JP2024094045A - クラスターイオンビームの生成方法及びクラスターイオンの注入方法 - Google Patents

クラスターイオンビームの生成方法及びクラスターイオンの注入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軽水素及び重水素を同時に含むイオンビームを安定的に制御して生成することのできるクラスターイオンビーム生成方法を提供する。【解決手段】軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物を準備する重水素含有炭化水素化合物準備工程と、前記重水素含有炭化水素化合物をイオン化して、軽水素を含むクラスターイオン及び重水素を含むクラスターイオンの両方を含む質量数の選択範囲を選択してクラスターイオンビームの収束範囲を決定する、質量数選択工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、クラスターイオンビームの生成方法及びクラスターイオンの注入方法に関する。
本明細書において単に水素又は水素原子と記載する場合、広義の水素(又は水素原子)を指し、陽子1つの水素原子全てを指す。そして、陽子1つだけ(すなわち質量数1)のものを軽水素と記載し、化学記号Hで示す。また、陽子1つに対し中性子1つ(質量数2)のものを二重水素と記載し化学記号Dで示す。なお、中性子が2つ(質量数3)の三重水素(トリチウム:化学記号T)も広義の重水素に含まれるが、本明細書において単に「重水素」と記載するときは二重水素を指す。
近年、固体表面に衝突させる表面加工技術として、クラスターイオンビーム技術が半導体デバイス、磁性・誘電体デバイス、光学デバイスなど、種々のデバイスへのナノ加工プロセスにおいて、注目されている。
特許文献1において、C(炭素)及びH(軽水素)を構成元素に含むクラスターイオンを所定のビーム電流にてシリコンウェーハに照射し、該シリコンウェーハの表層部に、前記クラスターイオンの構成元素が固溶した改質層を形成するクラスターイオンビーム照射工程と、前記シリコンウェーハの改質層上にエピタキシャル層を形成する工程と、を有するエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法を提案されている。ここでいうクラスターイオンに相当し、電子衝撃法により、炭化水素系化合物混合材料としてのガス状分子に電子を衝突させてガス状分子の結合を解離させることで得られる種々の原子数のイオンのことである。
特許文献1に記載の技術では、優れたゲッタリング能力が得られるだけでなく、クラスターイオンに含まれる軽水素により、エピタキシャル層における点欠陥のパッシベーション効果も得ることが期待されている。
また、特許文献2では、ウェーハに対し重水素でアニール処理を行う方法が開示されている。特許文献2によれば、軽水素アニール処理では、トレンチの内壁層の結晶欠陥は十分に修復されず、また、トレンチの内壁層に界面(表面)準位が形成される傾向があったところ、重水素でアニールすることによりこれらの問題点が解消される。具体的には、ウェーハ中に生じた結晶欠陥に重水素原子が結合することで、結晶欠陥が修復され、内壁層の結晶欠陥に重水素原子が結合することで、トレンチの内壁層に形成される界面準位も低減される。
特開2016-051729号公報 特開2005-150415号公報
軽水素は、拡散及び反応性に優れる利点がある一方で、重水素には結合力が強いという利点がある。本発明者はシリコンウェーハに炭素、軽水素及び重水素の両方を構成元素とするクラスターイオンビームを注入することにより、炭素及び軽水素からなるクラスターイオンを注入する場合との異同を解明したいと考えた。しかしながら、軽水素と重水素との両者を構成元素に含むクラスターイオンビームを工業利用可能な程度に安定的に生成する方法自体が未確立である。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、軽水素及び重水素を同時に含むイオンビームを安定的に制御して生成することのできるクラスターイオンビーム生成方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、こうして生成したクラスターイオンビームをシリコンウェーハの表面に注入する、クラスターイオンの注入方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく本発明者らは鋭意検討した。そして、軽水素原子及び重水素原子を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物をイオンビームの原料として用いることを本発明者らは着想した。そして、イオン化の際に適切な質量数を選択して所望のクラスターイオンを抽出することで、軽水素及び重水素を同時に含むイオンビームを安定的に制御して生成できることを本発明者らは知見した。上記知見に基づき完成した本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1) 軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物を準備する重水素含有炭化水素化合物準備工程と、
前記重水素含有炭化水素化合物をイオン化して、軽水素及び重水素の両方を含むクラスターイオンの質量数を選択する、質量数選択工程と、を含むクラスターイオンビームの生成方法。
(2) 前記重水素含有炭化水素化合物準備工程は、炭素及び軽水素からなる不飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基を有する原料炭化水素化合物に対し、重水素還元反応により重水素を付加することで、前記重水素含有炭化水素化合物を得る、前記(1)に記載のクラスターイオンビームの生成方法。
(3) 前記重水素還元反応により得られる前記重水素含有炭化水素化合物は、一般式C(x+y=2n+2であって、x、yは自然数かつ偶数であり、nは5~7の整数である)で示される鎖式飽和炭化水素である、前記(2)に記載のクラスターイオンビームの生成方法。
(4) 前記重水素還元反応により得られる前記重水素含有炭化水素化合物は、一般式C(z+w=2mであって、z、wは自然数かつ偶数であり、mは5~7の整数である)で示される環式飽和炭化水素である、前記(2)に記載のクラスターイオンビームの生成方法。
(5) 前記(1)~(4)のいずれか1項に記載のクラスターイオンビームの生成方法を用いて生成したクラスターイオンビームをシリコンウェーハの表面に注入する、クラスターイオンの注入方法。
本発明によれば、軽水素及び重水素を同時に含むクラスターイオンビームを安定的に制御して生成することのできるクラスターイオンビーム生成方法を提供することができる。さらに、本発明は、こうして生成したクラスターイオンビームをシリコンウェーハの表面に注入する、クラスターイオンの注入方法を提供することができる。
本発明におけるクラスターイオンビームの生成方法の基本原理を説明するための模式図である。
(クラスターイオンビーム生成方法)
本発明に従うクラスターイオンビーム生成方法は、軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物を準備する重水素含有炭化水素化合物準備工程と、この重水素含有炭化水素化合物をイオン化して、軽水素及び重水素の両方を含むクラスターイオンの質量数を選択する、質量数選択工程と、を含む。以下、各工程の詳細を順次説明する。
<重水素含有炭化水素化合物準備工程>
重水素含有炭化水素化合物準備工程では、軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物を準備する。重水素含有炭化水素化合物の構成元素には、炭素、軽水素原子及び重水素原子の他、必要であれば別途の元素が含まれてよく、不可避の不純物を含んでいてもよい。ここでいう「軽水素及び重水素を含む」とは、炭化水素系化合物の構成元素のうちの軽水素原子を重水素原子に人工的に一定量置換させた炭化水素化合物である。なお、自然界に存在する水素原子のうち重水素の割合は0.015%である。そのため、本明細書における重水素含有炭化水素化合物は、天然の炭化水素系化合物に意図せずに含まれた重水素の含有割合とは大幅に異なる。当該重水素含有炭化水素化合物は、特に分子種や構造は限定されず、市販品を用いてもよいし、合成品を用いてもよい。なお、当該重水素含有炭化水素化合物に含まれる重水素の割合は1H-NMR等によって確認することができるが、測定方法は限定されない。また、天然の炭化水素系化合物に含まれる重水素含有の炭化水素系化合物を抽出して当該抽出したものを濃縮して得たものを重水素含有炭化水素化合物に用いてもよい。
<<重水素還元反応>>
上記重水素含有炭化水素化合物を準備するにあたり、不飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基を有する原料炭化水素化合物に対し、重水素還元反応により重水素を付加して得ることが好ましい。
重水素還元反応では、所定の触媒を用いつつ、重水素ガス(D等)を還元剤として用いることで重水素原子を付加することができる。重水素ガスを用いる以外は、一般的に知られる水素還元反応(接触水素化ともいう)により重水素還元反応を行うことができ、還元条件等は特に限定されない。
重水素還元反応において重水素含有炭化水素化合物を得るために用いる原料化合物は炭素及び軽水素からなる不飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基を有する原料炭化水素化合物であれば特に限定されない。ここで、炭素鎖の結合様式として原料炭化水素化合物が二重結合及び三重結合を有する鎖式不飽和炭化水素である場合並びに芳香族炭化水素基である場合の具体的な態様について詳細に説明する。
―二重結合(鎖式不飽和炭化水素)の場合-
まず、二重結合を含む鎖式不飽和炭化水素の重水素還元については、下記式(I)により表すことが出来る。
Figure 2024094045000002
ここで、上記式(I)において、炭素原子に結合するR、R2、およびRは、炭素数を1または2以上とする独立した直鎖状または分岐アルキル基であってもよく、水素原子やその他の原子であってもよい。また、R、R2、およびRは全て同じアルキル基であってもよいし、いずれか2つが同じアルキル基又は原子であってもよいし、全て異なっていてもよい。なお、ここで言う「直鎖状」とは、炭素数が1以上3以下の、分岐が生じない場合も含むものであり、以下、同様の意味で「直鎖状」と言う。
式(I)から分かるように、二重結合を含む箇所1つにつき還元により重水素2個が付加される。したがって、所定の原料炭化水素化合物を用いれば、その化合物の構造から付加される重水素の数は一意的に決まるため、制御良く所望の重水素の割合の重水素含有炭化水素化合物を得ることが出来る。例として、ヘキセン(一般式:C12)を重水素化することによりヘキサン(一般式:C12)を得ることができる。
なお、重水素化還元において、触媒が用いられ、Pd/C(パラジウム炭素)等が挙げられるが、任意の物質を触媒として用いることができる。
―三重結合(鎖式不飽和炭化水素)の場合-
次に、三重結合を含む鎖式不飽和炭化水素の重水素還元については、下記式(II)により表すことが出来る。
Figure 2024094045000003
ここで、R、Rについては、式(I)の場合と同様に、任意のアルキル基又は原子であってよい。
この反応においても、式(II)から分かるように、三重結合を含む箇所1つにつき還元により重水素4個が付加される。したがって、所定の原料炭化水素化合物を用いれば、その化合物の構造から付加される重水素の数は一意的に決まるため、制御良く所望の重水素の割合の重水素含有炭化水素化合物を得ることが出来る。一例として、ヘキシン(一般式:C10)を重水素化することによりヘキサン(一般式:C10)を得ることができる。
―芳香族炭化水素の場合-
さらに芳香族炭化水素の重水素還元については、式(III)により表すことができる。
Figure 2024094045000004
ここで、R~R12については、式(I)、(II)の場合と同様に、任意のアルキル基又は原子であってよい。
式(III)から分かるように、芳香環に対し6個の重水素が付加される。したがって、所定の原料炭化水素化合物を用いれば、その化合物の構造から付加される重水素の数は一意的に決まるため、制御良く所望の重水素の割合の重水素含有炭化水素化合物を得ることが出来る。
また、特に式(III)において、R~R12が全て軽水素(H)からなるベンゼンを原料炭化水素化合物として用いた場合、還元により得られる重水素含有炭化水素化合物は一般式Cで表されるシクロヘキサンとなる。このとき、すべての炭素原子に対して軽水素と重水素の両方が結合している状態となるため、イオン化させた際に、軽水素と重水素とのいずれも含むクラスターイオンの生成割合が多くなるため、スループットの観点から好ましい。なお、ベンゼンの重水素化還元において用いられる触媒としては、Pt/C(白金炭素)等が挙げられるが、任意の物質を触媒として用いることができる。
このように、炭素及び軽水素からなる不飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基を有する原料炭化水素化合物に対し、重水素還元反応により重水素を付加することで、所望の重水素の割合の重水素含有炭化水素化合物を得ることが出来る。また、上述の各反応で示すとおり、原料炭化水素化合物として、炭化水素を用いた場合、軽水素および重水素の個数が共に自然数かつ偶数となる。
そして、上述の重水素還元反応により得られる重水素含有炭化水素化合物が鎖式炭化水素である場合、一般式C(x+y=2n+2であって、x、yは自然数かつ偶数であり、nは5~7の整数である)で示される鎖式炭化水素であることが好ましい。また、重水素還元反応により得られる重水素含有炭化水素化合物が環式飽和炭化水素である場合、一般式C(z+w=2mであって、z、wは自然数かつ偶数であり、mは5~7の整数)で示される環式飽和炭化水素であることが好ましい。炭素数6を具体例として説明すると、鎖式飽和炭化水素としては軽水素原子の一部を重水素原子に置換したヘキサンである、C12,C10,C,C,C10,C12を用いることが好ましく、環式飽和炭化水素としては軽水素原子の一部を重水素原子に置換したシクロヘキサンである、C10,C,C,C,C10を用いることが好ましい。ここで、後述する質量数選択工程において、安定して重水素含有化合物をイオン化させるため、上記n、mはそれぞれ5~7の整数の範囲をとることが好ましい。
また、重水素含有炭化水素化合物準備工程では、上述の重水素化反応と同様に、炭素及び重水素からなる不飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基を有する原料炭化水素化合物に対し、軽水素還元反応により軽水素を付加することもできる。これは式(I)~(III)で説明したそれぞれの重水素化反応において、原料となる飽和炭化水素又は芳香族炭化水素の水素が全て重水素とした場合に、還元ガスとして軽水素を用いる反応である。
<質量数選択工程>
質量数選択工程では、前工程で準備した重水素含有炭化水素化合物をイオン化して、軽水素を及び重水素の両方を含むクラスターイオンの質量数を選択する。以下で、質量数選択工程について図1を用いて模式的に例示説明する。
まず、準備した重水素含有炭化水素化合物をイオン化チャンバ内に供給する。次に電子衝撃法により、イオン化チャンバ内にて重水素含有炭化水素化合物に電子を衝突させて重水素含有炭化水素化合物に含まれる軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物の結合を解離させ、イオン化した種々のクラスターイオンを生成する。
重水素含有炭化水素化合物は、軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有するため、生成されたクラスターイオンの一部に軽水素及び重水素の両方を含むクラスターイオンをチャンバ内で得ることができる。そして、所望の質量数の選択範囲を選択して質量分離を行って、クラスターイオンを選択的に抽出する。次いで、当該クラスターイオンを所定の加速電圧により引き出し、クラスターイオンを真空中で加速及び集束してクラスターイオンビームの形態とする。こうして得られたクラスターイオンビームには、炭素、軽水素及び重水素が少なくとも含まれる。
質量数の選択範囲は、例えば軽水素及び重水素の両方を含むクラスターイオンに由来する狙いのピークの質量数の値を選択してもよいが、選択値から前後にある程度幅を持った範囲でビーム収束させる方が、ビーム電流を増大でき、好ましい。
<<クラスターイオンのピーク>>
各クラスターイオンのピークは、最も質量分解能が高い条件でイオンビームを形成した後に、測定されるビーム電流値の質量数依存性を測定したスペクトルを用いる。
クラスターイオンの質量数の制御は、ノズルから噴出されるガスのガス圧力および真空容器の圧力、イオン化する際のフィラメントへ印加する電圧などを調整することにより行うことができる。なお、各クラスターイオンの質量数は、四重極高周波電界による質量分析またはタイムオブフライト質量分析により各クラスターの個数分布を求め、各クラスターの個数の平均値をとることにより求めることができる。そうしてクラスターイオンビームとして収束させるための特定のクラスターイオンは、イオン化された種々の原子数のクラスターイオンの質量分離を行って、特定の質量数のクラスターイオンを抽出することで得ることができる。
(クラスターイオンの注入方法)
また、本発明によるクラスターイオンの注入方法は、上述のクラスターイオンビームの生成方法を用いて生成したクラスターイオンビームをシリコンウェーハSの表面に注入する方法である(図1参照)。
上述のクラスターイオンビームの生成方法で得られたクラスターイオンビームは、任意のシリコンウェーハの表面に対して照射することができる。なお、シリコンウェーハは、チョクラルスキ法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)により育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスしたシリコンウェーハを使用することができる。また、シリコンウェーハには、炭素および/または窒素を添加してもよい。また、任意の不純物ドーパントを添加して、n型またはp型としてもよい。また、シリコンウェーハとしては、バルクのシリコンウェーハ表面にシリコンエピタキシャル層が形成されたエピタキシャルシリコンウェーハを用いることもできる。
また、クラスターイオンの注入条件は、クラスターイオンのサイズ(質量数選択範囲)、ドーズ量、加速電圧、ビーム電流値およびイオン照射時間を制御することにより調整することができる。クラスターイオンの炭素原子あたりのドーズ量は、例えば1.0×1012~1.0×1016atoms/cmとすることができる。このような原理を用いたクラスターイオン注入装置として、例えば日新イオン機器株式会社製のCLARIS(登録商標)を用いることができる。
こうして得られたシリコンウェーハは表層部において軽水素及び重水素をそれぞれ含むことができる。
本発明によれば、本発明によれば、軽水素及び重水素を同時に含むクラスターイオンビームを安定的に制御して生成することのできるクラスターイオンビーム生成方法を提供することができる。さらに、本発明は、こうして生成したクラスターイオンビームをシリコンウェーハの表面に注入する、クラスターイオンの注入方法を提供することができる。
S シリコンウェーハ

Claims (5)

  1. 軽水素及び重水素を含む炭化水素基を有する重水素含有炭化水素化合物を準備する重水素含有炭化水素化合物準備工程と、
    前記重水素含有炭化水素化合物をイオン化して、軽水素及び重水素の両方を含むクラスターイオンの質量数を選択する、質量数選択工程と、を含むクラスターイオンビームの生成方法。
  2. 前記重水素含有炭化水素化合物準備工程は、炭素及び軽水素からなる不飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基を有する原料炭化水素化合物に対し、重水素還元反応により重水素を付加することで、前記重水素含有炭化水素化合物を得る、請求項1に記載のクラスターイオンビームの生成方法。
  3. 前記重水素還元反応により得られる前記重水素含有炭化水素化合物は、一般式C(x+y=2n+2であって、x、yは自然数かつ偶数であり、nは5~7の整数である)で示される鎖式飽和炭化水素である、請求項2に記載のクラスターイオンビームの生成方法。
  4. 前記重水素還元反応により得られる前記重水素含有炭化水素化合物は、一般式C(z+w=2mであって、z、wは自然数かつ偶数であり、mは5~7の整数である)で示される環式飽和炭化水素である、請求項2に記載のクラスターイオンビームの生成方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のクラスターイオンビームの生成方法を用いて生成したクラスターイオンビームをシリコンウェーハの表面に注入する、クラスターイオンの注入方法。
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