JP2024500016A - Epdm中に長鎖分岐を生成するプロセス及び生成物 - Google Patents

Epdm中に長鎖分岐を生成するプロセス及び生成物 Download PDF

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Abstract

本開示は、プロセス及び結果として生じる組成物を提供する。一実施形態では、本プロセスは、少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンを有するエチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM)を提供することを含む。本プロセスは、EPDMを金属ルイス酸と反応させること、及びレオロジー改質EPDMを形成することを含む。レオロジー改質EPDMは、(i)500,000g/モル超~10,000,000g/モルのz平均分子量(Mz)、(ii)3~10のMz/Mw、(iii)0.4~1.0のg値、(iv)1.0~3.5のz値、(v)50~150のムーニー粘度、及び(vi)0.1~1.0未満のタンデルタ値を有する。

Description

長鎖分岐(long chain branching、LCB)を含む分子構造を有するエチレン-プロピレン-ジエンモノマーターポリマー(ethylene-propylene-diene monomer terpolymer、EPDM)が知られている。LCBは、EPDMの主鎖に側鎖を導入し、これにより、EPDMのレオロジー特性及び物理的特性が著しく変化し、例えば、EPDMの弾性及びずり減粘特性は、LCBによって向上する。非分岐EPDMと比較した高LCB EPDMの利点には、低減されたコールドフロー、高グリーン強度、中空部品の押出中の高耐崩壊性、発泡性の向上、押出速度の高速化、混合の高速化、内部ミキサーにおけるエネルギー消費の低減、高フィラー充填率、及び低減されたメルトフラクチャーが挙げられる。
重合及び重合プロセス条件で使用される触媒を選択することにより、EPDM構造におけるLCBレベルを適応させる方法が提供される。チーグラーナッタ(Ziegler Natta、Z-N)触媒(例えば、チタン系触媒又はバナジウム系触媒)は、重合プロセス中にLCBをEPDMに導入することができる。しかしながら、LCBの程度を制御することは困難であり、例えば、Z-N重合プロセスは、ゲル形成をもたらす望ましくない架橋EPDMを形成する傾向がある。Z-N重合プロセスは、広範な組成分布及び広範な分子量分布を有するEPDMも生成する。
メタロセン触媒(例えば、ジルコニウム系触媒)は、溶液重合プロセスでEPDMを生成する。メタロセン触媒は、一般に、Z-N触媒EPDMと比較してより均一な組成分布、より狭いMWD、及びより直鎖状の分子構造を有するEPDMを生成する。しかしながら、メタロセン触媒は、典型的には、Z-N触媒EPDMと比較して低レベルのLCBを生成する。
それ故に、当該技術分野は、高LCB EPDMの必要性を認識している。当該技術分野は、メタロセン触媒EPDMにおけるLCBを増加させる方法の必要性を更に認識している。
本開示は、プロセスを提供する。一実施形態では、本プロセスは、少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンを有するエチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM)を提供することを含む。本プロセスは、EPDMを金属ルイス酸と反応させることと、レオロジー改質EPDMを形成することと、を含む。レオロジー改質EPDMは、(i)500,000g/モル超~10,000,000g/モルのz平均分子量(Mz)、(ii)3~10のMz/Mw、(iii)0.4~1.0のg値、(iv)1.0~3.5のz値、(v)50~150のムーニー粘度、及び(vi)0.1~1.0未満のタンデルタ値を有する。
本開示は、組成物を提供する。一実施形態では、本組成物は、少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンを有するエチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM)を含む。エチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM)は、(i)500,000g/モル超~10,000,000g/モルのz平均分子量(Mz)、(ii)3~10のMz/Mw、(iii)0.4~1.0のg値、(iv)1.0~3.5のz値、(v)50~150のムーニー粘度、及び(vi)0.1~1.0未満のタンデルタ値を有する。
本開示の一実施形態によるカルボカチオンカップリングの概略図である。 表2のEPDM1及び発明実施例23についてのタンデルタ値を示すグラフである。 金属ルイス酸との反応前及び金属ルイス酸との反応後のEPDMサンプルのGPC曲線を示すグラフである。
定義
本明細書における元素周期表への全ての言及は、CRC Press,Inc.によって2003年に出版及び著作権化された元素周期表を指すものとする。また、族(複数可)へのいずれの言及も、族を番号付けするためのIUPACシステムを使用してその元素周期表に反映された族(複数可)に対するものとする。
米国特許実務の目的のために、いずれの参照される特許、特許出願、又は刊行物の内容も、特に定義の開示(本開示に具体的に提供されるあらゆる定義と矛盾しない程度に)及び当該技術分野における一般的知識に関して、参照によりそれらの全体が組み込まれる(又はその同等の米国版が参照によりそのように組み込まれる)。
本明細書に開示される数値範囲は、下限値~上限値の全ての値(境界値も含む)を含む。明示的な値を含む範囲(例えば、1、又は2、又は3~5、又は6、又は7)の場合、任意の2つの明示的な値の間の任意の下位範囲(例えば、1~2、2~6、5~7、3~7、5~6、など)が含まれる。
相反する記載がない限り、文脈から黙示的でない限り、又は当該技術分野で慣習的でない限り、全ての部及びパーセントは重量に基づき、全ての試験方法は本開示の出願日時点で最新のものである。
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、その組成物を含む材料の混合物、並びにその組成物の材料から形成された反応生成物及び分解生成物を指す。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、及びそれらの派生語は、任意の追加の構成成分、工程、又は手順が本明細書で具体的に開示されているかにかかわらず、それらの存在を排除するように意図するものではない。疑義が生じないようにするために、「含む」という用語の使用を通じて特許請求される全ての組成物は、相反する記載がない限り、(ポリマーであるか、ポリマーでないかにかかわらず)、任意の追加の添加剤、アジュバント、又は化合物を含むことができる。対照的に、「本質的に~からなる」という用語は、実施可能性に必須ではないものを除いて、あらゆる後続の列挙の範囲から、いかなる他の構成成分、工程、又は手順も除外する。「からなる」という用語は、明確に描写又は列挙されていない任意の成分、ステップ、又は手順を除外する。「又は」という用語は、特に明記しない限り、列挙されたメンバーを個別に、並びに任意の組み合わせで指す。単数形の使用は複数形の使用を含み、その逆もまた同様である。
「エチレン系ポリマー」は、(重合性モノマーの総量に基づいて)50重量パーセントを超える重合エチレンモノマーを含有し、任意選択により、少なくとも1つのコモノマーを含有し得るポリマーである。エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、及びエチレンコポリマー(エチレン及び1つ以上のコモノマーに由来する単位を意味する)を含む。「エチレン系ポリマー」及び「ポリエチレン」という用語は、互換的に使用され得る。エチレン系ポリマー(ポリエチレン)の非限定的な例としては、低密度ポリエチレン(low density polyethylene、LDPE)及び線状ポリエチレンが挙げられる。直鎖状ポリエチレンの非限定的な例としては、直鎖状低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene、LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ultra low density polyethylene、ULDPE)、超低密度ポリエチレン(very low density polyethylene、VLDPE)、多成分エチレン系コポリマー(EPE)、エチレン/α-オレフィンマルチブロックコポリマー(オレフィンブロックコポリマー(olefin block copolymer、OBC)としても既知)、シングルサイト触媒の直鎖状低密度ポリエチレン(m-LLDPE)、実質的に直鎖状、又は直鎖状のプラストマー/エラストマー、及び高密度ポリエチレン(high density polyethylene、HDPE)が挙げられる。一般に、ポリエチレンは、チーグラーナッタ触媒のような不均質触媒系、第4族遷移金属及びメタロセン、非メタロセン金属中心、ヘテロアリール、ヘテロバレントアリールオキシエーテル、ホスフィンイミン、などのリガンド構造を含む均質触媒系、及びその他を使用して、気相、流動床反応器、液相スラリープロセス反応器、又は液相溶液プロセス反応器で生成することができる。不均質触媒及び/又は均質触媒の組み合わせもまた、単一反応器又は二重反応器の構成のいずれかにおいて使用され得る。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、そのポリマー中で重合された芳香族コモノマーを含まない。
「炭化水素」は、水素及び炭素原子のみを含有する化合物である。炭化水素は、分岐鎖状又は非分岐鎖状、飽和又は不飽和、環式、多環式、若しくは非環式種、及びそれらの組み合わせであり得る。
「インターポリマー」及び「コポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。これらの総称には、両方の古典的コポリマー、すなわち、2つの異なる種類のモノマーから調製されたポリマー、及び3つ以上の異なる種類のモノマーから調製されたポリマー、例えば、ターポリマー、テトラポリマーなどが含まれる。
「ルイス酸」は、一対の電子を受容し得る物質であり、ルイス酸は、電子対受容体である。Hカチオンは、ルイス酸の非限定的な例である。「ルイス塩基」は、一対の電子を供与する物質であり、ルイス塩基は、電子対供与体である。OHアニオンは、ルイス塩基の非限定的な例である。
本明細書で使用される「長鎖分岐」又は(「LCB」)という用語は、側鎖分子量がポリマーのエンタングルメント分子量を超えるエチレン/プロピレン/ジエン-モノマーターポリマー上の側鎖の存在を指す。
「ポリマー」という用語は、モノマーのセットを反応させる(すなわち、重合させる)ことによって調製された材料を指し、このセットは、同種(すなわち、1種類のみ)のモノマーのセット又は異種(すなわち、2種類以上)のモノマーのセットである。本明細書で使用されるポリマーという用語は、均質なモノマーのセットから調製されたポリマーを指す「ホモポリマー」という用語、及び以下に定義される「インターポリマー」という用語を含む。
「ターポリマー」という用語は、3つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。
試験方法
密度を、ASTM D792、方法Bに従って測定する。結果を立方センチメートル当たりのグラム(g/cc又はg/cm)で記録する。
ムーニー粘度試験:EPDMゴムムーニー粘度をASTM1646-04に従ってムーニーせん断ディスク粘度計で測定する。機器は、Alpha Technologies Mooney Viscometer 2000である。2rpmでローターを回転させるためのトルクをトルクトランスデューサーによって測定する。プラテンを閉じた後、サンプルを1分間予熱する。その後、モーターが始動し、トルクを4分間にわたって記録する。結果を、ムーニー単位(Mooney Units、MU)で「125℃でのML(1+4)」として報告する。「ML」という用語は、大型ローター「ムーニーラージ」が粘度試験で使用されることを示し、この大型ローターは標準サイズのローターである。ムーニー粘度(mooney viscosity、MV)は、比較的低いせん断速度で流動するポリマーの抵抗性を測定し、ポリマーの流動性を示す。
ゴムレオロジー特性分析(Rubber rheology property analysis、RPA):ゴムレオロジー特性分析を、ローターレス振動せん断レオメーター(すなわち、ゴムプロセスアナライザー(rubber process analyzer、RPA))を用いてASTM D6204に従って行う。RPA周波数掃引試験を、Alpha Technologies RPA 2000を使用して行う。試験サンプルをCutter 2000Rで切り抜く。サンプルサイズは5~7グラムである。ダイを閉じたときにゴム化合物の小さいビーズがダイの周囲に均一に押し出された場合、試験片が適切なサイズ(試験空洞体積の116~160%)であるとみなす。サンプルを2枚のマイラーフィルム間に配置する。周波数掃引を、ニートターポリマーに対して5%ひずみを使用して125℃で行う。周波数範囲は、0.1ラジアン/秒(rad/s)~100rad/sである。応力応答を振幅及び位相の観点から分析し、そこから貯蔵せん断弾性率(G’)、損失せん断弾性率(G”)、複素粘度(V)、タンデルタ(すなわち、位相角δ)、及び複素せん断弾性率G*を計算した。弾性率値をキロパスカル(kPa)で報告し、位相角を度で報告し、粘度をパスカル秒(Pa・s)で報告する。
「レオロジー比」(又は「rheology ratio、RR」)という用語は、0.1rad/秒及び125℃での測定された複素粘度(V0.1)の、100rad/秒及び125℃での測定された複素粘度(V100)に対する比率として計算される。RRは、125℃でV0.1/V100に等しい。
本明細書で使用されるタンデルタ(タンジェントデルタ)、タンジェント「位相角δ」という用語は、加えられた応力と、この応力によって付与された、結果として生じるひずみとの間に示されるタンジェント位相角遅れである。所与の動的機械研究の場合、タンジェントデルタ(位相角δ)は、0.1rad/sのせん断速度及び125℃で測定される。ポリマーの群のタンジェントデルタ(位相角δ)を比較した場合、減少したタンデルタ値は、一般に、ポリマーがより弾性であり、より長鎖分岐であることを示す。
高温ゲル浸透クロマトグラフィー試験(「HT GPC試験」):HT GPC試験を、赤外線濃度/組成検出器(IR-5検出器)、PDI2040レーザー光散乱検出器(Agilent)、及び4キャピラリーブリッジ粘度計(Malvern Panalytical)で構成され、かつ数平均分子量(M)、重量平均分子量(M)、及びゼータ平均分子量(M)の決定を可能にするPolymer Char(Valencia,Spain)HT GPCシステムを用いて行う。
カラムは、4つの混合A LS 20マイクロメートルカラム(Agilent)である。検出器コンパートメントを160℃で動作させ、カラムコンパートメントを150℃で動作させる。担体溶媒は、およそ250ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(butylated hydroxytoluene、BHT)を含む1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)であり、窒素散布したものである。
HT GPCシステムを、21個の狭い分子量分布ポリスチレン標準物で較正する。標準物の分子量は580~8,400,000の範囲であり、個々の分子量間に少なくとも10の隔たりを有する6つの「カクテル」混合物中に配置する。結果として生じるポリスチレン標準の分子量データ(Mps)は、等式(1):Mpe=A(Mpsによって、ポリエチレン分子量データ(Mpe)に変換される。式中、Aの値が、反復的に決定され、約0.42であり、Bの値が、1.0である。3次及び5次多項式を使用して、ポリスチレン標準物毎に、等式(1)から得られたそれぞれのポリエチレン等価較正点を、それらの観察された溶出体積に当てはめた。
、M、及びMを、以下の等式に従って計算し、

式中、Wfがi番目の溶出成分の重量分率であり、Mがi番目の溶出成分の分子量である。分子量分布(molecular weight distribution、MWD)は、MのMに対する比率;M/Mとして表される。等式(3)及び対応する保持体積多項式からのMw値が既知のM 120,000及び固有粘度(1.873dL/g)を有する直鎖状ホモポリエチレン基準に従って得られた独立して決定されたMw値と一致するまで、A値を等式(1)で調節することによって、A値を決定する。同じ直鎖状ホモポリエチレン基準を使用して、IR-5検出器、レーザー光散乱検出器、及び粘度計の応答係数を決定した。応答係数及び検出器オフセットの決定は、American Chemical Society Publications:「Chromatography of Polymers(ACS Symposium Series,#521)」における「A Strategy for Interpreting Multidetector Size-Exclusion Chromatography Data I」 T.H.Mourey and S.T.Balke,Chap 12,p180,(1993)、及び「Chromatography of Polymers(ACS Symposium Series,#521)」における「A Strategy for Interpreting Multidetector Size-Exclusion Chromatography Data II」S.T.Balke,R.Thitiratsakul,R.Lew,P.Cheung,T.H.Mourey,Chap 13,p199,(1993)に公開されているものと一致するように実装され、これらの両方は、本明細書に参照として組み込まれる。
g値は、化学処理によって導入された長鎖分岐の量を特徴付けるために使用される。g値は、同じターポリマーの化学処理の前後のg’値の比である。化学処理の前後のターポリマーのg’値を、三重検出器を用いたHT GCP試験によって決定した。g’値は、較正された粘度計及び濃度検出器を使用して決定されたターポリマーの固有粘度と、同じ重量平均分子量を有するエチレンホモポリマーの計算された固有粘度との比である。エチレンホモポリマーの固有粘度は、Mark-Houwinkの等式、IV=k*Mwαを使用して計算し、k値が4.06×10-4であり、α値が0.725であった(Th.G.Scholte,N.L.J.Meijerink,H.M.Schoffeleers,and A.M.G.Brands,J.Appl.Polym.Sci.,29,3763-3782(1984))。計算されたg値は、±2%以内の精度を有する。
ゼータ平均(又は「z平均」)分子量の重量平均分子量に対する比(Mz/Mw)は、高分子量端における分布を示す。高いMz/Mwは、高分子量端への分子量分布プロットのテーリング、又は増加する高分子量画分を示す。z値は、化学処理の前後の樹脂のMz/Mwとして定義した。1より大きいz値は、化学処理が高分子量相対含量を増加させたことを示し、これは、樹脂溶融弾性に影響を及ぼす。
モノマー含量試験:重量パーセント基準でのターポリマーのエチレン含量及びプロピレン含量を、ASTM D3900に従うフーリエ変換赤外(Fourier Transform Infrared、FTIR)分析によって決定する。重量パーセント基準でのターポリマーのENB含量を、ASTM D6047に従うフーリエ変換赤外(FTIR)分析によって決定する。
残留元素分析試験:残留元素分析を、誘導結合プラズマ原子発光分光法(Inductively Coupled Plasma-Atomic Emission Spectroscopy、ICP-AES)及びX線蛍光(X-ray Fluorescence、XRF)の両方の技法を使用して行う。ICP-AES分析の場合、サンプルを石英管に秤量し、1mLの水及び3mLの硝酸をサンプルに添加する。サンプルを115℃のホットブロックに30分間入れる。その後、サンプルをUltraWave電子レンジに入れて、250℃で分解する。マイクロ波中で分解した後、サンプルを希釈し、Perkin Elmer ICPによって、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、及びジルコニウム(Zr)について分析する。XRF分析の場合、サンプルを127℃のホットプレス内でプラーク中に形成する。その後、サンプルを蒸留水ですすぎ、次いで、アセトンですすぎ、塩素含量をXRFで測定する。結果を百万分率(ppm)で報告する。
プロセス
本開示は、プロセスを提供する。一実施形態では、本プロセスは、
少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンを有するエチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM)を提供することと、
EPDMを金属ルイス酸と反応させることと、
レオロジー改質EPDMであって、
(i)500,000g/モル超~10,000,000g/モルのz平均分子量(Mz)、
(ii)3~10のMz/Mw、
(iii)0.4~1.0未満のg値、
(iv)1.0~3.5のz値、
(v)50~100のムーニー粘度、及び
(vi)0.1~1.0未満のタンデルタ値、を有するレオロジー改質EPDMを形成することと、を含む。
本プロセスは、ターポリマーを提供することを含む。ターポリマーは、重合形態で、ターポリマーの総重量に基づいて、エチレン、プロピレン、及び少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンで構成されたエチレン/α-オレフィン/非共役ポリエンターポリマーである。好適な非共役ポリエンの非限定的な例としては、C-C40非共役ジエンが挙げられる。
一実施形態では、非共役ポリエンは、非環式ジエン又は環式ジエンである。非環式ジエンの非限定的な例には、直鎖非環式ジエン、例えば、1,4-ヘキサジエン及び1,5-ヘプタジエン、並びに分岐鎖非環式ジエン、例えば、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン、3,7-ジメチル-1,7-オクタジエン、5,7-ジメチル-1,7-オクタジエン、及び1,9-デカジエン、並びにジヒドロミルセンの混合異性体が挙げられる。環式ジエンの非限定的な例としては、1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン、及び1,5-シクロドデカジエン、テトラヒドロインデン及びメチルテトラヒドロインデンなどの多環脂環式縮合並びに架橋環ジエン、5-メチレン-2-ノルボルネン(MNB)、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-プロペニル-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、5-(4-シクロペンテニル)-2-ノルボルネン、及び5-シクロヘキシリデン-2-ノルボルネンなどのアルケニル、アルキリデン、シクロアルケニル、及びシクロアルキリデンノルボルネンが挙げられる。
一実施形態では、非共役ポリエンはENBである。
一実施形態では、ターポリマーは、1種類の非共役ポリエンしか含まない。この1種類の非共役ポリエンは無効であるか、又はヘテロ原子を含まない。
一実施形態では、ターポリマーは、エチレン/プロピレン/ノルボルネンターポリマーである。更なる実施形態では、ターポリマーは、エチレン/プロピレン/ENBターポリマーである。本明細書で使用される「EPDM」という用語は、3つのモノマーのみを有するエチレン/プロピレン/ENBターポリマーであり、ENBはターポリマー中の唯一のジエンである。
一実施形態では、ターポリマーはニートターポリマーである。本明細書で使用される「ニート」という用語は、その構造内又はその構造上に油を有しない材料を示す。本明細書で使用される「ニート」という用語は、互換的に、「油不含」である材料を示す。一実施形態では、EPDMは、ニートEPDM(すなわち、「n-EPDM」)である。
一実施形態では、本明細書で使用されるn-EPDMは、全内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,101,696号に記載のメタロセン触媒を用いて生成される。
一実施形態では、EPDMは、n-EPDMであり、
(i)40~70重量%、若しくは45~65重量%、若しくは50~60重量%の重合エチレン、
(ii)35重量%~65重量%、若しくは40~60重量%、若しくは45~55重量%の重合プロピレン、
(iii)3.5超~8.5重量%、若しくは3.6~7重量%、若しくは4~6重量%の重合ENB(ここで、(i)、(ii)、(iii)の総量は、n-EPDMの100重量%である)で構成され、n-EPDMは、以下の特性のうちの1つ、いくつか、又は全てを有する。
(iv)10MU~40MU、又は20MU~30MUのムーニー粘度、及び/若しくは
(v)0.86g/cc~0.89g/cc、若しくは0.86g/cc~0.88g/ccの密度
本プロセスは、ターポリマー(例えば、n-EPDM)を金属ルイス酸と反応させることを含む。本明細書で使用される「金属ルイス酸」(又は「mLA」)は、1つ以上の異なる種類の金属原子を含有するルイス酸である。「単一金属ルイス酸」(又は「単一mLA」)は、1種類の金属を含有する金属ルイス酸である。本明細書で使用される「混合金属ルイス酸」(又は「混合mLA」)は、2つ以上の異なる種類の金属原子を含有するルイス酸である。本プロセスは、n-EPDMを100ppm~23,000ppm、又は200ppm~10,000ppm、又は300ppm~3,000ppmのmLAと反応させることを含む。
一実施形態では、mLAは、単一mLAであり、Al、V、Zr、スズ(Sn)、又はホウ素(B)から選択される金属原子を含む。
一実施形態では、mLAは、単一mLAであり、300ppm~1000ppmのAlを含む。更なる実施形態では、mLAは、300ppm~1000ppmのAl金属を含有するAlClである単一mLAである。
一実施形態では、mLAは、混合mLAであり、Mg及び/又はTiのうちの少なくとも1つと組み合わせたAl、V、Zr、Sn、及び/又はBのうちの少なくとも1つを含む。
一実施形態では、本プロセスは、EPDMを溶融混合すること、及びmLAを溶融混合EPDMに導入して、レオロジー改質EPDMを形成することを含む。EPDMの溶融混合は、溶融混合(バンバリーミキサー及び/又はハーケミキサーによる)、溶融押し出し(一軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、連続ミキサー、又は混練機)、及びそれらの組み合わせによって実現される。
一実施形態では、本プロセスは、EPDMを溶媒中に溶解させて、混合物を形成することを含む。本プロセスは、金属ルイス酸を混合物に導入すること、及びレオロジー改質EPDMを形成することを含む。溶媒は、例えばデカンなどのC~C20炭化水素溶媒である。EPDMをC~C20炭化水素溶媒に添加して、混合物を形成する。金属ルイス酸を混合物に添加する。混合物を60℃~170℃、又は95℃~160℃の温度まで加熱して、レオロジー改質EPDMを形成する。レオロジー改質EPDMを反応混合物から回収する。
特定の理論に束縛されないが、金属ルイス酸とEPDMとの間の反応は、EPDM中のポリエン部分間のカルボカチオンカップリングをもたらすと考えられている。カルボカチオンカップリングの反応順序は、図1に示されるように、ポリエン部分(polyene moieties、ENB)にわたってEPDMポリマー鎖間にH結合を形成する。
本プロセスは、レオロジー改質EPDMを形成することを含む。レオロジー改質EPDMは、(a)40~70重量%、又は45~65重量%、又は50~60重量%の重合エチレン、(b)35重量%~65重量%、又は40~60重量%、又は45~55重量%の重合プロピレン、(c)3.5超~8.5重量%、又は3.6~7重量%、又は4~6重量%の重合ENB(ここで、(i)、(ii)、(iii)の総量は、レオロジー改質EPDMの100重量%である)を含有し、レオロジー改質EPDMは、以下の特性のうちの1つ、いくつか、又は全てを有する。
(i)500,000g/モル超~10,000,000g/モル、若しくは700,000g/mol~8,000,000g/mol、若しくは1,000,000g/mol~6,000,000g/molのz平均分子量(Mz)、及び/又は
(ii)3~10若しくは3.4~8.0のMz/Mw、及び/又は
(iii)0.4~1.0、若しくは0.5~0.9、若しくは0.6~0.8のg値、及び/又は
(iv)1.0~3.5、若しくは1.5~3.5、若しくは2.0~3.5のz値、及び/又は
(v)50~100、若しくは60~90のムーニー粘度、及び/又は
(vi)0.1~1.0未満、若しくは0.1~0.5、若しくは0.1~0.3のタンデルタ。
本プロセスは、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
組成物
本開示は、組成物を提供する。一実施形態では、本組成物は、レオロジー改質EPDM、任意選択の油、及び1つ以上の任意選択の添加剤を含む。レオロジー改質EPDMは、(a)40~70重量%、又は45~65重量%、又は50~60重量%の重合エチレン、(b)35重量%~65重量%、又は40~60重量%、又は45~55重量%の重合プロピレン、(c)3.5超~8.5重量%、又は3.6~7重量%、又は4~6重量%の重合ENB(ここで、(i)、(ii)、(iii)の総量は、レオロジー改質EPDMの100重量%である)を含有し、レオロジー改質EPDMは、以下の特性のうちの1つ、いくつか、又は全てを有する。
(i)500,000g/モル超~10,000,000g/モル、若しくは700,000g/mol~8,000,000g/mol、若しくは1,000,000g/mol~6,000,000g/molのz平均分子量(Mz)、及び/又は
(ii)3~10若しくは3.4~8.0のMz/Mw、及び/又は
(iii)0.4~1.0、若しくは0.5~0.9、若しくは0.6~0.8のg値、及び/又は
(iv)1.0~3.5、若しくは1.5~3.5、若しくは2.0~3.5のz値、及び/又は
(v)50~100、若しくは60~90のムーニー粘度、及び/又は
(vi)0.1~1.0未満、若しくは0.1~0.5、若しくは0.1~0.3のタンデルタ。
添加剤
本組成物は、任意選択により、1つ以上の添加剤を含有し得る。
一実施形態では、本組成物は、レオロジー改質EPDM及び油を含む。油としては、限定されないが、芳香族油及びナフテン油などの石油;ポリアルキルベンゼン油;アルキル及びアルコキシアルキルオレエート及びステアレートなどの有機酸モノエステル;フタル酸、テレフタル酸、セバシン酸、アジピン酸及びグルタル酸のジアルキル、ジアルコキシアルキル、及びアルキルアリールなどの有機酸ジエステル;トリ-、テトラ-、及びポリエチレングリコールジアルカノエートなどのグリコールジエステル;トリアルキルトリメリテート;トリアルキル、トリアルコキシアルキル、アルキルジアリール、及びトリアリールホスフェート;塩素化パラフィン油;クマロン-インデン樹脂;パインタール;ヒマシ油、トール油、ナタネ油、及びダイズ油並びにそれらのエステル及びエポキシ化誘導体などの植物油;並びにそれらの組み合わせが挙げられる。更なる実施形態では、油は、SUNPAR 2280、PARALUX 6001、HYDROBRITE 550、及びCALSOL 5550からなる群から選択される。
一実施形態では、本組成物は、レオロジー改質EPDM及び油を含む。油は、本組成物の総重量に基づいて、5重量%、又は15重量%、又は20重量%~30重量%、又は40重量%、又は70重量%の量で存在する。更なる実施形態では、本組成物は、本組成物の総重量に基づいて、5~70重量%、又は15~40重量%、又は20~30重量%の量の油を含む。
油は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、本組成物は、レオロジー改質EPDM及び添加剤(単独で又は油と組み合わせて)を含む。好適な添加剤としては、限定されないが、フィラー、酸化防止剤及びオゾン化防止剤、UV安定剤、難燃剤、着色剤又は顔料、硬化剤(例えば、硫黄、過酸化物)、促進剤、助剤、加工助剤、発泡剤、可塑剤、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
充填剤としては、限定されないが、カーボンブラック;アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、及びそれらの混合物のシリケート;カルシウム、マグネシウムのカーボネート、及びそれらの混合物;ケイ素、カルシウム、亜鉛、鉄、チタン、及びアルミニウムの酸化物;カルシウム、バリウム、及び鉛の硫酸塩;ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG);硫黄;ステアリン酸;スルホンアミド;アルミナ三水和物;水酸化マグネシウム;沈降シリカ;ヒュームドシリカ;天然繊維;合成繊維;並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
酸化防止剤及びオゾン化防止剤としては、限定されないが、ヒンダードフェノール、ビスフェノール、及びチオビスフェノール、並びに置換ヒドロキノンが挙げられる。
一実施形態では、本組成物は、レオロジー改質EPDM及び炭酸カルシウムを含む。一実施形態では、炭酸カルシウムは、本組成物の総重量に基づいて、5重量%、又は15重量%、又は20重量%~30重量%、又は40重量%、又は70重量%の量で存在する。更なる実施形態では、炭酸カルシウムは、本組成物の総重量に基づいて、5~70重量%、又は15~40重量%、又は20~30重量%の量で存在する。
一実施形態では、本組成物は、レオロジー改質EPDM及びカーボンブラックを含む。一実施形態では、カーボンブラックは、本組成物の総重量に基づいて、5重量%、又は15重量%、又は20重量%~30重量%、又は40重量%、又は70重量%の量で存在する。更なる実施形態では、カーボンブラックは、本組成物の総重量に基づいて、5~70重量%、又は15~40重量%、又は20~30重量%の量で存在する。
一実施形態では、本組成物は、炭酸カルシウム及びカーボンブラックを除く総添加剤充填を含む。一実施形態では、総添加剤充填は、本組成物の総重量に基づいて、0.5重量%、又は1重量%、又は2重量%~4重量%、又は5重量%、又は10重量%の量で存在する。更なる実施形態では、総添加剤装填量は、本組成物の総重量に基づいて、0.5~10重量%、又は1~5重量%、又は2~4重量%の量で存在する。
添加剤は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
総添加剤充填は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
本組成物は、物品を形成するために使用され得る。本組成物を用いて形成することができる物品の非限定的な例としては、自動車部品(自動車ドアシーラント、自動車ベルト、自動車ホース)、ベルト、建築材料、ケーブル、コンピュータ部品、押出機の外形、発泡体、履き物、ガスケット、ホース、膜、成形品、屋根板、スポンジ、タイヤ、目張り、及びワイヤが挙げられる。
限定するものではなく例として、これから、本開示のいくつかの実施形態を、以下の実施例において記載する。
比較試料(「CS」)及び発明実施例(「IE」)を配合するために使用した原材料を以下の表1に示す。
窒素雰囲気下のドライボックス内で、EPDM1をデカンに溶解して、磁気撹拌棒を備えたガラスバイアル中で10重量%の溶液を形成した。溶解したEPDM1溶液の個々の部分に異なる量の様々なm-ルイス酸(mLA)を導入することによって、サンプルを作製した。mLAの添加後、各混合物を95℃~160℃の温度まで加熱した。30分後、各混合物をメタノール中で沈殿させ、濾過し、真空オーブン内で、70℃で5時間乾燥させた。レオロジー改質EPDM1の特性を以下の表2に示す。

CS=比較サンプル、IE=発明実施例
Et=エチル基
OiPr=イソプロポキシ基、(CH3)2CH-O-
g値は、化学処理後及び化学処理前のg’値(同じ重量平均分子量を有するホモポリエチレンの固有粘度に対するポリマーの固有粘度)の比である
Z値は、化学処理前後のMz/Mw値の比である
表2は、様々な単一mLA又は混合mLAを使用する溶液中でのEPDM1樹脂(表1からのNORDEL4520)のカルボカチオンカップリングの結果を示す。表2の対照は、ベース樹脂EPDM1であり、これは、比較サンプル及び発明実施例と同じ溶解及び加熱プロセスに供される。しかしながら、対照は、ルイス酸で処理されていない。CS1、IE2、IE3、CS4、及びCS5では、Alを単一mLAとして使用した。CS1(CS1については67ppmのAl)中の低Al用量(300ppm未満)では、EPDM1中の分子量及び/又は分岐に変化は観察されなかった。高いAl用量、又は1000ppm超のAlでは、CS4(CS4については2680ppmのAl)及びCS5(CS5については6750ppmのAl)は、不溶性ポリマーをもたらした。出願人は、許容可能なレオロジー改質EPDMの生成のために、AlClである単一mLAについて300ppm~1000ppmのAlの予想外の範囲を発見した。IE2においてAl用量を330ppmまで増加させ、IE3においてAl用量を675ppmまで増加させると、単一mLAであるAlClは、高分子量尾部を有するレオロジー改質EPDM1を生成した(IE2 Mz 566,533g/mol、IE3 Mz 1,576,535g/mol)。
単一金属としてTiを有するTiClは、好適な単一mLAとして機能しない。比較サンプルCS6~CS8は、TiClによって処理されたサンプルである。驚くべきことに、TiClは、高用量でさえカップリング反応を引き起こさなかった。TiClはカチオン重合のための既知の開始剤であるため、これは予想外である。
同様に、単一金属としてMgを有するMgClは、好適な単一mLAとして機能しない。MgClは、極めて高い用量(CS11)であってもカルボカチオンカップリングに有効ではなかった。
EtAlClは、発明実施例IE9に示されるように、有効な金属ルイス酸であったが、AlClと比較して、同じレベルの分岐を達成するために、より高い用量を必要とした。特定の理論に束縛されないが、EtAlClは、AlClよりも弱いルイス酸であると考えられている。より強いルイス酸は、より高い有効性及びより低い用量要件という利益を与えるが、より弱いルイス酸は、過剰な架橋及び望ましくないゲル形成を回避するためのより容易なプロセス制御の利益を与える。
金属ルイス酸のルイス酸性度は、ある特定の他の金属(複数可)と混合することによって調整することができる。発明実施例IE12を、5400ppmのAlの混合mLA MgCl-EtAlClで処理した。IE12は、Al含量が2160ppmであるIE9(IE9 Mw:266,150Mz:1,246,557)と比較して、より低いMw及びMz(IE12 Mw:213,690Mz:1,000,443)によって示されるように、より低い程度のカップリングを示し、MgClがEtAlClのルイス酸性度を更に低減したことを示唆している。いかなる理論にも束縛されるものではないが、Mgは、Mg→Cl→Alブリッジを通してAlに電子を供与し、Al部位の酸性度を低下させたと考えられている。
比較サンプルCS13を、877ppmのAlを有する混合mLAであるTi(OiPr)-AlClによって処理した。CS13の場合、Mw及びMz値は、変化しないままであり、カップリングが起こらなかったことを示した。これは、わずか675ppmのAlでAlClとの著しいカップリングが観察されたIE3との興味深い比較になる。Al対Ti比が増加することにより、より有効なカップリングがもたらされた(IE14~15)。いかなる理論にも束縛されるものではないが、いくつかのイソプロポキシ基が配位子交換を通してAlに移動し、Al部位のルイス酸性度を低下させたと考えられている。出願人は、混合金属系を使用することにより、バランスのとれたルイス酸性度を達成する方法が予想外に提供されることを発見した。レオロジー試験のために、3つの金属系を使用して、より大きいサンプル(IE23)を調製した。
本開示が本明細書に含まれる実施形態及び例証に限定されず、実施形態の一部分、及び以下の特許請求の範囲に含まれる異なる実施形態の要素の組み合わせを含む実施形態の修正形態を含むことが具体的に意図されている。

Claims (10)

  1. プロセスであって、
    少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンを有するエチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM)を提供することと、
    前記EPDMを金属ルイス酸と反応させることと、
    レオロジー改質EPDMであって、
    (i)500,000g/モル超~10,000,000g/モルのz平均分子量(Mz)、
    (ii)3~10のMz/Mw、
    (iii)0.4~1.0のg値、
    (iv)1.0~3.5のz値、
    (v)50~150のムーニー粘度、及び
    (vi)0.1~1.0未満のタンデルタ値、を有するレオロジー改質EPDMを形成することと、を含む、プロセス。
  2. 前記反応させることが、前記EPDMを溶融混合することと、
    前記金属ルイス酸を前記溶融混合EPDMに導入することと、
    前記レオロジー改質EPDMを形成することと、を含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記EPDMを溶媒中に溶解させて、混合物を形成することと、
    前記金属ルイス酸を前記混合物に導入することと、
    前記レオロジー改質EPDMを形成することと、を含む、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記EPDMをC~C20炭化水素溶媒に添加することと、
    前記混合物を90℃~170℃の温度まで加熱することと、
    前記EPDMを前記C~C20炭化水素溶媒中に溶解させることと、を含む、請求項3に記載のプロセス。
  5. Al、V、Zr、Sn、B、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される金属を有する単一金属ルイス酸を提供することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. Mg又はTiのうちの少なくとも1つと組み合わせたAI、V、Zr、Sn、又はBのうちの少なくとも1つで構成された混合金属ルイス酸を提供することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 組成物であって、
    少なくとも3.5重量%の非共役ポリエンを有するエチレン/プロピレン/非共役ポリエンターポリマー(EPDM);
    (i)500,000g/モル超~10,000,000g/モルのz平均分子量(Mz)、
    (ii)3~10のMz/Mw、
    (iii)0.4~1.0のg値、
    (iv)1.0~3.5のz値、
    (v)50~150のムーニー粘度、及び
    (vi)0.1~1.0未満のタンデルタ値を含む、組成物。
  8. 前記EPDMが、ニートである、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記EPDMが、
    (i)35重量%~75重量%のエチレンと、
    (ii)25重量%~65重量%のプロピレンと、
    (iii)3.5重量%超~8.5重量%のポリエンと、を含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記ポリエンが、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)である、請求項6~9のいずれか一項に記載の組成物。
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