JP6335731B2 - 管制システム、空域管理装置、管制方法、およびプログラム - Google Patents

管制システム、空域管理装置、管制方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、管制システム、空域管理装置、管制方法、およびプログラムに関する。
従来、航空機の飛行状態を管制する航空管制において、空域が複数の管制領域に分割され、それぞれの管制領域には、各領域における航空機の管制を行う管制官が割当てられている。以下では、各管制官が管制を担当する管制領域の単位をセクタと称する。従来の管制システムでは、管制卓がセクタの境界と、セクタ内およびその外縁部を飛行する航空機の情報とを表示し、管制官は、それぞれが担当するセクタの状態を管制卓から認識し、航空機に指示を与えることにより管制を行う。また、このような管制システムにおいて、各セクタにおける航空交通量に応じて、空域の分割パターンを抽出することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3549825号公報
しかしながら、上述のような管制システムでは、管制官の負担を軽減できない場合があった。例えば、航空管制において、セクタ間における航空機の管制の引継ぎは、管制官への負担が大きい作業である。このような管制の引継ぎ作業を不必要に発生させないためには、各セクタの境界を適切に設定することが望ましい。ところが、上述のような管制システムでは、航空機の航路を変更させる権利を持つ管制官の意図が空域の分割パターンに反映されていないため、空域の分割パターンは、管制官にとって必ずしも管制しやすいものではなかった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、管制官の負担を軽減することができる管制システム、空域管理装置、管制方法、およびプログラムを提供する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置と、複数の表示装置とを備える管制システムであって、前記空域管理装置は、前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付部と、前記パターン入力受付部が受け付ける前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録部と、を備え、前記表示装置は、前記セクタ情報記憶部が記憶する前記一時的な分割パターンを取得して、取得した前記空域の分割パターンに基づくセクタごとの管制情報を表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする管制システムである。
また、本発明の一態様は、上記の管制システムにおいて、前記空域管理装置は、前記セクタ情報記憶部が記憶する空域の分割パターンが示すセクタの境界を表示部に表示させる表示制御部、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の管制システムにおいて、前記空域管理装置は、前記セクタ各々の境界について、設定可能な座標の範囲を定める境界制限情報を記憶する境界制限情報記憶部と、前記パターン入力受付部は、前記一時的な分割パターンであって、当該分割パターンが示すセクタ各々の境界が、前記境界制限情報記憶部が記憶する前記境界制限情報が示す座標の範囲に収まる前記一時的な分割パターンを受け付けることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の管制システムにおいて、前記空域管理装置は、前記パターン入力受付部が取得した前記一時的な分割パターンの承認要求を前記複数の表示装置に送信し、当該分割パターンが承認されたか否かを、前記承認要求に対する応答に基づいて判定する承認判定部、をさらに備え、前記登録部は、前記承認判定部による前記一時的な分割パターンが承認されたか否かの判定結果に基づいて、当該一時的な分割パターンを前記セクタ情報記憶部に記憶させる、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の管制システムにおいて、前記登録部は、管制官の識別情報と、当該管制官が前記セクタを管制可能か否かを示す情報とを対応付けたライセンス情報に基づいて、前記パターン入力受付部が取得する空域の分割パターンを前記セクタ情報記憶部に記憶させるか否かを判定する、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置であって、前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付部と、前記パターン入力受付部が受け付ける前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録部と、前記セクタ情報記憶部に記憶された前記一時的な分割パターンを出力する出力部と、を備えることを特徴とする空域管理装置である。
また、本発明の一態様は、分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置と、複数の表示装置とを備える管制システムにおける管制方法であって、前記空域管理装置が、前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付過程と、前記空域管理装置が、前記パターン入力受付過程において受け付けた前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録過程と、前記表示装置が、前記セクタ情報記憶部が記憶する前記一時的な分割パターンを取得して、取得した前記空域の分割パターンに基づくセクタごとの管制情報を表示部に表示させる表示制御過程と、を含むことを特徴とする管制方法である。
また、本発明の一態様は、分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置のコンピュータに、前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付手順、前記パターン入力受付手順において受け付けた前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録手順、前記セクタ情報記憶部に記憶された前記一時的な分割パターンを出力する出力手順、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、管制官の負担を軽減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る管制システムの概略機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るセクタ情報が有する項目の一覧を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る境界制限情報が有する項目の一覧を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る飛行計画情報が有する項目の一覧を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る位置情報が有する項目の一覧を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るトラジェクトリ情報が有する項目の一覧を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る空域管理装置による輻輳判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る空域管理装置と航空路管制装置とによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る管制システムによるセクタパターンの変更を説明するための第1図である。 本発明の第1の実施形態に係る管制システムによるセクタパターンの変更を説明するための第2図である。 本発明の第1の実施形態に係る航空路管制装置による入力処理における表示の態様の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る航空路管制装置による管制情報の表示の態様の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る管制システムの概略機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る空域管理装置と航空路管制装置とによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る管制システムの概略機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るライセンス情報の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る担当情報の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る空域管理装置と航空路管制装置とによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。 本発明の実施形態に係る管制システムの概略機能構成の第1の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る管制システムの概略機能構成の第2の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る管制システムの変形例に係る空域管理装置と航空路管制装置とによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る管制システム1の概略機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る管制システム1は、セクタを通過する航空機に関する情報を提示することにより、管制官による航空管制を支援するためのシステムである。また、管制システム1は、航空機の運航状況に応じて管制官各々が管制するセクタ各々の境界を一時的に変更可能とする機能を有する。管制システム1は、空域管理装置10と、飛行情報管理装置20と、レーダー装置30と、情報処理装置40と、航空路管制装置50と、を備える。なお、この図では省略するが、本実施形態において、管制システム1は、少なくともセクタの数の航空路管制装置50を備える。
空域管理装置10は、空域に関する情報を管理する装置であり、例えば、ATFM(Air Traffic Flow Management System)である。本実施形態において、空域は、複数のセクタに分割されており、これら分割されたセクタ各々には、各セクタにおける航空機の管制を担当する管制官が割当てられている。空域管理装置10は、各セクタに関する情報であるセクタ情報を管理する。このセクタ情報は、空域の分割パターンの情報を含む。空域の分割パターンの情報は、例えば、各セクタの境界(セクタパターン)の情報により表される。セクタ情報の詳細については、後述する。空域管理装置10は、自装置が管理するセクタパターンの情報を管制システム1の他の装置に提供する。
飛行情報管理装置20は、主に飛行計画を管理する装置であり、例えば、FDMS(Flight Data Management System)である。また、飛行情報管理装置20は、気象情報やノータムなど航空機の運航に必要な情報を管理する。飛行情報管理装置20は、自装置が管理する情報を管制システム1の装置に提供する。
レーダー装置30は、管制領域を飛行する航空機に関するレーダー情報を検出する装置であり、例えば、ARSR(Air Route Surveillance Radar)、ORSR(Oceanic Route Surveillance Radar)、およびASR(Airport Surveillance Radar)などである。レーダー情報は、例えば、航空機の水平位置(緯度、経度)、高度、検出時刻(計測した時刻)、ビーコンコードを含む。レーダー装置30は、検出した航空機のレーダー情報を情報処理装置40に送信する。
情報処理装置40は、航空機の位置情報を処理する装置であり、例えば、RDP(Radar Data Processing system)である。情報処理装置40は、レーダー装置30からレーダー情報を受信し、受信したレーダー情報から航空機の位置(水平位置、高度)を特定する。また、情報処理装置40は、特定した航空機の位置と、飛行情報管理装置20が管理する飛行計画とに基づいて、航空機の飛行航路を追尾する。また、情報処理装置40は、それまでに検出された航空機の飛行航路などに基づいて、航空機の予測航路を生成し、管理する。以下では、この予測航路のことをトラジェクトリと称し、トラジェクトリに関する情報をトラジェクトリ情報と称する。情報処理装置40は、自装置が管理するトラジェクトリ情報を航空路管制装置50に送信する。
航空路管制装置50は、空域管理装置10および情報処理装置40が管理する情報に基づいて、セクタを飛行する航空機の情報を表示する表示装置であり、例えば、IECS(Integrated En−route Control System)である。航空路管制装置50は、各管制官が管制するセクタの境界と当該セクタ内の情報とを表示する。なお、航空路管制装置50は、セクタ近傍の情報も表示することとしてもよい。また、航空路管制装置50は、セクタパターンの変更の入力を受け付ける機能を有する。以下では、変更後のセクタのことを臨時セクタと称する。臨時セクタは、恒常的なものではなく、気象の変化などによる航空機の一時的な遅延や航路の変更などに応じて、一時的に各セクタの境界線や境界面を変更することにより、そのサイズを拡張または縮小したセクタである。従って、臨時セクタは、例えば、気象の変化などによる航空機の一時的な遅延や航路の変更などが解消されるまでの間のみ設定される。すなわち、一時的とは、平時におけるセクタパターンの見直しを意味するのではなく、例えば、数時間または数日程度の短時間を意味する。航空路管制装置50がセクタパターンの変更の入力を受け付け、当該セクタパターンが空域管理装置10により登録された場合、航空路管制装置50は、臨時セクタに関するセクタパターンと当該臨時セクタ内の情報とを表示する。
なお、以下において、受け付けるとは、予めまたはその当時にユーザなどにより入力された情報を、入力部または記憶部から取得することをいう。この受け付けには、伝送路を介してもよく、例えば、空域管理装置10は、外部装置が備える入力部に入力された情報、または外部装置が備える記憶部に記憶されている情報をネットワークなどの伝送路を介して受信して受け付けてもよい。
なお、上述した管制システム1に含まれる各装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や記憶装置(記憶部)を備える。この記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、フラッシュメモリー、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などにより構成される。管制システム1に含まれる各装置の記憶装置には、当該各装置が備えるCPUが実行するための各種プログラムやCPUが実行した処理の結果などが記憶される。
具体的には、例えば、空域管理装置10の制御部130(図1)は、空域管理装置10が備えるCPUが記憶部110(図1)に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。また、例えば、飛行情報管理装置20の管理処理部230(図1)は、飛行情報管理装置20が備えるCPUが記憶部210(図1)に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。また、例えば、情報処理装置40の制御部430(図1)は、情報処理装置40が備えるCPUが記憶部410(図1)に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。また、例えば、航空路管制装置50の制御部550(図1)は、航空路管制装置50が備えるCPUが記憶部510(図1)に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
次に、管制システム1が備える各装置の概略機能構成について説明する。
空域管理装置10は、記憶部110と、通信部120と、制御部130と、を備える。
記憶部110は、セクタ情報記憶部111と、境界制限情報記憶部112と、を備える。
セクタ情報記憶部111は、セクタ情報を記憶する。ここで、図2を参照して、セクタ情報が有する項目について説明する。
図2は、セクタ情報が有する項目の一覧を示す図である。
この図に示される例において、セクタ情報は、セクタ名称、構成点識別情報、構成点緯度経度、臨時構成点緯度経度、上限高度、下限高度、上限機数、下限機数、および隣接セクタの各項目を有する。セクタ名称の項目は、セクタを一意に識別するための識別情報を示す。構成点識別情報の項目は、セクタの境界を構成する構成点を識別するための識別情報を示す。例えば、セクタが水平面上の多角形の領域として表される場合、構成点は当該多角形の頂点であり、構成点識別情報は、当該多角形の頂点各々を示す。なお、セクタ名称と構成点識別情報とを組み合わせることで構成点を特定するようにしてもよい。構成点緯度経度の項目は、セクタの境界を構成する構成点の緯度と経度とを示す。臨時構成点緯度経度の項目は、セクタ名称に対応する臨時セクタの構成点の緯度と経度とを示す。臨時セクタが設定されていない場合、臨時構成点緯度経度の項目は、値を有しない。
上限高度の項目は、セクタを通過する航空機が飛行可能な高度の上限を示す。下限高度の項目は、セクタを通過する航空機が飛行可能な高度の下限を示す。上限機数の項目は、同一時刻において、あるいは、所定の期間の間に、セクタ内を通過する航空機の数の上限を示す。上限機数の値は、例えば、判定部132による輻輳の発生の判定処理に利用される。下限機数は、同一時刻において、あるいは、所定の期間の間に、セクタ内を通過する航空機の数の下限を示す。下限機数の値は、例えば、判定部132によるセクタ内の交通量が基準以下であるか否かの判定処理に利用される。例えば、隣接セクタは、セクタ名称が示すセクタに隣接するセクタの識別情報を示す。
境界制限情報記憶部112は、境界制限情報を記憶する。ここで、図3を参照して、境界制限情報が有する項目について説明する。
図3は、境界制限情報が有する項目の一覧を示す図である。
この図に示される例において、境界制限情報は、緯度上限、緯度下限、経度上限、および経度下限の各項目を有する。緯度上限の項目は、その構成点の座標について設定可能な緯度の上限値を示す。緯度下限の項目は、その構成点の座標について設定可能な緯度の下限値を示す。経度上限の項目は、その構成点の座標について設定可能な経度の上限値を示す。経度下限の項目は、その構成点の座標について設定可能な経度の下限値を示す。
なお、図3では水平方向の位置の情報のみを用いた例を示したが、境界制限情報に高度の上限、下限の情報も持たせておき、高さの方向についても所定の範囲内となるような処理を含むこととしてもよい。
なお、境界制限情報は、図3に例示した形式に限られない。例えば、境界制限情報は、各構成点を設定可能な領域を水平面上の多角形の領域として表すものであってもよい。この場合、境界制限情報は、例えば、当該多角形の各頂点の座標を示すものであってもよい。また、例えば、境界制限情報は、各構成点を設定可能な領域を水平面上の中心点から所定の距離以内の領域として表すものであってもよい。この場合、境界制限情報は、例えば、中心点の座標と、距離とによって円形の領域を示すものであってもよい。また、例えば、境界制限情報は、例えば、各構成点を結ぶ境界線に対して、その範囲を定める情報であってもよい。この場合、境界制限情報は、境界線を識別する識別情報と、境界線を設定可能な範囲を特定する情報とを対応付けた情報であってもよい。このように、航空路管制装置50は、臨時セクタの設定に制限を設けることにより、ユーザによる誤操作を防止することができ、管制の安全性をより高めることができる。
通信部120は、通信用インターフェイスを備え、飛行情報管理装置20、情報処理装置40、および航空路管制装置50と通信する。
制御部130は、飛行情報取得部131と、判定部132と、パターン入力受付部133と、承認判定部134と、登録部135と、を備える。
飛行情報取得部131は、通信部120を介して、情報処理装置40から位置情報とトラジェクトリ情報とを取得する。飛行情報取得部131は、取得した位置情報とトラジェクトリ情報とを判定部132に出力する。
判定部132は、飛行情報取得部131から取得した位置情報とトラジェクトリ情報と情報に基づいて、現在または未来において、各セクタ間の航空機の交通量に偏りが発生するか否かを判定する。判定部132は、例えば、各セクタにおいて輻輳が発生するか否かを判定する輻輳判定処理を実行する。輻輳判定処理において、判定部132は、位置情報またはトラジェクトリ情報に基づき、現在または未来の特定の時刻、あるいは、所定の期間において、各セクタを通過する航空機の機数を計数する。判定部132は、各セクタを通過する航空機の機数をセクタ情報の上限機数と比較することにより、各セクタにおいて航空機の輻輳が発生するか否かを判定する。いずれかのセクタにおいて航空機の輻輳が発生すると判定した場合、判定部132は、パターン入力受付部133にセクタパターンを変更すべきセクタのセクタ名称の情報を通知する。ここで、セクタパターンを変更すべきセクタとは、例えば、現在または未来において輻輳が発生すると判定されたセクタや当該セクタに隣接するセクタであるとするが、それ以外のセクタであってもよい。
ここで、判定部132は、輻輳判定処理に代えて、各セクタにおいて航空機の交通が疎密であるか否かを判定してもよい。この場合、判定部132は、位置情報またはトラジェクトリ情報に基づき、現在または未来の特定の時刻、あるいは、所定の期間において、各セクタを通過する航空機の機数を計数する。判定部132は、現在または未来の特定の時刻、あるいは、所定の期間において、各セクタを通過する航空機の機数をセクタ情報の下限機数と比較することにより、各セクタにおける航空機の交通が疎密であるかを判定する。いずれかのセクタにおいて、航空機の交通が疎密であると判定した場合、判定部132は、パターン入力受付部133にセクタパターンを変更すべきセクタのセクタ名称の情報を通知する。ここで、セクタパターンを変更すべきセクタとは、例えば、航空機の交通が疎密であると判定されたセクタや当該セクタに隣接するセクタであるとするが、それ以外のセクタであってもよい。これにより、航空路管制装置50は、空域における交通量の偏りを検出することができる。以下では、一例として、判定部132が輻輳判定処理を行う態様について説明する。
パターン入力受付部133は、判定部132からセクタパターンを変更すべきセクタのセクタ名称の情報を取得すると、当該セクタの情報を表示している航空路管制装置50に対して、セクタパターンの取得要求を送信する。パターン入力受付部133は、セクタパターンの取得要求に応じて航空路管制装置50から送信されたセクタパターンの情報を取得すると、取得したセクタパターンの情報を承認判定部134に出力する。
承認判定部134は、パターン入力受付部133からセクタパターンの情報を取得すると、セクタパターンの変更の影響を受ける可能性があるセクタの情報を表示している航空路管制装置50に対して、セクタパターンの承認要求を送信する。このセクタパターンの承認要求は、承認判定部134から取得したセクタパターンの情報を含む。承認判定部134は、セクタパターンの承認要求に応じて航空路管制装置50から送信された承認に関する情報に基づき、セクタパターンの変更が承認されたか否かを判定する。承認判定部134は、例えば、セクタパターンの承認要求の送信先の全てからセクタパターンを承認するとの応答を取得した場合、セクタパターンの変更が承認されたと判定する。セクタパターンの変更が承認されたと判定した場合、承認判定部134は、パターン入力受付部133から取得したセクタパターンの情報を登録部135に出力する。
登録部135は、パターン入力受付部133からセクタパターンの情報を取得すると、取得したセクタパターンの情報に基づいて、セクタ情報記憶部111が記憶するセクタ情報の臨時構成点緯度経度の項目に情報を書き込む。
飛行情報管理装置20は、記憶部210と、通信部220と、管理処理部230と、を備える。
記憶部210は、飛行計画情報記憶部211と、運航情報記憶部212と、航空情報記憶部213と、を備える。
飛行計画情報記憶部211は、飛行計画を示す情報である飛行計画情報を記憶する。ここで図4を参照して飛行計画情報が有する項目について説明する。
図4は、飛行計画情報が有する項目の一覧を示す図である。
この図に示される例において、飛行計画情報は、機名(便名)、航空機型式、後方乱気流区分、フライトID、ビーコンコード(スコークコード)、トランスポンダコード、飛行計画高度、出発時刻、目的地空港、飛行ルート、出発地空港、および出力日時の各項目を有する。機名(便名)の項目は、航空機を一意に識別するための識別情報を示す。航空機型式の項目は、航空機の基本的な構造、設備、または外形によって分類する特定の型を示す。
後方乱気流区分の項目は、航空機が生ずる後方乱気流の分類を示す。フライトID、ビーコンコード、及びトランスポンダコードの項目は、それぞれ、航空機の識別情報を示す。フライトIDは、例えば、航空機が搭載する電算機(コンピュータ)の識別情報(電算機番号)を示す。ビーコンコードの項目は、管制官により指定され、航空機のパイロットがトランスポンダに入力するスコークを示す。トランスポンダコードの項目は、例えば、航空機が搭載するモードSトランスポンダのコードを示す。飛行計画高度の項目は、航空機が巡航する予定高度を示す。出発時刻の項目は、航空機が出発地を出発する予定時刻を示す。目的地空港の項目は、航空機が到着を予定する空港の識別情報を示す。飛行ルートの項目は、航空機が通過する予定航路を示す。飛行ルートは、例えば、航空機が通過する予定のフィックス(FIX)の識別情報により示される。フィックスとは、地表の目視、無線施設の利用、天測航法その他の方法によって得られる地理上の特定の位置である。出発地空港の項目は、航空機が出発を予定する空港の識別情報を示す。出力日時の項目は、飛行計画が登録された日時を示す。
運航情報記憶部212は、運航情報を記憶する。運航情報は、航空機の運航に影響を与える事象の発生に関する情報である。運航情報は、例えば、航空機の遅延や気象に関する情報を含む。
航空情報記憶部213は、航空情報を記憶する。航空情報は、航空関係施設、業務、方式と危険等に係わる設定や状態、変更などについての情報であり、例えば、ノータムである。
通信部220は、通信用インターフェイスを備え、空域管理装置10、情報処理装置40、および航空路管制装置50と通信する。
管理処理部230は、飛行情報管理装置20に送信される飛行計画情報、運航情報、および航空情報を、それぞれ、飛行計画情報記憶部211、運航情報記憶部212、および航空情報記憶部213に記憶させる。また、管理処理部230は、例えば、情報処理装置40および航空路管制装置50などの要求に応じて、飛行計画情報記憶部211、運航情報記憶部212、および航空情報記憶部213から情報を読み出し、要求元に送信する。
情報処理装置40は、記憶部410と、通信部420と、制御部430と、を備える。
記憶部410は、位置情報記憶部411と、トラジェクトリ情報記憶部412と、管制情報記憶部413と、を備える。
位置情報記憶部411は、レーダー装置30により検出された航空機の位置情報を記憶する。ここで図5を参照して位置情報が有する項目について説明する。
図5は、位置情報が有する項目の一覧を示す図である。
この図に示される例において、位置情報は、機名(便名)、水平位置(緯度、経度)、高度、時刻の各項目を有する。機名(便名)の項目は、航空機を一意に識別するための識別情報を示す。水平位置の項目は、航空機の水平位置を示す。水平位置の項目は、緯度および経度により航空機の位置を示す。高度の項目は、航空機の高度を示す。時刻の項目は、レーダー装置30が位置情報を取得した時刻を示す。位置情報記憶部411は、航空機の出発から到着までの位置情報を随時追加して記憶する。
トラジェクトリ情報記憶部412は、航空機の予測航路を示すトラジェクトリ情報を記憶する。ここで図6を参照してトラジェクトリ情報が有する項目について説明する。
図6は、トラジェクトリ情報が有する項目の一覧を示す図である。
この図に示される例において、トラジェクトリ情報は、機名(便名)、ポイント名、水平位置(緯度、経度)、予定高度、予定時刻、およびビーコンコード(図示せず)の各項目を示す。機名(便名)の項目は、航空機を一意に識別するための識別情報を示す。ポイント名の項目は、目的地までの航路上のFIXの識別情報を示す。水平位置の項目は、ポイント名が示すFIXの水平位置を示す。水平位置の項目は、FIXの緯度及び経度により示される。予定高度の項目は、ポイント名が示すFIXにおける航空機の予定高度を示す。予定時刻の項目は、ポイント名が示すFIXの通過予定時刻を示す。トラジェクトリ情報記憶部412は、航空機の現在地から到着地までの航路上における各ポイントのトラジェクトリ情報を記憶する。
なお、トラジェクトリに含まれるポイントはFIXに限定されるものではなく、他にも、例えば上昇率、下降率や方向(方位)が変化するポイントに対して情報処理装置40が所定の規則に従ってポイント名を付与してよい。そして、トラジェクトリ情報記憶部412は、そのポイントの緯度、経度、予定飛行高度、時刻を対応付けたトラジェクトリ情報を記憶することとしてもよい。
管制情報記憶部413は、航空路管制装置50が表示するための情報を集約した管制情報を記憶する。
通信部420は、通信用インターフェイスを備え、例えば、空域管理装置10、飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および航空路管制装置50と通信する。
制御部430は、情報取得部431と、トラジェクトリ生成部432と、管制情報処理部433と、を備える。
情報取得部431は、通信部420による通信を介して、レーダー装置30から位置情報を取得し、位置情報記憶部411に記憶する。また、情報取得部431は、空域管理装置10からセクタ情報を取得する。また、情報取得部431は、飛行情報管理装置20から飛行計画情報、運航情報、および航空情報を取得する。情報取得部431は、取得した各種情報をトラジェクトリ生成部432および管制情報処理部433に出力する。
トラジェクトリ生成部432は、情報取得部431から取得したセクタ情報、飛行計画情報、運航情報、および航空情報と、位置情報記憶部411から取得した位置情報とに基づいて、航空機の予測航路をシミュレーションし、予測航路上のFIXにおける航空機の予定高度および予定通過時刻を演算する。トラジェクトリ生成部432は、演算結果をトラジェクトリ情報として、トラジェクトリ情報記憶部412に記憶させる。
なお、トラジェクトリ生成部432は、FIX以外にも、シミュレーション結果に基づき高度や方向が変化する変更点等所定の条件に合致するポイントを抽出してよい。そして、トラジェクトリ生成部432は、抽出されたポイントの緯度、経度における航空機の予定飛行高度および予定通過時刻を算出して算出結果をトラジェクトリ情報としてトラジェクトリ情報記憶部412に記憶させることとしてもよい。また、トラジェクトリ情報には、このように所定の条件で抽出されたポイントと、FIXに対応するポイントとが混在していてもよい。
なお、トラジェクトリ生成部432は、レーダー装置30により取得される情報を参照せずに、トラジェクトリを生成してもよい。具体的には、例えば、トラジェクトリ生成部432は、ADS−B(Automatic Dependent Surveillance−Broadcast)情報(ダウンリンク情報)に基づいて、トラジェクトリを生成してもよい。この場合、管制システム1は、航空機が搭載するトランスポンダから発信されるADS−B情報を受信するADS受信装置を備える。このADS−B情報には、例えば、機名(便名)、トランスポンダコード、飛行高度、垂直速度(上昇率・下降率)、大気速度、対地速度、選択高度、飛行方位、ロール角、トラック角、水平位置(緯度、経度)、ビーコンコードなどの情報が含まれている。そして、トラジェクトリ生成部432は、ADS受信装置が受信したADS−B情報に含まれる各種情報に基づいて、トラジェクトリを生成する。
管制情報処理部433は、航空機の位置を示す位置情報を生成し、生成した位置情報を位置情報記憶部411に記憶させる。具体的には、まず、管制情報処理部433は、通信部420を介して、レーダー装置30からレーダー情報を取得する。次に、管制情報処理部433は、レーダー情報に含まれるビーコンコードにより、空域管理装置10から取得した飛行計画情報の中から当該航空機の機名(便名)を特定する。次に、管制情報処理部433は、特定された機名(便名)と、レーダー情報に含まれる水平位置、高度、及び検出時刻とを対応付けて位置情報を生成する。そして、管制情報処理部433は、生成した位置情報を位置情報記憶部411に記憶させる。
また、管制情報処理部433は、情報取得部431から取得したセクタ情報、飛行計画情報、運航情報、および航空情報と、位置情報記憶部411に記憶されている位置情報と、トラジェクトリ情報記憶部412から取得したトラジェクトリ情報とを参照し、航空路管制装置50に表示させる情報を抽出することにより管制情報を生成する。セクタ情報が臨時構成点緯度経度の値を有するときは臨時セクタが設定されているため、管制情報処理部433は、セクタ情報の臨時構成点緯度経度の値が示す臨時セクタごとに管制情報を生成する。また、セクタ情報が臨時構成点緯度経度の値を有しないときは臨時セクタは設定されていないため、管制情報処理部433は、セクタ情報の構成点緯度経度の値が示すセクタごとに管制情報を生成する。管制情報処理部433は、生成した管制情報を管制情報記憶部413に記憶させる。
航空路管制装置50は、記憶部510と、通信部520と、入力部530と、表示部540と、制御部550とを備える。
通信部520は、通信用インターフェイスを備え、例えば、空域管理装置10、飛行情報管理装置20、および情報処理装置40と通信する。
入力部530は、ユーザからの入力を受け付ける。入力部530は、例えば、マウス、キーボード、またはタッチパネルなどの入力装置を備える。入力部530が受け付ける操作の内容は、例えば、表示部540が備える表示装置により表示される。
表示部540は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどの表示装置を備える。入力部530および表示部540は、例えば、レーダー対空席用およびレーダー調整席用などの用途別に複数備えられていてよい。
制御部550は、パターン入力処理部551と、承認入力処理部552と、表示制御部553と、を備える。
パターン入力処理部551は、通信部520を介して空域管理装置10からセクタパターンの取得要求を取得すると、ユーザからのセクタパターンの入力を受け付けるパターン入力処理を実行する。本実施形態におけるパターン入力処理において、パターン入力処理部551は、表示部540が表示しているセクタの境界を新たに入力して変更することを要求する。このとき、表示制御部553(後述)は、ユーザによるセクタパターンの入力を支援するための情報を表示制御部553に表示させてよい。セクタパターンの入力を支援するための情報とは、例えば、変更前のセクタの境界、変更後のセクタの境界、臨時セクタの各構成点を設定可能な範囲、および変更するセクタの名称などである。
例えば、表示部540が表示しているセクタが航空機の輻輳が発生すると判定されたセクタである場合、パターン入力処理部551は、当該セクタの領域を狭める方向にセクタの境界を移動させるようユーザに通知する。また、例えば、表示部540が表示しているセクタが航空機の輻輳が発生すると判定されたセクタに隣接するセクタである場合、パターン入力処理部551は、表示部540が表示しているセクタの領域を広げ、航空機の輻輳が発生すると判定されたセクタを狭める方向にセクタの境界を移動させるようユーザに通知する。そして、パターン入力処理部551は、ユーザからセクタパターンの入力を受け付ける。このとき、パターン入力処理部551は、空域管理装置10の境界制限情報記憶部112が記憶する境界制限情報を参照し、参照した境界制限情報が示す座標の範囲に収まるセクタパターンを受け付ける。ユーザからセクタパターンの入力を受け付けると、パターン入力処理部551は、入力されたセクタパターンの情報を空域管理装置10に送信する。
ここで、パターン入力処理部551は、様々な態様でユーザからのセクタパターンの入力を受け付ける。パターン入力処理部551は、例えば、セクタの構成点の位置をドラッグアンドドロップ操作などにより移動させる入力を受け付けることにより、セクタパターンの入力を受け付ける。また、パターン入力処理部551は、例えば、セクタの境界線上に構成点を追加する入力を受け付けることにより、セクタパターンの入力を受け付ける。また、例えば、パターン入力処理部551は、セクタの境界線を直線または曲線により描線する入力を受け付けることによりセクタパターンの入力を受け付ける。
承認入力処理部552は、臨時セクタのセクタパターンの承認において、ユーザからの入力を受け付ける承認入力処理を実行する。承認入力処理部552は、空域管理装置10からセクタパターンの承認要求を取得すると、承認入力処理を実行する。承認入力処理において、承認入力処理部552は、例えば、変更前のセクタのセクタパターンと、臨時セクタのセクタパターンとを表示部540に表示させ、臨時セクタのセクタパターンに変更して良いか否かを入力するようユーザに通知する。承認入力処理部552は、ユーザからセクタパターンを変更して良いか否かについての承認に関する情報の入力を受け付けると、当該入力された承認に関する情報を空域管理装置10に送信する。
表示制御部553は、表示部540を制御して各種情報を表示させる。表示部540は、例えば、通信部520を介して、情報処理装置40から管制情報を取得し、取得した管制情報を表示部540に表示させる。また、表示制御部553は、パターン入力処理および承認入力処理においてユーザによる入力を支援するための情報を表示部540に表示させる。表示制御部553は、例えば、パターン入力処理において、航空機の軌跡およびトラジェクトリと、現在のセクタの境界とを表示部540に表示させることにより、ユーザによるセクタパターンの入力を支援してよい。また、表示制御部553は、セクタの境界を移動させるべき方向を、例えば、矢印などにより表示させてもよい。また、表示制御部は、パターン入力処理および承認入力処理において、レーダー対空席とレーダー調整席とのうち、レーダー調整席の表示部540にユーザに提示すべき情報を表示させてよい。
図7は、空域管理装置10による輻輳判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、空域管理装置10は、位置情報とトラジェクトリ情報とを情報処理装置40から取得する(ステップS101)。次に、空域管理装置10は、基準時刻Tを初期化して、例えば、現在の時刻とする(ステップS102)。次に、空域管理装置10は、位置情報またはトラジェクトリ情報が示す航空機の位置に基づいて、基準時刻Tにおいて各セクタを飛行する航空機の機数を計数する(ステップS103)。
次に、空域管理装置10は、セクタ情報記憶部111が記憶するセクタ情報の上限機数を参照し、機数が上限機数以上のセクタが存在しているか否かを判定することにより、航空機の輻輳が発生するか否かを判定する(ステップS104)。機数が上限機数以上のセクタが存在している場合(ステップS104;YES)、空域管理装置10は、セクタパターンを変更するための処理を実行する(ステップS105)。そして、空域管理装置10は、処理を終了する。
また、機数が上限機数以上のセクタが存在していない場合(ステップS104;NO)、空域管理装置10は、基準時刻Tが上限時刻T1より大きいか否かを判定する(ステップS106)。ここで、上限時刻とは、輻輳判定処理を実行する範囲として予め定められている時間範囲の最後の時刻のことである。基準時刻Tが上限時刻T1より大きい場合(ステップS106;YES)、空域管理装置10は、各セクタにおいて輻輳は発生しないと判定して処理を終了する。基準時刻Tが上限時刻T1以下の場合(ステップS106;NO)、空域管理装置10は、基準時刻Tに時間間隔T2を加算する(ステップS107)。そして、空域管理装置10は、ステップS103に処理を戻す。
図8は、空域管理装置10と航空路管制装置50とによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
この図において、第1の航空路管制装置50−1は、パターン入力処理を実行する航空路管制装置50であり、例えば、航空機の輻輳が発生すると判定されたセクタに関する管制情報を提示している装置である。第2の航空路管制装置50−2は、例えば、第1の航空路管制装置50−1が管制情報を提示するセクタに隣接するセクタの管制情報を提示している航空路管制装置50である。ここで、第2の航空路管制装置50−2は、複数あってよい。
まず、空域管理装置10は、輻輳判定処理により輻輳の発生を検出する(ステップS201)。次に、空域管理装置10は、セクタパターンの取得要求を第1の航空路管制装置50−1に送信する(ステップS202)。次に、第1の航空路管制装置50−1は、セクタパターンの入力要求を表示する(ステップS203)。次に第1の航空路管制装置50−1は、ユーザからセクタパターンの入力を受け付ける(ステップS204)。次に、第1の航空路管制装置50−1は、受け付けたセクタパターンの情報を空域管理装置10に送信する(ステップS205)。次に、空域管理装置10は、第1の航空路管制装置50−1からセクタパターンの情報を受け付けて取得する(ステップS206)。次に、空域管理装置10は、第1の航空路管制装置50−1および第2の航空路管制装置50−2にセクタパターンの承認要求を送信する(ステップS207)。
次に、第1の航空路管制装置50−1および第2の航空路管制装置50−2は、セクタパターンの承認要求を表示する(ステップS2081、S2082)。次に、第1の航空路管制装置50−1および第2の航空路管制装置50−2は、セクタパターンの承認を受け付ける(ステップS2091、S2092)。次に、第1の航空路管制装置50−1および第2の航空路管制装置50−2は、セクタパターンの承認結果を空域管理装置10に送信する(ステップS2101、S2102)。
次に、空域管理装置10は、セクタパターンの承認結果を取得し、臨時セクタのセクタパターンが承認されたか否かを判定する(ステップS211)。次に、空域管理装置10は、承認されたセクタパターンをセクタ情報記憶部111に記憶させ、登録する(ステップS212)。次に、空域管理装置10は、登録した臨時セクタのセクタパターンの情報を、第1の航空路管制装置50−1および第2の航空路管制装置50−2に送信し、セクタパターンの変更を通知する(ステップS213)。そして、第1の航空路管制装置50−1および第2の航空路管制装置50−2は、それぞれ、空域管理装置10から通知された臨時セクタのセクタパターンの単位で管制情報を表示する(ステップS2141、S2142)。
図9は、管制システム1によるセクタパターンの変更を説明するための第1図である。
図9(a)は、飛行計画に基づく航空機の航路を説明するためのモデル図である。
この図において、6つのセクタA1〜A6が例示されている。また、飛行計画において、これらのセクタを通過予定の3つの航空機C1〜C3の航路が矢印により示されている。航空機C1は、セクタA4、A1、A2を順に通過する。航空機C2は、セクタA3、A2、A1を順に通過する。航空機C3は、セクタA4、A5、A6を順に通過する。
図9(b)は、位置情報およびトラジェクトリ情報に基づく航空機の航路を説明するためのモデル図である。
この図において、航空機の航路は、例えば、位置情報が示す航空機の軌跡と、トラジェクトリ情報が示す予測航路とを示す。この図に示される例において、セクタA2内に台風が発生しており、セクタA2内の通行が制限されている。そのため、セクタA2内を通過する航空機C1、C2の航路が変更されている。具体的には、航空機C1は、セクタA4、A5、A2、A1を順に通過する。また、航空機C2は、セクタA3、A2、A5、A1、A3を順に通過する。
航空機C1、C2は、台風の発生により、飛行計画では通過予定の無かった領域A5を通過することになるため、セクタA5において輻輳が発生している。従って、セクタA5を管制する管制官の負担は大きい。これに対して、航空機C1、C2が領域A2を通過する時間が短くなるため、セクタA2を管制する管制官の負担は軽い。このように、航空機の航路の変更により、管制官の負担に差が出てしまう場合がある。また、航空機が通過するセクタの数が増えることにより、セクタ間の管制の引継ぎ業務が増加し、管制官全体にかかる負荷が高まってしまう場合があった。
図9(c)は、ユーザの入力に基づくセクタパターンの変更を説明するためのモデル図である。
この図に示される例において、セクタA2とセクタA5との境界の位置は、航空路管制装置50のユーザにより変更されている。具体的には、セクタA2が拡大され、セクタA5が縮小されている。これにより、航空機C1は、セクタA4、A2、A3を順に通過する。航空機C2は、セクタA1、A2、A3を順に通過する。このように、管制システム1は、通過する航空機が減少したセクタを拡大し、輻輳が発生するセクタを縮小することにより、各管制官の負担を平準化することができる。また、管制システム1は、航空機が通過するセクタの数の増加を抑制するため、セクタ間の管制の引継ぎ業務の増加を抑制し、管制官全体にかかる負荷を軽減することができる。
図10は、管制システム1によるセクタパターンの変更を説明するための第2図である。
図10(a)は、飛行計画に基づく航空機の航路を説明するためのモデル図である。
この図において、9つのセクタA1〜A9が例示されている。また、飛行計画において、これらのセクタを通過予定の5つの航空機C1〜C5の航路が矢印により示されている。セクタA1〜A6および航空機C1〜C3の航路は、図9を用いて説明した例と同様であるため、説明を省略する。航空機C4は、セクタA7、A8、A5、A6を順に通過する。航空機C5は、セクタA9、A8、A7を順に通過する。
図10(b)は、ユーザの入力に基づくセクタパターンの変更を説明するためのモデル図である。
この図に示される例において、セクタA2における台風の発生により、航空機C1、C2の航路が図9(b)、(c)と同様に変更されている。また、航空路管制装置50のユーザによりセクタA5とセクタA8との境界の位置が変更され、臨時セクタが設定されている。具体的には、セクタA8が拡大され、セクタA5が縮小されている。これにより、航空機C4は、セクタA7、A8、A6を順に通過し、セクタA5を通過しない。このように、管制システム1は、航空機の輻輳が発生するセクタを縮小し、隣接するセクタを拡大することにより、航空機の輻輳が発生するセクタを管制する管制官の負担を軽減することができる。
図11は、航空路管制装置50による入力処理における表示の態様の一例を示す図である。
この図に示される例において、表示部540は、線分L11〜L13(実線)および線分L21〜L23(一点鎖線)により、図10(b)を用いて説明した臨時セクタA8の境界を、その表示領域V1に表示している。線分L11〜L13(実線)および線分L3(破線)は、臨時セクタへの変更前のセクタA8の境界を示す。点P11および点P21は、臨時セクタへの変更前のセクタA8を構成する2つの構成点を示す。点P12および点P22は、それぞれ、臨時セクタへの変更後の点P11および点P21に対応する構成点を示す。領域R1と領域R2とは、臨時セクタの設定において、点P11および点P21に対応する構成点を設定可能な座標の範囲を示す。
この図に示される例において、航空路管制装置50は、点P11および点P21などの構成点などに対するマウスを用いたドラッグ操作を受け付けてもよい。このとき、航空路管制装置50は、例えば、領域R1の範囲内においてドロップ操作を可能としてもよい。そして、航空路管制装置50は、例えば、ドロップ操作された位置に対応する点P12の座標を臨時セクタの構成点の座標として設定してもよい。また、この図に示される例において、航空路管制装置50は、例えば、線分L3または線分L22に対してドラッグアンドドロップ操作を可能としてもよい。この場合、航空路管制装置50は、例えばドロップ操作された位置において、線分L3または線分L22の端点に対応する点P12および点P22の座標を臨時セクタの構成点の座標として設定してもよい。
なお、航空路管制装置50は、臨時セクタの構成点の座標の設定に際して、別途、設定を確定するためのソフトボタンなどを表示させ、ユーザによるセクタパターンの入力を支援してもよい。また、航空路管制装置50は、これらセクタの境界を、地図の画像上にオーバーレイして表示してもよい。
図12は、航空路管制装置50による管制情報の表示の態様の一例を示す図である。
この図に示される例において、表示部540は、その表示領域V1に図10(b)を用いて説明した臨時セクタA8の境界を実線L11〜L13および一点鎖線L21〜L23により表示している。線分L11〜L13(実線)および線分L3(破線)は、臨時セクタへの変更前のセクタA8の境界を示す。直線T4は、航空機C4の航路を示す。直線T5は、航空機C5の航路を示す。
以上説明したように、本実施形態に係る管制システム1は、セクタパターンの入力を受け付ける。これにより、管制システム1は、管制官の意図に沿って臨時セクタの境界を定めることができる。従って、管制システム1は、管制官の負担を軽減することができる。
また、本実施形態に係る管制システム1は、セクタ間における交通量の偏りを判定する処理を行う。これにより、管制システム1は、各セクタにおける交通量の過大または過小を判定し、セクタパターンの変更を管制官に促すことができる。従って、管制システム1は、管制官の負担を軽減することができる。
また、本実施形態に係る管制システム1は、航空路管制装置50に対してセクタパターンの変更の承認を要求する処理を行う。これにより、管制システム1は、セクタパターンが変更されるセクタのみならず、例えば、航空機の管制の引継ぎなどにおいて、変更の影響を受ける隣接するセクタを管理する管制官の承認を得た上でセクタパターンを変更することができるため、セクタパターンの変更による混乱を避けることができる。
[第2の実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る管制システム1aは、予め用意された複数のセクタパターンのうちのいずれかを選択する入力を受け付け、受け付けたセクタパターンが示す臨時セクタに基づいて、管制情報を表示する機能を有する。
図13は、本発明の第2の実施形態に係る管制システム1aの概略機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る管制システム1aは、空域管理装置10aと、飛行情報管理装置20と、レーダー装置30と、情報処理装置40と、航空路管制装置50aと、を備える。本実施形態に係る飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および情報処理装置40が備える構成は、第1の実施形態に係る飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および情報処理装置40とが備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る空域管理装置10aは、記憶部110aと、通信部120と、制御部130aと、を備える。本実施形態に係る通信部120が備える構成は、第1の実施形態に係る通信部120が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
記憶部110aは、第1の実施形態に係る記憶部110と類似の構成を備え、セクタ情報記憶部111に加え、パターン情報記憶部113をさらに備える。
パターン情報記憶部113は、臨時セクタのセクタパターンの候補を複数記憶する。当該セクタパターンは、例えば、航空機の運航に関する過去のデータなどに基づいて、人手により予め定められたものである。これらのセクタパターンは、航空機の運航に関する過去のデータの遅延原因、遅延原因を生じたセクタ、季節、および輻輳が発生したセクタなどの情報と対応付けられて記憶されている。
制御部130aは、飛行情報取得部131と、判定部132aと、パターン入力受付部133aと、承認判定部134と、登録部135と、パターン抽出部136と、を備える。本実施形態に係る飛行情報取得部131、承認判定部134、および登録部135が備える構成は、第1の実施形態に係る飛行情報取得部131、承認判定部134、および登録部135が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
判定部132aは、第1の実施形態に係る判定部132と同様に、セクタ間における交通量の偏りの発生を判定する。セクタ間における交通量の偏りが発生すると判定した場合、判定部132aは、パターン抽出部136にセクタパターンを変更すべきセクタのセクタ名称の情報を通知する。また、判定部132aは、交通量の偏りの判定処理において、当該交通量の偏りに関する遅延原因、遅延原因を生じたセクタ、季節、輻輳が発生したセクタ、および航空機の交通量が疎密であったセクタなどの情報をパターン抽出部136に出力する。
パターン抽出部136は、判定部132aからセクタパターンを変更すべきセクタのセクタ名称の情報を取得すると、パターン情報記憶部113から臨時セクタのセクタパターンの候補を、少なくとも1つ取得する。このときパターン抽出部136は、例えば、判定部132aから遅延原因、遅延原因を生じたセクタ、季節、輻輳が発生したセクタ、および航空機の交通量が疎密であったセクタなどの情報を取得し、判定部132aから取得した情報を検索条件として、パターン情報記憶部113から臨時セクタのセクタパターンの候補を抽出する。パターン抽出部136は、抽出したセクタパターンの候補の情報をパターン入力受付部133に出力する。
パターン入力受付部133aは、パターン抽出部136から臨時セクタのセクタパターンの候補の情報を取得する。パターン入力受付部133aは、取得した臨時セクタのセクタパターンの候補のうちのいずれかの選択要求を航空路管制装置50aに送信する。パターン入力受付部133aは、セクタパターンの選択要求に応じて選択されたセクタパターンの情報を航空路管制装置50aから受け付けて取得すると、取得したセクタパターンの情報を承認判定部134に出力する。
本実施形態に係る航空路管制装置50aは、記憶部510と、通信部520と、入力部530と、表示部540と、制御部550aと、を備える。本実施形態に係る記憶部510、通信部520、入力部530、および表示部540が備える構成は、第1の実施形態に係る記憶部510、通信部520、入力部530、および表示部540が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
制御部550aは、パターン入力処理部551aと、承認入力処理部552と、表示制御部553と、を備える。本実施形態に係る承認入力処理部552および表示制御部553が備える構成は、第1の実施形態に係る承認入力処理部552および表示制御部553が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
パターン入力処理部551aは、パターン入力処理を実行する。通信部520を介して、空域管理装置10aからセクタパターンの選択要求を取得すると、パターン入力受付部133は、パターン入力処理を実行する。本実施形態におけるパターン入力処理において、パターン入力受付部133aは、空域管理装置10から取得した複数のセクタパターンを臨時セクタのセクタパターンの候補としてユーザに提示して、そのいずれかを選択させる。ユーザからセクタパターンの選択の入力を受け付けると、パターン入力受付部133aは、選択されたセクタパターンの情報を空域管理装置10aに送信する。
図14は、空域管理装置10aと航空路管制装置50aとによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
この図において、第1の航空路管制装置50a−1は、パターン入力処理を実行する航空路管制装置50aであり、例えば、輻輳の発生が検出されたセクタに関する管制情報を提示している装置である。第2の航空路管制装置50a−2は、例えば、第1の航空路管制装置50a−1が管制情報を提示するセクタに隣接するセクタの管制情報を提示している航空路管制装置50aである。ここで、第2の航空路管制装置50a−2は、複数あってよい。この図におけるステップS301、S308〜S3151、S3152の処理は、それぞれ、図8におけるステップS201、S207〜S2141、S2142の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS302において、空域管理装置10aは、少なくとも1つのセクタパターンを記憶部から読み出して取得する(ステップS302)。次に、空域管理装置10aは、読み出したセクタパターンのいずれかを選択する選択要求を第1の航空路管制装置50a−1に送信する(ステップS303)。次に、第1の航空路管制装置50a−1は、セクタパターンの選択の入力要求を表示する(ステップS304)。次に、第1の航空路管制装置50a−1は、セクタパターンの選択の入力を受け付ける(ステップS305)。次に、第1の航空路管制装置50a−1は、選択されたセクタパターンの情報を空域管理装置10aを送信する(ステップS306)。次に、空域管理装置10aは、選択されたセクタパターンの情報を受け付けて取得する(ステップS307)。
以上説明したように、本実施形態に係る管制システム1aは、複数のセクタパターンの候補から臨時セクタとして設定するセクタパターンを選択する入力を受け付ける。これにより、管制システム1は、複数のセクタパターンを提示してそのいずれかをユーザに選択させるため、管制官の意図に沿ってセクタの境界を定めることができ、また、セクタの境界を設定するための管制官の負担を軽減することができる。
[第3の実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態に係る管制システム1bは、管制官各々が有するライセンスであって、管制官が各セクタを管制して良いか否かを示すライセンスに基づいて、臨時セクタを設定する機能を有する。
図15は、本発明の第3の実施形態に係る管制システム1bの概略機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る管制システム1bは、空域管理装置10bと、飛行情報管理装置20と、レーダー装置30と、情報処理装置40と、航空路管制装置50bと、を備える。本実施形態に係る飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および情報処理装置40とが備える構成は、第2の実施形態に係る飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および情報処理装置40とが備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る空域管理装置10bは、記憶部110bと、通信部120と、制御部130bと、を備える。本実施形態に係る通信部120が備える構成は、第2の実施形態に係る通信部120が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
記憶部110bは、第2の実施形態に係る記憶部110aと類似の構成を備え、セクタ情報記憶部111およびパターン情報記憶部113に加えてライセンス情報記憶部114をさらに備える。
ライセンス情報記憶部114は、ライセンス情報を記憶する。ここで図16を参照してライセンス情報が有する項目について説明する。
図16は、ライセンス情報の一例を示す図である。
この図に示される例において、ライセンス情報は、管制官氏名およびライセンスの各項目の各値を有する。管制官氏名の項目は、管制官を一意に識別するための識別情報を示す。ライセンスの項目は、管制官が保有するセクタに関するライセンスを示す。管制官は、それぞれ、セクタごとにその管制を行って良いか否かを示すライセンスを保有する。すなわち、ここでいうセクタに関するライセンスとは、管制官がそのセクタを管制することが許可されていることを示すものである。そして、ライセンスの値は、例えば、管制が許可されているセクタのセクタ名称により示される。
この表に示される例において、最上段に登録されているライセンス情報は、管制官氏名の値が「x」であり、ライセンスの値が「A1,A2,A3」である。すなわち、このライセンス情報は、管制官「x」がセクタ「A1,A2,A3」についてのライセンスを保有し、これらのセクタの管制できることを示す。また、このライセンス情報は、管制官「x」がセクタ「A1,A2,A3」以外についてのライセンスは保有しておらず、セクタ「A1,A2,A3」以外のセクタの管制を行うことができないこと示す。
制御部130bは、飛行情報取得部131と、判定部132aと、パターン入力受付部133aと、承認判定部134と、登録部135と、パターン抽出部136bと、を備える。本実施形態に係る飛行情報取得部131、判定部132a、パターン入力受付部133a、承認判定部134、および登録部135が備える構成は、第2の実施形態に係る飛行情報取得部131、判定部132a、パターン入力受付部133a、承認判定部134、および登録部135が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
担当情報取得部137は、航空路管制装置50bから担当情報を取得する。担当情報とは、セクタに対する管制官の時間ごとの割当てを示す情報である。担当情報の詳細については後述する。担当情報取得部137は、取得した担当情報をパターン抽出部136bに出力する。
パターン抽出部136bは、判定部132aからセクタパターンを変更すべきセクタのセクタ名称の情報を取得すると、パターン情報記憶部113から臨時セクタのセクタパターンの候補を、少なくとも1つ取得する。このとき、パターン抽出部136は、例えば、判定部132aから遅延原因、遅延原因を生じたセクタ、季節、輻輳が発生したセクタ、および航空機の交通量が疎密であったセクタなどの情報を取得してよい。パターン抽出部136bは、判定部132aから取得した情報に基づいてパターン情報記憶部113から臨時セクタのセクタパターンを取得する。また、パターン抽出部136bは、担当情報取得部137から担当情報を取得する。パターン抽出部136bは、担当情報を参照し、取得した臨時セクタのセクタパターンの候補のうち管制官のライセンスと矛盾しないものを抽出する。パターン抽出部136bは、抽出したセクタパターンの情報をパターン入力受付部133aに出力する。パターン抽出部136b、例えば、ライセンスと矛盾しないセクタパターンの候補を複数抽出した場合、当該複数のセクタパターンの候補をパターン入力受付部133aに出力する。また、パターン抽出部136bは、例えば、ライセンスと矛盾しないセクタパターンが抽出されなかった場合、パターン入力受付部133aに出力を行わなくてよい。
ここで、ライセンスと矛盾しないセクタパターンとは、セクタを拡大しても、ライセンスを保有していないセクタを管制官が管制することにならないようなセクタパターンのことである。例えば、図16の例を用い、隣接する2つのセクタA1、A2について、セクタA1を拡大し、セクタA2を縮小する臨時セクタのセクタパターンを考える。このセクタパターンの場合、管制官「x」は、セクタ「A1」および「A2」のライセンスを両方保有しているため、管制官「x」が臨時セクタA1の管制を行うことはライセンスと矛盾しない。これに対して、管制官「y」は、セクタ「A1」のライセンスを保有するが、セクタ「A2」のライセンスを保有していないため、臨時セクタ「A1」を管制することは不適である。
パターン抽出部136bは、例えば、臨時セクタのセクタパターンのうち拡大されたセクタについて、担当情報を参照し、当該セクタを担当する管制官を特定する。パターン抽出部136bは、ライセンス情報記憶部114に記憶されたライセンス情報を参照し、特定された管制官が拡大された領域のセクタについてのライセンスを保有するか否かを判定する。このように、パターン抽出部136bは、臨時セクタのセクタパターンがライセンスと矛盾が生じているか否かを判定する。
本実施形態に係る航空路管制装置50bは、記憶部510bと、通信部520と、入力部530と、表示部540と、制御部550bと、を備える。本実施形態に係る通信部520、入力部530、および表示部540が備える構成は、第2の実施形態に係る通信部520、入力部530、および表示部540が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
記憶部510bは、第2の実施形態に係る記憶部510bと同様の構成を備え、担当情報記憶部511をさらに備える。
担当情報記憶部511は、担当情報を記憶する。ここで図17を参照して担当情報が有する項目について説明する。
図17は、担当情報の一例を示す図である。
この図に示される例において、担当情報は、時間、セクタ名称、および管制官氏名の各項目の各値を有する。時間の項目は、セクタ名称の値が示すセクタの管制を、管制官氏名の値が示す管制官が担当する時間を示す。セクタ名称の項目は、セクタを一意に識別するための識別情報を示す。管制官氏名の項目は、管制官を一意に識別するための識別情報を示す。
この表に示される例において、最上段に登録されている担当情報は、時間の値が、「2014/4/19 15:00〜15:30」であり、セクタ名称の値が「A1」であり、管制官氏名の値が「y」である。すなわち、この担当情報は、管制官「y」がセクタ「A1」について「2014/4/19 15:00〜15:30」の間、管制を担当することを示す。
制御部550bは、パターン入力処理部551aと、承認入力処理部552と、表示制御部553と、担当情報送信部554とを備える。本実施形態に係るパターン入力処理部551a、承認入力処理部552、および表示制御部553が備える構成は、第2の実施形態に係るパターン入力処理部551a、承認入力処理部552、および表示制御部553が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
担当情報送信部554は、空域管理装置10bから担当情報の取得要求を取得すると、担当情報記憶部511から担当情報を読み出して、空域管理装置10bに送信する。ここで、担当情報の取得要求には、臨時セクタを設定するセクタ名称および臨時セクタの設定時間などの情報が含まれてよい。そして、担当情報送信部554は、担当情報の取得要求に含まれるセクタ名称や設定時間の情報に基づいて、担当情報記憶部511から担当情報を読み出し、空域管理装置10bに送信してもよい。
図18は、空域管理装置10bと航空路管制装置50bとによる臨時セクタのセクタパターンの抽出処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
まず、空域管理装置10bは、図14のステップS301の処理と同様に、輻輳判定処理により輻輳の発生を検出する(ステップS401)。次に、空域管理装置10bは、図14のステップS302の処理と同様に、少なくとも1つのセクタパターンの候補を記憶部から読み出して取得する(ステップS402)。次に、空域管理装置10bは、担当情報の取得要求を航空路管制装置50bに送信する(ステップS403)。次に、航空路管制装置50bは、担当情報を記憶部から読み出して取得する(ステップS404)。次に、航空路管制装置50bは、取得した担当情報を空域管理装置10bに送信する(ステップS405)。次に、空域管理装置10bは、航空路管制装置50bから取得した担当情報と、記憶部から取得したライセンス情報とに基づいて、ステップS402の処理により取得したセクタパターンの候補から、ライセンスと矛盾しないセクタパターンを抽出することにより、セクタパターンを受け付ける(ステップS406)。その後、空域管理装置10bおよび航空路管制装置50bは、図14のステップS303以降と同様の処理を行う。
以上説明したように、本実施形態に係る管制システム1bは、セクタを管制する管制官が当該セクタを管制可能か否かを示すライセンス情報に基づいて、セクタパターンの抽出を行う。これにより、管制システム1は、法律を確実に遵守しつつセクタパターンを変更することができる。
なお、上述した各実施形態における各装置が備える機能は、上述した各装置とは異なる装置に備えられていてもよい。また、管制システム1、1a、1bは、上述した各装置が備える機能の一部を組み合わせた装置を備えてもよい。各装置の機能が別個の装置に分離して存在する場合、分離された装置同士が通信を行うことにより、管制システム1、1a、1bの機能を実現してもよい。このような各装置が備える機能の組み換えの一例を、図19を参照して説明する。
図19は、管制システムの概略機能構成の第1の変形例を示すブロック図である。
図19に示される管制システム1cは、空域管理装置10cと、飛行情報管理装置20と、レーダー装置30と、航空路管制装置50と、を備える。空域管理装置10cは、第1の実施形態に係る空域管理装置10と情報処理装置40との機能を兼ね備えた装置である。空域管理装置10cは、記憶部110cと、通信部120cと、制御部130cと、を備える。
記憶部110cは、セクタ情報記憶部111cと、境界制限情報記憶部112cと、位置情報記憶部411cと、トラジェクトリ情報記憶部412cと、管制情報記憶部413cと、を備える。セクタ情報記憶部111c、境界制限情報記憶部112c、位置情報記憶部411c、トラジェクトリ情報記憶部412c、および管制情報記憶部413cは、それぞれ、第1の実施形態に係るセクタ情報記憶部111、境界制限情報記憶部112、位置情報記憶部411、トラジェクトリ情報記憶部412、管制情報記憶部413と同様の構成である。
通信部120cは、通信用インターフェイスを備え、レーダー装置30、飛行情報管理装置20、および航空路管制装置50と通信する。
制御部130cは、飛行情報取得部131cと、判定部132cと、パターン入力受付部133cと、承認判定部134cと、登録部135cと、情報取得部431cと、トラジェクトリ生成部432cと、管制情報処理部433cと、を備える。飛行情報取得部131c、判定部132c、パターン入力受付部133c、承認判定部134c、登録部135c、情報取得部431c、トラジェクトリ生成部432c、および管制情報処理部433cは、それぞれ、第1の実施形態に係る飛行情報取得部131、判定部132、パターン入力受付部133、承認判定部134、登録部135、情報取得部431、トラジェクトリ生成部432、および管制情報処理部433と同様の構成である。
図20は、管制システムの概略機能構成の変形例の別例を示すブロック図である。
本実施形態に係る管制システム1dは、空域管理装置10dと、飛行情報管理装置20と、レーダー装置30と、情報処理装置40と、航空路管制装置50dと、を備える。本実施形態に係る飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および情報処理装置40とが備える構成は、第1の実施形態に係る飛行情報管理装置20、レーダー装置30、および情報処理装置40とが備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る航空路管制装置50dは、第1の実施形態に係る航空路管制装置50と同様の構成を備えるが、制御部550に代えて制御部550dを備え、制御部550dは、パターン入力処理部551を備えない。航空路管制装置50dが備えるその他の構成については、第1の実施形態に係る航空路管制装置50と同様の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る空域管理装置10dは、記憶部110dと、通信部120と、制御部130dと、入力部140と、表示部150と、を備える。空域管理装置10dの記憶部110および通信部120が備える構成は、第1の実施形態に係る記憶部110および通信部120が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し、説明を省略する。
入力部140は、ユーザからの入力を受け付ける。入力部140は、例えば、マウス、キーボード、またはタッチパネルなどの入力装置を備える。入力部140が受け付ける操作の内容は、例えば、表示部150が備える表示装置により表示される。
表示部150は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Eledtro−Luminesdende)ディスプレイなどの表示装置を備える。
入力部140および表示部150は、例えば、空域管理装置10に接続されたコンソールが備えてもよい。
制御部130dは、第1の実施形態に係る制御部130が備えるパターン入力受付部133に代えて、パターン入力受付部133dを備え、表示制御部138をさらに備える。制御部130dが備えるその他の構成は、第1の実施形態に係る制御部130が備える構成と同様であるため、同様の符号を付し説明を省略する。
パターン入力受付部133dは、第1の実施形態に係る航空路管制装置50が備えるパターン入力処理部551と同様に、ユーザからのセクタパターンの入力を入力部140を介して受け付けるパターン入力処理を実行する。パターン入力受付部133dは、入力されたセクタパターンの情報を承認判定部134に出力する。
表示制御部138は、第1の実施形態に係る航空路管制装置50が備えるパターン入力処理部551と同様に、パターン入力受付部133dによるパターン入力処理においてユーザを支援するための情報を表示部150に表示させる。表示制御部138は、例えば、図11を用いて説明した情報と同様の情報を表示部150に表示させる。
図21は、空域管理装置10dと航空路管制装置50dとによるセクタパターンの変更処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
この図において、第1の航空路管制装置50d−1および第2の航空路管制装置50d−2は、パターン入力処理を実行する航空路管制装置50であり、図示したものの他に複数あってもよい。この図におけるステップS501、S504〜S5111、S5112の処理は、それぞれ、図8におけるステップS201、S207〜S2141、S2142の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS502において、空域管理装置10dは、自装置の表示部540にセクタパターンの入力要求を表示する(ステップS502)。次に、空域管理装置10dは、入力部140を介して、ユーザからセクタパターンの入力を受け付ける(ステップS503)。
このように、上述した各実施形態において、各装置が備える機能部は、任意の装置に備えられていてもよい。
なお、上述した各実施形態において、セクタパターンの変更は、航空路管制装置50、50a、50b、50dによる処理から開始されてもよい。例えば、航空路管制装置50、50a、50b、50dは、ユーザから特定のセクタのセクタパターンの変更命令を受け付け、受け付けた変更命令を空域管理装置10、10a、10b、10c、10dに送信する。そして、空域管理装置10、10a、10b、10c、10dは、航空路管制装置50、50a、50b、50dから取得したセクタパターンの変更命令に基づいて、パターン入力受付部133、133a、132c、133dによる処理を開始してよい。
なお、上述した各実施形態におけるセクタパターンの変更処理とは別の方法として、例えば、セクタ境界をどの様に変更するのかについての管制官の間における合意に基づくセクタ情報を予めオフライン等で調整しておき、いずれかの管制官が航空管制装置50に変更後のセクタ情報を入力した場合に、航空管制装置50から空域管理装置10に変更後のセクタ情報が通知されるようにしてもよい。この場合、空域管理装置10には管制官による承認後のセクタ情報が通知されているため、空域管理装置10は変更後のセクタ情報の通知を受けると(航空路管制装置50との間の承認手続きなしに)セクタを変更する。このように、管制システム1は、臨時セクタのセクタパターンを承認するための処理を省略してもよい。
また、他の方法としては、空域管理装置10が航空路管制装置50に対してセクタパターンの変更を通知して、航空路管制装置50がセクタ変更に関する情報を画面に表示する。そして、航空路管制装置50は、管制官による承認可否を受け付け、管制官が承認操作を実施した時点で、航空路管制装置50は、表示するセクタパターンを変更することとしてもよい。あるいは、管制官による臨時セクタのセクタパターンの承認操作を受けて航空路管制装置50が空域管理装置10に承認結果を通知し、空域管理装置10が承認結果の通知に基づき航空路管制装置50にセクタパターンの変更を通知することとし、セクタパターンの変更通知を受けた航空路管制装置50が表示するセクタパターンを変更することとしてもよい。
なお、管制システム1が備える装置は、パターン情報記憶部113が記憶するパターン情報を生成するパターン情報生成部を備えてよい。パターン情報生成部は、例えば、トラジェクトリ生成部432と同様に、航空機の予測航路をシミュレーションする。そして、パターン情報生成部は、各セクタを通過する航空機の機数を計数する。そして、パターン情報生成部は、各セクタを通過する航空機の機数が略均等になるセクタパターンを生成し、パターン情報として記憶させてよい。セクタパターンの生成には、公知の技術を広く適用してよい。このとき、パターン情報生成部は、パターン変更の対象となるセクタやセクタパターンの変更における拡大縮小の程度などが異なるセクタパターンを複数生成してよい。
なお、判定部132、132a、132cは、航空機の輻輳の解消を判定してよい。判定部132、132a、132cは、例えば、臨時セクタを設定するセクタ内を通過する航空機の機数が、セクタ情報の上限機数を下回り、輻輳が解消される時刻を算出する。判定部132、132a、132cは、算出した時刻に基づいて、臨時セクタの設定終了時刻を選択する。判定部132、132a、132cは、選択した臨時セクタの設定終了時刻を承認判定部134に出力する。そして、承認判定部134は、臨時セクタの設定終了時刻の承認要求を航空路管制装置50、50a、50b、50dに送信する。臨時セクタの設定終了時刻が承認された場合、登録部135は、臨時セクタの設定終了時刻にセクタ情報の臨時構成点緯度経度の値を消去する。これにより、管制システム1、1a、1b、1c、1dは、航空機の輻輳が発生している間のみ臨時セクタを設定することができる。
なお、上述した各実施形態において、飛行計画を用いる部分については、飛行計画ではなくトラジェクトリ情報を用いることとしてもよい。
なお、上述した各実施形態における空域管理装置10、10a、10b、10c、10d、飛行情報管理装置20、情報処理装置40、航空路管制装置50、50a、50b、50dの一部、例えば、制御部130、130a、130b、130c、130d、管理処理部230、制御部430、制御部550、550a、550b、550dなどの一部または全てをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、空域管理装置10、10a、10b、10c、10d、飛行情報管理装置20、情報処理装置40、航空路管制装置50、50a、50b、50dに内蔵されたコンピュータシステムであって、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における制御部130、130a、130b、130c、130d、管理処理部230、制御部430、制御部550、550a、550b、550dの一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)などの集積回路として実現してもよい。空域管理装置10、10a、10b、10c、10d、飛行情報管理装置20、レーダー装置30、情報処理装置40、航空路管制装置50、50a、50b、50dの各機能部は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1、1a、1b、1c、1d…管制システム、10、10a、10b、10c、10d…空域管理装置、110、110a、110b、110c…記憶部、111、111c…セクタ情報記憶部、112…境界制限情報記憶部、113…パターン情報記憶部、114…ライセンス情報記憶部、130、130a、130b、130c、130d…制御部、131、131c…飛行情報取得部、132、132a、132c…判定部、133、133a、133c、133d…パターン入力受付部、134、134c…承認判定部、135、135c…登録部、136、136b…パターン抽出部、137…担当情報取得部、20…飛行情報管理装置、210…記憶部、211…飛行計画情報記憶部、212…運航情報記憶部、213…航空情報記憶部、220…通信部、230…管理処理部、30…レーダー装置、40…情報処理装置、410…記憶部、411…位置情報記憶部、412…トラジェクトリ情報記憶部、413…管制情報記憶部、420…通信部、430…制御部、431、431c…情報取得部、432、432c…トラジェクトリ生成部、433、433c…管制情報処理部、50、50a、50b、50d…航空路管制装置、510、510b…記憶部、511…担当情報記憶部、520…通信部、530…入力部、540…表示部、550、550a、550b、550d…制御部、551、551a…パターン入力処理部、552…承認入力処理部、553…表示制御部、554…担当情報送信部

Claims (8)

  1. 分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置と、複数の表示装置とを備える管制システムであって、
    前記空域管理装置は、
    前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付部と、
    前記パターン入力受付部が受け付ける前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録部と、
    を備え、
    前記表示装置は、
    前記セクタ情報記憶部が記憶する前記一時的な分割パターンを取得して、取得した前記空域の分割パターンに基づくセクタごとの管制情報を表示部に表示させる表示制御部と、
    を備えることを特徴とする管制システム。
  2. 前記空域管理装置は、
    前記セクタ情報記憶部が記憶する空域の分割パターンが示すセクタの境界を表示部に表示させる表示制御部、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の管制システム。
  3. 前記空域管理装置は、
    前記セクタ各々の境界について、設定可能な座標の範囲を定める境界制限情報を記憶する境界制限情報記憶部と、
    前記パターン入力受付部は、前記一時的な分割パターンであって、当該分割パターンが示すセクタ各々の境界が、前記境界制限情報記憶部が記憶する前記境界制限情報が示す座標の範囲に収まる前記一時的な分割パターンを受け付ける、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の管制システム。
  4. 前記空域管理装置は、
    前記パターン入力受付部が取得した前記一時的な分割パターンの承認要求を前記複数の表示装置に送信し、当該分割パターンが承認されたか否かを、前記承認要求に対する応答に基づいて判定する承認判定部、
    をさらに備え、
    前記登録部は、前記承認判定部による前記一時的な分割パターンが承認されたか否かの判定結果に基づいて、当該一時的な分割パターンを前記セクタ情報記憶部に記憶させる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の管制システム。
  5. 前記登録部は、管制官の識別情報と、当該管制官が前記セクタを管制可能か否かを示す情報とを対応付けたライセンス情報に基づいて、前記パターン入力受付部が取得する空域の分割パターンを前記セクタ情報記憶部に記憶させるか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の管制システム。
  6. 分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置であって、
    前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付部と、
    前記パターン入力受付部が受け付ける前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録部と、
    前記セクタ情報記憶部に記憶された前記一時的な分割パターンを出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする空域管理装置。
  7. 分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置と、複数の表示装置とを備える管制システムにおける管制方法であって、
    前記空域管理装置が、前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付過程と、
    前記空域管理装置が、前記パターン入力受付過程において受け付けた前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録過程と、
    前記表示装置が、前記セクタ情報記憶部が記憶する前記一時的な分割パターンを取得して、取得した前記空域の分割パターンに基づくセクタごとの管制情報を表示部に表示させる表示制御過程と、
    を含むことを特徴とする管制方法。
  8. 分割された空域であるセクタの分割パターンを管理する空域管理装置のコンピュータに、
    前記セクタの一時的な分割パターンを受け付けるパターン入力受付手順、
    前記パターン入力受付手順において受け付けた前記一時的な分割パターンをセクタ情報記憶部に記憶させる登録手順、
    前記セクタ情報記憶部に記憶された前記一時的な分割パターンを出力する出力手順、
    を実行させるためのプログラム。
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