JP2024086124A - 電源装置 - Google Patents

電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024086124A
JP2024086124A JP2022201085A JP2022201085A JP2024086124A JP 2024086124 A JP2024086124 A JP 2024086124A JP 2022201085 A JP2022201085 A JP 2022201085A JP 2022201085 A JP2022201085 A JP 2022201085A JP 2024086124 A JP2024086124 A JP 2024086124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
power generation
unit
fuel cell
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022201085A
Other languages
English (en)
Inventor
芙美 北條
希紗 高井
孝浩 中根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Orion Machinery Co Ltd
Original Assignee
Orion Machinery Co Ltd
Filing date
Publication date
Application filed by Orion Machinery Co Ltd filed Critical Orion Machinery Co Ltd
Publication of JP2024086124A publication Critical patent/JP2024086124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

Figure 2024086124000001
【課題】外部の電源装置が存在しない環境下においても、発電をして負荷に電力を供給可能とする。
【解決手段】蓄電部4を備え、制御部(主制御部9、発電制御部14および充放電制御部22)が、「供給開始条件」が満たされたときに、蓄電部4から電源装置1の構成要素に対する電力の供給を開始させると共に、ヒーター3による発電用セル11の加熱を開始させ、「第1の条件」が満たされたときに、燃料電池発電部2による発電量を徐々に増加させ、「第2の条件」が満たされたときに、蓄電部4から電源装置1の構成要素に対する電力の供給を終了させ、「第3の条件」が満たされたときに、ヒーター3による発電用セル11の加熱を終了させ、「供給終了条件」が満たされたときに、電源装置1から負荷への電力の供給を終了させると共に、燃料電池発電部2によって発電された電力を蓄電部4に蓄電させ、予め規定された電力が蓄電されたときに、発電を終了させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池発電部を備えて負荷に対して電力を供給可能に構成された電源装置に関するものである。
この種の電源装置として、下記の特許文献には、燃料電池発電ユニットパッケージ(燃料電池発電ユニット)の形態で一般家庭などに設置可能に構成された燃料電池発電システム(以下、「発電ユニット」ともいう)が開示されている。
この発電ユニットは、家庭用電気機器などの電力負荷が接続された商用系統(商用交流)に接続されると共に、水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電した直流の電力を交流に変換して出力可能に構成されている。また、この発電ユニットには、貯湯ユニット用コンセントが設けられて貯湯ユニットを接続可能に構成されており、商用系統の消失時(停電時)に、貯湯ユニットに対して電力を継続して供給することができるように構成されている。具体的には、この発電ユニットは、上記のように直流の電力を発生する燃料電池本体を備えると共に、燃料電池本体において発生した直流の電力を昇圧器によって昇圧した後にインバータによって交流に変換することで、貯湯ユニット等の負荷に対して商用系統と同様の交流の電力を供給することができるように構成されている。
また、この発電ユニットは、各種センサの検知結果、ディップスイッチの設定内容(操作状態)、および切替えスイッチの操作に応じて、商用系統からの電力を負荷に対して供給する系統連系運転(通常運転)、および燃料電池本体において発電した電力を負荷に対して供給する系統独立運転(非常時運転)の2つの運転モードのうちのいずれかに切り替える運転制御機能を有している。これにより、この発電ユニットでは、系統連系運転中に停電が発生して商用系統からの電力供給が停止したときに、運転制御機能によって系統独立運転に切り替わって貯湯ユニット等に対する電力の供給を継続することが可能となっている。
特開2013-143343号公報(第5-12頁、第1-7図)
ところが、上記特許文献に開示の発電ユニット(電源装置)には、以下のような解決すべき問題点が存在する。
すなわち、上記特許文献に開示の発電ユニットは、系統連系運転(通常運転)時に商用系統(商用交流)から得た電力を貯湯ユニット等の負荷に対して供給すると共に、停電などで商用交流から電力を得られなくなったときに系統独立運転(非常時運転)に切り替わって燃料電池本体において発電した電力を負荷に対して供給する構成が採用されている。つまり、上記特許文献に開示の発電ユニットは、燃料電池本体において発電をする系統独立運転に切り替わる前に、発電ユニットの各構成要素を動作させる電力を商用交流から得ることが可能な環境下での使用することを想定して構成されている。
この場合、この種の電源装置は、停電が発生してからある程度の時間が経過している状態において装置を起動させて負荷に対して電力を供給したり、商用交流に接続するのが困難な場所で装置を起動させて負荷に対して電力を供給したりするといった用途で使用されることがある。また、この種の電源装置に搭載された燃料電池発電部では、発電を行う際に、発電に適した温度まで発電用セル等を加熱する必要がある。例えば、上記特許文献に開示の発電ユニットにおいても、商用交流やインバータからの電力を用いて発電ユニットの構成要素を加熱するFPSヒータ、および余剰電力を用いて発電ユニットの構成要素を加熱する余剰電力ヒータを備えて構成されている。
しかしながら、上記特許文献に開示の発電ユニットでは、商用交流から電力を得られない環境下においてFPSヒータによって発電ユニットを加熱することができないため、負荷において必要とされる電力を燃料電池発電部によって発電することが可能な状態となるまでに非常に長い時間を要する(或いは、停止状態から発電可能な状態に移行できない)という現状がある。したがって、上記特許文献に開示の発電ユニットでは、明細書の「発明を実施するための形態」に明示されているように、商用系統の接続部に汎用ポータブル発電機などの外部電電を接続し、外部電源から得た電力を使用して各構成要素(上記ヒータを含む)を動作させる構成が採用されている。
このため、上記特許文献に開示の発電ユニットでは、停電が発生してからある程度の時間が経過している状態(商用交流からの電力を使用して加熱していた発電ユニットが温度低下している状態)や、商用交流に接続するのが困難な場所で使用するときに、電源装置である自身を起動させるための外部の電源装置が必要となっており、その利便性が低いという課題が存在する。
本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、外部の電源装置が存在しない環境下においても、燃料電池発電部によって発電をして負荷に対して電力を供給し得る電源装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の電源装置は、発電用セルを備えた燃料電池発電部と、前記発電用セルを加熱する加熱部と、前記燃料電池発電部によって発電された電力を蓄電可能な蓄電部と、前記燃料電池発電部による発電、前記加熱部による前記発電用セルの加熱、および前記蓄電部による蓄電を制御する制御部とを備え、接続された負荷に対して電力を供給可能に構成された電源装置であって、前記制御部は、前記燃料電池発電部による発電が行われていない状態において当該電源装置から前記負荷に対する電力の供給を開始する予め規定された供給開始条件が満たされたときに、前記蓄電部から当該電源装置の構成要素に対する電力の供給を開始させると共に、前記加熱部による前記発電用セルの加熱を開始させ、前記燃料電池発電部によって予め規定された第1の発電量の発電が可能となる第1の条件が満たされたときに、当該燃料電池発電部による発電量を徐々に増加させ、前記燃料電池発電部による発電量が前記第1の発電量よりも多量の予め規定された第2の発電量となる第2の条件が満たされたときに、前記蓄電部から当該電源装置の構成要素に対する電力の供給を終了させ、前記燃料電池発電部によって前記第1の発電量よりも多量の予め規定された第3の発電量の発電が可能となる第3の条件が満たされたときに、前記加熱部による前記発電用セルの加熱を終了させ、当該電源装置から前記負荷に対する電力の供給を終了する予め規定された供給終了条件が満たされたときに、当該電源装置から前記負荷への電力の供給を終了させると共に、前記燃料電池発電部によって発電された電力を前記蓄電部に蓄電させ、当該蓄電部に予め規定された蓄電量の電力が蓄電されたときに、当該燃料電池発電部による発電を終了させる。
請求項2記載の電源装置は、請求項1記載の電源装置において、前記制御部は、前記燃料電池発電部による発電量が前記第2の発電量よりも多量の予め規定された第4の発電量を超え、かつ前記負荷に対して供給している電力量が当該第4の発電量を下回る状態において予め規定された蓄電開始条件が満たされたときに、当該燃料電池発電部によって発電された電力を前記蓄電部に蓄電させる。
請求項3記載の電源装置は、請求項1または2記載の電源装置において、前記制御部は、前記予め規定された供給開始条件が満たされたときに、前記蓄電部から前記負荷に対する電力の供給を開始させると共に、前記第1の条件が満たされたときに、前記蓄電部から前記負荷への電力の供給量を徐々に減少させ、前記第2の条件が満たされたときに、前記蓄電部から前記負荷に対する電力の供給を終了させる。
請求項4記載の電源装置は、請求項3記載の電源装置において、前記制御部は、前記燃料電池発電部による発電量が前記負荷に供給すべき電力量を下回る状態において予め規定された放電開始条件が満たされたときに、当該燃料電池発電部によって発電された電力を当該負荷に供給させつつ、前記蓄電部から当該負荷に電力を供給させる。
請求項5記載の電源装置は、請求項1または2記載の電源装置において、前記制御部は、前記負荷に電力を供給している商用交流が遮断されたときに、前記供給開始条件が満たされたと判別する。
請求項6記載の電源装置は、請求項5記載の電源装置において、前記制御部は、前記負荷に対する前記商用交流からの電力の供給が再開されたときに、前記供給終了条件が満たされたと判別する。
請求項1記載の電源装置では、燃料電池発電部、加熱部、蓄電部および制御部を備え、制御部が、燃料電池発電部による発電が行われていない状態において予め規定された供給開始条件が満たされたときに、蓄電部から電源装置の構成要素に対する電力の供給を開始させると共に、加熱部による発電用セルの加熱を開始させ、燃料電池発電部によって予め規定された第1の発電量の発電が可能となる第1の条件が満たされたときに、燃料電池発電部による発電量を徐々に増加させ、燃料電池発電部による発電量が予め規定された第2の発電量となる第2の条件が満たされたときに、蓄電部から電源装置の構成要素に対する電力の供給を終了させ、燃料電池発電部によって予め規定された第3の発電量の発電が可能となる第3の条件が満たされたときに、加熱部による発電用セルの加熱を終了させ、予め規定された供給終了条件が満たされたときに、電源装置から負荷への電力の供給を終了させると共に、燃料電池発電部によって発電された電力を蓄電部に蓄電させ、蓄電部に予め規定された蓄電量の電力が蓄電されたときに、燃料電池発電部による発電を終了させる。
したがって、請求項1記載の電源装置によれば、停電などに起因して商用交流から電力を得られない状況や、商用交流に接続できない環境下においても、蓄電部に蓄電されている電力を使用して起動させ、加熱部によって燃料電池発電部(発電用セル)を加熱して好適に発電が可能な状態まで温度上昇させることができる。これにより、外部の電源装置が不要となるため、非常に利便性の高い電源装置を提供することができる。また、燃料電池発電部によって発電している電力を負荷に対して供給する必要がなくなったときに、次回の起動時等に必要な電力が蓄電部に対して自動的に蓄電されるため、電源装置の使用開始前に蓄電部に対して電力を蓄電する作業を行わなくても、電源装置を直ちに起動させて負荷等への電力の供給(燃料電池発電部による発電)を迅速に開始させることができる結果、この点においても利便性を一層向上させることができる。
請求項2記載の電源装置によれば、制御部が、燃料電池発電部による発電量が予め規定された第4の発電量を超え、かつ負荷に対して供給している電力量が第4の発電量を下回る状態において予め規定された蓄電開始条件が満たされたときに、燃料電池発電部によって発電された電力を蓄電部に蓄電させることにより、電源装置から負荷等に対して電力を供給している状態において、燃料電池発電部によって発電された電力の一部(余剰な電力)が蓄電部に対して自動的に蓄電されるため、供給終了条件が満たされたときに蓄電部に対して電力を蓄電する処理に要する時間を短縮し、短時間で燃料電池発電部による発電を終了させることができる。
請求項3記載の電源装置によれば、制御部が、予め規定された供給開始条件が満たされたときに、蓄電部から負荷に対する電力の供給を開始させると共に、第1の条件が満たされたときに、蓄電部から負荷への電力の供給量を徐々に減少させ、第2の条件が満たされたときに、蓄電部から前記負荷に対する電力の供給を終了させることにより、燃料電池発電部による発電量が十分な量に達していない状態において蓄電部から負荷等に対して電力が供給されるため、蓄電部から負荷等に電力が供給されない構成と比較して、その利便性を一層向上させることができる。また、燃料電池発電部による発電量の増加に伴って蓄電部から負荷への電力の供給量を徐々に減少させることで、蓄電部に蓄電されている電力の消費量を低減することができ、供給終了条件が満たされたときに蓄電部に対して電力を蓄電する処理に要する時間を短縮し、短時間で燃料電池発電部による発電を終了させることができる。
請求項4記載の電源装置によれば、制御部が、燃料電池発電部による発電量が負荷に供給すべき電力量を下回る状態において予め規定された放電開始条件が満たされたときに、燃料電池発電部によって発電された電力を負荷に供給させつつ、蓄電部から負荷に電力を供給させることにより、負荷に対して供給すべき電力量が燃料電池発電部による発電量を上回ったとしても、不足する電力量を蓄電部から負荷に対して供給して負荷を継続的に動作させることができる。
請求項5記載の電源装置によれば、制御部が、負荷に電力を供給している商用交流が遮断されたときに、供給開始条件が満たされたと判別することにより、商用交流から得た電力を使用して動作している負荷を停止させることなく、電源装置から供給される電力によってこれを継続的に動作させることができる。
請求項6記載の電源装置によれば、制御部が、負荷に対する商用交流からの電力の供給が再開されたときに、供給終了条件が満たされたと判別することにより、負荷に対する電力の供給に影響を及ぼすことなく、次回の起動時等に必要な電力を蓄電部に対して好適に蓄電することができる。
電源装置1の構成図である。 電力供給処理A50のフローチャートである。 電力供給処理B60のフローチャートである。 停止時処理70のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、電源装置の実施の形態について説明する。
図1に示す電源装置1は、「電源装置」の一例であって、発電用の気体(一例として、水素ガスおよび空気(大気:酸素))が供給されることによって電力を生じさせて各種の負荷に対して供給することができるように構成されている。具体的には、電源装置1は、燃料電池発電部2、ヒーター3、蓄電部4、インバータ5、切替部6、操作部7、表示部8、主制御部9および記憶部10を備えて構成されている。
燃料電池発電部2は、「燃料電池発電部」の一例であって、発電用セル11、流量調整部12、吸引ポンプ13および発電制御部14を備えている。発電用セル11は、「発電用セル」の一例であって、水素ガスセパレータおよび酸素(空気)セパレータの間にMEA(燃料電池用膜電極接合体)が挟み込まれたセル(図示せず)が複数積層されて一体化されている。流量調整部12は、水素ガス源H(一例として、水素ガスが充填された携行型のガスタンク)を接続可能に構成されると共に、発電制御部14の制御に従い、水素ガス源Hから発電用セル11(水素セパレータ)への水素ガスの供給量を調整する。吸引ポンプ13は、発電用セル11(酸素セパレータ)に接続されると共に、発電制御部14の制御に従い、発電用セル11から空気(大気)を吸引することで発電用セル11に新たな空気を導入する。
ヒーター3は、「加熱部」の一例であって、主制御部9の制御に従い、燃料電池発電部2における発電用セル11を加熱する。蓄電部4は、「蓄電部」の一例であって、バッテリー21および充放電制御部22を備えている。バッテリー21は、一例としてリチウムイオンバッテリーで構成されて、充放電制御部22の制御下で、燃料電池発電部2によって発電された電力を蓄電したり、蓄電した電力を電源装置1の各構成要素や外部の負荷に対して供給(放電)したりする。充放電制御部22は、主制御部9の制御に従い、バッテリー21への蓄電、およびバッテリー21からの放電を制御する。
インバータ5は、燃料電池発電部2によって発電された直流の電力や、蓄電部4から出力された直流の電力を交流に変換して出力する。切替部6は、一例として、商用交流に接続可能に構成されると共に、電源装置1から電力を供給する各種の負荷を接続可能に構成され、主制御部9の制御に従い、商用交流から得た電力、および/または燃料電池発電部2や蓄電部から出力されてインバータ5によって交流変換された電力を負荷に対して供給する。また、切替部6は、商用交流が供給されているか否か(停電が発生しているか否か)を特定可能な信号を主制御部9に出力する。操作部7は、電源装置1の動作条件についての各種の設定操作が可能な操作スイッチを備え、スイッチ操作に応じた操作信号を主制御部9に出力する。表示部8は、主制御部9の制御下で電源装置1の動作状態を示す各種表示画面(図示せず)を表示する。
主制御部9は、電源装置1を統括的に制御する。具体的には、主制御部9は、燃料電池発電部2による発電(発電制御部14による発電の制御)、ヒーター3による発電用セル11の加熱、並びに蓄電部4による蓄電および放電(充放電制御部22による蓄電および放電の制御)を制御する。この場合、本例の電源装置1では、燃料電池発電部2の発電制御部14、蓄電部4の充放電制御部22、および主制御部9が相俟って「制御部」が構成されている。なお、主制御部9、発電制御部14および充放電制御部22による各種制御については、後に詳細に説明する。記憶部10は、主制御部9の動作プログラムや、電源装置1の動作条件の設定に関する各種のデータを記憶している。
この電源装置1は、商用交流に接続可能な場所において停電などに起因して商用交流からの電力を供給することができない状態となったときに負荷に対して電力を継続して供給する非常時電源装置としての使用態様、および、商用交流から電力を得ることができない環境において負荷に対して電力を供給する独立型電源装置としての使用態様で動作させることが可能に構成されている。
最初に、非常時電源装置としての使用態様で使用する方法について説明する。
非常時電源装置として使用するときには、まず、電力供給対象の負荷に対して電力を供給可能な場所に電源装置1を設置して、水素ガス源Hを流量調整部12に接続すると共に、商用交流および負荷を切替部6にそれぞれ接続する。次いで、操作部7を操作して電源装置1を起動させる。この際に、主制御部9は、切替部6からの信号に基づき、切替部6に商用交流が接続されている(商用交流から電力を得られる)と判別し、商用交流から供給される電力を、そのまま負荷に対して供給する。これにより、必要とされている電力が電源装置1を介して商用交流から負荷に対して供給される。また、主制御部9は、負荷に対する電力の供給と並行して、切替部6からの信号に基づき、商用交流から電力を得られる状態であるか否かを継続して監視する。なお、燃料電池発電部2による発電が開始されておらず、かつ商用交流から電力が供給されているこの状態においては、商用交流から得た電力を図示しないAC/DCコンバータで変換した直流の電力によって主制御部9などが動作させられる。
一方、停電等に起因して商用交流からの電力供給が停止したとき(「燃料電池発電部による発電が行われていない状態において電源装置から負荷に対する電力の供給を開始する予め規定された[供給開始条件」が満たされたとき」の一例であって、「商用交流が遮断されたとき」の一例)に、主制御部9は、図2に示す電力供給処理A50を開始する。この電力供給処理A50は、燃料電池発電部2による発電を開始するときに実行される処理であって、主制御部9は、まず、充放電制御部22を制御してバッテリー21に蓄電されている電力を放電させ、装置内の各構成要素に対する電力の供給を開始させると共に(「蓄電部から当該電源装置の構成要素に対する電力の供給を開始させる」との処理の一例)、切替部6を介して負荷に対する電力の供給を開始させる(「蓄電部から負荷に対する電力の供給を開始させる」との処理の一例:ステップ51)。
次いで、主制御部9は、ヒーター3を制御して燃料電池発電部2における発電用セル11の加熱を開始させると共に(「加熱部による発電用セルの加熱を開始させる」との処理の一例)、発電制御部14を制御して発電用セル11に対する水素ガスの供給、および発電用セル11からの空気の吸引を開始させる(ステップ52)。この際に、ヒーター3は、蓄電部4から出力される電力によって発電用セル11を加熱し、発電制御部14は、流量調整部12を制御して水素ガス源Hから発電用セル11に対する水素ガスの供給を開始させると共に、吸引ポンプ13を制御して発電用セル11からの空気の吸引を開始させる。これにより、発電用セル11の温度が徐々に上昇させられると共に、水素および空気(酸素)が発電用セル11に対して供給されて燃料電池発電部2における発電が開始される。また、主制御部9は、燃料電池発電部2によって「予め規定された第1の発電量」の発電が可能となる「第1の条件」が満たされたか否かを監視する(ステップ53)。
この場合、燃料電池発電部2による発電を開始した直後には、好適な発電が可能な温度まで発電用セル11が温度上昇しておらず、そのような発電用セル11に対して水素や空気(酸素)が供給されたとしても、燃料電池発電部2からインバータ5に対して電力を安定して出力させることができない。したがって、燃料電池発電部2によって発電された電力の使用を開始するには、一例として、発電用セル11からインバータ5に対して安定的に出力可能な最低の電力量を「第1の発電量」として規定し、そのような発電量で発電が可能となる状態、すなわち、燃料電池発電部2からインバータ5に対して安定的に電力を出力可能な状態となったか否か(「第1の条件」が満たされたか否か)を判別する必要がある。なお、本例では、一例として、発電用セル11の温度が「第1の発電量」で好適に発電が可能となる温度まで上昇したときに「第1の条件」が満たされたと判別する構成が採用されている。
また、上記の「第1の条件」が満たされたときに、主制御部9は、ヒーター3による発電用セル11の加熱を継続させつつ、発電制御部14を制御して燃料電池発電部2による発電量を徐々に増加させる(ステップ54)。この際に、発電制御部14は、流量調整部12を制御して水素ガス源Hから発電用セル11に対する水素ガスの供給量を徐々に増加させ、吸引ポンプ13を制御して発電用セル11からの空気の吸引量を徐々に増加させる。これにより、ヒーター3による加熱によって発電用セル11の温度がさらに上昇させられると共に、好適な発電に必要な水素および空気(酸素)が発電用セル11に対して供給され、燃料電池発電部2による発電量が徐々に増加する。
この際には、発電量の増加に伴い、燃料電池発電部2から出力される電力量が徐々に増加し、この電力が電源装置1の各構成要素に供給され、かつインバータ5によって交流変換されて切替部6を介して負荷に供給される。したがって、主制御部9は、充放電制御部22を制御することにより、燃料電池発電部2によって発電されて電源装置1の各構成要素や負荷に供給される電力量が増加した分だけ、蓄電部4から電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給される電力量を減少させる(ステップ55)。これにより、蓄電部4に蓄電されている電力の単位時間あたりの消費量が徐々に低下する。また、主制御部9は、燃料電池発電部2によって「予め規定された第2の発電量」の発電が可能となる「第2の条件」が満たされたか否かを判別し(ステップ56)、「第2の条件」が満たされていないときには、後述のステップ58の処理に進む。
この場合、燃料電池発電部2による発電量が十分に増加したときには、蓄電部4から負荷に対して電力を供給しなくても、負荷において必要とされている電力を電源装置1から供給することができる。したがって、非常時電源装置としての使用態様で使用している本例では、一例として、燃料電池発電部2による発電を開始する直前(すなわち、負荷に対して商用交流から得た電力を供給していたとき)に電源装置1から電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給していた電力量を「第2の発電量」として規定し、燃料電池発電部2による発電量がこのような発電量まで増加したときに「第2の条件」が満たされたと判別する。また、「第2の条件」が満たされたときに、主制御部9は、充放電制御部22を制御することにより、蓄電部4から電源装置1の各構成要素および負荷への電力の供給(バッテリー21からの放電)を終了させる(ステップ57)。
また、主制御部9は、燃料電池発電部2によって「予め規定された第3の発電量」の発電が可能となる「第3の条件」が満たされたか否かを判別し(ステップ58)、「第3の条件」が満たされていないときには、前述のステップ56の処理に戻る。この場合、ヒーター3による加熱によって発電用セル11が十分に温度上昇したときには、水素と空気(酸素)との反応によって好適な発電が可能な状態となる。また、蓄電部4による発電が開始されてからある程度の時間が経過したときには、ヒーター3による加熱とは別に、発電用セル11における水素と空気(酸素)との反応によって発電用セル11が温度上昇する。このため、ヒーター3による発電用セル11の加熱を継続したときには、自身の発熱と相俟って発電用セル11が必要以上に温度上昇させられることとなる。
したがって、本例の電源装置1では、電源装置1の各構成要素や負荷において必要とされている電力量を燃料電池発電部2において発電することが可能な温度まで発電用セル11が温度上昇したか否かを判別してヒーター3による発電用セル11の加熱を停止させる構成が採用されている。つまり、本例では、燃料電池発電部2による発電を開始する直前に電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給していた電力量である上記の「第2の発電量」と同じ電力量を「第3の発電量」として規定し、燃料電池発電部2による発電量がこのような発電量まで増加したときに「第3の条件」が満たされたと判別する構成が採用されている。また、「第3の条件」が満たされたときに、主制御部9は、ヒーター3を制御して発電用セル11の加熱を終了させて発電用セル11の過剰な温度上昇を回避させると共に(ステップ59)、図3に示す電力供給処理B60を開始する。
この電力供給処理B60は、燃料電池発電部2によって安定的に発電を行うことが可能な状態において実行される処理であって、主制御部9は、燃料電池発電部2による発電、および切替部6を介しての負荷への電力供給の処理と並行して、「蓄電開始条件」が満たされたか否かの判別(ステップ61)、「放電開始条件」が満たされたか否かの判別(ステップ62)、および「供給終了条件」が満たされたか否かの判別(ステップ63)を繰り返し実行する。
この場合、本例の電源装置1では、一例として、バッテリー21の蓄電量(残量)が蓄電可能容量の80%以下の状態において、電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給すべき電力量が燃料電池発電部2による発電量を下回る状態(すなわち、燃料電池発電部2による発電量が、供給先において必要とされる電力量を上回る状態:「燃料電池発電部による発電量が第2の発電量よりも多量の予め規定された第4の発電量を超え、かつ負荷に対して供給している電力量が第4の発電量を下回る状態」の一例)となり、その状態となってから、予め規定された待機時間(一例として10秒)が経過したときに、「蓄電開始条件」が満たされたと判別する構成が採用されている。なお、本例では、一例として、燃料電池発電部2による発電量が、電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給すべき電力量に対する1.1倍の電力量(余剰電力量が10%となる発電量)を「第4の発電量」として、「蓄電開始条件」が満たされたか否かを判別する構成が採用されている。
また、本例の電源装置1では、バッテリー21の蓄電量(残量)が蓄電可能容量の70%以上の状態において、電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給すべき電力量が燃料電池発電部2による発電量を上回る状態(すなわち、燃料電池発電部2による発電量が、供給先において必要とされる電力量に満たない状態)となり、その状態となってから、予め規定された待機時間(一例として10秒)が経過したときに、「放電開始条件」が満たされたと判別する構成が採用されている。なお、上記の「蓄電開始条件」や「放電開始条件」における「蓄電量(残量)」、「余剰電力量」および「待機時間」の値については、操作部7の操作によって任意に変更して設定することができる。
さらに、本例の電源装置1では、負荷に対する電力の供給を停止する操作(オフ操作)が行われたり、電力を供給すべき負荷が存在しない状態(負荷の停止や、切替部6からの負荷の切断など)となったりして、負荷に対する電力の供給を継続する必要がなくなり、その状態となってから、予め規定された待機時間(一例として10秒)が経過したときに、「供給終了条件」(「電源装置から負荷に対する電力の供給を終了する予め規定された供給終了条件」の一例)が満たされたと判別する構成が採用されている。
この際に、前述の「蓄電開始条件」が満たされたときに、主制御部9は、電源装置1の各構成要素や負荷において必要とされる電力の供給と並行して、充放電制御部22を制御し、燃料電池発電部2によって発電された電力の蓄電部4への蓄電を開始させる(ステップ64)。具体的には、充放電制御部22は、バッテリー21の蓄電量(残量)が蓄電可能容量の50%を下回っているときには、燃料電池発電部2から出力される電力を使用してバッテリー21を急速充電(単位時間当りの蓄電量が多い蓄電処理)すると共に、バッテリー21の蓄電量(残量)が蓄電可能容量の50%以上80%以下の範囲内のときには、燃料電池発電部2から出力される電力を使用してバッテリー21を通常の低速充電(単位時間当りの蓄電量が少ない蓄電処理)する。
これにより、前述の電力供給処理A50の開始直後に消費された電力が蓄電部4(バッテリー21)に蓄電される。なお、詳細な説明を省略するが、電源装置1の各構成要素や負荷において必要とされる電力量が燃料電池発電部2による発電量以上となったときに、主制御部9は、充放電制御部22を制御してバッテリー21の蓄電を直ちに終了させ、燃料電池発電部2によって発電された電力のすべてを電源装置1の各構成要素や負荷に供給させる。また、ステップ64の処理を継続することで蓄電部4(バッテリー21)の蓄電量が規定値(一例として、蓄電可能容量の90%の蓄電量)まで電力が蓄電されたときには、充放電制御部22が、バッテリー21に対する蓄電を終了すると共に、蓄電を終了したことを主制御部9に報知する。これに応じて、主制御部9は、発電制御部14を制御して燃料電池発電部2による発電量を減少させる。これにより、燃料電池発電部2において不要な電力が発電される事態が回避される。
また、前述の「放電開始条件」が満たされたときに、主制御部9は、電源装置1の各構成要素や負荷に対して燃料電池発電部2によって発電された電力を継続して供給させつつ、充放電制御部22を制御して蓄電部4からの電力の供給を開始させる(ステップ65)。この際に、充放電制御部22は、バッテリー21から電力を放電させ、電源装置1の各構成要素に供給する。また、インバータ5は、蓄電部4から供給された電力を交流変換して切替部6に出力する。
なお、詳細な説明を省略するが、本例の燃料電池ユニット1では、燃料電池発電部2の発電量が発電能力の上限を下回る状態において、電源装置1の各構成要素や負荷に対して供給すべき電力量が燃料電池発電部2によるその時点の発電量を上回る状態においては、主制御部9が発電制御部14を制御して燃料電池発電部2による発電量を増加させる。しかしながら、必要とされる発電量に応じて発電用セル11に対する水素ガスや空気の供給量を増加させても、燃料電池発電部2から十分な量の電力が出力される状態となるまでには、ある程度の時間を要する。したがって、燃料電池発電部2から出力される電力と共に蓄電部4から出力された電力を使用することにより、電源装置1の各構成要素や負荷において電力不足が生じる事態を回避することができる。
一方、前述の「供給終了条件」が満たされたときに、主制御部9は、図4に示す停止時処理70を開始する。この停止時処理70は、燃料電池発電部2による発電を終了する直前に実行される処理であって、主制御部9は、まず、電源装置1から負荷への電力の供給を終了させると共に(ステップ71)、蓄電部4(バッテリー21)の蓄電量が規定値(一例として、蓄電可能容量の90%の蓄電量)以下であるか否かを判別する(ステップ72)。この際に、蓄電量が規定値以上のときに、主制御部9は、発電制御部14を制御して燃料電池発電部2による発電を終了させ(ステップ73)、この停止時処理70を終了する。この際に、発電制御部14は、流量調整部12を制御して水素ガス源Hから発電用セル11への水素ガスの供給を終了させると共に、吸引ポンプ13を制御して発電用セル11からの空気(酸素)の吸引(すなわち、発電用セル11への空気(酸素)の供給)を終了させる。これにより、燃料電池発電部2による発電が終了し、電源装置1が停止状態となる。
一方、蓄電部4(バッテリー21)の蓄電量が規定値以下のときに、主制御部9は、充放電制御部22を制御して、燃料電池発電部2によって発電された電力の蓄電部4に対する蓄電を開始させる(ステップ74)。この際に、充放電制御部22は、燃料電池発電部2から出力される電力をバッテリー21に蓄電させる。これにより、前述の電力供給処理A50の開始直後に消費された電力が蓄電部4(バッテリー21)に順次蓄電される。次いで、主制御部9は、蓄電部4(バッテリー21)の蓄電量が規定値に達したか否かを監視する(ステップ75)。また、主制御部9は、蓄電量が規定値に達したとき(「蓄電部に予め規定された蓄電量の電力が蓄電されたとき」の一例)に、発電制御部14を制御して燃料電池発電部2による発電を終了させ(ステップ73)、この停止時処理70を終了する。これにより、燃料電池発電部2による発電が終了し、電源装置1が停止状態となる。
なお、詳細な説明を省略するが、本例の電源装置1では、前述の電力供給処理A50や電力供給処理B60の実行中に商用交流の供給が再開されて、電源装置1の構成要素や負荷に対して商用交流から得た電力を供給可能な状態となったときに、主制御部9は、発電制御部14を制御して燃料電池発電部2による発電を終了させると共に、充放電制御部22を制御して商用交流が直流変換された電力をバッテリー21に蓄電させる。また、蓄電部4の蓄電量が規定値に達したときに、主制御部9は、充放電制御部22を制御して充放電制御部22への蓄電を終了させる。これにより、前述の電力供給処理A50の開始直後に消費された電力が蓄電部4(バッテリー21)に蓄電される。
次に、独立型電源装置としての使用態様で使用する方法について説明する。なお、上記の非常時電源装置としての使用態様で使用したときに行われる処理と同様の処理については重複する説明を省略する。
独立型電源装置として使用するときには、まず、電力供給対象の負荷に電力を供給可能な場所に電源装置1を設置して、流量調整部12に水素ガス源Hを接続すると共に、切替部6に負荷を接続する。次いで、操作部7を操作して電源装置1を起動させる。この際には、非常時電源装置としての使用態様での使用時とは異なり、切替部6に商用交流が接続されていないため、蓄電部4に蓄電されている電力を使用して主制御部9などが起動させられる。また、主制御部9は、切替部6からの信号に基づき、切替部6に商用交流が接続されていない(商用交流が供給されていない)と判別する。この状態において、操作部7の操作によって負荷に対する電力の供給を開始するように指示されたとき(「燃料電池発電部による発電が行われていない状態において電源装置から負荷に対する電力の供給を開始する予め規定された[供給開始条件」が満たされたとき」の他の一例)に、主制御部9は、図2に示す電力供給処理A50を実行する。
独立型電源装置としての使用時に実行される電力供給処理A50では、ヒーター3による加熱によって発電用セル11が十分に加熱され、燃料電池発電部2において安定して十分な量の発電が行える状態となるまで、蓄電部4に蓄電されている電力が負荷に対して供給される。これにより、電力の供給を指示した直後から、負荷において必要とされる電力が電源装置1から供給される。また、ヒーター3による加熱、および発電に伴う自身の発熱によって発電用セル11が十分に温度上昇し、燃料電池発電部2において安定して十分な量の発電が行える状態となったとき(「第3の条件」が満たされたとき)には、蓄電部4から負荷への電力供給に代わり、燃料電池発電部2によって発電された電力が負荷に対して供給される。これにより、商用交流に接続できない環境下においても、必要とされる電力が電源装置1から負荷に供給される。
また、「第3の条件」が満たされてヒーター3による発電用セル11の加熱を終了させたときには、前述の電力供給処理B60が実行される。さらに、「供給終了条件」が満たされたときには、前述の停止時処理70が実行される。これにより、停止状態の電源装置1において燃料電池発電部2による発電を再び開始するのに必要な電力が蓄電部4に蓄電された状態で、電源装置1が停止させられる。
このように、この電源装置1では、燃料電池発電部2、ヒーター3、蓄電部4および制御部(主制御部9、発電制御部14および充放電制御部22)を備え、制御部が、燃料電池発電部2による発電が行われていない状態において予め規定された「供給開始条件」が満たされたときに、蓄電部4から電源装置1の構成要素および負荷に対する電力の供給を開始させると共に、ヒーター3による発電用セル11の加熱を開始させ、燃料電池発電部2によって予め規定された「第1の発電量」の発電が可能となる「第1の条件」が満たされたときに、燃料電池発電部2による発電量を徐々に増加させると共に蓄電部4から負荷への電力の供給量を徐々に減少させ、燃料電池発電部2による発電量が予め規定された「第2の発電量」となる「第2の条件」が満たされたときに、蓄電部4から電源装置1の構成要素および負荷に対する電力の供給を終了させ、燃料電池発電部2によって予め規定された「第3の発電量」の発電が可能となる「第3の条件」が満たされたときに、ヒーター3による発電用セル11の加熱を終了させ、予め規定された「供給終了条件」が満たされたときに、電源装置1から負荷への電力の供給を終了させると共に、燃料電池発電部2によって発電された電力を蓄電部4に蓄電させ、蓄電部4に予め規定された蓄電量の電力が蓄電されたときに、燃料電池発電部2による発電を終了させる。
したがって、この電源装置1によれば、停電などに起因して商用交流から電力を得られない状況や、商用交流に接続できない環境下においても、蓄電部4に蓄電されている電力を使用して起動させ、ヒーター3によって燃料電池発電部2(発電用セル11)を加熱して好適に発電が可能な状態まで温度上昇させることができる。これにより、外部の電源装置が不要となるため、非常に利便性の高い電源装置1を提供することができる。また、燃料電池発電部2によって発電している電力を負荷に対して供給する必要がなくなったときに、次回の起動時等に必要な電力が蓄電部4に対して自動的に蓄電されるため、電源装置1の使用開始前に蓄電部4に対して電力を蓄電する作業を行わなくても、電源装置1を直ちに起動させて負荷等への電力の供給(燃料電池発電部2による発電)を迅速に開始させることができる結果、この点においても利便性を一層向上させることができる。
また、この電源装置1によれば、制御部が、燃料電池発電部2による発電量が予め規定された「第4の発電量」を超え、かつ負荷に対して供給している電力量が「第4の発電量」を下回る状態において予め規定された「蓄電開始条件」が満たされたときに、燃料電池発電部2によって発電された電力を蓄電部4に蓄電させることにより、電源装置1から負荷等に対して電力を供給している状態において、燃料電池発電部2によって発電された電力の一部(余剰な電力)が蓄電部4に対して自動的に蓄電されるため、「供給終了条件」が満たされたときに蓄電部4に対して電力を蓄電する処理に要する時間を短縮し、短時間で燃料電池発電部2による発電を終了させることができる。
また、この電源装置1によれば、制御部が、予め規定された「供給開始条件」が満たされたときに、蓄電部4から負荷に対する電力の供給を開始させると共に、「第1の条件」が満たされたときに、蓄電部4から負荷への電力の供給量を徐々に減少させ、「第2の条件」が満たされたときに、蓄電部4から前記負荷に対する電力の供給を終了させることにより、燃料電池発電部2による発電量が十分な量に達していない状態において蓄電部4から負荷等に対して電力が供給されるため、蓄電部4から負荷等に電力が供給されない構成と比較して、その利便性を一層向上させることができる。また、燃料電池発電部2による発電量の増加に伴って蓄電部4から負荷への電力の供給量を徐々に減少させることで、蓄電部4に蓄電されている電力の消費量を低減することができ、「供給終了条件」が満たされたときに蓄電部4に対して電力を蓄電する処理に要する時間を短縮し、短時間で燃料電池発電部2による発電を終了させることができる。
さらに、この電源装置1によれば、制御部が、燃料電池発電部2による発電量が負荷に供給すべき電力量を下回る状態において予め規定された「放電開始条件」が満たされたときに、燃料電池発電部2によって発電された電力を負荷に供給させつつ、蓄電部4から負荷に電力を供給させることにより、負荷に対して供給すべき電力量が燃料電池発電部2による発電量を上回ったとしても、不足する電力量を蓄電部4から負荷に対して供給して負荷を継続的に動作させることができる。
また、この電源装置1によれば、制御部が、負荷に電力を供給している商用交流が遮断されたときに、「供給開始条件」が満たされたと判別することにより、商用交流から得た電力を使用して動作している負荷を停止させることなく、電源装置1から供給される電力によってこれを継続的に動作させることができる。
さらに、この電源装置1によれば、制御部が、負荷に対する商用交流からの電力の供給が再開されたときに、「供給終了条件」が満たされたと判別することにより、負荷に対する電力の供給に影響を及ぼすことなく、次回の起動時等に必要な電力を蓄電部4に対して好適に蓄電することができる。
なお、「電源装置」の構成は、上記の電源装置1の構成の例に限定されない。
例えば、商用交流に接続可能な構成を例に挙げて説明したが、商用交流を負荷等に供給するための構成要素を備えずに、前述の独立型電源装置としての使用態様のみで使用可能な構成を採用することもできる。また、水素ガスが充填された携行型のガスタンクを水素ガス源Hとして流量調整部12に接続して水素ガス源Hから発電用セル11に水素ガスを供給させる構成を例に挙げて説明したが、水素ガス発生装置を水素ガス源Hとして接続して発電用セル11に水素ガスを供給させる構成や、既設の水素ガス供給用配管を水素ガス源Hとして接続して発電用セル11に水素ガスを供給させる構成を採用することもできる。さらに、水素ガス源Hとしてのガスタンクや発生装置を「電源装置」の構成要素として搭載することもできる。
1 電源装置
2 燃料電池発電部
3 ヒーター
4 蓄電部
5 インバータ
6 切替部
7 操作部
8 表示部
9 主制御部
10 記憶部
11 発電用セル
12 流量調整部
13 吸引ポンプ
14 発電制御部
21 バッテリー
22 充放電制御部
50 電力供給処理A
60 電力供給処理B
70 停止時処理
H 水素ガス源

Claims (6)

  1. 発電用セルを備えた燃料電池発電部と、
    前記発電用セルを加熱する加熱部と、
    前記燃料電池発電部によって発電された電力を蓄電可能な蓄電部と、
    前記燃料電池発電部による発電、前記加熱部による前記発電用セルの加熱、および前記蓄電部による蓄電を制御する制御部とを備え、接続された負荷に対して電力を供給可能に構成された電源装置であって、
    前記制御部は、
    前記燃料電池発電部による発電が行われていない状態において当該電源装置から前記負荷に対する電力の供給を開始する予め規定された供給開始条件が満たされたときに、前記蓄電部から当該電源装置の構成要素に対する電力の供給を開始させると共に、前記加熱部による前記発電用セルの加熱を開始させ、前記燃料電池発電部によって予め規定された第1の発電量の発電が可能となる第1の条件が満たされたときに、当該燃料電池発電部による発電量を徐々に増加させ、前記燃料電池発電部による発電量が前記第1の発電量よりも多量の予め規定された第2の発電量となる第2の条件が満たされたときに、前記蓄電部から当該電源装置の構成要素に対する電力の供給を終了させ、前記燃料電池発電部によって前記第1の発電量よりも多量の予め規定された第3の発電量の発電が可能となる第3の条件が満たされたときに、前記加熱部による前記発電用セルの加熱を終了させ、
    当該電源装置から前記負荷に対する電力の供給を終了する予め規定された供給終了条件が満たされたときに、当該電源装置から前記負荷への電力の供給を終了させると共に、前記燃料電池発電部によって発電された電力を前記蓄電部に蓄電させ、当該蓄電部に予め規定された蓄電量の電力が蓄電されたときに、当該燃料電池発電部による発電を終了させる電源装置。
  2. 前記制御部は、前記燃料電池発電部による発電量が前記第2の発電量よりも多量の予め規定された第4の発電量を超え、かつ前記負荷に対して供給している電力量が当該第4の発電量を下回る状態において予め規定された蓄電開始条件が満たされたときに、当該燃料電池発電部によって発電された電力を前記蓄電部に蓄電させる請求項1記載の電源装置。
  3. 前記制御部は、前記予め規定された供給開始条件が満たされたときに、前記蓄電部から前記負荷に対する電力の供給を開始させると共に、前記第1の条件が満たされたときに、前記蓄電部から前記負荷への電力の供給量を徐々に減少させ、前記第2の条件が満たされたときに、前記蓄電部から前記負荷に対する電力の供給を終了させる請求項1または2記載の電源装置。
  4. 前記制御部は、前記燃料電池発電部による発電量が前記負荷に供給すべき電力量を下回る状態において予め規定された放電開始条件が満たされたときに、当該燃料電池発電部によって発電された電力を当該負荷に供給させつつ、前記蓄電部から当該負荷に電力を供給させる請求項3記載の電源装置。
  5. 前記制御部は、前記負荷に電力を供給している商用交流が遮断されたときに、前記供給開始条件が満たされたと判別する請求項1または2記載の電源装置。
  6. 前記制御部は、前記負荷に対する前記商用交流からの電力の供給が再開されたときに、前記供給終了条件が満たされたと判別する請求項5記載の電源装置。
JP2022201085A 2022-12-16 電源装置 Pending JP2024086124A (ja)

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024086124A true JP2024086124A (ja) 2024-06-27

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007184243A5 (ja)
KR101673717B1 (ko) 연료전지 자동차를 이용한 이동식 발전 시스템 및 그 제어 방법
WO2014002798A1 (ja) 固体高分子形燃料電池システム
KR100768849B1 (ko) 계통 연계형 연료전지 시스템의 전원공급장치 및 방법
JP4407879B2 (ja) 燃料電池装置
JP6208660B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム
JP6174578B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム
JP2016122625A (ja) 燃料電池システムの制御方法及び燃料電池自動車
JP2015186408A (ja) 燃料電池システムの運転方法、及び、燃料電池システム
JPH11176454A (ja) 燃料電池の補機用電源
JP2005346984A (ja) 電子機器システム、燃料電池ユニットおよび給電制御方法
JP3583914B2 (ja) 燃料電池の補機用電源
JP2024086124A (ja) 電源装置
JP4982939B2 (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP5521439B2 (ja) 発電システム
KR101311576B1 (ko) 연료전지 시스템 및 이의 제어방법
JP2005135738A (ja) 燃料電池システムの制御装置
JP2004327055A (ja) 燃料電池システムの制御装置
JP2016207289A (ja) 燃料電池システム
JP5972526B2 (ja) 燃料電池の発電制御装置、燃料電池発電システム、燃料電池の発電制御方法、およびプログラム
JP2015220209A (ja) 燃料電池システムの運転方法、及び、燃料電池システム
JP2009043530A (ja) 燃料電池発電装置
JP2004007977A (ja) 電力生成制御システム
WO2013046727A1 (ja) 給電システムおよび給電システムの制御方法
JP6102364B2 (ja) 燃料電池用系統連系システム