JP2024121827A - 飛行ルート設定方法、飛行制御方法、保守点検方法、飛行ルート設定システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】UAVの飛行ルート設定において、飛行高度に関わらず、撮影対象を捉えることができるように、電柱周囲に飛行経由地点(ウェイポイント)を定める。【解決手段】UAV飛行システム100は、飛行ルート設定装置10、管理サーバ50を備える。飛行ルート設定装置10は、取得した電柱位置情報に基づいて、地図上に電柱PSを表示する。そして、オペレータによる地図上での飛行通過点を指定する入力操作に応じて、地図上飛行通過点T1~T7を設定する。飛行ルート設定装置10は、地図上飛行通過点T1~T7および設定された飛行高度から、飛行経由地点(ウェイポイント)を演算し、無人飛行機(UAV)80の飛行ルートFLを設定する。飛行高度を基準飛行高度から変更すると、変更された飛行高度に応じて、離隔距離を変更する。具体的には、逆円錐モデルの円錐面に沿って、飛行高度に応じた離隔距離を定める。【選択図】 図8
Description
本発明は、無人航空機の飛行ルート設定に関する。
一般に「ドローン」と呼ばれる無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle, 以下UAVという)は、単なる映像シーンの撮影だけでなく、遠隔地への物資配送、建物や構造物の点検など、その利用範囲が広がっている。それに応じて、オペレータによる有視界範囲内での機体操作だけではなく、飛行ルートを事前に設定し、UAVを自動飛行制御することが必要である。
UAVを電柱周囲で飛行させる場合、電柱上方に飛行可能な空間領域を規定している(特許文献1参照)。そこでは、配電線用電柱の腕金幅または配電線幅に基づいて、飛行可能な空間領域を定めている。
電柱には、配電線だけでなく、電話線や光ケーブルなどの通信線が架設されていることが多く、また、通信関連機器などが電柱に設置されている。このような通信線、通信関連機器を保守点検の目的で撮影する場合、道路沿いなどに並ぶ電柱に沿ってUAVを移動させる。その間、異常個所や劣化箇所などを発見し、また、正常であることを確認できるように、撮影方向、解像度、画角などを定めて撮影を行わなければならない。
一方で、気象状況、電柱近くの建物や施設などへの飛行の影響を鑑みれば、電柱周囲におけるUAVの飛行高度を、より細かく調整する必要性がある。
したがって、飛行高度に関わらず、撮影対象を捉えることができるように、電柱周囲に飛行経由地点(ウェイポイント)を定めることが求められる。
本発明では、電力供給や通信ネットワーク形成などのために市街地、山間部を問わず、あらゆる地域に多数設置されている電柱に着目し、電柱を利用した飛行ルート設定に、技術的動向が向けられている。
本発明の一態様である飛行ルート設定方法は、コンピュータによって、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle、以下UAVと表す)の飛行ルートを設定する方法であって、コンピュータによって実行される。サーバ、PC、携帯端末など、コンピュータの物理的構成は問わない。また、クラウドコンピューティングなどによるアプリケーションソフトウェアの提供によって、端末を利用しながら飛行ルートを設定する構成も可能である。
さらに、コンピュータの信号処理回路(例えば、情報処理回路、飛行ルート設定回路、制御回路など)をそれぞれ機能させるプログラムを実行させることによって、飛行ルートを設定することも可能であり、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアいずれの形態においても、飛行ルートを設定することができる。UAVの形態は任意であり、マルチコプター、固定翼機、気球などが含まれる。
本発明の飛行ルート設定方法では、電柱の地理情報と、あらかじめ設定されている、あるいはオペレータによって設定される飛行高度と、電柱を起点として定められる離隔距離とに基づいて、3次元空間での飛行経由地点を求め、設定された飛行経由地点に基づいて、飛行ルートを設定する。
例えば、画面に対するオペレータの地図上(2次元平面上)での飛行経由地点の入力操作の後、UAVの地図上飛行経由地点を設定し、設定された地図上飛行経由地点に基づいて、UAVの飛行ルートを設定することができる。
ここでの「飛行ルート」は、3次元空間上での飛行ルートを表す。例えば、地図上飛行経由地点の標高を含めた地理的情報、定められた飛行高度に基づいて、地図上飛行経由地点から3次元空間における飛行経由地点(ウェイポイント)を演算する。そして、一連の求められたウェイポイントを繋ぐラインを定めることにより、3次元空間上での飛行ルートを設定することができる。
「電柱」は、電線が架設される柱状の構造物として構成され、その態様は様々である。例えば、配電線が架設される電柱、電話線や光ケーブルなどの通信線が架設される電柱、配電線と通信線の両方が架設される電柱などが含まれる。
「離隔距離」は、UAVを電柱周囲に飛行させることを想定して定められる距離であり、飛行可能な3次元空間領域に対し、水平方向に沿った2次元平面上に規定される距離を表し、電柱あるいは電柱に架設される電線を中心(基準)にして定められる。
例えば、電柱頂部に対し、変直方向に垂直な平面に沿って離隔距離を定めることができる。離隔距離は、電柱中心を真中として電柱を横断する線分の距離間隔として定めることが可能である。言い換えれば、離隔距離の半分の距離を境界ラインとして、UAVの地図上飛行経由地点の指標とすることができる。
離隔距離は、様々な手法で定めることができる。例えば、電線に対して定められる3次元空間上での安全離隔距離に基づいて定めることができる。あるいは、2次元地図上において、UAVの飛行上問題とならない範囲で、電柱(の中心)から所定距離離れた位置を、離隔距離として定めることが可能である。一方、例えば保守点検などの目的でUAVを電柱周囲に沿って飛行させる場合、解像度などの要件を満たしながら撮影対象(通信線、配電線などの電線、また、通信/配電関連機器といった電柱に設置または電柱傍に設置される装置など)を捉えることができる範囲内で、離隔距離を定めることが可能である。
電柱周囲に地図上飛行経由地点が定められた場合、3次元空間上における電柱周囲の飛行経由地点(ウェイポイント、以下では、電柱周囲飛行経由地点という)を、離隔距離に基づいて求めることができる。例えば、電柱位置情報に基づいて、電柱設置場所の標高に関する情報(地理的情報など)を取得し、電柱設置場所の標高に関する情報、飛行高度、および飛行高度に応じた離隔距離とに基づいて、電柱周囲飛行経由地点の3次元位置情報(3次元座標)を求めることができる。
電柱周囲に地図上飛行経由地点を指定する場合、電柱周囲の施設、建物などの状況を考慮し、UAVの飛行高度を設定変更可能にしてもよい。例えば、オペレータの所望する飛行高度に設定可能な画面(ここでは、飛行高度設定画面という)を、画面全体あるいはその一部画像エリアに表示することが可能である。オペレータの地図上飛行経由地点入力操作後に行われる飛行高度設定操作に応じて、飛行高度を設定するように構成することができる。
本発明では、飛行ルートを設定するとき、相対的に低い飛行高度と比べ、相対的に高い飛行高度に対し、より長い離隔距離を設定する。飛行高度が高いほど、離隔距離が長くなるように、設定された飛行高度に応じて離隔距離を設定することができる。また、電柱に対して定められる撮影角度に従って、飛行高度に応じた離隔距離を定めることができる。
例えば、電柱に架設される通信線、または電柱に設置される通信関連機器の地面からの高さと、電柱頂部に対して定められる離隔距離とに従って規定される逆円錐モデルの円錐面に沿って、飛行高度に応じた離隔距離を定めることができる。
また、電柱に架設される通信線、または電柱に設置される通信関連機器をカメラで捉えることが可能なように、飛行高度に応じた離隔距離を、前記通信線または前記通信関連機器の地面からの高さと、電柱頂部に対して定められる離隔距離とに基づいて定めることができる。
以上説明した飛行ルート設定方法によって設定された飛行ルートに基づいて、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle)を飛行制御することを特徴とするUAV飛行制御方法を提供することができる。また、本発明の飛行ルート設定方法によって設定された飛行ルートに基づいて、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle)を飛行させ、電柱に架設される通信線および/または通信関連機器を撮影することを特徴とする保守点検方法を提供することができる。
一方、上記発明の他の一態様である飛行ルート設定装置は、電柱の地理情報と、あらかじめ設定されている、あるいはオペレータによって設定される飛行高度、電柱を起点として定められる離隔距離とに基づいて、3次元空間での飛行経由地点を求め、設定された飛行経由地点に基づいて、飛行ルートを設定する飛行ルート設定部を備え、前記飛行ルート設定部が、相対的に低い飛行高度と比べ、相対的に高い飛行高度に対し、より長い離隔距離を設定する。
本発明の他の一態様であるプログラムは、コンピュータにおいて、電柱の地理情報と、あらかじめ設定されている、あるいはオペレータによって設定される飛行高度、電柱を起点として定められる離隔距離とに基づいて、3次元空間での飛行経由地点を求めるステップと、飛行経由地点に基づいて、飛行ルートを設定するステップとを実行させるプログラムであって、飛行経由地点の設定ステップにおいて、相対的に低い飛行高度と比べ、相対的に高い飛行高度に対し、より長い離隔距離を設定するステップとを実行させる。そして、上記プログラムに設定された飛行ルートを取得するステップと、取得した飛行ルートに基づいて、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle)を飛行制御するステップとを実行させるプログラムを提供することができる。
例えば、オペレータの電柱に関する入力操作に応じて、電柱位置情報を取得し、取得された電柱位置情報に基づいて、画面に表示される地図上に、電柱のイメージを表示することができる。
「オペレータの電柱に関する入力操作」に関し、その手法は様々であり、例えば、電柱名称、電柱設置エリア探索するための入力操作が行われる。電柱位置情報は、例えば電力会社が所有するデータベースから取得することが可能である。地図表示の仕方は様々であり、例えばタブレット、スマートフォンなどの携帯型端末、ノート型パソコンやスタンドアローン型PCのモニタ画面において、地図表示することができる。
例えば、電柱を起点にして定められる飛行時の離隔距離を示すインジケータを、電柱のイメージと合わせて表示することができる。ここでの「インジケータ」は、オペレータが地図上において電柱周りに定められる2次元平面上での離隔距離を認識可能にするイメージとして構成される。電柱イメージと識別可能であって、離隔距離を、認識あるいは想起できるイメージであればよい。
インジケータのイメージとしての態様は様々であり、例えば、円を表すイメージ、離隔距離内に収まるエリアを色分け、濃淡差などで視覚的に識別化させる環状のイメージを表示することが可能である。インジケータの表示の一態様として、画面に表示される電柱のイメージを同心円状に囲むイメージを表示することが可能である。
オペレータが地図上飛行経由地点を指定する入力操作を行うとき、地図上に表示されるインジケータを指標にして、飛行経由地点を指定するようにすればよい。例えば、円状イメージとして表示されるインジケータに対し、オペレータが、クリック操作などにより、円上または円内へ入力操作(地図上飛行経由地点入力操作)することによって、離隔距離に応じた地図上飛行経由地点を設定することが可能である。この場合、電柱に対する入力操作に応じて、インジケータの所定の円上位置に地図上飛行経由地点を定めるようにすることも可能である。
一方、電柱に架設される電線に対して定められる安全離隔距離を満たさないなど、UAVの飛行が事実上制限される地図上のエリアに対し、オペレータの地図上飛行経由地点入力操作があった場合、その入力操作によって指定された地図上の位置を、地図上飛行経由地点として定めないように構成することが可能である。
本発明によれば、飛行高度に関わらず、撮影対象を捉えることができるように、電柱周囲に飛行経由地点(ウェイポイント)を定めることが求められる。
以下、図面を参照して、本実施形態であるUAV飛行システムについて説明する。
図1は、本実施形態であるUAV飛行システムの構成を例示するブロック図である。
UAV飛行システム100は、飛行ルート設定装置10、管理サーバ50を備え、UAV80の飛行ルート設定、飛行制御を行うシステムとして構成される。ここでは、UAV飛行システム100がクラウドコンピュータとして構成されている。
UAV飛行システム100は、UAV80を飛行制御するコントローラ30、オペレータが飛行ルート設定時に入力操作を行う端末40、地図情報サーバ60などの外部サーバに対し、一般公衆電話網、無線通信網などのネットワークを通じて相互通信可能に接続されている。
飛行ルート設定装置10は、ここではサーバによって構成され、制御部12、飛行ルート設定部14、情報処理部16、通信部18、メモリ20を備え、通信部18を介して、コントローラ30、端末40、管理サーバ50と相互通信する。メモリ20には、飛行ルート設定を実行するプログラムなどが記憶されている。飛行ルート設定部14は、オペレータの入力操作に応じて飛行ルートを設定する。
管理サーバ50は、UAV80の飛行事業者が管理するサーバであり、ここでは、後述する通信線、通信関連機器を保守点検する事業者によって運用されている。管理サーバ50には、電柱の位置情報、UAV80に関する情報(種類、仕様など)が、それぞれ記憶領域54、56に格納されている。飛行ルート設定装置10のUAV情報メモリ22、電柱位置情報メモリ24には、管理サーバ50から送られてくる電柱位置情報、UAV情報がそれぞれ格納される。
端末40は、スマートフォン、タブレットなどの携帯端末、あるいは、スタンドアローン型、ノート型のPC(Personal Computer)などによって構成される。飛行ルート設定装置10は、飛行ルート設定のアプリケーションソフトウェアを端末40に対して提供可能であり、端末40は、ダウンロードしたアプリケーションソフトウェアによって、飛行ルート設定機能を備える。
端末40は、制御部42、表示部44を備え、通信部46を介して飛行ルート設定装置10と互いに通信可能である。また、制御部42は、I/F47を介して、入力操作部48に対するオペレータの入力操作を検知する。表示部48は、LCDなどの表示装置を備え、飛行ルート設定に関する設定画面を表示可能である。
端末40の入力操作部48は、端末40の形態に応じた構造および操作検知手段を備えている。例えば、端末40がPCの場合、入力操作部48は、キーボード、マウス、あるいは、ドラック操作やポインタ位置を変更可能な入力操作部材(トラックボールなど)を備えた入力装置として構成される。また、端末40がスマートフォン、タブレットなどの形態である場合、入力操作部48は、画面入力位置を検知するタッチスクリーンなどによって構成される。
コントローラ30は、制御部32、表示部34、通信部36、入力操作部39を備え、無線通信によってUAV80を飛行制御する。また、コントローラ30は、通信部36を介して飛行ルート設定装置10と相互通信可能であり、飛行ルート設定装置10から送られてくる飛行ルート情報に関するデータが、メモリ38に記憶される。制御部32は、取得した飛行ルート情報に基づいて、UAV80を飛行制御する。なお、飛行ルート設定装置10で作成された飛行ルート情報に関するデータを、USBメモリなどの記録媒体に記憶させ、コントローラ30に接続させてデータを読み出すように構成してもよい。
コントローラ30は、ここではUAV80の飛行制御専用コントローラとして構成され、詳細な飛行情報などを入力可能な入力操作部39を備えている。ただし、コントローラ30を、スマートフォン、タブレットなどの端末、すなわちコンピュータで構成し、飛行制御のアプリケーションソフトウェアをダウンロードさせてUAV80を飛行制御するようにしてもよい。
サーバ60は、地図アプリケーションソフトウェアをAPIによって提供可能なプラットフォームのサーバであり、飛行ルート設定装置10に対し、地図検索サービスのアプリケーションソフトウェアを提供可能である。また、サーバ60は、緯度、経度、標高(または水面からの高さ)の3次元位置情報が含まれる地理情報データベース(DB)を備えている。
飛行ルート設定装置10の情報処理部16は、サーバ60から提供される地図検索サービスのアプリケーションソフトウェアを利用して、ウェブマップを展開した飛行ルート設定画面用データを作成する表示処理を実行する。また、情報処理部16は、電柱位置情報メモリ24に格納された電柱位置情報などに基づき、飛行ルート設定用画面に対して様々なイメージ、キャラクタなどを重ねた表示画面のデータを作成する表示処理を実行可能である。
UAV80は、ここではマルチコプター(例えばクアッドロータ式マルチコプター)によって構成されている。ただし、固定翼機、小型ヘリコプターなど他のUAVの形態によって構成することも可能である。
図2は、UAV80の内部構成例を例示するブロック図である。
UAV80は、制御部81、撮像部82、GPS受信部83、通信部84を備え、撮像部82は複数のカメラを備えている。制御部81は、撮像部82から送られてくる撮像データ(ここでは動画像データ)を、通信部84を経由してコントローラ30へ送信する。撮像部82のカメラは、その画角などが設置位置(撮影方向)に応じて定められている。ここでは、機体に対して上下、左右方向および斜め下方向を撮影可能なように、複数のカメラが図示しないジンバルに支持されて設置されている。
また、UAV80は、センサ部85、ロータ駆動部86、電源部87、メモリ88、姿勢制御部89を備える。センサ部85は、ジャイロセンサ、気圧センサ、加速度センサなどの飛行制御に必要な各種センサを備え、姿勢制御部89は、GPS受信部から送られてくるUAVの現在位置情報(緯度、経度、高度)およびセンサ部85からの検出信号などに基づいて、機体を自動的に姿勢制御する。すなわち、外乱などによるピッチング、ヨーイング、ローリングをコントロールする。
コントローラ30は、飛行経由地点(ウェイポイント)を含む飛行ルート情報およびUAV80から送られてくるGPS信号などに基づいて、UAV80へ飛行制御信号を送信する。UAV80の制御部81は、メモリ88に格納された飛行制御信号に基づいて、ロータ駆動部86を制御する。これによって、UAV80は、設定された飛行ルートに基づいた一連の飛行(離陸、上昇、経由地点通過、着陸)を行う。
なお、クラウドコンピューティング方式を採用する代わりに、飛行ルート設定装置10を、PCなどのコンピュータによって構成してもよい。この場合、後述する各処理機能を備えた信号処理回路および表示部を設けたハードウェア、プログラムによって各機能を実現する論理回路を形成するファームウェアを備えるように、飛行ルート設定装置を構成することが可能である。
あるいは、端末40自身が、図示しないメモリにあらかじめ組み込まれたアプリケーションソフトウェアによって、飛行ルート設定できるように構成してもよい。また、コントローラ30に対し、飛行ルート設定機能をもたせるアプリケーションソフトウェアを組み込み(あるいは提供し)、ネットワーク経由で取得、またはUSBメモリなどの記録媒体から取得した飛行ルート情報に関するデータに基づいて、UAV80を飛行制御するようにしてもよい。
本実施形態では、電柱に架設された通信線、あるいは電柱(または電柱傍)に設置される通信関連機器を保守点検するため、UAV80による空撮が行われる。そして、オペレータ(保守点検作業者など)が、端末40を利用して、UAV80の飛行ルートを設定する。
図3は、電柱を側面側から見た概略的構成図である。
図3に示す電柱PSは、ここでは三相交流電力を供給するために架設された配電線を支持する電柱であり、高圧配電線HPL、低圧配電線LPLの下方に、光ケーブル、CATVケーブルなどの通信線CLが架設されている。また、電話線を架設した共架柱も存在する。電柱PSは、これらの配電線および通信線を支持する。また、図示しない変圧器が電柱PSに設置されるとともに、図示しないクロージャ(端子函)などの通信関連機器が、電柱PSの周囲に設けられている。
電柱PSは、その形状や地面Gからの高さHが、法規などに従って定められている。また、各家庭などへ電力供給するため、市街地、山間部を問わず、あらゆる地域に設置されている。さらに電柱PSは、道路などに沿って設置され、その多くは長距離に渡り、略一定間隔で並んでいる。したがって、UAV80による空撮によって、電柱PSに架設される通信線や通信関連機器の保守点検を行う場合、電柱PSは、飛行ルート設定の有効な指標となり得る。
一方、UAV80を電柱PS周囲で飛行させる場合、衝突回避などの理由により、電柱PSに対する離隔距離が定められている。ここでは、電柱に架設される電線に対して定められている安全離隔距離に基づいて、UAV80の離隔距離が定められる。
例えば、電柱頂点と略同じ高さHを飛行経由地点(ウェイポイント)としてUAV80が通過する場合、図3に示すように、電柱PSに架設された高圧配電線HPL3を中心とする安全離隔距離(符号JP参照)に基づいて、離隔距離Lを定めている。離隔距離Lは、ここでは電柱中心を真中にして横断する線分として規定されている。
オペレータは、電柱頂点と略同じ高さHでUAV80をできるだけ電柱側に近づけて飛行させる場合、電柱PSから離隔距離Lだけ離れた位置(符号NP参照)を最接近距離として、通過(飛行)させなければならない。
本実施形態の飛行ルート設定装置10は、保守点検対象エリアに従って電柱または電柱設置エリアを指定、選択すると、指定された電柱を地図上にイメージとして表示させる。これにより、オペレータは、地図上での飛行経由地点を、電柱位置に合わせて指定することが可能になる。
また、このとき、イメージとして表示される電柱に対して定められる離隔距離を示す円状のイメージを、離隔距離を表すインジケータとして表示する。インジケータは、安全離隔距離を満たすように地図上で飛行通過点を指定するためのガイド表示となり、これによって、安全離隔距離を踏まえた飛行ルート設定が可能となる。
図4は、飛行ルート設定のフローおよび飛行制御のフローを示した図である。以下、飛行ルート設定処理について詳述する。
端末40において飛行ルート設定画面が表示されると、オペレータは、初めに、保守点検対象とする電柱情報を入力する。例えば、電柱名称、管轄営業署名、電柱に付されたコード、番号などを入力することによって、対象となる一連の電柱を探索することができる。端末40は、オペレータによる電柱名称などの入力操作を受け付ける(図4(A)のS101)。
図5は、電柱検索後の飛行ルート設定画面を示した図である。
端末40の画面SR上には、飛行ルート設定の画像が、電柱検索用の画面エリアA1、基準飛行ルート設定用の画面エリアA2、飛行関連パラメータ設定用の画面エリアA3、地図表示用の画面エリアA4に分かれて表示されている。地図表示用の画面エリアA4には、検索された一連の電柱PSが、地図上に重ねて表示される(図4(A)のS102)。
ここでは、海岸KL沿いに沿った道路Rに沿って配置された保守点検対象の通信線が架設される電柱PSが検索されたことにより、図5に示す地図が表示される。飛行ルート設定装置10は、管理サーバ50に記憶されている電柱位置情報、およびサーバ60から提供される地図探索アプリケーションソフトウェアによって、地図の画像を画面エリアA4に表示するとともに、電柱位置情報に合わせて円状の電柱(のイメージ)PSを重ねて表示している。ただし、電柱PSのイメージを画面上で明確に認識させるため、地図上でのスケール(縮尺)と比べ、誇張したサイズをもつ円のイメージを表示している。
画面エリアA4に表示される地図の画像は、スケール変換可能であり、地図を拡大および縮小表示させることが可能であり、また、航空写真と地図の画像を切り替え表示することができる。なお、地図上での電柱の表示、非表示を切り替え可能に構成し、表示させる操作に応じて、電柱を地図上に表示するようにしてもよい。
オペレータは、画面エリアA2で標準飛行ルート設定に関する入力操作をした後、所定領域をクリック操作などすることにより、飛行ルート作成が可能になる。初めにオペレータは、離着陸地点を指定するための入力操作(クリック操作など)を行う。これにより、飛行ルートの離着陸地点が設定される。このとき、地図を航空写真に切り替えて離着陸地点を設定してもよい。図5では、符号T1で示す場所が、離着陸地点として指定されている。
オペレータは、離着陸地点の指定後、次にUAV80が通過する3次元上の飛行経由地点(ウェイポイント)を、2次元の地図上で指定する(以下では、地図上で指定する飛行経由地点を、地図上飛行通過点という)。図5では、符号T2で示される海上の位置が、地図上飛行通過点として指定されている。そして、検索表示された電柱PSに対しては、地図上飛行通過点を、以下で説明するように指定する。
図6は、画面エリアA4において地図の画像を拡大表示したときの飛行ルート設定画面を部分的に示した図である。
離隔距離を示すインジケータ表示を行う表示モードが設定されている場合、離隔距離に応じて円状のマークMが、電柱PSを中心としてその周囲に同心円状に表示される(図4(A)のS102)。ここでは、2つの電柱PSm、PSnに対して表示される円状のマークMを図示している。マークMのサイズ(径の大きさ)は、地図の拡大縮小(スケール変換)に応じて変化する。
オペレータは、マークMの円上ラインに沿って、地図上での飛行通過点を、クリック操作などによって指定することができる。例えば、UAV80が道路Rに落下することを防止する、あるいは自動車の運転障害となるのを避けるため、道路Rから最も離れた位置(図6において“×”で示した位置)を地図上飛行通過点として指定することができる。オペレータは、表示された電柱すべて、あるいは一部に対し、地図上での飛行ルート設定の入力操作を行う。
このような地図上飛行通過点の指定を行う度に、地図上飛行通過点が設定される(図4(A)のS103)。その結果、地図上での飛行ルートが設定される(図4(A)のS104)。
その一方で、道路Rに沿って所定間隔で並ぶ電柱PSに架設される電線に対しては、上述した安全離隔距離が定められている。したがって、電柱PSm、PSnに沿ってUAV80を飛行させる場合、安全離隔距離を満たさない上空エリアについては、UAV80を飛行させることができない。
本実施形態では、オペレータが、地図上飛行通過点として指定できない地図上での2次元エリア(図6では、符号DTで示している)に対して入力操作を行った場合、その指定された位置を、地図上飛行通過点として設定しない。例えば、×点などを表示させないようにする。
ただし、端末40の画面サイズが小さい、画面上での正確な位置指定入力操作が困難な状況などを考慮し、オペレータが、円状のマークM内部の位置をクリック操作などした場合、マークMの所定位置(例えば、道路Rから最も離れた位置、あるいは図6の丸印で示す最も道路R寄りの位置)を指定されたとみなし、地図上飛行通過点を設定するように構成することもできる。
図7は、地図上での飛行ルートが設定されたときの飛行ルート設定画面を示した図である。地図上での飛行ルートFLは、指定された地図上飛行通過点を直線で結ぶラインによって表される。また、飛行通過点の順番を示す丸で囲む数字1~7が合わせて表示される。飛行通過点の順番は、オペレータによる地図上での飛行通過点の指定順に従う。このように指定順に沿って地図上での飛行ルートが設定されることにより、オペレータの入力操作感覚に合わせた飛行ルート設定が可能となる。
地図上での飛行ルートFLが設定されると、離着陸地点を含めた地図上飛行通過点の標高を含めた地理情報に基づき、各地図上飛行通過点の3次元位置情報(緯度、経度、高度)が求められ(演算され)、画面エリアA3に表示される(図4(A)のS104)。画面エリアA2において基準飛行ルートが設定されている場合、3次元位置情報の緯度、経度、高度は、管理サーバ50に記憶されている電柱位置情報と、サーバ60によって取得可能な(標高を含めた)地理情報に基づいて演算され、求められる。
特に、電柱PS周囲の離隔距離に応じて定められた地図上飛行通過点の3次元位置情報は、電柱の標高、あらかじめ規定されている電柱高さH、設定されている飛行高度、離隔距離Lに基づいて演算される。画像エリアA3に対する表示に関しては、緯度、経度、標高としての高度をそのまま表示してもよい。例えば、2番目の飛行通過点(符号T2参照)は、海面高さとなるため、高度0mと表示することができる。また、3番目の飛行通過点(符号T3参照)は、電柱位置の標高としての高度15mを表示することができる。
その一方で、UAV80の地図上通過点の飛行高度を、画像エリアA3に表示することも可能である。
例えば、電柱PS周囲に表示されるマークM以外の指定された飛行通過点の場合、UAV80に対してあらかじめ設定された飛行高度(例えば50m)を表示してもよい。また、電柱PS周囲のマークMの円上に指定された地図上飛行通過点に対しては、各電柱の標高と、電柱高さH、設定された飛行高度(例えば、電柱高さHに応じて定められる飛行高度)を表示してもよい。
一方、オペレータは、地図上で指定された地図上飛行通過点に対し、UAV80の飛行高度をそれぞれ設定変更することができる。また、オペレータは、飛行速度、ピッチなどUAV80の機体姿勢に関しても、画面エリアA4において設定変更することが可能である。
特に、通信線(図3の符号CL参照)あるいは通信関連機器の保守点検を目的とするため、点検対象のため指定される電柱PSに対し、できるだけ近く、低い距離を飛行し、撮影するのが望ましい。その一方で、気象状況などを勘案しながら、より安全な飛行ルート設定が求められる場合もある。
そのため、オペレータは、その周囲が飛行通過点となる電柱に対し、飛行高度の設定変更を行うことができる。例えば、オペレータは、地図上での3番目の飛行通過点(符号T3参照)の高度(網掛け部分参照)に関し、クリックして数値変更することにより、飛行高度を基準飛行高度から変更する(図4(A)のS105)。このとき、設定された飛行高度に応じて、電柱に対する離隔距離も変更される。これに伴い、地図上飛行通過点の3次元位置情報も、同時に変更される。なお、飛行高度の設定変更を行わず、基準となる飛行高度(h)をそのまま設定してもよい。
図8は、飛行高度と離隔距離との関係を示した図である。
図8に示すように、UAV80が、電柱の高さHに沿って飛行する場合、地図上飛行通過点の飛行高度hは、安全離隔距離に基づいて定められている(符号JP参照)。一方、UAV80の飛行高度hを、電柱の高さHより上方に設定変更する場合、図8に示す逆円錐状幾何学モデルの円錐面に沿って、飛行経由地点(ウェイポイント)の飛行高度hが設定される(図8の△印参照)。この場合、UAV80の電柱PS周囲に定められる離隔距離L’は、安全離隔距離Lよりも長くなる。
UAV80の飛行高度hを高く設定するほど、飛行経由地点(ウェイポイント)は、水平方向に沿って電柱PSから離れた位置に定められる。すなわち、電柱PSの鉛直方向に沿った中心ラインOLからの距離が大きくなる。これは、通信線CL(あるいは通信関連機器)の地面Gからの高さKが、あらかじめ定められた高さに設置され、この高さKの場所をカメラが捉えるようにUAV80を飛行させる必要があることに基づいている。
そこで、電柱高さHでの飛行経由地点(図3の符号NP参照)を、安全離隔距離に基づいて定め、電柱中心ラインOLに対する角度(以下、撮影角度という)θに合わせて画角などの撮影条件を設定すれば、その撮影角度θに基づいた幾何学モデルとなる逆円錐の円錐面に沿って飛行経由地点を位置変更することで、UAV80の撮影時の画角調整をすることなく、通信線CLまたは通信関連機器を適切に捉えて撮影することが可能となる。
したがって、オペレータは、地図上飛行通過点における飛行高度を、3次元空間を意識することなく、画像エリアA3を見ながら容易に適宜変更、設定することができる。ここでは、電柱PSの周囲に表示されるマークMは、設定変更された飛行高度に合わせてサイズ変更を行わず、飛行高度に関係なく同じサイズでマークMが表示される。
オペレータの入力操作に従って、地図上での飛行通過点(特に電柱傍の地図上飛行通過点)の飛行高度の設定変更作業が行われると、3次元空間における飛行ルートが設定される(図4(A)のS106)。すなわち、地図上飛行通過点に基づいた3次元地理情報、飛行高度、設定された飛行高度に応じた離隔距離に基づいて、飛行経由地点(ウェイポイント)の3次元位置座標(緯度、経度、高度)が演算され、図7に示した地図上での飛行ルートFLに合わせて、3次元空間上での飛行ルートが決定される。飛行順で隣り合う飛行経由地点の飛行高度が異なる場合、直線で結ぶラインに沿ったルート形成を行えばよい。電柱間で隣り合う飛行経由地点に対しても同様である。なお、飛行高度の設定変更を行わない構成の場合、撮影対象となる保守点検エリアの電柱に対して定められた離隔距離に基づく飛行高度、それら電柱までの飛行経路の飛行経由地点の飛行高度(h)を基準となる飛行高度情報などに基づいて設定すればよい。指定された各飛行経由地点(ウェイポイント)の3次元座標が演算され、3次元空間での飛行ルートが設定される。
コントローラ30は、設定された飛行ルートの情報を取得し、取得した飛行ルートに沿ってUAV80を飛行させるように、UAV80を飛行制御する(図4(B)のS201、S202)。なお、UAV80の飛行制御については、特許文献1、3などに記載されているように従来公知であり、詳細な説明省略する。
このように本実施形態によれば、飛行ルート設定装置10によって、オペレータの入力操作をメインとする飛行ルート設定が行われるとともに、その飛行ルート設定を支援するGUIが、電柱の表示、および電柱に対する離隔距離を示すマークMのガイド表示によって実現される。その結果、通信線あるいは通信関連機器に対して適切な位置を飛行経由地点としてUAV80が飛行し、通信線の不良個所などを容易に発見することができる。
特に、離隔距離に応じたマークMを、地図上飛行通過点指定のガイドとしてインジケータ表示することにより、オペレータは、その円状マークMの任意の位置を指定すること、および地図上において詳細な飛行通過点を定めることができる。
すなわち、UAV80に対し、単に電柱の鉛直方向に沿った大雑把な位置を地図上での飛行通過点として定めるのではなく、通信線などの撮影に適した角度からの撮影を行い、また、電柱の設置状況、電柱周囲の環境(ビルなど建物の存在)に合わせて、細かく地図上での飛行通過点を設定することで、適宜撮影に有効な飛行ルートを設定することができる。
特に、画像エリアA2に表示される地図のスケール変換に合わせてマークMのサイズも拡大縮小するため、オペレータの所望する電柱周りの飛行経由地点(ウェイポイント)を、2次元の地図上において正確に指定することが可能である。すなわち、UAV80の3次元空間における飛行ルートを、オペレータの意図通りに、2次元の地図上できめ細かく指定することが可能となる。
一方、安全離隔距離の観点から隣り合う電柱間において定められる飛行禁止エリア(図6の符号DT参照)に対しては、オペレータの入力操作が反映されないため、誤った3次元空間上での飛行経由地点に基づく飛行ルート設定を防ぐことができる。
なお、電柱PSに対する離隔距離は、安全離隔距離に基づいて設定することに限定されない。また、UAV80の飛行高度設定変更に伴う飛行経由地点(ウェイポイント)の変更についても、同じである。電柱高さHにおける飛行高度に関し、安全離隔距離以上の距離を、電柱中心の離隔距離として定め、その離隔距離に応じたサイズのマークを地図上に表示し、飛行ルートを設定してもよい。例えば、道路沿いに並ぶ電柱に架設される各電線に対して定められる安全離隔距離を参照しながらUAV80の飛行可能空間を定め、図8に示す離隔距離L’を、電柱頂点高さHでの離隔距離として定め、地図上にマークとして表示することが可能である。
また、通信線あるいは通信関連機器の保守点検以外の目的でUAV80を飛行させることも可能である。例えば、災害や事故などが発生した場合、道路状況や建物の状況などを把握するため、UAV80を電柱位置情報に基づいて飛行させることができる。この場合、ガイド表示のマークMに対し、道路中心側にある円上の位置を指定してもよい。あるいは、UAV80を道路中心側に沿って飛行させることにより、道路から比較的離れた場所の災害状況などを把握することもできる。いずれにおいても、仮に電柱が震災などで倒壊しても、電柱位置情報を取得することにより、UAV80を飛行させることが可能である。さらには、通信線以外の電柱に架設される電線の保守、点検を目的とすることも可能である。
10 飛行ルート設定装置
30 コントローラ
40 端末
50 管理サーバ
80 UAV
100 UAV飛行システム
M マーク(インジケータ)
PS 電柱
T1~T7 地図上飛行通過点(地図上飛行経由地点)
30 コントローラ
40 端末
50 管理サーバ
80 UAV
100 UAV飛行システム
M マーク(インジケータ)
PS 電柱
T1~T7 地図上飛行通過点(地図上飛行経由地点)
Claims (10)
- コンピュータによって、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle、以下UAVと表す)の飛行ルートを設定する方法であって、
電柱の地理情報と、あらかじめ設定されている、あるいはオペレータによって設定される飛行高度と、電柱を起点として定められる離隔距離とに基づいて、3次元空間での飛行経由地点を求め、
設定された飛行経由地点に基づいて、飛行ルートを設定する方法であって、
相対的に低い飛行高度と比べ、相対的に高い飛行高度に対し、より長い離隔距離を設定することを特徴とする飛行ルート設定方法。 - 飛行高度が高いほど、離隔距離が長くなるように、設定された飛行高度に応じて離隔距離を設定することを特徴とする請求項1に記載の飛行ルート設定方法。
- 電柱に対して定められる撮影角度に従って、飛行高度に応じた離隔距離を定めることを特徴とする請求項1に記載の飛行ルート設定方法。
- 電柱に架設される通信線、または電柱に設置される通信関連機器の地面からの高さと、電柱頂部に対して定められる離隔距離とに従って規定される逆円錐モデルの円錐面に沿って、飛行高度に応じた離隔距離を定めることを特徴とする請求項1に記載の飛行ルート設定方法。
- 電柱に架設される通信線、または電柱に設置される通信関連機器をカメラで捉えることが可能なように、飛行高度に応じた離隔距離を、前記通信線または前記通信関連機器の地面からの高さと、電柱頂部に対して定められる離隔距離とに基づいて定めることを特徴とする請求項1に記載の飛行ルート設定方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の飛行ルート設定方法によって設定された飛行ルートに基づいて、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle)を飛行制御することを特徴とするUAV飛行制御方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の飛行ルート設定方法によって設定された飛行ルートに基づいて、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle)を飛行させ、電柱に架設される通信線および/または通信関連機器を撮影することを特徴とする保守点検方法。
- 電柱の地理情報と、あらかじめ設定されている、あるいはオペレータによって設定される飛行高度、電柱を起点として定められる離隔距離とに基づいて、3次元空間での飛行経由地点を求め、設定された飛行経由地点に基づいて、飛行ルートを設定する飛行ルート設定部を備え、
前記飛行ルート設定部が、相対的に低い飛行高度と比べ、相対的に高い飛行高度に対し、より長い離隔距離を設定することを特徴とする飛行ルート設定システム。 - コンピュータにおいて、
電柱の地理情報と、あらかじめ設定されている、あるいはオペレータによって設定される飛行高度、電柱を起点として定められる離隔距離とに基づいて、3次元空間での飛行経由地点を求めるステップと、
設定された飛行経由地点に基づいて、飛行ルートを設定するステップとを実行させるプログラムであって、
飛行経由地点を求めるステップにおいて、相対的に低い飛行高度と比べ、相対的に高い飛行高度に対し、より長い離隔距離を設定することを特徴とするプログラム。 - コンピュータにおいて、
請求項9に記載されたプログラムにより設定された飛行ルートを取得するステップと、
取得した飛行ルートに基づいて、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle)を飛行制御するステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
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