JP2024090088A - Fpcコネクタ及びコネクタ対 - Google Patents

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Abstract

【課題】FPCがハウジングに完全に挿入されていることを容易に確認することができるようにする。【解決手段】FPCを挿入可能なジャケットハウジングと、ジャケットハウジングに取付可能な独立ロック部材とを備え、独立ロック部材は、FPCの抜去を防止するロック部と、ジャケットハウジングに保持される保持部とを含み、FPCは、幅方向両端に形成された切欠きであって、ロック部が挿入される切欠きを含み、保持部は、ジャケットハウジングと係合し、独立ロック部材を仮保持位置及び本保持位置に保持可能な係合部を含み、ロック部は、独立ロック部材が仮保持位置にあるとき、FPCを挿通可能とする上面と、独立ロック部材が本保持位置にあるとき、FPCの切欠きと係合する係合部とを含む。【選択図】図1

Description

本開示は、FPCコネクタ及びコネクタ対に関するものである。
従来、フレキシブル回路基板(FPC)、フレキシブルフラットケーブル(FFC)等と称される平板状可撓性ケーブルを接続するためにフレキシブルフラットケーブル用コネクタが使用されている。このようなコネクタは、フレキシブルフラットケーブルの先端に取付けられ、相手方コネクタと嵌合することによって、フレキシブルフラットケーブルを相手方コネクタと導通させるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
図21は従来のフレキシブルフラットケーブル用コネクタの分解図である。
図において、811は、図示されない相手方コネクタと嵌合するフレキシブルフラットケーブル用コネクタとしてのコネクタのハウジングである。該ハウジング811は平坦な箱状の部材であって、内部には空洞のケーブル収容部が形成され、前面からは平板部812が前方に向けて突出している。前記ケーブル収容部は、ハウジング811の後面に開口するとともに、前面において平板部812の上下両側で開口している。また、前記ハウジング811の上面における左右両側には係合開口819が開口し、前記平板部812の左右両端にはガイド壁813が形成されている。
また、890は、上下一対のフレキシブルフラットケーブルである。各フレキシブルフラットケーブル890は、その長手方向に延在し、互いに平行な複数本の導体892を含むものであるが、フレキシブルフラットケーブル890の前端縁近傍部891においては、導体892の上面を覆う絶縁被覆が除去されており、導体892が露出している。また、各フレキシブルフラットケーブル890の左右両端における前端縁近傍部891から所定の長さ範囲には、切欠き状の保持部893が形成され、該保持部893の途中には、フレキシブルフラットケーブル890の幅方向中央に向けて更に凹入するような形状の係止部893aが形成されている。
さらに、871は、金属板から成るグランドプレートであり、上下のフレキシブルフラットケーブル890同士の間に配置される。前記グランドプレート871には、幅方向に並んで複数の弾性接点872が形成されている。また、前記グランドプレート871の左右両端近傍には、保持開口873が形成されている。
さらに、831は、ハウジング811の幅方向に延在する細長い部材であって、ハウジング811の下面に取付けられるロック部材である。該ロック部材831の両端には、上方に向けて延在する抜止め部832が形成されている。
なお、881は、金属板から成るロック機構部であり、ハウジング811の上面に取付けられ、コネクタが相手方コネクタと嵌合すると、該相手方コネクタと係合して、コネクタと相手方コネクタとの嵌合を維持するための機構を構成する。
そして、上下一対のフレキシブルフラットケーブル890は、ハウジング811に対して、その後方から前方に向けて移動させられることによって、前記ハウジング811に挿入される。この際、各フレキシブルフラットケーブル890の前端縁近傍部891は、ハウジング811のケーブル収容部を通過し、ガイド壁813に沿って平板部812の上下両面上を進行する。また、グランドプレート871は、上下のフレキシブルフラットケーブル890同士の間に配置される。最後に、フレキシブルフラットケーブル890及びグランドプレート871が所定の位置に到達すると、ロック部材831が、ハウジング811に対して、その下方から上方に向けて移動させられることによって、前記ハウジング811に取付けられる。すると、左右両側の抜止め部832の上端は、各フレキシブルフラットケーブル890の係止部893a及びグランドプレート871の保持開口873を通過した後、ハウジング811の上面の係合開口819と係合する。これにより、フレキシブルフラットケーブル890及びグランドプレート871は、コネクタのハウジング811に確実に取付けられる。
特開2020-072035号公報
しかしながら、前記従来のコネクタにおいては、フレキシブルフラットケーブル890を取付ける作業において、ハウジング811にフレキシブルフラットケーブル890を挿入した後に、さらに、別の部材であるロック部材831をハウジング811に取付ける必要があり、作業が繁雑で時間がかかってしまう。
また、フレキシブルフラットケーブル890がハウジング811に完全に挿入された状態であるか否かを確認することが困難である。
特に、近年では、コネクタの小型化及び低背化が進み、その各部が微細化されているので、フレキシブルフラットケーブル890がハウジング811に完全に挿入され、正確に取付けられたことを視認することも困難になっている。
ここでは、前記従来のコネクタの問題点を解決して、小型低背でありながら、高い強度を発揮するとともに、フレキシブル回路基板(FPC)がハウジングに完全に挿入されていることを容易に確認することができ、短時間で、簡便に、確実に、正確にフレキシブル回路基板に取付けることができ、フレキシブル回路基板が脱落することのない、信頼性の高いFPCコネクタ及びコネクタ対を提供することを目的とする。
そのために、FPCコネクタにおいては、FPCを挿入可能なジャケットハウジングと、該ジャケットハウジングに取付可能な独立ロック部材とを備え、該独立ロック部材は、前記FPCの抜去を防止するロック部と、前記ジャケットハウジングに保持される保持部とを含み、前記FPCは、幅方向両端に形成された切欠きであって、前記ロック部が挿入される切欠きを含み、前記保持部は、前記ジャケットハウジングと係合し、前記独立ロック部材を仮保持位置及び本保持位置に保持可能な係合部を含み、前記ロック部は、前記独立ロック部材が仮保持位置にあるときに前記FPCを挿通可能とする上面と、前記独立ロック部材が本保持位置にあるときに前記FPCの切欠きと係合する係合部とを含む。
他のFPCコネクタにおいては、さらに、前記保持部は、前記FPCの挿入方向に関して、前記ロック部よりも前方に位置する。
更に他のFPCコネクタにおいては、さらに、前記ジャケットハウジングは、その側面に形成された一対の突起を含み、前記保持部は開口部を含み、前記保持部の係合部は、前記独立ロック部材が仮保持位置にあるときに前記一対の突起の一方と係合し、前記独立ロック部材が本保持位置にあるときに前記一対の突起の他方と係合する。
更に他のFPCコネクタにおいては、さらに、前記FPCは、前記切欠きよりも前端寄りに形成された開口部を含み、前記ジャケットハウジングは、前記開口部と係合するロック凸部を含む。
更に他のFPCコネクタにおいては、さらに、前記ロック部は、その側面に形成されたスリット部を含み、前記上面は、前記スリット部の周囲を画定する複数の面のうちの一面であり得る。
コネクタ対においては、本開示のFPCコネクタと、該FPCコネクタと嵌合する相手方コネクタとを有する。
本開示によれば、FPCコネクタは、小型低背でありながら、高い強度を発揮するとともに、FPCがハウジングに完全に挿入されていることを容易に確認することができ、短時間で、簡便に、確実に、正確に取付けることができ、FPCが脱落することがなく、信頼性を向上させることができる。
本実施の形態における第1ハウジングの斜視図である。 本実施の形態における第1ハウジングの三面図であって、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図である。 本実施の形態における独立ロック部材の斜視図であって、(a)は斜め後方から観た図、(b)は斜め前方から観た図である。 本実施の形態における独立ロック部材の五面図であって、(a)は前面図、(b)は上面図、(c)は後面図、(d)は(a)におけるA-A矢視断面図、(e)は側面図である。 本実施の形態における第1コネクタの斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの三面図であって、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図である。 本実施の形態における第1コネクタの分解図である。 本実施の形態におけるFPCの先端付近の平面図である。 本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入される直前の状態を示す二面図であって、(a)は斜視図、(b)は上面図である。 本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入された状態を示す斜視図である。 本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入された状態を示す三面図であって、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図である。 本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入された状態を示す要部断面図であって、(a)は図11(a)におけるB-B矢視断面を含む斜視図、(b)は図11(a)におけるB-B矢視断面図である。 本実施の形態におけるFPCの取付けが完了した状態を示す斜視図である。 本実施の形態におけるFPCの取付けが完了した状態を示す三面図であって、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図である。 本実施の形態におけるFPCの取付けが完了した状態を示す要部断面図であって、(a)は図14(a)におけるC-C矢視断面を含む斜視図、(b)は図14(a)におけるC-C矢視断面図である。 本実施の形態における第1コネクタにFPCが誤挿入又は不完全挿入された場合におけるISLの状態を示す二面図であって、(a)は斜視図、(b)は上面図である。 本実施の形態における第1コネクタにFPCが誤挿入又は不完全挿入された場合におけるISLの状態を示す要部断面図であって、(a)は図16(b)におけるD-D矢視断面を含む斜視図、(b)は図16(b)におけるD-D矢視断面図である。 本実施の形態における独立ロック部材の変形例を示す斜視図である。 本実施の形態における独立ロック部材の変形例と対応するFPCの先端付近との関係を示す斜視図である。 本実施の形態における第2コネクタ及び第1コネクタと第2コネクタとの嵌合状態を示す斜視図であって、(a)は第2コネクタを示す図、(b)は第1コネクタと第2コネクタとの嵌合状態を示す図である。 従来のフレキシブルフラットケーブル用コネクタの分解図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態における第1ハウジングの斜視図、図2は本実施の形態における第1ハウジングの三面図、図3は本実施の形態における独立ロック部材の斜視図、図4は本実施の形態における独立ロック部材の五面図、図5は本実施の形態における第1コネクタの斜視図、図6は本実施の形態における第1コネクタの三面図、図7は本実施の形態における第1コネクタの分解図、図8は本実施の形態におけるFPCの先端付近の平面図である。なお、図2において、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図であり、図3において、(a)は斜め後方から観た図、(b)は斜め前方から観た図であり、図4において、(a)は前面図、(b)は上面図、(c)は後面図、(d)は(a)におけるA-A矢視断面図、(e)は側面図であり、図6において、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図である。
図において、10は本実施の形態における第1コネクタであって、後述される相手方コネクタとしての第2コネクタ101と嵌合してコネクタ対(コネクタペア)を構成するコネクタの一方である。本実施の形態において、第1コネクタ10は、フレキシブル回路基板であるFPC90を第2コネクタ101に電気的に接続するための、いわゆる、ジャケットとして使用されるものであって、FPC90が取付けられるFPCコネクタである。なお、本実施の形態において、FPCは、フレキシブル回路基板だけでなく、FFCと称されるフレキシブルフラットケーブルをも含む平板状可撓性基板乃至平板状可撓性ケーブルのことを意味し、いかなる種類の平板状可撓性基板乃至平板状可撓性ケーブルであってもよい。
また、本実施の形態において、第1コネクタ10、第2コネクタ101、FPC90等の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、前記第1コネクタ10、第2コネクタ101、FPC90等の各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
そして、前記第1コネクタ10は、ジャケットハウジングとしての第1ハウジング11と、該第1ハウジング11に取付けられる独立ロック部材としてのISL(Independent Secondary Lock)30とを有する。
前記第1ハウジング11は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成された部材であり、図に示されるように、概略直方体である幅方向(Y軸方向)に細長く延びた外形を備える。そして、前記第1ハウジング11は、FPC90が挿入される側、すなわち、後側(X軸負方向側)に位置する本体部11aと、該本体部11aの前面(X軸正方向側面)に接続されて第2コネクタ101と嵌合する嵌合部11bとを有する。また、前記本体部11aと嵌合部11bとの間には、幅方向(Y軸方向)に延在する平板状のフランジ部11cが形成されている。なお、前記本体部11aの後端面は第1ハウジング11の後面11rと称され、前記嵌合部11bの前端面は第1ハウジング11の前面11fと称される。
前記本体部11aの左右両側の側面11sには、ISL30を係合可能な一対の突起としての係合凸部17が形成されている。該係合凸部17は、ISL30が本保持位置にあるときにISL30の係止用ロックばね部33と係合可能な本保持位置係合部としての第1係合凸部17aと、該第1係合凸部17aの下方に所定の間隔を空けて形成され、ISL30が仮保持位置にあるときに前記係止用ロックばね部33と係合可能な仮保持位置係合部としての第2係合凸部17bとを含んでいる。
なお、本実施の形態においては、第1係合凸部17aと第2係合凸部17bとを統合的に説明する場合には、係合凸部17として説明する。
そして、各係合凸部17は、前後方向(X軸方向)に延在する概略三角柱状の部材であり、側面11sに対して概略直交する天面部17dと、該天面部17dの外端から下斜め方向に延在し、側面11sに対して傾斜する傾斜面部17cとを含んでいる。
前記嵌合部11bは、その幅方向(Y軸方向)両端に位置し、フランジ部11cから前方(X軸正方向)に向けて延出する嵌合側部12bと、左右両端を嵌合側部12bによって画定された嵌合主部12aとを含んでいる。なお、前記嵌合側部12bの前端面は前面11fとして機能し、前記嵌合主部12aの前端面は前面11fより後方(X軸負方向)に位置する。また、前記嵌合主部12aには、第1コネクタ10と第2コネクタ101とが嵌合した際に、第2コネクタ101が備える図示されない端子の少なくとも接触突部が進入する端子進入凹部12a1が複数個、幅方向に並んで形成されている。該端子進入凹部12a1の数及びピッチは、前記端子の数及びピッチに対応するように設定される。なお、各端子進入凹部12a1は、嵌合主部12aの前端面に開口するとともに、嵌合主部12aの上下における嵌合主平面12dにも開口するように形成されている。該嵌合主平面12dにおける前端は、嵌合主部12aの前端面において上下に突出する前端凸部12a2によって画定されている。
さらに、前記嵌合主部12aにおける幅方向(Y軸方向)中央には、嵌合部11bが欠落した凹部としての嵌合凹部12cが形成されている。該嵌合凹部12cは、上下方向(Z軸方向)から観て、嵌合主部12aの前端面からフランジ部11cまで到達するように凹入した概略矩形の空間であって、その左右両側は、前後方向及び上下方向に延在する嵌合内壁部12eによって画定されている。
また、第1ハウジング11の上面(Z軸正方向面)における幅方向(Y軸方向)中央には、第2コネクタ101との嵌合状態を維持する嵌合状態維持装置としてのロック部材21が形成されている。該ロック部材21は、左右一対のロック用腕部21bと、該ロック用腕部21bの中央部分に両端が接続されたロック突起部21aとを含んでいる。各ロック用腕部21bは、その基端が嵌合凹部12cの幅方向両側を画定する嵌合内壁部12eの上面に接続され、上下方向(Z軸方向)から観て、後方(X軸負方向)に向けて直線的に延在する弾性変形可能なカンチレバー状の部材である。また、前記ロック部材21の後側における本体部11aの上面にはロック保持部23が形成され、該ロック保持部23には、図示されないコネクタ位置保証機構(CPA)としての二次ロック部材を、前方に向けてスライドさせて取付けることができる。該二次ロック部材は、一般的なCPAと同様に機能し、第1コネクタ10と第2コネクタ101との嵌合が完了した際に、前記ロック部材21が第2コネクタ101をロックした状態で、前方に向けてスライドさせられて、ロック部材21が嵌合解除方向に動作することを防止する部材である。
さらに、第1ハウジング11には、FPC90における少なくとも前端90fの近傍部分が挿入されるFPC挿入凹部としての基板挿入凹部13が形成されている。該基板挿入凹部13は、前後方向(X軸方向)に延在するとともに、第1ハウジング11の後面11rにおいて、幅方向(Y軸方向)に延在する細長いスリットのように開口する凹部であるが、幅方向に延在する仕切り壁14によって上側基板挿入凹部13Aと下側基板挿入凹部13Bとに区画されている。つまり、第1ハウジング11は、2つの基板挿入凹部13を有している。そして、上側基板挿入凹部13Aには、FPC90のうちの後述される上側FPC90Aが挿入され、下側基板挿入凹部13Bには、FPC90のうちの後述される下側FPC90Bが挿入される。
なお、本実施の形態においては、上側基板挿入凹部13Aと下側基板挿入凹部13Bとを統合的に説明する場合には、基板挿入凹部13として説明し、上側FPC90Aと下側FPC90Bとを統合的に説明する場合には、FPC90として説明する。
各基板挿入凹部13は、その幅方向(Y軸方向)両端に位置する端部挿入凹部13bと、左右両端が端部挿入凹部13bに接続された中央挿入凹部13aとを含んでいる。
前記端部挿入凹部13bは、嵌合部11bにおいては嵌合側部12b内を前後方向に延在し、嵌合側部12bの前端面に開口する。そして、前記端部挿入凹部13bに対応する本体部11aにおける上面(Z軸正方向面)及び下面(Z軸負方向面)には、ISL30のFPC保持柱34を挿入可能な保持柱収容孔16が開口している。該保持柱収容孔16は上下方向(Z軸方向)に延在し、端部挿入凹部13bを通過して、本体部11aの上面から下面まで貫通する。そして、前記端部挿入凹部13bに対応する嵌合側部12bにおける上面及び下面には、前後方向に延在する切欠き状の視認窓としての窓13b1が形成され、嵌合側部12b内の端部挿入凹部13bは、前記窓13b1を通して、第1ハウジング11の上下の外部に連通しているので、前記窓13b1を通して端部挿入凹部13b内を視認することができる。
また、前記中央挿入凹部13aは、嵌合主部12aの上下における嵌合主平面12dの表面上の空間と連通している。すなわち、FPC90において中央挿入凹部13aに挿入された部分の前端90fは、嵌合主平面12dの表面に沿ってスライドし、前記嵌合主平面12dの前端を画定する前端凸部12a2にまで到達することができる。
さらに、嵌合側部12b内の端部挿入凹部13bは、嵌合側部12bの内側側面に形成された連絡開口としての側部連絡開口13a2を通して、嵌合主部12aの上下における嵌合主平面12dの表面上の空間と連通している。さらに、嵌合凹部12cは、嵌合内壁部12eに形成されたスリットである連絡開口としての凹部連絡開口13a3を通して、嵌合主部12aの上下における嵌合主平面12dの表面上の空間と連通している。すなわち、FPC90において嵌合主平面12dの表面に沿って挿入された部分は、嵌合側部12b内の端部挿入凹部13b内に挿入された部分と接続された状態を維持することができるとともに、一部分を嵌合凹部12c内に露出することができる。
前記仕切り壁14における中央挿入凹部13a内の上下面からは、前後方向に延在する複数の細長いリブ14aが突出している。基板挿入凹部13に挿入されたFPC90は、その仕切り壁14側の面が細長いリブ14aの表面に沿ってスライドするので、摺接抵抗が減少し、スムーズにスライドすることができる。
また、前記仕切り壁14における端部挿入凹部13b内の上下面には、後述されるように、ロック凸部としての係止凸部14bが突出するように形成されている。基板挿入凹部13に挿入されたFPC90は、その幅方向両端に形成された係止開口部93に前記係止凸部14bが進入して係合するので、無用な抜去が防止される。
さらに、第1ハウジング11には、基板挿入凹部13内において上下方向に延在する柱部15が形成されている。該柱部15は、横断面が概略矩形の角柱状の部材であり、第1ハウジング11の幅方向中央近傍において、前側面(X軸正方向面)が嵌合凹部12cに面する位置に形成されている。なお、本実施の形態においては、上側基板挿入凹部13A内に位置する柱部15を上側柱部15Aとして説明し、下側基板挿入凹部13B内に位置する柱部15を下側柱部15Bとして説明するが、上側柱部15Aと下側柱部15Bとを統合的に説明する場合には、柱部15として説明する。
また、該柱部15は、上下方向(Z軸方向)から観て、概略矩形の断面形状を有し、その幅方向(Y軸方向)の寸法は、嵌合凹部12cの幅方向(Y軸方向)の寸法より小さく、その幅方向の中心が嵌合凹部12cの幅方向の中心から幅方向の一方の側(例えば、上側柱部15Aの場合はY軸正方向側、下側柱部15Bの場合はY軸負方向側)に偏倚している。そして、前記柱部15の前側面は、嵌合凹部12cにおける基板挿入凹部13に対応する後端面の半分以上を画定して嵌合凹部12c内に露出している。
図8は、FPC90における前端90fから所定距離の範囲の平面図であって、FPC90の表面側を示す平面図が示されている。なお、FPC90は、一般的に、長尺の帯状の部材であるが、前端90fから前記所定距離以上に離れた部分の図示は、説明の都合上、省略されている。そして、前記FPC90の本体91における第2コネクタ101の端子と接触する側の表面である端子接触面、すなわち、表側面と反対側の、非端子接触面、すなわち、裏側面には、前端90fから所定長の範囲に、後述される平板状の補強板92が取付けられている。該補強板92は、例えば、絶縁性の樹脂フィルム等から成り、補強部材として、本体91の裏側面に、接着剤等によって固着されていることが望ましい。なお、前記所定長は、第1ハウジング11における嵌合主部12aの前端凸部12a2から後面11rまでの寸法よりもやや長い程度であって、FPC90が第1コネクタ10に取付けられた際に、補強板92の後端近傍が視認可能となる程度が望ましい。
また、前記本体91の表側面では、図8に示されるように、前端90fから一定範囲において、絶縁性被覆が取除かれ、導電線96が露出しているものとする。なお、前記絶縁性被覆が取除かれる範囲は、補強板92が取付けられている範囲よりも小さいことが望ましい。前記導電線96は、FPC90の長手方向(X軸方向)に延在するものであって、複数本(例えば、16本程度)が所定のピッチ(例えば、1~2〔mm〕程度)で互いに平行となるように配設されている。なお、前記導電線96の数及びピッチは、第2コネクタ101の端子の数及びピッチに対応して、適宜変更される。
前記FPC90は、先端が二股状のものであって、その前端90fにおける幅方向(Y軸方向)中央には、後方(X軸負方向)に向けて凹入するような形状の分離部94が形成されている。該分離部94は、本体91及び補強板92が欠落した空間であって、前端90fに開口する空間である。
そして、前記分離部94は、上下方向(Z軸方向)から観て、図8に示されるような形状を有し、幅方向の寸法が大きな概略矩形の本体部94aと、幅方向の寸法が本体部94aより小さく、該本体部94aから後方(X軸負方向)に向けて突出する概略矩形の突出部94bとを有する。なお、前記本体部94aの幅方向の中心は、FPC90の幅方向の中心と一致する。前記突出部94bは、その幅方向中心が本体部94aの幅方向中心よりも、幅方向の一方の側(図8に示される例においては、右側(Y軸負方向側))に偏倚するように形成され、突出部94bの右側面と本体部94aの右側面とは同一面を構成する。また、突出部94bの左側面は、本体部94aの左側面の右側に位置し、突出部94bの左側面と本体部94aの後側面とによって二面が画定された凸片部94cが形成されている。該凸片部94cは、図8に示されるような鉤形乃至矩形の平面形状を有する。
前記分離部94は、柱部15と係合する部分であって、その後端(X軸負方向端)寄りの部分である突出部94bの中に柱部15を収容する。したがって、上下方向(Z軸方向)から観て、前記突出部94bの形状は、柱部15の断面形状と同一であり、突出部94bの幅方向及び前後方向の寸法は、柱部15の断面におけるそれらと、ほぼ同一である。なお、前記本体部94aの幅方向の寸法は、嵌合凹部12cのそれより、少し小さくなっている。
FPC90の第1コネクタ10への挿入が完了すると、FPC90の幅方向中央に形成された分離部94に、第1ハウジング11の柱部15が進入して係合する。ここで、上側柱部15Aと下側柱部15Bとは、いずれも、第1ハウジング11乃至嵌合凹部12cの幅方向(Y軸方向)中心よりも幅方向の相違する側に偏倚している。図に示される例において、上側柱部15AはY軸正方向側に、下側柱部15BはY軸負方向側に偏倚している。したがって、上側基板挿入凹部13A及び下側基板挿入凹部13Bには、正規の姿勢のFPC90、すなわち、導電線96が露出している表面側が第1ハウジング11の上下方向(Y軸方向)中心側を向いた姿勢のFPC90のみを挿入することができる。
また、前記FPC90における前端90fから所定の長さ範囲には、幅方向外方に突出した耳部95が形成されている。該耳部95における幅方向の寸法は、他の部分よりも大きい。また、図に示される例において、前記所定の長さ方向の寸法は、前記分離部94よりも大きいが、補強板92よりは小さい。そして、各耳部95において、その後端に隣接する位置には、鉤形乃至矩形の平面形状の切欠き95aが形成されている。該切欠き95aはFPC90の幅方向両端に形成され、その前端、すなわち、耳部95の後端は、ISL30のFPC保持柱34と係合する係合縁部95bとなっている。また、各耳部95において、切欠き95aよりも前端90f寄りの位置には、FPC90を厚さ方向(Z軸方向)に貫通する開口部としての係止開口部93が形成されている。
本実施の形態において、ISL30は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成された部材であり、図3及び4に示されるように、幅方向に細長く延びた棒状の本体部31と、該本体部31の両端から前方(X軸正方向)に向けて延在する突出片部32とを有する。そして、該突出片部32の前端における幅方向外端縁には、上方に向けて延在する保持部としての係止用ロックばね部33が形成されている。該係止用ロックばね部33は、第1ハウジング11に保持される。また、前記突出片部32の後端近傍には、上方に向けて延在するロック部としてのFPC保持柱34が形成されている。該FPC保持柱34は、前記切欠き95aに挿入され、FPC90が第1ハウジング11から抜去されることを防止する。なお、左右一対の係止用ロックばね部33は、左右一対のFPC保持柱34よりも、FPC90の第1ハウジング11への挿入方向(X軸正方向)に関して、前方に位置し、かつ、幅方向外側に位置している。
前記係止用ロックばね部33は、側面(Y軸方向)から観て、該略門型の形状を有し、突出片部32から上方に延在する一対の脚部33cと、前後方向に延在して各脚部33cの上端同士を連結する係合部としての係合梁部33aと、前記脚部33c同士の間に形成された上下方向に延在する細長い開口部としての空間部33bとを含んでいる。前記係合梁部33aは、第1ハウジング11の第1係合凸部17a及び第2係合凸部17bと係合して、ISL30を仮保持位置及び本保持位置に保持することができる。そして、前記脚部33cは、下端が突出片部32に拘束された片持ち梁状の弾性部材として機能するので、前記係合梁部33aは、幅方向に弾性的に変位可能となっている。
また、前記FPC保持柱34は、上下方向(Z軸方向)から観て、該略矩形の四角柱状の部材であるが、高さ方向の中間近傍に形成された前後方向に延在するスリット部34cによって、上側ブロック34aと下側ブロック34bとに分かれている。なお、前記スリット部34cの幅方向の寸法は、FPC保持柱34よりも小さいが、FPC保持柱34の半分以上であって、前後方向及び幅方向に延在し、FPC保持柱34の前側面、後側面及び幅方向内側面に開口するように形成されている。そして、前記スリット部34cの幅方向外側に残存する連結部34dによって、上側ブロック34aと下側ブロック34bとが互いに連結されている。
なお、前記FPC保持柱34の上端面、すなわち、上側ブロック34aの上端面は、上側上面35aと称され、スリット部34cの下面、すなわち、下側ブロック34bの上端面は、下側上面35bと称される。つまり、スリット部34cの周囲を画定する複数の面のうちの一面を下側上面35bと称する。また、上側ブロック34aの前端面は、上側係合部36aと称され、下側ブロック34bの前端面は、下側係合部36bと称される。さらに、前記上側係合部36a及び下側係合部36bの少なくとも一部には、幅方向に延在する凹溝状の凹部36cが形成されていることが望ましい。
そして、本実施の形態において、上側上面35aと下側上面35bとを統合的に説明する場合には、上面35として説明し、上側係合部36aと下側係合部36bとを統合的に説明する場合には、係合部36として説明する。前記上面35は、ISL30が仮保持位置にあるとき、FPC90を挿通可能とする面であり、前記係合部36は、ISL30が本保持位置にあるとき、FPC90の切欠き95aと係合する部分である。
前記ISL30は、第1ハウジング11の下側から第1ハウジング11に取付けられる。具体的には、図7に示されるように、ISL30は、本体部31の上面が第1ハウジング11の下面に対向するような姿勢から、第1ハウジング11に対して相対的に上昇するように移動させられて、第1ハウジング11に取付けられる。この際、FPC保持柱34は、本体部11aの下面に開口する保持柱収容孔16に挿入され、係止用ロックばね部33は、本体部11aの側面11sに沿って相対的に上昇させられる。係止用ロックばね部33が側面11sに沿って相対的に上昇すると、係合梁部33aが第2係合凸部17bに当接する。ここで、該第2係合凸部17bの下端に傾斜面部17cが形成されているので、係合梁部33aは、第1ハウジング11の幅方向外方に弾性的に変位しながら、スムーズに第2係合凸部17bを乗越えることができる。そして、係合梁部33aは、第2係合凸部17bを乗越えると、弾性力によって、第1ハウジング11の幅方向内方に復帰する。
すると、図5及び6に示されるように、係合梁部33aが仮保持位置において第2係合凸部17bと係合され、ISL30は、仮保持位置において第1ハウジング11の本体部11aに仮保持された状態となる。この状態では、係合梁部33aが、第2係合凸部17bと係合されているだけでなく、第1係合凸部17aの直下に位置するので、ISL30は、上下方向に大きく移動することがない。また、FPC保持柱34は、下端近傍が保持柱収容孔16内に収容されていないが、上端からある程度の範囲が保持柱収容孔16内に収容されている。したがって、ISL30は、仮保持位置にあっても、第1ハウジング11に対して大きくガタつくことがない。
次に、FPC90を第1コネクタ10へ取付ける動作について説明する。
図9は本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入される直前の状態を示す二面図、図10は本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入された状態を示す斜視図、図11は本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入された状態を示す三面図、図12は本実施の形態におけるISLが仮保持状態の第1コネクタにFPCが挿入された状態を示す要部断面図、図13は本実施の形態におけるFPCの取付けが完了した状態を示す斜視図、図14は本実施の形態におけるFPCの取付けが完了した状態を示す三面図、図15は本実施の形態におけるFPCの取付けが完了した状態を示す要部断面図である。なお、図9において、(a)は斜視図、(b)は上面図であり、図11において、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図であり、図12において、(a)は図11(a)におけるB-B矢視断面を含む斜視図、(b)は図11(a)におけるB-B矢視断面図であり、図14において、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は側面図であり、図15において、(a)は図14(a)におけるC-C矢視断面を含む斜視図、(b)は図14(a)におけるC-C矢視断面図である。
FPC90は、第1ハウジング11の後面11rから基板挿入凹部13に挿入されて、第1コネクタ10に取付けられる。具体的には、図9に示されるように、FPC90は、その前端90fが第1ハウジング11の後面11rと対向するような姿勢から、第1ハウジング11に対して相対的に前進するように移動させられて、基板挿入凹部13に挿入される。この際、上側FPC90Aは、補強板92が取付けられていない面である表側面が仕切り壁14に面するような姿勢で、上側基板挿入凹部13Aに挿入され、下側FPC90Bは、補強板92が取付けられていない面である表側面が仕切り壁14に面するような姿勢で、下側基板挿入凹部13Bに挿入される。
また、ISL30が仮保持位置において第1ハウジング11の本体部11aに仮保持された状態なので、図12に示されるように、端部挿入凹部13bを上下に通過する保持柱収容孔16内に挿入されたFPC保持柱34は、スリット部34cが下側基板挿入凹部13Bの端部挿入凹部13bとほぼ同じ高さに位置し、スリット部34cの底面である下側上面35bが下側基板挿入凹部13Bの端部挿入凹部13bの底面と同じ高さに、又は、底面より下方に位置するとともに、FPC保持柱34の上端面である上側上面35aが上側基板挿入凹部13Aの端部挿入凹部13bの底面と同じ高さに、又は、底面より下方に位置する状態になっている。これにより、下側FPC90Bの耳部95は、下側基板挿入凹部13Bの端部挿入凹部13b内を相対的に前進し、スリット部34cを通過して、すなわち、下側上面35bの上を通過することができ、上側FPC90Aの耳部95は、上側基板挿入凹部13Aの端部挿入凹部13b内を相対的に前進し、上側上面35aの上を通過することができる。つまり、ISL30が仮保持位置にあるので、FPC90の耳部95は、FPC保持柱34の上面35の上を通過し、挿通可能となる。
そして、FPC90の耳部95が、FPC保持柱34の上面35の上を通過して、端部挿入凹部13b内を更に相対的に前進すると、耳部95における前端90fが係止凸部14bに当接する。なお、各係止凸部14bは、図12(b)に示されるように、前後方向に延在する天面部14b2と、該天面部14b2の後端(X軸負方向端)に接続された傾斜面部14b1と、前記天面部14b2の前端(X軸正方向端)に接続され、上下方向(Z軸方向)に延在する係止面部14b3とを含んでいる。このように、係止凸部14bの後端側に傾斜面部14b1が形成されているので、耳部95はスムーズに係止凸部14bに乗上げて更に前進することができる。そして、係止開口部93が係止凸部14bを通過すると、該係止凸部14bは、係止開口部93内に進入して該係止開口部93を係止する。また、耳部95の後端である係合縁部95bは保持柱収容孔16よりも前方に位置し、該保持柱収容孔16は切欠き95a内にある。
さらに、FPC90において中央挿入凹部13aに挿入された部分の前端90fが嵌合主平面12dの表面に沿ってスライドし、前端凸部12a2に到達すると、FPC90の第1コネクタ10への挿入が完了する。すると、図10~12に示されるように、FPC90の前端90fが前端凸部12a2に当接又は近接した状態となる。
FPC90の第1コネクタ10への挿入が完了すると、FPC90の幅方向中央に形成された分離部94に、第1ハウジング11の柱部15が進入して係合する。具体的には、上側FPC90Aの分離部94が、上側柱部15Aと係合し、下側FPC90Bの分離部94が、下側柱部15Bと係合する。そして、分離部94における突出部94bに柱部15が収容される。
図に示される例において、上側柱部15AはY軸正方向側に、下側柱部15BはY軸負方向側に偏倚している。したがって、上側基板挿入凹部13A及び下側基板挿入凹部13Bには、正規の姿勢のFPC90、すなわち、導電線96が露出している表面側が第1ハウジング11の上下方向(Y軸方向)中心側を向いた姿勢のFPC90のみを挿入することができる。つまり、正規の種類、すなわち、FPC90であっても表裏逆様のような非正規の姿勢であると挿入することができない。
また、FPC90の第1コネクタ10への挿入が完了すると、FPC90の分離部94の内側端部が嵌合内壁部12eに形成されたスリットである凹部連絡開口13a3に嵌り込むとともに、前述のように、FPC90の幅方向両端に形成された係止開口部93に、係止凸部14bが進入して係止する。この状態で、仮にFPC90を後方(X軸負方向)に向けて引くような外力が付与されたとしても、係止凸部14bの前端側に上下方向(Z軸方向)に延在する係止面部14b3が形成されており、該係止面部14b3が係止開口部93の前端に引掛かるので、係止凸部14bによる係止開口部93の係止が解除されることがない。
しかも、嵌合側部12bの上面(Z軸正方向面)及び下面(Z軸負方向面)における係止凸部14bに対応する位置に、切欠き状の窓13b1が形成されているので、オペレータは、FPC90の幅方向両端の近傍部分が嵌合側部12bの端部挿入凹部13b内に挿入され、係止凸部14bによって係止開口部93が係止されていることを、第1コネクタ10の外側から視認することができる。さらに、FPC90の第1コネクタ10への挿入が完了すると、オペレータは、嵌合主平面12dの表面がFPC90によって覆われ、嵌合主平面12dから突出する前端凸部12a2に前端90fが到達したことを、第1コネクタ10の外側から視認することができる。
このようにして、FPC90の第1コネクタ10への挿入が完了すると、続いて、オペレータは、ISL30を仮保持状態から本保持状態に移行させる。具体的は、仮保持位置にあるISL30を第1ハウジング11の本体部11aに対して相対的に上昇させて、図13~15に示されるように、本保持位置に変位させる。すると、係止用ロックばね部33は、本体部11aの側面11sに沿って相対的に上昇させられる。そして、係止用ロックばね部33が側面11sに沿って相対的に上昇すると、係合梁部33aが第1係合凸部17aに当接する。ここで、該第1係合凸部17aの下端に傾斜面部17cが形成されているので、係合梁部33aは、第1ハウジング11の幅方向外方に弾性的に変位しながら、スムーズに第1係合凸部17aを乗越えることができる。そして、係合梁部33aは、第1係合凸部17aを乗越えると、弾性力によって、第1ハウジング11の幅方向内方に復帰する。
すると、図13及び14に示されるように、係合梁部33aが本保持位置において第1係合凸部17aと係合され、ISL30は、本保持位置において第1ハウジングの本体部11aに本保持された状態となる。この状態では、係合梁部33aが、第1係合凸部17aと係合されているだけでなく、本体部31及び突出片部32の上面が第1ハウジング11の本体部11aにおける下面に当接するので、ISL30は、上下方向に変位することがない。また、FPC保持柱34は、上端から下端までが保持柱収容孔16内に収容されている。したがって、ISL30は、第1ハウジング11に対してガタつくことがない。
また、ISL30が本保持位置になり第1ハウジング11の本体部11aに本保持された状態になると、図15に示されるように、端部挿入凹部13bを上下に通過する保持柱収容孔16内に挿入されたFPC保持柱34は、スリット部34cが下側基板挿入凹部13Bの端部挿入凹部13bと上側基板挿入凹部13Aの端部挿入凹部13bとの中間とほぼ同じ高さに位置し、FPC保持柱34の上端面である上側上面35aが第1ハウジング11の本体部11aにおける上面と同じ高さに、又は、上面より下方に位置する状態になっている。これにより、下側FPC90Bの耳部95の係合縁部95bは下側ブロック34bの下側係合部36bに近接又は当接し、上側FPC90Aの耳部95の係合縁部95bは上側ブロック34aの上側係合部36aに近接又は当接する。すなわち、耳部95の係合縁部95bは、係合部36に近接又は当接して係止される。
したがって、この状態で、仮にFPC90を後方(X軸負方向)に向けて引くような外力が付与されたとしても、前述のように、係止凸部14bによって係止開口部93が係止されていることに加えて、係合部36によって耳部95の係合縁部95bが係止されているので、FPC90が第1コネクタ10から抜去されることがない。なお、前記係合部36に凹部36cが形成されている場合、FPC90を後方に向けて引くような外力が付与されると、係合縁部95bは、凹部36cに進入し、該凹部36cによって上下方向への変位が制限されるので、耳部95における係合縁部95b近傍の変形が防止される。したがって、FPC90を後方に向けて引くような外力が強いものであっても、FPC90が第1コネクタ10から抜去されることがない。
このように、ISL30が第1ハウジング11の本体部11aに本保持された状態になると、FPC90の第1コネクタ10への取付けが完了する。そして、FPC90が第1コネクタ10から脱落することが、確実に防止される。
次に、FPC90の誤挿入又は不完全挿入を防止するISL30の機能について説明する。
図16は本実施の形態における第1コネクタにFPCが誤挿入又は不完全挿入された場合におけるISLの状態を示す二面図、図17は本実施の形態における第1コネクタにFPCが誤挿入又は不完全挿入された場合におけるISLの状態を示す要部断面図である。なお、図16において、(a)は斜視図、(b)は上面図であり、図17において、(a)は図16(b)におけるD-D矢視断面を含む斜視図、(b)は図16(b)におけるD-D矢視断面図である。
近年、電気装置や電子装置の小型化及び低背化が進み、その各部が微細化されていることに伴い、第1コネクタ10やFPC90の寸法も微細化し、オペレータにとっては、第1コネクタ10やFPC90における各部の状態を目視、触感等によって確認することが困難になっている。そのため、オペレータがFPC90を非正規の姿勢で第1ハウジング11の基板挿入凹部13に挿入してしまう誤挿入や、オペレータがFPC90の第1ハウジング11の基板挿入凹部13への挿入が完了する前に挿入操作を終了してしまう不完全挿入が発生してしまうことがある。さらに、FPC90が誤挿入又は不完全挿入された場合であっても、そのことを目視、触感等によって確認することがオペレータにとっては困難である。
しかし、本実施の形態におけるISL30は、FPC90が誤挿入又は不完全挿入された場合には、仮保持位置から本保持位置に変位しないようになっているので、オペレータは、それによって、FPC90が誤挿入又は不完全挿入されたことを認識することができ、その結果、FPC90の誤挿入又は不完全挿入を防止することができる。
本実施の形態におけるISL30は、上側FPC90Aの上側基板挿入凹部13Aへの挿入が完了し、かつ、下側FPC90Bの下側基板挿入凹部13Bへの挿入が完了した場合にのみ、仮保持位置から本保持位置に変位することができるものであって、何らかの原因、例えば、非正規の姿勢でのFPC90の挿入、FPC90の挿入作業が完了していないのに完了したと認識したオペレータの誤認、等によって、上側FPC90Aの上側基板挿入凹部13Aへの挿入、及び/又は、下側FPC90Bの下側基板挿入凹部13Bへの挿入が完了しない場合には、仮保持位置から本保持位置に変位することができないようになっている。
図16及び17に示される例においては、下側FPC90Bの下側基板挿入凹部13Bへの挿入は完了しているものの、上側FPC90Aの上側基板挿入凹部13Aへの挿入は、何らかの原因によって、完了していない状態となっている。
この状態において、オペレータがISL30を図16及び17に示されるような仮保持状態から本保持状態に移行させようとしても、上側FPC90Aの耳部95の係合縁部95bが保持柱収容孔16内に位置しているので、上側上面35aが耳部95における係合縁部95b近傍に当接してしまい、FPC保持柱34は、保持柱収容孔16内をそれ以上上昇し得なくなっている。このように、オペレータがISL30を第1ハウジング11の本体部11aに対して相対的に上昇させて仮保持状態から本保持状態に移行させようとしても、FPC保持柱34の上側上面35aが耳部95における係合縁部95b近傍に当接して、ISL30が上昇しない、すなわち、仮保持状態から本保持状態に移行しないので、オペレータは、いずれかのFPC90が誤挿入又は不完全挿入されていることを確実に認識することができる。
そして、オペレータは、FPC90の挿入状態を入念にチェックすることによって、上側FPC90Aが誤挿入又は不完全挿入されていることを認識することができ、誤挿入又は不完全挿入の原因を排除して、上側FPC90Aの上側基板挿入凹部13Aへの挿入を完了させることができる。続いて、オペレータが仮保持位置にあるISL30を第1ハウジング11の本体部11aに対して相対的に上昇させると、ISL30は、図13~15に示されるように、本保持位置において第1ハウジングの本体部11aに本保持された状態となる。
また、図示はされていないが、上側FPC90Aの上側基板挿入凹部13Aへの挿入は完了しているものの、下側FPC90Bの下側基板挿入凹部13Bへの挿入が完了していない状態であっても、ISL30を仮保持状態から本保持状態に移行させることができない。この状態においては、下側FPC90Bの耳部95の係合縁部95bが保持柱収容孔16内においてFPC保持柱34のスリット部34c内に位置しているので、下側上面35bが耳部95における係合縁部95b近傍に当接してしまい、FPC保持柱34は、保持柱収容孔16内をそれ以上上昇し得ない。
さらに、上側FPC90Aの上側基板挿入凹部13Aへの挿入が完了しておらず、かつ、下側FPC90Bの下側基板挿入凹部13Bへの挿入が完了していない状態でも、同様に、ISL30を仮保持状態から本保持状態に移行させることができない。
次に、ISL30の変形例について説明する。
図18は本実施の形態における独立ロック部材の変形例を示す斜視図、図19は本実施の形態における独立ロック部材の変形例と対応するFPCの先端付近との関係を示す斜視図である。
本実施の形態において、第1コネクタ10は、FPC90が図19に示されるようなものであっても、ジャケットとして使用され得るものである。図19に示されるFPC90は、図8、9等に示されるFPC90と異なり、幅方向外方に突出した耳部95が形成されておらず、前端90fから所定の長さ範囲における幅方向(Y軸方向)の寸法は、他の部分と同様である。また、耳部95が形成されていないので、耳部95の後端である係合縁部95bも存在しない。
しかし、図19に示されるFPC90においても、FPC90の幅方向両端に切欠き95aが形成されている。該切欠き95aは、FPC90を厚さ方向(Z軸方向)に貫通する開口部(穴)となっている。また、前端90fから切欠き95aまでの距離は、図8、9等に示されるFPC90と同様である。
なお、図19に示されるFPC90におけるその他の点の構成は、図8、9等に示されるFPC90と同様であるので、その説明を省略する。
また、ISL30は、図19に示されるFPC90に対応するために、図18に示されるように構成されている。具体的には、左右一対のFPC保持柱34における上側ブロック34aは、前後方向に延在する上スリット部34a3によって、幅方向(Y軸方向)内側に位置する上本体部34a1と幅方向外側に位置する上外側部34a2とに分かれており、下側ブロック34bは、前後方向に延在する下スリット部34b3によって、幅方向内側に位置する下本体部34b1と幅方向外側に位置する下外側部34b2とに分かれている。そして、上本体部34a1の上端面が上側上面35aと称され、下本体部34b1の上端面が下側上面35bと称される。また、上本体部34a1の前端面が上側係合部36aと称され、下本体部34b1の前端面が下側係合部36bと称される。
そして、ISL30が本保持位置にあるとき、上本体部34a1は上側FPC90Aの切欠き95aに挿入され、該切欠き95aと上側係合部36aが係合し、下本体部34b1は下側FPC90Bの切欠き95aに挿入され、該切欠き95aと下側係合部36bが係合する。また、ISL30が仮保持位置にあるとき、上側FPC90Aの幅方向両端付近は上側上面35a上を通過して挿通可能となり、下側FPC90Bの幅方向両端付近は下側上面35b上を通過して挿通可能となる。
なお、図18及び19に示されるISL30におけるその他の点の構成は、図3、4等に示されるISL30と同様であるので、その説明を省略する。
次に、第2コネクタ101の構成及び第1コネクタ10と第2コネクタ101とを嵌合させる動作について説明する。
図20は本実施の形態における第2コネクタ及び第1コネクタと第2コネクタとの嵌合状態を示す斜視図である。なお、図において、(a)は第2コネクタを示す図、(b)は第1コネクタと第2コネクタとの嵌合状態を示す図である。
本実施の形態における第2コネクタ101は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成されたハウジングとしての第2ハウジング111と、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって形成された図示されない複数の端子とを有する。前記第2コネクタ101は、実装部材としての図示されない基板の表面に実装される基板コネクタであって、前記第1コネクタ10と互いに嵌合される。図に示される例において、前記第2コネクタ101は、いわゆるライトアングルタイプであって、前記第1コネクタ10と嵌合する際に、該第1コネクタ10に対して相対的に移動する方向が基板の表面に平行であり、したがって、第2コネクタ101の第2ハウジング111における嵌合面としての前面111fが基板の表面に対して直交している。なお、前記第2コネクタ101は、必ずしも、ライトアングルタイプである必要はなく、前記第1コネクタ10と嵌合する際に、該第1コネクタ10に対して相対的に移動する方向が基板の表面に垂直であって第2ハウジング111における嵌合面としての前面111fが基板の表面に対して平行な、いわゆるストレートタイプのものであってもよいが、ここでは、説明の便宜上、ライトアングルタイプである場合について説明する。
前記第2ハウジング111は、図に示されるように、概略直方体である幅方向(Y軸方向)に細長く延びた外形を備える。そして、前記第2ハウジング111は、第1コネクタ10と嵌合する嵌合面としての前面111fに開口する嵌合凹部113を有する。また、前記第2ハウジング111は、幅方向(Y軸方向)両端に形成された側壁部111cを有し、該側壁部111cには、前記基板への実装をより確実にするための補助金具171が取付けられる。該補助金具171は、金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって形成された部材であって、下端には、幅方向(Y軸方向)外方に向けて延在する基板接続部としてテール部172が形成されている。該テール部172は、前記基板の表面に形成された接続パッド等にはんだ付によって接続される。
また、前記第2ハウジング111の上面(Z軸正方向面)における幅方向(Y軸方向)中央には、第1コネクタ10との嵌合状態を維持する嵌合状態維持装置としての被ロック部材121が形成されている。該被ロック部材121は、第1コネクタ10のロック部材21と係合してロックされる部材であって、該ロック部材21のロック突起部21aと係合するロック凹部121aを含んでいる。
さらに、前記嵌合凹部113における幅方向(Y軸方向)中央には、第1コネクタ10の嵌合凹部12cと嵌合する柱部としての嵌合柱部112cが形成されている。該嵌合柱部112cは、前記被ロック部材121の直下において、上下方向(Z軸方向)に延在する角柱状の部材であり、その前端面は前面111fと同一面となるように形成されている。前記嵌合柱部112cによって、嵌合凹部113の上下方向の変形やそりが防止される。また、第2コネクタ101がストレートタイプであるときには、嵌合柱部112cの前端面が、治具が吸着するための吸着面として機能し得る。
そして、前記第1コネクタ10と第2コネクタ101とが嵌合した状態において、嵌合柱部112cは第1コネクタ10の嵌合凹部12c内に収容され、前記嵌合柱部112cによって左右に二分された嵌合凹部113内のそれぞれには、前記嵌合凹部12cによって左右に二分された嵌合部11bのそれぞれが収容される。
また、前記嵌合凹部113内には、その奥側から前方(X軸負方向)に向けて延在する複数の端子支持部112aが幅方向に並んで配設されている。各端子支持部112aの上下面には、前後方向に延在する端子収容溝が1本ずつ形成され、各端子収容溝内には、各端子が収容されている。そして、各端子の図示されない接触部は、各端子支持部112aの上下面から突出している。また、各端子の図示されない基板接続部は、第2ハウジング111の後部下端から突出し、前記基板の表面に形成された接続パッド等にはんだ付によって接続される。なお、前記端子支持部112aは、第1コネクタ10と第2コネクタ101とが嵌合した状態において、第1コネクタ10の端子進入凹部12a1に進入する部材であり、その数及びピッチは、前記端子進入凹部12a1の数及びピッチに対応するように設定される。
さらに、前記嵌合凹部113内の上下面からは、前後方向に延在する複数の細長いリブ116が突出している。第1コネクタ10と第2コネクタ101とが嵌合する際に、嵌合凹部113に挿入される嵌合主部12aの嵌合主平面12dの表面上のFPC90は、細長いリブ116の表面に沿ってスライドするので、摺接抵抗が減少し、スムーズにスライドすることができる。
そして、第1コネクタ10と第2コネクタ101とを嵌合させる場合、オペレータは、まず、第1コネクタ10の第1ハウジング11における嵌合面である前面11fと第2コネクタ101の嵌合面である前面111fとを対向させた状態とし、第1コネクタ10の第1ハウジング11における嵌合部11bの位置が第2コネクタ101の第2ハウジング111における嵌合凹部113の位置と合致するように調整する。これにより、第1コネクタ10と第2コネクタ101との位置合せが完了する。
なお、第1コネクタ10は、ISL30が第1ハウジング11の本体部11aに本保持された状態であって、上側FPC90A及び下側FPC90Bの取付けが完了したものであるとする。また、第2コネクタ101は、端子の基板接続部及び補助金具171のテール部172が図示されない基板の表面の接続パッドにはんだ付によって接続されることにより、基板に表面実装されているものとする。また、前記端子の基板接続部が接続される接続パッドは、基板において信号等の電流を伝達するための導電トレースに接続されたものであるとする。
この状態で、第1コネクタ10及び/又は第2コネクタ101を相手側に接近する方向、すなわち、嵌合方向に移動させると、嵌合が開始され、第1ハウジング11における嵌合側部12bが嵌合凹部113内に進入する。すると、第1ハウジング11における嵌合凹部12c内に第2ハウジング111における嵌合柱部112cが進入して嵌合する。また、第1ハウジング11における嵌合主部12aの端子進入凹部12a1内に、第2ハウジング111における端子支持部112aが進入し、該端子支持部112aの上面から上方に突出する端子の接触部は上側FPC90Aの導電線96と接触して導通し、前記端子支持部112aの下面から下方に突出する端子の接触部は下側FPC90Bの導電線96と接触して導通する。
これにより、第1コネクタ10と第2コネクタ101との嵌合が完了し、FPC90の導電線96の各々は対応する端子と導通し、基板における導電トレースに電気的に接続される。
このように、本実施の形態において、第1コネクタ10は、FPC90を挿入可能な第1ハウジング11と、第1ハウジング11に取付可能なISL30とを備え、ISL30は、FPC90の抜去を防止するFPC保持柱34と、第1ハウジング11に保持される係止用ロックばね部33とを含み、FPC90は、幅方向両端に形成された切欠き95aであって、FPC保持柱34が挿入される切欠き95aを含み、係止用ロックばね部33は、第1ハウジング11と係合し、ISL30を仮保持位置及び本保持位置に保持可能な係合梁部33aを含み、FPC保持柱34は、ISL30が仮保持位置にあるときにFPC90を挿通可能とする上面35と、ISL30が本保持位置にあるときにFPC90の切欠き95aと係合する係合部36とを含んでいる。
これにより、第1コネクタ10は、小型低背でありながら、高い強度を発揮するとともに、FPC90が第1ハウジング11に完全に挿入されていることを容易に確認することができ、短時間で、簡便に、確実に、正確に取付けることができ、FPC90が脱落することがなく、信頼性を向上させることができる。さらに、FPC90を第1ハウジング11に挿入する際には、ISL30が仮保持位置に保持されているので、FPC90を挿入する作業の作業性が向上する。
また、係止用ロックばね部33は、FPC90の挿入方向に関して、FPC保持柱34よりも前方に位置する。さらに、第1ハウジング11は、その側面11sに形成された一対の係合凸部17を含み、係止用ロックばね部33は空間部33bを含み、係止用ロックばね部33の係合梁部33aは、ISL30が仮保持位置にあるときに第2係合凸部17bと係合し、ISL30が本保持位置にあるときに第1係合凸部17aと係合する。さらに、FPC90は、切欠き95aよりも前端90f寄りに形成された係止開口部93を含み、第1ハウジング11は、係止開口部93と係合する係止凸部14bを含んでいる。さらに、FPC保持柱部34は、その側面に形成されたスリット部34cを含み、上面35は、スリット部34cの周囲を画定する複数の面のうちの一面であり得る。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、FPCコネクタ及びコネクタ対に適用することができる。
10 第1コネクタ
11 第1ハウジング
11a、15a、31、94a 本体部
11b 嵌合部
11c フランジ部
11f、111f 前面
11r 後面
11s 側面
12a 嵌合主部
12a1 端子進入凹部
12a2 前端凸部
12b 嵌合側部
12c、113 嵌合凹部
12d 嵌合主平面
12e 嵌合内壁部
13 基板挿入凹部
13A 上側基板挿入凹部
13a 中央挿入凹部
13a2 側部連絡開口
13a3 凹部連絡開口
13B 下側基板挿入凹部
13b 端部挿入凹部
13b1 窓
14 仕切り壁
14a、116 リブ
14b 係止凸部
14b1、17c 傾斜面部
14b2、17d 天面部
14b3 係止面部
15 柱部
15A 上側柱部
15B 下側柱部
16 保持柱収容孔
17 係合凸部
17a 第1係合凸部
17b 第2係合凸部
21、831 ロック部材
21a ロック突起部
21b ロック用腕部
23 ロック保持部
30 ISL
32 突出片部
33 係止用ロックばね部
33a 係合梁部
33b 空間部
33c 脚部
34 FPC保持柱
34a 上側ブロック
34a1 上本体部
34a2 上外側部
34a3 上スリット部
34b 下側ブロック
34b1 下本体部
34b2 下外側部
34b3 下スリット部
34c スリット部
34d 連結部
35 上面
35a 上側上面
35b 下側上面
36 係合部
36a 上側係合部
36b 下側係合部
36c 凹部
90 FPC
90A 上側FPC
90B 下側FPC
90f 前端
91 本体
92 補強板
93 係止開口部
94 分離部
94b 突出部
94c 凸片部
95 耳部
95a 切欠き
95b 係合縁部
96 導電線
101 第2コネクタ
111 第2ハウジング
111c 側壁部
112a 端子支持部
112c 嵌合柱部
121 被ロック部材
121a ロック凹部
171 補助金具
172 テール部
811 ハウジング
812 平板部
813 ガイド壁
819 係合開口
832 抜止め部
871 グランドプレート
872 弾性接点
873 保持開口
881 ロック機構部
890 フレキシブルフラットケーブル
891 前端縁近傍部
892 導体
893 保持部
893a 係止部

Claims (6)

  1. (a)FPCを挿入可能なジャケットハウジングと、
    (b)該ジャケットハウジングに取付可能な独立ロック部材とを備え、
    (c)該独立ロック部材は、前記FPCの抜去を防止するロック部と、前記ジャケットハウジングに保持される保持部とを含み、
    (d)前記FPCは、幅方向両端に形成された切欠きであって、前記ロック部が挿入される切欠きを含み、
    (e)前記保持部は、前記ジャケットハウジングと係合し、前記独立ロック部材を仮保持位置及び本保持位置に保持可能な係合部を含み、
    (f)前記ロック部は、前記独立ロック部材が仮保持位置にあるときに前記FPCを挿通可能とする上面と、前記独立ロック部材が本保持位置にあるときに前記FPCの切欠きと係合する係合部とを含むことを特徴とするFPCコネクタ。
  2. 前記保持部は、前記FPCの挿入方向に関して、前記ロック部よりも前方に位置する請求項1に記載のFPCコネクタ。
  3. 前記ジャケットハウジングは、その側面に形成された一対の突起を含み、前記保持部は開口部を含み、前記保持部の係合部は、前記独立ロック部材が仮保持位置にあるときに前記一対の突起の一方と係合し、前記独立ロック部材が本保持位置にあるときに前記一対の突起の他方と係合する請求項1に記載のFPCコネクタ。
  4. 前記FPCは、前記切欠きよりも前端寄りに形成された開口部を含み、
    前記ジャケットハウジングは、前記開口部と係合するロック凸部を含む請求項1に記載のFPCコネクタ。
  5. 前記ロック部は、その側面に形成されたスリット部を含み、前記上面は、前記スリット部の周囲を画定する複数の面のうちの一面であり得る請求項1に記載のFPCコネクタ。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のFPCコネクタと、該FPCコネクタと嵌合する相手方コネクタとを有するコネクタ対。
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