JP2024066578A - 空調制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】空調による快適性を維持しつつ、空調時の使用エネルギーを低減することが可能な空調制御システムを提供する。【解決手段】使用者Pの存在する空間の空調を行う空調制御システム1である。使用者Pの身体に装着されて、装着された部位を局所的に加熱および冷却することが可能なウェアラブルデバイス10と、ウェアラブルデバイス10に設けられ、ウェアラブルデバイス10の作動状況に関する情報を送信可能な無線通信機器11と、車室内31や室内41に設けられた、無線通信機器11と通信可能なエアコンディショナ20と、を備えている。エアコンディショナ20は、無線通信機器11から受信した、ウェアラブルデバイス10の作動状況に基づいて、空調能力を下げるように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、空間の空調を行う空調制御システムに関するものである。
従来から、検出された使用者の状態(体温や血流等)や、予め記憶された使用者の嗜好等に基づいて、使用者の存在する空間の空調を行う空調システムが知られている。
例えば特許文献1には、人体の血流を非侵襲的に検出する血流センサと、空気の温度を調整可能な空調装置と、血流センサおよび空調装置と通信する電子機器と、を含み、電子機器が、血流センサによる検出結果に基づいて、制御信号を空調装置に送信するシステムが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1のものを始めとする従来の空調システムでは、快適性のみを目的とし、使用者の状態や嗜好等に応じた空調を優先し過ぎるため、空調時の使用エネルギーが増大する傾向にある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、空調による快適性を維持しつつ、空調時の使用エネルギーを低減することが可能な空調制御システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る空調制御システムでは、使用者の身体を局所的に加熱および冷却することが可能なウェアラブルデバイスの作動状況に基づいて、空調を行うようにしている。
具体的には、本発明は、使用者の存在する空間の空調を行う空調制御システムを対象としている。
そして、この空調制御システムは、上記使用者の身体に装着されて、装着された部位を局所的に加熱および冷却することが可能なウェアラブルデバイスと、上記ウェアラブルデバイスに設けられ、当該ウェアラブルデバイスの作動状況に関する情報を送信可能な無線通信機器と、上記空間に設けられた、上記無線通信機器と通信可能な空調制御装置と、を備え、上記空調制御装置は、上記無線通信機器から受信した、上記ウェアラブルデバイスの作動状況に基づいて、空調能力を下げるように構成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、例えば、ウェアラブルデバイスの作動により、使用者の身体が局所的に加熱されると、体温調節により人の放熱機構が働き、体が冷えることから、冷房能力を下げることができる。他方、例えば、ウェアラブルデバイスの作動により、使用者の身体が局所的に冷却されると、体温調節により人の発熱機構が働き、体が暖まることから、暖房能力を下げることができる。このように、ウェアラブルデバイスに設けられた無線通信機器から受信した、ウェアラブルデバイスの作動状況に基づいて、空調能力を下げることによって、人の放熱・発熱機構の働きに応じた適切な空調を行うことができるとともに、空調時の使用エネルギーを低減することができる。
以上説明したように、本発明に係る空調制御システムによれば、空調による快適性を維持しつつ、空調時の使用エネルギーを低減することができる。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
-空調制御システムの全体構成-
図1は、本実施形態に係る空調制御システム1の概要を模式的に示す図であり、図2は、空調制御システム1の概略構成を模式的に示すブロック図である。この空調制御システム1は、図1に示すように、車両30の車室内31や、建物40の室内41等といった、使用者Pの存在する空間の空調を行うものである。
図1は、本実施形態に係る空調制御システム1の概要を模式的に示す図であり、図2は、空調制御システム1の概略構成を模式的に示すブロック図である。この空調制御システム1は、図1に示すように、車両30の車室内31や、建物40の室内41等といった、使用者Pの存在する空間の空調を行うものである。
より詳しくは、空調制御システム1は、図1および図2に示すように、使用者Pの身体に装着されるウェアラブルデバイス10と、ウェアラブルデバイス10に設けられた無線通信機器11と、車室内31や室内41等といった空間に設けられたエアコンディショナ20と、を備えていて、ウェアラブルデバイス10の作動状況に基づいて、使用者Pの存在する空間の空調を行うように構成されている。
-ウェアラブルデバイス-
ウェアラブルデバイス10は、図1に示すように、使用者Pの耳に引っ掛けられ、後頭部(髪の生え際あたりの部位)に宛てがわれるように装着されて、後頭部を局所的に加熱および冷却することが可能になっている。ウェアラブルデバイス10は、図2に示すように、無線通信機器11と、制御部13と、温度調節部15と、を有している。
ウェアラブルデバイス10は、図1に示すように、使用者Pの耳に引っ掛けられ、後頭部(髪の生え際あたりの部位)に宛てがわれるように装着されて、後頭部を局所的に加熱および冷却することが可能になっている。ウェアラブルデバイス10は、図2に示すように、無線通信機器11と、制御部13と、温度調節部15と、を有している。
温度調節部15は、内蔵されたペルチェ素子に電力を供給することで、ウェアラブルデバイス10が宛てがわれている後頭部を加熱および冷却可能に構成されている。
制御部13は、入力部(図示せず)に入力された使用者Pからの加熱要求または冷却要求に従い、温度調節部15を制御するように構成されている。また、制御部13は、加熱を継続している加熱時間や、冷却を継続している冷却時間を計測し、記憶するように構成されている。さらに、制御部13は、加熱または冷却の作動の有無や、加熱時間または冷却時間といったウェアラブルデバイス10の作動状況に関する情報を無線通信機器11に出力するように構成されている。
無線通信機器11は、制御部13から入力されたウェアラブルデバイス10の作動状況に関する情報(ウェアラブルデバイス10の作動の有無、加熱か冷却かの別、および、加熱時間または冷却時間といった情報)を、エアコンディショナ20に送信可能に構成されている。なお、無線通信機器11は、例えばWi-Fiや赤外線等の種々の方式により無線通信機能を実現するように構成されている。
-エアコンディショナ-
エアコンディショナ(空調制御装置)20は、図2に示すように、通信部21と、制御部23と、室温調節部25と、を有していて、通信部21を介して無線通信機器11と通信可能に構成されている。通信部21は、例えばWi-Fiや赤外線等の種々の方式により、無線通信機器11との間で無線通信を実現する他、エアコンディショナ20を操作するための車載スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)から送信される制御信号などを受信するように構成されている。
エアコンディショナ(空調制御装置)20は、図2に示すように、通信部21と、制御部23と、室温調節部25と、を有していて、通信部21を介して無線通信機器11と通信可能に構成されている。通信部21は、例えばWi-Fiや赤外線等の種々の方式により、無線通信機器11との間で無線通信を実現する他、エアコンディショナ20を操作するための車載スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)から送信される制御信号などを受信するように構成されている。
室温調節部25は、制御部23の制御によって、車室内31等といった使用者Pの存在する空間における、暖房温度を上げたり(または下げたり)、冷房温度を下げたり(または上げたり)するように構成されている。
制御部23は、CPUや、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM等を含んでいて、CPUやROMやRAM等を協働させることで、各処理を実現するように構成されている。そうして、制御部23は、基本的には、例えば車載スイッチやリモコンを介して使用者Pが設定した設定温度や、ROMに予め記憶された使用者Pの嗜好等に基づいて、目標温度を決定し、かかる目標温度(これを「当初の目標温度」ともいう。)に従って室温調節部25を制御することにより、車室内31等の空調(暖房や冷房)を行う。
なお、空調制御の開始時期については、特に限定はなく、例えば、使用者Pが車載スイッチやリモコンを操作したときでもよいし、制御部23が使用者Pの位置情報を取得して空調制御を開始してもよいし、エアコンディショナ20周辺の所定範囲内でウェアラブルデバイス10を検出した場合に空調制御を開始してもよい。
もっとも、ウェアラブルデバイス10によって加熱や冷却が行われている場合には、体温調節により人の放熱機構や発熱機構が働くことから、当初の目標温度を維持する必要がないケースも生じ得る。
そこで、本実施形態に係る空調制御システム1では、無線通信機器11から受信した、ウェアラブルデバイス10の作動状況に基づいて、空調能力を下げるように制御部23を構成している。
具体的には、エアコンディショナ20で使用者Pの存在する車室内31等の冷房を行っている場合に、ウェアラブルデバイス10によって使用者Pの身体が局所的に加熱されると、体温調節により人の放熱機構が働き、体が冷えることになる。このため、冷房温度を上げても(目標温度を高く設定しても)、快適性を維持することができることから、制御部23は空調能力を下げる(冷房温度を上げる)ように構成されている。
もっとも、ウェアラブルデバイス10による加熱が継続しても、同じペースで放熱機構が働く訳ではなく、一定時間が経過すれば、人体が加熱に慣れてくることから、放熱機構の働きが落ちることになる。それ故、制御部23は、例えば冷房を行っている車室内31等に、ウェアラブルデバイス10により後頭部の加熱を行っている使用者Pが入って来ても、加熱時間が第1所定時間を超えている場合には、冷房能力を下げない(当初の目標温度を維持する)ように構成されている。また、制御部23は、ウェアラブルデバイス10により後頭部の加熱を行っている使用者Pが存在するため、車室内31等の冷房能力を下げていても、加熱時間が第1所定時間を超えた場合には、車室内31等の温度を当初の目標温度に戻すように構成されている。
他方、エアコンディショナ20で使用者Pの存在する車室内31等の暖房を行っている場合に、ウェアラブルデバイス10によって使用者Pの身体が局所的に冷却されると、体温調節により人の発熱機構が働き、体が暖まることになる。このため、暖房温度を下げても(目標温度を低く設定しても)、快適性を維持することができることから、制御部23は空調能力を下げる(暖房温度を下げる)ように構成されている。
もっとも、一定時間が経過すれば、発熱機構の働きが落ちることから、制御部23は、例えば暖房を行っている車室内31等に、ウェアラブルデバイス10により後頭部の冷却を行っている使用者Pが入って来ても、冷却時間が第2所定時間を超えている場合には、暖房能力を下げないように構成されている。また、制御部23は、ウェアラブルデバイス10により後頭部の冷却を行っている使用者Pが存在するため、車室内31等の暖房能力を下げていても、冷却時間が第2所定時間を超えた場合には、車室内31等の温度を当初の目標温度に戻すように構成されている。
以上のように、本実施形態に係る空調制御システム1によれば、ウェアラブルデバイス10の作動状況に基づいて、使用者Pの存在する車室内31等の空調を行うことで、空調による快適性を維持しつつ、空調時の使用エネルギーを低減することができる。
-具体的な制御例-
次に、図3に示すフローチャートに基づいて、空調制御システム1における制御の一例を説明する。なお、図3に示すフローチャートは、暖房または冷房を行っている車室内31等に、ウェアラブルデバイス10を装着した使用者Pが入って来た際の制御例を示している。
次に、図3に示すフローチャートに基づいて、空調制御システム1における制御の一例を説明する。なお、図3に示すフローチャートは、暖房または冷房を行っている車室内31等に、ウェアラブルデバイス10を装着した使用者Pが入って来た際の制御例を示している。
ステップS1では、制御部23が、ウェアラブルデバイス10によって使用者Pの後頭部が加熱されているか否かを判定する。このステップS1での判定がNOの場合には、ステップS2へ進む。次のステップS2では、制御部23が、ウェアラブルデバイス10によって使用者Pの後頭部が冷却されているか否かを判定する。このステップS2での判定がNOの場合には、使用者Pが設定した設定温度や予め記憶された使用者Pの嗜好等に基づいて決定された当初の目標温度を維持すべく、そのままENDする。
一方、ステップS1での判定がYESの場合には、ステップS3へ進む。次のステップS3では、制御部23が、加熱時間が第1所定時間以下か否かを判定する。このステップS3での判定がNOの場合には、放熱機構の働きが落ちていると想定されることから、当初の目標温度を維持すべく、そのままENDする。これに対し、ステップS3での判定がYESの場合には、放熱機構の働きで体が冷えていると想定されることから、ステップS5へ進み、制御部23が、冷房温度を上げた後、ENDする。
他方、ステップS2での判定がYESの場合には、ステップS4へ進む。次のステップS4では、制御部23が、冷却時間が第2所定時間以下か否かを判定する。このステップS4での判定がNOの場合には、発熱機構の働きが落ちていると想定されることから、当初の目標温度を維持すべく、そのままENDする。これに対し、ステップS4での判定がYESの場合には、発熱機構の働きで体が暖まっていると想定されることから、ステップS6へ進み、制御部23が、暖房温度を下げた後、ENDする。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、使用者Pの後頭部を加熱・冷却するウェアラブルデバイス10に本発明を適用したが、これに限らず、使用者Pの身体における他の部位を加熱・冷却するウェアラブルデバイスに本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、無線通信機器11と通信部21とが直接送受信を行うようにしたが、これに限らず、無線通信機器11と通信部21とがサーバを介して送受信を行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、具体的な制御例として、ウェアラブルデバイス10を装着した使用者Pが車室内31等に入って来た際の制御例を示したが、これに限らず、例えば、ウェアラブルデバイス10を装着している使用者Pが存在する車室内31等の空調能力を一旦下げた後、加熱(冷却)時間が第1(第2)所定時間を超えた場合に、車室内31等の温度を当初の目標温度に戻す制御を行うようにしてもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、空調による快適性を維持しつつ、空調時の使用エネルギーを低減することができるので、使用者の存在する空間の空調を行う空調制御システムに適用して極めて有益である。
1 空調制御システム、 10 ウェアラブルデバイス、 11 無線通信機器、 20 エアコンディショナ(空調制御装置)、 31 車室内(空間)、 41 室内(空間)、 P 使用者
Claims (1)
- 使用者の存在する空間の空調を行う空調制御システムであって、
上記使用者の身体に装着されて、装着された部位を局所的に加熱および冷却することが可能なウェアラブルデバイスと、
上記ウェアラブルデバイスに設けられ、当該ウェアラブルデバイスの作動状況に関する情報を送信可能な無線通信機器と、
上記空間に設けられた、上記無線通信機器と通信可能な空調制御装置と、を備え、
上記空調制御装置は、上記無線通信機器から受信した、上記ウェアラブルデバイスの作動状況に基づいて、空調能力を下げるように構成されていることを特徴とする空調制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022176012A JP2024066578A (ja) | 2022-11-02 | 2022-11-02 | 空調制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2024066578A true JP2024066578A (ja) | 2024-05-16 |
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JP2022176012A Pending JP2024066578A (ja) | 2022-11-02 | 2022-11-02 | 空調制御システム |
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2022
- 2022-11-02 JP JP2022176012A patent/JP2024066578A/ja active Pending
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