JP2024508497A - 医薬組成物、その製造方法及び使用 - Google Patents

医薬組成物、その製造方法及び使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、医薬組成物、その製造方法及び使用に関するものであり、医薬組成物は、活性成分としてのスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む。前記スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩のD90は、40.3μm~79.6μmの範囲内にある。前記医薬組成物の含量均一性が高く且つ溶出速度が早く、生体内におけるバイオアベイラビリティが高く、癌の治療に用いられる。【選択図】図2

Description

本出願は、2021年7月5日に中国国家知識産権局に出願した、出願番号が202110757316.5であり、発明名称が「スピロ環アリールリン酸化物の医薬組成物及びその製造方法」である中国特許出願、及び2022年6月13日に中国国家知識産権局に出願した、出願番号が202210660192.3であり、発明名称が「医薬組成物、その製造方法及び使用」である中国特許出願の優先権を主張して、これらの全体が引用によって本願に組み込まれている。
<技術分野>
本発明は、医薬品化学の分野に属し、医薬組成物、その製造方法及び使用に関する。
スピロ環アリールリン酸化物は、下記式で示される構造を有し、化学名が(2-((5-クロロ-2-((2-メトキシ-4-(9-メチル-3、9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカ-3-イル)フェニル)アミノ)ビリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ジメチルホスフィンオキシドであり、分子量が569.08である。スピロ環アリールリン酸化物は、高度に選択的な未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の阻害剤である。分子レベルでは、主なキナーゼ標的であるALK野生型、ALK突然変異型(ALKL1196M、ALKC1156Y)及びEGFR突然変異型EGFRT790M/L858R酵素活性に対するその阻害効果が測定された。スピロ環アリールリン酸化物は、4つの主なキナーゼ標的に対する阻害活性がAP26113の阻害活性と同等またはわずかに優れている。EGFR野生型を除く他の関連するセリン、トレオニン及びチロシンプロテアーゼについては、検出可能な濃度範囲においてスピロ環アリールリン酸化物の阻害活性が低く、高いキナーゼ選択性を示している。作用機序及び前臨床試験の結果によれば、スピロ環アリールリン酸化物は、クリゾチニブの治療後に疾病が進行してしまう、又はクリゾチニブに耐えられないALK陽性の非小細胞肺癌の患者、又はALK阻害剤を使用したことがないALK陽性の非小細胞肺癌の患者の治療に応用できる。
Figure 2024508497000002
スピロ環アリールリン酸化物は、白色またはオフホワイトの粉末であり、ほとんど吸湿性がないものであり、ジクロロメタンに対して溶解しやすく、エタノールに対してわずかに溶解し、水、エタノール又はアセトニトリルに対してわずかに溶解し、1mol/L水酸化ナトリウム溶液に対してほとんどほとんど溶けないか、溶けない。しかし、スピロ環アリールリン酸化物は、1mol/Lの塩酸溶液に対して溶解しやすく、溶解度が高い化合物である。一方、薬物の溶解性は、当該薬物を含む組成物の溶出速度に直接的に影響し、さらに当該医薬組成物のバイオアベイラビリティに影響を与える。そのため、スピロ環アリールリン酸化物を含む医薬組成物の塩酸以外の溶媒への溶出速度をどのように高めるかが緊急の課題となっている。
当分野では、一般的な薬物の粒子径の大きさが薬物の溶出挙動に顕著な影響を及ぼさないことが知られている。しかし、本発明者は、スピロ環アリールリン酸化物の粒子径の大きさが薬物の生体外での溶出に対して顕著な影響を与えるものの、粒子径が大きすぎたり小さすぎたりすると、スピロ環アリールリン酸化物の溶出が低下することを発見した。スピロ環アリールリン酸化物の粒子径を所定の範囲に制御することにより、薬物の溶出が要求に合致することを保証することができる。従って、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩の溶出速度を高めるためには、その粒子径の範囲を適切に制御することが必要であり、それにより、スピロ環アリールリン酸化物を含む製剤におけるスピロ環アリールリン酸化物の溶出速度を効果的に制御し、スピロ環アリールリン酸化物の生体内におけるバイオアベイラビリティをさらに高めることができる。
これに鑑みて、本発明は、医薬組成物、その製造方法及び使用を提供することを目的とする。本発明は、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩の粒子径を特定の範囲にすることにより、医薬組成物の溶出速度を高めて、さらにバイオアベイラビリティを高めることができる。
本発明の第1の態様は、D90が40.3μm~79.6μmの範囲内にあることを満たす粒子径分布を有するスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩を提供し、スピロ環アリールリン酸化物は、以下の構造を有する。
Figure 2024508497000003
本発明の第2の態様は、D50が13.0μm~23.8μmの範囲内にあることを満たす粒子径分布を有するスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩を提供し、又は、D50が13.0μm~18.2μmの範囲内にあることを満たす粒子径分布を有するスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明の第3の態様は、特定の粒子径のスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供し、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩が活性成分として使用され、前記特定の粒子径は、D90が40.3μm~79.6μmの範囲内にあることを満たし、スピロ環アリールリン酸化物は以下の構造を有する。
Figure 2024508497000004
本発明のいくつかの態様において、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩のD50は、13.0μm~23.8μmの範囲内にある。
本発明のいくつかの態様において、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩のD50は、13.0μm~18.2μmの範囲内にある。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物におけるスピロ環アリールリン酸化物の結晶形は結晶形Aである。
いくつかの好ましい態様において、本発明の医薬組成物におけるスピロ環アリールリン酸化物の結晶形Aは、Cu-Kα線を使用した2θ角で示されるX線粉末回折において、8.5±0.20°、10.1±0.20°、12.1±0.20°、14.6±0.20°、17.7±0.20°、18.7±0.20°、20.4±0.20°、21.2±0.20°に特徴的なピークを有する。
いくつかの好ましい態様において、本発明の医薬組成物におけるスピロ環アリールリン酸化物の結晶形Aは、Cu-Kα線を使用した2θ角で示されるX線粉末回折において、8.5±0.20°、9.3±0.20°、10.1±0.20°、12.1±0.20°、13.7±0.20°、14.6±0.20°、15.7±0.20°、16.5±0.20°、17.7±0.20°、18.7±0.20°、20.0±0.20°、20.4±0.20°、21.2±0.20°、23.6±0.20°、25.1±0.20°、25.6±0.20°に特徴的なピークを有する。
いくつかのより好ましい態様において、本発明の医薬組成物におけるスピロ環アリールリン酸化物の結晶形Aは、実質的に図4に示されるX線粉末回折パターンを有する。
いくつかの実施形態において、薬学的に許容される担体は、充填剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤及び滑沢剤を含む。
いくつかの好ましい態様において、前記充填剤は、デンプン、マンニトール、ソルビトール、微結晶セルロース、ラクトース、アルファ化デンプン、および、無機塩からなる群から選択される1種以上であるが、微結晶セルロース及びアルファ化デンプンの組成物が好ましい。上記の無機塩は、硫酸カルシウム(結晶水を2分子含有する)、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウムなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
いくつかの好ましい態様において、前記崩壊剤は、乾燥デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、および、クロスカルメロースナトリウムからなる群から選択される1種以上であるが、カルボキシメチルスターチナトリウムが好ましい。
いくつかの好ましい態様において、前記結合剤は、蒸留水、エタノール、デンプンスラリー(starch slurry)、粉糖とシロップ(powdered sugar and syrup)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、および、カルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される1種以上であるが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
いくつかの好ましい態様において、前記流動化剤は、微粉末シリカゲル(micropowdered silica gel)、および、タルカムパウダーからなる群から選択される1種以上であるが、微粉末シリカゲルが好ましい。
いくつかの好ましい態様において、前記滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、硬化植物油、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸マグネシウム、および、フマル酸ステアリルナトリウムからなる群から選択される1種以上であるが、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。
いくつかの実施形態において、本発明の特定の粒子径のスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩の医薬組成物は経口投与製剤であり、経口投与により消化管から吸収される。
いくつかの好ましい態様において、本発明の医薬組成物は、錠剤の形態である。
いくつかの好ましい態様において、本発明の医薬組成物は、フィルムコーティングされた錠剤である。
いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物については、前記スピロ環アリールリン酸化物又はその医薬的に許容される塩の組成物に占める割合が重量比で1.0%~50.0%である。
いくつかの好ましい形態において、本発明の医薬組成物については、各成分は、重量百分率で、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩が1%~50%であり、充填剤が1%~90%であり、崩壊剤が1%~10%であり、流動化剤が0.1%~1%であり、滑沢剤が0.5%~5%である。
いくつかのより好ましい態様において、本発明の医薬組成物については、各成分は、重量百分率で、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩が5.0%であり、微結晶セルロースが26.0%であり、アルファ化デンプンが59.5%であり、カルボキシメチルスターチナトリウムが5%であり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが3.0%であり、微粉末シリカゲルが0.5%であり、ステアリン酸マグネシウムが1%である。
本発明の第4の形態は、
1)スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩と、添加剤の一部として充填剤、結合剤及び崩壊剤を含む内添加剤(internal excipients)とを十分に混合した後、造粒するステップと、
2)添加剤の他の部分として充填剤、崩壊剤及び滑沢剤を含む後末添加剤を添加した後、十分に混合するステップと、
3)打錠してコーティングするステップと、を含む、
上記のいずれかの形態における医薬組成物の製造方法を提供する。
本発明のいくつかの態様において、有効量のスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、希釈剤と、賦形剤とを含有する医薬組成物を提供する。医薬組成物は、経口投与、非経口投与及び経直腸投与などの特定の投与経路用に製剤化することができる。経口投与は、経口投与、舌下投与、頬側投与を含むが、これらに限定されない。経口投与は、錠剤(フィルムコーティングされた錠剤)、カプセル(持続的放出又は定時的放出の製剤を含む)、丸剤、粉末剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液(ナノ懸濁液、マイクロ懸濁液、スプレー乾燥分散剤を含む)、シロップ剤又はエマルション剤を介して行われてもよいが、これらに限定されない。非経口投与は、注射、注入、及び経鼻または他の局所投与を含んでもよいが、これらに限定されない。具体的に、非経口投与は、皮下、静脈内、筋肉内又は胸骨内の注射;注入技術、例えば、滅菌注射可能な水溶液又は非水溶液又は懸濁液;鼻腔内投与、例えば、吸入スプレーによる鼻粘膜への投与;局所投与、例えばクリーム又は軟膏の形による投与;を介して行われてもよいが、これらに限定されない。経直腸投与は、例えば、座薬の形による投与する。上記の投与方式は、単独で投与することができるが、通常は、選択された投与経路と標準的な薬務に基づいて選択された薬学的担体と共に投与される。
本発明の第5の形態は、癌を治療するための、上記のいずれかの形態における医薬組成物又は上記のいずれかの形態における方法により製造された医薬組成物の使用を提供する。上記の癌は、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、結腸直腸癌、乳癌、膵臓癌、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、黒色腫、白血病、胃癌、子宮内膜癌、肺癌、肝細胞癌、胃癌、消化管間質腫瘍(GIST)、急性骨髄性白血病(AML)、胆管癌、腎臓癌、甲状腺癌、未分化大細胞リンパ腫、中皮腫、多発性骨髄腫、黒色腫を含む。
いくつかの態様において、上記の癌は、非小細胞肺癌である。
いくつかの態様において、上記の使用は、クリゾチニブの治療後に疾病が進行してしまう又はクリゾチニブに耐えられないALK陽性の非小細胞肺癌の患者への使用である。
いくつかの態様において、上記の使用は、ALK阻害剤を使用したことがないALK陽性の非小細胞肺癌の患者への使用である。
本発明の第6の形態は、治療有効量の上記のいずれかの形態における医薬組成物を患者に投与することを含む、癌を治療する方法を提供する。上記の癌は、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、結腸直腸癌、乳癌、膵臓癌、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、黒色腫、白血病、胃癌、子宮内膜癌、肺癌、肝細胞癌、胃癌、消化管間質腫瘍、急性骨髄性白血病、胆管癌、腎臓癌、甲状腺癌、未分化大細胞リンパ腫、中皮腫、多発性骨髄腫、黒色腫を含む。
いくつかの態様において、上記の癌は、非小細胞肺癌である。
いくつかの態様において、上記の方法は、クリゾチニブの治療後に疾病が進行してしまう又はクリゾチニブに耐えられないALK陽性の非小細胞肺癌の患者に用いられる。
いくつかの態様において、上記の方法は、ALK阻害剤を使用したことがないALK陽性の非小細胞肺癌の患者に用いられる。
本発明において、D50とは、小径側から測定した、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩の累積体積の分布百分率が50%となるときの粒径を意味する。D90とは、小粒子径から測定した、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩の累積体積の分布百分率が90%となるときの粒径を意味する。
有益な技術効果:
本発明は、特定の粒子径範囲を有するスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。本発明によれば、医薬組成物の溶出速度を高め、バイオアベイラビリティを高めることができる。
特に断りのない限り、本明細書で用いられる下記の用語及び短句は下記の意味を有する。特定の用語又は短句は、特別に定義されていない場合に、不確定又は不明瞭であるとみなされるべきではなく、一般的な意味に従って理解すべきである。
「薬学的に許容される」という用語は、合理的な医学的判断範囲において、ヒト及び動物の組織と接触して使用することに適し、過度の毒性、刺激、アレルギー反応又は他の問題や合併症がなく、合理的な効果/リスク比を備えている化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物と比較的毒性のない酸又は塩基から製造される誘導体を指す。これらの塩は、化合物の合成、分離、精製中に製造されてもよく、又は精製化合物の遊離形態を適切な酸又は塩基と反応させることによって単独で製造されてもよい。化合物が比較的酸性の官能基を含む場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物又は有機アミンと反応させて塩基付加塩が得られ、前記塩基付加塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属とアルカリ土類金属によるカチオンと、非毒性のアンモニウム、第4級アンモニウムおよびアミンカチオンとを含む。前記毒性のアンモニウム、第4級アンモニウムおよびアミンカチオンは、具体的に、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含むが、これらに限定されない。前記塩基付加塩は、アルギニン塩、グルコン酸塩、ガラクツロン酸塩などのアミノ酸の塩も含む。化合物が比較的塩基性の官能基を含む場合、有機酸又は無機酸と反応させて、無機酸塩又は有機酸塩を含む酸付加塩が得られる。無機酸塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ヨウ化水素酸塩、臭化水素酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩である。前記有機酸塩は、酢酸塩、プロピオン酸塩、オクタン酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ナフトエ酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などを含む。
「薬学的に許容される担体」という用語は、当分野で一般的に許容される、生物活性薬剤を動物、特に哺乳動物に送達するための媒体を指し、投与方法及び剤形の性質に応じて、例えば、添加剤、賦形剤又は賦形物、例えば、充填剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、希釈剤、保存剤、流動調整剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味料、矯味剤、着香剤、抗菌剤、抗真菌剤、潤滑剤及び分散剤を含む。薬学的に許容される担体は、当業者の認識範囲内で多くの要因によって処方される。前記要因は、製造された活性薬剤の種類と性質、当該薬剤を含む組成物が投与される対象、組成物の意図される投与経路、及び意図される標的治療適応症を含むが、これらに限定されない。薬学的に許容される担体は、水性媒体と非水性媒体との両方及び複数種の固体と半固体剤形を含む。このような担体は、活性薬剤に加えて、異なる成分と添加剤を多く含み、そのような追加の成分が種々の理由(例えば、活性剤の安定化、結合剤など)で処方に含まれることは、当業者にとってよく知られているものである。「賦形剤」という用語は、通常、効果的な医薬組成物製剤化するために必要な担体、希釈剤及び/又は媒体を指す。
「治療有効量」という用語は、任意の医学的治療に適用できる合理的な効果/リスク比で障害を治療するのに十分な本発明の医薬組成物の量を指す。しかし、本発明組成物の1日総投与量は、確実な医学的判断範囲内で主治医により決定されなければならないことを認識すべきである。いずれの特定の患者にとって、具体的な治療有効量のレベルは、様々な要因によって決定されなければならず、前記要因は、治療される障害及び当該障害の重症度と、使用される具体的な化合物の活性と、使用される具体的な組成物と、患者の年齢、体重、一般的な健康状況、性別及び食事と、使用される具体的な化合物の投与時間、投与経路及び排泄率と、治療の持続時間と、使用される具体的な化合物と併用して、又は同時に使用される医薬と、医療分野でよく知られている類似の要因とを含む。
以下、本発明の実施例及び従来技術の技術的解決策をより明確に説明するために、実施例及び従来技術で必要とされる図面を簡単に説明する。明らかなことに、以下に説明される図面は本発明のいくつかの実施形態にすぎず、当業者は、創造的な労働なしに、依然としてこれらの図面から他の図面得ることができる。
図1は、溶解度試験において、表2のサンプル1~サンプル8の懸濁液中に残存する固体のスピロ環アリールリン酸化物のX線粉末回折パターンである。 図2は、pH6.8のリン酸塩緩衝液における実施例1~実施例4、比較例1~比較例4の溶出プロファイルの比較を示す図である。 図3は、精製水+0.5%ツイーン20(Tween20)における実施例1~実施例4、比較例1~比較例4の溶出プロファイルの比較を示す図である。 図4は、スピロ環アリールリン酸化物の結晶形AのX線粉末回折パターンである。
以下、本発明の目的、技術的解決策及び利点をより明らかにするために、図面を参照して実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。明らかなことに、説明される実施例は、全ての実施例ではなく、本発明のいくつかの実施形態にすぎない。本発明に記載の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働なしに得られた全ての他の実施例も、本発明の保護請求の範囲内にある。
本発明の実施例において、スピロ環アリールリン酸化物の結晶形が結晶形Aであり、当該原料は、既知であり、市場で入手可能であるか、当該技術分野で既知の方法を採用もしくはそれに準じて合成することができる。
スピロ環アリールリン酸化物の溶解度試験
pH値が異なる緩衝液におけるスピロ環アリールリン酸化物の溶解度を測定した。4mgの試料を9部秤量し、1.5mLのサンプルボトルに加えた後、それぞれ1mLの異なる溶媒(0.1mol/LのHCl、0.01mol/LのHCl、pH3.5の酢酸塩緩衝液、pH4.5の酢酸塩緩衝液、pH5.5のリン酸塩緩衝液、pH6.5のリン酸塩緩衝液、pH6.8のリン酸塩緩衝液、pH7.5のリン酸塩緩衝液、水)を加え、溶解の状況に応じて、原料化合物を連続的に加えて飽和溶液を形成した。磁気回転子を上記の飽和溶液に入れた後に、磁気攪拌機上に置き(温度37℃、光を避ける)、撹拌した。24時間撹拌した後に、サンプルを取って遠心分離し、下層に残存した固体サンプルに対してX線粉末回折(XRPD)測定を行った。上層のサンプルをフィルター膜で濾過し、濾過液の最終pH値を測定し、高速液体クロマトグラフ(HPLC)により当該化合物の飽和溶解度を測定した。測定結果を表1に示し、XRPD測定の結果を図1に示した。
Figure 2024508497000005
備考:表1における「溶けやすい」、「やや溶けやすい」、「やや溶けにくい」、「溶けにくい」、「極めて溶けにくい」とは、それぞれ、1gのスピロ環アリールリン酸化物が、それぞれ1ml~10ml未満、10ml~30ml未満、30ml~100ml未満、100ml~1000ml未満、1000ml~10000ml未満の溶媒に溶解することができることを意味し、「ほとんど溶けない」とは、1gのスピロ環アリールリン酸化物が10000mlの溶媒に完全に溶解することできないことを意味する。
表1から分かるように、pH値が異なる緩衝液におけるスピロ環アリールリン酸化物の溶解度の変化はpHと関連している。スピロ環アリールリン酸化物は、0.1mol/Lの塩酸溶液に対してやや溶けやすく、pH3.5の緩衝液、pH4.5の緩衝液に対して溶けやすく、0.01mol/Lの塩酸溶液、pH5.5の緩衝液及びpH6.8の緩衝液に対して溶けにくく、pH6.5の緩衝液に対してやや溶けにくく、pH7.5の緩衝液に対して極めて溶けにくく、水に対してほとんど溶けない。図1から分かるように、スピロ環アリールリン酸化物の結晶形は、溶媒が異なっても変化しなかった。
粒子径が異なるスピロ環アリールリン酸化物を含む医薬組成物の製造及びプロセス
粒子径が異なるスピロ環アリールリン酸化物を含む医薬組成物の含量均一性及び生体外での溶出速度を測定した。
Figure 2024508497000006
Figure 2024508497000007
実施例1~実施例4
製造プロセス:
表2のサンプル3~サンプル6である、粒子径が異なるスピロ環アリールリン酸化物をそれぞれ表3の処方及び以下の製造スデップに従って、異なる医薬組成物サンプル3A、サンプル4A、サンプル5A、サンプル6Aを得た。
粒子径が異なるスピロ環アリールリン酸化物、微結晶セルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、処方量の半分のカルボキシメチルスターチナトリウムを高せん断撹拌機(High shear mixer)に加え、5min混合し、精製水を加えて造粒し、8min撹拌した。
整粒機を用いて湿式整粒し、流動床で乾燥させて、整粒機を用いて篩分けした。
残ったカルボキシメチルスターチナトリウム及びシリカを篩分けした後に顆粒に加えて混合し、ステアリン酸マグネシウムを篩分けして混合し、打錠した。
比較例1~比較例4
スピロ環アリールリン酸化物を順次に表2に示すサンプル1、サンプル2、サンプル7及びサンプル8に置き換えた以外は、実施例1と同様に行った。
各実施例及び比較例の医薬組成物の含量均一性及び溶出速度の測定
1)含量均一性の検出
各実施例及び比較例の医薬組成物の含量均一性検出は、中国薬局方2015版「付録 XE含量均一性検査法」を参照し、その結果を表4に示した。
Figure 2024508497000008
含量均一性の結果から分かるように、原薬の粒子径が10μm以上200μm以下の範囲内にあると、医薬組成物の含量均一性がいずれも品質基準の要求を満たす。
2)溶出度検出
各実施例及び比較例の医薬組成物の溶出特性は、溶出度の測定法(中国薬局方2015年版四部0512)に従って測定した。具体的に、回転速度を50回転/minとし、37±0.5℃を維持し、医薬組成物の溶出プロファイルを考察した。溶出データを表5及び表6に示した。
Figure 2024508497000009
Figure 2024508497000010
表5及び図2の溶出結果から分かるように、pH6.8のリン酸塩緩衝液において、スピロ環アリールリン酸化物のD90が40.3μm~79.6μmの範囲内にあり、D50が13.0μm~23.8μmの範囲内にある場合、溶出結果は基本的に同じであり、有意な差がなかった。他の粒子径の溶出データと比較して、D90が40.3μm~79.6μmの範囲内にあり、D50が13.0μm~23.8μmの範囲内にあるスピロ環アリールリン酸化物は、医薬組成物中に最も速く溶出した。スピロ環アリールリン酸化物の原薬の粒子径D90が40.3μm未満、又はD50が13.0μm未満である場合、溶出が徐々に遅くなった。スピロ環アリールリン酸化物の原薬の粒子径D90が79.6μmを超える又はD50が23.8μmを超える場合、溶出も遅くなった。
表6及び図3の溶出結果から分かるように、精製水+0.5%ツイーン20の媒体において、スピロ環アリールリン酸化物のD90が11.6μm~79.6μmの範囲にあり、D50が5.4μm~23.8μmの範囲内にある場合、溶出が基本的に同じであった。原薬の粒子径D90が100μmを超え、D50が40μmを超える場合、溶出速度が低下した。表5及び表6を参照すると、スピロ環アリールリン酸化物のD90が40.3μm~79.6μmの範囲内にあり、D50が13.0μm~23.8μmの範囲内にある場合、pH6.8のリン酸塩緩衝液及び精製水+0.5%ツイーン20の媒体にいずれも良好な溶出特性を示した。
医薬組成物の安定性の考察
1)影響因子実験
本発明の実施例2で製造した医薬組成物を選択して使用し、光照射、高温(60℃又は40℃)、高湿(RH90%±5%又はRH75%±5%)のそれぞれの条件下でのサンプル中の総不純物の生成状況を考察した。総不純物(%)は、液体クロマトグラフにより測定されたサンプルと標準物質のピーク面積の比を計算することにより求められた。
Figure 2024508497000011
表の結果から分かるように、実施例2の医薬組成物の関連物質は、光照射及び高温条件下で、やや増加したが、その含有量が比較的低かった。高湿条件下で水分がかなり増えるが、関連物質が基本的に変化しなかった。これは、本願が提供する医薬組成物が高温、高湿条件下で良好な安定性を有することを示した。
2)加速安定性試験
比較例1、本発明の実施例1及び実施例2で製造した医薬組成物サンプル1A、サンプル3A、サンプル4Aを選択し使用し、それぞれ、40℃、RH75%の条件下でサンプル中の関連物質(単一不純物および総不純物)の生成状況を考察した。
Figure 2024508497000012
備考:表8における「/」は、対応するパラメータがないことを示した。
サンプル1A(乾燥剤あり)、サンプル3A(乾燥剤あり)、サンプル4A(乾燥剤あり)はすべて、製品の安定性放置中に乾燥剤を追加するが、安定性が基本的に同じであり、関連物質の増加傾向も基本的に同じであった。サンプル1A(乾燥剤なし)の放置中に乾燥剤を添加せず、関連物質が0日目には比較的多かったものの、その後の変化は顕著ではなかった。乾燥剤を加えた場合及び乾燥剤を加えなかった場合のサンプル1Aの安定性データを比較すると、放置中に乾燥剤を加えた場合の総不純物の含有量が明らかに低下した。
臨床試験
1)処方
Figure 2024508497000013
2)医薬組成物サンプル9A及び10Aの製造プロセスを実施例1に示した。
3)サンプル9A及びサンプル10Aを取り、以下の用量に従って臨床試験を行い、データを表9に示した。
Figure 2024508497000014
臨床データの分析から分かるように、投与用量が60mgから120mgに増加すると、AUC0~∞が基本的にリニア的に増加し、用量が60mgから90mgに1.5倍増加すると、AUC0~∞の増加が1.5倍未満であり、相対的に言えば、60mgの投与用量の生体内におけるバイオアベイラビリティはわずかに高かった。一方、60mg~120mgの用量のバイオアベイラビリティの差は大きくなく、統計学的に有意差がなかった。一方、180mg用量群のバイオアベイラビリティは、120mg用量群よりも低いので、生体内におけるバイオアベイラビリティが投与用量の増加に伴って増加しないことを示した。
本発明の方法については、好適な実施例を通じて説明されている。関係者が本発明の内容、精神及び範囲内で本明細書に記載の方法及び使用を変化又は適切な変更や組み合わせを行うことで、本発明を実現及び応用することができることは明らかである。特に、具体的な実施形態を例示して説明したが、すべての類似な置換及び変更は、当業者にとって明らかなことであり、これらはすべて本発明に含まれるとみなされる。

Claims (25)

  1. 活性成分としてのスピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含み、
    前記スピロ環アリールリン酸化物は、下記式で示される構造を有し、且つ、
    Figure 2024508497000015
    前記スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩のD90は、40.3μm~79.6μmの範囲内にある、医薬組成物。
  2. 前記スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩のD50は、13.0μm~23.8μmの範囲内にある、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩のD50は、13.0μm~18.2μmの範囲内にある、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 前記スピロ環アリールリン酸化物の結晶形は、結晶形Aである、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  5. 前記薬学的に許容される担体は、充填剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤及び滑沢剤を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 前記充填剤は、デンプン、マンニトール、ソルビトール、微結晶セルロース、ラクトース、アルファ化デンプン、および、無機塩からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記充填剤は、微結晶セルロース及びアルファ化デンプンの組成物を含むことを特徴とする、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 前記崩壊剤は、乾燥デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、および、クロスカルメロースナトリウムからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。
  9. 前記崩壊剤は、カルボキシメチルスターチナトリウムを含むことを特徴とする、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 前記結合剤は、蒸留水、エタノール、デンプンスラリー、粉糖とシロップ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、および、カルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。
  11. 前記結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むことを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記流動化剤は、微粉末シリカゲル、および、タルカムパウダーからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。
  13. 前記流動化剤は、微粉末シリカゲルを含むことを特徴とする、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、硬化植物油、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸マグネシウム、および、フマル酸ステアリルナトリウムからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。
  15. 前記滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムを含むことを特徴とする、請求項に14記載の医薬組成物。
  16. 前記医薬組成物は、錠剤の形態であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  17. 前記医薬組成物は、フィルムコーティングされた錠剤であることを特徴とする、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 各成分は、重量百分率で、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩が1%~50%であり、充填剤が1%~90%であり、崩壊剤が1%~10%であり、流動化剤が0.1~1%であり、滑沢剤が0.5%~5%であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  19. 各成分は、重量百分率で、スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩が5.0%であり、微結晶セルロースが26.0%であり、アルファ化デンプンが59.5%であり、カルボキシメチルスターチナトリウムが5%であり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが3.0%であり、微粉末シリカゲルが0.5%であり、ステアリン酸マグネシウムが1%であることを特徴とする、請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 1)スピロ環アリールリン酸化物又はその薬学的に許容される塩と、添加剤の一部として充填剤、結合剤及び崩壊剤を含む内添加剤とを十分に混合した後、造粒するステップと、
    2)添加剤の他の部分として充填剤、崩壊剤及び滑沢剤を含む後末添加剤を添加した後、十分に混合するステップと、
    3)打錠してコーティングするステップと、を含む、
    請求項1に記載の医薬組成物を製造する方法。
  21. 癌を治療するための、請求項1~19のいずれか1項に記載の医薬組成物又は請求項20に記載の方法により製造された医薬組成物の使用。
  22. 前記癌は、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、結腸直腸癌、乳癌、膵臓癌、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、黒色腫、白血病、胃癌、子宮内膜癌、肺癌、肝細胞癌、胃癌、消化管間質腫瘍、急性骨髄性白血病、胆管癌、腎臓癌、甲状腺癌、未分化大細胞リンパ腫、中皮腫、多発性骨髄腫、黒色腫を含む、請求項21に記載の使用。
  23. 前記癌は、非小細胞肺癌である、請求項22に記載の使用。
  24. 治療有効量の請求項1~19のいずれか1項に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、癌を治療する方法であって、前記癌は、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、結腸直腸癌、乳癌、膵臓癌、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、黒色腫、白血病、胃癌、子宮内膜癌、肺癌、肝細胞癌、胃癌、消化管間質腫瘍、急性骨髄性白血病、胆管癌、腎臓癌、甲状腺癌、未分化大細胞リンパ腫、中皮腫、多発性骨髄腫、黒色腫を含む、癌を治療する方法。
  25. 前記癌は、非小細胞肺癌である、請求項24に記載の方法。
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