2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を形成するのに十分な温度で塩基と接触させることを含む。
いくつかの実施形態では、脱塩化水素は、脱塩化水素触媒の存在下で行われる。好適な触媒としては、活性炭、Pd/C、Pt/C、MgF、Cr、MgO、FeCl、CsCl/MgF、及びKCl/Cが挙げられる。
いくつかの実施形態では、脱塩化水素化は、熱分解経路によって触媒なしに行われる。いくつかの実施形態では、反応混合物は、酸素の非在下で約460~500℃まで加熱される。98%超の選択性が達成され得る。触媒なしで熱分解経路によって反応が行われる場合、金属表面は、いくらかの触媒効果を有し得ることが理解される。
他の実施形態では、脱塩化水素は、触媒の存在下で244bbを、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert-ブトキシド、酸化カルシウム、又は水酸化カルシウム等の強塩基と接触させることによって、液相中で起こる。いくつかの実施形態では、反応は、70℃~130℃の範囲の温度で実施してよい。
いくつかの実施形態では、スキーム(5)、次いでスキーム(6)によって2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)を2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)に変換する代わりに、スキーム(5’)に示されるように、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)を触媒の存在下でフッ化水素と接触させ、変換を経て2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を形成する。
Figure 2024515192000007
例示的な実施形態では、変換は、気相中で起こる。いくつかの実施形態では、触媒は、フッ素化酸化クロム、フッ素化Al、炭素に担持されたフッ素化酸化クロム、炭素に担持されたフッ素化Al、ハロゲン化クロム、活性炭、活性炭を有する遷移金属(例えば、Pt/C)等のハロゲン化金属触媒である。
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を含む前述の方法のいずれかによって生成される中間生成物を含む生成物は、従来の装置及び方法(例えば、沸点の差を使用する精製)を使用して更に精製してもよい。未反応の1-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロペン(244bb)を反応に再循環させて収率を上昇させてもよい。
前述の本発明の方法は、本発明の組成物を作製するのに有効であるが、本発明の組成物は、本発明の組成物の個々の成分をブレンドすることによって調製することもできる。
以下の実施例は、本発明の特定の態様を例示するために提供されるものであり、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
実施例1:300℃における250fbの1243zfへのフッ素化
20:1のモル比のHF及び250fbと0.2モル%の酸素(O)との混合物を、気相中で、300℃のフッ素化酸化クロム触媒を収容している反応器に通した。反応器の出口からグラブサンプルを採取し、リン酸緩衝液で洗浄した後、Agilent GCカラムを用いてGC-MSで分析した。GC分析生成物を以下の表1に示す。
Figure 2024515192000008
実施例2:300℃における250fbの1243zfへのフッ素化、それに続く蒸留
20:1のモル比のHF及び250fbと0.2モル%の酸素(O)との混合物を、気相中で、300℃のフッ素化酸化クロム触媒を収容している反応器に通した。反応器の出口からの生成物、酸を除去し、次いで、生成物を、約20~約25℃の温度及び約60psigの圧力で使用する蒸留によって精製し、次いで、蒸留した生成物を、Agilent GCカラムを使用するガスクロマトグラフィー炎イオン化検出(gas chromatography flame ionization detection、GC-FID)によって分析した。GC分析生成物を以下の表2に示す。
Figure 2024515192000009
実施例3:1243zf生成物の更なる蒸留
実施例2の組成物を、約38~約42℃の温度及び約110psigの圧力で蒸留することによって更に精製し、蒸留カラムからの流出物を、Agilentカラムを使用してGC-FIDによって分析した。GC分析生成物を以下の表3に示す。
Figure 2024515192000010
1243zfは99.99%超として検出され、263fb及びVCMも、GC分析生成物中で依然として検出可能であった。
本発明を1つ以上の実施形態を参照して説明してきたが、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができ、その要素の代わりに同等物を使用することができることが理解されるであろう。更に、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために、多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために企図される最良の形態として開示されている特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲内に含まれる全ての実施形態を含むことが意図される。加えて、詳細な説明で特定された全ての数値は、正確な及び近似的な値が両方とも明示的に特定されているかのように解釈されるものとする。

Claims (23)

  1. 組成物であって、
    a)3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)と、
    b)1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)と、
    c)塩化ビニルモノマー(VCM)と、
    d)1,1,1-トリフルオロエタン(143a)、ジクロロジフルオロメタン(12)、1-クロロ-1-フルオロエチレン(1131a)、1-クロロ-2-フルオロエチレン(1131)、1,1-ジフルオロエタン(152a)、1-クロロ-2-フルオロエタン(151)、1-クロロ-1-フルオロエタン(151a)、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253fb)、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(254eb)、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン(254fb)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(134a)、1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(1225zc)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze)、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン(1242zf)、ジクロロフルオロプロペン(1241)、1,1,3-トリクロロプロペン(1240za)、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)、テトラクロロエチレン(1110)、クロロメタン(40)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)、クロロジフルオロプロペン(1242)、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253db)、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1223xd)、ジクロロジフルオロプロペン(1232)、1,1-ジクロロエチレン(1130a)、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)、及びペンタクロロフルオロエタン(111)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、
    を含む組成物。
  2. 前記1243zf、前記263fb、前記VCM、及び前記少なくとも1つの化合物から本質的になる、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記1243zf、前記263fb、前記VCM、及び前記少なくとも1つの化合物からなる、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記1243zfが、約55モル%以上の量で前記組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記263fbが、約0.0001モル%以上の量で前記組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記VCMが、0モル%超かつ約1重量%未満の量で前記組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記少なくとも1つの化合物が、前記組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
  8. 気相中のHF及び1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)を含む混合物をフッ素化触媒と接触させて、前記250fbのフッ素化を行い、
    a)3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)と、
    b)1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)と、
    c)塩化ビニルモノマー(VCM)と、
    d)1,1,1-トリフルオロエタン(143a)、ジクロロジフルオロメタン(12)、1-クロロ-1-フルオロエチレン(1131a)、1-クロロ-2-フルオロエチレン(1131)、1,1-ジフルオロエタン(152a)、1-クロロ-2-フルオロエタン(151)、1-クロロ-1-フルオロエタン(151a)、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253fb)、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(254eb)、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン(254fb)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(134a)、1,1,2,2,2-ペンタフルオロプロペン(1225zc)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze)、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン(1242zf)、ジクロロフルオロプロペン(1241)、1,1,3-トリクロロプロペン(1240za)、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)、テトラクロロエチレン(1110)、クロロメタン(40)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)、クロロジフルオロプロペン(1242)、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253db)、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1223xd)、ジクロロジフルオロプロペン(1232)、1,1-ジクロロエチレン(1130a)、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)、及びペンタクロロフルオロエタン(111)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、
    を含む組成物を形成することを含むプロセスによって生成される組成物。
  9. 前記フッ素化触媒が、炭素担持クロム触媒を含む、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記1243zf、前記263fb、前記VCM、及び前記少なくとも1つの化合物から本質的になる、請求項8に記載の組成物。
  11. 前記1243zf、前記263fb、前記VCM、及び前記少なくとも1つの化合物からなる、請求項8に記載の組成物。
  12. 前記1243zfが、約55モル%以上の量で前記組成物中に存在する、請求項8に記載の組成物。
  13. 前記263fbが、前記組成物中に存在する、請求項8に記載の組成物。
  14. 前記VCMが、前記組成物中に存在する、請求項8に記載の組成物。
  15. 前記少なくとも1つの化合物が、前記組成物中に存在する、請求項8に記載の組成物。
  16. 3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)を含む組成物を塩素と接触させて3,3,3-トリフルオロプロペン(1243zf)の2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)への塩素化を行うことを含むプロセスであって、
    前記組成物が、1,1,1-トリフルオロプロパン(263fb)と、塩化ビニルモノマー(VCM)と、1,1,1-トリフルオロエタン(143a)、ジクロロジフルオロメタン(12)、1-クロロ-1-フルオロエチレン(1131a)、1-クロロ-2-フルオロエチレン(1131)、1,1-ジフルオロエタン(152a)、1-クロロ-2-フルオロエタン(151)、1-クロロ-1-フルオロエタン(151a)、3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253fb)、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(254eb)、1,3,3,3,-テトラフルオロプロパン(254fb)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(134a)、1,1,2,2,2-ペンタフルオロプロペン(1225zc)、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze)、3-クロロ-3,3,-ジフルオロプロペン(1242zf)、ジクロロフルオロプロペン(1241)、1,1,3-トリクロロプロペン(1240za)、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(250fb)、テトラクロロエチレン(1110)、クロロメタン(40)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1233xf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン(1233zd)、クロロジフルオロプロペン(1242)、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(253db)、1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(1223xd)、ジクロロジフルオロプロペン(1232)、1,1-ジクロロエチレン(1130a)、2,3-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(243db)、及びペンタクロロフルオロエタン(111)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、
    を更に含む、プロセス。
  17. 前記接触が、気相中で起こる、請求項16に記載のプロセス。
  18. 前記接触が、触媒なしで起こる、請求項16に記載のプロセス。
  19. 前記接触が、塩素化触媒の存在下で起こる、請求項16に記載のプロセス。
  20. 前記塩素化触媒が、活性炭、アルミナ、クロミア、別の遷移金属の酸化物、金属ハロゲン化物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記接触が、エネルギー源の存在下で起こる、請求項16に記載のプロセス。
  22. 前記源が、UV光を含む、請求項21に記載のプロセス。
  23. 前記接触が、液相中で起こる、請求項16に記載のプロセス。
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