JP2024079947A - 煙検知装置、異常監視システム及び煙検知方法 - Google Patents

煙検知装置、異常監視システム及び煙検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像部で撮像された画像内に、煙を検知するのに不向きな部分があっても、前処理によりその部分を含めて煙の検知処理を可能とする。【解決手段】煙検知装置10は、撮像部である監視カメラ10で撮像された監視領域の監視画像の明るさを、画像領域分割部26により所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、分割領域明るさ調整部30により明るさ領域の各々に対応して明るさを調整することで、複数の異なる明るさに調整する前処理部20と、前処理部20により複数の明るさで調整された監視画像の明るさ領域の各々に対して煙の検知処理を行う煙検知処理部22と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像部で撮像された監視領域の監視画像から煙を検知する煙検知装置、当該煙検知装置を備えた異常監視システム及び煙検知方法に関する。
従来、監視カメラで撮像した監視領域の監視画像に対し画像処理を施して煙を検知することで異常として火災を検出できるようにした様々な煙検知装置やその方法が提案されている。
このような従来の煙検知装置にあっては、監視カメラで撮像した監視画像全体を画像処理して煙による特徴的な変化を検知して火災等の異常を検出できるようにしている。
特開2022-057226号公報 特開2022-135734号公報 特開2022-135783号公報
しかしながら、従来の煙検知装置にあっては、監視カメラで撮像された画像内に極端に明るい部分や極端に暗い部分が存在し、これらの部分を背景として煙が存在した場合には煙を検知することができない場合がある。
例えば監視カメラで撮像された画像内に、外光が差し込んでいる部分や白い壁が存在する部分等があり、これらの部分に燻焼火災等に伴う白い煙が存在しても、画像では当該部分の背景の画素値と煙の画素値が同じか近似するため、当該部分では煙を検知することができない。また、例えば監視カメラで撮像された画像内に、監視領域の灯が薄暗く極端に暗い部分等があり、これらの部分に燃焼火災等に伴う黒い煙が存在しても、画像内では当該部分の背景の画素値と煙の画素値が同じか近似するため、同様に煙を検知することができない。
本発明は、撮像部で撮像された画像内に、煙を検知するのに不向きな部分があっても、前処理によりその部分を含めて煙の検知処理を可能とする煙検知装置、煙を含む監視対象を監視する異常監視システム及び煙検知方法を提供することを目的とする。
(煙検知装置)
本発明は、煙検知装置であって、
撮像部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理部と、
前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して煙の検知処理を行う煙検知処理部と、
を備えたことを特徴とする。
(分割された明るさ領域)
前処理部は、撮像部で撮像された監視領域の監視画像を、所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、明るさ領域の各々に対応して明るさを調整することで、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、
煙検知処理部は、明るさが調整された明るさ領域の各々に対して煙の検知処理を行う。
(明るさ領域の分割方法)
前処理部は、明るさ領域に分割する前に監視画像全体の明るさを調整し、当該調整後の監視画像の画素値に基づき、監視画像を複数の明るさ領域に分割する。
(段階的な明るさ調整)
前処理部は、所定の調整幅で段階的に撮像部の明るさ設定を増減させて撮像部に撮像させることで、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する。
(所定の画素値範囲の画素値を持つ領域の抽出)
前処理部は、更に、明るさが調整された監視画像の各々で所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出し、
煙検知処理部は、明るさが調整された監視画像の各々の当該抽出された領域に対して煙の検知処理を行う。
(所定の画素値範囲の画素値幅)
前処理部は、所定のゲイン幅で段階的に撮像部のプリセットゲインを増減させることで明るさを調整し、
所定の画素値範囲の画素値幅は、ゲイン幅を超える幅とする。
(明るさの再調整)
前処理部は、所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出した後に、更に抽出された当該領域に対応して明るさを再調整する。
(異常監視システム1)
本発明は、異常監視システムであって、前述した煙検知装置と、撮像部と、を備えたことを特徴とする。
(煙検知方法)
本発明は、煙検知方法であって、
前処理部により、撮像部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、
煙検知処理部により、前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像の各々に対して煙の検知処理を行うことを特徴とする。
尚、これ以外の煙検知方法の特徴は、前述した煙検知装置の場合と同様になるため、その記載は省略する。
(異常監視システム2)
本発明は、異常監視システムであって、
撮像部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理部と、
前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して監視対象の検知処理を行う監視対象検知処理部と、
を備えたことを特徴とする。
(煙検知装置の効果)
本発明の煙検知装置にあっては、撮像部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理部と、前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して煙の検知処理を行う煙検知処理部と、を備えたため、監視画像の明るさが複数の異なる明るさに調整された後に煙検知処理が行われて、極端に明るい部分や極端に暗い部分等の従来では煙の検知が困難な部分についても適当な明るさに調整されることから、より確実に監視画像から煙を検知することを可能とする。
(分割された明るさ領域の効果)
前処理部は、撮像部で撮像された監視領域の監視画像を、所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、明るさ領域の各々に対応して明るさを調整することで、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、煙検知処理部は、明るさが調整された明るさ領域の各々に対して煙の検知処理を行うため、明るさの度合により分けられた領域毎に煙検知処理を行うことから、より確実に煙を検知することを可能とする。また、明るさ領域の各々の明るさに応じて調整するため、固定された明るさの調整ではないことから、例えば日が当たるタイミングかそうでないか、照明が点灯するタイミングかそうでないか、車のライトや回転灯など移動する発光体の有無などにも対応して煙の検知を行うことを可能とする。
(明るさ領域の分割方法の効果)
前処理部は、明るさ領域に分割する前に監視画像全体の明るさを調整し、当該調整後の監視画像の画素値に基づき、監視画像を複数の明るさ領域に分割するため、監視画像を適当な明るさに調整した上で明るさ領域の分割が行われ、より正確で適当に明るさ領域を分割することを可能とする。
(段階的な明るさ調整の効果)
前処理部は、所定の調整幅で段階的に撮像部の明るさ設定を増減させて撮像部に撮像させることで、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整するため、明るさを一定の倍率で増減させる調整を可能とする。
(所定の画素値範囲の画素値を持つ領域の抽出の効果)
前処理部は、更に、明るさが調整された監視画像の各々で所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出し、煙検知処理部は、明るさが調整された監視画像の各々の当該抽出された領域に対して煙の検知処理を行うため、明るさが調整された監視画像の中から煙の検知に適当な領域を絞り込んで煙検知を行うことができ、より確実に煙を検知することを可能とする。
(所定の画素値範囲の画素値幅の効果)
前処理部は、所定のゲイン幅で段階的に撮像部のプリセットゲインを増減させることで明るさを調整し、所定の画素値範囲の画素値幅は、ゲイン幅を超える幅とするため、監視画像の何れの部分も明るさ調整された監視画像の何れの所定の画素値範囲内に存在することになり、監視画像の全ての部分に対して漏れなく煙を検知することを可能とする。
(明るさの再調整の効果)
前処理部は、所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出した後に、更に抽出された当該領域に対応して明るさを再調整するため、より適当な明るさで煙の検知処理を行うことができ、より確実に煙を検知することを可能とする。
異常監視システム及び煙検知方法にあっても、前述した煙検知装置と同様な効果が得られる。
第1実施形態の煙検知装置を示した説明図である。 白背景部分で煙を検知可能とするために明るさ調整した監視画像を示した説明図である。 監視カメラで撮像したトンネル内の監視画像を示した説明図である。 図3の監視画像における画素値のヒストグラムを示した説明図である。 図4のヒストグラムを閾値で二値化した内の低散乱領域を含む第1分割画像を示した説明図である。 図5の第1分割画像の低散乱領域におけるヒストグラムを示した説明図である。 図4のヒストグラムを閾値で二値化した内の中散乱領域と高散乱領域を含む第2分割画像を示した説明図である。 図7の第2分割画像の中散乱領域と高散乱領域におけるヒストグラムを示した説明図である。 図8のヒストグラムを閾値で二値化した内の高散乱領域を含む第3分割画像を示した説明図である。 図8のヒストグラムを閾値で二値化した内の中散乱領域を含む第4分割画像を示した説明図である。 図1の煙検知装置による煙検知の処理動作を示したフローチャートである。 第2実施形態の煙検知装置を示した説明図である。 図12の監視カメラのプリセットゲインの切替設定をリスト形式で示した説明図である。 図12の煙検知装置による煙検知の処理動作を示したフローチャートである。
以下に、本発明に係る煙検知装置、異常監視システム及び煙検知方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態により、本発明が限定されるものではない。
[実施形態の基本的な概念]
まず、実施形態の基本的概念について説明する。実施形態は、概略的に、撮像部で撮像された監視領域の監視画像から煙を検知する煙検知装置に関するものであり、発明としては、その煙検知装置を利用した煙検知方法や煙検知装置を備えた異常監視システムを含むものである。また、監視対象を煙に限らず、例えば人や動物等としても良く、そのような監視対象の検知処理を行う異常監視システムにも発明の範囲は及ぶものである。
実施形態の煙検知装置は、前処理部及び煙検知処理部を備えるものである。
ここで、「前処理部」とは、煙検知処理部で煙の検知をより確実とするために前処理を行うものであり、実施形態では、撮撮部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理を行うものである。また、「監視画像の明るさ分布が異なる分布となるように、監視画像の明るさを調整する」とは、監視領域における同じ地点を撮像した監視画像について、
その監視画像内の明るさの分布(画素値の分布)が異なるように明るさを調整することであり、その明るさ調整は、撮像された監視画像に対して調整する監視画像の撮像後に調整するもの、撮像部の撮像条件の変更等により撮像される監視画像を調整する監視画像の撮像前に調整するものの両方を包含するものである。
また、「煙検知処理部」とは、監視画像に対して煙を検知する処理を行うものであり、実施形態では、前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して煙の検知処理を行うものである。また、「2以上の所定数の監視画像に対して煙の検知処理を行う」とは、煙検知処理部は前処理部で明るさが調整された全ての監視画像に対して必ずしも検知処理を行う必要はなく、前処理部で明るさが調整された全ての監視画像から少なくとも2つの明るさが調整された監視画像を選択して煙の検知処理を行うことができ、当然2つ以上の明るさが調整された監視画像、明るさが調整された全ての監視画像に対して煙の検知処理を行うことを妨げない。
また、「撮像部」とは、監視領域の画像や動画像を撮像するものであり、監視領域の動画を撮像するビデオカメラを含む概念である。また、「監視領域」とは、煙検知装置により監視の対象とする領域であり、一定の広がりをもった屋外や屋内の空間であり、例えばトンネル等の構造物の内部や建物の部屋、廊下、階段等を含む建物の内部等の屋内、屋外駐車場や神社仏閣等の屋外等の領域を含む概念である。
そして、前処理部による監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理として「第1前処理」と「第2前処理」の2つに分けられる。
まず「第1前処理」は、監視画像の撮像後に明るさを調整する前処理の1種であり、撮像部で撮像された監視領域の監視画像を、所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、明るさ領域の各々に対応して明るさを調整することで、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する。また、第1前処理の場合には、煙検知処理部は、明るさが調整された明るさ領域の各々に対して煙の検知処理を行うこととなる。
ここで、第1前処理により分割される明るさ領域の数やその範囲は設計思想等により様々であり、また複数の明るさ領域に分ける方法も任意であり、例えば明るさ領域に分割する前に監視画像全体の明るさを調整し、当該調整後の監視画像の画素値に基づき、監視画像を複数の明るさ領域に分割する方法等を含む。より具体的には、監視画像全体の平均画素値を用いて、平均画素値が基準平均画素値となるように補正係数を求め、監視画像の各画素の画素値に補正係数を乗じる方法、平均画素値Pa1が所定の許容範囲内に収まるように監視カメラ10の撮像条件を変更する方法、極端に明るい画素(例えば画素値250以上の画素)又は極端に暗い画素(例えば画素値5以下の画素)の数が所定の割合に収まるように監視カメラ10の撮像条件を変更する方法等がある。
次に「第2前処理」は、監視画像の撮像前に明るさを調整する前処理の1種であり、所定の調整幅で段階的に撮像部の明るさ設定を増減させて撮像部に撮像させることで、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、より具体的には、所定のゲイン幅で段階的に撮像部のプリセットゲインを増減させるものを含むものである。
ここで、「プリセットゲインの増減(調整)」とは、撮像する画像監視の明るさを調整するための、例えば光学系の開口絞り、増幅器のゲイン、シャッタースピードに相当する撮像素子の蓄積時間等の調整を含むものである。また、「所定のゲイン幅で段階的に増減」とは、例えば4段階で調整可能とし、ゲイン幅を「10dB」とした場合には、その一例として各レンジでのプリセットゲインは「-15dB、-5dB、+5dB,+15dB」として調整することになる。
また、「第2前処理」は、更に、明るさが調整された監視画像の各々で所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出するようにして、煙検知処理部は、明るさが調整された監視画像の各々の当該抽出された領域に対して煙の検知処理を行うようにしても良い。
ここで、「所定の画素値範囲」は煙の検知が可能である画素値範囲とするが望ましいが、その範囲に煙の検知が困難な画素値(0又は255付近の画素値)が含まれていても良い。また、所定の画素値範囲の画素値幅は、ゲイン幅を超える幅とすることが望ましい。また、「画素値幅」とは、画素値範囲における最大画素値と最小画素値の比(=最大画素値/最小画素値)のことであり、ゲイン幅は、ゲインの差分であり、例えばプリセットゲインを「-15dB、-5dB、+5dB,+15dB」とするならば10dB(=10倍)となる。
また、「第2前処理」は、更に、所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出した後に、抽出された当該領域に対応して明るさを再調整するようにしても良い。
以下、具体的な実施形態を説明する。以下に示す具体的な実施形態では、「撮像部」がカラー動画を撮像する「監視カメラ」であり、第1前処理については、明るさ領域が「高散乱領域」、「中散乱領域」、「低散乱領域」の3つに分けられる場合、第2前処理については、ゲイン幅を「10dB」とし、プリセットゲインが「-15dB、-5dB、+5dB,+15dB」の4段階で明るさ調整可能な場合にて説明する。
[実施形態の具体的内容]
煙検知装置の実施形態について、より詳細に説明する。その内容については以下のように分けて説明する。
a.第1実施形態の煙検知装置
a1.監視カメラ
a2.煙検知装置
b.前処理部
b1.前処理部の構成
b2.監視画像の明るさによる煙検知の違い
b3.画像領域分割部
b4.監視画像内における明るさ領域の分布
b5.二値化による明るさ領域の分割
b6.分割領域明るさ調整部
c.第1実施形態の煙検知の処理動作
d.第2実施形態の煙検知装置
d1.ゲイン切替部とプリセットゲイン切替制御部
d2.前処理部
d3.第2実施形態の煙検知の処理動作
e.本発明の変形例
[a.第1実施形態の煙検知装置]
まず、第1実施形態として、第1前処理を行う煙検知装置について説明する。当該説明にあっては、第1実施形態の煙検知装置を示した図1を参照する。
(a1.監視カメラ)
図1に示すように、煙検知装置12には、監視領域を撮像する監視カメラ10が接続される。監視カメラ10は火災の監視対象の所定の監視領域に設置され、監視領域を逐次、例えば毎秒30フレーム又は毎秒60フレームのフレーム速度で撮像したカラーのフレーム画像の連続からなる動画から、毎秒30フレーム又は毎秒60フレームとなる監視領域のRGBフレーム画像の画像データを煙検知装置12に伝送する。ここで、監視カメラ10による動画像のサイズは任意であるが、例えば1280×720ピクセルとする。また、カラーのフレーム画像のカラー画素は、R画素、G画素、B画素から構成され、それぞれ8ビットデータであることから、1カラー画素の画素値は24ビットデータとなる。
(a2.煙検知装置)
煙検知装置12は、ハードウェアとしてCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等で構成され、CPUによるプログラムの実行により実現される機能として、制御部16、RGB/グレースケール変換部18、前処理部20及び煙検知処理部22が設けられる。
制御部16は、煙検知装置12に設けたその他の各機能の全体的な制御を行う。また、監視カメラ10の制御も行い、伝送制御によりRGBフレーム画像の画像データを伝送させる。
RGB/グレースケール変換部18は、監視カメラ10から伝送されたRGBフレーム画像の画像データ(監視画像)を受信し、監視画像をグレースケールのフレーム画像に変換するものであり、当該変換は公知であり、赤画素値R、緑画素値をG、青画素値をBとすると、次の画素値の変換となる。
(グレースケール画素値)=0.3R+0.59G+0.11B
ここで、グレースケール画素値は8ビットデータであり、0~255の範囲の値となる。以下の説明では、グレースケール画素を単に画素という場合がある。
前処理部20は、RGB/グレースケール変換部18でグレースケール化された監視画像を、所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、分けられた明るさ領域ごとに、例えば煙を検知可能な明るさに調整して前処理画像を生成する。
煙検知処理部22は、前処理部20で生成された前処理画像の各々に対して煙を検知する煙検知処理を行うものであり、画像に基づく煙検知処理は任意であり、例えば公知の煙検知処理が用いられる。
[b.前処理部]
続いて、前処理部20について、より詳細に説明する。
(b1.前処理部の構成)
第1実施形態の前処理部20は、監視画像を所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、明るさ領域の各々に対応して明るさを調整する第1前処理を行うものであり、その構成や機能は任意であるが、例えば図1に示すように、画像全体明るさ調整部24、画像領域分割部26、画像記憶部28及び分割領域明るさ調整部30で構成される。
画像全体明るさ調整部24は、監視画像全体の明るさを調整する。画像全体明るさ調整部24による監視画像全体の明るさ調整方法は任意であるが、例えば、監視カメラ10の撮像条件として明るさを調整するプリセットゲインを所定値に固定として撮像された監視画像から、まず全画素の画素値の平均画素値Pa1を求め、続いて平均画素値Pa1が所定の基準平均画素値Pr1となるように補正係数(Pr1/Pa1)を求め、最後に各画素の画素値に補正係数を乗じることで調整する。このため、監視画像は極端に明るすぎたり、暗すぎたりする画素が極力存在しないように適当な明るさに調整される。尚、前回処理時の監視画像に対し今回の監視画像の画像全体の明るさに大きな変化がない場合には、前回処理時の補正係数を使用し、新たな補正係数の導出は不要としてもよい。
また、監視カメラの撮像条件を変更することで監視画像全体の明るさを調整するようにしても良い。例えば、平均画素値Pa1が所定の許容範囲内に収まっているかを判定し、所定の許容範囲内にない場合には監視カメラ10の撮像条件として、例えばプリセットゲインを変更させて再度監視画像を取得する。そして、再度取得した監視画像の平均画素値Pa1が所定の許容範囲内に収まっているかを判定し、所定の許容範囲内にある場合には明るさ調整を完了とし、所定の許容範囲内にない場合には所定の許容範囲内に収まるまで監視カメラ10の撮像条件を調整する。
また、極端に明るい画素(例えば画素値250以上の画素)又は極端に暗い画素(例えば画素値5以下の画素)の数が所定の割合以上あるかを判定し、所定の割合以上ある場合には、監視カメラ10の撮像条件として、例えばプリセットゲインを変更させて再度監視画像を取得するようにしても良い。尚、極端に明るい画素の数が所定の割合以上ある場合には、プリセットゲインは下げる方向に調整され、極端に暗い画素の数が所定の割合以上ある場合には、プリセットゲインは上げる方向に調整される。
そして、再度取得した監視画像で極端に明るい画素又は極端に暗い画素の数が所定の割合以上あるかを判定し、所定の割合より少ない場合には明るさ調整を完了とし、所定の割合以上ある場合には所定の割合より少なくなるまで監視カメラ10の撮像条件を調整する。
画像領域分割部26は、画像全体明るさ調整部24で明るさ調整された監視画像を所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、明るさ領域の各々に対応して明るさ領域分割画像を生成し、画像記憶部28に記憶させる。
尚、前回処理時の監視画像で分割された明るさ領域と同じ領域の各々において、前回の監視画像の画素値分布と今回の監視画像の画素値分布に大きな変化がない場合には、前回処理時の監視画像での分割された明るさ領域をそのまま使用して明るさ領域分割画像を生成し、新たな明るさ領域に分けての明るさ領域分割画像の生成は省略してもよい。ここで、「前回の監視画像の画素値分布と今回の監視画像の画素値分布に大きな変化がない場合」とは、例えば、前回の明るさ領域分割画像と今回の同じ明るさ領域分割画像との差分画像の平均画素値が所定値以下となった場合等が該当する。また、以下の説明では、「明るさ領域分割画像」を単に「分割画像」という場合がある。
分割領域明るさ調整部30は、画像記憶部28に記憶された複数の分割画像を順次取出して、例えば煙を検知可能な明るさに各分割画像の明るさ領域を調整して煙検知処理部22で煙検知処理を行うための前処理画像を生成する。分割領域明るさ調整部30による各分割画像の明るさ調整は任意であるが、例えば、まず分割画像に含まれる明るさ領域の全画素の画素値の平均画素値Pa2を求め、続いて平均画素値Pa2が煙を検知可能とする所定の基準平均画素値Pr2となるように補正係数(Pr2/Pa2)を求め、最後に各画素の画素値に補正係数を乗じて調整する。尚、分割領域明るさ調整部30を画像領域分割部26の次に設け、分割画像を生成した後に各分割画像の明るさ調整を行って生成された前処理画像を画像記憶部28に記憶するようにしてもよく、分割画像及び前処理画像を分類して画像記憶部28に記憶できるように構成しても良い。また、分割画像が取得した監視画像全体の明るさから大きな変化がない場合は、その分割画像の明るさ調整を省略してもよい。
(b2.監視画像の明るさによる煙検知の違い)
次に、監視画像の明るさによる煙検知の違いについて説明する。当該説明にあっては、白背景部分で煙を検知可能とするために明るさ調整した監視画像を示した図2を参照する。尚、図2(A)は明るさ調整前の監視画像であり、図2(B)は白背景部分で煙を検知するために明るさ調整した後の監視画像である。
図2(A)に示す監視画像32は、黒背景38の一部に、外光の差し込みや白い壁等により極端に明るい白背景40が存在し、火源34から立ち上る白色の煙36は黒背景38部分では画像処理による煙検知が可能であるが、白背景40部分では煙36と白背景40の画素値が飽和してしまうため画素値に差がなくなり、画像処理による煙検知ができない。
そこで、白背景40部分において煙感知を可能とするために、監視カメラ10のレンズ開口を狭くする絞り操作(アイリス操作)や増幅器のゲインを低くするゲイン操作、シヤッタースビートに相当する撮像素子の蓄積時間(露光時間)を短くする等を行うことで、監視画像32の画像全体を暗くする明るさ調整を行うと、図2(B)に示すような明るさ調整画像3210となる。この場合には、より暗くなった黒背景38部分では煙検知は困難となるが、暗くなった白背景40部分では煙36と白背景40の画素値に差が現れて画像処理による煙検知が可能となる。
ここで、明るさ調整として撮像される画像を暗くするために、露光時間、アイリス、ゲインの何れを暗い側に調整しても像がシャープで低ノイズになる方向に画像が調整されるが、明るくするために、露光時間、アイリス、ゲインを明るい側に調整した場合には、露光時間を伸ばすと煙のベクトルがぼやけ、アイリスを開くと距離により撮像された画像がぼやけ、ゲインを上げるとノイズが増えるといった問題が発生する場合があるため、明るさ調整は適宜に行う必要がある。
また、露光時間については煙検知の処理上限が決まっており、それ以上に明るくする明るさ調整を行う場合にはアイリス及びゲインにより明るさ調整を行う。監視領域の奥行きが狭い場合には、アイリスをある程度開いても監視領域全域にピントが合い、ゲインを上げるとノイズが増えてしまうため、明るくする明るさ調整を行うにはアイリスを広めに開ける設定が良く、監視領域の奥行きが長い場合には、アイリスを狭めにしないと撮像された画像がぼやけるためで、ノイズの影響を考慮しながらゲインを上げることで対応する。また、ゲインを調整する場合には、ゲインを上げるとノイズが増えるため、煙検知のアルゴリズムがどの程度までノイズを許容・吸収できるかにより調整可能な明るさが決まることとなる。
以上のように、背景に合わせて監視画像32の明るさを調整することで、監視画像全体で煙検知が可能となることから、本実施形態の前処理部20では、監視画像を所定の異なる明るさの範囲の明るさ領域に分けた複数の分割画像を生成する画像領域分割部26と、煙を検知可能な明るさに各分割画像の明るさ領域を調整して前処理画像を生成する分割領域明るさ調整部30を備えている。
(b3.画像領域分割部)
次に、前処理部20に設けられた画像領域分割部26について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、監視カメラで撮像したトンネル内の監視画像を示した図3、図3の監視画像における画素値のヒストグラムを示した図4、図4のヒストグラムを閾値で二値化した内の低散乱領域を含む第1分割画像を示した図5、図5の第1分割画像の低散乱領域におけるヒストグラムを示した図6、図4のヒストグラムを閾値で二値化した内の中散乱領域と高散乱領域を含む第2分割画像を示した図7、図7の第2分割画像の中散乱領域と高散乱領域におけるヒストグラムを示した図8、図8のヒストグラムを閾値で二値化した内の高散乱領域を含む第3分割画像を示した図9、及び図8のヒストグラムを閾値で二値化した内の中散乱領域を含む第4分割画像を示した図10を参照する。
(b4.監視画像内における明るさ領域の分布)
画像領域分割部26で分割画像を生成するために分けられる監視画像の明るさ領域の分布について説明する。
図3は監視カメラ10をトンネル内に設置して撮像したトンネル監視画像42の一例である。トンネル監視画像42では、道路44の先にトンネル入口48があり、その先に別のトンネル出口が確認される。また、道路44はトンネル入口とトンネル出口を除いて壁面46で覆われており、道路44に近い壁面46の所定の高さに照明50が所定の間隔で設置されている。また、図3上での道路44の右手前には係員52が映っている。尚、トンネル監視画像42には映っていないが、壁面46の天井側にも所定の間隔で照明が設置されている。
そして、図3におけるトンネル監視画像42の明るさ領域の分布は、外光の影響を受けて極端に明るいトンネル入口48付近の領域(高散乱領域)、天井側に設置している照明や照明50の影響を受けて明るい領域(中散乱領域)、それ以外の外光や照明を受けない暗い領域(低散乱領域)となっている。尚、どの部分が高散乱領域、中散乱領域及び低散乱領域であるかは、画像領域分割部26の処理により判明するものであるが、説明の都合上、現段階で3つの領域に分けられるものとして説明している。
(b5.二値化による明るさ領域の分割)
図3のトンネル監視画像42においては、画像領域分割部26は、高散乱領域、中散乱領域及び低散乱領域の各明るさ領域に分割することになるが、その明るさ領域の分割は、例えば二値化に基づいて行われる。この二値化の方法は任意であるが、例えば「大津の方法」として知られた公知の方法を用いる。
「大津の方法」による二値化は、画像における画素のヒストグラムに基づいて最適な二値化するための閾値Pthを決定する。
また、「大津の方法」は、画像の画素を2つのクラスに分け、クラス内の分散を最小化することにより二値化の閾値Pthが決定され、その処理として以下の手順で処理される。
(1)入力画像のヒストグラムを求める。
(2)ヒストグラムから、画素値の最小値、最大値、平均値を求める。
(3)最小値と最大値の範囲内で、ある閾値を選択する。
(4)選択された閾値でヒストグラムを第1クラスと第2クラスの2つに分ける。
(5)第1クラスの分散、平均値、画素数を求める。
(6)第2クラスの分散、平均値、画素数を求める。
(7)クラス内分散とクラス間分散を求める。
(8)クラス内分散とクラス間分散から分離度を求める。
(9)次の新たな閾値を選択して分離度を求めるまでの(4)~(8)の処理を繰り返す。
(10)最大の分離度となった閾値を二値化の閾値Pthに決定する。
図3のトンネル監視画像42においては、図4がそのヒストグラムであり、横軸が画素値(0~255)を示し、縦軸が画素数を示しており、二値化の閾値Pth1は130付近に決定される。
図5は図3のトンネル監視画像42における二値化の閾値Pth1未満の画素を低散乱領域56として分割して生成された第1分割画像54を示している。第1分割画像54では、図3のトンネル監視画像42における二値化の閾値Pth1未満の画素値を持つ画素を有効画素として低散乱領域56が生成され、二値化の閾値Pth1以上の画素値を持つ画素を無効画素として、例えば最小画素値0(黒画素)とすることで監視画像が存在しない画素無効領域60が生成される。
尚、低散乱領域56と画素無効領域60の境界部分の結合や各領域内に発生する僅かな他の領域(穴領域)については、公知のモルフォロジー処理等で各領域の結合や穴埋めを行ってノイズとしての画像成分を低減除去してもよい。
図6は第1分割画像54の低散乱領域56における画素のヒストグラムであり、含まれる明るさ領域が低散乱領域56だけであるため、画素値が一定の範囲内に収まっており、画像領域分割部26ではこれ以上の分割は必要としないことが判定される。尚、画素値が低い範囲(明るさが暗いの範囲)にある画素数が所定数より多い場合には、更に分割することを妨げない。
図7は図3のトンネル監視画像42における二値化の閾値Pth1以上の画素を有効画素として分割することで生成される第2分割画像62であり、明るさ領域として第2分割画像62には、画面下側及び画面左上隅の中散乱領域64と、画面右上隅の高散乱領域66が含まれる。また、第2分割画像62には、図3のトンネル監視画像42における閾値Pth1未満の画素を無効画素とし、無効画素を最小画素値0(黒画素)とすることで監視画像が存在しない画素無効領域60が生成されている。尚、現段階では、第2分割画像62の中散乱領域64と高散乱領域66は、画像領域分割部26では異なる明るさ領域として認識されていないが説明の都合上、異なる明るさ領域として示している。
図8は図7の第2分割画像62の中散乱領域64と高散乱領域66における画素のヒストグラムであり、高散乱領域66の影響により画素値が飽和している画素(画素値255の画素)が多いため、第2分割画像62に対して、再度「大津の方法」により最適な二値化の閾値Pth2を決定して二値化することで中散乱領域64と高散乱領域66とを分割して、図9に示す第3分割画像68と図10に示す第4分割画像70が生成される。
図9に示す第3分割画像68は、図7の第2分割画像62における二値化の閾値Pth2以上の画素を高散乱領域66として分割して生成された分割画像である。また、図10の第4分割画像70は、図7の第2分割画像62における二値化の閾値Pth2未満の画素を中散乱領域64として分割して生成された分割画像である。このように、図7の第2分割画像62のヒストグラムを二値化することで、中散乱領域64と高散乱領域66が別々の明るさ領域と認識されることになる。
(b6.分割領域明るさ調整部)
次に、前処理部20に設けられた分割領域明るさ調整部30について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、前述した画像領域分割部26の説明と同じくトンネル監視画像42の場合で説明する。
分割領域明るさ調整部30は、画像領域分割部26で生成されて画像記憶部28に記憶された図5の第1分割画像54、図9の第3分割画像68、及び図10の第4分割画像70を順次読出し、それぞれの分割画像の明るさ領域を対象に、煙を検知可能な明るさに調整する処理を行う。
図5の第1分割画像54であれば、低散乱領域56の明るさを煙が検知できる所定の画素値の範囲に入るように、低散乱領域56の全画素の画素値の平均画素値Pa2を求め、続いて平均画素値Pa2が煙を検知可能とする所定の基準平均画素値Pr2となるように補正係数(Pr2/Pa2)を求め、最後に各画素の画素値に補正係数を乗じて調整する。
図9の第3分割画像68及び図10の第7分割画像70についても同様の調整であり、低散乱領域56と比較して明るい中散乱領域64や高散乱領域66については、煙を検知できるように明るさを暗くする調整が行われる。
[c.第1実施形態の煙検知の処理動作]
続いて、図1の煙検知装置による煙検知の処理動作について説明する。当該説明にあっては、図1の煙検知装置の処理動作を示したフローチャートとなる図11を参照する。尚、煙検知装置12の処理動作は制御部16による処理動作となる。
図11に示すように、制御部16は、リアルタイム処理として、所定のプリセットゲインに設定された監視カメラ10で撮像されたRGBレーム画像をRGB/グレースケール変換部18でグレースケールのフレーム画像に変換して監視画像を取得する(ステップS1)。
続いて、制御部16は、前処理部20の画像全体明るさ調整部24により、取得した監視画像全体の明るさを調整して処理対象の画像を生成する(ステップS2)。尚、監視画像全体の明るさ調整を監視カメラ10の撮像条件として、例えばプリセットゲインの設定により行った場合にも、画像全体明るさ調整部24での明るさ調整を追加で行っても良い。また、監視画像全体の明るさ調整を監視カメラ10の撮像条件を調整することで行う場合には、監視画像全体の明るさが所定の条件を充足するまで、監視カメラ10の撮像条件を調整して撮像させ監視画像を再取得することとなる。
続いて、制御部16は、前処理部20の画像領域分割部26により、監視画像の明るさに応じて明るさ領域に分割して分割画像を生成し、画像記憶部28に記憶させる(ステップS3)。
続いて、制御部16は、前処理部20の分割領域明るさ調整部30により、画像記憶部28に記憶されている分割画像を1つ取り出させて(ステップS4)、分割画像内の明るさ領域を煙が検知可能な明るさに調整して前処理画像を生成する(ステップS5)。尚、分割領域明るさ調整部30による明るさ領域の明るさ調整についても、監視画像全体の明るさ調整と同様に監視カメラ10の撮像条件を調整しても良い。例えば、所定の分割画像の明るさ領域において、多くの画素値が飽和している場合には、当該明るさ領域の明るさが調整されるように監視カメラ10の撮像条件を調整して監視画像を再取得し、同じ明るさ領域を含む分割画像を再生成して当該明るさ領域の分割画像の更新を行い、所定の条件として、例えば更新された分割画像の明るさ領域内の飽和している画素数が所定値を下回っていれば明るさ領域の明るさ調整を完了するものがある。
続いて、制御部16は、前処理画像の明るさ領域を対象に、煙検知処理部22により煙検知処理を行わせて、当該前処理画像での処理結果を保持させる(ステップS6)。
続いて、制御部16は、全ての分割画像について処理が完了していない場合には(ステップS7のNo)、未処理の分割画像についても同様の処理を行い(ステップS4~S6)、全ての分割画像について処理が完了した場合には(ステップS7のYes)、煙検知処理部22に煙検知処理の処理結果を出力させ(ステップS8)、再びステップS1の監視カメラ10からの監視画像を取得する処理に戻り、以下これを繰り返す。
[d.第2実施形態の煙検知装置]
続いて、第2実施形態として、第2前処理を行う煙検知装置について説明する。当該説明にあっては、第2実施形態の煙検知装置を示した図12、及び監視カメラのプリセットゲインの切替設定をリスト形式で示した図13を参照する。
図12に示すように、本実施形態の煙検知装置12は、図1の第1実施形態と同様に、ハードウェアとしてCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等で構成され、CPUによるプログラムの実行により実現される機能として、制御部16、RGB/グレースケール変換部18、前処理部20及び煙検知処理部22が設けられている。
RGB/グレースケール変換部18及び煙検知処理部22は、図1の第1実施形態と同様であることから、その説明は省略する。
(d1.ゲイン切替部とプリセットゲイン切替制御部)
第2実施形態で使用する監視カメラ10は、煙検知装置12の制御部16に設けられたプリセットゲイン切替制御部1610により制御されるゲイン切替部1010を備える。
ゲイン切替部1010は、撮像レンズ系の開口絞り(アイリス)の開度、増幅器のゲイン、シャッタースピードに相当する撮像素子の蓄積時間(露光時間)等の調整により、撮像する画像の明るさを調整するプリセットゲインを所定の複数段階で切替可能としている。また、ゲイン切替部1010で切替可能なプリセットゲインの切替段数は任意であるが、例えば本実施形態では図13に示す4段階のレンジで切替可能としている。
本実施形態において、プリセットゲインは、各レンジの「レンジ名」を「発光体レンジ」、「高散乱レンジ」、「中散乱レンジ」、「低散乱レンジ」の4段階とし、各レンジに対応したプリセットゲインを示す「明るさ調整段階」は、発光体レンジで「-15dB」、高散乱レンジで「-5dB」、中散乱レンジで「+5dB」、低散乱レンジで「+15dB」とし、レンジ間のゲイン幅は10dBとしている。
また、各レンジでの「明るさの目安」は、発光体レンジで「10,000lx~」、高散乱レンジで「1,000~10,000lx」、中散乱レンジで「100~1,000lx」、低散乱レンジで「10~100lx」となる。更に、備考欄に示すように、高散乱レンジの明るさの目安となる1,000~10,000lxは白い壁に太陽光等が当たっている部位の明るさが該当し、低散乱レンジの明るさの目安となる10~100lxは暗所となる部位の明るさが該当する。また、中散乱レンジの明るさの目安となる100~1,000lxは高散乱レンジと低散乱レンジの間、例えば図3に示したようなトンネル内に設置された照明の光が当たっている部位等の明るさが該当し、発光体レンジの明るさの目安となる「10,000lx~」は太陽等の発光体そのものやその周辺部分が該当する。
ここで、プリセットゲイン(明るさ調整段階)は、煙検知装置12の設置時に、設置場所の環境に合わせて調整して設定してもよく、工場出荷時にデフォルト値として設定しておいても良い。また、プリセットゲインの調整として、プリセットゲインを下げる場合には、開口絞りを狭くし、増幅器のゲインを下げ、露光時間を短く(シャッタースピードを速く)するように調整し、一方プリセットゲインを上げる場合には、開口絞りを広くし、増幅器のゲインを上げ、露光時間を長く(シャッタースピードを遅く)するように調整する。
また、図13に示す各レンジをさらに明暗の2つのレンジに分割して8レンジとし、明部を低ゲイン、暗部を高ゲインに設定してもよい。この場合、8レンジに対応したプリセットゲインとして、例えば、-15dB、-10dB、-5dB、0dB、+5dB、+10dB、+15dB、+20dBを設定すればよい。
また、制御部16のプリセットゲイン切替制御部1610は、図13に示したように、監視カメラ10を切替可能としているプリセットゲイン-15dB、-5dB、+5dB及び+15dBの4段階で切り替えさせて、監視カメラ10から各レンジのプリセットゲインで撮像されたカラーの動画となるRGBフレーム画像の画像データを煙検知装置12へ伝送させる。
(d2.前処理部)
次に、本実施形態の前処理部20について説明する。図12に示す本実施形態の前処理部20は、所定の調整幅(10dBのゲイン幅)で段階的に撮像部の明るさ設定(プリセットゲイン)を増減させることで、監視画像を複数の異なる明るさに調整する第2前処理を行うものである。
このため、煙検知装置12は、制御部16にプリセットゲイン切替制御部1610が設けられ、また、前処理部20に画像領域抽出部72、抽出領域明るさ調整部74及び画像記憶部76が設けられている。
画像領域抽出部72は、各プリセットゲインで撮像された監視カメラ10からのRGBフレーム画像を、RGB/グレースケール変換部18で変換したグレースケールのフレーム画像として変換した監視画像を受信する。
そして、画像領域抽出部72は各プリセットゲインに対応した監視画像ごとに、画像内の所定の明るさ範囲にある領域、例えば画素値が15~160の範囲に入る画素の領域を抽出して明るさ領域抽画像を生成して抽出領域明るさ調整部74に出力する。尚、明るさ領域抽出画像の画像内に発生する境界の乱れや穴領域については、公知のモルフォロジー処理などで、境界の結合や穴埋めを行ってノイズとしての画像成分を低減除去してもよい。
また、図13に示すプリセットゲインのゲイン幅は10dB(=10倍)であり、明るさ領域抽出画像の画素値範囲の最小画素値と最大画素値の比は160/15=10.67倍(画素値幅)であり、
{プリセットゲインのゲイン幅10dB(=10倍)}<{画素値範囲の最大画素値と最小画素値の比(画素値幅)160/15(=10.67倍)}
となるように設定されることで、監視画像の全ての画素について、何れのプリセットゲインに対応した監視画像で抽出されることとなる。
具体的には、本実施形態において、プリセットゲインが「+15dB(≒31.6倍)」である低散乱レンジにおける画素値15~160の画素は、プリセットゲインが「0dB(明るさ調整がされていない)」の場合の画素値1~5に相当する画素に相当する。また、プリセットゲインが「+5dB(≒3.16倍)」である中散乱レンジにおける画素値15~160の画素は、プリセットゲインが「0dB」の場合の画素値5~50に相当する画素に相当し、プリセットゲインが「-5dB(≒0.316倍)」である高散乱レンジにおける画素値15~160の画素は、プリセットゲインが「0dB」の場合の画素値48~255に相当する画素に相当し、プリセットゲインが「-15dB(≒0.0316倍)」である発光体レンジにおける画素値15~160の画素は、プリセットゲインが「0dB」の場合の画素値255に相当する画素に相当する。つまり、各プリセットゲインに対応した監視画像で画素値が15~160の範囲に入る画素の領域を抽出することで、監視画像の全ての画素について、何れのプリセットゲインに対応した監視画像で抽出されることとなる。
このため、発光体レンジとなるプリセットゲイン-15dBに監視カメラ10を切替えて撮像され、画像領域抽出部72で受信した監視画像は、画像内の極めて明るい発光体やその周辺部分の領域が主に認識される暗い画像となり、画像領域抽出部72は、画素値範囲(15~160)内の明るい発光体やその周辺部分の領域の画素を抽出した発光体の明るさ領域抽出画像を生成する。
また、高散乱レンジとなるプリセットゲイン-5dBに監視カメラ10を切替えて撮像された監視画像は、白い壁に太陽光等が当たっている部分等の領域、例えば図3に示すトンネル監視画像42にあっては、トンネル入口48側の外光が当たっている領域が主に認識される画像となり、画像領域抽出部72は、画素値範囲(15~160)内のトンネル入口48側の外光が当たっている領域の画素を抽出した高散乱の明るさ領域抽出画像を生成する。尚、図3に示すトンネル監視画像42から生成される高散乱の明るさ領域抽出画像は、図9の高散乱領域66を含んだ第3分割画像68に相当するものである。
また、中散乱レンジとなるプリセットゲイン+5dBに監視カメラ10を切替えて撮像された監視画像は、例えば図3に示すトンネル監視画像42にあっては、天井側に設置している照明や照明50の影響を受けて明るい領域が主に認識される画像となり、画像領域抽出部72は、画素値範囲(15~160)内の天井側に設置している照明や照明50の影響を受けて明るい領域の画素を抽出した中散乱の明るさ領域抽出画像を生成する。尚、図3に示すトンネル監視画像42から生成される中散乱の明るさ領域抽出画像は、図10の中散乱領域64を含んだ第4分割画像70に相当するものである。
更に、低散乱レンジとなるプリセットゲイン+15dBに監視カメラ10を切替えて撮像された監視画像は、暗所となる部分等の領域、例えば図3に示すトンネル監視画像42にあっては、外光や照明を受けない暗い領域が主に認識される明るい画像となり、外光や照明を受けない暗い領域の画素を抽出した低散乱の明るさ領域抽出画像を生成する。尚、図3に示すトンネル監視画像42から生成される低散乱の明るさ領域抽出画像は、図5の低散乱領域56を含んだ第1分割画像54に相当するものである。
抽出領域明るさ調整部74は、画像領域抽出部72で各プリセットゲインに対応した監視画像から所定の画素値範囲(15~160)の画素を抽出した明るさ領域抽出画像の各々について、抽出した領域の明るさを、煙検知可能な明るさに調整する処理を行い、処理後の明るさ領域抽出画像を前処理画像として画像記憶部76に記憶する。
抽出領域明るさ調整部74による明るさ調整方法は任意であるが、例えば、まず抽出した領域の全画素の平均画素値Pa3を求め、続いて平均画素値Pa3が煙を検知可能とする所定の基準平均画素値Pr3となるように補正係数(Pr3/Pa3)を求め、最後に各画素の画素値に補正係数を乗じて調整する。また、抽出領域明るさ調整部74による明るさ調整は、監視カメラ10の撮像条件を調整しても良く、例えば取得した監視画像に対応したプリセットゲインに対して補正係数分だけ補正をして監視カメラ10に撮像させて監視画像を再取得するようにしても良い。
(d3.第2実施形態の煙検知の処理動作)
次に、図12の煙検知装置による煙検知の処理動作について説明する。当該説明にあっては、図12の煙検知装置の処理動作を示したフローチャートとなる図14を参照する。尚、煙検知装置12の処理動作は制御部16による処理動作となる。
図14に示すように、制御部16は、監視カメラ10のゲイン切替部1010により調整する所定の複数段階で切替可能なプリセットゲインを準備設定する(ステップS11)。
続いて、制御部16は、監視カメラ10のゲイン切替部1010により、監視カメラ10を何れのレンジのプリセットゲインに設定させて撮像されたRGBレーム画像をRGB/グレースケール変換部18でグレースケールのフレーム画像に変換して監視画像を取得する(ステップS12)。
続いて、制御部16は、前処理部20の画像領域抽出部72により、所定の画素値範囲(所定の明るさ範囲)の画素を抽出して明るさ領域抽出画像を生成する(ステップS13)。
続いて、制御部16は、前処理部20の抽出領域明るさ調整部74により、明るさ領域抽出画像の抽出した領域の明るさを煙検知可能とする明るさに調整して前処理画像を生成して画像記憶部76に記憶させる。(ステップS14)。
続いて、制御部16は、煙検知処理部22により、画像記憶部76から読み出した前処理画像の抽出した領域を対象に煙検知処理を行わせて、当該前処理画像での処理結果を保持させる(ステップS15)。
続いて、制御部16は、全てのプリセットゲインに対応した監視画像を処理していない場合には(ステップS16のNo)、未処理のプリセットゲインに対応した監視画像についても、同様に処理を行い(ステップS12~S15)、全てのプリセットゲインに対応した監視画像を処理した場合には(ステップS16のYes)、煙検知処理部22に煙検知処理の処理結果を出力させ(ステップS17)、再び監視カメラ10を最初のプリセットゲインに切替えて監視画像を取得する処理に戻り、以下これを繰り返す。
[e.本発明の変形例]
本発明による煙検知装置及び煙検知方法の変形例について説明する。本発明の煙検知装置及び煙検知方法本は、上記の実施形態以外に、以下の変形を含むものである。
(監視カメラ)
上記の実施形態は、監視カメラとしてカラー動画を撮像するカラービデオカメラを例にとっているが、グレースケール画像を撮像するITVカメラなどを使用してもよい。この場合には、煙検知装置12に設けたRGB/グレースケール変換部18が不要となる。また、監視カメラとして、赤外線カメラを使用しても良く、赤外線カメラを使用した場合にも上記の実施形態と同様に煙の検知が可能である。
(明るさ調整)
図1の第1実施形態の煙検知装置12に設けた前処理部20の分割領域明るさ調整部30では、画像記憶部28から読み出した画像領域分割画像に対し1回の明るさ調整を行って煙検知処理部22に出力しているが、これに限定されず、1つの明るさ領域分割画像について、明るさを所定割合低下させる明るさ調整と、明るさ所定割合増加させる明るさ調整を行うことで、煙を検知する度合を高める可能性のある少なくとも2種の明るさ調整を行って煙検知処理部22に出力するようにしてもよい。この点は、図12の第2実施形態の煙検知装置12に設けた前処理部20の抽出領域明るさ調整部74についても同様である。
(プリセットゲイン)
また、上記の煙検知装置の第2実施形態にあっては、監視カメラ10の明るさ調整としてプリセットゲインの切替えを例にとっているが、国際標準化機構ISO(International Organization for Standardization)によって定められたIOS値の切替えとしてもよい。例えば、ISO値は、低感度~高感度の範囲で例えば、100,200,400,800,1600,3200,6400と2倍ずつ変化する値となる。
(監視画像の領域分割)
上記の実施形態においては、画像内の画素値に応じて領域を分割したが、カメラの設置時に、監視領域中の領域(分割する際の境界)を予め設定し、運用中にはその領域ごとに映像の明るさを調整して煙検知処理を行うようにしても良い。これにより、監視領域中の窓の配置、壁や床の色、照明の配置や明るさなどの特徴に合わせて予め分割することで、設置現場の特性・光環境に応じて、より的確に領域ごとの明るさを調整し、より精度の高い煙検知を行うことに繋がる。
(画像異常の判定)
上記の実施形態においては、画像内の画素値に応じて明るさを調整するが、明るさ調整を所定回数以上実行しても明るさ調整を完了とする所定の条件を充足せずに明るすぎる又は暗すぎると判定される場合に煙検知装置は異常と判定するようにしても良い。また、1回の判定結果だけではなく、明るすぎる又は暗すぎると判定された回数が所定回数を超えた場合に異常と判定するようにしても良い。このような場合、撮像手段である監視カメラの故障や太陽光等の強い光が撮像手段に入射している、監視領域が暗すぎる、検知対象の煙である白煙や黒煙等が撮像手段の直近にある等の原因が想定されるが、異常と判定して通知を行うことで、当該画像を監視員に確認等をさせて必要に応じて原因を取り除くための対処を行わせることを可能にする。
(煙以外の監視対象)
上記の実施形態においては、煙の検知について記載したが、煙以外の監視対象に適用しても良い。例えば防犯カメラ等で撮像された画像の一部が暗い場合には、その画像に映っている場所にいる人物について検知しづらくなる等の煙の検知の場合と同様の問題が起こる可能性が考えられるが、このような場合においても、画像内に存在する明るさが異なる明るさ領域に合わせて明るさを個別に調整することで煙検知の場合と同様の効果を奏することができる。例えば、特段に暗くなく人物の検知が可能な領域については明るくしないようにしつつも、照明等が強くまぶしい場所に対応する画像中の一部の領域については暗くするように調整することができる。
(その他)
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:監視カメラ
1010:ゲイン切替部
12:煙検知装置
16:制御部
1610:プリセットゲイン切替制御部
18:RGB/グレースケール変換部
20:前処理部
22:煙検知処理部
24:画像全体明るさ調整部
26:画像領域分割部
28,76:画像記憶部
30:分割領域明るさ調整部
32:監視画像
3210:明るさ調整画像
34:火源
36:煙
38:黒背景
40:白背景
42:トンネル監視画像
44:道路
46:壁面
48:トンネル入口
50:照明
52:係員
54:第1分割画像
56:低散乱領域
60:画素無効領域
62:第2分割画像
64:中散乱領域
66:高散乱領域
68:第3分割画像
70:第4分割画像
72:画像領域抽出部
74:抽出領域明るさ調整部
特開2022-057226号公報

Claims (16)

  1. 撮像部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理部と、
    前記前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して煙の検知処理を行う煙検知処理部と、
    を備えたことを特徴とする煙検知装置。
  2. 請求項1記載の煙検知装置において、
    前記前処理部は、前記撮像部で撮像された監視領域の監視画像を、所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、前記明るさ領域の各々に対応して明るさを調整することで、前記監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、
    前記煙検知処理部は、明るさが調整された前記明るさ領域の各々に対して前記煙の検知処理を行うことを特徴とする煙検知装置。
  3. 請求項2記載の煙検知装置において、
    前記前処理部は、前記明るさ領域に分割する前に前記監視画像全体の明るさを調整し、当該調整後の前記監視画像の画素値に基づき、前記監視画像を複数の明るさ領域に分割することを特徴とする煙検知装置。
  4. 請求項1記載の煙検知装置において、
    前記前処理部は、所定の調整幅で段階的に前記撮像部の明るさ設定を増減させて前記撮像部に撮像させることで、前記監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整することを特徴とする煙検知装置。
  5. 請求項4記載の煙検知装置において、
    前記前処理部は、更に、明るさが調整された前記監視画像の各々で所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出し、
    前記煙検知処理部は、明るさが調整された前記監視画像の各々の当該抽出された領域に対して前記煙の検知処理を行うことを特徴とする煙検知装置。
  6. 請求項5記載の煙検知装置において、
    前記前処理部は、所定のゲイン幅で段階的に前記撮像部のプリセットゲインを増減させることで明るさを調整し、
    前記所定の画素値範囲の画素値幅は、前記ゲイン幅を超える幅としたことを特徴とする煙検知装置。
  7. 請求項4記載の煙検知装置において、
    前記前処理部は、所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出した後に、更に抽出された当該領域に対応して明るさを再調整することを特徴とする煙検知装置。
  8. 請求項1乃至7何れかに記載の煙検知装置と、前記撮像部と、を備えたことを特徴とする異常監視システム。
  9. 前処理部により、撮像部で撮像された前記監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、
    煙検知処理部により、前記前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して煙の検知処理を行うことを特徴とする煙検知方法。
  10. 請求項9記載の煙検知方法において、
    前記前処理部は、前記撮像部で撮像された監視領域の監視画像を、所定の異なる明るさの範囲を持つ複数の明るさ領域に分け、前記明るさ領域の各々に対応して明るさを調整することで、前記監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整し、
    前記煙検知処理部は、明るさが調整された前記明るさ領域の各々に対して前記煙の検知処理を行うことを特徴とする煙検知方法。
  11. 請求項10記載の煙検知方法において、
    前記前処理部は、前記明るさ領域に分割する前に前記監視画像全体の明るさを調整し、当該調整後の前記監視画像の画素値に基づき、前記監視画像を複数の明るさ領域に分割することを特徴とする煙検知方法。
  12. 請求項9記載の煙検知方法において、
    前記前処理部による明るさ調整は、所定の調整幅で段階的に前記撮像部の明るさ設定を増減させて前記撮像部に撮像させることで、前記監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整することを特徴とする煙検知方法。
  13. 請求項12記載の煙検知方法において、
    前記前処理部は、更に、明るさが調整された前記監視画像の各々で所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出し、
    前記煙検知処理部は、明るさが調整された前記監視画像の各々の当該抽出された領域に対して前記煙の検知処理を行うことを特徴とする煙検知方法。
  14. 請求項13記載の煙検知方法において、
    前記前処理部は、所定のゲイン幅で段階的に前記撮像部のプリセットゲインを増減させることで明るさを調整し、
    前記所定の画素値範囲の画素値幅は、前記ゲイン幅を超える幅としたことを特徴とする煙検知方法。
  15. 請求項12記載の煙検知方法において、
    前記前処理部は、所定の画素値範囲の画素値を持つ領域を抽出した後に、更に抽出された当該領域に対応して明るさを再調整することを特徴とする煙検知方法。
  16. 撮像部と、
    前記撮像部で撮像された監視領域の監視画像の明るさ分布が調整された画像毎に異なる分布となるように、監視画像の明るさを複数の異なる明るさに調整する前処理部と、
    前記前処理部で複数の明るさに調整された2以上の所定数の監視画像に対して監視対象の検知処理を行う監視対象検知処理部と、
    を備えたことを特徴とする異常監視システム。
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