JP2024076038A - 操作支援機能付き停止スイッチユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニット全体を小型化し、消費電力を低減させる。【解決手段】非常停止スイッチユニット2において、非常停止ボタン21の停止操作により、接触状態にある接点23、24を開離操作するための操作軸22と、操作軸22をロックするロック状態およびロック状態を解除するロック解除状態をとり得るように操作軸22にロック荷重を作用させるロック手段と、操作軸22に係脱可能に作用する作動軸31を有し、遠隔による停止操作時に作動軸31を変位させることにより作動軸31を操作軸22に係合させて操作軸22をロック手段のロック荷重に抗して作動軸31とともに開離操作方向に変位させるための電磁ソレノイド3と、操作軸22を接点23、24の開離側に付勢して、ロック手段によるロック解除後に操作軸22を作動軸31に対して変位させるように作用することで接点23、24を開離する開離付勢ばね251とを設ける。【選択図】 図7
Description
本発明は、停止ボタンの操作支援を行える操作支援機能付き停止スイッチユニットに関する。
一般に、非常停止スイッチは、操作者が押し込み操作可能な押しボタン(停止ボタン)と、押しボタンの押し込み操作により移動する操作軸と、操作軸の移動に応じて接断される接点とを備えている(特開2001-35302号公報の図1参照)。押しボタンの操作時には、操作軸の移動により接点がOFF状態となることで装置の電気回路が遮断され、装置が緊急停止するようになっている。
従来の非常停止スイッチは、押しボタンの押し込み操作の際に操作者が非常停止スイッチのすぐ近くにいる必要があり、非常停止スイッチから離れた場所からでは操作ができなかった。そのため、非常停止スイッチから離れた場所からでも操作を行える操作支援機能付き非常停止スイッチの要請があった。
そこで、特開2020-21659号公報に示すような操作支援機能付き操作スイッチユニットが提案されている。この操作スイッチユニットは、押しボタン(停止ボタン)と、押しボタンの手動および遠隔による操作により、接触状態にある接点を開離操作するための操作軸(軸部およびこれに連結されたプランジャ)と、操作軸をロックするロック状態および当該ロック状態を解除するロック解除状態をとり得るように、操作軸にロック荷重を作用させるロック手段(突部および係合部材)と、遠隔による操作時に軸部をロック手段のロック荷重に抗して開離操作方向に移動させるようにプランジャを作動する作動手段(電磁ソレノイド)と、軸部を接点の開離側に付勢する開離付勢手段とを備えている(同公報の段落[0018]~[0020]、[0025]~[0027]および図4、図5参照)。
前記従来の操作支援機能付き操作スイッチユニットによれば、押しボタンの遠隔による操作時には、作動手段の作動により、操作軸がロック手段のロック荷重に抗して開離操作方向に移動することで、接触状態にある接点が開離操作されるようになっている。
ここで、電磁ソレノイドからなる作動手段は、一般に、プランジャの吸引量(変位量)が大きくなるにつれて、プランジャに対する吸引力が大きくなるように構成されており、プランジャの吸引量(変位量)が最大のとき(すなわち、プランジャが最も変位したとき)、プランジャに対する吸引力が最大になっている。その一方、突部および係合部材からなるロック手段の軸部に対するロック荷重は、ロック解除直前(すなわち、突部が係合部材を乗り越える直前)に最大になるように構成されている。
このような操作支援機能付き操作スイッチユニットでは、突部が係合部材を完全に乗り越えるまでプランジャが変位する必要があり(上述した公報の図4、図5参照)、そのため、プランジャの変位量が大きい。その結果、ユニット全体が大型化する。さらに、突部が係合部材を乗り越えるロック解除直前においてプランジャは最大変位量には至っておらず、プランジャを介して軸部に作用する吸引力は最大ではない。ところが、このような吸引力の作用下でもロック手段のロック荷重に打ち勝って操作軸を移動させなければならない。よって、従来の操作支援機能付き操作スイッチユニットにおいては、作動手段として大容量で大型のものが必要になり、その結果、ユニット全体がさらに大型化して、消費電力もアップする。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、ユニット全体を小型化でき、消費電力を低減できる操作支援機能付き停止スイッチユニットを提供することにある。
本発明に係る操作支援機能付き操作スイッチユニットは、停止ボタンと、停止ボタンの手動および遠隔による停止操作により、接触状態にある第1および第2の接点を開離操作するための操作軸と、操作軸をロックするロック状態および当該ロック状態を解除するロック解除状態をとり得るように、操作軸にロック荷重を作用させるロック手段と、操作軸に係脱可能に作用する作動部材を有し、遠隔による停止操作時に作動部材を作動して変位させることにより、作動部材を操作軸に係合させて操作軸をロック手段のロック荷重に抗して作動部材とともに開離操作方向に変位させるための作動手段と、操作軸を第1、第2の接点の開離側に付勢するとともに、ロック手段によるロック解除後に操作軸を作動部材に対して変位させるように作用することで第1、第2の接点を開離するための開離付勢手段とを備えている。
本発明によれば、停止ボタンの遠隔による停止操作時には、作動手段が作動部材を作動して変位させる。作動部材の変位により作動部材が操作軸に係合し、操作軸がロック手段のロック荷重に抗して作動部材とともに開離操作方向に変位する。すると、操作軸を第1、第2の接点の開離側に付勢する開離付勢手段の付勢力が、ロック手段によるロック解除後に操作軸を作動部材に対して変位させるように作用して、接触状態にあった第1、第2の接点が開離する。
このように本発明によれば、操作軸に係脱可能に作用する作動部材を設け、ロック手段によるロック解除後に操作軸が作動部材に対して変位して接点が開離するようにしたので、作動部材の変位量を小さくすることができ、これにより、ユニット全体を小型化できる。また、作動手段として大容量で大型のものが不要になって作動手段をさらに小型化できる。このようにして、消費電力を低減できる。
本発明では、作動部材が操作軸を係脱可能にスライド支持しており、開離付勢手段が、ロック手段によるロック解除後に操作軸を作動部材に対してスライドさせている。
本発明では、ロック手段によるロック荷重が操作軸のロック解除直前に最大となっているとともに、作動手段による作動部材への作動荷重が作動部材の変位量に応じて大きくなっており、ロック手段によるロック荷重が最大のときに、作動手段による作動荷重が最大値またはその近傍を含む最大領域に達している。
本発明によれば、作動部材の変位量を小さくすることができ、これにより、ユニット全体を小型化でき、消費電力を低減できる。
本発明では、作動手段による作動部材の変位量が、停止ボタンの停止操作時の総ストローク量より小さくなっている
本発明では、遠隔による停止操作時における操作軸の変位量が、作動手段による作動部材の変位量に、操作軸の作動部材に対する相対変位量を加えたものに実質的に等しくなっている。ここで、「実質的に」という文言を用いたのは、わずかな誤差による違いを許容する趣旨である(以下、本明細書中において同様)。
本発明では、作動手段が電磁ソレノイドであって、作動部材が中空の可動鉄心であり、操作軸が作動部材の内部に延びている。
本発明では、電磁ソレノイドによる作動部材の吸引後は、電磁ソレノイドに電圧が印加されていない。
本発明では、作動部材を作動手段の側に付勢する付勢手段をさらに備えている。
本発明では、当該操作支援機能付き停止スイッチユニットが、作業者と協働して作業を行う協働ロボットまたは無人搬送車を停止するためのものである。
本発明では、当該操作支援機能付き停止スイッチユニットが非常停止スイッチユニットである。
以上のように本発明に係る操作支援機能付き停止スイッチユニットによれば、ユニット全体を小型化でき、消費電力を低減できる。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
<第1の実施例>
図1ないし図9は、本発明の第1の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットおよびこれを備えた操作支援システムを説明するための図である。図1ないし図3は操作支援システム全体を示し、図4ないし図7は非常停止スイッチユニットの概略構造を示し、図8は操作支援システムのブロック構成を示している。図9は、非常停止スイッチユニットにおいて、電磁ソレノイドによる作動軸(作動部材)への作動荷重(吸引力)と作動軸の変位量との関係、操作軸へのロック荷重と操作軸の変位量との関係、および、開離付勢ばねの荷重と変位量との関係を示すそれぞれ実線で示すグラフである。なお、図9には、比較のために、従来の非常停止スイッチユニットにおいて、電磁ソレノイドによるプランジャへの作動荷重(吸引力)とプランジャの変位量との関係が一点鎖線で示されている。
<第1の実施例>
図1ないし図9は、本発明の第1の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットおよびこれを備えた操作支援システムを説明するための図である。図1ないし図3は操作支援システム全体を示し、図4ないし図7は非常停止スイッチユニットの概略構造を示し、図8は操作支援システムのブロック構成を示している。図9は、非常停止スイッチユニットにおいて、電磁ソレノイドによる作動軸(作動部材)への作動荷重(吸引力)と作動軸の変位量との関係、操作軸へのロック荷重と操作軸の変位量との関係、および、開離付勢ばねの荷重と変位量との関係を示すそれぞれ実線で示すグラフである。なお、図9には、比較のために、従来の非常停止スイッチユニットにおいて、電磁ソレノイドによるプランジャへの作動荷重(吸引力)とプランジャの変位量との関係が一点鎖線で示されている。
図1ないし図3に示すように、操作支援システム1は、ロボットRを備えている。ロボットRの近くには作業者Pが位置しており、ロボットRは、作業者Pと協働(協調)して作業を行う協働(協調)ロボットである。ロボットRは、稼動時には、たとえばサブテーブルT’上のワークWをロボットアームRaの先端のハンドによりピックアップし、それを作業テーブルTの上に載置されたトレイt内の所定の位置に順次入れていくといった作業を行う。一方、作業者Pは、ロボットRの稼動時には、たとえばワークWをサブテーブルT’上の空いた位置に順次配置していくといった作業を行う。
作業テーブルT上には、たとえばプログラマブル表示器50が配置されている。プログラマブル表示器50は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のディスプレイを有し、ロボットRの制御プログラムを格納している。テーブルTの側面たとえば左右の各側面および背面には、それぞれセーフティレーザスキャナ51が配置されている。各レーザスキャナ51は、作業者Pやその他の人の接近を検知するためのものである。
テーブルTの前面には、ロボットRを緊急停止させるための非常停止スイッチユニット(操作支援機能付き停止スイッチユニット)2が配置されている。作業者Pの一方の腕の手首には、携帯型(ウェアラブル)無線端末4が装着されている。無線端末4は、作業者Pが非常停止スイッチユニット2を遠隔操作するためのものであって、作業者Pがもう一方の指や手で操作可能な押しボタン40と、押しボタン40を保持しつつ、作業者Pの手首の周りに巻回されるバンド45とを備えている。
テーブルTの近傍には、グラフィカルライト53が設置されている。グラフィカルライト53は、ロボットアームRaの先端のハンドが次に移動してくる場所に光を照射することで、作業者PにロボットR側の予告情報を知らせるためのものである。サブテーブルT’上には、ワークWに付されたワーク情報である2次元コードを読み取るための2次元コードスキャナ54が配置されている。
次に、非常停止スイッチユニット2の内部構造について、図4ないし図7を用いて説明する。
図4は非常停止スイッチユニットの非操作時の状態Iを、図5および図6は非常停止スイッチユニットの操作時の状態II、II’を、図7は非常停止スイッチユニットの操作後の状態IIIをそれぞれ示している。これらの図では、図示の便宜上、電磁ソレノイドの作動軸(後述)のみハッチングで示しており、その他の構成部品のハッチングは省略している。
図4は非常停止スイッチユニットの非操作時の状態Iを、図5および図6は非常停止スイッチユニットの操作時の状態II、II’を、図7は非常停止スイッチユニットの操作後の状態IIIをそれぞれ示している。これらの図では、図示の便宜上、電磁ソレノイドの作動軸(後述)のみハッチングで示しており、その他の構成部品のハッチングは省略している。
図4に示すように、非常停止スイッチユニット2は、ケース20と、ケース20の一端側(同図左端側)開口に設けられ、ケース20に軸方向(同図左右方向)スライド可能に支持されるとともに、作業者Pが手動により押し込み操作(手動操作/停止操作)するための非常停止ボタン(停止ボタン)21と、非常停止ボタン21の裏側に連結され、ケース20の内部において軸方向に延びる操作軸22と、ケース20の内部において軸方向に移動可能に設けられた複数の可動接点(第1の接点)23と、ケース20に取付部24aを介して固定され、各可動接点23にそれぞれ対向配置された複数の固定接点24(第2の接点)と、ケース20の他端側(同図右端側)に設けられ、操作軸22の先端側を係脱可能にスライド支持する作動軸(可動鉄心/作動部材)31を有し、非常停止ボタン21を遠隔操作(停止操作)可能な電磁ソレノイド(作動手段)3と、操作軸22の基端側において外周側に突出する突部22bおよびこれに係脱可能に係止する複数の係合部材26を有し、操作軸22をロック解除可能にロックするロック手段と、操作軸22を可動接点23および固定接点24の開離側に付勢する開離付勢ばね(開離付勢手段)251とを備えている。
ロック手段を構成する突部22bは、縦断面が三角形状(または台形形状)を有しており、一対の傾斜面を有している。同様にロック手段を構成する各係合部材26は、ケース20の内部において、操作軸22の軸方向と略直交する半径方向に移動可能に設けられており、突部22bの各傾斜面と係合し得る一対の傾斜面を有している。各係合部材26は、ケース20の内部において半径方向に配設されたばね27の弾性反発力により、対応する各突部22bの側に付勢されている。
図4に示す非操作時の状態Iでは、突部22bの図示右側の傾斜面に係合部材26の図示左側の傾斜面が係合しており、突部22bの当該傾斜面に係合部材26から押圧力が作用している。これにより、操作軸22には、軸方向右方への移動を規制するロック荷重が作用しており、操作軸22は、軸方向右方にロックされたロック状態におかれている。図5および図6に示す操作時の状態(遠隔操作時の状態IIおよび手動操作時の状態II’)では、突部22bの頂点に係合部材26の頂上部が係合しており、操作軸22のロック状態が解除される直前の状態におかれている。図7に示す操作後の状態IIIでは、突部22bの図示左側の傾斜面に係合部材26の図示右側の傾斜面が係合しており、操作軸22は、ロック状態が解除された後の状態におかれている。ロック解除のタイミングは、突部22bおよび係合部材26の係合が一方の傾斜面から他方の傾斜面に切り替わるときである。なお、図7に示す状態では、突部22bの図示左側の傾斜面に係合部材26から押圧力が作用している。そのため、操作軸22は、軸方向左方への移動が規制されており、軸方向左方にロックされているともいえる。
図4に示すように、操作軸22の軸方向略中央には、半径方向外方に張り出すフランジ部22aが設けられている。一方、ケース20の内部には、半径方向内方に張り出す張出し壁部201が設けられている。開離付勢ばね251は、フランジ部22aおよび張出し壁部201間に縮設されており、フランジ部22aに対して弾性反発力を作用させている。
操作軸22の軸方向略中央には、フランジ部22aとの間に所定の間隔を隔てて小径のフランジ部22cが設けられている。各フランジ部22a、22c間には、スライドプレート28が操作軸22に沿ってスライド可能に配設されている。スライドプレート28は、操作軸22が挿通する貫通孔を中央に有している。
可動接点23は、スライドプレート28の外周側に固着されており、スライドプレート28とともに操作軸22の軸方向に沿って移動可能になっている。一方、ケース20の内部には、半径方向内方に張り出す張出し壁部202が設けられている。スライドプレート28および張出し壁部202間には、ばね252が縮設されている。ばね252は、スライドプレート28の裏面側に弾性反発力を作用させることで、スライドプレート28を介して可動接点23を固定接点24側に付勢することにより、各接点間に接圧を付与している。図4に示す非操作時の状態Iでは、可動接点23が固定接点24に接触しているとともに、スライドプレート28がフランジ部22c側に移動していて、スライドプレート28とフランジ部22aとの間にはクリアランスが形成されている。
電磁ソレノイド3は、外部から電流が供給される電磁コイル30と、底部に配置された固定鉄心3Aとを有している。作動軸31は、電磁コイル30の内周側空間に軸方向移動可能に配設されており、固定鉄心3Aに対して接近・離反可能になっている。作動軸31は、中空の部材であって、操作軸22の先端部分が内部に挿入されている。作動軸31は、中央に形成された小径の貫通孔31aと、これに接続された大径の貫通孔31bとを有している。貫通孔31aには、操作軸22が軸方向スライド可能に挿通しており、貫通孔31bには、操作軸22の先端に設けられかつ半径方向外方に突出するフランジ部22dが軸方向スライド可能に配置されている。フランジ部22dは、貫通孔31aおよび31b間の段差部に係脱可能に設けられている。
作動軸31の前端面(図4左端面)と張出し壁部202との間には、ばね253(付勢手段)が縮設されている。ばね253の弾性反発力により、作動軸31は固定鉄心3A側(つまり電磁ソレノイド3側)に向かって付勢されている。
次に、操作支援システムの概略ブロック構成を図8に示す。
同図に示すように、操作支援システム1は、各種プログラミングやデータ入力、出力表示等を行うパソコン(PC)100およびこれに接続されたプログラマブルコントローラ(PLC)101と、PLC101に接続されたプログラマブル表示器(PDD)50とを備えている。PLC101/PDD50には、ロボット制御プログラムが格納されている。また、PLC101およびPDD50には、レーザスキャナ(LS)51、2次元コードスキャナ54、非常停止スイッチユニット2、アクチュエータやモータを含むロボット駆動部102、グラフィカルライト53、および非常停止ランプ/ブザー103が接続されている。なお、本発明による操作支援システムの構成はこれに限定されず、たとえば、PC100、PLC101およびPDD50のいずれかを省略するようにしてもよい。
同図に示すように、操作支援システム1は、各種プログラミングやデータ入力、出力表示等を行うパソコン(PC)100およびこれに接続されたプログラマブルコントローラ(PLC)101と、PLC101に接続されたプログラマブル表示器(PDD)50とを備えている。PLC101/PDD50には、ロボット制御プログラムが格納されている。また、PLC101およびPDD50には、レーザスキャナ(LS)51、2次元コードスキャナ54、非常停止スイッチユニット2、アクチュエータやモータを含むロボット駆動部102、グラフィカルライト53、および非常停止ランプ/ブザー103が接続されている。なお、本発明による操作支援システムの構成はこれに限定されず、たとえば、PC100、PLC101およびPDD50のいずれかを省略するようにしてもよい。
非常停止スイッチユニット2は、無線端末4からの停止操作信号を受信する受信部32と、受信部32で受信された停止操作信号に基づいて電磁ソレノイド3の駆動を制御する制御回路33とを備えている。なお、受信部32および制御回路33により構成される受信ユニットは、非常停止スイッチユニット2と一体に設けられていても別体に設けられていてもよい。
無線端末4は、たとえば無線モジュールを内蔵しており、当該無線モジュールは、押しボタン40と、停止操作信号を送信する送信部41と、別の無線端末(図示せず)からの停止操作信号を受信する受信部42と、各種表示を行う表示部43と、これらが接続された制御回路44とを備えている。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
ロボットRの稼動時には、ロボットRは、PLC101/PDD50に格納されたロボット制御プログラムにしたがって運転される。作業者Pは、所定の手順にしたがってワークWをサブテーブルT’上に載せる等の作業を行って、ロボットRと協働作業を行う。このとき、非常停止スイッチユニット2は、図4に示すように、非常停止ボタン21が押し込まれておらず、非操作時の状態Iにあって、可動接点23および固定接点24は接触している。
ロボットRの稼動時には、ロボットRは、PLC101/PDD50に格納されたロボット制御プログラムにしたがって運転される。作業者Pは、所定の手順にしたがってワークWをサブテーブルT’上に載せる等の作業を行って、ロボットRと協働作業を行う。このとき、非常停止スイッチユニット2は、図4に示すように、非常停止ボタン21が押し込まれておらず、非操作時の状態Iにあって、可動接点23および固定接点24は接触している。
ロボットRの稼動中に作業者Pが無線端末4の押しボタン40を押し込み操作すると(つまり、遠隔による停止操作時には)、無線端末4の送信部41から停止操作信号が送信される(図8参照)。無線端末4から送信された停止操作信号は、非常停止スイッチ2の受信部32で受信され、制御回路33に入力される(同図参照)。
すると、電磁ソレノイド3の電磁コイル30が通電されてオンとなり(図5中の太線部分のみ参照)、固定鉄心3A側に吸引する吸引力が作動軸31に作用することで、作動軸31が作動して図4右方に変位しようとする。このとき、作動軸31の内部において貫通孔31a、31b間の段差部には操作軸22先端のフランジ部22dが係合しているので、作動部31の図示右方への変位の際には、作動部31とともに操作軸22も同方向(つまり接点23、24の開離方向)に変位しようとする。一方、このとき、操作軸22には、係合部材26から突部22bに作用する押圧力に起因した、軸方向右方への移動を規制するロック荷重が作用している。
ここで、図9に示すように、遠隔操作時における操作軸22へのロック荷重(同図実線)は、状態I(図4)から状態II(図5)に移行するにつれて(すなわち、操作軸22の突部22bが係合部材26に徐々に乗り上げ、操作軸22の変位量が徐々に増加するにつれて)増加し、状態II(すなわち、操作軸22の突部22bが係合部材26を乗り越えることで操作軸22のロック状態が解除される直前の状態)において最大(max)となる(黒丸参照)。これに対し、電磁ソレノイド3による作動軸31への作動荷重(吸引力)(図9実線)は、作動軸31の変位量が増加するにつれて増加しており、状態Iから状態IIの区間において、操作軸22へのロック荷重より大きくなっている(同図実線参照)。そのため、操作軸22は、ロック荷重に抗しつつ、作動軸31とともに図4右方に徐々に変位する。なお、このとき、開離付勢ばね251による付勢力(同図実線)が同方向に作用しており、操作軸22の変位をアシストしている。
操作軸22へのロック荷重が最大(max)となったとき、電磁ソレノイド3による作動軸31への作動荷重(吸引力)は、実質的に最大値またはその近傍を含む最大領域に達している(図9参照)。これにより、電磁ソレノイド3による最大の吸引力を効果的に活用して、操作軸22のロック解除を行える。これに対して、従来の非常停止スイッチユニットでは、図9中の一点鎖線に示すように、操作軸へのロック荷重が最大(max)となるとき、電磁ソレノイドによるプランジャへの作動荷重(吸引力)は、最大値(同図右端)よりもかなり低くなっており、そのため、最大値またはその近傍の最大領域の吸引力を有効に活用できていない。なお、最大領域とは、たとえば最大値の約80%以上の荷重領域に設定されている。
図5に示す遠隔操作時の状態IIにおいては、上述したように、電磁ソレノイド3の吸引力の作用により、作動軸31が図示右方に変位して、固定鉄心3Aに当接する位置(またはその直近近傍位置)まで移動し、これにともなって、操作軸22が同方向に変位する。このとき、図5に示すように、操作軸22の同図右方への変位によっても、各接点23、24は開離しておらず、接触状態を維持している。また、操作軸22の図示右方への変位により、操作軸22のフランジ部22cがスライドプレート28から離反するとともに、操作軸22のフランジ部22aがスライドプレート28に当接している。
このとき、スライドプレート28には、操作軸22のフランジ部22aを介して開離付勢ばね251からの弾性反発力が図示右方に作用しており、開離付勢ばね251の弾性反発力は、スライドプレート28の裏面側に作用するばね252の弾性反発力よりも大きい。そのため、スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、フランジ部22aとともに図示右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離し、ロボットRの運転が停止する。また、フランジ部22a(したがって操作軸22)の移動によって、操作軸22が作動軸31に対してスライド(つまり相対移動)する。
このようにして、図7に示す遠隔操作後の状態IIIに移行する。状態IIIにおいては、上述したように、操作軸22に対するロック状態が解除された後の状態におかれている。また、操作軸22が作動軸31に対して相対移動することにより、操作軸22先端のフランジ部22dが、作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部から離反している。状態IIから状態IIIへの移行時には、ロック状態が解除されることで、図9に示すように、操作軸22へのロック荷重は急激に減少している。
なお、図5に示す状態において、電磁ソレノイド3の電磁コイル30への電流供給を停止してオフにしても、作動軸31の前端面(同図左端面)には、ばね253の弾性反発力が作用しており、作動軸31を同図右方に付勢しているので、作動軸31は同図の位置を維持する。したがって、電磁ソレノイド3による作動軸31の吸引後は、電磁ソレノイド3に電圧が印加されていなくてもよい。
次に、ロボットRの稼動中に作業者Pが非常停止スイッチユニット2の非常停止ボタン21を手動により押し込み操作(つまり停止操作)すると、非常停止スイッチユニット2は、図4の非操作時の状態Iから図6の手動操作時の状態II’を経て、図7に示す手動操作後の状態に移行する。
すなわち、図4の状態Iにおいて、非常停止ボタン21が手動により押し込まれると、非常停止ボタン21に連結された操作軸22が非常停止ボタン21とともに、同図右方に移動する。このとき、操作軸22には、突部22bおよび係合部材26からなるロック手段によるロック荷重が作用しているので、非常停止ボタン21の押込みは、当該ロック荷重に抗して行われる。非常停止ボタン21の押込みによる操作軸22の移動にともなって、操作軸22の突部22bが係合部材26に乗り上げ(図6の状態II’参照)、突部22bが係合部材26を乗り越えることで操作軸22のロック状態が解除される(図7の状態III参照)。
図4→図6に示すように、状態Iから状態II’への移行時には、非常停止ボタン21の押込みにより操作軸22が図4右方に移動を開始すると、操作軸22先端のフランジ部22dが作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部から離反して、操作軸22の作動軸31との係合状態が解除されようとする。ところが、このとき、作動軸31の前端面には、ばね253からの弾性反発力が作用しているので、作動軸31は、操作軸22の図4右方への変位に追随して電磁ソレノイド3の固定鉄心3A側に移動し、その結果、図6の状態II’では、操作軸22先端のフランジ部22dと作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部との間にギャップは形成されていない。
図6に示す手動操作時の状態II’においては、操作軸22の図示右方への変位によっても、各接点23、24は開離しておらず、接触状態を維持している。また、操作軸22の図示右方への変位により、操作軸22のフランジ部22cがスライドプレート28から離反するとともに、操作軸22のフランジ部22aがスライドプレート28に当接する。
このとき、スライドプレート28には、操作軸22のフランジ部22aを介して開離付勢ばね251からの弾性反発力が図6右方に作用しており、開離付勢ばね251の弾性反発力は、スライドプレート28の裏面側に作用するばね252の弾性反発力よりも大きい。スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、非常停止ボタン21に作用する手動による押付荷重により、フランジ部22aとともに図示右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離し、ロボットRの運転が停止する。また、フランジ部22a(したがって操作軸22)の移動により、操作軸22が作動軸31に対してスライド(つまり相対移動)する。
このようにして、図7に示す手動操作後の状態IIIに移行する。状態IIIにおいては、操作軸22に対するロック状態が解除された後の状態におかれている。また、操作軸22が作動軸31に対して相対移動することにより、操作軸22先端のフランジ部22dが、作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部から離反している。
このように本実施例によれば、操作軸22を係脱可能にスライド支持する作動軸31を設け、ロック手段によるロック解除後に操作軸22が作動軸31に対してスライドして接点23、24が開離するようにしたので、作動軸31の変位量を小さくすることができ、これにより、ユニット全体を小型化できる。また、電磁ソレノイド3として大容量で大型のものが不要になって電磁ソレノイド3を小型化できる。このようにして、消費電力を低減できる。
本実施例では、電磁ソレノイド3による作動軸31の変位量は、非常停止ボタン21の停止操作時の総ストローク量より小さくなっている。
また、本実施例では、遠隔による停止操作時における操作軸22の変位量は、電磁ソレノイド3による作動軸31の変位量に、操作軸22の作動軸31に対する相対変位量を加えたものに実質的に等しくなっている。
なお、本実施例では、図5に示す遠隔操作時の状態IIにおいて、電磁ソレノイド3の吸引力の作用により作動軸31とともに操作軸22が図示右方に変位した際に、各接点23、24が開離せずに接触状態を維持した例を示したが、このとき、各接点23、24は開離するようにしてもよい。
次に、非常停止スイッチユニット2の復帰操作について説明する。
図7に示す停止操作後(遠隔操作後/手動操作後)の状態IIIから、図4に示す非操作時(遠隔操作前/手動操作前)の状態Iに戻す復帰操作は、作業者Pが非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張ることにより行う。
図7に示す停止操作後(遠隔操作後/手動操作後)の状態IIIから、図4に示す非操作時(遠隔操作前/手動操作前)の状態Iに戻す復帰操作は、作業者Pが非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張ることにより行う。
すなわち、図7の状態IIIにおいて、作業者Pが非常停止ボタン21を掴んで手前側(同図左側)に引っ張ると、操作軸22の突部22bが係合部材26を乗り越える直前の位置(図5の状態II(ただし電磁ソレノイド3への電流供給停止)または図6の状態II’)に移行し、このとき、各接点23、24が接触する。状態II、II’においては、操作軸22先端のフランジ部22dが作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部に当接しており、この状態から非常停止ボタン21がさらに手前側(図5、図6左側)に引っ張られると、突部22bおよび係合部材26の係合状態が解除され、操作軸22が作動軸31を同図左方に移動させる(図4参照)。このようにして、復帰操作が完了する。
復帰操作に関しては、上述したプッシュロック・プルリセットタイプのものには限定されず、プッシュロック・ターンリセットタイプのものでもよい。この場合には、非常停止スイッチユニット2の停止操作後のロック状態が非常停止ボタン21をひねる(回転させる)ことにより解除されるようになっている。すなわち、停止操作後に非常停止ボタン21を回転させると、非常停止ボタン21が引張側に移動するように構成されており、これにより、操作軸が非常停止ボタン21とともに移動して復帰操作されるようになっている。
<第2の実施例>
図10ないし図13は、本発明の第2の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットの概略構造を示している。これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図10ないし図13は、前記第1の実施例の図4ないし図7にそれぞれ対応している。
図10ないし図13は、本発明の第2の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットの概略構造を示している。これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図10ないし図13は、前記第1の実施例の図4ないし図7にそれぞれ対応している。
前記第1の実施例では、電磁ソレノイド3がケース20の端部側に配置された例を示したが(図4ないし図7参照)、この第2の実施例では、電磁ソレノイド3がケース20の長手方向略中央に配置されている点が前記第1の実施例と異なっている(図10ないし図13参照)。また、それにともなって、前記第1の実施例でケース20の長手方向中央に配置されていた構成部品がケース20の端部側に移動している。
図10は非常停止スイッチユニットの非操作時の状態Iを、図11および図12は非常停止スイッチユニットの操作時の状態II、II’を、図13は非常停止スイッチユニットの操作後の状態IIIをそれぞれ示している。これらの図では、前記第1の実施例と同様、電磁ソレノイドの作動軸のみハッチングで示し、その他の構成部品のハッチングは省略している。
図10に示すように、各可動接点(第1の接点)23および各固定接点24(第2の接点)は、ケース20の端部側(図示右端側)に配置されている。可動接点23を固定接点24側に付勢して各接点間に接圧を付与するためのばね252は、スライドプレート28と、ケース20の底壁部20Aとの間に縮設されている。底壁部20Aの中央には、凹部20aが形成されている。
操作軸22は、作動軸31を軸方向に挿通しており、先端に配置された小径のフランジ部22c’と、これとの間に所定の間隔を隔てたフランジ部22aとを有しており、フランジ部22a、22c’間にスライドプレート28が操作軸22に沿ってスライド可能に配設されている。
フランジ部22aの前方(図10左方)においてケース20の内部には、半径方向内方に張り出す張出し壁部201が設けられている。開離付勢ばね251は、フランジ部22aおよび張出し壁部201間に縮設されており、フランジ部22aに対して弾性反発力を作用させている。
電磁ソレノイド3は、張出し壁部201の図10左方に配置されており、張出し壁部201には、電磁ソレノイド3の底部に配置された固定鉄心3Aが当接している。操作軸22の軸方向略中央には、半径方向外方に張り出す小径のフランジ部22d’が設けられており、フランジ部22d’は、作動軸31の貫通孔31b内に軸方向スライド可能に配置されている。
作動軸31の前方(図10左方)には、半径方向内方に張り出す張出し壁部202が配設されている。作動軸31の前端面(図示左端面)と張出し壁部202との間には、ばね253が縮設されており、ばね253の弾性反発力により、作動軸31は固定鉄心3A側(つまり電磁ソレノイド3側)に向かって付勢されている。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
遠隔による停止操作時には、無線端末等の外部から送信された停止操作信号を受けて、電磁ソレノイド3の電磁コイル30が通電されてオンとなり(図11中の太線部分のみ参照)、固定鉄心3A側に吸引する吸引力が作動軸31に作用することで、作動軸31が作動して図10右方に変位しようとする。このとき、作動軸31の内部において貫通孔31a、31b間の段差部には操作軸22先端のフランジ部22d’が係合しているので、作動部31の図示右方への変位の際には、作動部31とともに操作軸22も同方向(つまり接点23、24の開離方向)に変位しようとする。一方、このとき、操作軸22には、係合部材26から突部22bに作用する押圧力に起因した、軸方向右方への移動を規制するロック荷重が作用している。
遠隔による停止操作時には、無線端末等の外部から送信された停止操作信号を受けて、電磁ソレノイド3の電磁コイル30が通電されてオンとなり(図11中の太線部分のみ参照)、固定鉄心3A側に吸引する吸引力が作動軸31に作用することで、作動軸31が作動して図10右方に変位しようとする。このとき、作動軸31の内部において貫通孔31a、31b間の段差部には操作軸22先端のフランジ部22d’が係合しているので、作動部31の図示右方への変位の際には、作動部31とともに操作軸22も同方向(つまり接点23、24の開離方向)に変位しようとする。一方、このとき、操作軸22には、係合部材26から突部22bに作用する押圧力に起因した、軸方向右方への移動を規制するロック荷重が作用している。
操作軸22へのロック荷重は、状態Iから状態IIに移行するにつれて(すなわち、操作軸22の突部22bが係合部材26に徐々に乗り上げ、操作軸22の変位量が徐々に増加するにつれて)増加し、状態II(すなわち、操作軸22の突部22bが係合部材26を乗り越えることで操作軸22のロック状態が解除される直前の状態)において最大となる。これに対し、電磁ソレノイド3による作動軸31への作動荷重(吸引力)は、作動軸31の変位量が増加するにつれて増加しているが、状態Iから状態IIの区間において、操作軸22へのロック荷重より大きくなっているので、操作軸22は、ロック荷重に抗しつつ、作動軸31とともに図10右方に変位する。
操作軸22へのロック荷重が最大となったとき、電磁ソレノイド3による作動軸31への作動荷重(吸引力)は、実質的に最大値またはその近傍を含む最大領域に達している(前記第1の実施例の図9参照)。これにより、電磁ソレノイド3による最大の吸引力を効果的に活用して、操作軸22のロック解除を行える。
図11に示す遠隔操作時の状態IIにおいては、電磁ソレノイド3の吸引力の作用により、作動軸31が図示右方に変位して、固定鉄心3Aに当接する位置(またはその直近近傍位置)まで移動し、これにともなって、操作軸22が同方向に変位する。このとき、同図に示すように、操作軸22の同図右方への変位によっても、各接点23、24は開離しておらず、接触状態を維持している。また、操作軸22の図示右方への変位により、操作軸22の先端のフランジ部22c’がスライドプレート28から離反するとともに、操作軸22のフランジ部22aがスライドプレート28に当接している。
このとき、スライドプレート28には、操作軸22のフランジ部22aを介して開離付勢ばね251からの弾性反発力が図11右方に作用しており、開離付勢ばね251の弾性反発力は、スライドプレート28の裏面側に作用するばね252の弾性反発力よりも大きい。そのため、スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、フランジ部22aとともに図示右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離し、ロボットの運転が停止する。また、フランジ部22aの移動によって、操作軸22が作動軸31に対してスライド(つまり相対移動)する。
このようにして、図13に示す遠隔操作後の状態IIIに移行する。状態IIIにおいては、操作軸22に対するロック状態が解除された後の状態におかれている。操作軸22が作動軸31に対して相対移動することにより、操作軸22のフランジ部22d’が、作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部から離反している。また、操作軸22先端のフランジ部22c’は、ケース20の底部20Aの凹部20a内に進入している。
なお、図11に示す状態において、電磁ソレノイド3の電磁コイル30への電流供給を停止してオフにしても、作動軸31の前端面(同図左端面)には、ばね253の弾性反発力が作用しており、作動軸31を同図右方に付勢しているので、作動軸31は同図の位置を維持する。したがって、電磁ソレノイド3による作動軸31の吸引後は、電磁ソレノイド3に電圧が印加されていなくてもよい。
次に、ロボットの稼動中に作業者が非常停止スイッチユニット2の非常停止ボタン21を手動により押し込み操作(停止操作)すると、非常停止スイッチユニット2は、図10の非操作時の状態Iから図12の手動操作時の状態II’を経て、図13に示す手動操作後の状態に移行する。
すなわち、図10の状態Iにおいて、非常停止ボタン21が手動により押し込まれると、非常停止ボタン21に連結された操作軸22が非常停止ボタン21とともに、同図右方に移動する。このとき、操作軸22には、突部22bおよび係合部材26からなるロック手段によるロック荷重が作用しているので、非常停止ボタン21の押込みは、当該ロック荷重に抗して行われる。非常停止ボタン21の押込みによる操作軸22の移動にともなって、操作軸22の突部22bが係合部材26に乗り上げ(図12の状態II’参照)、突部22bが係合部材26を乗り越えることで操作軸22のロック状態が解除される(図13の状態III参照)。
図10→図12に示すように、状態Iから状態II’への移行時には、非常停止ボタン21の押込みにより操作軸22が図10右方に移動を開始すると、操作軸22のフランジ部22d’が作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部から離反して、操作軸22の作動軸31に対する係合状態が解除されようとする。ところが、このとき、作動軸31の前端面には、ばね253からの弾性反発力が作用しているので、作動軸31は、操作軸22の図10右方への変位に追随して電磁ソレノイド3の固定鉄心3A側に移動し、その結果、図12の状態II’では、操作軸22先端のフランジ部22d’と作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部との間にギャップは形成されていない。
図12に示す手動操作時の状態II’においては、操作軸22の図示右方への変位によっても、各接点23、24は開離しておらず、接触状態を維持している。また、操作軸22の図示右方への変位により、操作軸22先端のフランジ部22c’がスライドプレート28から離反するとともに、操作軸22のフランジ部22aがスライドプレート28に当接する。
このとき、スライドプレート28には、操作軸22のフランジ部22aを介して開離付勢ばね251からの弾性反発力が図12右方に作用しており、開離付勢ばね251の弾性反発力は、スライドプレート28の裏面側に作用するばね252の弾性反発力よりも大きい。スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、非常停止ボタン21に作用する手動による押付荷重により、フランジ部22aとともに図示右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離し、ロボットの運転が停止する。また、フランジ部22a(したがって操作軸22)の移動により、操作軸22が作動軸31に対してスライド(相対移動)する。
このようにして、図13に示す手動操作後の状態IIIに移行する。状態IIIにおいては、操作軸22に対するロック状態が解除された後の状態におかれている。また、操作軸22が作動軸31に対して相対移動することにより、操作軸22のフランジ部22d’が、作動軸31の貫通孔31a、31b間の段差部から離反している。
このように本実施例によれば、操作軸22を係脱可能にスライド支持する作動軸31を設け、ロック手段によるロック解除後に操作軸22が作動軸31に対してスライドして接点23、24が開離するようにしたので、作動軸31の変位量を小さくすることができ、これにより、ユニット全体を小型化できる。また、電磁ソレノイド3として大容量で大型のものが不要になって電磁ソレノイド3を小型化できる。このようにして、消費電力を低減できる。
本実施例においても、電磁ソレノイド3による作動軸31の変位量は、非常停止ボタン21の停止操作時の総ストローク量より小さくなっている。また、遠隔による停止操作時における操作軸22の変位量は、電磁ソレノイド3による作動軸31の変位量に、操作軸22の作動軸31に対する相対変位量を加えたものに実質的に等しくなっている。
非常停止スイッチユニット2の復帰操作については、前記第1の実施例と同様に、作業者が非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張る(または回転させる)ことにより、停止操作後(遠隔操作後/手動操作後)の状態III(図13)から非操作時(遠隔操作前/手動操作前)の状態I(図10)に戻すようにする。
<第3の実施例>
図14ないし図17は、本発明の第3の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットの概略構造を示している。これらの図において、前記第2の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図14ないし図17は、前記第2の実施例の図10ないし図13にそれぞれ対応している。
図14ないし図17は、本発明の第3の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットの概略構造を示している。これらの図において、前記第2の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図14ないし図17は、前記第2の実施例の図10ないし図13にそれぞれ対応している。
この第3の実施例による非常停止スイッチユニット2においては、電磁ソレノイド3がケース20の長手方向略中央に配置され、操作軸22が作動軸31を軸方向に挿通している点は前記第2の実施例と同様であるが、第3の実施例では、作動軸31の形状が前記第2の実施例のものと異なっている。
図14に示すように、作動軸31は、固定鉄心3A側に外径の小さな小径部31Aを有しており、小径部31Aは固定鉄心3Aを挿通している。小径部31Aとその前方(同図左方)の大径部31Bとの間には、段差部が形成されている。操作軸22に設けられた小径のフランジ部22d”は、小径部31Aの後端面(図示右側面)に当接している。すなわち、第3の実施例では、前記第1、第2の実施例と異なり、操作軸22のフランジ部22d”は、作動軸31の内部の貫通孔31bではなく、外部に設けられている。その他の構成は、前記第2の実施例と同様である。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
遠隔による停止操作時には、無線端末等の外部から送信された停止操作信号を受けて、電磁ソレノイド3の電磁コイル30が通電されてオンとなり(図15中の太線部分のみ参照)、固定鉄心3A側に吸引する吸引力が作動軸31に作用することで、作動軸31が作動して図14右方に変位しようとする。このとき、作動軸31の図示右端面には、操作軸22のフランジ部22d”が係合しているので、作動部31の図示右方への変位の際には、作動部31とともに操作軸22も同方向(つまり接点23、24の開離方向)に変位しようとする。一方、このとき、操作軸22には、係合部材26から突部22bに作用する押圧力に起因した、軸方向右方への移動を規制するロック荷重が作用している。
遠隔による停止操作時には、無線端末等の外部から送信された停止操作信号を受けて、電磁ソレノイド3の電磁コイル30が通電されてオンとなり(図15中の太線部分のみ参照)、固定鉄心3A側に吸引する吸引力が作動軸31に作用することで、作動軸31が作動して図14右方に変位しようとする。このとき、作動軸31の図示右端面には、操作軸22のフランジ部22d”が係合しているので、作動部31の図示右方への変位の際には、作動部31とともに操作軸22も同方向(つまり接点23、24の開離方向)に変位しようとする。一方、このとき、操作軸22には、係合部材26から突部22bに作用する押圧力に起因した、軸方向右方への移動を規制するロック荷重が作用している。
操作軸22へのロック荷重は、状態Iから状態IIに移行するにつれて(すなわち、操作軸22の突部22bが係合部材26に徐々に乗り上げ、操作軸22の変位量が徐々に増加するにつれて)増加し、状態II(すなわち、操作軸22の突部22bが係合部材26を乗り越えることで操作軸22のロック状態が解除される直前の状態)において最大となる。これに対し、電磁ソレノイド3による作動軸31への作動荷重(吸引力)は、作動軸31の変位量が増加するにつれて増加しているが、状態Iから状態IIの区間において、操作軸22へのロック荷重より大きくなっているので、操作軸22は、ロック荷重に抗しつつ、作動軸31とともに図14右方に変位する。
操作軸22へのロック荷重が最大となったとき、電磁ソレノイド3による作動軸31への作動荷重(吸引力)は、実質的に最大値またはその近傍を含む最大領域に達している(前記第1の実施例の図9参照)。これにより、電磁ソレノイド3による最大の吸引力を効果的に活用して、操作軸22のロック解除を行える。
図15に示す遠隔操作時の状態IIにおいては、電磁ソレノイド3の吸引力の作用により、作動軸31が図示右方に変位して、作動軸31の小径部31Aおよび大径部31B間の段差部が固定鉄心3Aに当接する位置(またはその直近近傍位置)まで移動し、これにともなって、操作軸22が同方向に変位する。このとき、図15に示すように、操作軸22の同図右方への変位によっても、各接点23、24は開離しておらず、接触状態を維持している。また、操作軸22の図示右方への変位により、操作軸22先端のフランジ部22c’がスライドプレート28から離反するとともに、操作軸22のフランジ部22aがスライドプレート28に当接する。
このとき、スライドプレート28には、操作軸22のフランジ部22aを介して開離付勢ばね251からの弾性反発力が図15右方に作用しており、開離付勢ばね251の弾性反発力は、スライドプレート28の裏面側に作用するばね252の弾性反発力よりも大きい。そのため、スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、フランジ部22aとともに図示右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離し、ロボットの運転が停止する。また、フランジ部22aの移動により、操作軸22が作動軸31に対してスライド(つまり相対移動)する。
このようにして、図17に示す遠隔操作後の状態IIIに移行する。状態IIIにおいては、操作軸22に対するロック状態が解除された後の状態におかれている。操作軸22が作動軸31に対して相対移動することにより、操作軸22のフランジ部22d”が、作動軸31の図示右端面から離反している。また、操作軸22先端のフランジ部22c’は、ケース20の底部20Aの凹部20a内に進入している。
なお、図15に示す状態において、電磁ソレノイド3の電磁コイル30への電流供給を停止してオフにしても、作動軸31の前端面(同図左端面)には、ばね253の弾性反発力が作用しており、作動軸31を同図右方に付勢しているので、作動軸31は同図の位置を維持する。したがって、電磁ソレノイド3による作動軸31の吸引後は、電磁ソレノイド3に電圧が印加されていなくてもよい。
次に、ロボットの稼動中に作業者が非常停止スイッチユニット2の非常停止ボタン21を手動により押し込み操作(停止操作)すると、非常停止スイッチユニット2は、図14の非操作時の状態Iから図16の手動操作時の状態II’を経て、図17に示す手動操作後の状態に移行する。
すなわち、図14の状態Iにおいて、非常停止ボタン21が手動により押し込まれると、非常停止ボタン21に連結された操作軸22が非常停止ボタン21とともに、同図右方に移動する。このとき、操作軸22には、突部22bおよび係合部材26からなるロック手段によるロック荷重が作用しているので、非常停止ボタン21の押込みは、当該ロック荷重に抗して行われる。非常停止ボタン21の押込みによる操作軸22の移動にともなって、操作軸22の突部22bが係合部材26に乗り上げ(図16の状態II’参照)、突部22bが係合部材26を乗り越えることで操作軸22のロック状態が解除される(図17の状態III参照)。
図14→図16に示すように、状態Iから状態II’への移行時には、非常停止ボタン21の押込みにより操作軸22が図14右方に移動を開始すると、操作軸22のフランジ部22d”が作動軸31の図示右端面から離反して操作軸22の作動軸31に対する係合状態が解除されようとする。ところが、このとき、作動軸31の図示左端面には、ばね253からの弾性反発力が作用しているので、作動軸31は、操作軸22の図14右方への変位に追随して同方向に移動し、その結果、図16の状態II’では、操作軸22のフランジ部22d”と作動軸31の図示右端面との間にギャップは形成されていない。
図16に示す手動操作時の状態II’においては、操作軸22の図示右方への変位によっても、各接点23、24は開離しておらず、接触状態を維持している。また、操作軸22の図示右方への変位により、操作軸22先端のフランジ部22c’がスライドプレート28から離反するとともに、操作軸22のフランジ部22aがスライドプレート28に当接する。
このとき、スライドプレート28には、操作軸22のフランジ部22aを介して開離付勢ばね251からの弾性反発力が図16右方に作用しており、開離付勢ばね251の弾性反発力は、スライドプレート28の裏面側に作用するばね252の弾性反発力よりも大きい。スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、非常停止ボタン21に作用する手動による押付荷重により、フランジ部22aとともに図示右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離し、ロボットの運転が停止する。また、フランジ部22a(したがって操作軸22)の移動により、操作軸22が作動軸31に対してスライド(相対移動)する。
このようにして、図17に示す手動操作後の状態IIIに移行する。状態IIIにおいては、操作軸22に対するロック状態が解除された後の状態におかれている。また、操作軸22が作動軸31に対して相対移動することにより、操作軸22のフランジ部22d”が、作動軸31の図示右端面から離反している。
このように本実施例によれば、操作軸22を係脱可能にスライド支持する作動軸31を設け、ロック手段によるロック解除後に操作軸22が作動軸31に対してスライドして接点23、24が開離するようにしたので、作動軸31の変位量を小さくすることができ、これにより、ユニット全体を小型化できる。また、電磁ソレノイド3として大容量で大型のものが不要になって電磁ソレノイド3を小型化できる。このようにして、消費電力を低減できる。
本実施例においても、電磁ソレノイド3による作動軸31の変位量は、非常停止ボタン21の停止操作時の総ストローク量より小さくなっている。また、遠隔による停止操作時における操作軸22の変位量は、電磁ソレノイド3による作動軸31の変位量に、操作軸22の作動軸31に対する相対変位量を加えたものに実質的に等しくなっている。
非常停止スイッチユニット2の復帰操作については、前記第1、第2の実施例と同様に、作業者が非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張る(または回転させる)ことにより、停止操作後(遠隔操作後/手動操作後)の状態III(図17)から非操作時(遠隔操作前/手動操作前)の状態I(図14)に戻すようにする。
<第4の実施例>
図18ないし図20は、本発明の第4の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットの概略構造を示している。これらの図において、前記第1ないし第3の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図18、図20は、前記第1の実施例の図4、図5(前記第2の実施例の図10、図11、または前記第3の実施例の図14、図15)にそれぞれ対応している。
図18ないし図20は、本発明の第4の実施例による操作支援機能付き停止スイッチユニットとしての非常停止スイッチユニットの概略構造を示している。これらの図において、前記第1ないし第3の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図18、図20は、前記第1の実施例の図4、図5(前記第2の実施例の図10、図11、または前記第3の実施例の図14、図15)にそれぞれ対応している。
前記第1、第2の実施例では、電磁ソレノイド3が操作軸22と同心に配置された例を示したが(図4ないし図7、図10ないし図13、または図14ないし図17参照)、この第4の実施例では、電磁ソレノイド3が操作軸22の側方に配置されている点が前記第1ないし第3の実施例と異なっている。
図18中、一点鎖線で示す電磁ソレノイド3は、操作軸22の側方(同図紙面手前側)に配置されている。図19に示すように、電磁ソレノイド3は、操作軸22と平行に配設された作動軸31’を有している。操作軸22は、長手方向略中央部から半径方向外方に張り出す張出部22eを有している。作動軸31’は、張出部22eに当接して係合可能な軸部31’aを有しており、オンされた電磁コイル30による作動軸31’の吸引時に、軸部31’aが張出部22eを介して操作軸22に図示右方の変位を与えるように構成されている。電磁ソレノイド3の底部に配置された固定鉄心3A’は、作動軸31’の吸引時に作動軸31’の一部を受け入れるための凹部3a’を有している。また、図18に示すように、ケース20の底部20Bには、操作軸22の変位時に操作軸22先端のフランジ部22cを受け入れるための凹部20bが形成されている。
第4の実施例は、上述したように、電磁ソレノイド3が操作軸22の側方に配置されている点を除いて前記第1ないし第3の実施例と同様の構成を有しており、よって、前記第1ないし第3の実施例と同様の作用効果を奏する。
すなわち、遠隔による停止操作時には、電磁ソレノイド3の通電により固定鉄心3A’側への吸引力が作動軸31’に作用することで、作動軸31’が作動して作動軸31’とともに軸部31’aが図19右方に変位し、これにより、軸部31’aが張出部22eを介して操作軸22を同方向に変位させる。このとき、操作軸22は、係合部材26および突部22bからなるロック手段(図18)によるロック荷重に抗しつつ、作動軸31とともに図19右方に変位する。そして、操作軸22へのロック荷重が最大となったとき、電磁ソレノイド3による作動軸31’への作動荷重(吸引力)が実質的に最大値またはその近傍を含む最大領域に達しており、これにより、電磁ソレノイド3による最大の吸引力を効果的に活用して、操作軸22のロック解除を行える。
図18および図19示す状態Iから、図20および図21に示す状態IIに移行すると、スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、フランジ部22aとともに図20右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離する。これにより、操作軸22に対するロック状態が解除され、遠隔操作後の状態に移行するとともに、操作軸22が作動軸31’に対して変位する(図示省略)。
一方、手動による停止操作時には、非常停止ボタン21が押し込まれることで、操作軸22が図18右方に移動する。操作軸22の移動は、突部22bおよび係合部材26からなるロック手段によるロック荷重に抗して行われる。操作軸22の移動にともなうフランジ部22aの移動により(図20参照)、スライドプレート28は、開離付勢ばね251の弾性反発力の作用下で、フランジ部22aとともに同図右方に移動し、その結果、可動接点23が固定接点24から離反して接点が開離する。これにより、操作軸22に対するロック状態が解除され、手動操作後の状態に移行するとともに、操作軸22が作動軸31’に対して変位する(図示省略)。
このように本実施例によれば、操作軸22に係脱可能に作用する作動軸31’を設け、ロック手段によるロック解除後に操作軸22が作動軸31’に対して軸方向に変位して接点23、24が開離するようにしたので、作動軸31’の変位量を小さくすることができ、これにより、ユニット全体を小型化できる。また、電磁ソレノイド3として大容量で大型のものが不要になって電磁ソレノイド3を小型化できる。このようにして、消費電力を低減できる。さらに、本実施例では、電磁ソレノイド3が操作軸22上に配置されないことで、ユニット全体の長さを短くして短尺化できる。
本実施例においても、電磁ソレノイド3による作動軸31’の変位量は、非常停止ボタン21の停止操作時の総ストローク量より小さくなっている。また、遠隔による停止操作時における操作軸22の変位量は、電磁ソレノイド3による作動軸31’の変位量に、操作軸22の作動軸31’に対する軸方向の相対変位量を加えたものに実質的に等しくなっている。
非常停止スイッチユニット2の復帰操作については、前記第1ないし第3の実施例と同様に、作業者が非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張る(または回転させる)ことにより行う。
〔他の実施例〕
前記各実施例では、操作支援機能付き停止スイッチユニットとして非常停止スイッチユニットを例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限定されず、その他の停止スイッチユニットでもよい。
前記各実施例では、操作支援機能付き停止スイッチユニットとして非常停止スイッチユニットを例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限定されず、その他の停止スイッチユニットでもよい。
〔その他の実施例および変形例〕
上述した各実施例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
上述した各実施例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
〔他の適用例〕
前記各実施例では、本発明による非常停止スイッチユニットが適用される装置として協働ロボットを例にとって説明したが、本発明は、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)にも適用可能である。また、協働ロボットとしては、自律走行搬送ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot)も含まれる。さらに、本発明は、協働ロボット以外の産業用ロボットにも適用可能であり、ロボットとしては、垂直多関節ロボットに限定されるものではなく、スカラロボットやパラレルリンクロボット等のその他のロボットでもよい。また、本発明の適用は、FA(ファクトリーオートメーション)の分野(製造業)に限らず、たとえばパワーショベル等の特殊車両を含む産業車両や工事車両の分野(建設・土木業)でもよく、飲食業や食品業、医療、流通の分野でもよい。
前記各実施例では、本発明による非常停止スイッチユニットが適用される装置として協働ロボットを例にとって説明したが、本発明は、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)にも適用可能である。また、協働ロボットとしては、自律走行搬送ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot)も含まれる。さらに、本発明は、協働ロボット以外の産業用ロボットにも適用可能であり、ロボットとしては、垂直多関節ロボットに限定されるものではなく、スカラロボットやパラレルリンクロボット等のその他のロボットでもよい。また、本発明の適用は、FA(ファクトリーオートメーション)の分野(製造業)に限らず、たとえばパワーショベル等の特殊車両を含む産業車両や工事車両の分野(建設・土木業)でもよく、飲食業や食品業、医療、流通の分野でもよい。
本発明は、停止ボタンの操作支援を行える操作支援機能付き停止スイッチユニットに有用である。
2: 非常停止スイッチユニット(操作支援機能付き操作スイッチユニット)
21: 非常停止ボタン(停止ボタン)
22: 操作軸
22b: 突部(ロック手段)
23: 可動接点(第1の接点)
24: 固定接点(第2の接点)
251: 開離付勢ばね(開離付勢手段)
253: ばね(付勢手段)
26: 係合部材(ロック手段)
3: 電磁ソレノイド(作動手段)
31: 作動軸(作動部材/可動鉄心)
32: 受信部(検知部)
P: 作業者
R: ロボット(協働ロボット)
21: 非常停止ボタン(停止ボタン)
22: 操作軸
22b: 突部(ロック手段)
23: 可動接点(第1の接点)
24: 固定接点(第2の接点)
251: 開離付勢ばね(開離付勢手段)
253: ばね(付勢手段)
26: 係合部材(ロック手段)
3: 電磁ソレノイド(作動手段)
31: 作動軸(作動部材/可動鉄心)
32: 受信部(検知部)
P: 作業者
R: ロボット(協働ロボット)
Claims (10)
- 操作支援機能付き停止スイッチユニットであって、
停止ボタンと、
前記停止ボタンの手動および遠隔による停止操作により、接触状態にある第1および第2の接点を開離操作するための操作軸と、
前記操作軸をロックするロック状態および当該ロック状態を解除するロック解除状態をとり得るように、前記操作軸にロック荷重を作用させるロック手段と、
前記操作軸に係脱可能に作用する作動部材を有し、遠隔による停止操作時に前記作動部材を作動して変位させることにより、前記作動部材を前記操作軸に係合させて前記操作軸を前記ロック手段の前記ロック荷重に抗して前記作動部材とともに開離操作方向に変位させるための作動手段と、
前記操作軸を前記第1、第2の接点の開離側に付勢するとともに、前記ロック手段によるロック解除後に前記操作軸を前記作動部材に対して変位させるように作用することで前記第1、第2の接点を開離するための開離付勢手段と、
を備えた操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
前記作動部材が前記操作軸を係脱可能にスライド支持しており、前記開離付勢手段が前記ロック手段によるロック解除後に前記操作軸を前記作動部材に対してスライドさせている、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
前記ロック手段による前記ロック荷重が前記操作軸のロック解除直前に最大となっているとともに、前記作動手段による前記作動部材への作動荷重が前記作動部材の変位量に応じて大きくなっており、前記ロック手段による前記ロック荷重が最大のときに、前記作動手段による前記作動荷重が最大値またはその近傍を含む最大領域に達している、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
前記作動手段による前記作動部材の変位量が、前記停止ボタンの停止操作時の総ストローク量より小さくなっている、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
遠隔による前記停止操作時における前記操作軸の変位量が、前記作動手段による前記作動部材の変位量に、前記操作軸の前記作動部材に対する相対変位量を加えたものに実質的に等しくなっている、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
前記作動手段が電磁ソレノイドであって、前記作動部材が中空の可動鉄心であり、前記操作軸が前記作動部材の内部に延びている、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項6において、
前記電磁ソレノイドによる前記作動部材の吸引後は、前記電磁ソレノイドに電圧が印加されていない、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
前記作動部材を前記作動手段の側に付勢する付勢手段をさらに備えた、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
当該操作支援機能付き停止スイッチユニットが、作業者と協働して作業を行う協働ロボットまたは無人搬送車を停止するためのものである、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。 - 請求項1において、
当該操作支援機能付き停止スイッチユニットが非常停止スイッチユニットである、
ことを特徴とする操作支援機能付き停止スイッチユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022187395A JP2024076038A (ja) | 2022-11-24 | 2022-11-24 | 操作支援機能付き停止スイッチユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022187395A JP2024076038A (ja) | 2022-11-24 | 2022-11-24 | 操作支援機能付き停止スイッチユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024076038A true JP2024076038A (ja) | 2024-06-05 |
Family
ID=91330919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022187395A Pending JP2024076038A (ja) | 2022-11-24 | 2022-11-24 | 操作支援機能付き停止スイッチユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024076038A (ja) |
-
2022
- 2022-11-24 JP JP2022187395A patent/JP2024076038A/ja active Pending
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