JP2024065749A - 現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない現像装置を提供する。【解決手段】現像装置は、現像剤を収容する収容部と、収容部内の現像剤を担持する現像剤担持体とを備える。現像剤担持体は、磁性部材と、磁性部材の周りに回転可能に設けられたスリーブとを有する。スリーブは、表面に凹凸がある金属基体と、金属基体の表面を覆うメッキ層とを有する。メッキ層は、クロム及びコバルトを含む。現像剤は、トナーを含み、トナーは、トナー粒子を含む。トナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着した外添剤粒子とを有する。トナー母粒子は、結着樹脂と、磁性粉とを含む。外添剤粒子は、表面が疎水化されたアルミナ粒子を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、現像装置、及び画像形成装置に関する。
磁性一成分現像剤を用いた画像形成装置が知られている。画像形成装置が備える部材の長寿命化を図り部材の交換回数を減らすことは、ランニングコストを低減するために重要である。部材の一つである現像装置の長寿命化を図るために、種々の検討が行われている。
例えば、特許文献1には、円筒状のトナー担持体に保持されたトナーを、トナー担持体から移行させて静電潜像を現像する画像形成方法が記載されている。トナー担持体は、少なくとも基体と、メッキ層を有する円筒状の現像スリーブとを有する。
特開2006-106413号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成方法では、現像スリーブにメッキ層が形成されている。メッキ層を有する現像スリーブを用いる場合、メッキの種類によっては、トナーの帯電が不十分になることが、本発明者の検討により判明した。このため、特許文献1に記載の画像形成方法は、トナーを所望の帯電量に安定的に帯電させて、形成画像の画像濃度の低下を抑制する点で、不十分である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない現像装置及び画像形成装置を提供することである。
本発明に係る現像装置は、現像剤を収容する収容部と、前記収容部内の前記現像剤を担持する現像剤担持体とを備える。前記現像剤担持体は、磁性部材と、前記磁性部材の周りに回転可能に設けられたスリーブとを有する。前記スリーブは、表面に凹凸がある金属基体と、前記金属基体の前記表面を覆うメッキ層とを有する。前記メッキ層は、クロム及びコバルトを含む。前記現像剤は、トナーを含み、前記トナーは、トナー粒子を含む。前記トナー粒子は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤粒子とを有する。前記トナー母粒子は、結着樹脂と、磁性粉とを含む。前記外添剤粒子は、表面が疎水化されたアルミナ粒子を含む。
本発明に係る画像形成装置は、上記現像装置を備える。
本発明の現像装置及び画像形成装置は、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない。
本発明の第1実施形態の現像装置の一例を示す図である。 図1に示す現像装置が備える現像剤担持体を示す図である。 図2に示す現像剤担持体のIII-III線における断面を示す図である。 図3に示す現像剤担持体が有するスリーブの表面部分を拡大した図である。 トナー粒子の構造の一例を示す図であり、このトナー粒子は図1に示す現像装置が備える収容部に収容される現像剤が含むトナーに含まれる。 本発明の第2実施形態の画像形成装置の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。まず、本明細書で用いられる用語について説明する。現像剤に含まれるトナーは、トナー粒子の集合体(例えば粉体)である。磁性粉は、磁性粒子の集合体(例えば粉体)である。外添剤は、外添剤粒子の集合体(例えば粉体)である。粉体に関する評価結果(例えば、形状及び物性を示す値)は、何ら規定していなければ、粉体から粒子を相当数選び取って、それら粒子の各々について測定した値の個数平均である。十点平均粗さRzは、何ら規定していなければ、「JIS(日本産業規格)B0601:2013」に従い測定した値である。粉体の体積基準の粒度分布における累積50%の値(体積中位径D50)は、何ら規定していなければ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA-950」)を用いて測定されたメディアン径である。粉体の個数平均一次粒子径は、何ら規定していなければ、走査型電子顕微鏡を用いて測定した一次粒子の円相当径(ヘイウッド径:一次粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。粉体の個数平均一次粒子径は、例えば100個の一次粒子の円相当径の個数平均値である。帯電量(単位:μC/g)は、何ら規定していなければ、温度25℃且つ相対湿度50%RHの環境下で、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)を用いて測定した値である。疎水性の強さ(又は親水性の強さ)は、例えば水滴の接触角(水の濡れ易さ)で表すことができる。水滴の接触角が大きいほど疎水性が強い。疎水化処理とは、疎水性を強める処理を指す。アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。本明細書に記載の各成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。以上、本明細書で用いられる用語について説明した。なお、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、本発明は、以下の実施形態及び図示された例に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内で適宜変更を加えて実施できる。
[第1実施形態:現像装置]
以下、本発明の第1実施形態の現像装置について説明する。第1実施形態の現像装置は、収容部と、現像剤担持体とを備える。収容部は、現像剤を収容する。現像剤担持体は、収容部内の現像剤を担持する。現像剤担持体は、磁性部材と、スリーブとを有する。スリーブは、磁性部材の周りに回転可能に設けられる。スリーブは、金属基体と、メッキ層とを有する。金属基体の表面には、凹凸がある。メッキ層は、金属基体の表面を覆う。メッキ層は、クロム及びコバルトを含む。現像剤は、トナーを含む。トナーは、トナー粒子を含む。トナー粒子は、トナー母粒子と、外添剤粒子とを有する。外添剤粒子は、トナー母粒子の表面に付着している。トナー母粒子は、結着樹脂と、磁性粉とを含む。外添剤粒子は、表面が疎水化されたアルミナ粒子を含む。以下、「表面が疎水化されたアルミナ粒子」を、「所定アルミナ粒子」と記載することがある。
第1実施形態の現像装置は、上記構成を備えることにより、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない。その理由は、以下のように推測される。
第1実施形態において、現像剤担持体のスリーブは、クロム及びコバルトを含むメッキ層を有する。現像剤担持体のスリーブの表面には、例えば、金属基体の表面にある凹凸に対応した凹凸が形成されている。現像剤担持体の表面にある凹凸に現像剤が保持されることで、現像剤担持体により現像剤が搬送される。クロム及びコバルトを含むメッキ層は、硬度が比較的高い。このため、多数枚印刷した場合でも、スリーブのメッキ層が摩耗し難く、スリーブの表面の凹凸が維持される。その結果、第1実施形態の現像装置は、多数枚印刷した場合でも、現像剤搬送量の変動が少ない。
現像剤が例えば一成分現像剤である場合、現像剤であるトナーがスリーブの表面と接触することにより、トナーが帯電する。一般的に、スリーブがその表面にメッキ層を有する場合には、トナーが帯電され難い傾向にある。しかしながら、第1実施形態においては、スリーブが有するメッキ層が、クロム及びコバルトを含んでいる。また、第1実施形態においては、トナーに含まれるトナー粒子が、外添剤粒子として、所定アルミナ粒子を有している。これらのことから、トナーとスリーブの表面との接触時に、所望の帯電量にトナーを十分に帯電できる。その結果、第1実施形態の現像装置は、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成できる。
以上、第1実施形態の現像装置が、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない理由を説明した。
以下、図1を参照して、第1実施形態の現像装置の一例である現像装置1について、説明する。図1は、現像装置1を示す図である。図1に示す現像装置1は、収容部20と、第1攪拌スクリュー21と、第2攪拌スクリュー22と、現像剤担持体23と、規制ブレード24と、現像剤Dとを有する。
収容部20は、現像剤Dを収容する。現像剤Dは、磁性一成分現像剤である。現像剤Dは、トナー粒子を含むトナーにより構成される。収容部20は、開口Xを有する。収容部20内に、第1攪拌スクリュー21、第2攪拌スクリュー22、現像剤担持体23、及び規制ブレード24が配設されている。収容部20は、例えば、現像容器である。
収容部20の内部は、収容部20の長手方向(図1の紙面に対して垂直方向)に延在する仕切壁20aによって、第1攪拌室20bと第2攪拌室20cとに区画されている。第1攪拌室20bには、第1攪拌スクリュー21が配設されている。第2攪拌室20cには、第2攪拌スクリュー22が配設されている。また、収容部20の長手方向における両端部には、仕切壁20aは設けられていない。この両端部が、第1攪拌室20bと第2攪拌室20cの間を現像剤Dが移動する通路となっている。
第1攪拌スクリュー21は、第1攪拌室20b内の現像剤Dを攪拌しながら、現像剤担持体23の軸方向の一端側から他端側に向かう第1搬送方向(図1の紙面に直交する方向、且つ紙面の後ろから前に向かう方向)に、現像剤Dを搬送する。第2攪拌スクリュー22は、第2攪拌室20c内の現像剤Dを攪拌しながら、第1搬送方向とは逆の第2搬送方向に、現像剤Dを搬送する。第2攪拌スクリュー22は、現像剤Dを第2搬送方向に搬送しながら、現像剤担持体23に現像剤Dを供給する。
現像剤担持体23は、磁性部材32(図2参照)と、磁性部材32の周りに回転可能に設けられたスリーブ33(図2参照)とを有する。現像剤担持体23が有するスリーブ33は、図1における矢符方向(図1における反時計回り方向)に、回転可能に設けられる。なお、現像剤担持体23の構成の詳細については、後述する。現像剤担持体23が有する磁性部材32の磁力により現像剤Dが引付けられ、現像剤担持体23のスリーブ33の表面に現像剤Dが担持される。このように、現像剤担持体23は、収容部20内の現像剤Dを、その表面(例えば現像剤担持体23の外周面、より具体的には、スリーブ33の外周面)に担持する。
規制ブレード24は、現像剤担持体23の表面への現像剤Dの付着量を規制する。これにより、像担持体2に供給される現像剤Dの量も規制される。規制ブレード24は、磁性体から構成される。規制ブレード24は、その先端と現像剤担持体23との間に所定の隙間が形成されるように配設されている。所定の隙間の幅は、例えば、0.2mm以上0.3mm以下である。この規制ブレード24と現像剤担持体23との隙間に発生する磁界によって、現像剤担持体23の表面への現像剤Dの付着量(現像剤Dの搬送量に相当)が規制され、現像剤担持体23の表面に、現像剤Dの薄層が形成される。
現像剤担持体23のスリーブ33に対して、現像剤Dを構成するトナーに含まれるトナー粒子60(図5参照)が接触することにより、トナーが帯電する。従って、スリーブ33の形状及び材質、並びにトナー粒子60の最表面層の構成(例えば、外添剤粒子62(図5参照)の種類)が、トナーの帯電性に影響を与える。既に述べたように、第1実施形態においては、スリーブ33が有するメッキ層35(図2参照)がクロム及びコバルトを含み、且つ、外添剤粒子62が所定アルミナ粒子を含んでいる。このため、スリーブ33とトナー粒子60との接触時に、所望の帯電量にトナーを十分に帯電できる。なお、収容部20(例えば、第1攪拌室20b、及び第2攪拌室20c)内におけるトナー粒子60同士の接触によっても、トナーは帯電する。
現像装置1が画像形成装置100(図6参照)に備えられる場合、現像剤担持体23は、開口Xを介して、像担持体2(図6参照)と対向している。帯電したトナー粒子60は、現像剤担持体23のスリーブ33の回転により、像担持体2に供給される。これにより、像担持体2の表面に形成された静電潜像に、トナー粒子60が付着する。そして、像担持体2の表面上にトナー像が形成される。このようにして、像担持体2の表面に形成された静電潜像がトナー像に現像される。
現像剤担持体23のスリーブ33の線速は、特に限定されないが、例えば、250mm/秒以下に設定し得る。一般的に、スリーブの線速が250mm/秒以下と低速である場合には、トナーが帯電され難く、形成画像の画像濃度が低下する傾向にある。しかしながら、既に述べたように、第1実施形態の現像装置1は、所望の帯電量にトナーを十分に帯電できる。従って、第1実施形態においては、スリーブ33の線速が250mm/秒以下と低速である場合でも、所望の帯電量にトナーを十分に帯電でき、所望の画像濃度の画像を形成できる。
次に、図2~図4を更に参照して、現像剤担持体23の構成を更に詳細に説明する。図2は、図1に示す現像装置1が備える現像剤担持体23を示す図である。図3は、図2に示す現像剤担持体23のIII-III線における断面を示す図である。図4は、図3に示す現像剤担持体23が有するスリーブ33の表面部分を拡大した図である。
図2及び図3に示すように、現像剤担持体23は、シャフト31と、磁性部材32と、スリーブ33と、フランジ部36a及び36bとを有する。スリーブ33は、金属基体34と、メッキ層35とを有する。金属基体34及びスリーブ33は各々、例えば筒状であり、現像剤担持体23は、例えば現像ローラーである。
磁性部材32は、シャフト31に固定され、シャフト31の周りを回転不能に支持されている。磁性部材32は、スリーブ33内(筒内)に配設されている。磁性部材32は、磁性体により構成される。磁性部材32は、少なくともその表層部に、磁極を有する。磁性部材32が有する磁極としては、例えば、永久磁石に基づくN極及びS極が挙げられる。
スリーブ33は、現像剤担持体23の表層部に位置している。例えば、スリーブ33の外周面が、現像剤担持体23の外周面を構成している。スリーブ33は、シャフト31の周りを回転可能に支持されている。詳しくは、回転不能に設けられた磁性部材32の周りをスリーブ33が回転できるように、シャフト31とスリーブ33とがフランジ部36a及び36bにより接続されている。また、回転不能に設けられた磁性部材32の周りをスリーブ33が回転できるように、磁性部材32とスリーブ33との間には、隙間が設けられている。こうした構造により、スリーブ33は、シャフト31の周方向(図1における矢符方向)に回転することができる。
既に述べたように、スリーブ33は、金属基体34と、メッキ層35とを有する。金属基体34は、例えば、アルミニウム基体である。
メッキ層35は、金属基体34の表面(例えば、外周面)を覆う。図2及び図3に示す例においては、メッキ層35は、金属基体34の外周面の全域に形成されていてる。但し、メッキ層35は、金属基体34の外周面のうち、少なくとも現像剤Dが担持される領域に形成されていればよい。金属基体34の表面をメッキ層35で被覆する方法としては、例えば、金属基体34をメッキ処理する方法が挙げられる。メッキ処理する方法としては、例えば、無電解メッキ法、及び電解メッキ法が挙げられる。
図4に示すように、金属基体34の表面(例えば、外周面)には、凹凸が形成されている。メッキ層35の表面(例えば、外周面)には、金属基体34の表面(例えば、外周面)に形成された凹凸に対応する凹凸が形成されている。具体的には、メッキ層35の表面には、金属基体34の表面に形成された凸部に対応する凸部P1と、金属基体34の表面に形成された凹部に対応する凹部P2とが形成されている。このような凹凸により、スリーブ33の表面にトナー薄層が安定して形成され、現像剤担持体23が現像剤Dを搬送し易くなる。また、このような凹凸により、現像剤Dに含まれるトナー粒子60とスリーブ33との接触面積が拡大し、トナー粒子60を帯電させ易くなる。これらの結果、本発明の画像形成装置は、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成できる。
金属基体34の表面の凹凸は、例えば、ブラスト加工により形成できる。トナー粒子60を安定的に帯電させ、所望の画像濃度の画像を形成する観点から、金属基体34の表面の凹凸は、金属基体34の表面の十点平均粗さRzが1.7μm以上10.0μm以下であるような凹凸であることが好ましく、6.0μm以上8.0μm以下であるような凹凸であることがより好ましい。同じ理由から、スリーブ33の表面の凹凸は、スリーブ33の表面の十点平均粗さRzが1.7μm以上10.0μm以下であるような凹凸であることが好ましく、6.0μm以上8.0μm以下であるような凹凸であることがより好ましい。
メッキ層35は、クロム及びコバルトを含有している。即ち、メッキ層35は、クロム及びコバルトのメッキ層である。クロム及びコバルトは、混合された状態で、メッキ層35に含有されていることが好ましい。また、メッキ層35は、クロム及びコバルトを含有する単層のメッキ層であることが好ましい。クロム及びコバルトのメッキ層は、他のメッキ層(例えば、ニッケルメッキ層、又はクロムメッキ層)と比較し、トナーを安定して帯電させることができる。
メッキ層35は、クロム及びコバルトのみから構成されていてもよい。但し、メッキ層35は、クロム及びコバルト以外の物質を更に含有していてもよい。メッキ層35におけるクロム及びコバルトの合計含有割合としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましい。メッキ層35におけるクロム及びコバルトの合計含有割合としては、100質量%であってもよく、97質量%以下であってもよい。
クロム及びコバルトの合計質量におけるコバルトの含有割合としては、40質量%以上60質量%以下が好ましく、50質量%以上55質量%以下がより好ましい。
メッキ層35が含有するクロムは、3価クロムであることが好ましい。メッキ層35が3価クロムを含有する場合、3価クロムは、例えば、酸化物(Cr23)の状態で含有されていてもよい。なお、環境面の観点から、メッキ層35は、6価クロムを実質的に含有しないことが好ましい。メッキ層35における6価クロムの含有割合としては、0.01ppm以下が好ましく、0.00ppmがより好ましい。
図2~図4に示す例においては、メッキ層35は、単層である。但し、メッキ層35は、多層(例えば、2層)であってもよい。メッキ層35の厚さは、5.0μm以下であることが好ましく、3.0μm以下であることがより好ましく、1.0μm以下であることが更に好ましく、0.3μm以下であることが一層好ましい。メッキ層35の厚さは、例えば、0.1μm以上である。
以上、第1実施形態の現像装置について、図1~図4を参照して説明した。但し、第1実施形態の現像装置は、図1~図4に限定されず、種々の変更を加えて実施することができる。
<現像剤>
以下、第1実施形態の現像装置が備える現像剤について、更に詳細に説明する。現像剤は、トナーを含む。トナーは、トナー粒子を含む。トナー粒子は、トナー母粒子と、外添剤粒子とを有する。外添剤粒子は、トナー母粒子の表面に付着してる。現像剤は、例えば、磁性一成分現像剤である。現像剤が磁性一成分現像剤である場合、現像剤は、キャリアを含まず、トナーにより構成されている。即ち、現像剤が磁性一成分現像剤である場合、現像剤は、トナーのみを含む。トナー粒子は、例えば、正帯電性である。
以下、図5を参照して、トナー粒子の構造について説明する。図5は、トナー粒子の構造の一例であるトナー粒子60を示す図である。トナー粒子60は、図1に示す現像装置1が備える収容部20に収容される現像剤Dが含むトナーに含まれる。
図5に示されるトナー粒子60は、トナー母粒子61と、外添剤粒子62とを有する。トナー母粒子61は、結着樹脂と、磁性粉とを含む。外添剤粒子62は、トナー母粒子61の表面に付着している。外添剤粒子62は、所定アルミナ粒子(即ち、表面が疎水化されたアルミナ粒子)を含む。トナー母粒子61の体積中位径(D50)は、例えば、4.0μm以上9.0μm以下である。
以上、図5を参照しながら、トナー粒子60の構造の一例について説明した。但し、トナー粒子は、図5に示すトナー粒子60に限定されない。例えば、トナー母粒子は、シェル層を備える粒子であってもよい。また、外添剤粒子は、所定アルミナ粒子以外の外添剤粒子(以下、その他の外添剤粒子と記載することがある)を更に含んでいてもよい。
次に、トナー粒子の要素について説明する。トナー粒子が有するトナー母粒子は、結着樹脂及び磁性粉を含有する。トナー母粒子は、結着樹脂及び磁性粉以外に、必要に応じて、内添剤(例えば、離型剤、及び電荷制御剤の少なくとも1つ)を更に含有してもよい。なお、トナー母粒子は、結着樹脂、磁性粉、離型剤、及び電荷制御剤以外に、公知の添加剤を更に含有していてもよい。以下、トナー粒子が有する外添剤粒子と、トナー母粒子に含有される結着樹脂、磁性粉、離型剤、及び電荷制御剤とについて、説明する。
(外添剤粒子)
外添剤粒子は、所定アルミナ粒子を含む。所定アルミナ粒子のアルミナは、高い正帯電性を有する。このため、外添剤粒子として所定アルミナ粒子を有するトナー粒子がスリーブの表面に接触した際に、所望の帯電量にトナーを十分に帯電できる。更に、所定アルミナ粒子の表面は、疎水化(例えば、疎水化処理)されている。所定アルミナ粒子の表面が疎水されていることで、湿度の影響を受け難く、所望の帯電量にトナーを十分に帯電できる。
所定アルミナ粒子の疎水化度は、25%以上45%以下であることが好ましく、30%以上40%以下であることがより好ましい。所定アルミナ粒子の疎水化度が25%以上45%以下であれば、所望の帯電量にトナーを十分に帯電させることができる。その結果、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成できる。疎水化度は、例えば、メタノールウェッタビリティ法により測定できる。メタノールウェッタビリティ法の詳細は、実施例で後述する。
所定アルミナ粒子は、疎水化剤に由来する疎水性基を表面に有することが好ましい。疎水化剤としては、例えば、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、シランカップリング剤、及びシリコーンオイルが挙げられる。
疎水化剤としては、チタネートカップリング剤が好ましい。即ち、所定アルミナ粒子は、チタネートカップリング剤由来の疎水性基を表面に有することが好ましい。チタネートカップリング剤は、チタン元素を含む。このため、チタネートカップリング剤は、アルミナ粒子に疎水性を付与するとともに、更なる帯電性も付与し得る。
チタネートカップリング剤は、例えば、親水性の加水分解性基と、疎水性基とを有するチタン化合物である。親水性の加水分解性基と疎水性基とを有するチタネートカップリング剤によりアルミナ粒子の表面を疎水化処理すると、アルミナ粒子の表面に疎水性基が付与される。より詳しくは、親水性の加水分解性基と疎水性基とを有するチタネートカップリング剤を用いてアルミナ粒子の表面を処理した場合、加水分解性基が加水分解されて生成する水酸基が、アルミナ粒子の表面に存在する水酸基と脱水縮合反応する。こうした反応により、疎水性基を有するチタネートカップリング剤と、アルミナ粒子とが化学結合して、アルミナ粒子の表面に疎水性基が付与される。
チタネートカップリング剤由来の疎水性基としては、炭素原子数8以上20以下のアルキル基が好ましく、炭素原子数13以上20以下のアルキル基がより好ましく、炭素原子数15以上20以下のアルキル基が更に好ましい。
所定アルミナ粒子の個数平均一次粒子径は、0.1μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。
外添剤粒子は、所定アルミナ粒子のみを含んでいてもよい。但し、外添剤は、必要に応じて、その他の外添剤粒子を含んでいてもよい。外添剤粒子に占める所定アルミナ粒子の含有率は、20質量%以上60質量%以下であることが好ましく、30質量%以上50質量%以下であることが特に好ましい。その他の外添剤粒子としては、例えば、所定アルミナ粒子以外の無機粒子が挙げられ、より具体的には、シリカ粒子及び酸化チタン粒子が挙げられる。
トナー母粒子からの外添剤の脱離を抑制しながら外添剤の機能を十分に発揮させる観点から、トナー粒子における外添剤の含有量としては、トナー母粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下が好ましい。
(結着樹脂)
低温定着性に優れるトナーを得るためには、トナー母粒子は、結着樹脂として熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂全体の85質量%以上の割合で熱可塑性樹脂を含有することがより好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂)、ビニル樹脂(例えば、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂及びN-ビニル樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びウレタン樹脂が挙げられる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰り返し単位が導入された共重合体(例えば、スチレンアクリル樹脂及びスチレンブタジエン樹脂)も、結着樹脂として使用できる。
低温定着性に優れるトナーを得るためには、結着樹脂は、スチレンアクリル樹脂を含むことが好ましい。結着樹脂におけるスチレンアクリル樹脂の含有割合としては、80質量%以上100質量%以下が好ましい。
スチレンアクリル樹脂は、繰り返し単位として、例えば、少なくとも1種のスチレン及びその誘導体に由来する繰り返し単位と、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸又はその誘導体に由来する繰り返し単位とを有する。
スチレン又はその誘導体に由来する繰り返し単位を形成可能な第1モノマーとしては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、及びビニルトルエンが挙げられる。第1モノマーとしては、スチレンが好ましい。樹脂の有する全繰り返し単位に対する、スチレン又はその誘導体に由来する繰り返し単位の含有割合は、60.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、75.0質量%以上85.0質量%以下であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸又はその誘導体に由来する繰り返し単位としては、例えば、1つのビニル基を有する(メタ)アクリル酸又はその誘導体に由来する繰り返し単位、及び2つ以上のビニル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
1つのビニル基を有する(メタ)アクリル酸又はその誘導体に由来する繰り返し単位を形成可能な第2モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素原子数が1以上8以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、アルキル基の炭素原子数が1以上4以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましく、(メタ)アクリル酸ブチルが更に好ましく、アクリル酸ブチルが特に好ましい。樹脂の有する全繰り返し単位に対して、1つのビニル基を有する(メタ)アクリル酸又はその誘導体に由来する繰り返し単位の含有割合は、8.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましく、16.0質量%以上25.0質量%以下であることがより好ましい。
2つ以上のビニル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体に由来する繰り返し単位を形成可能な第3モノマーとしては、例えば、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールピロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、及びエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートが挙げられる。2つ以上のビニル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、2つ又は3つのビニル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体が好ましく、3つのビニル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体がより好ましく、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートが更に好ましい。エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートのエチレンオキサイドの平均付加モル数は、1以上5以下であることが好ましく、2以上4以下であることがより好ましい。樹脂の有する全繰り返し単位に対して、2つ以上のビニル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体に由来する繰り返し単位の含有割合は、0.1質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下であることがより好ましい。
スチレンアクリル樹脂としては、スチレン、ブチルアクリレート、及びエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートにより形成されたスチレンアクリル樹脂が好ましい。
(磁性粉)
磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(例えば、鉄、コバルト、及びニッケル)及びその合金、強磁性金属酸化物(例えば、フェライト、マグネタイト、及び二酸化クロム)、並びに強磁性化処理が施された材料(例えば、熱処理により強磁性が付与された炭素材料)が挙げられる。
トナー母粒子における磁性粉の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下が好ましく、50質量部以上100質量部以下がより好ましい。
トナー母粒子は、磁性粉が黒色着色剤として機能するため、他の着色剤を含有していなくてもよい。但し、トナー母粒子は、黒色着色剤を更に含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤のうちの少なくとも1つを用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、耐オフセット性に優れるトナーを得るために使用される。耐オフセット性に優れるトナーを得るためには、トナー母粒子における離型剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましい。
離型剤としては、例えば、エステルワックス、ポリオレフィンワックス(例えば、ポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックス)、マイクロクリスタリンワックス、フッ素樹脂ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、及びカスターワックスが挙げられる。エステルワックスとしては、天然エステルワックス(例えば、カルナバワックス及びライスワックス)、及び合成エステルワックスが挙げられる。離型剤としては、フィッシャートロプシュワックスが好ましい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、帯電安定性及び帯電立ち上がり特性に優れるトナーを得るために使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電させることができるか否かの指標になる。
トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性(正帯電性)を強めることができる。また、トナー母粒子に負帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のアニオン性(負帯電性)を強めることができる。
正帯電性の電荷制御剤としては、例えば、アジン化合物、直接染料、酸性染料、アルコキシル化アミン、アルキルアミド、4級アンモニウム塩、及び4級アンモニウムカチオン基を含む樹脂が挙げられる。電荷制御剤としては、アジン化合物、及び4級アンモニウムカチオン基を含む樹脂が好ましい。
アジン化合物としては、例えば、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,2-オキサジン、1,3-オキサジン、1,4-オキサジン、1,2-チアジン、1,3-チアジン、1,4-チアジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、1,2,4-オキサジアジン、1,3,4-オキサジアジン、1,2,6-オキサジアジン、1,3,4-チアジアジン、1,3,5-チアジアジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、1,2,4,6-オキサトリアジン、1,3,4,5-オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、及びキノキサリンが挙げられる。
帯電安定性に優れるトナーを得る観点から、トナー母粒子における電荷制御剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下が好ましい。
(現像剤の製造方法)
次に、上記現像剤の製造方法の一例について説明する。まず、結着樹脂、磁性粉、及び任意の内添剤を混合して、混合物を得る。混合物を溶融混練して、溶融混練物を得る。溶融混練物を粉砕して、粉砕物を得る。粉砕物を分級して、トナー母粒子を得る。混合機を用いて、トナー母粒子と、外添剤粒子(所定アルミナ粒子、及び任意のその他の外添剤粒子)とを混合する。混合により、トナー母粒子の表面に、外添剤粒子が付着して、トナー粒子を含むトナーが得られる。得られたトナーを、一成分現像剤として使用できる。なお、外添剤粒子との混合は、外添剤粒子がトナー母粒子に完全に埋没しない条件で実施されることが好ましい。外添剤粒子は、化学的結合ではなく物理的結合(物理的な力)で、トナー母粒子の表面に付着している。
[第2実施形態:画像形成装置]
以下、本発明の第2実施形態の画像形成装置について説明する。第2実施形態の画像形成装置は、第1実施形態の現像装置を備える。このため、第2実施形態の画像形成装置は、第1実施形態で述べたのと同様の理由により、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない。
以下、図6を参照して、第2実施形態の画像形成装置の一例である画像形成装置100について説明する。図6は、画像形成装置100を示す図である。
図6に示す画像形成装置100は、用紙カセット10と、給紙ローラー11と、レジストローラー対12と、画像形成部13と、定着部14と、用紙搬送路15と、排出ローラー対16と、排出トレイ17とを備える。用紙搬送路15は、用紙カセット10の上方から、排出トレイ17まで延びる。用紙搬送路15に沿って、用紙Pの搬送方向の上流側から順に、給紙ローラー11、レジストローラー対12、画像形成部13、定着部14、及び排出ローラー対16が配置されている。
用紙カセット10は、画像形成装置100の本体下部に設けられる。用紙カセット10は、少なくとも1枚の用紙Pを収容する。
給紙ローラー11は、用紙カセット10から用紙Pを給紙する。給紙ローラー11によって給紙された用紙Pは、レジストローラー対12に搬送される。
レジストローラー対12は、用紙Pを一時待機させた後、用紙Pを画像形成部13に送出する。
画像形成部13は、像担持体2と、帯電器3と、露光装置4と、現像装置1と、現像剤コンテナ5と、転写ローラー6と、クリーニング部7とを備える。像担持体2の周囲には、帯電器3、露光装置4、現像装置1、転写ローラー6、及びクリーニング部7が配置される。現像装置1は、第1実施形態で述べた現像装置1である。現像剤コンテナ5は、現像装置1の上方に配置され、現像装置1へ現像剤Dを補給する。
像担持体2は、図1において時計回り方向に回転可能に軸支される。像担持体2は、例えば感光体ドラムである。帯電器3に所定の電圧を印加することにより、像担持体2の表面が一様に帯電させられる。次いで、露光装置4から光が照射されることにより、像担持体2の表面(例えば、周面)に静電潜像が形成される。静電潜像は、入力された画像データに基づいて形成される。現像装置1により、像担持体2の表面上の静電潜像に、トナー粒子60を含むトナーにより構成される現像剤Dが供給されて、像担持体2の表面にトナー像が形成される。このようにして、現像装置1は、現像剤Dにより静電潜像をトナー像に現像する。そして、像担持体2が、トナー像を担持する。
次いで、レジストローラー対12から、像担持体2と転写ローラー6とのギャップ部(転写位置)に、用紙Pが供給される。転写ローラー6により、像担持体2の表面のトナー像が用紙Pに転写される。トナー像が転写された用紙Pは、定着部14に向けて搬送される。定着部14は、トナー像が転写された用紙Pを加熱及び/又は加圧する。加熱及び/又は加圧により、トナー像が用紙Pに定着され、用紙Pに画像が形成される。排出ローラー対16は、画像が形成された用紙Pを、排出トレイ17に排出する。一方、転写後に像担持体2の表面に残留している現像剤Dは、クリーニング部7により回収される。そして、像担持体2は帯電器3によって再び帯電され、以下同様にして画像形成が行われる。
図6に示す例において、現像装置1が備える現像剤担持体23のスリーブ33と、像担持体2とは、離間している。更に、スリーブ33の表面に担持されたトナー粒子60、像担持体2とは、接触していない。即ち、画像形成装置100では、ジャンピング現像方式が採用されている。
以上、図6を参照して、第2実施形態の画像形成装置の一例である画像形成装置100について説明した。但し、第2実施形態の画像形成装置は、画像形成装置100に限定されない。例えば、第2実施形態の画像形成装置には、ジャンピング現像方式以外の現像方式(例えば、接触現像方式)が採用されていてもよい。即ち、第2実施形態の画像形成装置において、スリーブの表面、及びスリーブの表面に担持されたトナー粒子と、像担持体とは、当接していてもよい。以上、第2実施形態の画像形成装置について説明した。
更に、本願は、以下の画像形成方法も開示する。即ち、本願が開示する画像形成方法は、現像装置を用いて現像剤により静電潜像をトナー像に現像する現像工程を含む。現像装置は、第1実施形態で述べた現像装置である。このため、本願が開示する画像形成方法は、第1実施形態で述べたのと同様の理由により、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ない。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は実施例の範囲に何ら限定されない。
[測定方法]
まず、各物性値の測定方法について説明する。
<十点平均粗さRz>
金属基体の十点平均粗さRzは、JIS(日本産業規格)B 0601:2001に対応した表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製「SURFCOM(登録商標)1500DX」)を用いて測定した。
<疎水化度>
アルミニウム粒子の疎水化度は、以下のメタノールウェッタビリティ法により測定した。まず、温度23℃の環境下、純水25mLにアルミニウム粒子0.1gを分散させて分散液を調製した。次に、分散液に対し、アルミニウム粒子が全て濡れて沈降(全沈)するまでメタノールを滴下した。そして、アルミニウム粒子の全沈に要したメタノール滴下量(単位:mL)に基づき、下記式からアルミニウム粒子の疎水化度を求めた。
疎水化度[%]=100×メタノール滴下量/(メタノール滴下量+25mL)
[スリーブの作製]
以下の方法により、スリーブ(S-A)~(S-C)を作製した。これらのスリーブの構成を、表1に示す。
Figure 2024065749000002
表1における用語の意味は、以下のとおりである。「Rz」は、金属基体の十点平均粗さRzを示す。「外径」は、スリーブの外径を示す。「Al」は、アルミニウムを示す。「Cr(III)-Co」は、3価クロム及びコバルトの混合物のメッキ層であることを示す。「内層Ni/外層Cr」は、金属基体の外周面を被覆するニッケルメッキ層と、ニッケルメッキ層の外周面を被覆するクロムメッキ層とであることを示す。
<スリーブ(S-A)>
外径20mmの円筒状のアルミニウム板の外周面に、ビーズブラスト加工を行うことで、金属基体を得た。ビーズブラスト加工においては、ブラスト砥粒として、200番の炭化珪素ビーズ及びガラスビーズを用いた。ビーズブラスト加工の加工強度は、金属基体の外周面の十点平均粗さRzが7.5μmとなるように調整した。得られた金属基体を、スリーブ(S-A)として用いた。
<スリーブ(S-B)>
スリーブ(S-A)の作製と同様の方法により、外周面の十点平均粗さRzが7.5μmである金属基体を作製した。次に、硝酸クロム(Cr)、硝酸コバルト(Co)、ギ酸、及び水を混合して、メッキ液(L1)を得た。メッキ液(L1)において、硝酸クロムの濃度が4g/L、硝酸コバルトの濃度が3g/L、及びギ酸の濃度が20g/Lとなるように、各成分の添加量を調整した。水酸化ナトリウムにより、メッキ液(L1)のpHを、pH4に調整した。液温30℃の条件で、pH調整後のメッキ液(L1)に金属基体を60秒間浸漬させて、無電解メッキ処理を行った。これにより、金属基体の外周面上に、3価クロム及びコバルトのメッキ層(厚さ0.2μm)を形成した。その結果、金属基体と、金属基体の外周面を被覆するメッキ層とを備えるスリーブ(S-B)を得た。スリーブ(S-B)のメッキ層は、3価クロム及びコバルトの単層のメッキ層であった。
<スリーブ(S-C)>
スリーブ(S-A)の作製と同様の方法により、外周面の十点平均粗さRzが7.5μmである金属基体を作製した。次に、次亜燐酸水溶液にニッケル(Ni)を浸漬させることにより、メッキ液(L2)を調製した。メッキ液(L2)のpHを、pH4.5~pH5.5に調整した。液温85℃~95℃の条件で、pH調整後のメッキ液(L2)に金属基体を15分間浸漬させて、無電解メッキ処理を行った。これにより、上記金属基体の外周面上に、ニッケルメッキ層(厚さ4.5μm)を形成した。ニッケルメッキ層は、ニッケル及びリンを含有し、ニッケルの含有割合が90質量%、リンの含有割合が10質量%であった。
次に、3価のクロム(Cr)メッキ層を形成可能なメッキ液(L3)を用意した。メッキ液(L3)のpHを、pH3~pH4に調整した。pH調整後のメッキ液(L3)を用いて、液温35℃~55℃且つ印加電圧5Vの条件で、ニッケルメッキ層形成後の金属基体に対して、4分間の電解メッキ処理を行った。これにより、ニッケルメッキ層の外周面を被覆するクロムメッキ層(厚さ0.5μm)を形成した。その結果、金属基体と、金属基体の外周面を被覆するニッケルメッキ層と、ニッケルメッキ層の外周面を被覆するクロムメッキ層とを備えるスリーブ(S-C)を得た。
なお、スリーブ(S-B)~(S-C)において、金属基体の外周面の十点平均粗さRzと比較して、メッキ層の厚さは薄かった。そのため、スリーブ(S-B)~(S-C)において、金属基体の外周面の十点平均粗さRzの値は、各スリーブの外周面の十点平均粗さRzの値と略同一であると見做せる。
[結着樹脂の作製]
現像剤の作製に結着樹脂として用いられるスチレンアクリル樹脂(R)を、以下の方法により作製した。まず、反応容器に、イオン交換水200.0質量部と、ノニオン分散剤0.2質量部とを入れた。ノニオン分散剤として、株式会社クラレ製「クラレポバールPVA235」を用いた。別途、スチレン79.2質量部と、n-ブチルアクリレート20.0質量部と、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート0.8質量部とを混合し、混合物を得た。エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートとして、共栄社化学株式会社製「ライトアクリレートTMP-3EO-A」(エチレンオキサイドの平均付加モル数:3)を用いた。得られた混合物と、重合開始剤である過酸化ベンゾイル2.0質量部とを、反応容器に加えた。反応容器の内容物を攪拌しながら、130℃で2時間保持した。このようにして、懸濁重合を進行させ、共重合体を含む懸濁液を得た。得られた懸濁液を30℃まで冷却し、遠心脱水機で脱水し、50℃で24時間乾燥させた。このようにして、共重合体であるスチレンアクリル樹脂(R)を得た。
[アルミナ粒子の作製]
現像剤の作製に外添剤として用いられるアルミナ粒子(P1)~(P3)を、以下の方法により作製した。
<アルミナ粒子(P1)>
アルミナ粒子300gと、チタネートカップリング剤30gとを、混合装置(株式会社カワタ製「ナノパージョンピッコロ」)に投入し、6000rpm且つ80℃の条件で、1時間混合した。アルミナ粒子として、住友化学製「AKP-50」を用いた。チタネートカップリング剤として、味の素株式会社製「プレンアクト(登録商標)TTS」(疎水性基として、炭素原子数17のアルキル基を有するチタネートカップリング剤)を用いた。得られた混合物を110℃で12時間乾燥させた。乾燥後の混合物を、粉砕機を用いて粉砕圧0.6MPaで粉砕した。これにより、個数平均一次粒子径が0.22μmであり、疎水化度が35%である疎水性のアルミナ粒子(P1)を得た。
<アルミナ粒子(P2)>
チタネートカップリング剤の添加量を30gから22.5gに変更したこと以外は、アルミナ粒子(P1)の作製と同様の方法により、アルミナ粒子(P2)を得た。アルミナ粒子(P2)の疎水化度は、25%であった。
<アルミナ粒子(P3)>
チタネートカップリング剤の添加量を30gから37.5gに変更したこと以外は、アルミナ粒子(P1)の作製と同様の方法により、アルミナ粒子(P2)を得た。アルミナ粒子(P3)の疎水化度は、45%であった。
[現像剤の作製]
以下の方法により、現像剤(D-1)~(D-4)を作製した。これらの現像剤の作製に使用したアルミナ粒子の種類及び疎水化度を、表2に示す。
Figure 2024065749000003
<現像剤(D-1)>
(トナー母粒子の形成)
結着樹脂であるスチレンアクリル樹脂(R)100.0質量部と、第1電荷制御剤2.0質量部と、第2電荷制御剤4.0質量部と、離型剤4.0質量部と、磁性粉77.3質量部とを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10型」)を用いて混合した。第1電荷制御剤として、アジン化合物(オリヱント化学工業株式会社製「ボントロン(登録商標)N-71」)を用いた。第2電荷制御剤として、4級アンモニウムカチオン基を含む樹脂(藤倉化成株式会社製「アクリベース(登録商標)FCA-201-PS」)を用いた。離型剤として、フィッシャートロプシュワックス(Shell社製「SX-105」)を用いた。磁性粉として、マグネタイト粒子の粉体(日本コークス工業株式会社製「TN-15」)を用いた。次いで、二軸押出機(東芝機械株式会社製「TEM-26SS」)を用いて、得られた混合物を溶融混練し、溶融混練物を得た。溶融混練物を、冷却した。次いで、粉砕機(株式会社東亜機械製作所製「ロートプレックス(登録商標)」)を用いて、体積中位径(D50)が2mm程度となるまで、溶融混練物を粗粉砕した。次いで、ターボミル(フロイント・ターボ株式会社製「RSタイプ」)を用いて、得られた粗粉砕物を、微粉砕した。風力分級機(日鉄鉱業株式会社製「EJ-L-3 LABO型」)を用いて、微粉砕物を分級して、トナー母粒子を得た。トナー母粒子の体積中位径(D50)は、8.0μmであった。
(外添処理)
上記で得られたトナー母粒子100.0質量部と、外添剤である正帯電性シリカ粒子1.5質量部と、外添剤であるアルミナ粒子(P1)1.0質量部とを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10型」)を用いて、回転数3500rpmで5分間混合した。正帯電性シリカ粒子として、キャボット社製「CAB-O-SIL TG-308F」を用いた。混合により、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させて、多数個のトナー粒子を含むトナーを得た。その結果、トナーで構成される現像剤(D-1)が得られた。現像剤(D-1)は、磁性一成分現像剤であった。
<現像剤(D-2)>
外添処理においてアルミナ粒子(P1)を使用しなかった以外は、現像剤(D-1)の作製と同様の方法により、磁性一成分現像剤である現像剤(D-2)を得た。
<現像剤(D-3)~(D-4)>
外添処理においてアルミナ粒子(P1)の代わりに表2に示すアルミナ粒子を使用した以外は、現像剤(D-1)の作製と同様の方法により、磁性一成分現像剤である現像剤(D-3)~(D-4)を得た。
[現像装置]
以下の方法により、実施例に係る現像装置(A-1)~(A-5)、及び比較例に係る(B-1)~(B-3)を準備した。これらの現像装置について、スリーブの線速、スリーブの種類、及び現像剤の種類を、後述する表3に示す。
<現像装置(A-1)>
モノクロ複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 255」)から、現像装置を取り出した。上記現像装置は、磁性一成分現像方式を採用し、収容部と現像剤担持体とを備えていた。現像剤担持体は、磁石部材と、磁石部材の周りに回転可能に設けられたスリーブとを有していた。上記現像装置からスリーブを取り外し、代わりにスリーブ(S-B)を取り付けた。また、上記現像装置が有する収容部に、現像剤(D-1)を投入した。これにより、現像装置(A-1)を得た。現像装置(A-1)を上記モノクロ複合機に取付け、後述の評価に用いる評価機とした。また、現像装置(A-1)を取付けた評価機について、スリーブの線速を、200mm/秒に設定した。
<現像装置(A-2)~(A-5)及び(B-1)~(B-3)>
スリーブの種類及び現像剤の種類を、後述する表3に示す通りに変更した以外は、現像装置(A-1)と同様の方法により、現像装置(A-2)~(A-5)及び(B-1)~(B-3)を得た。現像装置(A-2)~(A-5)及び(B-1)~(B-3)の各々を上記モノクロ複合機に取付け、後述の評価に用いる評価機とした。また、現像装置(A-2)~(A-5)及び(B-1)~(B-3)の各々を取付けた評価機について、スリーブの線速を、表3に示す通りに設定した。
[評価]
現像装置(A-1)~(A-5)及び(B-1)~(B-3)の各々を備える評価機について、以下の方法により、スリーブ上の現像剤量比、及び画像濃度を評価した。評価値を後述する表3に示す。判定結果については、不良(NG)の場合のみ表3に示す。
<画像濃度>
画像濃度の評価は、温度22.5℃且つ相対湿度50%RHの環境下において行った。評価機を用い、1枚の用紙に、画像I(ソリッド画像)を印刷した。次いで、評価機を用い、300,000枚の用紙に、画像II(印字率6%の文字パターン画像)を、連続して印刷した。300,000枚印刷した後、評価機を用い、1枚の用紙に、画像I(ソリッド画像)を再び印刷し、評価用紙とした。評価用紙に印刷されたソリッド画像の画像濃度(ID)を、反射濃度計(X-Rite社製「RD914」)を用いて測定した。画像濃度を、下記基準に沿って判定した。
(画像濃度の基準)
良好:IDが1.10以上である。
不良:IDが1.10未満である。
<スリーブ上の現像剤量比>
スリーブ上の現像剤量比の評価には、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)を用いた。上記画像濃度の評価における1回目の画像Iの印刷後且つ画像IIの印刷前に、吸引式小型帯電量測定装置を用い、スリーブ上の現像剤(即ち、磁性一成分現像剤であるトナー)を吸引した。そして、吸引された現像剤の質量Y(単位:g)と、スリーブの外周面のうち現像剤が吸引された領域の面積Z(m2)とを測定した。式「単位面積当たりの現像剤量=Y/Z」から、初期の単位面積当たりの現像剤量(単位:g/m2)を求めた。
上記画像濃度の評価における2回目の画像Iの印刷後に、初期の単位面積当たりの現像剤量の測定と同様の方法により、300,000枚印刷後の単位面積当たりの現像剤量(単位:g/m2)を求めた。
次いで、式「スリーブ上の現像剤量比=300,000枚印刷後の単位面積当たりの現像剤量/初期の単位面積当たりの現像剤量」から、スリーブ上の現像剤量比を求めた。スリーブ上の現像剤量比を、下記基準に沿って判定した。なお、単位面積当たりの現像剤量は、現像剤担持体による現像剤搬送量に相当する。従って、現像剤担持体が有するスリーブ上の現像剤量比が1.00に近づくほど、多数枚印刷した場合でも、現像剤搬送量が減少することなく維持できていることを示す。即ち、現像剤搬送量の変動が少ないことを示す。
(スリーブ上の現像剤量比の基準)
良好:スリーブ上の現像剤量比が0.70以上である。
不良:スリーブ上の現像剤量比が0.70未満である。
Figure 2024065749000004
表1に示すように、現像装置(B-1)が備える現像剤担持体が有するスリーブ(S-A)は、メッキ層を有していなかった。表3に示すように、現像装置(B-1)のスリーブ上の現像剤量比の評価、及び画像濃度の評価は、何れも不良であった。
表2に示すように、現像装置(B-2)が備える収容部が収容する現像剤(D-2)に含まれるトナー粒子は、所定アルミナ粒子がトナー母粒子に外添されていなかった。表3に示すように、現像装置(B-2)の画像濃度の評価は、不良であった。
表1に示すように、現像装置(B-3)が備える現像剤担持体が有するスリーブ(S-C)のメッキ層は、コバルトを含有していなかった。表3に示すように、現像装置(B-3)のスリーブ上の現像剤量比の評価が不良であった。
表1及び表2に示すように、現像装置(A-1)~(A-5)は、以下の構成を有していた。即ち、各現像装置は、収容部と、現像剤担持体とを備えていた。現像剤担持体は、磁石部材と、スリーブとを有していた。スリーブは、表面に凹凸が形成された金属基体と、金属基体の表面を覆うメッキ層とを有していた。メッキ層は、クロム及びコバルトを含んでいた。現像剤は、トナー粒子を含んでいた。トナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着した外添剤粒子とを有していた。トナー母粒子は、結着樹脂と、磁性粉とを含んでいた。外添剤粒子は、所定アルミナ粒子を含んでいた。表3に示すように、現像装置(A-1)~(A-5)のスリーブ上の現像剤量比の評価、及び画像濃度の評価は、何れも良好であった。
以上のことから、本発明の現像装置、及びこれを備える本発明の画像形成装置は、多数枚印刷した場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ないと判断される。
また、スリーブの線速が250mm/秒と低い場合でも、現像装置(A-1)~(A-5)のスリーブ上の現像剤量比の評価、及び画像濃度の評価は、何れも良好であった。従って、本発明の現像装置、及びこれを備える本発明の画像形成装置は、スリーブの線速が250mm/秒と低い場合でも、所望の画像濃度の画像を形成でき、現像剤搬送量の変動が少ないと判断される。
本発明の現像装置は、例えば、画像形成装置に利用できる。本発明の画像形成装置は、例えば複合機又はプリンターとして画像を形成するために利用できる。
1 :現像装置
20 :収容部
23 :現像剤担持体
32 :磁性部材
33 :スリーブ
34 :金属基体
35 :メッキ層
60 :トナー粒子
61 :トナー母粒子
62 :外添剤粒子
D :現像剤

Claims (6)

  1. 現像剤を収容する収容部と、
    前記収容部内の前記現像剤を担持する現像剤担持体とを備え、
    前記現像剤担持体は、磁性部材と、前記磁性部材の周りに回転可能に設けられたスリーブとを有し、
    前記スリーブは、表面に凹凸がある金属基体と、前記金属基体の前記表面を覆うメッキ層とを有し、
    前記メッキ層は、クロム及びコバルトを含み、
    前記現像剤は、トナーを含み、前記トナーは、トナー粒子を含み、
    前記トナー粒子は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤粒子とを有し、
    前記トナー母粒子は、結着樹脂と、磁性粉とを含み、
    前記外添剤粒子は、表面が疎水化されたアルミナ粒子を含む、現像装置。
  2. 前記アルミナ粒子の疎水化度は、25%以上45%以下である、請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記アルミナ粒子は、チタネートカップリング剤由来の疎水性基を前記表面に有する、請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記スリーブが有する前記金属基体は、アルミニウム基体である、請求項1又は2に記載の現像装置。
  5. 前記スリーブの線速は、250mm/秒以下である、請求項1又は2に記載の現像装置。
  6. 請求項1又は2に記載の現像装置を備える、画像形成装置。
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