JP2024091594A - 灌注式バルーンカテーテルの迅速な減圧 - Google Patents

灌注式バルーンカテーテルの迅速な減圧 Download PDF

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Abstract

Figure 2024091594000001
【課題】バルーンカテーテルのための流体排出デバイスを提供すること。
【解決手段】開示された技術は、バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有する少なくとも1つのスパインと、スパインの湾曲近位部分に結合されて、少なくとも1つのスパインを長手方向軸に沿って移動するように拘束する、第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、第1の動作モードにおいて、少なくとも1つのスパインの湾曲近位部分が、第1の外側プロファイルに拡張され、かつ第2の動作モードにおいて、少なくとも1つのスパインの湾曲近位部分は、少なくとも1つのスパインが長手方向軸に沿って第2のカプラを移動させるように、第1の外側プロファイルよりも小さい外側プロファイルに圧縮される、第2のカプラと、を含む、流体排出デバイスを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、概して、低侵襲性医療デバイス、具体的には、バルーンカテーテルに関し、排他的ではないが、灌注式バルーンカテーテルに更に関する。
心房細動(atrial fibrillation、AF)などの心臓不整脈は、心臓組織の領域が隣接組織に電気信号を異常に伝達するときに生じる。これは、正常な心周期を混乱させ、非同期的な律動を引き起こす。不整脈を治療するための存在するある特定の処置としては、不整脈の原因となる信号の発生源を外科的に破壊すること、及びそのような信号の伝導路を破壊することが挙げられる。カテーテルを介してエネルギーを印加して心臓組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓の一部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を停止又は変更することが時に可能である。
いくつかの処置では、1つ又は2つ以上のRF電極を有するカテーテルが、心臓血管系内でアブレーションを行うために使用され得る。カテーテルは、主要な静脈又は動脈(例えば、大腿動脈)に挿入され、次いで前進させて、心臓内又は心臓に隣接する心臓血管構造(例えば、肺静脈)内に電極を位置決めし得る。1つ又は2つ以上の電極は、心臓組織又は他の血管組織と接触するように配置され、次いで、RFエネルギーで活性化され、それによって、接触した組織をアブレーションし得る。場合によっては、電極は、双極であり得る。一部の他の場合において、単極電極は、接地パッドと連携して、又は患者と接触している他の参照電極と連携して使用され得る。灌注は、アブレーションカテーテルのアブレーション構成要素から熱を引き出すために、かつアブレーション部位付近に血栓が形成されるのを防止するために使用され得る。
アブレーションカテーテルの例は、2020年8月18日に発行された「Integrated Ablation System using Catheter with Multiple Irrigation Lumens」と題する米国特許第10,743,932号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、2020年5月26日に発行された「Irrigated Balloon Catheter with Flexible Circuit Electrode Assembly」と題する米国特許第10,660,700号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、及び2018年11月20日に発行された「Catheter with Soft Distal Tip for Mapping and Ablating Tubular Region」と題する米国特許第10,130,422号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に説明されている。
一部のカテーテルアブレーション処置は、電気生理学的(electrophysiology、EP)マッピングを使用してアブレーションの標的とすべき組織領域を特定した後に実行され得る。このようなEPマッピングは、カテーテル(例えば、アブレーションを実行するために使用される同じカテーテル、又は専用のマッピングカテーテル)上の感知電極の使用を含み得る。このような感知電極は、導電性心内膜組織から発する電気信号を監視して、不整脈の原因となる異常な導電性組織部位の場所を特定し得る。EPマッピングシステム及びカテーテルの例は、本明細書に引用されている様々な参考文献に説明されている。
いくつかのアブレーションアプローチは、非熱アブレーション法を使用して心臓組織をアブレーションするために不可逆エレクトロポレーション(irreversible electroporation、IRE)を使用する。IREは、高電圧の短パルスを組織に送達し、細胞膜の回復不能な透過化を生じさせる。多電極プローブを使用する組織へのIREエネルギーの送達は、特許文献において以前に提案されている。IREアブレーションのために構成されたシステム及びデバイスの例は、米国特許公開第2021/0169550(A1)号、同第2021/0169567(A1)号、同第2021/0169568(A1)号、同第2021/0161592(A1)号、同第2021/0196372(A1)号、同第2021/0177503(A1)号、及び同第2021/0186604(A1)号に開示されており、その各々は、参照により本明細書に組み込まれている。
心臓組織の領域は、異常な電気信号を識別するためにカテーテルによってマッピングすることができる。同じ又は異なる医療用プローブを使用して、アブレーションを実行することができる。治療用バルーンカテーテルを使用することは、バルーンの膨張(アブレーション又はマッピングのため)及び収縮(再被覆及び位置決めのため)を必要とする。膨張は、外部流体ポンプを介して達成されるが、収縮は、主に受動的な活動であり、バルーンからの流体漏出に依存する。この流体排出は、かなりの持続時間(例えば、30秒超)を要する可能性があり、既存のバルーン灌注穴のサイズ及び総表面積によって制限される。理解されるように、バルーンを収縮させるためにかなりの時間待つことは、手術時間を延長し、その結果、患者の回復時間を延長する可能性がある。
したがって、必要とされているのは、バルーンカテーテルの治療用バルーンを迅速に収縮させるシステム及び方法である。
本発明の一実施形態によれば、バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有する少なくとも1つのスパインと、スパインの湾曲近位部分に結合されて、少なくとも1つのスパインを長手方向軸に沿って移動するように拘束する、第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、第1の動作モードにおいて、少なくとも1つのスパインの湾曲近位部分が、第1の外側プロファイルに拡張され、かつ第2の動作モードにおいて、少なくとも1つのスパインの湾曲近位部分は、少なくとも1つのスパインが長手方向軸に沿って第2のカプラを移動させるように、第1の外側プロファイルよりも小さい外側プロファイルに圧縮される、第2のカプラと、を含む、流体排出デバイスが提供される。
流体排出デバイスは、シースを更に含むことができる。少なくとも1つのスパインは、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり得、複数のスパインの各々は、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有する。湾曲近位部分は、シース内へのケージの後退に応答して、第1の外側プロファイルからより小さい外側プロファイルに移行するように構成することができる。
流体排出デバイスは、長手方向軸線上に配置された管状シャフトと、湾曲近位部分と直線状遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブと、を更に含むことができる。スリーブは、管状シャフトに取り付け、かつ湾曲近位部分が管状シャフトに対して長手方向軸に沿って第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成することができる。管状シャフトは、ガイドワイヤルーメンを含むことができる。
流体排出デバイスは、近位部分と遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に含むことができ、スリーブは、ケージに取り付けられている。
開示される技術は、バルーンカテーテルのための流体排出デバイスを含む。流体排出デバイスは、長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有する少なくとも1つのスパインと、少なくとも1つのスパインの近位部分に取り付けられた第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、第1の方向への第2のカプラの移動が、第1の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ第2の方向への第2のカプラの移動が、第2の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を含む。
少なくとも1つのスパインは、第2のカプラを第1の位置と第2の位置との間で摺動させるように構成することができる。
少なくとも1つのスパインは、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり得、複数のスパインの各々は、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、湾曲近位部分は、シース内へのケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている。
流体排出デバイスは、近位部分と遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に含むことができる。スリーブは、管状シャフトに取り付け、かつ湾曲近位部分が管状シャフトに対して長手方向軸に沿って第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成することができる。
流体排出デバイスは、近位部分と遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に含むことができ、スリーブは、ケージに取り付けられている。
第2のカプラは、第1の位置と第2の位置との間で回転するように構成することができる。
少なくとも1つのスパインは、シース内への少なくとも1つのスパインの後退が、第2のカプラを第1の位置から第2の位置に回転させるように構成することができる。
第2のカプラは、第2の位置にあるときに管状シャフト上に配置された排出ポートと整列するように構成された穴を含むことができる。
開示された技術は、バルーンカテーテルを含む。バルーンカテーテルは、流体を充填することによって膨張されるように構成された内部容積を画定するバルーンを含むことができる。バルーンカテーテルは、流体排出デバイスであって、長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有する少なくとも1つのスパインと、少なくとも1つのスパインの近位部分に連結された第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、第2のカプラの移動が、第1の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ第2のカプラの移動が、第2の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を含む、流体排出デバイスを含むことができる。
スパインは、第2のカプラを第1の位置から第2の位置に摺動させるように構成することができる。
バルーンカテーテルは、バルーンを送達するように構成されたシースを更に含むことができる。シースは、バルーンを展開し、かつ遠位開口部内へのバルーンの後退時にバルーンを受容するように構成された遠位開口部を含むことができ、後退は、スパイン及びバルーンに力を加え、スパインは、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、複数のスパインの各々は、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、湾曲部分は、シース内へのケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている。
ケージは、力に応答して、第1の位置から第2の位置まで管状シャフトに沿って第2のカプラを摺動させるように構成することができ、力は、バルーンを強制的に収縮させるように構成することができる。追加的に、ケージはまた、力に応答して、第2のカプラを第1の位置から第2の位置に回転させるように構成することができ、力は、バルーンを強制的に収縮させるように構成することができる。
バルーンは、流体を送達するように構成された複数の灌注ポートを更に含むことができる。
本発明の一実施形態による、バルーンカテーテルを含む医療用システムの概略描写図である。 本発明の一実施形態による、膨張状態のバルーンカテーテルのバルーンの上面図を示す。 本発明の一実施形態による、膨張状態のバルーンカテーテルの側面図を示す。 本発明の一実施形態による、収縮状態のバルーンカテーテルの側面図を示す。 開示された技術による、第1の動作モードにおける流体排出デバイスの側面図を示す、バルーンカテーテルの断面図を示す。 開示された技術による、第2の動作モードにおける流体排出デバイスの側面図を示す、バルーンカテーテルの断面図を示す。 開示された技術による、流体排出デバイスの斜視図を示す。 開示された技術による、流体排出デバイスのスリーブの正面図を示す。 開示された技術による、第2のカプラが管状シャフトに沿って第1の位置に配置されている、第1の動作モードにおけるバルーンカテーテルの流体排出デバイスの側面図を示す。 開示された技術による、第2のカプラが管状シャフトに沿って第2の位置に配置された第2の動作モードにあるバルーンカテーテルの流体排出デバイスの側面図を示す。 開示された技術による、第1の位置と第2の位置との間で回転するように構成されたバルーンカテーテルの流体排出デバイスの側面図を示す。 開示された技術による、第2のカプラが管状シャフトに沿って第1の位置に配置された第1の動作モードにおけるバルーンカテーテルの流体排出デバイスを示す。 開示された技術による、第2のカプラが管状シャフトに沿って第2の位置に配置された第2の動作モードにおけるバルーンカテーテルの流体排出デバイスを示す。 開示された技術による、医療手術を実行するための方法のための方法フローチャートである。
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく例として本発明の原理を例解する。本明細書は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物及び使用を説明する。
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「ほぼ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、71%~110%の値の範囲を指し得る。加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、作業者に近い方の場所を示す一方、「遠位」は、作業者又は医師から更に遠い場所を示す。
本明細書で考察される「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」の組織、血管系、又は器官への言及は、ヒト又は任意の動物のものであり得る。動物は、哺乳類、獣医学的動物、家畜動物、又はペット類の動物などを含むがこれらに限定されない、様々な任意の該当するタイプのものであり得ることを理解するべきである。一例として、動物は、ヒトに類似したある特定の性質を有するように具体的に選択された実験動物(例えば、ラット、イヌ、ブタ、サルなど)であり得る。対象は、例えば、任意の該当するヒト患者であり得ることを理解するべきである。
本明細書で考察されるように、「医師」は、医者、外科医、技術者、科学者、又は対象への薬物難治性心房細動の治療のための多電極カテーテルの送達と関連する任意の他の個人若しくは送達器具を含むことができる。
本明細書で考察されるように、「アブレーションする」又は「アブレーション」という用語は、本開示のデバイス及び対応するシステムに関するものであり、細胞中の不規則的な心臓信号の生成を低減又は防止するように構成された構成要素及び構造的特徴を指す。例えば、無線周波数(radio frequency、RF)アブレーションなどの熱エネルギー、又は不可逆エレクトロポレーション(IRE)などの非熱エネルギーを利用することによって、本開示を通して、パルス電場(pulsed electric field、PEF)及びパルス場アブレーション(pulsed field ablation、PFA)と互換的に称される。本開示のデバイス及び対応するシステムに関する場合、アブレーションすること又はアブレーションは、不整脈、心房粗動アブレーション、肺静脈隔離、上室頻脈アブレーション、及び心室頻脈アブレーションを含むがこれらに限定されない特定の状態の心臓組織の熱アブレーション又は非熱アブレーションを参照して、本開示全体を通して使用される。「アブレーションする」又は「アブレーション」という用語はまた、当業者によって理解されるように、様々な形態の身体組織アブレーションを達成するための既知の方法、デバイス、及びシステムを含む。
本明細書で考察されるように、「管状」及び「管」という用語は、広義に解釈されるものとし、直円柱構造、若しくは断面が厳密に円形である構造、又はその長さ全体にわたって均一な断面である構造に限定されるものではない。例えば、管状構造は、概して、実質的な直円柱構造として例解される。しかしながら、管状構造は、本開示の範囲から逸脱することなく、先細状又は湾曲した外面を有し得る。
本開示は、心不整脈を治療するために心臓組織をアブレーションするためのシステム、方法、又は使用及びデバイスに関する。アブレーションエネルギーは、通常、アブレーションするべき組織に沿ってアブレーションエネルギーを送達することができるカテーテルの先端部分によって心臓組織に供給される。いくつかの例示的カテーテルは、先端部分に三次元構造を含み、三次元構造上に位置付けられた様々な電極からアブレーションエネルギーを管理するように構成される。このような例示的なカテーテルを組み込むアブレーション処置は、X線透視法を使用して可視化することができる。
機能不全の心臓を改善するために、無線周波数(RF)エネルギー及び冷凍アブレーションなどの熱的技術を適用する心臓組織のアブレーションは、周知の処置である。典型的には、熱的技術を使用して首尾よくアブレーションするために、心筋の様々な場所で心電位を測定する必要がある。加えて、アブレーション中の温度測定により、アブレーションの有効性を可能にするデータを提供する。通常、熱的技術を使用したアブレーション処置では、実際のアブレーション前、アブレーション中、及びアブレーション後に、電極電位及び温度が測定される。RFアプローチは、組織の炭化、燃焼、スチームポップ、横隔神経麻痺、肺静脈狭窄、及び食道瘻につながり得るリスクを有し得る。冷凍アブレーションは、RFアブレーションと関連するいくらかの熱リスクを低減することができるRFアブレーションへの代替アプローチである。しかしながら、冷凍アブレーションデバイスを操作し、冷凍アブレーションを選択的に適用することは、一般に、RFアブレーションと比較してより困難である。したがって、冷凍アブレーションは、電気アブレーションデバイスによって到達され得る特定の解剖学的幾何形状では実行可能ではない。
本開示は、RFアブレーション、冷凍アブレーション、及び/又は不可逆エレクトロポレーション(IRE)のために構成された電極を含むことができる。IREは、本開示全体を通して、パルス電場(PEF)アブレーション及びパルス場アブレーション(PFA)と互換的に称され得る。本開示で考察されるIREは、心房性不整脈のアブレーションに使用することができる非熱的細胞死技術である。IRE/PEFを使用してアブレーションするために、二相性電圧パルスを印加して心筋の細胞構造を破壊する。二相性パルスは非正弦波形であり、細胞の電気生理学に基づいて標的細胞に調整することができる。対照的に、RFを使用してアブレーションするために、正弦波電圧波形が適用されて、治療エリアにおいて熱を生成し、治療エリア内の全ての細胞を無差別に加熱する。IREはしたがって、アブレーションモダリティ又は隔離モダリティで知られている起こり得る合併症の低減において有益であろう、隣接する感熱性構造又は組織を救う能力を有する。追加的又は代替的に、単相性パルスを利用することができる。
例示的なカテーテルベースの電気生理学マッピング及びアブレーションシステム10を示す図1を参照する。システム10は、患者23の血管系を通って、心臓12の腔又は血管構造内に医師24によって経皮的に挿入される複数のカテーテルを含む。典型的には、送達シースカテーテルは、心臓12の所望の場所の近くの左心房又は右心房内に挿入される。その後、複数のカテーテルを送達シースカテーテルに挿入して、所望の場所に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方に専用のカテーテルを含み得る。IEGMを感知するように構成されている例示的なカテーテル14が本明細書に例解されている。医師24は、心臓12内の標的部位を検知するために、カテーテル14の遠位先端部(すなわち、この場合、バルーンカテーテル200であり、その遠位先端部は、本明細書ではバルーン210と称されることもある)を心臓壁と接触させる。アブレーションのために、医師24は、同様に、アブレーションカテーテルの遠位端をアブレーションのための標的部位に運ぶ。
カテーテル14は、バルーン210にわたって任意選択的に分布し、IEGM信号を感知するように構成された1つ、好ましくは複数の電極26を含む例示的なカテーテルである。カテーテル14は、バルーン210の位置及び配向を追跡するために、バルーン210内又はその近くに埋め込まれた位置センサ29を追加的に含み得る。任意選択的にかつ好ましくは、位置センサ29は、三次元(three-dimensional、3D)位置及び配向を感知するための3つの磁気コイルを含む磁気ベースの位置センサである。
磁気ベースの位置センサ29は、所定の作業体積内に磁場を生成するように構成された複数の磁気コイル32を含む場所パッド25と共に動作され得る。カテーテル14のバルーン210のリアルタイム位置は、場所パッド25によって生成され、磁気ベースの位置センサ29によって感知される磁場に基づいて追跡され得る。磁気ベースの位置感知技術の詳細は、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、同第6,892,091号に説明され、これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる。
システム10は、場所パッド25の場所基準及び電極26のインピーダンスベースの追跡を確立するために、患者23上の皮膚接触のために配置された1つ又は2つ以上の電極パッチ38を含む。インピーダンスベースの追跡のために、電流が電極26に方向付けられ、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、各電極の場所を、電極パッチ38を介して三角測量することができる。インピーダンスベースの場所追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号及び同第8,456,182号に説明され、これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる。
レコーダ11は、体表面ECG電極18で捕捉された電位図21と、カテーテル14の電極26で捕捉された心内電位図(IEGM)とを表示する。レコーダ11は、心臓の律動をペーシングするためのペーシング能力を含み得、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続され得る。
システム10は、アブレーションするように構成されたカテーテルの遠位先端部にある電極26のうちの1つ又は2つ以上にアブレーションエネルギーを伝達するように適合されるアブレーションエネルギー生成器50を含み得る。アブレーションエネルギー生成器50によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような単極性若しくは双極性高電圧直流パルスを含む、無線周波数(radiofrequency、RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含み得るが、それらに限定されない。
患者インターフェースユニット(patient interface unit、PIU)30は、カテーテルと、電気生理学的機器と、電源と、システム10の動作を制御するワークステーション55との間の電気通信を確立するように構成されたインターフェースである。システム10の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、場所パッド25、体表面ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー生成器50、及びレコーダ11を含み得る。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU30は、カテーテルの場所のリアルタイム計算を実装し、ECG計算を実行するための処理能力を追加的に含む。
ワークステーション55は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがロードされたメモリ又は記憶装置を有するプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能と、を含む。ワークステーション55は、任意選択的に、(1)心内膜解剖学的構造を三次元(3D)でモデルリングし、モデル又は解剖学的マップ20をディスプレイデバイス27上に表示するためにレンダリングすることと、(2)記録された電位図21からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的指標又は画像でディスプレイデバイス27上に表示することと、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイムの場所及び配向を表示することと、(5)アブレーションエネルギーが印加された場所などの関心部位をディスプレイデバイス27上に表示することと、を含む、複数の機能を提供し得る。システム10の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.31A Technology Drive,Irvine,CA,92618、から市販されている、CARTO(商標)3システムとして入手可能である。
図2は、本発明の一実施形態による、膨張状態のバルーンカテーテル200のバルーン210を示す。バルーン210は、バルーン210上に配置された電極26が心臓12の組織などの標的組織に接触することを可能にするために、流体で膨張するように構成されている。流体は、例えば、生理食塩水又は他の生体適合性流体を含むことができる。バルーンカテーテル200は、流体を保持するように構成されている内部容積211を含み、内部容積211は、バルーン210が膨張状態にあるか収縮状態にあるかに応じて変動する。バルーンカテーテル200は、医師24がバルーンカテーテル200の遠位端部を操作することを可能にする、ハンドル220を含むことができる。ハンドル220は、当業者によって理解されるように、外部流体ポンプ又は他の流体源に結合させることができ、ハンドル220は、医師24が流体を用いてバルーン210を選択的に膨張させることを可能にするように構成されたアクチュエータを含むことができる。
バルーン210は、例えば、限定ではないが、生理食塩水などの流体でバルーン210を充填することによって膨張されるように構成された内部容積211を画定することができる。例えば、図3A及び図3Bに示されるように、バルーン210の内部容積211は、流体によって膨張又は収縮させることができる。図3Aに示されるように、内部容積211は、膨張状態に移行するために流体で充填することができる。対照的に、流体は、内部容積211から排出され、バルーン210を収縮状態(図3B)に移行させることができる。理解されるように、バルーンは、器官(例えば、心臓12)内に挿入されるか又はシース160内に後退されるときには収縮状態にあり得、次いで、組織のマッピング又はアブレーションを実行するためにシース160から除去されるときに膨張させることができる。
図4及び図5は、バルーン210の断面図を示す。バルーン210は、長手方向軸L-Lに沿って第1の端部(例えば、近位方向PD)から第2の端部(例えば、遠位方向DD)まで延在する、管状シャフト150を含む、内部容積211内に配置された、流体排出デバイス100を含むことができる。管状シャフト150は、管状シャフト150の内外への流体の流れを可能にするために、流体供給源と流体連通している少なくとも1つの流体ポート153を含むことができる。流体排出デバイスは、長手方向軸L-Lに沿って延在する湾曲近位部分112及び直線状遠位部分114を有する少なくとも1つのスパイン110と、少なくとも1つのスパイン110の近位部分112に結合された第1のカプラ120と、少なくとも1つのスパイン110の遠位部分114に取り付けられた第2のカプラ140であって、管状シャフト150に対して移動するように構成されており、その結果、例えば、近位方向PDへの第2のカプラ140の移動は、第1の位置151において、管状シャフト150の少なくとも1つの流体ポート153を通って流体が流れることを防止し、かつ例えば、遠位方向DDへの第2のカプラ140の移動は、第2の位置152において、管状シャフト150の少なくとも1つの流体ポート153を通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラ140と、を含むことができる。いくつかの例では、少なくとも1つのスパイン110は、第1の位置151と第2の位置152との間で第2のカプラ140を摺動させるように構成されている。管状シャフト150は、ルーメンを含むことができ、それを通して流体がバルーン210の内部からバルーン210の外部に流れることができる。スパイン110は、第2のカプラ140を第1の位置151から第2の位置152に摺動させるように構成することができる。バルーン210は、アブレーション中に電極26及び/又は電極26に近接する組織を冷却するために、組織又は電極26に流体を送達するように構成された複数の灌注ポートを含むことができる。いくつかの例では、複数の灌注ポートは、流体ポート153の総出口面積未満の総出口面積を有するように構成することができ、これによって、流体排出デバイス100が第1の動作モード118(図4)にある間にバルーン210を膨張させたままにすることができる一方で、流体がバルーン210の内部容積211から滲出し、流体排出デバイス100が第2の動作モード119(図5)にある間にバルーン210を収縮させることができる。いくつかの例では、バルーン210は、第1の動作モード118にあるとき、バルーンカテーテル200の電極26を冷却するために、流体で連続的に洗い流すことができる。
図2並びに図3A及び図3Bに示されるように、バルーンカテーテル200は、バルーン210を受容し、かつバルーン210の臓器への送達を容易にするように構成されたシース160を更に含むことができる。シース160は、バルーン210を展開し、かつバルーン210が遠位開口部161内に後退するとバルーン210を受容するように構成された遠位開口部161(図2、図3A、及び図3Bに示されるように)を含むことができる。バルーン210が図4のように遠位開口部161の外にあるとき、シース160は、スパイン110に力を加えず、流体排出デバイス100は、第1の動作モード118(図4)にある。図5のように、バルーン210が遠位開口部161内に後退すると、この後退により、シース160がスパイン110に力を加え、第2のカプラ140を遠位に移動させ、それによって流体排出デバイス100を第2の動作モードに移行させる。
いくつかの例では、スパイン110の湾曲近位部分112は、スパイン110がスパイン110の長さにわたって滑らかにシース160内への後退に抵抗するように、通常のベル曲線に近似する対称な弓形として成形することができる。他の例では、湾曲近位部分112は、スパイン110がシース160内への後退に不均一に抵抗するように、すなわち、スパインの近位部分112の近位半分の後退をもたらすために必要とされる力が、スパインの近位部分112の遠位半分のシース160内への後退をもたらすために必要とされる力よりも約2倍~約10倍大きいように、近位に歪んだベル曲線に近似する急勾配の近位部分を含むことができる。
図6は、開示された技術による、例示的な流体排出デバイスを示す。バルーンカテーテル200のための流体排出デバイス100は、長手方向軸L-Lに沿って延在する湾曲近位部分112及び直線状遠位部分114を有する少なくとも1つのスパイン110と、スパイン110の湾曲近位部分112に結合されて、少なくとも1つのスパイン110を長手方向軸L-Lに沿って移動するように拘束する、第1のカプラ120と、少なくとも1つのスパイン110の遠位部分114に取り付けられた第2のカプラ140であって、第1の動作モード118において、少なくとも1つのスパイン110の湾曲近位部分112が、第1の外側プロファイル116に拡張され、かつ第2の動作モード119において、少なくとも1つのスパイン110の湾曲近位部分112は、少なくとも1つのスパイン110が長手方向軸L-Lに沿って第2のカプラ140を移動させるように、第1の外側プロファイル116よりも小さい外側プロファイル117に圧縮される、第2のカプラ140と、を含むことができる。
スパイン110は、単一のスパインであり得るか、又はケージ111を形成する複数のスパイン110のうちの1つであり得る。各スパイン110は、湾曲近位部分112及び直線状遠位部分114を有することができる。湾曲近位部分112は、シース160内へのケージ111の後退に応答して、直線状になるように構成することができる。換言すれば、スパイン110が半径方向外向きに曲がるので、スパイン110は、スパイン110が長手方向軸L-Lからのシース160の内径の距離よりも長手方向軸L-Lからより大きい距離だけ半径方向外向きに曲がる結果として、バルーン210がシース160内に後退させられると、内向きに曲がるように強制される。スパイン110が内側に曲げられると、スパイン110(又はケージ111)は、力に応答して、第2のカプラ140を管状シャフト150に沿って第1の位置151から第2の位置152に摺動させるように構成することができる。シース160に接触するバルーン210からの力によって第2のカプラ140が第2の位置に移動すると、バルーン210は、流体が、流体ポート153を通って、管状シャフト150内に形成されたルーメンを通って流出するにつれて、収縮することができる。
更に、スパイン110の少なくとも湾曲近位部分112は、バルーン210がシース160から押し出されるときにスパイン110が長手方向軸L-Lから半径方向外向きに自然に曲がるように付勢され得る。このようにして、流体排出デバイス100は、バルーン210及び流体排出デバイス100がシース160内に後退されない限り、第1の動作モード118に留まるように構成することができる。
バルーンカテーテル200のための別の例示的な流体排出デバイス100は、長手方向軸L-Lに沿って第1の端部(例えば、近位方向PD)から第2の端部(例えば、遠位方向DD)まで延在する、管状シャフト150を含むことができる。管状シャフト150は、流体供給部と流体連通して、管状シャフト150の内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポート153と、長手方向軸L-Lに沿って延在する湾曲近位部分112及び直線状遠位部分114を有する少なくとも1つのスパイン110と、少なくとも1つのスパイン110の近位部分112に取り付けられた第1のカプラ120と、少なくとも1つのスパイン110の遠位部分114に取り付けられた第2のカプラ140であって、管状シャフト150に対して移動するように構成されており、その結果、第1の方向、例えば、近位方向PDへの第2のカプラ140の移動が、第1の位置151において、管状シャフト150の少なくとも1つの流体ポート153を通って流体が流れることを防止し、かつ第2の方向、例えば、遠位方向DDへの第2のカプラ140の移動が、第2の位置152において、管状シャフト150の少なくとも1つの流体ポート153を通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラ140と、を含むことができる。いくつかの例では、少なくとも1つのスパイン110は、第1の位置151と第2の位置152との間で第2のカプラ140を摺動させるように構成されている。
図7に示されるように、スリーブ130は、複数のスパイン110が通過することができる複数のチャネル131を含むことができる。チャネル131は、スパイン110が長手方向軸L-Lに沿って軸方向に移動することを可能にするが、スパイン110が半径方向外向きに曲がること、又は長手方向軸L-Lを中心に回転することを防止するように構成することができる。
図8Aは、第1の位置151にある第2のカプラ140を示す詳細図である。第2のカプラ140が第1の位置151にあるとき(すなわち、流体排出デバイス100が第1の動作モード118にあるとき)、流体ポート153は第2のカプラ140によって覆われる。このようにして、第2のカプラ140は、内部容積211と流体ポート153との間の流体連通を封止し、それによって、流体ポート153を通る流体の漏れを防止し、バルーン210の膨張を維持するのを助ける。
図8Bは、第2の位置152にある第2のカプラ140を示す。第2のカプラ140が第2の位置152にあるとき(すなわち、流体排出デバイス100が第2の動作モード119にあるとき)、流体ポート153は、第2のカプラ140によって遮られていないか又は覆われておらず、バルーン210の内部容積211内の流体は、流体ポート153を通って逃げることができ、それによってバルーン210を収縮させることができる。
代替的に、図9に示されるように、ケージ111は、力に応答して、第2のカプラ140を第1の位置151から第2の位置152に回転させるように構成することができる。前述のように、シース160に接触するバルーン210からの力によって第2のカプラ140が第2の位置に移動すると、バルーン210は、流体が、流体ポート153を通って、管状シャフト150内に形成されたルーメンを通って流出するにつれて、収縮することができる。少なくとも1つのスパイン110は、シース160内への少なくとも1つのスパイン110の後退が、第2のカプラ140を第1の位置151から第2の位置152に回転させるように構成することができる。例えば、スパイン110の近位端部912は、スパイン110が後退時に回転し、したがって遠位端部で少なくとも1つのスパイン110に取り付けられた第2のカプラ140の回転を引き起こすように、管状シャフト150の周りに螺旋状に傾斜させることができる。いくつかの例では、第2のカプラ140は、第2の位置152にあるときに管状シャフト150上に配置された排出ポート153と整列するように構成された穴141を含むことができる。いくつかの例では、スパイン110の螺旋ピッチは、スパイン110がスパイン110の長さにわたって均一にシース160内への後退に抵抗するように、通常のベル曲線に近似する螺旋ピッチの対称な弓形として成形することができる。別の例では、湾曲近位部分112は、スパイン110がシース内への後退に不均一に抵抗するように、すなわち、回転の前半をもたらすために必要とされる力が、回転の後半をもたらすために必要とされる力よりも約2倍~約10倍大きいように、螺旋状に傾斜した近位に歪んだベル曲線に近似する螺旋状に傾斜した急勾配の近位部分を含むことができる。図9に示されるようないくつかの例では、ケージ111の螺旋状にピッチ付けされた近位部分112におけるスパインの数は、遠位部分114のスパインの数とは異なり得る。他の例では、スパインの数は、ケージ111の長さ全体にわたって同じであり得る。
図10A及び図10Bは、開示された技術による、第2のカプラ1040が管状シャフト150に沿って第1の位置151に配置されている、第1の動作モードにおけるバルーンカテーテル200の流体排出デバイス1000を示す。図10A及び図10Bに提供される例では、スパイン1010は、直線状遠位部分を有さないが、むしろ、第1のカプラ1020から第2のカプラ1040まで延在する連続湾曲部分を有する。この例では、湾曲スパイン110を直線状にすることは、長手方向軸L-Lに沿った第2のカプラ1040の並進を引き起こす。第1の位置151では、流体ポート153は遮断される。
本明細書に開示される例のいずれにおいても、流体ポート153は、バルーン210が後退の約3秒以内に流体を実質的に完全に排出することができるようにサイズ決めすることができる。本明細書に開示される例のいずれにおいても、流体ポート153は、バルーン210が後退の1秒未満以内に流体を実質的に完全に排出することができるようにサイズ決めすることができる。本明細書に開示される例のいずれにおいても、流体ポート153は、バルーン210が後退の約5~約10秒以内に流体を実質的に完全に排出することができるようにサイズ決めすることができる。追加的に、より多くの流体ポートを管状ルーメン150に追加して、流体をより速く排出することができる。更に、流体が排出されるのにかかる時間は、ユーザによって加えられる後退力に基づいて調節することができ、力が大きいほど、力が小さい場合と比較して排出する時間が短くなる。
本明細書に開示された例のいずれにおいても、スパイン110は、楕円形(例えば、円形)又は長方形(例えば、平坦に見える場合がある)断面を有し得、可撓性で弾力のある材料(例えば、ニチノールとしても知られているニッケルチタンなどの形状記憶合金)であり得る。更に、スパインは、ニチノール、コバルトクロム、ステンレス鋼、チタンを含む群から選択される材料を含むことができる。代替的に、又は加えて、スパイン110は、ポリマーを含むことができる。スパイン110は、円形断面を有することができる。スパイン110はまた、流体排出デバイス100のプロファイルを最小にするように、実質的に平坦な長方形断面を有するリボンであり得る。更に、ケージ111は、ニチノール管などの管からスパインを切断することによって形成することができる。
いくつかの例では、スリーブ130は、管状シャフト150に取り付け、かつ湾曲近位部分112が管状シャフト150に対して長手方向軸L-Lに沿って第1のカプラ120に対して移動するように拘束するように構成することができる。いくつかの例では、スリーブ130は、湾曲近位部分112をシース160内に後退させることが第2のカプラ140の直線運動により直接的に並進するように、スパイン110を拘束するように機能することができる。
代替的に、いくつかの例では、流体排出デバイス100において、スリーブ130は、近位部分112と遠位部分114との間で複数のスパイン110の周りに半径方向に配置し、ケージ111に取り付けることができる。この構成では、スリーブ130は、スパイン110のスリーブ130の遠位側の部分を直線状に保ち、これにより、ケージ111をシース160内に後退させると、湾曲近位部分112が直線状になり、第2のカプラ140を遠位に並進させることが確実になる。
いくつかの例では、管状シャフト150は、ガイドワイヤルーメンであり得るか、又はガイドワイヤルーメンの一部であり得る。バルーンカテーテル200は、ガイドワイヤによって標的解剖学的構造にナビゲートすることができる。ガイドワイヤルーメンは、先で説明される時間内に流体排出を可能にするようにサイズ決めすることができる。
図11は、開示される技術による、医療手術を実行するための方法400のための方法フローチャートである。方法400は、バルーンカテーテルの灌注ポートを通して流体を排出させる、バルーンカテーテルのバルーンを流体で充填すること(ステップ402)を含むことができる。方法400は、カプラを封止位置から非封止位置に並進させて(ステップ404)、バルーンから流体を排出させることを含むことができる。方法400は、バルーンをシース内に後退させることによって、バルーンを折り畳むことを含むことができる(ステップ406)。
いくつかの例では、カプラを並進させることは、スパインの湾曲近位部分をシース内に近位に後退させることによってスパインを直線状することを含むことができ、スパインはカプラと固定して連通している。湾曲近位部分をシース内に後退させることは、バルーンをシース内に後退させることの一部とすることができる。代替的に又は追加的に、湾曲近位部分を後退させることは、近位部分において流体排出デバイスに取り付けられたプルワイヤを引っ張ることを含むことができる。プルワイヤは、アクチュエータを作動させることによってプルワイヤを引っ張ることを実行することができるように、バルーンカテーテルのハンドル上に配置されたアクチュエータに動作可能に結合することができる。
いくつかの例では、カプラを並進させることは、スパインをシース内に後退させることを含むことができる。スパインは、後退時にカプラを封止位置から非封止位置に回転させるように構成することができる。
いくつかの例では、方法は、医療手術を実行すること(ステップ408)を更に含むことができ、医療手術は、心臓組織を感知、マッピング、及びアブレーションのうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。
理解されるように、今説明された方法400は、本明細書に説明される様々な要素及び実装形態に従って変更することができる。すなわち、開示された技術による方法は、上で説明されるステップの全部若しくは一部を含むことができ、及び/又は上で明示的に開示されていない追加のステップを含むことができる。更に、開示された技術による方法は、上で説明される特定のステップの全てではなく一部を含むことができる。更にまた、本明細書に説明される様々な方法は、完全に又は部分的に組み合わせることができる。すなわち、開示される技術による方法は、第1の方法の少なくともいくつかの要素又はステップと、第2の方法の少なくともいくつかの要素又はステップと、を含むことができる。
本明細書に説明される本開示の技術は、以下の条項に従って更に理解することができる。
条項1:バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、スパインの湾曲近位部分に結合されて、少なくとも1つのスパインを長手方向軸に沿って移動するように拘束する、第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、(a)第1の動作モードにおいて、少なくとも1つのスパインの湾曲近位部分が、第1の外側プロファイルに拡張され、かつ(b)第2の動作モードにおいて、少なくとも1つのスパインの湾曲近位部分は、少なくとも1つのスパインが長手方向軸に沿って第2のカプラを移動させるように、第1の外側プロファイルよりも小さい外側プロファイルに圧縮される、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイス。
条項2:シースを更に備え、少なくとも1つのスパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、湾曲近位部分が、シース内へのケージの後退に応答して、第1の外側プロファイルからより小さい外側プロファイルに移行するように構成されている、条項1に記載の流体排出デバイス。
条項3:長手方向軸上に配置された管状シャフトと、湾曲近位部分と直線状遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブと、を更に備え、スリーブは、管状シャフトに取り付けられ、かつ湾曲近位部分が管状シャフトに対して長手方向軸に沿って第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成されている、条項2に記載の流体排出デバイス。
条項4:管状シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、条項3に記載の流体排出デバイス。
条項5:近位部分と遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、スリーブが、ケージに取り付けられている、条項2に記載の流体排出デバイス。
条項6:バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、流体排出デバイスが、長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、少なくとも1つのスパインの近位部分に取り付けられた第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、第1の方向への第2のカプラの移動が、第1の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ第2の方向への第2のカプラの移動が、第2の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイス。
条項7:少なくとも1つのスパインが、第2のカプラを第1の位置と第2の位置との間で摺動させるように構成されている、条項6に記載の流体排出デバイス。
条項8:少なくとも1つのスパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、湾曲近位部分が、シース内へのケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている、条項6又は7に記載の流体排出デバイス。
条項9:近位部分と遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、スリーブが、管状シャフトに取り付けられ、かつ湾曲近位部分が管状シャフトに対して長手方向軸に沿って第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成されている、条項8に記載の流体排出デバイス。
条項10:近位部分と遠位部分との間で複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、スリーブが、ケージに取り付けられている、条項8に記載の流体排出デバイス。
条項11:管状シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、条項6~10のいずれか一項に記載の流体排出デバイス。
条項12:第2のカプラが、第1の位置と第2の位置との間で回転するように構成されている、条項6に記載の流体排出デバイス。
条項13:少なくとも1つのスパインは、シース内への少なくとも1つのスパインの後退が、第2のカプラを第1の位置から第2の位置に回転させるように構成されている、条項12に記載の流体排出デバイス。
条項14:第2のカプラが、第2の位置にあるときに管状シャフト上に配置された排出ポートと整列するように構成された穴を備える、条項13に記載の流体排出デバイス。
条項15:バルーンカテーテルであって、流体を充填することによって膨張されるように構成された内部容積を画定するバルーンであって、バルーンが、流体排出デバイスであって、長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、少なくとも1つのスパインの近位部分に連結された第1のカプラと、少なくとも1つのスパインの遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、第2のカプラの移動が、第1の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ第2のカプラの移動が、第2の位置において、管状シャフトの少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイスを備える、バルーンを備える、バルーンカテーテル。
条項16:スパインが、第2のカプラを第1の位置から第2の位置に摺動させるように構成されている、条項15に記載のバルーンカテーテル。
条項17:バルーンを送達するように構成されたシースを更に備え、シースが遠位開口部を備え、遠位開口部が、バルーンを展開し、かつ遠位開口部内へのバルーンの後退時にバルーンを受容するように構成されており、後退が、スパイン及びバルーンに力を加えることを含み、スパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、湾曲部分が、シース内へのケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている、条項16に記載のバルーンカテーテル。
条項18:ケージが、力に応答して、第1の位置から第2の位置まで管状シャフトに沿って第2のカプラを摺動させるように構成されており、力が、バルーンを強制的に収縮させるように構成されている、条項17に記載のバルーンカテーテル。
条項19:ケージが、力に応答して、第2のカプラを第1の位置から第2の位置に回転させるように構成されており、力が、バルーンを強制的に収縮させるように構成されている、条項17に記載のバルーンカテーテル。
条項20:バルーンが、流体を送達するように構成された複数の灌注ポートを備える、条項15~19のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
条項21:バルーンカテーテルのバルーンに流体を充填することと、バルーンカテーテルの排出ポートを通して流体を排出することと、を含む方法であって、カプラを封止位置から開放位置に並進させることと、バルーンをシース内に後退させることと、を含む、方法。
条項22:カプラを並進させることが、スパインの湾曲近位部分をシース内に近位に後退させることによって、スパインを直線状にすることを含み、スパインが、カプラと固定連通している、条項21に記載の方法。
条項23:カプラを並進させることが、スパインをシース内に後退させることを含み、スパインが、後退時にカプラを封止位置から開放位置に回転させるように構成されている、条項21に記載の方法。
条項24:医療手術を実行することを更に含み、医療手術が、心臓組織の感知、マッピング、及びアブレーションのうちの1つ又は2つ以上を含む、条項21に記載の方法。
上で説明される実施形態は、例として引用したものであり、本発明は、本明細書にこれまで具体的に図示及び説明されているものに限定されるものではない。むしろ、本発明の範囲は、本明細書でこれまでに説明される様々な特徴の組み合わせ及びその部分的組み合わせの両方、並びに上述の説明を読むことで当業者に想到されるであろう、先行技術において開示されていないそれらの変形例及び修正例を含むものである。
〔実施の態様〕
(1) バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、
長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、
前記スパインの前記湾曲近位部分に結合されて、少なくとも1つのスパインを前記長手方向軸に沿って移動するように拘束する、第1のカプラと、
前記少なくとも1つのスパインの前記遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、
(a)第1の動作モードにおいて、前記少なくとも1つのスパインの前記湾曲近位部分が、第1の外側プロファイルに拡張され、かつ
(b)第2の動作モードにおいて、前記少なくとも1つのスパインの前記湾曲近位部分は、前記少なくとも1つのスパインが前記長手方向軸に沿って前記第2のカプラを移動させるように、前記第1の外側プロファイルよりも小さい外側プロファイルに圧縮される、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイス。
(2) シースを更に備え、前記少なくとも1つのスパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、前記複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、前記湾曲近位部分が、前記シース内への前記ケージの後退に応答して、前記第1の外側プロファイルから前記より小さい外側プロファイルに移行するように構成されている、実施態様1に記載の流体排出デバイス。
(3) 前記長手方向軸上に配置された管状シャフトと、
前記湾曲近位部分と前記直線状遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブと、を更に備え、前記スリーブが、前記管状シャフトに取り付けられ、かつ前記湾曲近位部分が前記管状シャフトに対して前記長手方向軸に沿って前記第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成されている、実施態様2に記載の流体排出デバイス。
(4) 前記管状シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、実施態様3に記載の流体排出デバイス。
(5) 前記近位部分と前記遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、前記スリーブが、前記ケージに取り付けられている、実施態様2に記載の流体排出デバイス。
(6) バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、前記流体排出デバイスが、
長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、前記管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、
前記長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、
前記少なくとも1つのスパインの前記近位部分に取り付けられた第1のカプラと、
前記少なくとも1つのスパインの前記遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、前記管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、第1の方向への前記第2のカプラの移動が、第1の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ
第2の方向への前記第2のカプラの移動が、第2の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイス。
(7) 前記少なくとも1つのスパインが、前記第2のカプラを前記第1の位置と前記第2の位置との間で摺動させるように構成されている、実施態様6に記載の流体排出デバイス。
(8) 前記少なくとも1つのスパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、前記複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、前記湾曲近位部分が、シース内への前記ケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている、実施態様7に記載の流体排出デバイス。
(9) 前記近位部分と前記遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、前記スリーブは、前記管状シャフトに取り付けられ、かつ前記湾曲近位部分が、前記管状シャフトに対して前記長手方向軸に沿って前記第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成されている、実施態様8に記載の流体排出デバイス。
(10) 前記近位部分と前記遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、前記スリーブが、前記ケージに取り付けられている、実施態様8に記載の流体排出デバイス。
(11) 前記管状シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、実施態様10に記載の流体排出デバイス。
(12) 前記第2のカプラが、前記第1の位置と前記第2の位置との間で回転するように構成されている、実施態様6に記載の流体排出デバイス。
(13) 前記少なくとも1つのスパインは、シース内への前記少なくとも1つのスパインの後退が、前記第2のカプラを前記第1の位置から前記第2の位置に回転させるように構成されている、実施態様12に記載の流体排出デバイス。
(14) 前記第2のカプラが、前記第2の位置にあるときに前記管状シャフト上に配置された排出ポートと整列するように構成された穴を備える、実施態様13に記載の流体排出デバイス。
(15) バルーンカテーテルであって、
流体を充填することによって膨張されるように構成された内部容積を画定するバルーンであって、前記バルーンが、
流体排出デバイスであって、
長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、前記管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、
長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、
前記少なくとも1つのスパインの前記近位部分に連結された第1のカプラと、
前記少なくとも1つのスパインの前記遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、前記管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、前記第2のカプラの移動が、
第1の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ
前記第2のカプラの移動が、第2の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイスを備える、バルーンを備える、バルーンカテーテル。
(16) 前記スパインが、前記第2のカプラを前記第1の位置から前記第2の位置に摺動させるように構成されている、実施態様15に記載のバルーンカテーテル。
(17) 前記バルーンを送達するように構成されたシースを更に備え、前記シースが遠位開口部を備え、前記遠位開口部が、前記バルーンを展開し、かつ前記遠位開口部内への前記バルーンの後退時に前記バルーンを受容するように構成されており、前記後退が、前記スパイン及び前記バルーンに力を加えることを含み、
前記スパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、前記複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、前記湾曲部分が、シース内への前記ケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている、実施態様16に記載のバルーンカテーテル。
(18) 前記ケージが、前記力に応答して、前記第1の位置から前記第2の位置まで管状シャフトに沿って前記第2のカプラを摺動させるように構成されており、前記力が、前記バルーンを強制的に収縮させるように構成されている、実施態様17に記載のバルーンカテーテル。
(19) 前記ケージが、前記力に応答して、前記第2のカプラを前記第1の位置から前記第2の位置に回転させるように構成されており、前記力が、前記バルーンを強制的に収縮させるように構成されている、実施態様17に記載のバルーンカテーテル。
(20) 前記バルーンが、前記流体を送達するように構成された複数の灌注ポートを備える、実施態様15に記載のバルーンカテーテル。

Claims (20)

  1. バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、
    長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、
    前記スパインの前記湾曲近位部分に結合されて、少なくとも1つのスパインを前記長手方向軸に沿って移動するように拘束する、第1のカプラと、
    前記少なくとも1つのスパインの前記遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、
    (a)第1の動作モードにおいて、前記少なくとも1つのスパインの前記湾曲近位部分が、第1の外側プロファイルに拡張され、かつ
    (b)第2の動作モードにおいて、前記少なくとも1つのスパインの前記湾曲近位部分は、前記少なくとも1つのスパインが前記長手方向軸に沿って前記第2のカプラを移動させるように、前記第1の外側プロファイルよりも小さい外側プロファイルに圧縮される、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイス。
  2. シースを更に備え、前記少なくとも1つのスパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、前記複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、前記湾曲近位部分が、前記シース内への前記ケージの後退に応答して、前記第1の外側プロファイルから前記より小さい外側プロファイルに移行するように構成されている、請求項1に記載の流体排出デバイス。
  3. 前記長手方向軸上に配置された管状シャフトと、
    前記湾曲近位部分と前記直線状遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブと、を更に備え、前記スリーブが、前記管状シャフトに取り付けられ、かつ前記湾曲近位部分が前記管状シャフトに対して前記長手方向軸に沿って前記第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成されている、請求項2に記載の流体排出デバイス。
  4. 前記管状シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、請求項3に記載の流体排出デバイス。
  5. 前記近位部分と前記遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、前記スリーブが、前記ケージに取り付けられている、請求項2に記載の流体排出デバイス。
  6. バルーンカテーテルのための流体排出デバイスであって、前記流体排出デバイスが、
    長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、前記管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、
    前記長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、
    前記少なくとも1つのスパインの前記近位部分に取り付けられた第1のカプラと、
    前記少なくとも1つのスパインの前記遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、前記管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、第1の方向への前記第2のカプラの移動が、第1の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ
    第2の方向への前記第2のカプラの移動が、第2の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイス。
  7. 前記少なくとも1つのスパインが、前記第2のカプラを前記第1の位置と前記第2の位置との間で摺動させるように構成されている、請求項6に記載の流体排出デバイス。
  8. 前記少なくとも1つのスパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、前記複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、前記湾曲近位部分が、シース内への前記ケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている、請求項7に記載の流体排出デバイス。
  9. 前記近位部分と前記遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、前記スリーブは、前記管状シャフトに取り付けられ、かつ前記湾曲近位部分が、前記管状シャフトに対して前記長手方向軸に沿って前記第1のカプラに対して移動するように拘束するように構成されている、請求項8に記載の流体排出デバイス。
  10. 前記近位部分と前記遠位部分との間で前記複数のスパインの周りに半径方向に配置されたスリーブを更に備え、前記スリーブが、前記ケージに取り付けられている、請求項8に記載の流体排出デバイス。
  11. 前記管状シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、請求項10に記載の流体排出デバイス。
  12. 前記第2のカプラが、前記第1の位置と前記第2の位置との間で回転するように構成されている、請求項6に記載の流体排出デバイス。
  13. 前記少なくとも1つのスパインは、シース内への前記少なくとも1つのスパインの後退が、前記第2のカプラを前記第1の位置から前記第2の位置に回転させるように構成されている、請求項12に記載の流体排出デバイス。
  14. 前記第2のカプラが、前記第2の位置にあるときに前記管状シャフト上に配置された排出ポートと整列するように構成された穴を備える、請求項13に記載の流体排出デバイス。
  15. バルーンカテーテルであって、
    流体を充填することによって膨張されるように構成された内部容積を画定するバルーンであって、前記バルーンが、
    流体排出デバイスであって、
    長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在する管状シャフトであって、流体供給部と流体連通して、前記管状シャフトの内外への流体の流れを可能にする、少なくとも1つの流体ポートを含む、管状シャフトと、
    長手方向軸に沿って延在する湾曲近位部分及び直線状遠位部分を備える少なくとも1つのスパインと、
    前記少なくとも1つのスパインの前記近位部分に連結された第1のカプラと、
    前記少なくとも1つのスパインの前記遠位部分に取り付けられた第2のカプラであって、前記管状シャフトに対して移動するように構成されており、その結果、前記第2のカプラの移動が、
    第1の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを防止し、かつ
    前記第2のカプラの移動が、第2の位置において、前記管状シャフトの前記少なくとも1つの流体ポートを通って流体が流れることを可能にする、第2のカプラと、を備える、流体排出デバイスを備える、バルーンを備える、バルーンカテーテル。
  16. 前記スパインが、前記第2のカプラを前記第1の位置から前記第2の位置に摺動させるように構成されている、請求項15に記載のバルーンカテーテル。
  17. 前記バルーンを送達するように構成されたシースを更に備え、前記シースが遠位開口部を備え、前記遠位開口部が、前記バルーンを展開し、かつ前記遠位開口部内への前記バルーンの後退時に前記バルーンを受容するように構成されており、前記後退が、前記スパイン及び前記バルーンに力を加えることを含み、
    前記スパインが、ケージを形成する複数のスパインのうちの1つであり、前記複数のスパインの各々が、湾曲近位部分及び直線状遠位部分を有し、前記湾曲部分が、シース内への前記ケージの後退に応答して、直線状になるように構成されている、請求項16に記載のバルーンカテーテル。
  18. 前記ケージが、前記力に応答して、前記第1の位置から前記第2の位置まで管状シャフトに沿って前記第2のカプラを摺動させるように構成されており、前記力が、前記バルーンを強制的に収縮させるように構成されている、請求項17に記載のバルーンカテーテル。
  19. 前記ケージが、前記力に応答して、前記第2のカプラを前記第1の位置から前記第2の位置に回転させるように構成されており、前記力が、前記バルーンを強制的に収縮させるように構成されている、請求項17に記載のバルーンカテーテル。
  20. 前記バルーンが、前記流体を送達するように構成された複数の灌注ポートを備える、請求項15に記載のバルーンカテーテル。
JP2023216615A 2022-12-23 2023-12-22 灌注式バルーンカテーテルの迅速な減圧 Pending JP2024091594A (ja)

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