JP2024510116A - 流体製品容器を密閉するための密閉装置 - Google Patents

Abstract

容器（１）を密閉するための密閉装置であって、容器（１）を密閉するためのシール手段（１３；１４）を備えるストッパー（１０）と、前記ストッパー（１０）を容器（１）に固定するための固定リング（２０）と、半径方向ディスク（３１）を備えるカバー（３０）と、軸方向壁（４１）を備えるロック要素（４０）と、を備え、固定リング（２０）は、軸方向スリーブ（２１）を備え、軸方向スリーブ（２１）には、中央開口部（２３）が開設された半径方向フランジ（２２）と、容器（１）に固定するための第１の固定手段（２５）が設けられ、カバー（３０）は、第２の固定手段（３３）を備え、ロック要素（４０）は、さらに、組み立てられた状態でカバー（３０）の第２固定手段（３３）と協働する相補的な固定手段（４３）を備え、軸方向壁（４１）は、その周囲の一部分に亘って、薄くなった領域に入った状態で周方向の２つの溝（４４，４５）の間に画定された引き剥がし可能なタブ（４２）を備え、そのタブ（４２）は、一方の側にグリップ部（４６）が設けられ、その反対側がフレア部（４２´）で終端しており、そのタブ（４２）が引き剥がされると、軸方向壁（４１）がその高さ全体に亘って開き、ロック要素（４０）を当該密閉装置から取り外すことが可能になる。【選択図】図１１

Description

本発明は、流体製品容器、例えば流体医薬製品を収容するバイアルを密閉するための装置に関する。

本発明の好ましい適用分野は、容器内に収容されている流体製品の全部または一部を取り出すために針を使用して穴を開けることができるストッパーの分野である。

一般に、このタイプの密閉装置は、エラストマーなどの比較的柔軟な材料で作られたストッパーを備えており、そのストッパーが栓として容器のカラーに力を入れて挿入される。組み付け中、そのストッパーが閉位置に押し込まれて当該容器を密閉し、金属キャップがその栓の周囲に取り付けられ、特に圧着されて、当該容器のカラーに固定される。

この既知の実装にはいくつかの欠点がある。

例えば、容器に収容されている流体を取り出すのに際し、そのストッパーの穿孔を可能にするための穴がそのキャップに開けられていなければ、使用前にこのキャップを完全に取り外す必要があり、これには困難が伴う場合がある。また、ストッパーが誤って外れる危険も伴い、それによって容器内の流体が失われる危険も生じる。

一方、ストッパーを穿孔することを可能にするためにキャップに穴を開けておくと、キャップで覆われていない部分が、特に輸送中や保管中に保護されず、その結果、容器内の流体の完全性が損なわれる危険がある。この場合、ストッパーが既に穿孔された状態であるかどうかを知ることはほとんど不可能であり、その結果、容器の内容物について不確実性が生じる。

さらに、金属キャップ、一般にアルミニウム製のものを使用すると、キャップを容器のカラーに圧着する際に金属粒子が発生する可能性があり、容器内の流体に潜在的に有害となる可能性がある。より一般的には、金属部品の使用はリサイクルや環境への配慮の点で不利になる。

これらの欠点を克服するために、ストッパーを容器に取り付けて保持するプラスチック製の取り付けリングと、その取り付け状態を維持するためにリングの周りに組み付けられたロック要素と、リングまたはロック要素上に取り外し可能に配置されたカバーとを使用して、装置を使用するまでストッパーを保護することが提案されている。国際公開第２０１７／００１４５９号には、このタイプの装置が記載されている。

このタイプの装置にも欠点がある。例えば、取り外し可能な保護カバーは、一般に取り外し、その後に元の位置に戻すことが簡単にできるため、流体製品が容器から既に取り出されたかどうかを知ることは不可能である。容器内の流体の完全性も保証されない。

さらに、このタイプの密閉装置は複雑であるため、例えば数十個の密封装置を同時に組み立てることができる機械を使用して高速で組み立てることはできない。

国際公開第２０１７／００１４５９号 独国特許出願公開第１０２０１７１２７３１３号明細書

本発明は、上述の欠点を解決することを目的としている。

本発明は、特に、容器内に収容されている流体の使用時までの完全性を保証する密閉装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、不正開封防止の初回使用インジケータを備えた密閉装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、流体製品と接触する面にコーティングを施したストッパーの使用を可能にする密閉装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、金属を全く含まない密閉装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、特に、数十個、例えば百個の装置を同時に組み立てることができる組み立て装置において、高速で組み立てることを可能とする密閉装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、製造および組み立てが簡単で安価な密閉装置を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明に係る密閉装置は、軸方向上縁部が設けられたネック部を備える流体製品容器を密閉するための密閉装置であって、半径方向プレートと、取り付け時に前記ネック部の内側に入る軸方向ドラムと、前記流体製品容器を密閉するためのシール手段とを備えるストッパーと、前記ストッパーを前記ネック部に固定するための固定リングと、半径方向ディスクと、前記半径方向ディスクから軸方向下方に延びる円筒状の軸方向エンベロープとを備えるカバーと、円筒状の軸方向壁を備えるロック要素と、を備え、前記固定リングは、円筒形状の軸方向スリーブを備え、前記軸方向スリーブの上側には、半径方向内側に延出され、中央開口部が開設された半径方向フランジが設けられ、その下側には、前記流体製品容器の前記ネック部に固定するための第１の固定手段が設けられ、前記カバーは、第２の固定手段を備え、前記ロック要素は、さらに、組み立てられた状態で前記カバーの前記第２の固定手段と協働する相補的な固定手段を備え、前記ロック要素の前記軸方向壁は、その周囲の一部分に亘って、薄くなった領域に入った状態で周方向の２つの溝の間に画定された引き剥がし可能なタブを備え、前記タブは、一方の側にグリップ部が設けられ、その反対側がフレア部で終端しており、前記タブが引き剥がされると、前記軸方向壁がその高さ全体に亘って開き、前記ロック要素を当該密閉装置から取り外すことが可能になることを特徴する。

有利には、前記ストッパーの前記軸方向ドラムは、その外面に、前記流体製品容器の前記ネック部の内側と協働して、前記流体製品容器の気密閉鎖を保証する少なくとも１つのシールビードを備える。

有利には、前記ストッパーの前記半径方向プレートは、前記軸方向ドラムの外径よりも大きい外径を有し、下方に延出された少なくとも１つの環状突起部を備え、前記環状突起部は、シール位置において、前記ネック部の前記軸方向上縁部と協働する。

有利には、前記環状突起部は、周囲に亘って設けられ、前記流体製品容器の前記ネック部上に当該密閉装置を組み付ける際に、前記流体製品容器とのシールのために、前記ネック部の前記軸方向上縁部上で押し潰される。

有利には、前記半径方向プレートは、軸方向リングの内側に画定された中央タッピング領域を有する。

有利には、前記軸方向リングの半径方向外縁は、上方に向かってフレア状に広がる円錐形状である。

有利には、当該密閉装置の組み立て状態では、前記固定リングの前記半径方向フランジは、前記ストッパーの前記半径方向プレート上に位置決めされ、前記中央開口部は、前記ストッパーの前記軸方向リングと前記タッピング領域を受け入れる。

有利には、前記中央開口部の半径方向内縁部は、前記軸方向リングの前記円錐形状の半径方向外縁部にスナップ嵌めされる。

有利には、前記固定リングの前記第１の固定手段は、スナップ留め手段であり、半径方向内側に延出された少なくとも１つの半径方向内側延出部を備える。

有利には、前記第１の固定手段は、前記円筒形状の軸方向スリーブの全周に亘って延びる単一の半径方向延出部を含む。

有利には、前記カバーの前記軸方向エンベロープの内径は、前記固定リングの前記軸方向スリーブの外径と同一であるか、または極めてわずかに大きくなっており、当該密閉装置の組み立て状態では、前記軸方向エンベロープは、前記軸方向スリーブの周りに、ほとんどまたは全く遊びを持たずに配置される。

有利には、前記カバーの前記第２の固定手段には、半径方向外側に突出した１つまたは複数の突起部が設けられている。

有利には、前記ロック要素の前記相補的な固定手段は、半径方向内側に延出された１つまたは複数の輪郭部を備え、前記１つまたは複数の輪郭部は、前記カバーの前記第２の固定手段に設けられている前記１つまたは複数の突起部にスナップ嵌めされる。

有利には、前記ロック要素の前記軸方向壁は、その軸方向下端に、半径方向内側に延出されてなる環状の半径方向壁部を有し、前記環状の半径方向壁部の内径は、前記固定リングの前記円筒形状の軸方向スリーブの外径よりも小さく、かつ前記流体製品容器の外径よりも小さい。

有利には、当該密閉装置は、メタルフリーである。

本発明に係るアセンブリは、ネック部を有する流体製品容器と、前記ネック部にストッパーを固定し保持するための上記の密閉装置と、を備えることを特徴とする。

本発明の特徴、利点および他の事項は、非限定的な例として以下に示す詳細な説明および添付の図面を参照することにより、さらに明らかになる。
有利な実施形態による、容器に取り付けられた密閉装置の概略斜視断面図である。 図１に示す密閉装置の概略縦断面図である。 図２に示す密閉装置の概略斜視分解断面図である。 図３と同様の分解斜視図である。 図２に示す密閉装置の固定リングの概略斜視断面図である。 図２に示す密閉装置のストッパーの概略斜視断面図である。 図２に示す密閉装置のロック要素の概略斜視図である。 図２に示す密閉装置のカバーを下から見たときの概略斜視断面図である。 ロック要素およびカバーを取り外した後の、図１に記載の密閉装置の概略斜視分解図である。 有利な変形例に係る、図２に記載の密閉装置の組み立て中の様子を示す概略縦断面図である。 容器上に組み付ける前における、図２に記載の密閉装置の概略縦断面図である。 容器上に組み付けた後における、図２に記載の密閉装置の概略縦断面図である。

以下の説明では、用語「軸方向」および「半径方向」は、当該装置の長手方向の中心軸に対する方向を表す。用語「上」、「下」、「上部」および「下部」は、図１１と図１２に示す当該装置が直立した姿勢をとったときの位置を表す。

容器１は、プラスチックまたはガラス製であり、容器１の上部にはネック部２が形成されている。容器１は、特にバイアルの形態で提供することができる。容器１には、流体製品、特に医薬品が収容されている。

本発明によれば、容器１のネック部２に密閉装置が取り付けられる。この密閉装置は、ストッパー１０、固定リング２０、カバー３０およびロック要素４０を備える。

容器１をシールするためのストッパー１０は、例えばゴムまたは他の適切なエラストマー材料のような弾性変形可能な材料で作られることが好ましい。

このストッパー１０は、半径方向プレート１１と略円筒形の軸方向ドラム１２とを含む。シール位置では、軸方向ドラム１２がネック部２の内側を貫入される。

ストッパー１０は、容器１をシールするためのシール手段を備える。

シール手段の第１の有利な変形例によれば、軸方向ドラム１２の外面上に、容器１のネック部２の内側と係合して容器１のシールを保証する少なくとも１つの周囲シールビード１３が設けられている。

有利には、半径方向プレート１１は、軸方向ドラム１２の外径よりも大きい外径を有し、その半径方向外縁に、下方に延びる環状突起部１４を備えている。密閉装置を容器１に組み付ける際、この環状突起部１４が変形し、一定のバネ効果および寸法補正を確保して、組み付けおよび／または組み付けた状態でのシールを最適化する。

シール手段の第２の有利な変形例によれば、環状突起部１４は周囲に亘ってあり、密閉装置を容器１のネック部２に組み付ける際に、容器１とのシールのためにネック部２の軸方向上縁部３上で押し潰されて平らにされる。

この変形例では、シールビード１３は、もはや必須ではなく、完全に省略することもできるし、シール機能を持たずに、相互に分離され、かつ軸方向ドラム１２の周囲に分散される、いくつかのビード部分に置き換えることもできる。

半径方向プレート１１は、容器１内の流体製品の全部または一部を取り出すために、注射器などの適切な装置によって穿孔されることを目的としたタッピング領域１５を含む。このタッピング領域１５は、特に図６に示すように、軸方向リング１６の内側において、好ましくは中央に画定されている。有利には、軸方向リング１６の半径方向外縁部が、上方に向かってフレア状に広がることによりわずかに円錐形状になっている。

任意選択として、容器１内の流体製品と接触するストッパー１０の内面をコーティング、特にＥＴＦＥ（エチレンテトラフルオロエチレン）の薄膜で覆うことができる。ストッパー１０と流体製品との間の相互作用を制限するためである。

固定リング２０は、ストッパー１０を容器１のネック部２に固定保持するために設けられている。固定リング２０は、円筒形状の軸方向スリーブ２１を備え、軸方向スリーブ２１の上側には、半径方向内側に延出された半径方向フランジ２２が設けられ、半径方向フランジ２２には、中央開口部２３が開設されている。

特に図１と図２に示されるように当該密閉装置が容器にネック部に組み付けられた状態では、半径方向フランジ２２がストッパー１０の半径方向プレート１１上に位置決めされ、半径方向フランジ２２に開設された開口部２３がストッパー１０の軸方向リング１６とタッピング領域１５を受け入れている。

有利には、軸方向リング１６がわずかに円錐形状である場合に、中央開口部２３の半径方向内縁部が軸方向リング１６の半径方向外縁部にスナップ嵌めされる。

円筒形状の軸方向スリーブ２１は、その下側に、特にスナップ嵌めによって容器１のネック部２に固定される第１の固定手段２５を備える。第１の固定手段２５には、半径方向内側に延出された半径方向内側延出部が設けられている。

図示の例では、この半径方向内側延出部が周囲に亘って設けられているが、変形例として、周方向に分散された、いくつかのラグ（lug）を含むこともできる。容器１のネック部２への他の固定手段も考慮することができる。

カバー３０は、特に図１および図２に示されるように組み立てられた状態において、固定リング２０の半径方向フランジ２２の上面に位置決めされる半径方向ディスク３１を備える。また、カバー３０は、半径方向ディスク３１から軸方向下方に延出された円筒形状の軸方向エンベロープ３２を備える。軸方向エンベロープ３２の内径は、固定リング２０の軸方向スリーブ２１の外径と同一であるか、または極めてわずかに大きくなっている。

これにより、組み立てられた状態では、軸方向エンベロープ３２は、軸方向スリーブ２１の周囲に、それらの間に隙間がないか、ほとんどない状態で配置される。有利には、各図から分かるように、軸方向エンベロープ３２は、軸方向スリーブ２１の高さ方向のごく小さな部分に亘って延在するだけである。

軸方向エンベロープ３２は、半径方向外側に延出された１つまたは複数の突起などの第２の固定手段３３を含む。この固定手段３３については、以下でより詳細に説明する。第２の固定手段３３は、有利には、軸方向エンベロープ３２の軸方向下端部に設けられる。

有利には、図８に示すように半径方向ディスク３１の下面には、環状の軸方向突起３６によって画定された中央凹部３５が設けられ、中央凹部３５は、組み立てられた状態でストッパー１０の中央タッピングゾーン１５の上に位置する。

図８に示される例では、環状の軸方向突起３６は、周方向に間隔を開けて配置された複数の半径方向ブリッジ３７によって軸方向エンベロープ３２に接続されている。したがって、この実施形態では、組み立てられた状態で固定リング２０の半径方向フランジ２２の上面と接触するのは、環状の軸方向突起３６と複数の半径方向ブリッジ３７になる。

ロック要素４０は、カバー３０の軸方向エンベロープ３２の外径および第２の固定手段３３の外径よりも大きい内径を有する円筒状の軸方向壁４１を備える。

軸方向壁４１は、有利にはその軸方向上端に相補的な固定手段４３を備える。図示の例では、これらの相補的な固定手段は、半径方向内側に突出された１つまたは複数の輪郭部４３を備え、この輪郭部４３の内径は、カバー３０の軸方向エンベロープ３２の外径と同じか、それよりわずかに大きいが、カバー３０の突出部３３の外径よりも小さい。したがって、組み立てられた状態では、ロック要素４０の輪郭部４３がカバー３０の突出部３３にスナップ嵌めされた状態になる。

輪郭部４３と突起部３３の外形を、組み立ての間にはそれぞれの傾斜面が相互にスライドし、組み立て後にはそれぞれの半径方向内面がスナップ嵌めによるストッパーを形成するように、従来の方法で製造することで、スナップ嵌めを最適化することができる。

図示の例では、カバー３０は、周縁上に分散配置された、いくつかの別個の突出部３３、例えば２個または３個を備えるが、全周に亘って半径方向外側に延出された単一の突起部３３を備える構成とすることもできる。同様に、図示の例では、ロック要素４０は、全周に亘って半径方向内側に延出された単一の輪郭部４３を備えるが、周方向に分散配置された、いくつかの別個の輪郭部４３を備える構成とすることもできる。

変形例としては、カバー３０の第２の固定手段３３とロック要素４０の相補的な固定手段４３が、必ずしもスナップ嵌めを形成することなく、異なる固定方法によるものとすることもできる。したがって、例えばレーザー溶接または超音波溶接によって、カバー３０をロック要素４０に取り外し不可能に固定可能である。この変形例では、カバー３０とロック要素４０は単一のサブアセンブリを形成する。他の代替固定も可能である。

軸方向壁４１は、その周囲の一部分に亘って、薄くなった領域に入った状態で周方向の２つの溝４４，４５の間に画定された引き剥がし可能なタブ４２を備える。

タブ４２は、ユーザーがロック要素４０の周囲の一部上でそのタブを引き剥がすために掴むことができるグリップ部４６を含む。

図９に示すように引き剥がし可能なタブ４２は、グリップ部４６の反対側がフレア部４２´で終端しており、引き剥がされると、軸方向壁４１がその高さ全体に亘って開くようになっている。これにより、ロック要素４０をこの密閉装置から取り外すことが可能になる。

軸方向壁４１は、その軸方向下端に、半径方向内側に延出された環状の半径方向壁４９を備える。環状の半径方向壁４９における半径方向内側のエッジ部の内径は、固定リング２０の円筒形状の軸方向スリーブ２１の外径よりも小さくなっている。組み立てられた状態では、環状の半径方向壁４９は、円筒形状の軸方向スリーブ２１よりも軸方向の下に位置しており、これにより軸方向上方への引っ張りによるロック要素４０の取り外しが防止される。環状の半径方向壁４９の半径方向内側エッジ部の内径もまた、容器１の外径よりも小さくなっている。

密閉装置を容器１に組み付けた状態では、ストッパー１０は、容器１のネック部２をシールし、固定リング２０は、ストッパー１０をそのシールされた密閉位置に固定、維持し、カバー３０は、ストッパー１０を保護し、そのタッピング領域１５へのアクセスを防止し、そして、ロック要素４０は、そのロック位置に維持されている間、カバー３０とのスナップ留めによって、および、環状の半径方向壁４９の、固定リング２０による軸方向への動きのブロックによって、カバー３０の取り外しを防止する。したがって、組み付けられた状態では、この密閉装置は取り外し不可能なサブアセンブリを形成する。

この密閉装置を組み立てるには、まず固定リング２０がストッパー１０上に組み立てられるが、有利には中央開口部２３において一方が他方にスナップ嵌めされる。

次に、図１０に示す例では、カバー３０が上方から固定リング２０に組み立てられ、続いて、矢印Ｆ１に従って、ロック要素４０が下からカバー３０にスナップ嵌めされる。変形例としては、ストッパー・固定リングユニットをまずロック要素４０内に配置し、次にカバー３０を上からロック要素４０にスナップ嵌めすることもできる。任意には、ストッパー・固定リングユニットを取り囲むカバー３０とロック要素４０との組み立てを単一ステップで行うことができる。この場合、ストッパー・固定リングユニットは、カバー３０とロック要素４０との間に挟まれる。

容器１のネック部２上への当該密閉装置の組み付けは、有利には、図１１に示す矢印Ｆ２に従って、その密閉装置を軸方向下方に押すことによって行われる。これにより、容器１のネック部２内へのストッパー１０の挿入、および、ネック部２上への固定リング２０の固定、特にスナップ嵌めが同時に行われる。

カバー３０に中央凹部３５が存在することにより、組み付け中に、カバー３０とストッパー１０との間の直接的な相互作用なしに、カバー３０に加えられる力Ｆ２の全部が固定リング２０に伝達されることが保証される。

少なくとも１つのシールビード１３の寸法および形状は、組み付け中に過剰な力を発生させることなく、組み付けられた状態でシールが保証されるように選択される。これにより、数十個、例えば約１００個の装置を同時に組み立てることができるバスケットまたはネストを備えた組み立て装置を使用することが可能になる。

当該密閉装置を容器に組み付けた後、その密閉装置には不正開封防止用の初回使用インジケータが含まれる。実際、引き剥がし可能なタブ４２が剥がされずにロック要素４０が取り外されない限り、カバー３０を取り外すことはできない。これにより容器の内容物は、完全に保護される。ロック要素４０を取り外すと、カバー３０も取り外すことができる。しかし、その場合、別のロック要素４０を取り付けることはもはや不可能となる。なぜなら、密閉装置の組み立てを容器１への組み付け前に必ず行っておく必要があるからである。

実際には、環状の半径方向壁４９の内径が容器１の外径より小さいので、容器１上にロック要素４０を組み立てることはできない。同様に、環状の半径方向壁４９の内径が固定リング２０の円筒形状の軸方向スリーブ２１の外径よりも小さいので、固定リング２０上にロック要素４０を組み立てることはできない。

当然のことながら、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、実施形態の変形例を考慮することができる。

Claims (16)

1. 軸方向上縁部（３）が設けられたネック部（２）を備える流体製品容器（１）を密閉するための密閉装置であって、
   半径方向プレート（１１）と、取り付け時に前記ネック部（２）の内側に入る軸方向ドラム（１２）と、前記流体製品容器（１）を密閉するためのシール手段（１３;１４）とを備えるストッパー（１０）と、
   前記ストッパー（１０）を前記ネック部（２）に固定するための固定リング（２０）と、
   半径方向ディスク（３１）と、前記半径方向ディスク（３１）から軸方向下方に延びる円筒状の軸方向エンベロープ（３２）とを備えるカバー（３０）と、
   円筒状の軸方向壁（４１）を備えるロック要素（４０）と、を備え、
   前記固定リング（２０）は、円筒形状の軸方向スリーブ（２１）を備え、前記軸方向スリーブ（２１）の上側には、半径方向内側に延出され、中央開口部（２３）が開設された半径方向フランジ（２２）が設けられ、その下側には、前記流体製品容器（１）の前記ネック部（２）に固定するための第１の固定手段（２５）が設けられ、
   前記カバー（３０）は、第２の固定手段（３３）を備え、
   前記ロック要素（４０）は、さらに、組み立てられた状態で前記カバー（３０）の前記第２の固定手段（３３）と協働する相補的な固定手段（４３）を備え、
   前記ロック要素（４０）の前記軸方向壁（４１）は、その周囲の一部分に亘って、薄くなった領域に入った状態で周方向の２つの溝（４４，４５）の間に画定された引き剥がし可能なタブ（４２）を備え、前記タブ（４２）は、一方の側にグリップ部（４６）が設けられ、その反対側がフレア部（４２´）で終端しており、
   前記タブ（４２）が引き剥がされると、前記軸方向壁（４１）がその高さ全体に亘って開き、前記ロック要素（４０）を当該密閉装置から取り外すことが可能になる
   ことを特徴する密閉装置。
2. 前記ストッパー（１０）の前記軸方向ドラム（１２）は、その外面に、前記流体製品容器（１）の前記ネック部（２）の内側と協働して、前記流体製品容器（１）の気密閉鎖を保証する少なくとも１つのシールビード（１３）を備える
   ことを特徴とする請求項１に記載の密閉装置。
3. 前記ストッパー（１０）の前記半径方向プレート（１１）は、前記軸方向ドラム（１２）の外径よりも大きい外径を有し、下方に延出された少なくとも１つの環状突起部（１４）を備え、
   前記環状突起部（１４）は、シール位置において、前記ネック部（２）の前記軸方向上縁部（３）と協働する
   ことを特徴とする請求項１または２に記載の密閉装置。
4. 前記環状突起部（１４）は、周囲に亘って設けられ、前記流体製品容器（１）の前記ネック部（２）上に当該密閉装置を組み付ける際に、前記流体製品容器（１）とのシールのために、前記ネック部（２）の前記軸方向上縁部（３）上で押し潰される
   ことを特徴とする請求項３に記載の密閉装置。
5. 前記半径方向プレート（１１）は、軸方向リング（１６）の内側に画定された中央タッピング領域（１５）を有する
   ことを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の密閉装置。
6. 前記軸方向リング（１６）の半径方向外縁は、上方に向かってフレア状に広がる円錐形状である
   ことを特徴する請求項５に記載の密閉装置。
7. 当該密閉装置の組み立て状態では、前記固定リング（２０）の前記半径方向フランジ（２２）は、前記ストッパー（１０）の前記半径方向プレート（１１）上に位置決めされ、前記中央開口部（２３）は、前記ストッパー（１０）の前記軸方向リング（１６）と前記タッピング領域（１５）を受け入れる
   ことを特徴とする請求項５または６に記載の密閉装置。
8. 前記中央開口部（２３）の半径方向内縁部は、前記軸方向リング（１６）の前記円錐形状の半径方向外縁部にスナップ嵌めされる
   ことを特徴とする請求項７に記載の密閉装置。
9. 前記固定リング（２０）の前記第１の固定手段（２５）は、スナップ留め手段であり、半径方向内側に延出された少なくとも１つの半径方向内側延出部を備える
   ことを特徴とする請求項１～８のいずれか一項に記載の密閉装置。
10. 前記第１の固定手段（２５）は、前記円筒形状の軸方向スリーブ（２１）の全周に亘って延びる単一の半径方向延出部を含む
    ことを特徴とする請求項９に記載の密閉装置。
11. 前記カバー（３０）の前記軸方向エンベロープ（３２）の内径は、前記固定リング（２０）の前記軸方向スリーブ（２１）の外径と同一であるか、または極めてわずかに大きくなっており、
    当該密閉装置の組み立て状態では、前記軸方向エンベロープ（３２）は、前記軸方向スリーブ（２１）の周りに、ほとんどまたは全く遊びを持たずに配置される
    ことを特徴とする請求項１～１０のいずれか一項に記載の密閉装置。
12. 前記カバー（３０）の前記第２の固定手段（３３）には、半径方向外側に突出した１つまたは複数の突起部が設けられている
    ことを特徴とする請求項１～１１のいずれか一項に記載の密閉装置。
13. 前記ロック要素（４０）の前記相補的な固定手段（４３）は、半径方向内側に延出された１つまたは複数の輪郭部を備え、
    前記１つまたは複数の輪郭部は、前記カバー（３０）の前記第２の固定手段（３３）に設けられている前記１つまたは複数の突起部にスナップ嵌めされる
    ことを特徴とする請求項１２に記載の密閉装置。
14. 前記ロック要素（４０）の前記軸方向壁（４１）は、その軸方向下端に、半径方向内側に延出されてなる環状の半径方向壁部（４９）を有し、
    前記環状の半径方向壁部（４９）の内径は、前記固定リング（２０）の前記円筒形状の軸方向スリーブ（２１）の外径よりも小さく、かつ前記流体製品容器（１）の外径よりも小さい
    ことを特徴とする請求項１～１３のいずれか一項に記載の密閉装置。
15. 当該密閉装置は、メタルフリーである
    ことを特徴とする請求項１～１４のいずれか一項に記載の密閉装置。
16. ネック部（２）を有する流体製品容器（１）と、前記ネック部（２）にストッパー（１０）を固定し保持するための、請求項１～１５のいずれか一項に記載の密閉装置と、を備えるアセンブリ。

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