JP2024514176A - Ngfを用いた神経障害性角膜疼痛の処置 - Google Patents

Ngfを用いた神経障害性角膜疼痛の処置 Download PDF

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Abstract

本発明は、神経成長因子(NGF)の投与を含む、神経障害性角膜疼痛(NCP)を処置する方法に関する。

Description

本発明は、神経成長因子(NGF)の投与を含む、神経障害性角膜疼痛(NCP)を処置する方法に関する。
神経成長因子(NGF)は、脳由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン-3(NT3)およびNT4/5も含む、特定のニューロン集団の発生および生存に必要とされる進化的によく保存されたニューロトロフィン成長因子のファミリーのメンバーである。NGF配列は異なる種の間でよく保存されており、マウスとヒトNGFとの間では90%の相同性を有する。
組換えヒト神経成長因子(rhNGF)は、神経栄養性角膜炎(neurotrophic keratitis)、すなわち、無症候性であるかまたは目の充血および、疾患の初期段階の間はわずかな視力低下を伴って存在し得る、角膜の感度の低下または喪失を特徴とする角膜の希少な変性眼疾患、の処置における使用のために、米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)によって承認されている。最終的には失明に至る。組換えヒト神経成長因子(rhNGF)はまた、ヒト臨床試験においてドライアイ疾患(DED:dry eye disease)の症状および徴候を改善するのに安全かつ有効であることが示されている(Sacchetti,et al.,Br.J.Ophthalmol.,2020,104,127-135(引用文献1))。
ドライアイ疾患(DED)は、涙液膜のホメオスタシスの喪失を特徴とする眼表面の多因子性疾患であり、涙液膜の不安定性および高浸透圧、眼表面の炎症および損傷ならびに感覚神経異常が病因学的役割を果たす眼症状を伴う(Craig,et al.,Ocul Surf.,2017,15,276-283(引用文献2))。
神経障害性眼痛(neuropathic ocular pain)、角膜神経痛(corneal neuralgia)、角膜神経疼痛(keratoneuralgia)、神経障害類似の疼痛(neuropathic like pain)、慢性眼表面痛(chronic ocular surface pain)としても知られる神経障害性角膜疼痛(NCP:neuropathic corneal pain)は、様々な中枢および末梢機構の複雑な相互作用に起因し、灼熱感、刺すような痛み、眼痛および疼痛などの知覚を引き起こす(Goyal and Hamrah,Seminars in Ophthalmology,2016,31,59-70(引用文献3))。
国際疼痛学会は、神経障害性疼痛を、「神経系の一次的病変または機能異常により開始するまたは起こる疼痛」と定義している。従って、神経障害性疼痛の診断は、末梢および/または中枢神経系(CNS)の体性感覚経路に影響を及ぼす損傷または疾患の確認を必要とする。
NCPを有する患者では、末梢性疼痛と中枢性疼痛を区別するためにプロパラカインチャレンジ試験(Proparacaine Challenge Test)が用いられる。0.5%塩酸プロパラカインの局所麻酔点眼薬での処置は、末梢性疼痛を減衰させるが、中枢性疼痛は減衰させない(Goyal and Hamrah)。
より最近になって、NCPの以下のサブタイプが同定された:患者は完全に(末梢NCP;約25%)または部分的に(混合型NCP;約50%)麻酔薬点眼薬に応答し得るか、あるいは患者は麻酔薬点眼薬に応答することができないかまたは悪化する(未公表データ)。
眼の不快症状/疼痛を患う患者において、当該不快症状/疼痛は、以下の3つのタイプとして特徴付けることができる:侵害受容性疼痛、炎症性疼痛および神経傷害性疼痛。これらの疼痛の異なるタイプは、共存もし得る。
炎症は臨床的に(細隙灯生体顕微鏡検査での発赤によって)検出され得る;しかしながら、多くの場合、炎症は準臨床的にのみ(例えば、in vivo共焦点顕微鏡法により樹状細胞(dendritiform cells)の存在によって)検出され得る。
正常な対象における樹状細胞(DC)濃度は、25.9±3.9細胞/mmである。正常よりも2標準偏差分高いDC密度(すなわち、75細胞/mm超)は、重度の炎症の存在を示す。
最近のデータは、通例のドライアイ疾患(n=300眼)において、DC密度が93.4±6.3であることを示している(Aggarwal,et al.,Ocul Surf.,2021,19,183-189(引用文献4))。
神経障害性角膜疼痛(NCP)を有する患者は、71.89±16.91の平均DC密度を有する(Moein,et al.,Ocul Surf.,2020,18,651-656(引用文献5))。
NCP患者における炎症のレベルは非常に変動し得るものであり、炎症は存在しないか、穏やかに増加しているか(正常レベルを2SD未満分超える)、または顕著に増加し得る(正常レベルを2SD超分超える)。
Sacchetti,et al.,Br.J.Ophthalmol.,2020,104,127-135 Craig,et al.,Ocul Surf.,2017,15,276-283 Goyal and Hamrah,Seminars in Ophthalmology,2016,31,59-70 Aggarwal,et al.,Ocul Surf.,2021,19,183-189 Moein,et al.,Ocul Surf.,2020,18,651-656
本発明者らは、麻酔点眼薬での処置に応答する神経障害性角膜疼痛(NCP)に罹患している患者において、NGFがNCPの処置に有効であることを見出した。さらに、この結果は、ドライアイ疾患(DED)を誘発しないNCPのマウスモデルにおいて確認された。
従って、本発明は、NGFを含む組成物の投与を含む、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象において神経障害性角膜疼痛(NCP)を処置する方法に関する。
本発明はまた、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象における神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置において使用するためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、NGF、好ましくはrhNGFを含む組成物の投与を含むそのような方法に関する。
本発明のさらなる態様は、前記NGFがrhNGFである、上記で定義されるような使用のためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、対象がNCPに罹患している患者であり、当該患者が局所麻酔(topical anesthesia)処置に対して応答性である、上記で定義されるような方法または使用のためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、対象が末梢性または混合型NCPに罹患している患者である、上記で定義されるような方法または使用のためNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、対象が軽度の炎症を有するNCPに罹患している患者である、上記で定義されるような方法または使用のためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、前記患者が75未満、好ましくは70未満の樹状細胞密度(Dendritiform Cell Density)(細胞/mm)を有する、上記で定義されるような方法または使用のためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、前記患者がドライアイ疾患(DED)を有さない、上記で定義されるような方法または使用のためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、前記患者が神経栄養性角膜炎(NK)を有さない、上記で定義されるような方法または使用のためのNGFに関する。
本発明のさらなる態様は、NGFを含む組成物が、対象の眼表面に局所的に(topically)施用される、上記で定義されるような方法または使用のためのNGFに関する。
図1は、NCPのマウスモデルについて、手術後3日目(dps)での[5M]生理食塩水チャレンジに対する応答を示し、擬似処置と比較して、毛様体神経結紮を受けた動物において、応答の増強が存在することを実証している。 図2は、NCPのマウスモデルについて、NEIスケール(0~15)に従う角膜フルオレセイン染色を示し、より高いスコアは、角膜上皮における欠陥の悪化を示す。データは、いずれの時点でも群間でCFSに有意差はない(p>0.05)ことを実証しており、これは、重要なことに、結紮モデルが純粋なNCP表現型を誘導しており、ドライアイ疾患表現型を誘導していないことを示す。 図3は、Cochet-Bonnet知覚測定法(これは、異なる長さのモノフィラメントを使用し、それによって角膜に異なる圧力を加えることによって、角膜神経感度を決定する客観的な方法である)によって測定された、NCPのマウスモデルにおける角膜感度を示す。 図4は、NCPのマウスモデルにおける試験の過程全体にわたる、[5M]生理食塩水チャレンジに対する応答を示す。7、10、および14dpsで、両方の用量に関して、NGF処置群において[5M]生理食塩水に対する応答の観察可能な減少が存在する(p<0.05)。14dpsまでに、NGF 4X/日群は、NCPの誘発前に観察されたベースライン応答への回復に近づき、NGF 6X/日群は、ベースラインへ完全に回復する。 図5は、NCPのマウスモデルにおける低温生理食塩水チャレンジに対する応答を示す。応答は様々であり、7、10および14日目にNGF 4X/日群とビヒクル群との間に有意差があった。 図6は、NCPのマウスモデルにおけるL-メントールチャレンジに対する応答を示す。これらの応答も様々であった。初期の時点で群間に有意差があったが、これは14日目までに失われた。
詳細な説明
本発明は、NGFが、神経障害性角膜疼痛(NCP)に罹患している患者の特定の十分に同定されたサブセットにおいて、NCPを処置するのに有効であるという発見に基づく。
特に、NGFは、局所麻酔薬(topical anesthetic)(例えば、プロパラカイン)での処置に応答し、かつIVCMによって見た場合に軽度の炎症を有する、NCPに罹患している患者を処置するのに有効である。この患者集団におけるNGFの使用は、疼痛レベルの低下における改善および炎症の改善をもたらす。
従って、本発明の目的は、NGFを含む組成物の投与を含む、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象において神経障害性角膜疼痛(NCP)を処置する方法である。
本発明のさらなる目的は、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象における神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置において使用するためのNGFである。
前記対象は、以下に記載されるように、前記NGF処置が有効である患者集団に属する。
本発明によれば、NGF処置が有効である患者集団は、局所麻酔薬、好ましくはプロパラカインでの処置に応答する、および/または軽度の眼の炎症を有する、NCPに罹患している患者、として定義することができる。
本発明による「局所麻酔薬での処置に応答する」という表現は、局所施用のための麻酔点眼薬の患者の眼への局所施用の結果としての、疼痛の部分的または完全な除去を指し、好ましくは、麻酔薬はプロパラカイン、より好ましくは塩酸プロパラカイン、より好ましくは0.5%の投与量での塩酸プロパラカインである。
好ましくは、軽度の炎症を有する前記患者は、75未満、好ましくは70未満の樹状細胞密度(細胞/mm)を有する患者である。
上記の患者集団はさらに、末梢性NCPまたは混合型NCPに罹患している患者(すなわち、それぞれ、麻酔点眼薬に対して、疼痛の完全な除去とともに完全に応答するか、または疼痛の部分的な除去とともに部分的に応答する患者)として定義することができる。
上記の特徴に加えて、好ましくは、本発明による患者集団はさらに、ドライアイ疾患(DED)に罹患していない患者として定義することができる。
上記の特徴に加えて、好ましくは、本発明による患者集団はさらに、神経栄養性角膜炎(NK)に罹患していない患者として定義することができる。
本明細書において使用される場合に、神経成長因子(NGF)は、マウスNGF(mNGF)および組換えヒト神経成長因子(rhNGF)(セネゲルミン-bkbjを含む)を含む。
好ましくは、前記NGFはrhNGFである。
本発明による使用のためのrhNGFは、大腸菌(E.Coli)において、例えば、WO2000/022119およびWO2013/092776に記載の方法に従って、proNGF突然変異体SP174-101の配列(WO2013/092776の配列番号5)を組み込んだ発現ベクターを使用して、製造することができる。
好ましくは、本発明によれば、NGFは、眼での使用のための医薬組成物の形態で投与される。
好ましくは、前記NGFは、対象の眼表面に局所的に投与される。
上記の病状の処置または予防におけるNGFの投与のための正確な用量およびレジメンは、多くの因子、例えば投与経路および処置を受ける個体の疾患の重症度などに依存する。
前記医薬組成物は、上述のNGFと1種または複数の眼科学的に許容可能な賦形剤とを含む。
「眼科学的に許容可能な賦形剤」は、眼への有害な影響なしに眼の疾患または状態を処置するために、眼および/または眼瞼への薬剤の送達を可能にする不活性な賦形剤である。
一実施態様によれば、前記の眼用組成物は、眼の前眼部への局所投与のための液体点眼剤組成物であってもよい。
前記液体組成物は、溶液、エマルションまたは懸濁物の形態であってもよい。前記液体組成物は、ミセルを含んでもよい。一実施態様において、前記液体組成物は、水性組成物である。
好ましくは、前記液体組成物は水性点眼剤組成物である。
代替的な好ましい実施態様によれば、前記眼用製剤は、半固形の眼用製剤、好ましくはクリーム、軟膏またはゲルである。
さらに別の好ましい実施態様によれば、前記眼用製剤は、投与前に希釈剤を添加することによる、上記のような液体または半固形眼用製剤の即時調製のための固体の眼用製剤である。好ましくは、前記固体眼用製剤は、粉末の形態にあり、より好ましくは凍結乾燥粉末の形態にある。
好ましくは、前記の液体または半固形組成物は、眼科学的に許容可能な
増粘剤(viscosity enhancers)、浸透促進剤(penetration enhancers)、緩衝剤、浸透圧調整剤(osmolarity regulators)、防腐剤および界面活性剤から選択される、眼科学的に許容可能な賦形剤を含む。
増粘剤は、組成物の粘度を増加させ、結膜嚢におけるその保持を改善する機能を有し、好ましくは、セルロース誘導体、好ましくはヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース;ポリビニルピロリドンおよびゲル化剤、好ましくはゲラン、キサンタンガムおよびcarbopol-974から選択される。
浸透促進剤は、眼の膜を超える薬物透過性を増強する機能を有し、好ましくは、シクロデキストリン、キレート剤、クラウンエーテル、胆汁酸および胆汁酸塩から選択される。
緩衝剤は、眼での使用に適合するように製剤の正しいpHを、好ましくは6~8の間に含まれるpHで、提供および維持する機能を有する。好ましいバッファーは、ホスフェートバッファーであるが、所望の範囲内にpHを維持できる他のバッファー、特に眼での使用に適したバッファーも含まれる。
浸透圧調整剤は、液体組成物を眼液と等張にすることができる塩である。好ましい塩は塩化ナトリウム(NaCl)であるが、他の生物学的に許容可能な塩、例えば、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウム(CaCl)および塩化マグネシウム(MgCl)およびそれらの混合物を使用してもよい。
防腐剤は、微生物活性を阻害する。好適な防腐剤としては、四級アンモニウム化合物、例えば塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムおよび塩化セチルピリジニウムが挙げられる。
界面活性剤は、組成物を安定にし、容器の様々な表面へのNGF吸着を低減または防止する機能を有し、好ましくは、Tweeny80などのポリソルベート、PluronicsF68などのポロキサマー、または血清アルブミンなどのタンパク質から選択される。
前記の液体の点眼剤組成物は、前記組成物、前記組成物を収容するための容器、および液滴ディスペンサーを含むキットの一部であり得る。
本発明によるNGF水性組成物は、正しい流体張度(fluid tonicity)を提供し、溶液中でNGFを維持するのに十分な量の生物学的に許容可能な塩を含むことができる。
医薬水性組成物において一般的に使用され、当業者に公知である他の添加剤、例えば糖、糖アルコール、アミノ酸、セルロース誘導体、ポリエチレングリコールが、NGF水性組成物中に存在してもよい。
NGF水性組成物は、組成物成分の適切な濃度を達成するのに十分な量の水を含む。
前記液体組成物は、治療有効濃度のNGFを含む。
好ましくは、前記液体組成物において、NGFは、水性組成物の約0.0001%~約0.5% w/v、より好ましくは約0.001%~約0.1% w/vの範囲の濃度、最も好ましくは約0.002% w/vの濃度で存在する。
好ましくは、前記NGFは、4~12週間の期間、1日3~6回投与される。投与スケジュールは、NGF製剤の投与量および患者の状態の重症度に基づいて医師によって決定される。
本発明のいくつかの態様を、以下においてより首尾よく説明する:
第1の態様では、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象における神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置において使用するためのNGFが提供される。
第2の態様では、先行する態様において、前記の使用のためのNGFが、マウスNGF(mNGF)および組換えヒト神経成長因子(rhNGF)から選択され、好ましくはそれは、組換えヒト神経成長因子(rhNGF)である。
第3の態様では、先行する態様のいずれかにおいて、前記対象が、神経障害性角膜疼痛(NCP)を罹患しており、局所麻酔薬での処置に応答する、および/または軽度の眼の炎症を有する患者である。
第4の態様では、第3の態様において、前記対象が、局所施用のための麻酔点眼薬の眼への局所施用の結果としての、疼痛の部分的または完全な除去を有する患者である。
第5の態様では、第3および第4の態様のいずれかにおいて、前記麻酔薬が、プロパラカイン、より好ましくは塩酸プロパラカイン、より好ましくは0.5%の投与量での塩酸プロパラカインである
第6の態様では、先行する態様のいずれかにおいて、前記患者が、75未満、好ましくは70未満の樹状細胞密度(細胞/mm)を有する。
第7の態様では、先行する態様のいずれかにおいて、前記対象が、ドライアイ疾患(DED)に罹患していない。
第8の態様では、先行する態様のいずれかにおいて、前記対象が、神経栄養性角膜炎(NK)に罹患していない。
第9の態様では、先行する態様のいずれかにおいて、前記の使用のためのNGFが、対象の眼表面に局所的に投与される。
第10の態様では、先行する態様のいずれかにおいて、前記NGFが、眼での使用のための医薬組成物の形態で投与される。
第11の態様では、前記第2~第8の態様のいずれかで定義されるような、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象における神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置において使用するための医薬組成物が提供される。
第12の態様では、第10および第11の態様のいずれかにおいて、前記医薬組成物が、眼の前眼部への局所投与のための液体剤組成物である。
第13の態様では、第12の態様において、前記液体組成物が、水性組成物、好ましくは水性点眼剤組成物である。
第14の態様では、第10および第11の態様のいずれかにおいて、前記医薬組成物が、半固形の眼用製剤、好ましくはクリーム、軟膏またはゲルである。
第15の態様では、第10および第11の態様のいずれかにおいて、前記医薬組成物が、第12または第14の態様によるぞれぞれ液体または半固形の眼用製剤の即時調製のための、固体の眼用製剤である。

以下の例は、本発明をその範囲を限定することなく例証する。
例1 - 神経障害性角膜疼痛(NCP)を有する患者のレトロスペクティブ・ケーススタディ
2018年12月から2021年1月までの間に、ニューイングランドアイセンター(タフツ理療センター、ボストン、MA)の角膜部門を訪れた、神経障害性角膜疼痛を有する20人の患者のレトロスペクティブ・ケースシリーズを実施した。症状が徴候と不釣り合いであった場合、患者の疼痛が広範な事前治療に応答しなかった場合、症状が麻酔点眼薬で90秒後に消散しなかった場合、または患者がIVCMで微小神経腫(microneuromas)を示した場合、患者はNCPと診断された。麻酔点眼薬に対して疼痛が完全に消散したケースでは、広範な事前治療への疼痛応答の欠如、徴候と不釣り合いな症状、角膜感覚の低下、および微小神経腫の存在が、NCPの診断のために使用された。組換え神経成長因子(Oxervate(商標))での処置の前に、周到なカルテレビューを実施し、2つの時点での臨床パラメータを記録した。患者は、rhNGF(Oxervate(商標) 6x/日、8週間)を使用した。rhNGF治療を開始した後、患者を追跡調査し、患者が報告した疼痛の重症度を記録し、IVCMを8週間の治療の完了前後に実施した。
本試験は、タフツ医療センター/タフツ大学ヘルスサイエンスのInstitutional Board Reviewによって承認された。プロトコールは、ヘルシンキ宣言に準拠し、HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)を順守している。
医療記録から抽出されたデータには、患者の人口統計、臨床所見(オックスフォードスケールによる生体色素染色、涙液メトリクス(tear metrics)を含む)、症状質問票(眼表面疾患指数(OSDI)を含む)、および眼疼痛評価調査(OPAS)が含まれる。さらに、同じ来院からのプロパラカインチャレンジ試験(PCT)結果を記録した。PCTについては、患者に、0.5%塩酸プロパラカイン点眼剤(Alcaine;Novartis Ophthalmics,East Hanover,NJ)の点眼の90秒後に、ビジュアルアナログスケールに基づいて彼らの疼痛除去を報告するように依頼した。
レーザーIVCM(Heidelberg Retina Tomograph 3/Rostock Cornea Module,Heidelberg Engineering GmbH,Heidelberg,ドイツ)を、以前に記載されたように(Cruzat,et al.,IVOS,2011,52,5136-5143)、角膜基底下神経変化の確認のために疼痛および不快症状を呈する全ての患者に対して日常的に行った。IVCMを全ての患者から得て、前向き登録された正常人データベースからの年齢および性別をマッチさせた参照コントロールと比較した。0.9の開口数を有する63倍の対物液浸レンズ(Olympus,東京,日本)を用いて画像を得た。この顕微鏡は、400×400μm(水平x垂直)の角膜の冠状断面を表す画像を生成する670nm赤色波長ダイオードレーザー源を使用する。デジタル画像を30フレーム/秒で記録した。隣接する画像は、1μm/ピクセルの方位分解能で1μmだけ分離される。この手順を実施するために、0.5%塩酸プロパラカイン(Alcaine; Novartis Ophthalmics)を用いて両眼を局所麻酔した。これに続いて、顕微鏡の角膜モジュールとの光学カップリングを改善するために、1滴のヒドロキシプロピルメチルセルロース2.5%(GenTeal gel,Alcon,Fort Worth,TX)を投与した。角膜モジュールに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2.5%(GenTeal gel; Alcon)の層を充填した使い捨ての滅菌ポリメチルメタクリレートキャップ(Tomo-Cap;Heidelberg Engineering GmbH)を載せ、ゲルをまた当該キャップの表面に施用した。装置を、キャップ上のゲルが角膜中央部の表面と接触するまで、手動で前進させる。角膜基底下層の50~100の画像を6~8のsequenceによって得、覆面観察者(masked observer)(P.H.)が、基底下神経叢の最良の焦点、単一層、最小の折り重なりおよび良好なコントラストとして決定された3つの最も代表的な画像を選択した。1人の覆面観察者(P.H.)が、樹状細胞(DC)の密度についてIVCM画像を分析した。
表1に示すデータによって見られるように、プロパラカインに反応し、IVCMによって認められるような軽度の炎症を有していた患者は、Oxervate(商標)処置に応答し、有意な改善(すなわち、疼痛レベルの低下)を示した。プロパラカインに応答しなかったか、または重度の炎症を呈した患者は、Oxervate(商標)処置に応答した疼痛レベルの低下を示さなかった。さらに、炎症がない患者、軽度または中等度の炎症を有する患者も、炎症に関して改善を示した。
Figure 2024514176000001
例2 - 神経障害性角膜疼痛のマウスモデルにおける局所NGFの評価
この試験は、毛様体神経結紮によって誘発されたNCPのマウスモデルを用いて、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置における局所NGF点眼剤(0.02mg/mL)の有用性を調べるために実施した。
毛様体神経結紮とNCPの誘導の確認
[5M]生理食塩水に対するベースライン応答を、結紮または擬似外科的処置の前に取得した。手術後3日目(dps)に、動物を再び[5M]生理食塩水でチャレンジした。図1に示す結果により、結紮処置を受けた動物が増強された応答(疼痛の増加を示す)を有していたので(p<0.0001)、[5M]生理食塩水チャレンジによって判定されるように、結紮が成功していることが確認される。
試験デザイン
3日目に、結紮を受けた動物を2つの群に分けた - 一方の群は組換えNGF(0.02mg/mL)を、他方の群はビヒクル点眼剤を、1日あたり6回受けた。7、10および14dpsで行われる角膜フルオレセイン染色、Cochet-Bonnet知覚測定、[5M]生理食塩水チャレンジ、低温生理食塩水チャレンジおよびL-メントールチャレンジのアウトカム測定とともに、マウスを14dpsまで追跡調査した。14dpsで、角膜および三叉神経節をさらなる分析のために採取した。
臨床的アウトカム
角膜フルオレセイン染色:マウスをケタミン/キシラジンで短時間麻酔し、細隙灯顕微鏡法による眼表面の検査の準備をした。1滴のフルオレセインを結紮した眼に点眼し、眼表面全体を覆うように手動で瞬きを行わせた。染色を少なくとも1分間発色させ、その時点で、眼表面を染色について評価し、国立眼研究所(National Eye Institute)スケール(0~15)によってスコア化した。これは、結紮された動物がドライアイ疾患(NEIスコア>10)(結果を混同させるおそれがある)を発症していないことを確実にするために必要な質管理手段である。図2に示されるように、全ての群および時点にわたって動物ではわずかな染色しか存在しなかったが、これは、結紮アプローチがドライアイ疾患を誘発しているのではなく、むしろ「純粋な」神経障害性角膜疼痛表現型を誘発していることを示している。さらに、これらの染色スコアは、ナイーブマウスから予想され得るもの(わずかな染色)と一致する。
角膜知覚:角膜知覚が全ての動物においてインタクトであることを確認するために、Cochet-Bonnet知覚計を使用した。このアプローチは、角膜中央部に施用される細いナイロンフィラメントを使用する。フィラメントのわずかな屈曲をもたらすために十分な圧力が加えられる。フィラメントの長さに基づいて、加えられる圧力の量を決定することが可能である。角膜知覚がインタクトな場合、アウトカムは、動物による瞬目反射である。
これらの評価に関して、個々のマウスは2/3の試みにおいて陽性応答(瞬目)を有さなければならず、さもなければ、フィラメントの長さを再評価のために5mm間隔で減少させた(より短いフィラメント長さは、より大きい圧力が加わることを意味する)。図3に示されるように、NGF 4X/日群とビヒクル群との間で、7日目および10日目に角膜神経知覚にわずかな差があったが(それぞれp<0.05およびp<0.01)、最も重要な時点である14日目ではなかった(p>0.05)。これらの結果を、反復測定によるANOVAによって分析した。
しかしながら、重要なことに、角膜知覚は、全ての群にわたって本質的に同等のレベルでインタクトであった。これは、結紮が毛様体神経を破壊しないことを示す(破壊された場合、瞬目反射は全く存在しないであろう)。代わりに、神経は保存されるが、機能障害である。
高浸透圧生理食塩水に対する応答:以下:(1)結紮が成功したこと、(2)結紮は、角膜フルオレセイン染色で評価したように、ドライアイ疾患をもたらさなかったこと、および(3)結紮によっても、角膜知覚はインタクトのままであったこと、が確認されたので、疼痛アウトカムの変化を調べた。高浸透圧生理食塩水溶液[5M]を、結紮側の眼表面に点眼し(10μL)、直後30秒の間隔内に、肢を拭う(paw wipes)回数をカウントした。肢を拭う回数は、動物が実施した肢を拭う回数が大きくなるほど、その動物が経験した疼痛が大きくなるという点で、疼痛の尺度として使用した。結果を図4に示す。
図4で見られるように、0日目、ならびに処置が開始される前に採取された結紮後3日目では、群間で類似したベースライン応答が存在した。追跡検査期間において、6Xおよび4X/日用量の両方で、NGF処置群において、肢を拭う回数(従って疼痛)の著しい減少があった。最も印象的なことに、NGFの6X/日群ではベースライン応答への回復が見られた。さらに、ビヒクル処置群では応答は変わらなかった。
低温生理食塩水に対する応答:低温生理食塩水を、結紮側の眼表面に点眼し(10μL)、直後30秒の間隔内に、肢を拭う回数をカウントした。肢を拭う回数を、動物が実施した肢を拭う回数が大きくなるほど、その動物が経験した疼痛が大きくなるという点で、疼痛の尺度として使用する。この評価の結果を図5に示す。そこで示されるように、ビヒクル群と比較したNGF 4X/日群との間には統計学的に有意な差があったが、これはNGF 6X/日群では見られない。この結果は、生物学的意義を決定するためのさらなる研究を必要とし、おそらくはNGFに対するポリモーダル侵害受容器対冷侵害受容器の異なった依存性の結果である。
L-メントールに対する応答:L-メントールは、冷覚において主要な役割を有する一過性受容器電位カチオンチャネルサブファミリーMメンバー8(TRPM8)を活性化することができる。従って、L-メントールを、結紮側の眼表面に点眼し(10μL)、直後30秒の間隔内に、肢を拭う回数をカウントした。肢を拭う回数を、動物が実施した肢を拭う回数が大きくなるほど、その動物が経験した疼痛が大きくなるという点で、疼痛の尺度として使用する。この評価の結果を図6に示す。そこで示されるように、ビヒクル群と比較したNGF 4X/日群との間には統計学的に有意な差があったが、これはNGF 6X/日群では見られない。興味深いことに、これらの結果は、低温生理食塩水単独で見られる結果と類似している。この結果は、生物学的意義を決定するためのさらなる研究を必要とし、おそらくはNGFに対するポリモーダル侵害受容器対冷侵害受容器の異なった依存性の結果である。
14日目に、神経栄養因子およびサイトカインのqRT-PCR分析のために三叉神経節(TG)を切除した。
NGF処置は、ビヒクル処置と比較して、TGにおけるいくつかの神経栄養因子のレベルを低下させたが(BDNF:0.78対1.00、p<0.05;NT-3:0.25対1.00、p<0.01;NT-4/5:0.11対1.00、p<0.05)、炎症誘発性サイトカインの増加は示さなかった(IL-1b:0.50対1.00、IL-6:0.92対1.00、TNF-a:0.69対1.00;全てp>0.05)。
臨床的アウトカムの要約:これらのデータは、試験した用量(6x/日および4x/日)の両方で、NGF点眼剤の有益な効果があると考えられることを示す。重要なことに、いずれの時点においても群間で角膜フルオレセイン染色に差異はなく、従って、このモデルはドライアイ疾患を誘発しない。
Cochet-Bonnet知覚測定によって評価されるように、初期の時点で角膜の感度にわずかな差があったが、これは14日目までに失われた。この評価から得られる最も重要なことは、角膜感度が依然としてインタクトであるように、結紮が毛様体神経を破壊しないことである。重要なことに、5M生理食塩水チャレンジへの応答において非常に有意な改善があり、疼痛アウトカムの中で最も有用であった。この効果は、すべての時点で、6Xおよび4X NGF処置群の両方で観察され、6X群では14日目までにベースライン応答に完全に戻った。低温生理食塩水およびL-メントールに関するアウトカムはより多様であり、NGFの初期の利点、NGFに対する侵害受容器依存性の相違、または経時的な外科的技術の改善の結果、のいずれかを示し得る。
まとめると、NCPを有する患者のレトロスペクティブ臨床試験からのデータ、およびNCPのマウスモデルからのデータは、rhNGFによる処置が、NCPを有する患者のサブセットに関して、改善された疼痛応答をもたらすことを実証している。前記データはさらに、NGF処置が、NCPを有する患者のサブセットに関して、炎症の改善をもたらすことを実証している。
* * * * *
本発明は、本明細書に記載された特定の実施態様による範囲に限定されるものではない。実際、本明細書に記載される実施態様に加えて、種々の改変が前述の説明から当業者に明らかになるだろう。そのような改変は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
本明細書において引用される全ての特許、出願、刊行物、試験方法、文献および他の資料は、参照によって本明細書に組み込まれる。
本明細書において引用される全ての特許、出願、刊行物、試験方法、文献および他の資料は、参照によって本明細書に組み込まれる。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1.NGFを含む組成物の投与を含む、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象において神経障害性角膜疼痛(NCP)を処置する方法。
2.神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象における神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置において使用するためのNGF。
3.前記NGFがrhNGFである、上記1に記載の方法または上記2に記載の使用のためのNGF。
4.前記対象が、局所麻酔薬、好ましくはプロパラカインでの処置に応答する、および/または軽度の炎症を有する、NCPに罹患している患者である、上記1~3のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
5.前記対象が、75未満、好ましくは70未満の樹状細胞密度(細胞/mm )を有する、上記1~4のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
6.前記対象が、末梢性または混合型NCPに罹患している患者である、上記1~5のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
7.前記対象が、ドライアイ疾患(DED)におよび/または神経栄養性角膜炎(NK)に罹患していない患者である、上記1~6のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
8.NGFが、眼での使用のための医薬組成物の形態で、前記対象の眼表面に局所的に投与される、上記1~7のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
9.NGFが、前記医薬組成物において、約0.0001%~約0.5%w/v、より好ましくは約0.001%~約0.1%w/vの範囲の濃度、最も好ましくは約0.002%w/vの濃度で存在する、上記8に記載の方法または使用のためのNGF。
10.前記NGFが、4~12週間の期間、1日3回から6回までの間で投与される、上記1~9のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。

Claims (10)

  1. NGFを含む組成物の投与を含む、神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象において神経障害性角膜疼痛(NCP)を処置する方法。
  2. 神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置を必要とする対象における神経障害性角膜疼痛(NCP)の処置において使用するためのNGF。
  3. 前記NGFがrhNGFである、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の使用のためのNGF。
  4. 前記対象が、局所麻酔薬、好ましくはプロパラカインでの処置に応答する、および/または軽度の炎症を有する、NCPに罹患している患者である、請求項1~3のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
  5. 前記対象が、75未満、好ましくは70未満の樹状細胞密度(細胞/mm)を有する、請求項1~4のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
  6. 前記対象が、末梢性または混合型NCPに罹患している患者である、請求項1~5のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
  7. 前記対象が、ドライアイ疾患(DED)におよび/または神経栄養性角膜炎(NK)に罹患していない患者である、請求項1~6のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
  8. NGFが、眼での使用のための医薬組成物の形態で、前記対象の眼表面に局所的に投与される、請求項1~7のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
  9. NGFが、前記医薬組成物において、約0.0001%~約0.5%w/v、より好ましくは約0.001%~約0.1%w/vの範囲の濃度、最も好ましくは約0.002%w/vの濃度で存在する、請求項8に記載の方法または使用のためのNGF。
  10. 前記NGFが、4~12週間の期間、1日3回から6回までの間で投与される、請求項1~9のいずれか1つに記載の方法または使用のためのNGF。
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