JP2021090906A - カートリッジの取り付け構造、キャップ及びカートリッジ - Google Patents

カートリッジの取り付け構造、キャップ及びカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】流体を処理するために用いられるカートリッジをキャップに取り付ける取り付け構造において、使用中にカートリッジがキャップから意図せず脱落することを防止する。【解決手段】カートリッジにキャップに対する取り付け部位となる円筒部を設け、円筒部の円筒面である外側面に、相対的に高さが高い固定部材と相対的に高さの低い突起とを設ける。キャップには、円筒部が挿入可能な円筒形状の凹部である保持部を設け、保持部の内側面に、カートリッジの取り付け状態を保持するために固定部材を受け入れ可能な固定溝と、固定部材が当接することにより取り付け方向にカートリッジを回転させて固定部材を固定溝に向けて導くガイド部を設ける。ガイド部に、保持部の奥行方向に向かってガイド部から延びるスリットを形成する。スリットは突起と協働してカートリッジの逆方向への意図しない回転を防止し、かつ、取り付け時には利用者にクリック感を与える。【選択図】図1

Description

本発明は、流体を処理するために用いられるカートリッジに関し、特に、キャップに対してカートリッジを取り付けるための取り付け構造と、このような取り付け構造に対応するキャップ及びカートリッジに関する。
流体すなわち液体または気体に対してろ過処理やイオン交換処理を行うために、取り外し可能なカートリッジを用い、液体や気体の流路に連通するキャップと呼ばれる部材にカートリッジを取り付け、カートリッジ内に液体や気体を導入して処理を行うことが広く行われている。例えば、活性炭を格納したカートリッジ、イオン交換樹脂を格納したカートリッジ、中空糸フィルタや逆浸透膜を内部に有するカートリッジなどを使用し、被処理水がこれらのカートリッジを順次通過するようにして純水を製造する機器が市販されている。これらのカートリッジは、その交換寿命に達したら交換される。その一方で、液体や気体を取り扱うので、キャップにカートリッジを取り付けられた状態では取り付け部から液体や気体が漏れ出さないようにする必要がある。したがって、カートリッジを確実にキャップに取り付けることができるとともに、容易にカートリッジを交換できるようにする取り付け構造が求められている。
キャップに対するカートリッジの取り付け構造として、カートリッジの先端に円筒部を設け、キャップにはカートリッジの円筒部に嵌合可能な円形空間を凹部として設け、カートリッジの円筒部をキャップの円形空間に差し込みつつカートリッジをねじ込むように所定方向に回転させることにより、カートリッジをキャップに固定できるようにしたものがある。カートリッジをキャップから取り外すときは、カートリッジを取り付けるときとは反対方向にカートリッジを回転させつつカートリッジの円筒部をキャップの円形空間から引き抜くようにする。特許文献1は、このような取り付け構造を、流体に対してろ過処理を行うために用いられるろ過カートリッジを固定キャップに取り付ける取り付け構造に適用した例を開示している。特許文献1に記載されたものでは、カートリッジの円筒部の外周面に、その外周面における斜め方向に延びる傾斜突片を設け、一方、キャップの円形空間には、傾斜突片が摺動して嵌合できるように、その円形空間の内壁に傾斜溝を設けている。
特許文献2は、浄水器のフィルターカートリッジであるカートリッジの先端の円筒部を円形キャップの円形空間に嵌合させてカーリッジを取り付ける取り付け構造であって、カートリッジの円筒部の外周面に、その円周方向に延びる線状の突起である固定部材を設け、円形キャップの円形空間の内壁には固定部材を受け入れ可能な溝状のスライド通路を形成するとともに、固定部材が当接して摺動することによりスライド通路に固定部材を導くことができるように円形空間の内壁に段差を形成している。この段差は、円筒空間の中心軸方向と円周方向との両方に対して角度をなす方向に延びるように形成されている。
特開2005−349283号公報 特表2010−504849号公報
カートリッジの先端の円筒部をキャップ側の円形空間に差し込みつつカートリッジをねじ込むように所定方向に回転させることによりカートリッジをキャップに取り付ける取り付け構造では、使用時の微振動などによってカートリッジが徐々に取り外し方向に回転し、カートリッジ先端の円筒部とキャップの円形空間との嵌合状態が解除されて使用中にカートリッジがキャップから脱落するおそれがある。
本発明は、使用中にカートリッジがキャップから意図せずに脱落することを防止できるカートリッジの取り付け構造と、そのような取り付け構造に適したカートリッジ及びキャップとを提供することにある。
本発明のカートリッジの取り付け構造は、流体の処理に用いられるカートリッジをキャップに取り外し可能に取り付ける取り付け構造であって、カートリッジはキャップに対する取り付け部位となる円筒部を有し、キャップは円筒部が挿入可能な円筒形状の凹部である保持部を有し、円筒部の円筒面である外側面には、固定部材と突起とが外側面から突出するように設けられ、固定部材の外側面からの高さは突起の外側面からの高さよりも高く、保持部の内側面は、外側面と係合する第1の領域と、内側面の円周方向に延びてカートリッジの取り付け状態を保持するために固定部材を受け入れ可能な固定溝と、保持部の開口端から固定溝に固定部材を移動させることが可能なように形成された第2の領域と、から構成され、第1の領域と第2の領域とは同軸の円筒面として形成され、第1の領域と第2の領域との境界に形成される段差の一部は、保持部に円筒部が挿入されるときに固定部材が当接することにより第1の回転方向にカートリッジを回転させて固定部材を固定溝に向けて導くガイド部として形成され、保持部の奥行方向に向かってガイド部から延びるように第1の領域にスリットが形成され、突起は、抵抗を受けつつ第1の領域を移動可能であって、固定溝に対して固定部材が出入するときにスリットが形成された位置を横断するように配置されている。
本発明のキャップは、流体の処理に用いられるカートリッジであって取り付け部分である円筒部を有し円筒部の円筒面である外側面に固定部材が突出して形成されているカートリッジが取り外し可能に取り付けられるキャップであって、円筒部が挿入可能な円筒形状の凹部である保持部を有し、保持部の内側面は、第1の領域と、固定部材を受け入れ可能なように内側面の円周方向に延びる固定溝と、保持部の開口端から固定溝にまで固定部材を移動させることが可能なように形成された第2の領域と、から構成され、第1の領域と第2の領域とは同軸の円筒面として形成され、第1の領域と第2の領域との境界に形成される段差の一部は、保持部に円筒部が挿入されるときに固定部材が当接することにより第1の回転方向にカートリッジを回転させて固定部材を固定溝に向けて導くガイド部として形成され、保持部の奥行方向に向かってガイド部から延びるように第1の領域にスリットが形成されている。
本発明のカートリッジは、キャップに取り外し可能に取り付けられて流体の処理に用いられるカートリッジであって、キャップに対する取り付け部位となる円筒部を有し、円筒部の円筒面である外側面には、固定部材と突起とが外側面から突出するように設けられ、固定部材の外側面からの高さは突起の外側面からの高さよりも高い。
本発明によれば、カートリッジに形成されている突起とキャップに形成されているスリットとが協働してカートリッジが取り付け方向とは反対方向に回転することに対する抵抗となるので、使用中にカートリッジがキャップから意図せず脱落することを防止することができるようになる。
本発明の実施の一形態のカートリッジ取り付け構造を示す図である。 カートリッジとキャップとが分離している状態での部分斜視図である。 カートリッジの取り付け過程を示す一部破断正面図である。 カートリッジの取り付け過程を模式的に示す展開図である。 カートリッジの取り外し方向への意図しない回転が防止されることを説明する図である。
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の一形態のカートリッジ取り付け構造を示す図であって、(a)はカートリッジ10をキャップ30に取り付けた状態での斜視図、(b)及び(c)は、いずれもカートリッジ10とキャップ30とが分離している状態での部分斜視図であるが、(b)はキャップ30の側から見た図であり、(c)はカートリッジ10の側から見た図である。図2も本実施形態のカートリッジ取り付け構造を示す図であって、(a),(b)は、いずれもカートリッジとキャップとが分離している状態でのカートリッジ10側から見た部分斜視図であるが、図1(c)に示すものとはそれぞれ視点の位置が異なっている。
カートリッジ10は、流体(気体または液体)の処理を行うものであって、細長い円筒形状の容器の内部に、流体に対する処理を行うための部材や薬品を収容したものである。水処理用のカートリッジ10であれば、行おうとする処理の内容に応じて内部には活性炭やイオン交換樹脂、フィルターなどが収容される。カートリッジ10は、処理対象の流体をカートリッジ10に供給し、処理された流体をカートリッジ10から回収するためのキャップ30に対して取り外し可能に取り付けられるものである。
カートリッジ10の長手方向の一端には、キャップ30への取り付けのためにキャップ30に嵌合する円筒部11が、円筒形状のカートリッジ10とほぼ同軸となるように設けられている。円筒部11の先端には円筒部11と同軸で小円筒部12が突出するように設けられており、小円筒部12の先端にはカートリッジ10の内部に連通する開口13が設けられている。小円筒部12の外径は円筒部11の外径よりも小さいため、円筒部11の先端において小円筒部12との間には肩状部14が形成されることとなり、肩状部14には、カートリッジ10の内部に連通する開口15が形成されている。開口13,15は、キャップ30とカートリッジ10との間で流体を流通させるために設けられており、カートリッジ10が水処理用のものである場合、開口13はカートリッジ10の内部へ被処理水を供給するための供給管として用いられ、開口15はカートリッジ10で処理された水を回収する集水管として用いられる。図示したものでは、開口13は1つ設けられているのに対し、開口15は肩状部14において小円筒部12を取り囲むように複数個設けられている。キャップ30にカートリッジ10を取り付けたときに開口13と開口15との間で短絡する流路が形成されないように、小円筒部12の円筒面にはOリングのための溝16が形成されている。同様に、キャップ30へのカートリッジ10の取り付け位置からの流体の漏れを防ぐために、円筒部10の円筒面すなわち外側面において、円筒部10の先端に近い位置にOリングのための溝17が形成されている。図にはOリングは示されていないが、カートリッジ10においては実際には溝16,17にそれぞれ適切なOリングが取り付けられている。
カートリッジ10をキャップ30に嵌合させて固定するために、円筒部10の円筒面(すなわち外側面)には固定部材21が形成されている。固定部材21は、円筒面の円周方向に延びる細長い凸状部すなわちリブとして形成されたものであり、その円周方向の長さは、円筒面の中心軸からの中心角として例えば50°から100°程度のものである。図示したものでは、2つの固定部材21が円筒面の中心軸を中心にして軸対称に設けられている。また、円筒面において2つの固定部材21が形成されているのと同じ円周上の位置であって、固定部材21の中間となる位置に突起22が形成されている。円周上で考えているので、固定部材21が2つ設けられていることに対応して突起22も2つ設けられている。カートリッジ10において少なくとも突起22やその周辺の部位は弾性を有する材料、例えば樹脂で形成されている。固定部材21は、キャップ30と嵌合することによってカートリッジ10をキャップ30に固定させるためのものであるので、円筒面からの十分な高さを有するように形成される必要がある。これに対し突起22は、カートリッジ10を回転させつつ取り付けるときに瞬間的に変化する弱い抵抗感すなわちクリック感を利用者に与えるとともに、振動などによってカートリッジ10が取り付け方向とは逆方向に回転するのを防ぐためのものである。カートリッジ10を意図的に取り外すときにはカートリッジ10を逆回転に回転させる必要があるから、突起22によってカートリッジ10の意図的な回転が阻止されてはならない。そのため、突起22は、円筒部11の円筒面において固定部材21に比べて十分に低く形成される。また、円筒面での円周方向への突起22の長さも固定部材21に比べて十分に短い。
キャップ30は、純水製造装置などにキャップ33を取り付けるためにヒンジ32を介して取り付け部31を備えている。ヒンジ32を用いているのは、取り付け部31によってキャップ33を純水製造装置などに取り付けたときに、キャップ30においてカートリッジ10が取り付けられることとなる本体部分の向きを容易に変更できるようにして、キャップ30へのカートリッジ10の取り付けと取り外しとを容易にするためである。キャップ30の本体部分には2つの配管接続部33,34が設けられている。配管接続部33,34の一方にはカートリッジ10に流体を供給するための配管が接続され、他方にはカートリッジ10から排出された流体を回収するための配管が接続される。またキャップ30は、カートリッジ10の円筒部11が挿入されて嵌合する保持部40を備えている。保持部40は、円筒部11の外径に見合う内径を有する円筒形の凹部として形成されている。凹部としての保持部40の最奥部分は、溝16,17にOリングが取り付けられた状態の円筒部11が保持部40に挿入された際にOリングによって気密が保たれ、配管接続部33,34の一方と円筒部11の開口13とが連通し、配管接続部33,34の他方と開口15とが連通するような形状となっている。
次に、保持部40についてさらに詳しく説明する。本実施形態では、カートリッジ10をキャップ30に取り付ける時には、図1(a)において矢印Aに示すように、カートリッジ10の円筒部11をキャップ30の保持部40に差し込みつつ所定の取り付け方向に回転させ、円筒部11を保持部40にねじ込む。円筒部11が保持部40の最奥の部分に到達して保持部40の奥行方向へは動けなくなったら、さらに取り付け方向に沿って円周方向にカートリッジを回転させてカートリッジ10を所定の固定位置まで移動させる。カートリッジ10をキャップ30から取り外すときは、取り付け方向とは反対方向である取り外し方向に沿って円周方向にカートリッジ10を回転させ、その後、矢印Bで示すように、取り外し方向に回転させつつ保持部40から円筒部11を引く抜くようにカートリッジ10を動かす。
カートリッジ10に円筒部11は、円筒面すなわち外側面と、その円筒面から突出するように形成された固定部材21と、円筒面に形成された突起22と、を備えている。突起22は弾性材料で形成され、かつ、固定部材21に比べて高さが十分に低いので、突起22のために保持部40に対する円筒部11の動きが完全に抑制されることはない。そこで、円筒部11の円筒面と固定部材21とだけについて考えると、円筒部11の外径として、円筒面自体の外径(ここでは外径は直径で考えるものとする)である第1の外径と、円筒面の外径に固定部材21の高さの2倍を加えた外径である第2の外径との2通りがあることになる。一方、保持部40は、基本的には円筒形の凹部として形成されているが、カートリッジ10の取り付け及び取り外しを上述のように行うこととすると、取り付け及び取り外しの際に固定部材21が保持部4の内側面において通過しうる領域は限定されることとなるから、保持部40の内側面では、内径(ここでは内径は直径で考えるものとする)が異なる2通りの領域が存在しているいることになる。言い換えれば、保持部40の内側面は、同軸の複数の円筒面を組み合わされて構成されており、これらの円筒面の規定される直径は上述の第1の外径に対応する第1の内径と第2の外径に対応する第2の内径との2通りとなっている。明らかに、第2の内径の方が第1の内径よりも大きい。第1の内径である領域を第1の領域とすると、第1の領域は、固定部材21が通過しない領域であって、円筒部11の円筒面すなわち外側面と係合する領域である。これに対し第2の内径である領域を第2の領域とすると、第2の領域は、カートリッジ10をキャップ30に取り付ける際に保持部40の開口端から固定溝41に向けて固定部材21を移動させることが可能なように形成された領域である。
具体的には本実施形態では、円筒部11が保持部40に完全に挿入されてカートリッジ10がキャップ30に完全に固定されている状態で固定部材21が位置する領域において固定部材21を収容するように保持部40の内側面には固定溝41が設けられている。固定溝41は、保持部40の内側面においてその円周方向に延びる溝状の領域として形成される。円筒部11には固定部材21が2つ設けられているので固定溝41も2つ設けられ、これらの固定溝41は、保持部40の円筒面の中心軸に対して軸対称に配置している。固定溝41は上述した第2の領域として形成されていれば十分であるが、ここではカートリッジ10がキャップ30に完全に取りけられているか否かを視認により容易に判別できるようにするために、保持部40からキャップ30の外周まで貫通する貫通溝として固定溝41は形成されている。固定溝41は、保持部40の円筒面での円周方向に沿って固定溝41の一端側からのみ固定部材21がスライド可能となっており、固定溝41を通り過ぎて他端側へは固定部材21が移動できないように、さらに、保持部40の奥行方向とその反対方向へは固定部材21が移動できないように構成されている。すなわち、円周方向の一端側を除き、固定溝41の周囲は第1の領域で形成されていることになる。
保持部40において第2の領域は、固定溝41に接続するとともに、円筒部11を保持部40に差し込みつつ取り付け方向に回転させ固定部材21を固定溝41に導くような形状に構成されている。特に、円筒部11が保持部40に差し込まれたときにカートリッジ10の取り付け方向への回転を導くように、保持部40の内側面にはガイド部42が形成されている。ガイド部42は、保持部40の内側面における第1の領域と第2の領域との境界である段差部として形成されるものであって、固定部材21が当接することによってカートリッジ10の取り付け方向への回転を促し、固定部材21を固定溝41に案内する機能を有する。そのようなガイド部42は、保持部40の円筒面における円周方向とも保持部40の深さ方向とも角度をなして形成されている。保持部40において第2の領域は、大まかにいえば、保持部40の最奥部側にあって円周方向に平行な辺と、固定溝41に接続する辺と、固定溝41に接続する辺とは向かい合う辺と、保持部40の開口端であるある辺との4辺で画定される領域であるが、固定溝41に接続する辺とは向かい合う辺がガイド部42として構成されていることになる。なお、第2の領域において固定溝41に接続する辺は、保持部40の奥行方向に概ね平行に形成されている。
さらにガイド部42では、複数本のスリット43が相互に平行に形成されている。スリット43は、第1の領域と第2の領域との段差であるガイド部42から保持部40の奥行方向に延びる溝状の領域であり、スリット43に挟まれた領域は第1の領域であるのに対し、各スリット43の底部は第2の領域となっている。スリット43は、カートリッジ10側の突起22と協働してカートリッジ10を取り付ける時に微弱な抵抗感すなわちクリック感を利用者に与えるとともに、振動などによってカートリッジ10が取り付け方向とは逆方向に回転することを防止するためのものである。スリット43の幅は、カートリッジ10の円筒部11に設けられる突起22をスリット43内に収容できるような幅とすることが好ましい。
図3において(a)〜(c)は、キャップ30へのカートリッジ10の取り付け過程を順を追って示している。カートリッジ10の円筒部11をキャップ30の保持部40に挿入すると、図3(a)に示すように固定部材21の一端がガイド部42に当接し、さらにカートリッジ10をキャップ30に押し込むことによって図3(b)に示すようにカートリッジ10が取り付け方向に回転する。図3(c)は、保持部40の最奥部まで円筒部11が挿入された状態を示しており、この状態でカートリッジ10を取り付け方向に回転させれば、固定部材21が固定溝41内に収容されてカートリッジ10がキャップ30に完全に取り付けられたことになる。図示されるように、カートリッジ10側の固定部材21においてガイド部42と当接する方の端部は、スリット43がないものとしたときのガイド部42の形状と適合する形状となっており、スリット43が存在している状態でのガイド部42による固定部材21を介したカートリッジ10の回転の促進をより滑らかになるようにしている。このとき、固定部材21においてガイド部42の形状と適合する形状とされてガイド部42に当接する部分に沿う長さは、ガイド部42においてスリット43を設けたことによる開口の長さよりも長く、ガイド部42に当接しながら固定部材21が移動するときに、スリット43の形成位置を通過することで固定部材21の滑らかな移動が阻害されないようになっている。
次に、突起22とスリット43とによるクリック感の発生と逆回転防止とについて説明する。図4は、カートリッジの取り付け過程を模式的に示す展開図であって、キャップ30の保持部40の中心軸の位置から保持部40の内側面を360°の全周にわたって見た図である。この図では、保持部40の内部から見ているので、保持部40の外から見た図である図3とは左右が反転していることに注意する必要がある。図4(a)は、保持部40の内側面を示している。上述したように、保持部40の内側面は、第1の領域と、第2の領域と、キャップ30の外表面まで貫通している固定溝41の領域とによって構成されている。第2の内径は第1の内径よりも大きい。図4では、白抜きの部分によって第1の領域が示され、粗いハッチングの部分により第2の領域が示され、濃色のハッチングの部分により固定溝41の領域が示されている。図4(b)〜(d)は、図4(a)に対してさらにカートリッジ10の円筒部11に設けられる固定部材21及び突起22とを書き加えたものであり、カートリッジ10のキャップ30への取り付けの過程を順を追って示している。固定部材21も突起22の円筒部11の円筒面に形成されているから、前提として、固定部材21と突起22との相互の位置関係は変化することはない。
固定部材21は第2の領域と固定溝41の領域でしか動くことができない。これに対し突起22は高さが低いので、押圧されることにより、多少の抵抗を伴って第1の領域でも動くことができる。突起22は第2の領域では抵抗を受けることなく動くことができる。第1の領域と第2の領域との境界では、突起22が受ける抵抗が変化するので、利用者がカートリッジ10を動かしていたとすれば、その利用者は、いわゆるクリック感を感じることになる。特に、弾性材料で構成された突起22は第2の領域では膨らんでおり、突起22は、この状態で第1の領域に移動するときは、既に第1の領域内にあって移動するときに比べ、大きな抵抗を受けることになる。
図4(b)に示すように、円筒部11が保持部40に挿入されて保持部40の最奥方向に押圧されると、固定部材21がガイド部42に当接し、ガイド部42が保持部40の奥行方向に対して斜めになっていることから、カートリッジ10を取り付け方向に回転させようとする力が発生する。このとき突起22は第1の領域にあるが、これによってカートリッジ10の動きが完全に阻止されることはない。やがて図4(c)に示すように、円筒部11が保持部40の最奥部まで挿入されることになる。その後、取り付け方向にカートリッジ10を回転させると、図4(d)に示すように、固定部材21が固定溝41内に入り込む。このとき、突起22は、スリット43を横断することとなり、第1の領域と第2の領域との境界を複数回にわたって横切るから、カートリッジ10を回転させている利用者は複数回にわたってクリック感を感じることになる。固定部材21が固定溝41に完全に入り込むと、カートリッジ10は保持部40の奥行方向とその反対方向には動けなくなり、また固定溝41の他端部に固定部材21が当接することから、取り付け方向へもさらに回転できなくなる。
固定部材21が固定溝41に完全に入り込んだ状態では、突起22は図4(d)に示すように第2の領域に位置し、この状態でカートリッジ10を取り外し方向に回転させようとすると、突起22は第2の領域から第1の領域へと動くこととなって抵抗を受ける。振動などによりカートリッジ10が意図せずに取り外し方向に回転しようとしても、突起22が第1の領域へと動こうとするときの抵抗により、カートリッジ10の回転が抑制される。すなわち、意図せずにカートリッジ10が取り外し状態となることが防止される。構成によっては固定部材21が固定溝41に完全に入り込んだ状態においても突起22が第1の領域に位置することも考えられるが、その場合であっても、取り外し方向への回転によって突起22がスリット43を横断することによってスリット43の縁の部分で突起22が比較的大きな抵抗を受けるようになり、カートリッジ10の回転が抑制される。本実施形態ではスリット43が複数設けられていることから、突起22が抵抗を受ける箇所も複数あることとなり、意図せずにカートリッジが取り外し状態となることをより確実に防ぐことができる。意図的にカートリッジ10を取り外すときは、利用者は、取り外し方向にカートリッジ10を回転させることにより、取り付け時に感じたものと同様のクリック感を感じつつカートリッジ10を取り外すことができる。
図5は、カートリッジ10の取り外し方向への意図しない回転が防止されることを説明する図であり、図5(a)は、保持部40に対する円筒部11の係合状態を、円筒部11の先端側から見た円筒部11の斜視図に対して保持部40の一部破断斜視図を重ねたものとして示しており、図5(b)は図5(a)における一点鎖線で示す長方形の領域の拡大図である。スリット43の深さは、第2の内径と第1の内径との差の半分、すなわち、固定部材41の高さに対応するものである。これに対して突起22の高さは十分に低く、円筒部11の円筒面での円周方向における突起22の幅もスリット43の幅よりも小さい。図5から、突起22とスリット43の縁部とが当接しているときにおいて、振動などによって生ずる力ではカートリッジ10を回転させることができないが、利用者が取り付けあるいは取り外しのために意図的にカートリッジを回転させることができるようになることが分かる。なお本実施形態では突起22を弾性材料で構成するとしたが、突起22を弾性材料で構成する代わりに保持部40の第1の領域の表面を弾性材料で構成してもよい。
本実施形態の取り付け構造によれば、突起22がガイド部42に形成されたスリット43と干渉することにより、長期間にわたって確実にカートリッジ10のキャップ30から脱落を防止することできる。また、特許文献2に記載された構造と比べ、脱落の防止のために必要な機構は、円筒部11の円筒面に形成される突起22と、保持部40のガイド部42に形成されるスリット43だけであるので、カートリッジ10やキャップ30の構造を簡素なものとしつつカートリッジ10の脱落を確実に防止できる。
以上の説明では、カートリッジ10の円筒部11に設ける固定部材21と突起22の数をそれぞれ2個としたが、固定部材21と突起22の数を増減することができ、例えば、固定部材21と突起22とをそれぞれ3個設けることも可能である。固定部材21の数を増減したときは、それに合わせ、キャップ30の保持部40に設けられる固定溝41とガイド部42の数も増減すればよい。
10 カートリッジ
11 円筒部
12 小円筒部
13,15 開口
14 肩状部
16,17 溝
21 固定部材
22 突起
30 キャップ
31 取り付け部
32 ヒンジ部
33,34 配管接続部
40 保持部
41 固定溝
42 ガイド部
43 スリット

Claims (7)

  1. 流体の処理に用いられるカートリッジをキャップに取り外し可能に取り付ける取り付け構造であって、
    前記カートリッジは前記キャップに対する取り付け部位となる円筒部を有し、
    前記キャップは前記円筒部が挿入可能な円筒形状の凹部である保持部を有し、
    前記円筒部の円筒面である外側面には、固定部材と突起とが前記外側面から突出するように設けられ、前記固定部材の前記外側面からの高さは前記突起の前記外側面からの高さよりも高く、
    前記保持部の内側面は、前記外側面と係合する第1の領域と、前記内側面の円周方向に延びて前記カートリッジの取り付け状態を保持するために前記固定部材を受け入れ可能な固定溝と、前記保持部の開口端から前記固定溝に前記固定部材を移動させることが可能なように形成された第2の領域と、から構成され、
    前記第1の領域と前記第2の領域とは同軸の円筒面として形成され、
    前記第1の領域と前記第2の領域との境界に形成される段差の一部は、前記保持部に前記円筒部が挿入されるときに前記固定部材が当接することにより第1の回転方向に前記カートリッジを回転させて前記固定部材を前記固定溝に向けて導くガイド部として形成され、
    前記保持部の奥行方向に向かって前記ガイド部から延びるように前記第1の領域にスリットが形成され、
    前記突起は、抵抗を受けつつ前記第1の領域を移動可能であって、前記固定溝に対して前記固定部材が出入するときに前記スリットが形成された位置を横断するように配置されている、取り付け構造。
  2. 複数の前記固定部材と前記固定部材の数と同数の前記突起部とが前記外側面の円周方向に沿って配置し、前記固定部材の各々は、前記円周方向に沿って延びる凸状部として設けられている、請求項1に記載の取り付け構造。
  3. 相互に平行に設けられた複数の前記スリットを有する、請求項1または2に記載の取り付け構造。
  4. 流体の処理に用いられるカートリッジであって取り付け部分である円筒部を有し前記円筒部の円筒面である外側面に固定部材が突出して形成されているカートリッジが取り外し可能に取り付けられるキャップであって、
    前記円筒部が挿入可能な円筒形状の凹部である保持部を有し、
    前記保持部の内側面は、第1の領域と、前記固定部材を受け入れ可能なように前記内側面の円周方向に延びる固定溝と、前記保持部の開口端から前記固定溝にまで前記固定部材を移動させることが可能なように形成された第2の領域と、から構成され、
    前記第1の領域と前記第2の領域とは同軸の円筒面として形成され、
    前記第1の領域と前記第2の領域との境界に形成される段差の一部は、前記保持部に前記円筒部が挿入されるときに前記固定部材が当接することにより第1の回転方向に前記カートリッジを回転させて前記固定部材を前記固定溝に向けて導くガイド部として形成され、
    前記保持部の奥行方向に向かって前記ガイド部から延びるように前記第1の領域にスリットが形成されている、キャップ。
  5. 相互に平行に設けられた複数の前記スリットを有する、請求項4に記載のキャップ。
  6. キャップに取り外し可能に取り付けられて流体の処理に用いられるカートリッジであって、
    前記キャップに対する取り付け部位となる円筒部を有し、
    前記円筒部の円筒面である外側面には、固定部材と突起とが前記外側面から突出するように設けられ、前記固定部材の前記外側面からの高さは前記突起の前記外側面からの高さよりも高い、カートリッジ。
  7. 複数の前記固定部材と前記固定部材の数と同数の前記突起部とが前記外側面の円周方向に沿って配置し、前記固定部材の各々は、前記円周方向に沿って延びる凸状部として設けられている、請求項6に記載のカートリッジ。
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