JP2024070701A - 車両用衝突検知装置および車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突が発生した際に、衝突が作用する方向を簡易且つ確実に検知できる車両用衝突検知装置および車両を提供する。【解決手段】荷重検知センサ13と、演算制御部11と、を具備する。荷重検知センサ13は、複数が車両用シート12に配設され、且つ、車両用シート12に作用する荷重の大きさを検知し、演算制御部11は、車両19の衝突が発生した際に、各々の荷重検知センサ13が計測する荷重計測値14に基づいて、衝突が作用する方向を検知する。本発明によれば、車両衝突が発生した際に、衝突が作用する方向を簡易且つ確実に検知できる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用衝突検知装置および車両に関する。
従来から、安全装備の一つとして、シートに備えられたセンサを用いるものが知られている。
特許文献1において、着座荷重検出装置は、シート本体に設けられ歪み量に応じた荷重信号を出力する荷重センサを備え、荷重センサの荷重信号に基づく出力荷重値により着座荷重を検出する。ここで、着座荷重検出装置は、衝突の前後において異なる状態信号を出力する衝突検知センサを備える。コントローラは、衝突検知センサから出力された状態信号に基づき衝突の有無を判断する。
特許文献2では、乗員が着座するシート部位に、乗員の着座荷重を測定する乗員状態センサを設け、衝突前における測定値に基づいて、所望の目標フォースリミッタ荷重に制限することで、乗員保護装置を適正に利用する。
特開2005-001611号公報 特開2021-116026号公報
しかしながら、前述した各特許文献に記載された発明では、衝突時における衝突の方向をより正確に検知する観点から改善の余地があった。
具体的には、特許文献1および特許文献2に記載された発明では、シートに乗員が着座していることを前提としている。即ち、シートに乗員が着座していなければ、特許文献1または特許文献2に記載された発明により、衝突方向等の衝突に関する情報を検知することができず、効果的に安全性を向上することはできない。
また、車両の前面衝突が発生した際に、ラップ量が小さい場合は、車両前部に備えられた加速度センサにより、衝突方向を検知することができる。しかしながら、車両の前面衝突が発生した際に、ラップ量が大きい場合は、横方向に作用する加速度が小さいことから、加速度センサにより、衝突方向を検知することは簡単ではない。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車両衝突が発生した際に、衝突が作用する方向を簡易且つ確実に検知できる車両用衝突検知装置および車両を提供することにある。
本発明の車両用衝突検知装置は、荷重検知センサと、演算制御部と、を具備し、前記荷重検知センサは、複数が車両用シートに配設され、且つ、前記車両用シートに作用する荷重の大きさを検知し、前記演算制御部は、車両の衝突が発生した際に、各々の前記荷重検知センサが計測する荷重計測値に基づいて、前記衝突が作用する方向を検知することを特徴とする。
本発明の車両用衝突検知装置によれば、車両衝突が発生した際に、衝突が作用する方向を簡易且つ確実に検知できる。具体的には、ラップ量が大きい車両衝突が発生した場合、車両幅方向に作用する加速度が小さくなることにより、加速度センサにより衝突方向を検知することは簡単ではない。本発明では、係る場合であっても、車両用シートに配設された荷重検知センサの出力に基づいて、衝突方向を正確に検知できる。更に、シートに乗員が着座していない状態であっても、荷重検知センサの出力に基づいて、衝突方向を正確に検知できる。
本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示す図であり、車両用シートを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置を用いて車両の衝突を検知する方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示す図であり、各センサに作用する荷重と閾値の変動との関連を示す表である。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示す図であり、判定閾値を調整する際における基準値を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示す図であり、衝突方向を判定する方法を説明する図と表である。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示す図であり、荷重が作用する状況を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置および車両を示す図であり、衝突方向を判定する際における基準値を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る車両用衝突検知装置10および車両19を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明に於いては前後上下左右の各方向を用いるが、左右とは車両19を後方から見た場合の左右である。更に、以下の説明では、同一の部材には原則的に同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
図1は、車両用衝突検知装置10および車両19を示すブロック図である。車両用衝突検知装置10は、車両19に備えられ、車両19に対して前面衝突が発生した際に、車両19が衝突した方向を検知する装置である。ここで、車両19は、例えば乗用車である。
具体的には、車両用衝突検知装置10は、演算制御部11と、荷重検知センサ13と、を主要に有する。更に、車両用衝突検知装置10は、乗員状態検知装置16、着座状態変更装置17および乗員保護装置18と共に、車両19に備えられる。
演算制御部11は、例えば、CPU、RAM、ROM等を有する半導体素子である。演算制御部11の入力側端子は、荷重検知センサ13および乗員状態検知装置16等が接続される。演算制御部11の出力側端子には、着座状態変更装置17および乗員保護装置18等が接続される。演算制御部11は、出力端子側に接続された各機器から入力される情報に基づき、所定の演算処理を行い、出力端子側に接続された各機器の動作を制御する。更に、演算制御部11は、後述するように、車両19の衝突が発生した際に、荷重検知センサ13が計測する荷重計測値14に基づいて、衝突が発生した方向を検知する。
荷重検知センサ13は、後述する車両用シート12に複数が配設され、且つ、車両用シート12に作用する荷重の大きさを検知する。具体的には、荷重検知センサ13は、左前センサ13FLと、左後センサ13RLと、右前センサ13FRと、右後センサ13RRと、を有する。
左前センサ13FLは、後述する車両用シート12の左前方部分に作用する左前計測値14FLを計測し、その大きさを示す信号を演算制御部11に伝送する。左後センサ13RLは、後述する車両用シート12の左後方部分に作用する左後計測値14RLを計測し、その大きさを示す信号を演算制御部11に伝送する。右前センサ13FRは、後述する車両用シート12の右前方部分に作用する右前計測値14FRを計測し、その大きさを示す信号を演算制御部11に伝送する。右後センサ13RRは、後述する車両用シート12の右後方部分に作用する右後計測値14RRを計測し、その大きさを示す信号を演算制御部11に伝送する。以下の説明では、左後計測値14RLないし右後計測値14RRを、荷重計測値14と総称する場合がある。
乗員状態検知装置16は、例えば、カメラ16Aであり、車両19の車室内において、後述する車両用シート12に着座する乗員を撮影し、撮影データを演算制御部11に伝送する。カメラ16Aは、例えばドライバーモニタリングシステムを採用できる。
車外監視部20は、車両19が走行している際に、車両前方等の車外を監視する装置であり、監視により得られた画像データ等を演算制御部11に伝送する。車外監視部20としては、ステレオカメラ、LiDAR、レーダ、ソナー等を採用できる。
着座状態変更装置17は、例えば、シートベルト17Aである。後述するように、着座状態変更装置17を巻き取ることにより、車両用シート12に着座する乗員の姿勢を矯正できる。
乗員保護装置18は、例えば、エアバッグ18Aである。エアバッグ18Aとしては、例えば、後述する車両用シート12の左方側または右方側に配置されたサイドエアバッグを採用できる。
図2は、車両19に備えられる車両用シート12を示す斜視図である。
車両用シート12は、ここでは図示しない乗員が着座する。車両用シート12は、シートクッション122と、シートバック121とを有する。シートバック121は、乗員の背中を後方から支え、シートクッション122は乗員の臀部を下方から支える。
シートクッション122には、前述した、荷重検知センサ13として、左前センサ13FLと、左後センサ13RLと、右前センサ13FRと、右後センサ13RRと、が配設される。
右前センサ13FRは、例えば、シートクッション122の前方右端近傍を支える支持材の歪量を測定するセンサである。左前センサ13FLは、例えば、シートクッション122の前方左端近傍を支える支持材の歪量を測定するセンサである。左後センサ13RLは、例えば、シートクッション122の後方左端近傍を支える支持材の歪量を測定するセンサである。右後センサ13RRは、例えば、シートクッション122の後方右端近傍を支える支持材の歪量を測定するセンサである。
右前センサ13FRないし右後センサ13RRは、シートクッション122を下方に押下する力が作用すると、正の荷重値を出力する。一方、右前センサ13FRないし右後センサ13RRは、シートクッション122を上方に持ち上げる力が作用すると、負の荷重値を出力する。
例えば、車両19が正面衝突した場合、車両用シート12および乗員を前方に移動させようとする慣性力が作用する。よって、シートクッション122の前方部分には乗員の体重が大きく作用し、右前センサ13FRおよび左前センサ13FLは、正の荷重値を出力する。一方、シートクッション122の後方部分では、乗員および車両用シート12を上方に持ち上げようとする力が作用することから、左後センサ13RLおよび右後センサ13RRは、負の荷重値を出力する。
図3は、車両用衝突検知装置10を用いて車両19の衝突方向を検知する方法を示すフローチャートである。図3に基づき、前述した各図も参照しつつ、当該検知方法を以下に詳述する。
ステップS10では、演算制御部11は、衝突プリセンシングをしたか否かを判断する。具体的には、先ず、車両19は、搭載されたエンジンまたはモータ等の駆動力により道路等を走行する。車両19が走行している間、車外監視部20は、車両19の車両前方側を常に監視する。演算制御部11は、車外監視部20の監視結果に基づき、衝突プリセンシングを行う。ここで、衝突プリセンシングとは、走行する車両19の前方側に、衝突の原因となる他車等の障害物が、検知されたか否かを判断するセンシングである。
ステップS10でYESの場合、即ち衝突プリセンシングがされ、例えば、車両19の前方に障害物等が存在する場合、演算制御部11は、ステップS11に移行する。
ステップS10でNOの場合、即ち衝突プリセンシングがされず、例えば、車両19の前方に障害物が存在しない場合、演算制御部11は、ステップS15に移行する。
ステップS11では、演算制御部11は、DMS(ドライバーモニタリングシステム)に含まれるカメラ16Aの情報を受信できるか否かを確認する。
ステップS11でYESの場合、即ち、カメラ16Aの情報を受信できる場合、演算制御部11は、ステップS12に移行する。
ステップS11でNOの場合、即ち、カメラ16Aの情報を受信できない場合、演算制御部11は、ステップS15に移行する。
ステップS12では、演算制御部11は、車両用シート12に着座した乗員が正規着座状態か否かを判断する。ここで、正規着座状態とは、例えば、乗員が左右対称な姿勢で車両用シート12に着座している状態である。具体的には、前述したカメラ16Aにより、車両用シート12に着座している乗員を撮影することで画像を取得し、演算制御部11は、当該画像に基づいて、乗員が正規着座状態か否かを判断する。ここで、本ステップにおける判断は、カメラ16A以外の手段を用いることもできる。例えば、カメラ16Aの替わりに、車室の内部に設置されたレーダ等、荷重計測値14で計測した荷重値を用いることもできる。
ステップS12でYESの場合、即ち、乗員が正規着座状態の場合、演算制御部11は、ステップS15に移行する。
ステップS12でNOの場合、例えば、乗員の姿勢が、左方または右方に傾いており、正規着座状態でない場合、演算制御部11は、ステップS13に移行する。
ステップS13では、演算制御部11は、モータプリテンショナが作動可能か否かを判断する。ここで、モータプリテンショナとは、前面衝突時に瞬時にベルトを巻き上げ、シートベルト17Aの弛みを巻き取り、乗員の体が前方に移動するのを抑制する機器である。
ステップS13でYESの場合、即ち、モータプリテンショナが作動可能な場合、演算制御部11は、ステップS14に移行する。
ステップS13でNOの場合、即ち、モータプリテンショナが作動可能でない場合、演算制御部11は、ステップS15に移行する。
ステップS14では、演算制御部11は、乗員の姿勢を正規着座状態に戻す。具体的には、演算制御部11は、モータプリテンショナを動作させることで、シートベルト17Aを巻き取り、乗員の胴体をシートバック121に近づける。これにより、乗員の姿勢は、正規着座状態に近くなり、後述するステップにおける荷重計測値14を用いた衝突方向の検知が正確になる。更には、乗員の姿勢が正規着座状態と成ることで、シートベルト17Aやエアバッグ18A等により乗員を保護する効果を大きくできる。
ステップS15では、演算制御部11は、各々の荷重検知センサ13の荷重計測値14が、平均荷重値に対して所定値以内か否かを判断する。即ち、荷重検知センサ13で検知した荷重計測値14の隔たりが一定以上である場合、前記衝突が作用する方向を判断する判定閾値15を変更する。具体的には、先ず、図2に示した、左前センサ13FL、左後センサ13RL、右前センサ13FRおよび右後センサ13RRにより、左前計測値14FL、左後計測値14RL、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRを計測する。そして、演算制御部11は、左前計測値14FL、左後計測値14RL、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRの平均値である平均荷重値を算出する。更に、演算制御部11は、左前計測値14FL、左後計測値14RL、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRの各々と、平均荷重値とを比較し、各計測値と平均荷重値との差が所定値以内であるか否かを確認する。
ステップS15でYESの場合、即ち、荷重計測値14と平均荷重値との差が、所定値以内の場合、演算制御部11は、ステップS17に移行する。具体的には、演算制御部11は、左前計測値14FL、左後計測値14RL、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRの何れも、平均荷重値との差が所定値以下であれば、演算制御部11は、ステップS17に移行する。この理由は、全ての荷重検知センサ13に、略均等に荷重計測値14が作用しているため、後述する判定閾値15を変化させる必要性が小さいからである。
ステップS15でNOの場合、即ち、荷重計測値14と平均荷重値との差が所定値以内でない場合、演算制御部11は、ステップS16に移行する。具体的には、演算制御部11は、左前計測値14FL、左後計測値14RL、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRの何れかにおいて、平均荷重値との差が所定値を超過すれば、演算制御部11は、ステップS16に移行する。この理由は、各々の荷重検知センサ13に作用する荷重計測値14の隔たりが大きいため、後述する判定閾値15を変化させる必要性が大きいからである。
ステップS16では、演算制御部11は、各々の荷重計測値14に基づいて、判定閾値15を調整する。
図4および図5を参照して、ステップS16を詳述する。図4は、衝突方向を判断する際に用いる判定閾値15を調整するパターンを示す表である。図5は、判定閾値15を調整する際における基準値を示すグラフである。
図4の表において実線で「大」または「小」が囲まれる場合は、図5に示す様に、荷重検知センサ13により計測された荷重計測値14が、前述した平均荷重値よりも大きいプラス側である場合を示す。一方、図4の表において点線で「大」または「小」が囲まれる場合は、図5に示す様に、各々の荷重検知センサ13により計測された荷重計測値14が、前述した平均荷重値よりも小さいマイナス側である場合を示す。
更に、図5を参照して、「大」とは「小」よりも絶対値が大きいことを示す。即ち、実線で囲まれる「大」は、プラス側において「小」よりも大きい。一方、点線で囲まれる「大」は、マイナス側において「小」よりも大きい。また、以下の説明では、大小は、絶対値で比較する。
更に、図4の表において、FL閾値とは、左前計測値14FLを用いて、衝突方向を判断する際に用いる閾値である。FR閾値とは、右前計測値14FRを用いて、衝突方向を判断する際に用いる閾値である。RL閾値とは、左後計測値14RLを用いて、衝突方向を判断する際に用いる閾値である。RR閾値とは、右後計測値14RRを用いて、衝突方向を判断する際に用いる閾値である。更に、FL閾値、FR閾値、RL閾値、RR閾値の夫々に関して、対応するプラス側閾値151およびマイナス側閾値152が設定される。
本実施形態では、各々の荷重検知センサ13に作用している荷重計測値14が異なる4つのパターンに関して、判定閾値15を変更する方法を説明する。
パターン1では、左前センサ13FLおよび左後センサ13RLにより、左前計測値14FLおよび左後計測値14RLが、プラス側の荷重として、大きく計測される。一方、右前センサ13FRおよび右後センサ13RRにより、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRは、マイナス側の荷重として、小さく計測される。この場合は、FL閾値のプラス側閾値151を大きくし、FR閾値は変更せず、RL閾値のプラス側閾値151を大きくし、RR閾値は変更しない。このようにすることで、左前センサ13FLおよび左後センサ13RLのプラス側の感度を意図的に低くし、衝突方向を正確に検知できる。
パターン2では、左前センサ13FLおよび左後センサ13RLにより、左前計測値14FLおよび左後計測値14RLが、マイナス側の荷重として、小さく計測される。一方、右前センサ13FRおよび右後センサ13RRにより、右前計測値14FRおよび右後計測値14RRは、プラス側の荷重として、大きく計測される。この場合は、FL閾値は変更せず、FR閾値のプラス側閾値151を大きくし、RL閾値は変更せず、RR閾値のプラス側閾値151を大きくする。このようにすることで、右前センサ13FRおよび右後センサ13RRのプラス側の感度を意図的に低くし、衝突方向を正確に検知できる。
パターン3では、左前センサ13FLにより、左前計測値14FLが、プラス側の荷重として、大きく計測される。また、左後センサ13RLにより、左後計測値14RLが、マイナス側の荷重として、大きく計測される。また、右前センサ13FRにより、右前計測値14FRが、プラス側の荷重として、大きく計測される。また、右後センサ13RRにより、右後計測値14RRが、マイナス側の荷重として、大きく計測される。この場合は、FL閾値のプラス側閾値151を大きくし、FR閾値のプラス側閾値151を大きくし、RL閾値のマイナス側閾値152を小さくし、RR閾値のマイナス側閾値152を小さくする。このようにすることで、左前センサ13FLおよび右前センサ13FRのプラス側の感度、および、左後センサ13RLおよび右後センサ13RRのマイナス側の感度を意図的に低くし、衝突方向を正確に検知できる。
パターン4では、左前センサ13FLにより、左前計測値14FLが、マイナス側の荷重として、大きく計測される。また、左後センサ13RLにより、左後計測値14RLが、プラス側の荷重として、大きく計測される。また、右前センサ13FRにより、右前計測値14FRが、マイナス側の荷重として、大きく計測される。また、右後センサ13RRにより、右後計測値14RRが、プラス側の荷重として、大きく計測される。この場合は、FL閾値のマイナス側閾値152を小さくし、FR閾値のマイナス側閾値152を小さくし、RL閾値のプラス側閾値151を大きくし、RR閾値のプラス側閾値151を大きくする。このようにすることで、左前センサ13FLおよび右前センサ13FRのマイナス側の感度、および、左後センサ13RLおよび右後センサ13RRのプラス側の感度を意図的に低くし、衝突方向を正確に検知できる。
上記のように、各々の荷重検知センサ13により検知した各々の荷重計測値14の大きさに基づいて、各閾値を変化させることにより、後述するステップS18において、衝突方向を更に正確に検知できる。
ステップS17では、演算制御部11は、車両19に衝突事故が発生したか否かを判断する。車両19には、図示しない加速度センサまたは圧力センサが配設されている。演算制御部11は、加速度センサまたは圧力センサの出力に基づいて、車両19に衝突事故が発生したか否かを判断する。
ステップS17でYESの場合、即ち、衝突事故が発生したと判断した場合、演算制御部11は、ステップS18に移行する。
ステップS17でNOの場合、即ち、衝突事故が発生していないと判断した場合、演算制御部11は、ENDに移行する。
ステップS18では、演算制御部11は、荷重検知センサ13からの入力に基づいて、衝突方向を検知する。このステップでは、演算制御部11は、左前センサ13FLないし右後センサ13RRにより計測される、左前計測値14FLないし右後計測値14RR用いて、衝突方向を検知する。
図6を参照して、ステップS18において衝突方向を判断する方法を説明する。図6では、紙面上における左上部に、車両19に右側正面衝突が発生した場合の荷重計測値14の分布を示す。また、紙面上に於ける右上部に、車両19に左側正面衝突が発生した場合の荷重計測値14の分布を示す。更に、紙面上における下部に、各センサに作用する荷重の大小を示す。
図6では、衝突により受ける荷重の上下方向における向き及び大きさを矢印で示している。図8も併せて参照すると、車両用シート12に荷重が作用していない状態を0kgとしている。具体的には、荷重検知センサ13により計測した荷重計測値14が、0kgよりも大きい場合、即ちプラス側である場合は、荷重計測値14の大きさを実線の下向矢印で示す。一方、荷重検知センサ13により計測した荷重計測値14が、0kgよりも小さい場合、即ちマイナス側である場合は、荷重計測値14の大きさを点線の上向矢印で示す。また、矢印の大きさは、荷重の大きさに対応している。
車両19に、右側正面衝突が発生した場合は、車両用シート12に着座する乗員を、前方右側に移動させようとする慣性が作用する。このことから、左前計測値14FLおよび右前計測値14FRは、下向きに作用するプラスの荷重となる。また、左前計測値14FLは右前計測値14FRよりも小さな、プラスの値を示す。一方、左後計測値14RLおよび右後計測値14RRは、上向きに作用するマイナスの荷重となる。また、左後計測値14RLは右後計測値14RRよりも、マイナス側に大きな値を示す。よって、左前計測値14FLが右前計測値14FRよりも小さく、または、左後計測値14RLが右後計測値14RRよりも大きければ、若しくは、両方の条件が満たされたら、車両19の右側正面で衝突が発生したと判断することができる。
一方、車両19に、左側正面衝突が発生した場合は、車両用シート12に着座する乗員を、前方左側に移動させようとする慣性が作用する。このことから、左前計測値14FLおよび右前計測値14FRは、下向きに作用するプラスの荷重となる。また、右前計測値14FRは左前計測値14FLよりも、プラス側に小さな値を示す。一方、左後計測値14RLおよび右後計測値14RRは、上向きに作用するマイナスの荷重となる。また、左後計測値14RLは、右後計測値14RRよりも、マイナス側に小さな値を示す。よって、左前計測値14FLが右前計測値14FRよりも大きく、または、左後計測値14RLが右後計測値14RRよりも小さければ、若しくは、両方の条件が満たされたら、車両19の左側正面で衝突が発生したと判断することができる。
図7を参照して、右側正面衝突が発生した場合における、ステップS18における各々の荷重計測値14の変化を詳述する。図7では、上方から、左前計測値14FLの経時変化、右前計測値14FRの経時変化、左後計測値14RLの経時変化、および、右後計測値14RRの経時変化を示す。図7の各グラフにおいて、横軸は時間であり、縦軸は荷重値である。また、各グラフでは、プラス側閾値151およびマイナス側閾値152を点線で示す。プラス側閾値151とは車両下方向に作用する荷重計測値14の閾値であり、マイナス側閾値152とは車両上方向に作用する荷重計測値14の閾値である。
左前計測値14FLは、プラスの値を示しており、即ち車両下方向に作用する荷重である。また、左前計測値14FLは、部分的にプラス側閾値151よりもプラス側に大きな値を示している。
右前計測値14FRは、プラスの値を示しており、即ち車両下方向に作用する荷重であり、全体的にプラス側閾値151を下回る値を示している。
左後計測値14RLは、マイナスの値を示しており、即ち車両上方向に作用する荷重であり、全体的にマイナス側閾値152をマイナス側に超過しない値を示している。
右後計測値14RRは、マイナスの値を示しており、即ち車両上方向に作用する荷重である。また、右後計測値14RRは、部分的にマイナス側閾値152をマイナス側に超過する値を示している。
上記のことから、左前計測値14FLはプラス側閾値151を超過し、且つ、右後計測値14RRはマイナス側閾値152よりも小さな値、即ちマイナス側に超過する値を示している。このことから、演算制御部11は、車両19に左側正面衝突が発生したと判断する。
一方、仮に、全ての荷重計測値14、即ち、左前計測値14FL、右前計測値14FR、左後計測値14RLおよび右後計測値14RRが、何れのプラス側閾値151またはマイナス側閾値152を超過しなかった場合、演算制御部11は、乗員保護装置18を発動させる必要は無いと判断することもできる。この理由は、荷重計測値14が全体的に小さいことにより、エアバッグ18Aを膨張させるほどの衝突は発生していないと考えられるからである。
ステップS19では、演算制御部11は、乗員保護装置18としてのエアバッグ18Aを作動させる。例えば、前出したステップにて、車両19に右側正面衝突が発生したと判断した場合、演算制御部11の指示に基づき、エアバッグ18Aとして、車両用シート12の右側方に配置されたカーテンエアバッグのみを膨張させ、車両用シート12の左側方に配置されたカーテンエアバッグを膨張させない。このようにすることで、車両用シート12に着座した乗員を、カーテンエアバッグにより効果的に保護できる。
更に、乗員保護装置18として、前述したプリテンショナを用いることができる。即ち、左側衝突が発生した場合と、右側衝突が発生した場合とで、プリテンショナがシートベルト17Aを巻き取るタイミングや巻取量を変化させ、シートベルト17Aにより乗員を効果的に保護できる。
以上が本実施形態にかかる車両用衝突検知装置10に関する説明である。
以下に、前述した本実施形態から把握できる技術的思想を、その効果と共に記載する。
本発明の車両用衝突検知装置は、荷重検知センサと、演算制御部と、を具備し、前記荷重検知センサは、複数が車両用シートに配設され、且つ、前記車両用シートに作用する荷重の大きさを検知し、前記演算制御部は、車両の衝突が発生した際に、各々の前記荷重検知センサが計測する荷重計測値に基づいて、前記衝突が作用する方向を検知することを特徴とする。本発明の車両用衝突検知装置によれば、車両衝突が発生した際に、衝突が作用する方向を簡易且つ確実に検知できる。具体的には、ラップ量が大きい車両全衝突が発生した場合、車両幅方向に作用する加速度が小さくなることにより、加速度センサにより衝突方向を検知することは簡単ではない。本発明では、係る場合であっても、車両用シートに配設された荷重検知センサの出力に基づいて、衝突が作用する方向を検知することにより、衝突方向を正確に検知できる。
また、本発明の車両用衝突検知装置では、前記荷重検知センサは、左前センサと、左後センサと、右前センサと、右後センサと、を有し、前記左前センサは、前記車両用シートの左前方部分に作用する左前計測値を計測し、前記左後センサは、前記車両用シートの左後方部分に作用する左後計測値を計測し、前記右前センサは、前記車両用シートの右前方部分に作用する右前計測値を計測し、前記右後センサは、前記車両用シートの右後方部分に作用する右後計測値を計測し、前記演算制御部は、前記左前計測値、前記左後計測値、前記右前計測値および前記右後計測値を比較することにより、前記衝突が作用する方向を検知することを特徴とする。本発明の車両用衝突検知装置によれば、左前センサ、左後センサ、右前センサおよび右後センサの計測値に基づく検知を行うことにより、衝突が作用する方向を正確に検知できる。
また、本発明の車両用衝突検知装置では、前記演算制御部は、前記左前計測値が前記左後計測値よりも小さく、または、前記右前計測値が前記右後計測値よりも大きければ、前記車両の左側正面で前記衝突が発生したと判断し、前記左前計測値が前記左後計測値よりも大きく、または、前記右前計測値が前記右後計測値よりも小ければ、前記車両の右側正面で前記衝突が発生したと判断することを特徴とする。本発明の車両用衝突検知装置によれば、左前計測値、右後計測値、左後計測値および右前計測値の大小に基づいて、簡易且つ正確に衝突方向を検知できる。
また、本発明の車両用衝突検知装置では、前記演算制御部は、前記荷重検知センサで検知した前記荷重計測値の隔たりが一定以上である場合、前記衝突が作用する方向を判断する判定閾値を変更することを特徴とする。本発明の車両用衝突検知装置によれば、判定閾値を変更することにより、乗員の着座姿勢に起因して荷重計測値が隔たる場合であっても、判定閾値を用いて前記衝突が作用する方向を正確に検知できる。
また、本発明の車両用衝突検知装置では、車両用衝突検知装置と、乗員状態検知装置と、着座状態変更装置と、を具備し、前記乗員状態検知装置は、前記車両用シートに着座した乗員の着座状態を検知し、前記着座状態変更装置は、前記着座状態が正規着座状態でなければ、前記乗員の前記着座状態を変更することを特徴とする。本発明の車両によれば、着座状態変更装置により乗員の着座状態を変更することにより、車両用シートに作用する乗員の体重を均等化し、車両用シートに配設された荷重検知センサの出力に基づいて、正確に衝突方向を検知できる。
また、本発明の車両用衝突検知装置では、車両用衝突検知装置と、乗員保護装置と、を具備し、前記乗員保護装置は、車両衝突事故が発生した際に、乗員を保護するように動作し、前記車両用衝突検知装置の検知結果に基づいて、前記乗員保護装置の動作を変化させることを特徴とする。本発明の車両によれば、車両用衝突検知装置の検知結果に基づいて、乗員保護装置の動作を変化させることにより、乗員保護装置により効果的に乗員を保護できる。例えば、車両用衝突検知装置が右方からの衝突を検知した際に、乗員保護装置として右方側カーテンエアバッグを膨張展開することで、乗員を効果的に保護できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、前述した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
10 車両用衝突検知装置
11 演算制御部
12 車両用シート
121 シートバック
122 シートクッション
13 荷重検知センサ
13FL 左前センサ
13RL 左後センサ
13FR 右前センサ
13RR 右後センサ
14 荷重計測値
14FL 左前計測値
14RL 左後計測値
14FR 右前計測値
14RR 右後計測値
15 判定閾値
151 プラス側閾値
152 マイナス側閾値
16 乗員状態検知装置
16A カメラ
17 着座状態変更装置
17A シートベルト
18 乗員保護装置
18A エアバッグ
19 車両
20 車外監視部

Claims (6)

  1. 荷重検知センサと、演算制御部と、を具備し、
    前記荷重検知センサは、複数が車両用シートに配設され、且つ、前記車両用シートに作用する荷重の大きさを検知し、
    前記演算制御部は、車両の衝突が発生した際に、各々の前記荷重検知センサが計測する荷重計測値に基づいて、前記衝突が作用する方向を検知することを特徴とする車両用衝突検知装置。
  2. 前記荷重検知センサは、左前センサと、左後センサと、右前センサと、右後センサと、を有し、
    前記左前センサは、前記車両用シートの左前方部分に作用する左前計測値を計測し、
    前記左後センサは、前記車両用シートの左後方部分に作用する左後計測値を計測し、
    前記右前センサは、前記車両用シートの右前方部分に作用する右前計測値を計測し、
    前記右後センサは、前記車両用シートの右後方部分に作用する右後計測値を計測し、
    前記演算制御部は、前記左前計測値、前記左後計測値、前記右前計測値および前記右後計測値を比較することにより、前記衝突が作用する方向を検知することを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突検知装置。
  3. 前記演算制御部は、
    前記左前計測値が前記右前計測値よりも小さく、または、前記左後計測値が前記右後計測値よりも大きければ、前記車両の左側正面で前記衝突が発生したと判断し、
    前記左前計測値が前記右前計測値よりも大きく、または、前記左後計測値が前記右後計測値よりも小さければ、前記車両の右側正面で前記衝突が発生したと判断することを特徴とする請求項2に記載の車両用衝突検知装置。
  4. 前記演算制御部は、
    前記荷重検知センサで検知した前記荷重計測値の隔たりが一定以上である場合、
    前記衝突が作用する方向を判断する判定閾値を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用衝突検知装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の車両用衝突検知装置と、乗員状態検知装置と、着座状態変更装置と、を具備し、
    前記乗員状態検知装置は、前記車両用シートに着座した乗員の着座状態を検知し、
    前記着座状態変更装置は、前記着座状態が正規着座状態でなければ、前記乗員の前記着座状態を変更することを特徴とする車両。
  6. 請求項1または請求項2に記載の車両用衝突検知装置と、乗員保護装置と、を具備し、
    前記乗員保護装置は、車両衝突事故が発生した際に、乗員を保護するように動作し、
    前記車両用衝突検知装置の検知結果に基づいて、前記乗員保護装置の動作を変化させることを特徴とする車両。


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