JP2024076725A - 電池 - Google Patents

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JP2024076725A
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一生 大嶋
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Abstract

Figure 2024076725000001
【課題】信頼性が好適に向上された電池を提供すること。
【解決手段】ここで開示される電池100は、正極22および負極24を有する電極体20と、開口部12hを有し、電極体20を収容する外装体12と、開口部12hを封口する封口板14と、を備えている。封口板14には、厚み方向Zに沿って存在する貫通孔であるガス排出孔17が存在しており、ガス排出孔17の周縁に、該ガス排出孔17を封口する樹脂部材16が配置されている。ここで、樹脂部材16は、電池100の内圧が所定値よりも上昇したときに破断するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本開示は、電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池等の電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(BEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。かかる電池は、例えば、電池の内圧が所定値よりも上昇した場合に当該電池の内圧を開放するための安全弁を有している。例えば、下記特許文献1および2には、かかる電池が開示されている。
特開2007-220508号公報 特開2003-187774号公報
ところで、本発明者らの検討によると、上述したような電池は信頼性の観点から、まだまだ改善の余地があることがわかった。
ここで開示される電池は、正極および負極を有する電極体と、開口部を有し、上記電極体を収容する外装体と、上記開口部を封口する封口板と、を備えており、上記外装体および/または上記封口板には、厚み方向に沿って存在する貫通孔であるガス排出孔が存在しており、上記ガス排出孔の周縁および/または内壁の少なくとも一部に、該ガス排出孔を封口する樹脂部材が配置されており、ここで、上記樹脂部材は、上記電池の内圧が所定値よりも上昇したときに破断するように構成されている。詳細については後述するが、かかる構成の電池によると、信頼性が好適に向上された電池を得ることができる。
一実施形態に係る電池を模式的に示す斜視図である。 図1のII-II線に沿う模式的な縦断面図である。 図2のIII-III線に沿う模式的な縦断面図である。 図2のガス排出孔近傍の構成を示す模式図である。 図4の樹脂部材の構成を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る図4対応図である。 第3実施形態に係る図4対応図である。 第4実施形態に係る図4対応図である。 第5実施形態に係る図4対応図である。 第6実施形態に係る図1対応図である。
以下、図面を参照しながら、ここで開示される技術のいくつかの好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本開示の実施に必要な事柄(例えば、本開示を特徴付けない電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本開示を限定することを意図したものではない。また、本明細書において範囲を示す「A~B」の表記は、A以上B以下の意と共に、「Aより大きい」および「Bより小さい」の意を包含するものとする。
なお、本明細書において「電池」とは、電気エネルギーを取り出し可能な蓄電デバイス全般を指す用語であって、一次電池と二次電池とを包含する概念である。また、本明細書において「二次電池」とは、電解質を介して正極と負極の間で電荷担体が移動することによって繰り返し充放電が可能な蓄電デバイス全般をいう。電解質は、液状電解質(電解液)、ゲル状電解質、固体電解質のいずれであってもよい。かかる二次電池は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等のいわゆる蓄電池(化学電池)の他に、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)等も包含する。以下では、リチウムイオン二次電池を対象とした場合の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電池を模式的に示す斜視図である。図2は、図1のII-II線に沿う模式的な縦断面図である。なお、以下の説明において、図面中の符号L、R、F、Rr、U、Dは、左、右、前、後、上、下を表す。また、図面中の符号Xは「電池の短辺方向」を示し、符号Yは「電池の長辺方向」を示し、符号Zは「電池の高さ方向」を示す。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、電池100の設置形態を何ら限定するものではない。
図1および図2に示すように、電池100は、電池ケース10と、電極体20と、正極端子30と、負極端子40と、絶縁部材50とを備えている。正極端子30および/または負極端子40は電極端子の一例である。図示は省略するが、電池100は、ここではさらに電解液を備えている。電池100は、二次電池であることが好ましく、例えばリチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池であることがより好ましい。
電池ケース10は、外装体12と封口板14とを備えている。外装体12および封口板14は、電池ケース10を構成するケース部材の一例である。電池ケース10は、ここでは扁平な直方体形状(角型)の外形を有する。電池ケース10は、例えば、外装体12の開口部12h(図2参照)の周縁に封口板14が接合(例えば溶接接合)されることによって、一体化されている。外装体12および封口板14は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。
外装体12は、電極体20と電解液とを収容する筐体である。外装体12は、上面に開口部12hを有する有底かつ角型の容器である。開口部12hは、略矩形状である。図2に示すように、外装体12は、底壁12aと、底壁12aから延び相互に対向する一対の長側壁12bと、底壁12aから延び相互に対向する一対の短側壁12cと、を備えている。底壁12aは、略矩形状である。底壁12aは、開口部12hと対向している。
封口板14は、外装体12の開口部12hを封口するプレート状の部材である。封口板14は、平面視において略矩形状である。封口板の大きさは、所望する電池容量などに応じて適宜変更することができるため、特に限定されるものではない。封口板14は、外装体12の底壁12aと対向している。図2に示すように、封口板14は、外部側を向き開口部12hを封口した状態で電池ケース10の外側にある外表面14Aと、電池100の内部側を向き電極体20と対向する内表面14Bと、を有している。また、封口板14は、外表面14Aと内表面14Bとを貫通する端子装着孔18、19を有している(図2参照)。端子装着孔18、19は、封口板14の長辺方向Yの両端部に設けられている。ここでは、端子装着孔18は、正極端子30用であり、端子装着孔19は負極端子40用である。封口板14には、ガス排出弁17と、電解液を注入するための注入孔13と、が設けられている。注液孔13は、封止部材15によって封止されている。
電池ケース10には、上記したように電極体20とともに、電解液が収容され得る。電解液としては、従来公知の電池において使用されているものを特に制限なく使用できる。一例として、非水系溶媒に支持塩を溶解させた非水電解液を使用できる。非水系溶媒の一例として、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート系溶媒が挙げられる。支持塩の一例として、LiPF等のフッ素含有リチウム塩が挙げられる。
図2に示すように、電極体20は、外装体12の内部に収容されている。電極体20は、例えば、図示されない絶縁フィルムなどで覆われた状態で、外装体12の内部に収容されている。電極体20は、ここでは、帯状の正極22と帯状の負極24とが、2枚の帯状のセパレータ70を介して絶縁された状態で積層され、巻回軸を中心として長辺方向に巻回された巻回電極体である。ただし、電極体20は、矩形状の正極と矩形状の負極とが矩形状のセパレータを介して交互に積層された積層型電極体であってもよい。あるいは、複数の正極と複数の負極を、つづら折り状に折り返されたセパレータに挟み込むことにより構成されるつづら折り状の積層型電極体であってもよい。
正極22は、帯状の正極集電体22cと、正極集電体22cの少なくとも一方の表面上に固着された正極活物質層22aと、を有する。正極22を構成する各部材には、一般的な電池(例えば、リチウムイオン二次電池)で使用され得る従来公知の材料を特に制限なく使用できる。例えば、正極集電体22cは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなることが好ましい。正極活物質層22aは、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な正極活物質(例えば、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物)を含んでいる。なお、正極活物質層22aは、正極活物質以外の任意成分、例えば、導電材、バインダ、各種添加成分等を含んでいてもよい。
負極24は、帯状の負極集電体24cと、負極集電体24cの少なくとも一方の表面上に固着された負極活物質層24aと、を有する。負極24を構成する各部材には、一般的な電池(例えば、リチウムイオン二次電池)で使用され得る従来公知の材料を特に制限なく使用できる。例えば、負極集電体24cは、銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属から構成されることが好ましい。負極活物質層24aは、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な負極活物質(例えば、黒鉛等の炭素材料)を含んでいる。なお、負極活物質層24aは、負極活物質以外の任意成分、例えば、導電材、バインダ、分散剤、各種添加成分等を含んでいてもよい。
セパレータ70は、電荷担体が通過し得る微細な貫通孔が複数形成された絶縁シートである。セパレータ70は、例えば、多孔性の樹脂基材で構成されている。樹脂基材としては、例えば、ポリエチレン(PE)や、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース等の樹脂からなるシート(フィルム)が例示される。セパレータ70は、単層構造であってもよく、性質や性状(厚みや空孔率等)の異なる2種以上の多孔性樹脂シートが積層された構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。また、セパレータ70は、その表面にセラミック粒子等により構成された耐熱層(Heat Resistant Layer:HRL層)を備えていてもよい。
図2に示すように、外装体12の内部に収容された電極体20は、正極集電体22cの一端が電池100の長辺方向Yの左端付近となるように配置され、負極集電体24cの一端が電池100の長辺方向Yの右端付近となるように配置される。また、正極端子30は、封口板14の長辺方向Yの一方の端部(図2の左端部)に取り付けられている。負極端子40は、封口板14の長辺方向Yの他方の端部(図2の右端部)に取り付けられている。電池100においては、正極端子30および負極端子40は、一端が電池ケース10の内部で上記したように電極体20と電気的に接続され、他端が端子装着孔18、19に挿通されて封口板14の外側に露出している。なお、正極端子30は、導電性に優れる金属、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成されていることが好ましい。また、負極端子40は、導電性に優れる金属、例えば銅または銅合金で形成されていることが好ましい。
図3は、図1のIII-III線に沿う模式的な縦断面図である。図3に示すように、負極端子40は、負極外部接続部41と、電極体接続部42と、軸部43と、を有している。負極端子40は、ここではさらに、電極体接続部42と軸部43との間に台座部44を有している。ただし、負極外部接続部材41は必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。
絶縁部材50は、封口板14と負極端子40との間に配置されており、封口板14と負極端子40とが通電することを防止する。絶縁部材50は、典型的には樹脂材料によって構成される。樹脂材料としては、例えばパーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)等のフッ素化樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、脂肪族ポリアミド等が挙げられる。絶縁部材50には、上記したPPS等の樹脂材料の他に、無機フィラーが添加されてもよい。絶縁部材50は、負極外部接続部41と封口板14とを絶縁する外部絶縁部材51と、電極体接続部42および台座部44と封口板14とを絶縁する内部絶縁部材52とを含んでいる。
電極体接続部42は、電池ケース10の内部に配置され、電極体20と電気的に接続されている。図3に示すように、電極体接続部42は板状に形成され、台座部44の後端から略直角に屈曲し、下方に向けて延びている。電極体接続部42は、底壁12aに向かって延びている。また、電極体接続部42は中間部で前方側に向かって屈折している。電極体接続部42は、屈折部分よりも下方では再び底壁12aに向かって延びている。この屈折により、電極体接続部42の先端は、短辺方向に関して台座部44の中央部に位置している。
軸部43は、外部接続部41と電極体接続部42との間に位置し、端子装着孔19に挿通されている。軸部43は、台座部44から上方に延びている。軸部43は、図3に示すように、短辺方向Xに関して台座部44の概ね中央部に位置している。軸部43の短辺方向Xの長さは台座部44および端子装着孔19の短辺方向Xの長さよりも短い。図示は省略するが、軸部43の長辺方向Yの長さは台座部44および端子装着孔19の長辺方向Yの長さよりも短い。そのため、軸部43は、端子装着孔19の内周面とは離間している。外部接続部41、軸部43、および台座部44の大きさの差により、軸部43は外部接続部41および台座部44に対してくびれたようになっている。
台座部44は、電極体接続部42と軸部43との間に位置する。台座部44は、封口板14の内表面14Bに沿って水平方向に延びる板状部材である。図3に示すように、台座部44の短辺方向Xの長さは端子装着孔19の短辺方向Xの長さよりも長い。図示は省略するが、台座部44の長辺方向Yの長さは端子装着孔19の長辺方向Yの長さよりも長い。台座部44は、径方向の大きさが端子装着孔19よりも大きい。なお、説明は割愛するが、正極側についても同様な構成としている。また、図2の32は、電極体接続部を示している。
続いて、本実施形態に係る電池100を特徴付けるガス排出孔17近傍について説明する。ここで、図4は、図2のガス排出孔近傍の構成を示す模式図である。上述したように、電池100は、正極22および負極24を有する電極体20と、開口部12hを有し、電極体20を収容する外装体12と、開口部12hを封口する封口板14と、を備えている。また、本実施形態では、封口板14に、厚み方向Zに沿って存在する貫通孔であるガス排出孔17が存在している。そして、図4に示すように、本実施形態では、ガス排出孔17の周縁(ここでは、封口板14の内表面14B側における、ガス排出孔17の周縁)に、ガス排出孔17を封口する樹脂部材16が配置されている。樹脂部材16は、電池100の内圧が所定値よりも上昇したときに破断するように構成されている。
例えば、金属製の安全弁を用いると、該安全弁以外の箇所(具体的には、金属製の封口板や外装体)と耐熱性が同程度になるため、電池の異常時に予期せぬ箇所で穴あき(サイドラプチャー)が生じるおそれがあるため、好ましくない。これに対して、ここで開示される電池100によると、安全弁が樹脂製であるため、金属製である場合と比較して高温での脆化が促進され易く、電池100の異常時に優先的に開裂させることができる。また、例えば、金属製の安全弁では成型時に意図せぬ突起(バリ)が生じる場合があり、かかるバリが内部電極と接触すると短絡が生じるおそれがある。これに対して、例えば電池100によると、安全弁が樹脂製であるため成型時にバリが生じにくく、また、例えバリが生じたとしても上述したような短絡は起こらない。したがって、信頼性が好適に向上された電池100を得ることができる。
また、電池の高容量化に伴い、強度確保のため封口板や外装体の厚みは厚くなる傾向にあるが、かかる場合、安全弁等の薄膜部の加工が困難になるおそれがあり、好ましくない。これに対して、例えば電池100によると、樹脂部材16を封口板14や外装体12の内外のいずれかに配置すればよいため、成型の自由度が高くなる。したがって、加工性に優れた電池100を得ることができる。
図5は、図4の樹脂部材の構成を説明するための説明図である。図5からわかるように、本実施形態では、樹脂部材16の平面視の形状は楕円形状である。例えば、樹脂部材16が楕円形状または円形状である場合、力が均一にかかり易く、樹脂部材16の破断強度が安定するため好ましい。ただし、他の実施形態では、樹脂部材16の形状は、矩形状、三角形状、星形等の種々の形状であってもよい。あるいは、樹脂部材16を封口板14の全面を覆うように設けてもよい。かかる場合、封口板14および電極体20の短絡を効果的に防止することができるため、好ましい。
樹脂部材16の大きさは、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて、特に制限されない。樹脂部材16の厚みPの下限は、例えば封口板14の厚み(樹脂部材16を外装体12に配置する場合は、外装体12の厚み)の1/5以上であり、1/4以上であってもよい。また、樹脂部材16の厚みPの上限は、例えば封口板14の厚み(樹脂部材16を外装体12に配置する場合は、外装体12の厚み)の1以下であり、1/2以下であってもよいし、1/3以下であってもよい。樹脂部材16の厚みPは、5mm~10mm(例えば、6mm~8mm)の範囲内とすることができる。ただし、これらに限定されることを意図したものではない。樹脂部材16の厚みPは、樹脂部材16を構成する樹脂材料の種類等によって適宜決定されることが好ましい。
また、図4に示すように、本実施形態では、樹脂部材16は、電池100の外表面側に複数(ここでは、2つ)のノッチ16aを有する。ノッチ16aは、切り目・刻み目、あるいは溝ということもできる。かかる構成によると、樹脂部材16において部分的に脆弱部が設けられるため、樹脂部材16の破断強度を好適に調整することができる。なお、ノッチの個数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、本実施形態では、ノッチ16aの形状をV字形状としているが、これに限定されない。他の実施形態では、ノッチ16aの形状を、U字形状やその他種々の形状とすることができる。なお、ノッチ16aは、例えば、樹脂部材16に予めヤスリ等の器具によって形成することができる。また、例えば、後述するような一体成型を行う場合は、金型を用いて形成することもできる。
ノッチ16aのZ方向における大きさ(深さ)Qは、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて、特に制限されない。ノッチ16aの深さQの下限は、樹脂部材16の破断し易くするという観点から、例えば樹脂部材16の厚みPの1/10以上であり、1/5以上、1/4以上であってもよい。また、ノッチ16aの深さQの上限は、樹脂部材16の強度を好適に担保するという観点から、例えば樹脂部材16の厚みPの1/2以下であり、1/3以下であってもよい。ノッチ16aの深さQは、1mm~5mm(例えば、2mm~4mm)の範囲内とすることができる。ただし、これらに限定されることを意図したものではない。ノッチ16aの深さQは、樹脂部材16を構成する樹脂材料の種類によって適宜決定されることが好ましい。
樹脂部材16を構成する樹脂材料は、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて、特に制限されない。かかる樹脂材料の好適例としては、PFA樹脂(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)樹脂、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)樹脂、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂等のフッ素系樹脂;PP(ポリプロピレン)樹脂;PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂;等が挙げられる。このような樹脂材料によると、耐熱性と耐化学性(例えば、電解液に対する耐化学性)とを好適にバランスすることができるため、好ましい。樹脂部材16は、これらの樹脂を1種類または2種類以上を組み合わせて構成されていてもよい。
本実施形態では、樹脂部材16と封口板14とは一体成型品(インサート成型品ともいう)として電池100に備えられている。換言すると、樹脂部材16と封口板14とは、一体成型されている。かかる構成によると、コスト等の観点から好ましい。なお、詳細については後述するが、本実施形態では、樹脂部材16に加えて、正極端子30および負極端子40と、絶縁部材50とが、封口板14と一体成型されている。また、図4に示すように、樹脂部材16と封口板14との接合性をより好適に高めるために、封口板14の樹脂部材16との接合部の少なくとも一部に、予め粗面化処理を行ってもよい。かかる粗面化処理は、例えばヤスリやレーザーエッチング等によって行うことができる。図4のバツ印は、封口板14の粗面化処理部を示している。なお、かかる粗面化処理は必須ではなく、他の実施形態では粗面化処理を行わなくてもよい。
樹脂部材16の破断強度は、例えば、封口板14が有するガス排出孔17の大きさを変更することによって調整することができる。また、例えば、樹脂部材16の構成(例えば、樹脂材料の種類・厚み)やノッチ16aの個数等を変更することによっても調整することができる。あるいは、封口板14に対して予め粗面化処理を行う場合は、粗面化面積等を変更することによっても調整することができる。当業者は、例えばこれらの情報に基づいて、予め予備実験等を行うことによって、樹脂部材16の破断強度を容易に調整することができる。
<電池の製造方法>
上記のような電池100は、例えば、(1)用意工程と(2)レーザ溶接工程とを包含する製造方法によって製造できる。ここでは、用意工程に、(1A)インサート成形工程をさらに含んでいる。
(1)用意工程では、電池ケース10と封口板14とを用意する。さらに、その他上記したような必要部材を用意する。
(1A)インサート成形工程では、封口板14に正極端子30および負極端子40と、絶縁部材50と、複数(ここでは、2つ)のノッチ16aを有する樹脂部材16と、を一体化してアッセンブリ部品(以下、「封口板アッセンブリ)ともいう)を作製する。封口板アッセンブリは、封口板4、正極端子30および負極端子40、絶縁部材50、および樹脂部材16をインサート成形することで作製できる。これにより、部品点数を削減できると共に、従来の方法に比べて導電経路を簡便に形成できる。インサート成形は、例えば、特開2021-086813号公報、特開2021-086814号公報、特許第3986368号公報、特許第6648671号公報等に記載されるように、従来公知の方法に従って行うことができる。例えば、下型と上型とを有する成形金型を用いて、部品セット工程、位置決め工程、上型セット工程、射出成形工程、上型リリース工程、および部品取出工程、を含む方法によって作製できる。
部品セット工程では、正極端子30および負極端子40が封口板4の端子装着孔18,19に挿通された後、封口板4が下型に装着される。位置決め工程では、正極端子30および負極端子40が位置決めされ、固定される。上型セット工程では、上型が、下型とともに封口板14と、正極端子30および負極端子40と、を上下方向に挟むように装着される。射出成形工程では、まず成形金型が加熱される。次に、成形金型に溶融樹脂が注入される。溶融樹脂は上型から端子装着孔18,19を通って下型に流される。また、溶融樹脂は上型からガス排出孔17を通って下型に流される。その後、成形金型と成形品とが冷却される。これにより、絶縁部材50と、封口板14と、正極端子30および負極端子40と、樹脂部材16と、が一体化される。上型リリース工程では、上型が下型から離間される。部品取出工程では、成形品が下型から取り外される。
(2)レーザ溶接工程では、電池ケース10の内部に電極体20が収容された後、電池ケース10の開口部12hに封口板14が嵌合される。次に、電池ケース10と封口板14との合わせ目(嵌合部)が、レーザで溶接接合される。なお、レーザ溶接に使用するレーザ光の種類やレーザ溶接の条件については、従来と同様よく、特に限定されない。嵌合部が全周に亘って溶接接合されることで、封口板14と電池ケース10とが隙間無く溶着される。その後、注液孔13から電解液を注入し、注液孔13を封止部材で塞ぐことによって、電池100を密閉する。以上のようにして、電池100を製造することができる。
電池100は各種用途に利用可能であるが、例えば、乗用車、トラック等の車両に搭載されるモータ用の動力源(駆動用電源)として好適に用いることができる。車両の種類は特に限定されないが、例えば、プラグインハイブリッド自動車(PHEV;Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、ハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)、電気自動車(BEV;Battery Electric Vehicle)等が挙げられる。また、電池100を複数備えた組電池として用いることもできる。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本開示は、他にも種々の形態にて実施することができる。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を他の変形態様に置き換えることも可能であり、上記した実施形態に他の変形態様を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
例えば、図6は、第2実施形態に係る図4対応図である。図6に示すように、第2実施形態では、封口板114が有するガス排出孔117の周縁および内壁に、ガス排出孔117を封口する樹脂部材116が配置されている。第2実施形態に係る電池は、樹脂部材116の配置形態を樹脂部材16から変更すること以外は、上述した電池100と同様であってよい。
例えば、図7は、第3実施形態に係る図4対応図である。図7に示すように、第3実施形態では、封口板314が有するガス排出孔317の周縁(ここでは、封口板314の内表面側における、ガス排出孔317の周縁)に、ガス排出孔317を封口する樹脂部材316が配置されている。第3実施形態に係る電池は、樹脂部材316の配置形態を樹脂部材16から変更すること以外は、上述した電池100と同様であってよい。
例えば、図8は、第4実施形態に係る図4対応図である。図8に示すように、第4実施形態では、封口板414が有するガス排出孔417の内壁に、ガス排出孔417を封口する樹脂部材416が配置されている。第4実施形態に係る電池は、樹脂部材416の配置形態を樹脂部材16から変更すること以外は、上述した電池100と同様であってよい。
例えば、図9は、第5実施形態に係る図4対応図である。図9に示すように、第5実施形態では、封口板514が有するガス排出孔517の周縁(ここでは、封口板514の外表面側における、ガス排出孔517の周縁)に、ガス排出孔517を封口する樹脂部材516が配置されている。第5実施形態に係る電池は、樹脂部材516の配置形態を樹脂部材16から変更すること以外は、上述した電池100と同様であってよい。
例えば、図10は、第6実施形態に係る図1対応図である。図10に示すように、第6実施形態では、電池200の外装体212に、厚み方向Xに沿って存在する貫通孔であるガス排出孔217A,217Bが存在している。また、詳細な図示は省略しているが、第6実施形態では、ガス排出孔217A,217Bの内壁に、ガス排出孔217A,217Bを封口する樹脂部材216A,216Bが配置されている。第6実施形態に係る電池200は、樹脂部材216A,216Bの配置形態を樹脂部材16から変更すること以外は、上述した電池100と同様であってよい。なお、樹脂部材216A,216Bの配置形態は、第1~3,5のように変更することができる。また、第6実施形態では、樹脂部材216Aは第2側壁212c上方に配置されており、樹脂部材217Bは第1側壁212bの中央に配置されているが、樹脂部材216A,216Bの配置位置はこれらに限定されるものではない。樹脂部材216A,216Bの配置位置は、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて、変更することができる。また、外装体12の第1側壁212bおよび第2側壁212c共に樹脂部材が形成されているが、これに限定されるものではない。他の実施形態では、外装体212の第1側壁212bのみに樹脂部材が形成されていてもよいし、第2側壁212cのみに樹脂部材が形成されていれもよい。そして、第1側壁212bおよび/または第2側壁212cに樹脂部材を形成され、さらに封口板に樹脂部材が形成されていてもよい。ここで、図10の210,213,214,215,230,および240は、それぞれ図1の10,13,14,15,30,40に対応するものとする。
なお、第2~第6実施形態に関して、樹脂部材117,216A,216B,316,416,516の構成(例えば、樹脂材料の種類や大きさ、形状等)や、形成方法については、上述した樹脂部材16の説明を参照することができる。また、第2~第6実施形態に係る樹脂部材についても、適宜のノッチを形成することができる。かかるノッチについては、上述したノッチ16aの説明を参照することができる。また、第2~第5実施形態に係る封口板および第6実施形態に係る外装体についても、上述した実施形態にように接合強度を好適に向上させる観点から、予め粗面化処理を行ってもよい。
例えば、上記実施形態では、樹脂部材16と、封口板14とが一体成型されているが、これに限定されるものではない。例えば、他の実施形態では、封口板14に対して樹脂部材16を熱溶着して接合することもできる。かかる熱溶着の方法としては、従来公知の方法を参照することができる。また、かかる場合、接合強度を好適に向上させる観点から、封口板14に予め粗面化処理を行ってもよい。
以上のとおり、ここで開示される技術の具体的な態様として、以下の各項(item)に記載のものが挙げられる。
項1:正極および負極を有する電極体と、開口部を有し、上記電極体を収容する外装体と、上記開口部を封口する封口板と、を備えた電池であって、上記外装体および/または上記封口板には、厚み方向に沿って存在する貫通孔であるガス排出孔が存在しており、上記ガス排出孔の周縁および/または内壁の少なくとも一部に、該ガス排出孔を封口する樹脂部材が配置されており、ここで、上記樹脂部材は、上記電池の内圧が所定値よりも上昇したときに破断するように構成されている、電池。
項2:上記樹脂部材の平面視の形状は、円形状または楕円形状である、項1に記載の電池。
項3:上記樹脂部材は、上記電池の外表面側に1または複数のノッチを有する、項1または項2に記載の電池。
項4:上記樹脂部材は、フッ素系樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、項1~項3のいずれか一つに記載の電池。
項5:上記樹脂部材と、上記外装体および/または上記封口板とが、一体成型品として備えられている、項1~項4のいずれか一つに記載の電池。
10 電池ケース
12 外装体
12h 開口部
13 注液孔
14 封口板
15 封止部材
16 樹脂部材
16a ノッチ
17 ガス排出孔
18、19 端子装着孔
20 電極体
22 正極
24 負極
30 正極端子
31 正極集電部材
32 正極外部接続部
40 負極端子
41 負極集電部材
42 負極外部接続部
50 絶縁部材
70 セパレータ
100 電池

Claims (5)

  1. 正極および負極を有する電極体と、
    開口部を有し、前記電極体を収容する外装体と、
    前記開口部を封口する封口板と、
    を備えた電池であって、
    前記外装体および/または前記封口板には、厚み方向に沿って存在する貫通孔であるガス排出孔が存在しており、
    前記ガス排出孔の周縁および/または内壁の少なくとも一部に、該ガス排出孔を封口する樹脂部材が配置されており、
    ここで、前記樹脂部材は、前記電池の内圧が所定値よりも上昇したときに破断するように構成されている、電池。
  2. 前記樹脂部材の平面視の形状は、円形状または楕円形状である、請求項1に記載の電池。
  3. 前記樹脂部材は、前記電池の外表面側に1または複数のノッチを有する、請求項1または2に記載の電池。
  4. 前記樹脂部材は、フッ素系樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の電池。
  5. 前記樹脂部材と、前記外装体および/または前記封口板とが、一体成型品として備えられている、請求項1または2に記載の電池。
JP2022188418A 2022-11-25 電池 Pending JP2024076725A (ja)

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