JP2024502667A - 加工デンプン組成物 - Google Patents

加工デンプン組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2024502667A
JP2024502667A JP2023542905A JP2023542905A JP2024502667A JP 2024502667 A JP2024502667 A JP 2024502667A JP 2023542905 A JP2023542905 A JP 2023542905A JP 2023542905 A JP2023542905 A JP 2023542905A JP 2024502667 A JP2024502667 A JP 2024502667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
starch
modified starch
compatibilizer
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023542905A
Other languages
English (en)
Inventor
アヌディープ,サンダナムディ
スブラマニアン,シバ
ケイシー,ラニ
Original Assignee
フィトンズ バイオエンジニアリング プライベート リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フィトンズ バイオエンジニアリング プライベート リミテッド filed Critical フィトンズ バイオエンジニアリング プライベート リミテッド
Publication of JP2024502667A publication Critical patent/JP2024502667A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L3/00Compositions of starch, amylose or amylopectin or of their derivatives or degradation products
    • C08L3/02Starch; Degradation products thereof, e.g. dextrin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/05Alcohols; Metal alcoholates
    • C08K5/053Polyhydroxylic alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L3/00Compositions of starch, amylose or amylopectin or of their derivatives or degradation products
    • C08L3/04Starch derivatives, e.g. crosslinked derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/04Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids, e.g. lactones
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2303/00Characterised by the use of starch, amylose or amylopectin or of their derivatives or degradation products
    • C08J2303/02Starch; Degradation products thereof, e.g. dextrin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2303/00Characterised by the use of starch, amylose or amylopectin or of their derivatives or degradation products
    • C08J2303/04Starch derivatives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

本開示は、加工デンプン組成物に関する。前記加工デンプン組成物は、デンプンと、グリセロール、グリセリン、ソルビトールおよびそれらの組合せからなる群から選択される相溶化剤とを、2:1~4:1の重量比率で含み、前記加工デンプン組成物は約80℃の温度において水中で15%未満の溶解度指数を有し、前記加工デンプン組成物の熱重量分析は、120℃~180o℃の温度で特徴的なピークを示す。

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本開示は、加工デンプン組成物に関する。具体的には、本開示は、デンプンおよび相溶化剤を含む加工デンプン組成物に関する。
〔背景〕
生分解性材料および環境に優しいプラスチックの代替物は、例えばパッケージを含む様々な産業においてますます採用されている。デンプンは容易に入手可能であり、再生可能であり、生分解性であり、一般に低コストであり、生分解性プラスチックを調製するために使用されている。しかしながら、デンプンフィルムは脆く、親水性材料であるデンプンは湿気にさらされると劣化する傾向がある。これらの因子により、デンプンは、特に食品包装用の生分解性プラスチックの調製に不適切である。
そのような制限を克服するために、デンプンは、加工され、他のポリマーとブレンドされる。デンプンの加工は例えば、デンプン分子の分子間水素結合を弱める可塑化およびゼラチン化を含む。
Basiak、Ewelinaらの“How Glycerol and Water Contents Affect Structural and Functional Properties of Starch-Based Edible Films”(Polymers vol.10,4 412.2018年4月8日)には、30%および50%重量比率のグリセロールを用いたデンプンの加工が開示されている。しかしながら、Basiakは、そのようなデンプンが水に高度に可溶性である(溶解度≧30%)ことを開示している。そのようなデンプンが他の生分解性ポリマーとブレンドされる場合、得られるポリマー組成物は、デンプンがより高いパーセンテージで含まれると乏しい機械的特性を示す。
〔要旨〕
本開示は、加工デンプン組成物に関する。前記加工デンプン組成物はデンプンと、グリセロール、グリセリン、ソルビトールおよびそれらの組合せからなる群から選択される相溶化剤とを2:1~4:1の重量比率で含み、前記加工デンプン組成物は約80℃の温度で水中15%未満の溶解度指数を有し、前記加工デンプン組成物の熱重量分析は、120℃~180℃の温度で特徴的なピークを示す。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、本開示の実施形態に従って調製された加工デンプン組成物の溶解度の比較研究を示す。
図2は、本開示の実施形態に従って調製された加工デンプン組成物の、従来のキャストフィルムに対する、様々な温度での水中での溶解度の比較研究を示す。
図3は、本開示の実施形態に従って調製された加工デンプン組成物の熱重量分析を示す。
〔詳細な説明〕
本開示の原理の理解を促進する目的で、ここで実施形態を参照し、特定の文言を使用して本開示を説明する。それにもかかわらず、それによって、本開示の範囲の限定は意図されず、開示された組成物および方法におけるそのような変更およびさらなる改変、ならびに本開示が関連する技術分野の当業者が通常想起するのであろう、その中の開示の原理のそのようなさらなる適用が企図されることが理解されるであろう。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、本開示の例示および説明であり、本開示を限定することを意図するものではないことが当業者によって理解されるであろう。
本明細書を通して、「一実施形態」、「実施形態」、または同様の文言は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して、「一実施形態では」、「実施形態では」および同様の文言の出現は、必ずしもそうではないが、すべてが同じ実施形態を指す場合がある。
用語「a」、「an」、および「The」は冠詞の文法上の対象の「1つまたは複数」(すなわち、少なくとも1つ)を指すために使用される。
用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、またはそれらの任意の他のバリエーションは、非排他的な包含をカバーすることを意図し、「のみからなる(consists of only)」と解釈されることを意図しない。その結果、工程のリストを含むプロセスまたは方法は、それらの工程のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、或いは、そのようなプロセスまたは方法に不可欠の他の工程を含み得る。
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似または同等の任意の方法および材料を、本開示の実施または試験において使用することができるが、好ましい方法および材料を以下に記載する。
本明細書に記載の「溶解度指数」は、所与の溶媒中の加工デンプン組成物の溶解度の測定値を指す。それは、試料の元の重量の割合として計算され、例えば、水溶解度指数(WSI)は以下のように示す:
WSI(%)=水中に溶解した固体の重量×100/乾燥固体の重量
本開示は、デンプンと、グリセロール、グリセリン、ソルビトールおよびそれらの組合せからなる群から選択される相溶化剤とを2:1~4:1の重量比率で含む加工デンプン組成物であって、約80℃の温度において水中で15%未満の溶解度指数を有し、加工デンプン組成物の熱重量分析が、120℃~180℃の範囲の温度で特徴的なピークを示す、加工デンプン組成物に関する。
本開示の加工デンプン組成物は疎水性であり、水に浸漬した後でさえ良好な物理的完全性が維持されるように、実質的に水に不溶性である。この溶解挙動は、本開示の教示によるデンプンと相溶化剤との熱―機械的混合中のデンプンと相溶化剤との間の飽和分子間水素結合に起因して観察されることが理解される。
一態様によれば、開示される加工デンプン組成物は、冷水に不溶性である。冷水とは、10℃の温度に保たれた水のことである。
一態様によれば、加工デンプン組成物は、約25℃の室温に保たれた水中で1%~5%の範囲の溶解度指数を有する。
一態様によれば、加工デンプン組成物は、沸騰水中(100℃で)17%~35%の範囲の溶解度指数を有する。
一態様によれば、加工デンプン組成物は、クロロホルム中において1%~5%の範囲の溶解度指数を有する。
一態様によれば、加工デンプン組成物の熱重量分析は、120℃-180℃の間の温度で特徴的なピークを示す。一実施形態では、特徴的なピークが150℃の温度で得られる。
一実施形態によれば、加工デンプン組成物は0.4~0.9%の範囲の含水量を有する。いくつかの実施形態において、加工デンプン組成物は0.6~0.7%の含水量を有する。
一実施形態によれば、加工デンプン組成物は、2:1~4:1の重量比率でデンプンと相溶化剤とを含む。いくつかの実施形態において、デンプンと相溶化剤との重量比率は、2:1~3.5:1である。例示的な実施形態において、デンプンと相溶化剤との重量比率は、3.3:1~3.4:1、特に3.34:1である。図1は、デンプンと相溶化剤(グリセロール)の重量比率が3.34:1である場合の、加工デンプン組成物の溶解度の比較研究を示す。溶解度試験は、10℃の温度の冷水、室温の水、80℃および90℃の温度の水、沸騰水、およびクロロホルム中で実施した。
一実施形態によれば、デンプンおよび相溶化剤は、2:1のモル比である。
デンプンの任意の公知の供給源を使用することができる。一実施形態によれば、デンプンは天然デンプンであり、ジャガイモ、コムギ、トウモロコシ、キャッサバ、イネ、エンドウマメデンプンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態によれば、デンプンは、酸化デンプン、カルボキシメチル化デンプン、ヒドロキシアルキル化デンプン、酵素処理デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される化学的又は物理的に加工されたデンプンである。いくつかの実施形態では、天然ならびに化学的もしくは物理的に加工されたデンプンのブレンドが使用される。
相溶化剤は、グリセロール、グリセリン、ソルビトールおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、相溶化剤はグリセロールである。
さらなる実施形態では、加工デンプン組成物が、充填剤、乳化剤、芳香剤、精油、脂肪酸などの添加剤を含む。任意の公知の充填材を使用することができる。一実施形態によれば、充填剤は、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、ココピート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。任意の公知の乳化剤を使用することができる。一実施形態によれば、乳化剤は、トゥイーン20、グリセロールモノステアレート、アルコールエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
一実施形態によれば、加工デンプン組成物は、キャストフィルムの形態である。一実施形態によれば、加工デンプン組成物は、ペレットの形態で押出される。
加工デンプン組成物を調製するための方法も開示される。前記方法は、2:1~4:1の範囲の重量比率でデンプンと相溶化剤とを含むブレンドを調製することと、60~110℃の範囲のバレル温度で、ツインスクリュープロセッサ中でデンプンと相溶化剤とを含むブレンドを処理することと、ツインスクリュープロセッサから加工デンプン組成物を得ることとを含む。本明細書に開示されるプロセス条件、ならびにデンプンと相溶化剤との比率は、冷水、室温の水、およびクロロホルムに実質的に不溶性である加工デンプンが得られるように、機械的および熱的相互作用を提供する。
一実施形態によれば、デンプンおよび相溶化剤を含むブレンドは、約25~35℃の室温で調製される。一実施形態によれば、デンプンと相溶化剤とを含むブレンドは、水を添加せずに調製される。一実施形態によれば、ツインスクリュープロセッサにおけるデンプンおよび相溶化剤を含むブレンドの処理は、水を添加せずに実施される。一実施形態によれば、前記ブレンドは、任意の公知のミキサー中で調製される。いくつかの実施形態では、前記ブレンドがリボンミキサーで調製される。
デンプンと相溶化剤とを含むブレンドは、60~110℃の範囲の温度で、ツインスクリュープロセッサを介して処理される。いくつかの実施形態では、前記ブレンドは、60~100℃の範囲の温度で処理される。
一実施形態によれば、デンプンおよび相溶化剤を含むブレンドは、30~100Kg/時の供給速度でツインスクリュープロセッサに供給される。一実施形態によれば、ツインスクリュープロセッサは、80~140rpmのスクリュー速度で動作する。いくつかの実施形態では、ツインスクリュープロセッサは、80~120rpmのスクリュー速度で動作する。一実施形態によれば、ツインスクリュープロセッサは、60/40の範囲の長さ/直径(L/D)を有する。一実施形態によれば、プロセスは、1~4分の範囲の滞留時間を有する。
一実施形態によると、加工デンプン組成物を調製するためのツインスクリュープロセッサは、同時回転ツインスクリュープロセッサである。一実施形態によれば、同時回転ツインスクリュープロセッサは、同時回転ツインスクリュー押出機である。いくつかの実施形態において、ツインスクリュー押出機は、Omega40HまたはOmega60H(Steer Engineering PvtLtd製)である。
加工デンプン組成物を含むキャストフィルムも開示される。前記キャストフィルムは、約80℃において、水に対して15%未満の溶解度指数を有する。
前記加工デンプン組成物を含む包装材料も開示される。一実施形態によれば、前記包装材料は、30~100重量%の加工デンプン組成物を含む。
加工デンプン組成物は、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリブチレンスクシネートアジペート(PBS)、ポリ乳酸(PLA)などの任意の公知の生分解性ポリマーと組み合わせて、生分解性ポリマー組成物を形成することができる。
本開示がよりよく理解され得るように、以下の実施例を示す。これらの実施例は例示のみを目的とするものであり、示される正確な組成物、調製方法および実施形態は、本開示を限定するものではない。
本開示の1つ以上の実施形態による加工デンプン組成物を特徴付けるための方法もまた、本明細書に記載される。
〔実施例〕
〔実施例1〕例示的な加工デンプン組成物(デンプン:グリセロール‐3.34:1)の調製方法
3.34部のデンプンおよび1部のグリセロールを、水を添加せずに、リボンミキサー中において室温で混合した。デンプンおよび相溶化剤を含むブレンドを供給し、同時回転ツインスクリュー押出機(Omega40H(Steer Engineering PvtLtd.製))を通して搬送し、加工デンプン組成物を押出機の排出ゾーンから得た。機械の仕様およびプロセス条件を、以下の表1および2に記載する。

得られた組成物をフィルムの形態でキャストし、得られたフィルム、ならびにFarahnaky et al.(“Effect of Glycerol On Physical And Mechanical Properties Of Wheat Starch Edible Films”,Journal of Texture Studies 44 (2013)176-186ページ)に従って調製されたグリセロール30重量%を含む従来のキャストフィルムについて溶解度の研究を行った。図2は、本開示の実施形態に従って得られた加工デンプンの、前記従来のキャストフィルムに対する溶解度の比較研究を示す。
観察:本開示による加工デンプン組成物(MSC1)は疎水性であり、かつ水に可溶化しない物質をもたらしたが、従来のキャストフィルムは80℃および任意の温度上昇で水に溶解することが観察された。特に、従来のフィルムは、80℃で30%の溶解度を示した。したがって、従来のフィルムとは異なり、開示された加工デンプン組成物のフィルムは耐性があり、その性質を保持し、水に溶解しなかった。これは、開示された加工デンプン組成物における飽和水素結合によって説明することができる。
〔実施例2〕例示的な加工デンプン組成物の熱重量分析
実施例1の方法を繰り返して、加工デンプン組成物のペレットを得た。次いで、加工デンプン組成物のペレットの熱重量分析(TGA)を行った。熱重量分析は、熱重量分析装置(パーキンエルマー社製TGA4000)中、窒素雰囲気下、加熱速度10C/分で行った。温度の関数としての重量の変化を記録した。図3は、得られた加工デンプン組成物の熱重量分析を示す。150Cで特徴的なピークが観測された。
〔実施例3〕加工デンプン組成物と生分解性ポリマー-PBATとのブレンドの機械的特性
生分解性ポリマー組成物の調製:例示的な生分解性ポリマー組成物(BPC1)を形成するために使用される成分を、以下の表3に列挙する。

生分解性ポリマー組成物は、まず、リボンミキサー中、室温においてデンプンと相溶化剤とを含むブレンドを調製することによって調製した。デンプンと相溶化剤とを含むブレンドを供給し、ツインスクリュー押出機に通して搬送し、加工デンプン組成物を得た。PBATをサイドフィーダーを通してツインスクリュー押出機に供給した。加工デンプンおよびPBATをツインスクリュー押出機を通して搬送し、生分解性ポリマー組成物‐BPC1をツインスクリュー押出機の排出ゾーンから得た。
この生分解性ポリマー組成物の機械的特性を、Can et al(PBAT/熱可塑性デンプンブレンド:“Effects of oxidized starch and compatibilizer content”;AIP Conference Proceedings 1914、070004(2017))に開示されているPBAT/熱可塑性デンプンブレンドの機械的特性と比較した。表4には、生分解性ポリマー組成物の機械的特性と、この従来技術のポリマー組成物との比較を示す。

観察:開示された加工デンプンを含む生分解性ポリマー組成物は、同じ重量比の従来の既知のPBATおよびデンプンのブレンドと比較した場合、機械的特性の有意な改善を示すことが観察された。
〔産業上の利用可能性〕
開示された加工デンプン組成物は高度に安定であり、水に不溶性であり、最小またはゼロの親水性を示す一方で、高度の生分解性を示す。加工デンプン組成物は、食品グレードの生分解性包装材料としての用途を見出す。したがって、加工デンプン組成物は、食品および非食品用途において、化石燃料系プラスチックの代替物を提供する。
加工デンプン組成物は、好気性分解および嫌気性分解の両方を受けやすい。
加工デンプン組成物は、生分解性ポリマー、例えば、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリブチレンスクシネートアジペート(PBS)、ポリ乳酸(PLA)と組み合わせて、生分解性ポリマー組成物を形成することができる。このような生分解性ポリマーは、例えば、ストロー、飲料ボトル、およびキャリーバッグとしての用途を見出すが、これらに限定されない。
開示された加工デンプン組成物は、機械的特性の有意な改善を示しながら、より高い割合(50%を超える)のデンプンを含む生分解性ポリマー組成物を調製することを可能にする。したがって、開示された加工デンプン組成物は、生分解性ポリマー組成物を調製するコストを低減する。
図1は、本開示の実施形態に従って調製された加工デンプン組成物の溶解度の比較研究を示す。 図2は、本開示の実施形態に従って調製された加工デンプン組成物の、従来のキャストフィルムに対する、様々な温度での水中での溶解度の比較研究を示す。 図3は、本開示の実施形態に従って調製された加工デンプン組成物の熱重量分析を示す。

Claims (12)

  1. デンプンと、グリセロール、グリセリン、ソルビトールおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される相溶化剤とを、2:1~4:1の重量比率で含む加工デンプン組成物であって、
    前記加工デンプン組成物は、約80℃の温度において、水中で15%未満の溶解度指数を有し、
    前記加工デンプン組成物の熱重量分析は、120℃~180℃の範囲の温度で特徴的なピークを示す、加工デンプン組成物。
  2. 前記デンプンおよび前記相溶化剤が、3.34:1の重量比率である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記デンプンおよび前記相溶化剤が、2:1のモル比である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記デンプンが、ジャガイモ、コムギ、トウモロコシ、キャッサバ、イネ、エンドウ豆デンプンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される天然デンプンである、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記デンプンが、酸化された、カルボキシメチル化された、ヒドロキシアルキル化された、酵素処理されたデンプンからなる群から選択される化学的または物理的に加工されたデンプンである、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記相溶化剤がグリセロールである、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記加工デンプン組成物が、冷水中で5%未満の溶解度指数を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記加工デンプン組成物が、クロロホルム中で5%未満の溶解度指数を有する、請求項1に記載の組成物。
  9. 充填剤、乳化剤、芳香剤、精油、脂肪酸およびそれらの組み合わせからなる群から選択される添加剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記加工デンプン組成物がペレットの形態である、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記加工デンプン組成物がキャストフィルムの形態である、請求項1に記載の組成物。
  12. 請求項1に記載の加工デンプン組成物を含むキャストフィルムであって、約80℃の温度において水中で15%未満の溶解度指数を有する、キャストフィルム。
JP2023542905A 2021-01-14 2022-01-13 加工デンプン組成物 Pending JP2024502667A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IN202141001725 2021-01-14
IN202141001725 2021-01-14
PCT/IB2022/050243 WO2022153202A1 (en) 2021-01-14 2022-01-13 A modified starch composition

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024502667A true JP2024502667A (ja) 2024-01-22

Family

ID=82447077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023542905A Pending JP2024502667A (ja) 2021-01-14 2022-01-13 加工デンプン組成物

Country Status (3)

Country Link
US (1) US12012508B2 (ja)
JP (1) JP2024502667A (ja)
WO (1) WO2022153202A1 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8188185B2 (en) 2008-06-30 2012-05-29 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Biodegradable packaging film

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022153202A1 (en) 2022-07-21
US12012508B2 (en) 2024-06-18
US20240034860A1 (en) 2024-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2007278752B2 (en) Masterbatch and polymer composition
US5500465A (en) Biodegradable multi-component polymeric materials based on unmodified starch-like polysaccharides
JP5492904B2 (ja) 生分解性ポリマー組成物
Beg et al. Preparation and characterization of low‐density Polyethylene/Thermoplastic starch composites
AU2005251905B2 (en) Process for the production of biodegradable films having improved mechanical properties
JP2003073539A (ja) 高強度生分解性樹脂組成物及び成形品
WO2007012142A1 (en) Biodegradable polymer composition
JP2001509527A (ja) ジアルデヒドデンプン及び天然高分子を含んで成る熱可塑性混合物
WO2023237996A1 (en) Biodegradable and waterproof shaped articles based on thermoplastic starch with lower retrogradation and improved mechanical properties
JP2024502667A (ja) 加工デンプン組成物
CN112251012A (zh) 一种可溶盐辅助增塑直链淀粉制备降解塑料母料的方法
WO2022153201A1 (en) A process for preparing a modified starch composition
JP4358947B2 (ja) 澱粉系生分解性樹脂組成物及びその成形物
JP2978081B2 (ja) 生分解性組成物
US6630543B1 (en) Method of making biodegradable polymer compositions
JPH09137069A (ja) 生分解性組成物
JP2981129B2 (ja) 生分解性複合化プラスチック組成物
WO2023135561A1 (en) A process for preparing a biodegradable polymer composition
WO2023135562A1 (en) A biodegradable polymer composition
WO2009103856A2 (en) Impact resistant biodegradable compositions and methods for the production thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20241008