JP2024076234A - 冷凍機、制御装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

冷凍機、制御装置、制御方法、及びプログラム Download PDF

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政輝 石井
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Abstract

【課題】簡便な機器構成で膨張タービンの断熱効率の低下を回避しやすくする。【解決手段】冷凍機10は、ターボ式の圧縮機20と、膨張タービン30と、圧縮機20の出口22と膨張タービン30の入口31とを接続する第1冷媒ライン11と、膨張タービン30の出口32と圧縮機20の入口21とを接続する第2冷媒ライン12と、第1冷媒ライン11と第2冷媒ライン12との間で冷媒13の熱交換を行う主熱交換器40と、第1冷媒ライン11の主熱交換器40の下流における冷媒13と外部の流体14との間の熱交換を行う副熱交換器50と、少なくとも第1冷媒ライン11及び第2冷媒ライン12に取り付けられたセンサ群60と、流体14を冷却する能力の目標に応じて圧縮機20の回転数を調整するとともに、圧縮機20の回転数とセンサ群60から得られたセンサ値とに応じて膨張タービン30の回転数を調整する制御装置70とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、冷凍機、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、膨張タービンのインペラ入口に設けたノズル翼を外部のアクチュエータにより機械的に稼働させることでノズルの流路面積を変える方法が開示されている。特許文献2には、バイパス弁の開閉により膨張タービンの運転温度を変える方法が開示されている。特許文献3には、超電導電力機器の冷却に使用される冷凍機が開示されている。
特開平6-137101号公報 特開2018-066511号公報 特開2022-109068号公報
一般的に、冷凍機の冷凍能力は、圧縮機の回転数又は系内の圧力を変更することで調整される。膨張タービンの回転数は、常時定格回転数で運転される。しかしながら、膨張タービンは、運転定格点の流量及び圧力において断熱効率が最大となるよう設計されており、設計点を外れた流量及び圧力条件下では断熱効率が低下する。断熱効率は、膨張タービンでの発生寒冷量に影響する。そのため、断熱効率が悪化すると冷凍能力が低下するとともに、COPも低下し、冷凍機全体の効率が悪化する原因となる。「COP」は、coefficient of performance(成績係数)の略語である。
熱負荷の変動により圧縮機の回転数が変わったとき、膨張タービンの体積流量を変化させることにより、膨張タービンの断熱効率を低下させず、冷凍機を効率よく運転することが考えられる。
膨張タービンの体積流量を変化させる方法としては、特許文献1に開示されているように、ノズルの流路面積を変えることが考えられる。しかしながら、この方法では、可動部を設けた部品を搭載することにより内部構造が複雑となり、故障リスク及びメンテナンス頻度の上昇を招くおそれがある。そのため、例えば、インフラ機能の一部として使用される超電導電力機器の冷却用途には適さない。
膨張タービンの体積流量を変化させる方法としては、特許文献2に開示されているように、膨張タービンの運転温度を変えることも考えられる。しかしながら、この方法では、流路を切り替えるための低温自動弁が複数必要となり、故障リスク及びコスト上昇を招くおそれがある。そのため、より簡便な構成が望まれる。
本開示の目的は、簡便な機器構成で膨張タービンの断熱効率の低下を回避しやすくすることである。
本開示の幾つかの態様を以下に示す。
[1]
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、
前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、
前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、
前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、
前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、
前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器と、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御装置と
を備える冷凍機。
[2]
前記制御装置は、前記センサ値として、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値と、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値とを少なくとも取得し、取得した測定値と、前記圧縮機の回転数と前記圧縮機の入口及び出口の圧力比との組合せごとに、前記冷媒の圧力及び温度がそれぞれ基準圧力及び基準温度であるときの体積流量を定義する特性データとを参照して、前記膨張タービンの回転数の設定値を算出することで、前記膨張タービンの回転数を調整する[1]に記載の冷凍機。
[3]
前記制御装置は、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値と、前記特性データとを参照して、前記膨張タービンの出口の体積流量Qを算出するとともに、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値と、前記膨張タービンの出口の圧力又は温度の測定値とを参照して、前記膨張タービンの理論断熱ヘッドHを算出し、N=(2πr√Q)/(H0.75)なる式で表される比速度Nが基準範囲内になるrを前記膨張タービンの回転数の設定値として算出する[2]に記載の冷凍機。
[4]
前記制御装置は、前記センサ値として、前記圧縮機の入口の圧力の測定値と、前記圧縮機の出口の圧力の測定値とを更に取得し、前記圧縮機の入口の圧力の測定値及び前記圧縮機の出口の圧力の測定値の比と前記圧縮機の回転数との組合せに対応付けて前記特性データで定義されている体積流量をQ、前記基準圧力をP、前記基準温度をT、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値をそれぞれP及びTとしたとき、Q=(Q)/(T)なる式に則って前記膨張タービンの出口の体積流量Qを算出する[3]に記載の冷凍機。
[5]
前記制御装置は、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値から前記膨張タービンの入口のエンタルピーhin_r及びエントロピーを推定し、推定したエントロピーと、前記膨張タービンの出口の圧力又は温度の測定値とから前記膨張タービンの出口の理論エンタルピーhout_iを算出し、H=hin_r-hout_iなる式に則って前記膨張タービンの理論断熱ヘッドHを算出する[3]又は[4]に記載の冷凍機。
[6]
前記基準範囲は、0.6以上0.7以下である[3]から[5]のいずれか1つに記載の冷凍機。
[7]
前記制御装置は、前記圧縮機の回転数の変動を検知するか、又は前記圧縮機の回転数の変動から一定時間が経過すると、前記膨張タービンの回転数の設定値を算出する[2]から[6]のいずれか1つに記載の冷凍機。
[8]
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御する制御装置であって、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と通信を行う通信部と、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から前記通信部を介して得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御部と
を備える制御装置。
[9]
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御する制御方法であって、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整し、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群からセンサ値を取得し、
前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御方法。
[10]
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御するプログラムであって、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と通信を行うコンピュータに、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整する処理とともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する処理を実行させるプログラム。
本開示によれば、簡便な機器構成で膨張タービンの断熱効率の低下を回避しやすくなる。
本開示の実施形態に係る冷凍機の構成を示す図である。 本開示の実施形態に係る圧縮機に関する特性データの例を示すグラフである。 本開示の実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る制御装置の動作を示すフローチャートである。 本開示の実施形態の変形例に係る冷凍機の構成を示す図である。
以下、本開示の実施形態について、図を参照して説明する。
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
図1を参照して、本実施形態に係る冷凍機10の構成を説明する。
冷凍機10は、第1冷媒ライン11及び第2冷媒ライン12とともに、ターボ式の圧縮機20と、膨張タービン30と、主熱交換器40と、副熱交換器50と、センサ群60と、制御装置70と、調整機構80とを備える。
第1冷媒ライン11及び第2冷媒ライン12は、冷媒13を循環させる。第1冷媒ライン11は、圧縮機20の出口22と膨張タービン30の入口31とを接続する。第2冷媒ライン12は、膨張タービン30の出口32と圧縮機20の入口21とを接続する。圧縮機20は、冷媒13を圧縮する。膨張タービン30は、冷媒13を膨張させて寒冷を発生させる。主熱交換器40は、第1冷媒ライン11と第2冷媒ライン12との間で冷媒13の熱交換を行うことで冷熱を回収する。副熱交換器50は、第2冷媒ライン12の主熱交換器40の上流における冷媒13と外部の流体14との間の熱交換を行う。本実施形態では、流体14は、流体ライン15内を循環する。
センサ群60は、少なくとも第1冷媒ライン11及び第2冷媒ライン12に取り付けられている。本実施形態では、センサ群60は、第1圧力計61と、第2圧力計62と、第3圧力計63と、第4圧力計64と、第1温度計65と、第2温度計66と、第3温度計67とを含む。
第2圧力計62、第3圧力計63、及び第1温度計65は、第1冷媒ライン11に取り付けられている。具体的には、第2圧力計62は、圧縮機20の出口22と主熱交換器40との間に設けられており、圧縮機20の出口22の圧力を測定する。第3圧力計63は、主熱交換器40と膨張タービン30の入口31との間に設けられており、膨張タービン30の入口31の圧力を測定する。第1温度計65も、主熱交換器40と膨張タービン30の入口31との間に設けられており、膨張タービン30の入口31の温度を測定する。
第1圧力計61、第4圧力計64、及び第2温度計66は、第2冷媒ライン12に取り付けられている。具体的には、第1圧力計61は、主熱交換器40と圧縮機20の入口21との間に設けられており、圧縮機20の入口21の圧力を測定する。第4圧力計64は、膨張タービン30の出口32と副熱交換器50との間に設けられており、膨張タービン30の出口32の圧力を測定する。第2温度計66も、膨張タービン30の出口32と副熱交換器50との間に設けられており、膨張タービン30の出口32の温度を測定する。
第3温度計67は、流体ライン15に取り付けられている。第3温度計67は、流体ライン15の副熱交換器50の下流における流体14の温度を測定する。
制御装置70は、第1冷媒ライン11と、第2冷媒ライン12と、圧縮機20と、膨張タービン30と、主熱交換器40と、副熱交換器50とを含む冷媒サイクルを制御する。具体的には、制御装置70は、流体14を冷却する能力の目標に応じて圧縮機20の回転数を調整するとともに、圧縮機20の回転数とセンサ群60から得られたセンサ値とに応じて膨張タービン30の回転数を調整する。よって、本実施形態によれば、簡便な機器構成で膨張タービン30の断熱効率の低下を回避しやすくなる。
調整機構80は、第1インバータ81と、第2インバータ82とを含む。圧縮機20及び膨張タービン30は、それぞれ第1インバータ81及び第2インバータ82からの指令により運転及び回転数の調整が可能である。本実施形態では、第1インバータ81に対して、制御装置70により電力供給及び制御入出力がなされる。すなわち、制御装置70は、第1インバータ81を介して圧縮機20の回転数を調整する。第2インバータ82に対しては、第1インバータ81を介して電力供給及び制御入出力がなされる。すなわち、制御装置70は、第1インバータ81及び第2インバータ82を介して膨張タービン30の回転数を調整する。第2インバータ82への電力供給及び制御入出力は、第1インバータ81を介さず制御装置70から直接なされてもよい。あるいは、第2インバータ82への電力供給及び制御入出力は、もう1台の独立した制御装置からなされてもよい。
第1インバータ81及び第2インバータ82は、制御装置70に内蔵されてもよい。すなわち、調整機構80は、制御装置70に統合されてもよい。
本実施形態において、冷凍機10は、送電ケーブル、限流器、又は変圧器などの超電導電力機器の冷却に用いられる。冷凍機10は、断熱圧縮、等圧冷却、断熱膨張、及び等圧加熱を繰り返す極低温の冷凍サイクルを利用して超電導電力機器を冷却する。超電導電力機器の冷却では、流体14を超電導電力機器に循環させる。流体14は、例えば、液体窒素、液体水素、又は液体へリウムである。流体14は、超電導電力機器での発熱又は系内の侵入熱により昇温するが、冷凍機10によって所望の温度まで冷却される。冷凍機10は、大容量の冷凍能力が必要となる場合に適している。冷凍機10の冷媒13としては、例えば、ネオンガス又はヘリウムガスが用いられる。
冷凍機10の冷凍能力は、圧縮機20の回転数を変更することで調整される。圧縮機20の回転数が変わったとき、膨張タービン30の回転数が一定であると、膨張タービン30の断熱効率が低下する。断熱効率は、膨張タービン30での発生寒冷量に影響する。そのため、断熱効率が悪化すると、冷凍能力が低下するとともに、COPも低下し、冷凍機10全体の効率が悪化する。
膨張タービン30の断熱効率を示す指標の1つに比速度Nがある。比速度Nは、以下の式1で表される。
N=(2πr√Q)/(H0.75)・・・式1
式1中、rは膨張タービン30の回転数[rps]、Qは膨張タービン30の出口32の体積流量[m/s]、Hは理論断熱ヘッド[J/kg]である。
膨張タービン30の出口32の体積流量Qは、理想気体の状態方程式より以下の式2で表される。
Q=(Q)/(T)=(101.35Q)/(273.15P)・・・式2
式2中、Qは標準状態での体積流量[m/s(normal)]、Pは標準状態での圧力[kPa]、Tは標準状態での温度[K]、Pは膨張タービン30の出口32の圧力[kPa]、Tは膨張タービン30の出口32の温度[K]である。標準状態とは、101.35kPaかつ273.15Kの状態のことをいう。標準状態での体積流量Qは、ターボ式の圧縮機20の回転数及び圧力比の関係から、図2に示すような特性データとして事前に取得することが可能である。ここでは理想気体での計算を行っているが、実在気体での計算と数%の誤差しかないため、実用上問題はない。
理論断熱ヘッドHは、膨張タービン30の入口31の状態量、及び膨張タービン30の出口32の状態量より以下の式3で表される。
H=hin_r-hout_i・・・式3
式3中、hin_rは膨張タービン30の入口31のエンタルピー[kJ/kg]、hout_iは膨張タービン30の出口32の理論エンタルピー[kJ/kg]である。膨張タービン30の入口31のエンタルピーhin_rは、膨張タービン30の入口31の圧力及び温度から推算される。膨張タービン30の出口32の理論エンタルピーhout_iは、膨張タービン30の入口31の圧力及び温度から予め推算された入口エントロピーと、膨張タービン30の出口32の圧力又は温度とから推算される。
比速度Nは、0.6以上0.7以下の範囲において最も断熱効率が高くなる。断熱効率が高くなると、膨張タービン30の発生寒冷量が増加し、冷凍能力及びCOPが向上する。
例えば、運転定格点において、膨張タービン30の回転数rが1000rps、膨張タービン30の出口32の体積流量Qが0.0197m/s、理論断熱ヘッドHが15.0kJ/kgであるとすると、式1より比速度Nは0.65となる。
この状態から冷凍能力を増加させたい場合、圧縮機20の回転数を増速させる。これに伴い、流量増加及び圧力比増加による理論断熱ヘッドHの増加が発生する。膨張タービン30の出口32の体積流量Qが0.021m/s、理論断熱ヘッドHが19.0kJ/kgに増加するとすれば、比速度Nは0.56となり、理想的な範囲から外れてしまうことで断熱効率が低下する。しかしながら、膨張タービン30の回転数rを1150rpsに増速させることで、比速度Nを0.65まで改善させることができる。
逆に、定常状態から冷凍能力を低下させたい場合、圧縮機20の回転数を減速させる。これに伴い、流量減少及び圧力比減少による理論断熱ヘッドHの減少が発生する。膨張タービン30の出口32の体積流量Qが0.018m/s、理論断熱ヘッドHが12.0kJ/kgに減少するとすれば、比速度Nは0.74となり、理想的な範囲から外れてしまうことで断熱効率が低下する。しかしながら、膨張タービン30の回転数rを900rpsに減速させることで、比速度Nを0.66まで改善させることができる。
上述のように、圧縮機20の運転状態によって膨張タービン30の比速度Nが変化するため、膨張タービン30の回転数rが一定であると断熱効率の低下につながる。本実施形態では、圧縮機20の運転状態に合わせて膨張タービン30の回転数rを変動させることで、比速度Nを理想的な範囲に保つことができる。
膨張タービン30は、設計温度において定格流量が流れるようノズル及びディフューザなどの内部部品が設計されている。膨張タービン30の特性として、設計温度よりも冷媒温度が高いと体積流量が低下し、比速度Nも低下する。
本実施形態によれば、冷凍機10の定常運転時において、熱負荷の変動によりターボ式の圧縮機20の回転数が変わったとき、膨張タービン30の回転数rを変更することにより、膨張タービン30の断熱効率を低下させず、冷凍機10を効率よく運転することが可能となる。すなわち、可変ノズルも低温自動弁も設けない簡便な機器構成を採用しながら、膨張タービン30の回転数rを変更するだけで膨張タービン30の断熱効率を最適な条件に設定可能となる。
図3を参照して、本実施形態に係る制御装置70の構成を説明する。
制御装置70は、制御部71と、記憶部72と、通信部73とを備える。
制御部71は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部71は、制御装置70の各部を制御しながら、制御装置70の動作に関わる処理を実行する。
記憶部72は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM、ROM、又はフラッシュメモリである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。フラッシュメモリは、例えば、SSDである。「SSD」は、solid-state driveの略語である。磁気メモリは、例えば、HDDである。「HDD」は、hard disk driveの略語である。記憶部72は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部72には、制御装置70の動作に用いられるデータと、制御装置70の動作によって得られたデータとが記憶される。
通信部73は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、Ethernet(登録商標)などの有線LAN通信規格、IEEE802.11などの無線LAN通信規格に対応したインタフェース、LTE、4G規格、若しくは5G規格などの移動通信規格に対応したインタフェース、又はBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信に対応したインタフェースである。「LAN」は、local area networkの略語である。「IEEE」は、Institute of Electrical and Electronics Engineersの略称である。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部73は、センサ群60及び調整機構80と通信を行う。通信部73は、制御装置70の動作に用いられるデータを受信し、また制御装置70の動作によって得られるデータを送信する。
制御装置70の少なくとも一部の機能は、本実施形態に係るプログラムを、制御部71としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、制御装置70の少なくとも一部の機能は、ソフトウェアにより実現される。プログラムは、制御装置70の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを制御装置70として機能させる。すなわち、コンピュータは、プログラムに従って制御装置70の動作を実行することにより制御装置70として機能する。
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
制御装置70の一部又は全ての機能が、制御部71としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、制御装置70の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
図4を参照して、本実施形態に係る制御装置70の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る制御方法に相当する。
制御装置70の制御部71は、流体14を冷却する能力の目標に応じて圧縮機20の回転数を調整するとともに、圧縮機20の回転数とセンサ群60から通信部73を介して得られたセンサ値とに応じて膨張タービン30の回転数を調整する。
圧縮機20の回転数を調整する処理の手順としては、従来と同様の手順を用いてよい。例えば、制御装置70の制御部71は、第3温度計67から通信部73を介して入力された温度の測定値を、記憶部72に予め記憶されているか、又は通信部73を介して入力された温度の設定値と比較することで、流体14を冷却する能力の目標が達成されているかどうかを判定する。制御部71は、得られた判定結果に応じて、すなわち、温度の測定値と温度の設定値との差が解消されるように、第1インバータ81を介して圧縮機20の回転数を増減させる。例えば、制御部71は、温度の測定値が温度の設定値よりも高い場合は、冷却を促進する必要があるため、第1インバータ81を介して圧縮機20の回転数を増加させることで冷凍能力を増大させる。
以下では、膨張タービン30の回転数を調整する処理の手順について説明する。
ステップS1からステップS5において、制御装置70の制御部71は、センサ値として、膨張タービン30の入口31の圧力及び温度の測定値と、膨張タービン30の出口32の圧力及び温度の測定値とを少なくとも取得する。制御部71は、取得した測定値と、特性データとを参照して、膨張タービン30の回転数の設定値を算出することで、膨張タービン30の回転数を調整する。特性データは、圧縮機20の回転数と圧縮機20の入口21及び出口22の圧力比との組合せごとに、標準状態の体積流量を定義するデータである。標準状態の体積流量とは、冷媒13の圧力及び温度がそれぞれ基準圧力及び基準温度であるときの体積流量のことをいう。一般的に、ターボ式の圧縮機については、冷凍機に搭載する前に評価試験又はシミュレーションにおいて回転数、圧力比、及び体積流量の関係が特定され、特性データとして記録される。この特性データは、起動時のサージなどのトラブルを回避するためにも必要となる。図2は、圧縮機20の標準状態の体積流量と圧力比及び回転数との関係を模式化したグラフである。本実施形態では、このグラフで表されるような関係を定義したデータが特性データとして制御装置70の記憶部72に予め記憶されているものとする。
ステップS1からステップS5の処理は、圧縮機20の回転数が変動したときに実行される。すなわち、制御装置70の制御部71は、圧縮機20の回転数の変動を検知すると、膨張タービン30の回転数の設定値を算出する。あるいは、ステップS1からステップS5の処理は、圧縮機20の回転数の変動から一定時間が経過したときに実行されてもよい。すなわち、制御装置70の制御部71は、圧縮機20の回転数の変動から一定時間が経過すると、膨張タービン30の回転数の設定値を算出してもよい。
以下では、ステップS1からステップS5の処理の詳細について説明する。
ステップS1において、制御装置70の制御部71は、センサ値として、圧縮機20の入口21の圧力の測定値と、圧縮機20の出口22の圧力の測定値とを取得する。制御部71は、圧縮機20の入口21の圧力の測定値及び圧縮機20の出口22の圧力の測定値の比と圧縮機20の回転数との組合せに対応付けて特性データで定義されている標準状態の体積流量を特定する。
具体的には、制御装置70の制御部71は、第1圧力計61から通信部73を介して圧縮機20の入口21の圧力の測定値を取得する。制御部71は、第2圧力計62から通信部73を介して圧縮機20の出口22の圧力の測定値を取得する。圧縮機20の回転数については、制御部71は、圧縮機20の回転数を調整する際に算出した設定値を取得する。あるいは、制御部71は、圧縮機20の回転数を測定するために追加的に設けられたセンサから通信部73を介して測定値を取得してもよい。制御部71は、圧縮機20の入口21の圧力の測定値及び圧縮機20の出口22の圧力の測定値の比を圧縮機20の圧力比として算出する。制御部71は、記憶部72に予め記憶されている特性データを参照して、圧縮機20の圧力比の算出値と圧縮機20の回転数の設定値又は測定値との組合せに対応する標準状態の体積流量を算出する。すなわち、制御部71は、圧縮機20の圧力比と回転数との関係から標準状態の体積流量を推算する。
ステップS2において、制御装置70の制御部71は、センサ値として、膨張タービン30の出口32の圧力及び温度の測定値を取得する。制御部71は、ステップS1で特定した標準状態の体積流量をQ、基準圧力をP、基準温度をT、膨張タービン30の出口32の圧力及び温度の測定値をそれぞれP及びTとしたとき、Q=(Q)/(T)なる式に則って膨張タービン30の出口32の体積流量Qを算出する。
具体的には、制御装置70の制御部71は、第4圧力計64及び第2温度計66から通信部73を介して膨張タービン30の出口32の圧力及び温度の測定値を取得する。制御部71は、ステップS1で得られた標準状態の体積流量の推算値と、膨張タービン30の出口32の圧力及び温度の測定値とから、式2により膨張タービン30の出口32の体積流量Qを算出する。
ステップS3において、制御装置70の制御部71は、センサ値として、膨張タービン30の入口31の圧力及び温度の測定値を取得する。制御部71は、膨張タービン30の入口31の圧力及び温度の測定値から膨張タービン30の入口31のエンタルピーhin_r及びエントロピーを推定する。制御部71は、推定したエントロピーと、ステップS2で取得した膨張タービン30の出口32の圧力又は温度の測定値とから膨張タービン30の出口32の理論エンタルピーhout_iを算出する。制御部71は、H=hin_r-hout_iなる式に則って膨張タービン30の理論断熱ヘッドHを算出する。
具体的には、制御装置70の制御部71は、第3圧力計63及び第1温度計65から通信部73を介して膨張タービン30の入口31の圧力及び温度の測定値を取得する。制御部71は、膨張タービン30の入口31の圧力及び温度の測定値から入口エンタルピー及び入口エントロピーを推算する。制御部71は、入口エントロピーの推算値と、ステップS2で取得した膨張タービン30の出口32の圧力又は温度の測定値とから理想的な出口エンタルピーを推算する。制御部71は、理想的な出口エンタルピーの推算値と、入口エンタルピーの推算値とから、式3により膨張タービン30の理論断熱ヘッドHを算出する。すなわち、制御部71は、理想的な出口エンタルピーの推算値と、入口エンタルピーの推算値との差を算出することで理論断熱ヘッドHを推算する。
ステップS4において、制御装置70の制御部71は、ステップS1及びステップS2で膨張タービン30の出口32の圧力及び温度の測定値と、特性データとを参照して算出した膨張タービン30の出口32の体積流量Qと、ステップS3で膨張タービン30の入口31の圧力及び温度の測定値と、膨張タービン30の出口32の圧力又は温度の測定値とを参照して算出した膨張タービン30の理論断熱ヘッドHとから、N=(2πr√Q)/(H0.75)なる式で表される比速度Nが基準範囲内になるrを膨張タービン30の回転数の設定値として算出する。すなわち、制御部71は、ステップS2で得られた膨張タービン30の出口32の体積流量Qの算出値と、ステップS3で得られた膨張タービン30の理論断熱ヘッドHの算出値と、比速度Nの基準範囲とから、式1により逆算的に膨張タービン30の最適回転数を算出する。基準範囲は、本実施形態では、予め0.6以上0.7以下に設定されているものとするが、適宜変更してもよい。基準範囲は、1つの基準値として設定されてもよい。
ステップS5において、制御装置70の制御部71は、ステップS4で算出した膨張タービン30の回転数の設定値を、通信部73を介して第1インバータ81に出力することで、第1インバータ81及び第2インバータ82を介して膨張タービン30の回転数を調整する。あるいは、制御部71は、ステップS4で算出した膨張タービン30の回転数の設定値を、通信部73を介して第2インバータ82に直接出力することで、第2インバータ82を介して膨張タービン30の回転数を調整してもよい。
本実施形態では、ステップS1からステップS4の処理を制御装置70にて実行することで、ある運転状態での基準比速度に対する膨張タービン30の理想的な回転数が算出できる。例えば、比速度Nの基準値を0.65とした場合、制御装置70は、式1により逆算的に比速度Nが0.65となる回転数を算出できる。ステップS5において、制御装置70は、第2インバータ82へ回転数指令を出力することにより、圧縮機20の運転状態に合わせて膨張タービン30の回転数を高効率が得られる回転数に自動調整することができる。
図5を参照して、本実施形態の変形例に係る冷凍機10aの構成を説明する。
冷凍機10aの構成は、膨張タービン30が副熱交換器50の出口と主熱交換器40の入口との間に配置される点を除いて、図1に示した冷凍機10の構成と同様である。この変形例では、副熱交換器50は、第1冷媒ライン11の主熱交換器40の下流における冷媒13と外部の流体14との間の熱交換を行う。
図1に示した冷凍機10では、主熱交換器40と膨張タービン30との間に第3圧力計63及び第1温度計65が設けられるのに対し、図5に示した冷凍機10aでは、副熱交換器50と膨張タービン30との間に第3圧力計63及び第1温度計65が設けられる。図1に示した冷凍機10では、膨張タービン30と副熱交換器50との間に第4圧力計64及び第2温度計66が設けられるのに対し、図5に示した冷凍機10aでは、膨張タービン30と主熱交換器40との間に第4圧力計64及び第2温度計66が設けられる。
ターボ式の圧縮機20と、膨張タービン30と、主熱交換器40と、副熱交換器50と、センサ群60と、制御装置70と、調整機構80との機能及び動作については、図1に示した冷凍機10と同様であるため、説明を省略する。
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
10,10a 冷凍機
11 第1冷媒ライン
12 第2冷媒ライン
13 冷媒
14 流体
15 流体ライン
20 圧縮機
21 入口
22 出口
30 膨張タービン
31 入口
32 出口
40 主熱交換器
50 副熱交換器
60 センサ
61 第1圧力計
62 第2圧力計
63 第3圧力計
64 第4圧力計
65 第1温度計
66 第2温度計
67 第3温度計
70 制御装置
71 制御部
72 記憶部
73 通信部
80 調整機構
81 第1インバータ
82 第2インバータ

Claims (10)

  1. 冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、
    前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、
    前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、
    前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、
    前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、
    前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器と、
    少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と、
    前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御装置と
    を備える冷凍機。
  2. 前記制御装置は、前記センサ値として、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値と、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値とを少なくとも取得し、取得した測定値と、前記圧縮機の回転数と前記圧縮機の入口及び出口の圧力比との組合せごとに、前記冷媒の圧力及び温度がそれぞれ基準圧力及び基準温度であるときの体積流量を定義する特性データとを参照して、前記膨張タービンの回転数の設定値を算出することで、前記膨張タービンの回転数を調整する請求項1に記載の冷凍機。
  3. 前記制御装置は、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値と、前記特性データとを参照して、前記膨張タービンの出口の体積流量Qを算出するとともに、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値と、前記膨張タービンの出口の圧力又は温度の測定値とを参照して、前記膨張タービンの理論断熱ヘッドHを算出し、N=(2πr√Q)/(H0.75)なる式で表される比速度Nが基準範囲内になるrを前記膨張タービンの回転数の設定値として算出する請求項2に記載の冷凍機。
  4. 前記制御装置は、前記センサ値として、前記圧縮機の入口の圧力の測定値と、前記圧縮機の出口の圧力の測定値とを更に取得し、前記圧縮機の入口の圧力の測定値及び前記圧縮機の出口の圧力の測定値の比と前記圧縮機の回転数との組合せに対応付けて前記特性データで定義されている体積流量をQ、前記基準圧力をP、前記基準温度をT、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値をそれぞれP及びTとしたとき、Q=(Q)/(T)なる式に則って前記膨張タービンの出口の体積流量Qを算出する請求項3に記載の冷凍機。
  5. 前記制御装置は、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値から前記膨張タービンの入口のエンタルピーhin_r及びエントロピーを推定し、推定したエントロピーと、前記膨張タービンの出口の圧力又は温度の測定値とから前記膨張タービンの出口の理論エンタルピーhout_iを算出し、H=hin_r-hout_iなる式に則って前記膨張タービンの理論断熱ヘッドHを算出する請求項3に記載の冷凍機。
  6. 前記基準範囲は、0.6以上0.7以下である請求項3に記載の冷凍機。
  7. 前記制御装置は、前記圧縮機の回転数の変動を検知するか、又は前記圧縮機の回転数の変動から一定時間が経過すると、前記膨張タービンの回転数の設定値を算出する請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の冷凍機。
  8. 冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御する制御装置であって、
    少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と通信を行う通信部と、
    前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から前記通信部を介して得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御部と
    を備える制御装置。
  9. 冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御する制御方法であって、
    前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整し、
    少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群からセンサ値を取得し、
    前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御方法。
  10. 冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御するプログラムであって、
    少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と通信を行うコンピュータに、
    前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整する処理とともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する処理を実行させるプログラム。
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