JP2024500317A - 導電性スルファミドポリマー、電池におけるそれらの使用、及びそれらの製造方法 - Google Patents

導電性スルファミドポリマー、電池におけるそれらの使用、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

式(I)のポリマーであって、式中、窒素原子が、ポリマー中の反復単位の0%~100%で、リチウム原子に配位されており、各個々の反復単位中の各R1が、独立して、二価基を表し、二価基が、互いに独立して、アルキレン、アリーレン、又は-CH2-CH2-(O-CH2-CH2)m-であり、式中、mが、1以上の整数であり、アルキレン、アリーレン、及び-CH2-CH2-(O-CH2-CH2)m-が、任意選択で、1つ以上のハロゲン原子で置換されている、ポリマー。本発明のポリマーは、電池電解質として使用され得る。TIFF2024500317000019.tif2146【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月16日に出願された米国仮出願第63/126,369号の、米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張するものである。上記の全ての文書は、参照によりそれらの全体が、本明細書に組み込まれる。
本発明は、リチウム化及び/又は非リチウム化修飾スルファミド反復単位を含むポリマー、並びに電池電解質としてのその使用に関する。
ポリ(エチレンオキシド)(PEO)系材料は、高エネルギー密度二次リチウム電池の固体電解質中のポリマーホストの有望な候補として広く考えられている。それらは、高い安全性、容易な製造、低コスト、高エネルギー密度、良好な電気化学的安定性、及びリチウム塩との優れた相容性など、いくつかの特定の利点を有する。しかしながら、典型的な直鎖状PEOは、特に低温での剛性構造に起因してイオン遷移を抑制する可能性があるエチレンオキシド(EO)鎖の高結晶性のため、イオン伝導性が不十分であるので、製造要件を満たさない。科学者たちは、結晶性を低減し、したがってPEO系電解質のイオン伝導性を改善するための、調合、修飾、及びPEO誘導体の作成を含む様々なアプローチを探求してきた。
本発明によれば、以下が、提供される。
1.式(I)のポリマーであって、
Figure 2024500317000002
式中、
窒素原子が、ポリマー中の反復単位の0%~100%で、リチウム原子に配位されており、
各個々の反復単位中の各Rが、独立して、二価基を表し、二価基が、互いに独立して、アルキレン、アリーレン、又は-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、
mが、1以上の整数であり、
アルキレン、アリーレン、及び-CH-CH-(O-CH-CH-が、任意選択で、1つ以上のハロゲン原子で置換されている、ポリマー。
2.窒素原子が、ポリマー中の反復単位の0%超、好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約60%、更により好ましくは少なくとも約70%、更により好ましくは少なくとも約80%、更により好ましくは少なくとも約90%、及び最も好ましくは約100%で、リチウム原子に配位されている、項目1に記載のポリマー。
3.アルキレンが、直鎖アルキレンである、項目1又は2に記載のポリマー。
4.アルキレンが、C~C12アルキレン、好ましくはC~Cアルキレン、及び最も好ましくはブチレン(C)である、項目1~3のいずれか一項に記載のポリマー。
5.アリーレンの環の各々が、5個又は6個の環原子を含む、項目1~4のいずれか一項に記載のポリマー。
6.アリーレンが、単環式アリーレン、好ましくはフェニレン、より好ましくはパラフェニレンである、項目1~5のいずれか一項に記載のポリマー。
7.アルキレンが、1つ以上のハロゲン原子で置換されている、項目1~6のいずれか一項に記載のポリマー。
8.ハロゲン原子が、フッ素原子である、項目1~7のいずれか一項に記載のポリマー。
9.アルキレンが、2,2,3,3-テトラフルオロ-1,4-ブチレンである、項目1~8のいずれか一項に記載のポリマー。
10.アルキレンが、非置換である、項目1~6のいずれか一項に記載のポリマー。
11.アリーレンが、非置換である、項目1~10のいずれか一項に記載のポリマー。
12.mが、少なくとも2、好ましくは少なくとも3である、項目1~11のいずれか一項に記載のポリマー。
13.mが、最大15、好ましくは最大10、及びより好ましくは最大5である、項目1~12のいずれか一項に記載のポリマー。
14.mが、1、2、又は3、好ましくは2又は3、及びより好ましくは3である、項目1~13のいずれか一項に記載のポリマー。
15.各個々の反復単位中の各Rが、同じ二価基を表す、項目1~14のいずれか一項に記載のポリマー。
16.Rが、アルキレン又は-CH-CH-(O-CH-CH-、より好ましくは-CH-CH-(O-CH-CH-を表し、アルキレン及びmが、項目1~14のいずれか一項に定義されるとおりである、項目15に記載のポリマー。
17.各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計で2つ以上の二価基、好ましくは合計で2つの二価基を表す、項目1~13のいずれか一項に記載のポリマー。
18.2つ以上の二価基が、独立して、アルキレン及び/又は-CH-CH-(O-CH-CH-である、個横目17に記載のポリマー。
19.各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、
●2つの二価基のうちの一方が、アルキレンであり、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であるか、又は
●2つの二価基のうちの一方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、第1の値を有し、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、第1の値とは異なる第2の値を有し、
アルキレン及びmが、項目1~13のいずれか一項に定義されるとおりである、項目17又は18に記載のポリマー。
20.mの第1の値及び第2の値が、1、2、及び3から、好ましくは2及び3から選択される、項目19に記載のポリマー。
21.
●各個々の反復単位中の各Rが、-CH-CH-(O-CH-CH-を表し、式中、mが、2又は3、好ましくは3であるか、
●各個々の単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、2つの二価基のうちの一方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、2であり、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、3であるか、
●各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、2つの二価基のうちの一方が、2,2,3,3-テトラフルオロ-1,4-ブチレンであり、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、2又は3、好ましくは3である、項目1~20のいずれか一項に記載のポリマー。
22.反復単位が、ポリマー中にランダムに配置されている、項目1~21のいずれか一項に記載のポリマー。
23.5,000~5,000,000gmol-1のモル質量を有する、項目1~22のいずれか一項に記載のポリマー。
24.結晶性を有さない、項目1~23のいずれか一項に記載のポリマー。
25.約-30℃のガラス転移温度(Tg)を有する、項目1~24のいずれか一項に記載のポリマー。
26.項目1~25のいずれか一項に記載のポリマーを製造する方法であって、該方法が、銅塩及び任意選択でリチウム塩基の存在下での、スルファミドと1つ以上のジオールとの酸化触媒反応を含む、方法。
27.1つ以上のジオールが、過剰に使用される、項目26に記載の方法
28.スルファミド及び1つ以上のジオールが、1:4のスルファミド:総ジオールモル比で使用される、項目27に記載の方法。
29.単一のジオールが使用される、項目26~28のいずれか一項に記載の方法。
30.2つ以上のジオールが使用される、項目26~28のいずれか一項に記載の方法。
31.銅塩が、トリフレート銅又は酢酸銅である、項目26~30のいずれか一項に記載の方法。
32.リチウム塩基が存在する、項目26~31のいずれか一項に記載の方法。
33.リチウム塩基が、炭酸リチウムである、項目26~32のいずれか一項に記載の方法。
34.銅塩が、酢酸銅である、項目26~33のいずれか一項に記載の方法。
35.ポリマーのリチウム化度を増加させるために、ポリマーの重合後に、ポリマーをイオン交換樹脂に通す工程を更に含む、項目26~34のいずれか一項に記載の方法。
36.リチウム塩基が存在しない、項目26~31のいずれか一項に記載の方法。
37.銅塩が、トリフレート銅である、項目26~31及び26のいずれか一項に記載の方法。
38.スルファミド、銅塩、及び使用される場合にはリチウム塩基が、最初に一緒に混合され、次いでジオールが添加される、項目26~37のいずれか一項に記載の方法。
39.電池の電解質としての、項目1~25のいずれか一項に記載のポリマーの使用。
40.項目1~25のいずれか一項に記載のポリマーを含む、電池の電解質。
41.アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間の電解質と、を含む、電池であって、電解質が、項目1~25のいずれか一項に記載のポリマーを含む、電池。
添付図面において、
実施例13のポリマーのFTIRスペクトルを示す。 実施例2a、実施例13(即ち、イオン交換樹脂で処理した後の実施例2a)、及び20重量%のLITFSIを有する実施例2aのポリマーのH1固体NRMスペクトルを示す。 実施例1bのポリマーの熱重量分析(TGA)結果を示す。 実施例3aのポリマーのTGA結果を示す。 実施例5で組み立てられたボタン電池の分解図である。 導電率を計算する際に使用される等価回路を示す。 導電率を計算する際に使用される別の等価回路を示す。 0、20、30、40、又は50w/w%のLiTFSIのいずれかを有する実施例2aのポリマー(トリエチレングリコールから作製される)の導電率の結果を示す。 0、10、20、又は30w/w%のLiTFSIのいずれかを有する実施例1aのポリマー(テトラエチレングリコールから作製される)の導電率の結果を示す。 異なる塩レベルにおける、実施例2aのポリマー(トリエチレングリコールから作製される)及び実施例1aのポリマー(テトラエチレングリコールから作製される)の導電率を比較する。 15重量%のポリマーHQ674と混合した実施例1bのポリマーの導電率を示す。 塩を有する又は有さない、ポリマーHQ674を有する又は有さない、実施例1b及び7のポリマーの導電率を示し、ポリマーHQ674の導電率を比較する。 実施例6のポリマーの単独の、PVDFと混合した、又はPVDF及びLATPの両方と混合した導電率を示す。
より詳細に本発明に目を向けると、式(I)のポリマーであって、
Figure 2024500317000003
式中、
窒素原子が、ポリマー中の反復単位の0%~100%で、リチウム原子に配位されており、
各個々の反復単位中の各Rが、独立して、二価基を表し、二価基が、互いに独立して、アルキレン、アリーレン、又は-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、
mが、1以上の整数であり、
アルキレン、アリーレン、及び-CH-CH-(O-CH-CH-が、任意選択で、1つ以上のハロゲン原子で置換されている、ポリマー、が提供される。
以下の実施例に示されるように、本発明のポリマーは、低温でも良好な導電性(例えば、50℃で4.10×10-5Scm-1)を有する。また、場合によっては、それらの導電率は、塩の不在下で最大である。本発明のポリマーの全体的な導電率は、PEOの導電率よりもわずかに低い一方が、その輸率は、はるかに高い(比較されたPEOの0.2から本発明のポリマーの、例えば、約0.9に)。これは、報告されたイオン伝導率が、カチオン及びアニオンの寄与に関連する値であり、したがって、輸率(t+t=1)が、カチオン及びアニオンの移動に関連しているため、非常に重要である。PEO中のLiのt+が低いため、TFSI-の移動が大きく、導電率により多く寄与している。発明者らのポリマーでは、Liイオンは、対アニオン(ポリマー骨格)と比較して、より速く移動する。PEOは、LiTFSIの動きのベクトルのみである。更に、本発明のポリマーの活性化エネルギーは、ポリマーで典型的に観察されるもの(1.7eV PEO+Li結晶)とは非常に異なることが分かる。それは、はるかに優れており、実際、セラミックスについて報告されているもの(0.30eV)により近い。
上述のように、窒素原子は、ポリマー中の反復単位の0%~100%で、リチウム原子に配位されている。これは、反復単位の0%~100%が、リチウム化される一方、残りの反復単位は、非リチウム化であることを意味する。実際、以下の実施例、特にNMR及びFTIRスペクトルに示されるように、本発明のポリマー中の窒素原子は、リチウム原子に配位され得、したがって、反復単位あたり最大1個のリチウム原子のレベルで、錯体を形成する。
実施形態では、窒素原子は、ポリマー中の反復単位の0%で、リチウム原子に配位されている。そのような場合、ポリマーは、完全に非リチウム化される。
実施形態では、窒素原子は、ポリマー中の反復単位の100%で、リチウム原子に配位されている。そのような場合、ポリマーは、完全にリチウム化される。
好ましい実施形態では、窒素原子は、ポリマー中の反復単位の0%超で、リチウム原子に配位されており、これは、ポリマーが、少なくともいくつかのリチウム化反復単位を含むことを意味する。好ましい実施形態では、窒素原子は、ポリマー中の反復単位の少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約70%、更により好ましくは少なくとも約80%、及び最も好ましくは少なくとも約90%で、リチウム原子に配位されている。最も好ましい実施形態では、窒素原子は、ポリマー中の反復単位の約100%で、リチウム原子に配位されている。そのような実施形態では、その中の反復単位の全て又はほぼ全ては、リチウム化反復単位である。
実施形態では、アルキレンは、直鎖アルキレンである。
実施形態では、アルキレンは、C~C12アルキレン、好ましくはC~Cアルキレン、及び最も好ましくはブチレン(C)である。
実施形態では、アリーレンの環の各々は、5個又は6個の環原子を含む。
実施形態では、アリーレンは、単環式アリーレンである。好ましい実施形態では、アリーレンは、フェニレン、より好ましくはパラフェニレンである。
上述のように、アルキレン、アリーレン、及び-CH-CH-(O-CH-CH-基は、任意選択で、1つ以上のハロゲン原子で置換される。好ましいハロゲン原子としては、フッ素が挙げられる。そのような実施形態では、好ましいR基は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキレン基が挙げられる。好ましいR基は、2,2,3,3-テトラフルオロ-1,4-ブチレンである。
好ましい実施形態では、アルキレンは、好ましくは上述のように置換される。代替的な実施形態では、アルキレンは、非置換である。
好ましい実施形態では、アリーレンは、非置換である。
好ましい実施形態では、mは、少なくとも2、好ましくは少なくとも3である。
好ましい実施形態では、mは、最大15、好ましくは最大10、及びより好ましくは最大5である。
好ましい実施形態では、mは、1、2、又は3、好ましくは2又は3であり、より好ましくは3である。
上述のように、各個々の反復単位中の各Rは、独立して、二価基を表す。これは、ポリマー中の異なる反復単位が、異なる二価基を含み得ることを意味する。より具体的には、2つ以上の二価基が存在する場合、ポリマー中の反復単位の一部は、第1の二価基を含み、反復単位の別の部分は、二価基を含み、第3の二価基が存在する場合、反復単位の更に別の部分は、第3の二価基を含み、各二価基について同様になるであろう。例えば、ポリマーは、Rがアルキレンである反復単位(リチウム化及び/又は非リチウム化)、並びにRが-CH-CH-(O-CH-CH-である他の反復単位(リチウム化及び/又は非リチウム化)を含み得る。別の例として、ポリマーは、Rが-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが3である反復単位、及びRが同様に-CH-CH-(O-CH-CH-であるが、式中、mが4である他の反復単位を含み得る。
好ましい実施形態では、各個々の反復単位中の各Rは、同じ二価基を表し、換言すると、ポリマー中のどの各反復単位も、同じ二価基を含む。好ましいそのような実施形態では、Rは、好ましくは、アルキレン又は-CH-CH-(O-CH-CH-を、より好ましくは、-CH-CH-(O-CH-CH-を表し、アルキレン及びmは、その好ましい実施形態を含めて、上記に定義されるとおりである。
代替的な好ましい実施形態では、各個々の反復単位中の各Rは、独立して、合計2つ以上の二価基を表す。言い換えると、ポリマー中の異なる反復単位は、異なる二価基を含有する。これは、Rが、リチウム化反復単位及び非リチウム化反復単位のうちのいくつかでは第1の二価基を表す一方、Rが、他のリチウム化反復単位及び非リチウム化反復単位では、独立して、第2、第3、第4(等々)の二価基(好ましくは第2又は第3の二価基、より好ましくは第2の二価基)を表し、第2、第3、又は第4(等々)の二価基は、互いに異なり、第1の二価基とは異なることを意味する。好ましいそのような実施形態では、各個々の反復単位中の各Rは、独立して、合計2つの二価基を表す。好ましいそのような実施形態では、これらの2つ以上の(好ましくは2つの)二価基は、独立して、アルキレン及び/又は-CH-CH-(O-CH-CH-である。より好ましい実施形態では、各個々の非リチウム化反復単位中の各Rは、独立して、合計2つの二価基を表し、
●2つの二価基のうちの一方が、アルキレンであり、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であるか、又は
●2つの二価基のうちの一方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、第1の値を有し、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、第1の値とは異なる第2の値を有する。
かかる全ての場合において、アルキレン及びmは、その好ましい実施形態を含めて、上記に定義されるとおりである。好ましいそのような実施形態では、mの第1及び第2の値は、1、2、及び3から、好ましくは2及び3から選択される。
最も好ましい実施形態では、
●各個々の反復単位中の各Rが、-CH-CH-(O-CH-CH-を表し、式中、mが、2又は3、好ましくは3であるか、
●各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、2つの二価基のうちの一方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、2であり、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、3であるか、
●各個々のリチウム化反復単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、2つの二価基のうちの一方が、2,2,3,3-テトラフルオロ-1,4-ブチレンであり、2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、2又は3、好ましくは3である。
好ましい実施形態では、反復単位は、ポリマー中にランダムに配置されている。これは、リチウム化反復単位及び非リチウム化反復単位が、互いに分離されておらず(それらは、ブロックコポリマー内にあるであろうから)、ポリマー中で任意の特定の順序で配置されてもいない(例えば、それらは、交互である必要はない)ことを意味する。これはまた、異なる二価基を含有する反復単位が、互いに分離されておらず、ポリマー中に任意の特定の順序で配置されてもいないことを意味する。
本発明のポリマーは、次のセクションで説明するように製造され得る。典型的には、そのようなポリマーは、50,000~5,000,000gmol-1のモル質量を有する。
また、それらは、典型的には、結晶性を有さず、約-30℃のガラス転移温度(Tg)を有する。
製造方法
本発明の関連する態様では、上記のポリマーを製造する方法が、提供される。この方法は、銅塩及び任意選択でリチウム塩基の存在下での、スルファミドとジオールとの酸化触媒反応を含む。
本発明のポリマーは、実際には、酸化触媒反応によって生成され得る。この反応では、スルファミド(NH-SO-NH)と、所望のRに対応するジオールとが、一緒に反応する。例示的な一般的反応スキームを以下に提供する。
Figure 2024500317000004
(リチウム化反復単位を含まない)、
Figure 2024500317000005
(リチウム化反復単位を含む)、
式中、Rは、前のセクションに定義されるとおりである。
上記で分かるように、ジオールは、反応においてそのヒドロキシル基の両方を解放し、本発明のポリマー中のR基を生じる。したがって、ジオールは、ポリマー中に所望されるR基に従って選択され得る。
各個々の反復単位中の各R1が、独立して、合計2つ以上の二価基を表す、本発明のポリマーを調製するために、上記の反応において2つの異なるジオールを使用することが必要とされるだけである。したがって、これにより、1つのジオールに由来するR二価基を有する反復単位、並びに別のジオールに由来するR二価基を有する反復単位(3つ以上のジオールが使用される場合には同様)を含有するポリマーが、生成される。
この反応において、ジオールは、反応溶媒としても作用する。
反応時間は、使用されるジオールに応じて、3時間~12時間であり得る。
ジオールは、典型的には、反応溶媒の役割も果たすため、過剰に使用される。好ましい実施形態では、スルファミド及びジオールは、1:4のスルファミド:総ジオールモル比で使用される。
この反応のための触媒系は、銅塩、及び任意選択でリチウム塩基を含む。リチウム化反復単位を含まないポリマーを製造するためには、リチウム塩基が、省略される。また一方、リチウム化反復単位を含むポリマーを製造するためには、リチウム塩基が、使用される。これにより、最大60%のリチウム化反復単位を含むポリマーを製造することが可能になる。より高いリチウム化レベル(反復単位の最大100%)を有するポリマーを製造するために、本方法は、ポリマーの重合後に、ポリマーをイオン交換樹脂に通す工程を更に含む。
銅塩の非限定的な例としては、トリフレート銅及び酢酸銅が挙げられる。好ましくは、銅塩は、酢酸銅が、(トリフレート銅とは反対に)リチウム化反復単位を有するポリマーの生成を可能にするため、酢酸銅である。
好ましくは、リチウム塩基は、炭酸リチウムである。
イオン交換樹脂の非限定的な例としては、リチウムイオンで処理したDowex(商標)50X8 H樹脂などのシリカ樹脂が挙げられる。
実施形態では、炭酸リチウム及び酢酸銅は、最大約60%のリチウム化反復単位を含むポリマーを生成するために使用される。代替的な実施形態では、トリフレート銅は、リチウム化反復単位を含まないポリマーを生成するために、塩基なしで使用される。
実施形態では、固体(スルファミド、銅塩、及び使用される場合にはリチウム塩基)が、最初に一緒に混合され、次いでジオールが添加される。
この方法は、5,000~5,000,000gmol-1のモル質量を有する直鎖ポリマーを生成する以下の実施例に示される。また、これらポリマーは、典型的には、結晶性を有さず、約-30℃のガラス転移温度(Tg)を有する。
使用及び用途
本発明のポリマーは、電池電解質として使用され得る。
実施形態では、電池電解質として使用される場合、本発明のポリマーは、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間の電解質と、を含む、電池の中にあり、電解質は、本発明のポリマーを含む。
定義
本発明を記載する文脈における(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)用語「a」、「an」及び「the」並びに同様の指示対象の使用は、本明細書中に別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。
「含む(comprising)」、「有する」、「含む(including)」、及び「含有する」という用語は、別段注釈が付かない限り、オープンエンド用語(即ち、「限定されないが含む」を意味する)として解釈されるものである。対照的に、「からなる」という語句は、任意の指定されない要素、ステップ、成分などを除外する。「から本質的になる」という語句は、範囲を、指定された材料又はステップ、並びに本発明の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさないものに限定するものである。
本明細書における値の範囲の言及は、本明細書中に別段の指示がない限り、単に、範囲に含まれる各個別の値を個々に参照する簡略方法として機能することを意図しており、各個別の値は、本明細書に個別に言及されているかのように、本明細書に組み入れられる。範囲内の値の全てのサブセットもまた、本明細書に個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。
同様に、本明細書では、様々な置換基(R、Rなど)及びこれらの置換基について列挙される様々なラジカル(アルキル、ハロゲン原子など)を有する、式Iなどの一般的な化学構造は、置換基のいずれかに対するラジカルのいずれかの組み合わせによって得られる各々の分子を個別に参照する簡潔な方法として機能することが意図されている。各個々の分子は、本明細書に個々に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。更に、一般的な化学構造内の分子の全てのサブセットもまた、本明細書に個々に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載される全ての方法は、本明細書中で別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施され得る。
本明細書で提供される任意の及び全ての例、又は例示的な用語(例えば、「~など」)の使用は、単に発明をよりよく示すことを意図しており、別段の記載がない限り、発明の範囲の限定を提示するものではない。
本明細書におけるいかなる言語も、任意の特許請求されていない要素を本発明の実施に不可欠であることを示すものとして解釈されるべきではない。
本明細書では、「約」という用語は、その通常の意味を有する。実施形態では、約は、修飾された数値のプラス若しくはマイナス10%、又はプラス若しくはマイナス5%を意味し得る。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって通常理解されているものと同じ意味を有する。
本明細書において、用語「アルキル」及び「アルキレン」並びにそれらの誘導体(アルコキシ、アルキレンオキシなど)は、当該技術分野における通常の意味を有する。より確実にするために、本明細書では、
Figure 2024500317000006
別段の指定がない限り、上記基の炭化水素鎖は、直鎖又は分枝鎖であり得ることに留意されたい。更に、特に指定のない限り、これらの基は、1~18個の炭素原子、より具体的には1~12個の炭素原子、1~6個の炭素原子、1~3個の炭素原子を含有するか、又は1個若しくは2個、好ましくは1個、若しくは好ましくは2個の炭素原子を含有し得る。
本明細書において、用語「アリール」及びそれらの誘導体は、当該技術分野における通常の意味を有する。より確実にするために、本明細書では、
Figure 2024500317000007
特に指定されない限り、上記の基の各環は、4~8個、好ましくは5個又は6個の環原子を含み得ることに留意されたい。
また、上記化合物の各々は、2つ以上の環を含み得る。言い換えると、それらは、多環式であり得る。多環式アレーンは、複数の芳香環(電子が非局在化している有機環)で構成される。多環式アレーンは、縮合芳香族を含む。これらは、2つの隣接する炭素原子を共有することによって一緒に縮合された2つ以上の芳香環を含む化合物である。最も単純なそのような化合物は、2つの芳香環を有するナフタレン、及び三環化合物アントラセン並びにフェナントレンである。多環式アレーンはまた、芳香環が、共有結合又は炭素原子(炭素原子が結合する芳香環の数に応じて、必要に応じて0、1、又は2個の水素原子を有する)を介して互いに結合される化合物を含む。
本明細書では、環炭素原子又は環ヘテロ原子などの「環原子」は、シクロアルキル、アリールなどの環状化合物の環を(他の環原子と共に)形成する原子を指す。
本明細書において、「ヘテロ原子」は、炭素原子又は水素原子以外の原子である。好ましくは、ヘテロ原子は、酸素又は窒素である。
本発明の他の目的、利点、及び特徴は、添付の図面を参照してのみ例として与えられる、以下の特定の実施形態の非限定的な記載の閲読の際に、より明らかになるであろう。
例示的な実施形態の説明
本発明は、以下の非限定的な例によって更に詳細に例示される。
ポリマー合成
本発明のポリマーを、上記の製造方法を使用して合成した。
簡潔に述べると、スルファミド、酢酸銅、ジオール、及び炭酸リチウムを、攪拌器及び縮合器を備えたフラスコに添加した。温度が、フラスコ内で約165℃になるように、フラスコを、170℃に加熱した砂浴内に配置した。ジオールに応じて、反応を5~12時間進行させた。次いで、加熱を停止し、10~20mLのメタノールをゆっくりと添加して反応を停止させた。次いで、反応混合物を放冷し、次いで、メタノールで予洗浄したCelite(商標)を通過させた。反応混合物を、その体積が元の値の半分になるまで蒸発させ、次いで、精製のために、4℃に冷却した10倍体積の酢酸エチル内に沈殿させた。ポリマーを数分間、容器の壁に付着させた。その後、容器を冷凍庫に15分間入れた。最後に、混合物をデカントし、真空オーブン内で、60℃で数時間乾燥させた。存在する場合、不溶性粒子は、視覚的に検出され得る。ポリマーを最小限のメタノールに溶解し、5体積のジクロロメタンに注いだ。沈殿物を遠心分離によって除去し、可溶性ポリマーを含む溶液を蒸発させて乾燥させた。ポリマーを、真空オーブン内で、60℃で少し乾燥させた。
他の反応条件は以下のとおり:
Figure 2024500317000008
Figure 2024500317000009
本発明者らは、ジオールを添加する前に固体(スルファミド、銅塩、及び使用される場合にはリチウム塩基)を最初に一緒に混合したときに、反応の収率が、若干より高いことを観察した。
リチウム化の程度
リチウム化のレベルを高めるために、上記ポリマーのいくつかを、イオン交換樹脂を通過させた。即ち、ポリマーを最小限のメタノールに溶解し、以下に説明する30質量%のLi樹脂と共に12時間攪拌した。溶液を濾過し、蒸発乾固させた。真空下で、60℃で4時間乾燥させる。
Dowex(商標)50X8 H樹脂:ガラスカラム(約30g)を樹脂で充填し、LiOHの2M水溶液で湿潤した。カラムタップから出る液体が塩基性になると、溶出液を、中性pHに達するまで、超純水に変更した。次いで、樹脂を300mlのメタノールで洗浄した。樹脂を60℃で12時間乾燥させた。代替の方法は、樹脂を、300mLの水中の2MのLiOHを含むビーカーに入れることであった。樹脂を12時間攪拌し、次いで濾過し、洗浄は、中性pHが観察されるまで超純水でのものであり、次いで、メタノールで進行し、乾燥させる。
イオン交換樹脂による処理後の出発ポリマー及びポリマーのリチウム化度を、LiCl較正に基づいて、それらのLi固体NMRスペクトルから計算した。
処理前後のポリマー及びそれらのリチウム化度は、以下のとおりであった。
Figure 2024500317000010
NMR特性評価及び構造解明
生成したポリマーのH液体NMRスペクトルを、Bruker Ultrashield 300を使用して記録した。
これらのポリマーのNMRピークは、以下のとおりであった。
Figure 2024500317000011
総合的に、リチウム化反復単位において、窒素原子が、それらの水素原子のうちの1つを失い、リチウム原子に配位されており、したがって、このリチウムイオンと錯体を形成することが示された、本発明のポリマーのFTIR及びNMRスペクトル。
図1は、実施例13のポリマー(即ち、イオン交換樹脂で処理した後の実施例2aのポリマー)のFTIRスペクトルを示す。イミン(C=N)(シッフ塩基)の振動に起因し、1628cm-1に位置するバンドが、1653cm-1にシフトされ(25cm-1のシフト)、1712cm-1に位置するバンドが、処理後のスペクトルに存在しない。これは、窒素原子が、リチウムイオンと錯体を形成することを示す。
Figure 2024500317000012
ポリマーはまた、1H、7Li、及び19F核についての長手方向NMR緩和時間(T1)の反転回復測定によって特徴付けられた。NMR実験は、二重共鳴5mmブロードバンドプローブを備えた600MHz Bruker Avance III NMR分光器を使用して実施した。実施例2aのポリマーについては326~371K、LiTFSIを含有するポリマーについては330~378Kの温度範囲で、T測定を行った。回復時間遅延は、100μs~5sの16ステップで変化した。
NMR T緩和技術を使用したポリマー構造内の局所動態の特性評価は、Liが、ポリマー中の窒素の近くにほとんど位置することを明らかにした。
図2は、実施例2a、実施例13、及び20重量%のLITFSIを有する実施例2aのポリマーのH固体NRMスペクトルを示す。NHピークは、実施例13のポリマー(5.3ppm)については、このピークが5.8ppmであった実施例2aのポリマーと比較して、右にシフトされている。したがって、このピークの位置は、リチウム化の程度に依存する。20重量%のLITFSIを有する実施例2aのポリマーのスペクトルでは、このピークは、おそらく、5.0ppmでおそらくCHシグナルと重複している。
更なる特性評価
この方法は、様々なモル質量を有する直鎖ポリマーを生成することが示された。これらは、結晶性を有さず、約-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する。
生成されたポリマーのモル質量は、ポリ(スチレン)標準に基づいたユニバーサル較正を用いて、60℃におけるDMF中の気相クロマトグラフィ(GPC)を使用して決定した。生成されたポリマー(実施例3e及び3f)のモル質量を、三重検出を用いて、40℃における水中のGPCを使用して決定した。10℃/分で2サイクル、TgをDSCによって決定した。結果を下の表に要約する。
Figure 2024500317000013
図3及び図4は、それぞれ、実施例1b及び3aのポリマーについての熱重量分析(TGA)結果を示す。ポリマーは、典型的には、ポリマーのプロファイルであり、熱に対して比較的良好な安定性を示す。
ポリマーの導電率
ポリマーの導電率を、以下に説明するように測定した。
溶液の調製
無水チャンバ内で、1gのポリマー2aを6つの別々のバイアルの各々に挿入した。次いで、各バイアルに、0、10、20、30、40、又は50w/w%のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)のいずれかを添加した。これらのパーセンテージは、ポリマー/LiTFSI混合物の総重量に基づく(20w/w%のLiTFSI=ポリマー1g+LiTFSI 0.25g)。試料をボルテックスした。次いで、溶媒(無水MeOH)を添加し、試料を、それらが蜂蜜のような粘度を示すまで混合した。試料を、ローラーミキサーを使用して一晩、又は均質な溶液が得られるまで均質化した。
コーティング
使用された材料は以下のとおりであった。
●Zehntner(登録商標)ZAA 2300コーティングテーブル、
●スクエアフィルムアプリケータ(Dr Blade(登録商標))(5cm)、
●無水エタノール、
●予洗浄したステンレス製コレクタ、及び
●ポリプロピレンテープ。
コーティングテーブル及びアプリケータをエタノールで洗浄した。ステンレス製コレクタをコーティングテーブル(支持体バーの下)に配置し、少量のエタノールをコレクタの下に添加し、次にKimwipe(登録商標)で滑らかにして、コーティングテーブルへの良好な接着性及び滑らかな表面を確実にした。5cmアプリケータの幅のポリプロピレンストリップを(支持バーの下に)追加した。アプリケータをポリプロピレンストリップ上に配置した。ポリスルホンアミドの選択された厚さは、5ミル+1ミル(ポリプロピレンテープ)であった。ポリマー混合物をアプリケータ内にヘラで添加し、コーティングを開始した(コーティング速度8RPM)。アプリケータ、過剰な混合物、及びポリプロピレンストリップを除去した。フィルムを鋼板上に配置し、次いで、この鋼板を、80℃に予熱された真空オーブン内に配置した。フィルムを、真空オーブン内に一晩放置した。
ボタン電池アセンブリ
ポリマーは、非常に粘着性が高かったため、組み立てが困難であり、このタスクを容易にするために、フィルムを無水チャンバ内で調製した。電池は、実験室のグローブボックス内で組み立てられた。
図5は、これらの試験に使用されたボタン電池(10)の分解図である。まず、前工程で調製されたポリマーフィルム(12)及びステンレス製コレクタ(14)をサイズ(直径18mm)に切断した。次いで、同じ直径の0.5mm厚のスペーサ(16)をポリマーフィルム(12)の上に配置した。スペーサ(16)がポリマーフィルム(12)の表面に付着しなかった場合、ポリマーフィルム(12)を50℃で約1分間加熱し、次いで、スペーサ(16)を再塗布した。
ポリマーフィルム(12)の厚さは、ステンレス製コレクタ(14)、ポリマーフィルム(12)、及びスペーサ(16)のアセンブリの測定された総厚さから、ステンレス製コレクタ(14)及びスペーサ(16)の厚さ、それぞれ28μm及び500μmを差し引いて計算した。
最後に、ステンレス製コレクタ(14)、ポリマーフィルム(12)、及びスペーサ(16)のアセンブリを、ボタン電池ボックス(18)内に配置した。第2の0.5mm厚のスペーサ(20)、次いでプラスチックガスケット(22)をアセンブリの上に配置した。ボタンセルは、1時間、真空下の場所であった。最後に、ボタン電池をボタン電池カバー(24)で閉じ、溶接スプリント(26)を取り付け、次いで、圧着機で密封した。
導電率解析手順及びデータ解析
電池をEspec(登録商標)オーブン内に配置した。BioLogic VMP3サイクラーを使用して、10℃~90℃の導電率を10℃刻みで2回測定した。
試料の熱安定性を確実にするために、各温度において2回のインピーダンス測定を行った。合計36個のインピーダンス値が測定された。2つのインピーダンスが同一である場合、分析には最初のインピーダンス値のみが使用された。
EC-LabのZFitオプションを使用して、電解質に接続された抵抗の値を決定した。インピーダンスの半円が完全に対称である場合、図6に示す等価回路を使用し、導電率計算にR2値を使用した。一方、半円が対称でない場合、又は半円が2つある場合は、図7に示す等価回路を使用した。この場合もやはり、導電率計算にR2値を使用した。
導電率を計算するために、次の式を使用した。
Figure 2024500317000014
式中、
Tは、ポリマーフィルム(12)の計算された厚さ(μm単位)であり、
Aは、ポリマーフィルム(12)とスペーサ(16)との間の接触面積(cm単位)であり(ここでは、この値は2.01cmであった)、
Rは、等価回路(図6及び図7を参照)を使用して測定された抵抗であり、
計算された導電率は、S/cm単位である。
導電率の結果
図8は、0、20、30、40、又は50w/w%のLiTFSIのいずれかを有する、実施例2aのポリマー(トリエチレングリコールから作製される)の導電率の結果を示す。
図9は、0、10、20、又は30w/w%のLiTFSIのいずれかを有する、実施例1aのポリマー(テトラエチレングリコールから作製される)の導電率の結果を示す。
図10は、異なる塩レベルにおける、実施例2aのポリマー(トリエチレングリコールから作製される)及び実施例1aのポリマー(テトラエチレングリコールから作製される)の50℃での導電率を比較する。
上記から、テトラエチレングリコールから作製されたポリマーは、トリエチレングリコールから作製されたポリマーよりも高い導電率を示したことが分かる。また、テトラエチレングリコールから作製されたこのポリマーは、塩なしで最高の導電率を示し、導電率は、50℃で4.10×10-5Scm-1であった。
図11は、15重量%のポリマーHQ674と混合された実施例1bのポリマーの導電率を示す(一方の曲線は加熱中に記録され、他方の曲線は冷却中に記録された)。ポリマーHQ674は、得られた混合物の機械的特性を向上させるために使用された、米国特許第7897674号に記載されているポリマーである。
図12は、塩を有する又は有さない、ポリマーHQ674を有する又は有さない、実施例1b及び7のポリマーの50℃での導電率を示し、ポリマーHQ674の導電率を比較する。また、結果を以下に要約する。
Figure 2024500317000015
図13は、実施例6のポリマー(PEG 400から作製)の単独の、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)と混合した、又はPVDF及びリン酸アルミニウムリチウムチタン(LATP)と混合した場合の導電率の結果を示す。
活性化エネルギーは、導電率曲線の勾配から外挿され得る。本発明のポリマーの活性化エネルギーが、以下の表に提示されている。
Figure 2024500317000016
活性化エネルギーは、ポリマーで一般的に観察されるもの(1.7eV PEO結晶+Li)とは非常に異なることが分かる。それは、はるかに優れており、実際、セラミックスについて報告されているもの(0.30eV)により近い。活性化エネルギーは、ポリマーの伝導のメカニズム/モードの指標である。したがって、本発明者らは、このメカニズムが、通常のポリマーと比較して、本発明のポリマーでは異なると結論する。
更に、固体NMRは、Liの輸率が0.88であることを示した。
Figure 2024500317000017
即ち、輸率を決定するために、二重共鳴5mmブロードバンドプローブを備えたBruker 600MHz Avance III NMR分光器を使用して、323~378Kの温度範囲で、H、Li、及び19F核の縦方向(T)及び横方向(T)のNMR緩和時間を測定した。H、Li、及び19Fの共振周波数は、それぞれ、599.9、233.1、及び564.4MHzである。Tデータは、100μs~5sの16ステップで変化する回復遅延、及び1秒のスキャン間緩和遅延を伴う反転回復実験を使用して収集した。標準的なCarr-Purcell-Meiboom-Gill(CPMG)パルスシーケンスを使用してTを測定し、200μsのエコー遅延で、最大480個のエコーを収集した。
H、Li、及び19Fの拡散係数は、Diff50勾配プローブ(最大勾配強度2750G/cm)を用い、Hについては300.3MHz、Liについては116.7MHz、及び19Fについては282.3MHzで動作するBruker 300WB NMR分光計を用いて、323Kにおいて測定した。拡散データは、双極傾斜磁場縦方向渦電流遅延(bipolar gradient longitudinal eddy current delay)(BPLED)パルスシーケンスを使用して収集した。場の勾配(g)の強度は、最大許容値の95%までの16等距離ステップで増加された一方で、勾配パルス(δ)及び拡散時間(Δ)の長さは、予想される拡散係数に応じて、観測核に調整された。一般に、δ及びΔは、それぞれ1~2ミリ秒及び100~200ミリ秒の範囲であった。
上記から分かるように、ポリマーの性能は、LiTFSiなどのリチウム塩の存在下で劣化する。より良好な伝導率及びより良好な輸率は、塩なしで観察される。これは、本発明のポリマーのための別のモードの伝導があることの更なる証拠である。
CCDスキャン
電気化学的性能を調査し、ポリマーの破損メカニズムを理解するために、ポリマーをセパレータとして有するLi/Li対称セルを調製した。面積容量を1.28mAh/cmに設定し、1/nCの電流密度(n=1、充電1時間及び放電1時間)は1.28mA/cmであった。0.054(C/24)、0.107(C/12)、0.214(C/6)、0.427(C/3)、0.640(C/2)、1.28(1C)、2.56(2C)、3.84(3C)、5.12(4C)及び6.4(5C)mA/cmの増分電流密度を印加した。セルの過電位が1Vを超えたときに、ポリマーの臨界電流密度を同定した。
LiTFSIを有さないエグゼンプル1a(15%)+HQ674(85%)のポリマーが、2.56mA/cm(2Cとして定義)の臨界電流密度を示した一方、HQ-674ポリマーは、破損する前に0.214mA/cmの電流密度に達しただけであった。
1.28mA/cm(1Cレート)における、LiTFSIを有さないエグゼンプル1a(15%)+HQ674(85%)のポリマーの過電位は、0.07Vであった一方、この値は、HQ-674ポリマーについて、0.214mA/cm(C/6レート)の低電流密度で得られた。
参考文献
本記載は、いくつかの文献を参照し、それらの内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの文書としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
●Christophe Michot,Contribution a l’etude du transport des ions et des electrons en milieu polymere solvatant:applications aux generateurs et aux systemes electrochromes,doctoral thesis,Universite de Grenoble,http://www.theses.fr/1995INPG0061
●Shi et al.,Copper-Catalyzed Alkylation of Sulfonamides with Alcohol,Angew.Chem.Int.Ed.,2009,48,5912-5915
●De Zea Burmudez et al.,Chemistry and physical properties of sulfamide and its derivatives:proton conducting,Materials,J.Mater.Chem.,1997,7(9),1677-1692
●De Zea Burmudez and Sanchez,Sulfamide complexes of polymethacrylates carrying oligopolyoxyethylene chains,Solid State lonics,61(1993)203-212
●Choquette et al.,Sulfamides and Glymes as Aprotic Solvents for Lithium Batteries,1998,J.Electrochem.Soc.,145,3500
●米国特許第7897674号
●米国特許第6,190,804号

Claims (41)

  1. 式(I)のポリマーであって、
    Figure 2024500317000018
    式中、
    前記窒素原子が、前記ポリマー中の反復単位の0%~100%で、リチウム原子に配位されており、
    各個々の反復単位中の各Rが、独立して、二価基を表し、前記二価基が、互いに独立して、アルキレン、アリーレン、又は-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、
    mが、1以上の整数であり、
    前記アルキレン、前記アリーレン、及び前記-CH-CH-(O-CH-CH-が、任意選択で、1つ以上のハロゲン原子で置換されている、ポリマー。
  2. 前記窒素原子が、前記ポリマー中の前記反復単位の0%超、好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約60%、更により好ましくは少なくとも約70%、更により好ましくは少なくとも約80%、更により好ましくは少なくとも約90%、及び最も好ましくは約100%で、リチウム原子に配位されている、請求項1に記載のポリマー。
  3. 前記アルキレンが、直鎖アルキレンである、請求項1又は2に記載のポリマー。
  4. 前記アルキレンが、C~C12アルキレン、好ましくはC~Cアルキレン、及び最も好ましくはブチレン(C)である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマー。
  5. 前記アリーレンの環の各々が、5個又は6個の環原子を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のポリマー。
  6. 前記アリーレンが、単環式アリーレン、好ましくはフェニレン、より好ましくはパラフェニレンである、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリマー。
  7. 前記アルキレンが、1つ以上のハロゲン原子で置換されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリマー。
  8. 前記ハロゲン原子が、フッ素原子である、請求項1~7のいずれか一項に記載のポリマー。
  9. 前記アルキレンが、2,2,3,3-テトラフルオロ-1,4-ブチレンである、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリマー。
  10. 前記アルキレンが、非置換である、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリマー。
  11. 前記アリーレンが、非置換である、請求項1~10のいずれか一項に記載のポリマー。
  12. mが、少なくとも2、好ましくは少なくとも3である、請求項1~11のいずれか一項に記載のポリマー。
  13. mが、最大15、好ましくは最大10、及びより好ましくは最大5である、請求項1~12のいずれか一項に記載のポリマー。
  14. mが、1、2、又は3、好ましくは2又は3、及びより好ましくは3である、請求項1~13のいずれか一項に記載のポリマー。
  15. 各個々の反復単位中の各Rが、同じ二価基を表す、請求項1~14のいずれか一項に記載のポリマー。
  16. が、アルキレン又は-CH-CH-(O-CH-CH-、より好ましくは-CH-CH-(O-CH-CH-を表し、前記アルキレン及びmが、請求項1~14のいずれか一項に定義されるとおりである、請求項15に記載のポリマー。
  17. 各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計で2つ以上の二価基、好ましくは合計で2つの二価基を表す、請求項1~13のいずれか一項に記載のポリマー。
  18. 前記2つ以上の二価基が、独立して、アルキレン及び/又は-CH-CH-(O-CH-CH-である、請求項17に記載のポリマー。
  19. 各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、
    ●前記2つの二価基のうちの一方が、アルキレンであり、前記2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であるか、又は
    ●前記2つの二価基のうちの一方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、第1の値を有し、前記2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、前記第1の値とは異なる第2の値を有し、
    前記アルキレン及びmが、請求項1~13のいずれか一項に定義されるとおりである、請求項17又は18に記載のポリマー。
  20. mの前記第1の値及び前記第2の値が、1、2、及び3から、好ましくは2及び3から選択される、請求項19に記載のポリマー。
  21. ●各個々の反復単位中の各Rが、-CH-CH-(O-CH-CH-を表し、式中、mが、2又は3、好ましくは3であるか、
    ●各個々の単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、前記2つの二価基のうちの一方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、2であり、前記2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、3であるか、
    ●各個々の反復単位中の各Rが、独立して、合計2つの二価基を表し、前記2つの二価基のうちの一方が、2,2,3,3-テトラフルオロ-1,4-ブチレンであり、前記2つの二価基のうちの他方が、-CH-CH-(O-CH-CH-であり、式中、mが、2又は3、好ましくは3である、請求項1~20のいずれか一項に記載のポリマー。
  22. 前記反復単位が、前記ポリマー中にランダムに配置されている、請求項1~21のいずれか一項に記載のポリマー。
  23. 5,000~5,000,000gmol-1のモル質量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載のポリマー。
  24. 結晶性を有さない、請求項1~23のいずれか一項に記載のポリマー。
  25. 約-30℃のガラス転移温度(Tg)を有する、請求項1~24のいずれか一項に記載のポリマー。
  26. 請求項1~25のいずれか一項に記載のポリマーを製造する方法であって、前記方法が、銅塩及び任意選択でリチウム塩基の存在下での、スルファミドと1つ以上のジオールとの酸化触媒反応を含む、方法。
  27. 前記1つ以上のジオールが、過剰に使用される、請求項26に記載の方法
  28. 前記スルファミド及び前記1つ以上のジオールが、1:4のスルファミド:総ジオールモル比で使用される、請求項27に記載の方法。
  29. 単一のジオールが使用される、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 2つ以上のジオールが使用される、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記銅塩が、トリフレート銅又は酢酸銅である、請求項26~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記リチウム塩基が存在する、請求項26~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記リチウム塩基が、炭酸リチウムである、請求項26~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記銅塩が、酢酸銅である、請求項26~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記ポリマーのリチウム化度を増加させるために、前記ポリマーの重合後に、前記ポリマーをイオン交換樹脂に通す工程を更に含む、請求項26~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記リチウム塩基が存在しない、請求項26~31のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記銅塩が、トリフレート銅である、請求項26~31及び36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記スルファミド、前記銅塩、及び使用される場合には前記リチウム塩基が、最初に一緒に混合され、次いでジオールが添加される、請求項26~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 電池の電解質としての、請求項1~25のいずれか一項に記載のポリマーの使用。
  40. 請求項1~25のいずれか一項に記載のポリマーを含む、電池の電解質。
  41. アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間の電解質と、を含む、電池であって、前記電解質が、請求項1~25のいずれか一項に記載のポリマーを含む、電池。
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