JP2024069944A - 制御駆動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮して電動装置の動作を継続させることが可能な制御駆動システムを提供する。【解決手段】複数の駆動モータを個別に駆動する複数の駆動装置と、当該複数の駆動装置を所定の共通通信線を介して制御する制御装置とを備える制御駆動システムであって、複数の駆動装置は個別通信線によって相互接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、制御駆動システムに関する。
下記特許文献1には、失陥していない電動モータにより車両の走行を継続できる電気自動車の制御装置が開示されている。この制御装置は、目標駆動力生成部がモータの一方が失陥した場合に、車両の加速を禁止するフェールセーフ制御を実施し、フェールセーフ制御中に車両が安定走行状態となった場合には、車両の加速を許可するリンプホーム制御へ移行するものである。
特開2010-166740号公報
ところで、上記背景技術は、電動モータの健全性に対して電気自動車(電動装置)の走行を継続させようする制御技術であり、モータを駆動する駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮するものではない。電気自動車の技術分野では、昨今における制御通信の複雑化等の観点から駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮して電動装置の動作を継続させる技術の開発が切望されている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮して電動装置の動作を継続させることが可能な制御駆動システムの提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の態様1は、複数の駆動モータを個別に駆動する複数の駆動装置と、当該複数の駆動装置を所定の共通通信線を介して制御する制御装置とを備える車両電動システムであって、前記複数の駆動装置は、個別通信線によって相互接続されている、という手段を採用する。
このような態様1の制御駆動システムによれば、駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮して電動装置の動作を継続させることが可能な制御駆動システムを提供することが可能である。
本発明の態様2は、態様1の制御駆動システムにおいて、前記複数の駆動モータは、四輪車両における4つの駆動輪を各々駆動し、前輪に駆動力を作用させる一対の前記駆動モータに対応する一対の前記駆動装置が前記個別通信線によって相互接続されている、という手段を採用する。
このような態様2の制御駆動システムによれば、駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮して電動装置の1つである四輪車両の走行を継続させることができる。
本発明の態様3は、態様2の制御駆動システムにおいて、動作モードが四輪協調モードの場合、前記制御装置は、前記共通通信線を介して4つの前記駆動装置を協調制御し、前記個別通信線によって相互接続された一対の前記駆動装置は、前記共通通信線を介した前記制御装置との制御通信の健全性を示す個別信号を前記個別通信線を介して相互に通信し、前記制御通信の異常を検出した前記駆動装置は、動作モードを前記四輪協調モードからフェールセーフモードに切替えて前記駆動モータを駆動し、前記駆動装置から前記制御通信の異常を示す前記個別信号を受信した前記駆動装置は、動作モードを前記四輪協調モードからフェールセーフモードに切替えて前記駆動モータを駆動する、という手段を採用する。
このような態様3の制御駆動システムによれば、四輪協調モードとフェールセーフモードとを切替えることにより、制御通信の健全性を考慮して四輪車両の走行を継続させることが可能な制御駆動システムを提供することができる。
本発明の態様4は、態様3の車両制御駆動システムにおいて、前記駆動装置は、前記フェールセーフモードにおいて、車両センサの検出信号に基づいて前記駆動モータを駆動する、という手段を採用する。
このような態様4の制御駆動システムによれば、フェールセーフモードにおいて、車両センサの検出信号に基づいて駆動モータを駆動することができる。
本発明の態様5は、態様3又は態様4の制御駆動システムにおいて、前記個別信号は、ウォッチドッグ信号である、という手段を採用する。
このような態様5の制御駆動システムによれば、個別信号が簡単なので、制御駆動システムを簡単に構成することができる。
本発明によれば、駆動装置と制御装置との間の制御通信の健全性を考慮して電動装置の動作を継続させることが可能な制御駆動システムを提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係る車両制御駆動システムの構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る車両制御駆動システムにおける制御装置の動作を示すフローチャート(a)及び各モータドライバの動作を示すフローチャート(b)である。 本発明の一実施形態に係る車両制御駆動システムAの動作を示す第1の模式図である。 本発明の一実施形態に係る車両制御駆動システムAの動作を示す第2の模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態における電動車両は、図1に示すように、車両センサ1、制御装置2、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5、RRモータドライバ6、FLモータ7、FRモータ8、RLモータ9、RRモータ10、CAN通信線N、2本の個別通信線Lf、Lr及び4本の駆動電力線LFL、LFR、LRL、LRRを少なくとも備えている。
これら構成要素のうち、制御装置2、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5、RRモータドライバ6、CAN通信線N及び2本の個別通信線Lf、Lrは、車両制御駆動システムAを構成している。この車両制御駆動システムAは、本発明の制御駆動システムに相当する。
また、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、本発明における複数の駆動装置に相当する。また、FLモータ7、FRモータ8、RLモータ9及びRRモータ10は、本発明における複数の駆動モータに相当する。また、本実施形態におけるCAN通信線Nは、本発明における所定の共通通信線に相当する。さらに、本実施形態における電動車両は、本発明の電動装置に相当する。
電動車両は、四輪車両であり、4つの駆動輪を備えている。4つの駆動輪のうち、車両本体の前側に位置する一対の駆動輪は前輪(Front Wheel)であり、車両本体の後側に位置する一対の駆動輪は後輪(Rear Wheel)である。また、車両本体の左側に位置する一対の駆動輪は左輪(Left Wheel)であり、車両本体の右側に位置する一対の駆動輪は右輪(Right Wheel)である。すなわち、本実施形態における電動車両は、左前輪(FL)、右前輪(FR)、左後輪(RL)及び右後輪(RR)を備える。
車両センサ1は、アクセルや回生ブレーキ等、電動車両の走行状態を示す物理量をセンサ信号として検出する検知器である。この車両センサ1は、図示するように検出信号線L1によって制御装置2、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6と電気的に接続されている。この車両センサ1は、検出信号線L1を介してセンサ信号を制御装置2、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6に出力する。
制御装置2は、検出信号線L1を介して車両センサ1と電気的に接続されるとともに、CAN通信線Nを介してFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6(複数の駆動装置)と電気的に接続されている。
この制御装置2は、検出信号線L1を介して車両センサ1から入力されるセンサ信号及びCAN通信線Nを介してFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6から入力される駆動状態情報とに基づいてFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6を制御する。
この制御装置2は、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6を直接制御することにより、FLモータ7、FRモータ8、RLモータ9及びRRモータ10(複数の駆動モータ)を間接的に制御する。すなわち、制御装置2は、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6並びにFLモータ7、FRモータ8、RLモータ9及びRRモータ10を介して左前輪(FL)、右前輪(FR)、左後輪(RL)及び右後輪(RR)を統一的に制御する。
ここで、制御装置2とFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6とは、択一的に設定される2つの動作モードを備えている。第1の動作モードは「四輪協調モード」であり、第2の動作モードは、「フェールセーフモード」である。
四輪協調モードは、通常の動作モードであり、制御装置2がセンサ信号に基づいて生成する制御指令に基づいてFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6を協調制御するものである。すなわち、この四輪協調モードは、制御装置2によって左前輪(FL)、右前輪(FR)、左後輪(RL)及び右後輪(RR)を協調した状態で回転駆動させるものである。四輪協調モードにおける4つの駆動輪は、制御装置2によって統一的に集中制御される。
一方、フェールセーフモードは、車両制御駆動システムAに何らかの異常が発生した場合に設定される緊急制御モードである。フェールセーフモードでは、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6が制御装置2から入力される制御指令に従うことなく、4つの駆動輪を略個別に駆動する。
すなわち、フェールセーフモードにおけるFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、制御装置2の制御指令を参照することなく、車両センサ1から入力されるセンサ信号及び後述する個別信号KFL、KFR、KRL、KRRに基づいて4つの駆動輪を略個別に駆動する。
FLモータドライバ3は、検出信号線L1を介して車両センサ1と電気的に接続されるとともに、CAN通信線Nを介して制御装置2と電気的に接続されている。また、このFLモータドライバ3は、第1の個別信号線Lfを介してFRモータドライバ4と電気的に接続されるとともに、第1の駆動電力線LFLを介してFLモータ7と電気的に接続されている。
このようなFLモータドライバ3は、四輪協調モードでは制御指令に基づいてFLモータ7を協調駆動し、フェールセーフモードにおいては、制御指令に関わりなくセンサ信号等に基づいてFLモータ7を個別駆動する。すなわち、FLモータドライバ3は、四輪協調モードでは、制御指令に基づく協調駆動信号D1aを生成し、当該協調駆動信号D1aを第1の駆動電力線LFLを介してFLモータ7に出力する。
ここで、FLモータドライバ3は、フェールセーフモードにおいて、センサ信号に加えてFRモータドライバ4から入力される個別信号KFRを参照することによりFLモータ7を個別駆動する。すなわち、FLモータドライバ3は、フェールセーフモードでは、センサ信号及び個別信号KFRに基づく個別駆動信号D1bを生成し、当該個別駆動信号D1bを第1の駆動電力線LFLを介してFLモータ7に出力する。
FRモータドライバ4は、検出信号線L1を介して車両センサ1と電気的に接続されるとともに、CAN通信線Nを介して制御装置2と電気的に接続されている。また、このFLモータドライバ3は、第1の個別信号線Lfを介してFLモータドライバ3と電気的に接続されるとともに、第2の駆動電力線LFRを介してFRモータ8と電気的に接続されている。
FRモータドライバ4は、四輪協調モードでは制御指令に基づいてFRモータ8を協調駆動し、フェールセーフモードにおいては、制御指令に関わりなくセンサ信号等に基づいてFRモータ8を個別駆動する。すなわち、FRモータドライバ4は、四輪協調モードでは、制御指令に基づく協調駆動信号D2aを生成し、当該協調駆動信号D2aを第2の駆動電力線LFRを介してFRモータ8に出力する。
ここで、FRモータドライバ4は、フェールセーフモードにおいて、センサ信号に加えて第1の個別信号線Lfを介してFLモータドライバ3から入力される個別信号KFLを参照することによりFRモータ8を個別駆動する。すなわち、FRモータドライバ4は、フェールセーフモードでは、センサ信号及び個別信号KFLに基づく個別駆動信号D2bを生成し、当該個別駆動信号D2bを第2の駆動電力線LFRを介してFRモータ8に出力する。
RLモータドライバ5は、検出信号線L1を介して車両センサ1と電気的に接続されるとともに、CAN通信線Nを介して制御装置2と電気的に接続されている。また、このRLモータドライバ5は、第2の個別信号線Lrを介してRRモータドライバ6と電気的に接続されるとともに、第3の駆動電力線LRLを介してRLモータ9と電気的に接続されている。
RLモータドライバ5は、四輪協調モードでは制御指令に基づいてRLモータ9を協調駆動し、フェールセーフモードにおいては、制御指令に関わりなくセンサ信号等に基づいてRLモータ9を個別駆動する。すなわち、RLモータドライバ5は、四輪協調モードでは、制御指令に基づく協調駆動信号D3aを生成し、当該協調駆動信号D3aを第3の駆動電力線LRLを介してRLモータ9に出力する。
ここで、RLモータドライバ5は、フェールセーフモードにおいて、センサ信号に加えて第2の個別信号線Lrを介してRRモータドライバ6から入力される個別信号KRRを参照することによりRLモータ9を個別駆動する。すなわち、RLモータドライバ5は、フェールセーフモードでは、センサ信号及び個別信号KRRに基づく個別駆動信号D3bを生成し、当該個別駆動信号D3bを第3の駆動電力線LRLを介してRLモータ9に出力する。
RRモータドライバ6は、検出信号線L1を介して車両センサ1と電気的に接続されるとともに、CAN通信線Nを介して制御装置2と電気的に接続されている。また、このRRモータドライバ6は、第2の個別信号線Lrを介してRLモータドライバ5と電気的に接続されるとともに、第4の駆動電力線LRRを介してRRモータ10と電気的に接続されている。
RRモータドライバ6は、四輪協調モードでは制御指令に基づいてRRモータ10を協調駆動し、フェールセーフモードにおいては、制御指令に関わりなくセンサ信号等に基づいてRRモータ10を個別駆動する。すなわち、RRモータドライバ6は、四輪協調モードでは、制御指令に基づく協調駆動信号D4aを生成し、当該協調駆動信号D4aを第4の駆動電力線LRRを介してRRモータ10に出力する。
ここで、RRモータドライバ6は、フェールセーフモードにおいて、センサ信号に加えて第2の個別信号線Lrを介してRLモータドライバ5から入力される個別信号KRLを参照することによりRRモータ10を個別駆動する。すなわち、RRモータドライバ6は、フェールセーフモードでは、センサ信号及び個別信号KRLに基づく個別駆動信号D4bを生成し、当該個別駆動信号D4bを第4の駆動電力線LRRを介してRRモータ10に出力する。
FLモータ7は、第1の駆動電力線LFLを介してFLモータドライバ3に接続されている。このFLモータ7は、FLモータドライバ3から択一的に入力される協調駆動信号D1a又は個別駆動信号D1bに基づいて回転することによって、左前輪(FL)に駆動力を作用させる。
FRモータ8は、第2の駆動電力線LFRを介してFRモータドライバ4に接続されている。このFRモータ8は、FRモータドライバ4から択一的に入力される協調駆動信号D2a又は個別駆動信号D2bに基づいて回転することによって、右前輪(FR)に駆動力を作用させる。
RLモータ9は、第3の駆動電力線LRLを介してRLモータドライバ5に接続されている。このRLモータ9は、RLモータドライバ5から択一的に入力される協調駆動信号D3a又は個別駆動信号D3bに基づいて回転することによって、左後輪(RL)に駆動力を作用させる。
RRモータ10は、第4の駆動電力線LRRを介してRRモータドライバ6に接続されている。このRRモータ10は、RRモータドライバ6から択一的に入力される協調駆動信号D4a又は個別駆動信号D4bに基づいて回転することによって、右後輪(RR)に駆動力を作用させる。
CAN通信線Nは、周知のCAN(Controller Area Network)通信プロトコル(シリアル通信プロトコル)に準拠した信号線である。このCAN通信線Nは、制御装置2、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6をシリアル通信自在に接続する信号線であり、CAN通信プロトコルに準拠した通信パケットを伝送する。
2本の個別通信線Lf、Lrのうち、第1の個別通信線Lfは、図示するようにFLモータドライバ3とFRモータドライバ4とを接続する信号線である。第1の個別通信線Lfは、FLモータドライバ3から入力された個別信号KFLをFRモータドライバ4に出力するとともに、FRモータドライバ4から入力された個別信号KFRをFLモータドライバ3に出力する。
第2の個別通信線Lrは、RLモータドライバ5とRRモータドライバ6とを接続する信号線である。第2の個別通信線Lrは、RLモータドライバ5から入力された個別信号KRLをRRモータドライバ6に出力するとともに、RRモータドライバ6から入力された個別信号KRRをRLモータドライバ5に出力する。
詳述した個別信号KFL、KFR、KRL、KRRは、各モータドライバの健全性を示す信号である。すなわち、個別信号KFLはFLモータドライバ3の健全性を示す信号であり、個別信号KFRはFRモータドライバ4の健全性を示す信号であり、個別信号KRLはRLモータドライバ5の健全性を示す信号であり、個別信号KRRはRRモータドライバ6の健全性を示す信号である。
また、このような個別信号KFL、KFR、KRL、KRRは、各モータドライバの健全性を例えばパルスの有無によって相手に知らせるウォッチドッグ信号(WD信号)である。すなわち、個別信号KFRは、無パルス信号(異常WD信号)の場合にFRモータドライバ4が異常であることを示し、有パルス信号(正常WD信号)の場合にはFRモータドライバ4が健全であることを示す。また、個別信号KFLは、無パルス信号(異常WD信号)の場合にFLモータドライバ3が異常であることを示し、有パルス信号(正常WD信号)の場合にはFLモータドライバ3が健全であることを示す。
個別信号KRRは、無パルス信号(異常WD信号)の場合にRRモータドライバ6が異常であることを示し、有パルス信号(正常WD信号)の場合にはRRモータドライバ6が健全であることを示す。また、個別信号KRLは、無パルス信号(異常WD信号)の場合にRLモータドライバ5が異常であることを示し、有パルス信号(正常WD信号)の場合にはRLモータドライバ5が健全であることを示す。
ここで、第1の個別通信線Lfによって相互接続されたFLモータドライバ3とFRモータドライバ4とは、第1のペアドライバを構成している。また、第2の個別通信線Lrによって相互接続されたRLモータドライバ5とRRモータドライバ6とは、第2のペアドライバを構成している。
4本の駆動電力線LFL、LFR、LRL、LRRのうち、第1の駆動電力線LFLは、FLモータドライバ3とFLモータ7とを電気的に接続する電力線である。第1の駆動電力線LFLは、四輪協調モードにおいてFLモータドライバ3から入力される協調駆動信号D1a又はフェールセーフモードにおいてFLモータドライバ3から入力される個別駆動信号D1bをFLモータ7に出力する。
第2の駆動電力線LFRは、FRモータドライバ4とFRモータ8とを電気的に接続する電力線である。第2の駆動電力線LFRは、四輪協調モードにおいてFRモータドライバ4から入力される協調駆動信号D2a又はフェールセーフモードにおいてFRモータドライバ4から入力される個別駆動信号D2bをFRモータ8に出力する。
第3の駆動電力線LRLは、FLモータドライバ5とFLモータ9とを電気的に接続する電力線である。第3の駆動電力線LRLは、四輪協調モードにおいてFLモータドライバ5から入力される協調駆動信号D3a又はフェールセーフモードにおいてFLモータドライバ5から入力される個別駆動信号D3bをFLモータ9に出力する。
第4の駆動電力線LRRは、RRモータドライバ6とRRモータ10とを電気的に接続する電力線である。第4の駆動電力線LRRは、四輪協調モードにおいてRRモータドライバ6から入力される協調駆動信号D4a又はフェールセーフモードにおいてRRモータドライバ6から入力される個別駆動信号D4bをRRモータ10に出力する。
次に、本実施形態に係る車両制御駆動システムAの動作について、図2~図4を参照して詳しく説明する。
通常の動作モードである四輪協調モードにおいて、制御装置2は、CAN通信線Nを介したCAN通信(シリアル通信)によって制御指令をFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6に送信する。
そして、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、CAN通信によって受信した制御指令に基づいてFLモータ7、FRモータ8、RLモータ9及びRRモータ10を協調駆動することにより、電動車両を正常に走行させる。
このような制御装置2並びにFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、図2(a)に示すようにCAN通信の正常性を常時監視しており、CAN通信が正常でないと判断すると(ステップS1)、動作モードを四輪協調モード(通常モード)からフェールセーフモードに切替える(ステップS2)。
一方、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、図2(b)に示すようにペアドライバとのCAN通信の正常性を常時監視している(ステップS1a)。すなわち、第1のペアドライバを構成しているFLモータドライバ3及びFRモータドライバ4は、お互いの間のCAN通信の正常性を評価する。また、第2のペアドライバを構成しているRLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、お互いの間のCAN通信の正常性を評価する。
そして、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、相手が健全な場合つまりステップS1aの判断が「Yes」の場合は動作モードの切替えを行わないが、相手が不健全な場合つまりステップS1aの判断が「No」の場合には、第1、第2の個別通信線Lf、Lrを介して送受信される個別信号KFL、KFR、KRL、KRRの正常性を判断する(ステップS2a)。
すなわち、FLモータドライバ3及びFRモータドライバ4は、第1の個別通信線Lfを介して送受信する個別信号KFL、KFRの正常性に基づいて相手の健全性を判断する。また、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、第2の個別通信線Lrを介して送受信する個別信号KRL、KRRの正常性に基づいて相手の健全性を判断する。
そして、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、相手(ペアドライバ)が健全な場合つまりステップS2aの判断が「Yes」の場合に動作モードを四輪協調モード(通常モード)からフェールセーフモードに切替える(ステップS3a)。
すなわち、第1のペアドライバを構成しているFLモータドライバ3及びFRモータドライバ4は、ペアドライバが健全な場合にフェールセーフモードに基づいてFLモータ7及びFRモータ8の駆動する。また、第2のペアドライバを構成しているRLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、ペアドライバが健全な場合にフェールセーフモードに基づいてRLモータ9及びRRモータ10の駆動する。
FLモータ7及びFRモータ8がいずれも駆動されることによって、又は/及びRLモータ9及びRRモータ10がいずれも駆動されることによって、左前輪(FL)及び右前輪(FR)のいずれもがセンサ信号に基づいて回転するので、又は/及び左後輪(RL)及び右後輪(RR)のいずれもがセンサ信号に基づいて回転するので、電動車両のセルフステアを防止しつつ電動車両の走行を継続させることができる。
例えば、図3(a)に示すように、FLモータドライバ3とCAN通信線Nとの接続異常が発生して、FLモータドライバ3がCAN通信不能状態に至った場合、制御装置2及びFLモータドライバ3は、動作モードが四輪協調モード(通常モード)からフェールセーフモード(FSモード)に切替わる。
そして、FLモータドライバ3と第1のペアドライバを構成しているFRモータドライバ4は、FLモータドライバ3との間におけるCAN通信が不能状態に至ると(ステップS1aが「No」の場合)、第1の個別通信線Lfを介してFLモータドライバ3から受信する個別信号KFLが正常な場合(ステップS2aが「Yes」の場合)には、動作モードを四輪協調モード(通常モード)からフェールセーフモード(FSモード)に切替える。
すなわち、FRモータドライバ4は、FLモータドライバ3とのCAN通信が不能であるもののFLモータドライバ3が健全な場合には、動作モードをFLモータドライバ3に合わせてフェールセーフモード(FSモード)に切替える。そして、FLモータ7は、FLモータドライバ3がセンサ信号に基づいて生成した個別駆動信号D1bによって駆動され、またFRモータ8は、FRモータドライバ4がセンサ信号に基づいて生成した個別駆動信号D2bによって駆動される。
この結果、左前輪(FL)及び右前輪(FR)は、いずれもがセンサ信号に基づいて同様に回転する。したがって、左前輪(FL)及び右前輪(FR)の回転のアンバランスに起因する電動車両のセルフステアが効果的に防止される。そして、電動車両は、セルフステアを発生させることなく走行を継続することができる。
一方、上述したステップS2aの判断が「No」の場合、つまりFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、ペアドライバが健全でない場合には、FLモータ7、FRモータ8、RLモータ9及びRRモータ10の駆動を停止する(ステップS4a)。
例えば、図3(b)に示すように、FLモータドライバ3がCAN通信不能状態に至った場合において、FRモータドライバ4がFLモータドライバ3から受信する個別信号KFLが無パルス信号(異常WD信号)の場合、FRモータドライバ4は、フェールセーフモード(FSモード)への切替が無効状態となり、FRモータ8の駆動を停止させる(ステップS4a)。
この場合、FLモータドライバ3は、無パルス信号(異常WD信号)を個別信号KFLとしてFRモータドライバ4に送信する異常状態なので、フェールセーフモード(FSモード)への切替が無効状態であり、FLモータ7の駆動を停止させる。したがって、電動車両のセルフステアが発生する虞がある。
また、図4に示すように、制御装置2がCAN通信線Nから切り離されるような異常が発生した場合、制御装置2はフェールセーフモード(FSモード)への切替が無効状態となる。これに対して、FLモータドライバ3及びFRモータドライバ4は、動作モードを四輪協調モード(通常モード)からフェールセーフモード(FSモード)に切替え、電動車両は、セルフステアが発生することなく停止する。
ここで、FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は、Lrによって相互接続されていない場合、つまり第1、第2のペアドライバが構成されていない場合、第1、第2のペアドライバは相手の健全性を相互に確認することができないので、各モータを異なる態様で駆動し、この結果として電動車両のセルフステアが発生する虞がある。
すなわち、FLモータドライバ3は、動作モードが四輪協調モード(通常モード)からフェールセーフモードに切替えられ、制御装置2の制御指令に代えて車両センサ1から入力されるセンサ信号に基づいてFLモータ7を駆動する。このような状態では、FLモータドライバ3が他のFRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6と協調しなくなるので、電動車両のセルフステアが発生する虞がある。
このような本実施形態によれば、複数の駆動装置であるFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6は第1、第2の個別通信線Lf、Lrによって相互接続されているので、CAN通信線N(共通通信線)が通信不能状態であっても、第1、第2の個別通信線Lf、Lrを介して相手(ペアドライバ)の健全性を確認し合うことができる。
したがって、本実施形態によれば、複数の駆動装置であるFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6と制御装置2との間の制御通信の健全性を考慮して電動車両(電動装置)の動作を継続させることが可能な車両制御駆動システムA(制御駆動システム)を提供することが可能である。
また、本実施形態によれば、個別信号KFL、KFR、KRL、KRRとしてウォッチドッグ信号(WD信号)を採用するので、各駆動装置(FLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6)は、簡単な手法によって相互の健全性を確認し合うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、電動装置の一種である電動車両に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、電動車両以外の様々な電動装置に適用可能である。
(2)上記実施形態では、FLモータドライバ3とFRモータドライバ4とによって第1のペアドライバを構成し、またRLモータドライバ5とRRモータドライバ6とによって第2のペアドライバを構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、全ての駆動装置つまりFLモータドライバ3、FRモータドライバ4、RLモータドライバ5及びRRモータドライバ6によって単一のペアドライバを構成してもよい。
また、例えば電動車両のセルフステアの発生を防止すること以外の目的で第1、第2のペアドライバを構成する場合、電動車両の左側において前後の駆動輪に対応するFLモータドライバ3とRLモータドライバ5とによって第1のペアドライバを構成し、電動車両の右側において前後の駆動輪に対応するまたFRモータドライバ4及びRRモータドライバ6とによって第2のペアドライバを構成してもよい。
(3)上記実施形態では、共通通信線としてCAN通信線Nを採用したが、本発明はこれに限定されない。CAN通信プロトコル以外の通信プロトコルに準拠した通信線を共通通信線に採用してもよい。
(4)上記実施形態では、個別信号KFL、KFR、KRL、KRRとしてウォッチドッグ信号(WD信号)を採用したが、本発明はこれに限定されない。ウォッチドッグ信号(WD信号)は簡便にペアドライバの健全性を通知し得る信号として採用したものであり、健全/不健全のみを通知し得る信号である。
健全/不健全に加えて、モータドライバのより細かな状態を相手に通知する場合には、ウォッチドッグ信号(WD信号)に代えてより多くの情報を伝送し得るパルス信号を採用することが考えられる。このようなパルス信号として、例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号を採用することが考えられる。
A…車両制御駆動システム(制御駆動システム)、N…CAN通信線(共通通信線)、Lf、Lr…個別通信線、LFL、LFR、LRL、LRR…駆動電力線、1…車両センサ、2…制御装置、3…FLモータドライバ(駆動装置)、4…FRモータドライバ(駆動装置)、5…RLモータドライバ(駆動装置)、6…RRモータドライバ(駆動装置)、7…FLモータ(駆動モータ)、8…FRモータ(駆動モータ)、9…RLモータ(駆動モータ)、10…RRモータ(駆動モータ)

Claims (5)

  1. 複数の駆動モータを個別に駆動する複数の駆動装置と、当該複数の駆動装置を所定の共通通信線を介して制御する制御装置とを備える制御駆動システムであって、
    前記複数の駆動装置は、個別通信線によって相互接続されている制御駆動システム。
  2. 前記複数の駆動モータは、四輪車両における4つの駆動輪を各々駆動し、
    前輪に駆動力を作用させる一対の前記駆動モータに対応する一対の前記駆動装置が前記個別通信線によって相互接続されている請求項1に記載の制御駆動システム。
  3. 動作モードが四輪協調モードの場合、
    前記制御装置は、前記共通通信線を介して4つの前記駆動装置を協調制御し、
    前記個別通信線によって相互接続された一対の前記駆動装置は、前記共通通信線を介した前記制御装置との制御通信の健全性を示す個別信号を前記個別通信線を介して相互に通信し、
    前記制御通信の異常を検出した前記駆動装置は、動作モードを前記四輪協調モードからフェールセーフモードに切替えて前記駆動モータを駆動し、
    前記駆動装置から前記制御通信の異常を示す前記個別信号を受信した前記駆動装置は、動作モードを前記四輪協調モードからフェールセーフモードに切替えて前記駆動モータを駆動する請求項2に記載の制御駆動システム。
  4. 前記駆動装置は、前記フェールセーフモードにおいて、車両センサの検出信号に基づいて前記駆動モータを駆動する請求項3に記載の制御駆動システム。
  5. 前記個別信号は、ウォッチドッグ信号である請求項3又は4に記載の制御駆動システム。
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