JP2024067162A - 赤外線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像画像の画質の低下を抑制する。【解決手段】撮像素子220は、照射された赤外線の戻り光である撮像光L30によって被投影面2上に投影された被写体の画像を撮像し、反射機能層300は、被投影面2の内部に設けられ、赤外線を反射する波長選択性を有し、撮像光L30を第2の撮像光L32として反射し、偏光素子230は、反射機能層300によって反射された第2の撮像光L32の光路上に配置され、被投影面2における撮像光L30の入射面に対するS偏光を吸収又は反射することで撮像素子220に向かわせないようにする。【選択図】図3
Description
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される赤外線撮影装置に関する。
特許文献1には、車両のフロントウィンドシールドに映る乗員の画像を、赤外線カメラで撮像する赤外線撮影装置が記載されている。
本発明者は、フロントウィンドシールド内に赤外線を反射する反射機能層を設けることを検討した。この構成によれば、被写体(例えば、車両の乗員)を撮影した赤外線(撮像光)における、フロントウィンドシールドで反射してカメラに向かう光の量を増加させることができ、鮮明な画像を取得することができる。
但し、本発明者の検討によって、以下の新規な課題が明らかとされた。
乗員で反射された赤外線(撮像光)は、反射機能層を覆うフロントウィンドシールドの表面のガラスでも反射する。すなわち、反射機能層によってカメラに向けて反射される撮像光と、表面ガラスによってカメラに向けて反射される撮像光と、がカメラに入射してしまうため、二重像として撮像され、撮像画像の画質が低下する。
乗員で反射された赤外線(撮像光)は、反射機能層を覆うフロントウィンドシールドの表面のガラスでも反射する。すなわち、反射機能層によってカメラに向けて反射される撮像光と、表面ガラスによってカメラに向けて反射される撮像光と、がカメラに入射してしまうため、二重像として撮像され、撮像画像の画質が低下する。
本開示の概要は、撮像画像の画質の低下を抑制することに関する。より具体的には、二重像を抑制する、ことにも関する。
本明細書に開示される特定の実施形態の要約を以下に示す。これらの態様が、これらの特定の実施形態の概要を読者に提供するためだけに提示され、この開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。実際に、本開示は、以下に記載された実施態様と、以下に記載されない種々の態様との組み合わせを包含し得る。
したがって、本明細書に記載される赤外線撮影装置等は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。本実施形態では、反射機能層は、被投影面の内部に設けられ、赤外線を反射する波長選択性を有し、撮像光を第2の撮像光として反射し、偏光素子は、反射機能層によって反射された第2の撮像光の光路上に配置され、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を吸収又は反射することで撮像素子に向かわせないようにする、ことをその要旨とする。
本明細書に記載される第1実施態様における赤外線撮影装置は、照射された赤外線の戻り光である撮像光によって被投影面上に投影された被写体の画像を撮像する撮像素子と、
被投影面の内部に設けられ、赤外線を反射する波長選択性を有し、撮像光を第2の撮像光として反射する反射機能層と、
反射機能層によって反射された第2の撮像光の光路上に配置され、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を吸収又は反射することで撮像素子に向かわせないようにする偏光素子と、を備えるものである。本実施形態によれば、被投影面の表面で反射されたS偏向を多く含む部分偏光(又は直線偏光)である撮像光は、偏光素子によって撮像素子に向かわせないようにすることができる。一方、反射機能層で反射された非偏光である撮像光は、撮像素子に向かうため、二重像を低減するという利点が想定される。
被投影面の内部に設けられ、赤外線を反射する波長選択性を有し、撮像光を第2の撮像光として反射する反射機能層と、
反射機能層によって反射された第2の撮像光の光路上に配置され、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を吸収又は反射することで撮像素子に向かわせないようにする偏光素子と、を備えるものである。本実施形態によれば、被投影面の表面で反射されたS偏向を多く含む部分偏光(又は直線偏光)である撮像光は、偏光素子によって撮像素子に向かわせないようにすることができる。一方、反射機能層で反射された非偏光である撮像光は、撮像素子に向かうため、二重像を低減するという利点が想定される。
第1実施態様に従属し得る第2実施態様における赤外線撮影装置において、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を多く含む部分偏光又は直線偏光の赤外線を被写体に照射する発光素子をさらに備えるものである。本実施形態によれば、主たる被写体が例えば乗員の顔である場合、照明光が直線偏光であっても、皮膚等で拡散反射した撮像光は非偏光の状態となる。一方、眼鏡のフレームやレンズで鏡面反射や表面反射した撮像光は、照明光の偏光状態が保たれる(S偏光の照明光によってS偏光の撮像項となる)。したがって、眼鏡のフレームやレンズでの表面反射光は除去され、乗員の人体のみを撮像することが可能となる。
第1又は第2実施態様に従属し得る第3実施態様における赤外線撮影装置において、赤外線を被写体に照射する発光素子をさらに備え、
偏光素子は、第1の面と第1の面と反対の第2の面とを有する第2の偏光素子であり、
第1の面側に配置され、第1の面に向けて赤外線を照射する発光素子をさらに備え、
撮像素子は、第2の面側に配置され、
第2の偏光素子は、
第1の面で発光素子からの照明光を受光し、被投影面に向け、
第2の撮像光を第2の面で受光し、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を透過することで撮像素子に向かわせないようにする、又は、
第2の撮像光を第1の面で受光し、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を反射することで撮像素子に向かわせないようにする、ものである。本実施形態によれば、第2実施形態と同様の利点に加え、使用する偏光素子の数を少なくすることができる利点も想定される。
偏光素子は、第1の面と第1の面と反対の第2の面とを有する第2の偏光素子であり、
第1の面側に配置され、第1の面に向けて赤外線を照射する発光素子をさらに備え、
撮像素子は、第2の面側に配置され、
第2の偏光素子は、
第1の面で発光素子からの照明光を受光し、被投影面に向け、
第2の撮像光を第2の面で受光し、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を透過することで撮像素子に向かわせないようにする、又は、
第2の撮像光を第1の面で受光し、被投影面における撮像光の入射面に対するS偏光を反射することで撮像素子に向かわせないようにする、ものである。本実施形態によれば、第2実施形態と同様の利点に加え、使用する偏光素子の数を少なくすることができる利点も想定される。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
(第1の実施形態)
図1は、いくつかの実施形態の赤外線撮影装置をヘッドアップディスプレイ(HUD)装置に設けた例を示す図である。
図1は、いくつかの実施形態の赤外線撮影装置をヘッドアップディスプレイ(HUD)装置に設けた例を示す図である。
HUD装置100は、車両1に設けられた、光の反射性と透過性を併せ持つ反射透光部材としてのウィンドシールド2に画像の表示光L10を照射して、車両1の乗員(ここでは運転者とする)5に対して、虚像表示面DA上に虚像VIを表示する機能を有する。
HUD装置100は、筐体110と、筐体110に設けられる透光カバー112と、筐体内に設けられ、画像を表示する表示部102(液晶表示装置等の表示パネル104を備える)と、筐体内に設けられ、透光カバー112を経由して反射透光部材としてのウィンドシールド2に向けて表示光L10を照射する光学素子(凹面鏡等の曲面ミラー108)を含む光学系(平面ミラー106も含む)と、筐体110内の、画像の表示光L10の経路外に設けられると共に、照明光L20を出射する発光素子(図1では不図示、図2等における符号210)と、ウィンドシールド2を経由して到来する撮像光の撮像光L30を受光する撮像素子(図1では不図示、図2等における符号220)と、を有する赤外線撮影装置(撮像ユニットと称する場合がある)200と、を有する。ここで、発光素子210は、図1(A)の例では、透光カバー112を介してウィンドシールド2に向けて撮像光を出射する。但し、これに限定されるものではなく、発光素子210は、ウィンドシールド2を介さずに、直接に乗員(運転者等)に撮像光を照射する構成であってもよい。
なお、表示光L10は可視光であり、照明光L20及び、人の部位で照明光L20が反射して赤外線撮影装置200に戻る撮像光L30は、赤外光(近赤外光を含む)である。但し、これは一例であり、他の波長域の光を用いることもできる。
赤外線撮影装置200は、ウィンドシールド2の近傍のインストルメントパネル4に収納されている。第1実施形態の赤外線撮影装置200は、HUD装置100に設けられる。赤外線撮影装置200は、ウィンドシールド2を経由して照明光L20を乗員(運転者)5の部位(顔や目等であり、ここでは目(視点)7とする)に照射し、その部位からの撮像光L30を、ウィンドシールド2を経由して受光することで、その部位を撮像する機能も有する。
赤外線撮影装置200は、撮像した被写体(例えば、乗員5)の画像に基づき、目(視点)の位置を検出し得る。HUD装置100は、検出された目位置に基づいて、例えば、虚像VIの変形(位置、大きさ等)、後述する表示パネル104を照明する光源(不図示)の制御、虚像VIの歪み抑制制御(事前歪み処理、ワーピング処理)等を実施し得る。
また、赤外線撮影装置200は、赤外光を透過し、可視光を遮断するフィルター部202を有する。フィルター部202としては、例えば可視光を吸収し、赤外光を透過する波長選択性の材料からなる多層のロングパスフィルター(具体的には、透光カバー112の裏面に貼付されるIR透過フィルター等)を用いることができる。このフィルター部202は、外光が赤外線撮影装置200に入射するのを防止したり、あるいは、人が赤外線撮影装置200を目視することを防止したりする機能がある。なお、フィルター部202は、省略されても良い。
次に、図2を参照する。図2は、発光素子と撮像素子を備える撮像ユニットのレイアウトの一例を示す図である。
図2に示されるように、透光カバー112の領域Z0は、表示光(可視光)が通過する表示光通過領域(第1の領域と称する場合がある)Z1と、赤外光を透過し、可視光を遮断するフィルター部領域(フィルター部202に対応する領域。第2の領域と称する場合がある)Z2とに区別することができる。なお、第1の領域Z1は、「表示光(可視光)透過領域」と称することもできる。また、第2の領域Z2は、「赤外光透過領域」と称することもできる。
また、図2において、筐体110に設けられる透光カバー112がウィンドシールド2側に露出している。この透光カバー112を介して、表示光L10や照明光L20が出射され、また、人の部位で反射された照明光L20(以下では、撮像光L30とも呼ぶ。)が戻り、その撮像光L30は撮像素子(CCD等の固体撮像素子:広義にはカメラ)220にて受光される。
透光カバー112が存在する領域(透光カバー領域Z0)は、車両1の高さ方向(Y方向)の上側から見た平面視で矩形の領域であり、図中、太線の実線で示されている。
この透光カバー領域Z0内に、表示光(の光束)L1が通過する表示光通過領域(あるいは表示光透過領域)Z1と、透光カバー112の下側に位置する発光素子(赤外発光ダイオード等:広義には光源)に対応する発光素子領域(広義には光源領域)Zeと、同じく透光カバー112の下側に位置する撮像素子(CCD等:広義にはカメラ)220に対応する撮像素子領域(広義にはカメラ領域)Zrと、が設けられる。
発光素子210及び撮像素子220は、赤外線撮影装置200の構成要素である。赤外線撮影装置200は、フィルター部202の下側に配置されている。上側から見た平面視では、フィルター部202に対応するフィルター部領域Z2の中に、撮像ユニット領域(撮像部領域)Zrが配置されるレイアウト構成が採用されている。
次に、図3を参照する。図3は、いくつかの赤外線撮影装置200における受信側偏光素子230の配置の例を示す図である。受信側偏光素子230は、ウィンドシールド2から撮像素子220へ反射される撮像光L30の光路上に配置される。受信側偏光素子230は、撮像素子220に入射する撮像光L30の入射面に垂直なS偏向の光を遮蔽するように配置される。
ウィンドシールド2は、内部に、撮像光L30(照明光L20)の波長帯の光を強力に反射する反射機能層300を有する。発光素子210は、750~1000[nm]の近赤外線(NIR)又は1000~2500[nm]の短波赤外線(SWIR)の一部の波長域の照明光L20出射するように構成され、反射機能層300は、照明光L20が出射する波長域を少なくとも含む特定の波長域光を強力に反射し、前記特定の波長域以外の光を透過又は吸収するように構成される。反射機能層300は、例えば、可視光を透過し赤外光を反射する樹脂製の薄膜、金属蒸着膜、又は誘電体蒸着膜などで構成される(これらに限定されない)。
検出対象となる人の部位7は、例えば、乗員5の顔である。乗員5の顔に向けて照射された照明光L20は、皮膚などで拡散反射して撮像光L30としてウィンドシールド2に向かう。乗員5の皮膚などで拡散反射した撮像光L30は無偏光(又は部分偏光)となる。
一方、眼鏡のフレームやレンズで鏡面反射や表面反射した撮像光L30は、照明光L20の偏光状態が保たれる。すなわち、眼鏡のフレームやレンズで鏡面反射や表面反射した撮像光L30は、受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光としてウィンドシールド2に向かう。但し、反射率は偏光状態により異なるため、照明光L20の偏光状態の成分に対し、照明光L20が鏡面反射や表面反射した撮像光L30の偏光状態の成分は、典型的には変化する。したがって、ここで言う「偏光状態が保たれる」とは、照明光L20が完全偏光であった場合に撮像光L30も完全偏光であること、照明光L20が部分偏光であった場合に撮像光L30も部分偏光であること、照明光L20が非偏光であった場合に撮像光L30も非偏光であること、を含み、偏光状態の成分が変化するものを排除しない。
乗員5で反射されてウィンドシールド2に向かう撮像光L30を第1の撮像光L31、第1の撮像光L31がウィンドシールド2の表面のガラス2aで反射して撮像素子220に向かう光を第2の撮像光L32、第1の撮像光L31がウィンドシールド2の表面のガラス2aを透過し、内部の反射機能層300で反射して撮像素子220に向かう光を第3の撮像光L33、とする。
無偏光の第1の撮像光L31の一部は、表面のガラス2aで表面反射し、入射面に対してS偏光を多く含む部分偏光(又は入射面に対してS偏光の直線偏光)の第2の撮像光L32となる。第2の撮像光L32は、S偏光を多く含むため、大部分が受信側偏光素子230により遮蔽され、撮像素子220に入射しない。
無偏光の第1の撮像光L31の他部は、表面のガラス2aを透過し、反射機能層300で反射し、非偏光の第2の撮像光L32となる。第2の撮像光L32は、非偏光であるため、S偏光のみ受信側偏光素子230により遮蔽され、一部が撮像素子220に入射する。これにより、ウィンドシールド2の表面のガラス2aで反射された光(第2の撮像光L32)は、受信側偏光素子230によって遮蔽され、反射機能層300で反射された光(第3の撮像光L33)を撮像素子220によって撮像することができるため、2重像が解消され、検出対象となる人の部位7の検出精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態の赤外線撮影装置における照明光と撮像光の偏光状態を説明するための図である。第2の実施形態の赤外線撮影装置200において、発光素子210は、乗員5に向かう照明光L20が受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光を有するように構成される。いくつかの実施形態では、照明光L20の偏光方向は、撮像光L30がウィンドシールド2に入射する入射面に対するS偏光と一致するように設定される。
図4は、第2の実施形態の赤外線撮影装置における照明光と撮像光の偏光状態を説明するための図である。第2の実施形態の赤外線撮影装置200において、発光素子210は、乗員5に向かう照明光L20が受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光を有するように構成される。いくつかの実施形態では、照明光L20の偏光方向は、撮像光L30がウィンドシールド2に入射する入射面に対するS偏光と一致するように設定される。
いくつかの実施形態の発光素子210は、受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光の照明光L20を出射するため、図4に示すように、発光素子210から乗員5に向かう照明光L20の光路上に、特定の偏光方向の光を乗員5側へ向かわせる出射側偏光素子212を設けても良い。
いくつかの実施形態の発光素子210は、受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光の照明光L20を出射する光源で構成されてもよく、例えば、レーザーダイオードで構成されてもよい。
第2実施形態の発光素子210から出射される受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光の照明光L20の一部は、乗員5が装着している眼鏡のレンズを透過し、乗員5の目などに入射し、拡散反射して無偏光の撮像光L31aとしてウィンドシールド2へ向かう。非偏光の第1の撮像光L31aの一部は、表面のガラス2aを透過し、反射機能層300で反射し、非偏光の第3の撮像光L33aとして受信側偏光素子230に入射する。第3の撮像光L33aは、非偏光であるため、S偏光のみ受信側偏光素子230により遮蔽され、一部が撮像素子220に入射する。
乗員5の顔に向けて照射された照明光L20は、皮膚などで拡散反射して撮像光L30としてウィンドシールド2に向かう。乗員5の皮膚などで拡散反射した撮像光L30は無偏光(又は部分偏光)となる。これも、第3の撮像光L33aとして、S偏光のみ受信側偏光素子230により遮蔽され、一部が撮像素子220に入射する。
第2実施形態の発光素子210から出射される受信側偏光素子230で遮断される偏光方向と同じ直線偏光の照明光L20の一部は、乗員5が装着している眼鏡のレンズで表面反射し、入射面に対してS偏光を多く含む部分偏光(又は入射面に対してS偏光の直線偏光)の第2の撮像光L32となる。第2の撮像光L32は、S偏光を多く含むため、大部分が受信側偏光素子230により遮蔽され、撮像素子220に入射しない。これにより、乗員5が装着している眼鏡のレンズで表面反射した光が撮像素子220で撮像されることを防止し、乗員5の顔のみを撮像することができるという利点も想定される。
(第3の実施形態)
図5Aは、第3の実施形態の赤外線撮影装置における照明光の光路を説明するための図であり、図5Bは、第3の実施形態の赤外線撮影装置における撮像光の光路を説明するための図である。
図5Aは、第3の実施形態の赤外線撮影装置における照明光の光路を説明するための図であり、図5Bは、第3の実施形態の赤外線撮影装置における撮像光の光路を説明するための図である。
第3の実施形態の赤外線撮影装置200では、受信側偏光素子230は、反射型の偏光素子(後述の第2の偏光素子240)であり、例えば、ワイヤグリッド偏光板等で構成される。受信側偏光素子230は、照明光L20の光路上であり、かつウィンドシールド2から撮像素子220に向かう撮像光L30の光路上に、撮像光L30の光軸(撮像素子220の光軸)と45°傾くように配置される。いくつかの実施形態において、受信側偏光素子230の反射軸は、照明光L20がウィンドシールド2に入射する入射面に対するS偏光と一致するように設定される。
第2の偏光素子240は、第1の面241と第1の面241と反対の第2の面242とを有し、発光素子210は、第1の面241側に配置され、第1の面241に向けて赤外線を照射する。撮像素子220は、第2の面242側に配置される。第2の偏光素子240は、第1の面241で発光素子210からの照明光L20を受光し、ウィンドシールド2に向け、ウィンドシールド2における撮像光L30の入射面に対するS偏光を透過又は反射することで撮像素子220に向かわせないようにする。
まず、図5Aを参照する。発光素子210から出射された照明光L20は、第2の偏光素子240の第1の面241で反射してウィンドシールド2に向かう。第2の偏光素子240の第1の面241で反射された第1の照明光L21の一部は、表面のガラス2aで表面反射し、入射面に対してS偏光を多く含む部分偏光(又は入射面に対してS偏光の直線偏光)の第2の照明光L22となり、乗員5に照射される。
第2の偏光素子240で反射された第1の照明光L21の他部は、表面のガラス2aを透過し、反射機能層300で反射し、入射面に対してS偏光を多く含む部分偏光(又は入射面に対してS偏光の直線偏光)の第3の照明光L23となり、乗員5に照射される。
次に、図5Bを参照する。第1の撮像光L31の一部は、表面のガラス2aで表面反射し、入射面に対してS偏光を多く含む部分偏光(又は入射面に対してS偏光の直線偏光)の第2の撮像光L32となる。第2の撮像光L32は、S偏光を多く含むため、大部分が撮像素子220ではない発光素子210側へ受信側偏光素子230により反射され、撮像素子220に入射しない。
第1の撮像光L31の他部は、表面のガラス2aを透過し、反射機能層300で反射し、非偏光の第2の撮像光L32となる。第2の撮像光L32は、非偏光であるため、S偏光のみ撮像素子220ではない発光素子210側へ第2の偏光素子240の第1の面241により反射され、一部が第2の面242側に配置される撮像素子220に入射する。これにより、ウィンドシールド2の表面のガラス2aで反射された光(第2の撮像光L32)は、受信側偏光素子230によって遮蔽され、反射機能層300で反射された光(第3の撮像光L33)を撮像素子220によって撮像することができるため、2重像が解消され、検出対象となる人の部位7の検出精度を向上させることができる。
本明細書において、車両という用語は、広義に、乗り物としても解釈し得るものである。また、ナビゲーションに関する用語(例えば標識等)についても、例えば、車両の運行に役立つ広義のナビゲーション情報という観点等も考慮し、広義に解釈するものとする。また、HUD装置や表示器装置(及び広義の表示装置)には、シミュレータ(例えば、航空機のシミュレータ、ゲーム装置としてのシミュレータ等)として使用されるものも含まれるものとする。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
1・・・車両、2・・・ウィンドシールド(反射透光部材)、2a・・・表面のガラス、4・・・インストルメントパネル(あるいはダッシュボード)、5・・・乗員(運転者等)、7・・・撮像対象となる人の部位(顔や目等)、8・・・ステアリングホイール、100・・・HUD装置、102・・・表示部、104・・・表示パネル(液晶表示装置等)、106・・・平面ミラー、108・・・曲面ミラー(凹面鏡等)、110・・・筐体、112・・・透光カバー、202・・・フィルター部(赤外光を通過し、可視光を遮断するフィルター)、210・・・発光素子(赤外発光ダイオード等)、212・・・出射側偏光素子、220・・・撮像素子(CCD等の固体撮像素子、広義にはカメラ)、230・・・偏光素子(受信側偏光素子)、240・・・第2の偏光素子、L10・・・画像の表示光(可視光)、L20・・・照明光、L30・・・撮像光
Claims (3)
- 照射された赤外線の戻り光である撮像光(L30)によって被投影面(2)上に投影された被写体の画像を撮像する撮像素子(220)と、
前記被投影面(2)の内部に設けられ、赤外線を反射する波長選択性を有し、前記撮像光(L30)を第2の撮像光(L32)として反射する反射機能層(300)と、
前記反射機能層(300)によって反射された前記第2の撮像光(L32)の光路上に配置され、前記被投影面(2)における前記撮像光(L30)の入射面に対するS偏光を吸収又は反射することで前記撮像素子(220)に向かわせないようにする偏光素子(230)と、を備える、
車両における赤外線撮影装置(200)。 - 前記被投影面(2)における前記撮像光(L30)の入射面に対するS偏光を多く含む部分偏光又は直線偏光の赤外線を前記被写体に照射する発光素子(210)をさらに備える、
請求項1に記載の車両における赤外線撮影装置(200)。 - 赤外線を前記被写体に照射する発光素子(210)をさらに備え、
前記偏光素子(230)は、第1の面(241)と前記第1の面(241)と反対の第2の面(242)とを有する第2の偏光素子(240)であり、
前記第1の面(241)側に配置され、前記第1の面(241)に向けて赤外線を照射する発光素子(210)をさらに備え、
前記撮像素子(220)は、前記第2の面(242)側に配置され、
前記第2の偏光素子(240)は、
第1の面(241)で前記発光素子(210)からの前記照明光(L20)を受光し、前記被投影面(2)に向け、
前記被投影面(2)における前記撮像光(L30)の入射面に対するS偏光を透過又は反射することで前記撮像素子(220)に向かわせないようにする、
請求項1に記載の車両における赤外線撮影装置(200)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022177011A JP2024067162A (ja) | 2022-11-04 | 2022-11-04 | 赤外線撮影装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022177011A JP2024067162A (ja) | 2022-11-04 | 2022-11-04 | 赤外線撮影装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2024067162A true JP2024067162A (ja) | 2024-05-17 |
Family
ID=91068439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022177011A Pending JP2024067162A (ja) | 2022-11-04 | 2022-11-04 | 赤外線撮影装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024067162A (ja) |
-
2022
- 2022-11-04 JP JP2022177011A patent/JP2024067162A/ja active Pending
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