JP2024514151A - 多層光学フィルム及びそれを含むガラスラミネート - Google Patents

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Abstract

多層光学フィルムは、複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と、多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料とを含む。多層光学フィルムは、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における約0.5%~約40%の平均光透過率、可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率を有する。多層光学フィルムに入射する光源D65光に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において特定の限界未満の色ずれを有する反射光及び透過光として入射光の一部を反射及び透過する。ガラスラミネートは、ガラス層間に配置された多層光学フィルムを含む。

Description

赤外線反射フィルムは、空間への太陽熱取得を低減するために使用することができる。例えば、赤外線反射光学フィルムは、建物の部屋の太陽熱を低減するための窓用フィルムとして使用することができ、又は自動車の内部の太陽熱を低減するためにラミネートフロントガラス若しくはサンルーフに使用することができる。
本明細書は、概して、反射光及び/又は透過光の(例えば、色空間内の少なくとも1つの軸に沿った)色ずれが特定の限界未満である多層光学フィルムに関する。多層光学フィルムは、約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲において、約60%超の平均光反射率を有することができる。多層光学フィルムは、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲において約50%未満の平均光透過率を有することができる。
本明細書のいくつかの態様では、多層光学フィルムが提供される。多層光学フィルムは、第1及び第2の層の各々が約500nm未満の平均厚さを有する、合計で少なくとも20個の複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と、多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料とを含む。実質的に垂直に入射する光に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態の各々に対して、多層光学フィルムは、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における約0.5%~約40%の平均光透過率、可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率を有することができる。いくつかの実施形態では、光源D65から多層光学フィルムに入射する光に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「a*」比色パラメータar1*及びat1*、及び約40度の入射角については「a*」比色パラメータar2*及びat2*をそれぞれ有する反射光及び透過光として入射光の一部を反射及び透過し、at1*とat2*、及びar1*とar2*の各々の間の差の大きさは、約20未満である。いくつかの実施形態では、光源D65から多層光学フィルムに入射する光に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「b*」比色パラメータbr1*及びbt1*、及び約60度の入射角については「b*」比色パラメータbr2*及びbt2*をそれぞれ有する反射光及び透過光として入射光の一部を反射及び透過し、br1*とbr2*、及びbt1*とbt2*の各々の間の差の大きさは、約35未満である。いくつかの実施形態では、光源D65からある入射角で多層光学フィルムに入射する光に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータat*及び「b*」比色パラメータbt*を有する透過光として入射光の一部を透過し、at*及びbt*の各々の大きさは、入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、約35未満にとどまる。いくつかの実施形態では、光源D65からある入射角で多層光学フィルムに入射する光に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータar*及び「b*」比色パラメータbr*を有する反射光として入射光の一部を反射し、ar*及びbr*の各々の大きさは、入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、約45未満にとどまる。
これら及び他の態様は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、いかなる場合も、この簡潔な概要は、特許請求の範囲の主題を限定するものと解釈されるべきではない。
いくつかの実施形態による、多層光学フィルムの概略断面図である。 いくつかの実施形態による、多層光学フィルムの一部分の概略断面図である。 いくつかの実施形態による、ガラスラミネートの概略断面図である。 いくつかの実施形態による、光学要素に入射する光を示す光学要素の概略断面図である。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときのa*及びb*比色パラメータの変化を示すCIE L*a*b*色空間の概略図である。 いくつかの実施形態による、多層光学フィルムの光反射率及び光透過率の概略プロットである。 光吸収性材料を含まない光学フィルムに実質的に垂直に入射する光の計算された反射率及び透過率のプロットである。 いくつかの実施形態による、図6Aの光学フィルムに対応するが光吸収性材料を含む光学フィルムに実質的に垂直に入射する光の計算された反射率及び透過率のプロットである。 いくつかの実施形態による、入射光源D65光に対する透過光又は反射光についての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、入射光源D65光に対する透過光又は反射光についての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、入射光源D65光に対する透過光又は反射光についての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、青色染料、赤色染料、又は黄色顔料を含有するポリマー層の吸光係数のプロットである。 いくつかの実施形態による、図8の青色染料及び赤色染料、並びに黄色顔料が充填されたスキン層を含む多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。 いくつかの実施形態による、図8の青色染料及び赤色染料、並びに黄色顔料が充填されたスキン層を含む多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときの、ガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図9A~図9Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときの、ガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図9A~図9Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、青色、赤色、黄色、又はシアン染料を含有するポリマー層の吸光係数のプロットである。 いくつかの実施形態に係る、図11の青色、赤色、黄色、及びシアン染料が充填されたスキン層を含む多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。 いくつかの実施形態に係る、図11の青色、赤色、黄色、及びシアン染料が充填されたスキン層を含む多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときの、ガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図12A~図12Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときの、ガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図12A~図12Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、図8の青色染料が充填されたスキン層を含む多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。 いくつかの実施形態による、図8の青色染料が充填されたスキン層を含む多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときの、ガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図14A~図14Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。 いくつかの実施形態による、入射角が変化するときの、ガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図14A~図14Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されない。
交互のポリマー層を含む多層光学フィルムは、例えば、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)、同第6,179,948号(Merrillら)、同第6,783,349号(Neavinら)、同第6,967,778号(Wheatleyら)、及び同第9,162,406号(Neavinら)に概して記載されているように、層厚さ及び屈折率差を適切に選択することによって、所望の波長範囲において所望の反射及び透過を提供するために使用することができる。交互のポリマー層は、典型的には、主に光学干渉によって光を透過及び反射する光学層として説明することができる交互の高屈折率層及び低屈折率層を含む。交互の高屈折率層及び低屈折率層を含む多層光学フィルムは、各光学繰り返し単位が高屈折率層及び低屈折率層を含む、複数の光学繰り返し単位を含むものとして説明することができる。各光学繰り返し単位は、例えば、米国特許第5,103,337号(Schrenkら)、同第5,540,978号(Schrenk)、及び同第6,207,260号(Wheatleyら)に記載されているように、高屈折率層及び低屈折率層に加えて、1つ以上の層を含んでもよい。
多層光学フィルムは、空間への太陽熱取得を低減するための赤外線反射帯域を有することができる。例えば、赤外線反射光学フィルムは、建物の部屋の太陽熱を低減するための窓用フィルムとして使用することができる。別の例として、赤外線反射光学フィルムは、自動車の内部の太陽熱を低減するためにラミネートフロントガラス又はサンルーフに使用することができる。従来の赤外線反射光学フィルムは、例えば、赤外線反射帯域が可視範囲内にシフトすること、及び/又は赤外線反射帯域の高調波が可視範囲内に、可視範囲外に、若しくは可視範囲内でシフトすることに起因して、反射光及び/又は透過光に対して入射角による望ましくない色ずれを有する可能性がある。本明細書のいくつかの態様によれば、光吸収性材料を光学フィルムの様々な層(単数又は複数)に含めて、光学フィルムから反射された光及び光学フィルムを透過した光に対して入射角による色ずれを実質的に低減することができることが見出された。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、(例えば、少なくとも約850nm~約1200nmにわたる波長範囲内の)近赤外線反射帯域を有し、赤外線反射帯域の少なくとも1つの高調波は、少なくとも1つの入射角に対して、約420nm~約680nm、又は約450nm~約650nmの可視波長範囲内に少なくとも部分的に配置されている。いくつかのそのような実施形態では、光吸収性材料の第1の部分は、可視範囲内の高調波からの反射を低減し、反射において低い色ずれをもたらすように選択され、光吸収性材料の第2の部分は、透過において低い色ずれをもたらすように選択される。例えば、いくつかの実施形態では、第1の部分は、光源に面するように適合された光学フィルムの1つ又は複数の外層(例えば、サンルーフにおける光学フィルムの最上層)に配置することができ、第2の部分は、光源から離れる方向に面するように適合された光学フィルムの1つ又は複数の外層(例えば、サンルーフにおける光学フィルムの最下層)に配置することができる。あるいは、又は加えて、光吸収性材料の第1及び/又は第2の部分の少なくとも一部分は、光学フィルムの光学層内に分散されていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、光吸収性材料の第1の部分は、スキン層に分散されていてもよく、光吸収性材料の第2の部分は、光学フィルムの交互の第1及び第2の層の第1の層に分散されていてもよく、第1の層は、第2の層よりも高い屈折率を有する。
光吸収性材料は、入射角による低い色ずれを提供しながら、所望の可視光透過率をもたらすように選択することができる。所望の可視光透過率は、用途に依存し得る。例えば、いくつかのサンルーフ用途では、約0.5%~約20%の範囲の平均可視光透過率が望ましい場合がある。反射光及び/又は透過光の色は、選択された光吸収性材料に応じて、中性(例えば、低いa*、b*比色パラメータ)であってもよく、又は所定の色(例えば、特定の範囲内のa*、b*比色パラメータ)を有してもよい。
多層光学フィルムは、少なくとも第1及び第2の層を含む光学繰り返し単位を含んでもよい。光学フィルムは、光学繰り返し単位の層のf比によって特徴付けることができる。光学繰り返し単位の層のf比は、層の光学的厚さを光学繰り返し単位の光学的厚さで割ったものであり、光学繰り返し単位の各層の光学的厚さは、層の厚さに同じ面内方向に沿った層の屈折率を掛けたものであり、光学繰り返し単位の光学的厚さは、各層の光学的厚さの合計である。屈折率は、特定の可視波長範囲(例えば、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nm)内の波長において決定することができる。屈折率は、例えば、約532nm、又は約550nm、又は約589nm、又は約633nmの波長において決定することができる。(光学繰り返し単位の層が指定されていない場合)光学フィルムのf比は、一般に、最も高い屈折率を有する光学繰り返し単位の層のf比を指す。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、約0.5のf比を有する。これにより、赤外線反射帯域の抑制された二次高調波をもたらすことができるが、三次高調波が存在する可能性がある。他の実施形態では、異なるf比(例えば、約0.55~約0.8又は約0.2~約0.45)が使用される。f比を0.5からシフトさせることにより、赤外線反射帯域の二次及び三次高調波の強度を調整して、入射角による反射光及び/又は透過光の色ずれを更に低減することが可能になることが見出された。例えば、f比は、可視波長範囲全体にわたって波長の関数として実質的に一定の反射率を提供するように選択されてもよい。
図1Aは、いくつかの実施形態による、多層光学フィルム100の概略断面図である。光学フィルム100は、複数の交互の第1のポリマー層111及び第2のポリマー層112を含む。光学フィルム100は、図1Aで概略的に示されているものよりも多くの層を含むことができる。図1Bは、いくつかの実施形態による、多層光学フィルム100の一部分の概略断面図であり、より多数の交互の第1の層111及び第2の層112を示す。いくつかの実施形態では、交互の第1の層111及び第2の層112の数は、合計で少なくとも20、又は合計で少なくとも40、又は合計で少なくとも60、又は合計で少なくとも80、又は合計で少なくとも100である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、交互の第1の層111及び第2の層112の数は、合計で1000以下、又は合計で800以下、又は合計で700以下、又は合計で650以下、又は合計で600以下である。いくつかの実施形態では、第1の層111及び第2の層112の各々は、約500nm未満、又は約400nm未満、又は約350nm未満の平均厚さt1、t2を有する。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、第1の層111及び第2の層112の各々は、約50nm超、又は約70nm超、又は約90nm超の平均厚さt1、t2を有する。
多層光学フィルム100は、複数の光学繰り返し単位110を含むものとして説明することができ、各光学繰り返し単位110は、少なくとも個々の第1の層111及び第2の層112を含む。複数の光学繰り返し単位110の数は、例えば、合計で約10~約400、又は合計で約10~約300、又は合計で約10~約250、又は合計で約50~約250であってもよい。光学繰り返し単位は、一般的に、光学フィルムの厚さ方向(z方向)に沿って繰り返す光学層の最小の別個の単位である。複数の光学繰り返し単位中の光学繰り返し単位の総数は、別個の光学繰り返し単位の総数を指す(フィルムのどの層も、2つ以上の別個の光学繰り返し単位中にない)。いくつかの実施形態では、各光学繰り返し単位110の単位は、第1の層111及び第2の層112に加えて、1つ以上の層を含んでもよい。
光学フィルム100は、第1のスキン層121及び第2のスキン層122を更に含んでもよく、複数の交互の第1のポリマー層111及び第2のポリマー層112、並びに/又は複数の光学繰り返し単位110は、第1のスキン層121と第2のスキン層122との間に配置されている。いくつかの実施形態では、第1のスキン層121及び第2のスキン層122の各々は、約500nm超、又は約750nm超、又は約1000nm(1マイクロメートル)超、又は約1500nm超、又は約2000nm超の平均厚さts1、ts2を有する。第1のスキン層121及び第2のスキン層122は、複数の交互の第1のポリマー層111及び第2のポリマー層112と、並びに/又は複数の光学繰り返し単位110と一体的に形成されていてもよい。
本明細書で使用するとき、第2の要素と「一体的に形成された」第1の要素とは、第1及び第2の要素が個別に製造されてから接合されるのではなく、一緒に製造されることを意味する。一体的に形成することには、第1の要素を製造し、続いて第2の要素を第1の要素上に製造することが含まれる。スキン層及び光学層(例えば、交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層並びに/又は光学繰り返し単位)は、例えば、層が別個に製造されてその後接合されるのではなく、層が一緒に製造される(例えば、溶融ストリームとして組み合わされ、次いでチルロール上にキャストされて各層を有するキャストフィルムを形成し、更にキャストフィルムを配向させる)場合には、互いに一体的に形成されている。
多層光学フィルム100の様々な層に好適な材料としては、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、coPEN(コポリエチレンナフタレートテレフタレートコポリマー)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリヘキシルエチレンナフタレートコポリマー(PHEN)、グリコール変性PET(PETG)、グリコール変性PEN(PENG)、シンジオタクチックポリスチレン(sPS)、THV(テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデンのターポリマー)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、coPMMA(メチルメタクリレートとエチルアクリレートのコポリマー)、又はこれらのブレンドが挙げられる。
光学フィルム100は、図1A~図1Bに示されていない追加の層を含んでもよい。例えば、当該技術分野で知られているように、光学繰り返し単位のパケット間に保護境界層を含めることができる。光学フィルム100は、第1及び第2の接着剤層を更に含んでもよく、第1のスキン層121及び第2のスキン層122並びに複数の交互の第1のポリマー層111及び第2のポリマー層112(及び/又は複数の光学繰り返し単位110)は、第1の接着剤層と第2の接着剤層との間に配置されている。
いくつかの実施形態では、光学フィルム100は、例えば、ガラスラミネートに使用される。図2は、いくつかの実施形態による、第1のガラス層124及び第2のガラス層126と、それらの間に配置された多層光学フィルム100’とを含む、ガラスラミネート101の概略断面図である。図示された実施形態では、光学フィルム100’は、第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142と、それらの間に配置された多層光学フィルム100とを含む。
第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142は、例えば、ガラスへの結合に適していることが知られている任意の接着剤であってもよい。第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142に好適な材料としては、例えば、感圧接着剤、液体の光学的に透明な接着剤、放射線若しくは熱硬化性接着剤、又はホットメルト接着剤のうちの1つ以上が挙げられる。いくつかの実施形態では、接着剤層141及び142の各々は、ポリビニルブチラール(PVB)を含む。
いくつかの実施形態では、(例えば、光学繰り返し単位110の各々における)第1の層111及び第2の層112は、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して、同じ面内第1方向(例えば、x方向)に沿って、それぞれの屈折率n1及びn2並びに対応するそれぞれのf比f1及びf2を有する。いくつかの実施形態では、n1>n2である。他の実施形態では、n2>n1である。いくつかの実施形態では、f1及びf2の各々は、約0.5である(例えば、f1が約0.5であるように、第1及び第2の層のより厚い方が、第1及び第2の層のより薄い方よりも低い屈折率を有してもよい)。いくつかの実施形態では、n1>n2であり、f1及びf2の一方は、約0.55~約0.80(例えば、0.55~0.80の範囲内)又は約0.6~約0.75(例えば、0.6~0.75の範囲内)又は約0.625~約0.725(例えば、0.625~0.725の範囲内)である。いくつかのそのような実施形態では、f1は、約0.55~約0.80(例えば、0.55~0.80の範囲内)、又は約0.6~約0.75(例えば、0.6~0.75の範囲内)、又は約0.625~約0.725(例えば、0.625~0.725の範囲内)である。いくつかの実施形態では、光学繰り返し単位110は、2つの個々の層(例えば、第1の層111及び第2の層112)のみを含む。そのような実施形態では、f1+f2=1である。光学フィルムのf比は、最も高い屈折率を有する光学繰り返し単位の層のf比として定義することができる(例えば、第1の層が面内第1方向に沿って第2の層よりも高い屈折率を有する場合、f1は、光学フィルムのf比と呼ぶことができる)。
いくつかの実施形態では、第1のスキン層121及び第2のスキン層122は、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して、同じ面内第1方向(例えば、x方向)に沿って、それぞれの屈折率ns1及びns2を有する。いくつかの実施形態では、ns1及びns2は、互いにほぼ等しく、いくつかの実施形態では、ns1及びns2の各々は、n1及びn2のうちの1つにほぼ等しい(例えば、スキン層121及び122の各々は、第1の層111及び第2の層112のうちの1つと同じ材料から形成することができる)。いくつかの実施形態では、第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142は、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して、同じ面内第1方向(例えば、x方向)に沿って、それぞれの屈折率na1及びna2を有する。いくつかの実施形態では、na1及びna2はそれぞれ、例えば、約1.4~約1.6、又は約1.45~約1.55の範囲である。
一般に、層は、実部n及び虚部kを有する複素屈折率Nを有するものとして説明することができる。複素屈折率Nの実部nは、屈折率(refractive index)又は屈折率(index of refraction)と呼ばれ(屈折率が複素屈折率であることを指定せずに言及される場合、実部が言及されていることを理解されたい)、虚部kは、吸光係数と呼ばれる。複素屈折率(並びにその実部及び虚部)は、異なる方向に沿って定義することができる(例えば、複素屈折率は、異なる方向に沿って偏光された光に対して異なることができる)。いくつかの実施形態では、(例えば、光学繰り返し単位110の各々における)第1の層111及び第2の層112は、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して、同じ面内第1方向(例えば、x方向)に沿って、それぞれの吸光係数k1及びk2を有する。いくつかの実施形態では、第1のスキン層121及び第2のスキン層122は、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して、同じ面内第1方向(例えば、x方向)に沿って、それぞれの吸光係数ks1及びks2を有する。いくつかの実施形態では、第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142は、約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して、同じ面内第1方向(例えば、x方向)に沿って、それぞれの吸光係数ka1及びka2を有する。
いくつかの実施形態では、第1の層111及び第2の層112のうちの少なくとも1つ、並びに/又は第1のスキン層121及び第2のスキン層122のうちの少なくとも1つ、並びに/又は第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142のうちの少なくとも1つは、光吸収性材料(例えば、染料(単数又は複数)、顔料(単数又は複数)、又はそれらの組み合わせ)を含む。光吸収性材料を含まない層は、各面内方向に沿って、及び約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmの可視波長範囲内の各波長に対して、約10-5未満、又は約7×10-6未満、又は約5×10-6未満、又は約2×10-6未満の吸光係数k(例えば、k1、k2、ks1、ks2、ka1、ka2のうちの1つ以上に対応する)を有することができる。光吸収性材料を含む層は、少なくとも1つの面内方向に沿って、及び約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmの可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、約2×10-5超、又は約5×10-5超、又は約10-4超、又は約5×10-4超、又は約10-3超の吸光係数k(例えば、k1、k2、ks1、ks2、ka1、ka2のうちの1つ以上に対応する)を有することができる。いくつかの実施形態では、光吸収性材料は、多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散されており、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの面内方向に沿って、及び約420nm~約680nm又は約450nm~約650nmの可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、約2×10-5超、又は約5×10-5超、又は約10-4超、又は約5×10-4超、又は約10-3超の吸光係数を有する1つ以上の層を含む。いくつかの実施形態では、光吸収性材料を含む層(単数又は複数)は、近赤外波長範囲において比較的低い光吸収率を有することができる。例えば、層(単数又は複数)の各々は、各面内方向に沿って、及び約750nm~少なくとも約1300nm(例えば、約750nm~約1300nm、又は約750nm~約1400nm)の波長範囲内の各波長に対して、約10-3未満、又は約5×10-4未満、又は約2×10-4未満、又は約10-4未満の吸光係数k(例えば、k1、k2、ks1、ks2、ka1、ka2のうちの1つ以上に対応する)を有することができる。
好適な光吸収性材料としては、例えば、染料、顔料、又はこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、反射及び/又は透過色を調整するために、2つ、3つ、4つ、又はそれより多くの異なる光吸収性材料が含まれる。例えば、青色染料又は顔料、黄色又は緑色染料又は顔料、及び赤色染料又は顔料を使用することができる。光吸収性材料は、同じ層に含まれていてもよく、又は異なる層に別々に含まれていてもよい。好適な染料及び顔料としては、例えば、Disperse Blue 60(C2017;CAS番号12217-80-0);Pigment Yellow 147(C3721;CAS番号4118-16-5);赤色アゾ染料、例えばRed Dye 40(C1814Na;CAS番号25956-17-6);アントラキノン染料pr顔料、例えばSolvent Yellow 163(C2616;CAS番号13676-91-0)、Pigment Red 177(C2816;CAS番号4059-63-2)、及びDisperse Red 60(C2013NO;CAS番号12223-37-9);ペリレン染料又は顔料、例えばPigment Black 31(C4026;CAS番号67075-37-0)、Pigment Black 32(C4026;CAS番号83524-75-8)、及びPigment Red 149(C4026;CAS番号4948-15-6);並びにMitsui Fine Chemicals(Tokyo Japan)から入手可能な、青色、黄色、赤色、及びシアン染料PD-325H、PD-335H、PD-104、及びPD-318Hそれぞれが挙げられる。染料/顔料の量及び色は、光吸収性材料を含まない対応する光学フィルムの光学特性に基づいて選択することができる。例えば、光吸収性材料を含まない光学フィルムの色ずれが主に赤外線反射帯域の三次高調波に起因する実施形態では、染料/顔料は、所望の入射角範囲全体にわたって三次高調波と重なる吸収スペクトルを有するように選択することができ、染料/顔料の量は、色ずれを所望の範囲に低減するのに好適な程度まで三次高調波からの反射を低減するように選択することができる。別の例として、光吸収性材料を含まない光学フィルムの色ずれが主に赤外線反射帯域の二次及び三次高調波の反射強度の不一致に起因する実施形態では、染料/顔料は、所望の入射角範囲全体にわたってより強い反射を有する高調波と重なる吸収スペクトルを有するように選択することができ、染料/顔料の量は、他の高調波の反射強度とほぼ一致するように高調波からの反射を低減するように選択することができる。
多層光学フィルムは、実質的に白色光が光学フィルムに入射するとき、光学フィルムから反射される光及び/又は光学フィルムを透過する光の色に関して特徴付けられてもよい。実質的に白色の入射光は、そのフランス語名Commission Internationale de l’Eclairageに基づいてCIEとして一般的に知られている、国際照明委員会(International Commission on Illumination)によって定義された標準光源である光源D65からのものであってもよい。光源D65からの光は、非偏光であってもよい。反射光及び透過光の色は、CIE L*a*b*色空間(CIE 1976 L*a*b*色空間又はCIELAB色空間とも呼ばれる)のa*及び/又はb*比色パラメータに関して特徴付けることができる。a*及びb*比色パラメータは、ASTM E308-18「Standard Practice for Computing the Colors of Objects by Using the CIE System」に記載されているように決定することができる。ASTM E308-18規格はまた、標準光源D65の相対スペクトルパワー分布を提供する。
図1Aは、入射面(入射光の方向と面法線とによって定義される面)において光学フィルム100に入射する光180を概略的に示す。図示された実施形態では、入射面は、図示されたx-y-z座標系を参照するx-z平面である。p偏光状態131(入射面における電界)及びs偏光状態132(入射面に直交する電界)が示されている。光学フィルム100に実質的に垂直に入射する光180’も示されている。光180及び光180’は、多層光学フィルム100の主表面127に入射する。図3は、いくつかの実施形態による、光学要素200の主表面227に入射する光130及び光230を示す光学要素200の概略断面図である。光学要素200は、例えば、光学フィルム100又は光学フィルム100’に対応する光学フィルムであってもよい。あるいは、光学要素200は、例えば、光学フィルム100又は100’の複数の光学繰り返し単位110に対応する複数の光学繰り返し単位(又は複数の交互の第1及び第2の層)であってもよい。あるいは、光学要素200は、例えば、ガラスラミネート101に対応するガラスラミネートであってもよい。光130は、第1の入射角θ1で光学要素200に入射し、光230は、第2の入射角θ2で光学要素200に入射する。光130及び/又は光230は、光源D65からのものであってもよい。図3に概略的に示される光源222は、例えば、光源D65であってもよい。光学要素200は、入射光130の一部を透過光133として透過し、入射光130の一部を反射光134として反射する。透過光133は、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータat1*及び「b*」比色パラメータbt1*を有する。反射光134は、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータar1*及び「b*」比色パラメータbr1*を有する。光学要素200は、入射光230の一部を透過光233として透過し、入射光230の一部を反射光234として反射する。透過光233は、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータat2*及び「b*」比色パラメータbt2*を有する。反射光234は、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータar2*及び「b*」比色パラメータbr2*を有する。
光130は、入射位置630で光学要素200に入射し、光230は、入射位置730で光学要素200に入射する。一般に、本明細書に記載される光学特性(例えば、反射光及び/又は透過光の低い色ずれ)は、光学フィルムの少なくとも1つの側から光学フィルム100、100’に(例えば、主表面127若しくは227及び/又は127若しくは227の反対側の主表面に)入射する光、及び少なくとも1つの入射位置に対して保持することができる。例えば、いくつかの実施形態では、光吸収性材料は、光学フィルムの第1のスキン層に含まれるが、反対側のスキン層には含まれない。いくつかのそのような実施形態では、反射光は、第1のスキン層に入射する光に対して、第2のスキン層に入射する光に対してとは異なるa*及び/又はb*比色パラメータを有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の光学特性は、光学フィルムの片側又は両側に入射する光に対して、光学フィルムの面積(例えば、光が入射する主表面の面積又は上面図の面積)の少なくとも60%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%にわたって各入射位置に対して保持することができ、又は光学フィルムの片側又は両側に入射する光に対して、光学フィルムにわたる各入射位置に対して保持することができる。
入射角は、表面の法線に対する、表面に入射する光の方向の角度であり、0度~90度の範囲である。光学要素(例えば、光学フィルム又は複数の光学繰り返し単位)の光学特性(例えば、透過率又は反射率又は比色パラメータ)が指定される場合、別段の指示がない限り、入射角は、光が入射する光学要素の表面における入射角である。入射角θ1は、約10度未満、又は約6度未満、又は約3度未満であってもよい。入射角θ1は、例えば、約0度(例えば、約2度以下)であってもよい。入射角θ2は、例えば、少なくとも約40度、又は少なくとも約50度、又は少なくとも約60度、又は少なくとも約65度であってもよい。入射角θ2は、例えば、最大約85度であってもよい。入射角θ2は、例えば、約40度、又は約50度、又は約60度、又は約65度、又は約70度であってもよい。
図4は、いくつかの実施形態による、入射角θが色空間座標a1*、b1*を有する点301における第1の入射角(例えば、約10度未満であってもよいθ1)から色空間座標a2*、b2*を有する点302における第2の入射角(例えば、約40度以上であってもよいθ2)に連続的に変化するときの、a*及びb*比色パラメータの変化を示すCIE L*a*b*色空間の概略図である。図示されたa*、b*パラメータは、反射光又は透過光に対するものであってもよい。入射角が第1の入射角から第2の入射角に連続的に変化するときの、所定の色空間座標a0*、b0*を有する所定の色空間位置303からのCIE L*a*b*色空間における最大ユークリッド距離dが示されている。所定の色空間位置303は、例えば、実質的に白色光(例えば、|a0*|及びb0*|の各々は、約15未満、又は約10未満であってもよい)に対応することができる、又は所定の色を有する光(例えば、|a0*|及び|b0*|のうちの少なくとも1つは、約25超、又は約40超であってもよい)に対応することができる。いくつかの実施形態では、|a0*|及び|b0*|の各々は、約35未満、又は約30未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。いくつかの実施形態では、|a0*|及び/又は|b0*|は、約20超、又は約30超、又は約35超、又は約40超である。いくつかの実施形態では、最大ユークリッド距離dは、およそ、約35未満、又は約30未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満より小さい。
いくつかの実施形態では、光源D65から多層光学フィルム100、100’に入射する光130、230に対して、多層光学フィルムは、反射光(134、234)及び透過光(133、233)として入射光の一部を反射及び透過する。いくつかの実施形態では、反射光及び透過光は、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角θ1に対するそれぞれの「a*」比色パラメータar1*及びat1*と、約40度の入射角θ2に対するそれぞれの「a*」比色パラメータar2*及びat2*とを有し、at1*とat2*、及びar1*とar2*の各々の間の差の大きさは、約20未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、反射光及び透過光は、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「b*」比色パラメータbr1*及びbt1*、及び約40度の入射角については「b*」比色パラメータbr2*及びbt2*をそれぞれ有し、br1*とbr2*、及びbt1*とbt2*の各々の間の差の大きさは、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。いくつかの実施形態では、所定の「a*」比色パラメータa0*について、|at1*-a0*|、|at2*-a0*|、|ar1*-a0*|、及び|ar2*-a0*|の各々は、約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、所定の「b*」比色パラメータb0*について、|bt1*-b0*|、|bt2*-b0*|、|br1*-b0*|、及び|br2*-b0*|の各々は、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、所定の「a*」比色パラメータa0*及び所定の「b*」比色パラメータb0*について、|bt1*-b0*|、|bt2*-b0*|、|at1*-a0*|、及び|at2*-a0*|の各々は、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、所定の「a*」比色パラメータa0*及び所定の「b*」比色パラメータb0*について、|br1*-b0*|、|br2*-b0*|、|ar1*-a0*|、及び|ar2*-a0*|の各々は、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満、又は約1未満である。|a0*|は、約10未満若しくは約10超であってもよい、又は|a0*|は、本明細書の他の箇所に記載される任意の範囲内であってもよい。|b0*|は、約10未満若しくは約10超であってもよい、又は|b0*|は、本明細書の他の箇所に記載される任意の範囲内であってもよい。
いくつかの実施形態では、反射光及び透過光は、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角θ1に対するそれぞれの「a*」比色パラメータar1*及びat1*と、約60度の入射角θ2に対するそれぞれの「a*」比色パラメータar2*及びat2*とを有し、at1*とat2*、及びar1*とar2*の各々の間の差の大きさは、約35未満、又は約30未満、又は約20未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、反射光及び透過光は、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「b*」比色パラメータbr1*及びbt1*、及び約60度の入射角については「b*」比色パラメータbr2*及びbt2*をそれぞれ有し、br1*とbr2*、及びbt1*とbt2*の各々の間の差の大きさは、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満である。いくつかの実施形態では、所定の「a*」比色パラメータa0*について、|at1*-a0*|、|at2*-a0*|、|ar1*-a0*|、及び|ar2*-a0*|の各々は、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、所定の「b*」比色パラメータb0*について、|bt1*-b0*|、|bt2*-b0*|、|br1*-b0*|、及び|br2*-b0*|の各々は、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満である。
いくつかの実施形態では、光源D65から多層光学フィルム100、100’に入射する光130、230に対して、多層光学フィルムは、反射光(134、234)及び透過光(133、233)として入射光の一部を反射及び透過する。いくつかの実施形態では、反射光及び透過光は、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角θ1に対するそれぞれの「a*」比色パラメータar1*及びat1*と、入射角θ2≧θ1に対するそれぞれの「a*」比色パラメータar2*及びat2*とを有する。いくつかの実施形態では、反射光及び透過光は、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角θ1に対するそれぞれの「b*」比色パラメータbr1*及びbt1*と、入射角θ2≧θ1に対するそれぞれの「b*」比色パラメータbr2*及びbt2*とを有する。いくつかの実施形態では、at1*とat2*、ar1*とar2*、bt1*とbt2*、及びar1*とar2*の各々の間の差の大きさは、入射角θ2がθ1から少なくとも約40度に連続的に変化するとき、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満、又は約3未満、又は約2未満にとどまる。少なくとも約40度の角度は、例えば、最大約85度、又は最大約80度、又は最大約75度、又は最大約70度とすることができる。少なくとも約40度の角度は、例えば、約40度、又は約50度、又は約60度、又は約65度であってもよい。
いくつかの実施形態では、D65光源から多層光学フィルム100、100’にある入射角(例えば、θ1、θ2)で入射する光(例えば、130、230)に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータat*(例えば、at1*又はat2*に対応する)及び「b*」比色パラメータbt*(例えば、bt1*又はbt2*に対応する)を有する透過光(例えば、133、233)として入射光の一部を透過し、at*及びbt*の各々の大きさは、入射角が約10度未満(例えば、θ1)から少なくとも約40度(例えばθ2)に連続的に変化するとき、約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満にとどまる。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、光源D65から多層光学フィルム100、100’にある入射角(例えば、θ1、θ2)で入射する光(例えば、130、230))に対して、多層光学フィルムは、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータar*(例えば、ar1*又はar2*に対応する)及び「b*」比色パラメータbr*(例えば、br1*又はbr2*に対応する)を有する反射光(例えば、134、234)として入射光の一部を反射し、ar*及びbr*の各々の大きさは、入射角が約10度未満(例えば、θ1)から少なくとも約40度(例えばθ2)に連続的に変化するとき、約45未満、又は約40未満、又は約35未満、又は約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満にとどまる。いくつかの実施形態では、at*、bt*、ar*、及びbr*の各々の大きさは、入射角が約10度未満から少なくとも約40度に連続的に変化するとき、約30未満、又は約25未満、又は約20未満、又は約18未満、又は約15未満、又は約12未満、又は約10未満、又は約8未満、又は約7未満、又は約6未満、又は約5未満、又は約4未満にとどまる。約10度未満の角度は、θ1に対して本明細書の他の箇所に記載される任意の範囲内であってもよい。少なくとも約40度の角度は、例えば、約40度、又は約50度、又は約60度、又は約65度であってもよく、あるいは、θ2に対して本明細書の他の箇所に記載される任意の範囲内であってもよい。
図5は、いくつかの実施形態による、少なくとも1つの偏光状態(例えば、131及び132のうちの少なくとも1つ)についての実質的に垂直に入射する光180’(例えば、垂直入射又は名目上垂直入射の約20度以内、又は約10度以内、又は約5度以内)に対する多層光学フィルム100、100’の光反射率377及び光透過率379の概略プロットである。いくつかの実施形態では、光反射率及び光透過率は、直交する第1及び第2の偏光状態に対してほぼ同じである(例えば、光学フィルムは、直交する第1及び第2の面内方向に沿って二軸配向されていてもよい)。他の実施形態では、光反射率及び光透過率は、第1及び第2の偏光状態に対して異なってもよい。例えば、光学フィルムは、ダウンウェブ方向及びクロスウェブ方向に異なるように延伸されて、ダウンウェブ方向及びクロスウェブ方向における入射面に対して異なる反射スペクトルを生成してもよい。光反射率377は、λ1~λ2の波長範囲における平均Ravg0、及びλ3~4λの波長範囲における平均Ravg1を有する。光透過率379は、λ1~λ2の波長範囲における平均Tavg0、及びλ3~λ4の波長範囲における平均Tavg1を有する。多層光学フィルムは、(例えば、多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料に起因する)λ1~λ2の波長範囲における100パーセント-Ravg0-Tavg0の平均光吸収率を有する。
いくつかの用途(例えば、多くのサンルーフ用途)では、可視光に対して比較的低い反射率及び透過率(例えば、それぞれ40%未満)、並びに近赤外光に対して比較的高い反射率(例えば、60%超)を有することが望ましい場合がある。他の用途では、可視光に対するより高い反射率又は透過率が望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、λ1~λ2の波長範囲に対するTavg0は、約65%以下、又は約60%以下、又は約50%以下、又は約45%以下、又は約40%以下、又は約35%以下、又は約30%以下、又は約25%以下、又は約20%以下、又は約15%以下である。いくつかの実施形態では、λ1~λ2の波長範囲に対する平均透過率Tavg0は、少なくとも約0.5%、又は少なくとも約0.75%、又は少なくとも約1%、又は少なくとも約1.5%、又は少なくとも約2%である。いくつかの実施形態では、λ1~λ2の波長範囲に対する平均反射率Ravg0は、約65%未満、又は約60%未満、又は約50%未満、又は約45%未満、又は約40%未満、又は約35%未満、又は約30%未満、又は約25%未満、又は約20%未満、又は約15%未満である。いくつかの実施形態では、λ3~λ4の波長範囲に対する平均反射率Ravg1は、約50%超、又は約60%超、又は約70%超、又は約75%超、又は約80%超、又は約85%超である。いくつかの実施形態では、λ3~λ4の波長範囲に対する平均透過率Tavg1は、約40%未満、又は約30%未満、又は約20%未満、又は約10%未満である。いくつかの実施形態では、λ3~λ4の波長範囲に対する平均反射率Ravg1とλ1~λ2の波長範囲に対する平均反射率Ravg0との間の差は、少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも50%、又は少なくとも60%である。いくつかの実施形態では、λ1~λ2の波長範囲に対する平均透過率Tavg0とλ3~λ4の波長範囲に対する平均透過率Tavg1との間の差は、少なくとも5%、又は少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも50%である。光反射率Ravg0及びRavg1並びに/又は光透過率Tavg0及びTavg1は、少なくとも1つの偏光状態に対して、又は2つの互いに直交する偏光状態(例えば、131及び132)の各々に対して、これらの範囲のいずれかにあってもよい。いくつかの実施形態では、波長λ1は、約400nm~約450nmの範囲である。波長λ1は、例えば、約400nm、又は約420nm、又は約450nmとすることができる。いくつかの実施形態では、波長λ2は、約650nm~約700nmの範囲である。波長λ2は、例えば、約650nm、又は約680nm、又は約700nmとすることができる。いくつかの実施形態では、波長λ3は、約800nm~約900nmの範囲である。波長λ3は、例えば、約800nm、又は約850nm、又は約900nmとすることができる。いくつかの実施形態では、波長λ4は、約1150nm~約1400nmの範囲である。波長λ4は、例えば、約1150nm、又は約1200nm、又は約1300nm、又は約1400nmとすることができる。
いくつかの実施形態では、実質的に垂直に入射する光180’に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態(例えば、131及び132)の各々に対して、多層光学フィルム100、100’は、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における約70%未満、又は約60%未満、又は約50%未満、又は約40%未満、又は約35%未満、又は約30%未満、又は約25%未満、又は約20%未満、又は約15%未満の平均光反射率Ravg0、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲におけるRavg0+約10%を超える平均光反射率Ravg1を有する。いくつかの実施形態では、Ravg1は、Ravg0+約20%超、又はRavg0+約30%超、又はRavg0+約40%超、又はRavg0+約50%超である。いくつかの実施形態では、Ravg1は、約50%超、又は約60%超、又は約65%超、又は約70%超、又は約75%超、又は約80%超、又は約85%超である。
いくつかの実施形態では、実質的に垂直に入射する光180’に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態(例えば、131及び132)の各々に対して、多層光学フィルム100、100’は、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における約0.5%~約40%の平均光透過率Tavg0、可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率Ravg0、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率Ravg1を有する。いくつかの実施形態では、可視波長範囲における平均光透過率Tavg0は、少なくとも約0.6%、又は少なくとも約0.75%、又は少なくとも約1%である。いくつかの実施形態では、可視波長範囲における平均光透過率Tavg0は、約35%以下、又は約30%以下、又は約25%以下、又は約20%以下、又は約15%以下である。例えば、可視光線波長範囲における平均光透過率Tavg0は、約0.75%~約30%、又は約1%~約20%の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、可視波長範囲における平均光反射率Ravg0は、約35%未満、又は約30%未満、又は約25%未満、又は約20%未満、又は約15%未満である。いくつかの実施形態では、可視波長範囲における平均光反射率Ravg0は、少なくとも約1%、又は少なくとも約3%、又は少なくとも約5%、又は少なくとも約8%である。いくつかの実施形態では、可視波長範囲における平均光反射率Ravg1は、約65%超、又は約70%超、又は約75%超、又は約80%超、又は約85%超である。赤外波長範囲における平均光反射率Ravg1は、例えば、最大約95%とすることができる。いくつかの実施形態では、実質的に垂直に入射する光180’に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態(例えば、131及び132)の各々に対して、多層光学フィルム100、100’は、約850nm~約1300nm又は約850nm~約1400nmにわたる赤外波長範囲において、約60%超の平均光反射率を有する。そのような赤外波長範囲における平均光反射率は、約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における平均光反射率について記載された範囲のいずれかであってもよい。
いくつかの実施形態では、多層光学フィルム100、100’は、多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料を含む。層内に分散された光吸収性材料は、光吸収性材料を含まない層と比較して、層の光吸収率を著しく増加させる(例えば、可視波長範囲が、例えば、約400nm~約700nm、又は約420nm~約680nm、又は約450nm~約650nmであってもよい、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、少なくとも約2倍、又は場合によっては、少なくとも約5倍、若しくは少なくとも約10倍、層の吸光係数を増加させる)材料を指す。いくつかの実施形態では、第1のスキン層121及び第2のスキン層122のうちの少なくとも1つは、光吸収性材料を含む(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、ks1及びks2のうちの少なくとも1つは、約2×10-5超であってもよい、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)。いくつかの実施形態では、多層光学フィルム100、100’は、光吸収性材料を含み、光吸収性材料の少なくとも一部分は、第1の層内に分散されている(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、k1は、約2×10-5超であってもよく、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)又は第2の層内に分散されている(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、k2は、約2×10-5超であってもよく、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)。いくつかの実施形態では、多層光学フィルム100、100’は、第1のスキン層121及び第2のスキン層122のうちの少なくとも1つに分散された第1の光吸収性材料(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、ks1及びks2のうちの少なくとも1つは、約2×10-5超であってもよく、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)、及び第1のポリマー層111の各々に(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、k1は、約2×10-5超であってもよく、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)又は第2のポリマー層112の各々に(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、k2は、約2×10-5超であってもよく、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)分散された第2の光吸収性材料を含む光吸収性材料を含み、第1及び第2の光吸収性材料は、異なる組成を有する。第1及び第2の光吸収性材料は、典型的には、異なる光吸収スペクトルを有する。本明細書で使用されるとき、「異なる光吸収スペクトル」は、スペクトルが異なる波長依存性を有し、全体的な吸収スケールにおいて単に異ならない(例えば、同じ染料の異なる濃度は、異なる光吸収スペクトルをもたらさない)ことを意味する。いくつかの実施形態では、光吸収性材料は、第1の接着剤層141及び第2の接着剤層142のうちの少なくとも1つに分散された第3の光吸収性材料を更に含み(例えば、可視波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、ks1及びks2のうちの少なくとも1つは、約2×10-5超であってもよく、又は光吸収性材料を含む層に関して本明細書の他の箇所に記載される範囲内であってもよい)、第1、第2、及び第3の光吸収性材料は、互いに異なる組成を有する。第1、第2、及び第3の光吸収性材料は、典型的には、互いに異なる光吸収スペクトルを有する。異なる層に異なる光吸収性材料を利用することにより、より広い範囲の染料及び/又は顔料が使用されることを可能にする(例えば、異なる層における異なる染料又は顔料は、互いに適合性である必要はない)。
多層光学フィルムの波長の関数としての光反射率及び透過率は、標準的な光学モデリング技術を使用して計算することができる。そのような技術は、反射光及び透過光の波長分布を決定することを可能にし、それにより、CIE a*、b*比色パラメータを計算することを可能にする。
図6Aは、0.5のf比を有し、かつ光吸収性材料を含まない例示的な光学フィルムに実質的に垂直に入射する光の計算された反射率及び透過率のプロットである。光学フィルムは、実質的に二軸配向されており、透過率及び反射率は、直交する偏光状態にわたって平均した。フィルムは、外側PETスキン層の間に配置された交互のPET光学層及びcoPMMA光学層の合計650層を含み、0.5のf比を有した。PETスキン層の厚さは、2マイクロメートルであった。図6Bは、PET光学層が青色染料(Disperse Blue 60)を充填したものとしてモデル化され、PETスキン層が黄色顔料(Pigment Yellow 147、PY147とも呼ばれる)を充填したものとしてモデル化され、着色(赤色)接着剤(PVB)層(Kuraray Americaから入手可能なTROSIFOL Red PVB)がモデルに含まれたことを除いて、図6Aの光学フィルムに対応する、いくつかの実施形態による多層光学フィルムに実質的に垂直に入射する光の計算された反射率及び透過率のプロットである。PET光学層及びスキン層は、青色及び黄色の着色PET層について図8に示す吸光係数を有していた。実質的に垂直に入射する光は、TROSIFOL Red PVBに入射した。図6Bの光学フィルムについての450nm~650nmの波長範囲における平均透過率及び反射率は、それぞれ2.36%及び6.29%であった。図6Bの光学フィルムについての850nm~1300nmの波長範囲における平均透過率及び反射率は、それぞれ3.01%及び88.91%であった。
図7A~図7Cは、いくつかの実施形態による、入射角が0度から70度まで10度刻みで変化するときの、入射光源D65光に対する透過光又は反射光について計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。図7Aは、図6Aの光学フィルムを透過した光の色空間プロット471と、図6Bの光学フィルムを透過した光の色空間プロット472とを示す。色空間プロット472は、色空間プロット471と比較して、入射角による実質的に低減した色及び実質的に低減した色変動を示す。図7Bは、図6Aの光学フィルムから反射された光の色空間プロット481と、図6Bの光学フィルムから反射された光の色空間プロット482とを示す。図7Cは、図7Bのものと比較して拡大されたスケールで色空間プロット482を示す。色空間プロット482は、色空間プロット481と比較して、入射角による高度に低減した色及び高度に低減した色変動を示す。
入射角の変化による反射光及び/又は透過光の色のシフトは、f比を変化させることによって更に低減することができる。例えば、PET層が0.675のf比を有する交互のPET層及びcoPMMA層を含む光学フィルムに入射する光源D65からの光に対して、0度の入射角に対する透過光及び反射光の各々についてのa*及びb*の各々は、40度の入射角に対する対応するa*及びb*とは1未満だけ異なることが見出された。
図8は、いくつかの実施形態による、各着色PET層がPET中に分散された青色染料(Disperse Blue 60)、赤色染料(Disperse Red 60)、又は黄色顔料(PY147)を含む、着色PET層の例示的な吸光係数のプロットである。他の染料若しくは顔料及び/又は他のポリマー層についても同様のプロットを行うことができる。図8の吸光係数は、2つの直交する面内方向の各々に沿った吸光係数であってもよい(例えば、x方向及びy方向に沿った層の吸光係数は、ほぼ同じであってもよく、図8に示されるようなものであってもよい)。染料又は顔料濃度は、図示された吸光係数を生じるように選択された。染料又は顔料を組み込んだ他の層は、図8の吸光係数を達成するのに必要な濃度に対する染料又は顔料の濃度によって特徴付けることができる。図9A~図9Bは、2つのガラス層(それぞれ厚さ2.1mm)の間に配置され、かつPVB層(それぞれ厚さ0.38mm)を用いてガラス層に結合された多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての計算された透過率及び反射率のプロットである。多層光学フィルムは、合計で425個の交互のPET光学層及びcoPMMA光学層を含み、厚さ25マイクロメートルのPETスキン層の間に配置されていた。PET光学層のf比は、0.625であった。PETスキン層は、図8のそれぞれの着色PET層における濃度の0.117倍、0.067倍、及び0.05倍のそれぞれの濃度で、図8の青色染料、赤色染料、及び黄色顔料が充填されているものとしてモデル化された。Tp0及びTs0は、第1の面内方向(例えば、x方向)及び直交する第2の面内方向(例えば、y方向)それぞれに沿って偏光された光に対する垂直入射での透過率である。同様に、Rp0及びRs0は、第1の面内方向及び第2の面内方向それぞれに沿って偏光された光に対する垂直入射における反射率である。Tp60及びTs60は、p偏光状態及びs偏光状態それぞれについての、第1の方向に平行な入射面において60度の入射角でガラスラミネートに入射する光に対する透過率である。同様に、Rp60及びRs60は、p偏光状態及びs偏光状態それぞれについての、第1の方向に平行な入射面において60度の入射角でガラスラミネートに入射する光に対する反射率である。450nm~650nmの波長範囲にわたるTp0、Ts0、Rp0、及びRs0の平均は、それぞれ0.84%、0.63%、5.77%、及び5.82%であった。850nm~1200nmの波長範囲にわたるTp0、Ts0、Rp0、及びRs0の平均は、それぞれ10.15%、5.36%、67.58%、及び72.51%であった。
図10A~図10Bは、入射角が0度から85度まで2.5度刻みで変化するときの、ある入射角でガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図9A~図9Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。
図11は、いくつかの実施形態による、各染色PET層がPET中に分散された青色(Mitsui Fine ChemicalsからのPD-325H)、赤色(Mitsui Fine ChemicalsからのPD-104)、黄色(Mitsui Fine ChemicalsからのPD-335H)、又はシアン(Mitsui Fine ChemicalsからのPD-318H)染料を含む、染色PET層の例示的な吸光係数のプロットである。他の染料若しくは顔料及び/又は他のポリマー層についても同様のプロットを行うことができる。図11の吸光係数は、2つの直交する面内方向の各々に沿った吸光係数であってもよい(例えば、x方向及びy方向に沿った層の吸光係数は、ほぼ同じであってもよく、図11に示されるようなものであってもよい)。図12A~図12Bは、2つのガラス層(それぞれ厚さ2.1mm)の間に配置され、かつPVB層(それぞれ厚さ0.38mm)を用いてガラス層に結合された多層光学フィルムを含むガラスラミネートについての透過率及び反射率のプロットである。多層光学フィルムは、合計で425個の交互のPET光学層及びcoPMMA光学層を含み、厚さ25マイクロメートルのPETスキン層の間に配置されていた。PET光学層のf比は、0.625であった。PETスキン層の各々は、図11のそれぞれの染色PET層における濃度の0.9倍、0.85倍、0.3倍、及び0.75倍のそれぞれの濃度で、図11の青色染料、赤色染料、黄色染料、及びシアン染料が充填されているものとしてモデル化された。Tp0、Ts0、Tp0、及びTp60は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。450nm~650nmの波長範囲にわたるTp0、Ts0、Rp0、及びRs0の平均は、それぞれ4.77%、3.60%、10.50%、及び11.35%であった。850nm~1200nmの波長範囲にわたるTp0、Ts0、Rp0、及びRs0の平均は、それぞれ9.42%、4.97%、63.14%、及び67.74%であった。
図13A~図13Bは、入射角が0度から85度まで2.5度刻みで変化するときの、ある入射角でガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図12A~図12Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについての計算されたa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。
図14A~図14Bは、合計で425個の交互のPET光学層及びcoPMMA光学層を含み、厚さ25マイクロメートルのPETスキン層の間に配置された、多層光学フィルムの透過率及び反射率のプロットである。PET光学層のf比は、0.625であった。PETスキン層は、図8の青色染色PET層における濃度の0.117倍の濃度で図8の青色染料が充填されているものとしてモデル化された。Tp0、Ts0、Tp0、及びTp60は、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。450nm~650nmの波長範囲にわたるTp0、Ts0、Rp0、及びRs0の平均は、それぞれ17.21%、13.05%、25.35%、及び28.90%であった。850nm~1200nmの波長範囲にわたるTp0、Ts0、Rp0、及びRs0の平均は、それぞれ10.19%、5.37%、67.77%、及び72.71%であった。
図15A~図15Bは、入射角が0度から70度まで2.5度刻みで変化するときの、ある入射角でガラスラミネートに入射する光源D65からの光に対する、図14A~図14Bのガラスラミネートからの透過光及び反射光それぞれについてのa*、b*比色パラメータのCIE L*a*b*色空間プロットである。
「約(about)」などの用語は、これらが本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。特徴部のサイズ、量、及び物理的特性を表す量に適用される「約」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって別途明らかではない場合、「約」とは、特定の値の10パーセント以内を意味すると理解されよう。特定の値の約、ほぼとして与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、それが本明細書で使用及び記載されている文脈において当業者にとって別途明らかではない場合には、約1の値を有する量とは、その量が0.9~1.1の値を有すること、及び、その値が1である場合もあることを意味する。
上記において参照された参照文献、特許、又は特許出願の全ては、それらの全体が参照により本明細書に一貫して組み込まれている。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
図面中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図面中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。特定の実施形態が本明細書において図示及び説明されているが、図示及び記載されている特定の実施形態は、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な代替的実施態様及び/又は等価の実施態様によって置き換えられ得ることが、当業者には理解されよう。本出願は、本明細書で論じられた特定の実施形態のあらゆる適応例、又は変形例、又は組み合わせを包含することが意図されている。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることが意図されている。

Claims (15)

  1. 多層光学フィルムであって、
    合計で少なくとも20個の複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層であって、前記第1の層及び前記第2の層の各々が、約500nm未満の平均厚さを有する、複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と、
    前記多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料と、
    を備え、
    実質的に垂直に入射する光に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態の各々に対して、前記多層光学フィルムが、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における約0.5%~約40%の平均光透過率、前記可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率を有し、光源D65から前記多層光学フィルムに入射する光に対して、前記多層光学フィルムが、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「a*」比色パラメータar1*及びat1*、及び約40度の入射角については「a*」比色パラメータar2*及びat2*をそれぞれ有する反射光及び透過光として前記入射光の一部を反射及び透過し、at1*とat2*、及びar1*とar2*の各々の間の差の大きさが、約20未満である、
    多層光学フィルム。
  2. 前記反射光及び透過光が、前記CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「b*」比色パラメータbr1*及びbt1*、及び約40度の入射角については「b*」比色パラメータbr2*及びbt2*をそれぞれ有し、br1*とbr2*、及びbt1*とbt2*の各々の間の差の大きさが、約35未満である、請求項1に記載の多層光学フィルム。
  3. 前記第1の層及び前記第2の層が、前記可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して同じ面内第1方向に沿ってそれぞれの屈折率n1及びn2、並びに対応するそれぞれのf比f1及びf2を有し、n1>n2であり、f1及びf2の一方が、約0.55~約0.80である、請求項1又は2に記載の多層光学フィルム。
  4. f1及びf2の一方が、約0.6~約0.75である、請求項3に記載の多層光学フィルム。
  5. 前記第1の層及び前記第2の層が、前記可視波長範囲内の同じ第1の可視波長に対して同じ面内第1方向に沿ってそれぞれの屈折率n1及びn2、並びに対応するそれぞれのf比f1及びf2を有し、f1及びf2の各々が、約0.5である、請求項1又は2に記載の多層光学フィルム。
  6. 多層光学フィルムであって、
    合計で少なくとも20個の複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層であって、前記第1の層及び前記第2の層の各々が、約500nm未満の平均厚さを有する、複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と、
    前記多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料と、
    を備え、
    実質的に垂直に入射する光に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態の各々に対して、前記多層光学フィルムが、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における約0.5%~約40%の平均光透過率、前記可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率を有し、光源D65から前記多層光学フィルムに入射する光に対して、前記多層光学フィルムが、CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「b*」比色パラメータbr1*及びbt1*、及び約60度の入射角については「b*」比色パラメータbr2*及びbt2*をそれぞれ有する反射光及び透過光として前記入射光の一部を反射及び透過し、br1*とbr2*、及びbt1*とbt2*の各々の間の差の大きさが、約35未満である、
    多層光学フィルム。
  7. 前記反射光及び透過光が、前記CIE L*a*b*色空間において、約10度未満の入射角については「a*」比色パラメータar1*及びat1*、及び約60度の入射角については「a*」比色パラメータar2*及びat2*をそれぞれ有し、at1*とat2*、及びar1*とar2*の各々の間の差の大きさが、約35未満である、請求項6に記載の多層光学フィルム。
  8. 多層光学フィルムであって、
    合計で少なくとも20個の複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層であって、前記第1の層及び前記第2の層の各々が、約500nm未満の平均厚さを有する、複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と、
    前記多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料と、
    を備え、
    実質的に垂直に入射する光に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態の各々に対して、前記多層光学フィルムが、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における0.5%~約40%の平均光透過率、前記可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率を有し、光源D65からある入射角で前記多層光学フィルムに入射する光に対して、前記多層光学フィルムが、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータat*及び「b*」比色パラメータbt*を有する透過光として前記入射光の一部を透過し、前記入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、at*及びbt*の各々の大きさが、約35未満にとどまる、
    多層光学フィルム。
  9. 前記光源D65から前記多層光学フィルムに入射する前記光に対して、前記多層光学フィルムが、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータar*及び「b*」比色パラメータbr*を有する反射光として前記入射光の一部を反射し、前記入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、ar*及びbr*の各々の大きさが、約45未満にとどまる、請求項8に記載の多層光学フィルム。
  10. 前記入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、at*、bt*、ar*、及びbr*の各々の前記大きさが、約25未満にとどまる、請求項9に記載の多層光学フィルム。
  11. 多層光学フィルムであって、
    合計で少なくとも20個の複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層であって、前記第1の層及び前記第2の層の各々が、約500nm未満の平均厚さを有する、複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と、
    前記多層光学フィルムの少なくとも1つの層に分散された光吸収性材料と、
    を備え、
    実質的に垂直に入射する光に対して、及び2つの互いに直交する偏光状態の各々に対して、前記多層光学フィルムが、約450nm~約650nmにわたる可視波長範囲における0.5%~約40%の平均光透過率、前記可視波長範囲における約40%未満の平均光反射率、及び約850nm~約1200nmにわたる赤外波長範囲における約60%超の平均光反射率を有し、光源D65からある入射角で前記多層光学フィルムに入射する光に対して、前記多層光学フィルムが、CIE L*a*b*色空間において、「a*」比色パラメータar*及び「b*」比色パラメータbr*を有する反射光として前記入射光の一部を反射し、前記入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、ar*及びbr*の各々の大きさが、約45未満にとどまる、
    多層光学フィルム。
  12. 前記入射角が約10度未満から少なくとも約40度まで連続的に変化するとき、ar*及びbr*の各々の大きさが、約25未満にとどまる、請求項11に記載の多層光学フィルム。
  13. 前記複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層と一体的に形成された第1のスキン層及び第2のスキン層を更に備え、前記第1のスキン層及び前記第2のスキン層の各々が、約1マイクロメートル超の平均厚さを有し、前記複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層が、前記第1のスキン層と前記第2のスキン層との間に配置されており、前記光吸収性材料が、前記第1のスキン層及び前記第2のスキン層の少なくとも1つに分散された第1の光吸収性材料と、前記第1のポリマー層の各々又は前記第2のポリマー層の各々に分散された第2の光吸収性材料とを含み、前記第1の光吸収性材料及び前記第2の光吸収性材料が、異なる組成を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の多層光学フィルム。
  14. 第1の接着剤層及び第2の接着剤層を更に備え、前記第1のスキン層及び前記第2のスキン層、並びに前記複数の交互の第1のポリマー層及び第2のポリマー層が、前記第1の接着剤層と前記第2の接着剤層との間に配置されており、前記光吸収性材料が、前記第1の接着剤層及び前記第2の接着剤層の少なくとも1つに分散された第3の光吸収性材料を更に含み、前記第3の光吸収性材料が、前記第1の光吸収性材料及び前記第2の光吸収性材料の各々の組成とは異なる組成を有する、請求項13に記載の多層光学フィルム。
  15. 第1のガラス層及び第2のガラス層と、前記第1のガラス層と前記第2のガラス層との間に配置された請求項1~14のいずれか一項に記載の多層光学フィルムとを備える、ガラスラミネート。
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