JP2024506782A - 在宅で浮腫を測定するためのシステムおよび方法、ならびにそれと共に使用するための測定パターン - Google Patents

Abstract

在宅で浮腫を測定するためのシステムおよび方法、ならびにそれと共に使用するための測定パターンが提供される。本システムは、撮像デバイス、プロセッサ、メモリ、およびワイヤレス送信機を有するコンピューティングシステムを含む。コンピューティングシステムは、患者の浮腫データをキャプチャし、データを遠隔の医師に送信するように構成される。パターンは、患者の皮膚の一部分の上に配置することができる可撓性シート基板に組み込まれ得る。可撓性シート基板を患者に押し込むことによって、陥凹が形成され、パターンが歪む。撮像デバイスは、陥凹および歪んだパターンの画像をキャプチャする。コンピューティングシステムは、画像を処理し、パターンの歪みに基づいて陥凹の深さを決定する。【選択図】図１Ａ

Description

関連出願の相互参照

[0001] 本願は、２０２１年２月２２日に出願された米国仮特許出願第６３／１５１，９５２号の優先権を主張するものであり、該出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。

[0002] 本発明は、浮腫の測定に関する。また本発明は、浮腫の遠隔モニタリングに関する。

[0003] 抹消性浮腫とは、足、手、足首、ふくらはぎ、手首、および腕などの身体の四肢の１つまたは複数における結合組織および／または漿膜腔に漿液の異常な浸潤および過剰な蓄積がある現象である。抹消性浮腫は良性であることもあり、特定の状況では自然に治る場合がある。しかしながら、それはまた、鬱血性心不全（ＣＨＦ）、肝疾患、腎疾患、リンパ浮腫、低アルブミン血症、および慢性静脈不全などの様々な疾患の徴候である場合もある。例えば、ＣＨＦでは、四肢（例えば、下肢）に浮腫があることが、疾患があるかについての有益な診断マーカとなる場合がある。さらに、浮腫の状態の進行を経時的にモニタリングし、疾患の進行に関連付けることができる。

[0004] 浮腫の評価のために最も広く使用されている臨床的方法は、「圧痕（pitting）」法としても知られている指で行う操作である。この評価は、患者の骨表面付近の皮膚を押し、圧痕の程度を定性的に評価することによって達成される。圧痕とは、浮腫部位から圧力がなくなった後に残る腫脹組織のくぼみである。浮腫により生じる組織組成の変化に起因して、組織に対してパテ様粘稠度が存在する可能性があり、組織は、くぼんだ位置に数秒間留まってからその元の形状に戻ることができる。検査を行う個人（医師または他の医療提供者）は、くぼみの深さ、付近の骨に到達するのにどのくらいの力が必要か、組織が元の状態に戻るのにどのくらいの時間がかかるか、および皮膚質のうちの１つまたは複数を評価する。浮腫のレベルは、典型的には、軽度、中等度、および重度の浮腫に対応する１～３のランク付け方式を使用して説明される。

[0005] 信頼性が高く、経済的、迅速で、使用が容易であり、繰り返し行える測定を提供し（毎日および／またはそれぞれの医者による）、在宅で、ならびに診療所、病院、クリニック、および獣医環境で使用する可能性を有する、浮腫を測定するさらなる方法が必要とされている。

[0006] 本発明の特徴は、浮腫を有する患者のために信頼できる在宅診断を提供することである。

[0007] 本発明の別の特徴は、患者の浮腫データを遠隔の医師、介護パートナー、臨床医、および他の介護者に提供することである。

[0008] 本発明のさらなる特徴は、遠隔の医師または他の遠隔の介護者が患者についての浮腫データを収集することを可能にし、かつ患者の在宅診断を容易にするパターン、撮像デバイス、およびコンピューティングシステムを提供することである。

[0009] これらの利点および他の利点を達成するために、本明細書で具現化および広く説明される本発明の目的にしたがって、本発明は、浮腫を測定およびモニタリングするためのシステムを含む。本システムは、パターンを有する可撓性シート基板を含み得る。可撓性シートは、患者の皮膚の表面上に配置されるように構成され得る。本システムは、撮像デバイスおよびコンピューティングシステムをさらに含み得る。撮像デバイスは、可撓性シート基板が患者の皮膚の表面上にある間に、パターンの画像を含む画像データをキャプチャするように構成される。コンピューティングシステムは、プロセッサおよびメモリを含む。メモリは、プロセッサによる実行時に、撮像デバイスによってキャプチャされた画像データを処理するようにコンピューティングシステムを構成するコンピュータ可読命令を記憶している。画像データは、患者の皮膚の表面上のある箇所におけるパターンと、その箇所における患者にできた陥凹との画像を少なくとも含む。画像データを処理することは、患者にできた陥凹の深さを決定するために、陥凹によって引き起こされたパターンの歪みを測定することを含む。本システムは、遠隔コンピューティングシステムを含み得る。コンピューティングシステムはさらに、処理された画像データおよび／または未処理の画像データを遠隔コンピューティングシステムにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信機を含み得る。遠隔コンピューティングシステムは、診療所にあり得る。

[0010] １つまたは複数の実施形態によれば、浮腫測定シートが提供される。浮腫測定シートは、伸長可能材料の上部可撓性層を含み得、上部可撓性層は、上面および下面を有し、上面を見たときに見えるパターンを含む。接着層が、上部可撓性層の下面に接着され得、患者の皮膚に取り外し可能に接着されるように構成され得る。パターンは、一連の平行線、例えば少なくとも４本の平行線と、一連の平行線を取り囲む複数のマーカを備えるグリッドとを含む。浮腫測定シートが患者の皮膚上のある箇所に接着され、皮膚上の箇所が陥凹されて患者に陥凹が形成されると、浮腫測定シートは、パターンが歪むように陥凹の中に伸長して陥凹に沿って輪郭をなすように構成される。

[0011] 本発明はまた、浮腫を測定およびモニタリングするための方法に関する。測定方法は、ある箇所において患者の皮膚の表面に対してパターンを配置することと、患者に陥凹を生じさせるようにパターンの箇所において患者の皮膚の一部分を陥凹させることと、患者にできた陥凹の深さを決定するために、患者にできた陥凹によって引き起こされたパターンの歪みを測定することとを行うステップを含み得る。パターンは、伸長可能材料のシートの一部であり得る。皮膚の表面に対してパターンを配置することは、シートの上面を見ることによってパターンが見えるように、その箇所において皮膚の表面にシートの下面を接着することを備え得る。本方法はさらに、撮像デバイスを用いて画像データをキャプチャするステップを含み得る。画像データは、患者の皮膚の表面に対するパターンと、その箇所における陥凹との画像を含み得る。パターンの歪みを測定するステップは、画像データを処理することを含み得る。本方法はさらに、画像データ、画像データに基づくグレードもしくは値、またはその両方を、撮像デバイスから遠隔コンピューティングシステムに、例えば、ワイヤレスネットワークを介してワイヤレス送信することを含み得る。遠隔コンピューティングシステムは、クリニック、または診療所などにあってよい。

[0012] 前述の概要と下記の詳細な説明の両方が、単に例示および説明上のものであり、請求項に記載の本発明のさらなる説明を提供することを意図することを理解されたい。

[0013] 本発明は、添付図面を参照するとより十分に理解することができる。図面は、本発明の実施形態にしたがって本教示を例示することを意図しており、限定することを意図するものではない。

[0014] 本発明の実施形態に係る、患者に付ける可撓性シート基板、撮像デバイス、コンピューティングシステム、および遠隔コンピューティングシステムの概略図である。 [0015] 図１Ａに図示されるコンピューティングシステムの構成要素のブロック図である。 [0016] 本発明の実施形態に係る可撓性シート基板の断面図である。 [0017] 本発明の実施形態に係る、患者に付ける可撓性シート基板の部分断面図と、可撓性シートを撮像するように位置付けられた撮像デバイスを含むコンピューティングシステムの側面図である。 [0018] 本発明の実施形態に係る、容器と、容器の中に配設された複数の可撓性シート基板との側面図である。 [0019] 本発明の実施形態に係る方法の複数のステップの各々を例示する概略図である。 [0020] 陥凹が形成されている患者の足首の断面図、および足首上にパターンを放つとともにパターンを撮像する一体型のパターン投光（pattern-casting）・撮像デバイスの側面図である。 [0021] 積み重ね（stack）から非接着性パターンシートを剥がす際の摩擦帯電を例示する部分概略斜視図であり、各非接着性パターンシートは、異なる摩擦電気特性を有する第１および第２のそれぞれの材料の前面および裏面を有する。 [0022] 本発明の実施形態に係る、個々の非接着性パターンシートをそこから引き出して帯電させることができるオリフィスの近くに据えられた電荷付与部材を有する、非接着性パターンシート用のディスペンサの斜視図である。

[0023] 様々な実施形態によれば、本発明は、浮腫を測定およびモニタリングするためのシステムを提供する。本システムは、可撓性シート基板、撮像デバイス、およびコンピューティングシステムを備え得る。可撓性シート基板は、パターンを含み得、患者の皮膚の表面上に配置されるように構成され得る。撮像デバイスは、可撓性シート基板が患者の皮膚の表面上にある間に、パターンの画像を含む画像データをキャプチャするように構成され得る。コンピューティングシステムは、プロセッサおよびメモリを備え得る。メモリは、プロセッサによる実行時に、撮像デバイスによってキャプチャされた画像データを処理するようにコンピューティングシステムを構成し得る、コンピュータ可読命令のセットを記憶し得る。画像データは、患者の皮膚の表面上のある箇所におけるパターンの画像を少なくとも備え得る。画像データはまた、その箇所において患者に形成された陥凹も備え得る。陥凹は、その箇所において患者の皮膚に指またはプローブを押し付けて、陥凹、凹み、くぼみ、または他の一時的な異常を皮膚に形成させることによって形成され得る。画像データを処理することは、患者にできた陥凹の深さを決定するために、陥凹によって引き起こされたパターンの歪みを測定することを備え得る。

[0024] 可撓性シート基板は、伸長可能材料を備え得る。可撓性シートは、上面および下面を有し得、パターンは上面から見えるものであり得る。下面は、その箇所において患者の皮膚に接着されるように構成され得る。可撓性シート基板は、例えば、可撓性シートの上面を備える上部可撓性層を備え得る。上部可撓性層は、底面を備え得る。可撓性シート基板は、上部可撓性層の底面に接着された第１の表面と、第１の表面の反対側の第２の表面、例えば、第１の表面の反対側の接着面とを有する接着層を備え得る。接着層の接着面に接着され、接着面を保護するように構成された取り外し可能なライナーが提供され得る。取り外し可能なライナーは、接着面を保護するように接着面に接着されて提供され得る。接着面を露出するように、例えば使用直前に、取り外し可能なライナーを接着面から剥がすことができる。

[0025] 可撓性シート基板上のパターンは、一連の平行線を備え得る。可撓性シート基板はさらに、例えば、パターンに加えて、パターンの角部に、パターンを取り囲む複数のマーカを備え得る。画像データはさらに、複数のマーカの画像を備え得る。プロセッサによるコンピュータ可読命令の実行時に、コンピューティングシステムは、例えば、複数のマーカ、相対位置決め、角度、および三角測量などを使用することによって、皮膚の表面上の箇所に対する撮像デバイスの角度を決定するように構成され得る。可撓性シート基板は、任意の形状であり得る。可撓性シート基板は複数の角部を備え得、複数のマーカの各々は、可撓性シート基板のそれぞれの角部に配設され得る。

[0026] 本システムはさらに、遠隔コンピューティングシステムを備え得る。コンピューティングシステムはさらに、画像データを遠隔コンピューティングシステムにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信機を備え得る。遠隔コンピューティングシステムは、例えば、クリニック、透析クリニック、診療所、医務室、病院、または介護者の所在場所などに位置し得る。

[0027] 本システムはさらに、スマートデバイスを備え得る。スマートデバイスは、撮像デバイスおよびコンピューティングシステムを備え得る。スマートデバイスは、例えば、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、またはスマートグラスなどであり得る。スマートデバイスは、例えば、タッチスクリーンインターフェースを備え得るスマートフォンであり得る。コンピュータ可読命令は、メモリ上にロードされたアプリケーションソフトウェア、例えば、スマートフォン上にロードされたアプリの形態であり得る。

[0028] 様々な実施形態によれば、浮腫測定シートが提供される。浮腫測定シートは、例えば、上部可撓性層および接着層を備え得、本明細書に記載のパターンを含み得る。上部可撓性層は、伸長可能材料を備えてよいし、それから本質的に成っていてよいし、またはそれから成っていてよい。上部可撓性層は、上面および下面を有し得、パターンを含み得る。パターンは、上面を見たときに見えるものであり得る。換言すれば、撮像デバイスの焦点が上面に合っていれば、撮像デバイスによってパターンを撮像することができる。接着層は、上部可撓性層の下面に接着され得る。接着層は、例えば、皮膚にしっかりと接着されるが、皮膚から取り外すときに裂傷、他の損傷、または発疹を引き起こさないように、患者の皮膚に取り外し可能に接着されるように構成され得る。パターンは、一連の平行線、例えば、少なくとも３本、少なくとも４本、またはそれ以上の平行線を備え得る。パターンは、例えば、一連の平行線を取り囲む複数のマーカを備えるグリッドを含み得る。浮腫測定シートは、浮腫測定シートが患者の皮膚上のある箇所に接着され、皮膚上の箇所が陥凹されて患者に陥凹が形成されると、パターンが歪むように浮腫測定シートが陥凹の中に伸長して陥凹に沿って輪郭をなすことができるように構成され得る。患者に影響を及ぼす浮腫の程度を決定し、浮腫を治療するための適切な行動方針を決定するために、歪みの量またはタイプが分析され得る。浮腫測定シートは、接着層に接着された取り外し可能な保護ライナーをさらに備え得る。

[0029] 浮腫測定シートの上部可撓性層は、複数のマーカを備え得る。浮腫測定シートの上部可撓性層は、複数の角部を備え得る。複数のマーカは、複数の角部の各角部に配設された少なくとも１つのそれぞれのマーカを含み得る。パターンは、上部可撓性層の上面に印刷され得る。パターンは、上部可撓性層の上面にエッチングされ得る。パターンは、上部可撓性層に埋め込まれ得る。

[0030] 様々な実施形態によれば、複数の浮腫測定シートを収容する容器が提供される。容器は、開口部と、開口部を覆う蓋とを備え得る。本明細書に記載の複数の浮腫測定シートが容器の中に配設され得る。複数の浮腫測定シートの各々は、それぞれの浮腫測定シートの接着面を保護する取り外し可能なライナーを含み得る。

[0031] 本発明によれば、浮腫を測定するための方法も提供される。本方法は、ある箇所において患者の皮膚の表面に対してパターンを配置することと、パターンの箇所において患者の皮膚の一部分を陥凹させることとを伴い得る。陥凹させることは、患者に陥凹を形成させるのに十分な力であり得る。本方法は、患者にできた陥凹によって引き起こされたパターンの歪みを測定することを伴い得る。測定は、患者にできた陥凹の深さを決定し得る。測定、決定、または計算された深さに基づいて、患者のための適切な治療がわかり、処方することができる。

[0032] 本方法は、一連の平行線を備えるパターンを使用することを伴い得る。パターンは、伸長可能材料のシートの一部であり得る。シートは、患者にできた陥凹に沿って歪み、陥凹に合わせて輪郭をなすように構成され得る。本方法は、その箇所において皮膚の表面に伸長可能材料のシートの下面を接着することによって、パターンを皮膚の表面に対して配置するステップを伴い得る。例えば、配置することにより、シートの上面を見ることによってパターンが見えることになり得る。伸長可能材料のシートは、パターンを取り囲む複数のマーカをさらに備え得る。伸長可能材料のシートは、複数の角部を備え得、複数のマーカの少なくともいくつかは、複数の角部のそれぞれの角部に配設され得る。本方法は、患者の皮膚の表面に対するパターンの画像を含む画像データを、撮像デバイスを用いてキャプチャすることを伴い得る。本方法は、その箇所における陥凹の画像を含む画像データを、撮像デバイスを用いてキャプチャすることを伴い得る。パターンの歪みを測定するステップは、画像データを処理することを備え得る。画像データの処理は、コンピューティングシステムによって実施され得る。コンピューティングシステムおよび撮像デバイスは、スマートデバイスの一部、例えば、同じスマートデバイスの一部であり得る。スマートデバイスは、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、およびスマートグラスなどから選択され得る。スマートデバイスは、タッチスクリーンインターフェースを備えるスマートフォンであり得る。

[0033] 本方法は、画像データを撮像デバイスから遠隔コンピューティングシステムに、例えば、有線またはワイヤレスネットワークを介して送信することをさらに備え得る。遠隔コンピューティングシステムは、診療所にあり得、本方法は、画像データを撮像デバイスから診療所にある遠隔コンピューティングシステムにワイヤレス送信することを備え得る。様々な実施形態において、画像データは、ライブストリームビデオとして遠隔コンピューティングシステムにワイヤレス送信され得る。本明細書に記載のシステム、スマートデバイス、および方法を使用することによって、来院を必要とせずに、医師が患者の浮腫を評価するために使用することができる重要な情報を患者が医師に提供することができる。本システムおよび方法は、画像データを評価し、浮腫が軽度であるか、中等度であるか、または重度であるかに対応するグレードもしくはスコア、例えば、１、２、または３を提供することができる。本システムおよび方法は、医師と患者との遠隔医療診察中に、結果、推奨、および質問を話し合うことを可能にし、浮腫をモニタリングするために経時的に使用されることができる。

[0034] 患者の皮膚上にパターンを配置する他の方法が、それに加えてまたは代わりに使用されてよい。例えば、患者の皮膚の表面に対してパターンを配置することは、患者の皮膚の表面に対して光パターンを放つことを備え得る。患者の皮膚の表面に対してパターンを配置することは、患者の皮膚の表面に対してパターンの一時的なタトゥーを転写することを備え得る。患者の皮膚の表面に対してパターンを配置することは、患者の皮膚の表面に対してパターンの永久的なタトゥーを形成することを備え得る。

[0035] 様々な実施形態によれば、接着パッドの代わりに、静電荷または同様の電荷により患者の足首または他の身体部分に付着することができる非接着性パターンシートが提供され得る。方法が提供され、本方法は、（ｉ）非接着性パターンシートに非中性表面電荷を提供するように非接着性パターンシートを扱うことと、（ｉｉ）非接着性パターンシートが非中性表面電荷に起因して患者の身体部分、例えば足首に付着するように、非接着性パターンシートを身体部分にかぶせることとを備え得る。

[0036] 様々な実施形態によれば、非接着性パターンシートの片側の表面積の少なくとも２０％、少なくとも３０％、少なくとも４０％、少なくとも５０％、少なくとも６０％、少なくとも７０％、少なくとも８０％、少なくとも９０％、および／または少なくとも９５％が、身体部分に密接に付着して接触する。このような表面積の割合は、本明細書において、コーブ非接着性パターンシートのかなりの部分を構成すると考えられる。いくつかの実施形態では、非接着性パターンシートの片側の表面積の約２５％、または約５０％、または約７５％を、ある時間期間（例えば、２０秒超）にわたり身体部分の表面に付着させることができる。

[0037] 非接着性パターンシートの扱いは、摩擦帯電（tribocharging）（「摩擦帯電（triboelectric charging）」、「接触帯電」、または「接触による帯電（electrification by contact）」としても知られている）を備え得る。扱うことは、非接着性パターンシートを電場に通すことを含み得る。

[0038] 摩擦帯電、誘電分極、および電場の通過などによって、電荷差が確立され得る。電荷差は、少なくとも５Ｖ、少なくとも７Ｖ、少なくとも１０Ｖ、少なくとも１５Ｖ、少なくとも２０Ｖ、少なくとも２５Ｖ、少なくとも３０Ｖ、少なくとも５０Ｖ、少なくとも７５Ｖ、少なくとも１００Ｖ、またはそれ以上であり得る。

[0039] 複数の非接着性パターンシートが提供され得る。複数は、一方の側に第１の外層を有し、反対側に第２の外層を有する、層状（多層）のシート状材料を備え得る。第１および第２の層は、第１および第２の材料から構成され得、第１および第２の材料は、異なる摩擦電気特性を有する。したがって、第１および第２の材料の表面が互いに密接に接触し、次いで分離されると、各々が非中性表面電荷を獲得する。複数の非接着性パターンシートは、端と端で互いに解放可能に接続され、ロール構成を画定するように巻かれ得る。複数のそのようなシート状材料は、積み重ねて配置され得、積み重ねのうちの各シート状材料は、その最も近い複数の隣接物（または最初および最後のシートの場合は１つの隣接物）と密接に接触して配設される。積み重ねのうちの各シート状材料の第１の層は、第１の方向に面して配設され得、積み重ねのうちの各シート状材料の第２の層は、第２の方向に面して配設され得、第２の方向は、第１の方向の反対である。層のうちの一方は、例えば、紙材料、例えば、ティッシュから成り得、層のうちの他方には、任意選択的に、接着特性、例えば、わずかな程度の粘着性または粘着力が提供され得る。層の少なくとも一方はエレクトレットを備え得る。

[0040] 本発明のさらなる態様は、非接着性パターンシートを分配するための分配デバイスを提供する。分配デバイスは、複数の非接着性パターンシートを保持するように適応された区画と、区画の壁によって画定されており、非接着性パターンシートのうちの１つが区画からの取り出しのために引き出されることを可能にするオリフィスと、オリフィスを通して引き出された非接着性パターンシートが電荷付与部材に近接して通過しなければならないように、例えば電荷付与部材を擦らなければならないように位置付けられた電荷付与部材とを備え得る。使用時に、オリフィスを介してディスペンサから取り出された非接着性パターンシートは、非中性表面電荷を得る。電荷付与部材および非接着性パターンシートは、異なる摩擦電気特性を有し得る。例えば、非接着性パターンシートは紙材料から作られていてよく、電荷付与部材はビニルまたはスタイロフォーム（Styrofoam）（登録商標）表面を備え得る。電荷付与部材は静電発生器であり得る。

[0041] 様々な実施形態によれば、本発明は、「摩擦帯電（triboelectric charging）」または略して「摩擦帯電（tribocharging）」として知られている現象を利用する。この現象は、「接触帯電」または「接触による帯電」とも呼ばれる。摩擦電気プロセスによって生成される結果として生じる電荷に寄与し得るいくつかの機構が存在する。摩擦帯電プロセスに最も大きい影響を及ぼす４つの主要な要素は、表面接触効果、仕事関数、電荷逆流、および気体絶縁破壊である。これらの要素ならびに本発明にしたがって使用することができる他の材料、システム、および方法が、Ｆｒａｚｉｅｒの米国特許第６，４８４，３２８Ｂ１号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。

[0042] 本発明の様々な実施形態によれば、非接着性パターンシートは、患者の身体部分に最終的に配置される前に摩擦帯電される。非接着性パターンシート上に確立された電荷は、非接着性パターンシートを一旦身体部分上に置いたら適所に維持するのを助ける「付着」特性を提供する。非接着性パターンシートと身体部分との親和性は、少なくとも１０秒間、少なくとも１５秒間、少なくとも２０秒間、少なくとも３０秒間、少なくとも４５秒間、および／または少なくとも１分間、非接着性パターンシートを身体部分に密接に付着して接触している状態に維持するのに十分なものであり得る。

[0043] 非接着性パターンシートは、正方形または長方形のシートに組み込まれ得る。ミシン目または切込み線により、非接着性パターンシートカバーを、そのようなシートのロールから容易にちぎることが可能になり得る。非接着性パターンシートは、肉眼では二次元で平面状であるが、必ずしも平坦である必要はない。非接着性パターンシートは、第３の寸法においていくらかの厚さを有するが、第３の寸法は、最初の２つの寸法と比較して非常に小さい。非接着性パターンシートは、良好なドレープ性を呈し得る。ドレープ性とは、非接着性パターンシートが配置された患者の足首などの身体部分に対して、非接着性パターンシートが、その平面に垂直に適合する傾向である。非接着性パターンシートのドレープ性が高いほど、身体部分により正確に適合する。身体部分により正確に適合すると、身体部分上へのより大きい保持力を提供することができる。非接着性パターンシートは、紙材料、ソフトティッシュタイプの紙、織物材料、または布材料などを備え得る。様々な理由から、本発明の特定の実施形態では、例えば、木材パルプ、セルロース系材料、またはティッシュタイプの紙などの紙ベースの材料を備える繊維性非接着性パターンシートが一般に好ましい場合がある。例えば、そのような材料は、既存の下水処理施設と最も相性がよい。紙ベースの製品は、典型的には、生分解性に関してより良好である。紙シート上に１つまたは複数の層を形成するように、コーティング、例えば水受容性ワックスが施され得る。

[0044] 摩擦帯電は、ロールから非接着性パターンシートを巻き出す間に生じ得る。非接着性パターンシートは、ペーパータオルまたはトイレットペーパーのロールの性質を有するロールとして提供され得、それにより、使用者は、ロールを部分的に巻き出して、次に利用可能な非接着性パターンシートを得て、次いでそれをロールからちぎる。ちぎることは、ミシン目または切込み線によって補助され得る。非接着性パターンシートは、帯電列において離れたランク付けを有する異なる材料の上側および下側を備える積層物品であり得る。例えば、各非接着性パターンシートの一方の側は、紙ベースのティッシュタイプ材料であり得、他方の側は、ゴムベースのフィルム層であり得、それにより、テープディスペンサに類似した様式で巻き出す際に摩擦帯電が生じる。細長いロッドの性質を有するディスペンサが利用されて、それを中心としてロールを巻き出すことを可能にする方法でロールを受容することができる。

[0045] いわゆる「クリングフィルム（cling films）」が非接着性パターンシート材料として使用され得る。フィルムの非限定的な例には、ポリ塩化ビニルフィルム（可塑化または可撓性のいずれか）、ポリウレタンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、粘着付与された鎖状低密度ポリエチレンフィルム、アクリロニトリル／ブタジエン／イソプレンフィルム、アクリロニトリル／ブタジエンコポリマー、スチレン／ブタジエンコポリマー（ランダムまたはブロックのいずれか）、スチレン／イソプレンコポリマー（ランダムまたはブロックのいずれか）、スチレン／エチレン－ブチレンブロックコポリマー、およびこれらの組合せ、ならびにクリングフィルムを作るために当該技術分野で既知の他のフィルムが含まれる。プラスチックに高含量の可塑剤を含めることによって、プラスチックフィルムに「付着」特性が付与され得る。この特性を有するポリ塩化ビニルフィルムが、いくつかの供給元から市販されている。付着特性を有するフィルムの例には、Ｔｅｋｒａ社（ウィスコンシン州ニューベルリン）から入手可能なＳｕｒｅ－Ｓｔａｔｅ Ｓｅｒｉｅｓ ９０００がある。Ｐｅｒｍａｃｈａｒｇｅ社（ニューメキシコ州リオランチョ）は、ＣｌｉｎｇＺと呼ばれる静電ポリプロピレン材料を提供している。ＣｌｉｎｇＺは永久静電荷から接着特性を得ている。フィルムは他のクリングフィルムのように位置付けし直しが可能であるが、ＣｌｉｎｇＺは可塑剤を含有しない。本発明は、本明細書の非接着性パターンシートの構成において、そのような材料の使用も企図する。非接着性パターンシートは、静電的に帯電した不織布を備え得る。

[0046] 図１Ａおよび図１Ｂを参照すると、図１Ａは、本発明の例示的な実施形態に係る、浮腫を測定およびモニタリングするためのシステム１００を示す。図１Ｂは、本発明の例示的な実施形態に係るコンピューティングシステム１２０のブロック図を示す。システム１００は、パターン１０４を有する可撓性シート基板１３２を含み得る。システム１００は、撮像デバイス１１６およびコンピューティングシステム１２０を含む。コンピューティングシステム１２０は、撮像デバイス１１６、プロセッサ１２２、メモリ１２６、メモリ１２６に記憶されたコンピュータ可読命令、およびワイヤレス送信機１３０を備え得る。患者１０８、医師、技術者、介護者、介護パートナー、または別の使用者が、患者の足、手、足首、ふくらはぎ、手首、または腕などの患者の皮膚１１２の表面上に可撓性シート基板１３２を配置することができる。次いで、使用者は、パターン１０４が重なっている箇所における患者の皮膚１１２を押して、陥凹１２８を生じさせる。陥凹１２８は、その箇所において患者１０８の皮膚１１２に指またはプローブを押し付けることによって形成され得る。圧力が解放された後に何らかの陥凹１２８が患者に残っている場合、使用者は、撮像デバイス１１６を使用して、陥凹およびパターンの画像、またはより広くいえば画像データをキャプチャする。撮像デバイス１１６は、携帯電話のカメラであってよく、コンピューティングシステム１２０は、携帯電話であってよい。画像データは、圧力が解放されてから、１秒以内、２秒以内、３秒以内、４秒以内、５秒以内、６秒以内、８秒以内、１０秒以内、１５秒以内に、またはそれ以上以内に、撮像デバイス１１６によってキャプチャされ得る。画像データは、患者１０８の皮膚１１２の表面上のパターン１０４と、パターン１０４の箇所における患者１０８にできた陥凹１２８との画像１２４を含む。次いで、コンピューティングシステム１２０は、患者１０８にできた陥凹１２８の深さを決定するために、陥凹１２８によって引き起こされたパターン１０４の歪みを測定することによって画像データを処理する。

[0047] コンピューティングシステム１２０は、スマートデバイス、ラップトップ、デスクトップ、またサーバなどであり得る。スマートデバイスの例には、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、およびスマートグラスが含まれ得る。図１Ａに例示するように、コンピューティングシステム１２０は、タッチスクリーンインターフェース１４４を有するスマートフォンを含み得る。スマートフォンは、撮像デバイス１１６を含むコンピューティングシステム１２０を備え得る。そのような実施形態では、コンピュータ可読命令は、スマートフォンのメモリにロードされたアプリケーションソフトウェア（アプリ）の形態である。陥凹１２８ができた後、使用者は、スマートフォンの撮像デバイス１１６およびタッチスクリーンインターフェース１４４を使用して陥凹の画像１２４をキャプチャすることができる。

[0048] パターン１０４は可撓性シート基板１３２の一部として例示されているが、パターン１０４は異なる媒体を介して提供されてもよい。例えば、パターン１０４をマーカを使用して患者に描いてもよいし、パターン１０４を光プロジェクタによって皮膚１１２に投影してもよいし、またはパターン１０４を永久的もしくは一時的なタトゥーの一部としてもよいなどがある。パターン１０４は、各々が水平方向に配設され、互いに上下に位置する一連の平行線を含み得る。パターン１０４は、各々が垂直方向に配設され、並んで位置する一連の平行線を含み得る。パターン１０４は、対角線方向に配設された一連の平行線を含み得る。パターン１０４は、互いに交差する複数の垂直線および水平線を含むグリッドパターンを含み得る。パターン１０４は、一連の点、一連の波線、一連のジグザグ、またはメモリ１２６上に事前にロードされており、コンピューティングシステム１２０によって認識することができる任意のパターンを含み得る。一連の平行線の場合、パターンは、例えば、少なくとも３本、少なくとも４本、少なくとも５本、少なくとも６本、またはそれ以上の平行線を備え得る。

[0049] 可撓性シート基板１３２はさらに、パターン１０４を取り囲む複数のマーカ１３６、例えば、クイックレスポンス（ＱＲ）コードを含み得る。複数のマーカ１３６は、可撓性シート基板の各角部に、可撓性シート基板の４つの角部のうちの３つに、パターンを部分的に取り囲む弧に、またはパターンを取り囲む円などにマーカを備え得る。複数のマーカ１３６の各マーカは、独立して、円形、正方形、長方形、三角形、台形、星形、または別の形状などの任意の形状であってよい。図１Ａに例示するように、マーカ１３６は、可撓性シート基板１３２の角部の各々に配設された円形を含み得る。複数のマーカ１３６により、コンピューティングシステム１２０が幾何学的計算を行って、撮像デバイス１１６がパターン１０４に対してどこに、どの角度で位置しているかを決定することが可能になる。

[0050] コンピューティングシステム１２０および撮像デバイス１１６がスマートデバイスの一部であるとき、アプリは、画像をキャプチャするように使用者をガイドし得る。例えば、スマートデバイスはディスプレイを含み得る。アプリは、撮像デバイス１１６からのライブフィードをオーバーレイする括弧、長方形、正方形、線、点、または他の撮像ガイドをディスプレイ上に表示することによって、コンピューティングシステム１２０によって読み取り可能であり得る画像をキャプチャするように使用者をガイドし、使用者を促し得る。アプリは、パターン１０４が撮像デバイス１１６のライブフィード中に撮像ガイド内にあるときに画像をキャプチャするように使用者を促す。これにより、コンピューティングシステム１２０が、陥凹１２８の深さを決定するために、キャプチャされた画像を処理可能であることが確実になる。アプリはまた、コンピューティングシステム１２０が時間期間を測定するためのタイマを提供し得る。例えば、圧力が皮膚１１２から解放されるときに、使用者がタッチスクリーンインターフェース１４４上のアクティベータを押すことによって、タイマをアクティブ化することができる。タイマは、画像が使用者によってキャプチャされたときに自動的に停止し得る。圧力が解放されたときと画像がキャプチャされたときとの間の時間量が記録され得る。時間量を、画像上に重ね合わせることができ、または他の方法で画像データと合体させることができる。圧力が解放されたときと画像がキャプチャされたときとの間の時間の長さは、画像データまたは画像データを調整、較正、または修正するために使用され得、プロセッサは、別途、時間の長さに部分的に基づいて陥凹のスコアを計算し得る。圧力が解放されたときと画像がキャプチャされたときとの間の時間の長さが長すぎる場合、エラーメッセージまたは信号の送信もしくは生成またはその両方が行われ得る。

[0051] 上述したように、コンピューティングシステム１２０は、陥凹１２８によって引き起こされたパターン１０４の歪みを測定することによって画像データを処理し、歪みを使用して、患者１０８にできた陥凹１２８の深さを決定する。コンピューティングシステム１２０は、まず、パターン１０４の箇所における患者１０８の皮膚１１２に対する撮像デバイス１１６の角度を決定するために幾何学的計算を行うことができ、幾何学的計算は、複数のマーカ１３６を使用することによって行うことができる。マーカ１３６間の距離は、コンピューティングシステム１２０のメモリ１２６上に事前にロードされていてよい。コンピューティングシステム１２０は、可撓性シート基板１３２上のマーカ１３６間の実際の距離と比較して画像内のマーカ１３６の距離との差を計算し、次いで相対角度を計算することによって、角度を決定し得る。角度が決定されると、コンピューティングシステム１２０は、患者１０８にできた陥凹１２８の深さを決定するために、角度およびパターン１０４の歪みを使用し得る。パターン１０４は、コンピューティングシステム１２０のメモリ上に事前にロードされていてよい。コンピューティングシステム１２０は、パターン１０４の歪みの程度を決定し、それによって陥凹１２８の深さを決定するために、画像上のパターン１０４を事前にロードされたバージョンのパターン１０４と比較し得る。陥凹１２８の深さは、コンピューティングシステム１２０のディスプレイ、遠隔コンピューティングシステム１４０のディスプレイ、その両方に表示されてよいし、または全く表示されなくてもよい。

[0052] 陥凹１２８の深さが決定されると、コンピューティングシステム１２０は、陥凹１２８の重症度レベルを割り当て、重症度レベルを使用者、遠隔の医師、介護者、または介護パートナーなどに表示し得る。例えば、レベルは、３点スケールまたは４点スケールなどのスケールに基づき得る。例示的な４点スケールは、わずかに圧痕があるレベル１、いくらか圧痕があるレベル２、深い圧痕があるレベル３、および重度に深い圧痕があるレベル４を含み得る。コンピューティングシステム１２０は、それによって、陥凹１２８の重症度を決定し得、重症度を使用者、遠隔の医師、介護者、または介護パートナーなどに表示し得る。他のタイプのグレード付けスケールが使用され、ディスプレイ上に提示されてもよい。

[0053] コンピューティングシステム１２０は、ワイヤレスネットワーク１４８を介してデータをワイヤレス送信するワイヤレス送信機１３０をさらに含み得る。例えば、コンピューティングシステム１２０は、インターネットを介して遠隔コンピューティングシステム１４０または遠隔サーバにデータを送信し得る。画像データは、コンピューティングシステム１２０上で、遠隔コンピューティングシステム１４０において、またはその両方で処理され得る。処理された画像データおよび未処理の画像データ、ならびに重症度レベルは、コンピューティングシステム１２０のメモリ上、遠隔コンピューティングシステム１４０のメモリ上、クラウドベースのサーバなどの遠隔サーバ上、またはそれらの組合せ上に保存され得る。

[0054] 陥凹１２８の深さを決定することは、撮像デバイス１１６に配線接続されたコンピューティングシステム１２０上で、遠隔コンピューティングシステム１４０上で、またはその両方で行われ得る。例えば、使用者は画像データをキャプチャすることができ、深さはスマートデバイスのアプリ上で計算され得る。陥凹１２８の深さが計算されると、陥凹１２８の深さを含む深さデータ、重症度レベル、またはその両方が、ワイヤレスネットワーク１４８を介して遠隔コンピューティングシステム１４０に送信され得る。特定の実施形態では、使用者は画像データをキャプチャすることができ、次いで、画像データは、遠隔コンピューティングシステム１４０が陥凹１２８の深さ、重症度レベル、またはその両方を決定するために、ワイヤレスネットワーク１４８を介して遠隔コンピューティングシステム１４０に送信される。

[0055] 加えて、画像データ、深さデータ、またはその両方は、遠隔コンピューティングシステム１４０に送信されることになる他の診断データと組み合わされ得る。患者の診断データをキャプチャする他の診断デバイスは、診断データを画像データ、深さデータ、重症度レベル、またはそれらの組合せと組み合わせるために、ＢＬＵＥＴＯＯＴＨ（登録商標）、ＷＩＦＩ、または他の有線もしくはワイヤレス接続を介してコンピューティングシステム１２０と通信し得る。例えば、患者の心拍数、血圧、ビデオスクリーニング、オーディオスクリーニング、または他の診断データが、１つまたは複数の診断デバイスによってキャプチャされ得、有線またはワイヤレスでコンピューティングシステム１２０または中央コンピューティングハブに送信され得る。診断データは、データパッケージとして、画像データ、深さデータ、重症度レベル、またはそれらの組合せと組み合わされてよく、データパッケージは、遠隔の医師などがレビューするために遠隔コンピューティングシステム１４０に送信され得る。

[0056] 遠隔コンピューティングシステム１４０は、クリニック、透析クリニック、診療所、医務室、病院、介護者の所在場所、または獣医の診療施設などにあり得る。本発明のシステム１００は、遠隔の医師が患者を遠隔で診断することができるように、遠隔の患者が、診断データ、画像データ、深さデータ、重症度レベル、またはそれらの組合せを遠隔の医師の遠隔コンピューティングシステム１４０に送信することを可能にする。したがって、本発明は、ＣＯＶＩＤ－１９などの罹患または他のウイルスおよび細菌感染につながる環境に患者をさらすことを防止するために使用することができる。遠隔の医師が診断データ、画像データ、深さデータ、重症度レベル、またはそれらの組合せを受信し、陥凹１２８の深さが決定されると、遠隔の医師は、患者の浮腫の程度を決定し、適切な治療を処方することができる。加えて、診断データ、画像データ、深さデータ、重症度レベル、またはそれらの組合せの各々は、コンピューティングシステム１２０、遠隔コンピューティングシステム１４０、または遠隔サーバのうちのいずれかのメモリ上に記憶され得る。経時的にキャプチャされた複数の陥凹の深さが保存され、比較され得る。経時的な画像は、患者の健康が改善または悪化しているかを決定するために、タイムラプスなどを提供するように処理され得る。

[0057] 図２は、可撓性シート基板２３２を含む浮腫測定シートの断面図を例示する。可撓性シート基板２３２は、上部可撓性層２０６およびパターン層またはパターン２０４を含み得る。上部可撓性層２０６は、パターン２０４が皮膚の一部分を覆うように、患者の皮膚に対して配置され得る。上部可撓性層２０６は、接着剤によって、静電気力によって、摩擦帯電力によって、または使用者が保持するなどによって皮膚に取り付けられ得る。

[0058] 可撓性シート基板２３２は、各々独立して１インチ～１０インチ、２インチ～８インチ、４インチ～６インチ、または５インチの幅および長さを有し得る。可撓性シート基板２３２は、６μｍ～６ｍｍ、１０μｍ～２ｍｍ、２０μｍ～１ｍｍ、または５０μｍ～０．５ｍｍの厚さを有し得る。可撓性シート基板２３２は、例えば、正方形、長方形、円形、楕円形、または台形などの任意の形状とすることができ、可撓性があり伸長可能な材料で作られた平坦な外形を有し得る。例えば、可撓性シート基板２３２は、４つの角部を有する長方形を有し得る。可撓性シート基板２３２は、その静止長さ、静止幅、またはその両方を超えて、１０％～最大５０％、１５％～最大４５％、２０％～最大４０％、２５％～最大３５％、または３０％伸長可能であり得る。上部可撓性層２０６は、これらに限定されないが可撓性生地、可撓性ポリマー、またはそれらの組合せなどの、伸長可能材料から作られていてよい。可撓性ポリマーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）、およびポリウレタンなどの薄いシートを含み得る。

[0059] 上部可撓性層２０６は、上面２１８および底面２２０を有し得る。上部可撓性層２０６はさらに、上面２１８を見たときに見えるパターン２０４を含む。図２に例示するように、パターン２０４は、上部可撓性層２０６の上面２１８に印刷または取り付けられている。代替的に、パターン２０４は、上部可撓性層２０６の上面にエッチング、上部可撓性層２０６の内部に埋め込み、上部可撓性層２０６上にスクリーン印刷、または上部可撓性層２０６上にレーザ印刷などされていてもよい。

[0060] 上部可撓性層２０６は、パターン２０４が容易に見えるように、パターン２０４の色と対照をなす任意の色を含み得る。例えば、上部可撓性層２０６が白色でパターン２０４が黒色であってよいし、またはその逆であってもよい。特定の実施形態では、上部可撓性層２０６は不透明であってよく、パターン２０４は、患者の皮膚に付けたときに容易に見える暗色を含み得る。

[0061] 可撓性シート基板２３２は、接着層２１０をさらに含み得る。接着層２１０は、上部可撓性層２０６の底面２２０に接着された第１の表面を含み得る。接着層２１０はまた、第１の表面の反対側に接着面を有し得る。接着層２１０を形成する接着剤は、皮膚に沿うのに十分な可撓性を有し得、皮膚に刺激を与えず、化学的刺激を引き起こす化学物質を含まず、物理的刺激を引き起こす特性を含まず、透湿性を有し得る。例えば、接着剤は、合成ゴム接着剤、スチレン－イソブチレン－スチレンコポリマー接着剤、ポリウレタン接着剤、ポリシロキサン接着剤、天然ゴム接着剤、ポリエーテル接着剤、アクリル接着剤、ワックス接着剤、またはそれらの組合せから選択することができる。接着剤は、必要に応じて様々な添加剤、例えば、グリセロール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールなどの多価アルコールに代表される可塑剤、ポリアクリル酸、架橋ポリアクリル酸、およびポリビニルピロリドンなどの水性または吸水性樹脂、ロジン、テルペン、石油系粘着付与剤、軟化剤、充填剤、顔料、および増粘剤などを含有し得る。接着層２１０は、例えば、皮膚にしっかりと接着するが、皮膚から取り外すときに裂傷、他の損傷、または発疹を引き起こさないように、患者の皮膚に取り外し可能に接着される。例えば、接着強度は、１０ｇ／インチ～２００ｇ／インチ、３０ｇ／インチ～１５０ｇ／インチ、４０ｇ／インチ～１００ｇ／インチ、５０ｇ／インチ～７０ｇ／インチ、または６０ｇ／インチであり得る。

[0062] 取り外し可能な保護ライナー２１４が、接着層２１０の下側接着面に接着することができ、接着層２１０を覆うことができる。取り外し可能なライナー２１４は、接着層２１０を破片および水分から保護することができ、接着層２１０の接着性を保つことができる。取り外し可能なライナー２１４を下側接着面から剥がすことができ、それにより接着面が露出し、使用の準備ができたときに浮腫測定シートを患者の皮膚に接着することができるようになる。

[0063] 図３は、可撓性シート基板３３２の断面図であり、ここでは、取り外し可能なライナーが接着層３１０から剥がされており、接着層３１０が患者の皮膚３１２に接着されている。図３に例示するように、陥凹３２８が患者３０８に形成され、パターン３０４が歪んでいる。コンピューティングシステム３２０の撮像デバイス３１６は、陥凹３２８の画像データをキャプチャし、コンピューティングシステム３２０は、パターン３０４の歪みに基づいて陥凹３２８の深さを決定するように構成される。

[0064] 図４は、複数の浮腫測定シート４３２を収容している容器４５０を例示する。容器４５０は、開口部４５８と、開口部を覆うことができ、または浮腫測定シート４３２へのアクセスを可能にするためにヒンジ留めされ得る蓋４５４とを含み得る。蓋４５４は、ヒンジ、摩擦嵌合、留め金、ロック、紐、または磁石などによって容器４５０に接続され得る。本明細書で説明される複数の浮腫測定シート４３２が容器４５０の中に配設され得る。複数の浮腫測定シート４３２の各々が、それぞれの浮腫測定シート４３２の接着面を保護する取り外し可能なライナーを含み得る。代替的に、浮腫測定シート４３２は、ロールの形態で容器４５０の中に保管されていてもよい。蓋４５４を開けることができ、浮腫測定シート４３２を露出させ、それにより少なくとも１つの浮腫測定シート４３２を取り出して使用することができる。浮腫測定シート４３２は、使い捨て品であってもよいし、または再使用可能であり、容器４５０の中に戻されてもよい。浮腫測定シート４３２を取り出した後、蓋４５４を閉じることができ、容器４５０を保管することができる。浮腫測定シート４３２は、容器４５０で包装されて出荷され得る。さらに、容器４５０は、患者の自宅、診療所、クリニック、病院、または獣医の診療施設などで、浮腫測定シート４３２を保管するために使用され得る。

[0065] 図５は、いくつかのステップ５００を伴う、浮腫を測定するための方法を例示する。ステップ５００は、ある箇所において患者の皮膚５１２の表面に対してパターン５０４を配置することと、パターン５０４の箇所において患者の皮膚の一部分を陥凹させることとを伴い得る。陥凹させることは、患者に陥凹５２８を形成させるのに十分な力であり得る。ステップ５００は、患者にできた陥凹５２８によって引き起こされたパターン５０４の歪みを測定することを伴い得る。測定は、患者にできた陥凹５２８の深さを決定し得る。測定、決定、または計算された深さに基づいて、患者のための適切な治療がわかり、処方することができる。経時的に浮腫をモニタリングすることができる。

[0066] パターン５０４は、本明細書に記載の一連の平行線または別のパターン５０４を含む。パターン５０４は、伸長可能材料のシート５３２の一部であってもよいし、光投影であってもよいし、マーカによって皮膚５１２に描かれてもよいし、または一時的もしくは永久的なタトゥーの一部などであってもよい。シート５３２は、患者にできた陥凹５２８に沿って歪み、陥凹５２８の中に入って輪郭をなすように構成され得る。ステップ５００は、その箇所において皮膚５１２の表面に伸長可能材料のシート５３２の下面を接着することによって、パターン５０４を皮膚の表面に対して配置するステップを伴い得る。代替的に、シート５３２は、静電気力によって皮膚５１２に張り付いてもよいし、または使用者が皮膚５１２に対して保持してもよい。配置することにより、シート５３２の上面を見ることによってパターン５０４が見えることになり得る。伸長可能材料のシート５３２は、パターン５０４を取り囲む複数のマーカ５３６をさらに含み得る。伸長可能材料のシート５３２は、複数の角部を含み得、複数のマーカ５３６の少なくともいくつかは、複数の角部のそれぞれの角部に配設され得る。方法５００は、患者の皮膚５１２の表面に対するパターン５０４の画像５２４を含む画像データを、撮像デバイスを用いてキャプチャすることを伴い得る。ステップ５００は、撮像デバイスを用いて、その箇所における陥凹５２８の画像５２４を含む画像データをキャプチャすることを伴い得る。パターン５０４の歪みを測定するステップは、画像データを処理することを含み得る。画像データの処理は、コンピューティングシステム５２０によって実施され得る。コンピューティングシステム５２０および撮像デバイスは、スマートデバイスの一部、例えば、同じスマートデバイスの一部であり得る。スマートデバイスは、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、およびスマートグラスなどから選択することができる。スマートデバイスは、タッチスクリーンインターフェース５４４を有するスマートフォンであり得る。

[0067] ステップ５００は、画像データを撮像デバイスから遠隔コンピューティングシステム５４０に、例えば有線またはワイヤレスネットワーク５４８を介して送信することをさらに含み得る。遠隔コンピューティングシステム５４０は、診療所にあり得、ステップ５００は、画像データを撮像デバイスから診療所にある遠隔コンピューティングシステム５４０にワイヤレス送信することを含み得る。様々な実施形態において、画像データは、ライブストリームビデオとして遠隔コンピューティングシステム５４０にワイヤレス送信され得る。方法５００は、画像データ、深さデータ、重症度レベルスコア、またはそれらの組合せを、コンピューティングシステム５２０、遠隔コンピューティングシステム５４０、または遠隔サーバのうちのいずれかのメモリに記憶することをさらに含み得る。複数の陥凹の深さが比較され得る。画像５２４は、コンピューティングシステム５２０および／または遠隔コンピューティングシステム５４０によってさらに処理され得る。タイムラプスシーケンス、シリーズ、またはビデオなどが生成されて、経時的に患者の健康が改善または悪化しているかを決定することができる。ステップ５００を備える本方法は、来院を必要とせずに、医師が患者の浮腫を評価するために使用することができる重要な情報を患者が医師に提供することを可能にする。本方法は、医師と患者との遠隔医療診察中に、結果、推奨、および質問を話し合うことを可能にする。

[0068] 図６は、可撓性シートを必要とせずに、パターンが光の形態で患者６０８の皮膚６１２上に投影される例示的な実施形態の側面図である。光パターンは、レーザ光などの任意のタイプの可視光を投影することができるパターンプロジェクタ６５０によって皮膚上に投影され得る。撮像デバイス６１６およびパターンプロジェクタ６５０を含むコンピューティングデバイス６２０はすべて、同じスマートデバイスの一部、または互いに別個のデバイスの一部であり得る。特定の実施形態では、パターンプロジェクタ６５０は、スマートデバイスとは別個であり得、スマートデバイスに取り外し可能に取り付けられ得る。例えば、パターンプロジェクタ６５０は、クリップ、接着剤、磁石、紐、または嵌合スロットなどによってスマートデバイスに取り外し可能に取り付けられるアダプタの一部であり得る。パターンプロジェクタ６５０は、取付具を含み得、携帯電話デバイスのフラッシュライト機能の上に装着されるように構成され得る。

[0069] 図６に示すように、皮膚６１２を押し付けることによって、患者６０８に陥凹６２８ができる。パターンプロジェクタ６５０は、パターンの形態の光６５４を陥凹６２８上に投影する。光パターンは、陥凹６２８に起因して歪む。撮像デバイス６１６は、歪んだ光パターンおよび陥凹６２８の画像をキャプチャする。コンピューティングシステム６２０は、事前にロードされたパターンを、キャプチャされた歪んだ光パターンと比較し、陥凹６２８の深さを計算する。

[0070] 図７は、本発明の実施形態の部分概略図であり、複数の非接着性パターンシートが積み重ねて配置され、全体として７３０と示されている。積み重ねの各非接着性パターンシートは、その最も近い複数の隣接物（または最初と最後のシートの場合は１つの隣接物）と密接に接触して配設される。非接着性パターンシートを押圧係合状態に保つために付勢機構が設けられ得る。各非接着性パターンシートは、少なくとも２つの層から構成される。２つの層は、それらの摩擦電気特性に関して互いに異なる材料から構成される。積み重ねのうちの各非接着性パターンシートの第１の最外層は順方向に面して配設され、各非接着性パターンシートの反対側の最外層は逆方向に面して配設される。積み重ね７３０から非接着性パターンシート７２０を剥がすことによって摩擦帯電が生じる。図７のプラス（＋）およびマイナス（－）記号に注目すると、剥がすときの正および負の表面電荷を示している。好都合なことに、本発明の非接着性パターンシートは、例えば５０枚または１００枚の非接着性パターンシートを保持するように構成されたディスペンサなどのディスペンサと共に使用するために提供され得る。

[0071] 図８は、シート８２０などの個々の非接着性パターンシートを引き出すことができるオリフィス８３４の近くに据えられた電荷付与部材８３２を有する、非接着性パターンシート用のディスペンサ８２８を例示する。電荷付与部材８３２は、ディスペンサ８２８のオリフィスに据えられたビニルまたはスタイロフォーム部材を備え得、このオリフィスを通して新しい非接着性パターンシートが引き出される。例えば、ビニル部材は、オリフィスを通して引き出される非接着性パターンシートが強制的に接触するように配設された表面部分を含み得、それによって接触帯電のための手段を提供する。ビニル部材は、その静電特性に悪影響を及ぼさない好適な絶縁性接着剤によってディスペンサ８２８の本体に結合され得る。カバーをディスペンサから取り外したときにカバーに持続的な静電荷を付与するように、静電発生器がディスペンサ上に据えられ得る。

[0072] 本開示において引用されるすべての参考文献の全内容が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値および好ましい下限値のリストのいずれかとして与えられるとき、これは、任意の上限範囲または好ましい値と任意の下限範囲または好ましい値との任意のペアから形成されるすべての範囲を、そのような範囲が別個に開示されているかどうかにかかわらず、特定的に開示するものとして理解されたい。数値の範囲が本明細書に記載されている場合、別途記載がない限り、範囲は、その終点、および範囲内のすべての整数ならびに分数を含むことを意図する。本発明の適用範囲が、範囲の規定時に記載された特定の値に限定されることを意図していない。

[0073] 本明細書で言及されるすべての特許、特許出願、および公報は、別段の指示がない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

[0074] 本発明の他の実施形態は、本明細書の参酌および本明細書に開示される本発明の実施から当業者に明らかになる。本明細書および例は、単に例示的なものとみなされ、本発明の真の適用範囲および要旨は、以下の特許請求の範囲およびその同等物によって示されることを意図している。

Claims (36)

1. 浮腫を測定するためのシステムであって、
   患者の皮膚の表面上に配置されるように構成された、パターンを含む可撓性シート基板と、
   前記可撓性シート基板が前記患者の前記皮膚の前記表面上にある間に、前記パターンの画像を含む画像データをキャプチャするように構成された撮像デバイスと、
   プロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムと、
   を備え、前記メモリは、前記プロセッサによる実行時に、前記撮像デバイスによってキャプチャされた画像データを処理するように前記コンピューティングシステムを構成するコンピュータ可読命令を記憶し、前記画像データは、前記患者の前記皮膚の前記表面上のある箇所における前記パターンと、前記箇所における前記患者にできた陥凹との画像を少なくとも備え、前記画像データを処理することは、前記患者にできた前記陥凹の深さを決定するために、前記陥凹によって引き起こされた前記パターンの歪みを測定することを備える、システム。
2. 前記可撓性シート基板は、伸長可能材料を備え、上面および下面を有し、前記パターンは、前記上面から見え、前記下面は、前記箇所において前記患者の前記皮膚に接着されるように構成される、請求項１に記載のシステム。
3. 前記可撓性シート基板は、
   前記上面および底面を備える上部可撓性層と、
   前記上部可撓性層の前記底面に接着された第１の表面と、前記第１の表面の反対側の接着面とを有する接着層と、
   前記接着面に接着され、前記接着面を保護するように構成された取り外し可能なライナーと、
   を備える、請求項２に記載のシステム。
4. 前記取り外し可能なライナーは、前記接着面に接着され、前記接着面を保護する、請求項３に記載のシステム。
5. 前記取り外し可能なライナーは、前記接着面から剥がされており、前記接着面は露出している、請求項３に記載のシステム。
6. 前記パターンは、一連の平行線を備える、請求項１に記載のシステム。
7. 前記可撓性シート基板は、前記パターンを取り囲む複数のマーカをさらに備え、前記画像データは、前記複数のマーカの画像をさらに備え、前記プロセッサによる前記コンピュータ可読命令の実行時に、前記コンピューティングシステムは、前記複数のマーカを使用して、前記皮膚の前記表面上の前記箇所に対する前記撮像デバイスの角度を決定するように構成される、請求項１に記載のシステム。
8. 前記可撓性シート基板は、複数の角部を備え、前記複数のマーカの各々は、前記可撓性シート基板のそれぞれの角部に配設される、請求項７に記載のシステム。
9. 遠隔コンピューティングシステムをさらに備え、前記コンピューティングシステムは、画像データを前記遠隔コンピューティングシステムにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信機をさらに備える、請求項１に記載のシステム。
10. 前記遠隔コンピューティングシステムは、診療所にある、請求項９に記載のシステム。
11. 前記撮像デバイスおよび前記コンピューティングシステムを備えるスマートデバイスをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
12. 前記スマートデバイスは、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、およびスマートグラスのうちの１つである、請求項１１に記載のシステム。
13. 前記スマートデバイスは、タッチスクリーンインターフェースを備えるスマートフォンであり、前記コンピュータ可読命令は、前記メモリ上にロードされたアプリケーションソフトウェアの形態である、請求項１１に記載のシステム。
14. 浮腫測定シートであって、
    伸長可能材料の上部可撓性層と、前記上部可撓性層は、上面および下面を有し、前記上面を見たときに見えるパターンを含み、
    前記上部可撓性層の前記下面に接着されており、患者の皮膚に取り外し可能に接着されるように構成された接着層と、
    を備え、
    前記パターンは、少なくとも４本の一連の平行線と、前記一連の平行線を取り囲む複数のマーカを備えるグリッドとを備え、
    前記浮腫測定シートが前記患者の前記皮膚上のある箇所に接着され、前記皮膚上の前記箇所が陥凹されて前記患者に陥凹が形成されると、前記浮腫測定シートは、前記パターンが歪むように前記陥凹の中に伸長して前記陥凹に沿って輪郭をなすように構成される、浮腫測定シート。
15. 前記接着層に接着された取り外し可能な保護ライナーをさらに備える、請求項１４に記載の浮腫測定シート。
16. 前記上部可撓性層は、複数の角部を備え、前記複数のマーカは、前記複数の角部の各角部に配設された少なくとも１つのそれぞれのマーカを含む、請求項１４に記載の浮腫測定シート。
17. 前記パターンは、前記上部可撓性層の前記上面に印刷されている、請求項１４に記載の浮腫測定シート。
18. 前記パターンは、前記上部可撓性層の前記上面にエッチングされている、請求項１４に記載の浮腫測定シート。
19. 前記パターンは、前記上部可撓性層に埋め込まれている、請求項１４に記載の浮腫測定シート。
20. 開口部と、前記開口部を覆う蓋とを備える容器であって、請求項１４に記載の浮腫測定シートの複数が前記容器の中に配設される、容器。
21. 浮腫を測定するための方法であって、
    ある箇所において患者の皮膚の表面に対してパターンを配置することと、
    前記患者に陥凹を生じさせるように前記パターンの前記箇所において前記患者の前記皮膚の一部分を陥凹させることと、
    前記患者にできた前記陥凹の深さを決定するために、前記患者にできた前記陥凹によって引き起こされた前記パターンの歪みを測定することと、
    を備える、方法。
22. 前記パターンは、一連の平行線を備える、請求項２１に記載の方法。
23. 前記パターンは、伸長可能材料のシートの一部であり、前記シートは、前記患者にできた前記陥凹に沿って輪郭をなすように歪む、請求項２１に記載の方法。
24. 前記皮膚の前記表面に対して前記パターンを配置するステップは、前記シートの上面を見ることによって前記パターンが見えるように、前記箇所において前記皮膚の前記表面に前記シートの下面を接着することを備える、請求項２３に記載の方法。
25. 前記シートは、前記パターンを取り囲む複数のマーカをさらに備える、請求項２３に記載の方法。
26. 前記シートは、複数の角部を備え、前記複数のマーカの各々は、前記角部のそれぞれ１つに配設される、請求項２５に記載の方法。
27. 前記患者の前記皮膚の前記表面に対する前記パターンおよび前記箇所における前記陥凹の画像を含む画像データを、撮像デバイスを用いてキャプチャすることをさらに備え、前記パターンの前記歪みを測定するステップは、前記画像データを処理することを備える、請求項２１に記載の方法。
28. 前記画像データの前記処理は、コンピューティングシステムによって実施される、請求項２７に記載の方法。
29. 前記コンピューティングシステムおよび前記撮像デバイスは、スマートデバイスの一部である、請求項２８に記載の方法。
30. 前記スマートデバイスは、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、およびスマートグラスから選択される、請求項２９に記載の方法。
31. 前記スマートデバイスは、タッチスクリーンインターフェースを備えるスマートフォンである、請求項２９に記載の方法。
32. 前記画像データを前記撮像デバイスから遠隔コンピューティングシステムにワイヤレスネットワークを介してワイヤレス送信することをさらに備える、請求項２７に記載の方法。
33. 前記遠隔コンピューティングシステムは、診療所にある、請求項３２に記載の方法。
34. 前記画像データは、ライブストリームビデオとして前記遠隔コンピューティングシステムにワイヤレス送信される、請求項３２に記載の方法。
35. 前記患者の前記皮膚の前記表面に対して前記パターンを配置することは、前記患者の前記皮膚の前記表面に対して光パターンを放つことを備える、請求項２１に記載の方法。
36. 前記患者の前記皮膚の前記表面に対して前記パターンを配置することは、前記患者の前記皮膚の前記表面に対して前記パターンの一時的なタトゥーを転写することを備える、請求項２１に記載の方法。

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