JP2024510661A - ゼオライト材料の脱アルミニウム化方法 - Google Patents

ゼオライト材料の脱アルミニウム化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、(1)Y、X及びOを含む骨格構造を有するゼオライト材料を提供する工程であって、Yが4価の元素であり、Xが3価の元素である、工程と、(2)0.1未満のpHを有する水溶液を提供する工程と、(3)工程(1)で提供されたゼオライト材料を工程(2)で提供された水溶液で処理する工程と、(3.i)任意に、工程(3)で得られたゼオライト材料を洗浄する工程と、(3.ii)任意に、工程(3)又は(3.i)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、(3.iii)任意に、工程(3)、(3.i)又は(3.ii)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、(4)工程(3)、(3.i)、(3.ii)又は(3.iii)で得られたゼオライト材料を水溶液又は溶媒システムで処理する工程であって、前記水溶液又は溶媒システムが、4~10の範囲に含まれるpHを有し、前記水溶液又は溶媒システムの前記pHが、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す、工程と、(4.i)任意に、工程(4)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、(4.ii)任意に、工程(4)又は(4.i)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、を含む、ゼオライト材料の脱アルミニウム化の方法に関する。また、本発明は、前記方法に従って得られる及び/又は得ることができるゼオライト材料に関する。

Description

本発明は、ゼオライト材料の脱アルミニウム化方法、及び当該方法に従って得ることができる又は得られるゼオライト材料そのものに関する。
ゼオライトは化学工業において多くの用途があり、その多くは様々な化学及び石油化学プロセスにおける不均一系触媒である。一般に、ゼオライトは微多孔質構造を持つ結晶性アルミノシリケートである。ゼオライトの特別な特性は、特に、分子の形状及び大きさに応じて分子がアクセスできる分子寸法の細孔システムの形態の多孔質構造に起因する。ゼオライトの骨格構造は数多く知られており、様々な用途の選択的不均一系触媒として機能する。骨格タイプ及び化学組成は、イオン交換容量、気孔率、アクセス性、酸性度、親水性又は疎水性などのゼオライトの特性を決定する。
構造又は組成などのゼオライト材料の特性を変更するために、しばしば後処理法が採用される。一般的な後処理方法には、水蒸気処理、酸処理、又は塩基性処理がある。
水蒸気処理は、様々な選択的反応において、水蒸気に対するゼオライトの活性及び安定性を高めるためにしばしば使用される。例えば、EP 0 013 433 A1は、Si/Al比を増加させることによってゼオライトの活性を増加させるための水蒸気処理の使用を教示している。この水蒸気処理は、Si/Al比に影響を及ぼすだけでなく、ゼオライトの酸性/塩基性特性及び親水性/疎水性にも影響を及ぼす。
酸処理も同様の効果があり、ゼオライトの脱アルミニウム化をもたらす。このような酸処理には、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸などの有機酸、又は塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの鉱酸がしばしば使用される。例えば、WO 02/057181 A2を参照すると、ゼオライト材料の疎水性を高めるために酸処理が行われている。
水蒸気処理と酸処理の組み合わせは、WO 2009/016153 A2に記載されている。この文献によると、低いSi/Al比を有するリン修飾モレキュラーシーブは、ゼオライト骨格構造からAlを除去するために酸性溶液による浸出工程が実施される前に、高温での水蒸気処理に供される。水蒸気処理と酸処理は、ゼオライトベータから出発するアシル化触媒の製造方法に関するWO 2012/137132 A1にも開示されている。
水蒸気処理と酸処理の両方がゼオライト材料の特性に大きな影響を与える。4価の構造成分YO及び3価の構造成分Xの両方を含むゼオライト材料をそれぞれ水蒸気処理及び/又は酸処理に供することにより、YO:Xのモル比が増大する。しかしながら、水蒸気処理及び/又は酸処理によって、ゼオライト材料の結晶化度が低下することが判明した。したがって、水蒸気処理及び酸処理は、いずれもゼオライト材料の部分的な非晶質材料への変化をもたらすことが判明した。したがって、水蒸気処理又は酸処理によって、所望のYO:Xのモル比を達成することができるが、得られたゼオライト材料は、特に、商業用途としては面白くないものとなっている大きな欠点を有する。
一方、WO 2014/060260 A1は、ゼオライト材料の脱アルミニウム化の方法に関し、この方法は、ゼオライト材料を水性酸による複数の処理工程に供した後、高温で5.5~8の範囲のpHを有する液体水性システムによる少なくとも1回の処理を行うことを含む。同文献によると、前記特定の順序により、結晶性の損失を低減した脱アルミニウム化が可能となる。
しかしながら、ゼオライト材料の脱アルミニウム化には、特に、ゼオライト材料の結晶性を損なうことなく、所望の脱アルミニウム化レベルを達成するために実施しなければならない工程数に関して、より時間的及びコスト的に効率的な方法が依然として必要である。
EP 0 013 433 A1 WO 02/057181 A2 WO 2009/016153 A2 WO 2012/137132 A1 WO 2014/060260 A1
したがって、本発明の目的は、前記欠点を示さない、ゼオライト材料の脱アルミニウム化のための容易で高効率の方法を提供することであった。
驚くべきことに、YO及びXを含むゼオライト材料を、0.1未満のpHを有する強酸性水溶液による少なくとも1回の処理、及び4~10の範囲のpHを有する液体水性システムによる少なくとも1回の処理に供することを含む後処理プロセスにより、より少ない工程でゼオライト材料を所望の程度まで脱アルミニウム化できることが見出された。特に、非常に予想外に、高濃度の水溶液を使用することにより、得られる材料の結晶性を損なうことなく、より少ない工程で脱アルミニウム化を達成できることが見出された。
したがって、本発明は、
(1)Y、X及びOを含む骨格構造を有するゼオライト材料を提供する工程であって、Yが4価の元素であり、Xが3価の元素である、工程と、
(2)0.1未満のpHを有する水溶液を提供する工程と、
(3)工程(1)で提供されたゼオライト材料を工程(2)で提供された水溶液で処理する工程と、
(3.i)任意に、工程(3)で得られたゼオライト材料を洗浄する工程と、
(3.ii)任意に、工程(3)又は(3.i)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、
(3.iii)任意に、工程(3)、(3.i)又は(3.ii)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、
(4)工程(3)、(3.i)、(3.ii)又は(3.iii)で得られたゼオライト材料を水溶液又は溶媒システムで処理する工程であって、前記水溶液又は溶媒システムが、4~10の範囲に含まれるpHを有し、前記水溶液又は溶媒システムの前記pHが、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す、工程と、
(4.i)任意に、工程(4)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、
(4.ii)任意に、工程(4)又は(4.i)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、
を含む、ゼオライト材料の脱アルミニウム化の方法に関する。
本発明によれば、水溶液のpH値は、好ましくは、20℃で決定される水溶液のpHを表す。
工程(1)で提供されるゼオライト材料は、ゼオライト材料に含有されるY、X及びOの総量の100質量%に基づいて、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満、より好ましくは0.05質量%未満、より好ましくは0.01質量%未満、より好ましくは0.005質量%未満、より好ましくは0.001質量%未満の、H以外のイオン性非骨格元素を含有する。さらに、イオン性非骨格元素は、好ましくはNa、より好ましくはNa及びK、より好ましくはLi、Na及びK、より好ましくはLi、Na、K及びCs、より好ましくはアルカリ金属カチオン、より好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属カチオン、より好ましくは金属カチオンを表す。
好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料は1種以上の金属Mを含有し、ここで、1種以上の金属Mが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から、より好ましくはアルカリ金属からなる群から、より好ましくはLi、Na、K、Rb、Cs、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から、より好ましくはLi、Na、K、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、前記1種以上の金属Mが、Na及び/又はK、好ましくはNaを含み、より好ましくは、前記1種以上の金属Mが、Na及び/又はK、好ましくはNaからなる。さらに、好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料は、ゼオライト材料に含有されるM、Y、X及びOの総量の100質量%に基づいて、好ましくは0.01~25質量%、より好ましくは0.05~20質量%、より好ましくは0.1~18質量%、より好ましくは0.5~15質量%、より好ましくは1~12質量%、より好ましくは2~10質量%、より好ましくは3~8質量%、より好ましくは4~6質量%の範囲の量で、1種以上の金属Mを含有する。
好ましくは、工程(4)、(4.i)、又は(4.ii)から得られるゼオライト材料を用いて、工程(3)及び(4)、及び任意に(3.i)、(3.ii)、(3.iii)、(4.i)及び/又は(4.ii)を少なくとも1回繰り返し、より好ましくは、工程(3)及び(4)、及び任意に(3.i)、(3.ii)、(3.iii)、(4.i)及び/又は(4.ii)を、1~10回、より好ましくは1~8回、より好ましくは1~6回、より好ましくは1~4回、より好ましくは1~3回、より好ましくは1~2回繰り返し、より好ましくは、工程(3)及び(4)、及び任意に(3.i)、(3.ii)、(3.iii)、(4.i)及び/又は(4.ii)を1回繰り返す。
工程(1)で提供されるゼオライト材料の骨格は、好ましくは1~100、より好ましくは1~50、より好ましくは2~25、より好ましくは3~12、より好ましくは4~6の範囲に含まれるY:Xモル比を有する。
好ましくは、Yは、Si、Sn、Ti、Zr、Ge、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、YはSiである。
好ましくは、Xは、Al、B、In、Ga、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、XはAlである。
工程(1)で提供されるゼオライト材料の骨格型構造は、好ましくはAEI、BEA、CHA、DDR、ERI、FAU、FER、GME、HEU、LEV、MEI、MEL、MFI、MOR、MWW、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から、より好ましくはAEI、BEA、CHA、FAU、FER、MFI、MOR、MWW、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から、より好ましくはBEA、CHA、MOR、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から選択され、より好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料は、BEA及び/又はCHA骨格型構造、好ましくはBEA骨格型構造を有する。
好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料は、ゼオライトベータ、ベータ多形B、[B-Si-O]-*BEA、チェルニカイト、[Ga-Si-O]-*BEA、CIT-6、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されるBEA型骨格構造のゼオライトを1種以上含み、より好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料はゼオライトベータを含み、より好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料はゼオライトベータである。
工程(2)で提供される水溶液のpHは、好ましくは-1~0.05、より好ましくは-0.8~0、より好ましくは-0.7~-0.03、より好ましくは-0.6~-0.05、より好ましくは-0.5~-0.08、より好ましくは-0.4~-0.1、より好ましくは-0.3~-0.13、より好ましくは-0.2~-0.15の範囲に含まれ、好ましくは、pHはガラスpH電極を用いて決定され、より好ましくは、pHはISO 23497:2019に従ってガラスpH電極を用いて決定され、より好ましくは、pHはDIN 19268に従って決定される。
工程(2)で提供される水溶液は、好ましくは2.5以下、より好ましくは2.3以下、より好ましくは2以下、より好ましくは1.8以下、より好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、より好ましくは1以下、より好ましくは0.8以下、より好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下、より好ましくは0以下のpK値を有する1種以上の酸を含む。
1種以上の酸は、好ましくは鉱酸、有機酸、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくは鉱酸、及びその2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHCl、HBr、HI、HClO、HClO、HClO、HClO、HSO、HSOF、HNO、HPO、HSBF、HBF、HPF、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHCl、HBr、HClO、HSO、HSOF、HNO、HPO、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHCl、HBr、HSO、HNO、HPO、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHSO、HNO、HPO、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、工程(2)で提供される水溶液は、HNOを含み、より好ましくは、工程(2)で提供される水溶液に含有される酸はHNOからなり、より好ましくは、工程(2)で提供される水溶液は、蒸留水及びHNOからなる。
好ましくは、工程(2)で提供される水溶液に含まれる1種以上の酸の合計濃度は0.8mol/L以上であり、より好ましくは、工程(2)で提供される水溶液に含まれる1種以上の酸の合計濃度は、0.8~10mol/L、より好ましくは1.0~10mol/L、より好ましくは1.0~7.9mol/L、より好ましくは1.0~6.3mol/L、より好ましくは1.1~2.5mol/L、より好ましくは1.1~1.6mol/L、より好ましくは1.1~1.4mol/Lの範囲に含まれる。
工程(2)で提供され、工程(3)における処理に使用される水溶液中のHOのモル量の、工程(3)において処理されるゼオライト材料の骨格構造中のYのモル量に対するモル比HO:Yは、好ましくは1~200、より好ましくは3~150、より好ましくは5~50、より好ましくは7~25、より好ましくは8~15、より好ましくは8.5~12、より好ましくは9~11、より好ましくは9.5~10.5の範囲に含まれる。
工程(3)における処理は、好ましくは20~100℃、より好ましくは30~90℃、より好ましくは40~80℃、より好ましくは50~70℃、より好ましくは55~65℃、より好ましくは58~62℃、より好ましくは59~61℃の範囲に含まれる温度で行われる。
工程(3)における処理は、好ましくは40~200分、より好ましくは60~180分、より好ましくは70~170分、より好ましくは80~160分、より好ましくは90~150分、より好ましくは100~140分、より好ましくは110~130分、より好ましくは115~125分の範囲に含まれる持続時間で行われる。
好ましくは、任意の工程(3.i)における洗浄は蒸留水で行われる。
任意の工程(3.ii)における乾燥は、好ましくは40~200℃、より好ましくは60~180℃、より好ましくは70~170℃、より好ましくは80~160℃、より好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、より好ましくは110~130℃、より好ましくは115~125℃、より好ましくは118~122℃の範囲に含まれる温度で行われる。
任意の工程(3.ii)における乾燥は、好ましくは0.25~48時間、より好ましくは0.5~36時間、より好ましくは1~30時間、より好ましくは2~24時間、より好ましくは4~20時間、より好ましくは6~18時間、より好ましくは8~16時間、より好ましくは10~14時間、より好ましくは11~13時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
任意の工程(3.iii)における焼成は、好ましくは300~900℃、より好ましくは350~850℃、より好ましくは400~800℃、より好ましくは450~750℃、より好ましくは500~700℃、より好ましくは550~650℃、より好ましくは590~610℃、より好ましくは598~602℃の範囲に含まれる温度で行われる。
任意の工程(3.iii)における焼成は、好ましくは1~10時間、より好ましくは2~8時間、より好ましくは3~7時間、より好ましくは4~6時間、より好ましくは4.5~5.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
工程(4)における処理に採用される水溶液又は溶媒システムのpHは、好ましくは4~10、より好ましくは5~9、より好ましくは6~8、より好ましくは6.5~7.5、より好ましくは6.8~7.2の範囲に含まれ、ここで、水溶液又は溶媒システムの前記pHは、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す。
好ましくは、工程(4)で採用される溶媒システムは水を含み、より好ましくは、工程(4)で採用される溶媒システムは蒸留水からなる。
工程(4)における処理は、好ましくは30~150℃、より好ましくは40~140℃、より好ましくは50~130℃、より好ましくは60~120℃、より好ましくは70~110℃、より好ましくは80~100℃、より好ましくは85~95℃、より好ましくは88~92℃の範囲に含まれる温度で行われる。
工程(4)における処理は、好ましくは1~17時間、より好ましくは2~16時間、より好ましくは3~15時間、より好ましくは5~13時間、より好ましくは6~12時間、より好ましくは7~11時間、より好ましくは8~10時間、より好ましくは8.5~9.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
好ましくは、溶媒システムは水を含み、ここで、工程(3)における処理に使用される水溶液又は溶媒システム中のHOのモル量の、工程(3)で処理されるゼオライト材料の骨格構造中のYのモル量に対するモル比HO:Yが、1~250、より好ましくは2.5~200、より好ましくは5~150、より好ましくは10~100、より好ましくは15~50、より好ましくは20~30、より好ましくは21~26、より好ましくは22~24の範囲に含まれる。
任意の工程(4.i)における乾燥は、好ましくは40~200℃、より好ましくは50~190℃、より好ましくは60~180℃、より好ましくは70~170℃、より好ましくは80~160℃、より好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、より好ましくは110~130℃、より好ましくは115~125℃、より好ましくは118~122℃の範囲に含まれる温度で行われる。
任意の工程(4.i)における乾燥は、好ましくは0.25~48時間、より好ましくは0.5~36時間、より好ましくは1~30時間、より好ましくは2~24時間、より好ましくは4~20時間、より好ましくは6~18時間、より好ましくは8~16時間、より好ましくは10~14時間、より好ましくは11~13時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
任意の工程(4.ii)における焼成は、好ましくは200~1000℃、より好ましくは300~900℃、より好ましくは350~850℃、より好ましくは400~800℃、より好ましくは450~750℃、より好ましくは500~700℃、より好ましくは550~650℃、より好ましくは575~625℃、より好ましくは595~605℃の範囲に含まれる温度で行われる。
任意の工程(4.ii)における焼成は、好ましくは1~10時間、より好ましくは2~8時間、より好ましくは3~7時間、より好ましくは4~6時間、より好ましくは4.5~5.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料は、有機テンプレートを用いない合成法から得ることができる又は得られる。
工程(1)で提供されるゼオライト材料が、有機テンプレートを用いない合成法から得ることができる又は得られる場合、好ましくは、有機テンプレートを用いない合成法は、
(A)1種以上のYO源、1種以上のX源、及びBEA型骨格構造を有する1種以上のゼオライト材料を含む種結晶を含む混合物を調製する工程、及び
(B)BEA型骨格構造を有するゼオライト材料を形成するために、工程(A)で得られた混合物を結晶化させる工程
を含み、
ここで、Yが4価の元素であり、Xが3価の元素であり、
工程(A)で提供され、工程(B)で結晶化される混合物が、構造指示剤としての有機テンプレートを含有しない。
好ましくは、工程(B)で得られるゼオライト材料は1種以上のアルカリ金属Mを含み、ここで、Mが、より好ましくはLi、Na、K、Cs、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から、より好ましくはLi、Na、K、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、アルカリ金属Mが、Na及び/又はKであり、さらにより好ましくはNaである。
好ましくは、Yは、Si、Sn、Ti、Zr、Ge、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、YはSiである。
工程(A)で提供される1種以上のYO源が、好ましくは1種以上のケイ酸塩、より好ましくは1種以上のアルカリ金属ケイ酸塩を含み、ここで、アルカリ金属が、好ましくはLi、Na、K、Rb、及びCsからなる群から選択され、より好ましくはアルカリ金属がNa及び/又はKであり、さらにより好ましくはアルカリ金属がNaである。さらに、1種以上のYO源は、好ましくは1種以上のケイ酸塩に加えて1種以上のシリカ、より好ましくは1種以上のシリカヒドロゾル及び/又は1種以上のコロイダルシリカ、さらにより好ましくは1種以上のケイ酸塩に加えて1種以上のコロイダルシリカをさらに含む。特に、工程(A)で提供される混合物は、好ましくは水ガラス、より好ましくはケイ酸ナトリウム及び/又はケイ酸カリウム、より好ましくはケイ酸ナトリウムを含む。
好ましくは、Xは、Al、B、In、Ga、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、XはAlである。
1種以上のX源は、好ましくは1種以上のアルミン酸塩、より好ましくはアルカリ金属のアルミン酸塩を含み、ここで、アルカリ金属が、好ましくはLi、Na、K、Rb、及びCsからなる群から選択され、より好ましくはアルカリ金属がNa及び/又はKであり、さらにより好ましくはアルカリ金属がNaである。
工程(A)による混合物のモル比YO:Xは、好ましくは1~200、より好ましくは5~100、より好ましくは10~50、より好ましくは15~40、より好ましくは20~30、より好ましくは23~25、さらにより好ましくは23.5~24の範囲である。
工程(A)による混合物に含まれる種結晶の量は、1種以上のYO源における100質量%のYOに基づいて、好ましくは0.1~30質量%、より好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~10質量%、より好ましくは1.5~5質量%、より好ましくは2~4質量%、さらに好ましくは2.5~3.5質量%の範囲である。
好ましくは、工程(A)による混合物は1種以上の溶媒をさらに含み、ここで、前記1種以上の溶媒が、より好ましくは水、より好ましくは脱イオン水を含む。さらに、工程(A)による混合物のモル比HO:YOは、好ましくは5~100、より好ましくは10~50、より好ましくは13~30、より好ましくは15~20、さらにより好ましくは17~18の範囲である。
工程(A)による混合物中のモル比M:YOは、好ましくは0.05~5、より好ましくは0.1~2、より好ましくは0.3~1、より好ましくは0.4~0.8、より好ましくは0.45~0.7、より好ましくは0.5~0.65、さらにより好ましくは0.55~0.6の範囲である。さらに、工程(A)による混合物中のモル比YO:X:Mは、好ましくは(1~200):1:(0.5~100)、より好ましくは(5~100):1:(5~75)、より好ましくは(10~50):1:(8~50)、より好ましくは(15~40):1:(10~30)、より好ましくは(20~30):1:(11~20)、より好ましくは(23~25):1:(12~15)、さらにより好ましくは(23.5~24):1:(13~14)の範囲である。
好ましくは、工程(B)における結晶化は、より好ましくは80~200℃、より好ましくは90~180℃、より好ましくは100~160℃、より好ましくは110~140℃、さらにより好ましくは115~130℃の範囲の温度で混合物を加熱することを含む。
さらに、好ましくは、工程(B)における結晶化はソルボサーマル条件下で行われる。
またさらに、工程(B)における結晶化は、混合物を、好ましくは5~200時間、より好ましくは20~160時間、より好ましくは60~140時間、さらにより好ましくは100~130時間の範囲の持続時間で加熱することを含む。
好ましくは、この方法は、以下の工程の1つ以上をさらに含む:
(C)工程(B)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を、好ましくは濾過によって分離する工程;及び
(D)任意に、工程(B)又は(C)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を洗浄する工程;及び/又は
(E)任意に、工程(B)、(C)又は(D)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を乾燥させる工程。
好ましくは、工程(B)で形成されるBEA型骨格構造を有するゼオライト材料はゼオライトベータを含む。
好ましくは、種結晶は、本発明の特定の好ましい実施形態のいずれか1つに記載の方法に従って得ることができる又は得られるBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を含み、好ましくは、種結晶はゼオライトベータを含む。
好ましくは、この方法は、以下の工程の1つ以上をさらに含む:
(F)工程(B)、(C)、(D)、又は(E)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料をイオン交換手順に供する工程;及び
(G)工程(F)で得られたイオン交換ゼオライト材料を洗浄する工程;及び/又は
(H)工程(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、又は(G)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を乾燥及び/又は焼成する工程。
方法が、工程(B)、(C)、(D)、又は(E)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料をイオン交換手順に供する工程(F)をさらに含む場合、好ましくは、工程(F)において、ゼオライト材料中の少なくとも1種のイオン性非骨格元素が、H及び/又はNH4+に対して、より好ましくはNH4+に対してイオン交換される。
工程(F)において、ゼオライト材料中の少なくとも1種のイオン性非骨格元素が、H及び/又はNH4+に対してイオン交換される場合、好ましくは、少なくとも1種のイオン性非骨格元素は、H及びアルカリ金属カチオンからなる群から選択される1つ以上のカチオンを含み、より好ましくは、アルカリ金属カチオンは、Li、Na、K、Cs、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から、より好ましくはLi、Na、K、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、アルカリ金属カチオンはNa及び/又はKであり、さらにより好ましくはNaであり、より好ましくは、少なくとも1種のイオン性非骨格元素はNaを含み、より好ましくは、少なくとも1種のイオン性非骨格元素はNaである。
工程(F)及び(G)を、好ましくは1回以上、より好ましくは3回以上、より好ましくは2回以上繰り返し、より好ましくは、工程(F)及び(G)を1回繰り返す。
工程(H)における乾燥は、好ましくは40~200℃、より好ましくは60~180℃、より好ましくは70~170℃、より好ましくは80~160℃、より好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、より好ましくは110~130℃の範囲に含まれる温度で行われる。
工程(H)における乾燥は、好ましくは0.25~48時間、より好ましくは0.5~42時間、より好ましくは1~36時間、より好ましくは2~32時間、より好ましくは4~28時間、より好ましくは6~24時間、より好ましくは10~20時間、より好ましくは14~18時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
工程(H)における焼成は、好ましくは200~900℃、より好ましくは300~800℃、より好ましくは350~750℃、より好ましくは400~700℃、より好ましくは450~650℃、より好ましくは500~600℃、より好ましくは525~575℃の範囲に含まれる温度で行われる。
工程(H)における焼成は、好ましくは1~10時間、より好ましくは2~8時間、より好ましくは3~7時間、より好ましくは4~6時間、より好ましくは4.5~5.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる。
本発明はまた、本発明の特定の好ましい実施形態のいずれか1つに記載の方法に従って得ることができる及び/又は得られるゼオライト材料に関する。
本発明は、さらに、以下の一連の実施形態、及び示されるような従属関係及び後方参照から生じる実施形態の組み合わせによって示される。特に、実施形態の範囲が言及される各例において、例えば、「実施形態1から4のいずれか一項に記載の方法」などの用語の文脈において、この範囲内のすべての実施形態が、当業者に明示的に開示されることを意味する、すなわち、この用語の文言は、「実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の方法」と同義であると当業者に理解されることに留意されたい。さらに、以下の一連の実施形態は、保護の範囲を決定する一連の請求項ではなく、本発明の一般的かつ好ましい態様に向けられた説明の好適に構成された部分を表すことを明示的に留意されたい。
1.(1)Y、X及びOを含む骨格構造を有するゼオライト材料を提供する工程であって、Yが4価の元素であり、Xが3価の元素である、工程と、
(2)0.1未満のpHを有する水溶液を提供する工程と、
(3)工程(1)で提供されたゼオライト材料を工程(2)で提供された水溶液で処理する工程と、
(3.i)任意に、工程(3)で得られたゼオライト材料を洗浄する工程と、
(3.ii)任意に、工程(3)又は(3.i)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、
(3.iii)任意に、工程(3)、(3.i)又は(3.ii)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、
(4)工程(3)、(3.i)、(3.ii)又は(3.iii)で得られたゼオライト材料を水溶液又は溶媒システムで処理する工程であって、前記水溶液又は溶媒システムが、4~10の範囲に含まれるpHを有し、前記水溶液又は溶媒システムの前記pHが、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す、工程と、
(4.i)任意に、工程(4)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、
(4.ii)任意に、工程(4)又は(4.i)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、
を含む、ゼオライト材料の脱アルミニウム化の方法。
2.工程(1)で提供されるゼオライト材料が、ゼオライト材料に含有されるY、X及びOの総量の100質量%に基づいて、1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満、より好ましくは0.05質量%未満、より好ましくは0.01質量%未満、より好ましくは0.005質量%未満、より好ましくは0.001質量%未満の、H以外のイオン性非骨格元素を含有する、実施形態1に記載の方法。
3.前記イオン性非骨格元素が、Na、好ましくはNa及びK、より好ましくはLi、Na及びK、より好ましくはLi、Na、K及びCs、より好ましくはアルカリ金属カチオン、より好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属カチオン、より好ましくは金属カチオンを表す、実施形態2に記載の方法。
4.工程(1)で提供されるゼオライト材料が1種以上の金属Mを含有し、前記1種以上の金属Mが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から、好ましくはアルカリ金属からなる群から、より好ましくはLi、Na、K、Rb、Cs、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から、より好ましくはLi、Na、K、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、前記1種以上の金属Mが、Na及び/又はK、好ましくはNaを含み、より好ましくは、前記1種以上の金属Mが、Na及び/又はK、好ましくはNaからなる、実施形態1に記載の方法。
5.工程(1)で提供されるゼオライト材料が、ゼオライト材料に含有されるM、Y、X及びOの総量の100質量%に基づいて、0.01~25質量%、好ましくは0.05~20質量%、より好ましくは0.1~18質量%、より好ましくは0.5~15質量%、より好ましくは1~12質量%、より好ましくは2~10質量%、より好ましくは3~8質量%、より好ましくは4~6質量%の範囲の量で、前記1種以上のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有する、実施形態4に記載の方法。
6.工程(4)、(4.i)、又は(4.ii)から得られるゼオライト材料を用いて、工程(3)及び(4)、及び任意に(3.i)、(3.ii)、(3.iii)、(4.i)及び/又は(4.ii)を少なくとも1回繰り返し、好ましくは、工程(3)及び(4)、及び任意に(3.i)、(3.ii)、(3.iii)、(4.i)及び/又は(4.ii)を、1~10回、より好ましくは1~8回、より好ましくは1~6回、より好ましくは1~4回、より好ましくは1~3回、より好ましくは1~2回繰り返し、より好ましくは、工程(3)及び(4)、及び任意に(3.i)、(3.ii)、(3.iii)、(4.i)及び/又は(4.ii)を1回繰り返す、実施形態1から5のいずれか一項に記載の方法。
7.工程(1)で提供されるゼオライト材料の骨格が、1~100、好ましくは1~50、より好ましくは2~25、より好ましくは3~12、より好ましくは4~6の範囲に含まれるY:Xモル比を有する、実施形態1から6のいずれか一項に記載の方法。
8.Yが、Si、Sn、Ti、Zr、Ge、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、好ましくは、YがSiである、実施形態1から7のいずれか一項に記載の方法。
9.Xが、Al、B、In、Ga、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、好ましくは、XがAlである、実施形態1から8のいずれか一項に記載の方法。
10.工程(1)で提供されるゼオライト材料の骨格型構造が、AEI、BEA、CHA、DDR、ERI、FAU、FER、GME、HEU、LEV、MEI、MEL、MFI、MOR、MWW、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から、好ましくはAEI、BEA、CHA、FAU、FER、MFI、MOR、MWW、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から、より好ましくはBEA、CHA、MOR、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から選択され、より好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料が、BEA及び/又はCHA骨格型構造、好ましくはBEA骨格型構造を有する、実施形態1から9のいずれか一項に記載の方法。
11.工程(1)で提供されるゼオライト材料が、ゼオライトベータ、ベータ多形B、[B-Si-O]-*BEA、チェルニカイト、[Ga-Si-O]-*BEA、CIT-6、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されるBEA型骨格構造のゼオライトを1種以上含み、好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料がゼオライトベータを含み、より好ましくは、工程(1)で提供されるゼオライト材料がゼオライトベータである、実施形態1から10のいずれか一項に記載の方法。
12.工程(2)で提供される前記水溶液のpHが、-1~0.05、好ましくは-0.8~0、より好ましくは-0.7~-0.03、より好ましくは-0.6~-0.05、より好ましくは-0.5~-0.08、より好ましくは-0.4~-0.1、より好ましくは-0.3~-0.13、より好ましくは-0.2~-0.15の範囲に含まれ、好ましくは、pHがガラスpH電極を用いて決定され、より好ましくは、pHがISO 23497:2019に従ってガラスpH電極を用いて決定され、より好ましくは、pHがDIN 19268に従って決定される、実施形態1から11のいずれか一項に記載の方法。
13.工程(2)で提供される前記水溶液が、2.5以下、好ましくは2.3以下、より好ましくは2以下、より好ましくは1.8以下、より好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、より好ましくは1以下、より好ましくは0.8以下、より好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下、より好ましくは0以下のpK値を有する1種以上の酸を含む、実施形態1から12のいずれか一項に記載の方法。
14.前記1種以上の酸が、鉱酸、有機酸、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、好ましくは鉱酸、及びその2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHCl、HBr、HI、HClO、HClO、HClO、HClO、HSO、HSOF、HNO、HPO、HSBF、HBF、HPF、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHCl、HBr、HClO、HSO、HSOF、HNO、HPO、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHCl、HBr、HSO、HNO、HPO、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から、より好ましくはHSO、HNO、HPO、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、工程(2)で提供される前記水溶液が、HNOを含み、より好ましくは、工程(2)で提供される前記水溶液に含有される酸はHNOからなり、より好ましくは、工程(2)で提供される前記水溶液が、蒸留水及びHNOからなる、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
15.工程(2)で提供される前記水溶液に含まれる前記1種以上の酸の合計濃度が0.8mol/L以上であり、好ましくは、工程(2)で提供される前記水溶液に含まれる前記1種以上の酸の合計濃度が、0.8~10mol/L、より好ましくは1.0~10mol/L、より好ましくは1.0~7.9mol/L、より好ましくは1.0~6.3mol/L、より好ましくは1.1~2.5mol/L、より好ましくは1.1~1.6mol/L、より好ましくは1.1~1.4mol/Lの範囲に含まれる、実施形態13又は14に記載の方法。
16.工程(2)で提供され、工程(3)における処理に使用される前記水溶液中のHOのモル量の、工程(3)において処理されるゼオライト材料の骨格構造中のYのモル量に対するモル比HO:Yが、1~200、好ましくは3~150、より好ましくは5~50、より好ましくは7~25、より好ましくは8~15、より好ましくは8.5~12、より好ましくは9~11、より好ましくは9.5~10.5の範囲に含まれる、実施形態1から15のいずれか一項に記載の方法。
17.工程(3)における処理が、20~100℃、好ましくは30~90℃、より好ましくは40~80℃、より好ましくは50~70℃、より好ましくは55~65℃、より好ましくは58~62℃、より好ましくは59~61℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態1から16のいずれか一項に記載の方法。
18.工程(3)における処理が、40~200分、好ましくは60~180分、より好ましくは70~170分、より好ましくは80~160分、より好ましくは90~150分、より好ましくは100~140分、より好ましくは110~130分、より好ましくは115~125分の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態1から17のいずれか一項に記載の方法。
19.任意の工程(3.i)における洗浄が蒸留水で行われる、実施形態1から18のいずれか一項に記載の方法。
20.任意の工程(3.ii)における乾燥が、40~200℃、好ましくは60~180℃、より好ましくは70~170℃、より好ましくは80~160℃、より好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、より好ましくは110~130℃、より好ましくは115~125℃、より好ましくは118~122℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態1から19のいずれか一項に記載の方法。
21.任意の工程(3.ii)における乾燥が、0.25~48時間、好ましくは0.5~36時間、より好ましくは1~30時間、より好ましくは2~24時間、より好ましくは4~20時間、より好ましくは6~18時間、より好ましくは8~16時間、より好ましくは10~14時間、より好ましくは11~13時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態1から20のいずれか一項に記載の方法。
22.任意の工程(3.iii)における焼成が、300~900℃、好ましくは350~850℃、より好ましくは400~800℃、より好ましくは450~750℃、より好ましくは500~700℃、より好ましくは550~650℃、より好ましくは590~610℃、より好ましくは598~602℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態1から21のいずれか一項に記載の方法。
23.任意の工程(3.iii)における焼成が、1~10時間、好ましくは2~8時間、より好ましくは3~7時間、より好ましくは4~6時間、より好ましくは4.5~5.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態1から22のいずれか一項に記載の方法。
24.工程(4)における処理に採用される前記水溶液又は溶媒システムのpHが、4~10、好ましくは5~9、より好ましくは6~8、より好ましくは6.5~7.5、より好ましくは6.8~7.2の範囲に含まれ、前記水溶液又は溶媒システムの前記pHが、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す、実施形態1から23のいずれか一項に記載の方法。
25.工程(4)で採用される前記溶媒システムが水を含み、好ましくは、工程(4)で採用される前記溶媒システムが蒸留水からなる、実施形態1から24のいずれか一項に記載の方法。
26.工程(4)における処理が、30~150℃、好ましくは40~140℃、より好ましくは50~130℃、より好ましくは60~120℃、より好ましくは70~110℃、より好ましくは80~100℃、より好ましくは85~95℃、より好ましくは88~92℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態1から25のいずれか一項に記載の方法。
27.工程(4)における処理が、1~17時間、好ましくは2~16時間、より好ましくは3~15時間、より好ましくは5~13時間、より好ましくは6~12時間、より好ましくは7~11時間、より好ましくは8~10時間、より好ましくは8.5~9.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態1から26のいずれか一項に記載の方法。
28.前記溶媒システムが水を含み、工程(3)における処理に使用される前記水溶液又は溶媒システム中のHOのモル量の、工程(3)で処理されるゼオライト材料の骨格構造中のYのモル量に対するモル比HO:Yが、1~250、好ましくは2.5~200、より好ましくは5~150、より好ましくは10~100、より好ましくは15~50、より好ましくは20~30、より好ましくは21~26、より好ましくは22~24の範囲に含まれる、実施形態1から27のいずれか一項に記載の方法。
29.任意の工程(4.i)における乾燥が、40~200℃、好ましくは50~190℃、より好ましくは60~180℃、より好ましくは70~170℃、より好ましくは80~160℃、より好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、より好ましくは110~130℃、より好ましくは115~125℃、より好ましくは118~122℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態1から28のいずれか一項に記載の方法。
30.任意の工程(4.i)における乾燥が、0.25~48時間、好ましくは0.5~36時間、より好ましくは1~30時間、より好ましくは2~24時間、より好ましくは4~20時間、より好ましくは6~18時間、より好ましくは8~16時間、より好ましくは10~14時間、より好ましくは11~13時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態1から29のいずれか一項に記載の方法。
31.任意の工程(4.ii)における焼成が、200~1000℃、好ましくは300~900℃、より好ましくは350~850℃、より好ましくは400~800℃、より好ましくは450~750℃、より好ましくは500~700℃、より好ましくは550~650℃、より好ましくは575~625℃、より好ましくは595~605℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態1から30のいずれか一項に記載の方法。
32.任意の工程(4.ii)における焼成が、1~10時間、好ましくは2~8時間、より好ましくは3~7時間、より好ましくは4~6時間、より好ましくは4.5~5.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態1から31のいずれか一項に記載の方法。
33.工程(1)で提供されるゼオライト材料が、有機テンプレートを用いない合成法から得ることができる又は得られる、実施形態1から32のいずれか一項に記載の方法。
34.前記有機テンプレートを用いない合成法が、
(A)1種以上のYO源、1種以上のX源、及びBEA型骨格構造を有する1種以上のゼオライト材料を含む種結晶を含む混合物を調製する工程、及び
(B)BEA型骨格構造を有するゼオライト材料を形成するために、工程(A)で得られた混合物を結晶化させる工程
を含み、
Yが4価の元素であり、Xが3価の元素であり、
工程(A)で提供され、工程(B)で結晶化される混合物が、構造指示剤としての有機テンプレートを含有しない、実施形態33に記載の方法。
35.工程(B)で得られるゼオライト材料が1種以上のアルカリ金属Mを含み、Mが、好ましくはLi、Na、K、Cs、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から、より好ましくはLi、Na、K、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、前記アルカリ金属Mが、Na及び/又はKであり、さらにより好ましくはNaである、実施形態34に記載の方法。
36.Yが、Si、Sn、Ti、Zr、Ge、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、好ましくは、YがSiである、実施形態34又は35に記載の方法。
37.工程(A)で提供される前記1種以上のYO源が、1種以上のケイ酸塩、好ましくは1種以上のアルカリ金属ケイ酸塩を含み、アルカリ金属が、好ましくはLi、Na、K、Rb、及びCsからなる群から選択され、より好ましくはアルカリ金属がNa及び/又はKであり、さらにより好ましくはアルカリ金属がNaである、実施形態34から36のいずれか一項に記載の方法。
38.1種以上のYO源が、1種以上のケイ酸塩に加えて1種以上のシリカ、好ましくは1種以上のシリカヒドロゾル及び/又は1種以上のコロイダルシリカ、さらにより好ましくは1種以上のケイ酸塩に加えて1種以上のコロイダルシリカをさらに含む、実施形態37に記載の方法。
39.工程(A)で提供される前記混合物が、水ガラス、好ましくはケイ酸ナトリウム及び/又はケイ酸カリウム、より好ましくはケイ酸ナトリウムを含む、実施形態37又は38に記載の方法。
40.Xが、Al、B、In、Ga、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、好ましくは、XがAlである、実施形態34から39のいずれか一項に記載の方法。
41.前記1種以上のX源が、1種以上のアルミン酸塩、好ましくはアルカリ金属のアルミン酸塩を含み、前記アルカリ金属が、好ましくはLi、Na、K、Rb、及びCsからなる群から選択され、より好ましくは、前記アルカリ金属がNa及び/又はKであり、さらにより好ましくは、前記アルカリ金属がNaである、実施形態34から40のいずれか一項に記載の方法。
42.工程(A)による前記混合物のモル比YO:Xが、1~200、好ましくは5~100、より好ましくは10~50、より好ましくは15~40、より好ましくは20~30、より好ましくは23~25、さらにより好ましくは23.5~24の範囲である、実施形態34から41のいずれか一項に記載の方法。
43.工程(A)による前記混合物に含まれる種結晶の量が、前記1種以上のYO源における100質量%のYOに基づいて、0.1~30質量%、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~10質量%、より好ましくは1.5~5質量%、より好ましくは2~4質量%、さらに好ましくは2.5~3.5質量%の範囲である、実施形態34から42のいずれか一項に記載の方法。
44.工程(A)による前記混合物が1種以上の溶媒をさらに含み、前記1種以上の溶媒が、好ましくは水、より好ましくは脱イオン水を含む、実施形態34から43のいずれか一項に記載の方法。
45.工程(A)による前記混合物のモル比HO:YOが、5~100、好ましくは10~50、より好ましくは13~30、より好ましくは15~20、さらにより好ましくは17~18の範囲である、実施形態44に記載の方法。
46.工程(A)による前記混合物中のモル比M:YOが、0.05~5、好ましくは0.1~2、より好ましくは0.3~1、より好ましくは0.4~0.8、より好ましくは0.45~0.7、より好ましくは0.5~0.65、さらにより好ましくは0.55~0.6の範囲である、実施形態34から45のいずれか一項に記載の方法。
47.工程(A)による前記混合物中のモル比YO:X:Mが、(1~200):1:(0.5~100)、好ましくは(5~100):1:(5~75)、より好ましくは(10~50):1:(8~50)、より好ましくは(15~40):1:(10~30)、より好ましくは(20~30):1:(11~20)、より好ましくは(23~25):1:(12~15)、さらにより好ましくは(23.5~24):1:(13~14)の範囲である、実施形態46に記載の方法。
48.工程(B)における結晶化が、好ましくは80~200℃、より好ましくは90~180℃、より好ましくは100~160℃、より好ましくは110~140℃、さらにより好ましくは115~130℃の範囲の温度で混合物を加熱することを含む、実施形態35から47のいずれか一項に記載の方法。
49.工程(B)における結晶化がソルボサーマル条件下で行われる、実施形態48に記載の方法。
50.工程(B)における結晶化が、混合物を、5~200時間、より好ましくは20~160時間、より好ましくは60~140時間、さらにより好ましくは100~130時間の範囲の持続時間で加熱することを含む、実施形態48又は49に記載の方法。
51.前記方法が、以下の工程:
(C)工程(B)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を、好ましくは濾過によって分離する工程;及び
(D)任意に、工程(B)又は(C)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を洗浄する工程;及び/又は
(E)任意に、工程(B)、(C)又は(D)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を乾燥させる工程
の1つ以上をさらに含む、実施形態34から50のいずれか一項に記載の方法。
52.工程(B)で形成されるBEA型骨格構造を有するゼオライト材料がゼオライトベータを含む、実施形態34から51のいずれか一項に記載の方法。
53.前記種結晶が、実施形態30から48のいずれか一項に記載の方法に従って得ることができる又は得られるBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を含み、好ましくは、前記種結晶がゼオライトベータを含む、実施形態34から52のいずれか一項に記載の方法。
54.前記方法が、以下の工程:
(F)工程(B)、(C)、(D)、又は(E)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料をイオン交換手順に供する工程;及び
(G)工程(F)で得られたイオン交換ゼオライト材料を洗浄する工程;及び/又は
(H)工程(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、又は(G)で得られたBEA型骨格構造を有するゼオライト材料を乾燥及び/又は焼成する工程
の1つ以上をさらに含む、実施形態34から53のいずれか一項に記載の方法。
55.工程(F)において、ゼオライト材料中の少なくとも1種のイオン性非骨格元素が、H及び/又はNH4+に対して、より好ましくはNH4+に対してイオン交換される、実施形態54に記載の方法。
56.前記少なくとも1種のイオン性非骨格元素が、H及びアルカリ金属カチオンからなる群から選択される1つ以上のカチオンを含み、好ましくは、前記アルカリ金属カチオンが、Li、Na、K、Cs、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から、より好ましくはLi、Na、K、及びそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、前記アルカリ金属カチオンがNa及び/又はKであり、さらにより好ましくはNaであり、より好ましくは、前記少なくとも1種のイオン性非骨格元素がNaを含み、より好ましくは、前記少なくとも1種のイオン性非骨格元素がNaである、実施形態55に記載の方法。
57.工程(F)及び(G)を、1回以上、好ましくは3回以上、より好ましくは2回以上繰り返し、より好ましくは、工程(F)及び(G)を1回繰り返す、実施形態54から56のいずれか一項に記載の方法。
58.工程(H)における乾燥が、40~200℃、好ましくは60~180℃、より好ましくは70~170℃、より好ましくは80~160℃、より好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、より好ましくは110~130℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態54から57のいずれか一項に記載の方法。
59.工程(H)における乾燥が、0.25~48時間、好ましくは0.5~42時間、より好ましくは1~36時間、より好ましくは2~32時間、より好ましくは4~28時間、より好ましくは6~24時間、より好ましくは10~20時間、より好ましくは14~18時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態54から58のいずれか一項に記載の方法。
60.工程(H)における焼成が、200~900℃、好ましくは300~800℃、より好ましくは350~750℃、より好ましくは400~700℃、より好ましくは450~650℃、より好ましくは500~600℃、より好ましくは525~575℃の範囲に含まれる温度で行われる、実施形態54から59のいずれか一項に記載の方法。
61.工程(H)における焼成が、1~10時間、好ましくは2~8時間、より好ましくは3~7時間、より好ましくは4~6時間、より好ましくは4.5~5.5時間の範囲に含まれる持続時間で行われる、実施形態54から60のいずれか一項に記載の方法。
62.実施形態1から60のいずれか一項に記載の方法に従って得られる及び/又は得ることができる、ゼオライト材料。
参考例1:結晶化度の決定
40kV及び40mAで動作する銅アノードX線管で動作するLYNXEYE検出器を備えた回折計(D8 Advance Series II,Bruker AXS GmbH)を使用して、粉末X線回折(PXRD)データを収集した。ジオメトリーはBragg-Brentanoであり、空気散乱シールドを使用して空気散乱を低減した。DIFFRAC.EVAソフトウェア(DIFFRAC.EVAのユーザーマニュアル、Bruker AXS GmbH、Karlsruhe)を使用して、結晶化度を決定した。
参考例2:ゼオライト材料の脱アルミニウム化の一般的手順
一般的に、脱アルミニウム化手順には、繰り返し回数及び処理工程の順番が異なる4つの異なる処理ステップを使用した:
1.(酸)アルミニウム化:ゼオライト粉末を酸溶液(固体:液体の比が1:3;例えば50gのゼオライト粉末を150gの水性HNOに懸濁)に懸濁し、所望の温度に加熱する。所定の処理時間後、懸濁液を放置して冷却し、濾過し、濾液のpHが中性になるまで(HPO及びHSO酸処理の場合)、又は硝酸塩試験紙(Merck KGaA)でNO が検出されなくなるまで、磁器フィルター上で洗浄した。特に明記しない限り、処理温度及び処理時間は60℃、2時間であった。
2.乾燥:120℃の対流式オーブンで、濾過ケーキを一晩乾燥させた。
3.水処理:1Lの4つ口丸底フラスコ中でゼオライト粉末を水に懸濁し、電熱ジャケットを使用して還流下90℃で9時間加熱し、次いで懸濁液を濾過し、乾燥させた(120℃で一晩)。
4.焼成:特に明記しない限り、乾燥したゼオライト粉末を、空気中、焼成用スタティックオーブンで、2℃/分の昇温速度で600℃まで5時間焼成した。
参考例3:Na-形態のゼオライト材料の有機テンプレートを用いない合成
撹拌しながら335.1gのNaAlOを7314gのHOに溶解し、続いて74.5gのゼオライトベータ種(Zeolyst International,Valley Forge,PA 19482,USAから、CP814Cの商品名で市販、CAS登録番号1318-02-1)を添加した。この混合物を20Lのオートクレーブに入れ、7340gのナトリウム水ガラス及び1436gのLudox AS40を添加した。得られたアルミノシリケートゲルの結晶化を120℃で117時間行った。反応混合物を室温まで冷却した後、固体を濾過により分離し、蒸留水で繰り返し洗浄し、120℃で16時間乾燥した。得られた材料は12質量%の吸水率を有していた。
参考例4:H-形態のゼオライト材料の有機テンプレートを用いない合成
H-形態の調製では、1000gの参考例3に従って調製したゼオライト材料を、10gの10質量%の硝酸アンモニウム溶液に添加した。懸濁液を80℃に加熱し、連続攪拌下でこの温度に2時間保持した。固体をフィルタープレスで熱いまま(追加冷却なしで)濾過した。次に、洗浄水の導電率が200マイクロシーメンス/cm以下になるまで、濾過ケーキを蒸留水(室温の洗浄水)で洗浄した。濾過ケーキを120℃で16時間乾燥させた。この手順を1回繰り返し、イオン交換したアンモニウム形態の結晶生成物BEAを得た。次の500℃で5時間の焼成工程(加熱速度が1℃/分)により、H-形態のイオン交換結晶生成物BEAが得られた。
比較例1:従来濃度の酸でのゼオライトベータの脱アルミニウム化
参考例4の有機テンプレートを用いない合成から得られたゼオライトベータを、参考例2に記載された方法に従って、4%のHNO(DIN 19268に従って20℃で測定したpH=0.19)を使用して脱アルミニウム化を行った。工程1による脱アルミニウム化の後、工程2に従って材料を乾燥させ、工程4に従って焼成し、工程3に従って水で処理し(ゼオライト粉末を1:7の固体:液体の比で水に懸濁させた)、最後に工程2に従って再び乾燥させた。その後、一連の工程全体を1回繰り返し、SiO:Alのモル比が19で、結晶化度が73%の脱アルミニウム化ゼオライトベータを得た。
実施例1:高濃度酸でのゼオライトベータの脱アルミニウム化
参考例4の有機テンプレートを用いない合成から得られたゼオライトベータを、参考例2に記載された方法に従って、8%のHNO(DIN 19268に従って20℃で測定したpH=-0.17)を使用して脱アルミニウム化を行った。工程1による脱アルミニウム化の後、工程2に従って材料を乾燥させ、工程3に従って水で処理し(ゼオライト粉末を1:10の固体:液体の比で水に懸濁させた)、最後に工程2に従って再び乾燥させた。この手順により、SiO:Alのモル比が17.4で、結晶化度が76%の脱アルミニウム化ゼオライトベータを得た。
実施例2:高濃度酸でのゼオライトベータの脱アルミニウム化
参考例4の有機テンプレートを用いない合成から得られたゼオライトベータを、参考例2に記載された方法に従って、8%のHNO(DIN 19268に従って20℃で測定したpH=-0.17)を使用して脱アルミニウム化を行った。工程1による脱アルミニウム化の後、工程2に従って材料を乾燥させ、工程3に従って水で処理し(ゼオライト粉末を1:10の固体:液体の比で水に懸濁させた)、最後に工程2に従って再び乾燥させた。その後、一連の工程全体を1回繰り返し、SiO:Alのモル比が61で、結晶化度が80%の脱アルミニウム化ゼオライトベータを得た。
実施例3:高濃度酸でのゼオライトベータの脱アルミニウム化
参考例4の有機テンプレートを用いない合成から得られたゼオライトベータを、参考例2に記載された方法に従って、8%のHNO(DIN 19268に従って20℃で測定したpH=-0.17)を使用して脱アルミニウム化を行った。工程1による脱アルミニウム化の後、工程2に従って材料を乾燥させ、工程3に従って水で処理し(ゼオライト粉末を1:10の固体:液体の比で水に懸濁させた)、工程2に従って再び乾燥させ、最後に工程4に従って焼成した。その後、一連の工程全体を1回繰り返し、SiO:Alのモル比が64で、結晶化度が80%の脱アルミニウム化ゼオライトベータを得た。
したがって、実施例1及び比較例1で得られた結果から分かるように、驚くべきことに、高濃度の酸を使用することにより、2つの脱アルミニウム化工程を含むプロセスにおいて従来の濃度の酸を使用する場合と同程度の脱アルミニウム化が1回の脱アルミニウム化段階のみで達成されることが見出された。特に、まったく予想外なことに、本発明の方法では高濃度の酸を使用しているにもかかわらず、結晶化度の損失は、脱アルミニウム化工程に従来の濃度の酸を使用した場合より顕著ではないにしても、同程度であることが見出された。
さらに、まったく予想外なことに、本発明の手順を1回繰り返すことにより、高度に脱アルミニウム化オライト材料が得られることが見出され、ここでもまた、まったく予想外なことに、高濃度の酸を用いて脱アルミニウム化工程を繰り返した後でも、結晶化度の損失は、得られる材料において同程度の脱アルミニウム化を達成することができない従来の濃度の酸を用いて手順を繰り返した場合と比較して、顕著ではないにしても、同程度であることが見出された。さらに、比較例1と実施例1の結果、及び実施例2と実施例3の結果のそれぞれの比較によって示されるように、全く驚くべきことに、前記予想外の結果は、手順において焼成工程を使用することなく達成されることさえあり、したがって、比較例1による手順と比較して、さらに高いレベルの時間効率及びコスト効率をもたらすことが見出された。
引用文献
- EP 0 013 433 A1
- WO 02/057181 A2
- WO 2009/016153 A2
- WO 2012/137132 A1
- WO 2014/060260 A1

Claims (15)

  1. (1)Y、X及びOを含む骨格構造を有するゼオライト材料を提供する工程であって、Yが4価の元素であり、Xが3価の元素である、工程と、
    (2)0.1未満のpHを有する水溶液を提供する工程と、
    (3)工程(1)で提供されたゼオライト材料を工程(2)で提供された水溶液で処理する工程と、
    (3.i)任意に、工程(3)で得られたゼオライト材料を洗浄する工程と、
    (3.ii)任意に、工程(3)又は(3.i)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、
    (3.iii)任意に、工程(3)、(3.i)又は(3.ii)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、
    (4)工程(3)、(3.i)、(3.ii)又は(3.iii)で得られたゼオライト材料を水溶液又は溶媒システムで処理する工程であって、前記水溶液又は溶媒システムが、4~10の範囲に含まれるpHを有し、前記水溶液又は溶媒システムの前記pHは、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す、工程と、
    (4.i)任意に、工程(4)で得られたゼオライト材料を乾燥する工程と、
    (4.ii)任意に、工程(4)又は(4.i)で得られたゼオライト材料を焼成する工程と、
    を含む、ゼオライト材料の脱アルミニウム化の方法。
  2. 工程(1)で提供されるゼオライト材料が、ゼオライト材料に含有されるY、X及びOの総量の100質量%に基づいて、1質量%未満のH以外のイオン性非骨格元素を含有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記イオン性非骨格元素がNaを表す、請求項2に記載の方法。
  4. 工程(1)で提供されるゼオライト材料が1種以上の金属Mを含有し、前記1種以上の金属Mが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 工程(1)で提供されるゼオライト材料が、ゼオライト材料に含有されるM、Y、X及びOの総量の100質量%に基づいて、0.01~25質量%の範囲の量で、前記1種以上のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有する、請求項4に記載の方法。
  6. Yが、Si、Sn、Ti、Zr、Ge、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. Xが、Al、B、In、Ga、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程(1)で提供されるゼオライト材料の骨格型構造が、AEI、BEA、CHA、DDR、ERI、FAU、FER、GME、HEU、LEV、MEI、MEL、MFI、MOR、MWW、及びそれらの2つ以上の混合構造からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程(1)で提供されるゼオライト材料が、ゼオライトベータ、ベータ多形B、[B-Si-O]-*BEA、チェルニカイト、[Ga-Si-O]-*BEA、CIT-6、及びそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択されるBEA型骨格構造のゼオライトを1種以上含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程(2)で提供される前記水溶液のpHが、-1~0.05の範囲に含まれる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 工程(2)で提供される前記水溶液が、2.5以下のpK値を有する1種以上の酸を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 工程(3)における処理が、40~200分の範囲に含まれる持続時間で行われる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 工程(4)における処理に採用される前記水溶液又は溶媒システムのpHが、4~10の範囲に含まれ、前記水溶液又は溶媒システムの前記pHが、処理のためにゼオライト材料と接触させる前のpHを指す、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 工程(1)で提供されるゼオライト材料が、有機テンプレートを用いない合成法から得ることができる又は得られる、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に従って得られる及び/又は得ることができる、ゼオライト材料。
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