JP2024083724A - 二次電池及び二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液の極板への浸透性を高めることにより電池特性を向上する。【解決手段】二次電池は、複数の正極板15及び複数の負極板16を、セパレータ17を介して積層した電極体をケース内に備える。正極板15の正極合材部20は、セパレータ17を介して負極板16の負極合材部と対向する対向部30Pと負極合材部と対向しない未対向部31Pとを有し、負極板16の負極合材部は、セパレータ17を介して正極板15の正極合材部20と対向する対向部と、正極合材部20と対向しない未対向部とを有する。正極合材部20の未対向部31Pの少なくとも一部には、セパレータ17で覆われていない露出部44が設けられる。【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池及び二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池等の二次電池は、電池反応を発生させる電極体と、電解液と、電極体を収容する収容部を有するケースとを備える。電極体の一つの構成として、複数の正極板及び複数の負極板を、セパレータを介して交互に積層したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-242320号公報
ケースに収容された電極体には、電極体の厚み方向に押圧力が印加される。電解液がケースに注入された場合、注入直後においては電解液が電極体に浸透しにくい。その後、電解液は徐々に電極体に浸透していくが、電極体に浸透する電解液が少ないと早期の段階における二次電池の内部抵抗が高くなる。このため、電解液の浸透性をさらに高めることが要請されている。
上記課題を解決する二次電池は、第1集電体、及び前記第1集電体に活物質を含む第1極合材が設けられた部分である第1電極合材部を備える第1極板と、第2集電体、及び前記第2集電体に活物質を含む第2極合材が設けられた部分である第2電極合材部を備える第2極板と、前記第1極板及び前記第2極板の間に設けられたセパレータと、電解液と、を有し、複数の前記第1極板及び複数の前記第2極板を、前記セパレータを介して積層した電極体をケース内に備える二次電池であって、前記第1電極合材部は、前記セパレータを介して前記第2極板の前記第2極合材と対向する対向部と、前記第2極合材と対向しない未対向部とを有し、前記第2電極合材部は、前記セパレータを介して前記第1極板の前記第1極合材と対向する対向部と、前記第1極合材と対向しない未対向部とを有し、前記第1電極合材部の前記未対向部の少なくとも一部には、前記セパレータで覆われていない露出部が設けられている。
上記構成によれば、第1電極合材部及び第2電極合材部に未対向部をそれぞれ設ける。未対向部は圧力を受けにくいため、電極体を収容したケース内に電解液を注入したときに、未対向部から電解液が浸透しやすくなる。さらに、第1電極合材部の未対向部に露出部を設けることで、露出部から電解液が浸透しやすくなる。よって、極板の濡れ性がさらに向上することで二次電池の内部抵抗を低下させることができる。
上記二次電池について、前記第1電極合材部の前記未対向部は、前記セパレータに向かい合う第1面及び第2面を有し、前記露出部は、前記未対向部の前記第1面のみに設けられることが好ましい。
上記構成によれば、露出部は、第1電極合材部の第1面のみに設けられる。このため、露出部が設けられることに起因する、二次電池の寿命の末期における電解液の不足を抑制することができる。
上記二次電池について、前記第1電極合材部の前記未対向部は、前記セパレータに向かい合う第1面及び第2面を有し、又は第1面の露出部が第2面の露出部より大きいことが好ましい。
上記構成によれば、露出部は、第1電極合材部の第1面の露出部が第2面の露出部よりも大きい。このため、露出部が設けられることに起因する、二次電池の寿命の末期における電解液の不足を抑制することができる。
上記二次電池について、前記露出部の幅は、前記第1極板の全幅に対する割合が、0.3%以上0.4%以下であることが好ましい。
上記構成によれば、露出部の幅は、第1極板の全幅に対する割合が、0.3%以上0.4%以下である。このため、二次電池に電解液を注入した後の早期の段階から第1極板へ電解液を速やかに浸透させるとともに、二次電池の寿命の末期においても露出部が十分な量の電解液を保持することができる。
上記二次電池について、前記第1電極合材部が有する前記未対向部の幅は、前記第1極板の全幅に対する割合が、6%以上7%以下であることが好ましい。
上記構成によれば、第1極板の未対向部の幅は、第1極板の全幅に対する割合が、6%以上7%以下である。このため、二次電池に電解液を注入した後の早期の段階から第1極板へ電解液を速やかに浸透させるとともに、反応面積が小さいことに起因する電池容量の低下を抑制することができる。
上記課題を解決する二次電池の製造方法は、第1集電体、及び前記第1集電体に活物質を含む第1極合材が設けられた部分である第1電極合材部を備える第1極板と、第2集電体、及び前記第2集電体に活物質を含む第2極合材が設けられた部分である第2電極合材部を備える第2極板と、前記第1極板及び前記第2極板の間に設けられたセパレータと、電解液と、を有し、複数の前記第1極板及び複数の前記第2極板を、前記セパレータを介して積層した電極体をケース内に備える二次電池の製造方法であって、前記第1極板を袋状の前記セパレータに収容する工程で、前記第1電極合材部の一方の端部に、前記セパレータで覆われていない露出部を設け、前記セパレータに収容された前記第1極板、及び前記第2極板を積層する工程で、前記第1電極合材部に、前記セパレータを介して前記第2極板の前記第2極合材と対向する対向部と、前記第2極合材と対向せず且つ前記露出部を含む未対向部とを設けるとともに、前記第2極合材に、前記セパレータを介して前記第1電極合材部と対向する対向部と、前記第1電極合材部と対向しない未対向部とを設けるように積層する。
上記方法によれば、第1電極合材部及び第2電極合材部に未対向部をそれぞれ設ける。未対向部は圧力を受けにくいため、電極体を収容したケース内に電解液を注入したときに、未対向部から電解液が浸透しやすくなる。さらに、第1極板をセパレータに収容する工程で露出部を形成する。これにより、露出部から電解液が浸透しやすくなる。よって、極板の濡れ性がさらに向上することで二次電池の内部抵抗を低下させることができる。
本発明によれば、電解液の極板への浸透性を高めることにより電池特性を向上させることができる。
一実施形態の二次電池の斜視図である。 同実施形態の二次電池の一部を切断した斜視図である。 同実施形態における電極体の断面構造を示す図である。 同実施形態の電極体の一部を拡大した断面図である。 同実施形態において電解液が流れる方向を示した図である。 比較例であって従来の電極体の拡大図である。
図1~図5に従って、二次電池の一実施形態を説明する。例えば、二次電池は、電極体を収容するセルを1つ又は複数備えるモジュールである。二次電池は、複数組み合わされて組電池を構成する。組電池は、電気自動車又はハイブリッド自動車等の車両に搭載される。本実施形態では、二次電池を、ニッケル水素蓄電池として説明する。
<電池の全体構成>
図1は、二次電池11の外観を示す斜視図である。二次電池11は、複数の電池セルCを備えた電池モジュールとして構成される。二次電池11は、その外観が角型の密閉式電池である。二次電池11は、ケース12を備えている。ケース12は、ケース本体12Aとケース本体12Aの開口部を封止する蓋部12Bとを備えている。ケース本体12Aは複数の電池セルCを収容している。本実施形態では6つの電池セルCが直列に接続されている。これらの電池セルCの電力は、ケース本体12Aに設けられた正極端子12P及び負極端子12Nから取り出される。本実施形態では、正極端子12Pから負極端子12Nに向かう方向を幅方向Xといい、底面から蓋部12Bに向かう方向を高さ方向Yという。さらに、幅方向X及び高さ方向Yに直交する方向を奥行方向Zという。
図2に示すように、ケース本体12A及び蓋部12Bは、電解液13に対して耐性を有する樹脂材料から形成されている。本実施形態においては、ケース本体12A及び蓋部12Bは、ポリプロピレン(PP)及びポリフェニレンエーテル(PPE)を含んで構成されている。ケース本体12Aの内部には、複数の隔壁12Cが形成されている。ケース本体12Aの内部空間は各隔壁12Cによって区切られることにより、電池セルC毎の電槽12Dとなる。こうして区画された電槽12D内には、電極体14が1つずつ収容される。電極体14には、電解液13が浸透している。電解液13は、水酸化カリウム(KOH)を主成分とする水系電解質である。電池セルCは、電池反応を発生させる一つの電気的な要素である。本実施形態においては、電池セルCは電極体14及び電解液13を含む。
隔壁12Cの上部、及びケース本体12Aの側壁の上部には各電池セルCの接続に用いられる貫通孔12Eが形成されている。隔壁12Cの貫通孔12Eを介して、電極体14に含まれる正極板の上部に突設されている接続突部、及び負極板の上部に突設されている接続突部の2つの接続突部同士が電気的に接合する。これにより、隣接する電池セルCの電極体14が直列接続する。ケース本体12Aの両端の側壁に位置する貫通孔12Eには、正極端子12P又は負極端子12Nが設けられる。正極端子12Pは、正極板の接続突部と接合される。負極端子12Nは、負極板の接続突部と接合される。こうして直列接続された電極体14、すなわち複数の電池セルCの総出力が正極端子12P及び負極端子12Nから取り出される。なお、本実施形態において接合とは、溶接又は溶着等により電気的に接続することである。
<電極体の構成>
図3は、電極体14を幅方向X及び奥行方向Zと平行な平面で切断した断面を簡略化して示している。電極体14は、正極板15と、負極板16とを備えている。また、正極板15及び負極板16の幅方向Xの長さを幅といい、高さ方向Yの長さを高さという。正極板15及び負極板16の奥行方向Zの長さを厚さという。正極板15及び負極板16は、正面からみて長方形状の形状を有している。なお、正極板15の数及び負極板16の数は限定されない。
複数の正極板15及び複数の負極板16は、セパレータ17を介して交互に積層されている。電極体14の両端部にはリード(図示略)が接続される。各リードは、正極端子12P及び負極端子12Nにそれぞれ電気的に接続される。なお、図3に示す電極体14は、リードが接続される前の状態を示す。
正極板15は、芯材となる正極集電体18と、正極集電体18に設けられた正極合材19とを備える。正極集電体18は、互いに連続する気泡(孔部)を有する発泡金属である。本実施形態では、発泡金属の一つである発泡ニッケルを用いている。正極板15は第1極板、正極集電体18は第1集電体、正極合材19は第1極合材に対応する。
正極合材19は、水酸化ニッケル(Ni(OH))を主成分とする正極活物質、コバルト化合物等の導電剤等を有する。正極合材19は、正極集電体18の気泡に充填される。図3の断面では、正極集電体18の断面構造の図示を省略している。
正極板15は、正極合材19が充填された正極合材部20を備える。正極合材部20は、第1電極合材部に対応する。正極合材部20は、幅Wp1を有する。正極板15は、一方の端部(図3中、左側の端部)に、正極合材19が設けられていないリード部21を備える。さらに、正極板15は、他方の端部(図3中、右側の端部)に、正極合材19が設けられていないエッジプレス部22を備える。リード部21及びエッジプレス部22は、発泡ニッケルを圧縮することにより、圧延されている。リード部21及びエッジプレス部22の厚さは、正極合材部20の厚さよりも小さい。
負極板16は、芯材となる負極集電体25と、負極集電体25に設けられた負極合材26とを備える。負極集電体25は、多数の貫通孔が形成された金属板(パンチングメタル)等である。負極集電体25は第2集電体に対応する。この金属板は、例えばニッケルメッキ鋼板である。負極合材26は、負極活物質として水素吸蔵合金を含む。水素吸蔵合金は、例えば、希土類元素の混合物であるミッシュメタルとニッケルとの合金、又は当該合金の一部を、アルミニウム、コバルト(Co)、マンガン等に置換したものである。負極板16は第2極板、負極集電体25は第2集電体、負極合材26は第2極合材に対応する。
負極板16は、負極合材26が設けられた負極合材部27を備える。負極合材部27は、第2電極合材部に対応する。負極合材部27は、幅Wn1を有する。また、負極板16は、一方の端部(図3中、右側の端部)に、負極合材26が設けられていないリード部28を備える。さらに、負極板16は、他方の端部(図3中、左側の端部)に、負極合材26が設けられていないエッジプレス部29を備える。
セパレータ17は、袋状に形成されている。セパレータ17はケース12内に注入された電解液を保持する。セパレータ17の材料は特に限定されないが、例えば不織布、多数の微細な孔が設けられた樹脂製の膜、その他の液体を保持可能なシート、又はそれらの組み合わせである。電解液は、水酸化カリウム(KOH)等を溶質の主成分とするアルカリ性水溶液である。
次に、複数の正極板15及び複数の負極板16が積層された積層体について説明する。積層体の一方の端部(図3中左側)には正極板15のリード部21が位置し、他方の端部(図3中右側)には負極板16のリード部28が位置する。正極板15のリード部21は、負極板16の端及びセパレータ17の端よりも突出している。リード部21には、金属板からなるリード23P(図2参照)が接合される。負極板16のリード部28は、正極板15の端及びセパレータ17の端よりも突出している。リード部28には、金属板からなるリード23N(図2参照)が接合される。
正極板15のリード部21と、負極板16のエッジプレス部29とは幅方向Xにずれている。同様に、負極板16のリード部28と正極板15のエッジプレス部22とは幅方向Xにずれている。負極板16のリード部28に対向する正極板15のエッジプレス部22は、セパレータ17に覆われている。
本実施形態では正極合材部20の幅Wp1及び負極合材部27の幅Wn1は、ほぼ同じである。正極板15及び負極板16は、正極合材部20及び負極合材部27がセパレータ17を介して対向する対向部30P,30N、それらが対向しない未対向部31P,31Nがそれぞれ設けられるように積層される。つまり、正極合材部20は、負極合材部27と対向する対向部30Pと、負極合材部27と対向しない未対向部31Pとを有する。リード部21に隣接する正極合材部20の端部32Pは、負極合材部27の端部32Nに対して電極体14の幅方向Xにずれている。正極合材部20のうち、端部32Pと負極合材部27の端部32Nとの間に位置する部分が未対向部31Pである。未対向部31Pは、負極合材部27よりも外側に突出している。
負極合材部27は、正極板15の正極合材部20と対向する対向部30Nと、正極合材部20と対向しない未対向部31Nとを有する。リード部28に隣接する負極合材部27の端部33Nは、正極合材部20の端部33Pに対して電極体14の幅方向Xにずれている。負極合材部27のうち、端部33Nと正極合材部20の端部33Pとの間に位置する部分が未対向部31Nである。未対向部31Nは、正極合材部20よりも外側に突出している。
正極合材部20の幅Wp1及び負極合材部27の幅Wn1は異なっていてもよい。この場合でも、正極板15及び負極板16は、正極合材部20及び負極合材部27がセパレータ17を介して対向する対向部30P,30N、それらが対向しない未対向部31P,31Nがそれぞれ設けられるように積層される。
図4に示すように、正極合材部20の未対向部31Pは、セパレータ17に向かい合う第1面41及び第2面42を有する。第2面42のうち、リード部21に連続する傾斜部43を除く面は、セパレータ17によって覆われている。一方、第1面41は、セパレータ17に覆われていない露出部44を備える。換言すると、第1面41における露出部44の面積は、第2面42よりも大きい。
第1面41のうち、傾斜部43及び露出部44を除く領域はセパレータ17に覆われている。露出部44は、正極板15の高さ方向Yに沿って一定の幅で帯状に設けられている。この露出部44は、未対向部31Pに設けられているため、負極板16との接触による短絡の発生を抑制することができる。
未対向部31P,31Nは外側に突出していることから、電解液が浸透しやすい。これにより、未対向部31P,31Nは対向部30P,30Nに比べて電解液注入後の早期の段階において電解液が速やかに浸透する。また、露出部44は、電解液に直接接触するため、さらに浸透しやすい。このため、露出部44は、正極板15全体への電解液の浸透の起点として機能する。
正極板15の未対向部31Pの幅Wp2は、正極板15の全幅Wp(図3参照)に対して6%以上7%以下の割合であることが好ましい。幅Wp2の割合が6%未満であると、電解液の浸透作用を十分に得ることができない。一方、幅Wp2の割合が7%を超えると、対向部30Pの割合が小さくなるため、電池反応が活発に行われる面積が減少する。同様の理由で、負極板16の未対向部31Nの幅は、負極板16の全幅Wnに対して6%以上7%以下の割合であることが好ましい。
露出部44の幅Wp3は、正極板15の全幅Wpに対して0.3%以上0.4%以下の割合であることが好ましい。換言すると、露出部44の面積は、正極板15の面積に対して0.3%以上0.4%以下の割合であることが好ましい。露出部44の幅Wp3の割合が0.3%未満となると、浸透作用を十分に得ることができない。露出部44の幅Wp3の割合が0.4%を超えると、二次電池11の寿命の末期において、セパレータ17から露出部44に対する電解液の供給量が不足することから電池特性が低下する。また、露出部44が大きいと、短絡が生じやすい。
<二次電池の製造方法>
次に、二次電池11の製造方法について説明する。
正極板15の製造工程は、集電体製造工程、ペースト製造工程、塗工工程、乾燥工程、成形工程を有する。
集電体製造工程では、長尺の発泡ニッケルの薄板を所定のサイズに切断することで正極集電体18を得る。続いて、正極集電体18の周縁部を圧縮する。さらにリード部21に対応する周縁部に金属部材を接合する。
ペースト作製工程では、正極活物質及び導電剤に、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤及び結着剤を添加して正極用ペーストを作製する。塗工工程では、正極集電体18に正極用ペーストを塗工することによって、正極集電体18に正極用ペーストを充填する。塗工方法は、例えば、ダイ塗工、吹き付け塗工等を用いることができる。
乾燥工程では、ペーストが塗工された正極板15を乾燥する。成形工程では、プレス機等により乾燥した正極板15を所定の厚みに圧延する。
負極板16の製造工程は、ペースト作製工程、塗工工程及び成形工程を有する。負極集電体25を圧縮しない以外は、負極板16の各工程は正極板15の製造工程と同様である。ペースト製造工程では、水素吸蔵合金に、カーボンブラック等の増粘剤、スチレン‐ブタジエン共重合体等の結着剤を添加した後に混錬することによってペーストを作製する。
図3に示すように、セパレータ17は、2枚のシート17A,17Bから形成される。正極板15を2枚の17A,17Bで挟んだ後、それらの向かい合った3辺を溶着等により接合することにより袋状のセパレータ17を成形する。従来においては、2枚の17A,17Bの端部を湾曲させて正極板15の奥行方向Zの中央位置で接合していた(図6参照)。本実施形態では、一方のシート17Aで正極板15の端部を覆うとともに、その端部を他方のシート17Bの端部よりも湾曲させた状態で、シート17A,17Bを接合する。これにより、第2面42に接触するシート17Bは正極合材部20全体を覆うが、第1面41に接触するシート17Aは、湾曲した分だけ正極合材部20を被覆可能な面積が小さくなることから正極合材19の一部が露出する。その結果、第1面41に露出部44が形成される。
次に、セパレータ17に覆われた正極板15と負極板16とを交互に積層する。その際、治具を用いて、未対向部31P,31Nが形成されるように正極板15及び負極板16を積層する。さらに、正極板15のリード部21に接合した金属部材をリード23Pにスポット溶接等により接合する。同様に、負極板16のリード部21をリード23Nにスポット溶接等により接合する。これにより、リード23P,23Nが接合した電極体14を得る。
そして各電極体14をケース本体12Aの電槽12Dに収容する。また、電極体14を溶接等により接合するとともに、正極端子12P及び負極端子12Nを取り付ける。そして、電槽12Dに上方から電解液を注入した後、蓋部12Bによってケース本体12Aを封止する。
このように組立が終了した二次電池11の初充電、エージング、内部抵抗(DC-IR)検査、OCV検査、自己放電検査等を行う。そして、これらに合格したものが製品としての電池モジュールとなる。
<作用>
図5を参照して、二次電池11に電解液を注入する際の作用について説明する。図5は、正極板15への電解液の浸透作用を説明するために、ケース12に収容された電極体14のうち正極板15のみを模式的に表示している。
電極体14は、ケース12に収容されると面方向(Z方向及び反Z方向)の押圧力を受ける。このため、正極板15、負極板16及びセパレータ17は、圧縮されることによりそれらの内部の空隙が少なくなる。このため、電解液の多くは、注入後の早期の段階において、蓋部12Bと電極体14との隙間と、電極体14とケース側面との隙間と、ケース底面と電極体14との隙間に流入する。なお、ここでいう早期の段階とは、例えば、二次電池11の組立が完了し、出荷前の内部抵抗検査における段階である。又は出荷後の使用開始の初期段階である。
正極板15の未対向部31Pは、対向部30Pに比べて押圧されていない状態であるため、対向部30Pに比べて間隙が多い状態である。よって、未対向部31Pは、対向部30Pに比べて電解液が浸透しやすい。また、未対向部31Pは、負極板16よりも突出しているため、電極体14とケース側面との隙間に流入した電解液に接触しやすい。
特に、未対向部31Pに設けられた露出部44はケース12の側面と電極体14との隙間に流入した電解液と接触するため、セパレータ17で覆われた未対向部31Pよりも電解液の浸透性が極めて高い。これは、露出部44が、気泡を有する正極集電体18を備える正極板15に設けられていることも要因の一つである。
正極板15は、露出部44、未対向部31Pのうち露出部44を除いた部分及び対向部30Pの順に電解液の浸透性が高い。このため、正極板15においては、図5中、矢印方向50に例示されるように、電解液は露出部44を起点に正極合材部20に浸透していく。正極合材19全体に電解液を速やかに浸透させることができる(濡れ性の向上)。このように注液後の早期の段階で正極板15への電解液の浸透度合いを高めることで、これに接触するセパレータ17及び負極板16にも電解液が速やかに浸透する。その結果、二次電池11の内部抵抗を低下させることができる。
二次電池11が充放電を繰り返すに伴い、電解液は電極体14全体に浸透する。仮に露出部44を第1面41及び第2面42に設けたとすると、二次電池11の寿命の末期において、露出部44付近における電解液が不足してしまう可能性がある。本実施形態では、第1面41のみに露出部44を設けることで、電解液を末期まで十分に確保しつつ、内部抵抗を低下させることができる。
上記実施形態の効果について説明する。
(1)上記実施形態によれば、正極合材19が設けられる正極合材部20及び負極合材26が設けられる負極合材部27に未対向部31P,31Nをそれぞれ設ける。このため、電極体14を収容したケース内に電解液を注入したときに、未対向部31P,31Nから電解液が浸透しやすくなる。さらに、未対向部31Pに、セパレータ17に覆われない露出部44を設けることで、露出部44から電解液が浸透しやすくなるため、極板の濡れ性がさらに向上する。このため、電解液注入後の早期の段階において、二次電池11の内部抵抗を低下させることができる。
(2)露出部44は、正極合材部20の第1面41のみに設けられる。このため、露出部44が設けられることに起因する、二次電池11の寿命の末期における電解液の不足を抑制することができる。
(3)露出部44の幅Wp3は、正極板15の全幅Wpに対する割合が、0.3%以上0.4%以下である。このため、二次電池11に電解液を注入した後の早期の段階から正極板15へ電解液を速やかに浸透させるとともに、二次電池11の寿命の末期においても露出部44が十分な量の電解液を保持することができる。
(4)正極板15の未対向部31Pの幅Wp2は、正極板15の全幅Wpに対する割合が、6%以上7%以下である。このため、二次電池11に電解液を注入した後の早期の段階から正極板15へ電解液を速やかに浸透させるとともに、反応面積が小さいことに起因する電池容量の低下を抑制することができる。
<実施例>
以下、上記実施形態の一例である実施例1及び比較例1について具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
発泡ニッケルからなる正極集電体18、水酸化ニッケル(Ni(OH))を主成分とする正極活物質、コバルト化合物等の導電剤等を有する正極合材19を備える正極板15を準備した。また、パンチングメタルからなる負極集電体25、水素吸蔵合金を有する負極合材26を備える負極板16を準備した。そして、シート17A,17Bの間に、正極板15を上記実施形態のように露出部44が形成されるように配置し、シート17A,17Bの3辺を接合することにより袋状にした。セパレータ17に収容された所定枚数の正極板15及び所定枚数の負極板16を、図3のように積層して電極体14とした。電極体14にリードを接合し、ケース12に収容した後、電解液を注入して二次電池11とした。
(比較例1)
図6に示すように、正極板15及び負極板16を、未対向部31P,31N及び露出部44が形成されないように積層して電極体100を形成した。正極合材部20及び負極合材部27はほぼ同じ幅であり、且つそれらの端部が揃うように積層される。正極板15及び負極板16は未対向部31P,31Nを有さず、対向部30P,30Nのみを有する。それ以外は、実施例1と同様に二次電池を作製した。
(試験)
実施例1の二次電池11及び比較例1の二次電池11について内部抵抗を測定した。実施例1の二次電池11の内部抵抗Raに対する比較例1の二次電池11の内部抵抗Rbの比率(Rb/Ra)は101%であり、実施例1における内部抵抗Raが改善したことが示された。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の他の実施形態は技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
(露出部)
・上記実施形態では、露出部44は、正極合材部20の第1面41のみに設けられる。これに代えて、例えば、セパレータ17の電解液が保持する液量を長期間に亘り高く維持できる場合には、第1面41及び第2面42の両方に設けるようにしてもよい。この場合、第1面41における露出部44の面積を、第2面42における露出部44の面積よりも大きくするようにしてもよい。
・上記実施形態では、露出部44は、正極板15の全幅Wpに対して0.3%以上0.4%以下の割合であるとともに、未対向部31Pは全幅Wpに対して6%以上7%以下の割合であるとした。これに代えて、例えば、セパレータ17の電解液が保持する液量を長期間に亘り高く維持できる場合には、二次電池11の寿命の末期における電解液の不足を抑制できる程度に、露出部44の割合を大きくしてもよい。例えば、未対向部31Pの割合を全幅Wpに対して6%未満とするとともに、露出部44を、未対向部31Pの第1面41の全体に設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、露出部44は、正極板15に設けるようにした。これに代えて若しくは加えて、露出部44を負極板16に設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、二次電池11は、複数のセルを備えるモジュールとした。これに代えて、二次電池は、1つの電池セルを備えるものであってもよい。このように1つの電池セルを有する二次電池11であっても、正極板15及び負極板16に未対向部31P,31Nを設けるとともに、それらの一方に露出部44を設けることにより電解液を電極体に速やかに浸透させることができる。
・上記実施形態では、二次電池11を、ニッケル水素蓄電池に具体化したが、これ以外の二次電池としてもよい。例えば、二次電池11を、リチウムイオン二次電池又はその他の電池に具体化してもよい。リチウムイオン二次電池は、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させるものであり、例えば正極にリチウム遷移金属酸化物、負極に炭素材料を用いる。
・二次電池11は、電気自動車、ハイブリッド自動車、ガソリン自動車やディーゼル自動車等の車両やその他の移動体に用いられてもよい。又は移動体の動力源以外の用途で、一般家庭や施設で消費される電力を蓄える蓄電設備の一部として設けられていてもよい。
11…二次電池
15…正極板
16…負極板
31P,31N…未対向部
44…露出部

Claims (6)

  1. 第1集電体、及び前記第1集電体に活物質を含む第1極合材が設けられた部分である第1電極合材部を備える第1極板と、
    第2集電体、及び前記第2集電体に活物質を含む第2極合材が設けられた部分である第2電極合材部を備える第2極板と、
    前記第1極板及び前記第2極板の間に設けられたセパレータと、
    電解液と、を有し、
    複数の前記第1極板及び複数の前記第2極板を、前記セパレータを介して積層した電極体をケース内に備える二次電池であって、
    前記第1電極合材部は、前記セパレータを介して前記第2電極合材部と対向する対向部と、前記第2電極合材部と対向しない未対向部とを有し、
    前記第2電極合材部は、前記セパレータを介して前記第1電極合材部と対向する対向部と、前記第1電極合材部と対向しない未対向部とを有し、
    前記第1電極合材部の前記未対向部の少なくとも一部には、前記セパレータで覆われていない露出部が設けられている、二次電池。
  2. 前記第1電極合材部の前記未対向部は、前記セパレータに向かい合う第1面及び第2面を有し、
    前記露出部は、前記未対向部の前記第1面のみに設けられる、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記第1電極合材部の前記未対向部は、前記セパレータに向かい合う第1面及び第2面を有し、前記第1面の露出部が前記第2面の露出部より大きい、請求項1に記載の二次電池。
  4. 前記露出部の幅は、前記第1極板の全幅に対する割合が、0.3%以上0.4%以下である、請求項1に記載の二次電池。
  5. 前記第1電極合材部が有する前記未対向部の幅は、前記第1極板の全幅に対する割合が、6%以上7%以下である、請求項1に記載の二次電池。
  6. 第1集電体、及び前記第1集電体に活物質を含む第1極合材が設けられた部分である第1電極合材部を備える第1極板と、
    第2集電体、及び前記第2集電体に活物質を含む第2極合材が設けられた部分である第2電極合材部を備える第2極板と、
    前記第1極板及び前記第2極板の間に設けられたセパレータと、
    電解液と、を有し、
    複数の前記第1極板及び複数の前記第2極板を、前記セパレータを介して積層した電極体をケース内に備える二次電池の製造方法であって、
    前記第1極板を袋状の前記セパレータに収容する工程で、
    前記第1電極合材部の一方の端部に、前記セパレータで覆われていない露出部を設け、
    前記セパレータに収容された前記第1極板、及び前記第2極板を積層する工程で、
    前記第1電極合材部に、前記セパレータを介して前記第2電極合材部と対向する対向部と、前記第2電極合材部と対向せず且つ前記露出部を含む未対向部とを設けるとともに、
    前記第2極合材に、前記セパレータを介して前記第1電極合材部と対向する対向部と、前記第1電極合材部と対向しない未対向部とを設けるように積層する、二次電池の製造方法。
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