JP2024509930A - 脂肪酸からの大環状ムスクラクトンの生合成生成 - Google Patents

脂肪酸からの大環状ムスクラクトンの生合成生成 Download PDF

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Abstract

本明細書では、脂肪酸から大環状ラクトンなどのラクトンを生成するための生合成方法が提供される。生合成方法を使用して、及び/または生合成方法中に生成されるラクトンも提供される。【選択図】図1

Description

関連出願
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2021年3月9日に出願された、「BIOSYNTHETIC PRODUCTION OF MACROCYCLIC MUSK LACTONES FROM FATTY ACIDS」と題する米国仮出願第号63/158,843号、及び2021年4月30日に出願された、「BIOSYNTHETIC PRODUCTION OF MACROCYCLIC MUSK LACTONES FROM FATTY ACIDS」と題する米国仮出願第63/182,242号の権益を主張し、これらのそれぞれの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
配列表の項目
本出願は、EFS-Webを介してASCIIフォーマットで提出された配列表を含み、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2022年3月9日に作成された上記ASCIIコピーは、C149770047WO00-SEQ-ZJGという名称であり、30,286バイトのサイズである。
本発明の技術分野は、ラクトン化合物(例えば、香味または芳香を含有し得る大環状ラクトン化合物)の生成に有用な方法及びプロセスに関する。
ムスクラクトンは一般に希少で高価である。現在、限られた数の大環状ムスクラクトンのみが入手可能であり、限定された差別化されたムスキーノートのみが入手可能である。既存のムスクラクトンのほとんどは化学合成されており、天然のものはほとんどない。
本開示は、いくつかの態様において、脂肪酸から大環状ラクトンなどのラクトンを生成する方法(例えば、生合成方法)を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を使用して生成される大環状ラクトンなどのラクトンは、差別化されたムスキーノートを有する。本明細書に記載されるように、ヒドロキシラーゼ活性を有するチトクロームP450酵素は、本明細書に記載される生合成方法の第1のステップ、すなわち、脂肪酸をω-1、ω-2、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、またはそれらの組み合わせに変換することを実行することができる。本明細書に記載の生合成方法の第2のステップであるω-1、ω-2、ω-3ヒドロキシル脂肪酸のマクロラクトン化は、リパーゼによって実行することができる。大環状ラクトンなどの新規ラクトンも提供される。
したがって、本開示のいくつかの態様は、ラクトンを生成する方法であって、該方法が、
(i)1つ以上の脂肪酸、シトクロムP450ヒドロキシラーゼ、及びNADPHを含む第1の反応混合物を調製することと;
(ii)第1の反応混合物を十分な時間インキュベートして、ω-1ヒドロキシル脂肪酸、ω-2ヒドロキシル脂肪酸、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、及びそれらの組み合わせから選択されるヒドロキシル脂肪酸を生成することと;
(iii)ステップ(ii)で生成されたヒドロキシル脂肪酸及びリパーゼを含む第2の反応混合物を調製することと;
(iv)ラクトンを生成するのに十分な時間、第2の反応混合物をインキュベートすることと、
を含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、ステップ(ii)は、第1の反応混合物からヒドロキシル脂肪酸を単離することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、シトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号1または配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、シトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号1または配列番号3のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、リパーゼは、Candida antarctica由来のリパーゼBである。いくつかの実施形態では、リパーゼは、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リパーゼは、配列番号5のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リパーゼは固体支持体上に固定化される。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物はさらに溶媒を含み、任意選択で溶媒はトルエンまたはジクロロエタンである。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物中のヒドロキシル脂肪酸は、0.02~0.1Mの総濃度であり、任意選択で、ヒドロキシル脂肪酸は、0.025~0.5Mの総濃度である。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物中のリパーゼは、20~150g/Lの濃度であり、任意選択でリパーゼは50~100g/Lの濃度である。いくつかの実施形態では、ステップ(iv)はラクトンを単離することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、12~28個の炭素原子を含む直鎖脂肪酸を含み、任意選択で、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、15、16、17、18、または20個の炭素原子を含む直鎖脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は飽和脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は不飽和脂肪酸を含み、任意選択で、不飽和脂肪酸は少なくとも1つの二重結合を含み、任意選択で、不飽和脂肪酸は少なくとも1つのZ二重結合を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、以下からなる群から選択される:
Figure 2024509930000002
Figure 2024509930000003
及びそれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、以下からなる群から選択される:
Figure 2024509930000004
及びそれらの組み合わせ。いくつかの実施形態では、ラクトンは、次式の1つ以上の化合物を含む:
Figure 2024509930000005
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり、
それぞれの
Figure 2024509930000006
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
kは6~30の整数である(両端を含む))。
いくつかの実施形態では、ラクトンは、次式の1つ以上の化合物を含む:
Figure 2024509930000007
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり、
それぞれの
Figure 2024509930000008
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
nは6~20の整数である(両端を含む))。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000009
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000010
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000011
(C16:0、パルミチン酸)
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000012
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000013
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000014
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000015
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000016
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000017
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000018
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000019
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000020
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000021
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000022
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000023
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000024
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000025
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは
Figure 2024509930000026
を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000027
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000028
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000029
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000030
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000031
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000032
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000033
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000034
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000035
を含み、
ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000036
を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000037
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000038
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000039
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000040
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000041
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000042
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000043
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000044
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000045
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000046
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000047
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000048
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000049
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000050
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000051
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000052
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000053
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000054
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000055
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000056
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、第1の反応混合物はインビトロにある。いくつかの実施形態では、第1の反応混合物は細胞ベースの反応混合物である。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物は、酵母、植物、藻類、真菌、及び細菌からなる群から選択される細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物はEscherichia;Salmonella;Bacillus;Acinetobacter;Corynebacterium;Methylosinus;Methylomonas;Rhodococcus;Pseudomonas;Rhodobacter;Synechocystis;Brevibacteria;Microbacterium;Arthrobacter;Citrobacter;Escherichia;Klebsiella;Pantoea;Salmonella;Corynebacterium;及びClostridiumからなる群から選択される属の細菌細胞を含み、任意選択で、細胞ベースの反応混合物は、E.coli細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物は、Saccharomyces;Zygosaccharomyces;Kluyveromyces;Candida;Streptomyces;Hansenula;Debaryomyces;Mucor;Pichia;Torulopsis;Aspergillus;及びArthrobotlysからなる群から選択される属の真菌を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、少なくとも70%の純度を有する。いくつかの実施形態では、ステップ(iv)で生成されるラクトンはムスクノートを有する。
本開示の他の態様は、次式のラクトンを提供する:
Figure 2024509930000057
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり、
それぞれの
Figure 2024509930000058
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
kは6~30の整数である(両端を含む)が;
ただし、ラクトンが次の式のものではないという条件である:
Figure 2024509930000059
いくつかの実施形態では、ラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000060
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000061
は、原子価が許す限り、独立して単結合またはZ二重結合であり、0、1、2、または4個の
Figure 2024509930000062
が、Z二重結合であり;
mは4~11の整数である(両端を含む)が;
ただし、ラクトンが次の式のものではないという条件である:
Figure 2024509930000063
いくつかの実施形態では、それぞれの
Figure 2024509930000064
は、単結合である。いくつかの実施形態では、1つの
Figure 2024509930000065
は、EまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000066
は単結合である。いくつかの実施形態では、2つの
Figure 2024509930000067
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000068
は単結合である。いくつかの実施形態では、3つの
Figure 2024509930000069
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000070
は単結合である。いくつかの実施形態では、4つの
Figure 2024509930000071
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000072
は単結合である。いくつかの実施形態では、それぞれの二重結合は、存在する場合、Z二重結合である。いくつかの実施形態では、それぞれの二重結合は、存在する場合、E二重結合である。いくつかの実施形態では、ラクトンは、C=C=C、C=C≡C、及びC≡C=Cのいずれも含まない。いくつかの実施形態では、kは、8、9、10、11、12、13、または15である。
いくつかの実施形態では、ラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000073
いくつかの実施形態では、ラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000074
Figure 2024509930000075
いくつかの実施形態では、ラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000076
いくつかの実施形態では、キラル炭素原子はS配置である。いくつかの実施形態では、キラル炭素原子はR配置である。
本明細書に記載の2つ以上のラクトンの混合物、及び本明細書に記載のラクトンまたは2つ以上のラクトンの混合物を含む組成物も提供される。いくつかの実施形態では、本組成物は、化粧品として許容される賦形剤をさらに含む。
また、本明細書では、本明細書に記載の方法のいずれか1つによって生成されるラクトンも提供される。
本開示は、さまざまな修正及び代替形態を受け入れるが、具体的な実施形態を図面中の例として示し、本明細書で詳細に説明する。しかしながら、本明細書で提供される図面及び詳細な説明は、本開示を特定の開示される実施形態を特定に限定することを意図しておらず、逆に、その意図は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨及び範囲内にあるすべての修正物、均等物、及び代替物を包含することに留意されたい。
本発明の他の利点及び特徴は、添付の図面を参照して以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から明らかになるであろう。
添付の図面は正確な縮尺であることを意図していない。図面では、さまざまな図に示されているそれぞれの同一またはほぼ同一の構成要素は、同様の数字で表されている。明確にするために、すべての図面ですべての構成要素にラベルが付けられているわけではない。
脂肪酸ヒドロキシル化反応(プロセス1)とマクロラクトンを得る反応(プロセス2)とを示す全体合成スキーム。 リパーゼによって触媒された反応生成物のGC/MS分析。数字は、さまざまな脂肪酸からのムスクラクトンのピークを示す。これらのムスキーラクトンの分子量は、計算された分子量と一致する。 オレイン酸の脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキーム。 リノール酸の脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキーム。 アラキドン酸の脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキーム。 パルミチン酸の脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキーム。 ヘプタデカン酸の脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキーム。 オクタデカン酸の脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキーム。 パルミチン酸ヒドロキシル化(プロセス1)及び対応するムスクラクトン生成物を得る反応(プロセス2)を示す全体的な合成スキーム。 ヒドロキシルオレイン酸が環化して対応するムスクラクトン生成物が得られることを示す反応(プロセス2)。 オレイン酸マクロラクトン化生成物の分析を示すクロマトグラム及びスペクトル。 リノール酸ヒドロキシル化(プロセス1)及び対応するムスクラクトン生成物を得る反応(プロセス2)を示す全体的な合成スキームを図6に示す。 リノール酸マクロラクトン化生成物の分析を示すGC/MS。 ヒドロキシγ-リノレン酸(GLA、C18:3)からのムスクラクトンの生成。 ヒドロキシGLA(分子量:276)由来のムスクラクトンのGC/MS分析。 α-リノレン酸(ALA、C18:3)からのムスキーラクトンの生成。 ヒドロキシALA(分子量:276)由来のムスクラクトンのGC/MS分析。 8Z,11Z,14Z-エイコサトリエン酸、ジホモ-γ-リノレン酸(DGLA、C20:3)からのムスクラクトンの生成。 ヒドロキシDGLA(分子量:304)由来のムスクラクトンのGC/MS分析。 対応するムスクラクトン生成物を得るためのシス-10-ヘプタデセン酸(C17:1cis-10)ヒドロキシル化及び環化を示す反応。 対応するムスクラクトン生成物を得るためのトランス-10-ヘプタデセン酸(C17:1trans-10)ヒドロキシル化及び環化を示す反応。 対応するムスクラクトン生成物を得るためのシス-10-ノナデセン酸(C19:1cis-10)ヒドロキシル化及び環化を示す反応。 対応するムスクラクトン生成物を得るためのシス-11-エイコセン酸(C20:1cis-11)ヒドロキシル化及び環化を示す反応。 シス-10-ヘプタデセン酸(C17:1cis-10)由来のムスクラクトンのGC/MS分析。 トランス-10-ヘプタデセン酸(C17:1trans-10)由来のムスクラクトンのGC/MS分析。 シス-10-ノナデセン酸(C19:1cis-10)由来のムスクラクトンのGC/MS分析。 シス-11-エイコセン酸(C20:1cis-11)由来のムスクラクトンのGM/MS分析。
定義
「アルキル」という用語は、分岐または非分岐の、飽和非環式炭化水素基のラジカルを指す。特定の実施形態では、アルキルはC3-36アルキルである。特定の実施形態では、アルキルはC10-36アルキルである。特定の実施形態では、アルキルはC11-27アルキルである。特に断りのない限り、アルキルはC3-29アルキルである。
「アルケニル」という用語は、原子価が許す限り、1つ以上の炭素-炭素二重結合(C=C結合;例えば、1、2、3、4、5、または6個のC=C結合)を有する、分岐または非分岐の、非環式炭化水素基のラジカルを指す。アルケニル基において、
Figure 2024509930000077
はE二重結合、
Figure 2024509930000078
はZ二重結合である。EまたはZ二重結合が関与する他の状況は、当該技術分野で知られているとおりである。アルケニル基において、立体化学が特定されていないC=C結合(例えば、-CH=CH-または
Figure 2024509930000079
は、EまたはZ二重結合であり得る。特定の実施形態では、アルケニルはC3-36アルケニルである。特定の実施形態では、アルケニルはC10-36アルケニルである。特定の実施形態では、アルケニルはC11-27アルケニルである。特に断りのない限り、アルケニルはC3-29アルケニルである。
「アルキニル」という用語は、原子価が許す限り、1つ以上の炭素-炭素三重結合(C≡C結合;例えば、1、2、3、または4個の三重結合)を有する、分岐または非分岐の、非環式炭化水素基のラジカルを指す。特定の実施形態では、アルキニルはC3-36アルキニルである。特定の実施形態では、アルキニルはC10-36アルキニルである。特定の実施形態では、アルキニルはC11-27アルキニルである。特に断りのない限り、アルキニルはC3-29アルキニルである。
基に接尾辞「エン」を付けることは、その基が二価部分であることを示す。例えば、アルキレンは、アルキル(例えば、C3-36アルキル、C10-36アルキル、C11-27アルキル、またはC3-29アルキル)の二価部分であり、アルケニレンはアルケニル(例えば、C3-36アルケニル、C10-36アルケニル、C11-27アルケニル、またはC3-29アルケニル)の二価部分であり、アルキニレンはアルキニル(例えば、C3-36アルキニル、C10-36アルキニル、C11-27アルキニル、またはC3-29アルキニル)の二価部分である。
「脂肪酸」は、式:R-C(=O)OHのカルボン酸であり、式中、Rは、C3-36アルキル、C3-36アルケニル、またはC3-36アルキニル(例えば、C3-29アルキル、C3-29アルケニル、またはC3-29アルキニル)である。カルボキシル部分に最も遠いR内の炭素原子(例えばC1)は、ω(オメガ)として標識される。C1の隣の炭素原子(例えばC2)はω-1と標識される。C2の隣にあり、C1ではない炭素原子(例えばC3)は、ω-2と標識される。C3の隣にあり、C2ではない炭素原子(例えばC4)は、ω-3と標識される。15:0脂肪酸とは、炭素原子数が15、C=C及びC≡C結合の数が0である脂肪酸である。16:0脂肪酸とは、炭素原子数が16、C=C及びC≡C結合の数が0である脂肪酸である。16:1脂肪酸とは、炭素原子の数が16、C=C結合の数が1、C≡C結合の数がで0である脂肪酸である。16:3脂肪酸とは、炭素原子の数が16、C=C結合の数が3、C≡C結合の数が0である脂肪酸である。17:0脂肪酸とは、炭素原子の数が17、C=C及びC≡C結合の数が0である脂肪酸である。18:0脂肪酸とは、炭素原子の数が18、C=C及びC≡C結合の数が0である脂肪酸である。18:1脂肪酸とは、炭素原子の数が18、C=C結合の数が1、C≡C結合の数が0である脂肪酸である。18:2脂肪酸とは、炭素原子の数が18、C=C結合の数が2、C≡Cの数が0である脂肪酸である。18:3脂肪酸とは、炭素原子の数が18、C=C結合の数が3、C≡C結合の数が0である脂肪酸である。20:3脂肪酸とは、炭素原子の数が20、C=C結合の数が3、C≡C結合の数が0である脂肪酸である。20:4脂肪酸は、炭素原子の数が20、C=C結合の数が4、C≡C結合の数が0である脂肪酸である。他の脂肪酸もこの方法で命名できる。
「飽和脂肪酸」は、RがC3-36アルキル(例えば、C3-29アルキル)である脂肪酸である。
「不飽和脂肪酸」は、RがC3-36アルケニルまたはC3-36アルキニル(例えば、C3-29アルケニルまたはC3-29アルキニル)である脂肪酸である。
「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
「ヒドロキシル脂肪酸」、「ヒドロキシ脂肪酸」、または「ヒドロキシル化脂肪酸」は、1つ以上の水素原子がヒドロキシルで置換された脂肪酸である。いくつかの実施形態では、ヒドロキシル脂肪酸は、1つの水素原子がヒドロキシルで置換された脂肪酸(モノヒドロキシル脂肪酸)である。いくつかの実施形態では、ヒドロキシル脂肪酸は、1つを超える(例えば、2、3、またはそれ以上の)水素原子がヒドロキシルで置換された脂肪酸(ポリヒドロキシル脂肪酸)である。
「ラクトン」は、-C(=O)O-部分が単環の一部であり、単環式化合物の残りの部分がアルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンである単環式化合物である。アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンが分岐している場合、ラクトンにはアルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンの分岐(複数可)も含まれる。
「細胞系」とは、異所性タンパク質の発現を提供する任意の細胞である。これには、細菌、酵母、植物細胞、動物細胞が含まれる。これには、組換えタンパク質を発現するように改変され、適切な培地で培養される原核生物または真核生物の宿主細胞が含まれ得る。リボソームなどの細胞成分に基づくタンパク質のインビトロ発現も含まれる。
「コード配列」は、当業者にその通常かつ慣例的な意味が与えられるべきであり、特定のアミノ酸配列をコードするDNA配列を指すために限定なく使用される。
「細胞系の増殖」。増殖には、細胞の増殖と分裂を可能にして細胞培養物を形成する適切な培地を提供することが含まれる。これには、細胞または細胞成分が翻訳して組換えタンパク質を作成できるように供給源を提供することも含まれる。
「タンパク質発現」。タンパク質の産生は遺伝子発現後に発生し得る。DNAがメッセンジャーRNA(mRNA)に転写された後の段階で構成される。次いで、mRNAはポリペプチド鎖に翻訳され、最終的にタンパク質にフォールディングされる。DNAまたはRNAは、核酸を細胞に意図的に導入するプロセスであるトランスフェクションを通じて細胞内に存在し得る。この用語は、真核細胞における非ウイルス法によく使用される。また、他の方法や細胞型を指す場合もあるが、他の用語の方が好まれる。「形質転換」は、細菌、植物細胞を含む非動物の真核細胞における非ウイルスDNA移入を説明するためによく使用される。動物細胞では、形質転換がこれらの細胞におけるがん性状態(発がん)への進行を指すのにも使用されるため、トランスフェクションが好まれる用語である。形質導入は、ウイルスを介したDNA移入を説明するためによく使用される。形質転換、形質導入、及びウイルス感染は、この用途のトランスフェクションの定義に含まれる。
「酵母」。本開示によれば、酵母は、真菌界のメンバーとして分類される真核性の単細胞微生物である。酵母は、多細胞の祖先から進化したと考えられている単細胞生物である。
本明細書で使用されるとき、単数形「a、an」及び「the」は、その内容が別のものを明確に指示しない限り、複数の指示対象を包む。
「含む(include)」、「有する」などの用語が説明または特許請求の範囲で使用される限り、そのような用語は、「含む(comprise)」が請求項の移行用語として使用される場合に解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様に包括的であることが意図されている。
「例示的な」という言葉は、本明細書では「例、事例、または実例として機能する」という意味で使用される。本明細書で「例示的」として説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態より好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
「相補的」という用語は、当業者にその通常の慣例的な意味が与えられるべきであり、互いにハイブリダイズできるヌクレオチド塩基間の関係を説明するために限定なく使用される。例えば、DNAに関しては、アデノシンはチミンに相補的であり、シトシンはグアニンに相補的である。したがって、本課題の技術には、添付の配列表に報告される完全な配列及びそれらの実質的に類似の核酸配列に相補的な単離された核酸断片も含まれる。
「核酸」及び「ヌクレオチド」という用語は、当業者にそれぞれの通常の慣用的な意味が与えられるべきであり、非限定的に、一本鎖または二本鎖の形態のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド及びそれらのポリマーを指すために使用される。特に限定しない限り、この用語は、参照核酸と同様の結合特性を有し、天然に存在するヌクレオチドと同様の様式で代謝される天然ヌクレオチドの既知の類似体を含む核酸を包含する。特に示されない限り、特定の核酸配列はまた、明示的に示された配列だけでなく、それらの保存的に改変されたバリアントまたは縮重バリアント(例えば、縮重コドン置換)、及び相補配列も暗示的に包含する。
「単離された」という用語は、当業者に通常の慣用的な意味が与えられるべきであり、単離された核酸または単離されたポリペプチドの文脈で使用される場合、人工的に本来の環境から離れて存在し、したがって自然の産物ではない、核酸またはポリペプチドを指すために非限定的に使用される。単離された核酸またはポリペプチドは、精製された形態で存在してもよいし、または例えばトランスジェニック宿主細胞などの非天然環境に存在してもよい。
本明細書で使用される場合、「インキュベートする」及び「インキュベーション」という用語は、2つ以上の化学的または生物学的な実体(化合物と酵素など)を混合し、δ-ラクトン組成物の生成に好ましい条件下でそれらを相互作用させるプロセスを意味する。
「縮重バリアント」という用語は、1つ以上の縮重コドン置換によって参照核酸配列とは異なる残基配列を有する核酸配列を指す。縮重コドン置換は、1つ以上の選択された(またはすべての)コドンの3番目の位置が混合塩基及び/またはデオキシイノシン残基で置換される配列を生成することによって達成できる。核酸配列とその縮重バリアントのすべては、同じアミノ酸またはポリペプチドを発現する。
「ポリペプチド」、「タンパク質」、及び「ペプチド」という用語には、当業者にとってそれぞれの通常の慣用的な意味が与えられるべきである。これら3つの用語はしばしば交換可能に使用され、そのサイズや機能に関係なく、アミノ酸のポリマーまたはアミノ酸類似体を指すために制限なく使用される。「タンパク質」は比較的大きなポリペプチドに関して使用されることが多く、「ペプチド」は小さなポリペプチドに関して使用されることが多いが、当該技術分野におけるこれらの用語の使用は重複しており、変動する。本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」という用語は、特に断りのない限り、ペプチド、ポリペプチド、及びタンパク質を指す。「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」という用語は、ポリアミノ酸生成物を指す場合に、本明細書で交換可能に使用される。したがって、例示的なポリペプチドには、ポリアミノ酸生成物、天然に存在するタンパク質、ホモログ、オルソログ、パラログ、断片、ならびに前述のものの他の等価物、バリアント、及び類似体が含まれる。
「ポリペプチド断片」及び「断片」という用語は、参照ポリペプチドに関して使用される場合、当業者に通常の慣用的な意味が与えられるべきであり、非限定的に、参照ポリペプチド自体と比較してアミノ酸残基が欠失しているが、残りのアミノ酸配列は典型的には、参照ポリペプチド内の対応する位置と同一であるポリペプチドを指すために使用される。このような欠失は、参照ポリペプチドのアミノ末端もしくはカルボキシ末端、またはその両方で起こり得る。
ポリペプチドまたはタンパク質の「機能的断片」という用語は、全長ポリペプチドまたはタンパク質の一部であり、全長ポリペプチドまたはタンパク質と実質的に同じ生物学的活性を有するか、または実質的に同じ機能を実行する(例えば、同じ酵素反応を実行する)ペプチド断片を指す。
「バリアントポリペプチド」、「改変されたアミノ酸配列」または「改変されたポリペプチド」という用語は、交換可能に使用され、参照ポリペプチドとは1つ以上のアミノ酸が異なる、例えば1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、及び/または付加で異なる、アミノ酸配列を指す。一態様では、バリアントは、参照ポリペプチドの能力の一部またはすべてを保持する「機能的バリアント」である。
「機能的バリアント」という用語には、保存的置換バリアントもさらに含まれる。「保存的置換バリアント」という用語は、1つ以上の保存的アミノ酸置換によって参照ペプチドとは異なり、参照ペプチドの活性の一部またはすべてを維持するアミノ酸配列を有するペプチドを指す。「保存的アミノ酸置換」は、機能的に類似した残基によるアミノ酸残基の置換である。保存的置換の例には、イソロイシン、バリン、ロイシン、メチオニンなどの1つの非極性(疎水性)残基を別の残基に置換すること;アルギニンとリジンの間、グルタミンとアスパラギンの間、トレオニンとセリンの間など、ある荷電または極性(親水性)残基を別の残基に置換すること;リジンもしくはアルギニンなどの1つの塩基性残基を別の残基に置換すること;または、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸などの1つの酸性残基を別の残基に置換すること;または、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンなどの1つの芳香族残基を別の残基に置換することが含まれる。このような置換は、タンパク質またはポリペプチドの見かけの分子量または等電点にほとんどまたはまったく影響を及ぼさないと予想される。「保存的置換バリアント」という語句には、得られたペプチドが本明細書に記載の参照ペプチドの活性の一部またはすべてを維持するという条件で、残基が化学的に誘導体化された残基で置換されたペプチドも含まれる。
本課題の技術のポリペプチドに関連する「バリアント」という用語には、参照ポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、さらには100%同一であるアミノ酸配列を有する機能的に活性なポリペプチドがさらに含まれる。
「相同な」という用語は、すべての文法的形式及び綴りのバリエーションにおいて、スーパーファミリー由来のポリヌクレオチドまたはポリペプチドと、異なる種由来の相同なポリヌクレオチドまたはタンパク質を含む、「共通の進化的起源」を有するポリヌクレオチドまたはポリペプチドの間の関係を指す(Reeck et al.,Cell 50:667,1987)。このようなポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、同一性パーセントまたは保存された位置での特定のアミノ酸もしくはモチーフの存在のいずれに関しても、それらの配列類似性に反映されるように、配列相同性を有する。例えば、2つの相同なポリペプチドは、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも900 少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、さらには100%同一である。
「適切な調節配列」は、当業者にその通常かつ慣例的な意味が与えられるべきであり、コード配列の上流(5’非コード配列)、内部、または下流(3’非コード配列)に位置し、関連するコード配列の転写、RNAプロセシング、もしくは安定性、または翻訳に影響を及ぼすヌクレオチド配列を指すのに非限定的に使用される。調節配列には、プロモーター、翻訳リーダー配列、イントロン、及びポリアデニル化認識配列が含まれ得る。
「プロモーター」は、当業者にその通常の慣用的な意味が与えられるべきであり、コード配列または機能的RNAの発現を制御することができるDNA配列を指すのに非限定的に使用される。一般に、コード配列はプロモーター配列の3’側に位置する。プロモーターは、その全体が天然遺伝子に由来し得るか、自然界に見出される異なるプロモーターに由来する異なるエレメントから構成され得るか、あるいは合成DNAセグメントを含むものでもあり得る。異なるプロモーターが、異なる組織または細胞型において、または異なる発生段階において、または異なる環境条件に応答して遺伝子の発現を指示し得ることは、当業者には理解される。ほとんどの細胞型でほとんどの場合に遺伝子の発現を引き起こすプロモーターは、一般に「構成的プロモーター」と呼ばれる。ほとんどの場合、調節配列の正確な境界が完全に定義されていないため、異なる長さのDNA断片が同一のプロモーター活性を有する可能性があることがさらに認識されている。
「作動可能に連結された」という用語は、一方の機能が他方の機能に影響されるような、単一の核酸断片上の核酸配列の結合を指す。例えば、プロモーターは、そのコード配列の発現に影響を及ぼすことができる場合(すなわち、コード配列がプロモーターの転写制御下にある場合)、コード配列と作動可能に連結されている。コード配列は、センス方向またはアンチセンス方向で制御配列に作動可能に連結することができる。
本明細書で使用される場合、「発現」という用語は、当業者にその通常かつ慣例的な意味が与えられるべきであり、非限定的に、本課題の技術の核酸断片に由来するセンス(mRNA)またはアンチセンスRNAの転写及び安定な蓄積を指すために使用される。本明細書で使用される場合、「過剰発現」は、正常な生物または非形質転換生物における産生のレベルを超える、遺伝子導入された生物または組換え生物における遺伝子産物の産生を指す。
「形質転換」は、当業者にその通常かつ慣例的な意味が与えられるべきであり、標的細胞によるさらなる発現のための標的細胞へのポリヌクレオチドの移入を指すために非限定的に使用される。移入されたポリヌクレオチドは、標的細胞のゲノムまたは染色体DNAに組み込まれて遺伝的に安定した遺伝をもたらすことができ、あるいは宿主染色体DNAとは独立して複製することもできる。形質転換された核酸断片を含む宿主生物は、「トランスジェニック」または「組換え」または「形質転換された」生物と呼ばれる。
「形質転換された」、「トランスジェニック」、及び「組換え」という用語は、宿主細胞と関連して本明細書で使用される場合、それぞれの通常の慣用的な意味が当業者に与えられるべきであり、異種核酸分子が導入された、植物または微生物細胞などの宿主生物の細胞を指すのに非限定的に使用される。核酸分子は宿主細胞のゲノムに安定して組み込まれることができ、または核酸分子は染色体外分子として存在することができる。このような染色体外分子は自動複製することができる。形質転換された細胞、組織、または対象は、形質転換プロセスの最終産物だけでなく、そのトランスジェニック子孫も包含すると理解される。
「組換え」、「異種」、及び「外来性」という用語は、ポリヌクレオチドに関連して本明細書で使用される場合、当業者に通常の慣用的な意味が与えられるべきであり、特定の宿主細胞にとって外来の供給源に由来する、または同じ供給源に由来する場合にはその元の形態から改変されたポリヌクレオチド(例えば、DNA配列または遺伝子)を指すのに非限定的に使用される。したがって、宿主細胞における異種遺伝子には、特定の宿主細胞にとって内在性であるが、例えば、部位特異的変異導入または他の組換え技術の使用を通じて改変された遺伝子が含まれる。この用語には、天然に存在するDNA配列の天然に存在しない複数のコピーも含まれる。したがって、これらの用語は、細胞にとって外来性もしくは異種であるか、または細胞に対して相同であるが、そのエレメントが通常見出されない宿主細胞内の位置または形態にあるDNAセグメントを指す。
同様に、「組換え」、「異種」、及び「外来性」という用語は、ポリペプチドまたはアミノ酸配列に関連して本明細書で使用される場合、特定の宿主細胞にとって外来の供給源に由来するか、あるいは同じ供給源からのものであれば、元の形式から改変された、ポリペプチドまたはアミノ酸配列を意味する。したがって、組換えDNAセグメントを宿主細胞内で発現させて、組換えポリペプチドを生成することができる。
「プラスミド」、「ベクター」、及び「カセット」という用語は、当業者にとってそれぞれの通常の慣用的な意味が与えられるべきであり、多くの場合、細胞の中心代謝の一部ではなく、通常は環状二本鎖DNA分子の形態である遺伝子を保有する染色体外エレメントを指すのに非限定的に使用される。このようなエレメントは、任意の供給源に由来する一本鎖または二本鎖DNAまたはRNAの自律的に複製する配列、ゲノム組み込み配列、ファージまたはヌクレオチド配列、直線状、または環状であり得、多くのヌクレオチド配列は、選択された遺伝子産物のプロモーター断片とDNA配列を、適切な3’非翻訳配列とともに細胞に導入できる独自の構築物に結合されているかまたは組換えられている。「形質転換カセット」とは、外来遺伝子を含み、外来遺伝子に加えて特定の宿主細胞の形質転換を促進するエレメントを有する特定のベクターを指す。「発現カセット」とは、外来遺伝子を含み、外来宿主におけるその遺伝子の発現の増強を可能にする外来遺伝子に加えてエレメントを有する特定のベクターを指す。
別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示の所属する技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に記載の方法及び物質と同様もしくは同等の任意の方法及び物質を本発明の実践または試験において使用することもできるが、好ましい方法及び物質は、以下に説明される。
発明を実施するための形態
本明細書では、いくつかの態様において、脂肪酸(例えば、直鎖脂肪酸)から大環状ラクトンなどのラクトンを生成するための方法(例えば、生合成方法)が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を使用して生成される大環状ラクトンなどのラクトンは、差別化されたムスキーノート(本明細書では「ムスクラクトン」または「ムスキーラクトン」とも呼ばれる)を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を使用して生成される大環状ラクトンは、メチル、エチルまたはプロピルの側鎖を含む。いくつかの実施形態では、大環状ラクトンなどのラクトンは、本明細書に記載の方法を使用して、飽和脂肪酸(炭素-炭素二重結合を有しない)または不飽和脂肪酸(例えば、1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する)から生成される。本明細書に記載されるように、ヒドロキシラーゼ活性を有するチトクロームP450酵素は、本明細書に記載される生合成方法の第1のステップ、すなわち、脂肪酸をω-1、ω-2、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、またはそれらの組み合わせに変換することを実行することができる。本明細書に記載の生合成方法の第2のステップであるω-1、ω-2、ω-3ヒドロキシル脂肪酸のマクロラクトン化は、リパーゼによって実行することができる。
本開示の他の態様は、本明細書に記載の方法を使用して生成される、差別化されたムスキーノートを有する大環状ラクトンなどのラクトンを提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で生成される大環状ラクトンなどのラクトンは、次式の1つ以上の化合物を含む:
Figure 2024509930000080
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000081
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
kは6~30の整数である(両端を含む))。
いくつかの実施形態では、本明細書で生成される大環状ラクトンなどのラクトンは、以下の構造を含む:
Figure 2024509930000082
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000083
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
nは6~20の整数である(両端を含む))。
ラクトンを生成するための生合成方法
本明細書に記載の生合成方法は、大環状ラクトン(例えば、差別化されたムスキーノートを有する大環状ラクトン)などのラクトンの酵素的生成のための基質として脂肪酸(例えば、直鎖脂肪酸)を利用する。本明細書に記載の方法は、2つの酵素変換ステップを含む。第1のステップでは、脂肪酸は、ヒドロキシラーゼ活性を有するシトクロムP450酵素またはその機能的バリアントによって、ω-1、ω-2、またはω-3の位置でヒドロキシル化され、ヒドロキシル脂肪酸(例えば、ω-1ヒドロキシル脂肪酸、ω-2ヒドロキシル脂肪酸、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、及びそれらの組み合わせ))が生成される。第2のステップでは、ヒドロキシル脂肪酸をリパーゼ(例えば、Novozyme 435)により大環状化して、メチル、エチル、またはプロピルの側鎖を有する大環状ラクトンなどのラクトンを生成する。特定の理論に束縛されるものではないが、大環状環もしくは側鎖のいずれか、またはその両方の部分が、工業用途に有用なムスキーノートを与えると考えられている。本明細書に記載の方法を使用して生成され、ムスキーノートを有する大環状ラクトンなどのラクトンは、「ムスクラクトン」と呼ばれる。
いくつかの実施形態では、ラクトン(例えば、大環状ラクトン)を生成する生合成方法は:
(i)1つ以上の脂肪酸、シトクロムP450ヒドロキシラーゼ、及びNADPHを含む第1の反応混合物を調製することと;
(ii)第1の反応混合物を十分な時間インキュベートして、ω-1ヒドロキシル脂肪酸、ω-2ヒドロキシル脂肪酸、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、及びそれらの組み合わせから選択されるヒドロキシル脂肪酸を生成することと;
(iii)ステップ(ii)で生成されたヒドロキシル脂肪酸及びリパーゼを含む第2の反応混合物を調製することと;
(iv)第2の反応混合物を、ムスクラクトンを生成するのに十分な時間インキュベートすることと、
を含む。
第1の反応混合物では、脂肪酸は、NADPHの存在下でシトクロムP450ヒドロキシラーゼによってヒドロキシル脂肪酸に変換できる基質である。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、少なくとも12個の炭素(例えば、少なくとも12個の炭素、少なくとも13個の炭素、少なくとも14個の炭素、少なくとも15個の炭素、少なくとも16個の炭素、少なくとも17個の炭素、少なくとも18個の炭素、少なくとも19個の炭素、少なくとも20個の炭素、または少なくとも25個の炭素)を含む直鎖脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、12~28(12~28、12~25、12~20、12~15、15~28、15~25、15~20、20~28、20~25、または25~28)個の炭素を含む直鎖脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、または28個の炭素、またはそれらの組み合わせを含む直鎖脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、15、16、17、18、19、または20個の炭素、またはそれらの組み合わせを含む直鎖脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、異なる数の炭素を含む直鎖脂肪酸の混合物、例えば、15、16、17、18、19、または20個の炭素を含む脂肪酸の混合物を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、飽和脂肪酸を含む(すなわち、任意の2つの炭素間に二重結合がない)。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、不飽和脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、不飽和脂肪酸は、少なくとも1個(例えば、1、2、3、4、5個、またはそれ以上)の二重結合を含む。いくつかの実施形態では、不飽和脂肪酸は、少なくとも1個(例えば、1、2、3、4、5個、またはそれ以上)のZ二重結合を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、以下からなる群から選択される:
Figure 2024509930000084
及びそれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、以下からなる群から選択される:
Figure 2024509930000085
及びそれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中の1つ以上の脂肪酸は、以下からなる群から選択される:
Figure 2024509930000086
及びそれらの組み合わせ。
第1の反応混合物中の脂肪酸基質をヒドロキシル化する酵素は、ヒドロキシラーゼ活性を有するシトクロム P450酵素(本明細書では「シトクロムP450ヒドロキシラーゼ」と呼ぶ)、またはその機能的バリアントである。いくつかの実施形態では、シトクロムP450ヒドロキシラーゼは細菌性シトクロムP450酵素である。本開示に従って使用され得るシトクロムP450酵素の例としては、非限定的に、Bacillus megaterium由来のCYP102A1;Bacillus megaterium DSM319由来のCYP106A1;B.megaterium ATCC13368由来のCYP106A2;B.subtilis 168由来のCYP109B1;B.megaterium DSM19由来のCYP109E1;Nocardia farcinica IFM 10152由来のCYP154C5;Sorangium cellulosum Soce56由来のCYP260A1及びCYP260B1;Streptomyces griseus SGR1085由来のCYP154C3;Streptomyces sp.W2233-SM由来のCYP154C8、及びNovosphingobium aromaticivorans DSM12444(saro0307)由来のCYP219A、Streptomyces griseolus ATCC 11796由来のCYP105A1、Micromonospora griseorubida由来のCYP107E1、Mesorhizobium loti MAFF303099(mlr5876)由来のCYP107D1及びCYP127A3、Nostoc sp.PCC7120由来のCYP110A1、CYP110C1、CYP110D1、及びCYP110E1;Bradyrhizobium japonicum USDA110由来のCYP200A1;極性Bacillus sp. PAMC 25034及びPaenibacillus sp. PAMC 22724のそれぞれ由来のCYP102A15及びCYP102A170;小麦(Triticum aestivum)由来のCYP709C1;Mycobacterium marinum由来のCYP147G1;白色腐朽菌Phanerochaete chrysosporium由来のCYP505D6;ならびにBacillus amyloliquefaciens DSM 7由来のCYP102ファミリー酵素(bamf2522及びbamf0695)が挙げられる。
本明細書では、Bacillus megaterium由来のシトクロムP450酵素(CYP102A1、例えば、Miura et al.,Biochim. Biophys. Acta.388:305-317,1975に記載されるようなもの、参照により本明細書に組み込まれる)、及びMyceliophthora thermophile由来のシトクロムP450酵素(CYP505A30、UniProtアクセッション番号:G2QDZ3)は、本明細書に記載される生合成方法の第1のステップを実行することができ、すなわち、脂肪酸を、ω-1、ω-2、またはω-3の位置のうちの1つでヒドロキシル化されたモノヒドロキシル脂肪酸、またはそれらのモノヒドロキシル脂肪酸の組み合わせに変換できることが示された。CYP102A1のアミノ酸配列は配列番号1として提供される。CYP505A30のアミノ酸配列は配列番号3として提供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法で使用されるシトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%)同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法で使用されるシトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号1のアミノ酸と70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法に使用されるシトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法で使用されるシトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%)同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法で使用されるシトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号3のアミノ酸配列と70%、75%、80%、85%90%、95%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法に使用されるシトクロムP450ヒドロキシラーゼは、配列番号3のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物は、例えば、単離された組換え生産されたシトクロムP450ヒドロキシラーゼを使用するインビトロ反応混合物である。いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物は細胞ベースの反応混合物である。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物は、酵母、植物、藻類、真菌、及び細菌からなる群から選択される細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物はEscherichia;Salmonella;Bacillus;Acinetobacter;Corynebacterium;Methylosinus;Methylomonas;Rhodococcus;Pseudomonas;Rhodobacter;Synechocystis;Brevibacteria;Microbacterium;Arthrobacter;Citrobacter;Escherichia;Klebsiella;Pantoea;Salmonella;Corynebacterium;及びClostridiumからなる群から選択される属の細菌細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物は、E.coli細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物は、Saccharomyces;Zygosaccharomyces;Kluyveromyces;Candida;Streptomyces;Hansenula;Debaryomyces;Mucor;Pichia;Torulopsis;Aspergillus;及びArthrobotlysからなる群から選択される属の真菌を含む。
いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物で使用される細胞は、シトクロムP450ヒドロキシラーゼを組換え発現する。例えば、細胞ベースの反応混合物で使用される細胞は、シトクロムP450ヒドロキシラーゼをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子(例えば、発現ベクターなどのベクター)で形質転換され得る。いくつかの実施形態では、シトクロムP450ヒドロキシラーゼをコードするヌクレオチド配列は、プロモーター(例えば、誘導性プロモーターまたは構成的プロモーター)に作動可能に連結される。形質転換細胞は、シトクロムP450ヒドロキシラーゼの発現を可能にする条件下で培養できる。発現されたシトクロムP450ヒドロキシラーゼを含む細胞を収集し、細胞ベースの反応混合物に使用できる。CYP102A1(配列番号1)をコードするヌクレオチド配列は、配列番号2として提供される。CYP505A30(配列番号3)をコードするヌクレオチド配列は、配列番号4として提供される。
いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物で使用される細胞(例えば、E.coliまたはBacillus細胞などの細菌細胞)は、配列番号2または配列番号4のヌクレオチド配列と少なくとも70%(例えば、70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%)であるヌクレオチド配列を含む核酸分子で形質転換される。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物で使用される細胞(例えば、E.coliまたはBacillus細胞などの細菌細胞)は、配列番号2または配列番号4のヌクレオチド配列と70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%であるヌクレオチド配列を含む核酸分子で形質転換される。いくつかの実施形態では、細胞ベースの反応混合物で使用される細胞(例えば、E.coliまたはBacillus細胞などの細菌細胞)は、配列番号2または配列番号4のヌクレオチド配列を含む核酸分子で形質転換される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される生合成方法のステップ(ii)において、第1の反応混合物は、ヒドロキシル脂肪酸を生成するのに十分な時間インキュベートされる。いくつかの実施形態では、第1の反応混合物は少なくとも1時間(例えば、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも5時間、少なくとも10時間、またはそれ以上)インキュベートされる。いくつかの実施形態では、インキュベーションは37℃未満である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法のステップ(ii)で生成されるヒドロキシル脂肪酸は、ω-1、ω-2、またはω-3の位置のうちのいずれか1つでヒドロキシル化されたモノヒドロキシル脂肪酸である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される生合成方法のステップ(ii)で生成されるヒドロキシル脂肪酸は、ω-1ヒドロキシル脂肪酸、ω-2ヒドロキシル脂肪酸、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、及びそれらの組み合わせ、及びそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法のステップ(ii)は、反応混合物からヒドロキシル脂肪酸を単離することをさらに含む。任意の適切な抽出方法を使用することができる。例えば、ヒドロキシル脂肪酸は、炭化水素系有機溶媒(例えば、ヘキサン)と非水溶性極性溶媒(例えば、酢酸エチル)の混合物を使用する液液抽出によって抽出することができる。
ステップ(ii)で生成されたヒドロキシル脂肪酸は、リパーゼによって触媒されるマクロラクトン化を介してラクトンにさらに変換することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される生合成方法のステップ(iii)として、第2の反応混合物が調製され、第2の反応混合物は、ステップ(ii)で生成されたヒドロキシル脂肪酸及びリパーゼを含む。当業者は、この反応に使用するのに適したリパーゼを同定することができる。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物で使用されるリパーゼは、Candida antarctica由来のリパーゼB(Uniprotアクセッション番号:P41365)である。Candida antarctica由来のリパーゼBのアミノ酸配列は、配列番号5として提供される。この点に関して、Krishna et al. (Catalysis Reviews,Vol.44,pp.499-591,2002)は、有機溶媒中でのリパーゼ触媒によるエステル化の概要を提供する。それぞれのリパーゼをさまざまな溶媒で試験して、ムスクラクトンを生成するヒドロキシ脂肪酸のラクトン化に最適な組み合わせを同定できる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法で使用されるリパーゼは、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%)同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法で使用されるリパーゼは、配列番号5のアミノ酸配列と70%、75%、80%、85%90%、95%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法に使用されるリパーゼは、配列番号5のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法のステップ(iii)における第2の反応混合物で使用されるリパーゼは、固体支持体(例えば、アクリル樹脂)上に固定化される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される生合成方法のステップ(iii)における第2の反応混合物で使用されるリパーゼは、Novozyme435(アクリル樹脂上に固定化されたCandida antarctica由来のリパーゼB、Sigmaから入手可能、カタログ番号L4777)である。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物は溶媒をさらに含む。任意の適切な溶媒を使用することができる。いくつかの実施形態では、溶媒は、トルエンまたはジクロロエタンである。
いくつかの実施形態では、第2の反応混合物において、ヒドロキシル脂肪酸は、0.02~0.1M(例えば、0.02M、0.03M、0.04M、0.05M、0.06M、0.07M、0.08M、0.09M、または0.1M)の総濃度である。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物において、ヒドロキシル脂肪酸は、0.025~0.05M(例えば、0.025M、0.03M、0.035M、0.04M、0.045M、または0.05M)の総濃度である。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物において、リパーゼは20~150g/L(例えば、20~150g/L、20~100g/L、20~50g/L、50~150g/L、50~100g/L、または100~150g/L)の濃度である。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物において、リパーゼは50~100g/L(例えば、50g/L、60g/L、70g/L、80g/L、90g/L、または100g/L)の濃度である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される生合成方法のステップ(iv)として、第2の反応混合物が、ヒドロキシル脂肪酸を生成するのに十分な時間インキュベートされる。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物は少なくとも10時間(例えば、少なくとも10時間、少なくとも15時間、少なくとも20時間、少なくとも24時間、またはそれ以上)インキュベートされる。いくつかの実施形態では、第2の反応混合物は、15~24時間(例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24時間)インキュベートされる。いくつかの実施形態では、インキュベーションは40~60℃未満(例えば、40~60℃、40~55℃、40~50℃、40~45℃、45~60℃、45~55℃、50~60℃、50~55℃、または55~60℃)である。いくつかの実施形態では、インキュベーションは40℃、45℃、50℃、55℃、または60℃未満である。
いくつかの実施形態では、第2の反応混合物のインキュベーションに続いて、ステップ(iv)は、反応混合物からラクトン化合物を単離することをさらに含む。反応混合物からラクトン化合物を単離する既知の方法を使用することができ、これには濾過及び/またはクロマトグラフィー法が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、単離されたラクトン化合物は乾燥することに供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される生合成方法によって生成されるラクトン化合物は、少なくとも50%w/w(例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%(w/w))の純度を有する。純度は、生成されるすべてのラクトン化合物に関係し、いくつかの実施形態では、異なる構造のラクトン化合物を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(iv)で生成されるラクトン化合物はムスクノートを有する。
ラクトン
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトン(例えば、大環状ラクトン)は、次式の1つ以上の化合物を含む:
Figure 2024509930000087
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000088
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
kは6~30の整数である(両端を含む))。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトン(例えば、大環状ラクトン)は、次式の1つ以上の化合物を含む:
Figure 2024509930000089
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000090
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
nは6~20の整数である(両端を含む))。
特定の実施形態では、Rはメチルである。特定の実施形態では、Rはエチルである。特定の実施形態では、Rはn-プロピルである。
特定の実施形態では、それぞれの
Figure 2024509930000091
は単結合である。特定の実施形態では、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の
Figure 2024509930000092
は、EまたはZ二重結合である。特定の実施形態では、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の
Figure 2024509930000093
は、E二重結合である。特定の実施形態では、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の
Figure 2024509930000094
は、Z二重結合である。特定の実施形態では、それぞれの
Figure 2024509930000095
は独立して、単結合、E二重結合、またはZ二重結合である。特定の実施形態では、それぞれの
Figure 2024509930000096
は独立して、単結合またはZ二重結合である。特定の実施形態では、1つの
Figure 2024509930000097
はZ二重結合であり、残りのそれぞれの
Figure 2024509930000098
は単結合である。特定の実施形態では、2つの
Figure 2024509930000099
はZ二重結合であり、残りのそれぞれの
Figure 2024509930000100
は単結合である。特定の実施形態では、3つの
Figure 2024509930000101
はZ二重結合であり、残りのそれぞれの
Figure 2024509930000102
は単結合である。特定の実施形態では、4つの
Figure 2024509930000103
はZ二重結合であり、残りのそれぞれの
Figure 2024509930000104
は単結合である。特定の実施形態では、少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、または3つ)の
Figure 2024509930000105
が三重結合である。特定の実施形態では、任意の2つの隣接する
Figure 2024509930000106
のうちの少なくとも1つは単結合である。
特定の実施形態では、1つの
Figure 2024509930000107
は、EまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000108
は単結合である。特定の実施形態では、2つの
Figure 2024509930000109
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000110
は単結合である。特定の実施形態では、3つの
Figure 2024509930000111
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000112
は単結合である。特定の実施形態では、4つの
Figure 2024509930000113
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000114
は単結合である。特定の実施形態では、それぞれの二重結合は、存在する場合、Z二重結合である。特定の実施形態では、それぞれの二重結合は、存在する場合、E二重結合である。特定の実施形態では、ラクトンは、C=C=C、C=C≡C、及びC≡C=Cのいずれも含まない。
特定の実施形態では、kは6である。特定の実施形態では、kは7である。特定の実施形態では、kは8である。特定の実施形態では、kは9である。特定の実施形態では、kは10である。特定の実施形態では、kは11である。特定の実施形態では、kは12である。特定の実施形態では、kは13である。特定の実施形態では、kは14である。特定の実施形態では、kは15である。特定の実施形態では、kは16である。特定の実施形態では、kは、8、9、10、11、12、13、または15である。特定の実施形態では、kは、8、9、10、11、12、13、14、または15である。特定の実施形態では、kは17と20の間の整数である(両端を含む)。特定の実施形態では、kは21と25の間の整数である(両端を含む)。特定の実施形態では、kは26と30の間の整数である(両端を含む)。
特定の実施形態では、nは6である。特定の実施形態では、nは7である。特定の実施形態では、nは8である。特定の実施形態では、nは9である。特定の実施形態では、nは10である。特定の実施形態では、nは11である。特定の実施形態では、nは12である。特定の実施形態では、nは13である。特定の実施形態では、nは14である。特定の実施形態では、nは、15、16、17、18、19、または20である。特定の実施形態では、nは7と14の間の整数である(両端を含む)。
特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、式:
Figure 2024509930000115
において*で標識された炭素原子であるキラル炭素原子を含む。特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、式:
Figure 2024509930000116
において*で標識された炭素原子であるキラル炭素原子を含む。特定の実施形態では、キラル炭素原子はS配置である。特定の実施形態では、キラル炭素原子はR配置である。
特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、ラクトンの混合物である。特定の実施形態では、本明細書に記載される生合成方法を使用して生成されるラクトンは、存在する場合には、R/S配置の違いが無視される場合、異なるn値及び異なるR部分を有する(例えば、2つまたは3つの)ラクトンの混合物である。特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、同じR/S配置を有するが、異なるn値及び異なるR部分を有するラクトンの混合物である。特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、異なるR/S配置を有するが、同じn値及び同じR部分を有するラクトンの混合物である。特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、異なるR/S配置を有し、異なるn値を有し、異なるR部分を有するラクトンの混合物である。特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、実質的に(例えば、モルで、90%~95%、95%~97%、97%~99%の間、または99%~99.9%の間(両端を含む))のラクトンのラセミ混合物である。
特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、実質的に(例えば、モルで、90%~95%、95%~97%、97%~99%の間、または99%~99.9%の間(両端を含む))1種類のラクトンである(例えば、1種類のラクトンの反対のエナンチオマーを含む、他の種類のラクトンを実質的に含まない)。特定の実施形態では、本明細書に記載の生合成方法を使用して生成されるラクトンは、実質的に(モルで、90%~95%、95%~97%、97%~99%の間、または99%~99.9%の間(両端を含む))互いに反対のエナンチオマーである2種類のラクトンである(例えば、他の種類のラクトンを実質的に含まない)。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000117
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000118
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000119
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000120
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000121
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000122
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000123
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000124
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000125
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000126
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000127

を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000128
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第2の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000129
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000130
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第4の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000131
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000132
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物中で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000133
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000134
を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000135
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000136
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000137
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000138
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000139
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000140
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000141
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000142
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000143
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000144
を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000145
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000146
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000147
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000148
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000149
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000150
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000151
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000152
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000153
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000154
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000155
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000156
及びそれらの組み合わせを含む。

いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000157
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000158
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000159
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000160
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000161
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000162
及びそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)の第1の反応混合物で基質として使用される1つ以上の脂肪酸は、
Figure 2024509930000163
を含み、ステップ(iv)で生成されるラクトンは、
Figure 2024509930000164
及びそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される生合成方法を使用して生成されるラクトンは、表1に提供されるラクトンのうちの任意の1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24)を含む。本明細書に提供される生合成方法を使用して生成されるラクトンは、表2に提供されるラクトンのうちの任意の1つ以上(例えば、25、26、27、28、29、30、または31)を含む。
本開示の他の態様は、次式の新規のラクトンを提供する:
Figure 2024509930000165
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000166
は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
kは6~30の整数である(両端を含む)が;
ただし、ラクトンが次の式のものではないという条件である:
Figure 2024509930000167
Figure 2024509930000168
本開示の他の態様は、次式の新規のラクトンを提供する:
Figure 2024509930000169
(式中、
Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
それぞれの
Figure 2024509930000170
は、原子価が許す限り、独立して単結合またはZ二重結合であり、0、1、2、または4個の
Figure 2024509930000171
が、Z二重結合であり;
mは4~11の整数である(両端を含む)が;
ただし、ラクトンが次の式のものではないという条件である:
Figure 2024509930000172
特定の実施形態では、新規のラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000173
特定の実施形態では、新規のラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000174

Figure 2024509930000175
特定の実施形態では、新規のラクトンは次式のものである:
Figure 2024509930000176
特定の実施形態では、それぞれの
Figure 2024509930000177
は単結合である。特定の実施形態では、1つの
Figure 2024509930000178
は、Z二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000179
は単結合である。特定の実施形態では、2つの
Figure 2024509930000180
はZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000181
は単結合である。特定の実施形態では、4つの
Figure 2024509930000182
はZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000183
は単結合である。
特定の実施形態では、1つの
Figure 2024509930000184
は、EまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000185
は単結合である。特定の実施形態では、2つの
Figure 2024509930000186
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000187
は単結合である。特定の実施形態では、3つの
Figure 2024509930000188
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000189
は単結合である。特定の実施形態では、4つの
Figure 2024509930000190
は独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
Figure 2024509930000191
は単結合である。特定の実施形態では、それぞれの二重結合は、存在する場合、Z二重結合である。特定の実施形態では、それぞれの二重結合は、存在する場合、E二重結合である。特定の実施形態では、ラクトンは、C=C=C、C=C≡C、及びC≡C=Cのいずれも含まない。
変数kは本明細書で記載したとおりである。
特定の実施形態では、mは4である。特定の実施形態では、mは5である。特定の実施形態では、mは6である。特定の実施形態では、mは7である。特定の実施形態では、mは8である。特定の実施形態では、mは9である。特定の実施形態では、mは10である。特定な実施形態では、mは11である。
特定の実施形態では、新規のラクトンのキラル炭素原子はS配置である。特定の実施形態では、新規のラクトンのキラル炭素原子はR配置である。
本開示の別の態様は、2つ以上の新規ラクトンの混合物を提供する。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000192
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000193
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000194
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000195
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000196
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000197
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000198
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000199
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000200
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000201
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000202
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000203
の反対のエナンチオマーの混合物である。
特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000205
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000206
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000207
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000208
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000209
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000210
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000211
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000212
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000213
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000214
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000215
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000216
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000217
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000218
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000219
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000220
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000221
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000222
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000223
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000224
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000225
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000226
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000227
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000228
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000229
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000230
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000231
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000232
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000233
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000234
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000235
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000236
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000237
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000238
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000239
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000240
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000241
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000242
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000243
の反対のエナンチオマーの混合物である。特定の実施形態では、2つ以上の新規ラクトンの混合物は、
Figure 2024509930000244
の反対のエナンチオマー、
Figure 2024509930000245
の反対のエナンチオマー、及び
Figure 2024509930000246
の反対のエナンチオマーの混合物である。
合成生物学
本明細書で使用される標準的な組換えDNA及び分子クローニング技術は当該技術分野で周知であり、例えば、Sambrook,J.,Fritsch,E.F.and Maniatis,T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd ed.;Cold Spring Harbor Laboratory:Cold Spring Harbor,N.Y.,1989(以下「Maniatis」)によって、及びSilhavy,T.J.,Bennan,M.L.and Enquist,L.W.Experiments with Gene Fusions;Cold Spring Harbor Laboratory:Cold Spring Harbor,N.Y.,1984によって;及びAusubel,F.M.et al.,In Current Protocols in Molecular Biology,published by Greene Publishing and Wiley-Interscience,1987によって記載される(それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示の所属する技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に記載の方法及び物質と同様もしくは同等の任意の方法及び物質を本発明の実践または試験において使用することもできるが、好ましい物質及び方法は、以下に説明される。
本開示は、以下の非限定的な実施例によりさらに理解される。これらの実施例は、本課題の技術の好ましい実施形態を示すが、例示としてのみ提供されることが理解されるべきである。上述の説明及びこれらの実施例から、当業者であれば、本課題の技術の本質的な特徴を確認することができ、その趣旨及び範囲を逸脱することなく、種々の用途及び状況に適合するように、本課題の技術に種々の変更及び修正を行うことができる。
細菌生産システム
原核生物におけるタンパク質の発現は、ほとんどの場合、融合タンパク質または非融合タンパク質の発現を指示する構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターを含むベクターによって細菌宿主細胞内で行われる。融合ベクターは、その中にコードされているタンパク質、通常は組換えタンパク質のアミノ末端に多数のアミノ酸を付加する。このような融合ベクターは通常、次の3つの目的に役立つ:(l)組換えタンパク質の発現を増加させること;(2)組換えタンパク質の溶解度を高めること;(3)アフィニティー精製においてリガンドとして作用することにより、組換えタンパク質の精製を補助すること。多くの場合、融合タンパク質の精製後に融合部分から組換えタンパク質を分離できるように、融合部分と組換えタンパク質との接合部にタンパク質分解切断部位が導入される。他の変形もまた本開示の範囲内である。
一実施形態では、発現ベクターは、細菌細胞における組換えポリペプチドの発現のための遺伝的エレメントを含む。細菌細胞における転写及び翻訳のためのエレメントには、プロモーター、タンパク質複合体のコード領域、及び転写ターミネーターが含まれ得る。この概念実証作業では、標準的なE.coli発現系を1つだけ使用した。さらなる修正と最適化が進行中である。
当業者であれば、発現ベクターの調製に利用できる分子生物学技術を知っているであろう。上述のように、本課題の技術の発現ベクターに組み込むために使用されるポリヌクレオチドは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの日常的な技術によって調製することができる。
相補的な付着末端を介してDNAをベクターに作動可能に連結するための多くの分子生物学技術が開発されてきた。一実施形態では、相補的ホモポリマートラクトを、ベクターDNAに挿入される核酸分子に付加することができる。次いで、ベクターと核酸分子は相補的なホモポリマー尾部間の水素結合によって接続され、組換えDNA分子が形成される。
別の実施形態では、1つ以上の制限部位を含む合成リンカーが、本課題の技術のポリヌクレオチドを発現ベクターに作動可能に連結するために使用される。一実施形態では、ポリヌクレオチドは制限エンドヌクレアーゼ消化によって生成される。一実施形態では、核酸分子は、バクテリオファージT4 DNAポリメラーゼまたはE.coli DNAポリメラーゼI、すなわち、3’-5’-エキソヌクレオチド分解活性を有する突出3’-一本鎖末端を除去し、陥凹3’末端をそれらの重合活性によって埋め、それによって平滑末端のDNAセグメントが生成される。次いで、平滑末端化されたセグメントを、平滑末端化されたDNA分子のライゲーションを触媒できる酵素(バクテリオファージT4 DNAリガーゼなど)の存在下で大過剰のリンカー分子とともにインキュベートする。したがって、反応の生成物は、その末端にポリマーリンカー配列を有するポリヌクレオチドである。次いで、これらのポリヌクレオチドを適切な制限酵素で切断し、ポリヌクレオチドの末端と適合する末端を生成する酵素で切断された発現ベクターにライゲーションする。
代替的に、ライゲーション非依存性クローニング(LIC)部位を有するベクターを使用することもできる。次いで、必要なPCR増幅ポリヌクレオチドを、制限消化またはライゲーションを行わずにLICベクターにクローン化することができる(Aslanidis and de Jong,Nucl.Acid. Res.18 6069-74,(1990),Haun,et al,Biotechniques 13,515-18(1992)、これは、本明細書と矛盾しない範囲で参照により本明細書に組み込まれる)。
一実施形態では、選択されたプラスミドに挿入するために目的のポリヌクレオチドを単離及び/または改変するために、PCRを使用することが適切である。配列のPCR調製に使用する適切なプライマーを設計して、核酸分子の必要なコード領域を単離し、制限エンドヌクレアーゼ部位またはLIC部位を付加し、コード領域を所望の読み取りフレームに配置する。
一実施形態では、本課題の技術の発現ベクターに組み込むためのポリヌクレオチドは、適切なオリゴヌクレオチドプライマーを使用するPCRの使用によって調製される。コード領域が増幅されると同時に、プライマー自体が増幅された配列産物に組み込まれる。一実施形態では、増幅プライマーは、増幅された配列産物を適切なベクターにクローニングできるようにする制限エンドヌクレアーゼ認識部位を含む。
発現ベクターは、従来の形質転換またはトランスフェクション技法によって、植物または細菌の宿主細胞に導入することができる。本課題の技術の発現ベクターによる適切な細胞の形質転換は、当該技術分野で知られている方法によって達成され、典型的にはベクターと細胞の両方の種類に依存する。適切な技術としては、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウムの共沈、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、リポフェクション、ケモポレーション、またはエレクトロポレーションが挙げられる。
形質転換に成功した細胞、すなわち発現ベクターを含む細胞は、当該技術分野で周知の技術によって同定することができる。例えば、本課題の技術の発現ベクターでトランスフェクトされた細胞を培養して、本明細書に記載のポリペプチドを産生することができる。細胞は、当該技術分野で周知の技術によって発現ベクターDNAの存在について調べることができる。
宿主細胞は、前述の発現ベクターの単一コピー、または代替的に、発現ベクターの複数のコピーを含むことができる。
いくつかの実施形態では、形質転換細胞は、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、藻類細胞、真菌細胞、または酵母細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、キャノーラ植物細胞、ナタネ植物細胞、ヤシ植物細胞、ヒマワリ植物細胞、ワタ植物細胞、トウモロコシ植物細胞、ピーナッツ植物細胞、亜麻植物細胞、ゴマ植物細胞、大豆植物細胞、及びペチュニア植物細胞からなる群から選択される植物細胞である。
外来タンパク質の高レベル発現を指示する調節配列を含む微生物宿主細胞発現系及び発現ベクターは、当業者によく知られている。これらのいずれも、微生物宿主細胞内で本課題の技術の組換えポリペプチドを発現させるためのベクターを構築するために使用することができる。次いで、これらのベクターを形質転換を介して適切な微生物に導入して、本課題の技術の組換えポリペプチドの高レベルの発現を可能にすることができる。
適切な微生物宿主細胞の形質転換に有用なベクターまたはカセットは、当該技術分野でよく知られている。典型的には、ベクターまたはカセットは、関連するポリヌクレオチドの転写及び翻訳を指示する配列、選択マーカー、及び自律複製または染色体組込みを可能にする配列を含む。適切なベクターは、転写開始制御を有するポリヌクレオチドの領域5’と、転写終結を制御するDNA断片の領域3’とを含む。両方の制御領域が形質転換宿主細胞に相同な遺伝子に由来することが好ましいが、そのような制御領域が宿主として選択された特定の種に固有の遺伝子に由来する必要はないことが理解されるべきである。
所望の微生物宿主細胞において組換えポリペプチドの発現を駆動するのに有用な開始制御領域またはプロモーターは多数あり、当業者にはよく知られている。これらの遺伝子を駆動できる実質的に任意のプロモーターが本課題の技術に適しており、CYCI、HIS3、GALI、GALIO、ADHI、PGK、PH05、GAPDH、ADCI、TRPI、URA3、LEU2、ENO、TPI(Saccharomycesでの発現に有用);AOXI(Pichiaでの発現に有用);及びlac、trp、JPL、IPR、T7、tac、及びtrc(Escherichia coliでの発現に有用)が挙げられるが、これらに限定されない。
終結制御領域は、微生物宿主に固有のさまざまな遺伝子に由来してもよい。任意選択で、終結部位は本明細書に記載される微生物宿主に対して含まれてもよい。
植物細胞において、本課題の技術の発現ベクターは、所望の発生段階における所望の組織において本課題の技術の組換えポリペプチドの発現を指示できるプロモーターに作動可能に連結されたコード領域を含むことができる。便宜上の理由から、発現されるポリヌクレオチドは、同じポリヌクレオチドに由来するプロモーター配列及び翻訳リーダー配列を含み得る。転写終結シグナルをコードする3’非コード配列も存在する必要がある。発現ベクターは、ポリヌクレオチドの発現を促進するために、1つまたは複数のイントロンを含むこともできる。
植物宿主細胞の場合、コード領域の発現を誘導できる任意のプロモーター及び任意のターミネーターの任意の組み合わせを、本課題の技術のベクター配列において使用することができる。プロモーター及びターミネーターのいくつかの適切な例としては、ノパリンシンターゼ(nos)、オクトピンシンターゼ(ocs)、及びカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)遺伝子由来のプロモーター及びターミネーターが挙げられる。使用され得る効率的な植物プロモーターの1つの種類は、高レベル植物プロモーターである。このようなプロモーターは、本課題の技術の発現ベクターと作動可能に連結して、ベクターの発現を促進できなければならない。本課題の技術において使用され得る高レベル植物プロモーターとしては、例えば大豆由来のリブロース-1,5-二リン酸カルボキシラーゼの小サブユニット(複数可)のプロモーター(Berry-Lowe et al.,J.Molecular and App.Gen.,1:483 498(1982)、その全体が本明細書と矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる)、及びクロロフィル結合タンパク質のプロモーターが挙げられる。これらの2つのプロモーターは、植物細胞において光誘導されることが知られている(例えば、Genetic Engineering of Plants,an Agricultural Perspective,A.Cashmore,Plenum,N.Y.(1983),pages 29 38;Coruzzi,G.et al.,The Journal of Biological Chemistry,258:1399(1983),and Dunsmuir,P.et al.,Journal of Molecular and Applied Genetics,2:285(1983)を参照されたい。これらのそれぞれは、本明細書と矛盾しない範囲で参照によりその範囲で本明細書に組み込まれる)。
当業者であれば、本明細書に記載の方法によって生成されたラクトン組成物(複数可)をさらに精製し、他のラクトン、香味剤、または香料と混合して、さまざまな消費者製品または食品に使用するための所望の組成物を得ることができることを認識するであろう。
同一性スコアリングを使用した配列類似性の分析
本明細書で使用する場合、「配列同一性」とは、最適に整列した2つのポリヌクレオチドまたはペプチド配列が、成分、例えばヌクレオチドまたはアミノ酸の整列ウィンドウ全体にわたって不変である程度を指す。試験配列と参照配列の整列したセグメントの「同一性画分」は、2つの整列した配列によって共有される同一の成分の数を、参照配列セグメント、すなわち参照配列全体または参照配列のより小さい定義された部分の成分の総数で割ったものである。
本明細書で使用される場合、「配列同一性パーセント」または「同一性パーセント」という用語は、2つの配列が最適にアライメントされている場合(適切なヌクレオチドの挿入、欠失、またはギャップの合計が比較ウィンドウ全体で参照配列の20パーセント未満である場合)の、試験(「対象」)のポリヌクレオチド分子(またはその相補鎖)と比較したときの、参照(「クエリ」)ポリヌクレオチド分子(またはその相補鎖)の直鎖ポリヌクレオチド配列における同一ヌクレオチドのパーセンテージを指す。比較ウィンドウを整列させるための配列の最適なアライメントは当業者によく知られており、SmithとWatermanの局所相同性アルゴリズム、NeedlemanとWunschの相同性アライメントアルゴリズム、PearsonとLipmanの類似性検索法などのツールによって行うことができる。好ましくは、GCG(登録商標)Wisconsin Package(登録商標)(Accelrys Inc.,Burlington,MA)の一部として利用可能なGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTAなどのこれらのアルゴリズムのコンピュータ化された実装による。試験配列と参照配列の整列したセグメントの「同一性画分」は、2つの整列した配列によって共有される同一の成分の数を、参照配列セグメント、すなわち参照配列全体または参照配列のより小さい定義された部分の成分の総数で割ったものである。配列同一性パーセントは、同一性の割合に100を掛けたものとして表される。1つ以上のポリヌクレオチド配列の比較は、全長ポリヌクレオチド配列もしくはその一部、またはより長いポリヌクレオチド配列に対するものであり得る。本開示の目的のために、「同一性パーセント」は、翻訳されたヌクレオチド配列についてはBLASTXバージョン2.0を使用し、ポリヌクレオチド配列についてはBLASTNバージョン2.0を使用して決定することもできる。
配列同一性のパーセントは、好ましくは、Sequence Analysis Software Package(商標)(Version 10;Genetics Computer Group,Inc.,Madison,WI)の「Best Fit」または「Gap」プログラムを使用して決定される。「Gap」は、NeedlemanとWunschのアルゴリズム(Needleman and Wunsch,Journal of Molecular Biology 48:443-453,1970)を利用して、一致の数を最大化し、ギャップの数を最小化する2つの配列のアライメントを見つける。「BestFit」は、SmithとWatermanの局所相同性アルゴリズム(Smith and Waterman,Advances in Applied Mathematics,2:482-489,1981,Smith et al.,Nucleic Acids Research 11:2205-2220,1983)を使用して、2つの配列間の類似性が最も高いセグメントの最適なアライメントを実行し、ギャップを挿入して一致数を最大化する。同一性パーセントは、「Best Fit」プログラムを使用して決定することが最も好ましい。
配列同一性を決定するための有用な方法は、メリーランド州ベセスダMd.20894の国立衛生研究所の国立医学図書館にある国立センター生物工学情報(NCBI)から公的に入手可能なBasic Local Alignment Search Tool(BLAST)プログラムにも開示されている。BLAST Manual,Altschul et al.,NCBI,NLM,NIH;Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-410(1990)を参照されたい。BLASTプログラムのバージョン2.0以降では、アライメントへのギャップ(欠失及び挿入)の導入が可能である。ペプチド配列の場合、BLASTXを使用して配列同一性を決定できる。ポリヌクレオチド配列については、BLASTNを使用して配列同一性を決定することができる。
本明細書で使用される場合、「実質的な配列同一性パーセント」という用語は、少なくとも約70%の配列同一性、少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、またはさらに大きな配列同一性、例えば約98%または約99%の配列同一性の配列同一性パーセントを指す。したがって、本開示の一実施形態は、本明細書に記載のポリヌクレオチド配列との少なくとも約70%の配列同一性、少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、またはさらに大きな配列同一性、例えば約98%または約99%の配列同一性を有するポリヌクレオチド分子である。本開示のBlu1遺伝子及びシトクロムP450遺伝子の活性を有するポリヌクレオチド分子は、大環状ラクトンなどのさまざまなラクトンの生成を指示することができ、本明細書に提供されるポリヌクレオチド配列と実質的なパーセントの配列同一性を有し、本開示の範囲内に包含される。
同一性とは、配列のアライメント後の一対の配列間で同一であるアミノ酸の割合である(これは配列情報、構造情報、またはその他の情報のみを使用して行うことができるが、通常は配列情報のみに基づいている)。類似性は、何らかの類似性マトリックスを使用したアライメントに基づいて割り当てられたスコアである。類似性インデックスは、以下のBLOSUM62、PAM250、またはGONNETのいずれか1つ、またはタンパク質の配列アライメントのために当業者によって使用される任意のマトリックスであり得る。
同一性は、2つのサブ配列間の一致の度合いである(配列間にギャップがない)。25%以上の同一性は機能の類似性を意味し、18~25%は構造または機能の類似性を意味する。2つの完全に無関係な配列またはランダムな配列(100残基を超える配列)は20%を超える同一性を有する可能性があることに留意されたい。類似度は、2つの配列を比較した場合の類似の度合いである。これはそれらの同一性に依存する。
前述の説明から明らかなように、本開示の特定の態様は、本明細書に示される実施例の特定の詳細によって限定されず、したがって、当業者であれば他の修正及び応用、またはそれらの均等物を思いつくことが考えられる。したがって、特許請求の範囲は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱しないすべてのそのような修正及び応用を網羅するものとすることが意図される。
さらに、別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示の所属する技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に記載の方法及び物質と同様もしくは同等の任意の方法及び物質を本発明の実践または試験において使用することもできるが、好ましい方法及び物質は、上述される。
実施例1:
このプロセスでは、脂肪酸末端付近ヒドロキシラーゼ活性を有するシトクロムP450酵素、例えば P450 BM3(Miura and Fulco,1975)を使用して、ω-1、ω-2、またはω-3ヒドロキシル脂肪酸またはそれらの混合物を生成した(プロセス1、Miura Y,Fulco AJ.(1975)Omega-1,Omega-2 and Omega-3 hydroxylation of long-chain fatty acids,amides and alcohols by a soluble enzyme system from Bacillus megaterium. Biochim. Biophys. Acta.388:305-317)。
ヒドロキシル脂肪酸生成物は、有機溶媒中でリパーゼ触媒による閉環反応によってさらに処理され、分枝鎖ムスキーマクロラクトンが形成される(プロセス2)。全体的な合成スキームを図1に示す。
プロセス1には、飽和または不飽和脂肪酸を発酵培地中に存在する生物学的触媒(ヒドロキシラーゼ)の作用に供することによる脂肪酸のヒドロキシル化が含まれる。プロセス1から得られるヒドロキシル脂肪酸は、発酵ブロスから単離することができる(例えば、ヘキサンなどの炭化水素系有機溶媒と酢酸エチルなどの非水溶性極性溶媒の混合物を使用する液液抽出によって)。
プロセス2には、ヒドロキシル脂肪酸をリパーゼ酵素を触媒とする分子内マクロラクトン化反応に供してマクロラクトンを得る反応が含まれる。リパーゼ酵素は固体支持体上に固定化され、マクロラクロン化プロセスに使用され得る。固定化されたリパーゼは簡単に回収でき、長期にわたって繰り返し再利用できる。
プロセス2は、トルエンまたはジクロロエタンなどの溶媒中、Novozyme 435などの固定化リパーゼ触媒の存在下で行うことができる。ヒドロキシル脂肪酸の濃度は0.05~0.025モルとなるように調整する。固定化リパーゼ酵素の濃度は、反応速度を低下させない範囲で適宜選択できる。Novozyme 435を使用する場合には、1リットル当たり50~100グラムの濃度に調整することが好ましい。反応物は通常、40~60℃で約15~24時間振とう及び撹拌される。
ろ過、クロマトグラフィー、及び乾燥などの通常の精製手法を適切に組み合わせて使用して、反応混合物から目的のマクロラクトンを単離することができる。
実施例2:
ムスクラクトンの生成には、合計8種類の脂肪酸が使用された。
Figure 2024509930000247
ヒドロキシル化及び閉環後、図2に示すように、これら8種類の脂肪酸からそれぞれ8つの異なるムスクラクトン混合物が生成された。8種類の脂肪酸及び対応するムスクラクトン生成物を表1に示す。脂肪酸ヒドロキシル化及び閉環を示す反応スキームを、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、及びオクタデカン酸について、それぞれ図3A~3Fに示す。
Figure 2024509930000248
Figure 2024509930000249
Figure 2024509930000250
Figure 2024509930000251
脂肪酸ヒドロキシル化
Myceliophthora thermophileのBM3ホモログ(CYP505A30)のアミノ酸配列はUniProt(uniprot.org/uniprot/G2QDZ3.fasta)から取得し、対応する遺伝子はEscherichia coliでの発現用にコドン最適化され、GenScript(Piscataway,NJ)によって合成された。
得られた遺伝子産物を、NdeI及びXhoI部位を介してpETDuet-1ベクター(AMP+、Novagen)にクローニングした。この構築物を発現のためにBL21(DE3)細胞に形質転換した。
典型的な実験では、一晩培養したものを、100mg/Lのカルベニシリンと0.4mMの5-アミノレブリン酸を含む液体LB培地(2%)に接種した。培養物をまず37℃でOD600が0.6になるまで増殖させ、16℃まで冷却した。次いで、1mMのIPTGを添加してタンパク質発現を誘導した。16℃で16時間インキュベートした後、遠心分離によって細胞を回収した。
採取した細胞ペレットを、0.1%のTween40及び10mMのNADPHを含む100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)中に100g/Lの新鮮重量の濃度で再懸濁した。次いで、1g/Lの脂肪酸基質を添加した。混合物を振とう機中37℃で振とうした。
パルミチン酸からの分枝鎖ムスキーマクロラクトンの生成
パルミチン酸ヒドロキシル化及び対応するムスクラクトン生成物を得る反応を示す全体的な合成スキームを図4に示す。採取した細胞ペレットを、0.1%のTween 40及び10mMのNADPHを含む100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に100g/Lの新鮮重量の濃度で再懸濁した。次いで、1g/Lのパルミチン酸(C16:0)を添加した。混合物を振とう機中37℃で振とうした。
ヒドロキシル化パルミチン酸を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル相をSpeedVac(商標)真空濃縮器で乾燥させた。次いで、アクリル樹脂の形態のNovozym 435(Sigma)を、60℃で振とうしながら、閉環反応のための溶媒としてのトルエンとともに添加した。ヒドロキシルパルミチン酸からの生成物をGC/MSで分析した。
GC/MS分析は、GCMS-QP2010S検出器と組み合わせたShimadzu GC-2010システムで実施された。分析カラムはSHRXI-5MS(厚さ0.25μm、長さ30m、直径0.25mm)で、注入温度はスプリットモードで265℃である。温度勾配は0~3分で150℃;3~6.7分で150℃から260℃、勾配30;6.7~15.7分で260℃である。
オレイン酸からの分枝鎖ムスキーマクロラクトンの生成
まず、実施例1のプロセス1で概説したように、オレイン酸をヒドロキシル化してヒドロキシル脂肪酸を形成した。その後、図5に示すようにヒドロキシル脂肪酸を環化した(プロセス2)。
ヒドロキシルオレイン酸類似体を含む発酵ブロス3リットルを、1リットルのバッチで11リットルの50%酢酸エチル-ヘキサンで抽出した。溶媒を減圧留去し、粗抽出物11.50gを赤みがかった油状物として得た。粗抽出物を、20~50%酢酸エチル-ヘキサンで溶出するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.40gのヒドロキシルオレイン酸異性体を得た。
1.40g(4.66mmol)のヒドロキシルオレイン酸類似体を200mlのトルエンに溶解した。20gのNovozyme 435をこの溶液に添加した。反応混合物を55℃に加熱し、15時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。固定化されたリパーゼ酵素を濾過により分離し、ジクロロメタンですすいだ。揮発性物質を減圧下で蒸留して除去し、1.50gの粗生成物を黄色の油状物として得た。粗生成物を、5%酢酸エチル-ヘキサンで溶出するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.10g(3.92mmol、単離収率62.7%、3つの異性体の合計純度98%)の対応するマクロラクトン化生成物を得た。
官能評価により、3成分の混合物は高級感のある新規のムスクの香りを有することが確認された。
ヘキサン中の1mg/mlの精製物の溶液を、30m×0.25mm 0.25μm Rtx-5MS(Restek製)を用いたキャピラリーガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-QP2020 NX(Shimadzu製)で分析した。分析は、移動相に高純度ヘリウムを使用し、流速1mL/minで実行された。使用した温度プログラムは、150℃で3分間、50℃/分の260℃までの温度勾配、及び260℃で9分間の等温であった。結果を図6に示す。
リノール酸からの分枝鎖ムスキーマクロラクトンの生成
リノール酸のヒドロキシル化(プロセス1)及び対応するムスクラクトン生成物を得る反応(プロセス2)を示す全体的な合成スキームを図7に示す。ヒドロキシルリノール酸類似体を含む発酵ブロス2リットルを、0.7リットルのバッチで7リットルの50%酢酸エチル-ヘキサンで抽出した。溶媒を減圧留去し、粗抽出物18.5gを赤みがかった油状物として得た。粗抽出物を、20~50%酢酸エチル-ヘキサンで溶出するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.2gのヒドロキシルリノール酸異性体を得た。
1.2g(4.05mmol)のヒドロキシルリノール酸類似体を160mlのトルエンに溶解した。16gのNovozyme 435(100g/L)をこの溶液に添加した。反応混合物を50℃に加熱し、17時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。固定化されたリパーゼ酵素を濾過により分離し、ジクロロメタンですすいだ。揮発性物質を減圧下で蒸留して除去し、1.10gの粗生成物を黄色の油状物として得た。
粗生成物を、5%酢酸エチル-ヘキサンで溶出するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、0.70g(2.52mmol、単離収率62.2%、3つの異性体の合計純度95%)の対応するマクロラクトン化生成物を得た。
ヘキサン中の1mg/mlの精製物の溶液を、30m×0.25mm 0.25μm Rtx-5MS(Restek製)を用いたキャピラリーガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-QP2020 NX(Shimadzu製)で分析した。分析は、移動相に高純度ヘリウムを使用し、流速1mL/minで実行された。使用した温度プログラムは、150℃で3分間、50℃/分の260℃までの温度勾配、及び260℃で9分間の等温であった。結果を図8に示す。
実施例3
このプロセスでは、脂肪酸末端付近ヒドロキシラーゼ活性を有し、ω-1、ω-2、またはω-3ヒドロキシル脂肪酸またはそれらの混合物を生成するシトクロムP450酵素、例えばP450 BM3(Miura and Fulco,1975;Wen and Fulco,1987)またはそのホモログ(Baker et.al,2017)を使用した。抽出及び精製後、ヒドロキシ脂肪酸を有機溶媒中でリパーゼ触媒による閉環反応に供し、分枝鎖ムスキーマクロラクトンを形成した(図9)。
Myceliophthora thermophileのBM3ホモログ(CYP505A30)のアミノ酸配列はUniProt(uniprot.org/uniprot/G2QDZ3.fasta)から取得し、対応する遺伝子はEscherichia coliでの発現用にコドン最適化され、GenScript(Piscataway,NJ)によって合成された。
得られた遺伝子産物を、NdeI及びXhoI部位を介してpETDuet-1ベクター(AMP+、Novagen)にクローニングした。この構築物を発現のためにBL21(DE3)細胞に形質転換した。
典型的な実験では、一晩培養したものを、100mg/Lのカルベニシリンと0.4mMの5-アミノレブリン酸を含む液体LB培地(2%)に接種した。培養物をまず37℃でOD600が0.6になるまで増殖させ、16℃まで冷却した。次いで、1mMのIPTGを添加してタンパク質発現を誘導した。16℃で16時間インキュベートした後、遠心分離によって細胞を回収した。
採取した細胞ペレットを、0.1%のTween40及び10mMのNADPHを含む100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)中に100g/Lの新鮮重量の濃度で再懸濁した。次いで、1g/Lのγ-リノレン酸(GLA、C18:3)を添加した。混合物を振とう機中37℃で振とうした。ヒドロキシGLA由来のムスキーラクトン(分子量276)のGC/MS分析結果を図10に示す。
使用できる追加の脂肪酸基質及びラクトン生成物を以下に提供し、表2に示す。
α-リノレン酸(ALA)からの分枝鎖ムスキーマクロラクトンの生成
採取した細胞ペレットを、0.1%のTween40及び10mMのNADPHを含む100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)中に100g/Lの新鮮重量の濃度で再懸濁した。次いで、1g/Lのα-リノレン酸(ALA、C18:3)を添加した。混合物を振とう機中37℃で5時間振とうした。
ヒドロキシル化α-リノレン酸を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル相をSpeedVac(商標)真空濃縮器で乾燥させた。次いで、アクリル樹脂の形態のNovozym 435(Sigma)を、60℃で振とうしながら、閉環反応のための溶媒としてのトルエンとともに添加した。ヒドロキシα-リノレン酸からの生成物をGC/MSで分析した。図11及び図12を参照されたい。
C20:3(8Z,11Z,14Z-エイコサトリエン酸、ジホモ-γ-リノレン酸、DGLA)からの分岐鎖ムスキーマクロラクトンの生成
採取した細胞ペレットを、0.1%のTween40及び10mMのNADPHを含む100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)中に100g/Lの新鮮重量の濃度で再懸濁した。次いで、1g/Lのジホモ-γ-リノレン酸(DGLA、C20:3)を添加した。混合物を振とう機中37℃で5時間振とうした。
ヒドロキシル化DGLAを酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル相をSpeedVac(商標)真空濃縮器で乾燥させた。次いで、アクリル樹脂の形態のNovozym 435(Sigma)を、60℃で振とうしながら、閉環反応のための溶媒としてのトルエンとともに添加した。ヒドロキシルDGLAからの生成物をGC/MSで分析した。図13及び図14を参照されたい。
Figure 2024509930000252
Figure 2024509930000253
実施例4
ムスクラクトンの生成には、合計4種類の一価不飽和脂肪酸が使用された。生合成プロセスを図15~18に示す。一価不飽和脂肪酸と得られるラクトンの構造を表3に示す。
使用されたラクトン生成プロセスには、P450ヒドロキシラーゼとリパーゼを使用した一価不飽和脂肪酸の生合成変換が含まれていた。Myceliophthora thermophileのBM3ホモログ(CYP505A30)のアミノ酸配列はUniProt(uniprot.org/uniprot/G2QDZ3.fasta)から取得した。対応する遺伝子は、Escherichia coliでの発現のためにコドン最適化され、GenScript(Piscataway,NJ)によって合成された。次いで、得られた遺伝子産物を、NdeI及びXhoI部位を介してpETDuet-1ベクター(AMP+、Novagen)にクローニングした。次いで、得られた構築物を発現のためにBL21(DE3)細胞に形質転換した。
ヒドロキシル化脂肪酸を生成するために、一晩培養したものを、100mg/Lのカルベニシリン及び0.4mMの5-アミノレブリン酸を含む液体LB培地(2%)に接種した。培養物をまず37℃でOD600が0.6になるまで増殖させ、16℃まで冷却した。次いで、1mMのIPTGを添加してタンパク質発現を誘導した。16℃で16時間インキュベートした後、遠心分離によって細胞を回収した。採取した細胞ペレットを、0.1%のTween40及び10mMのNADPHを含む100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)中に100g/Lの新鮮重量の濃度にまで再懸濁した。次いで、1g/Lまたは3g/Lの種々の脂肪酸を添加した。混合物を振とう機中37℃で振とうした。
ヒドロキシル化脂肪酸を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相をSpeedVac(商標)真空濃縮器で乾燥させた。閉環反応を行うために、アクリル樹脂の形態のNovozym 435(Sigma)に溶媒としてのトルエンを加え、振とうしながら60℃でインキュベートした。
次いで、ラクトン生成物をGC/MSによって分析した。図19~22を参照されたい。GC/MS分析は、GCMS-QP2020NX検出器と組み合わせたShimadzu GC-2030システムで実施された。分析カラムはSHRXI-5MS(厚さ0.25μm、長さ30m、直径0.2mm)で、注入温度はスプリットモードで265℃である。温度勾配は、0~3分で150℃;3~6.7分で150℃から260℃、勾配30;6.7~15.7分で260℃である。
参考文献
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Miura Y,Fulco AJ.(1975)Omega-1,Omega-2 and Omega-3 hydroxylation of long-chain fatty acids,amides and alcohols by a soluble enzyme system from Bacillus megaterium. Biochim. Biophys. Acta. 388: 305-317.
Wen LP,Fulco AJ.(1987)Cloning of the gene encoding a catalytically self-sufficient cytochrome P-450 fatty acid monooxygenase induced by barbiturates in Bacillus megaterium and its functional expression and regulation in heterologous(Escherichia coli)and homologous(Bacillus megaterium)hosts. J.Biol.Chem.262:6676-6682.
アミノ酸及びヌクレオチド配列
配列番号1-Bacillus megaterium由来のシトクロムP450 CYP102A1のアミノ酸配列
MTIKEMPQPKTFGELKNLPLLNTDKPVQALMKIADELGEIFKFEAPGRVTRYLSSQRLIKEACDESRFDKNLSQALKFVRDFAGDGLFTSWTHEKNWKKAHNILLPSFSQQAMKGYHAMMVDIAVQLVQKWERLNADEHIEVPEDMTRLTLDTIGLCGFNYRFNSFYRDQPHPFITSMVRALDEAMNKLQRANPDDPAYDENKRQFQEDIKVMNDLVDKIIADRKASGEQSDDLLTHMLNGKDPETGEPLDDENIRYQIITFLIAGHETTSGLLSFALYFLVKNPHVLQKAAEEAARVLVDPVPSYKQVKQLKYVGMVLNEALRLWPTAPAFSLYAKEDTVLGGEYPLEKGDELMVLIPQLHRDKTIWGDDVEEFRPERFENPSAIPQHAFKPFGNGQRACIGQQFALHEATLVLGMMLKHFDFEDHTNYELDIKETLTLKPEGFVVKAKSKKIPLGGIPSPSTEQSAKKVRKKAENAHNTPLLVLYGSNMGTAEGTARDLADIAMSKGFAPQVATLDSHAGNLPREGAVLIVTASYNGHPPDNAKQFVDWLDQASADEVKGVRYSVFGCGDKNWATTYQKVPAFIDETLAAKGAENIADRGEADASDDFEGTYEEWREHMWSDVAAYFNLDIENSEDNKSTLSLQFVDSAADMPLAKMHGAFSTNVVASKELQQPGSARSTRHLEIELPKEASYQEGDHLGVIPRNYEGIVNRVTARFGLDASQQIRLEAEEEKLAHLPLAKTVSVEELLQYVELQDPVTRTQLRAMAAKTVCPPHKVELEALLEKQAYKEQVLAKRLTMLELLEKYPACEMKFSEFIALLPSIRPRYYSISSSPRVDEKQASITVSVVSGEAWSGYGEYKGIASNYLAELQEGDTITCFISTPQSEFTLPKDPETPLIMVGPGTGVAPFRGFVQARKQLKEQGQSLGEAHLYFGCRSPHEDYLYQEELENAQSEGIITLHTAFSRMPNQPKTYVQHVMEQDGKKLIELLDQGAHFYICGDGSQMAPAVEATLMKSYADVHQVSEADARLWLQQLEEKGRYAKDVWAG
配列番号2-Bacillus megaterium由来のシトクロムP450 CYP102A1のヌクレオチド配列
ATGACAATTAAAGAAATGCCTCAGCCAAAAACGTTTGGAGAGCTTAAAAATTTACCGTTATTAAACACAGATAAACCGGTTCAAGCTTTGATGAAAATTGCGGATGAATTAGGAGAAATCTTTAAATTCGAGGCGCCTGGTCGTGTAACGCGCTACTTATCAAGTCAGCGTCTAATTAAAGAAGCATGCGATGAATCACGCTTTGATAAAAACTTAAGTCAAGCGCTTAAATTTGTACGTGATTTTGCAGGAGACGGGTTATTTACAAGCTGGACGCATGAAAAAAATTGGAAAAAAGCGCATAATATCTTACTTCCAAGCTTCAGTCAGCAGGCAATGAAAGGCTATCATGCGATGATGGTCGATATCGCCGTGCAGCTTGTTCAAAAGTGGGAGCGTCTAAATGCAGATGAGCATATTGAAGTACCGGAAGACATGACACGTTTAACGCTTGATACAATTGGTCTTTGCGGCTTTAACTATCGCTTTAACAGCTTTTACCGAGATCAGCCTCATCCATTTATTACAAGTATGGTCCGTGCACTGGATGAAGCAATGAACAAGCTGCAGCGAGCAAATCCAGACGACCCAGCTTATGATGAAAACAAGCGCCAGTTTCAAGAAGATATCAAGGTGATGAACGACCTAGTAGATAAAATTATTGCAGATCGCAAAGCAAGCGGTGAACAAAGCGATGATTTATTAACGCATATGCTAAACGGAAAAGATCCAGAAACGGGTGAGCCGCTTGATGACGAGAACATTCGCTATCAAATTATTACATTCTTAATTGCGGGACACGAAACAACAAGTGGTCTTTTATCATTTGCGCTGTATTTCTTAGTGAAAAATCCACATGTATTACAAAAAGCAGCAGAAGAAGCAGCACGAGTTCTAGTAGATCCTGTTCCAAGCTACAAACAAGTCAAACAGCTTAAATATGTCGGCATGGTCTTAAACGAAGCGCTGCGCTTATGGCCAACTGCTCCTGCGTTTTCCCTATATGCAAAAGAAGATACGGTGCTTGGAGGAGAATATCCTTTAGAAAAAGGCGACGAACTAATGGTTCTGATTCCTCAGCTTCACCGTGATAAAACAATTTGGGGAGACGATGTGGAAGAGTTCCGTCCAGAGCGTTTTGAAAATCCAAGTGCGATTCCGCAGCATGCGTTTAAACCGTTTGGAAACGGTCAGCGTGCGTGTATCGGTCAGCAGTTCGCTCTTCATGAAGCAACGCTGGTACTTGGTATGATGCTAAAACACTTTGACTTTGAAGATCATACAAACTACGAGCTGGATATTAAAGAAACTTTAACGTTAAAACCTGAAGGCTTTGTGGTAAAAGCAAAATCGAAAAAAATTCCGCTTGGCGGTATTCCTTCACCTAGCACTGAACAGTCTGCTAAAAAAGTACGCAAAAAGGCAGAAAACGCTCATAATACGCCGCTGCTTGTGCTATACGGTTCAAATATGGGAACAGCTGAAGGAACGGCGCGTGATTTAGCAGATATTGCAATGAGCAAAGGATTTGCACCGCAGGTCGCAACGCTTGATTCACACGCCGGAAATCTTCCGCGCGAAGGAGCTGTATTAATTGTAACGGCGTCTTATAACGGTCATCCGCCTGATAACGCAAAGCAATTTGTCGACTGGTTAGACCAAGCGTCTGCTGATGAAGTAAAAGGCGTTCGCTACTCCGTATTTGGATGCGGCGATAAAAACTGGGCTACTACGTATCAAAAAGTGCCTGCTTTTATCGATGAAACGCTTGCCGCTAAAGGGGCAGAAAACATCGCTGACCGCGGTGAAGCAGATGCAAGCGACGACTTTGAAGGCACATATGAAGAATGGCGTGAACATATGTGGAGTGACGTAGCAGCCTACTTTAACCTCGACATTGAAAACAGTGAAGATAATAAATCTACTCTTTCACTTCAATTTGTCGACAGCGCCGCGGATATGCCGCTTGCGAAAATGCACGGTGCGTTTTCAACGAACGTCGTAGCAAGCAAAGAACTTCAACAGCCAGGCAGTGCACGAAGCACGCGACATCTTGAAATTGAACTTCCAAAAGAAGCTTCTTATCAAGAAGGAGATCATTTAGGTGTTATTCCTCGCAACTATGAAGGAATAGTAAACCGTGTAACAGCAAGGTTCGGCCTAGATGCATCACAGCAAATCCGTCTGGAAGCAGAAGAAGAAAAATTAGCTCATTTGCCACTCGCTAAAACAGTATCCGTAGAAGAGCTTCTGCAATACGTGGAGCTTCAAGATCCTGTTACGCGCACGCAGCTTCGCGCAATGGCTGCTAAAACGGTCTGCCCGCCGCATAAAGTAGAGCTTGAAGCCTTGCTTGAAAAGCAAGCCTACAAAGAACAAGTGCTGGCAAAACGTTTAACAATGCTTGAACTGCTTGAAAAATACCCGGCGTGTGAAATGAAATTCAGCGAATTTATCGCCCTTCTGCCAAGCATACGCCCGCGCTATTACTCGATTTCTTCATCACCTCGTGTCGATGAAAAACAAGCAAGCATCACGGTCAGCGTTGTCTCAGGAGAAGCGTGGAGCGGATATGGAGAATATAAAGGAATTGCGTCGAACTATCTTGCCGAGCTGCAAGAAGGAGATACGATTACGTGCTTTATTTCCACACCGCAGTCAGAATTTACGCTGCCAAAAGACCCTGAAACGCCGCTTATCATGGTCGGACCGGGAACAGGCGTCGCGCCGTTTAGAGGCTTTGTGCAGGCGCGCAAACAGCTAAAAGAACAAGGACAGTCACTTGGAGAAGCACATTTATACTTCGGCTGCCGTTCACCTCATGAAGACTATCTGTATCAAGAAGAGCTTGAAAACGCCCAAAGCGAAGGCATCATTACGCTTCATACCGCTTTTTCTCGCATGCCAAATCAGCCGAAAACATACGTTCAGCACGTAATGGAACAAGACGGCAAGAAATTGATTGAACTTCTTGATCAAGGAGCGCACTTCTATATTTGCGGAGACGGAAGCCAAATGGCACCTGCCGTTGAAGCAACGCTTATGAAAAGCTATGCTGACGTTCACCAAGTGAGTGAAGCAGACGCTCGCTTATGGCTGCAGCAGCTAGAAGAAAAAGGCCGATACGCAAAAGACGTGTGGGCTGGGTAA
配列番号3-Myceliophthora thermophile由来のシトクロムP450 CYP505A30のアミノ酸配列
MADKTTETVPIPGPPGLPLVGNALAFDSELPLRTFQEFAEEYGEIYRLTLPTGTTLVVSSQALVHELCDDKRFKKPVAAALAEVRNGVNDGLFTAREEEPNWGIAHRILMPAFGPASIQGMFTEMHEIASQLALKWARHGPDTPIFVTDDFTRLTLDTLALCTMNFRFNSYYHDELHPFINAMGNFLTESGARAMRPAITSIFHQAANRKYWEDIEVLRKTAQGVLDTRRKHPTNRKDLLSAMLDGVDAKTGQKLSDSSIIDNLITFLIAGHETTSGLLSFAFYLLIKHQDAYRKAQEEVDRVIGKGPIKVEHIKKLPYIAAVLRETLRLCPTIPIINRAAKQDEVIGGKYAVAKDQRLALLLAQSHLDPAVYGETAKQFIPERMLDENFERLNREYPDCWKPFGTGMRACIGRPFAWQEAVLVMAMLLQNFDFVLHDPYYELHYKQTLTTKPKDFYMRAILRDGLTATELEHRLAGNAASVARSGGGGGGPSKPTAQKTSPAEAKPMSIFYGSNTGTCESLAQRLATDAASHGYAAAAVEPLDTATEKLPTDRPVVIITASFEGQPPDNAAKFCGWLKNLEGDELKNVSYAVFGCGHHDWSQTFHRIPKLVHQTMKAHGASPICDEGLTDVAEGNMFTDFEQWEDDVFWPAVRARYGAAGAVAETEDAPGSDGLNIHFSSPRSSTLRQDVREATVVGEALLTAPDAPPKKHIEVQLPDGATYKVGDYLAVLPVNSKESIGRVMRKFQLSWDSHVTIASDRWTALPTGTPVPAYDVLGSYVELSQPATKRGILRLADAAEDEATKAELQKLAGDLYTSEISLKRASVLDLLDRFPSISLPFGTFLSLLPPIRPRQYSISSSPLNDPSRATLTYSLLDSPSLANPSRRFVGVATSYLSSLVRGDKLLVSVRPTHTAFRLPDEDKMGETAIICVGAGSGLAPFRGFIQERAALLAKGTQLAAALLFYGCRSPEKDDLYRDEFDKWQESGAVDVRRAFSRVDSDDTEARGCRHVQDRLWHDREEVKALWDRGARVYVCGSRQVGEGVKTAMGRIVLGEEDAEDAISKWYETVRNDRYATDVFD
配列番号4-Myceliophthora thermophile由来のシトクロムP450 CYP505A30のコドン最適化ヌクレオチド配列
ATGGCGGATAAGACCACCGAAACCGTGCCGATTCCGGGTCCGCCGGGCCTGCCGCTGGTTGGTAATGCGCTGGCGTTTGATAGCGAACTGCCGCTGCGTACCTTCCAGGAATTTGCGGAGGAATACGGCGAGATCTATCGTCTGACCCTGCCGACCGGTACCACCCTGGTGGTTAGCAGCCAAGCGCTGGTTCACGAACTGTGCGACGATAAGCGTTTCAAGAAGCCGGTTGCTGCGGCGCTGGCGGAAGTGCGTAACGGCGTTAACGACGGTCTGTTTACCGCGCGTGAAGAGGAGCCGAACTGGGGCATCGCGCACCGTATTCTGATGCCGGCGTTTGGTCCGGCGAGCATTCAGGGCATGTTTACCGAAATGCACGAGATCGCGAGCCAACTGGCGCTGAAATGGGCGCGTCACGGTCCGGACACCCCGATTTTCGTTACCGACGATTTTACCCGTCTGACCCTGGATACCCTGGCGCTGTGCACCATGAACTTCCGTTTTAACAGCTACTATCACGACGAACTGCACCCGTTCATCAACGCGATGGGCAACTTTCTGACCGAGAGCGGTGCGCGTGCGATGCGTCCGGCGATCACCAGCATTTTCCACCAGGCGGCGAACCGTAAGTACTGGGAAGATATTGAGGTTCTGCGTAAAACCGCGCAAGGTGTGCTGGACACCCGTCGTAAGCACCCGACCAACCGTAAAGATCTGCTGAGCGCGATGCTGGACGGCGTGGATGCGAAAACCGGTCAGAAACTGAGCGACAGCAGCATCATTGATAACCTGATCACCTTTCTGATTGCGGGCCACGAAACCACCAGCGGTCTGCTGAGCTTCGCGTTTTACCTGCTGATTAAGCACCAGGACGCGTATCGTAAAGCGCAAGAAGAGGTGGATCGTGTTATCGGCAAGGGCCCGATTAAAGTTGAACACATCAAGAAACTGCCGTACATCGCGGCGGTGCTGCGTGAAACCCTGCGTCTGTGCCCGACCATTCCGATCATTAACCGTGCGGCGAAGCAGGACGAAGTTATCGGTGGCAAGTACGCGGTGGCGAAAGATCAGCGTCTGGCGCTGCTGCTGGCGCAAAGCCACCTGGACCCGGCGGTTTATGGCGAAACCGCGAAGCAATTCATTCCGGAGCGTATGCTGGACGAAAACTTTGAGCGTCTGAACCGTGAGTATCCGGATTGCTGGAAACCGTTCGGTACCGGCATGCGTGCGTGCATCGGTCGTCCGTTTGCGTGGCAGGAAGCGGTGCTGGTTATGGCGATGCTGCTGCAAAACTTCGACTTTGTTCTGCACGATCCGTACTATGAGCTGCACTACAAGCAGACCCTGACCACCAAGCCGAAAGACTTCTATATGCGTGCGATCCTGCGTGATGGCCTGACCGCGACCGAACTGGAGCACCGTCTGGCGGGTAACGCGGCGAGCGTGGCGCGTAGCGGTGGCGGTGGCGGTGGCCCGAGCAAACCGACCGCGCAGAAAACCAGCCCGGCGGAAGCGAAACCGATGAGCATCTTCTACGGCAGCAACACCGGTACCTGCGAGAGCCTGGCGCAACGTCTGGCGACCGATGCGGCGAGCCACGGTTATGCTGCGGCGGCGGTGGAACCGCTGGACACCGCGACCGAGAAGCTGCCGACCGATCGTCCGGTGGTTATCATTACCGCGAGCTTCGAGGGTCAGCCGCCGGACAACGCGGCGAAGTTTTGCGGCTGGCTGAAAAACCTGGAAGGTGATGAGCTGAAAAACGTGAGCTACGCGGTTTTCGGTTGCGGCCACCACGACTGGAGCCAGACCTTTCACCGTATTCCGAAGCTGGTTCACCAAACCATGAAAGCGCACGGTGCGAGCCCGATCTGCGACGAAGGCCTGACCGATGTGGCGGAGGGTAACATGTTCACCGATTTTGAACAATGGGAGGACGATGTGTTCTGGCCGGCGGTTCGTGCGCGTTATGGCGCGGCGGGTGCGGTTGCGGAAACCGAGGACGCGCCGGGTAGCGATGGTCTGAACATCCACTTTAGCAGCCCGCGTAGCAGCACCCTGCGTCAGGACGTGCGTGAAGCGACCGTGGTTGGTGAAGCGCTGCTGACCGCGCCGGATGCGCCGCCGAAGAAACACATTGAAGTTCAACTGCCGGACGGCGCGACCTACAAAGTGGGTGATTATCTGGCGGTGCTGCCGGTTAACAGCAAGGAGAGCATTGGTCGTGTTATGCGTAAATTCCAGCTGAGCTGGGACAGCCACGTGACCATCGCGAGCGATCGTTGGACCGCGCTGCCGACCGGTACCCCGGTGCCGGCGTACGACGTTCTGGGTAGCTATGTGGAGCTGAGCCAACCGGCGACCAAACGTGGTATCCTGCGTCTGGCGGATGCGGCGGAAGATGAGGCGACCAAGGCGGAACTGCAAAAACTGGCGGGTGATCTGTACACCAGCGAGATTAGCCTGAAACGTGCGAGCGTTCTGGACCTGCTGGATCGTTTCCCGAGCATCAGCCTGCCGTTCGGTACCTTTCTGAGCCTGCTGCCGCCGATTCGTCCGCGTCAATACAGCATCAGCAGCAGCCCGCTGAACGACCCGAGCCGTGCGACCCTGACCTATAGCCTGCTGGATAGCCCGAGCCTGGCGAACCCGAGCCGTCGTTTCGTGGGCGTTGCGACCAGCTACCTGAGCAGCCTGGTTCGTGGTGACAAGCTGCTGGTGAGCGTTCGTCCGACCCACACCGCGTTTCGTCTGCCGGACGAAGATAAAATGGGTGAAACCGCGATCATTTGCGTGGGTGCGGGTAGCGGTCTGGCGCCGTTCCGTGGTTTTATCCAGGAACGTGCGGCGCTGCTGGCGAAAGGTACCCAACTGGCGGCGGCGCTGCTGTTCTACGGTTGCCGTAGCCCGGAGAAGGACGATCTGTATCGTGACGAATTCGATAAATGGCAAGAGAGCGGTGCGGTGGATGTTCGTCGTGCGTTTAGCCGTGTTGATAGCGACGATACCGAGGCGCGTGGTTGCCGTCACGTTCAGGACCGTCTGTGGCACGATCGTGAAGAGGTGAAGGCGCTGTGGGACCGTGGCGCGCGTGTGTACGTTTGCGGTAGCCGTCAAGTGGGCGAAGGTGTTAAAACCGCGATGGGCCGTATCGTGCTGGGTGAAGAGGACGCGGAGGATGCGATCAGCAAGTGGTATGAAACCGTGCGTAATGACCGTTATGCGACCGATGTGTTCGACTAA
配列番号5-Candida antarctica由来のリパーゼBのアミノ酸配列
MKLLSLTGVAGVLATCVAATPLVKRLPSGSDPAFSQPKSVLDAGLTCQGASPSSVSKPILLVPGTGTTGPQSFDSNWIPLSTQLGYTPCWISPPPFMLNDTQVNTEYMVNAITALYAGSGNNKLPVLTWSQGGLVAQWGLTFFPSIRSKVDRLMAFAPDYKGTVLAGPLDALAVSAPSVWQQTTGSALTTALRNAGGLTQIVPTTNLYSATDEIVQPQVSNSPLDSSYLFNGKNVQAQAVCGPLFVIDHAGSLTSQFSYVVGRSALRSTTGQARSADYGITDCNPLPANDLTPEQKVAAAALLAPAAAAIVAGPKQNCEPDLMPYARPFAVGKRTCSGIVTP

Claims (70)

  1. ラクトンを生成するための方法であって、前記方法が、
    (i)1つ以上の脂肪酸、シトクロムP450ヒドロキシラーゼ、及びNADPHを含む第1の反応混合物を調製することと;
    (ii)前記第1の反応混合物を十分な時間インキュベートして、ω-1ヒドロキシル脂肪酸、ω-2ヒドロキシル脂肪酸、ω-3ヒドロキシル脂肪酸、及びそれらの組み合わせから選択されるヒドロキシル脂肪酸を生成することと;
    (iii)ステップ(ii)で生成された前記ヒドロキシル脂肪酸及びリパーゼを含む第2の反応混合物を調製することと;
    (iv)前記ラクトンを生成するのに十分な時間、前記第2の反応混合物をインキュベートすることと、
    を含む、前記方法。
  2. ステップ(ii)が、前記第1の反応混合物から前記ヒドロキシル脂肪酸を単離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記シトクロムP450ヒドロキシラーゼが、配列番号1または配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記シトクロムP450ヒドロキシラーゼが、配列番号1または配列番号3のアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記リパーゼがCandida antarctica由来のリパーゼBである、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記リパーゼが、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記リパーゼが配列番号5のアミノ酸配列を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記リパーゼが固体支持体上に固定化されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第2の反応混合物が溶媒をさらに含み、任意選択で前記溶媒がトルエンまたはジクロロエタンである、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記第2の反応混合物中の前記ヒドロキシル脂肪酸が0.02~0.1Mの総濃度であり、任意選択で前記ヒドロキシル脂肪酸が0.025~0.5Mの総濃度である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第2の反応混合物中の前記リパーゼが20~150g/Lの濃度であり、任意選択で前記リパーゼが50~100g/Lの濃度である、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ステップ(iv)が前記ラクトンを単離することをさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、12~28個の炭素原子を含む直鎖脂肪酸を含み、任意選択で、ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、15、16、17、18、または20個の炭素原子を含む直鎖脂肪酸を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が飽和脂肪酸を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が不飽和脂肪酸を含み、任意選択で、前記不飽和脂肪酸が少なくとも1つの二重結合を含み、任意選択で、前記不飽和脂肪酸が少なくとも1つのZ二重結合を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  16. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、以下からなる群から選択される、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法:
    Figure 2024509930000255
    Figure 2024509930000256
    Figure 2024509930000257
    及びそれらの組み合わせ。
  17. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、以下からなる群から選択される、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法:
    Figure 2024509930000258
    及びそれらの組み合わせ。
  18. 前記ラクトンが、次式の1つ以上の化合物を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法:
    Figure 2024509930000259
    (式中、
    Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
    それぞれの
    Figure 2024509930000260
    は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
    kは6~30の整数である(両端を含む))。
  19. 前記ラクトンが、次式の1つ以上の化合物を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法:
    Figure 2024509930000261
    (式中、
    Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
    それぞれの
    Figure 2024509930000262
    は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
    nは6~20の整数である(両端を含む))。
  20. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000263
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000264
    及びそれらの組み合わせを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  21. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000265
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000266
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  22. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000267
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000268
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  23. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000269
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000270
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  24. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000271
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000272
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  25. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000273
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000274
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  26. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000275
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000276
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  27. ステップ(i)の前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000277
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000278
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  28. ステップ(i)の前記第1の反応混合物中で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000279
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000280
    を含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  29. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000281
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000282
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  30. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000283
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000284
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  31. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000285
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000286
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  32. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000287
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000288
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  33. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000289
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000290
    を含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  34. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000291
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000292
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  35. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000293
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000294
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  36. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000295
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000296
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  37. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000297
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000298
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  38. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000299
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000300
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  39. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000301
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000302
    及びそれらの組み合わせを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  40. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000303
    で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000304
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  41. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000305
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000306
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  42. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000307
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000308
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  43. ステップ(i)の前記第1の反応混合物で基質として使用される前記1つ以上の脂肪酸が、
    Figure 2024509930000309
    を含み、ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが、
    Figure 2024509930000310
    及びそれらの組み合わせを含む、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記第1の反応混合物がインビトロにある、請求項1~43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 前記第1の反応混合物が細胞ベースの反応混合物である、請求項1~44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記細胞ベースの反応混合物が、酵母、植物、藻類、真菌、及び細菌からなる群から選択される細胞を含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記細胞ベースの反応混合物が、Escherichia;Salmonella;Bacillus;Acinetobacter;Corynebacterium;Methylosinus;Methylomonas;Rhodococcus;Pseudomonas;Rhodobacter;Synechocystis;Brevibacteria;Microbacterium;Arthrobacter;Citrobacter;Escherichia;Klebsiella;Pantoea;Salmonella;Corynebacterium;及びClostridiumからなる群から選択される属の細菌細胞を含み、任意選択で、前記細胞ベースの反応混合物が、E.coli細胞を含む、請求項45に記載の方法。
  48. 前記胞ベースの反応混合物が、Saccharomyces;Zygosaccharomyces;Kluyveromyces;Candida;Streptomyces;Hansenula;Debaryomyces;Mucor;Pichia;Torulopsis;Aspergillus;及びArthrobotlysからなる群から選択される属の真菌を含む、請求項45に記載の方法。
  49. ステップ(iv)で生成される前記ラクトンが少なくとも70%の純度を有する、請求項1~48のいずれか1項に記載の方法。
  50. ステップ(iv)で生成される前記ラクトンがムスクノートを有する、請求項1~49のいずれか1項に記載の方法。
  51. 次式のラクトン:
    Figure 2024509930000311
    (式中、
    Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
    それぞれの
    Figure 2024509930000312
    は、原子価が許す限り、独立して単結合、E二重結合、Z二重結合、または三重結合であり;
    kは6~30の整数である(両端を含む)が;
    ただし、前記ラクトンが次の式のものではないという条件である:
    Figure 2024509930000313
    Figure 2024509930000314
  52. 前記ラクトンが次式のものである請求項51に記載のラクトン:
    Figure 2024509930000315
    (式中、
    Rはメチル、エチル、またはn-プロピルであり;
    それぞれの
    Figure 2024509930000316
    は、原子価が許す限り、独立して単結合またはZ二重結合であり、0、1、2、または4個の
    Figure 2024509930000317
    が、Z二重結合であり;
    mは4~11の整数である(両端を含む)が;
    ただし、前記ラクトンが次の式のものではないという条件である:
    Figure 2024509930000318
  53. それぞれの
    Figure 2024509930000319
    が単結合である、請求項18~19のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52のいずれか1項に記載のラクトン。
  54. 1つの
    Figure 2024509930000320
    がEまたはZ二重結合であり、残りの
    Figure 2024509930000321
    が単結合である、請求項18~19のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52のいずれか1項に記載のラクトン。
  55. 2つの
    Figure 2024509930000322
    が独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
    Figure 2024509930000323
    が単結合である、請求項18~19のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52のいずれか1項に記載のラクトン。
  56. 3つの
    Figure 2024509930000324
    が独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
    Figure 2024509930000325
    が単結合である、請求項18~19のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52のいずれか1項に記載のラクトン。
  57. 4つの
    Figure 2024509930000326
    が独立してEまたはZ二重結合であり、残りの
    Figure 2024509930000327
    が単結合である、請求項18~19のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52のいずれか1項に記載のラクトン。
  58. それぞれの二重結合が、存在する場合には、Z二重結合である、請求項18~19及び54~57のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52及び54~57のいずれか1項に記載のラクトン。
  59. それぞれの二重結合が、存在する場合には、E二重結合である、請求項18~19及び54~57のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52及び54~57のいずれか1項に記載のラクトン。
  60. 前記ラクトンがC=C=C、C=C≡C、及びC≡C=Cのいずれも含まない、請求項18~19及び54~59のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~52及び54~59のいずれか1項に記載のラクトン。
  61. kが8、9、10、11、12、13、または15である、請求項18~19及び53~60のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~60のいずれか1項に記載のラクトン。
  62. 前記ラクトンが次式のものである、請求項1~61のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~60のいずれか1項に記載のラクトン:
    Figure 2024509930000328
  63. 前記ラクトンが次式のものである、請求項1~61のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~60のいずれか1項に記載のラクトン:
    Figure 2024509930000329
    Figure 2024509930000330
  64. 前記ラクトンが次式のものである、請求項1~61のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~60のいずれか1項に記載のラクトン:
    Figure 2024509930000331
  65. 前記キラル炭素原子がS配置である、請求項18~64のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~64のいずれか1項に記載のラクトン。
  66. 前記キラル炭素原子がR配置である、請求項18~63のいずれか1項に記載の方法、または請求項51~64のいずれか1項に記載のラクトン。
  67. 請求項51~66のいずれか1項に記載のうちの2つ以上のラクトンの混合物。
  68. 請求項51~66のいずれか1項に記載のラクトンまたは請求項67に記載の混合物を含む組成物。
  69. 化粧品として許容される賦形剤をさらに含む、請求項68に記載の組成物。
  70. 請求項1~66のいずれか1項に記載の方法により生成されるラクトン。
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