JP2009522014A - 心臓組織を剥離する方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
【解決手段】本発明の実施の形態は、電気生理学的カテーテル及び該カテーテルの使用方法に関する。1つの実施の形態に従い、開放した第一の周縁を有する第一の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに形成するステップと、第二の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに形成するステップとを備えている。第二の人為的病変部は、開放した第二の周縁を有し且つ、第一の人為的病変部よりも電気信号源により近い位置に配置されている。第一の人為的病変部は、第二の人為的病変部から不連続的であり、また、少なくとも第一及び第二の人為的病変部は共に閉じた少なくとも実質的に完全な伝導ブロックを形成する。その他の実施の形態に従い、この方法及びその他の方法を実行するためのカテーテルが提供される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容の全体を参考として引用し本明細書に含めた、2005年12月30日付けで出願された、米国仮特許出願番号60/755,753の利益を主張するものである。
本出願は、電気生理学的方法及びその方法用の医療装置に関する。
人間の心臓は、適正に機能するため、筋肉の収縮及び電気的インパルスの双方を利用する極めて複雑な器官である。電気的インパルスは、心臓壁を通り、最初に心房を通り、次に心室を通って流れ、心房及び心室内の相応する筋肉組織を収縮させる。このように、心房は最初に収縮し、次に、心室が収縮する。この順序は、心臓が適正に機能するために必須である。
時間の経過と共に、心臓を通って流れる電気的インパルスは、不適切な方向に向けて流れ始め、これにより心室が不適切な時に収縮するようにする。かかる状態は、一般に、心不整脈と称され、多くの異なる形態をとる。心室が不適切な時に収縮すると、心臓が送出する血液の量は減少し、その結果、人間は過早に死に至る可能性がある。
心臓の不整脈の原因となる心臓領域を探知し、また、これらの領域の短絡機能を不作動にするため使用される技術が開発されている。これらの技術に従い、電気エネルギが心臓組織の一部分に印加されてその組織を剥離(ablate)し、伝導路の再入を妨害し又は病巣的励起を終了させるはん痕を生じさせる。剥離すべき領域は、通常、最初に心内膜マッピング技術により決定される。マッピング法は、典型的に、1つ又はより多くの電極を有するカテーテルを患者の体内に経皮的に導入するステップと、カテーテルを血管(例えば、大腿静脈又は動脈)を通して心内膜内の箇所(例えば、心臓の心房又は心室)内に導入するステップと、幾つかの異なる心内膜の位置の各々にてマルチチャネル記録器により連続的に、同時に記録することができるよう不整脈を意図的に誘発させるステップとを含む。心電図の記録にて表示されるように、催不整脈性の病巣又は不適切な回路が探知された場合、その病巣は、各種の映像化又は位置探知手段により標識し、その領域から発する心不整脈を組織を剥離することによりブロックすることができるようにする。次に、1つ又はより多くの電極を有する剥離カテーテルは、電気エネルギを電極に隣接する組織に伝達して、その組織に人為的病変部を形成することができる。適切に配置された1つ又はより多くの人為的病変部は、典型的に、不整脈に起因する病巣により生じる逸脱インパルスの伝搬を不能にする働きをする壊死組織の領域を形成する。剥離は、エネルギをカテーテル電極に印加することにより行われる。剥離エネルギは、例えば、RF、DC、超音波、マイクロ波又はレーザ光線とすることができる。
心房細動は、心房粗動と共に、臨床的検査にて発見される最も一般的に生じる不整脈である。
心房細動は、肺静脈の1つの又はその内部のオリフィスからの病巣的トリガーにより開始されることが多いと現在、理解されている。マッピング法及びこれらトリガー箇所の剥離は、発作性心房細動の患者に対する治療法であるように思われるが、最も初期の活動箇所を「ポイント」高周波数の人為的病変部をマッピングし且つ剥離することを介して病巣的トリガー部を剥離することには、多数の難点がある。これらの難点を回避する1つの方法は、最も初期の活動箇所を正確に決定することである。最も初期の活動箇所が識別されたならば、人為的病変部を生じさせて、トリガー部を人為的病変部により電気的に絶縁し、その場合、これらの静脈内からの発病は、解消され又は心房の本体に達することができず、これにより心房細動をトリガーすることはできない。
病巣的不整脈を治療する別の方法は、心房に達し又は心房から伸びる静脈又は動脈の何れか口(すなわち開口部)の周りに連続的な環状の人為的病変部を形成し、これにより環状の人為的病変部の末端側における任意の箇所から発する信号を「捕まえる」ことである。従来の技術は、かかる連続的な人為的病変部を形成しようとして、多重ポイント源を入口の周りに印加するステップを含む。かかる技術は、比較的複雑であり、また、その手順を実行する臨床医のかなりの技術及び注意力を必要とする。
別の不整脈の発生箇所は、心筋自体の再入回路からである。かかる回路は、必ずしも血管口と関係付けることができるとは限らないが、回路内の又は回路領域を取り囲む組織を剥離することにより遮断することができる。不整脈の伝搬をブロックするため、常に回路又は組織領域の周りの完全な「フェンス」が要求されるとは限らず、多くの場合、単に、信号の伝搬経路長さを増すだけで十分であることを認識すべきである。かかる人為的病変部の「フェンス」を確立する従来の手段は、エネルギを送り出す間、単一の電極を組織をわたって引きずり、又は、心筋組織の大きい容積を不作動にすることを目的とする大きい人為的病変部を形成するステップを含む、多数のポイントバイポイントの人為的病変部を含む。
発明が解決するための手段
本発明の1つの実施の形態は、心臓の不整脈を治療する方法に関する。該方法は、開放した第一の周縁を有する第一の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに形成するステップと、第二の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに形成するステップとを含む。第二の人為的病変部は、開放した第二の周縁を有し、且つ、第一の人為的病変部よりも電気信号源に対しより近い位置に配置されている。第一の人為的病変部は、第二の人為的病変部から不連続的であり、また、少なくとも第一及び第二の人為的病変部は、共に、閉じた、少なくとも実質的に完全な伝導ブロックを形成する。
本発明の別の実施の形態は、長手方向中心軸線を有する軸部分と、軸部分に連結されており、複数のフィラメントにより形成された伝導性部材とを備えるカテーテルに関するものである。伝導性部材は、絶縁部分と、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分とを備えている。第一の非絶縁部分は、開放した第一の周縁を有し、また、第二の非絶縁部分は、開放した第二の周縁を有し且つ、軸の長手方向中心軸線により近くに配置されている。少なくとも第一及び第二の非絶縁部分の非絶縁部分の各々は、それぞれの角度をわたり、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分の非絶縁部分の各々がわたるそれぞれの角度の合計は、360°を超え、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分は、全体として、伝導性部材にて360°の角度をわたる。
本発明の更なる実施の形態は、長手方向中心軸線を有する軸部分と、軸部分に連結されて、第一及び第二の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに同時に形成する手段とを備えるカテーテルに関する。第一の人為的病変部は、開放した第一の周縁を有し、第二の人為的病変部は、開放した第二の周縁を有し且つ、第一の人為的病変部よりも電気信号源により近い位置に配置されている。第一の人為的病変部は、第二の人為的病変部から不連続的であり、少なくとも第一及び第二の人為的病変部は、共に、閉じた、少なくとも実質的に完全な伝導ブロックを形成する。
参考として本明細書に含めた図面にて、同様の要素は、同様の参照番号にて表示されている。
システムの概略
次に、本発明に従ったマッピング及び剥離カテーテルシステムの概略を示す図1に関して説明する。システムは、軸部分12と、制御ハンドル14と、コネクタ部分16とを有するカテーテル10を含む。コントローラ8は、ケーブル6を介してコネクタ部分16と接続されている。剥離エネルギ発生器4をケーブル3を介してコントローラ8と接続することができる。記録装置2をケーブル1を介してコントローラ8と接続することができる。剥離の適用例にて使用されたとき、コントローラ8は、剥離エネルギ発生器4によりカテーテル10に提供される剥離エネルギを制御するため使用される。マッピングの適用例にて使用されたとき、コントローラ8は、カテーテル10から来る信号を処理し且つ、これらの信号を記録装置2に提供するため使用される。別個の装置として示されているが、記録装置2、剥離エネルギ発生器4及びコントローラ8は、単一の装置に組み込むことができる。1つの実施の形態において、コントローラ8は、ニュージャージー州、マレーヒルのCRバード(CR Bard)インクから入手可能な四重RFコントローラ(QUADRAPULSE RF CONTROLLERTM)(登録商標名)装置とすることができる。
この明細書において、本発明の色々な形態及び特徴を説明する。本発明の色々な特徴は、明確化のため、別個に説明する。当該技術の当業者は、特定の適用例に依存して、特徴は装置内にて選択的に組み合わせることができることが理解されよう。更に、各種の特徴の任意のものをマッピング又は剥離手順の何れかのためカテーテル及び関係した使用方法に含めることができる。
カテーテルの概略
次に、本発明の1つの実施の形態を示す図2から図7に関して説明する。本発明は、全体として、電気生理学的手順にてマッピング及び剥離のため使用されるカテーテル及び方法を含む。カテーテル10は、軸部分12と、制御ハンドル14と、コネクタ部分16とを含む。マッピングの適用例にて使用されたとき、カテーテルの末端部分の電極から伸びる信号線を記録装置のような、電気信号を処理する装置と接続することを許容するため、コネクタ部分16が使用される。
カテーテル10は、ステア可能な装置とすることができる。図2には、制御ハンドル14内に保持した機構により偏向される末端の先端部分18が示されている。制御ハンドル14は、ユーザがカテーテルの末端を偏向させるため使用することのできる回転可能なサムホイール21及び(又は)スライドアクチュエータ5を含むことができる。サムホイール(又は、任意のその他の適宜な操作装置)は、軸部分12を貫通して伸びて、偏心位置にてカテーテルの末端18と接続された1つ又はより多くのプルワイヤーと接続され、これにより1つ又はより多くのプルワイヤーに加えられた張力によってカテーテルの末端部分は、1つ又は複数の所定の方向に湾曲する。その内容を参考として引用し本明細書に含めた、米国特許番号5,383,852、米国特許番号5,462,527、及び米国特許番号5,611,777には、カテーテル10をステアリングするため使用することのできる制御ハンドル14の色々な実施の形態が示されている。
軸部分12は、末端の先端部分18と、第一の停止部分20と、第一の停止部分20と接続された内側部材22とを含む。内側部材22は、管状部材とすることができる。第一のシース24及び第二のシース26が内側部材22の周りにて同心状に配設されている。それぞれの端部30、32にて第一のシース24及び第二のシース26にそれぞれ定着させた編組伝導性部材28も内側部材22の周りにて同心状に配設されている。
操作時、第二のシース26を内側部材22の上方にて末端方向に前進させることにより、第一のシース24は停止部分20と接触する。第二のシース26を内側部材22の上方にて更に末端方向に前進させると、編組伝導性部材28は、半径方向に拡張して色々な直径及び(又は)円錐形の形状をとる。図3には、非拡張(折り畳まれた状態すなわち非展開状態)の形態にある編組伝導性部材28が示されている。図2及び図4には、部分的に拡張した状態にある編組伝導性部材28が示されている。図1には、ディスクを形成するよう半径方向に拡張した(「展開させた」)編組伝導性部材28が示されている。
これと代替的に、編組伝導性部材28は、内側部材22を第二のシース26に対して基端方向に動かすことにより半径方向に拡張させてもよい。
別の代替例として、内側部材22及び末端の先端部分18は、同一の軸とし、停止部分20は、省いてもよい。この形態において、シース24は、例えば、その内容を参考として引用し本明細書に含めた、米国特許番号6,178,354に記載された態様にて、シース24に装着された、例えば、軸22内のマンドレルに応答して軸の上方を動く。
図4及び図5に具体的に示したように、第三のシース32を提供することができる。第三のシースは、患者の脈管構造を通して操作する間、軸部分12、特に、編組伝導性部材28を保護する働きをする。更に、第三のシース32は、剥離エネルギが編組伝導性部材28に過早に送り出された場合、編組伝導性部材28を患者の組織から遮蔽する。
それぞれのシース24、26、及び32は、多くの異なる態様にて管状部材とすることができる内側部材22の上にて前進させ且つ後退させることができる。制御ハンドル14を使用することができる。米国特許番号5,383,852、米国特許番号5,462,527及び米国特許番号5,611,777には、シース24、26、32を制御することができる制御ハンドルの例が示されている。参考として引用し本明細書に含めたこれらの特許に記載されたように、制御ハンドル14は、ハンドルに対して軸方向に変位可能であるスライドアクチュエータを含むことができる。スライドアクチュエータは、シースの1つ、例えば、第二のシース26と接続し、内側部材22に対するシース26の動きを制御し、編組伝導性部材28を上述したようにそれぞれの折り畳んだ位置と展開した位置との間にて駆動することができる。制御ハンドル14はまた、後退可能な外側シース32に連結された第二のスライドアクチュエータ又はその他の機構を含み、シースを内側部材22に対して基端方向に向け選択的に後退させることができる。
編組伝導性部材28は、本発明の1つの実施の形態において、織り合せた複数の導電性フィラメント34である。編組伝導性部材28は、ワイヤーメッシュとすることができる。フィラメントは、可撓性であり且つ、内側部材22から半径方向外方に拡張させることができる。フィラメント34は、比較的小さい断面直径を有する金属要素にて形成され、フィラメントが半径方向外方に拡張することができるようにすることが好ましい。フィラメント34は、約0.0254mmから0.762mm(0.001から0.030インチ)の程度の直径の寸法を有する丸形とすることができる。これと代替的に、フィラメントは、約0.0254mmから0.762mm(0.001から0.030インチ)程度の厚さと、約0.0254mmから0.762mm(約0.001から0.030インチ)の程度の幅とを有して平坦であるようにしてもよい。フィラメントは、ニチノール型ワイヤーにて形成することができる。これと代替的に、フィラメントは、金属要素と共に織った非金属要素を含み、非金属要素が金属要素の支持体又は分離体を提供するようにしてもよい。例えば、300以上のフィラメントのような、多数の個別のフィラメント34を編組伝導性部材28にて提供することができる。
フィラメント34の各々は、絶縁被覆により互いに電気的に隔離することができる。絶縁被覆は、例えば、ポリアミド型材料とすることができる。編組伝導性部材28の外周面60上における絶縁体の一部分は、除去される。このことは、フィラメント34の各々が任意のその他のフィラメントとの電気的接触ではなく、マッピング及び剥離のために使用することのできる絶縁した電極を形成することを許容する。これと代替的に、特定のフィラメントは、互いに接触して予め選んだグループを形成するのを許容することができる。
フィラメント34の各々は、内側部材22の周りにて圧縮力の下、ヘリカル状に巻かれる。このヘリカル状の構造の結果、編組伝導性部材28が半径方向に拡張したとき、絶縁部が剥ぎ取られたフィラメント34の部分は、隣接するフィラメントと接触せず、このため、フィラメント34の各々は、他方のフィラメントの各々から電気的に隔離されたままである。図6には、特に、フィラメントの間及びフィラメント同士の間にて隔離状態を提供しつつ、絶縁体を個々のフィラメント34から除去する様子が示されている。図6に示したように、領域50は、絶縁体が個々のフィラメント34から除去された、編組伝導性部材28の外周面60における領域を示す。本発明の1つの実施の形態において、絶縁体は、フィラメント34の各々間にて電気的隔離状態を保持しつつ、個々のフィラメント34の各々の外方に面する周面の半分まで除去することができる。
編組伝導性部材28を備えるフィラメント34の各々における絶縁体は、色々な態様にて編組伝導性部材28の外周面60の周りにて除去することができる。例えば、編組伝導性部材28の長さに沿って1つ又はより多くの周縁編組を形成することができる。これと代替的に、個々のセクター又は四分円のみがその絶縁体を編組伝導性部材28の円周の周りにて除去することができるようにする。これと代替的に、編組伝導性部材28内の選んだフィラメント34のみがその周方向に面する絶縁体を除去するようにしてもよい。このように、臨床医が望むマッピング及び剥離の特徴並びに技術に依存して、編組伝導性部材28の外周面60の周りにて除去された、ほぼ無限の数の絶縁体の形態を提供することができる。
フィラメント34の各々における絶縁体は、絶縁体がフィラメント34の間にて維持され、フィラメント34が互いに電気的に絶縁されたままである限り、多岐にわたる態様にて、編組伝導性部材28の外周面60にて除去することができる。
絶縁体は、多岐にわたる態様にてフィラメント34から除去し、編組伝導性部材28上に剥ぎ取った部分50を形成することができる。例えば、研磨又はスクレーピングのような機械的手段を使用することができる。更に、絶縁体を除去するため、水ジェット、化学的手段又は熱光線手段を使用することができる。
絶縁体を除去する一例において、編組伝導性部材28は、内側部材22の周りにて回転させ、また、レーザのような熱光線源を使用して光線を編組伝導性部材28の長さに沿った特定の点に向けることができる。編組伝導性部材28が回転し、また、熱光線源が熱を発生させるとき、絶縁体は、特定の領域から焼き取られる。
絶縁体の除去は、また、編組伝導性部材28の選んだ部分を遮蔽することにより実現することもできる。金属管のような遮蔽体を編組伝導性部材28上に配置することができる。これと代替的に、編組伝導性部材28は、箔にて包み、又は何らかの型式のフォトレジストにて被覆することができる。次に、例えば、遮蔽体を切除し、箔を薄切りし、又はフォトレジストを除去することにより、絶縁体の除去が望まれる領域にて遮蔽体を除去する。これと代替的に、所定の絶縁体の除去パターンを有する遮蔽体を提供してもよい。例えば、金属管は切り欠きを有し、この切り欠きが、金属管が編組伝導性部材28上に配置されたとき、絶縁体を除去すべき領域を露出させるようにしてもよい。
図6には、編組伝導性部材28の外周面60を画成するそれぞれのフィラメント34の外周面56に対し熱光線52を印加することができる様子が示されている。熱光線52が印加されると、絶縁体54は、ワイヤー34の外周56から焼き取られるすなわち除去され、フィラメント34の周縁56の周りに絶縁体を有しない領域58を形成する。
絶縁体54は、また、特定的な態様にて除去し、フィラメント34の周面56の特定の部分が露出されるようにすることもできる。このように、編組伝導性部材28が半径方向に拡張したとき、フィラメントの剥ぎ取った部分は、所期のマッピング又は剥離方向を特定的に向くようにすることができる。
絶縁体が編組伝導性部材28の外周面60上のフィラメント34の部分から除去されたとき、複数の個別のマッピング及び剥離通路を形成することができる。ワイヤーは、カテーテル軸12内のフィラメント34及び制御ハンドル14の各々からコネクタ部分16まで伸びている。マルチプレクサ又はスイッチボックスを導体と接続し、フィラメント34の各々を個別に制御することができるようにしてもよい。この機能は、コントローラ8に含めることができる。マッピング及び剥離のため、多数のフィラメント34を共にグループ化することができる。これと代替的に、個々のフィラメント34の各々は、単一の箇所にて血管内の個々の電気的活動をマッピングするため、別個のマッピング通路として使用することができる。フィラメント34により受け取られる信号又はフィラメント34に送られた剥離エネルギを形成するため、スイッチボックス又はマルチプレクサを使用する結果、マッピング手順中、電気的活動を検出し且つ、剥離手順の間、エネルギを印加するため無限の数のフィラメントの組み合わせが可能となる。
編組伝導性部材28を備えるフィラメント34から除去される絶縁体の量を制御することにより、血管壁と接触している編組部の表面積を制御することもできる。一方、このことは、剥離エネルギ発生器、例えば、発生器4に提供されるインピーダンスを制御することを許容するであろう。更に、絶縁体を選択的に除去することは、組織に送り出される剥離エネルギの所定の又は制御可能なプロフィールを提供することができる。
上記の説明は、フィラメント34から絶縁体を除去する様子を記載するものである。これと代替的に、絶縁体をフィラメント34に追加することにより、同一の特徴及び有利な効果を実現してもよい。例えば、フィラメント34は、裸線とし、また、絶縁体をフィラメントに追加することができる。
フィラメント34から受け取った電気信号を個別に制御することは、カテーテル10を双極型(異なる又はフィラメント間にて)マッピングとし及び単極型(参照フィラメントに対して1つのフィラメント)マッピングのため使用することを許容する。
カテーテル10は、また、図2及び図3に示したように、軸12に取り付けられた参照電極13を有し、参照電極13が単極マッピング操作の間、心臓の外側に配置されるようにすることができる。
電極の向き決め及び識別のため使用すべく放射線不透過性マーカを提供することもできる。
当該技術の当業者は、絶縁体の全てをフィラメント34から除去して大きい剥離電極を形成することができることが理解されよう。
完全なステア可能なカテーテル構造体が示されているが、本発明は、内側管状部材22は塩水、造影剤、ヘパリン又はその他の医薬を導入し又はガイドワイヤー又は同様のものを導入するため、カテーテル軸、ガイドワイヤー、又は中空の管状構造体であるようにすることもできる。
温度の感知
1つ又はより多くの熱電対のようなものを含むが、これらにのみ限定されない1つ又は複数の温度センサは、剥離手順の間、温度を感知するため編組伝導性部材28に装着することができる。複数の熱電対は、編組伝導性部材28内に織り込むこともできる。編組伝導性部材28を備えるフィラメント34の各々に対して個々の温度センサを提供することができる。これと代替的に、編組伝導性部材28は、1つ又はより多くの温度センサ自体にて構成してもよい。
図8には、その完全に拡張し又は展開した形態にある編組伝導性部材28が示されている。編組伝導性部材28は、完全に拡張したとき、ディスクを形成する。図8に示した実施の形態において、編組伝導性部材28を構成する16のフィラメント34がある。
例えば、拡張した編組伝導性部材28上に温度センサ(熱電対、サーミスタ等のような)を配置することにより、温度監視又は制御機能を編組伝導性部材28に含ませ、編組伝導性部材28がその完全に拡張した形態にあるとき、形成される末端方向を向いた剥離リング上に配置されるようにする。「温度の監視」とは、外科医と対話するための温度の報告及び表示を意味する。「温度制御」とは、編組伝導性部材28上に配設された温度センサからの温度測定値に基づいて電力を滴定すべくフィードバックループ内にアルゴリズムを追加する能力を意味する。温度センサは、センサの各々と関係付けられた剥離リングのセグメントが独立的に制御可能である(例えば、メッシュの他の領域から電気的に隔離された)ならば、温度制御手段を提供することができる。例えば、剥離構造体を電気的に独立的なセクターに分割することにより制御を実現することができ、セクターの各々は、電力の滴定を促進し得るように、温度センサを有し、又は、これと代替的に、インピーダンスを測定する機構を有する。剥離構造体は、領域を制御し得るように、電気的に独立的なセクターに分割することができる。かかるセクターの提供を使用して、編組伝導性部材28の色々な部分に対する電力の制御を行なうことができる。
図8に示したように、編組伝導性部材28上に4つの温度センサ70が提供される。上述したように、編組伝導性部材28内の個別のフィラメント34は、互いに絶縁されているため、多数の独立的なセクターを提供することができる。1つのセクターは、1つ又はより多くのフィラメント34を含むことができる。剥離手順の間、剥離手順の目標に依存して、所望の任意の組み合わせにてエネルギを1つ又はより多くのフィラメント34に印加することができる。1つの温度センサを編組伝導性部材28のフィラメント34の各々に設け、又は、1つ又はより多くのフィラメント間にて共用することができる。マッピングの適用例において、電気的活動を測定する目的のため、1つ又はより多くのフィラメント34を共にグループ化することができる。これらのセクター化する機能は、コントローラ8内にて提供することができる。
図10には、温度センサ70を含む編組伝導性部材28の側面図が示されている。図10に示したように、温度センサ70は、4つの穴72から出る。穴72の各々は、アンカー74の1つの四分円に配設されている。温度センサ70は、編組伝導性部材28の外端縁76に接合されている。温度センサ70は、その周りの小さいポリイミド管73片により隔離し、次に、その位置にてフィラメントに接合することができる。温度センサ7は、編組伝導性部材28内に織り込み且つ捻るか又は、これらは、フィラメント34と並べて又はフィラメントと平行に接合することができる。
電気的に独立的なセクターを具体化する幾つかの方法がある。1つの実施の形態において、ワイヤーは、剥離リングを形成する(拡張したとき)領域内にてその絶縁性被覆が剥ぎ取られることが好ましい。しかし、拡張状態にあるとき、相互接続を防止するのに十分な絶縁体がワイヤー上に残るようにしてもよい。これと代替的に、隣接するメッシュワイヤーは、その剥ぎ取った領域内にて接触するのを許容するようにしてもよいが、例えば、3又は5のワイヤー毎に隔てた、与えられた十分に絶縁した(剥ぎ取られない)ワイヤーにグループ分けして、これにより独立的に制御可能な領域のセクターを形成するようにしてもよい。領域の各々は、その自体の温度センサを有することができる。ワイヤーは、剥離エネルギ発生器の独立的な出力部に「束ねる」(又は独立的に装着する)ことができる。次に、電力のオンオフを切り換え(且つ「オフ期間」の間、電力をその他の領域に印加する)ことにより、又は領域に対する電圧又は電流を変調することにより(独立的なコントローラの場合)、RFエネルギを領域の各々に適用するとき、そのエネルギを滴定することができる。その何れの場合でも、温度センサからの温度入力は、電力を送り出しを制御するため標準的なフィードバックアルゴリズムにて使用することができる。
これと代替的に、図10Aに示したように、編組伝導性部材28は、別個のセクターに分離されるリボン状構造体を支持すべく使用することができる。図10Aに示したように、リボン状構造体81は、例えば、編組伝導性部材28が拡張したとき、拡がって管状リングになるひだ付き銅製の扁平ワイヤーとすることができる。ワイヤー83a−83dの各々は同一面内に位置している。図10Aにて4つのワイヤーが示されているが、構造体81は、適用例及び所望の性能に依存して、任意の数のワイヤーを含むことができる。ワイヤー83a−83dの各々は絶縁されている。次に、ワイヤーの各々から絶縁体を除去して、別個のセクター85a−85dを形成する。これと代替的に、ワイヤー83a−83dの各々は絶縁せず、また、異なるセクターを形成するため絶縁体を追加してもよい。異なるセクターは、独立的に制御可能なワイヤー83a−83dから成る耐摩耗性領域を提供する。温度センサ70は、個別のワイヤーに取り付けることができ、また、フィラメント34は、それぞれのワイヤー83a−83dと接続して個別のセクターの各々に対するエネルギを独立的に制御することができる。当該技術の当業者は、ワイヤー83a−83dの各々は、色々な位置にて絶縁体を除去することにより形成された多数のセクターを有することができ、また、リボン状構造体81を形成するセクター85a−85d及びワイヤー83a−83dの多数の組み合わせを実現することができることが理解されよう。
図11A−Dには、編組伝導性部材28内に温度センサを含む更なる一例としての形態が示されている。形態の各々において、温度センサは、1つの熱電対ワイヤー75及び編組伝導性部材28の1つのフィラメント34を使用して形成され、これらは、接合部77を介して結合されて熱電対71を形成する。望ましくは、熱電対71を形成するには、1つの専用の熱電対ワイヤーのみが必要とされるから、図11A−Cの編組伝導性部材28の寸法は、熱電対71の各々を形成するため1対の専用の熱電対ワイヤーが必要とされる場合よりも小型にすることができる。更に、熱電対71の一部分を形成するため使用されるフィラメント34は、温度を表示する信号が熱電対71により供給される間、剥離(及び)マッピング目的のため使用することができる。
図11B−Dに関して説明した実施の形態において、温度センサは、編組伝導性部材28の外方に面する部分すなわち外側部分に、又は編組伝導性部材28の内方に面する部分すなわち内側部分に形成することができる。図11Aには、内側部材22の周りに同心状に配設され且つ、第一のシース24及び第二のシース26にそれぞれ定着された編組伝導性部材28の外側部分84a及び内側部分84bが示されている。編組伝導性部材28の外側部分84a上に配設された温度センサは、その外側部分上にて編組伝導性部材28の長さ又は円周に沿った任意の箇所にて形成することができる。同様に、編組伝導性部材28の内側部分84b上に配設された温度センサは、その内側部分上にて編組伝導性部材28の長さ又は円周に沿った任意の箇所にて形成することができる。
図11Bには、編組伝導性部材28の外側部分が示されている一方、図11Cには、編組伝導性部材28の内側部分が示されている。熱電対71の1つの実施例によれば、接合部77は、図11Bに示したように、編組伝導性部材28の外側部分上に形成することができる。このように、接合部77は、電気生理学的手順の間、組織と接触するであろう編組伝導性部材28の一部分上に形成することができる。熱電対71の別の実施例によれば、接合部77は、図11Cに示したように、編組伝導性部材28の内側部分上に形成することができる。このように、接合部77は、電気生理学的手順の間、組織と接触しないであろう編組伝導性部材28の表面に形成することができる。各場合にて、接合部77は、編組伝導性部材28を展開する間、編組伝導性部材28のフィラメントとの干渉を避け得るよう形成することができる。
図11Dには、フィラメント34、及び熱電対71を形成する熱電対ワイヤー75がシース79を介して互いに連結されて編組伝導性部材28内に織り込むことのできる単一体ストランドを形成する1つの実施の形態が示されている。接合部77は、フィラメント34の一部分に、また、シース79により被覆されず且つ、フィラメント34の絶縁体及び熱電対ワイヤー75が除去された、熱電対ワイヤー75に形成されている。このように、フィラメント34及び熱電対ワイヤー75は、接合部77の位置にて電気的に接触している。シース79は、接合部77の位置にてその全周の周りにて除去されたものとして示されているが、これと代替的に、シース79の円周の一部分のみを除去してもよいことを理解すべきである。このように、接合部77は、編組伝導性部材28の外方に面する部分、編組伝導性部材28の内方に面する部分、又はその双方に形成することができる。図11Dの形態は、編組伝導性部材を展開させる間、熱電対ワイヤー75を動かないように固定する。更に、フィラメント34及び熱電対ワイヤー75をその長さに沿って連結することにより、熱電対71の寸法を最小にすることができる。
フィラメント34及び熱電対ワイヤー75を連結するシース79は、全体として管状の形状を有するものとして示されているが、その他の多くの実施例が可能であることを理解すべきである。例えば、シースは、その隣接する面に沿って接続された管の構造とし、管の断面が8字形の形態を有するようにすることができる。その他の一例としての代替的な形態は、ら旋状の形態及び楕円形の管状の形態とすることができる。シースは、連続的である必要はなく、また、有孔とし、又はフィラメント34及び熱電対ワイヤー75の一部分のみを被覆するようにすることができることを理解すべきである。シース79は、シース79内に成形されたフィラメント34及び熱電対ワイヤー75を有する中実なコアを備えることができることを更に理解すべきである。
熱電対ワイヤー75及びフィラメント34は、熱電対ワイヤー75及びフィラメント34が異なる温度であるとき、電流がワイヤーの間を流れるように異なる導電性材料にて形成することができる。1つの例において、熱電対ワイヤー75は、コンスタンタンにて形成し、フィラメント34は、銅−ベリリウムにて形成し、ベリリウムがフィラメント組成物の約2%を占めるようにすることができる。しかし、熱電対ワイヤー75及びフィラメント34に対して多数の代替的な材料を使用することができることを理解すべきである。
接合部77は、フィラメント34及び熱電対ワイヤー75の非絶縁部分上に形成することができる。1つの例において、フィラメント34及び熱電対ワイヤー75は、少なくとも部分的に絶縁されるが、フィラメント34及び熱電対ワイヤー75が接合部77に接触する箇所にては絶縁されていない。このように、接合部77が編組伝導性部材28の外側部分上に形成される場合、編組伝導性部材28の内側に面し且つ、接合部77に対向するフィラメント34及び熱電対ワイヤー75の部分は絶縁することができる。これに対応して、接合部77が編組伝導性部材28の内側部分に形成される場合、編組伝導性部材28の外側に面し且つ接合部77に対向するフィラメント34及び熱電対ワイヤー75の部分は絶縁することができる。
接合部77は、導電性であり且つ、熱電対ワイヤー75とフィラメント34との間の機械的連結部を形成することのできる材料にて形成することができる。1つの例によれば、接合部77は、銀はんだのような金属にて形成される。別の例によれば、接合部77は、耐食性のある材料にて形成される。材料が耐食性でない場合、接合部は、血液又は別の電解液に曝されたとき、腐食するであろう。この腐食は、結合部の機械的強度を弱化させ、また、心電図の信号の質に干渉するであろう電気的ノイズの発生源となる。1つの例によれば、耐食性のある銀エポキシのような導電性エポキシを使用して接合部77を形成することができる。
エポキシ接合部及び単一の専用の熱電対ワイヤーの上記の特徴は、共に望ましいように採用することができるが、これらの特徴は、別個に採用してもよいことを理解すべきである。単一の温度センサのみが図11B−Dにて編組伝導性部材28上に示されているが、上記の温度感知の説明にて記載したように、複数の温度センサを編組伝導性部材28上に含めることができることを更に理解すべきである。図11B−Dに関して説明した特徴は、本明細書に記載したその他のカテーテルの特徴と組み合わせて、カテーテルに対し温度感知能力を提供することができる。
ステアリング
次に、本発明のステアリング能力の形態を示す図12及び13について説明する。図1及び図2に示したように、カテーテル10は、制御ハンドル14を使用してステアすることができる。特に、図1には、編組伝導性部材28の末端側の領域内にてカテーテルの軸12上にステアリングピボット又はナックルが配設されるステアリング状態が示されている。
図12Aには、ピボット点又はステアリングナックルが編組伝導性部材28の基端側に配設されたカテーテル10が示されている。
図12Bには、ステアリングナックルを編組伝導性部材28の基端側及び末端側の双方に提供する能力を有するカテーテル10が示されている。
図1−2及び図12A−12Bには、二次元的又は単一面型式のステアリング状態が示されている。本発明のカテーテルは、三次元的ステアリング機構と関係して使用することもできる。例えば、参考として引用し本明細書に含めた、’852特許における制御ハンドルを使用して、カテーテルは、特に、カテーテルの末端にて三次元的「投げ縄状(lasso−like)」の形状となるように操作することができる。図13に示したように、カテーテルは、1つの面にて第一の曲線部80を有し、また、第一の面に対してある角度を成す別の面内にて第二の曲線部82を有する。この形態により、カテーテルは、到達が困難な解剖学的構造体へのアクセスを向上させることができる。例えば、マッピング又は剥離手術用の標的箇所は、血管の内側とすることができる。このように、向上したステアリング能力は、標的の血管内へのより容易なアクセスを許容することができる。更に、ステアリングの追加的な次元は、剥離又はマッピング手順の間、編組伝導性部材28を一層良く配置することを許容する。カテーテル10は、第一の曲線部80により提供されたステアリング能力を使用して現場まで挿入することができる。その後、第二の曲線部82を使用して、編組伝導性部材28は、標的箇所に対して一層良く向き決めし又は、接触するよう別の面にて傾動させることができる。
伝導性部材の形態及び材料
次に、編組伝導性部材28のその他の形態を示す図面である図14−図17を参照する。上述し且つ以下に更に詳細に説明するように、編組伝導性部材28は、1つから300又はより多くのフィラメントを含むことができる。フィラメントは、小さい直径又は断面積を有する極めて細いワイヤーから比較的大きい直径又は断面積を有する太いワイヤーまで変化させることができる。
図14には、カテーテル10の末端として1つ以上の編組伝導性部材28を使用する状態が示されている。図14に示したように、3つの編組伝導性部材28A、28B、28Cはカテーテル10の末端に設けられている。編組伝導性部材28A、28B、28Cはそれらの拡張した状態にて、同一の寸法又は異なる寸法となるようにすることができる。編組伝導性部材28A、28B、28Cの各々は、図1−図4に示した態様にて独立的な制御軸26A、26B、26Cを介して独立的に拡張させ又は収縮させることができる。多数の編組伝導性部材を使用することは、幾つかの有利な効果をもたらす。編組伝導性部材28A、28B、28Cの拡張寸法が異なる場合、マッピング又は剥離手順を開始する前、血管の寸法を推定し又は推測せずに、手術中、in vivoにて寸法決めを行うことができる。更に、編組伝導性部材の1つは剥離のため使用し、編組伝導性部材の別のものをマッピングのために使用することができる。このことは、剥離手順の効果を迅速に点検することを許容することになる。
次に、編組伝導性部材28のその他の形状を示す図面である図15A及び15Bを参照する。この時点まで説明したように、編組伝導性部材28は、全体として対称であり且つカテーテル軸12に対して同軸状である。しかし、特定の解剖学的構造体は、幾何学的に対称のマッピング又は剥離構造体により容易に近似することができない複雑な三次元的形状を有することもある。この型式の構造体の一例は冠静脈洞入口部(CS ostium)にて生じる。これらの型式の解剖学的構造体に成功裏に接触するため、編組伝導性部材28は、その解剖学的部位に正確に近似し、しかも、特定の患者にて見られる相違に順応するのに十分、可撓性であるように「予め形成する」ことができる。これと代替的に、編組伝導性部材28は、その解剖学的部位に正確に近似し且つ、特定の患者にて見られる相違に順応するよう組織を付勢するのに十分な強度(材料、形態等の選択により)であるよう「予め形成する」ことができる。例えば、図15Aには、偏心又は非同心状の態様にて軸12の周りに配設された編組伝導性部材28が示されている。更に、編組伝導性部材28はまた、その拡張形態において、非円形の端縁を有し編組伝導性部材の円周の周りの組織の接触を向上させるような構造とすることもできる。図15Bには、編組伝導性部材28がカテーテル軸12に対して偏心し又は非同心状状態のとき、また、その展開し又は拡張形態のときの双方において非対称の形状を有するこの型式の形態の一例が示されている。軸に対する編組伝導性部材28の同心度、また、非対称に展開させた形態は、例えば、ニチノール、リボンワイヤーを追加する等のように、編組伝導性部材28内に追加的な構造的支持体を提供することにより、形成することができる。更に、巻き付けピッチ又は個別のフィラメントの寸法又は配置を変化させ又は編組伝導性部材28内にて選択的なフィラメントを変形させ又は当該技術の当業者に既知の任意のその他の手段を使用することができる。
図16A−16Cには、編組伝導性部材28及びカテーテル10の別の形態が示されている。図16A−16Cに示したように、カテーテル10の末端の先端部分は除去され、編組伝導性部材28は、カテーテル10の末端に配設されている。編組伝導性部材28の一端は、編組伝導性部材28の端部32をカテーテル軸12に締結するアンカーバンド90を使用してカテーテル軸12に定着される。編組伝導性部材28の他端は、別のアンカーバンド92を使用して軸26のような操作軸に締結されている。図16Aには、その非展開形態にある編組伝導性部材28が示されている。軸26が末端方向に動いたとき、編組伝導性部材28は軸12から出て又は外転する。図16Bに示したように、編組伝導性部材28は、その完全に展開した直径に達しており、環状の組織接触領域29を入口又はその他の解剖学的構造体に対して配置することができる。図16Cに示したように、軸26の更なる末端方向への動きを使用して、例えば、肺静脈入口内にて同心状に配置するのを助けることができる同心状の配置領域94を形成することができる。同心状の配置領域94は、編組伝導性部材28内のフィラメント34の巻き付け密度を選択的に変化させ、フィラメントを優先的に予め変形させ、編組伝導性部材28を軸12から追加的に外転し又は当該技術の当業者に既知のその他の手段によって形成することができる。
次に、編組伝導性部材28の更なる実施の形態を示す図面である、図17に関して説明する。図17に示したように、編組伝導性部材28は、多数の小径のワイヤーではなくて、1つ又は幾つかの太いワイヤー96から成っている。1つ又は複数のワイヤーは、図1に示したのと同一の態様にて拡張位置と非拡張位置との間にて動かすことができる。更に、マッピング又は剥離手順のため絶縁体が除去された領域98を提供することができる。単一のワイヤー又は「コルクねじ」形態は、幾つかの有利な効果をもたらす。第一に、1つ又は複数のワイヤーは、互いに横断せず、このため、製造のため単一の巻線方向とすればよい。更に、ブロックされる血管の面積が小さいため、血栓形成の危険性を少なくすることができる。更に、太いワイヤーと制御軸の端部間の接続を簡略化することができる。
本発明のカテーテル10は、編組伝導性部材28の操作特性を向上させることのできる多数の被覆にて被覆することができる。被覆は、多数の技術の任意のものにて施工することができ、また、被覆は、広範囲のポリマー及びその他の材料を含むことができる。
編組伝導性部材28は、その摩擦係数を小さくし、これにより編組伝導性部材に対する血栓の付着の可能性及び脈管又は心房の損傷の可能性を少なくするため、被覆することができる。これらの被覆は、編組伝導性部材28を構成するフィラメント上の絶縁体と組み合わせることができ、これらの被覆は、絶縁体自体に含め、又は、被覆は、絶縁体の頂部に施工することができる。カテーテルの滑性を向上させるため使用することのできる被覆材料の例は、フェルプスドッジコーポレーション(Phelps Dodge Corporation)から利用可能なPDスリック、銀、スズ、窒化ほう素を含む。これらの材料は、例えば、アンプ(Amp)コーポレーションにより開発されたイオンビーム支援堆積(「IBAD」)技術により施工することができる。
編組伝導性部材28は、また、編組伝導性部材28の安全性又は効率を向上させることのできるその熱伝導率を増し又は減少させるため被覆することができる。これは、編組伝導性部材28を構成するフィラメントの電気的絶縁体内に熱伝導性要素を含めることにより、又は組立体に対する追加の被覆として実現することができる。これと代替的に、熱絶縁性要素は、編組伝導性部材28を構成するフィラメントの電気的絶縁体内に含め、又は組立体に対する追加の被覆としてもよい。ポリマー混合、IBAD又は同様の技術を使用して、銀、白金、パラジウム、金、イリジウム、コバルト及びその他のものを絶縁体に加え、又は編組伝導性部材28に被覆することができる。
放射線不透過性被覆又はマーカは、蛍光透視法を行なう間、観察したとき、編組伝導性部材28を向き決めするための基準点を提供するため使用することもできる。放射線不透過性を提供する材料は、例えば、金、白金、イリジウム及び当該技術の当業者に既知のその他のものを含む。これらの材料は、上述したように、含み込み且つ被覆として使用することができる。
ヘパリン及びボーリウム(BH)のような、抗血栓性被覆を、編組伝導性部材28に施工して、血栓形成性を少なくし編組伝導性部材28上の血液の凝集を防止することもできる。これらの被覆は、例えば、浸漬法又は噴霧法により施工することができる。
上述したように、編組伝導性部材28のフィラメント34は、金属ワイヤー材料にて製造することができる。これらの材料は、例えば、MP35N、ニチノール又はステンレススチールとすることができる。フィラメント34はまた、銀又は白金のような別の材料のコアと組み合わせて、これらの材料の複合体とすることができる。高伝導性の電気的コア材料をワイヤーのシェルを形成する別の材料と組み合わせることは、シェル材料の機械的性質をコア材料の電気的伝導率と組み合わせてより優れた及び(又は)選択可能な性能を実現することを許容する。使用されるシェル材料の選択及び比率と組み合わせて使用されるコア材料の選択及び比率は、所望の性能特性及び所定の適用例に望まれる機械的/電気的性質に基づいて選ぶことができる。1つの実施例に従いコア材料及びシェル材料は、互いに共有結合することができる。
灌注
所定の電極箇所及び組織の接触面積の場合、高周波(RF)エネルギにより形成された、人為的病変部の寸法は、RFパワーレベル及び露出時間の関数であることが知られている。しかし、より高パワーのとき、露出時間は、電極−組織の境界面における温度が100℃に近づくとき生じるインピーダンスの増加により制限することができる。温度をこの制限値以下に又は等しく維持する1つの方法は、剥離電極を食塩水にて灌注し、対流冷却効果を提供し、電極−組織の境界面の温度を制御し、これによりインピーダンスの増加を防止することである。従って、本発明にて、編組伝導性部材28にて及び人為的病変部を形成すべき組織箇所にて灌注を提供することができる。図18には、編組伝導性部材28内にて灌注マニホルドを使用することが示されている。灌注マニホルド100は、編組伝導性部材28内にて軸22に沿って配設されている。灌注マニホルド100は、1つ又はより多くのポリイミド管とすることができる。編組伝導性部材28内にて、灌注マニホルドは、それぞれのフィラメント34に沿った編組伝導性部材28内に織り込んだ多数の細管102に分割される。一連の穴104を管102の各々に設けることができる。これらの穴は、任意の多数の方法にて向き決めし、灌注のため、編組伝導性部材28の特定の箇所又は部分を標的とすることができる。灌注マニホルド100は、カテーテル軸12を貫通して伸びており、また、剥離手順の間のようなとき、例えば、食塩水のような灌流流体を注入するため、使用される患者の外側にて灌注送り出し装置と接続することができる。
灌注システムはまた、血管の位置又は血管の直径の変化を検証するため造影流体を送り出すため使用することもできる。例えば、造影剤は、剥離前に、その次に、剥離手順の後に、注入して、血管の直径が何ら変化しないことを検証することができる。造影剤はまた、マッピング手順の間にて使用し編組伝導性部材28の配置を検証することもできる。剥離又はマッピング手順の何れでも、ヘパリンのような抗血栓性流体を注入して血栓形成を少なくすることもできる。
図19には、カテーテル10内にて注入/灌注を実行する別の方法が示されている。図19に示したように、編組伝導性部材28を備えるフィラメント34は、複合材ワイヤー110から成っている。複合材ワイヤー110は、剥離手順にて剥離エネルギを送り出すため又はマッピング手順の間、電気的活動を検出するため使用される、導電性ワイヤー112を含む。導電性ワイヤー112は、同様に灌流管腔116を保持する管腔114内に保持されている。灌流管腔116は、図18に関して説明したように、灌注流体又は造影流体を送り出すため使用される。編組伝導性部材28が複合材ワイヤー110を有する構造とされた場合、電極表面を形成するようワイヤーフィラメント112を取り囲む絶縁体118を、剥ぎ取ることができる。次に、灌流管腔116内に穴を形成して、電極表面に沿った標的箇所にて灌流を許容することができる。図18に示した実施の形態と同様、灌流管腔は、互いに接続してマニホルドを形成することができ、次に、該マニホルドは、例えば、灌流管120と接続し且つ、流体送り出し装置と接続することができる。
シュラウド
編組伝導性部材28の少なくとも一部分を被覆するため、1つ又は複数のシュラウドを使用することが幾つかの点にて有益であろう。シュラウドは、カテーテル10を挿入し且つ除去する間、編組伝導性部材28に対する保護効果を追加することができる。シュラウドはまた、その展開状態にあるとき、編組伝導性部材28を形成し又は形状を設定するため使用することもできる。シュラウドはまた、血管との接触に曝されるフィラメントの領域、また、フィラメントの横断部分の数を少なくすることにより、編組伝導性部材28における血栓形成の危険性を少なくすることもできる。このことは、編組伝導性部材28の端部30、32にて特に有益なことである。フィラメントの密度は、端部30、32にて最大であり、このため、これらの端部は血液を凝集させる傾向がある。シュラウドは血栓形成に抵抗性があるラテックスバルーン材料又は任意の材料から成るものとすることができ、この材料は、十分な耐久性があり、導入システムを通して挿入するに耐えて、また、編組伝導性部材28の可動性を低下させることはない。シュラウドはまた、RFエネルギがシュラウドを貫通して流れるのを許容するRF透過材料から成るものとすることもできる。RF透過材料が使用される場合、編組伝導性部材28を完全に封入することが可能である。
灌注又は注入が行なわれるとき、1つ又は複数のシュラウドも使用可能であり、それは、これらのシュラウドは灌注又は造影流体を標的箇所まで導く作用を果たすことができるからである。
図20Aから図20Eには、本発明にて使用することのできるシュラウドの色々な例が示されている。図20Aには、編組伝導性部材28のそれぞれ端部領域31、33の上方に配設されたシュラウド130、132が示されている。この形態は、編組伝導性部材28の端部にて、血液の凝固を防止するのに有用である。図20Bには、編組伝導性部材28内に保持された内側シュラウド134と共に使用されるシュラウド130、132が示されている。領域31、32内にて血液の凝固を防止することに加えて、図20Bに示した実施の形態はまた、血液が編組伝導性部材28に入るのも防止する。
図20Cには、灌注流体又は造影媒質を編組伝導性部材28の周端縁に沿って導くため使用される、シュラウド130、132が示されている。図20Cに示した実施の形態において、灌流は、図18及び図19に示したように行なうことができる。
図20Dには、編組伝導性部材28を被覆する外側シュラウドを使用する状態が示されている。シュラウド136は、編組伝導性部材28を完全に包み込み、これにより血液が編組伝導性部材28と接触しないようにする。シュラウド136は、可撓性であるが、剥離−エネルギ透過性材料にて出来ており、このため、剥離手順にて使用されたとき、編組伝導性部材28はエネルギを標的とした剥離箇所まで送り出すことができる。
図20Eにはまた、編組伝導性部材28を包み込む外側シュラウド137も示されている。シュラウド137もまた、可撓性であるが、剥離−エネルギ透過性材料にて出来たものとすることもできる。シュラウド137に開口部139を提供し、開口部によって露出された編組伝導性部材28の部分が組織と接触するのを許容することができる。開口部139は、楕円形、円形、円周形等とすることができる。
案内シース
剥離又はマッピング手順の間、カテーテル10が困難な、すなわち蛇行した脈管組織を通過するときがある。こうしたとき、患者の脈管組織をより容易に通り抜けるのを許容するため、カテーテル10は、案内シースを有し、カテーテル10が該案内シースを貫通するようにすることが有益である。
図21には、カテーテル10と関係して使用することができる案内シースの一例が示されている。図21に示したように、案内シース140は、長手方向部材142を含む。長手方向部材142は、カテーテルが脈管組織を通じて押し込まれるとき、カテーテル軸12に隣接する位置近くまで押すのに十分に剛性な材料にて出来たものとすることができる。一例として、長手方向部材142は、ステンレススチールとすることができる。長手方向部材142は、長手方向部材142の末端146に配設されたシース144に装着される。割り型シース144は、カテーテル10が貫通することを必要とする特定の血管(動脈又は静脈)の形状と適合可能である1つ又はより多くの所定の曲線部148を有することができる。割り型シース144は、長手方向部材142に沿って基端方向に伸びることができる。例えば、シース144及び長手部材142は、20又は30cmの長さにわたり互いに接合し、患者の血管を容易に貫通するのを許容することができる。シース144は、シース144に沿って長手方向に伸びる所定の領域150を含む。領域150は、例えば、シース144を分割して開放し、案内シース140を引き戻し且つカテーテル軸12から剥ぎ取ってシースを除去することを許容する継目とすることができる。
別の実施の形態において、長手方向部材142は、シース144の内部と連通する末端146における開口部152を有する皮下管又は同様のものとすることができる。この実施の形態において、長手方向部材142は、冷却、洗浄又は視覚化の目的のため、食塩水又は造影剤のような灌注流体を注入するため使用することができる。
使用方法
次に、本発明のカテーテルを心内膜及び心外膜の適用例にて使用するための方法を示す図面である、図22、図23及び図24について説明する。
図22を参照すると、この図面には、心内膜の剥離手順が示されている。この手順において、カテーテル軸12は、患者の心臓150内に導入される。適正な映像ガイド(直接的な視覚評価、カメラポート、蛍光透視法、心エコー図法、磁気共鳴法等を使用することができる。図22には、特に、患者の心臓の左心房内に配置されるカテーテル軸12が示されている。カテーテル軸12が患者の左心房に達したとき、次に、カテーテル軸は、次に、肺静脈154の口152を通して導入することができる。図示したように、次に、編組伝導性部材28を拡張させてその展開した位置にし、この展開位置において、図示した実施の形態にて、編組伝導性部材28はディスクを形成する。次に、編組伝導性部材28の末端側156が肺静脈154の口と接触する迄、カテーテル軸12を、肺静脈154内に更に前進させる。外部圧力をカテーテル軸12に沿って加え、編組伝導性部材28と入口組織との所望の接触レベルを実現することができる。次に、エネルギを編組伝導性部材28と接触した入口組織152に加え、入口付近にて環状の人為的病変部を形成する。使用されるエネルギは、RF(高周波数)、直流、マイクロ波、超音波、低温、光学等とすることができる。
次に、心外膜の剥離手順を示す図面である、図23を参照する。図23に示したように、カテーテル軸12は、患者の胸腔内に導入し且つ肺静脈154に導かれる。カテーテル10は、開放胸部外科手術の間、トロカールポートを通じて、すなわち手術間法にて導入することができる。編組伝導性部材128と肺静脈154の外面158とを接触させるためのステアリング機構、予め形成した形状体又はその他の手段を使用して、編組伝導性部材28を、肺静脈154の外面158と接触させる。適正な映像ガイド(直接的な視覚的評価、カメラポート、蛍光透視法、心エコー図法、磁気共鳴法等)を使用することができる。図23に示したように、この手順において、編組伝導性部材28は、その非展開状態、すなわち非拡張状態に留まる。外部圧力を加えて編組伝導性部材28と肺静脈154との接触を実現することができる。肺静脈154の外面158との所望の接触が実現されたならば、剥離エネルギを、例えば、RF、直流、超音波、マイクロ波、低温又は光学エネルギを使用して編組伝導性部材28を介して面158に印加される。その後、編組伝導性部材28を、肺静脈154の周縁の周りにて動かし、剥離手順を反復することができる。この手順は、例えば、入口付近にて環状の人為的病変部を形成するため使用することができる。
図示した心内膜又は心外膜手順を使用することは、完全な環状の人為的病変部は、RFエネルギを1回印加することで形成することができるから、単一「ポイント」電極を使用する場合よりも容易に且つ迅速に行なうことができる。
次に、心内膜マッピング手順を示す図面である、図24を参照する。図24に示した手順において、カテーテル軸12は、図22に関して説明した態様にて肺静脈154内に導入される。編組伝導性部材28が肺静脈154内の所望の位置に達したとき、フィラメント34が肺静脈154の内壁160と接触する迄、編組伝導性部材28は、例えば、図2−図5に関して説明したように拡張させる。その後、編組伝導性部材28のフィラメント34と接続された外部装置によって肺静脈154内の電気的活動を検出し、測定し且つ記録することができる。
患者の心臓へのアクセスは、心内膜又は心外膜マッピング及び(又は)マッピング及び剥離手順の何れかに対し経皮的方法、脈管的方法、外科的方法(例えば、開放胸部外科手術)又は経胸腔アプローチ法を介して実現することができる。
このように、本発明は、マッピング及び(又は)マッピング及び剥離操作を行なうことができる電気生理学的カテーテルを提供することができる。更に、本発明のカテーテルは、双極又は単極モードの何れかにて編組伝導性部材28内にて個別のフィラメント34から心電図を得ることができるから、組織領域の高密度のマップを提供するため使用することができる。
更に、患者の組織との適合性を向上させ又は所望のマッピング又は剥離プロファイルを提供し得るよう編組伝導性部材28の半径方向への拡張を制御することにより電極領域の形状を調節することができる。これと代替的に、編組伝導性部材28は、組織を特定的に順応させ、編組伝導性部材28の拡張し又は部分的に拡張した形状に適合するように十分な曲げ強度を有する材料にて製造してもよい。
本発明のカテーテルは、マッピング手順、剥離手順及び例えば、図1に示したように、その完全に拡張位置にて編組伝導性部材28の末端側及び(又は)基端側に面する側部にて温度測定及び制御するため使用することができる。更に、本発明のカテーテルは、「半径方向」マッピング手順、剥離手順及び温度の測定及び制御を行なうため使用することができる。すなわち、例えば、図8に示した外周端縁76は、血管の内周面に対して当てがうことができる。
更に、マッピング手順及び剥離手順の双方に対して同一のカテーテルを使用し得ることは、手順の時間を短縮し且つX線の照射量を減少させることを可能にする。
編組伝導性部材28を動脈又は静脈内にて自由壁又は入口の組織のような構造体に対して拡張させることは、多数の電極に対して良好な接触圧力を提供し、また、安定性のため、解剖学的アンカーを提供することができる。温度センサは、心内膜に対して確実に配置し組織に対して良好な熱伝導を提供することができる。人為的病変部は、カテーテル10の位置を変更せずに、編組伝導性部材28の円周の周りの色々な部分にて選択的に発生させることができる。このことは、動脈又は静脈内により正確に人為的病変部を配置することを可能にする。
編組伝導性部材28は、図1及び図8に特に示したその半径方向に拡張した位置にあることが有益であり、それは、これらの実施の形態において、編組伝導性部材は、マッピング手順又は剥離手順の間、血管をブロックせず、血液が編組伝導性部材を通って流れるのを許容し、これにより、より長時間のマッピング又は剥離時間を許容し、このことは、人為的病変部の形成のマッピングの精度及び効率を向上させる可能性があるからである。
ハンドル組立体
次に、図25から図31に関してハンドル14(図1)の一例としての実施例に関して説明する。図示したハンドルの形態は、スライダ232及びスライダグリップ部252にて形成されたスライドアクチュエータ124(図26)の直線状の動きを使用して、ケーブル162a、162bを引っ張るため加えられる張力を選択的に制御し、このことは、カテーテルの末端の曲率半径を制御することを可能にする。ハンドルの形態は、サムホイールアクチュエータ122の回転する動きを更に使用して、連結された引っ張りケーブル162c、162dに加えられた張力を選択的に制御する。これらの引張りケーブルは、軸12の長手方向軸線に対するカテーテルの末端の向きを制御することができる。
図25を参照すると、ハンドル201は、左側部分200L及び右側部分200Rを有するハウジングを備えている。これらの2つの部分、200L、200Rは、ほぼ半円形の断面であり、また、共通の面に沿って互いに固定してハンドル201に対する完全なハウジングを形成することができる平坦な接続面を有する。ハンドル201の外面は、ユーザが楽に保持することができるような所要の形状とされる。
ホイールキャビティ210は、ハンドル201の右側部分200R内に形成される。ホイールキャビティ210は、ハンドル201の平坦な接続面に対して全体として平行な平坦な後面211を含む。サムホイールアクチュエータ122は、中心穴216と、一体的に形成されたプーリー218と、上側及び下側ケーブルアンカー220とを有する、全体として円形のディスクである。上側及び下側ケーブルガイド221は、一体的に形成されたプーリー218の面に形成されたガイドスロット又は溝223内にケーブル162c、162dを保持する働きをする。図示した実施の形態において、サムホイール122は、中心穴216内に挿入されたスリーブ228の周りを回転する。サムホイール122は、ハンドル201の右側部分200Rの平坦な後面211のねじ付きインサート229と合わさる段付きナット224によりその位置に保持される。張力がケーブル162c、162dの1つに加えられたときでさえ、サムホイールがその位置を維持するのを許容する摩擦力を提供するため、段付きナット224とサムホイール122との間に摩擦ディスク226が設けられている。段付きナット224を締め付けると、サムホイール122に加えられる摩擦量が増大する。
サムホイール122の周端縁面222は、ホイールのアクセス開口部から突き出しており、このため、ハンドル201を把持するため使用されるオペレータの手の親指にてサムホイール122を回転させることができる。サムホイール122とユーザの親指との間の確実な把持を保証するため、サムホイール122の周端縁面222は、ギザギザ付き面とし又はその他の粗面加工された面とすることが好ましい。サムホイール122の対向した半体における異なるギザギザ付き面は、ユーザがサムホイールの位置を「感触する」ことを可能にする。
左側部分200Lは、カテーテルの末端の曲率半径を制御する2つの引張りケーブル162a、162bの各々を選択的に緊張させる機構の部分を支持する。サムホイール122の突き出す部分を受容するため、ハンドル左側部分200Lは、ハンドル右側部分200Rのホイールアクセス開口部と同様の形状をしたホイールアクセス開口部を含む。該ハンドル部分は、また、その側面に細長いスロット230も含む。
スライダ232には、スロット230内にきちっと嵌まるくびれ部分242が設けられている。スライダ232は、引張りケーブル162a、162bを定着する前方ケーブルアンカー235と、後方ケーブルアンカー236とを含む。引張りケーブル162bは、前方ケーブルアンカー235に直接、装着され且つスライダ232がハンドル201の末端に向けて動かされたとき、緊張状態となる。引張りケーブル162aは、後方ケーブルアンカー236に装着される前に、戻しプーリー238により案内され且つ、スライダ232がハンドル201の基端に向けて動かされたとき、緊張状態とされる。戻しプーリー238は、ハンドル右側部分200Rの平坦面の穴(図示せず)内に支持されたプーリーの回転軸239に回転可能に装着される。戻しプーリー238は、引張りケーブル162aを案内する溝(図示せず)を含むことができる。図示した実施の形態において、ケーブルガイド205は、ハンドル右側部分200Rに装着され、ケーブル162a−162dを案内し且つ、これらケーブルが互いに絡み合うのを防止する。図示したように、ケーブル162a、162bは、上方に且つケーブルガイド205の上方を伸びる一方、ケーブル162c、162dは、ケーブルガイド205の空隙206を通って伸びる。ケーブルガイド205の頂面に溝を形成し、ケーブル162a、162bをその位置に維持することができるが、これと代替的に、これらのケーブルは、ケーブルガイド205に形成され、又はその他の適宜な手段により形成された穴を通って伸びるようにしてもよい。
スライダグリップ部252がスライダ232のくびれ部分242に装着され且つ、ハンドル201の外側に配置することができる。スライダグリップ部252は、ユーザが楽に制御し得るよう人間工学的な形状とされることが好ましい。予荷重パッド254がハンドル左側部分200Lの外面とスライダグリップ部252(図25及び図28に図示)との間に配置されている。スライダグリップ部252をスライダ232に装着するねじ260を締め付けることにより、摩擦力がスライダ232に加えられ、このため、引張りケーブル162a、162bに加えられる。同様の目的のため、予荷重パッド237を、スライダ232の面に配置してもよい。
細長いスリットを有し且つラテックスにて出来た塵埃シール234(図25及び図28)は、ハンドル左側部分200L内にてスロット230に沿って接合されている。スライダ232のくびれ部分242は、塵埃シール234のスリットを貫通して突き出し、スリットは、くびれ部分242に隣接してのみ分離する。さもなければ、スリットは「閉塞」したままであり、塵埃、毛及びその他の汚染物がハンドル201に入るのを防止する効果的な障壁として機能する。ハンドル201の更なる詳細は、その内容を参考として引用し、本明細書に含めた米国特許番号5,383,852、米国特許番号5,462,527、米国特許番号5,611,777に記載されている。
本発明の更なる形態に従い、サムホイールアクチュエータ及びスライドアクチュエータの各々は、アクチュエータが第一の位置にあるとき、アクチュエータが装着され、少なくとも1つの引張りケーブルに第一の摩擦量を与えると共に、アクチュエータが第一の位置から動いて離れるとき、少なくとも1つの引張りケーブルに第二の且つより大きい摩擦量を与える手段を含む。本発明のこの実施の形態に従い、第一の位置は、先端組立体が軸の長手方向軸線に対して整合されるアクチュエータの中立位置又は先端組立体の末端の曲率半径が能動的に減少し又は増大しないアクチュエータの中立位置に相応し、第二の位置は、中立位置又は休止位置以外のアクチュエータの位置に相応するものとすることができる。
当該技術の当業者により理解されるように、先端組立体の向きを変化させ且つ先端組立体の末端の曲率半径を制御するアクチュエータは、作動された後、一定の位置に留まることが望ましい。従来、このことは、アクチュエータとハンドル201の別の面との間に十分な量の摩擦を提供し、アクチュエータに特定量の力が加えられない限り、アクチュエータの動きに抵抗することにより実現されていた。例えば、図25において、サムホイールをその位置にて保持する段付きナット224を締め付けることにより、サムホイールを1つの回転位置から別の位置まで回転させるため、より大きい量の力をサムホイールに加えなければならない。同様に且つ、スライドアクチュエータに関して、スライダグリップ部252をハンドル部分の下面に対してその位置にて保持する2つのねじ260を締め付けることにより、スライダ232を一方の位置から別の位置まで動かすため、より大きい量の力をスライダグリップ部252に加えなければならない。
この従来の方策は、簡単ではあるが、その結果、中立又は休止位置から偏倚する位置のみならず、全ての位置にて同一の量の摩擦がアクチュエータに加えられる。このため、使用時、ハンドルを視覚的に見ることなく、先端組立体の向き又は先端組立体の末端の曲率半径が中立状態にあるかどうかを確認することは困難であろう。このことは、カテーテルのユーザは、アクチュエータの位置を視覚的に確認するため、その注意を払う必要があるため、問題となる可能性がある。更に、当該出願人は、ケーブル及びアクチュエータを一定の位置に維持する機構によって加えられた摩擦力が、例えば、棚に積重ねられている間の場合のように時間の経過と共に著しく減少し、かかる摩擦を与えるため使用される機構(例えば、段付きナット及びねじ)を使用する前、締め付けることが必要となることが多いことを知った。この現象は、アクチュエータ機構を形成するため使用される色々な材料と関係した材料のクリープに起因するものと考えられる。この摩擦力の減少は、滅菌処理サイクルの間、カテーテルが高温度に曝されるとき、特に明らかとなり、それは、ハンドル及び制御機構を形成する材料は、高温度にて降伏する傾向を有するからである。色々な機構は、滅菌処理後、締め付けられるであろうが、かかる締め付けは、カテーテルの滅菌状態の性質を損ない、従って、臨床的設定状態にて望ましくないことである。
本発明の更なる形態に従い、サムホイールアクチュエータ及びスライドアクチュエータの各々は、アクチュエータが第一の位置にあるとき、アクチュエータが装着される少なくとも1つの引張りケーブルに第一の量の摩擦を与えると共に、アクチュエータが第一の位置から動いて離れるとき、少なくとも1つの引張りケーブルに第二のより大きい量の摩擦を与える手段を含む。摩擦力のこの差は、ユーザによって感知することができ、アクチュエータを視覚的に検査することなく、ユーザに対しアクチュエータが中立位置又は休止位置にあるかどうかに関して注意を促すことができる。更に、作動機構に加わる摩擦力は、中立位置又は休止位置にて低下するから、カテーテルは、アクチュエータにより中立位置又は休止位置にて滅菌処理し、これにより、滅菌処理する間、操作機構の降伏を減少させることができる。
サムホイールアクチュエータに関する1つの実施の形態に従い、異なる量の摩擦を与える手段は、ハンドルハウジングの平坦な後面に形成され、サムホイールの下面の相応する複数の保持部と協働する複数の保持部を含むことができる。この実施の形態において、サムホイールの下面の複数の保持部の各々は、それぞれの保持部内に部分的に座すボール又は軸受を受け入れる。第一の中立位置において、ボールの各々はまた、ハンドルの後面のそれぞれの保持部内に休止し、サムホイール及び装着された引張りケーブルに第一の量の摩擦を与える。しかし、サムホイールが回転すると、ボールは、ハンドルの後面の保持部の外側にて上昇した面に上方から乗り上げ、これによりサムホイール及び装着された引張りケーブルに第二のより大きい量の摩擦を加える。1つの実施の形態に従い、この第二の量の摩擦は、サムホイールがその中立位置に戻るのを阻止するのに十分である。図25、図29、図30及び図31には、本発明のこの実施の形態に従い、サムホイールアクチュエータ122に対し異なる量の摩擦を与える手段の1つの実施例が示されている。
図25、図29、図30及び図31に示したように、右側部分200Rの平坦な後面210は、該面に形成された複数の保持部212を含む。相応する数の保持部215は、サムホイール122の下面に設けられている(図29−図31)。サムホイールの下面の複数の保持部215内には、各々、ボール又は軸受214がある。ボール又は軸受は、ステンレススチールのような任意の適正な材料にて出来たものとし、又はこれと代替的に、硬質プラスチックにて出来たものとしてもよい。ボール又は軸受214は、例えば、エポキシにてその位置に固定し又は保持部215内にて回転することを許容することができる。ボール又は軸受214は、これと代替的に、ハンドル200Rの右側部分の平坦な後面211の保持部212内に着座するようにしてもよいことを理解すべきである。例えば、軸の長手方向軸線に対して平行な先端組立体の向きに相応する中立位置又は休止位置において、複数のボールの各々は、平坦な後面211の相応する保持部212内に休止する。かかる休止又は中立状態は、図25のサムホイールの概略断面図である図30に示されている。理解し得るように、この中立又は休止位置は、摩擦ディスク226が僅かな程度だけ圧縮されるサムホイール122の摩擦が低下した位置に相応し、このため、サムホイールに装着された引張りケーブルに加わる低下した摩擦力に相応する。
サムホイール122がこの中立又は休止位置から回転すると、ボール214は、それらのそれぞれの保持部212に且つこれらの保持部から図25に示した経路265に沿って乗り上げる。ボールの各々が上昇した平坦な後面211と接触するこの第二の位置において、第二のより大きい量の摩擦がサムホイールに加えられ、このため、該サムホイールに装着された引張りケーブルに加えられ、このため、サムホイールに加えられた更なる回転力が無ければ、サムホイールが別の位置まで動くのを防止する傾向となる。図31は、サムホイールが中立又は休止位置以外の位置にある状態を示す図25のサムホイールの概略断面図である。図31に見ることができるように、ボール214の各々は、上昇した平坦な後面211に乗り上げ、摩擦ディスク226は、図30に示した状態に対して圧縮される。図22に最も良く示したように、平坦な後面211の保持部212の各々は、ボール214が保持部212外に且つ保持部212内に滑らかに動くのを容易にし得るよう平坦な後面211のレベルまで徐々にテーパーが付けられた導入/導出部分267を含むことができる。
本発明は、ハンドル及びサムホイールに含まれた保持部212、215の数に限定されないが、当該出願人は、平坦な後面211の円周の周りにて及びサムホイール122の周りにて等しく隔てられた3つの保持部は、応力をサムホイール122の周りにて均一の分配し且つ、別の保持部212に遭遇する前に、十分な量の回転を許容することが分かった。更に、本発明は、サムホイールの位置を変化させるため、サムホイールに加えられる量の力に限定されないが、当該出願人は、経験的に、引張りケーブルにおける力に抵抗するには、約1.814kgから3.629kg(4から8ポンド)の力にて、十分であることを知った。更に、この量の力は、サムホイールを偶発的に動かすことができず、また、ユーザによって大きい力を必要としないようにするのに十分である。この量の力はまた、貯蔵及び(又は)滅菌処理する間、何らかの降伏の原因となる。
本発明のこの実施の形態は、ハンドルの表面における複数の保持部及びボール又は軸受を保持する、サムホイールの下面における相応する数の保持部に関して説明したが、本発明は、このように限定されるものではない。例えば、上述したように、ハンドル201の平坦面211の保持部は、ボール又は軸受214を保持し、サムホイールは保持しないようにしてもよい。更に、サムホイールに異なる摩擦力を与えるその他の手段が容易に案出可能であることを理解すべきである。例えば、保持部ではなくて、平坦な後面211は、複数の傾斜路(例えば、3つの傾斜路)を含む所要の外形とすることができる。サムホイール122の下面は、相応する複数の相補的な形状の傾斜路を含み、サムホイール122が中立又は休止位置にあるとき、最小の摩擦が与えられ、サムホイール122が回転するとき、サムホイール122の下面における傾斜路の上昇した面は、平坦な面の傾斜路の上昇した面と接触するようにすることができる。サムホイール122が更に回転すると、追加的な摩擦が与えられる。
スライドアクチュエータに関する別の実施の形態に従い、異なる量の摩擦を与える手段は、ハンドル201の上に配設され又はハンドル201内に形成された傾斜路を含むことができる。この実施の形態において、傾斜路の頂点は、スライダ232の中立位置に相応する。この中立位置において、最小量の摩擦がスライダ232及び該スライダに装着された引張りケーブル162a、162bに加えられる。スライダ232が中立位置から離れて前方に又は後方に動いたとき、スライダ232は、サムホイール及びハウジングの内面に向けて押され、多量の摩擦をスライダ及び該スライダに装着された引張りケーブルに与える。サムホイールの場合と同様、この第二の量の摩擦は、スライダがその中立位置に戻るのを防止するのに十分である。
図26、図27及び図28には、スライドアクチュエータ124に対し異なる量の摩擦を与える手段の1つの実施例が示されている。これらの図面に示したように、左側部分200Lの下面は、傾斜路124を含む。傾斜路は、ハンドル201の左側部分200L内に一体的に形成し又はこれと代替的に、傾斜路164は、ハンドルから別個のものとし且つハンドルに装着されるようにしてもよい。図26に示したスライドアクチュエータ124の概略断面図である、図28に示したように、傾斜路164は、厚さが減少した中央部分と、左側部分の下側と面一となる迄、中央部分から離れて厚さが増大する基端部分及び末端部分とを含む。ハンドルの左側部分200Lの下面に接触するスライダ232の頂面は、図26及び図27に示した傾斜路に対し相補的な形状とすることができる。図26に示した位置において、スライドアクチュエータは、先端組立体の末端の第一の曲率半径に相応する中立又は休止位置である。2つのねじ260は、スライダグリップ部252及びスライダ232を互いに近接するよう押し付け且つその間にて予荷重パッド254を圧縮する。図26及び図28に示した中立又は休止位置において、予荷重パッド254は、最小程度のみ圧縮される。しかし、スライダ232が中立又は休止位置から離れる方向に動くと、傾斜路164(及びスライダ232)の形状は、スライダ232をスライダグリップ部252から分離する傾向の追加的な摩擦力を与え、これにより図27に示したように、予荷重パッド254をより大きい程度圧縮する。この追加的な摩擦力は、スライドアクチュエータ124に更なる力が加わらないとき、スライドアクチュエータ124が位置を変化させるのに抵抗する。
本発明のこの実施の形態は、ハンドル201の下面内に形成され又はその下面に配設された傾斜路に関して説明したが、本発明は、このように限定されるものではない。例えば、傾斜路は、これと代替的に、ハンドルの外面に形成し且つ同様の機能を提供するようにしてもよい。スライドアクチュエータに異なる摩擦力を与えるその他の手段は、当該技術の当業者により容易に案出されよう。
図32−図33には、図25に関して説明したハンドル201の1つの変更例が示されている。特に、図32−図33には、図25の摩擦ディスク226を廃止し、それに代えて、ケーブルアンカー220の1つに連結されたケーブルに張力が加えられたときでさえ、サムホイール122がその位置を維持することを許容する摩擦を提供する圧縮ばね170を含むサムホイール組立体165が示されている。
圧縮ばね170は、段付きナット168とサムホイール122との間に設けられている。段付きナット168は、ハンドルの右側部分200Rの平坦な後面211のねじ付きインサート229と合わさるねじ166によりその位置に保持されている。ばね170をサムホイール122に対して圧縮することは、サムホイール122に加えられた回転摩擦を増し、このため、連結した緊張させたケーブルがサムホイール122に回転力を加えたときでさえ、サムホイール122はその位置を維持する。
図25のサムホイール122と同様、ボール又は軸受214及び相応する保持部212が設けられており、ボール又は軸受214が保持部212内にて休止するとき、サムホイール122に第一の量の回転摩擦を与え、また、ボール又は軸受214が保持部212から動いたとき、サムホイール122に第二のより多量の摩擦を与える。図32−図33には図示されていないが、ボール又は軸受214を受け入れるため、保持部215がまた、サムホイール122(図29−図31)の下面に設けられている。ボール又は軸受214が保持部212内にて休止するとき、圧縮ばね170は、僅かに圧縮され、第一の摩擦力がサムホイール122に与えられる。次に、サムホイール122が回転し、ボール又は軸受214が図25に関して説明したように保持部212から動いたとき、圧縮ばね170はより大きい程度、圧縮される。従って、第二のより大きい摩擦力がサムホイール122に与えられる。
装着された引張りケーブルを定着することのできるアンカー220は、引張りケーブルを選択的に緊張させることを許容し得るようにすることができる。特に、ハンドルを開放してアンカー220を露出させるとき、アンカー220は回転させ(例えば、レンチを使用して)、連結されたケーブルが1回又はより多数回アンカーの回りに巻かれるようにすることができる。ケーブルは、約90°曲げて、特にアンカー220の穴172内に部分的に挿入し、アンカー220が回転する間、ケーブルを固定することができる。従って、ケーブルの緩みを少なくすることにより、アンカー220に装着されたケーブルに加わる張力を、増大させることができる。例えば、ケーブルが何らかの期間の後又は何らかの使用期間の後、弛緩したとき、ケーブルを緊張させることが望ましい。
プーリー218には、サムホイール122を回転させるのに必要な力を少なくし得るよう従来のサムホイールプーリーよりも小さい直径を有するように形成することができる。例えば、プーリー218は、3.08mm(1/8インチ)から12.7mm(1/2インチ)の範囲から最小直径(例えば、溝223におけるプーリー218の直径)を有するようにすることができる。1つの実施の形態に従い、プーリー218は、約6.35mm(1/4インチ)の最小直径を有することができる。別の実施の形態に従い、プーリー218は、サムホイール122の寸法の約1/3の直径を有するようにすることができる。
アクチュエータに異なる量の摩擦を与える上述した実施の形態は、カテーテルの末端の曲率の直径又は向きを変化させ得るようにされた、アクチュエータに関して説明したが、本発明は、このように限定されるものではない。例えば、これと代替的に、アクチュエータは、可動の電極と接続された押し/引張りケーブル又は図34A−34Bに関して説明したように、編組伝導性部材を展開させるため使用されるケーブル又はロッドに連結することができる。従って、本発明のこの実施の形態は、カテーテルの一部分の互いに対する動きを制御する任意のケーブル又はその他の機構に異なる量の摩擦を与えるべく使用することができる。
退却可能な先端
図34A−34Bに示したカテーテル300は、図1に示したようなカテーテルを使用するとき、経験されるであろう1つの短所に対応するものである。長い末端を有するカテーテルが心臓に関係する電気生理学的手順にて使用されるとき、末端は、カテーテルを心臓内にて操作する能力を妨げる可能性がある。例えば、心臓の特定の肺静脈は分枝して、心臓の近くにて細い静脈を形成する。編組伝導性部材の末端側のカテーテルの部分が十分に長い場合、外科医は、カテーテルの末端を所望の血管内に導入することが困難であり、また、このため、編組伝導性部材を配置することが困難であろう。
図34A−34Bに示したように、カテーテル300の末端の先端部分302は、軸304内に摺動可能に配設されたマンドレル306を使用して軸304の方向に向け基端方向に退却させることができ、その結果、編組伝導性部材28は半径方向に拡張する。このように、カテーテル300の全長は、編組伝導性部材28が展開されたとき短くすることができ、このことは、電気生理学的手順の間、カテーテルの末端の先端部分を血管内に挿入することを助けることになる。
カテーテル300は、末端の先端部分302と、軸304と、その両者の間にて連結された編組伝導性部材28とを備えている。マンドレル306が末端の先端部分302に固定状態に装着され且つ、軸304内に摺動可能に配設されている。歪み除去部分305が軸304に固定されて、歪み除去部分305の管腔内にて摺動可能なマンドレル306に対する支持体を提供する。プラグ307は、歪み除去部分305の末端部分に固定し、液体又は塵埃がカテーテル300に入るのを防止しつつ、マンドレルを軸304内にて退却させることを可能にする。従って、プラグ307は、カテーテルの内側を滅菌状態に保つのを確実にするのを助けることができる。1つの実施例に従い、プラグ307は、シリコーン又は別のエラストマー的材料にて形成することができる。
末端の先端部分302は、末端キャップ308と、アンカー部分310とを備えている。アンカー部分310は、2つの主たる機能を果たす。第一に、アンカー部分310は、編組伝導性部材28の末端312を末端キャップ308に固定するのを助ける。第二に、アンカー部分310は、マンドレル306の末端を末端の先端部分302に固定する。
以下により詳細に説明するように、マンドレル306は、カテーテル300の軸304に対して可動である。望ましくは、マンドレル306は、引張り力及び押す力を伝達するため使用できるようにする。このように、マンドレル306は、編組伝導性部材28を展開させ且つ折り畳むことの双方のため使用することができる。マンドレル306は、引張り力及び押す力の双方を伝達することができる任意の操作機構を備えることができることを理解すべきである。例えば、マンドレル306は、引張り力の伝達を可能にするのに十分な剛性を有するロッド、ワイヤー又はその他の操作部材を備えることができる。一例において、マンドレル306は、ニチノール又は超弾性を示す別の材料にて形成することができるが、本発明は、この形態にて限定されるものではない。
マンドレル306は、例えば、マンドレルの操作性を向上させる被覆を含むことができる。例えば、マンドレル306は、マンドレル306に対する血栓の付着の可能性を少なくし且つ(又は)蛍光透視法の映像化の間、観察したとき、マンドレル306にて放射線不透過性の参照箇所を提供するよう被覆することができる。別の例に従い、マンドレル306は、電気生理学的手順の間、マンドレル306の一部分が血液に曝されたとき、剥離エネルギを使用する際の安全性のため、高誘電性被覆にて被覆することができる。使用可能な一例としての高誘電性被覆は、パリレンである。更なる例に従い、マンドレル306は、マンドレル306の摩擦係数を小さくし得るよう被覆することができる。かかる被覆は、マンドレル306とプラグ307との間の又はマンドレル306と編組ケーブル390との間の摩擦を少なくすることができ、該編組ケーブルの外側部分は、カテーテル300の末端に編組伝導性部材28を形成する。パリレン被覆は、マンドレル306に施工されたとき、この摩擦を少なくする作用を果たすことができ、このため、誘電体として機能し且つ、潤滑剤として機能する二重の機能を果たすことができる。編組伝導性部材28は、その他の編組伝導性部材に関して説明した特徴の任意のものを含むことができる。特に、編組伝導性部材28は、部分的に絶縁し、また、その円周の周りに非絶縁部分309を含むことができる(図34A)。絶縁部分は、編組伝導性部材28の末端面に配設されることが好ましく、編組伝導性部材28のより大きい面積がその末端面にて絶縁されないようにする。
次に、マンドレル306を使用して編組伝導性部材28の操作について説明する。マンドレル306をカテーテル300の軸304内にて摺動させると、編組伝導性部材28の形態が変化する。特に、マンドレル306が軸304内にて末端方向に摺動するとき、編組伝導性部材28は、折り畳んだ形態をとる。この折り畳んだ形態は、全体として円筒状である。この形態において、編組伝導性部材28の直径は、軸304の直径に近似したものとするができる。マンドレル306が軸304内にて基端方向に摺動したとき、編組伝導性部材28は、展開した形態をとる。展開した形態は、ディスク状の形状とすることができる。この形態において、編組伝導性部材28は、折り畳んだ形態のときよりも大きい直径を有する。このように、編組伝導性部材28を展開させると、編組伝導性部材28は半径方向に拡張する。
図35には、図34Bに示した末端の先端部分302の拡大図が示されている。図示したように、アンカー部分310は、その内部にマンドレル306が配設された中央開口部314を含む。マンドレル306は、第一のコレット316a及び第二のコレット316bを介してアンカー部分310内にて固定されている。1つの実施例において、第一のコレット316aは、はんだを使用してマンドレル306に固定することができ、第二のコレット316bは、エポキシのような接着剤を使用してマンドレル306に固定することができるが、本発明は、この点にて限定されるものではない。コレット316a、316bは、マンドレル306をアンカー部分310に対して定着する。図35から理解し得るように、マンドレル306がカテーテルの軸内にて摺動するとき、アンカー部分310に対するマンドレル306の全ての動きは、コレット316a、316bが端縁318a、318bとそれぞれ接触することにより阻止される。例えば、マンドレル306が軸内にて基端方向に摺動したとき、第一のコレット316aが端縁318aと接触することは、アンカー部分310に対するマンドレル306の動きを阻止することになる。同様に、マンドレル306が軸内にて末端方向に摺動する場合、第二のコレット316bが端縁318bと相互に接触することは、マンドレル306がアンカー部分310に対して動くのを阻止することになる。
アンカー部分310は、また、末端のキャップ308と接触する特徴部も含む。第一のアンカー部分310のカラー320は、アンカー部分310を末端のキャップ308内にて機械的に「係止」する形態とされている。アンカー部分310が末端のキャップ308内に適正に配置された場合、カラー320は、末端のキャップ308の相応するカラー322に隣接する。従って、カラー320が末端のキャップ308の末端に配置されたとき、カラー322は、カラー320の基端側となり且つカラー320に隣接し、このことは、アンカー部分310が末端のキャップ308に対して基端方向に動くのを阻止することになる。更に、カラー320が末端のキャップ308の末端に配置されたとき、カラー320は、末端のキャップ308の末端の内壁324に隣接している。その両者が相互に接触することは、アンカー部分310が末端のキャップ308に対して末端方向に動くのを阻止することになる。
第二に、アンカー部分310は、その外面に複数の溝326を含んでおり、これらの溝は、アンカー部分310と末端のキャップ308との間に配設され、例えば、エポキシのような、接着剤が接着するのに適した面を提供することができる。編組伝導性部材28(図34B)の末端312は、アンカー部分310と末端のキャップ308との間の凹所328内に固定することができる。凹所328内に配設された接着剤は、編組伝導性部材28を末端のキャップ308内に固定する。所望であれば、アンカー部分310は、編組伝導性部材28の末端を円錐形の形状に保つべくその基端に約15°の傾斜路332を含むことができる。
次に、末端の先端部分302を組み立てるための1つの一例としての過程について説明する。第一に、第一のコレット316aは、例えば、はんだ又はエポキシを使用してマンドレル306に固定することができる。次に、アンカー部分310は、第一のコレット316a及びマンドレル306上にて摺動させ、第二のコレット316bを、例えば、はんだ又はエポキシを使用して、マンドレル306に固定することができる。次に、コレット316a−316b及びマンドレル306に固定されたアンカー部分310を、末端のキャップ308内に挿入することができる。アンカー部分310は、研削又は別の適宜な過程により形成することができる。アンカー部分310を末端のキャップ308のカラー322を経て挿入するのを助けるため、アンカー部分310の末端に面取り加工部330を設けることができる。編組伝導性部材28の個々のワイヤーは、切断し、次に、その末端にて紫外線硬化性接着剤にて別個に絶縁する。その間に編組伝導性部材28の末端を固定すべくアンカー部分310と末端のキャップ308との間にポッティング材料を含めることができる。
末端の先端部分302は、電気生理学的手順の間、脈管組織及び心臓を通して操作することができるから、末端の先端部分302は、該先端部分が接触する組織の外傷を少なくし得るような構造とされることが望ましい。従って、図36には、組織と穏やかに相互作用するように選ばれた材料を含む末端の先端部分338を有するカテーテル336の一部分の一例としての実施の形態が示されている。末端の先端部分338は、末端のキャップ340と、アンカー部分342とを備えている。アンカー部分342は、図35のアンカー部分342と同様であり且つ、アンカー部分と同一の機能を果たす。末端のキャップ340は、基端部分340a、及び末端部分340bという、2つのサブ部分を含む。基端部分340aは、図35の末端のキャップ308と同様であり且つ、該末端のキャップ308と同一の機能を果たすが、末端部分340bの凹所344と合わさり得るようにされた突出部346を含む。エポキシのような接着剤又は代替的な連結手段を、基端部分340aの溝348内に含め、基端部分340aを末端部分340bに固定することができる。末端部分340bは、従来のカテーテル先端にて生じる場合よりも穏やかな組織との相互作用を提供するような構造とすることができる。例えば、末端部分340bは、ポリウレタン又はシリコーンのような、エラストマー的材料にて又は低デュロメータ硬さを有する別の材料にて形成することができる。従って、末端のキャップ340は、例えば、静脈入口を壁の組織を損傷させずに、心房の壁内に配置するため使用することができる。上述した末端のキャップ部分340に対して多数の変更例が可能であることを理解すべきである。例えば、末端部分340bについて説明した「非外傷性」の性質を有するように、単一体のキャップ部分を形成することができ、又は基端部分340a及び末端部分340bの双方を、非外傷性の特徴を有するように形成することができる。更に、末端部分340bは、多数の異なる形態をとることができ、また、図36に示したような形状及び寸法とする必要はない。
図34A−34Bを再度参照して、本発明の別の実施の形態に従ってカテーテル300と関係して使用することのできるステアリング機構について以下に説明する。カテーテルを1つ又はより多くのステアリングケーブル360の操作を介して曲げ又は湾曲させることを可能にするため、ステアリングケーブル360をカテーテル300内に設けることができる。ステアリングケーブル360は、軸304の末端に配置されたステアリングアンカー362に定着させることができる。1つ又はより多くのステアリングケーブル360の操作によって、ステアリングアンカー362の基端側の位置、例えば、末端の軸部分304aと基端の軸部分304bとの間の接続部364にて、曲げ又は湾曲を生じさせることができる。1つの実施例において、末端の軸部分304aは、基端の軸部分304bよりも剛性でない材料にて形成し、末端の軸部分304aと基端の軸部分304bとの間の接続部364付近にて末端の軸部分304aの一部分に曲げ又は湾曲部が形成されるようにする。上記の説明から理解し得るように、本発明の1つの実施の形態に従い、ステアリングアンカー362を編組伝導性部材28の基端側に設けることができる。更に、ステアリングアンカーの基端側の位置にてステアリングアンカー362に定着されたステアリングケーブル360を操作することにより、ステアリング「ナックル」(例えば、曲げ又は湾曲位置)を形成することができる。
図34A−34Bに示した例において、ステアリングアンカー324aは、カーテル300の外面の周りにてステアリングケーブル360により形成された複数のループを備えており、ステアリングケーブル360は、連続的な長さのケーブルを形成する。ループは、カテーテル300の外面の凹所366に形成し、また、シリコーンにてその位置にポット成形し且つ密封することができる。一例において、被覆されていないステアリングケーブル360の部分は、カテーテルの軸304の周りにて2.5回ループ状に巻かれ、その後、ポット成形してケーブル360に対して十分な引張り力を提供する。
図34A−34Bに示した形態は、ステアリングケーブル360を適宜に定着するが、特定の短所がある。例えば、ステアリングケーブル360がカテーテルの軸304から出て、ケーブルがカテーテル300の外面にループ状に巻かれるようにするための開口部が必要とされる。カテーテルの軸304の開口部がある結果、流体は、カテーテル300内に漏洩し、又は、その他の望ましくない結果を招来する可能性がある。
図37には、カテーテル300及び本明細書に記載したその他の実施の形態に従って使用することのできるステアリングアンカーの1つの代替的な形態が示されている。図37に示した形態において、ステアリングケーブル370には、ステアリングケーブル370の直径以上の幅又は直径を有するアンカー372が設けられる。アンカー372は、ステアリングケーブル370と一体的に形成し又はステアリングケーブルに確実に装着することができる。ステアリングケーブル370は、より広い幅又は直径領域374aと、より狭い幅又は直径領域374bとを有する管腔374内に少なくとも部分的に配設される。アンカー372は、より広い幅又は直径領域374a内に配設することができ、また、アンカー372がより狭い幅又は直径領域374bに嵌まらないような寸法とすることができる。換言すれば、アンカー372の各々は、より狭い又は直径領域374bの直径又は幅よりも広く且つ、より広い幅又は直径領域374bの直径又は幅よりも狭い直径又は幅とを有することができる。従って、ステアリングケーブル360は、領域374a−bの接続部にて定着することができる。その位置にてアンカー372を固定するためエポキシのような接着剤を提供することができる。
図38には、図34A−34Bに示したカテーテル300と共に使用される制御ハンドルの一例としての実施例が示されている。ハンドル380は、ハウジング382と、ハウジング382に連結されたスライドアクチュエータ384と、サムホイール386とを含む。スライドアクチュエータ384は、マンドレルを操作し得るようマンドレル306に連結されている。スライドアクチュエータ384は、その内部にマンドレル306の末端部分が配設される管腔392を含む。マンドレル306は、例えば、マンドレル306とスライドアクチュエータ384との間にて管腔392内に配設された接着剤を使用してスライドアクチュエータ384に固定状態にて装着することができる。サムホイール386は、図34A−34Bに関して説明したステアリングケーブル360のような1つ又はより多くのステアリングケーブルに連結することができる。このように、サムホイールは、カテーテル300(図34A−34B)の向きを制御すべくステアリングケーブル360を操作するため使用することができる。
ハンドル380は、その末端にてカテーテル軸304に、またその基端にてコネクタ388に連結されている。その外側部分がカテーテル300の末端にて編組伝導性部材28を形成する(図34A−34B)編組ケーブル390は、軸304からハンドル382を通ってコネクタ388まで伸びている。カテーテルの軸にて、編組ケーブル390は、マンドレル306の周りにて同心状に配設されている。ハンドル380にて、マンドレル306は、編組ケーブル390の開口部を通って出て、編組ケーブル390が最早、マンドレル306の回りに配設されないようにすることができる。しかし、編組ケーブル390は、軸304内にてマンドレル306の周りに同心状に配設する必要はなく、図示した形態は、単に一例にしか過ぎないことを理解すべきである。更に、編組ケーブル390は、その全長に沿って編組する必要はない。例えば、編組ケーブル390は、編組伝導性部材28が形成される箇所である、その末端においてのみ編組された複数の非編組フィラメントを備えるようにしてもよい。
マンドレル306は、スライドアクチュエータ384により加えられた押す力をマンドレル306のより末端側部分に伝達し得るようハンドル380の領域内にて十分に安定的でなければならない。このため、マンドレル306は、かかる安定性を提供するため、ハンドル380の領域内にて十分な直径を有することが好ましい。しかし、マンドレル306のこの直径がマンドレルの全長に沿って使用される場合、カテーテル300の末端は、過度に剛性となるであろう。カテーテルの末端の過度の剛性は、その結果、心臓及び(又は)脈管組織の外傷を生ずる可能性がある点にて望ましくない。図39−図40には、これらの問題点に対応するマンドレル306の一例としての実施例が示されている。特に、図39−図40のマンドレルは、その末端にて増大した可撓性を有し、マンドレルを含むカテーテルもその末端にて増大した可撓性を有するようにすることができる。このように、末端の先端は、組織と接触したとき、その可撓性のため降伏するであろうから、心臓及び(又は)脈管組織に対する外傷を少なくすることができる。更に、カテーテルの末端の増大した可撓性は、カテーテルの操作性を向上させることができ、このことは、心臓及び(又は)脈管組織との望ましくない接触も少なくするであろう。
図39には、3つの層、すなわち第一の層402、第二の層404、第三の層406を有するマンドレル400が示されている。第一の層402及び第二の層404は、第一の転位領域408を介して接続され、第二の層404及び第三の層406は、第二の転位領域410を介して接続される。転位領域は、漸進的で且つ直線状のプロファイルを有することができる。第一の層402は、一例に従って約0.965mm(0.038インチ)とすることができる3つの層の内、最大の直径を有している。第二の層404は、第一の層402の直径よりも小さいが、第三の層406の直径よりも大きい直径を有する。一例に従い、第二の層は約0.711mm(0.028インチ)の直径を有する。第三の層406は、一例に従って約0.445mm(0.0175インチ)とすることができる3つの層の内、小さい直径を有している。マンドレル400の一例としての材料は、ニチノール又は別の超弾性材料である。ニチノールは、ステンレススチールのような、マンドレル400に対して使用することのできるその他の材料よりも曲がりに対する抵抗性が大きいという利点を有する。
図40には、カテーテル300内の第一、第二及び第三の層に対する一例としての位置が示されている。第一の層402は、マンドレルの末端が連結される箇所であるスライドアクチュエータ384からハンドル380の末端における位置412まで伸びることができる。このように、第一の転位領域408(図39)は、位置412にて生ずるようにすることができる。第二の層404は、位置412から軸304内に配置された位置414まで伸びることができる。このように、第二の転位領域410(図39)が位置414にて生ずるようにすることができる。第三の層406は、位置414から末端の先端部分302まで伸びることができる。
図39−図40に関して説明したマンドレル400について多数の変更が可能であることを理解すべきである。例えば、マンドレル400は、2つの層、4つの層又は何らかのより多数の層を備えることができる。これと代替的に、マンドレル400は、その全長又は実質的な長さに沿って連続的なテーパーを有する構造としてもよい。転位領域408、410は、漸進的である必要はないことも理解すべきである。例えば、転位領域は、マンドレル400の層に対して垂直であるようにしてもよい。
図41A−41Eには、図34A−34Bに示したカテーテル300の改変した形態が示されている。最も詳細には、カテーテル416は、内側管腔420を有するマンドレル418を含む。以下に更に詳細に説明するように、管腔420は、電気生理学的手順の間、使用される流体又は装置の通路を提供することができる。
図41Aに示したように、カテーテル416は、カテーテルの軸422と、編組伝導性部材28と、末端の先端部分424とを含む。カテーテルの軸422は、末端の軸部分422aと、基端の軸部分422bと、末端の軸部分422aと、編組伝導性部材28との間にて連結されたアンカー部分422cとを含む。端ぐり穴426は、基端の軸部分422bと、末端の軸部分422aとの間にて連結されている。ステアリングケーブル428a、428bは、それぞれアンカー部分422c内にて固定されたアンカー430a、430bを介して定着されている。流体又は塵埃が軸422の内部に導入するのを防止し又は実質的に回避するため、アンカー部分422cの末端にシール432が設けられている。
1つの実施例に従い、マンドレル418の管腔420は、約2.5フランスの直径を有する一方、カテーテルの軸422は、ステアリングケーブルが使用されないとき、約10フランスの直径を有し、また、2つのステアリングケーブルが使用されるとき、約12.5フランスの直径を有する。しかし、上述した寸法は単に一例にしか過ぎず、代替的な寸法が適することもあることを理解すべきである。
図41Bには、端ぐり穴426を含むカテーテル416の一部分の拡大図が示されている。端ぐり穴426は、末端の軸部分422aと基端の軸部分422bとの連結部に配置され且つ、その2つの部分の間の境界を提供する。端ぐり穴426は、プラスチックにて形成することができ、また、末端の軸部分422aと基端の軸部分422bとの間の連結部における歪みを少なくし得るよう実質的に剛性であるようにすることができる。本発明の1つの実施の形態に従い、ステアリングケーブル428a−428bを操作したとき、連結部にて曲げ点(すなわち「ナックル」)を形成することができる。
図41Cには、シール432と、ステアリングアンカー430a−430bとを含むカテーテル416の一部分の拡大図が示されている。シール432は、第一の部分432aと、第二の部分432bとを含む。第二の部分432bは、例えば、エポキシのような接着剤、係止機構又は別の機械的接続部を使用してアンカー部分422cに定着される。これと代替的に、第二の部分432bには、カテーテル416の一部分が一体的に形成されるようにしてもよい。第二の部分432bは、ポリウレタンのようなプラスチックにて、又は第一の部分432aとアンカー部分422cとの間の機械的接続部を形成するのに適した別の材料にて形成することができる。第一の部分432aは、例えば、接着剤を使用して第二の部分432bに連結されている。第一の部分432aは、シリコーンにて又はマンドレル418の周りにシールを形成するのに適した別の材料にて形成することができる。形成されたシールは、完全に又は実質的に流体密とすることができる。1つの例において、第一の部分及び第二の部分432a−432bは、マンドレル418をその内部に摺動可能に受け入れるのを許容する構造とされた内面を含む。例えば、該面は、平滑であり、且つ(又は)1つの面に対して滑ったとき、殆んど摩擦を発生しないようにすることができる。しかし、本発明は、この点にて限定されるものではないことを理解すべきである。例えば、第一の部分及び第二の部分432a−432bとマンドレル418との間の摩擦を少なくするため、潤滑剤又は被覆を内面に配設することができる。上述したシール432は、多数の代替的な実施例を有することができることも理解すべきである。例えば、シール432は、単一の要素にて形成し且つ(又は)図41A及び図41Cに示したもの以外の形状又は形態を有するようにすることができる。
ステアリングアンカー430a−430b及びステアリングケーブル428a−428bは、図37に示したものと同様の態様の形態とされている。特に、アンカー430a−430bは、ステアリングケーブル428a−428bの直径よりも大きい幅又は直径を有している。アンカー430a−430bは、ステアリングケーブル428a−428bを一体的に形成し、又は、ステアリングケーブルに確実に装着することができる。ステアリングケーブル428a−428bは、カテーテル416の少なくとも一部分に沿って伸びる、管腔436a−436bをそれぞれ貫通する。管腔436a−436bは、それぞれ大きい幅又は直径領域438a−438bと、小さい幅又は直径領域440a−440bとを含む。アンカー430a−430bは、大きい幅又は直径領域438a−438b内に配設し且つ、アンカーが小さい幅又は直径領域440a−440b内に嵌まらないような寸法とすることができる。従って、ステアリングケーブル428a−428bは、領域438a−438bと領域440a−440bとの間の接合部にてそれぞれ定着することができる。エポキシのような接着剤を提供してアンカー430a−430bの動きを更に阻止することができる。
図41Eには、マンドレル418と、ステアリングケーブル428a−428bと、編組伝導性部材28を形成するため使用されるワイヤー434とを含む、末端の軸部分422aの一部分の拡大図が示されている。図示したように、ステアリングケーブル428a−428bは、末端の軸部分422aの壁に形成された管腔436a−436b内に配設されている。マンドレル434は、軸422の長手方向中心軸線に沿って配設され且つ、ワイヤー434により取り囲まれている。編組伝導性部材28と同一の態様にて編組されたワイヤー434は、マンドレル418と管腔436a−436bとの間の開口部内に配設されている。図41Eに示した末端の軸部分422aの内部形態は、単に一例にしか過ぎず、その他の実施の形態が可能であることを理解すべきである。例えば、管腔436a−436bは、存在せず、ステアリングケーブル428a−428b及びワイヤー434の双方がマンドレル418とカテーテルの軸422の外壁との間に配設されるようにしてもよい。1つの実施例において、ステアリングケーブル428a−428bは、ワイヤー434に対して内側半径方向位置に配設することができる。
マンドレル418は、カテーテルのハンドルまでのカテーテル416の長さを引き延ばす。図41Dに示したように、末端の先端部分424は、その最末端にてマンドレル418に連結された末端のキャップ444を含む。編組伝導性メッシュ28の末端は、マンドレル418と末端のキャップ444との間の凹所446内にてマンドレル418の周りで周方向に配設されている。更に、編組伝導性部材28を末端のキャップ444内にて定着するのを助けるため、末端の先端部分424に関して編組伝導性部材28とマンドレル418との間にスリーブ448が含まれる。スリーブ448は、マンドレル418に接合することができ、編組伝導性部材28は、スリーブ448に接合することができる。更に、更なる固定のため、凹所446内に接着剤を含めることができる。末端のキャップ444は、マンドレル418の末端の開口部を受け入れるためその末端の先端に開口部450を含むことができる。以下により詳細に説明するように、末端のキャップ444の開口部450は、電気生理学的手順の間、患者の体内に入り又は体内から出る流体又は装置の通路として作用することができる。
マンドレル418は、軸422内に摺動可能に配設し、また、編組伝導性部材28を操作するため、カテーテル416の長手方向軸線に沿って動かすことができる。図41Dに関して説明したように、マンドレル418及び編組伝導性部材28は、その末端にて末端キャップ部分444に固定されている。従って、マンドレル418の末端が軸422内にて基端方向に摺動したとき、末端の先端部分424は、軸422に向けて動く。末端の先端部分424の後退する動きは、編組伝導性部材28を側方向に圧縮し且つ、編組伝導性部材28の外径を半径方向に拡張させ、これにより編組伝導性部材28が展開した形態をとるようにする。これと逆に、マンドレル418の末端が軸422内にて末端方向に摺動すると、末端の先端部分424は、軸422から動いて離れる。これにより、編組伝導性部材28は半径方向に圧縮し且つ側方向に拡張して、折り畳んだ形態をとる。図42に関して説明する一例において、マンドレル418の動きは、カテーテル416のハンドルにおけるアクチュエータを使用して制御することができる。編組伝導性部材28は、本明細書に開示されたその他の編組伝導性部材に関して説明した任意の特徴部を含むことができる。
1つの実施例に従い、マンドレル418は、実質的に管状の形状であり、また、高デュロメータ硬さのポリウレタンのようなプラスチックにて形成されている。しかし、マンドレル418は、カテーテル416に沿って伸び且つ内側管腔を受容する任意の形状をとることができる。更に、マンドレル418は、ニチノール又はその他の合金のような代替的な材料にて形成し、また、生物適合性材料にて形成し又は被覆することができる。好ましくは、マンドレル418はマンドレルを末端方向に向けて操作したとき、曲がりに抵抗する構造とされるようにする。従って、マンドレル材料の剛性及びマンドレル418自体の形状及び厚さは、マンドレル418が曲がらないように選ぶことができる。しかし、マンドレル418は、カテーテルの任意のステアリング能力を不当に制限しないような構造とされることが好ましい。従って、マンドレル418は、カテーテルのケーブルをステアリングすることにより加えられた力の下、カテーテルの長手方向軸線に対して横方向に曲げ可能であるようにすることができる。
マンドレル418は、また、図39の多層マンドレル400と同様の多層マンドレルとすることもできる。例えば、マンドレル418は、転移領域にて接合する異なる外径を有する2つの層を備えることができる。しかし、管腔420の直径は、実質的に一定のままであるようにしてもよい。
マンドレル418の管腔420は、電気生理学的手順の間、流体又は装置を患者の心臓又は脈管組織まで又は心臓又は脈管組織から輸送するため使用することができる。例えば、管腔420は、剥離手順の間、対流冷却効果を提供し得るよう食塩水のような灌注流体を送り出すため使用することができる。別の例において、管腔420は、蛍光透視法造影剤のような造影流体を送り出し、編組伝導性部材28の配置又は血管の直径の変化を確証するため使用することができる。剥離又はマッピング手順の何れにおいても、ヘパリンのような抗血栓性流体を管腔420を介して送り出し、血栓形成症を減少させることができる。その他の治療目的のため、その他の医薬を管腔420を介して送り出すこともできる。上述した流体はまた、上述した開口部450を介して又はマンドレル418の側壁に形成することのできる1つ又はより多くの開口部を介してカテーテル416から解放することができる。開口部450を介して解放された流体は、マッピング及び(又は)剥離箇所よりも上流にて患者の血流に好ましいように入ることができ、このことは、カテーテルを配置し且つ展開させるべき脈管組織構造の視覚化を助けることになる。
流体の輸送を行い得るようにされることに加えて又はそれと代替的に、マンドレル418の管腔420は、医療装置を通過させ得るようにすることができる。例えば、管腔420は、カテーテル、ガイドワイヤー及び(又は)センサ(例えば、血圧センサ、pHセンサ、血流センサ又は超音波映像装置)を患者の体内に導入するため使用することができる。カテーテル416がガイドワイヤーと関係して使用される場合、最初にガイドワイヤーを標的箇所に配置し、カテーテルがその箇所までガイドワイヤーに従うようにすることができる。これと代替的に、ガイドワイヤーは、カテーテル416が患者の体内に導入された後、マンドレル418内に挿入してもよい。
図42には、マンドレル418を操作するため使用することのできる一例としてのハンドル460が示されている。ハンドル460は、図38に関して説明したハンドル380と同一の態様にて作用し、スライドアクチュエータ384は、マンドレルを操作し得るようマンドレル418に連結されている。しかし、この形態において、マンドレル418は、ハンドルハウジング462から伸びて、装置及び(又は)流体をマンドレル418の管腔420内に導入することができるようにする。ハウジング462と連結され且つ、ハウジング462内に部分的に配設された通路471は、マンドレル418が摺動するための開口部を提供する。
ポート464は、流体又は装置にてマンドレル418の管腔420にアクセスすべくハンドル460に連結されている。流体は、管468を介してポート464に連結された流体開口部466を介して導入することができる。ポート464は、注入した流体の滅菌性を保証し得るようマンドレル418に対するシールを形成し又は、流体の通過を制御する弁(図示せず)を設けることができる。装置にて管腔420にアクセスするため、装置の開口部470は、また、ポート464に設けられている。シリコンシール472は、装置の開口部470を密封し、流体及び装置が同時にポート464を介して導入される場合、流体が装置の開口部470から逃げないようにすることができる。
マンドレル418がカテーテルの長手方向軸線に沿って可動であるから、ハンドル460に連結されたポート464も可動である。これと代替的に、ポートは、ハンドルに対して固定し、また、マンドレル418の動きに応答して動かないようにしてもよい。固定されたポートを実現するため、多数の実施例が可能であるが、図42には、ポート464がマンドレル418を受け入れる管腔474を有する一例が示されている。マンドレル418の基端は、管腔474内にて摺動可能に配設されているから、管腔474は、スライダアクチュエータ384がマンドレル418を動かす長さ476よりも長い距離を有することができる。
人為的病変部の形成
本明細書に記載した不整脈を治療する1つの方法は、肺静脈の口付近にて連続的な環状の人為的病変部を形成するステップを含む。かかる人為的病変部は、不整脈の伝搬をブロックする作用を果たす。しかし、本明細書にても説明したように、回路又は組織領域の周りの完全な「フェンス」は、不整脈の伝搬をブロックするため常に必要とされるものでない。各々が逸脱信号が横断する組織領域を部分的にのみ取り囲む1つ又はより多くの人為的病変部により不整脈の伝搬を停止させ又は十分に減少させることができる。
例えば、当該出願人は、2つ又はより多くの全体として円弧状の形状の人為的病変部が肺静脈又はその口の周りに形成されるとき、完全に又は実質的に完全な伝導ブロックを得ることができることを知った。1つの実施例に従い、人為的病変部は、肺静脈又は入口の周りにて同心状に形成されるが、本発明はこの点にて限定されるものではない。好ましくは、人為的病変部は、少なくとも1つの人為的病変部が肺静脈の内側から心臓の心房までの直接接的な各々の経路と交差するように向き決めされるようにする。例えば、肺静脈を全体として取り囲む2つ又はより多くの別個の人為的病変部を形成することができる。同心状に形成された人為的病変部を使用して、完全に又は実質的に完全な伝導ブロックを形成するべく形成することのできる一例としての人為的病変部のパターンが図43に示されている。
図43には、肺静脈432を取り囲む心臓組織438の領域内に形成された2つの人為的病変部434、436が示されている。領域438は、例えば、肺静脈432の口とし又は肺静脈の口を取り囲む心臓の心房の一部分とすることができる。人為的病変部434、436は、互いに且つ肺静脈432に対して全体として同心状である。第二の人為的病変部436よりも大きい半径を有する第一の人為的病変部434は、人為的病変部436の外側に配置され且つ、肺静脈432から長い距離にある。人為的病変部434、436は、円弧状の形状であり、また、個別に又は共にでも、閉じた円を形成しない。図43の例において、第一の人為的病変部434は、約270°をわたり(すなわち、その円弧角度は270°である)、また、第二の人為的病変部436は、90°以上の角度をわたる。第二の人為的病変部436は、人為的病変部434の開口部に隣接して配置され、また、人為的病変部434の開口の円弧角度よりも大きい円弧角度を有する。このように、人為的病変部434、436は、信号は人為的病変部434又は人為的病変部436により偏向されることなく領域438を横断することはできないため、電気信号が肺静脈432及び心房組織430の組織の間を移動するための直接的な経路を廃止する。このように、人為的病変部434、436は、不整脈の伝搬を停止させ又は十分に減少させるのに十分、完全な又は実質的に完全な伝導ブロックを実行する。
肺静脈432の組織と心房組織430との間を流れる電気信号に対する直接的な通路を同様に解消し、肺静脈432と心房組織430との間の完全な又は実質的に完全な伝導ブロックが形成されるようにする不連続的な人為的病変部の多くの形態が考えられるから、図43に示した人為的病変部の数、配置、寸法及び形状は単に一例にしか過ぎないものであることを理解すべきである。例えば、円弧状の人為的病変部434、436に対して特定された角度は、その他の角度が代替的に使用できるから、単に一例にしか過ぎない。好ましい実施例に従って、伝導ブロックを形成する円弧状の人為的病変部の角度は、角度の合計値が360°以上であるように選ばれる。例えば、1つの人為的病変部は、約180°をわたり、また、別の隣接する人為的病変部は、180°以上をわたることができる。組織への損傷を最小にするため、別の例において、人為的病変部の角度の合計値は、360°以上で450°以下である。2つ以上の人為的病変部を使用することができ、また、本発明から逸脱せずに、人為的病変部の形態は変更可能であることも理解すべきである。更に、肺静脈について図示し且つ説明したが、方法は、心臓内のその他のオリフィス又は領域に適用することができる。
図44には、図43の人為的病変部のパターンを形成するため使用することができる編組伝導性部材440の一例としての実施例が示されている。編組伝導性部材440は、本明細書に記載した編組伝導性部材28と同一の構造を有するが、異なる非絶縁領域のパターンを有している。従って、編組伝導性部材440は、本明細書に開示された色々なカテーテルの実施の形態の任意のものと関係して使用することができる(例えば、図1のカテーテル10、及び図34A、34Bのカテーテル300)。
編組伝導性部材20におけるように、編組伝導性部材440は、末端のキャップ308を取り囲む互いに織り合わせた電気伝導性フィラメント34を複数、備えている。領域442、444は、外周面60(図7参照)又は編組伝導性部材440のフィラメント34の全周面上にて絶縁体が除去された領域を示す。編組伝導性部材440が剥離エネルギにて完全に励起されたとき、剥離エネルギは、領域442、444の形状及び向きに相応するパターンにて組織に伝達される。望まれる人為的病変部のパターンに相応する態様にて、フィラメント34上の絶縁領域を露出させることにより、その他の人為的病変部のパターンを形成することができる。例えば、図46には、露出した絶縁体の領域462、464を有する編組伝導性メッシュ460が示されている。領域462、464は、同心状の馬蹄と同様の形状とされ、励起されたとき、相応する人為的病変部パターンを形成する。図45には、完全な又は実質的に完全な伝導ブロック46を形成するため、編組伝導性部材460を使用して形成することのできる人為的病変部のパターンの一例としての実施例が示されている。人為的病変部452、454は、形態及び配置の点にて、それぞれ編組伝導性部材460の非絶縁領域462、464に相応する。
図47には、完全な又は実質的に完全な伝導ブロックを形成するため形成することのできる別の一例としての人為的病変部パターンが示されている。4つの人為的病変部472、474、476、478は、肺静脈432を取り囲む心臓組織438の領域にて形成される。人為的病変部472、474、476、478は、互いに対し且つ肺静脈432に対して全体として同心状である。第一及び第二の人為的病変部472、474は、各々、第三及び第四の人為的病変部476、478よりも大きい半径を有しており、また、肺静脈432からより長い距離に配置されている。人為的病変部472、474、476、478は、円弧状の形状をしており、また、個別に又は共に、閉じた円を形成しない。図47の例において、人為的病変部472、474、476、478は、約50°をわたり、また、肺静脈432を取り囲む心臓組織438の領域内にて異なるそれぞれの四分円をわたる。信号は、人為的病変部472、474、476、478の少なくとも1つにより偏向されずに、領域438を横断することはできないから、全体として、人為的病変部は、肺静脈432の組織と心房組織430との間を流れる電気信号に対する直接的な経路を解消し得るような寸法及び配置とされている。このように、人為的病変部472、474、476、478は、不整脈の伝搬を停止させ又は十分に減少させるのに十分な完全な又は実質的に完全な伝導ブロックを実行する。
図48には、図47の人為的病変部パターンを形成するため使用することのできる編組伝導性部材480の一例としての実施例が示されている。編組伝導性部材480は、編組伝導性部材28と同一の織り合わせた伝導性フィラメント34の構造を有するが、非絶縁領域のパターンは異なる。非絶縁領域482、484、486、488は、編組伝導性部材480のフィラメント34の外周面又は全周面上にて絶縁体が除去された領域を特定する。編組伝導性部材480が剥離エネルギにて完全に励起されたとき、剥離エネルギは、領域482、484、486、488の形状及び向きに相応するパターンにて組織まで伝達される。このように、非絶縁領域482、484、486、488は、形態及び配置の点にて、それぞれ人為的病変部472、474、476、478に相応する。
編組伝導性部材28にて領域制御作用を提供する、本明細書に記載した原理は、図44、図45及び図48の編組伝導性部材にも適用することができる。特に、編組伝導性部材440、450、480は、所望であれば、電気的に独立的なセクターに分割することができる。図44に関して、電気的に独立的なセクターを形成する一例としての方法は、エネルギを第一の領域444に送り出すため編組伝導性部材440のフィラメント34の一部分と、エネルギを第二の領域442に送り出すため編組伝導性部材440のフィラメント34の異なる部分とを選ぶステップを含む。エネルギを所定の領域に送り出すフィラメントのみがその領域内の絶縁体が露出されよう。このように、この一例としての方法に従い、1つの領域を通過するフィラメントの全てがその領域内の絶縁体が露出されるわけではない。更に、エネルギを第一の領域444に送り出すフィラメントの露出した部分は、異なるセクターの相互の短絡を回避するため、エネルギを第二の領域442に送り出すフィラメントから絶縁することができる。同様の原理は、電気的に独立的なセクターを形成するため、図45及び図48の編組伝導性部材450に適用することができる。
電気的に独立的なセクターを提供することの1つの潜在的な利点は、エネルギを1つの領域(例えば、第一の領域444又は第二の領域442)にのみ送り出すことを許容する点である。幾つかの場合、双方の領域が励起された場合に剥離されるであろう心臓組織の小さい部分を剥離すれば、不整脈を治療するのに十分であるから、このことは、望ましいであろう。小さい領域を剥離することが効果的である場合、組織が死亡する領域を最小にし得るよう小さい領域のみを剥離することが望ましい。電気的に独立的なセクターを提供することの別の潜在的な利点は、エネルギを異なるレベルにて領域(例えば、第一の領域444又は第二の領域442)に送り出すことを許容することである。異なる領域に対して印加されるエネルギを制御することは、送り出される剥離エネルギの量を満足し得る伝導ブロックを実現するのに必要なエネルギの量により正確に近似させることを可能にする。
図49には、図34aのカテーテルと同様であるが、図44に示した編組伝導性部材440を含むように改変されたカテーテル490の側面図が示されている。
一例としての実施例に従い、編組伝導性部材440の第一及び第二の領域444、442は、同時に励起し、RFエネルギを領域444、442に1回又は多数回印加することにより、図43に示した人為的病変部のパターンを形成することができる。
別の一例としての実施の形態に従い、編組伝導性部材440の第一の領域444及び第二の領域442は、個別に励起し、少なくとも2回のRFエネルギの印加により、図43に示した人為的病変部のパターンが形成されるようにする。第一の領域442及び第二の領域444を個々に励起するため、上述した領域制御の原理を適用することができる。このように、第二の領域442内にて露出させた絶縁体を有するフィラメントの第一のグループは、第一の領域444内にて絶縁体を露出させたフィラメントの第二のグループと独立的に励起することができる。例えば、第一の領域444を第二の領域442から独立的に励起するため、領域444a−444c内のフィラメントが励起される。領域444cは領域442と共通する何らのフィラメントを含まず、このため、領域444cを横断する全てのフィラメントは、絶縁体が領域444c内にて露出され、また、励起することができる。他方、領域444a、444bは領域442a、442bにそれぞれ共通するフィラメントを含む。領域444aを領域442aに対して独立的に励起可能にするため、領域444a、442aを横断するフィラメントの第一のグループは、領域444aの領域においてのみその絶縁体を露出させ、第一のグループと異なる、領域444a、442aを横断するフィラメントの第二のグループは、領域442a内においてのみそれらの絶縁体を露出させる。同様に、領域444bを領域442bに対して独立的に励起可能にするため、領域444b、442bを横断するフィラメントの第一のグループは、領域444bの領域においてのみその絶縁体を露出させ、第一のグループと異なる、領域444b、442bを横断するフィラメントの第二のグループは、領域442b内においてのみそれらの絶縁体を露出させる。1つの例に従い、第一のフィラメントグループは第二のフィラメントグループのフィラメントに対して織り合わせたフィラメントを含むことができる。上記に鑑みて、第一の領域444のみを励起するために、領域444c内のフィラメントを領域444a、444b内の第一のフィラメントグループと共に励起することが可能であることが理解される。
図43−図49に関して説明した特徴は、その他のカテーテルの特徴又は本明細書に記載した電気生理学的手順と共に任意に組み合わせて有益に採用することができることを理解すべきである。
本発明の少なくとも1つの一例としての実施の形態を説明したが、当該技術の当業者には、色々な変更例、改変例及び改良例が容易に案出されよう。例えば、当該技術の当業者は、上述した特徴の各々は、例えば、実行しようとする機能に依存して、使用方法及び(又は)装置に選択的に組み込むことができることが理解されよう。かかる変更例、改変例及び改良例は、本発明の精神及び範囲に含めることを意図するものである。従って、上記の説明は単に一例にしか過ぎず、限定的であることを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲にて規定されたように、また、その等価物によってのみ限定されるものである。
本発明に従ったマッピング及び剥離カテーテルシステムの全体図である。 図1に示したカテーテルの更に詳細を示す図である。 図1に示したカテーテルの更に詳細を示す図である。 図2及び図3に示した編組伝導性部材の更なる詳細を示す図である。 図2及び図3に示した編組伝導性部材の更なる詳細を示す図である。 図2及び図3に示した編組伝導性部材の更なる詳細を示す図である。 図2及び図3に示した編組伝導性部材の更なる詳細を示す図である。 その他のものと共に、本発明にて温度を感知する状態を示す図である。 その他のものと共に、本発明にて温度を感知する状態を示す図である。 その他のものと共に、本発明にて温度を感知する状態を示す図である。 その他のものと共に、本発明にて温度を感知する状態を示す図である。 本発明のステアリング能力の更に詳細を示す図である。 本発明のステアリング能力の更に詳細を示す図である。 伝導性部材の更なる実施の形態を示す図である。 伝導性部材の更なる実施の形態を示す図である。 伝導性部材の更なる実施の形態を示す図である。 伝導性部材の更なる実施の形態を示す図である。 伝導性部材の更なる実施の形態を示す図である。 伝導性部材の更なる実施の形態を示す図である。 本発明と関係して灌注法を使用する状態を示す図である。 本発明と関係して灌注法を使用する状態を示す図である。 図20Aから図20Eは、本発明にてシュラウドを使用する状態を示す図である。 図20Aから図20Eは、本発明にてシュラウドを使用する状態を示す図である。 図20Aから図20Eは、本発明にてシュラウドを使用する状態を示す図である。 図20Aから図20Eは、本発明にてシュラウドを使用する状態を示す図である。 図20Aから図20Eは、本発明にてシュラウドを使用する状態を示す図である。 本発明と関係して使用することのできる案内シースを示す図である。 本発明を使用する方法を示す図である。 本発明を使用する方法を示す図である。 本発明を使用する方法を示す図である。 本発明の別の実施の形態に従い図1のカテーテルシステムと共に使用することのできるハンドルの分解図である。 中立又は無負荷状態にある図25のハンドルに対するスライドアクチュエータの概略断面図である。 展開した状態すなわち装填状態における図25のハンドルに対するスライドアクチュエータの概略断面図である。 図26の線28−28に沿った図26のスライドアクチュエータの断面端面図である。 図25のハンドルの左側部分の分解斜視図である。 中立又は無負荷状態にある図25のハンドルに対するサムホイールアクチュエータの概略断面図である。 展開した状態すなわち装填状態にある図25のハンドルに対するサムホイールアクチュエータの概略断面図である。 本発明の別の実施の形態に従ったハンドルの形態の特徴を示す図である。 本発明の別の実施の形態に従ったハンドルの形態の特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 後退可能な末端の先端部分を有するカテーテルの特徴を示す図である。 流体又は装置を送り出す管腔を有する図34−図40に示したカテーテルの改変した形態の図である。 流体又は装置を送り出す管腔を有する図34−図40に示したカテーテルの改変した形態の図である。 完全な又は実質的に完全な伝導ブロックを作り出すよう形成することができる人為的病変部のパターンに対する第一の実施の形態を示す図である。 図43の人為的病変部のパターンを形成するため使用することができる編組伝導性部材の一例としての実施例を示す図である。 完全な又は実質的に完全な伝導ブロックを作り出すよう形成することができる人為的病変部のパターンに対する別の実施の形態を示す図である。 図45の人為的病変部のパターンを形成するため使用することができる編組伝導性部材の一例としての実施例を示す図である。 完全な又は実質的に完全な伝導ブロックを作り出すよう形成することができる人為的病変部のパターンの更なる実施の形態を示す図である。 図48の人為的病変部のパターンを形成するため使用することができる編組伝導性部材の一例としての実施例を示す図である。 図44の編組伝導性部材を含むカテーテルの側面図である。

Claims (20)

  1. 心臓の不整脈を治療する方法において、
    開放した第一の周縁を有する第一の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに形成するステップと、
    開放した第二の周縁を有し且つ前記第一の人為的病変部よりも電気信号源により近い位置に配置された第二の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに形成するステップとを備え、
    前記第一の人為的病変部は前記第二の人為的病変部と不連続であり、
    少なくとも前記第一及び第二の人為的病変部は、共に、閉じた少なくとも実質的に完全な伝導ブロックを形成する、心臓の不整脈を治療する方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、少なくとも第一及び第二の人為的病変部の各々の病変部は、それぞれの角度に渡って延在し、少なくとも第一及び第二の人為的病変部の各病変部のそれぞれの角度の合計値は、360°よりも大きい、方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、少なくとも第一及び第二の人為的病変部の各々の病変部は、それぞれの角度に渡って延在し、少なくとも第一及び第二の人為的病変部の各病変部のそれぞれの角度の合計値は、370°以上である、方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、第一の人為的病変部は第一の開口部を有し、第二の人為的病変部は、第一の開口部に隣接する位置に配置される、方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、第一の及び第二の人為的病変部は、オリフィスの周りに形成される、方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、第一の及び第二の人為的病変部は、肺静脈の周りに形成される、方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、第一の及び第二の人為的病変部は、肺静脈口内に形成される、方法。
  8. 請求項1に記載の方法において、第一の及び第二の人為的病変部の各々は、円弧状の形状を有し、第一及び第二の非絶縁部分は実質的に同心状である、方法。
  9. 請求項1に記載の方法において、少なくとも実質的に完全な伝導ブロックは、電気信号が少なくとも第一及び第二の人為的病変部をわたって伝搬するのを防止する、方法。
  10. 請求項1に記載の方法において、第一及び第二の人為的病変部は同時に形成される、方法。
  11. 請求項1に記載の方法において、第一及び第二の人為的病変部は順次に形成される、方法。
  12. カテーテルにおいて、
    長手方向中心軸線を有する軸部分と、
    前記軸部分に連結され、複数のフィラメントで形成された伝導性部材と
    を備え、
    前記伝導性部材は、絶縁部分と、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分とを備え、前記第一の非絶縁部分は開放した第一の周縁を有し、前記第二の非絶縁部分は開放した第二の周縁を有し且つ前記軸部分の長手方向中心軸線に近い位置に配置され、
    少なくとも第一及び第二の非絶縁部分の非絶縁部分の各々は、それぞれの角度に渡って延在し、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分の非絶縁部分の各々が延在するそれぞれの角度の合計値は360°を上回り、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分は、全体として360°の角度に渡って前記伝導性部材上に延在する、カテーテル。
  13. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、前記第一の非絶縁部分のフィラメントは、前記第二の非絶縁部分のフィラメントと別個に励起可能な構造及び配置とされる、カテーテル。
  14. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、少なくとも前記第一及び第二の非絶縁部分は、前記伝導性部材が剥離エネルギにて励起されたとき、隣接する組織内に閉じた少なくとも実質的に完全な伝導ブロックを形成する構造及び配置とされる、カテーテル。
  15. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、伝導性部材のフィラメントは編組される、カテーテル。
  16. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、少なくとも第一及び第二の非絶縁部分の非絶縁部分の各々が渡って延在するそれぞれの角度の合計値は、370°以上である、カテーテル。
  17. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、前記第一の非絶縁部分は、第一の開口部を有し、前記第二の非絶縁部分は、前記第一の開口部に隣接する位置に配置される、カテーテル。
  18. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、心臓のオリフィス内に挿入し得るようにされた末端部分を更に備え、前記末端部分は、前記伝導性部材の末端に配置された、カテーテル。
  19. 請求項12に記載のカテーテルにおいて、前記第一及び第二の非絶縁部分の各々は円弧状の形状を有し、前記第一及び第二の非絶縁部分は実質的に同心状である、カテーテル。
  20. カテーテルにおいて、
    長手方向中心軸線を有する軸部分と、
    前記軸部分に連結され、第一及び第二の人為的病変部を心臓内の電気信号源の周りに同時に形成する手段と
    を備え、
    前記第一の人為的病変部は、開放した第一の周縁を有し、前記第二の人為的病変部は、開放した第二の周縁を有し且つ前記第一の人為的病変部よりも電気信号源により近い位置に配置され、前記第一の人為的病変部は、前記第二の人為的病変部と不連続であり、少なくとも前記第一及び第二の人為的病変部は、共に、閉じた少なくとも実質的な完全な伝導ブロックを形成するようにした、カテーテル。
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