JP2024068778A - 電波反射装置 - Google Patents

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宏己 松野
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Abstract

【課題】電波の位相変化量が大きく反射強度の高い電波反射装置を提供することを目的の一つとする。【解決手段】電波反射装置は、第1パッチ電極と、第1パッチ電極と隣り合う第2パッチ電極と、第1パッチ電極と隣り合う第3パッチ電極と、第2パッチ電極および前記第3パッチ電極と隣り合う第4パッチ電極と、第1パッチ電極および前記第2パッチ電極と対向するコモン電極と、第1パッチ電極および第2パッチ電極とコモン電極との間の液晶層と、第1パッチ電極と第2パッチ電極との間の第1配線と、を有し、第1パッチ電極の面積は、第2パッチ電極および第3パッチ電極の面積と異なる大きさであり、第1パッチ電極と第1配線との間隔と第2パッチ電極と第1配線との間隔は等しい。【選択図】図5

Description

本発明は、電波反射装置に関する。
フェーズドアレイアンテナ(Phased Array Antenna)装置は、面状に配列された複数のアンテナ素子のそれぞれに対し、印加する高周波信号の振幅と位相を調整することでアンテナを固定した状態で指向性を制御している。フェーズドアレイアンテナ装置は移相器を必要とする。液晶の配向状態による誘電率の変化を利用した移相器を用いたフェーズドアレイアンテナ装置が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開平11-103201号公報 特表2019-530387号公報
フェーズドアレイアンテナ装置のように、液晶を利用して反射方向を制御できる電波反射板を用いた電波反射装置は、液晶に印加する電圧次第で反射方向をあらゆる方向に制御することが可能である。第5世代移動通信システム(5G)の普及において、さらに反射位相の位相変化量を拡大する必要がある。しかしながら、反射位相の位相変化量の拡大において、液晶に印加する電圧の制御が困難であり所望の反射強度が得られないという問題がある。
このような問題に鑑み本発明の一実施形態は、電波の位相変化量が大きく反射強度の高い電波反射装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る電波反射装置は、第1パッチ電極と、第1パッチ電極と隣り合う第2パッチ電極と、第1パッチ電極と隣り合う第3パッチ電極と、第2パッチ電極および前記第3パッチ電極と隣り合う第4パッチ電極と、第1パッチ電極および前記第2パッチ電極と対向するコモン電極と、第1パッチ電極および第2パッチ電極とコモン電極との間の液晶層と、第1パッチ電極と第2パッチ電極との間の第1配線と、を有し、第1パッチ電極の面積は、第2パッチ電極および第3パッチ電極の面積と異なる大きさであり、第1パッチ電極と第1配線との間隔と第2パッチ電極と第1配線との間隔は等しい。
本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子の平面図を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子の断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子が動作するときの状態を示し、パッチ電極とコモン電極との間に電圧が印加されない状態を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子が動作するときの状態を示し、パッチ電極とコモン電極との間に電圧が印加された状態を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置によって反射波の進行方向が変化することを模式的に示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置の構成を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子の平面図を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置における反射素子の断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる配線の断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置の構成を示す。 本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子の平面図を示す。
[発明に至る背景]
本発明者らは、反射素子の反射位相の位相変化量の拡大に関して、反射素子の液晶に同電位の電圧を印加しパッチ電極を大小異なるサイズとすることで、反射素子に反射位相の位相変化を得る開発を行っている。その開発の中で、それらパッチ電極の間に給電用の配線を設けることに起因した反射強度の低下が起きる場合があることが判明した。本発明の実施の形態は、その反射強度の低下を改善するものである。
以下、本発明の実施の形態を、図面などを参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状などについて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号(又は数字の後にa、bなどを付した符号)を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有しない。
本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
本明細書において、ある部材又は領域などの面積が他の部材又は領域などの面積と「等しい」とする場合、互いの面積の差が一方の面積に対して10%以内であり、好ましくは5%以内であり、さらに好ましくは3%以内である。また、ある部材と他の部材などとの間隔が「等しい」とする場合、互いの距離の差が一方の距離に対して10%以内であり、好ましくは5%以内であり、さらに好ましくは3%以内である。さらに、ある部材と他の部材などの長さが「等しい」場合、互いの長さの差が一方の長さに対して10%以内であり、好ましくは5%以内であり、さらに好ましくは3%以内である。
[全体構成]
図1Aおよび図1Bは、本発明の一実施形態に係る電波反射装置に用いられる反射素子102を示す。
<反射素子>
図1Aは、反射素子102を上方(電波が入射する側)からみたときの平面図を示し、図1Bは平面図に示すA1-A2間の断面図を示す。
図1A及び図1Bに示すように、反射素子102は、誘電体基板104、対向基板106、パッチ電極108、コモン電極110、第1配向膜112a、第2配向膜112b、液晶層114を含む。反射素子102の中で誘電体基板104は一つの層をなすものとして誘電体層とみなすこともできる。パッチ電極108は誘電体基板(誘電体層)104に設けられ、コモン電極110は対向基板106に設けられる。コモン電極110は、パッチ電極108の背面側に配置される。誘電体基板(誘電体層)104にはパッチ電極108を覆うように第1配向膜112aが設けられ、対向基板106にはコモン電極110を覆うように第2配向膜112bが設けられる。パッチ電極108とコモン電極110とは対向するように配置され、両者の間に液晶層114が設けられる。パッチ電極108と液晶層114との間には第1配向膜112aが介在し、コモン電極110と液晶層114との間には第2配向膜112bが介在する。
パッチ電極108は、入射する電波の垂直偏波及び水平偏波に対して対称となる形状を有していることが好ましく、平面視で正方形又は長方形の形状を有する。また、複数のパッチ電極108が配列する場合、隣り合うパッチ電極108は、互いに面積、形状または配置の向きが異なる。図1Aは、パッチ電極108が平面視で正方形である場合を示す。コモン電極110の形状には特段の限定はなく、パッチ電極108よりも広い面積を有するように対向基板106の略全面に広がる形状を有する。パッチ電極108及びコモン電極110を形成する材料に限定はなく、導電性を有する金属、金属酸化物を用いて形成される。誘電体基板(誘電体層)104には接続配線109が設けられていてもよい。接続配線109はパッチ電極108に接続され、パッチ電極108に制御信号を印加するときに用いることができる。
図1A及び図1Bには示されないが、誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106とは、シール材により貼り合わされる。誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106とは間隙を有するように対向配置され、液晶層114はシール材で囲まれる領域内に設けられる。液晶層114は誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106との間隙を充填するように設けられる。誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106との間隔は20~100μmであり、例えば、50μmの間隔を有する。誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106との間には、パッチ電極108、コモン電極110、第1配向膜112a、第2配向膜112bが設けられるため、正確には誘電体基板104と対向基板106の各々に設けられた第1配向膜112a及び第2配向膜112bの間の間隔が液晶層114の厚さとなる。なお、図1Bには図示されないが、誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106との間には間隔を一定に保つためのスペーサが設けられていてもよい。
パッチ電極108には液晶層114の液晶分子の配向を制御する制御信号が印加される。制御信号は直流電圧の信号、又は正の直流電圧と負の直流電圧が交互に反転する極性反転信号である。コモン電極110は接地又は極性反転信号の中間レベルの電圧が印加される。パッチ電極108に制御信号が印加されることで液晶層114に含まれる液晶分子の配向状態が変化する。液晶層114には誘電率異方性を有する液晶材料が用いられる。例えば、液晶層114として、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、ディスコティック液晶を用いることができる。誘電率異方性を有する液晶層114は、液晶分子の配向状態の変化により誘電率が変化する。反射素子102は、パッチ電極108に印加する制御信号によって液晶層114の誘電率を変化させることができ、それによって電波を反射するときに反射波の位相を遅延させることができる。
反射素子102が反射する電波の周波数帯は、超短波(VHF:Very High Frequency)帯、極超短波(UHF:Ultra-High Frequency)帯、マイクロ波(SHF:Super High Frequency)帯、サブミリ波(THF:Tremendously high frequency)、ミリ波(EHF:Extra High Frequency)帯である。液晶層114の液晶分子はパッチ電極108に印加される制御信号に応答して液晶分子の配向が変化するが、パッチ電極108に照射される電波の周波数にはほとんど追従しない。したがって、反射素子102は、電波の影響を受けずに反射する電波の位相を制御することができる。
図2Aは、パッチ電極108とコモン電極110との間に電圧が印加されない状態(「第1の状態」とする)を示す。図2Aは、第1配向膜112a及び第2配向膜112bが水平配向膜である場合を示す。第1の状態における液晶分子116の長軸は、第1配向膜112a及び第2配向膜112bによりパッチ電極108及びコモン電極110の表面に対して水平に配向している。図2Bは、パッチ電極108に制御信号(電圧信号)が印加された状態(「第2の状態」とする)を示す。第2の状態において、液晶分子116は電界の作用を受けて長軸がパッチ電極108及びコモン電極110の表面に対し垂直に配向する。液晶分子116の長軸が配向する角度は、パッチ電極108に印加する制御信号の大きさ(対向電極とパッチ電極間の電圧の大きさ)によって、水平方向と垂直方向の中間の方向に配向させることもできる。
液晶分子116が正の誘電率異方性を有する場合、第1の状態に対して第2の状態の方が、誘電率が大きくなる。また、液晶分子116が負の誘電率異方性を有する場合、第1の状態に対して第2の状態の方が見かけ上の誘電率が小さくなる。誘電率異方性を有する液晶層114は、可変誘電体層とみなすこともできる。反射素子102は、液晶層114の誘電率異方性を利用して、反射波の位相を遅らせる(又は遅らせない)ように制御することができる。
反射素子102は、電波を所定の方向に反射する電波反射板に用いられる。反射素子102は、反射した電波の振幅がなるべく減衰しないことが好ましい。図1Bに示す構造から明らかなように、空中を伝搬する電波が反射素子102で反射されるとき電波は誘電体基板(誘電体層)104を2回通過する。誘電体基板(誘電体層)104は、例えば、ガラス、樹脂などの誘電体材料で形成される。
電波反射板は、複数の反射素子を用いることで、反射波の進行方向を変化することができる。
図3は、反射素子102を2つ用いて、反射波の進行方向が変化することを模式的に示す。第1反射素子102aと第2反射素子102bに同じ位相で電波が入射した場合において、第1反射素子102aと第2反射素子102bに異なる制御信号(V1≠V2)が印加されているために、第1反射素子102aに比べ第2反射素子102bによる反射波の位相変化が大きい場合を示す。その結果、第1反射素子102aで反射した反射波R1の位相と、第2反射素子102bで反射した反射波R2の位相が異なり(図3では反射波R2の位相が反射波R1の位相より進んでいる)、見かけ上、反射波の進行方向が斜め方向に変化する。
<電波反射装置>
次に、反射素子を集積させた電波反射装置の構成を示す。
図4は、本発明の一実施形態に係る電波反射装置100の構成を示す。電波反射装置100は電波反射板120を有する、電波反射板120は複数の反射素子102により構成される。複数の反射素子102は、例えば、列方向(図4に示すX軸方向)及び列方向に交差する行方向(図4に示すY軸方向)に配列される。反射素子102は、パッチ電極108が電波の入射面に向くように配置される。電波反射板120は平板状であり、この平板状の面内に4つのパッチ電極108を第1パターン119として、第1パターン119が周期的に列方向および行方向に配列される。
電波反射装置100は、一つの誘電体基板(誘電体層)104に複数の反射素子102が集積化された構造を有する。図4に示すように、電波反射装置100は、複数のパッチ電極108が配列された誘電体基板(誘電体層)104と、コモン電極110が設けられた対向基板106とが重ねて配置され、2つの基板間に液晶層(図示されず)が設けられた構造を有する。電波反射板120は、複数のパッチ電極108とコモン電極110とが重畳する領域に形成される。電波反射板120の断面構造は、個々のパッチ電極108について見れば、図1Bに示す反射素子102の構造と同じである。誘電体基板(誘電体層)104と対向基板106とはシール材128で貼り合わされており、図示されない液晶層はシール材128の内側の領域に設けられる。
誘電体基板(誘電体層)104は対向基板106と対向する領域に加え、対向基板106より外側に広がる周辺領域122を有する。周辺領域122には第1駆動回路124、第2駆動回路130及び端子部126が設けられる。第1駆動回路124はパッチ電極108に制御信号を出力する。第2駆動回路130は、走査信号を出力する。端子部126は外部回路との接続を形成する領域であり、例えば、図示されないフレキシブルプリント回路基板が接続される。端子部126には第1駆動回路124を制御する信号が入力される。
上記のように、誘電体基板(誘電体層)104には複数のパッチ電極108が第1方向(X軸方向)及び第2方向(Y軸方向)に配列される。配列された複数のパッチ電極108は、隣り合うパッチ電極108と互いに大きさが異なり、具体的には、隣り合うパッチ電極108の形状は同じであっても面積が異なる。例えば、図4に示すように、複数のパッチ電極108は、正方形の形状である。複数のパッチ電極108は、第1方向および第2方向に隣り合うパッチ電極108の一方は面積が大きく、隣り合うパッチ電極108の他方は面積が小さい。さらに、複数のパッチ電極108において、パッチ電極108の対角線方向に位置する別のパッチ電極108は同じ大きさである。
さらに、誘電体基板(誘電体層)104には第2方向(Y軸方向)に伸びる複数の第1配線118が配設される。複数の第1配線118のそれぞれは、第2方向(Y軸方向)に配列する複数のパッチ電極108と各列に電気的に接続される。電波反射板120は、第1配線118によって電気的に接続された一列のパッチ電極アレイが第1方向(X軸方向)に複数個配列された構成を有する。
電波反射板120に配設された複数の第1配線118は周辺領域122に伸びて第1駆動回路124と接続される。第1駆動回路124は、複数の第1配線118のそれぞれに異なる電圧レベルの制御信号を出力することが可能である。これにより、電波反射板120では、第1方向(X軸方向)及び第2方向(Y軸方向)に配列された複数のパッチ電極108に対し、列ごと(第2方向(Y軸方向)に配列されたパッチ電極108ごと)に制御信号が印加される。
第1駆動回路124に伸びる複数の第1配線118は、隣接するパッチ電極108の間で等距離に配置される。複数の第1配線118は、隣り合うパッチ電極108が第1配線118に対し対象になるように、位置する。複数の第1配線118は、隣り合うパッチ電極108の面積が異なるため、複数のパッチ電極108の間を屈曲しながら第1駆動回路124まで伸びる。したがって、第1配線118は、電波反射板120において複数のパッチ電極108の間で複数の屈曲部を有する。
電波反射装置100は、第1方向(X軸方向)に延伸する複数の第2配線132をさらに有する。複数の第1配線118と複数の第2配線132は後述する絶縁層を挟んで交差するように配置される。複数の第2配線132は第2駆動回路130に接続される。第2駆動回路130は走査信号を出力する。
第2駆動回路130に伸びる複数の第2配線132は、複数のパッチ電極108間で均等な距離を保つ。複数の第2配線132は、隣り合うパッチ電極108が第2配線132に対し対象になるように、位置する。複数の第2配線132は、隣り合うパッチ電極108の面積が異なるため、複数のパッチ電極108の間を屈曲しながら第2駆動回路130まで伸びる。したがって、第2配線132は、第2駆動回路130までに複数の屈曲部を有する。
複数のパッチ電極108には、後述するスイッチング素子134がそれぞれ設けられる。スイッチング素子134のスイッチング(オン及びオフ)は第2配線132に印加される走査信号により制御される。スイッチング素子134がオンになったパッチ電極108は、第1配線118と導通し制御信号が印加される。スイッチング素子134は、例えば、薄膜トランジスタで形成される。このような構成によれば、第1方向(X軸方向)に配列する複数のパッチ電極108を行ごとに選択し、各行に異なる電圧レベルの制御信号を印加することができる。
電波反射装置100は、電波反射板120に照射された電波を、行方向(Y軸方向)に平行な反射軸VRを中心として図面の左右方向に反射波の進行方向を制御することができることに加え、第1方向(X軸方向)に平行な反射軸HRを中心として図面の上下方向へも反射波の進行方向を制御することができる。すなわち、電波反射装置100は、行方向(Y軸方向)に平行な反射軸VRと、第1方向(X軸方向)に平行な反射軸HRを有するため、反射軸VRを回転軸とした方向、反射軸HRを回転軸とした方向に反射角を制御することができる。
このような原理を電波反射装置100に適用し、例えば、反射素子による位相変化量の制御を第1方向の配列、第2方向の配列ともに独立して制御することにより、反射方向を一軸方向および二軸方向に制御することができる。
図5は、図4に示す反射素子102の平面図を示す。図5に示す第1領域135は、図4に示す第1領域135を拡大した図である。
第1領域135には、複数の第1配線118および第2配線132の間に配置される複数のパッチ電極108と複数のパッチ電極108とそれぞれ接続する複数のスイッチング素子134が含まれる。
はじめに、図6を参照し、スイッチング素子134について説明する。
図6は、反射素子102の断面図を示す。図6は、パッチ電極108にスイッチング素子134が接続された反射素子102の断面構造の一例を示す。スイッチング素子134が誘電体基板(誘電体層)104に設けられる。スイッチング素子134はトランジスタであり、第1ゲート電極138、第1ゲート絶縁層140、半導体層142、第2ゲート絶縁層146、第2ゲート電極148が積層された構造を有する。第1ゲート電極138と誘電体基板(誘電体層)104との間にはアンダーコート層136が設けられていてもよい。第1ゲート絶縁層140と第2ゲート絶縁層146との間に第1配線118が設けられる。第1配線118は半導体層142と接するように設けられる。また、第1配線118を形成する導電層と同じ層で第1接続配線144が設けられる。第1接続配線144は半導体層142と接するように設けられる。第1配線118及び第1接続配線144の半導体層142に対する接続構造は、一方の配線がトランジスタのソースに接続され、もう一方の配線がドレインに接続された構造を示す。配線は、トランジスタのソースまたはドレインに導電性を有する接続配線や電極パッド等を介して電気的に接続してもよい。
スイッチング素子134を覆うように第1層間絶縁層150が設けられる。第1層間絶縁層150の上に第2配線132が設けられる。第2配線132は、第1層間絶縁層150に形成されたコンタクトホールを介して第2ゲート電極148と接続される。なお、図示されないが、第1ゲート電極138と第2ゲート電極148とは半導体層142と重ならない領域で相互に電気的に接続されている。第1層間絶縁層150の上には、第2配線132と同じ導電層で第2接続配線152が設けられる。第2接続配線152は、第1層間絶縁層150に形成されたコンタクトホールを介して第1接続配線144と接続される。
第2配線132及び第2接続配線152を覆うように第2層間絶縁層154が設けられる。さらにスイッチング素子134の段差を埋めるように平坦化層156が設けられる。平坦化層156を設けることにより、スイッチング素子134の配置に影響を受けずにパッチ電極108を形成することができる。平坦化層156の平坦な表面の上にパッシベーション層158が設けられる。パッチ電極108はパッシベーション層158の上に設けられる。パッチ電極108は、パッシベーション層158、平坦化層156、及び第2層間絶縁層154を貫通するコンタクトホールを介して第2接続配線152と接続される。パッチ電極108の上に第1配向膜112aが設けられる。
対向基板106は、図1Bと同様に、コモン電極110、第2配向膜112bが設けられる。誘電体基板(誘電体層)104のスイッチング素子134及びパッチ電極108が設けられた面が対向基板106のコモン電極110が設けられた面が対向するように配置され、その間に液晶層114が設けられる。誘電体基板(誘電体層)104の厚さTは、パッチ電極108の液晶層114側の表面から誘電体基板(誘電体層)104のパッチ電極108が設けられる面とは反対側の面までの長さとすることができる。この場合、パッチ電極108と誘電体基板(誘電体層)104との間にある少なくとも1層の絶縁層(アンダーコート層136、第1ゲート絶縁層140、第2ゲート絶縁層146、第1層間絶縁層150、第2層間絶縁層154、平坦化層156、パッシベーション層158)の厚さを考慮に入れることができる。
誘電体基板(誘電体層)104に形成される各層は以下のような材料を用いて形成される。アンダーコート層136は、例えば、シリコン酸化膜で形成される。第1ゲート絶縁層140、第2ゲート絶縁層146は、例えば、酸化シリコン膜、又は酸化シリコン膜と窒化シリコン膜の積層構造で形成される。半導体層は、アモルファスシリコン、多結晶シリコンのようなシリコン半導体、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムなどの金属酸化物を含む酸化物半導体で形成される。第1ゲート電極138及び第2ゲート電極148は、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)又はこれらの合金で構成されてもよい。第1配線118、第2配線132、第1接続配線144、及び第2接続配線152は、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)などの金属材料を用いて形成される。例えば、チタン(Ti)/アルミニウム(Al)/チタン(Ti)の積層構造、又はモリブデン(Mo)/アルミニウム(Al)/モリブデン(Mo)の積層構造で構成されてもよい。平坦化層156は、アクリル、ポリイミドなどの樹脂材料で形成される。パッシベーション層158は、例えば、窒化シリコン膜などで形成される。パッチ電極108及びコモン電極110は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)などの金属膜、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電膜で形成される。
図6に示すように、第2配線132をスイッチング素子134として用いるトランジスタのゲートに接続し、第1配線118を当該トランジスタのソース及びドレインの一方に接続し、パッチ電極108をソース及びドレインの他方に接続することで、第1方向および第2方向に配列された複数のパッチ電極108の中から所定のパッチ電極108を選択して制御信号を印加することができる。そして、電波反射板120の中の個々のパッチ電極108にスイッチング素子134を設けることにより、第1方向(X軸方向)に沿って横一列に配列されるパッチ電極108ごと、又は第2方向(Y軸方向)に沿って縦一列に配列されるパッチ電極108ごとに制御電圧を印加することができ、例えば、電波反射板120が直立しているとき、左右方向及び上下方向に反射波の反射方向を制御することができる。
次に、複数のスイッチング素子134に接続される複数のパッチ電極108について説明する。
図5に示す第1領域135は、第1方向および第2方向に繰り返し配列される第1パターン119を示す。第1パターン119は、第1パッチ電極108-1、第2パッチ電極108-2、第3パッチ電極108-3および第4パッチ電極108-4が配置される。
第1パッチ電極108-1と第2パッチ電極108-2は、図5に示すように、第1方向に交互に配置される。また、第3パッチ電極108-3と第4パッチ電極108-4は、図5に示すように、第1方向に交互に配置される。また、第1パッチ電極108-1と第3パッチ電極108-3および第2パッチ電極108-2と第4パッチ電極108-4は、図5に示すように、第2方向に交互に配置される。したがって、例えば、第2パッチ電極108-2は、第1方向に2つの第1パッチ電極108-1に挟まれるように配置され、第2方向に2つの第4パッチ電極108-4に挟まれるように配置される。
第1パッチ電極108-1は、第2パッチ電極108-2と隣り合い、第2パッチ電極108-2と面積が異なる。第1パッチ電極108-1の面積は、第2パッチ電極108-2の面積より大きい。さらに、第1パッチ電極108-1は、第3パッチ電極108-3と隣り合い、第3パッチ電極108-3と面積が異なる。第1パッチ電極108-1の面積は、第3パッチ電極108-3の面積より大きい。
第2パッチ電極108-2は、第3パッチ電極108-3の対角線方向上にあり、第2パッチ電極108-2の面積は、第3パッチ電極108-3の面積と等しい。さらに、第2パッチ電極108-2は、第4パッチ電極108-4と隣り合い、第2パッチ電極108-2の面積は、第4パッチ電極108-4の面積より小さい。
第3パッチ電極108-3は、第4パッチ電極108-4と隣り合い、第3パッチ電極108-3の面積は、第4パッチ電極108-4の面積より小さい。
第4パッチ電極108-4は、第1パッチ電極108-1の対角線方向上にあり、第4パッチ電極108-4の面積は、第1パッチ電極108-1の面積と等しい。
第1パッチ電極108-1、第2パッチ電極108-2、第3パッチ電極108-3および第4パッチ電極108-4のそれぞれの間に第1配線118および第2配線132のいずれかが配置される。具体的には、第1パッチ電極108-1と第2パッチ電極108-2との間および第3パッチ電極108-3と第4パッチ電極108-4との間に第1配線118は配置される。さらに、第1パッチ電極108-1と第3パッチ電極108-3との間および第2パッチ電極108-2と第4パッチ電極108-4との間に第2配線132が配置される。また、第1パッチ電極108-1と第4パッチ電極108-4との間に第2配線132が配置され、第2パッチ電極108-2と第3パッチ電極108-3との間に第1配線118が配置される。
第1配線118は、第1パッチ電極108-1および第2パッチ電極108-2と等距離の位置に配置される。したがって、第1配線118と第1パッチ電極108-1との間隔a1と第1配線118と第2パッチ電極108-2との間隔a2は等しい。さらに、第1配線118は、第2パッチ電極108-2および第3パッチ電極108-3と等距離の位置に配置される。したがって、第1配線118と第2パッチ電極108-2との間隔a2と第1配線118と第3パッチ電極108-3との間隔a3は等しい。
さらに、第1パッチ電極108-1と第2パッチ電極108-2との間隔は、第3パッチ電極108-3と第4パッチ電極108-4との間隔と等しい。したがって、間隔a1および間隔a2は、間隔a3および間隔a4と等しい。第1配線118は、それらのパッチ電極間を等間隔で配置されるため、第1パッチ電極108-1と第4パッチ電極108-4との間および第2パッチ電極108-2と第3パッチ電極108-3との間に、第1屈曲部160を有する。第1配線118は、例えば第1配線118と交差するn番目(nは1以上の自然数)の第2配線132とn+1番目の第2配線132との間に第1屈曲部160を有する。
また、第1配線118は、第1屈曲部160においても、近接するパッチ電極と等間隔で配置されるため、図5に示すように、第1パッチ電極108-1と第1屈曲部160との間隔c1は、第4パッチ電極108-4と第1屈曲部160との間隔c4と等しい。
第2配線132は、第1パッチ電極108-1および第3パッチ電極108-3と等距離の位置に配置される。したがって、第2配線132と第1パッチ電極108-1との間隔b1と第2配線132と第3パッチ電極108-3との間隔b3は等しい。さらに、第2配線132は、第2パッチ電極108-2および第4パッチ電極108-4と等距離の位置に配置される。したがって、第2配線132と第2パッチ電極108-2との間隔b2と第2配線132と第4パッチ電極108-4との間隔b4は等しい。
さらに、第1パッチ電極108-1と第3パッチ電極108-3との間隔は、第2パッチ電極108-2と第4パッチ電極108-4との間隔と等しい。したがって、間隔b1および間隔b3は、間隔b2および間隔b4と等しい。第2配線132は、それらのパッチ電極間を等間隔で配置されるため、第1パッチ電極108-1と第3パッチ電極間から第2パッチ電極108-2と第4パッチ電極108-4との間において、第2屈曲部162を有する。
上述した第1屈曲部160と第2屈曲部162は、それぞれ第1配線118および第2配線132の一部である。したがって、第1屈曲部160と第2屈曲部162との間に絶縁層を有する。ここで、図5に示すB1-B2間の断面図を参照し、第1屈曲部160と第2屈曲部162との間の絶縁層について説明する。
図7は、電波反射装置100の配線の断面図を示す。図7は、図5に示すB1-B2間の第1配線118および配線132の断面図である。
図7は、第1屈曲部160および第2屈曲部162の断面構造の一例を示す。第1屈曲部160は、断面視において、第2屈曲部162と重畳する。第1屈曲部160は、第1配線118の一部であるため、第2配線132の一部である第2屈曲部との間に絶縁層を有し、例えば、第2ゲート絶縁層146を有する。また、第1屈曲部160は、第2屈曲部162との間に第1層間絶縁層150を有してもよい。
以上のように、本発明の一実施形態に係る電波反射装置100は、隣り合って配置され異なる大きさのパッチ電極108を有し、これらのパッチ電極108の間を伸びるパッチ電極108の給電用の配線は、パッチ電極108に対し等間隔で配置される。このように配線が配置されることで、各配線からパッチ電極108への電波の影響を抑制することができ、異なる大きさのパッチ電極108によって電波を反射させる可変範囲を拡大した反射素子102のある周波数における反射振幅の落ち込みを回避することができる。反射振幅の落ち込みを回避することにより、電波反射装置100は、電波の位相変化量が大きく、さらに反射強度を向上することができる。
<変形例>
図8および9を参照し、電波反射装置200の変形例を説明する。図1から図7に示す電波反射装置100と異なる点は、大きさまたは配置の向きが異なる4つのパッチ電極208が繰り返し電波反射板220に配列する点である。さらに、図1から図7に示す電波反射装置100と異なる点は、第1配線218および第2配線232が複数のパッチ電極208間において屈曲部を有しない点である。なお、図1から図7に示す電波反射装置100と同一、または類似する構成については、説明を割愛することがある。
図8は、電波反射装置200の構成を示す。図8は、電波反射装置200の平面図である。誘電体基板(誘電体層)204に配列する複数のパッチ電極208は、正方形または長方形の形状である。第1方向および第2方向に隣り合うパッチ電極208は、互いに形状が異なり、面積も互いに異なる。
複数のパッチ電極208間に配置される第1配線218は、第1駆動回路224まで直線的に延伸する。さらに、複数のパッチ電極208間に配置される第2配線232は、第2駆動回路230まで直線的に延伸する。複数のパッチ電極208は、第1配線218および第2配線232との間隔が均等になるように、配置される。このように配置されたパッチ電極は、隣り合う4つのパッチ電極208を第2パターン219として、繰り返し第1方向および第2方向に配置される。
次に、図9を参照し、第2パターン219およびその周辺の構造を含む第2領域235について説明する。図9は、図8に示す反射素子102の平面図を示す。図9に示す第2領域235は、図8に示す第2領域235を拡大した図である。
第2パターン219は、第1パッチ電極208-1、第2パッチ電極208-2、第3パッチ電極208-3および第4パッチ電極208-4を含む。
第1パッチ電極208-1と第1配線218との間隔a1は、第2パッチ電極208-2と第1配線218との間隔a2と等しい。第1パッチ電極208-1と第2配線232との間隔b1は、第3パッチ電極208-3と第2配線232との間隔b3と等しい。第3パッチ電極208-3と第1配線218との間隔a3は、第4パッチ電極208-4と第1配線218との間隔a4と等しい。第4パッチ電極108-4と第2配線232との間隔b4は、第2パッチ電極208-2と第2配線232との間隔b2と等しい。
間隔a1および間隔a2は、間隔a3および間隔a4と異なる。したがって、第1パッチ電極208-1と第2パッチ電極208-2との間隔は、第3パッチ電極208-3と第4パッチ電極208-4との間隔は異なる。間隔b1および間隔b3は、間隔b2および間隔b4と異なる。したがって、第1パッチ電極208-1と第3パッチ電極208-3との間隔は、第2パッチ電極208-2と第4パッチ電極208-4との間隔は異なる。
第1パッチ電極208-1とその対角線上にある第4パッチ電極208-4は、長方形の形状である。第1パッチ電極208-1の長辺の長さW1は、第4パッチ電極208-4の短辺の長さH4と等しい。また、第1パッチ電極208-1の短辺の長さH1は、第4パッチ電極208-4の長辺の長さH4と等しい。したがって、第1パッチ電極208-1の面積は、第4パッチ電極208-4の面積と等しく、同じ大きさである。
平面視において、第1パッチ電極208-1の長軸は第2配線232に沿い、第4パッチ電極208-4の長軸は第1配線218に沿う。したがって、第1パッチ電極208-1と第4パッチ電極208-4は、長辺および短辺が等しいが、配置される向きが異なる。ここで、第1パッチ電極208-1の長軸は、第1パッチ電極208-1の長辺である幅W1に定義される。第4パッチ電極208-4の長軸は、第4パッチ電極208-4の長辺である長さH4に定義される。
第2パッチ電極208-2およびその対角線上にある第3パッチ電極208-3は、正方形の形状である。第2パッチ電極208-2の辺の長さH2とW2は等しい。第3パッチ電極208-3の辺の長さH3とW3は等しい。第2パッチ電極208-2の面積は、第3パッチ電極208-3の面積と異なる。第2パッチ電極208-2の面積は、第3パッチ電極208-3の面積より大きい。したがって、第2パッチ電極208-2の辺の長さH2とW2は、第3パッチ電極208-3の辺の長さH3とW3より長い。
以上のように、本発明の一実施形態に係る電波反射装置200は、異なる大きさで正方形の形状であるパッチ電極と、同じ長辺および短辺を有する長方形の形状であるが長軸の向きが異なるパッチ電極とを有し、これらのパッチ電極208間を伸びるパッチ電極の給電用の配線は、パッチ電極208に対し等間隔で配置される。このような配線の配置とパッチ電極208の長方形化により、各配線からパッチ電極208への電波の影響を抑制することができ、異なる大きさのパッチ電極208によって電波を反射させる可変範囲を拡大した反射素子202のある周波数における反射振幅の落ち込みを回避することができる。反射振幅の落ち込みを回避することにより、電波反射装置200は、電波の位相変化量が大きく、さらに反射強度を向上することができる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
<実施例>
次に、実施例を説明する。以下では、本発明の実施例および具体例を示してより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、2種類のサイズのパッチ電極を用いた電波反射装置において、振幅(dB)をシミュレーションした結果について説明する。シミュレーションには、図9に示すように、隣り合う2種類のパッチ電極とそれらパッチ電極の間に配置される第1配線218および第2配線232が、パッチ電極の間を等間隔で配置される状態(実施例)と、図示しないが、第1配線および第2配線が、パッチ電極の間を等間隔で配置されていない状態(比較例)の電波反射装置の反射板を想定している。正方形の形状であるパッチ電極、例えば、パッチ電極208-3のサイズは、2.5mm×2.5mmより6.25mmであり、長方形の形状であるパッチ電極、例えば、パッチ電極208-4のサイズは、2.8mm×2.5mmより7.00mmである。第1配線218がパッチ電極208-3およびパッチ電極208-4に対し等間隔で配置されている状態では、パッチ電極と配線との間隔は、1.05mmである。配線がパッチ電極に対し等間隔で配置されていない状態では、パッチ電極と配線との間隔は、0.45mmと0.60mmである。また、反射素子102a、102bの液晶層114の厚さは75μmである。また、液晶層114の誘電率は、2.5εF/mから3.5εF/m(εは真空の誘電率)である。なお、誘電率は、液晶層114に電圧が印加されていない状態から印加されている状態の可変範囲である。シミュレーションは、CST Studio Suite(ダッソー・システムズ株式会社製)により行った。
シミュレーションした結果は、誘電率の可変範囲において垂直偏波に対する反射振幅の平均値は、比較例が-7.6dBに対し実施例は-5.1dBであった。また、誘電率の可変範囲において水平偏波に対する反射振幅の平均値は、比較例が-6.4dBに対し実施例は-5.3dBであった。したがって、実施例の配線の配置は、比較例の配線の配置に比べ反射振幅は1.1dB以上改善する効果があることが分かった。
100:電波反射装置、102:反射素子、102a:第1反射素子、102b:第2反射素子、104:誘電体基板、104:誘電体基板(誘電体層)、106:対向基板、108:パッチ電極、108-1:第1パッチ電極、108-2:第2パッチ電極、108-3:第3パッチ電極、108-4:第4パッチ電極、109:接続配線、110:コモン電極、112a:第1配向膜、112b:第2配向膜、114:液晶層、116:液晶分子、118:第1配線、119:第1パターン、120:電波反射板、122:周辺領域、124:第1駆動回路、126:端子部、128:シール材、130:第2駆動回路、132:第2配線、134:スイッチング素子、135:第1領域、136:アンダーコート層、138:第1ゲート電極、140:第1ゲート絶縁層、142:半導体層、144:第1接続配線、146:第2ゲート絶縁層、148:第2ゲート電極、150:第1層間絶縁層、152:第2接続配線、154:第2層間絶縁層、156:平坦化層、158:パッシベーション層、160:第1屈曲部、162:第2屈曲部、200:電波反射装置、202:反射素子、204:誘電体基板(誘電体層)、208:パッチ電極、208-1:第1パッチ電極、208-2:第2パッチ電極、208-3:第3パッチ電極、208-4:第4パッチ電極、218:第1配線、219:第2パターン、220:電波反射板、224:第1駆動回路、230:第2駆動回路、232:第2配線、235:第2領域

Claims (14)

  1. 第1パッチ電極と、
    前記第1パッチ電極と隣り合う第2パッチ電極と、
    前記第1パッチ電極と隣り合う第3パッチ電極と、
    前記第2パッチ電極および前記第3パッチ電極と隣り合う第4パッチ電極と、
    前記第1パッチ電極および前記第2パッチ電極と対向するコモン電極と、
    前記第1パッチ電極および前記第2パッチ電極と前記コモン電極との間の液晶層と、
    前記第1パッチ電極と前記第2パッチ電極との間の第1配線と、を有し、
    前記第1パッチ電極の面積は、前記第2パッチ電極および前記第3パッチ電極の面積と異なる大きさであり、
    前記第1パッチ電極と前記第1配線との間隔と前記第2パッチ電極と前記第1配線との間隔は等しい、
    電波反射装置。
  2. 実施例1
    前記第1配線は、第1屈曲部を有する、
    請求項1に記載の電波反射装置。
  3. 前記第1配線は、前記第3パッチ電極と前記第4パッチ電極との間に伸び、
    前記第1屈曲部は、前記第1パッチ電極と前記第4パッチ電極との間に配置される、
    請求項2に記載の電波反射装置。
  4. 前記第1パッチ電極と前記第1屈曲部との間隔と前記第4パッチ電極と前記第1屈曲部との間隔は等しい、
    請求項3に記載の電波反射装置。
  5. 前記第1パッチ電極および前記第4パッチ電極の面積は等しく、
    前記第2パッチ電極および前記第3パッチ電極の面積は等しい、
    請求項3に記載の電波反射装置。
  6. 前記第1パッチ電極と前記第3パッチ電極との間および前記第2パッチ電極と前記第4パッチ電極との間に伸びる第2配線をさらに有し、
    前記第2配線は、前記第2パッチ電極と前記第3パッチ電極との間に第2屈曲部を有する、
    請求項3に記載の電波反射装置。
  7. 断面視において前記第1屈曲部と前記第2屈曲部との間に絶縁層をさらに有し、
    前記第1屈曲部と前記第2屈曲部は重畳する、
    請求項6に記載の電波反射装置。
  8. 前記第1パッチ電極と電気的に接続する第1スイッチング素子をさらに有し、
    前記第1スイッチング素子は、前記第1配線と電気的に接続する、
    請求項1に記載の電波反射装置。
  9. 実施例2
    前記第1パッチ電極と隣り合う第3パッチ電極と、
    前記第2パッチ電極および前記第3パッチ電極と隣り合う第4パッチ電極と、をさらに有し、
    前記第3パッチ電極と前記第1配線との間隔と前記第4パッチ電極と前記第1配線との間隔は等しく、
    前記第2パッチ電極および前記第3パッチ電極の面積は異なる、
    請求項1に記載の電波反射装置。
  10. 前記第1パッチ電極と前記第2パッチ電極との間隔と前記第3パッチ電極と前記第4パッチ電極との間隔は異なる、
    請求項9に記載の電波反射装置。
  11. 前記第1パッチ電極と前記第3パッチ電極との間および前記第2パッチ電極と前記第4パッチ電極との間に伸びる第2配線をさらに有し、
    前記第1パッチ電極と前記第2配線との間隔と前記第3パッチ電極と前記第2配線との間隔は等しく、
    前記第2パッチ電極と前記第2配線との間隔と前記第4パッチ電極と前記第2配線との間隔は等しい、
    請求項9に記載の電波反射装置。
  12. 前記第1パッチ電極と前記第3パッチ電極との間隔と前記第2パッチ電極と前記第4パッチ電極との間隔は異なる、
    請求項11に記載の電波反射装置。
  13. 前記第1パッチ電極および前記第4パッチ電極の面積は等しく、
    前記第1パッチ電極と前記第2パッチ電極との間隔と前記第2パッチ電極と前記第4パッチ電極との間隔は等しい、
    請求項9に記載の電波反射装置。
  14. 前記第1パッチ電極および前記第4パッチ電極は長方形であり、
    前記第1パッチ電極の長軸は前記第2配線に沿っており、
    前記第4パッチ電極の長軸は前記第1配線に沿っている、
    請求項11に記載の電波反射装置。
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