JP2024510732A - フィルタカートリッジ - Google Patents

Abstract

液体をろ過するろ過装置内で使用するフィルタカートリッジであって、フィルタカートリッジは、作動位置の間でハウジング（２）に変位可能に取り付けられたキャップ（８）を備え、キャップ（８）は、ハウジング（２）の作動ポート（１９）と流動的に接続された作動コンパートメント（１０）と、作動コンパートメント（１０）の容積が減少した使用位置とを形成する。キャップ（８）は、作動開口部（１１）及び使用開口部（２０）を備える。作動位置ではキャップ（８）の内側の作動コンパートメント（１０）がキャップ（８）の作動開口部（１１）を通って液体を満たすことができる。キャップ（８）の変位は、キャップの作動開口部を閉じ、かつ作動コンパートメントの容積を減少させて、作動コンパートメントから作動ポートを通ってハウジングの中へ流体の少なくとも一部を押し込み、次にろ過材を介して、使用位置のキャップがハウジングと接触するまで、キャップの使用開口部がハウジングの入口ポートと重なるようにし、流体が入口ポートを通過してハウジングに入るようにする。

Description

本発明は、液体をろ過するためのろ過装置内で使用するためのフィルタカートリッジに関するものであって、フィルタカートリッジは、ハウジングと、ハウジング内に配置されたろ過材とを備え、ハウジングは、液体の流体流が前記入口ポートを通ってハウジングに入り、次いで流体流が出口ポートを通ってハウジングを出る前にハウジング内のろ過材を通過できるように、入口ポートおよび出口ポートを備えるものである。

液体用の多くのフィルタデバイスは、ろ過される液体が流れ、プロセス内でろ過できる少なくとも一つのフィルタカートリッジを備える。故に、ろ過材がフィルタカートリッジのハウジング内に配置されている。ハウジングには入口ポートと出口ポートがあり、ろ過材は、入口ポートからハウジングに入る液体が出口ポートからハウジングを出る前にろ過材に接触または通過するようにハウジング内に配置されている。いくつかのフィルタカートリッジは、ハウジング内に配置された一つ以上のろ過材で構成され、液体の１回の通過中に異なるフィルタプロセスを実行できる。飲料水のろ過に使用されるフィルタカートリッジは、通常、活性炭やイオン交換材料などの１つ以上のろ過材を備え、望まれない水の不純物の除去だけでなく、味、臭い、水の硬度に影響を与える。

フィルタカートリッジ内の複数のろ過材は、増加する量の液体をろ過するためのフィルタカートリッジ使用中に消耗する。大量の液体をろ過した後、フィルタカートリッジは消耗し、取り外して新しいフィルタカートリッジと交換する必要がある。したがって、フィルタカートリッジは通常、フィルターシステム内に取り外し可能に取り付けられている。

多くのフィルタカートリッジは、フィルタカートリッジを完全に効率的に使用する前に、ろ過材を水または別の液体で、通気または洗浄する必要があるろ過材を備える。特に、中空糸ろ過材料は、中空糸間または中空糸内の全ての残留空気を除去するために完全な通気を必要とする。実用的な理由から、フィルタカートリッジの実際の使用を開始する前に、多少の液体（通常は水）をハウジングに流すことが知られている。ろ過材の通気に使用される液体の量が十分に多い場合、空気のほとんど又は全てが洗い流され、ハウジングを流れる液体をろ過するためのその後の使用中にフィルタ効率が向上する。

フィルタ装置を通る液体の流れが重力によって引き起こされる場合、予め調整された量の液体がハウジングを通って流れるにはある程度の時間がかかる。この持続時間は通常、そのようなろ過装置の日常の使用に影響を及ぼさないが、長期間は、フィルタカートリッジの使用開始時および耐用年数の開始時にフィルタカートリッジを準備するのに不便である。通常、ユーザは、液体をろ過するためのフィルタ装置の実際の使用を開始する前に、フィルタカートリッジをフィルタ装置に挿入し、フィルタカートリッジの最初の通気に使用された量の液体を除去するため、予め設定された量の液体がフィルタカートリッジを通って流れるのを待つ。

特許文献１では、フィルタカートリッジとポンプを備えるフィルタ装置を開示していて、これにより、ポンプは、フィルタカートリッジを通ってろ過される液体を強制的に流すために手動で操作できる。また特許文献２は、屋外環境でろ過装置を手動で操作するためのフィルタカートリッジおよびポンプを備えた携帯型ろ過装置を開示している。しかし、このようなフィルタデバイスは、フィルタプロセス中に手動操作を必要とし、かつフィルタカートリッジの最初の作動時のフラッシングを除くほとんどのアプリケーションでは短い期間は必要ないが、重力を利用することはできない。通常、ユーザは、ある程度の量の液体をろ過するためにろ過装置のポンプを手動で操作しなければならないことを望まない。

国際公開第２０１０／０９１４６７号 米国特許第８３４３３４７号明細書

したがって、液体をろ過するためのフィルタカートリッジを実際に使用する前に、簡単かつ迅速な通気を可能にするが、フィルタカートリッジの使用および耐用年数中の各ろ過プロセスのためのフィルタ装置の手動操作を必要としないフィルタカートリッジが必要である。

本発明は、請求項１に定義されるフィルタカートリッジに関する。フィルタカートリッジは、作動位置と、作動コンパートメントの容積が減少した使用位置との間に、動かすことができるようにハウジングに取り付けられているキャップを備え、作動位置では、キャップが、ハウジングの作動ポートに流体的に接続された作動コンパートメントを形成する。キャップは作動開口部と使用開口部とを備え、キャップは作動位置から使用位置に変位可能であり、作動位置において、キャップ内部の作動コンパートメントをキャップの作動開口部を通って液体で満たすことができる。キャップの変位は、使用位置のキャップがハウジングと接触するまで、キャップの作動開口部を閉じ、かつ作動コンパートメントの容積を減少させて、作動コンパートメントから作動ポートを通ってハウジングの中へ流体の少なくとも一部を押し込み、次にろ過材を介して、キャップの使用開口部がハウジングの入口ポートと重なるようにし、流体が入口ポートを通過してハウジングに入るようにする。

液体をろ過するためのフィルタカートリッジを使用する前にフィルタカートリッジを通気するために、キャップを作動位置に移動または配置することができ、そこでキャップおよびキャップに面するハウジングの一部によって制限される作動コンパートメントを形成する。作動コンパートメントは、キャップの作動開口部を通して液体で満たすことができる。その後、キャップを使用位置内に変位することができ、この使用位置では、キャップが作動位置にあるときよりも作動コンパートメントの容積は小さくなり、その結果、作動コンパートメントから液体が吐出するために利用可能な作動コンパートメントの任意の開口部によって、作動コンパートメントから液体を強制的に流出させることができる。キャップの作動開口部を閉じることにより、液体は作動ポートを通ってハウジングに、次にハウジングの出口ポートを通って吐出されるまでに、ハウジングを通って作動コンパートメントを出なければならない。その結果、ハウジング内部に配置されたろ過材の通気が素早くなる。フィルタカートリッジを通気するこのプロセスは、必要に応じて、またはフィルタ装置のその後の使用中にフィルタ効率を改善するために有利であると考えられれば、繰り返し実行することができる。作動プロセスを繰り返すために、キャップを作動位置に変位させ、キャップによって形成された作動コンパートメントを液体で再び満たすことができる。その後、キャップを使用位置に変位させることがで、それによって、作動コンパートメントの容積を減らし、余分な液体を次第に小さくなる作動コンパートメントから流出させ、作動ポートを通ってハウジングに流入させることができる。

フィルタカートリッジの十分な通気をもたらすそのような作動手順の完了後、キャップは使用位置に留まる。使用位置では、キャップの使用開口部がハウジングの入口ポートと重なり、その後の使用中にフィルタカートリッジを無制限に使用して、入口ポート、ハウジング、および出口ポートから流出する液体をろ過することができる。フィルタカートリッジの耐用年数中にキャップをさらに変位させる必要はない。フィルタプロセスを実行するために、キャップを取り外す、又はキャップを継続的に操作若しくは交換する必要はない。

さらに、キャップはフィルタカートリッジのハウジングに取り付けられたままになる。したがって、キャップは、フィルタカートリッジの耐用年数の全期間中、作動プロセスを再度実行するために利用可能である。フィルタカートリッジの通気プロセスを加速できるキャップを紛失したり置き忘れたりするリスクはない。

一実施形態では、フィルタカートリッジは、ハウジングに対してキャップの変位をガイドするためのポジティブガイドを備える。ポジティブ（すなわち、フォームクローズ）ガイドは、作動位置と使用位置との間のキャップの変位のためのモーションシーケンスを定義し、フィルタカートリッジの通気が加速されないような方法でユーザがキャップを変位させることを防止する。ポジティブガイドは、通気プロセス中のキャップの手動操作を容易にするために、変位中の移動方向を定義することができる。さらに、ポジティブガイドは、フィルタカートリッジのハウジングからのキャップの意図しない取り外しを防止するように設計することもできる。

実施形態では、フィルタカートリッジは、キャップを使用位置内に保持するポジティブリテンションを含む。ポジティブリテンションは、キャップと連携して形状ロックされたジョイントを提供する部分を備える。ポジティブリテンションは、凹部に係合するラッチ舌部によって提供することができる。ポジティブリテンションは、対応する凹部または穴部と係合するピンまたはボルトなどのバネ仕掛けのラッチ要素によっても提供することができる。このようなポジティブリテンションにより、フィルタカートリッジの使用中にキャップが意図せずずれ、フィルタカートリッジの使用の妨げになったり、効果が低下したりすることを避けることができる。

実施形態では、ハウジングは、側面表面と、キャップに面するハウジング端面とを有し、キャップは、一方の側面で閉じられ、かつハウジングの側面を囲むように適合された側面を有し、キャップは、ハウジング端面及びハウジングの側面の一部を囲む。側面に垂直なハウジングの断面は、円形または楕円形でもよい。断面は、長方形または多角形の形状にすることもできる。キャップは、側面に平行、及び側面に垂直な断面に垂直な、軸方向に容易に変位することができる。キャップは、キャップの閉じた側がハウジングのハウジング端面から最も離れている起動位置、又はキャップの閉じた側がハウジングのハウジング端面の隣にある若しくは接触している使用位置に移動できる。キャップの側面と密閉されたハウジングは、ハウジングに対してキャップの横方向の動きを防ぐポジティブガイドを提供する。

実施形態では、キャップの側面及びキャップの閉側、並びにハウジングのハウジング端面は、作動位置におけるキャップによって形成される作動コンパートメントを閉じ込めて囲む。ハウジングのハウジング端面とキャップの閉じた側が類似した形状の場合、キャップの閉じた側をハウジングの端面に密着させてキャップを使用位置に移動させることができるため、使用位置で作動コンパートメントの容積をゼロに減らすことができる。

実施形態では、ハウジングは円筒形状を有し、キャップは中空円筒形状を有し、それによって、キャップの側面の内径は、ハウジングの側面表面の外径と等しいか、又は大きい。キャップおよびハウジングのそのような形状は、ハウジングに対してキャップの回転運動を可能にする。それぞれの側面の内径および外径が一致する場合、側面表面は、側面に対して平行な軸方向及び円周方向にキャップの変位を可能にするポジティブガイドを提供する。キャップの周方向への回転変位を利用して、キャップの使用位置において、キャップの使用開口部とハウジングの入口ポートとを重ねるようにキャップを容易に位置合わせすることができる。

一実施形態では、ポジティブガイドが、ハウジング又はキャップのいずれかの側面内に溝を備える。他の側面よりも突き出た構成またはカムは、溝のコースがハウジングに対してキャップの変位を定義および制限するように、溝と係合することができる。互いに係合する溝及び対応する形成物によって形成されているそのようなポジティブガイドは、変位中の信頼できるガイダンスを提供し、そしてまた作動中にキャップに加えられるより大きな力に耐えることができる。

一実施形態では、ハウジング内に含まれる形成物は、作動位置から使用位置へのキャップの変位の一部を形成する第１の、例えば回転、変位形成時に作動開口部を閉じるように配置され、第１の変位が完了し、作動開口部が形成によって閉じられた後のさらなる変位は、作動コンパートメントのサイズを縮小する軸方向変位を含む。

この構造は、例えばハウジングの側面の延長部内に備えてもよい、または延長部の形態を備えてもよい。第１の変位は構造が移動し、その後、側面が作動開口部と重なるように移動する。

特定の実施例では、溝は、作動位置付近にキャップの回転変位を強制する作動セクションと、使用位置に向かってキャップの軸方向変位を強制する通気セクションとを備える。作動位置近傍の回転変位は、キャップの側面内に位置し、ハウジングの形成によって形成される舌状のカバー上に変位する作動開口部の閉鎖を提供する。キャップの回転変位中、作動コンパートメントの容積は減少せず、作動コンパートメントに充填された液体は作動コンパートメントの外側へ押し出されることはなく、その結果、まだ閉じていない作動開口部を通って液体の望ましくない漏れをもたらすだろう。回転変位が完了し、作動開口部がハウジングによって提供される舌状のカバーによって閉じられた後、キャップのさらなる変位は、溝の通気セクションによって定義され、かつ作動コンパートメントのサイズを縮小する軸方向変位を含み、これにより、対応する量の液体が、入口ポートを通過してハウジング内のろ過材を通過して作動コンパートメントから強制的に流出する。変位の終わりには、溝はロックセクションを形成してもよく、キャップの変位を回転変位のみに制限する。したがって、フィルタカートリッジを流れて通る流体によって加えられる圧力は、軸方向に沿ってキャップをハウジングから押し離そうとする力を生成し、これは、使用位置内の位置にあるキャップの回転運動のみを可能にするロックセクションによってブロックされる。

一実施形態では、側面表面内の溝は、ハウジングに対してキャップの同軸方向および回転変位を提供するらせん状の円弧セクションを備える。上記の使用セクションはらせん状でもよい。したがって、キャップとハウジングに加えられるねじ込み動作は、ハウジング内のろ過材を通気するために必要である軸方向の変位をもたらす。このようなねじ込み動作は簡単に実行でき、軸方向変位と回転変位の両方を組み合わせて、キャップの全変位の開始時と終了時の完全な回転変位から、ろ過材の通気に必要である主に軸方向の変位への移行を滑らかにすること役立つ。

本発明のさらに別の実施形態では、作動開口部が、キャップの閉じた側の隣にあるキャップの側面内に位置し、ハウジングの作動ポートは、キャップに面するハウジング端面内に位置し、ハウジングの出口ポートは、キャップに面するハウジング端面とは反対側のハウジング端面内に位置する。ハウジングの作動ポートは、入口ポートと同じにすることができる。しかし、ハウジングやキャップの設計に応じて、作動プロセス中に開いている別の作動ポートを提供することが可能である一方、キャップが使用位置に変位するまで、インレットポートはキャップで覆われたままになる。出口ポートと反対の作動ポートの配置は、作動プロセス中にハウジングを通る直接流路を可能にし、フィルタカートリッジの完全かつ迅速な通気をサポートする。

本発明の実施形態では、使用開口部は、キャップの閉じた側とは反対側のキャップの側面内に位置し、ハウジングの入口ポートは、使用位置に配置されたキャップの使用開口部がハウジングの入口ポートと重なり、液体が使用開口部と重なり合った入口ポートを通ってハウジング内に通過するようにハウジングの側面内に位置する。作動プロセスの後、キャップは終了位置に配置され、フィルタカートリッジの耐用年数中は終了位置に留まる。端部位置では、キャップ内に形成された使用開口部がハウジングの入口ポートと重なり合い、これが、ハウジングの大部分が重なるキャップによる悪影響又は制限なしに液体が入口ポートを通って流れることができる。フィルタカートリッジの要件及びハウジングの設計によれば、ハウジングはいくつかの入口ポートを備えてもよく、キャップは、フィルタカートリッジの通常の使用中に液体がハウジングに入ることができる大きな断面積を提供するように重なり合ういくつかの使用開口部を備えてもよい。

一つの実施形態では、作動位置と使用位置との間で、ハウジングの側面によって使用開口部は閉じられる。

作動プロセス中のキャップの取り扱いおよび変位を容易にするために、キャップは、任意で、ハウジングに対してキャップの手動変位のためのハンドルを備える。ハンドルは、キャップから突き出た単一のノブにすることがでもよい。ハンドルは、キャップの把持および移動を容易にする、把持要素または突出したループにしてもよい。

本発明はより完全に理解され、そしてさらなる特徴は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照したときに明らかになるだろう。図面は単なる代表的なものであり、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。実際、当業者は、以下の明細書を読んだ上で、図面を見ることで、本発明の革新的な概念から逸脱することなく、それに様々な修正および変形を加えることができることを理解できる。図面に描かれた同様の部分は、同一の符号で参照される。

動かすことができるようにフィルタカートリッジのハウジングに取り付けられ、かつ作動コンパートメントのために提供するキャップ（このキャップは、フィルタカートリッジが作動する準備ができる作動位置に配置される）を備えるフィルタカートリッジの概略図を示す。 図１に示すフィルタカートリッジの図１内の線ＩＩ－ＩＩに沿った断面図を示す。 作動位置に配置したキャップを有する、図１と図２に示すフィルタカートリッジの斜視図を示す。 図１～図３に示すフィルタカートリッジ（キャップは、フィルタカートリッジの使用位置に配置される）の概略図を示す。 図４に示すフィルタカートリッジの図４内の線Ｖ－Ｖに沿った断面図を示す。 キャップが使用位置に配置された図４と図５に示すフィルタカートリッジの斜視図を示す。

図１～図６は、ハウジング２と、ハウジング２内に配置されたろ過材３とを備えるフィルタカートリッジ２の例示的な実施形態を示す。ろ過材３は、使用中のフィルタカートリッジ１の効率が低下する中空糸膜から残留空気を除去するために、フィルタカートリッジ１を最初に使用する前に通気しなければならない複数の中空糸を有する中空糸膜を備える。

フィルタカートリッジ１のハウジング２は、側面４を有する中空の円筒形状である。ハウジング２は、ハウジング２の対向部分の側面４内に位置する２つの入口ポート５を備える。出口ポート６は、ハウジング端面７に配置される。ろ過材３は、液体の流路を設ける態様でハウジング２の内部に配置され、これにより、液体は入口ポート５を通ってハウジング２内に入り、ろ過材３を通過し、出口ポート６を通ってハウジング２を出る。

フィルタカートリッジ１はまた、ハウジング２に動かすことができるように取り付けられたキャップ２を備える。キャップ８は、中空の円筒形状であり、キャップ８に対向するハウジング端面９を覆う。しかしながら、キャップ８は、図１～図３に示す作動位置と、図４～図６に示す使用位置との間を移動することができる。作動位置に位置するキャップ８は、キャップ８と、キャップ８に対向するハウジング２のハウジング端面９とによって制限される作動コンパートメント１０を形成する。キャップ８は、キャップ８の側面１２内に位置し、キャップ８内の作動コンパートメント１０へのアクセスを提供する作動開口部１１を備える。作動コンパートメント１０の容積は、ハウジング２に対してキャップ８の移動、特にハウジング端面９に対してキャップ８の移動に応じて変化する。

ハウジング２は、側面４の反対側において側面４に沿って延在する側面４内の２つの溝１３を備える。キャップ８によって覆われたフィルタカートリッジ１の溝１３及び他のいくつかの部分は、破線で示される。溝１３の各々は、キャップ８の内側１５に形成され、内側に向けられた突起１４のためのポジティブガイドを形成する。各溝１３のコースは同一であるが、互いに反対である。各溝１３は、キャップ８の作動位置の近くにキャップ８の単独回転移動を強制する作動部１５を備える。その後、溝１３の各々は、ハウジング２に向かう方向にキャップ８の軸方向移動を強制するらせん形状のコースを有する通気部１６を備え、作動コンパートメント１０の容積の減少をもたらす。作動部１５とは反対側に、各溝１３は、キャップ８の使用位置近傍に、キャップ８の単独回転移動を再び強制する係止部１７を備える。したがって、キャップ８の使用位置および作動位置において、キャップ８に加えられたいかなる軸方向の力も、使用位置および作動位置における溝１３のコースによって許容される単独の回転運動のためにキャップ８の変位を引き起こすことができない。フィルタカートリッジ１を適切に作動するため、かつ使用するために、キャップ８を作動位置または使用位置のいずれにおいてもロックするための追加の手段は必要ない。

好ましくは、フィルタカートリッジ１を最初に使用する前に、キャップ８が手動で作動位置に移動される。キャップ８によって形成される作動コンパートメント１０の容積は、次いで、作動開口部１１を通って液体で満たされる。その後、キャップ８は、使用位置に向かって手動で変位される。溝１３のコースのために、キャップ８は回転変位で始まる。作動開口部１１は、ハウジング端面９から軸方向に突出するハウジング２の形成により形成され、ハウジング２の側面４と同一平面の外面を有する舌状のカバー１８上を回転して摺動する。これにより、作動開口部１１は、溝１３のコースによって強制されるキャップ８の変位の初期で、舌状のカバー１８によって閉じられる。

作動開口部１１の閉鎖後、キャップ８は、溝１３の通気部１６のらせん状のコースに沿って変位し、その結果、作動コンパートメント１０の容積が減少し、作動コンパートメント１０から液体を押し出し、キャップ８およびその中に形成された作動コンパートメント１０に対向するハウジング端面９に位置する作動ポート１９を通って液体を押し出す。キャップ８の手動変位により、液体はハウジング２およびハウジング２内のろ過材３を通って強制的に流れ、それによってろ過材３内に残留した可能性のある残留空気を除去することによってフィルタカートリッジ１を通気する。必要に応じて、または適切と思われる場合は、このプロセスを繰り返し実行できる。

その後、キャップ８を使用位置に載置し、十分に通気されたフィルタカートリッジ１が、高効率で液体をろ過するためのフィルタ装置に挿入される。ハウジング２への液体の容易な進入を可能にするために、キャップ８は、キャップ８を使用位置に載置しているときに、２つの使用開口部２０の各々がハウジング２の対応する入口ポート５に重なるように、キャップ８の側面１２内に位置する２つの使用開口部２０を備える。これにより、フィルタカートリッジ１を通って流れる液体は、入口開口部２０及び対応する入力ポート５を通ってハウジング２に入り、ろ過材３を通って流れ、キャップ８と反対に位置する出口ポート６を通ってフィルタカートリッジ１を出る。

フィルタカートリッジ１の手動で行われる通気プロセスを容易にするために、キャップ８は、キャップ８の外表面に形成されて、ハウジング２から離れて突出するハンドル２１を備える。

Claims (14)

1. 液体をろ過するろ過装置内で使用するフィルタカートリッジであって、
   フィルタカートリッジ（１）は、ハウジング（２）及びハウジング（２）内に配置されたろ過材（３）を備え、
   ハウジング（２）は、液体の流体流が入口ポート（５）を通って前記ハウジング（２）に入り、その後流体流が出口ポート（６）を通って前記ハウジング（２）を出る前に、前記ハウジング内のろ過材（３）を通ることができるような、入口ポート（５）及び出口ポート（６）を備える、
   当該フィルタカートリッジにおいて、
   前記フィルタカートリッジ（１）は、作動位置の間でハウジング（２）に変位可能に取り付けられたキャップ（８）を備え、
   キャップ（８）は、ハウジング（２）の作動ポート（１９）と流動的に接続された作動コンパートメント（１０）と、作動コンパートメント（１０）の容積が減少した使用位置とを形成し、
   キャップ（８）は、作動開口部（１１）及び使用開口部（２０）を備え、
   キャップ（８）は、作動位置ではキャップ（８）の内側の作動コンパートメント（１０）がキャップ（８）の作動開口部（１１）を通って液体を満たすことができるように、作動位置から使用位置に動かすことができ、
   キャップ（８）の変位は、使用位置のキャップがハウジング（２）と接触するまで、キャップ（８）の作動開口部（１１）を閉じ、かつ作動コンパートメント（１０）の容積を減少させて、作動コンパートメント（１０）から作動ポート（１９）を通ってハウジング（２）の中へ流体の少なくとも一部を押し込み、次にろ過材（３）を介して、キャップの使用開口部（１９）がハウジング（２）の入口ポート（５）と重なるようにし、流体が入口ポート（５）を通過してハウジング（２）に入るようにする、
   ことを特徴とするフィルタカートリッジ。
2. フィルタカートリッジ（１）は、ハウジングに対してキャップ（８）の変位をガイドするためにポジティブガイドを備える、
   ことを特徴とする請求項１に記載のフィルタカートリッジ。
3. フィルタカートリッジ（１）は、キャップ（８）を使用位置に保持するポジティブリテンションを備える、
   ことを特徴とする請求項２に記載のフィルタカートリッジ。
4. ハウジング（２）は、側面（４）とキャップ（８）に対向するハウジング端面（９）とを有し、
   キャップ（８）は、一方側で閉じられ、かつハウジング（２）の側面（４）を取り囲むように適合された側面（１２）を有し、
   キャップ（８）は、ハウジング（２）の側面（４）の一部とハウジング端面（９）を取り囲む、
   ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
5. キャップ（８）の側面（１２）と同様にハウジング（２）のハウジング端面（９）は、作動位置におけるキャップ（８）により形成される作動コンパートメント（１０）を閉じ込めて取り囲む、
   ことを特徴とする請求項４に記載のフィルタカートリッジ。
6. ハウジング（１２）内に含まれる形成物（１８）は、作動位置から使用位置へのキャップ（８）の変位の一部を形成する第１の、例えば回転、変位形成時に作動開口部（１１）を閉じるように配置され、第１の変位が完了し、作動開口部（１１）が形成物によって閉じられた後のさらなる変位は、作動コンパートメント（１０）のサイズを縮小する軸方向変位を含む、
   ことを特徴とする請求項４又は５に記載のフィルタカートリッジ。
7. ハウジング（２）は円筒形状であり、かつキャップ（８）は中空の円筒形状であり、
   キャップ（８）の側面（１２）の内径は、ハウジング（２）の側面（４）の外径以上である、
   ことを特徴とする請求項４～６のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
8. ポジティブガイドは、ハウジング（２）又はキャップ（８）のいずれかの側面（４、１２）に溝（１３）を備える、
   ことを特徴とする請求項２及び７に記載のフィルタカートリッジ。
9. 溝（１３）は、作動位置付近にキャップ（８）の回転変位を強制するように配置された作動セクション（１５）と、使用位置に向かってキャップ（８）の軸方向変位を強制するように配置された通気セクション（１６）とを備える、
   ことを特徴とする請求項８に記載のフィルタカートリッジ。
10. 側面（４、１２）内の溝（１３）は、ハウジング（２）に対してキャップ（８）の軸方向及び回転方向の変位を同時に提供するらせん形状の円弧断面を備える、
    ことを特徴とする請求項９に記載のフィルタカートリッジ。
11. 作動開口部（１１）は、キャップ（８）の閉鎖側の隣にあるキャップ（８）の側面（１２）に位置し、
    ハウジング（２）の作動ポート（１９）は、キャップ（８）に対面するハウジング端面（９）内に位置し、
    ハウジング（２）の出口ポート（６）は、キャップ（８）に対面するハウジング端面（９）と反対側のハウジング端面内に位置する、
    ことを特徴とする請求項４～１０のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
12. 使用開口部（２０）は、キャップ（８）の閉じた側とは反対側のキャップ（８）の側面（１２）内に位置し、
    ハウジング（２）の入口ポート（５）は、使用位置に配置されたキャップ（８）の使用開口部（２０）がハウジング（２）の入口ポート（５）と重なり、液体が使用開口部（２０）と重なり合った入口ポート（５）を通ってハウジング（２）内に通過するようにハウジング（２）の側面内に位置する、
    ことを特徴とする請求項４～１１に記載のフィルタカートリッジ。
13. 使用開口部（２０）は、作動位置と使用位置の間で、ハウジング（２）の側面（４）によって閉じられている、
    ことを特徴とする請求項４～１２のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
14. キャップ（８）は、ハウジング（２）に対してキャップ（８）を手動で変位するためのハンドル（２１）を備える、
    ことを特徴とする請求項１～１３のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。

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