JP2024112611A - バスバーモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】外装付き電線の配索作業性向上及び電線飛び出し防止が可能なバスバーモジュールを提供する。【解決手段】バスバーモジュール30は、組電池20に組付けられるケース40と、複数の単電池22の隣接する電極24間を接続するバスバー70と、バスバー70に接続される検出端子62と、検出端子62に接続されてケース40に配索される複数の検出電線64と、複数の検出電線64における一部の検出電線64の中間部が外装部材67で覆われた外装付き電線61と、を備える。ケース40は、バスバー収容部42と、検出電線64を収容する第1配索溝44と、両端の開口55が第1配索溝44に連通し、第1配索溝44に並設されて外装付き電線61の外装部材67を収容する第2配索溝54と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、バスバーモジュールに関する。
例えば電気自動車やハイブリッドカーなどでは、複数の単電池を直列や並列に接続した組電池(電池集合体)を電源として搭載している。これらの車両用の組電池は、隣接する単電池の正極と負極を接続する複数のバスバーが、組電池に取り付けられる絶縁樹脂製のバスバーモジュールに保持されている。
バスバーモジュールには、各単電池の電極と電気的に接続される電圧検出端子が設けられる。電圧検出端子は、例えば、平板状の端子部を有し、バスバーに重ねられて取り付けられる。従って、バスバーモジュールには、電圧検出端子に一端が接続される電圧検出線(電線)が電線配索溝に収容されて配索されている。
電圧検出線の他端に接続されたコネクタは、車両に搭載された充電制御用のECU(電子制御ユニット)に接続される。これにより電池集合体は、その充電状態であるSOC(State Of Charge)を監視され、その充電状態と車両の運転状態とに応じて、所定範囲内の充電状態に制御されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-216802号公報
ところで、充電制御用のECUが、制御する回路を多く必要とする場合、従来の電池配線モジュール(バスバーモジュール)では、チャンネル数を稼ぐために各バスバーに接続された電圧検出線にジョイント回路が形成されることがある。即ち、ジョイント回路により一本の電圧検出線を複数本の電圧検出線に分岐することで、バスバーモジュールのチャンネル数を増やすことができる。
しかしながら、従来のバスバーモジュールでは、電圧検出線にジョイント回路が形成された場合、電線配索作業性が悪く、電線飛び出しが起こり易いという課題があった。即ち、電圧検出線に形成されるジョイント回路は、分岐箇所に絶縁テープを巻き付けたり、分岐箇所を熱収縮チューブで覆ったりして絶縁処理された外装付き電線を構成する必要がある。そのため、電圧検出線が収容される電線配索溝における外装付き電線の電線占有率が高くなり、配索作業性が低下してしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外装付き電線の配索作業性向上及び電線飛び出し防止が可能なバスバーモジュールを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るバスバーモジュールは、下記を特徴としている。
複数の単電池を並べて構成された電池集合体に組付けられるケースと、前記複数の単電池における隣接する電極間をそれぞれ電気的に接続する複数のバスバーと、前記複数のバスバーに電気的に接続される複数の端子と、前記複数の端子にそれぞれ電気的に接続されて前記ケースに配索される複数の電線と、前記複数の電線における一部の電線の中間部が外装部材で覆われた外装付き電線と、を備えたバスバーモジュールであって、前記ケースは、前記複数の単電池の並び方向に配列され、前記バスバーを絶縁隔離して収容する複数のバスバー収容部と、前記複数のバスバー収容部の配列方向に延設されて前記電線を収容する第1配索溝と、両端の開口が前記第1配索溝に連通し、前記第1配索溝に並設されて前記外装付き電線の前記外装部材を収容する第2配索溝と、を有する、
バスバーモジュール。
本発明に係るバスバーモジュールによれば、外装付き電線の配索作業性向上及び電線飛び出し防止が可能になるという効果を奏する。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の一実施形態に係るバスバーモジュールが取り付けられた電池パックの概略斜視図である。 図2は、図1に示したバスバーモジュールの分解斜視図である。 図3は、図2に示したバスバーモジュールの要部拡大斜視図である。 図4は、図3に示した外装付き電線の構造を説明する分解図である。 図5は、図3に示した外装付き電線の構造を説明する正面図である。 図6は、本実施形態に係るバスバーモジュールのカバーを開いた状態の要部拡大図である。 図7は、バスバーモジュールのカバーを閉じた状態の要部拡大図である 図8は、図7におけるVIII-VIII断面矢視図である。 図9は、参考例に係るバスバーモジュールのカバーを開いた状態の要部拡大図である。 図10は、図9におけるX-X断面矢視図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るバスバーモジュール30が取り付けられた電池パック10の概略斜視図である。図2は、図1に示したバスバーモジュール30の分解斜視図である。
本実施形態に係るバスバーモジュール30は、図1に示すように、複数の単電池22を並設した組電池(電池集合体)20の左右両側面(大地に対して鉛直な面)にそれぞれ取り付けられる。そして、一対のバスバーモジュール30と組電池20とが、電池パック10を構成している。一対のバスバーモジュール30は、互いに同様の構成を有している。
なお、図1において、矢印Yは組電池20の上下方向を示し、矢印Xは組電池20の長手方向(複数の単電池22の配列方向)を示し、矢印Zは組電池20の左右方向を示す。
本実施形態における単電池22は、板形状に形成され、矩形平面となる左右両側面の下端寄りからそれぞれ突出して設けられた一対の電極24を備えている。一対の電極24のうち一方は正極であり、他方は負極である。
組電池20は、互いに隣り合う単電池22の電極24の極が揃えられて一体化されており、バスバーモジュール30は、バスバー70によって複数の単電池22を電気的に直列接続する。
本実施形態における電池パック10は、直列に接続された複数の単電池22の配列方向両端に位置する単電池22の電極24が総電極となる。即ち、例えば一端(矢印X2方向端)の単電池22の正極である電極24が総正極24A、となり、他端(矢印X1方向端)の単電池22の負極である電極24が総負極(図示せず)となる。
図3は、図2に示したバスバーモジュール30の要部拡大斜視図である。図4及び図5は、図3に示した外装付き電線61の構造を説明する分解図及び正面図である。図6は、本実施形態に係るバスバーモジュール30のヒンジカバー(カバー)45,45A,47,51を開いた状態の要部拡大図である。
バスバーモジュール30は、図2に示すように、絶縁樹脂製のケース40と、複数の単電池22における隣接する電極24間をそれぞれ電気的に接続する複数のバスバー70と、ケース40に配索されるワイヤハーネス60と、を主要な構成として一体に組み立てられる。
ワイヤハーネス60は、複数のバスバー70にそれぞれ電気的に接続される複数の検出端子(端子)62と、複数の検出端子62の電線接続部66に端末部がそれぞれ電気的に接続されてケース40に配索される複数の検出電線(電線)64と、を備える。
また、ワイヤハーネス60の一部は、図3に示すように、バスバー70に電気的に接続される検出端子62に接続された検出電線64の中間部が外装部材67で覆われた外装付き電線61とされている。外装付き電線61は、検出端子62の電線接続部66に端末部が電気的に接続されてケース40に配索される検出電線64と、検出電線64の中間部におけるジョイント部に分岐接続された分岐電線68と、検出電線64のジョイント部を覆う外装部材67と、で構成されている。
外装付き電線61は、図4に示すように、1本の検出電線64を2本に分岐したジョイント電線である。外装付き電線61は、例えば、検出端子62に接続された所要の検出電線64の中間部におけるジョイント部を皮剥ぎして芯線69を露出させ、分岐電線68の端部を皮剥ぎして露出させた芯線69を導電金属製のジョイント端子75で加締め接続したものである。
そして、図5に示すように、加締め接続された検出電線64と分岐電線68のジョイント部は、絶縁テープ等の外装部材67で覆われて絶縁処理される。このため、外装付き電線61は、外装部材67で覆われた部分が検出電線64に比べて大径となる。
ケース40は、複数(本実施形態では、6つ)のバスバー70を絶縁隔離して収容する複数のバスバー収容部42と、検出電線64を収容する第1配索溝44、第2配索溝54、第3配索溝46,46A、第4配索溝48及び第5配索溝50と、を有する。
複数のバスバー収容部42は、複数(本実施形態では、13個)の単電池22の並び方向(矢印X方向)に配列されている。矩形箱状の各バスバー収容部42には、隣接する単電池22の正極の電極24と負極の電極24とが配置される。各バスバー収容部42には、これら正極の電極24と負極の電極24とを接続するための導電性金属板からなる矩形状のバスバー70が絶縁隔離して収容される。
バスバー70は、例えば隣接する単電池22の正極の電極24と負極の電極24とに溶接されることで、これら電極24間を電気的に接続する。なお、バスバー70は、バスバー収容部42に形成された係止部(図示せず)によって係止され、バスバー収容部42にそれぞれ保持される。
また、配列方向両端に位置する単電池22の総正極24A及び総負極(図示せず)には、図示しない電力ケーブルに接続されるバスバー72が溶接されて電気的に接続される。
第1配索溝44は、バスバー70の上辺側に検出電線64を配設するために、複数のバスバー収容部42の配列方向(矢印X方向)に延設されて検出電線64を収容する電線配索溝である。第1配索溝44には、収容された検出電線64を覆ってはみ出しを抑制するためのヒンジカバー(カバー)45,45Aが設けられている。そこで、第1配索溝44に収容された検出電線64がはみ出るのを抑制できる。ヒンジカバー45Aには、後述する第2配索溝54に収容された外装付き電線61を覆ってはみ出しを抑制するための凸部45aが形成されている。
第1配索溝44の中間部には、ケース40に配索されたワイヤハーネス60を作業空間に引き出すための集合部41が設けられている。集合部41を経て電線引出し口43から引き出されたワイヤハーネス60には、図示しないECUが接続され、各単電池22の充電状態が制御される。
第2配索溝54は、図3及び図6に示すように、バスバー70の上辺側に外装付き電線61を配設するために、第1配索溝44に並設されて外装付き電線61の外装部材67を収容する配索溝である。第2配索溝54の両端の開口55が第1配索溝44に連通しており、第2配索溝54に収容された外装付き電線61の外装部材67は、第1配索溝44に収容された検出電線64とは別に配索される。
複数(本実施形態では6本)の第3配索溝46,46Aは、図3及び図6に示すように、バスバー70の下方に向けて検出電線64を配設するために、上端(一端)が第1配索溝44に連通し、隣接するバスバー収容部42の間に延設されて検出電線64を収容する電線配索溝である。
なお、第3配索溝46Aは、複数の第3配索溝46,46Aのうち組電池20における一端(矢印X2方向端)の単電池22の総電極である総正極24Aから一番離れて配置された(即ち、矢印X1方向端に配置された)電線配索溝である。
また、組電池20における一端側(矢印X2方向端側)から3番目及び4番目の第3配索溝46は、上端が第2配索溝54の両端の開口55にそれぞれ対向している。
第3配索溝46,46Aには、収容された検出電線64を覆ってはみ出しを抑制するためのヒンジカバー(カバー)47が設けられている。そこで、第3配索溝46,46Aに収容された検出電線64がはみ出るのを抑制できる。
第3配索溝46の下端部には、検出端子62を固定するための係止突起52が突設されている。また、係止突起52に対応する第3配索溝46の側壁には、検出端子62がバスバー収容部42内に突出できるように切欠き部46aが形成されている。
第4配索溝48は、第3配索溝46Aの下端(他端)に連通し、当該第3配索溝46Aの下端から配列方向に沿って組電池20における総正極(総電極)24Aから一番離れて配置されたバスバー収容部42まで延設されて検出電線64を収容する電線配索溝である。第4配索溝48には、収容された検出電線64を覆ってはみ出しを抑制するためのヒンジカバー(カバー)49が設けられている。そこで、第4配索溝48に収容された検出電線64がはみ出るのを抑制できる。
第4配索溝48には、検出端子62を固定するための係止突起52が突設されている。また、係止突起52に対応する第4配索溝48の側壁には、検出端子62がバスバー収容部42内に突出できるように切欠き部48aが形成されている(図2、参照)。
第5配索溝50は、第3配索溝46Aの下端(他端)に連通し、当該第3配索溝46Aの下端から配列方向に沿って総正極(総電極)24Aに向かって延設されて検出電線64を収容する電線配索溝である。第5配索溝50には、収容された検出電線64を覆ってはみ出しを抑制するためのヒンジカバー(カバー)51が設けられている。そこで、第5配索溝50に収容された検出電線64がはみ出るのを抑制できる。
第5配索溝50には、検出端子62を固定するための係止突起52が突設されている。また、係止突起52に対応する第5配索溝50の側壁には、検出端子62がバスバー収容部42内に突出できるように切欠き部50aが形成されている(図6、参照)。
第3配索溝46、第4配索溝48及び第5配索溝50に突設された係止突起52は、検出端子62の係合孔63に圧入されることで、電線接続部66に検出電線64の端末が接続された検出端子62をケース40に保持することができる(図6参照)。ケース40に保持されてバスバー収容部42内に突出した検出端子62は、バスバー70の上面に溶接されることで電気的に接続される。
そして、組電池20における一端側(矢印X2方向端側)から1番目~3番目のバスバー70に検出端子62が接続された3本の検出電線64は、それぞれ第3配索溝46に配索される。その後、これら3本の検出電線64は、第1配索溝44に配索されて集合部41から作業空間に引き出される。
また、組電池20における一端側(矢印X2方向端側)から4番目のバスバー70に検出端子62が接続された外装付き電線61の検出電線64は、図6に示すように、第3配索溝46に配索される。その後、外装付き電線61の外装部材67が、第2配索溝54に収容され、外装付き電線61のジョイント部で分岐された検出電線64と分岐電線68とは、第1配索溝44に配索されて集合部41から作業空間に引き出される。即ち、第3配索溝46に配索された外装付き電線61は、第1配索溝44に並設された第2配索溝54を経由して、第1配索溝44に配索される。
また、組電池20における一端側(矢印X2方向端側)から5番目及び6番目のバスバー70(即ち、総正極24Aから一番目及び二番目に離れて配置されたバスバー70)に検出端子62が接続された2本の検出電線64は、それぞれ第4配索溝48及び第5配索溝50に配索される。その後、これら2本の検出電線64は、組電池20における一端側(矢印X2方向端側)から一番離れて配置された第3配索溝46Aに配索され、その後第1配索溝44に配索されて集合部41から作業空間に引き出される。
図7は、バスバーモジュール30のヒンジカバー45Aを閉じた状態の要部拡大図である。図8は、図7におけるVIII-VIII断面矢視図である。
図7及び図8に示すように、各ヒンジカバー45,45A,47,49,51が閉じられることで、ワイヤハーネス60はケース40に配索された状態に保持される。
本実施形態に係るバスバーモジュール30では、他の検出電線64に比べて大径の外装付き電線61の外装部材67が、第1配索溝44に収容された他の検出電線64とは別に、第2配索溝54に収容される。そこで、第1配索溝44における外装付き電線61の電線占有率が低くなる。
したがって、第2配索溝54における外装付き電線61の配索作業性が向上すると共に、第1配索溝44における他の検出電線64の配索作業性が向上する。また、第1配索溝44に収容された他の検出電線64は、ヒンジカバー45Aを閉じる際の電線飛び出しが防止される。
更に、第2配索溝54に隣接して第1配索溝44に配置されたヒンジカバー45Aが閉じられた際には、第1配索溝44に並設された第2配索溝54の上方に凸部45aが突出し、第2配索溝54に収容された外装付き電線61を覆ってはみ出しを抑制する。したがって、第2配索溝54にはヒンジカバー(カバー)を設ける必要がなく、製造コスト及び組み立て作業を低減できる。勿論、第2配索溝54にヒンジカバーを設けることもできる。
図9は、参考例に係るバスバーモジュール30Aのヒンジカバー45Aを開いた状態の要部拡大図である。図10は、図9におけるX-X断面矢視図である。
参考例に係るバスバーモジュール30Aは、上記バスバーモジュール30のケース40をケース40Aに代えた以外は略同様の構成であるので、同部材には同符号を付して詳細な説明を省略する。
図9に示すように、絶縁樹脂製のケース40Aには、上記ケース40における第2配索溝54が設けられていない。そこで、組電池20における一端側(矢印X2方向端側)から4番目のバスバー70に検出端子62が接続された外装付き電線61の検出電線64は、第3配索溝46に配索された後、外装部材67と共に第1配索溝44Aに収容される。そして、外装付き電線61のジョイント部で分岐された検出電線64と分岐電線68とは、集合部41から作業空間に引き出される。
即ち、参考例に係るバスバーモジュール30Aでは、図10に示すように、他の検出電線64に比べて大径の外装付き電線61の外装部材67が、他の検出電線64と一緒に、第1配索溝44Aに収容される。そこで、第1配索溝44Aは、外装付き電線61の電線占有率が高くなる。
したがって、第1配索溝44Aにおける外装付き電線61及び他の検出電線64の配索作業性が低下する。また、第1配索溝44Aに収容された他の検出電線64は、ヒンジカバー45Aを閉じる際の電線飛び出しが起こり易い。
これに対し、本実施形態に係るバスバーモジュール30では、図7及び図8に示したように、他の検出電線64に比べて大径の外装付き電線61の外装部材67が、第1配索溝44に収容された他の検出電線64とは別に配索される。
そこで、複数の検出電線64が収容される第1配索溝44における外装付き電線61の電線占有率が低くなり、配索作業性が向上する。
また、ジョイント電線である外装付き電線61を用いて一本の検出電線64を二本の電圧検出線に分岐することで、バスバーモジュール30のチャンネル数を容易に増やすことができる。
従って、本実施形態のバスバーモジュール30によれば、外装付き電線61の配索作業性向上及び電線飛び出し防止が可能になるという効果を奏する。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態のバスバーモジュール30は、複数の単電池22を並設した組電池20の左右両側面にそれぞれ取り付けられるものであり、単電池22は左右両側面の下端寄りからそれぞれ突出する一対の電極24を備えている。そこで、ケース40は、単電池22の下端寄りから延出される検出電線64を収容する複数の第3配索溝46が、隣接するバスバー収容部42の間に延設されている。そして、第3配索溝46に収容された外装付き電線61が、第2配索溝54を経由して第1配索溝に配索されている。
しかしながら、本発明のバスバーモジュールはこれに限定されるものではなく、組電池の上面に取り付けられるものでもよい。そこで、ケースは、複数のバスバー収容部の配列方向に延設されて検出電線を収容する第1配索溝と、第1配索溝に並設されて外装付き電線61の外装部材67を収容する第2配索溝と、を有していればよい。
ここで、上述した本発明に係るバスバーモジュールの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 複数の単電池(22)を並べて構成された電池集合体(組電池20)に組付けられるケース(40)と、
前記複数の単電池(22)における隣接する電極(24)間をそれぞれ電気的に接続する複数のバスバー(70)と、
前記複数のバスバー(70)に電気的に接続される複数の端子(検出端子62)と、
前記複数の端子(検出端子62)にそれぞれ電気的に接続されて前記ケース(40)に配索される複数の電線(検出電線64)と、
前記複数の電線(検出電線64)における一部の電線(検出電線64)の中間部が外装部材(67)で覆われた外装付き電線(61)と、
を備えたバスバーモジュール(30)であって、
前記ケース(40)は、
前記複数の単電池(22)の並び方向に配列され、前記バスバー(70)を絶縁隔離して収容する複数のバスバー収容部(42)と、
前記複数のバスバー収容部(42)の配列方向に延設されて前記電線(検出電線64)を収容する第1配索溝(44)と、
両端の開口(55)が前記第1配索溝(44)に連通し、前記第1配索溝(44)に並設されて前記外装付き電線(61)の前記外装部材(67)を収容する第2配索溝(54)と、を有する、
バスバーモジュール(30)。
上記[1]の構成のバスバーモジュール(30)によれば、他の電線(検出電線64)に比べて大径の外装付き電線(61)の外装部材(67)が、第1配索溝(44)に収容された他の電線(検出電線64)とは別に、第2配索溝(54)に収容される。そこで、第1配索溝(44)における外装付き電線(61)の電線占有率が低くなる。
したがって、第2配索溝(54)における外装付き電線(61)の配索作業性が向上すると共に、第1配索溝(44)における他の電線(検出電線64)の配索作業性が向上する。
[2] 前記第1配索溝(44)には、収容された前記電線(検出電線64)を覆ってはみ出しを抑制するためのカバー(ヒンジカバー45A)が前記第2配索溝(54)に隣接して配置されており、
前記カバー(ヒンジカバー45A)には、前記第2配索溝(54)に収容された前記外装付き電線(61)を覆ってはみ出しを抑制するための凸部(45a)が形成されている、
上記[1]に記載のバスバーモジュール(30)。
上記[2]の構成のバスバーモジュール(30)によれば、第2配索溝(54)に隣接して第1配索溝(44)に配置されたカバー(ヒンジカバー45A)が閉じられた際には、第1配索溝(44)に並設された第2配索溝(54)の上方に凸部(45a)が突出し、第2配索溝(54)に収容された外装付き電線(61)を覆ってはみ出しを抑制する。したがって、第2配索溝(54)にはカバー(ヒンジカバー)を設ける必要がなく、製造コスト及び組み立て作業を低減できる。
[3] 前記外装付き電線(61)が、1本の前記一部の電線(検出電線64)を複数本の電線(検出電線64)に分岐したジョイント電線である、
上記[1]又は[2]に記載のバスバーモジュール(30)。
上記[3]の構成のバスバーモジュール(30)によれば、ジョイント電線である外装付き電線(61)を用いて一本の電線(検出電線64)を複数本の電線(検出電線64)に分岐することで、バスバーモジュール(30)のチャンネル数を容易に増やすことができる。
20…組電池(電池集合体)
22…単電池
24…電極
30…バスバーモジュール
40…ケース
42…バスバー収容部
44…第1配索溝
54…第2配索溝
61…外装付き電線
62…検出端子(端子)
64…検出電線(電線)
67…外装部材
70…バスバー

Claims (3)

  1. 複数の単電池を並べて構成された電池集合体に組付けられるケースと、
    前記複数の単電池における隣接する電極間をそれぞれ電気的に接続する複数のバスバーと、
    前記複数のバスバーに電気的に接続される複数の端子と、
    前記複数の端子にそれぞれ電気的に接続されて前記ケースに配索される複数の電線と、
    前記複数の電線における一部の電線の中間部が外装部材で覆われた外装付き電線と、
    を備えたバスバーモジュールであって、
    前記ケースは、
    前記複数の単電池の並び方向に配列され、前記バスバーを絶縁隔離して収容する複数のバスバー収容部と、
    前記複数のバスバー収容部の配列方向に延設されて前記電線を収容する第1配索溝と、
    両端の開口が前記第1配索溝に連通し、前記第1配索溝に並設されて前記外装付き電線の前記外装部材を収容する第2配索溝と、を有する、
    バスバーモジュール。
  2. 前記第1配索溝には、収容された前記電線を覆ってはみ出しを抑制するためのカバーが前記第2配索溝に隣接して配置されており、
    前記カバーには、前記第2配索溝に収容された前記外装付き電線を覆ってはみ出しを抑制するための凸部が形成されている、
    請求項1に記載のバスバーモジュール。
  3. 前記外装付き電線が、1本の前記一部の電線を複数本の電線に分岐したジョイント電線である、
    請求項1又は2に記載のバスバーモジュール。
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