JP2024068111A - 加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャックテーブルの保持面からウェーハを離隔させないで、3種類の加工を実施する。【解決手段】4つのチャックテーブル20が配置されているターンテーブル25を回転させることにより、1つのチャックテーブル20に保持されているウェーハ100を、第1加工位置401、第2加工位置402および第3加工位置403に順次配置して、ウェーハ100の加工を実施している。したがって、チャックテーブル20の保持面22からウェーハ100を離隔することなく、3種類の加工を実施することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、加工装置に関する。
特許文献1および2に開示のように、ウェーハの中央部分を研削して、凹部を形成すると共に、ウェーハの外周部分に環状の凸部を形成するウェーハの研削方法がある。この研削方法では、粗砥石で研削して凹部を形成した後、その凹部の底面を仕上げ砥石で研削して、凹部の底面の凹凸を除去している。
そして、この底面には、金属層が形成される。この金属層を薄化させるために、底面の凹凸をさらに除去して、底面を鏡面にすることが望まれている。このために、仕上げ砥石で研削した凹部の底面を、仕上げ砥石よりも小さい砥粒の精密砥石で研削するか、または、研磨パッドで研磨することにより、この底面を鏡面にすることが考えられる。
特開2008-042081号公報 特開2007-019461号公報
上記のように、粗砥石と、仕上げ砥石と、精密砥石あるいは研磨パッドとの3種類の加工手段で凹部の底面を加工するときに、凹部に対して砥石または研磨パッドを適切な位置に位置づけるために、チャックテーブルの保持面からウェーハを離隔させないで、3種類の加工手段で加工を実施することが望まれる。
本発明の第1加工装置は、ウェーハの中央部分を研削することによって、ウェーハに円形凹部と該円形凹部の外側の環状凸部とを形成する加工装置であって、ターンテーブルと、該ターンテーブルに少なくとも4つ以上配置され保持面でウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、該チャックテーブルに対しウェーハを搬入または搬出する搬送機構と、該保持面に保持されたウェーハを第1環状砥石で研削してウェーハの中央部分に該円形凹部を形成する第1加工機構と、該保持面に保持されたウェーハの該円形凹部の底面を第2環状砥石で研削する第2加工機構と、該保持面に保持されたウェーハの該円形凹部の底面を第3環状砥石で研削する、または、ウェーハの上面を第1研磨パッドで研磨する第3加工機構と、該第1加工機構の該第1環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第1水平移動機構と、該第2加工機構の該第2環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第2水平移動機構と、該第3加工機構の該第3環状砥石あるいは該第1研磨パッドを、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第3水平移動機構と、を備える。
第1加工装置では、該チャックテーブルは、該ターンテーブルの回転により、該第1加工機構の加工位置、該第2加工機構の加工位置、該第3加工機構の加工位置、および、該搬送機構によってウェーハが搬入または搬出される搬送位置に位置づけられるように構成されていてもよく、該搬送位置にある該チャックテーブルに保持されているウェーハの上面を第2研磨パッドで研磨する研磨機構をさらに備えてもよい。
第1加工装置では、該チャックテーブルは、該ターンテーブルの回転により、該第1加工機構の加工位置、該第2加工機構の加工位置、該第3加工機構の加工位置、および、該搬送機構によってウェーハが搬入または搬出される搬送位置に位置づけられるように構成されており、該搬送位置にある該チャックテーブルに保持されているウェーハの上面の少なくとも該環状凸部となる部分を外周上面研削砥石で研削する外周上面研削機構をさらに備えてもよい。
本発明の第2加工装置は、ウェーハの中央部分を研削することによって、ウェーハに円形凹部と該円形凹部の外側の環状凸部とを形成する加工装置であって、ターンテーブルと、該ターンテーブルに少なくとも4つ以上配置され保持面でウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、該チャックテーブルに対しウェーハを搬入または搬出する搬送機構と、該保持面に保持されたウェーハを第2環状砥石で研削してウェーハの中央部分に該円形凹部を形成する第2加工機構と、該保持面に保持されたウェーハの該円形凹部の底面を第3環状砥石で研削する、または、ウェーハの上面を第1研磨パッドで研磨する第3加工機構と、該保持面に保持されたウェーハの上面の少なくとも該環状凸部となる部分を第4環状砥石で研削する第4加工機構と、を備え、該第2加工機構の該第2環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第2水平移動機構と、該第3加工機構の該第3環状砥石あるいは該第1研磨パッドを、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第3水平移動機構と、該第4加工機構の該第4環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第4水平移動機構と、を備える。
第2加工装置では、該チャックテーブルは、該ターンテーブルの回転により、該第2加工機構の加工位置、該第3加工機構の加工位置、該第4加工機構の加工位置、および、該搬送機構によってウェーハが搬入または搬出される搬送位置に位置づけられるように構成されていてもよく、該搬送位置にある該チャックテーブルに保持されているウェーハの上面を第2研磨パッドで研磨する研磨機構をさらに備えてもよい。
第1加工装置および第2加工装置では、チャックテーブルが配置されているターンテーブルを回転させることにより、チャックテーブルの保持面に保持されているウェーハを、3種類の加工機構の加工位置に順次配置して、ウェーハの加工を実施している。したがって、チャックテーブルの保持面からウェーハを離隔することなく、ウェーハに対して3種類の加工を実施することができる。このため、3種類の加工において、保持面におけるウェーハの位置にずれが生じることを、良好に防止することが可能である。
これにより、3種類の加工機構のそれぞれの加工具を、ウェーハに対して適切に位置付けることが可能である。したがって、たとえば、ウェーハに形成された円形凹部あるいは環状凸部を破損することなく、3種類の加工を実施することができる。
加工装置の構成を示す加工装置を上から見た図である。 円形凹部形成ステップを示す側断面図である。 仕上げ研削ステップを示す側断面図である。 精密研削ステップを示す側断面図である。 第1研磨ステップを示す側断面図である。 外周部研削ステップを示す側断面図である。 加工装置の他の構成を示す加工装置を上から見た図である。 第2研磨ステップを示す側断面図である。 加工装置の他の構成を示す加工装置を上から見た図である。
図1に示す加工装置1は、第1加工機構30、第2加工機構40、第3加工機構50および制御部7を備えている。制御部7による制御によって、チャックテーブル20上に保持されたウェーハ100が、第1加工機構30、第2加工機構40および第3加工機構50により、研削あるいは研磨される。
本実施形態では、加工装置1は、ウェーハ100の中央部分を研削することによって、ウェーハ100に、円形凹部、および、円形凹部の外側の環状凸部を形成する。すなわち、加工装置1は、ウェーハ100の中央に円形凹部を形成するとともに、ウェーハ100の外周に円形凹部を囲繞する環状凸部を形成するように構成されている。このように、加工装置1は、ウェーハ100に対して、いわゆるTAIKO研削加工を実施する。
図1に示すウェーハ100は、被加工物の一例であり、たとえば、円形の半導体ウェーハである。ウェーハ100の表面101には、図示しないデバイスが形成されている。ウェーハ100の表面101は、図1においては下方を向いており、保護テープ103が貼着されることによって保護されている。ウェーハ100の裏面102には、研削あるいは研磨加工が施される。
加工装置1では、装置ベース10の正面側(-Y方向側)に、第1のカセット150および第2のカセット151が配置されている。第1のカセット150には、加工前のウェーハ100が収容される。第2のカセット151には、加工後のウェーハ100が収容される。
第1のカセット150および第2のカセット151の開口(図示せず)は、+Y方向側を向いている。これらの開口の+Y方向側には、ロボット155が配設されている。ロボット155は、加工後のウェーハ100を第2のカセット151に搬入する。また、ロボット155は、第1のカセット150から加工前のウェーハ100を取り出して、ウェーハ100を仮置きするためのテーブルである仮置きテーブル152に載置する。仮置きテーブル152では、仮置きされたウェーハ100の位置合わせが実施される。
仮置きテーブル152の近傍には、搬入機構154が取り付けられている。搬入機構154は、チャックテーブル20に対しウェーハ100を搬入または搬出する搬送機構の一例である。搬入機構154は、ウェーハ100を保持する搬入パッド154aを備えており、仮置きテーブル152において位置合わせされたウェーハ100を保持し、チャックテーブル20の保持面22に搬送して載置する。
図2に示すように、チャックテーブル20は、略円板状の枠体23を有しており、枠体23の上面に設けられた凹部内に、ポーラスセラミックス等の多孔質部材からなる吸引保持部材21を有している。吸引保持部材21の上面が、ウェーハ100を吸引保持する保持面22となっている。チャックテーブル20では、吸引保持部材21が吸引源(図示せず)に連通されることにより、保持面22によって、ウェーハ100を吸引保持することが可能となっている。
また、チャックテーブル20は、保持面22によってウェーハ100を保持した状態で、図示しない駆動部によって、保持面22の中心を通りZ軸方向に延在する中心軸であるテーブル回転軸を中心として回転することが可能である。
図1に示すように、本実施形態では、装置ベース10上に配設されたターンテーブル25の上面に、4つのチャックテーブル20が、周方向に等間隔に配設されている。ターンテーブル25は、仕切り板61によって4つの領域に区切られており、各領域に1つずつ、チャックテーブル20が配置されている。また、ターンテーブル25の中心には、ターンテーブル25を自転させるための回転軸(図示せず)が配設されている。ターンテーブル25は、この回転軸によって、Z軸方向に延びる軸心を中心に自転することができる。
ターンテーブル25が回転することで、4つのチャックテーブル20が公転される。これにより、チャックテーブル20は、仮置きテーブル152の近傍の搬送位置400、第1加工機構30の下方である第1加工位置401、第2加工機構40の下方である第2加工位置402、および、第3加工機構50の下方である第3加工位置403に、順次、位置づけられる。
搬送位置400は、搬入機構154によるウェーハ100の搬入および搬出機構157によるウェーハ100の搬出を実施することの可能な、チャックテーブル20の位置(エリア)である。搬入機構154は、ウェーハ100を、搬送位置400にあるチャックテーブル20に搬送する。
また、第1加工位置401、第2加工位置402および第3加工位置403は、それぞれ、第1加工機構30、第2加工機構40および第3加工機構50によってウェーハ100を加工することが可能な、チャックテーブル20の位置である。
装置ベース10上の後方(+Y方向側)には、五角形の水平方向の断面を有する第1のコラム11が立設されている。第1のコラム11の第1の前面11aには、ウェーハ100を粗研削する第1加工機構30、第1加工機構30をZ軸方向に移動させる第1垂直移動機構38、ならびに、第1加工機構30および第1垂直移動機構38を水平方向に移動させる第1水平移動機構39が配設されている。
第1加工機構30は、図示しない駆動部によって回転可能な第1環状砥石35を有している。第1環状砥石35は、環状に配列された複数の研削砥石を含んでいる。第1環状砥石35の研削砥石は、比較的に大きい砥粒を含む粗研削砥石である。第1環状砥石35の番手は、たとえば300番手である。第1環状砥石35は、たとえば、ウェーハ100の直径よりも小さい直径を有している。
第1加工機構30は、チャックテーブル20の保持面22に保持されたウェーハ100を第1環状砥石35によって研削して、ウェーハ100の中央部分に円形凹部を形成する。なお、図1に、第1環状砥石35における略円弧形状の加工領域R1を示している。
なお、第1加工機構30では、第1環状砥石35の研削砥石は、比較的に小さい砥粒を含む仕上げ研削砥石であってもよい。この仕上げ研削砥石の番手は、たとえば2000番手である。
第1水平移動機構39は、第1環状砥石35を、保持面22に保持されたウェーハ100の径方向に、たとえば直線的に移動させることにより、ウェーハ100に対する第1環状砥石35の水平方向での位置を調整する。
また、第1のコラム11の第2の前面11bには、ウェーハ100を仕上げ研削する第2加工機構40、第2加工機構40をZ軸方向に移動させる第2垂直移動機構48、ならびに、第2加工機構40および第2垂直移動機構48を水平方向に移動させる第2水平移動機構49が配設されている。
第2加工機構40は、図示しない駆動部によって回転可能な第2環状砥石45を有している。第2環状砥石45は、環状に配列された複数の研削砥石を含んでいる。第2環状砥石45の研削砥石は、比較的に小さい砥粒を含む上述した仕上げ研削砥石である。第2環状砥石45は、たとえば、ウェーハ100の直径よりも小さい直径を有している。
なお、第2環状砥石45の直径は、第1環状砥石35の直径よりも小さく、第1環状砥石35で研削した円形凹部200の内側面201に接触しないように円形凹部200の底面202を研削する大きさであってもよい。
なお、第2加工機構40では、第2環状砥石45の研削砥石は、比較的に大きい砥粒を含む上述した粗研削砥石であってもよい。
第2加工機構40は、チャックテーブル20の保持面22に保持されたウェーハ100の円形凹部の底面を第2環状砥石45で研削する。なお、図1に、第2環状砥石45における略円弧形状の加工領域R2を示している。
第2水平移動機構49は、第2環状砥石45を、保持面22に保持されたウェーハ100の径方向に、たとえば直線的に移動させることにより、ウェーハ100に対する第2環状砥石45の水平方向での位置を調整する。
装置ベース10上の前方(-Y方向側)には、台形の水平方向の断面を有する第2のコラム12が立設されている。第2のコラム12の前面12aには、ウェーハ100を精密研削する第3加工機構50、第3加工機構50をZ軸方向に移動させる第3垂直移動機構58、ならびに、第3加工機構50および第3垂直移動機構58を水平方向に移動させる第3水平移動機構59が配設されている。
第3加工機構50は、図示しない駆動部によって回転可能な第3環状砥石55を有している。第3環状砥石55は、環状に配列された複数の研削砥石を含んでいる。第3環状砥石55の研削砥石は、ウェーハ100を精密研削するための小さい砥粒を含む精密研削砥石である。第3環状砥石55の番手は、たとえば8000番手である。第3環状砥石55は、たとえば、ウェーハ100の直径よりも小さい直径を有している。
また、第3環状砥石55の直径は、第2環状砥石45の直径よりも小さく、第2環状砥石45で研削した円形凹部200の内側面201に接触しないように円形凹部200の底面202を研削する大きさであってもよい。
第3加工機構50は、チャックテーブル20の保持面22に保持されたウェーハ100の円形凹部の底面を第3環状砥石55で研削する。なお、図1に、第3環状砥石55における略円弧形状の加工領域R3を示している。
第3水平移動機構59は、第3環状砥石55を、保持面22に保持されたウェーハ100の径方向に、たとえば直線的に移動させることにより、ウェーハ100に対する第3環状砥石55の水平方向での位置を調整する。
第3加工機構50によってウェーハ100が加工された後、ウェーハ100を保持しているチャックテーブル20は、搬送位置400に位置付けられる。そして、ウェーハ100は、ウェーハ100を保持する搬出パッド157aを備えた搬出機構157によって、搬送位置400にあるチャックテーブル20から搬出され、スピンナ洗浄ユニット160に搬送される。搬出機構157は、チャックテーブル20に対しウェーハ100を搬入または搬出する搬送機構の一例である。
スピンナ洗浄ユニット160は、仮置きテーブル152の下方に配置されている。スピンナ洗浄ユニット160は、ウェーハ100を保持するスピンナテーブル161、および、ウェーハ100に向けて洗浄水および乾燥エアを噴射する洗浄ノズル162を備えており、ウェーハ100を洗浄する。
スピンナ洗浄ユニット160によって洗浄されたウェーハ100は、ロボット155により、第2のカセット151に搬入される。
装置ベース10の-Y方向側の側面には、タッチパネル8が設置されている。タッチパネル8には、加工装置1に関する加工条件等の各種情報が表示される。また、タッチパネル8は、各種情報を設定するためにも用いられる。このように、タッチパネル8は、情報を表示するための表示部材として機能するとともに、情報を入力するための入力部材としても機能する。
制御部7は、加工装置1に内蔵されている。加工装置1は、制御プログラムに従って演算処理を行うCPU、および、メモリ等の記憶媒体等を備えている。制御部7は、各種の処理を実行し、加工装置1の各構成要素を統括制御する。
以下に、制御部7の制御による、加工装置1におけるウェーハ100の加工方法について説明する。
(1-1)保持ステップ
ウェーハ100の加工では、制御部7は、まず、図1に示したロボット155を制御して、第1のカセット150から加工前のウェーハ100を取り出して、仮置きテーブル152に載置し、ウェーハ100の位置合わせを実施する。さらに、制御部7は、搬入機構154を制御して、仮置きテーブル152上のウェーハ100を保持し、搬送位置400に配置されているチャックテーブル20の保持面22に、ウェーハ100を、裏面102が上面となるように載置する。その後、制御部7は、この保持面22を、図示しない吸引源に連通させる。これにより、保持面22は、保護テープ103を介して、ウェーハ100を吸引保持する。このようにして、ウェーハ100が、チャックテーブル20によって保持される。
(1-2)円形凹部形成ステップ
保持ステップの後、制御部7は、図1に示したターンテーブル25を自転させることにより、ウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第1加工機構30の下方の第1加工位置401に配置する。
そして、制御部7は、第1水平移動機構39を制御して、第1加工機構30の第1環状砥石35の水平方向の位置を調整することにより、ウェーハ100の外縁よりも内側に、第1環状砥石35の外縁を位置づける。このステップでは、第1環状砥石35として、たとえば粗研削砥石を用いる。
続いて、制御部7は、第1環状砥石35を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第1垂直移動機構38によって、第1加工機構30をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、回転する第1環状砥石35が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102に接触し、この裏面102を研削する。
この研削では、制御部7は、第1環状砥石35の外縁を、ウェーハ100の外縁よりも内側に配置している。したがって、第1環状砥石35によって、ウェーハ100の裏面102の中央部分が研削される。これにより、図2に示すように、ウェーハ100の裏面102の中央部分に、底面202および内側面201を有する円形凹部200が形成される。さらに、円形凹部200の外周に沿って、円形凹部200を囲繞する環状凸部210が形成される。
この円形凹部形成ステップでは、粗研削砥石からなる第1環状砥石35を用いた研削を実施しているため、円形凹部200の底面202は、粗い表面を有する。
なお、制御部7は、第1環状砥石35による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、円形凹部200の底面202の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、底面202の厚みが所定の粗研削厚みになるまで、第1環状砥石35による研削を実施する。
(1-3)仕上げ研削ステップ
仕上げ研削ステップでは、制御部7は、ウェーハ100の円形凹部200の底面202を仕上げ研削する。このステップでは、まず、制御部7は、図1に示したターンテーブル25を自転させることで、円形凹部200が形成されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第2加工機構40の下方の第2加工位置402に配置する。
そして、制御部7は、第2水平移動機構49を制御して、第2加工機構40の第2環状砥石45の水平方向の位置を調整することにより、円形凹部形成ステップにおいて第1環状砥石35の外縁を配置した位置と同様の、ウェーハ100の外縁よりも内側の位置に、第2環状砥石45の外縁を配置する。つまり、第2環状砥石45の外縁が円形凹部200の内側面201に接触しないように、第2環状砥石45を位置付ける。このステップでは、第2環状砥石45として、たとえば仕上げ研削砥石を用いる。
そして、円形凹部形成ステップと同様に、制御部7は、第2加工機構40の第2環状砥石45を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第2垂直移動機構48によって、第2加工機構40をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、図3に示すように、回転する第2環状砥石45が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102の中央部分の円形凹部200の底面202に接触し、この底面202を仕上げ研削する。
この仕上げ研削では、仕上げ研削砥石からなる第2環状砥石45を用いた研削を実施しているため、被研削面である円形凹部200の底面202が、比較的に滑らかな表面を有するようになる。
なお、制御部7は、第2環状砥石45による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、円形凹部200の底面202の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、底面202の厚みが所定の仕上げ研削厚みになるまで、第2環状砥石45による研削を実施する。
(1-4)精密研削ステップ
精密研削ステップでは、制御部7は、ウェーハ100の円形凹部200の底面202を精密研削する。このステップでは、まず、制御部7は、図1に示したターンテーブル25を自転させることで、仕上げ研削されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第3加工機構50の下方の第3加工位置403に配置する。
そして、制御部7は、第3水平移動機構59を制御して、第3加工機構50の第3環状砥石55の水平方向の位置を調整することにより、仕上げ研削ステップにおいて第2環状砥石45の外縁を配置した位置と同様の、ウェーハ100の外縁よりも内側の位置に、第3環状砥石55の外縁を配置する。つまり、第3環状砥石55の外縁が円形凹部200の内側面201に接触しないように、第3環状砥石55を位置付ける。
そして、円形凹部形成ステップおよび仕上げ研削ステップと同様に、制御部7は、第3加工機構50の第3環状砥石55を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第3垂直移動機構58によって、第3加工機構50をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、図4に示すように、回転する第3環状砥石55が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102の中央部分の円形凹部200の底面202に接触し、この底面202を精密研削する。
この精密研削では、精密研削砥石からなる第3環状砥石55を用いた研削を実施しているため、被研削面である円形凹部200の底面202が、鏡面に近い非常に滑らかな表面を有するようになる。
なお、制御部7は、第3環状砥石55による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、円形凹部200の底面202の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、底面202の厚みが所定の精密研削厚みになるまで、第3環状砥石55による研削を実施する。
(1-5)洗浄・回収ステップ
精密研削ステップの完了後、制御部7は、図1に示すターンテーブル25を回転させることにより、精密研削されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、搬送位置400に配置する。制御部7は、搬出機構157を制御してウェーハ100をスピンナ洗浄ユニット160に搬送して、スピンナ洗浄ユニット160によってウェーハ100を洗浄する。その後、制御部7は、ロボット155を制御して、洗浄されたウェーハ100を、第2のカセット151に搬入する。
以上のように、本実施形態では、ターンテーブル25に、4つのチャックテーブル20が配置されている。そして、ターンテーブル25を回転させることにより、1つのチャックテーブル20に保持されているウェーハ100を、第1環状砥石35の下方の第1加工位置401、第2環状砥石45の下方の第2加工位置402および第3環状砥石55の下方の第3加工位置403に順次配置して、ウェーハ100の裏面102に、3種類の加工、すなわち、第1環状砥石35による円形凹部200の形成(粗研削)、第2環状砥石45による円形凹部200の底面202の仕上げ研削、および、第3環状砥石55による底面202の精密研削を実施している。
したがって、チャックテーブル20の保持面22からウェーハ100を離隔することなく、粗研削、仕上げ研削および精密研削を実施することができる。このため、粗研削、仕上げ研削および精密研削において、保持面22におけるウェーハ100の位置(保持面22によるウェーハの保持状態)にずれが生じることを、良好に防止することが可能である。これにより、粗研削後の仕上げ研削および精密研削において、加工具である第2環状砥石45および第3環状砥石55を、底面202に対して適切に位置付けることが可能である。したがって、第1環状砥石35において形成された円形凹部200および環状凸部210を破損することなく、保持面22の仕上げ研削および精密研削を実施することができる。
また、本実施形態では、第1水平移動機構39、第2水平移動機構49および第3水平移動機構59によって、第1環状砥石35、第2環状砥石45および第3環状砥石55の水平方向の位置を調整している。したがって、第1環状砥石35、第2環状砥石45および第3環状砥石55を、より正確に、適切な位置に配置することが可能である。
なお、第3加工機構50は、第3環状砥石55に代えて、図5に示すような第1研磨パッド56を有していてもよい。第1研磨パッド56は、図示しない駆動部によって回転可能であり、たとえば、ウェーハ100の半径よりも大きい直径を有している。この場合、第3加工機構50は、ウェーハ100の上面である裏面102を第1研磨パッド56によって研磨するように構成される。そして、第3水平移動機構59は、第1研磨パッド56を、保持面22に保持されたウェーハ100の径方向に、たとえば直線的に移動させることにより、ウェーハ100に対する第1研磨パッド56の水平方向での位置を調整する。
この場合、仕上げ研削ステップの後、精密研削ステップに代えて、第3加工機構50による第1研磨ステップが実施される。
この第1研磨ステップでは、ウェーハ100の上面、すなわち、ウェーハ100における円形凹部200の内側面201および底面202ならびに環状凸部210の上面を研磨する。
このステップでは、制御部7は、仕上げ研削ステップの後、図1に示したターンテーブル25を自転させることで、仕上げ研削されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第3加工機構50の下方の第3加工位置403に配置する。
そして、制御部7は、第3水平移動機構59を制御して、第3加工機構50の第1研磨パッド56の水平方向の位置を調整することにより、図5に示すように、第1研磨パッド56を、チャックテーブル20に保持されているウェーハ100の円形凹部200および環状凸部210の上面を研磨可能な位置に配置する。
そして、制御部7は、第3加工機構50の第1研磨パッド56を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第3垂直移動機構58によって、第3加工機構50をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、回転する第1研磨パッド56が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の円形凹部200の内側面201および底面202ならびに環状凸部210に接触し、これらを研磨する。これにより、円形凹部200の底面202および内側面201ならびに環状凸部210の上面が、鏡面に近い非常に滑らかな面となる。なお、第1研磨パッド56は変形可能であるため、ウェーハ100に上方から押し付けられることにより、凹凸のあるウェーハ100の上面の全面、すなわち、円形凹部200における底面202および内側面201ならびに環状凸部210の上面に接触することが可能である。
なお、円形凹部200の内側面201は、垂直面でなくてもよい。内側面201は、円形凹部200のウェーハ100の上面側が大径で底面側が小径になるような、傾斜面であってもよい。そして、その傾斜面に対して第1研磨パッド56による研磨を実施してもよい。
なお、制御部7は、第1研磨パッド56による研磨中に、図示しない厚み測定器を用いて、円形凹部200の底面202の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、底面202の厚みが所定の研磨厚みになるまで、第1研磨パッド56による研磨を実施する。
また、厚み測定器によって測定した厚みによってウェーハ100の上面である裏面102に形成されている研削痕による凹凸を検知して、その凹凸がなくなるまで、第1研磨パッド56による研磨を実施してもよい。
この構成でも、チャックテーブル20の保持面22からウェーハ100を離隔することなく、ウェーハ100に対する粗研削、仕上げ研削および研磨を実施することができる。このため、粗研削後の仕上げ研削および研磨において、加工具である第2環状砥石45および第1研磨パッド56を、適切に位置付けることが可能である。したがって、第1環状砥石35において形成された円形凹部200あるいは環状凸部210を破損することなく、保持面22の仕上げ研削および研磨を実施することができる。
また、本実施形態では、加工装置1は、図1に示すように、第1加工機構30に代えて、第4加工機構60を備えていてもよい。
この場合、第1加工位置401は、第4加工機構60、によってウェーハ100を加工することが可能となるような、チャックテーブル20の位置となる。各チャックテーブル20は、ターンテーブル25の回転により、第1加工位置401、第2加工位置402、第3加工位置403および搬送位置400に位置付けられる。
この場合、第1のコラム11の第1の前面11aには、第1加工機構30、第1垂直移動機構38および第1水平移動機構39に代えて、第4加工機構60、第4加工機構60をZ軸方向に移動させる第4垂直移動機構68、ならびに、第4加工機構60および第4垂直移動機構68を水平方向に移動させる第4水平移動機構69が配設される。
第4加工機構60は、図示しない駆動部によって回転可能な第4環状砥石(上面研削砥石)65を有している。第4環状砥石65は、環状に配列された複数の研削砥石を含んでいる。第4環状砥石65の研削砥石は、上述した粗研削砥石、仕上げ研削砥石あるいは精密研削砥石である。第4環状砥石65は、たとえば、ウェーハ100に形成される環状凸部210の幅よりも大きい直径を有している。第4環状砥石65の直径は、たとえば、ウェーハ100の直径よりも小さくてもよいし、ウェーハ100の直径以上であってもよい。
第4加工機構60は、チャックテーブル20の保持面22に保持されたウェーハ100の裏面102における少なくとも環状凸部210となる部分を、第4環状砥石65によって研削する。
第4垂直移動機構68は、第4加工機構60をZ軸方向に移動させる。第4水平移動機構69は、第4環状砥石65を、保持面22に保持されたウェーハ100の径方向に、たとえば直線的に移動させることにより、ウェーハ100に対する第4環状砥石65の水平方向での位置を調整する。
以下に、この構成におけるウェーハ100の加工方法について説明する。
(2-1)保持ステップ
まず、制御部7は、上述した保持ステップを実施して、チャックテーブル20の保持面22によってウェーハ100を保持する。
(2-2)外周部研削ステップ
次に、制御部7は、ターンテーブル25を自転させることにより、ウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第4加工機構60の下方の第1加工位置401に配置する。
そして、制御部7は、第4水平移動機構69を制御して、第4加工機構60の第4環状砥石65の水平方向の位置を調整することにより、ウェーハ100の外周部を研削可能な水平位置に第4環状砥石65を位置づける。
続いて、制御部7は、第4加工機構60の第4環状砥石65を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第4垂直移動機構68によって、第4加工機構60をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、図6に示すように、回転する第4環状砥石65が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102に接触し、裏面102における後に環状凸部210となる外周部を含む部分を研削する。
なお、制御部7は、第4環状砥石65による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、ウェーハ100における第4環状砥石65によって研削されている部分の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、この厚みが所定の厚みになるまで、第4環状砥石65による研削を実施する。
(2-3)円形凹部形成ステップ
外周部研削ステップの後、制御部7は、図1に示したターンテーブル25を自転させることにより、外周部が研削されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第2加工機構40の下方の第2加工位置402に配置する。
そして、制御部7は、第2水平移動機構49を制御して、第2加工機構40の第2環状砥石45の水平方向の位置を調整することにより、ウェーハ100の外縁よりも内側に、第2環状砥石45の外縁を位置づける。
続いて、制御部7は、第2加工機構40の第2環状砥石45を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第2垂直移動機構48によって、第2加工機構40をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、回転する第2環状砥石45が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102に接触し、この裏面102を研削する。
この研削では、制御部7は、第2環状砥石45の外縁を、ウェーハ100の外縁よりも内側に配置しているため、図3に示すように、ウェーハ100の裏面102の中央部分に、底面202および内側面201を有する円形凹部200が形成される。さらに、円形凹部200の外周に沿って、円形凹部200を囲繞する環状凸部210が形成される。
なお、制御部7は、第2環状砥石45による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、円形凹部200の底面202の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、底面202の厚みが所定の粗研削厚みあるいは仕上げ研削厚みになるまで、第2環状砥石45による研削を実施する。
なお、このステップでは、第2環状砥石45は、上述した粗研削砥石あるいは仕上げ研削砥石のいずれであってもよい。
(2-4)精密研削ステップ
このステップは、制御部7は、上述した第3加工機構50を用いた精密研削ステップと同様のステップである。すなわち、制御部7は、円形凹部200が形成されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第3加工機構50の下方の第3加工位置403に配置する。
そして、制御部7は、第3水平移動機構59を制御して、第3加工機構50の第3環状砥石55の水平方向の位置を調整することにより、円形凹部形成ステップにおいて第2環状砥石45の外縁を配置した位置と同様の、ウェーハ100の外縁よりも内側の位置に、第3環状砥石55の外縁を配置する。つまり、第3環状砥石55の外縁が円形凹部200の内側面201に接触しないように、第3環状砥石55を位置付ける。
そして、制御部7は、第3加工機構50の第3環状砥石55を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第3垂直移動機構58によって、第3加工機構50をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、図4に示すように、回転する第3環状砥石55が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102の中央部分の円形凹部200の底面202に接触し、この円形凹部200の底面202を精密研削する。
この精密研削では、精密研削砥石からなる第3環状砥石55を用いた研削を実施しているため、被研削面である円形凹部200の底面202が、鏡面に近い非常に滑らかな表面を有するようになる。
なお、制御部7は、第3環状砥石55による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、円形凹部200の底面202の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、底面202の厚みが所定の精密研削厚みになるまで、第3環状砥石55による研削を実施する。
(2-5)洗浄・回収ステップ
精密研削ステップの完了後、制御部7は、図1に示すターンテーブル25を回転させることにより、精密研削されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、搬送位置400に配置する。制御部7は、搬出機構157を制御して、ウェーハ100を、スピンナ洗浄ユニット160に搬送して洗浄する。その後、制御部7は、ロボット155を制御して、洗浄されたウェーハ100を、第2のカセット151に搬入する。
このように、この構成でも、チャックテーブル20の保持面22からウェーハ100を離隔することなく、ウェーハ100に対する外周部研削、円形凹部形成および精密研削を実施することができる。このため、外周部研削後の円形凹部形成および精密研削において、加工具である第2環状砥石45および第3環状砥石55を、適切に位置付けることが可能である。したがって、第2環状砥石45において形成された円形凹部200あるいは環状凸部210を破損することなく、保持面22の精密研削を実施することができる。
なお、外周部研削ステップでは、制御部7は、図6に示すように、第4加工機構60の第4環状砥石65により、ウェーハ100の裏面102における、後に環状凸部210となる外周部を含む部分を研削している。これにより、ウェーハ100の裏面102に環状の被研削部分を形成して、後に形成される環状凸部210の厚みを均一にすることができる。
また、外周部研削ステップでは、ウェーハ100の上面の少なくとも環状凸部210となる部分を研削すればよい。したがって、制御部7は、外周部研削ステップにおいて、ウェーハ100の裏面102の全面を、第4環状砥石65によって研削してもよい。この場合、第4環状砥石65は、ウェーハ100の半径よりも大きい直径を有する全面研削砥石であってもよい。
また、たとえば第2環状砥石45として粗研削砥石を用いる場合、第3加工機構50における第3環状砥石55の研削砥石は、上述した仕上げ研削砥石であってもよい。この場合、第3加工機構50による仕上げ研削加工により、ウェーハ100における円形凹部200の底面202は、比較的に滑らかな表面を有するようになる。
また、第3加工機構50は、第3環状砥石55に代えて、図5を用いて上述した第1研磨パッド56を有していてもよい。この場合、第3加工機構50は、ウェーハ100の上面である裏面102を第1研磨パッド56によって研磨するように構成される。そして、第3水平移動機構59は、第1研磨パッド56を、保持面22に保持されたウェーハ100の径方向に、たとえば直線的に移動させることにより、ウェーハ100に対する第1研磨パッド56の水平方向での位置を調整する。
この場合、円形凹部形成ステップの後、精密研削ステップに代えて、第3加工機構50による第1研磨ステップが実施されて、ウェーハ100の上面、すなわち、ウェーハ100における円形凹部200の内側面201および底面202ならびに環状凸部210の上面が研磨される。
このステップでは、制御部7は、円形凹部形成ステップの後、図1に示したターンテーブル25を自転させることで、円形凹部が形成されたウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、第3加工機構50の下方の第3加工位置403に配置する。
そして、制御部7は、第3水平移動機構59を制御して、第3加工機構50の第1研磨パッド56の水平方向の位置を調整することにより、図5に示すように、第1研磨パッド56を、チャックテーブル20に保持されているウェーハ100の円形凹部200および環状凸部210を研磨可能な位置に配置する。
そして、制御部7は、第1研磨パッド56を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第3垂直移動機構58によって、第3加工機構50をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、回転する第1研磨パッド56が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の円形凹部200の内側面201および底面202ならびに環状凸部210に接触し、これらを研磨する。これにより、円形凹部200の底面202および内側面201ならびに環状凸部210の上面が、鏡面に近い非常に滑らかな面となる。
また、加工装置1は、図7に示すように、搬出機構157によってウェーハ100が搬出される搬送位置400にあるチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102を第2研磨パッド95で研磨する研磨機構として機能する第5加工機構90をさらに備えていてもよい。第2研磨パッド95は、図示しない駆動部によって回転可能であり、たとえば、第1研磨パッド56よりも小さい直径を有している。
この場合、搬送位置400の近傍に、第3のコラム13が立設されている。そして、この第3のコラム13に、第2研磨パッド95を有する第5加工機構90、第5加工機構90をZ軸方向に移動させる第5垂直移動機構98、ならびに、第5加工機構90および第5垂直移動機構98を水平方向に移動させる第5水平移動機構99が配設されている。第5水平移動機構99は、第2研磨パッド95を保持面22に保持されたウェーハ100に対して移動させることにより、ウェーハ100に対する第2研磨パッド95の水平方向での位置を調整する。第5水平移動機構99による第2研磨パッド95の水平移動は、直線的な移動であってもよいし、旋回移動であってもよい。
この場合、第3加工位置403での精密研削ステップ(あるいは第1研磨ステップ)の完了後、制御部7は、第2研磨ステップを実施する。すなわち、制御部7は、ターンテーブル25を回転させることにより、精密研削ステップ(あるいは第1研磨ステップ)後のウェーハ100を保持しているチャックテーブル20を、搬送位置400に配置する。
そして、制御部7は、第5水平移動機構99を制御して、第5加工機構90の第2研磨パッド95の水平方向の位置を調整することにより、図8に示すように、第2研磨パッド95を、チャックテーブル20に保持されているウェーハ100の円形凹部200の内側面201および底面202ならびに環状凸部210の少なくともいずれかを研磨可能な位置に配置する。
そして、制御部7は、第5加工機構90の第2研磨パッド95を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第5垂直移動機構98によって、第5加工機構90をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、回転する第2研磨パッド95が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の円形凹部200の底面202および内側面201ならびに環状凸部210の少なくともいずれかに接触し、これらを研磨する。これにより、これらが、さらに鏡面に近い極めて滑らかな面となる。
なお、制御部7は、第2研磨パッド95を用いた研磨により、図8に示すように、円形凹部200における内側面201と底面202との角部分を丸めて円弧部203を形成してもよい。これにより、加工後のウェーハ100の抗折強度を高められる。
そして、制御部7は、図1に示す搬出機構157を制御して、ウェーハ100を、スピンナ洗浄ユニット160に搬送して洗浄する。その後、制御部7は、ロボット155を制御して、洗浄されたウェーハ100を、第2のカセット151に搬入する。
なお、加工装置1では、第5加工機構90は、図7に示すように、第2研磨パッド95に代えて、ウェーハ100における環状凸部210となる部分を研削する外周上面研削砥石96を有していてもよい。この構成は、加工装置1が第1加工機構30を有する場合(第4加工機構60を有していない場合)に、特に有用である。
この外周上面研削砥石96は、図示しない駆動部によって回転可能であり、たとえば、ウェーハ100に形成される環状凸部210の幅よりも大きい直径を有している。外周上面研削砥石96の研削砥石は、上述した粗研削砥石、仕上げ研削砥石あるいは精密研削砥石である。
この場合、第5加工機構90は、搬送位置400にあるチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102における少なくとも環状凸部210となる部分を外周上面研削砥石96によって研削する外周上面研削機構として機能する。また、第5水平移動機構99は、外周上面研削砥石96を保持面22に保持されたウェーハ100に対して移動させることにより、ウェーハ100に対する外周上面研削砥石96の水平方向での位置を調整する。
この構成では、制御部7は、上述した(1-1)保持ステップにおいて、搬送位置400に配置されているチャックテーブル20によってウェーハ100を保持した後、第5水平移動機構99を制御して、第5加工機構90の外周上面研削砥石96の水平方向の位置を調整することにより、外周上面研削砥石96を、チャックテーブル20に保持されているウェーハ100の外周部を研削可能な水平位置に位置づける。
続いて、制御部7は、外周上面研削砥石96を回転させるとともに、チャックテーブル20を回転させる。さらに、制御部7は、第5垂直移動機構98によって、第5加工機構90をZ軸方向に沿って下降させる。
これにより、回転する外周上面研削砥石96が、回転するチャックテーブル20に保持されているウェーハ100の裏面102に接触し、裏面102における後に環状凸部210となる外周部を含む部分を研削する。
なお、制御部7は、外周上面研削砥石96による研削中に、図示しない厚み測定器を用いて、ウェーハ100における外周上面研削砥石96によって研削されている部分の厚みを測定してもよい。この場合、制御部7は、この厚みが所定の厚みになるまで、外周上面研削砥石96による研削を実施する。
その後、制御部7は、ウェーハ100に対して、上述した円形凹部形成ステップ、仕上げ研削ステップ、精密研削ステップおよび洗浄・回収ステップを実施する。
この構成では、搬入機構154によって搬送位置400にあるチャックテーブル20に搬送された研削されていないウェーハ100の環状凸部210となる外周部分の上面を外周上面研削砥石96で研削して、ウェーハ100の上面である裏面102に環状の被研削面を形成する。これにより、後にウェーハ100に形成される環状凸部210の厚みを均一にすることができる。
また、図1に示した構成を有する加工装置1では、五角形の水平方向の断面を有する第1のコラム11の第1の前面11aに第1加工機構30等が配設されているとともに、第2の前面12bに第2加工機構40等が配設されている。さらに、台形の水平方向の断面を有する第2のコラム12の前面12aに、第3加工機構50等が配設されている。
これに関し、加工装置1は、図9に示すように、コラム15、コラム16、およびコラム17を備えてもよい。
なお、加工装置1では、保持面22でウェーハ100を保持し回転するチャックテーブル20が、ターンテーブル25に少なくとも4つ以上配置されていればよい。したがって、ターンテーブル25に、5つ以上のチャックテーブル20が配置されていてもよい。
なお、図1、図7および図9に示した構成では、ウェーハ100に対して同じ位置に研削砥石を接触させるように、加工領域R1、R2およびR3が設定されている。しかし、加工領域R1、R2およびR3の配置は、これに限定されるものではない。
たとえば、加工領域R2は、チャックテーブル20の中心を中心に点対称な位置に配置してもよい。つまり、加工領域R2は、加工領域R1に対してチャックテーブル20の中心を中心に点対称であり、また、加工領域R3に対しても点対称に配置されていてもよい。
この構成では、加工領域R1においてウェーハ100に発生する研削痕と、加工領域R2においてウェーハ100に発生する研削痕とを、互いに交差させることができる。さらに、加工領域R2においてウェーハ100に発生する研削痕と、加工領域R3においてウェーハ100に発生する研削痕とを、互いに交差させることもできる。このため、ウェーハ100に研削痕が残ることを容易に抑制することができる。
また、加工領域R2においてウェーハ100を研削する第2環状砥石45、および、加工領域R3においてウェーハ100を研削する第3環状砥石55には、研削痕の交差による適度な衝撃力が働き、自生発刃作用が生じる。このため、第2環状砥石45および第3環状砥石55の研削力を維持することもできる。
1:加工装置、7:制御部、8:タッチパネル、10:装置ベース、
11:第1のコラム、11a:第1の前面、11b:第2の前面、
12:第2のコラム、12a:前面、12b:第2の前面、
13:第3のコラム、15:コラム、
16:コラム、17:コラム、
20:チャックテーブル、21:吸引保持部材、22:保持面、23:枠体、
25:ターンテーブル、30:第1加工機構、35:第1環状砥石、
38:第1垂直移動機構、39:第1水平移動機構、40:第2加工機構、
45:第2環状砥石、48:第2垂直移動機構、49:第2水平移動機構、
50:第3加工機構、55:第3環状砥石、56:第1研磨パッド、
58:第3垂直移動機構、59:第3水平移動機構、60:第4加工機構、
61:仕切り板、65:第4環状砥石、68:第4垂直移動機構、
69:第4水平移動機構、
90:第5加工機構、95:第2研磨パッド、98:第5垂直移動機構、
99:第5水平移動機構、100:ウェーハ、101:表面、102:裏面、
103:保護テープ、150:第1のカセット、151:第2のカセット、
152:仮置きテーブル、154:搬入機構、155:ロボット、157:搬出機構、
160:スピンナ洗浄ユニット、161:スピンナテーブル、162:洗浄ノズル、
200:円形凹部、201:内側面、202:底面、203:円弧部、
210:環状凸部、400:搬送位置、401:第1加工位置、402:第2加工位置、
403:第3加工位置、R1~R3:加工領域

Claims (5)

  1. ウェーハの中央部分を研削することによって、ウェーハに円形凹部と該円形凹部の外側の環状凸部とを形成する加工装置であって、
    ターンテーブルと、
    該ターンテーブルに少なくとも4つ以上配置され保持面でウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルに対しウェーハを搬入または搬出する搬送機構と、
    該保持面に保持されたウェーハを第1環状砥石で研削してウェーハの中央部分に該円形凹部を形成する第1加工機構と、
    該保持面に保持されたウェーハの該円形凹部の底面を第2環状砥石で研削する第2加工機構と、
    該保持面に保持されたウェーハの該円形凹部の底面を第3環状砥石で研削する、または、ウェーハの上面を第1研磨パッドで研磨する第3加工機構と、
    該第1加工機構の該第1環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第1水平移動機構と、
    該第2加工機構の該第2環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第2水平移動機構と、
    該第3加工機構の該第3環状砥石あるいは該第1研磨パッドを、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第3水平移動機構と、を備える、加工装置。
  2. 該チャックテーブルは、該ターンテーブルの回転により、該第1加工機構の加工位置、該第2加工機構の加工位置、該第3加工機構の加工位置、および、該搬送機構によってウェーハが搬入または搬出される搬送位置に位置づけられるように構成されており、
    該搬送位置にある該チャックテーブルに保持されているウェーハの上面を第2研磨パッドで研磨する研磨機構をさらに備える、請求項1記載の加工装置。
  3. 該チャックテーブルは、該ターンテーブルの回転により、該第1加工機構の加工位置、該第2加工機構の加工位置、該第3加工機構の加工位置、および、該搬送機構によってウェーハが搬入または搬出される搬送位置に位置づけられるように構成されており、
    該搬送位置にある該チャックテーブルに保持されているウェーハの上面の少なくとも該環状凸部となる部分を外周上面研削砥石で研削する外周上面研削機構をさらに備える、請求項1記載の加工装置。
  4. ウェーハの中央部分を研削することによって、ウェーハに円形凹部と該円形凹部の外側の環状凸部とを形成する加工装置であって、
    ターンテーブルと、
    該ターンテーブルに少なくとも4つ以上配置され保持面でウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルに対しウェーハを搬入または搬出する搬送機構と、
    該保持面に保持されたウェーハを第2環状砥石で研削してウェーハの中央部分に該円形凹部を形成する第2加工機構と、
    該保持面に保持されたウェーハの該円形凹部の底面を第3環状砥石で研削する、または、ウェーハの上面を第1研磨パッドで研磨する第3加工機構と、
    該保持面に保持されたウェーハの上面の少なくとも該環状凸部となる部分を第4環状砥石で研削する第4加工機構と、
    を備え、
    該第2加工機構の該第2環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第2水平移動機構と、
    該第3加工機構の該第3環状砥石あるいは該第1研磨パッドを、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第3水平移動機構と、
    該第4加工機構の該第4環状砥石を、該保持面に保持されたウェーハの径方向に移動させる第4水平移動機構と、
    を備える、加工装置。
  5. 該チャックテーブルは、該ターンテーブルの回転により、該第2加工機構の加工位置、該第3加工機構の加工位置、該第4加工機構の加工位置、および、該搬送機構によってウェーハが搬入または搬出される搬送位置に位置づけられるように構成されており、
    該搬送位置にある該チャックテーブルに保持されているウェーハの上面を第2研磨パッドで研磨する研磨機構をさらに備える、請求項4記載の加工装置。
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