JP2024077190A - 空中表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 観察者による空中像へのタッチ操作をより正確に検知することが可能な空中表示装置を提供する。【解決手段】 空中表示装置は、画像を表示する表示素子20と、表示素子20からの光を、表示素子20と反対側に反射し、空中に空中像を結像する光学素子40と、空中像と交差する空間領域に検知領域を形成し、検知領域内の対象物を検知するセンシング素子50と、センシング素子50により対象物が検知された検知タイミングを補正する補正部70Dとを含む。検知領域は、空中像のセンシング素子50側の端から空中像と検知領域との交差ラインまでの第1部分領域80と、交差ラインから空中像のセンシング素子50と遠い側の端までの第2部分領域81とを含む。補正部70Dは、センシング素子50による検知位置が第2部分領域81である場合に、検知タイミングを遅延させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、空中表示装置に関する。
画像や動画などを空中像として表示可能な空中表示装置が研究され、新しいヒューマン・マシン・インターフェースとして期待されている。空中表示装置は、例えば、2面コーナーリフレクタがアレイ状に配列された2面コーナーリフレクタアレイを備え、表示素子の表示面から出射される光を反射し、空中に実像を結像する。2面コーナーリフレクタアレイによる表示方法は、収差が無く、面対称位置に実像(空中像)を表示することができる。
特許文献1は、透明平板の表面から突出した透明な四角柱を2面コーナーリフレクタとして使用し、複数の四角柱を平面上にアレイ状に配置した光学素子を開示している。また、特許文献2は、第1及び第2光制御パネルの各々を、透明平板の内部に垂直に複数の平面光反射部を並べて形成し、第1及び第2光制御パネルを、互いの平面光反射部が直交するように配置した光学素子を開示している。特許文献1、2の光学素子は、表示素子から出射された光を直交する反射面で2回反射させ、空中像を生成している。
観察者は、機器に接触することなく、空中表示装置が表示した空中像をタッチすることが可能である。空中表示装置が備えるセンシング素子は、空中像の領域に存在する物体を検知し、観察者が空中像をタッチしたことを認識する。センシング素子には、観察者による空中像へのタッチ操作をより正確に検知することが要求される。
特開2011-191404号公報 特開2011-175297号公報
本発明は、観察者による空中像へのタッチ操作をより正確に検知することが可能な空中表示装置を提供する。
本発明の第1態様によると、画像を表示する表示素子と、前記表示素子からの光を受けるように配置され、前記表示素子からの光を、前記表示素子と反対側に反射し、空中に空中像を結像する光学素子と、前記光学素子の第1方向における一側部に配置され、前記空中像と交差する空間領域に検知領域を形成し、前記検知領域内の対象物を検知するセンシング素子と、前記センシング素子により前記対象物が検知された検知タイミングを補正する補正部とを具備し、前記検知領域は、前記空中像の前記センシング素子側の端から前記空中像と前記検知領域との交差ラインまでの第1部分領域と、前記交差ラインから前記空中像の前記センシング素子と遠い側の端までの第2部分領域とを含み、前記補正部は、前記センシング素子による検知位置が前記第2部分領域である場合に、前記検知タイミングを遅延させる、空中表示装置が提供される。
本発明の第2態様によると、前記補正部は、前記検知タイミングを特定時間だけ遅延させ、前記センシング素子の光軸と前記空中像とのなす角度をθ、前記センシング素子から前記光学素子の上面までの垂直距離をDs、前記光学素子の上面から前記空中像までの垂直距離をDi、前記空中像から前記対象物までの垂直距離をDp、前記空中像の前記第1方向における長さをLd、前記空中像の前記センシング素子側の端から前記センシング素子までの水平距離をLs、前記空中像の前記センシング素子側の端から前記交差ラインまでの水平距離をLi、前記交差ラインから前記対象物までの水平距離をLp、前記対象物の速度をv、前記特定時間をtpとすると、前記特定時間tpは、以下の式を満たす
tp=((Lp+Li+Ls)tanθ-(Di+Ds))/v
第1態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第3態様によると、前記補正部は、前記検知タイミングを一定時間だけ遅延させる、第1態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第4態様によると、前記センシング素子は、前記検知領域に向けて光を発光する発光部と、前記対象物で反射された反射光を受光する受光部とを含む、第1態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第5態様によると、前記光学素子は、平面状の基材と、前記基材の下に設けられ、それぞれが前記第1方向に直交する第2方向に延び、前記第1方向に並んだ複数の光学要素とを含み、前記複数の光学要素の各々は、前記基材の法線方向に対してそれぞれが傾き、互いに接する入射面及び反射面を有する、第1態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第6態様によると、前記表示素子と前記光学素子との間に配置され、前記表示素子からの光のうち斜め方向の光成分を透過する配向制御素子をさらに具備する、第1態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第7態様によると、前記配向制御素子は、交互に配置された複数の透明部材及び複数の遮光部材を含み、前記複数の遮光部材は、前記配向制御素子の法線に対して傾いている、第6態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明の第8態様によると、前記表示素子及び前記光学素子は、互いに平行に配置される、第1態様に係る空中表示装置が提供される。
本発明によれば、観察者による空中像へのタッチ操作をより正確に検知することが可能な空中表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空中表示装置の斜視図である。 図2は、図1に示した空中表示装置のXZ面における側面図である。 図3は、空中表示装置の外観を説明する斜視図である。 図4Aは、図1に示した配向制御素子の平面図である。 図4Bは、図4AのA-A´線に沿った配向制御素子の断面図である。 図5は、図1に示した光学素子の斜視図である。 図6は、センシング素子の構成を説明する図である。 図7は、空中表示装置のブロック図である。 図8は、光学素子における光の反射の様子を説明する斜視図である。 図9は、光学素子における光の反射の様子を説明するXZ面の側面図である。 図10は、光学素子における光の反射の様子を説明するYZ面の側面図である。 図11は、光学素子における入射面及び反射面の角度条件を説明する図である。 図12は、センシング素子が形成する検知領域を説明する図である。 図13は、観察者が空中像をタッチする様子を説明する図である。 図14は、検知タイミングの補正動作を説明する模式図である。 図15は、空中表示装置における全体動作を説明するフローチャートである。 図16は、本発明の第2実施形態に係る空中表示装置における全体動作を説明するフローチャートである。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。ただし、図面は模式的または概念的なものであり、各図面の寸法および比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、図面の相互間で同じ部分を表す場合においても、互いの寸法の関係や比率が異なって表される場合もある。特に、以下に示す幾つかの実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置等によって、本発明の技術思想が特定されるものではない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[1] 第1実施形態
[1-1] 空中表示装置1の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る空中表示装置1の斜視図である。図1において、X方向は、空中表示装置1のある1辺に沿った方向であり、Y方向は、水平面内においてX方向に直交する方向であり、Z方向は、XY面に直交する方向(法線方向ともいう)である。図2は、図1に示した空中表示装置1のXZ面における側面図である。図3は、空中表示装置1の外観を説明する斜視図である。
空中表示装置1は、画像(動画を含む)を表示する装置である。空中表示装置1は、自身の光出射面の上方の空中に、空中像を表示する。空中表示装置1の光出射面とは、空中表示装置1を構成しかつ光路上に配置された複数の部材のうち最上層に配置された部材の上面を意味する。空中像とは、空中に結像する実像である。
空中表示装置1は、照明素子(バックライトともいう)10、表示素子20、配向制御素子30、光学素子40、センシング素子50、及び筐体60を備える。照明素子10、表示素子20、配向制御素子30、及び光学素子40は、この順にZ方向に沿って配置され、互いに平行に配置される。照明素子10、表示素子20、配向制御素子30、及び光学素子40は、互いに特定の間隔を空けるようにして、図示せぬ固定部材で特定の位置に固定される。図3において、照明素子10、表示素子20、配向制御素子30、及び光学素子40を纏めて表示モジュール2と称する。図3では、簡略化のために、表示モジュール2のうち表示素子20及び光学素子40を抽出して示している。
照明素子10は、照明光を発光し、この照明光を表示素子20に向けて出射する。照明素子10は、光源部11、導光板12、及び反射シート13を備える。照明素子10は、例えばサイドライト型の照明素子である。照明素子10は、面光源を構成する。照明素子10は、後述する角度θの斜め方向に光強度がピークになるように構成してもよい。
光源部11は、導光板12の側面に向き合うように配置される。光源部11は、導光板12の側面に向けて光を発光する。光源部11は、例えば白色LED(Light Emitting Diode)からなる複数の発光素子を含む。導光板12は、光源部11からの照明光を導光し、照明光を自身の上面から出射する。反射シート13は、導光板12の底面から出射した照明光を、再び導光板12に向けて反射する。照明素子10は、導光板12の上面に、光学特性を向上させる部材(プリズムシート、及び拡散シートを含む)を備えていてもよい。
表示素子20は、透過型の表示素子である。表示素子20は、例えば液晶表示素子で構成される。表示素子20の駆動モードについては特に限定されず、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、又はホモジニアスモードなどを用いることができる。表示素子20は、照明素子10から出射された照明光を受ける。表示素子20は、照明素子10からの照明光を透過して光変調を行う。そして、表示素子20は、自身の画面に特定の画像を表示する。
配向制御素子30は、不要光を低減する機能を有する。不要光とは、空中像を生成するのに寄与しない光成分であり、法線方向に光学素子40を透過する光成分を含む。配向制御素子30は、法線方向に対して角度θの斜め方向を中心として所定の角度範囲の光成分を透過するとともに、上記角度範囲以外の光成分を遮光するように構成される。配向制御素子30の面積は、表示素子20の面積以上に設定される。配向制御素子30の詳細な構成については後述する。
光学素子40は、底面側から入射した光を上面側に反射する。また、光学素子40は、底面側から斜めに入射した入射光を、例えば正面方向(法線方向)に反射する。光学素子40の面積は、表示素子20の面積以上に設定される。光学素子40の詳細な構成については後述する。光学素子40は、空中に空中像3を結像する。空中像3は、光学素子40の素子面に平行であり、2次元の画像である。素子面とは、光学素子40が面内方向に広がる仮想的な平面を言う。素子面は、面内と同じ意味である。その他の素子の素子面についても同様の意味である。光学素子40の正面にいる観察者4は、空中像3を視認することができる。
センシング素子50は、光学素子40とおおよそ同じレベルに配置されるとともに、光学素子40のX方向における一方の側に配置される。換言すると、センシング素子50は、光学素子40のX方向における一側部に配置される。センシング素子50は、センシング素子50から出射される光が空中像3を斜めに横切るように、空中像3より下方に配置される。センシング素子50は、図示せぬ固定部材で特定の位置に固定される。
センシング素子50は、空中表示装置1が生成した空中像3の一部又は全部を含む2次元の空間領域に、検知領域を形成する。センシング素子50は、検知領域に存在する対象物(物体)を検知する。センシング素子50は、検知領域に赤外光を出射し、対象物で反射された反射光を検知する。センシング素子50は、検知領域に向けて赤外光を発光する発光部と、対象物で反射された反射光を検知する受光部(センサ)とを含む。センシング素子50は、例えば、複数の発光素子と複数の受光素子とが交互に一列に並んだラインセンサで構成される。ラインセンサは、赤外光を用いてライン状に空間をスキャンすることが可能であり、複数の発光素子が並んだ方向と光が進む方向とからなる2次元の空間をスキャンすることが可能である。センシング素子50が出射する赤外光の方向は、適宜設定可能である。
筐体60は、照明素子10、表示素子20、配向制御素子30、光学素子40、及びセンシング素子50を収容する。筐体60は、上部に光学素子40を露出する開口部61を有する。筐体60の一側部には、センシング素子50が取り付けられる。筐体60は、上部にセンシング素子50から出射される光が通る開口部62を有する。なお、センシング素子50は、筐体60に収容されず、筐体60の外の特定の位置に配置してもよい。センシング素子50は、検知動作に最適な箇所に配置することが可能である。
[1-1-1] 配向制御素子30の構成
図4Aは、図1に示した配向制御素子30の平面図である。図4Bは、図4AのA-A´線に沿った配向制御素子30の断面図である。
基材31は、XY面において平面状に構成され、直方体を有する。基材31は、光を透過する。
基材31上には、それぞれがY方向に延び、X方向に並んだ複数の透明部材33が設けられる。また、基材31上には、それぞれがY方向に延び、X方向に並んだ複数の遮光部材34が設けられる。複数の透明部材33と複数の遮光部材34とは、隣接するもの同士が接するようにして交互に配置される。
複数の透明部材33及び複数の遮光部材34上には、基材32が設けられる。基材32は、XY面において平面状に構成され、直方体を有する。基材32は、光を透過する。
透明部材33は、XZ面において、基材31の法線方向に対して角度θの斜め方向に延びる。透明部材33は、XZ面において、側面が角度θだけ傾いた平行四辺形である。透明部材33は、光を透過する。
遮光部材34は、XZ面において、基材31の法線方向に対して角度θの斜め方向に延びる。遮光部材34は、XZ面において、側面が角度θだけ傾いた平行四辺形である。遮光部材34は、光を遮光する。遮光部材34の厚みは、透明部材33の厚みより薄く設定される。
隣接する2個の遮光部材34は、Z方向において互いの端部が若干重なるように配置される。
基材31、32、及び透明部材33としては、ガラス、又は透明な樹脂(アクリル樹脂を含む)が用いられる。遮光部材34としては、例えば、黒色の染料又は顔料が混入された樹脂が用いられる。
なお、基材31、32の一方又は両方を省略して、配向制御素子30を構成してもよい。複数の透明部材33と複数の遮光部材34とが交互に配置されていれば、配向制御素子30の機能を実現できる。
このように構成された配向制御素子30は、法線方向に対して角度θの斜め方向の光強度がピークになるように、表示光を透過することができる。例えば、配向制御素子30は、法線方向に対して30°±30°の範囲以外の光成分を遮光するように構成される。望ましくは、配向制御素子30は、法線方向に対して30°±20°の範囲以外の光成分を遮光するように構成される。
なお、変形例として、配向制御素子30は、照明素子10と表示素子20との間に配置してもよい。また、配向制御素子30を省略して、空中表示装置1を構成してもよい。
[1-1-2] 光学素子40の構成
図5は、図1に示した光学素子40の斜視図である。図5には、光学素子40の一部を拡大した拡大図も図示している。図5の拡大図は、XZ面における側面図である。
光学素子40は、基材41、及び複数の光学要素42を備える。基材41は、XY面において平面状に構成され、直方体を有する。
基材41の底面には、複数の光学要素42が設けられる。複数の光学要素42の各々は、三角柱で構成される。光学要素42は、三角柱の3個の側面がXY面と平行になるように配置され、1つの側面が基材41に接する。複数の光学要素42は、それぞれがY方向に延び、X方向に並んで配置される。換言すると、複数の光学要素42は、XZ面において鋸歯状を有する。
複数の光学要素42の各々は、入射面43及び反射面44を有する。Y方向から見て、左側の側面が入射面43であり、右側の側面が反射面44である。入射面43は、表示素子20からの光が入射する面である。反射面44は、入射面43に外部から入射した光を、光学要素42の内部で反射する面である。入射面43と反射面44とは、角度θを有する。
基材41及び光学要素42は、透明材料で構成される。光学要素42は、例えば、基材41と同じ透明材料によって基材41と一体的に形成される。基材41と光学要素42とを個別に形成し、透明な接着材を用いて基材41に光学要素42を接着してもよい。基材41及び光学要素42を構成する透明材料としては、ガラス、又は透明な樹脂(アクリル樹脂を含む)が用いられる。
このように構成された光学素子40は、入射光を内部で反射して、空中に実像を結像する。また、光学素子40は、素子面の正面の位置に、空中像3を結像する。
[1-1-3] センシング素子50の構成
図6は、センシング素子50の構成を説明する図である。図6(a)が平面図、図6(b)が側面図である。
センシング素子50は、基板53、複数の発光素子54、複数の受光素子55、複数のレンズ56、及びケース57を備える。図6に示した発光素子54、受光素子55、及びレンズ56の数は一例である。複数の発光素子54を纏めて発光部51と呼び、複数の受光素子55を纏めて受光部52と呼ぶ。
複数の発光素子54、及び複数の受光素子55は、基板53に実装される。基板53は、複数の配線層(図示せず)を含む。複数の発光素子54、及び複数の受光素子55は、交互に配置される。
複数の発光素子54の各々は、レーザー光を発光する。レーザー光は、例えば、利用者の視覚を刺激せず、可視光の影響を受けない赤外光である。発光素子54は、例えばレーザーダイオードで構成される。
複数の受光素子55の各々は、対象物で反射されたレーザー光(赤外光)を検知する。受光素子55は、例えばフォトダイオードで構成される。
複数のレンズ56は、複数の発光素子54に対応して設けられ、複数の発光素子54の上方に配置される。複数のレンズ56は、一方向に並んで配置される。複数のレンズ56の各々は、例えば平凸レンズで構成される。複数のレンズ56は、複数の発光素子54から出射されたレーザー光を正面方向に集光する機能を有する。また、複数のレンズ56は、対象物で反射されたレーザー光を集光する機能を有する。
ケース57は、基板53、複数の発光素子54、複数の受光素子55、及び複数のレンズ56を収容する。ケース57は、上部にレンズ56を露出する開口部を有する。図6では、ケース57の外形のみを簡略化して示している。
[1-1-4] 空中表示装置1のブロック構成
図7は、空中表示装置1のブロック図である。空中表示装置1は、制御部70、記憶部71、入出力インターフェース(入出力IF)72、表示部73、センシング素子50、及び入力部74を備える。制御部70、記憶部71、及び入出力インターフェース72は、バス75を介して互いに接続される。
入出力インターフェース72は、表示部73、センシング素子50、及び入力部74に接続される。入出力インターフェース72は、表示部73、センシング素子50、及び入力部74のそれぞれに対して、所定の規格に応じたインターフェース処理を行う。
表示部73は、照明素子10、及び表示素子20を備える。表示部73は、画像を表示する。
センシング素子50は、発光部51、及び受光部52を備える。発光部51は、検知領域に向けて赤外光を発光する。受光部52は、対象物で反射された反射光を検知する。
制御部70は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の1つ以上のプロセッサにより構成される。制御部70は、記憶部71に格納されたプログラムを実行することで各種機能を実現する。制御部70は、表示処理部70A、情報処理部70B、検知位置算出部70C、及び検知タイミング補正部70Dを備える。
表示処理部70Aは、表示部73(具体的には、照明素子10、及び表示素子20)の動作を制御する。表示処理部70Aは、照明素子10のオン及びオフを制御する。表示処理部70Aは、表示素子20に画像信号を送信し、表示素子20に画像を表示させる。
情報処理部70Bは、空中表示装置1が表示する画像を生成する。情報処理部70Bは、記憶部71に格納された画像データを用いることが可能である。情報処理部70Bは、図示せぬ通信機能を用いて外部から画像データを取得してもよい。
検知位置算出部70Cは、センシング素子50の動作を制御する。検知位置算出部70Cは、センシング素子50に含まれる発光部51が赤外光を出射するように制御し、所定の空間領域に赤外光からなる検知領域を形成する。検知位置算出部70Cは、センシング素子50に含まれる受光部52から送られる複数の検知信号に基づいて、対象物の位置を算出する。
検知タイミング補正部70Dは、センシング素子50及び検知位置算出部70Cが対象物を検知した場合に、センシング素子50及び検知位置算出部70Cが検知した検知タイミングを補正する。検知タイミング補正部70Dは、センシング素子50及び検知位置算出部70Cにより検知された検知位置が検知領域のうち特定の検知部分領域である場合に、センシング素子50及び検知位置算出部70Cが検知した検知タイミングを特定時間だけ遅延させる。
記憶部71は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置と、RAM(Random Access Memory)、及びレジスタ等の揮発性記憶装置とを含む。記憶部71は、制御部70が実行するプログラムを格納する。記憶部71は、制御部70の制御に必要な各種データを格納する。記憶部71は、空中表示装置1が表示する画像のデータを格納する。
入力部74は、例えばタッチパネルやボタンなどを含み、ユーザが入力した情報を受け付ける。情報処理部70Bは、入力部74が受け付けた情報に基づいて、表示部73に表示する画像を選択することが可能である。
[1-2] 空中表示装置1の基本動作
次に、上記のように構成された空中表示装置1の基本動作について説明する。
図2の矢印は、光路を示している。図2に示すように、表示素子20の任意の点“o”から出射された光は、配向制御素子30に入射する。表示素子20から出射された光のうち角度θの光成分(角度θを中心とした所定の角度範囲の光成分を含む)は、配向制御素子30を透過する。配向制御素子30を透過した光は、光学素子40に入射する。光学素子40は、入射光を、配向制御素子30と反対側に反射し、空中に空中像3を結像する。
図8は、光学素子40における光の反射の様子を説明する斜視図である。図9は、光学素子40における光の反射の様子を説明するXZ面の側面図である。図9は、観察者4の両目(すなわち、両目を結ぶ線)がX方向に平行な状態で光学素子40を見た図である。図10は、光学素子40における光の反射の様子を説明するYZ面の側面図である。図10は、観察者4の両目がY方向に平行な状態で光学素子40を見た図である。
表示素子20の任意の点“o”から出射された光は、光学素子40の入射面43に入射し、反射面44に到達する。反射面44の法線方向に対して臨界角よりも大きい角度で反射面44に到達した光は、反射面44で全反射され、光学素子40の光学要素42が形成されている側と反対側の平面から出射される。臨界角とは、その入射角を超えると全反射する最少の入射角である。臨界角は、入射面の垂線に対する角度である。
図9のXZ面では、点“o”から出射された光は、光学要素42の反射面44で全反射され、その光は空中で結像されて空中像を生成する。
図10のYZ面では、点“o”から出射された光は、光学要素42の反射面44で反射されず、その光は空中で結像することがないため空中像の生成に寄与しない。
すなわち、観察者4が空中像を視認できる条件は、観察者4の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態(例えばX方向に対して±10度)である。また、観察者4の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態でY方向に沿って視点を移動した場合、空中像を常に認識することができる。
図11は、光学素子40における入射面43及び反射面44の角度条件を説明する図である。
Z方向(素子面に垂直な方向)に対する入射面43の角度をθ、Z方向に対する反射面44の角度をθ、入射面43と反射面44とのなす角度をθとする。角度をθは、以下の式(1)で表される。
θ=θ+θ ・・・(1)
配向制御素子30から角度θで出射された光は、入射面43に入射する。光学素子40の材料の屈折率をn、空気の屈折率を1とする。入射面43における入射角をθ、屈折角をθとする。反射面44における入射角をθ、反射角をθ(=θ)とする。光学素子40の上面における入射角をθ、屈折角をθとする。屈折角θが出射角である。出射角θは、以下の式(2)で表される。
θ=sin-1(n*sin(sin-1((1/n)*sin(90°-(θ+θ)))+θ2+2θ-90°)) ・・・(2)
反射面44における臨界角は、以下の式(3)で表される。
臨界角<θ(=θ
臨界角=sin-1(1/n) ・・・(3)
すなわち、反射面44における入射角θは、反射面44における臨界角より大きく設定される。換言すると、反射面44の角度θは、反射面44に入射する光の入射角が臨界角より大きくなるように設定される。
また、入射面43に入射した光は、入射面43で全反射されないように設定される。すなわち、入射面43の角度θは、入射面43に入射する光の入射角が臨界角より小さくなるように設定される。
光学素子40の素子面と空中像3の面との角度、及び光学素子40の素子面と空中像3の面との距離は、光学素子40に入射する光の角度θ、光学素子40の屈折率、光学素子40の入射面43の角度θ、光学素子40の反射面44の角度θを最適に設定することで調整が可能である。
[1-3] 対象物の検知動作
次に、対象物の検知動作について説明する。
図12は、センシング素子50が形成する検知領域58を説明する図である。図12は、空中表示装置1のXZ面における側面図に対応する。
センシング素子50は、空中像3が形成されるレベルより下方に配置される。例えば、センシング素子50は、光学素子40とおおよそ同じレベル、又は光学素子40より少し下方に配置される。センシング素子50は、その光軸(すなわち光出射方向)が斜め上方を向くように配置される。
センシング素子50は、空中像3に向けて赤外光を発光し、赤外光からなる検知領域58を形成する。検知領域58は、2次元の空間領域からなる。検知領域58は、空中像3と斜めに交差する。例えば、検知領域58は、X方向における空中像3のおおよそ中央で、空中像3と交差する。
図13は、観察者4が空中像3をタッチする様子を説明する図である。空中像3は、例えば押しボタンである。観察者4は、自身の指4Aで空中像3をタッチする。
空中像の形状は、空中表示装置1が表示する画像として予め決められており、空中像の形状に関する情報は、空中表示装置1が表示する画像の情報に関連付けて、記憶部71に格納されている。Z方向から見て検知領域58のうち空中像3が占める領域(判定領域と呼ぶ)に関する情報は、記憶部71に格納されている。検知した対象物の位置が判定領域内である場合に、制御部70は、空中像3がタッチされたと判定する。位置の異なる複数の空中像を表示する場合、複数の空中像の各々について、判定領域が設定される。
観察者4の指4Aが空中像3のうちセンシング素子50に近い側に存在する場合、観察者4の指4Aは、空中像3を通過した後に検知領域58に到達する。一方、観察者4の指4Aが空中像3のうちセンシング素子50から遠い側に存在する場合、観察者4の指4Aは、検知領域58を通過した後に空中像3に到達する。このように、観察者4が指4Aで空中像3をタッチした場合に、観察者4の指4Aの位置に起因してタッチ操作を検知するタイミングが異なる。
XZ面において、検知領域58のうち、空中像3のセンシング素子50側の端から空中像3と検知領域58との交差ラインまでの領域を第1検知部分領域80と称し、上記交差ラインから空中像3のセンシング素子50と遠い側の端までの領域を第2検知部分領域81と称する。観察者4が第1検知部分領域80に対応する空中像3をタッチした場合、センシング素子50は、観察者4の指4Aが空中像3を通過した後に、観察者4のタッチ操作を検知する。観察者4が第2検知部分領域81に対応する空中像3をタッチした場合、センシング素子50は、観察者4の指4Aが空中像3に到達する前に、観察者4のタッチ操作を検知する。すなわち、空中像3を基準にすると、第2検知部分領域81における検知タイミングは、第1検知部分領域80における検知タイミングより早くなっている。
本実施形態では、観察者4の指4Aの位置が第2検知部分領域81に存在する場合、観察者4による空中像3へのタッチ操作の検知タイミングを補正するようにしている。
図14は、検知タイミングの補正動作を説明する模式図である。
XY面と検知領域58とのなす角度をθとする。XY面は、空中像3と平行な面である。センシング素子50の光軸とXY面とは、角度θをなす。センシング素子50は、自身の光出射面が角度θだけ斜め上に向くように配置される。角度θは、0より大きく60度以下である。センシング素子50の光出射面とは、センシング素子50を直方体として見た場合における光が出射する面である。
センシング素子50の光出射面から光学素子40の上面までの垂直距離をDs、光学素子40の上面から空中像3までの垂直距離をDi、空中像3から押下位置までの垂直距離をDpとする。光学素子40の上面とは、空中表示装置1の光出射面と同じ意味である。押下位置とは、観察者4が指4Aで空中像3をタッチした場合に、観察者4の指4Aが検知領域58に到達した位置である。
空中像3のX方向における長さをLd、空中像3のセンシング素子50側の端からセンシング素子50の光出射面までの水平距離をLs、空中像3のセンシング素子50側の端から空中像3と検知領域58との交差ラインまでの水平距離をLi、上記交差ラインから押下位置までの水平距離をLpとする。ここでいう空中像3の長さ(サイズ)は、空中像3が形成可能な最大の領域を意味する。距離Dpは、以下の式(4)で表される。
Dp=(Lp+Li+Ls)tanθ-(Di+Ds) ・・・(4)
押下時の指4Aの速度をv、時間をt、距離をDとする。距離Dは、以下の式(5)で表される。
D=vt ・・・(5)
速度vは、人間がボタンを押す際の指の平均的な速度であり、予め設定される。速度vの情報は、記憶部71に格納されている。
距離Dpを移動する時間をtpとすると、式(4)、(5)から、時間tpは、以下の式(6)で表される。
tp=((Lp+Li+Ls)tanθ-(Di+Ds))/v ・・・(6)
検知タイミング補正部70Dは、前述した第2検知部分領域81に対象物が存在する場合に、式(6)で算出した時間tpだけ検知タイミングを遅延させる。これにより、観察者4が空中像3をタッチしたタイミングと、タッチ操作の検知タイミングとをほぼ同じにすることができる。
[1-4] 全体動作の流れ
次に、空中表示装置1における全体動作の流れについて説明する。図15は、空中表示装置1における全体動作を説明するフローチャートである。
制御部70は、空中像3を表示する(ステップS100)。表示処理部70Aは、表示素子20の画面に画像を表示させる。光学素子40は、表示素子20からの光を反射し、空中に空中像3を結像する。
続いて、センシング素子50は、センシング動作を実行する(ステップS101)。センシング素子50に含まれる発光部51は、空中像3が表示された領域と交差する検知領域58に、赤外光を出射する。
続いて、センシング素子50は、検知領域58内に対象物が存在するか否かを監視している(ステップS102)。すなわち、センシング素子50に含まれる受光部52は、対象物で反射された赤外光を監視している。
センシング素子50が対象物を検知した場合(S102=Yes)、検知位置算出部70Cは、センシング素子50により検知された信号に基づいて、検知領域58内の検知位置を算出する(ステップS103)。検知位置算出部70Cは、発光部51が光を発光した時間と、受光部52が反射光を受光した時間とに基づいて、対象物の位置を算出する。
続いて、検知タイミング補正部70Dは、ステップS103の検知位置が、検知領域58のうち第1検知部分領域80であるか第2検知部分領域81であるかを判定する(ステップS104)。第1検知部分領域80及び第2検知部分領域81の情報は、空中像3の情報に関連付けて記憶部71に格納されている。
検知位置が第2検知部分領域81である場合(ステップS104=第2検知部分領域)、検知タイミング補正部70Dは、センシング素子50が対象物を検知した検知タイミングを特定時間だけ遅延させる(ステップS105)。ステップS105における特定時間は、上記式(6)で算出した時間tpである。
続いて、検知タイミング補正部70Dは、ステップS105で遅延させた補正タイミングで、空中像3がタッチされたと判定する(ステップS106)。その後、空中表示装置1は、観察者4のタッチ操作に応じた動作を実行する。
検知位置が第1検知部分領域80である場合(ステップS104=第1検知部分領域)、検知タイミング補正部70Dは、センシング素子50が対象物を検知した検知タイミングで、空中像3がタッチされたと判定する。(ステップS106)。すなわち、検知タイミング補正部70Dは、検知タイミングを遅延させない。その後、空中表示装置1は、観察者4のタッチ操作に応じた動作を実行する。
[1-5] 第1実施形態の効果
第1実施形態では、センシング素子50は、光学素子40の一側部に配置され、空中像3を斜めに横切るように赤外光からなる検知領域58を形成する。検知タイミング補正部70Dは、センシング素子50により検知された対象物の検知位置が、空中像3と検知領域58とが交差する交差ラインよりもセンシング素子50から遠い領域(第2検知部分領域81)である場合に、特定時間tpだけ検知タイミングを遅延させるようにしている。
従って第1実施形態によれば、観察者4が空中像3をタッチしたタイミングをより正確に検知することができる。ひいては、観察者4による空中像3へのタッチ操作をより正確に検知することが可能な空中表示装置1を実現できる。
また、空中表示装置1は、表示素子20から出射された光を光学素子40で反射させることで、空中に空中像3を表示することができる。また、空中表示装置1は、その正面方向において、光学素子40の素子面に平行に空中像3を表示することができる。また、表示品質を向上させることが可能な空中表示装置1を実現できる。
また、観察者4の両眼がX方向(すなわち、複数の光学要素42が並ぶ方向)に平行、又はそれに近い状態で光学素子40を見た場合に、観察者4は、空中像を視認することができる。また、観察者4の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態でY方向に沿って視点を移動した場合、空中像を常に視認することができる。また、観察者4の両眼がX方向に平行、又はそれに近い状態において、より広い視野角を実現できる。
また、空中表示装置1を構成する複数の素子を平行に配置することができる。これにより、Z方向に小型化が可能な空中表示装置1を実現できる。
[2] 第2実施形態
第2実施形態は、対象物の検知位置が検知領域58のうち第2検知部分領域81である場合に、一定時間だけ検知タイミングを遅延させるようにしている。
図16は、本発明の第2実施形態に係る空中表示装置1における全体動作を説明するフローチャートである。ステップS100~S104までの動作は、第1実施形態と同じである。
検知位置が第2検知部分領域81である場合(ステップS104=第2検知部分領域)、検知タイミング補正部70Dは、センシング素子50が対象物を検知した検知タイミングを一定時間だけ遅延させる(ステップS200)。ステップS200における一定時間は、予め決められた時間であり、例えば1秒である。一定時間は、空中像3と第2検知部分領域81との間隔の平均に基づいて設定される。例えば、一定時間は、空中像3と第2検知部分領域81との間隔の平均を距離Dとして、式(5)に代入して算出される。
続いて、検知タイミング補正部70Dは、ステップS200で遅延させた補正タイミングで、空中像3がタッチされたと判定する(ステップS106)。その後、空中表示装置1は、観察者4のタッチ操作に応じた動作を実行する。
第2実施形態によれば、制御部70による特別な演算を省くことができる。これにより、制御部70の処理を簡単化できる。その他の効果は、第1実施形態と同じである。
[3] 変形例
上記実施形態では、表示素子20と光学素子40とを平行に配置している。しかし、これに限定されず、光学素子40に対して表示素子20を斜めに配置してもよい。表示素子20と光学素子40との角度は、0度より大きく45度より小さい範囲に設定される。この変形例では、配向制御素子30を省略できる。
本発明は、上記実施形態で説明した光学素子40に限定されず、他の種類の結像素子を用いることも可能である。例えば、2面コーナーリフレクタがアレイ状に配列された2面コーナーリフレクタアレイで光学素子40を構成してもよい。2面コーナーリフレクタアレイを用いた場合は、結像素子に対して面対称の位置に空中像が結像される。この変形例では、空中像が表示される面に交差する検知領域を形成可能なように、センシング素子50が配置される。
上記実施形態では、光学要素42の左側の側面が入射面43、右側の側面が反射面44として定義している。しかし、これに限定されず、入射面43と反射面44とを逆に構成してもよい。この場合、実施形態で説明した空中表示装置1の作用も左右が逆になる。
上記実施形態では、表示素子20として液晶表示素子を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。表示素子20は、自発光型である有機EL(electroluminescence)表示素子、又はマイクロLED(Light Emitting Diode)表示素子などを用いることも可能である。マイクロLED表示素子は、画素を構成するR(赤)、G(緑)、B(青)をそれぞれLEDで発光させる表示素子である。自発光型の表示素子20を用いる場合、照明素子10は不要である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…空中表示装置、2…表示モジュール、3…空中像、4…観察者、10…照明素子、11…光源部、12…導光板、13…反射シート、20…表示素子、30…配向制御素子、31…基材、32…基材、33…透明部材、34…遮光部材、40…光学素子、41…基材、42…光学要素、43…入射面、44…反射面、50…センシング素子、51…発光部、52…受光部、53…基板、54…発光素子、55…受光素子、56…レンズ、57…ケース、58…検知領域、60…筐体、61…開口部、62…開口部、70…制御部、70A…表示処理部、70B…情報処理部、70C…検知位置算出部、70D…検知タイミング補正部、71…記憶部、72…入出力インターフェース、73…表示部、74…入力部、75…バス、80…第1検知部分領域、81…第2検知部分領域。

Claims (8)

  1. 画像を表示する表示素子と、
    前記表示素子からの光を受けるように配置され、前記表示素子からの光を、前記表示素子と反対側に反射し、空中に空中像を結像する光学素子と、
    前記光学素子の第1方向における一側部に配置され、前記空中像と交差する空間領域に検知領域を形成し、前記検知領域内の対象物を検知するセンシング素子と、
    前記センシング素子により前記対象物が検知された検知タイミングを補正する補正部と、
    を具備し、
    前記検知領域は、前記空中像の前記センシング素子側の端から前記空中像と前記検知領域との交差ラインまでの第1部分領域と、前記交差ラインから前記空中像の前記センシング素子と遠い側の端までの第2部分領域とを含み、
    前記補正部は、前記センシング素子による検知位置が前記第2部分領域である場合に、前記検知タイミングを遅延させる
    空中表示装置。
  2. 前記補正部は、前記検知タイミングを特定時間だけ遅延させ、
    前記センシング素子の光軸と前記空中像とのなす角度をθ、前記センシング素子から前記光学素子の上面までの垂直距離をDs、前記光学素子の上面から前記空中像までの垂直距離をDi、前記空中像から前記対象物までの垂直距離をDp、前記空中像の前記第1方向における長さをLd、前記空中像の前記センシング素子側の端から前記センシング素子までの水平距離をLs、前記空中像の前記センシング素子側の端から前記交差ラインまでの水平距離をLi、前記交差ラインから前記対象物までの水平距離をLp、前記対象物の速度をv、前記特定時間をtpとすると、前記特定時間tpは、以下の式を満たす
    tp=((Lp+Li+Ls)tanθ-(Di+Ds))/v
    請求項1に記載の空中表示装置。
  3. 前記補正部は、前記検知タイミングを一定時間だけ遅延させる
    請求項1に記載の空中表示装置。
  4. 前記センシング素子は、前記検知領域に向けて光を発光する発光部と、前記対象物で反射された反射光を受光する受光部とを含む
    請求項1に記載の空中表示装置。
  5. 前記光学素子は、平面状の基材と、前記基材の下に設けられ、それぞれが前記第1方向に直交する第2方向に延び、前記第1方向に並んだ複数の光学要素とを含み、
    前記複数の光学要素の各々は、前記基材の法線方向に対してそれぞれが傾き、互いに接する入射面及び反射面を有する
    請求項1に記載の空中表示装置。
  6. 前記表示素子と前記光学素子との間に配置され、前記表示素子からの光のうち斜め方向の光成分を透過する配向制御素子をさらに具備する
    請求項1に記載の空中表示装置。
  7. 前記配向制御素子は、交互に配置された複数の透明部材及び複数の遮光部材を含み、
    前記複数の遮光部材は、前記配向制御素子の法線に対して傾いている
    請求項6に記載の空中表示装置。
  8. 前記表示素子及び前記光学素子は、互いに平行に配置される
    請求項1に記載の空中表示装置。
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