JP2024073729A - 押出成形水硬性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる、押出成形水硬性組成物を提供する。【解決手段】下記(A)成分、セメント、BET比表面積が0.5m3/g以上12.0m3/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、及び水を含有する、押出成形水硬性組成物。(A)成分:一般式(1a)で示される単量体(1a)と、一般式(2a)で示される単量体(2a)とを構成単量体として含み、全構成単量体中の単量体(2a)の割合が、15質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40000以上80000以下である、共重合体【選択図】なし

Description

本発明は、押出成形水硬性組成物に関する。
近年、外壁材向けの押出成形水硬性組成物の分野において、産業副産物の有効利用の促進および資源保護の観点から、石炭火力発電所等から発生する石炭灰あるいはフライアッシュを原料として利用されている。高品質のフライアッシュは球形の微粒子であるため、ベアリング効果により混練物に流動性を付与し、また押出成形時の抵抗が小さくなり成形し易いといった種々の効果を有する。
しかしながら、石炭火力発電において安価石炭の積極利用が進み、火力発電所から産出されるフライアッシュの品質が低下している。低品質のフライアッシュは、不純物の未燃カーボンを多く含み、非球形粒子の割合が多く多孔質である。低品質のフライアッシュを押出成形水硬性組成物に配合した場合、該水硬性組成物に含まれる分散剤に、フライアッシュの不純物である未燃カーボンが吸着しやすく、また多孔質なフライアッシュは水を吸うため可塑化に必要な水量が減ってしまうため、該水硬性組成物を押出成形する際の作業性が著しく低下する課題がある。また該水硬性組成物中に含まれる分散剤の量を増やしても作業性は改善されず、かえって逆効果になるケースも存在する。
そのため、押出成形水硬性組成物の分野において、安定供給先数の確保により生産性を維持する観点から、低品質なフライアッシュの活用が求められる。
特許文献1には、ポリオキシアルキレン基を有するエチレン系不飽和カルボン酸誘導体等の特定の単量体(A1)、及び(メタ)アクリル酸等の特定の単量体(A2)とを共重合させて得られ、前記モル比(A1)/(A2)が反応途中において少なくとも1回変化されている共重合体混合物(イ)と、非イオン性セルロースエーテル等の特定の水溶性高分子(ロ)とを、押出し成形体用混和剤として用いることが開示されている。
特許文献2には、不飽和カルボン酸(塩)(a)、一般式(1)で表され18~20のHLBを有するポリエーテル(b1)と不飽和カルボン酸(b2)とのエステル(b)、および必要により他の単量体(c)を構成単位とし、20,000~1,800,000の重量平均分子量を有する水溶性重合体[A]からなることを特徴とする押出成形セメント製品用添加剤が開示されている。
特許文献3には、水硬性物質、骨材および繊維からなる配合物100重量部に押出助剤を外割で0.1~1.5重量部、水を外割で15~45重量部、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン誘導体に基づく構成単位(ア)50~99重量%、一般式(2)で表されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1~50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0~30重量%の組成を有する共重合体を外割で0.01~2.0重量部添加してなる、セメント系押出成形用組成物が開示されている。
特開2003-002719号公報 特開2001-253743号公報 国際公開第2005/123625号
本発明は、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる、押出成形水硬性組成物を提供する。
本発明は、下記(A)成分、セメント、BET比表面積が0.5m/g以上12.0m/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、及び水を含有する、押出成形水硬性組成物に関する。
(A)成分:下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と、下記一般式(2a)で示される単量体(2a)とを構成単量体として含み、全構成単量体中の単量体(2a)の割合が、15質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40000以上80000以下である、共重合体
〔式中、
1a、R2a:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
3a:水素原子又は-COO(AO)n14a
4a:水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、20以上130以下の数
q1:0以上2以下の数
p1:0又は1
を示す。〕
〔式中、
5a、R6a、R7a:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
本発明によれば、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる、押出成形水硬性組成物が提供される。
本発明の押出成形水硬性組成物が、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを配合した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。一般的な分散剤では、低品質のフライアッシュを押出成形水硬性組成物に配合した場合、該水硬性組成物に含まれる分散剤に、フライアッシュの不純物である未燃カーボンが吸着しやすく、また多孔質なフライアッシュは水を吸うため可塑化に必要な水量が減ってしまうため、該水硬性組成物を押出成形する際の作業性が著しく低下してしまうが、本発明の押出成形水硬性組成物は、本発明の(A)成分が、セメントやフライアッシュに早く吸着し、分散することで効率的に水硬性組成物中に含まれる拘束水を、任意に配合するパルプに吸水される前に開放し、可塑化に必要な水量を確保できるため、該水硬性組成物を押出成形する際の作業性が向上したものと推定される。
[押出成形水硬性組成物]
本発明の押出成形水硬性組成物は、(A)成分として、下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と、下記一般式(2a)で示される単量体(2a)とを構成単量体として含み、全構成単量体中の単量体(2a)の割合が、15質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40000以上80000以下である、共重合体を含有する。
〔式中、
1a、R2a:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
3a:水素原子又は-COO(AO)n14a
4a:水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、20以上130以下の数
q1:0以上2以下の数
p1:0又は1
を示す。〕
〔式中、
5a、R6a、R7a:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
一般式(1a)中、R1aは、共重合体の安定供給性の観点から、水素原子が好ましい。
一般式(1a)中、R2aは、共重合体の安定供給性、及び安全性の観点から、メチル基が好ましい。
一般式(1a)中、R3aは、共重合体の安定供給性の観点から、水素原子が好ましい。
一般式(1a)中、R4aは、共重合体の安定供給性、及び安全性の観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(1a)中、AOは、分散性能の観点から、エチレンオキシ基が好ましい。AOはエチレンオキシ基を含むことが好ましい。
一般式(1a)中、n1は、AOの平均付加モル数であり、分散性及び押出成形する際の作業性の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは15以上、そして、好ましくは200以下、より好ましくは150以下、更に好ましくは100以下、より更に好ましくは60以下である。
本発明において、n1のAOの平均付加モル数は、(A)成分の共重合体として、単量体(1a)を1種含む場合、この単量体(1a)のn1を、AOの平均付加モル数とし、単量体(1a)を2種以上含む場合、各単量体(1a)のn1と、全単量体(1a)中の各単量体(1a)の割合(モル%)から、AOの平均付加モル数を算出する。
一般式(1a)中、共重合体を得る反応性の観点から、q1は、0が好ましい。
一般式(1a)中、共重合体を得る反応性の観点から、p1は、1が好ましい。
一般式(2a)中、共重合体を得る反応性の観点から、R5aは、水素原子が好ましい。
一般式(2a)中、共重合体の安定性の観点から、R6aは、メチル基が好ましい。
一般式(2a)中、共重合体を得る反応性の観点から、R7aは、水素原子が好ましい。
(CHCOOMについては、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
とMは同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基である。
、Mのアルキル基、ヒドロアルキル基、及びアルケニル基は、それぞれ、炭素数1以上4以下が好ましい。
とMは、同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、又はアルキルアンモニウム基が好ましく、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、又はアンモニウム基がより好ましく、水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属(1/2原子)が更に好ましく、水素原子、又はアルカリ金属がより更に好ましい。
一般式(2a)中の(CHCOOMのrは、0が好ましい。
(A)成分の共重合体は、更に、下記一般式(3a)で示される単量体(3a)を構成単量体として含むことができる。
〔式中、R8a:炭素数1以上3以下のアルキル基、又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基を示す。〕
(A)成分の全構成単量体中、単量体(1a)の割合は、水硬性粉体への功利的な吸着性と立体反発力を付与して押出成形する際の作業性を改善する観点から、好ましくは65質量%以上、より好ましくは67質量%以上、更に好ましくは67.5質量%以上、そして、好ましくは85質量%以下、より好ましくは83質量%以下、更に好ましくは81質量%以下、より更に好ましくは75質量%以下である。
(A)成分の全構成単量体中、単量体(1a)の割合は、水硬性粉体への功利的な吸着性と立体反発力を付与して押出成形する際の作業性を改善する観点から、好ましくは9モル%以上、より好ましくは11モル%以上、更に好ましくは13モル%以上、そして、好ましくは20モル%以下、より好ましくは18モル%以下、更に好ましくは17モル%以下である。
(A)成分の全構成単量体中、単量体(2a)の割合は、水硬性粉体への功利的な吸着性により押出成形する際の作業性を改善する観点から、15質量%以上、好ましくは18質量%以上、より好ましくは21質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、そして、35質量%以下、好ましくは34質量%以下、より好ましくは33質量%以下である。
(A)成分の全構成単量体中、単量体(2a)の割合は、水硬性粉体への功利的な吸着性により押出成形する際の作業性を改善する観点から、好ましくは80モル%以上、より好ましくは82モル%以上、更に好ましくは83モル%以上、そして、好ましくは91モル%以下、より好ましくは89モル%以下、更に好ましくは87モル%以下である。
(A)成分の全構成単量体中、単量体(1a)と単量体(2a)の合計量は、押出成形水硬性組成物の効率的な分散性確保の観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。この合計量は、100質量%であってよい。
(A)成分の全構成単量体中、単量体(1a)と単量体(2a)の合計量は、押出成形水硬性組成物の効率的な分散性確保の観点から、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上である。この合計量は、100モル%であってよい。
(A)成分の共重合体が単量体(3a)を含む場合、全構成単量体中、単量体(3a)の割合は、押出成形水硬性組成物における長時間の分散性付与の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。
(A)成分の共重合体が単量体(3a)を含む場合、全構成単量体中、単量体(3a)の割合は、押出成形水硬性組成物における長時間の分散性付与の観点から、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上、更に好ましくは30モル%以上、そして、好ましくは80モル%以下、より好ましくは70モル%以下、更に好ましくは60モル%以下である。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)は、押出成形水硬性組成物に分散性を付与し、押出成形する際の作業性を改善する観点から、40000以上、好ましくは50000以上、より好ましくは55000以上、そして、80000以下、好ましくは70000以下、より好ましくは65000以下である。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である、分子量分布(Mw/Mn)は、押出成形水硬性組成物に分散性を付与し、押出成形する際の作業性を改善する観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.2以上、そして、好ましくは4.0未満、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.8以下である。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)、及び数平均分子量(Mn)は、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定されたものである。
*GPC条件
装置:GPC(HLC-8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87,500、250,000、145,000、46,000、24,000
本発明の押出成形水硬性組成物は、セメントを含有する。
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、及びエコセメント(例えばJISR5214等)から選ばれる1種以上が挙げられる。セメントは、安定生産性の観点から、普通ポルトランドセメントが好ましい。
本発明の押出成形水硬性組成物は、BET比表面積が0.5m/g以上12.0m/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュを含有する。
フライアッシュのBET比表面積は、比表面積の大きいフライアッシュを用いても押出成形する際の作業性を改善できる観点から、0.5m/g以上、更に4m/g以上、更に7m/g以上、そして、12.0m/g未満であってよい。
BET比表面積とは、窒素(N)などの気体粒子を固体粒子に吸着させ、吸着した量から表面積を測定する気体吸着法である。具体的には、圧力Pと吸着量Vとの関係からBET式(Brunauer,Emmet and Teller’s equation)によって、単分子吸着量VMを測定することで、比表面積が求められるものであり、測定装置としては、全自動比表面積測定装置(例えば、全自動比表面積測定装置 Macsorb、株式会社マウンテック製)を用いて測定することができる。
フライアッシュの強熱減量は、未燃カーボンの多いフライアッシュを用いても押出成形する際の作業性を改善できる観点から、1%以上、更に3%以上、更に5%以上、そして、10%以下であってよい。
フライアッシュの強熱減量の測定方法は、各フライアッシュをプラチナ製パンに0.4mg程度秤量しTG-DTA(例えば、Thermoplus EVO2、株式会社リガク製)により、200mL/分のN雰囲気下で、下記温度条件による測定に供し、算出する。
[1]30℃ →1,000℃(10.0℃/分)
[2]1,000℃→ 30℃(-30.0℃/分)
本発明の押出成形水硬性組成物は、前記したセメントやフライアッシュ以外に、高炉スラグ、シリカフュームなどのポソラン作用及び/又は潜在水硬性を有する粉体や、非水硬性の石灰石微粉末等が含まれていてもよい。これらは、後述する(D)成分の骨材に含まれるものとする。
本発明の押出成形水硬性組成物は、セメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム等が混合された高炉セメントやフライアッシュセメント、シリカヒュームセメントを用いてもよい。
本発明の押出成形水硬性組成物は、(A)成分を、セメント100質量部に対して、押出成形水硬性組成物に分散性を付与し、押出成形する際の作業性を改善する観点から、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.45質量部以上、更に好ましくは0.6質量部以上、より更に好ましくは0.8質量部以上、より更に好ましくは1.0質量部以上、そして、凝結遅延抑制の観点から、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは2.4質量部以下、更に好ましくは1.8質量部以下含有する。
本発明の押出成形水硬性組成物において、前記水硬性組成物中の水の含有量と、セメント及びフライアッシュの合計含有量との質量百分率(水/(セメント+フライアッシュ))は、押出成形する際の作業性と成形性の観点から、好ましくは77質量%以上、より好ましくは78質量%以上、そして、好ましくは84質量%以下、より好ましくは82質量%以下である。
なお、本発明の押出成形水硬性組成物が、セメント及びフライアッシュ以外に、水和反応により硬化する物性を有する粉体の他、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明において、それらの量は、セメント及びフライアッシュの量に算入しない。
本発明の押出成形水硬性組成物は、フライアッシュを、セメント100質量部に対して、製造価格抑制の観点から、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは40質量部以上、そして、好ましくは150質量部以下、より好ましくは110質量部以下、更に好ましくは80質量部以下、より更に好ましくは70質量部以下、より更に好ましくは60質量部以下含有する。
本発明の押出成形水硬性組成物は、粘度調整の観点から、(B)成分として、セルロース系増粘剤を含有することができる。
(B)成分のセルロース系増粘剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等から選ばれる1種以上が挙げられ、賦形性や入手のしやすさやコスト等の観点から、メチルセルロースが好ましい。
本発明の押出成形水硬性組成物は、(B)成分を、セメント100質量部に対して、粘度調整の観点から、好ましくは1.0質量部以上、より好ましくは2.0質量部以上、更に好ましくは2.5質量部以上、そして、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは4.0質量部以下、更に好ましくは3.5質量部以下含有する。
本発明の押出成形水硬性組成物は、優れた粘り強さ付与の観点から、(C)成分として、繊維材料を含有することができる。
(C)成分の繊維材料としては、バージンパルプ、故紙パルプ、鉱物繊維、炭素繊維、及びガラス繊維等から選ばれる1種以上が挙げられ、低価格の観点から、故紙パルプが好ましい。
本発明の押出成形水硬性組成物は、(C)成分を、セメント100質量部に対して、優れた粘り強さと安定生産性の観点から、好ましくは12質量部以上、より好ましくは18質量部以上、更に好ましくは21質量部以上、そして、好ましくは36質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは27質量部以下含有する。
本発明の押出成形水硬性組成物は、(D)成分として、骨材を含有することができる。
骨材としては、山砂、山砂利、骨材川砂、川砂利、海砂、砕砂、粉石、硅砂、硅石粉、ワラストナイト、石灰石、マイカ類、軽量骨材、シリカフューム、高炉スラグ、ポゾラン、増量材等が挙げられる。
増量材としては、無機質板の不良品や端材の粉砕物、例えばセメント板製造時の不良品、セメント板施工時に発生する端材及び建築物解体時に発生するセメント板廃棄物等を破砕したリサイクル粉末等が挙げられる。
本発明の押出成形水硬性組成物は、(D)成分を、セメント100質量部に対して、軽量化された押出成形物製造の観点から、好ましくは30質量部以上、より好ましくは60質量部以上、そして、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下含有する。本発明において、(D)成分として、セメント板廃棄物等を破砕したリサイクル粉末を含む場合、リサイクル粉末には、セメントが含まれるが、既に水硬性を有しない為、(D)成分の含有量とする。
本発明の押出成形水硬性組成物は、更にその他の成分も含有することができる。例えば、軽量化材、着色剤、顔料、AE剤、遅延剤、防水剤、流動化剤、消泡剤等(但し、(A)成分~(D)成分を除く)が挙げられる。
軽量化材としては、樹脂[ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル及びフェノール樹脂等]の中空微小球、シラスバルーン及びパーライト等が挙げられる。
着色剤としては、鉄黒、カーボンブラック及び酸化クロム等が挙げられる。
本発明の押出成形水硬性組成物は、本発明の(A)成分、セメント、BET比表面積が0.5m/g以上12.0m/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、水、任意に(B)成分、任意に(C)成分、任意に(D)成分を混合することで製造することができる。
本発明の押出成形水硬性組成物の製造方法には、本発明の押出成形水硬性組成物で記載した事項を適宜適用することができる。例えば、各成分の具体例及び好ましい態様も本発明の押出成形水硬性組成物と同じである。また、本発明の押出成形水硬性組成物における各成分の含有量は、各成分の含有量を混合量に置き換えて本発明の水硬性組成物の製造方法に適用することができる。
本発明の押出成形水硬性組成物の製造方法としては特に制限はなく、例えば以下の方法が挙げられる。
本発明の(A)成分、セメント、BET比表面積が0.5m/g以上12.0m/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、水、任意に(B)成分、任意に(C)成分、任意に(D)成分を、投入時期、順序に制限なくニーダー、オムニミキサー、アイリッヒミキサー等の混練機に投入して混練する方法が挙げられる。
上記の方法で得られた押出成形水硬性組成物は、所定の製品断面の金型を取り付けた押出成形機により板状に成形された後、ロールやプレスにより表面模様を転写し、押出成形品とすることができる。
押出成形品は、切断機を用いて所定の長さに切断された後、蒸気養生(60~100℃で4~36時間)及び/又はオートクレーブ養生(120~200℃で5~15時間)することにより硬化し、セメント製品とすることができる。
本発明のセメント製品は、主に外壁材として使用することができるが、屋根材、間仕切材、天井材等の建築部材や役物等の生産にも適用可能である。
実施例、比較例で使用した各材料を以下に示す。
<(A)成分又は(A’)成分>
表1に、(A)成分として、A-1~A-7の共重合体、及び(A’)
成分((A)成分の比較成分)として、A’-1~A’-9の共重合体の組成を示す。
表1中の各共重合体の単量体は、以下のものである。
・TPEG(45):イソプレノール(ポリエチレングリコール(45))エーテル(かっこ内の数字は、エチレンオキシドの平均付加モル数である。以下同様)、単量体(1a)
・MEPEG(120):メトキシポリエチレングリコール(120)モノメタクリレート、単量体(1a)
・MEPEG(23):メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレート、単量体(1a)
・MEPEG(9):メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレート、単量体(1a)
・TPEG(70):イソプレノール(ポリエチレングリコール(70))エーテル、単量体(1a)
・アクリル酸:アクリル酸ナトリウム、単量体(2a)
・メタクリル酸:メタクリル酸ナトリウム、単量体(2a)
表1中、各共重合体の共重合体組成(種類と質量%)は、単量体の種類とカッコ書きで質量比の場合の組成を示す。また各共重合体の共重合体組成(種類とモル%)は、単量体の種類とカッコ書きでモル比の場合の組成を示す。また各共重合体における単量体(1a)中のEO(エチレンオキサイド)平均付加モル数、各共重合体の重量平均分子量(Mw)、及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である、分子量分布(Mw/Mn)を示す。単量体(1a)中のEO平均付加モル数は、(A)成分の共重合体として、単量体(1a)を1種含む場合、この単量体(1a)の一般式(1a)中のn1を、EO平均付加モル数とし、単量体(1a)を2種含む場合、各単量体(1a)の一般式(1a)中のn1と、全単量体(1a)中の各単量体(1a)の割合(モル%)から、EO平均付加モル数を算出する。
例えば、A-2は、単量体(1a)として、MEPEG(120)(n1が120)とMEPEG(9)(n1が9)の2種を、モル比3.6/5.9で含むことから、単量体(1a)中のEO平均付加モル数は、120×(3.6/9.5)+9×(5.9/9.5)=60となる。
(A)成分又は(A’)成分の重量平均分子量(Mw)、及び数平均分子量(Mn)は、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
*GPC条件
装置:GPC(HLC-8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87,500、250,000、145,000、46,000、24,000
<セメント>
・NC:普通ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製と住友大阪セメント(株)製を質量比50/50で混合した物、比重3.16
<フライアッシュ(FA)>
・FA1:BET比表面積が3.9m/g、強熱減量が1.8%のフライアッシュ
・FA2:BET比表面積が6.6m/g、強熱減量が4.9%のフライアッシュ
・FA3:BET比表面積が10.6m/g、強熱減量が7.6%のフライアッシュ
フライアッシュの各BET比表面積は、吸着ガスを窒素ガスとして、全自動比表面積測定装置(全自動比表面積測定装置 Macsorb、株式会社マウンテック製)を用いて、BET法により測定した。
フライアッシュの強熱減量は、各フライアッシュをプラチナ製パンに0.4mg程度秤量しTG-DTA(Thermo plusEVO2、株式会社リガク製)により、200mL/分のN雰囲気下で、下記温度条件による測定に供し、算出した。
[1]30℃→1,000℃(10.0℃/分)
[2]1,000℃→30℃(-30.0℃/分)
<水>
・W:上水道水(和歌山市上水、比重1.00)
<(B)成分>
・MC:メチルセルロース、メトローズSHV-PF、信越化学工業(株)製
<(C)成分>
・パルプ:故紙パルプ、故紙パルプ中の水の含有量を40質量%に調整
<(D)成分>
・増量材:無機質板の不良品や端材の粉砕物
[押出成形水硬性組成物の調製方法]
JIS R 5201に規定されるモルタルミキサーに、表2記載の各配合となるように、セメント(NC)、フライアッシュ(FA)、(B)成分、(C)成分、(D)成分を加え、10秒間空練り(公転:62rpm、自転:141rpm)を行い、その後、表3~8に記載の含有量となるように(A)成分又は(A’)成分を含む水(W)を加え、240秒間撹拌((公転:180rpm、自転:410rpm))し、表3~8に記載の押出成形水硬性組成物を調製した。
表2中、(C)成分に含まれる水は、水(W)の含有量に算入した。
表3~8中、(A)成分又は(A’)成分の含有量は、押出成形水硬性組成物中のセメント(NC)100質量部に対する含有量(質量部)を示した。
[針侵入硬度の測定方法]
調製した表3~8に記載の各押出成形水硬性組成物について、調製直後の針進入硬度を、粘度硬度計(日本碍子株式会社製「CRAYHARDNESSTESTER」)で測定した。結果を表3~8に示す。針侵入硬度が低い程、押出成形機により板状に成形する際の作業性に優れることが言える。

Claims (7)

  1. 下記(A)成分、セメント、BET比表面積が0.5m/g以上12.0m/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、及び水を含有する、押出成形水硬性組成物。
    (A)成分:下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と、下記一般式(2a)で示される単量体(2a)とを構成単量体として含み、全構成単量体中の単量体(2a)の割合が、15質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40000以上80000以下である、共重合体

    〔式中、
    1a、R2a:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
    3a:水素原子又は-COO(AO)n14a
    4a:水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基
    AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
    n1:AOの平均付加モル数であり、20以上130以下の数
    q1:0以上2以下の数
    p1:0又は1
    を示す。〕

    〔式中、
    5a、R6a、R7a:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
    、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基
    r:0以上2以下の数
    を示す。〕
  2. (A)成分が、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である、分子量分布(Mw/Mn)が1.0以上4.0未満の共重合体である、請求項1に記載の請求項1に記載の押出成形水硬性組成物。
  3. 前記押出成形用水硬性組成物中の水の含有量と、セメント及びフライアッシュの合計含有量との質量百分率(水/(セメント+フライアッシュ))が、77質量%以上84質量%以下である、請求項1又は2に記載の押出成形水硬性組成物。
  4. 更に、(B)セルロース系増粘剤(以下、(B)成分という)を含有する、請求項1~3の何れか1項に記載の押出成形水硬性組成物。
  5. (B)成分が、メチルセルロースである、請求項4に記載の押出成形水硬性組成物。
  6. 更に、(C)繊維材料(以下、(C)成分という)を含有する、請求項1~5の何れか1項に記載の押出成形水硬性組成物。
  7. (C)成分が、故紙パルプである、請求項6に記載の押出成形水硬性組成物。
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