JP2024504947A - 哺乳類における細胞又は組織を採取する生検装置及び方法 - Google Patents

哺乳類における細胞又は組織を採取する生検装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024504947A
JP2024504947A JP2023542873A JP2023542873A JP2024504947A JP 2024504947 A JP2024504947 A JP 2024504947A JP 2023542873 A JP2023542873 A JP 2023542873A JP 2023542873 A JP2023542873 A JP 2023542873A JP 2024504947 A JP2024504947 A JP 2024504947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biopsy device
protrusion
elongate member
distal portion
tubular member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023542873A
Other languages
English (en)
Inventor
サンデル ミカエル
ロックスヘッド ニクラス
ステンメ ヨーラン
ホルミン スタファン
ジョンソン ステファン
メッツォラ ファン デル ワインガルト ウーター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Metsola Van Der Wijngaart Wouter
Sandell Mikael
Original Assignee
Metsola Van Der Wijngaart Wouter
Sandell Mikael
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Metsola Van Der Wijngaart Wouter, Sandell Mikael filed Critical Metsola Van Der Wijngaart Wouter
Publication of JP2024504947A publication Critical patent/JP2024504947A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/02Instruments for taking cell samples or for biopsy
    • A61B10/04Endoscopic instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/02Instruments for taking cell samples or for biopsy
    • A61B10/0233Pointed or sharp biopsy instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/02Instruments for taking cell samples or for biopsy
    • A61B2010/0216Sampling brushes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/02Instruments for taking cell samples or for biopsy
    • A61B10/04Endoscopic instruments
    • A61B2010/045Needles

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

被験体における細胞又は組織を採取する生検装置であって、管腔を画定する管状部材と、管状部材の管腔内に移動可能に配置された細長部材と、を備え、細長部材の遠位部分が、複数の剛性突起を含む組織捕捉構成を備える、生検装置。【選択図】図11

Description

本開示は、概略、被験体における細胞又は組織を採取する生検装置及び方法に関する。より具体的には、生検装置及び方法は、血管又はリンパ管における内皮細胞を採取するために使用され得る。
内皮細胞(EC)は、血管及びリンパ管の内壁を覆っており、循環機能を正しく維持し、血液又はリンパから周囲の組織に分子を移動させるのに重要である。この細胞層の機能が誤っていると、アテローム性動脈硬化症及び高血圧症などの様々な疾患につながる可能性がある。ECは、体の異なる部位に、時には同じ血管系でも異なる部位に、表現型変異がある。これらの細胞を選択的に採取することができれば、血管疾患状態に関する多くの貴重な情報を集めることができる。これまでの発表では、異なる器具を用いた内皮細胞の採取、循環EC又は疾患状態に焦点が当てられている。使用される装置のほとんどは、血管内をナビゲートされるガイドワイヤ、ステント又はコイルである。これらの装置には固有の捕捉機構がないため、採取量に大きなばらつきが生じる。
特許文献1は、血管内ブラシを受容するためのアクセス管腔を画定する細長いシースを有する細胞採取装置によって肺血管系内の内皮細胞を採取するためのシステム及び方法を開示している。ブラシは、軸に結合されたブラシ要素を含み、軸は、例えばニチノール製であり得る。血管内ブラシの軸に作動制御部が結合され、血管内ブラシを後退位置と拡張位置との間で軸線方向に並進させる。血管内ブラシが後退位置から拡張位置に移ると、ブラシ要素はアクセス管腔内から肺血管系に移動し、肺血管系の標的動脈から内皮細胞を取得する。
特許文献2は、血管内ブラシで生検された細胞を保持するための空間又は間隔を提供し、血管内ブラシの血栓形成性を低下させるように構成された、繊維、剛毛、ループ、隆起又は波形の形態のブラシ要素付きブラシセグメントを含む血管内ブラシを開示している。
しかし、前述の装置には拡張中に肺血管系を傷つけるリスクがあり、ブラシ要素では十分な量の内皮細胞が得られないことがある。
したがって、上述の欠点を克服するために、既知の装置及び方法を改善する必要がある。
米国特許出願公開第2017/0181733号明細書 国際公開第2006/116019号
したがって、本開示の目的は、採取された細胞又は組織、例えば被験体における血管又はリンパ管からの内皮細胞の数を増やしつつ、採取部位での組織損傷を減らす、低侵襲生検装置及び方法を達成することである。
この目的は、細胞又は組織を採取する生検装置が提供される本開示の第1の態様において達成され、この生検装置は、管腔を画定する管状部材と、管状部材の管腔内に移動可能に配置された細長部材と、を備え、細長部材の遠位部分が、複数の剛性突起を含む組織捕捉構成を備える。
複数の突起により、高精度かつ採取収率が向上した低侵襲生検装置が達成される。この文脈では、「剛性」という用語は、突起が、互いに対しても、突起が固定又は形成されている表面に対しても、任意の方向への移動に抵抗するのに十分に硬く、実質的に非圧縮性であることとして理解されるべきである。そのため、突起は拡張不能であり、管状部材の管腔の内側だけでなく外側でも同じ構成のままである。
一実施形態では、突起の半径方向における高さは、細長部材の直径よりも実質的に小さい。
一実施形態では、突起の半径方向高さと細長部材の直径との比は、1:3~1:20である。
一実施形態では、突起の半径方向高さは、3~100μmの範囲である。
一実施形態では、隣接する突起間の距離と突起の半径方向高さとの比は、1:2~5:1の範囲である。
一実施形態では、突起の幅と半径方向高さとの比は、1:2~2:1の範囲である。
半径方向高さ、幅、及び突起間の距離は、捕捉される細胞又は組織の量を最大にしながら組織損傷を減らすために、採取される標的細胞又は組織の寸法に対応するように適合される。
一実施形態では、複数の突起は、細長部材の円周上に、及び/又は遠位部分の長さに沿って分布するピラー構造を含む。突起が細長部材の遠位部分の表面の上に分布することにより、表面積が大幅に増加し、その結果、生検装置と標的採取領域との間の相互作用が増加し、それにより組織への損傷に実質的に影響を与えることなく採取収率が向上する。ピラー構造の規則性又は周期性は、製造及び再現性を容易にする。複数の突起は、実質的に均一な格子状パターン、又はオフセットパターンで配置されてもよい。
一実施形態では、突起は、細長部材の遠位部分上に配置された1つ以上の管状シース上に形成される。このように、突起を細長部材とは別個の構成要素上に形成することで、製造を簡略化し、シースと細長部材とに異なる材料を使用することを可能にする。
一実施形態では、各突起は、細長部材の接線方向及び/又は長手方向に配向された鋭利な縁部(sharp edge)を備える。鋭利な縁部は、剪断又は切断による採取の効果を高める。鋭利な縁部は、各突起に隣接する収集空洞を画定するオーバーハングを形成してもよい。採取された細胞又は組織は、生検装置の後退中に収集空洞に保持されてもよい。
一実施形態では、細長部材の少なくとも遠位部分は、超弾性材料製である。超弾性、特にニッケルチタンなどの形状記憶合金により、細長部材は、装置がそこに挿入されたときに血管系の形状を採用することができる。
一実施形態では、突起は、単一のモノリシック構造で形成される。この構造は、突起が形成された表面を含んでもよい。単一のモノリシック構造により、突起の所望の剛性が得られる。
一実施形態では、突起は、付加製造によって形成される。付加製造又は3D印刷により、他の製造技術では不可能な突起の所望の構成を高精度に構築することができる。
一実施形態では、突起は、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド若しくはポリテトラフルオロエチレン、PTFEなどのポリマー製、又は金属製である。
一実施形態では、管状部材及び/又は細長部材の遠位先端部が鋭利である。鋭利な遠位先端部により、管状部材及び/又は細長部材が組織を貫通して、被験体における所望の標的領域に到達し、採取することができる。
本開示の第2の態様では、被験体における血管又はリンパ管から内皮細胞又は組織を採取する方法であって、
管状部材と、管状部材の管腔内に移動可能に配置された細長部材と、を提供するステップであって、細長部材の遠位部分が、複数の剛性突起を含む組織捕捉構成を備える、ステップと、
管状部材を被験体の血管系に導入して、標的血管又はリンパ管に到達させるステップと、
細長部材の遠位部分が管状部材から出るように、細長部材を前進させるステップと、
突起が血管又はリンパ管の内壁を擦るように細長部材を移動させるステップと、
細長部材を管状部材の管腔に後退させるステップと、
管状部材を血管系から後退させるステップと、を含む、方法が提供される。
一実施形態では、前進させるステップは、細長部材の遠位部分が血管又はリンパ管の内側で楔留めされるまで細長部材を前進させるステップを含み、移動させるステップは、細長部材を回転させるステップを含む。細長部材の遠位部分を血管内で楔留めすることにより、突起が血管壁に強制的に接触させられる。この楔留位置で細長部材が回転することにより、突起が内壁を擦り、内皮細胞を高い収率で採取するとともに、低侵襲性を維持することを確実にすることができる。この目的のために、細長部材の遠位部分の外径が血管の内径より大きくてもよい。
マイクログレータ10の形態の生検装置の上面図、側面図及び等角図をそれぞれ示す。 マイクログレータ10の代替実施形態の等角図である。 複数のマイクログレータ10が取り付けられた細長部材の遠位部分の等角図、側面図及び断面図をそれぞれ示す。 螺旋装置の形態の生検装置の等角図、側面図及び断面図をそれぞれ示す。 螺旋装置の形態の生検装置の等角図、側面図及び断面図をそれぞれ示す。 波形を含む生検装置の等角図、側面図及び断面図をそれぞれ示す。 生検装置の代替実施形態の等角図である。 生検装置の代替実施形態の等角図である。 マイクログレータ10を備える生検装置を用いた血管内の細胞の採取を示す断面図である。 複数の突起を備える生検装置の等角図、側面図及び断面図をそれぞれ示す。 管状部材に移動可能に配置された細長部材の遠位部分に取り付けられた図10の生検装置の側面図である。 代替管状部材に移動可能に配置された代替細長部材の遠位部分に取り付けられた図10の生検装置の等角図である。 本開示の一実施形態による生検装置によって使用される被験体の血管系におけるX線誘導経路、採取場所での生検装置のX線画像、及び生検装置を操作する異なるステップを示す。
ここで、添付の図面を参照して、本開示を例として説明する。
以下では、本開示による装置の詳細な説明を示す。図面において、同様の符号は、複数の図全体で同一又は対応する要素を示す。これらの図は例示のみを目的としたものであり、本開示の範囲を何ら制限するものではないことが理解されよう。
本開示の文脈において、「遠位」及び「遠位に」という用語は、本開示による装置を使用するときに、操作者から(最も)離れた位置又は方向を指すことが理解される。これに対応して、「近位」及び「近位に」という用語は、本開示による装置を使用するときに、操作者に最も近い又は操作者に向かう位置又は方向を指す。
図1を参照すると、マイクログレータ10の形態の組織捕捉構成の一実施形態が、それぞれ上面図、側面図及び等角図で示されている。マイクログレータ10は回転対称であり、外径が徐々に大きくなり、中央部11で最大に達し、その後小さくなる管状形状である。マイクログレータ10は、外周上に接線方向に整列した3つの隆起した鋭利な縁部12の形態の剛性突起を備え、これが管腔14に通じるチャネル13を形成する。チャネル13の数は、例えば、0~25個、好ましくは2~10個、有利には3~6個である。一実施形態では、鋭利な縁部12は、接線方向に配向される。そのため、鋭利な縁部12は、前進及び後退するときではなく、回転するときにのみ血管壁と擦れるため、侵襲性が最小限に抑えられる。他の実施形態では、鋭利な縁部は、長手方向若しくは軸線方向、又は接線方向と軸線方向との組合せで配向されてもよい。
マイクログレータ10は、接着剤、溶接、又は他の適切な締結手段を用いて、細長部材15の外側に取り付けられてもよい。細長部材15は、ワイヤ又はチューブであってもよく、チャネル13と整列した穴16又は空洞を含んでもよい。一実施形態では、細長部材15は、マイクログレータ10のチャネル13に一致するレーザ切断穴16の空いた380μmニチノールチューブの形態である。このように、全てのグレータ縁部12は、ニチノールチューブの内側に接続されている。マイクログレータ10の軸線方向縁部は、接着剤のための余分な表面積を提供する歯17付きの鋸歯状表面を含む。マイクログレータ10は長さ約500μm、外径最大500μm、内径400μmであり、ニチノールチューブとの良好な適合性を生み出している。
ここで図2を参照すると、マイクログレータ10の追加の実施形態が示されており、チャネル13がより大きい又はより小さいもの、鋭利な縁部12の形状が異なる、すなわち直線状又は弧状のもの、並びに鋸歯状の軸線方向端面付き又は無しのものである。
図3に示す一実施形態では、3つのマイクログレータ10が、細長部材15上に、それらの間に軸線方向距離をあけて取り付けられている。軸線方向距離は、0~1mm、すなわち端と端をつけて、又は間隔を空けて配置されてもよい。細長部材15の遠位端部は、誤って血管壁を貫通しないように、キャップ(図示せず)で覆われていてもよい。キャップは、貫通力を大幅に高め、細長部材15への血流を防止するように構成されている。
ここで図4及び図5を参照すると、細胞又は組織を捕捉する螺旋溝を含み、かつ、連動して協働することができる取付インタフェース18によって細長部材の遠位端部に取り付けられるように構成された組織捕捉構成の別の実施形態が示されている。溝は、図4及び図5の右下の断面図に示すように、チャネルを画定する。このチャネルは、生検装置の内部管腔と流体連通していてもよく、又はしていなくてもよい。遠位端部は、組織を貫通するために図4のように鋭くてもよく、又は図5のように鈍くてもよい。
図6は、鋭利な縁部12とチャネル13の形態で、図1に示すマイクログレータ10と同様の突起を2組備える組織捕捉構成の別の実施形態を示す。チャネル13は、内部管腔14と流体連通していてもよく、又はしていなくてもよい。突起に隣接して、表面が波形の領域19がある。生検装置の遠位端部は、キャップ20で覆われてもよい。図4~図6の組織捕捉構成は、細長部材の遠位端部に取付けられるように構成された近位端部に取付インタフェースを備える点で、図1~図3の組織捕捉構成とは異なる。
ここで図7a及び7bを参照すると、組織捕捉構成の追加の実施形態が示されている。図7aの組織捕捉構成は、楕円形状であり、徐々に増加及び減少する直径と、鋭利な縁部22を形成する凹部21と、を含む。凹部21の数は、例えば0~25個、好ましくは2~10個、有利には3~6個である。
図7bの組織捕捉構成は、外面に複数の突起31が形成された管状シース30の形態である。突起31は、鋭利な縁部32を備え、この鋭利な縁部32は、接線方向及び/又は長手方向に配向され、各突起31に隣接する凹部又は収集空洞33を画定するオーバーハングを形成する。突起31は、管状シース30の円周上に、かつその長さに沿って、ほぼ規則的に分布している。突起31は、隣接する突起31に対して軸線方向にオフセットされている。
本開示による生検装置は、X線誘導によって血管系内をナビゲートされるように設計されている。ここで図8を参照すると、直径の異なる血管における生検装置の操作が断面図で示されている。生検装置は、適正な直径の血管に到達するまで、例えばガイドカテーテルのような管状部材(図示せず)の内側に保護された状態で置かれ、その後、細長部材15がガイドカテーテルの管腔から前進し、血管に楔留めされる。図8の左側に示すような太い血管では、組織捕捉構成は、血管壁23にほとんど又は全く接触しない。図8の右側に示すような、適切な直径、理想的には組織捕捉構成の直径より少し細い血管では、組織捕捉構成の鋭利な縁部12は、楔留めにより血管壁12と強制的に接触させられる。マイクログレータ10の外径の軸線方向プロファイルにより、標的部位までナビゲートするときの血管壁との円滑な相互作用が保証される。楔留位置になると、細長部材15は、矢印で示すように手動で回転され、細胞のグレーティングを容易にする。後退するとき、細長部材15は、ガイドカテーテルに引き込まれ、試料を保護し、その後生検装置全体が引き抜かれる。採取された組織は採取チャネル13に楔留めされ、試料を汚染する血液は、組織を洗い流すことなく、装置の引き抜き後に洗い流すことができる。当該組織試料の体積は、50μl未満、好ましくは10μl未満、有利には500nl未満であってもよい。
ここで図9を参照すると、本開示による組織捕捉構成の一実施形態が、それぞれ上面図、側面図及び等角図で示されている。組織捕捉構成は、図7bに示すものと同様の管状シース40の形態である。管状シース40の外面には、複数の剛性突起41が設けられている。上記で説明したように、突起41は、管状シース40に対する及び互いに対する移動に抵抗するのに十分に硬いという意味で剛性である。さらに、突起41は、接触したときに撓みも圧縮もしないように、実質的に非圧縮性である。一実施形態では、突起41は、単一のモノリシック構造で形成され、すなわち管状シース40と突起41は同じ材料で作られる。他の実施形態では、突起41は、管状シース40とは異なる材料で作られてもよい。突起41に適した材料としては、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド若しくはポリテトラフルオロエチレン、PTFEなどのポリマー、又は金属が挙げられる。
図9から分かるように、管状シース40の表面に垂直な半径方向における突起41の高さは、管状シース40が取付けられるように配置された細長部材の直径に対応する、管状シース40の直径よりも実質的に小さい。突起41の半径方向高さと管状シース40及び/又は細長部材15の直径との比は、1:3~1:20の間、例えば1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19であってもよい。半径方向高さは、3~100μmの範囲内、好ましくは50μm未満、より好ましくは20μm未満、最も好ましくは10μm未満であってもよい。一実施形態では、突起41の半径方向高さは、実質的に、採取される細胞又は組織の寸法に対応する。
一実施形態では、複数の突起41は、図9から分かるように、ピラー又はブロックの構造を含む。ピラーは、立方体、円柱、ピラミッド又は他の任意の適切な形状であってもよい。ピラーは、管状シース40の長さ及び/又は円周上に規則的に分布していてもよい。一実施形態では、ピラーは、図9に示す格子状パターンのような繰り返し規則性若しくは周期性を示す実質的に均一なパターンで、又は図7bに示す組織捕捉構成における突起31のようなオフセットパターンで配置される。周期性は、例えば付加製造プロセス(3D印刷)による製造プロセスを容易にする。
半径方向高さと同様に、隣接する突起41間の距離は、採取収率を高めるために、採取される細胞又は組織の寸法に適合させることができる。距離は、3~100μmの範囲、好ましくは50μm未満、より好ましくは20μm未満、最も好ましくは10μm未満であってもよい。一実施形態では、隣接する突起41間の距離と半径方向高さとの比は、1:2~5:1の範囲である。
一実施形態では、ピラーの幅は、半径方向高さに対応し、すなわちそれらの寸法は実質的に等しい。そのため、幅は、3~100μmの範囲、好ましくは50μm未満、より好ましくは25μm未満、最も好ましくは15μm未満であってもよい。一実施形態では、突起41の幅と半径方向高さとの比は、1:2~2:1の範囲である。
管状シース40の有効直径は、20mm未満、例えば100μm~2mm、より好ましくは500μm~1mm、最も好ましくは600μm未満であってもよい。管状シース40の長さは、直径と実質的に等しくてもよい。
ここで図10を参照すると、本開示による生検装置が側面図で示されている。生検装置は、カテーテル、針又はカニューレなどの管状部材25を備え、血管系を通ってナビゲートするために可撓性であってもよく、又は皮膚により近い場所で採取するために多少剛性であってもよい。管状部材25の管腔内には細長部材15が移動可能に配置されており、すなわち細長部材15は管状部材25に対して長手方向に前進及び後退することができる。細長部材15は、全体的に又は部分的にニッケルチタン合金のような超弾性材料製でもよい。
細長部材15の遠位部分は、ここでは図9に示すように1つ以上の管状シース40の形態の、複数の剛性突起41を含む組織捕捉構成を備える。しかし、上述の組織捕捉構成のいずれかを細長部材15と組み合わせて生検装置を形成してもよい。また、細長部材15上に複数の突起41が直接形成されてもよいことが想定される。
ここで図11を参照すると、生検装置の別の実施形態が等角図で示されている。ここで、管状部材25と細長部材15との両方の遠位端部は、組織を貫通及び/又は切断する鋭利な先端部又は前縁部を備える。当該鋭利な前縁部は、縁半径が、好ましくは50μm未満、より好ましくは5μm未満である。
この実施形態は、国際公開第2021/137746号に開示されている哺乳類における組織採取のための生検装置及び方法に類似しており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。より具体的には、血管組織壁を貫通するように配置された遠位貫通部分で終端する可撓性の細長い中空体の形態の管腔内アクセス装置が、血管内の又は血管を介して組織を採取するときに、本開示の生検装置と併せて使用されてもよい。
ここで図12を参照すると、図面(a)には、内皮細胞を採取するための被験体の血管系におけるX線誘導生検手順の概略図が示されている。本開示による生検装置は、患者の血管系に挿入されて、標的血管に到達する。標的採取場所で、細長部材(ニチノールワイヤ)は、図面(b)に示すように、管状部材(PTFEチューブ)の管腔を通って遠位方向に前進する。生検装置のX線画像を図面(c)に示す。X線撮影時の視認性を改善するために、ニチノールワイヤ上に放射線不透過性部材が設けられてもよい。
図12の図面(d)に、内皮細胞を採取する手順のステップを示す。PTFEチューブが楔留めされるまで、チューブを標的採取場所まで前進させる。次いで、遠位部分上の組織捕捉構成(3D印刷ブラシヘッド)がチューブから出るように、ブラシが血管内に楔留めされるまで、ニチノールワイヤを前進させる。次に、ニチノールワイヤを楔留位置で回転させ、ブラシを回転させて血管壁から細胞を削り取り、次いでブラシの突起41間に捕捉する。次いで、ニチノールワイヤをチューブの管腔に後退させ、チューブを血管系から後退させる。
[実施例]
<装置設計>
組み立てられたカテーテルはニチノールチューブからなり、ニチノールチューブに沿って回転対称のグレータが置かれている。各グレータは、外周上に接線方向に整列した3つの鋭利な縁部を持ち、これらが管腔に通じるチャネルを形成する。マイクログレータは、外径が徐々に大きくなり、中央部で最大に達し、その後小さくなる。マイクログレータは380μmニチノールチューブの外側に接着されており、このチューブには、装置のチャネルに合わせたレーザ切断穴が空いている。このように、全てのグレータ縁部は、ニチノールチューブの内側に接続されている。マイクログレータの軸線方向縁部は、接着剤のための余分な表面積を提供する鋸歯状表面を含む。マイクログレータは長さ約500μm、最大外径500μm、及び内径400μmであり、ニチノールチューブとの良好な適合性を生み出している。
ニチノールチューブ上に合計5個のマイクログレータが軸線方向距離1mmで取り付けられている。ニチノールチューブは3D印刷されたキャップで覆われており、誤って血管壁を貫通しないようになっている。システムは、X線誘導によって血管系内をナビゲートされるように設計されている。装置は、適正な直径の血管に到達するまで、ガイドカテーテルの内側に保護された状態で置かれ、その後、装置が突出し、血管に楔留めされる。マイクログレータの外径の軸線方向プロファイルにより、標的部位までナビゲートするときの血管壁との円滑な相互作用が保証される。楔留位置になると、装置は手動で回転され、細胞のグレーティングを容易にする。後退するとき、装置はガイドカテーテルに引き込まれ、試料を保護し、その後システム全体が引き抜かれる。採取された組織は採取チャネルに楔留めされ、試料を汚染する血液は、組織を洗い流すことなく、装置の引き抜き後に洗い流すことができる。
<製造及び組立>
マイクログレータを、25倍対物レンズを使用し、内部ハッチングは中実、レーザパラメータは標準化されたものとし、IP-S樹脂でNanoscribe Photonic Professional GT2により印刷した。9つのマイクログレータを3×3アレイで印刷し、合計印刷時間は5時間19分であった。マイクログレータを、PGMEAとIPAでそれぞれ20分間と5分間現像した。マイクログレータを、誘導用XYステージ付き顕微鏡を用いてニチノールチューブに位置合わせした。これらをレーザ切断した開口部に軸線方向に位置合わせし、その後シアノアクリレート接着剤を用いてニチノールチューブに固定した。
生体内(in-vivo)細胞採取をブタモデルで行った。装置は、肝臓の最も外側の血管に、血流がなくなる位置までナビゲートされた。採取後の固定カテーテルのDAPI染色によって細胞回収の成功が証明された。
この装置で大量の組織を取得しており、内皮細胞層を取り囲む組織の一部も同様に採取された可能性が高いことを示している。
本開示による、被験体における空洞から細胞又は組織を分離する装置の好ましい実施形態を説明した。しかし、当業者であれば、これらが本発明の思想から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更可能であることを理解する。
上述した全ての代替実施形態又は実施形態の一部は、その組合せが矛盾しない限り、本発明の思想から逸脱することなく、自由に組み合わせることができる。

Claims (18)

  1. 被験体における細胞又は組織を採取する生検装置であって、
    管腔を画定する管状部材と、
    前記管状部材の前記管腔内に移動可能に配置された細長部材と、を備え、
    前記細長部材の遠位部分が、複数の剛性突起を含む組織捕捉構成を備える、生検装置。
  2. 前記突起の半径方向における高さが、前記細長部材の直径よりも実質的に小さい、請求項1に記載の生検装置。
  3. 前記突起の半径方向高さと前記細長部材の直径との比が、1:3~1:20である、請求項2に記載の生検装置。
  4. 前記突起の半径方向高さは、3~100μmの範囲である、請求項1~3のいずれか一項に記載の生検装置。
  5. 前記複数の突起は、前記細長部材の円周上に、及び/又は前記遠位部分の長さに沿って規則的に分布するピラー構造を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の生検装置。
  6. 前記複数の突起は、実質的に均一な格子状パターン又はオフセットパターンで配置される、請求項5に記載の生検装置。
  7. 隣接する突起間の距離と前記突起の半径方向高さとの比が、1:2~5:1の範囲である、請求項1~6のいずれか一項に記載の生検装置。
  8. 前記突起の幅と半径方向高さとの比が、1:2~2:1の範囲である、請求項1~7のいずれか一項に記載の生検装置。
  9. 前記突起は、前記細長部材の前記遠位部分上に配置された1つ以上の管状シース上に形成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の生検装置。
  10. 各突起は、前記細長部材の接線方向及び/又は長手方向に配向された鋭利な縁部を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の生検装置。
  11. 前記鋭利な縁部は、各突起に隣接する収集空洞を画定するオーバーハングを形成する、請求項10に記載の生検装置。
  12. 前記細長部材の少なくとも前記遠位部分は、超弾性材料製である、請求項1~11のいずれか一項に記載の生検装置。
  13. 前記突起は、単一のモノリシック構造で形成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の生検装置。
  14. 前記突起は、付加製造によって形成される、請求項1~13のいずれか一項に記載の生検装置。
  15. 前記突起は、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド若しくはポリテトラフルオロエチレン、PTFEなどのポリマー製、又は金属製である、請求項1~14のいずれか一項に記載の生検装置。
  16. 前記管状部材及び/又は前記細長部材の遠位先端部が鋭利である、請求項1~15のいずれか一項に記載の生検装置。
  17. 被験体における血管又はリンパ管から内皮細胞又は組織を採取する方法であって、
    管状部材と、前記管状部材の管腔内に移動可能に配置された細長部材と、を提供するステップであって、前記細長部材の遠位部分が、複数の剛性突起を含む組織捕捉構成を備える、ステップと、
    前記管状部材を前記被験体の血管系に導入して、標的血管又はリンパ管に到達させるステップと、
    前記細長部材の前記遠位部分が前記管状部材から出るように、前記細長部材を前進させるステップと、
    前記突起が前記血管又は前記リンパ管の内壁を擦るように前記細長部材を移動させるステップと、
    前記細長部材を前記管状部材の前記管腔に後退させるステップと、
    前記管状部材を前記血管系から後退させるステップと、を含む、方法。
  18. 前記前進させるステップは、前記細長部材の前記遠位部分が前記血管又は前記リンパ管の内側で楔留めされるまで前記細長部材を前進させるステップを含み、前記移動させるステップは、前記細長部材を回転させるステップを含む、請求項17に記載の方法。
JP2023542873A 2021-01-18 2022-01-18 哺乳類における細胞又は組織を採取する生検装置及び方法 Pending JP2024504947A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE2130017 2021-01-18
SE2130017-3 2021-01-18
PCT/SE2022/050052 WO2022154747A1 (en) 2021-01-18 2022-01-18 Biopsy device and method for sampling cells or tissue in mammals

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024504947A true JP2024504947A (ja) 2024-02-02

Family

ID=80168226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023542873A Pending JP2024504947A (ja) 2021-01-18 2022-01-18 哺乳類における細胞又は組織を採取する生検装置及び方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP4277540A1 (ja)
JP (1) JP2024504947A (ja)
CN (1) CN116744859A (ja)
WO (1) WO2022154747A1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2955591A (en) * 1954-05-20 1960-10-11 Kenneth S Maclean Abrasive cytologic instruments
WO2006116019A2 (en) 2005-04-22 2006-11-02 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Endovascular brush
JP4705201B2 (ja) * 2009-03-05 2011-06-22 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 生検組織採取処置具
RU2644926C2 (ru) * 2012-06-14 2018-02-14 СЕНОКУЛИС ЛТД. МАЛАТ билдинг Медицинское приспособление, устройство и способ для формирования канала в мягких тканях
WO2015171884A1 (en) 2014-05-09 2015-11-12 Brigham And Women's Hospital, Inc. Endovascular cytology brush and method for use
WO2021137746A1 (en) 2020-01-03 2021-07-08 Roxhed Niclas Biopsy device and method for tissue sampling in mammals

Also Published As

Publication number Publication date
CN116744859A (zh) 2023-09-12
WO2022154747A1 (en) 2022-07-21
EP4277540A1 (en) 2023-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7101379B2 (en) Retrieval basket for a surgical device and system and method for manufacturing same
JP6050477B2 (ja) 操縦可能なルーメンパンチ
EP2269505B1 (en) Catheter for contactless electrophysiology studies
JP5981927B2 (ja) 改良された細胞診ブラシ器具
US6944490B1 (en) Apparatus and method for positioning and delivering a therapeutic tool to the inside of a heart
JP4795358B2 (ja) 内部基準冠状静脈洞カテーテル
CA2849511C (en) Basket style cardiac mapping catheter having an atraumatic, metallic two-part distal tip for detection of cardiac rhythm disorders
DE60304795T2 (de) Lenkbarer Katheter mit mehreren Spitzen
KR100868108B1 (ko) 의료용 미세삽입 회수장치 및 상기 장치를 만드는 방법
JP2002507449A (ja) 医療用回収装置
JP2008504943A5 (ja)
JP2009522014A (ja) 心臓組織を剥離する方法及び装置
US9655596B2 (en) Biopsy needle with a laterally expandable distal portion
EP2387364B1 (en) Cytology device
EP2320811B1 (en) Apparatus for removing lymph nodes or anchoring into tissue during a translumenal procedure
US7905841B2 (en) Cytology device and related methods of use
WO2002078632A2 (en) Retrieval basket for a surgical device and system and method for manufacturing same
DE602004008855T2 (de) Blumenform Katheter
US20200237440A1 (en) Methods for Deflecting Catheters
JP2024504947A (ja) 哺乳類における細胞又は組織を採取する生検装置及び方法
US10206664B2 (en) Spiral cut biopsy cannula
US20220273323A1 (en) Aspiration devices for treatment of thrombosis including expandable distal ends and systems and methods thereof
CN116869610A (zh) 一种切割球囊