JP2024070800A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、より装着しやすい吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】吸収性物品は、前身頃領域と後身頃領域のそれぞれにおいて、胴回り開口部に沿うように、平行かつ長手方向において互いに離間して、複数の第1伸縮部材が伸長状態で配置されたギャザー部を備え、ギャザー部が、複数の前記第1伸縮部材が、それぞれが第1の間隔で互いに離間している第1領域と、複数の第1伸縮部材が、それぞれが第2の間隔で互いに離間している第2領域と、第1領域と第2領域との間に設けられ、第1伸縮部材が存在しないか、あるいは第1の間隔及び第2の間隔よりも第1伸縮部材間の間隔が広くなるように複数の第1伸縮部材が配置される第3領域と、を含む。【選択図】図3
Description
本発明は、吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、尿パッド、生理用品等の吸収性物品が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、使い捨ておむつが開示されている。
吸収性物品は、胴回り開口部を広げて着用者の腹囲を挿通させることで装着されるが、より装着し易い吸収性物品が求められている。
本開示の技術は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より装着し易い吸収性物品を提供することにある。
本発明の一側面に係る吸収性物品は、長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さを有し、着用状態において着用者の腹側に位置する前身頃領域、股下部に位置する股下領域、及び背側に位置する後身頃領域が前記長手方向にこの順に設けられた吸収性物品であって、前記前身頃領域及び前記後身頃領域の前記幅方向の端部同士が接合されることで、前記着用者の腹囲を挿通可能な胴回り開口部が形成されており、前記前身頃領域と前記後身頃領域のそれぞれにおいて、前記胴回り開口部に沿うように、平行かつ前記長手方向において互いに離間して、複数の第1伸縮部材が伸長状態で配置されたギャザー部を備え、前記ギャザー部が、前記胴回り開口部から前記長手方向の前記股下領域側へ30mmの範囲内にあり、複数の前記第1伸縮部材が、それぞれが第1の間隔で互いに離間している第1領域と、前記胴回り開口部から前記長手方向の前記股下領域側へ50mmの位置から、前記長手方向において前記股下領域側へ延在する領域であって、複数の前記第1伸縮部材が、それぞれが第2の間隔で互いに離間している第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に設けられ、前記第1伸縮部材が存在しないか、あるいは前記第1の間隔及び前記第2の間隔よりも前記第1伸縮部材間の間隔が広くなるように複数の前記第1伸縮部材が配置される第3領域と、を含むように、構成されている。
本発明によれば、より装着し易い吸収性物品を提供できる。
<実施形態>
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るおむつについて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るおむつについて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る大人用のパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)の斜視図の一例である。おむつにおいて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向(前後方向ともいう)とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下部に配置(股間に対向して配置)される股下領域が位置する。また、おむつが着用者に着用された状態において、着用者の肌に向かう側を肌面側とし、肌面側の反対側を非肌面側とする。更に、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向(左右方向ともいう)とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。おむつ1は、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有し、着用者の股下に装着される。また、本願で用いる方向に関する用語は、おむつ1が着用者に着用された状態において該着用者の前後左右に一致する方向を意味するものとする。例えば、本願で左右方向という場合、おむつ1の着用者に着用された状態において該着用者の左右に一致する方向を意味する。
本実施形態では、吸収性物品の一例として、着用者の腹囲を挿通可能な胴回り開口部と、着用者の左右の各下肢を挿通可能な左右一対の脚回り開口部とを有する筒状構造のパンツ型使い捨ておむつを例示する。また、本実施形態では、大人用のパンツ型使い捨ておむつを例示するが、本願でいう「吸収性物品」は、大人用のパンツ型使い捨ておむつに限定されるものでない。本願でいう「吸収性物品」には、子供用のパンツ型使い捨ておむつが含まれる。
おむつ1は、着用状態において着用者の陰部(股下)を覆う股下領域に対応する部位である股下領域1Bと、着用者の胴周りにおける前身頃に対応する部位であって着用者の腹部側を覆うための前身頃領域1Fと、着用者の胴周りにおける後身頃に対応する部位であって着用者の背部側を覆うための後身頃領域1Rとを有する。ここで、前身頃領域1Fは股下領域1Bの前側に位置し、後身頃領域1Rは股下領域1Bの後側に位置する。本実施形態におけるおむつ1は、パンツ型の使い捨ておむつであるため、前身頃領域1Fの左側の縁と後身頃領域1Rの左側の縁は互いに接合され、前身頃領域1Fの右側の縁と後身頃領域1Rの右側の縁は互いに接合されている。よって、おむつ1には、前身頃領域1Fの上側の縁と後身頃領域1Rの上側の縁とによって胴回り開口部2T(本開示の「胴回り開口部」の一例)が形成されている。また、おむつ1には、上記接合が施されない股下領域1Bの左側の部位に左下肢開口部2Lが形成され、股下領域1Bの右側の部位に右下肢開口部2Rが形成されている。そして、おむつ1は、着用者の左下肢が左下肢開口部2Lに挿通され、着用者の右下肢が右下肢開口部2Rに挿通され、着用者の胴部が胴回り開口部2Tに入るように着用されると、前身頃領域1Fが着用者の腹部側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背部側に配置され、左下肢開口部2Lと右下肢開口部2Rが着用者の大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の
身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で自由に行動することができる。
身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で自由に行動することができる。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の左下肢の大腿部を取り巻く左下肢開口部2Lに防漏壁3BLが設けられ、着用者の右下肢の大腿部を取り巻く右下肢開口部2Rに防漏壁(不図示)が設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3R及びタミーギャザー12が、前身頃領域1F、後身頃領域1Rの端部から順番に設けられている。なお、本開示ではウェストギャザー3Rとタミーギャザー12とを合わせてギャザー部と表現することがある。また、着用者の脚の付け根を取り巻く位置には、レグギャザー3LF、3LR(図1においてレグギャザー3LRは不図示)が設けられる。なお、レグギャザー3LFは、前身頃領域1Fに設けられ、レグギャザー3LRは、後身頃領域1Rに設けられる。そして、図1では、レグギャザー3LFのみ例示されている。防漏壁3BL,3BRとウェストギャザー3Rは、伸縮部材の弾性力によって収縮することで着用者の肌に密着する。また、レグギャザー3LF、3LRは、着用者の脚の付け根とおむつ1との間に隙間が生まれるのを防ぐ。よって、着用者の陰部から排出される排出液は、おむつ1から殆ど漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
なお、おむつ1は、図示しないインナーパッドと組み合わせて使用することができる。インナーパッドは、吸収体を備える略長方形の吸収性物品であり、着用者の排出液を吸収する。おむつ1とインナーパッドとを組み合わせて使用する場合、おむつ1の肌面側に、着用者の排出孔と当接するようにインナーパッドを置く。排出液は、まずインナーパッドに吸収され、インナーパッドで吸収できなかった排出液のみがおむつ1の吸収体に到達し、更に吸収される。このため、排出液の量が多い場合でも、排出液がおむつ1から漏出するのを防ぐことができる。また、排出液の量が少なく、インナーパッドで全て吸収できる場合には、排出液が排出されてもインナーパッドのみを交換すればよいので、介助コストを軽減できる。また、おむつ1の交換頻度を低くし、おむつ1を長時間使用できる。
図2は、実施形態に係るおむつ1の分解斜視図の一例である。おむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5とを有する。カバーシート4とインナーカバーシート5は、貼り合わされておむつ1の外表面を形成する略砂時計形状(瓢箪形状)のシートであり、前身頃領域1F側の端部と後身頃領域1R側の端部以外は同形状でほぼ同じ大きさである。着用者に着用された状態において、カバーシート4は着用者の非肌面側、インナーカバーシート5は着用者の肌面側に積層されている。カバーシート4とインナーカバーシート5の間には、ウェストギャザー3R、タミーギャザー12、及びレグギャザー3LF、3LRを形成するための伸縮部材が設けられている。また、本実施形態では、伸縮部材として糸ゴムが採用されている。なお、伸縮部材としては、糸ゴムに代えて帯状のゴム等の伸縮部材を適宜選択できる。
カバーシート4とインナーカバーシート5は、例えば、排出物の漏れを抑制するために、液不透過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。ここで、液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。以下、吸収体8及び吸収体8にバックシート6、トップシート9、サイドシート10L,10Rを組み合わせたものを内装体とし、内装体に対応する概念として、糸ゴムが配置されたカバーシート4とインナーカバーシート5とを合わせて外装体と表現することがある(本開示の「外装体」の一例)。
おむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5の着用者側の面において順に積層されるバックシート6と、吸収体8と、トップシート9とを有する。バックシート6は
、着用者の前身頃から股下を経由して後身頃へ届く長さを長手方向に有し、当該長手方向に対し直交する幅方向に所定の横幅を有する略長方形のシートである。吸収体8、トップシート9は、何れもバックシート6と同様に略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がバックシート6の長手方向と一致する状態で、バックシート6に対して順に積層されている。バックシート6は、排出物の漏れを抑制するために非透液性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、トップシート9は、吸収体8の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート9は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が着用された状態において、着用者から排出された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート9を通って吸収体8に浸入し、そこで吸収される。液透過性のシートとしては、例えば、織布、不織布、多孔質フィルムが挙げられる。また、トップシート9は親水性を有していてもよい。
、着用者の前身頃から股下を経由して後身頃へ届く長さを長手方向に有し、当該長手方向に対し直交する幅方向に所定の横幅を有する略長方形のシートである。吸収体8、トップシート9は、何れもバックシート6と同様に略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がバックシート6の長手方向と一致する状態で、バックシート6に対して順に積層されている。バックシート6は、排出物の漏れを抑制するために非透液性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、トップシート9は、吸収体8の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート9は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が着用された状態において、着用者から排出された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート9を通って吸収体8に浸入し、そこで吸収される。液透過性のシートとしては、例えば、織布、不織布、多孔質フィルムが挙げられる。また、トップシート9は親水性を有していてもよい。
吸収体8は、1又は複数のマットからなる吸収コア8cと、吸収コア8cを包み込むコアラップシート7とを有する。吸収コア8cは、パルプ繊維、レーヨン繊維、又はコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるSAP(高吸収性重合体:Super Absorbent Polymer)等の粒状の吸収性樹脂(高分子吸水材)を保持させた構造を有する。吸収コア8cは、着用者から排出された液体を吸収すると、短繊維内の隙間に保持された吸収性樹脂を膨潤させて該液体を短繊維内に保持する。本実施形態では、吸収コア8cは、中央部付近が括れた砂時計型である。吸収コアは、目的に応じた適宜の形状を採ることができる。吸収コア8cの形状としては、例えば、矩形状、楕円形状、その他各種の形状が挙げられる。
コアラップシート7は、薄い液透過性のシートであり、吸収コア8cをコアラップシート7で包むことにより、上述の吸収コア8cのSAPが他の構造に混入しにくくなる。また、吸収コア8cの型崩れが抑制される。コアラップシート7は、パルプ繊維で形成することができ、一例としてはティッシュペーパーを用いることができる。コアラップシート7は、1枚のシートでもよいが、着用者の肌側に配置された上側シートと、着用者の非肌面側に配置され、吸収コアの側面と肌面側に回り込む下側シートの2枚のシートで構成されていてもよい。コアラップシート7が2枚のシートで構成されている場合、上側シートの幅方向端部が他のシート(例えば、後述するサイドシート10L,10R、バックシート6、トップシート9)に包まれる構造になっていてもよい。なお、吸収体8はバックシート6とトップシート9に包まれており、これらのシートによっても型崩れを抑制できるため、コアラップシート7を設けないこともできる。
バックシート6、吸収体8、トップシート9は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート6、吸収体8、トップシート9を積層して着用者の陰部(股下)を覆うと、バックシート6、吸収体8、トップシート9の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体8に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート9を介して吸収体8に接触することになる。
バックシート6、吸収体8、トップシート9は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート6、吸収体8、トップシート9を積層して着用者の陰部(股下)を覆うと、バックシート6、吸収体8、トップシート9の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体8に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ
向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート9を介して吸収体8に接触することになる。
向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート9を介して吸収体8に接触することになる。
また、おむつ1は、上述した防漏壁3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート10L,10Rを有する。サイドシート10L,10Rは、トップシート9の長辺の部分に設けられる。そして、サイドシート10L,10Rには糸ゴム10L1,10R1が長手方向に沿って伸長された状態で接着される。よって、カバーシート4の、前身頃領域1Fの左側の縁となる縁4F7と、後身頃領域1Rの左側の縁となる縁4R7とが互いに接合され、且つ、カバーシート4の、前身頃領域1Fの右側の縁となる縁4F8と、後身頃領域1Rの右側の縁となる縁4R8とが互いに接合されることにより、図1に示したような完成状態のおむつ1になると、サイドシート10L,10Rは、糸ゴム10L1,10R1の収縮力で長手方向に引き寄せられて折り返し線10L2,10R2に沿ってトップシート9から立ち上がる。その結果、左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rからの液体の流出を防ぐ防漏壁3BL,3BRが形成される。
ここで、サイドシート10L、10Rは、防漏壁3BL、3BRが形成された場合に防漏壁3BL、3BRのそれぞれの起立線間の幅方向の間隔は、インナーパッドが入る程度に設けられる。なお、縁4F7及び縁4R7、縁4F8及び縁4R8の接合方法は特に限定されないが、例えば、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等によって行うことができる。
更に、おむつ1は、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L,10Rを挟んで、カバーシート4の前身頃領域1Fにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Fと、カバーシート4の後身頃領域1Rにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Rとを有する。エンドシート11F,11Rは、トップシート9の長手方向における一端側においてカバーシート4、インナーカバーシート5に重ねられる短冊状のシートである。エンドシート11F,11Rは非透水性の不織布であり、主におむつ1の胴回り当接部分においてカバーシート4とインナーカバーシート5を補強する。また、エンドシート11F,11Rには、それぞれ接着剤が塗布されており、当該接着剤によりインナーカバーシート5と接着している。エンドシート11F,11Rは、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L,10Rにより形成される積層体より肌面側に配置され、積層体の端が肌面に直接触れて着用者に違和感を与えるのを防ぐ。
図3は、実施形態に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図の一例である。図3(A)は、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示している。図3(B)は、展開及び伸長した状態のおむつ1の平面図を模式的に示している。
図3に示されるように、レグギャザー3LFを形成する糸ゴム4F6(本開示の「第2伸縮部材」の一例)は、おむつ1が組み立てられた場合に着用者の脚が入る右下肢開口部2R及び左下肢開口部2Lの前身頃領域1F側の縁に沿うように設けられる。そして、糸ゴム4F6は、前身頃側の股下領域1Bにおいて、左右方向に横断するように設けられる。このように左右方向に横断するように糸ゴム4F6が設けられる場所では、おむつ1の厚み方向において糸ゴム4F6と吸収体8とは重なっている。また、このような横断領域の幅方向中央部は、おむつ1が着用された場合の着用者の尿道口に対応する領域となる。なお、厚み方向において吸収体8が重なっている領域において、本実施形態における糸ゴム4F6の配置形態は、図3に示されるように幅方向に横断するように配置されているが、これに限定されない。糸ゴム4F6の延在方向が、幅方向の成分を有していればよく、好ましくは糸ゴム4F6の延在方向の幅方向成分が長手方向成分よりも大きければよい。
一方、レグギャザー3LRを形成する糸ゴム4R6は、右下肢開口部2R及び左下肢開口部2Lの後身頃領域1R側の縁に沿うように設けられる。そして、後身頃側の股下領域1Bにおいて、糸ゴム4R6の先端部は幅方向を向いている。しかしながら、糸ゴム4R6は、幅方向の中央部において切断されており、左側の糸ゴム4R6と右側の糸ゴム4R6とは繋がっていない。
レグギャザー3LFを形成する糸ゴム4F6(本開示の「第2伸縮部材」の一例)は、着用者の腹側において、脚回り開口部に沿って外装体に設けられることとなる。また、レグギャザー3LRを形成する糸ゴム4R6(本開示の「第3伸縮部材」の一例)は、着用者の背側において、脚回り開口部に沿って外装体に設けられることとなる。この際、糸ゴム4F6と糸ゴム4R6とが、互いに異なる色を有する糸ゴムを用いてもよい。このようにすることで、後述のように、胴回り開口部2Tを非肌面側にめくった際でも、レグギャザー3LF、3LRのそれぞれの色の違いを確認することで、おむつ1の前後見分けをより容易にすることができる。
また、インナーカバーシート5と吸収体8とは前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにかけてバックシート6を介して接着剤で適宜接着されている。しかしながら、図3に示されるように前身頃領域1Fにおいて糸ゴム4F6が横断する領域では、インナーカバーシート5と吸収体8とは非接着とされる(非接着領域15とする)。実際には、本実施形態の非接着領域15においては、内装体の一部であるインナーカバーシート5と外装体の一部であるバックシート6とが非接着とされているが、非接着領域15では、インナーカバーシート5とバックシート6とが一部接着される態様でもよい。本実施形態では、糸ゴム4F6,4R6と吸収体8とが重なる股下領域1Bの重なり領域の全域に非接着領域15が設けられている。
また、吸収体8は、線状に圧搾されており、図3ではライン14として表示される。ライン14は、股下領域1B側の端部では幅方向に設けられる。また、ライン14は、前身頃領域1F側の端部では、幅方向の外側に折れ曲がっている。なお、このような吸収体8の圧搾は、例えばローラによってエンボス加工されることで実現される。
カバーシート4は、図2に記載の折り返し線4FF、4RFにおいて一端側が折り返されており、上述した折り返し線4FF、4RFはそれぞれ、前身頃領域1Fの長手方向端部、後身頃領域1Rの長手方向端部を形成している。そのため、おむつ1の完成状態において、折り返し線4FFは前身頃領域1Fの上側の縁を形成し、折り返し線4RFは後身頃領域1Rの上側の縁を形成する。これにより、おむつ1の完成状態では、折り返し線4FF、4RFを開口縁とする胴回り開口部2Tが形成されている。上述したウェストギャザー3Rは、カバーシート4の前身頃領域1Fに複数の糸ゴム(糸状のゴム)4F1が伸長された状態で接着され、カバーシート4の後身頃領域1Rに複数の糸ゴム4R1が伸長された状態で接着されることで形成される。また、タミーギャザー12は、カバーシート4の前身頃領域1Fに複数の糸ゴム4F2、4F3、4F4、4F5が伸長された状態で接着され、カバーシート4の後身頃領域1Rに複数の糸ゴム4R2、4R3、4R4、4R5が伸長された状態で接着されることで形成される。糸ゴム4F1、4F2、4F3、4F4、4F5(本開示の「第1伸縮部材」の一例)は、折り返されると前身頃領域1Fの上側の縁を形成することになる折り返し線4FF沿いに、折り返し線4FF側から糸ゴム4F1、4F3、4F2、4F5、4F4の順に設けられている。糸ゴム4R1、4R2、4R3、4R4、4R5は、折り返されると後身頃領域1Rの上側の縁を形成することになる折り返し線4RF沿いに、折り返し線4RF側から糸ゴム4R1、4R3、4R2、4R5、4R4の順に設けられている。
このため、糸ゴム4F1、4F2、4F3、4F4、4F5は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。また、糸ゴム4R1、4R2、4R3、4R4、4R5は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。よって、縁4F7と縁4R7が互いに接合され、縁4F8と縁4R8が互いに接合されると、糸ゴム4F1、4F2、4F3、4F4、4F5と糸ゴム4R1、4R2、4R3、4R4、4R5は、胴回り開口部2Tに沿って周回する実質的に環状の伸縮部材を形成し、胴回り開口部2Tを胴周り方向に収縮させる機能を発揮する。すなわち、糸ゴム4F1、4F2、4F3、4F4、4F5と糸ゴム4R1、4R2、4R3、4R4、4R5は、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。
糸ゴム4F1、4F2、4F3、4F4、4F5は、図1に示した前身頃領域1Fの上側の縁となる部分に沿って、糸ゴム4R1、4R2、4R3、4R4、4R5は図1に示した後身頃領域1Rの上側の縁となる部分に沿って左右方向に延在するように設けられている。糸ゴム4F1、4F2、4F3、4F4、4F5及び糸ゴム4R1、4R2、4R3、4R4、4R5は、おむつ1が着用された状態において、着用者の腹囲を糸ゴム4F6,4R6よりも上側で比較的強く締め付ける。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1を着用者に密着させて着用位置からずり落ちるのを防止し、更に腹部や背部から排出液が漏出するのを防ぐ機能を担う。
図4は図3における糸ゴムが配置されている部分の拡大図である。図4に示すように、前身頃領域1Fには折り返し線4FFから股下領域1B側へ順に第1領域AF1、第3領域AF3、第2領域AF2、第5領域AF5、第4領域AF4、が設けられており、後身頃領域1Rには折り返し線4RFから股下領域1B側へ順に第1領域AR1、第3領域AR3、第2領域AR2、第5領域AR5、第4領域AR4、が設けられている。第1領域AF1、AR1には、糸ゴム4F1、4R1が第1の間隔で互いに離間して配置されている。第2領域AF2、AR2には、糸ゴム4F2、4R2が第2の間隔で互いに離間して配置されている。また、前身頃領域1Fにおける第1領域AF1と第2領域AF2の間に第3領域AF3が、後身頃領域1Rにおける第1領域AR1と第2領域AR2の間に第3領域AR3が、それぞれ設けられており、第3領域AF3、AR3には、糸ゴム4F3、4R3が第3の間隔で互いに離間して配置されている。更に、第2領域AF2、AR2よりも股下領域1B側では、第4領域AF4、AR4に、糸ゴム4F4、4R4が第4の間隔で互いに離間して配置されている。また、前身頃領域1Fにおける第2領域AF2と第4領域AF4の間に第5領域AF5が、後身頃領域1Rにおける第2領域AF2と第4領域AF4の間に第5領域AF5が、それぞれ設けられており、第5領域AF5、AR5には、糸ゴム4F5、4R5が第5の間隔で互いに離間して配置されている。本実施形態では、上述の各領域において、糸ゴムの収縮力や収縮度は、同等となっている。但し、各領域において、糸ゴムの収縮力や収縮度が異なっていてもよい。また、第3領域AF3、AR3において糸ゴム4F3、4R3が配置されない態様であってもよく、第5領域AF5、AR5において糸ゴム4F5、4R5が配置されない態様でもよく、第3領域AF3、AR3及び第5領域AF5、AR5において糸ゴムが配置されない態様であってもよい。また、おむつ1には、第4領域AF4、AR4や第5領域AF5、AR5が設けられていなくてもよい。
図4に示すように、第1領域AF1、AR1は胴回り開口部2Tから股下領域1B側へ距離d1の範囲内にある。また、第2領域AF2、AR2よりも股下領域1B側に存在している領域は距離d2よりも股下領域1B側に延在している。また、第3領域AF3、AR3では、上述の第1の間隔と、第2の間隔よりも間隔が広くなるように糸ゴムが配置されている。実施形態ではd1=30mm、d2=50mmである態様を示している。但し、d1及びd2の値は一例であり、後述する胴回り開口部2Tをめくりやすくする(折り返
し易くする)効果を得るために適宜変更できる。
し易くする)効果を得るために適宜変更できる。
図5では、第3領域AF3、AR3に、糸ゴム4F3、4R3が存在していない一例を示している。図4では、第3領域AF3、AR3では、上述の第1の間隔と、第2の間隔よりも間隔が広くなるように糸ゴムが配置されているが、図5のように糸ゴムが配置されていなくてもよい。第1領域AF1、AR1における糸ゴム4F1、4R1の間隔である第1の間隔や第2領域AF2、AR2における糸ゴム4F2,4R2の間隔である第2の間隔よりも広い間隔で第3領域AF3、AR3に糸ゴム4F3、4R3を配置するか、あるいは、第3領域AF3、AR3において糸ゴム4F3、4R3が存在しない状態にすることで、第1領域AF1、AR1の収縮力(収縮度)と、第2領域AF2,AR2との収縮力(収縮度)との差異を大きくすることができる。第1領域、第2領域、第3領域のそれぞれにおいて、糸ゴムの配置間隔を領域毎に変えることで、領域毎の収縮力(収縮度)を変え、胴回り開口部2Tを非肌面側へめくりやすくできる。領域毎の収縮力とは、糸ゴムを特定の領域において任意の間隔や任意の量等で配置することで発生する、各領域における収縮力のことである。
おむつ1を着用者に装着する際には、足の挿通をしやすくしたり、おむつ1を掴みやすくした状態にすることになるため、先ず、両手で胴回り開口部2Tを広げ、胴回り開口部2Tをめくる動作(折り返す動作)をする。おむつ1では、d1=30mm、d2=50mmに設定されているので、胴回り開口部2Tに親指を入れる際、親指の先に第3領域AF3、AR3が位置し易い。また、胴回り開口部2Tの内側に親指を入れて胴回り開口部2Tを非肌面側にめくる際、非肌面側において第3領域AF3、AR3の部分に人差し指や中指を突き立てる様につまむことになるが、この際に本開示の技術を用いることで、第3領域AF3、AR3を起点として非肌面側にめくりやすくすることができる。これは、親指、人差し指、中指で挟持される第3領域AF3、AR3よりも親指の付け根側に位置する第1領域AF1、AR1を、非肌面側にめくる動作をした場合、各領域の収縮力の差により胴回り開口部2Tが縮まろうとするためである。そのため、非肌面側に位置する人差し指、中指などに非肌面側の第1領域AF1、AR1部分が引っかかることで、胴回り開口部2Tを容易かつ確実に広げやすくなる。また、非肌面側にめくる動作をすることで、胴回り開口部2Tから脚回り開口部を見やすくなるため、着用者の足の挿通を容易にすることができる。
領域毎の全体の収縮力を比較したとき、上述した第1領域AF1、AR1、第2領域AF2、AR2、第3領域AF3、AR3の各収縮力の中で、第1領域AF1、AR1の収縮力を一番強くすることで、着用者に装着する場合に胴回り開口部2Tを拡幅する際に、腕を広げておむつを引っ張りやすくなるため、更にめくりやすくすることができる。図6では、胴回り開口部2Tを一回非肌面側へめくった際の概略図を示している。この際第3領域AF3、AR3には第1の折り返し部F1が形成される。上述の通り、胴回り開口部2Tの内側に親指を入れて胴回り開口部2Tを非肌面側にめくる際には、親指の先に第3領域AF3、AR3が位置するが、めくった際には非肌面側にめくれた第1領域AF1、AR1と肌面側の第2領域AF2、AR2が第1の折り返し部F1を起点として折り返された第3領域AF3、AR3よりも着用者の下半身側へ位置することになる。着用者に装着する際には、腕を広げておむつ1を拡幅して装着することになり、第1領域AF1、AR1の収縮力を強くすることで、親指の先側の収縮力よりも親指の付け根側の収縮力が高くなることで、胴回り開口部2Tが非肌面側にめくれる際に、よりめくれやすくなる。更に、胴回り開口部2Tを拡幅する際に、第3領域AF3、AR3の非肌面側に位置する人差し指、中指などにめくれた第1領域AF1、AR1が掛かることで引っかかりを強くすることが可能である。脇を広げずに、脇を締めたまま手だけの力で非肌面側にめくる動作はしにくいため、意図せずとも腕を広げさせることで、拡幅した際にめくれやすい構造とすることができる。
一般的におむつの着用者は足腰が弱っている場合が多い。おむつではない通常の下着や肌着を履く場合とは異なり、着用者が自力でおむつ1を装着する時には、胴回り開口部2Tを非肌面側にめくって胴回り開口部2Tから脚回り開口部を確認しやすい状態を作り、着用者の足の挿通時に足が引っ掛からない様にすることが好ましい。また、一般的にパンツ型おむつの着用者は自力でおむつを着脱できる非要介護者や軽度の要介護者であることが多いことからも、下着と同様におむつ1における胴回り開口部2Tを広げるだけで装着しようとする人間も多いため、胴回り開口部2Tが非肌面側にめくれやすい構造とすることで理想的な状態で装着できるようになる。
上述した第1領域AF1、AR1、第2領域AF2、AR2、第3領域AF3、AR3と同様に、第4領域AF4、AR4と第5領域AF5、AR5においても、糸ゴムの配置を領域毎に変えることで領域毎の領域全体の収縮力を変え、二段階に胴回り開口部2Tを非肌面側へめくりやすくできる。二段階にめくれるとは、図7に示すように胴回り開口部2Tが第3領域AF3、AR3を起点に折り返された状態で、更に第1の折り返し部F1を開口部として第5領域AF5、AR5を起点に折り返すことである。第5領域AF5、AR5を起点に更にめくれる構造とすることで、図7のように第5領域AF5、AR5には、第2の折り返し部F2が形成されている。この際、第4領域AF4、AR4では糸ゴム4F4、4R4が第4の間隔で配置されており、第5領域AF5、AR5では糸ゴム4F5、4R5が第5の間隔で配置されている。この際、第1の折り返し部F1から第2の折り返し部F2までの距離を、前身頃領域1Fにおいては第1領域AF1の長手方向の長さ以上、第1領域AF1と第3領域AF3を合わせた長手方向の長さ以下の範囲内、後身頃領域1Rにおいては第1領域AR1の長手方向の長さ以上、第1領域AR1と第3領域AR3を合わせた長手方向の長さ以下の範囲内とすることが好ましい。これは、第1の折り返し部F1の肌面側に親指を入れて、第2の折り返し部F2を起点に第1の折り返し部F1を非肌面側にめくる動作をした際、第5領域AF5、AR5部分に人差し指や中指を突き立てる様につまむことになり、親指、人差し指、中指で挟持される第5領域AF5、AR5部分よりも親指の付け根側に位置する第4領域AF4、AR4や、すでに第1の折り返し部F1によって折り返された第1領域AF1、AR1や第2領域AF2、AR2の収縮力によって胴回り開口部2Tを縮めようとする力が更に大きくなるために第2の折り返し部F2を起点に非肌面側に更にめくれやすくなる。二段階にめくれる構造とすることで、胴回り開口部2Tを更に容易かつ確実に広げやすくなり、着用者の足の挿通を更に容易にすることができる。また、通常の下着や肌着を装着する際と同様に胴回り開口部2Tを広げようとする際に、二段階にめくれやすい構造となっていることで、おむつ1を装着する際に胴回り開口部2Tを更にめくる動作を誘発することができるため、おむつ1を装着しやすい状況を提供できる。
ここで、外装体は前後方向を見分けるための目印を有していてもよい。おむつ1の長手方向において、胴回り開口部2Tから当該目印までの距離は、胴回り開口部2Tから第1の折り返し部F1までの距離の2倍以上、又は胴回り開口部2Tから第2の折り返し部F2までの距離の2倍以上である。当該目印はカバーシート4等の外装体において、前身頃領域1Fと後身頃領域1Rとのどちらか一方に着色する領域を設けたり、印刷による目印の刻印をしたり、前身頃領域1Fと後身頃領域1Rとをそれぞれ異なる色で着色したりする等してもよい。これにより、胴回り開口部2Tを第3領域AF3、AR3を起点に折り返した状態であっても、又は胴回り開口部2Tを第3領域AF3、AR3を起点に折り返し、更に第1の折り返し部F1を開口部として第5領域AF5、AR5を起点に折り返した状態であっても、おむつ1の前後見分けをより容易にすることができる。
第5領域AF5、AR5では、第3領域AF3、AR3と同様に第1の間隔や第2の間隔よりも広い第5の間隔で糸ゴムが配置されていてもよく、また第5の間隔は第4の間隔
よりも広い間隔でもよい。また、第5領域AF5、AR5に糸ゴムが存在しない状態でもよい。第1領域AF1、AR1と第2領域AF2、AR2と、第4領域AF4、AR4は糸ゴムの間隔が密となっており、第3領域AF3、AR3と、第5領域AF5、AR5は糸ゴムの間隔が疎となっている。つまり、おむつ1では、糸ゴムの間隔が密の領域と疎の領域とが交互に並んでいる。糸ゴムの間隔が密の領域と、疎の領域とが交互に並んでいる第1領域AF1、AR1、第2領域AF2、AR2、第3領域AF3、AR3、第4領域AF4、AR4、第5領域AF5、AR5に倣って、第4領域AF4、AR4よりも股下領域1B側に更に糸ゴムの間隔が疎密の領域を交互に設けることで更に多段階にめくれてもよい。
よりも広い間隔でもよい。また、第5領域AF5、AR5に糸ゴムが存在しない状態でもよい。第1領域AF1、AR1と第2領域AF2、AR2と、第4領域AF4、AR4は糸ゴムの間隔が密となっており、第3領域AF3、AR3と、第5領域AF5、AR5は糸ゴムの間隔が疎となっている。つまり、おむつ1では、糸ゴムの間隔が密の領域と疎の領域とが交互に並んでいる。糸ゴムの間隔が密の領域と、疎の領域とが交互に並んでいる第1領域AF1、AR1、第2領域AF2、AR2、第3領域AF3、AR3、第4領域AF4、AR4、第5領域AF5、AR5に倣って、第4領域AF4、AR4よりも股下領域1B側に更に糸ゴムの間隔が疎密の領域を交互に設けることで更に多段階にめくれてもよい。
図8は、第1領域AF1,AR1の収縮力がどれくらいであった場合に腕を広げて拡幅させようとするかの実験結果である。実験には5種類のおむつを用いており、それぞれ第1領域AF1、AR1の収縮力が0.7N、1.0N、1.3N、1.6N、1.9Nとした。被験者数は8人で30歳から50歳の範囲の健康な男女を対象としている。実験内容は、被験者が収縮力の小さいおむつから順番に手に取り、胴回り開口部2Tを広げる動作を2回繰り返すことで腕を広げて拡幅する方が良いか、脇を広げずに脇を締めた状態で拡幅するほうが良いかを判断する。そうすることで、収縮力毎に、被験者のうち腕を広げて拡幅しようと判断した人数の割合を算出した。実験結果から、被験者のうち半数以上の人間が、第1領域AF1、AR1の収縮力が1.6N以上の場合に腕を使って胴回り開口部2Tを拡幅しようとすることがわかるため、第1領域AF1、AR1の収縮力は1.6N以上であることが望ましいということになる。
カバーシート4は、折り返し線4FF、4RFで折り返されて糸ゴム4F1,糸ゴム4R1の配置領域まで延在し、その折り返された部分で糸ゴム4F1、糸ゴム4R1の配置領域を補強している。エンドシート11F,11R(図2参照)は、折り返し線4FF、4RFで折り返されたカバーシート4が延在していない糸ゴム4F2、糸ゴム4R2の配置領域に設けられ糸ゴム4F2、糸ゴム4R2の配置領域を補強している。
なお、本願においてシートが重なる状態とは、重ね合わされるシート同士が互いに全面的に接触する状態で重なる形態に限定されるものでなく、シートの一部分同士が重なる形態を含む概念である。例えば、エンドシート11Fは、バックシート6の長手方向における一端側の一部分が、カバーシート4の一部分に触れる状態で重ねられる。おむつ1は、吸収体8を間に挟んだバックシート6及びトップシート9の他、カバーシート4、エンドシート11F,11R、インナーカバーシート5、サイドシート10L,10Rが積み重なって形成されているため、これら複数のシートを積み重ねた積層体を有していると言える。
上記のようなおむつ1によれば、図3に示されるように前身頃側の股下領域1Bにおいて糸ゴム4F6が横断する非接着領域15では、インナーカバーシート5と吸収体8とは非接着とされる。よって、吸収体8が、カバーシート4とインナーカバーシート5との間に設けられる糸ゴム4F6の収縮によって幅方向に縮こまらずに肌に押し当てられる。また、このような非接着領域15は、着用者の尿道口に対応する。よって、おむつ1は、吸収体8の変形を抑制し、着用者の尿道口に対し、しわ等がない平らな状態の吸収体8の当接が容易となる。よって、着用者から排泄された尿を即座に吸収でき、着用者から排泄された尿がおむつ1の外部に漏出することを防止できる。なお、インナーパッドを組み合わせて使用する場合には、しわ等が生じていない吸収体8によってインナーパッドが尿道口に押し当てられることになるため、尿がおむつ1の外部に漏出することは同様に防止される。
また、吸収体8にしわ等が生ずることが抑制されるため、着用者が男性である場合、吸
収体8により男性器を保持することで肌側に押しつけ、排尿方向を一定に保つことができる。よって、尿がおむつ1の外部に漏出することは抑制される。
収体8により男性器を保持することで肌側に押しつけ、排尿方向を一定に保つことができる。よって、尿がおむつ1の外部に漏出することは抑制される。
また、上記のようなおむつ1によれば、糸ゴム4R6は、図3に示されるように幅方向の中央部において切断されている。よって、糸ゴム4R6が切断された領域におけるカバーシート4及びインナーカバーシート5には糸ゴム4R6の弾性力が作用せず、当該領域におけるカバーシート4及びインナーカバーシート5は収縮しない。よって、収縮によるカバーシート4及びインナーカバーシート5の損傷は抑制される。また、おむつ1は、吸収体8の変形を抑制するため、吸収体8の変形によって生じる吸収性能を低下させることがない。
また、上記のようなおむつ1によれば、幅方向に延在する糸ゴム4F6が収縮することで、カバーシート4及びインナーカバーシート5には幅方向に収縮力が作用する。また、このように幅方向に収縮力が作用したカバーシート4及びインナーカバーシート5と吸収体8とは非接着である。よって、吸収体8よりも幅方向外側に配置されたカバーシート4及びインナーカバーシート5の領域55L、55R(図3参照)が吸収体8と厚み方向において重なるように収縮される。おむつ1は、胴回り開口部2Tを伸長した状態において、糸ゴム4F6,4R6は、吸収体8と重なる股下領域1Bの重なり領域よりも幅方向の外側の領域55L、55Rが当該重なり領域よりも幅方向の内側に収縮される収縮力を有する。よって、胴回り開口部2Tが拡幅されておむつ1が着用される場合に、着用者がおむつ1を着用するために左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rに脚を入れる際、着用者の足の親指が領域55L、55Rに引っかかることは抑制される。よって、着用者がおむつ1に足を引っかけてバランスを崩し転倒する可能性が低減される。
また、糸ゴム4R6は幅方向中央部において切断されており、幅方向に延在していない。また、後身頃側の股下領域1Bにおいては、カバーシート4及びインナーカバーシート5と吸収体8とはバックシート6を介して接着されている。よって、後身頃領域1Rにおいては、吸収体8よりも幅方向外側に存するカバーシート4及びインナーカバーシート5の領域56L、56R(図3参照)は、吸収体8と厚み方向において重なるように収縮されることは抑制される。よって、前身頃側では、領域55L、55Rが吸収体8と厚み方向において重なり、後身頃側では、領域56L、56Rが左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rのそれぞれにはみ出したような状態となる。よって、おむつ1の前後見分けが容易となるため、着用者の利便性は向上する。
また、上記のようなおむつ1によれば、股下領域1Bにおいてライン14が幅方向に延在している。ライン14は他の領域よりも剛性が高いため、吸収体8が幅方向に変形することは抑制される。よって、おむつ1は、吸収体8が着用者の臀部に食い込むことを防止し、着用感の低下を抑制できる。
また、非接着領域15は、着用者の股下部から鼠径部までの部位に当接する領域と重なり形成されてもよい。これにより、おむつ1は、着用者の鼠径部に吸収体8が沿った状態で折れ曲がり、吸収体8が肌に密着した状態となりやすくなる。また、おむつ1は、仮に、着用動作時に外装体が着用者の肌(例えば、内もも等)に引っかかったとしても、吸収体8を含む内装体を所定の着用位置に配置することができる。また、おむつ1は、着用される際に、内装体が所定の着用位置に配置される、若しくは、内装体の吸収体8が肌に沿った所定の状態となりやすいため、外装体も糸ゴム4F6によって内装体側に引き上げ、おむつ全体として所定の着用位置に引き上げやすくなる。このような、おむつ1は、着用が容易である。
非接着領域15は、糸ゴム4F6の延在領域の前身頃領域1F側を含んで形成されてお
り、さらに、糸ゴム4F6が吸収体8を横断する部位の幅方向外側ではおむつ1の長手方向に伸縮する成分を有する。このため、非接着領域15における外装体(カバーシート4およびインナーカバーシート5)は、糸ゴム4F6によって前身頃領域1F側に引っ張られ、この外装体によって吸収体8を含む内装体も前身頃領域1F側に引き上げられる。この構成を備えるおむつ1は、非接着領域15の肌面側の吸収体8が前身頃領域1F側に引き上げられることによって、着用者の肌面から当該吸収体8が離れるのを抑制できる。なお、非接着領域15は、糸ゴム4F6の延在領域よりも前身頃領域1F側を含んで形成されていれば、糸ゴム4F6によって前身頃領域1F側に引っ張られ、吸収体8を含む内装体も前身頃領域1F側に引き上げることができるため、おむつ全体として所定の着用位置に引き上げやすくなる。
り、さらに、糸ゴム4F6が吸収体8を横断する部位の幅方向外側ではおむつ1の長手方向に伸縮する成分を有する。このため、非接着領域15における外装体(カバーシート4およびインナーカバーシート5)は、糸ゴム4F6によって前身頃領域1F側に引っ張られ、この外装体によって吸収体8を含む内装体も前身頃領域1F側に引き上げられる。この構成を備えるおむつ1は、非接着領域15の肌面側の吸収体8が前身頃領域1F側に引き上げられることによって、着用者の肌面から当該吸収体8が離れるのを抑制できる。なお、非接着領域15は、糸ゴム4F6の延在領域よりも前身頃領域1F側を含んで形成されていれば、糸ゴム4F6によって前身頃領域1F側に引っ張られ、吸収体8を含む内装体も前身頃領域1F側に引き上げることができるため、おむつ全体として所定の着用位置に引き上げやすくなる。
<実施形態の変形例>
以下、本実施形態の変形例に係るおむつ1について説明する。以下、変形例に係るおむつ1について、図1~8により説明したおむつ1との相違点を中心に説明し、同様の構成については同一の符号を付すことで詳細な説明は割愛する。
以下、本実施形態の変形例に係るおむつ1について説明する。以下、変形例に係るおむつ1について、図1~8により説明したおむつ1との相違点を中心に説明し、同様の構成については同一の符号を付すことで詳細な説明は割愛する。
図9は、変形例に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図の一例である。より詳しくは、図3(A)に例示されるような、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示す図の、前身頃領域1Fの長手方向端部の拡大図の一例が図9である。
変形例では、糸ゴム4F3は、外装体の非肌面側に設けられたカバーシート4(本開示の「第1のシート」の一例)と、外装体の肌面側に設けられたインナーカバーシート5(本開示の「第2のシート」の一例)とに覆われている。糸ゴム4F3の延在領域において、カバーシート4とインナーカバーシート5は接着されている。そして、カバーシート4とインナーカバーシート5は、図2に示すような折り返し線4FFにおいて一端側が折り返されて肌面側に屈曲している。当該折り返し線4FFは、完成状態のおむつ1の胴回り開口部2Tの端縁となる。折り返されたカバーシート4は、外装体の肌面側において、長手方向内側に延在し、その端部との間に第3の折り返し部20を形成している。
インナーカバーシート5は、折り返し線4FFにおいて屈曲し、その長手方向端部は長手方向内側を向いている。また、折り返されたインナーカバーシート5は相互に接着されておらず、胴回り開口部2T側の端縁近傍において、第3の折り返し部20の曲げ応力に起因する空間21を形成している。
カバーシート4の第3の折り返し部20とインナーカバーシート5の間には、糸ゴム4F1が延在している。換言すれば、カバーシート4と、インナーカバーシート5は、複数の弾性部材である糸ゴム4F1のうち最も胴回り開口部2T側に配置されているものよりも更に胴回り開口部2T側で肌面側に屈曲して第3の折り返し部20を形成している。糸ゴム4F1は、カバーシート4の第3の折り返し部20と、インナーカバーシート5との間に接着されている。一方、折り返されたインナーカバーシート5は、第3の折り返し部20の胴回り開口部2T側の一部において、カバーシート4の非肌面側に延在しているものの、糸ゴム4F1の延在領域にまでは達していない。
一般的に、おむつの胴回り開口部の端縁は、衣類や着用者の手との摩擦により破れる虞がある。より具体的には、おむつの胴回り開口部の端縁は、着用者の肌に直接触れており、着用者の身体に食い込んで、肌との強い摩擦によって摩耗することがある。また、胴回り開口部近傍におけるウェストギャザーの締付力は比較的強く、締付により着用者の胴部に痒みを生じることがある。痒みを感じた着用者は、胴回り開口部の端縁を指で強くこすることがあり、この面でも胴回り開口部の端縁は摩耗しやすい。
そして、胴回り開口部の端縁が破れると、内部のウェストギャザーを構成するための糸ゴムが外部に露出することがある。露出した糸ゴムは、着用者の肌面に食い込んで着用感を大きく損なう虞がある。また、糸ゴムが外部に露出すると、糸ゴムは前述の摩耗に直接晒されるため、その一部が破断してしまう虞もある。ウェストギャザーの締め付け力は、糸ゴムによって規定されている。ウェストギャザーを構成するための糸ゴムの一部が破断すると、ウェストギャザーが適切な締め付け力を発揮できなくなり、ずれ落ちが発生することがある。ずれ落ちにより着用感は低下する。また、ずれ落ちにより吸収体が着用者の肌面と正しく当接しなくなるため、おむつが排出液を適切に受け止めることができなくなる虞もある。
変形例に係るおむつ1は、胴回り開口部2Tの端縁において、カバーシート4に加えてインナーカバーシート5を折り返している。このため、おむつ1の胴回り開口部の端縁に配置されているシートは、カバーシート4とインナーカバーシート5の2重になっている。例えカバーシート4が摩耗したり破断したりして内部構造が露出したとしても、糸ゴム4F1との間には更にインナーカバーシート5が存在しているため、カバーシート4の摩耗や破断は、即座に糸ゴム4F1の露出に繋がることはない。このため、変形例に係るおむつ1は、長時間に渡って着用感を維持し、その機能を保つことができる。
また、変形例では、インナーカバーシート5は、糸ゴム4F1の肌面側を覆ってはいないものの肌面側に折り返されている。このため、第3の折り返し部20の糸ゴム4F1の延在領域では、おむつ1の外装体はシートが3層重ねられているが、糸ゴム4F1の延在領域の更に胴回り開口部2Tの端縁側では、インナーカバーシート5が折り返されていることによりシートが4層重ねられた状態となる。換言すれば、変形例にかかるおむつ1では、長手方向の端縁において、外装体が複数枚のシートが重なるように形成されていることとなる。このように、おむつ1における長手方向の端縁である胴回り開口部が形成される箇所では、外装体が2枚以上のシートが折り返されるような状態で構成されることが好ましい。
また、折り返されたインナーカバーシート5は、逆U字型または略コの字型に屈曲しているもののその内側では相互に接着されておらず、胴回り開口部2Tの端縁近傍において空間21を形成しているため、厚み方向に膨らんでいる。これらの構成により、おむつ1は、その長手方向端部を厚み方向に見た場合、糸ゴム4F1が存在しない胴回り開口部2Tの端縁においてより肉厚であり、更に具体的には、肌面側においてより肉厚である。
また、胴回り開口部2Tに沿って空間21が形成されることにより、胴回り開口部2Tに親指を入れて胴回り開口部2Tを非肌面側にめくる際に、親指の関節が胴回り開口部2Tの端縁近傍において厚み方向に膨らんでいる位置に引っかかりやすくなる。これにより、胴回り開口部2Tを非肌面側にめくりやすくなる。
以上、本開示に係る実施形態について説明したが、本明細書に開示された各々の態様は、本明細書に開示された他のいかなる特徴とも組み合わせることができる。
1B :股下領域
1F :前身頃領域
1R :後身頃領域
2L :左下肢開口部
2R :右下肢開口部
2T :胴回り開口部
3BL、3BR :防漏壁
3LF、3LR :レグギャザー
3R :ウェストギャザー
4 :カバーシート
4F1、4F2、4F3、4F4、4F5、4F6 :糸ゴム
4R1、4R2、4R3、4R4、4R5、4R6 :糸ゴム
AF1、AR1 :第1領域
AF2、AR2 :第2領域
AF3、AR3 :第3領域
AF4、AR4 :第4領域
AF5、AR5 :第5領域
4F7、4F8 :縁
4FF、4RF :折り返し線
4R7、4R8 :縁
F1 :第1の折り返し部
F2 :第2の折り返し部
5 :インナーカバーシート
6 :バックシート
7 :コアラップシート
8 :吸収体
8c :吸収コア
9 :トップシート
10L、10R :サイドシート
10L1、10R1 :糸ゴム
10L2、10R2 :折り返し線
11F、11R :エンドシート
12 :タミーギャザー
14 :ライン
15 :非接着領域
55L、55R :領域
56L、56R :領域
1F :前身頃領域
1R :後身頃領域
2L :左下肢開口部
2R :右下肢開口部
2T :胴回り開口部
3BL、3BR :防漏壁
3LF、3LR :レグギャザー
3R :ウェストギャザー
4 :カバーシート
4F1、4F2、4F3、4F4、4F5、4F6 :糸ゴム
4R1、4R2、4R3、4R4、4R5、4R6 :糸ゴム
AF1、AR1 :第1領域
AF2、AR2 :第2領域
AF3、AR3 :第3領域
AF4、AR4 :第4領域
AF5、AR5 :第5領域
4F7、4F8 :縁
4FF、4RF :折り返し線
4R7、4R8 :縁
F1 :第1の折り返し部
F2 :第2の折り返し部
5 :インナーカバーシート
6 :バックシート
7 :コアラップシート
8 :吸収体
8c :吸収コア
9 :トップシート
10L、10R :サイドシート
10L1、10R1 :糸ゴム
10L2、10R2 :折り返し線
11F、11R :エンドシート
12 :タミーギャザー
14 :ライン
15 :非接着領域
55L、55R :領域
56L、56R :領域
Claims (12)
- 長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さを有し、着用状態において着用者の腹側に位置する前身頃領域、股下部に位置する股下領域、及び背側に位置する後身頃領域が前記長手方向にこの順に設けられた吸収性物品であって、
前記前身頃領域及び前記後身頃領域の前記幅方向の端部同士が接合されることで、前記着用者の腹囲を挿通可能な胴回り開口部が形成されており、
前記前身頃領域と前記後身頃領域のそれぞれにおいて、前記胴回り開口部に沿うように、平行かつ前記長手方向において互いに離間して、複数の第1伸縮部材が伸長状態で配置されたギャザー部を備え、
前記ギャザー部が、
前記胴回り開口部から前記長手方向の前記股下領域側へ30mmの範囲内にあり、複数の前記第1伸縮部材が、それぞれが第1の間隔で互いに離間している第1領域と、
前記胴回り開口部から前記長手方向の前記股下領域側へ50mmの位置から、前記長手方向において前記股下領域側へ延在する領域であって、複数の前記第1伸縮部材が、それぞれが第2の間隔で互いに離間している第2領域と、
前記第1領域と前記第2領域との間に設けられ、前記第1伸縮部材が存在しないか、あるいは前記第1の間隔及び前記第2の間隔よりも前記第1伸縮部材間の間隔が広くなるように複数の前記第1伸縮部材が配置される第3領域と、を含む、
吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、更に、
前記着用者の肌面側に配置され、着用者の排出液を吸収可能な吸収体を有する内装体と、
前記着用者の非肌面側に配置された外装体と、
前記吸収体と前記着用者の股下部から鼠径部までの部位に当接する領域と重なり、前記内装体と前記外装体とが非接着である非接着領域と、
を備える、
請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、更に、
前記着用者の非肌面側に配置された外装体を備え、
前記外装体は、少なくとも、
前記外装体の非肌面側に配置された第1のシートと、
前記外装体の肌面側に配置された第2のシートと、
を、有し、
前記胴回り開口部において、前記第1のシートと前記第2のシートは前記肌面側に屈曲して第3の折り返し部を形成している、
請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記胴回り開口部が拡幅される際に複数の前記第1伸縮部材によって発生する前記第1領域全体の収縮力の方が、前記第2領域及び前記第3領域のそれぞれの全体の収縮力よりも強い、
請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記第1領域全体の収縮力が、1.6N以上である、
請求項4に記載の吸収性物品。 - 前記ギャザー部は、更に、
前記第2領域より前記長手方向において前記股下領域側へ延在する領域であって、複数
の前記第1伸縮部材が、それぞれが第4の間隔で互いに離間している第4領域と、
前記第2領域と前記第4領域との間に設けられ、前記第1伸縮部材が存在しないか、あるいは前記第2の間隔及び前記第4の間隔よりも前記第1伸縮部材間の間隔が広くなるように複数の前記第1伸縮部材が配置される第5領域と、を含む、
請求項1から5の何れか一項に記載の吸収性物品。 - 前記胴回り開口部を折り返す動作を行うことで、前記第3領域を起点に前記胴回り開口部がめくれ、第1の折り返し部が形成され、
第1の折り返し部が形成された状態で更に折り返す動作を行うことで、前記第5領域を起点に第2の折り返し部が形成され、
前記第1の折り返し部から第2の折り返し部までの距離は、前記第1領域の長手方向の長さ以上であって前記第1領域の前記長手方向の長さと第3領域の前記長手方向の長さとを合わせた長さ以下の範囲内である、
請求項6に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、更に、
股下領域を含む位置に設けられ、着用者の排出液を吸収可能な吸収体と、
前記着用者の脚を挿通可能な二つの脚回り開口部と、
前記着用者の非肌面側に配置された外装体と、
前記着用者の腹側において、一方の前記脚回り開口部に沿い、前記股下領域を横切るように設けられ、他方の前記脚回り開口部に沿うように延在し、伸長状態で前記外装体に設けられた第2伸縮部材と、を備え、
前記胴回り開口部を拡幅した状態において、前記第2伸縮部材は、前記第2伸縮部材と前記吸収体とが重なる前記股下領域の重なり領域よりも前記幅方向の外側の前記外装体の一部又は全部が、前記重なり領域よりも前記幅方向の内側に収縮される収縮力を有する、
請求項7に記載の吸収性物品。 - 前記第2伸縮部材は、前記前身頃領域において、前記幅方向に横断するように配置され、
前記重なり領域において、前記外装体と前記吸収体とが非接着である非接着領域を備える、
請求項8に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、更に、
前記着用者の非肌面側に配置された外装体を備え、
前記外装体は、前後方向を見分けるための目印を有し、
前記長手方向における前記胴回り開口部から前記目印までの距離は、前記長手方向における前記胴回り開口部から前記第1の折り返し部までの距離の2倍以上である、
請求項7に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、更に、
前記着用者の非肌面側に配置された外装体を備え、
前記外装体は、前後方向を見分けるための目印を有し、
前記長手方向における前記胴回り開口部から前記目印までの距離は、前記長手方向における前記胴回り開口部から前記第2の折り返し部までの距離の2倍以上である、
請求項7に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、更に、
前記着用者の脚を挿通可能な二つの脚回り開口部と、
前記着用者の非肌面側に配置された外装体と、
前記着用者の腹側において、前記脚回り開口部に沿って前記外装体に設けられた第2伸縮部材と、
前記着用者の背側において、前記脚回り開口部に沿って前記外装体に設けられた第3伸縮部材と、
を備え、
前記第2伸縮部材と、前記第3伸縮部材と、が互いに異なる色を有する、
請求項7に記載の吸収性物品。
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---|---|
JP2024070800A true JP2024070800A (ja) | 2024-05-23 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023130021A Pending JP2024070800A (ja) | 2022-11-11 | 2023-08-09 | 吸収性物品 |
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Country | Link |
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2023
- 2023-08-09 JP JP2023130021A patent/JP2024070800A/ja active Pending
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