JP2024065704A - 通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速且つ高品質な信号伝送が可能な通信装置を提供する。【解決手段】実施形態の通信装置1は、第1の基板SUB1と、第2の基板SUB2と、絶縁素子50とを含む。第1の基板SUB1は、発振回路20と変調回路30とを有する。第2の基板SUB2は、第1の基板SUB1と絶縁され、受信回路60と出力回路70とを有する。発振回路20は、高周波数帯のキャリア信号を出力する。変調回路30は、外部から入力された入力信号Dinが第1の論理レベルである場合に、キャリア信号に基づいた被変調信号を出力し、被変調信号を出力する期間の長さを入力信号Dinが第1の論理レベルである期間よりも短く又は長く調整する。受信回路60は、被変調信号に基づいた電気信号を絶縁素子50を介して受信し、電気信号を復調する。出力回路70は、受信回路60により復調された電気信号に基づいた出力信号Doutを外部に出力する。【選択図】図3

Description

実施形態は、通信装置に関する。
ガルバニック絶縁された一次側の機器と二次側の機器との間でデジタル信号を伝送する通信装置として、デジタルアイソレーターが知られている。デジタルアイソレーターにおいて、一次側の機器と二次側の機器との間の信号の伝送には、絶縁トランスによる磁界結合、又は絶縁容量による電界結合が利用される。すなわち、デジタルアイソレーターは、磁界又は電界を媒体として、一次側の機器と二次側の機器との間の信号の伝送を実現する。デジタルアイソレーターは、例えば、高電圧機器と低電圧機器を接続する場合に使用される。この場合、デジタルアイソレーターは、高電圧機器と低電圧機器との間をノイズが伝搬することと、使用者が感電する危険性とを抑制し得る。
デジタルアイソレーターでは、効率的な通信のために、高周波数帯に変調された入力信号が、一次側の機器と二次側の機器との絶縁境界に設けられた絶縁トランス又は絶縁容量に入力される。デジタルアイソレーターで使用される変調方式としては、例えば、搬送波の有無によりデジタルデータを表現するオンオフ変調(OOK:On Off Keying)方式が使用される。OOK方式は、復調回路を簡素化することができ、高速な復調処理が可能である。デジタルアイソレーターは、一次側の機器に入力される入力信号のパルス幅と、二次側の機器から出力される出力信号のパルス幅とが略同一であり、一次側の機器と二次側の機器との間で高速且つ高品質に信号を伝送できることが好ましい。
特開2020-043432号公報 特開2011-146934号公報 特開2016-181898号公報 米国特許第5952849号明細書 米国特許第6262600号明細書 米国特許第9660848号明細書 米国特許第10270630号明細書 特開2022-015529号公報
高速且つ高品質な信号伝送が可能な通信装置を提供する。
実施形態の通信装置は、第1の基板と、第2の基板と、第1の絶縁素子とを含む。第1の基板は、発振回路と第1の変調回路とを有する。第2の基板は、第1の基板と絶縁され、第1の受信回路と第1の出力回路とを有する。第1の絶縁素子は、第1の変調回路と第1の受信回路との間に接続される。発振回路は、高周波数帯のキャリア信号を出力する。第1の変調回路は、少なくとも1つの遅延回路を有し、外部から入力された第1の入力信号が第1の論理レベルである場合に、キャリア信号に基づいた第1の被変調信号を出力し、少なくとも1つの遅延回路を用いて、第1の被変調信号を出力する期間の長さを第1の入力信号が第1の論理レベルである期間よりも短く又は長く調整する。第1の受信回路は、第1の被変調信号に基づいた第1の電気信号を第1の絶縁素子を介して受信し、第1の電気信号を復調する。第1の出力回路は、第1の受信回路により復調された第1の電気信号に基づいた第1の出力信号を外部に出力する。
第1実施形態に係る通信装置におけるN=1の場合の構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る通信装置におけるN=2の場合の構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る通信装置のより詳細な構成の一例を示す概略図。 第1実施形態に係る通信装置が備える入力変調部の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る通信装置が備える送信回路の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る通信装置が備える増幅回路の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る通信装置が備える全波整流回路の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る通信装置が備える受信回路の第1動作例を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係る通信装置が備える受信回路の第2動作例を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係る通信装置が備える変調回路の動作例を示すタイミングチャート。 第2実施形態に係る通信装置が備える入力変調部の回路構成の一例を示す回路図。 第2実施形態に係る通信装置が備える変調回路の動作例を示すタイミングチャート。 第3実施形態に係る通信装置が備える入力変調部の回路構成の一例を示す回路図。 第3実施形態に係る通信装置が備える変調回路の動作例を示すタイミングチャート。 第4実施形態に係る通信装置が備える入力変調部の回路構成の一例を示す回路図。 第4実施形態に係る通信装置が備える変調回路の動作例を示すタイミングチャート。 第5実施形態に係る通信装置の構成の一例を示すブロック図。 第5実施形態に係る通信装置が備える発振回路の回路構成の一例を示す回路図。 立ち上がり遅延回路の回路構成の一例を示す回路図。 立ち上がり遅延回路の特性の一例を示すタイミングチャート。 立ち下がり遅延回路の回路構成の一例を示す回路図。 立ち下がり遅延回路の特性の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の第1変形例に係る通信装置の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態の第2変形例に係る通信装置の構成の一例を示すブロック図。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。各実施形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示している。図面は模式的又は概念的なものであり、各図面の寸法及び比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素には、同一の符号が付加されている。本明細書において、“ハイフン+数字”が付加された参照符号は、同様の機能を有する複数の構成要素を区別する場合に使用される。
本明細書では、オンオフ変調(OOK:On Off Keying)方式で使用されるデジタルアイソレーターにおいて絶縁素子(絶縁トランス又は絶縁容量)に入力される信号のことを、“OOK変調信号”と呼ぶ。本明細書では、入力信号が無信号であることを示す論理レベルが“L(Low)”レベルであり、入力信号が有信号であることを示す論理レベルが“H(High)”レベルである場合について説明する。すなわち、“H”レベルは、“L”レベルの逆論理レベルに対応する。なお、入力信号の有無と論理レベルとの対応付けは、回路構成に応じて変更されてもよい。
<1>第1実施形態
第1実施形態に係る通信装置1は、絶縁トランスによる磁界結合を利用したデジタルアイソレーターである。通信装置1における1次側の機器は、入力信号のパルスに基づいたOOK変調信号を出力する期間を、入力信号のパルス幅よりも短くする機能を有する。以下に、第1実施形態の詳細について説明する。以下の説明において、Nは、1以上の整数であり、通信装置1が備えるチャンネル数に対応付けられている。
<1-1>構成
<1-1-1>通信装置1の構成
図1は、第1実施形態に係る通信装置1におけるN=1の場合の構成の一例を示すブロック図である。すなわち、図1は、1チャンネルで構成された通信装置1を例示している。図1に示すように、N=1の通信装置1は、例えば、入力回路10、発振回路20、変調回路30、送信回路40、絶縁素子50、受信回路60、出力回路70、入力端T1、出力端T2、第1基板SUB1、及び第2基板SUB2を備える。
入力回路10、発振回路20、変調回路30、送信回路40、及び入力端T1は、第1基板SUB1に実装される。受信回路60、出力回路70、及び出力端T2は、第2基板SUB2に実装される。絶縁素子50は、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の一方に実装されてもよいし、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の両方に実装されてもよい。第1基板SUB1に実装された構成は、通信装置1の一次側の機器に対応する。第2基板SUB2に実装された構成は、通信装置1の二次側の機器に対応する。第1基板SUB1のグランドレベルと、第2基板SUB2のグランドレベルとは、絶縁されている。
入力回路10は、外部の機器から入力端T1に入力されたデータ信号Dinを受ける受信回路である。入力端T1は、通信装置1の入力端子に対応する。入力回路10は、データ信号Dinに基づいて、入力信号VINを生成する。そして、入力回路10は、生成した入力信号VINを、発振回路20及び変調回路30のそれぞれに出力する。入力回路10は、例えば、バッファを含む。言い換えると、入力回路10は、入力端T1に外部の機器から入力された入力信号をバッファして、発振回路20及び変調回路30のそれぞれに出力する。入力信号VINは、“変調信号”と呼ばれてもよい。
発振回路20は、入力信号VINに基づいて、高周波数帯の信号を生成する信号発生器である。以下では、発振回路20によって生成される高周波数帯の信号のことを“キャリア信号CS”と呼ぶ。本明細書における高周波数帯は、例えば、500MHz以上である。発振回路20は、例えば、入力信号VINが“H”レベルである期間においてキャリア信号CSを生成し、入力信号VINが“L”レベルである期間においてキャリア信号CSの生成を停止する。発振回路20は、生成したキャリア信号CSを、変調回路30に出力する。発振回路20は、例えば、リングオシレータを含む。N=1の通信装置1では、入力信号VINとキャリア信号CSとは、同期して動作する。
変調回路30は、キャリア信号CSを用いて、入力回路10から入力された入力信号VINを変調する。変調回路30は、例えば、入力信号VINが“H”レベルである期間において、キャリア信号CSに基づいた正相側の信号と逆相側の信号とを、送信回路40に出力する。一方で、変調回路30は、入力信号VINが“L”レベルである期間において、キャリア信号CSに基づいた信号の出力を停止する。この状態では、送信回路40の正相入力端子と逆相入力端子の電圧レベルは略同一となる。変調回路30により変調された入力信号VINは、“被変調信号”と呼ばれてもよい。通信装置1において、発振回路20と変調回路30との組は、“OOK変調回路”と呼ばれてもよい。
送信回路40は、変調回路30から入力された正相側及び逆相側の被変調信号に基づいて、差動信号を生成する。そして、送信回路40は、生成した差動信号を、絶縁素子50に出力する。絶縁素子50が絶縁トランスである場合、送信回路40は、正相側及び逆相側の被変調信号に基づいた差動電流を、絶縁素子50に供給する。送信回路40により生成される差動信号は、OOK変調信号に対応する。
絶縁素子50は、OOK方式による信号の伝送に使用される。絶縁素子50は、少なくとも1つの絶縁トランスを含む。絶縁素子50は、絶縁トランスの磁界結合によって、送信回路40から入力された差動信号に基づいた電気信号(差動信号)を、受信回路60に伝送する。絶縁素子50は、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間の絶縁境界に対応する。絶縁素子50は、第1基板SUB1と第2基板SUB2とのガルバニック絶縁を実現することから、“ガルバニック絶縁素子”と呼ばれてもよい。
受信回路60は、絶縁素子50から入力された電気信号を復調する復調回路である。受信回路60は、復調された電気信号を出力回路70に出力する。
出力回路70は、受信回路60により復調された電気信号に基づいて、出力信号を生成する。そして、出力回路70は、生成した出力信号を、出力端T2に出力する。出力端T2は、通信装置1の出力端子に対応する。出力端T2から出力される信号は、通信装置1が入力されたデータ信号Dinに基づいて出力するデータ信号Doutに対応する。出力回路70は、例えば、バッファを含む。言い換えると、出力回路70は、復調された電気信号をバッファして、出力信号として出力端T2を介して外部に出力する。
図2は、第1実施形態に係る通信装置1におけるN=2の場合の構成の一例を示すブロック図である。すなわち、図2は、2チャンネルで構成された通信装置1を例示している。図2に示すように、N=2の通信装置1は、入力回路10-1及び10-2、発振回路20、変調回路30-1及び30-2、送信回路40-1及び40-2、絶縁素子50-1及び50-2、受信回路60-1及び60-2、出力回路70-1及び70-2、入力端T1-1及びT1-2、出力端T2-1及びT2-2、第1基板SUB1、並びに第2基板SUB2を備える。
入力回路10-1、変調回路30-1、送信回路40-1、絶縁素子50-1、受信回路60-1、出力回路70-1、入力端T1-1、及び出力端T2-1の組は、通信装置1の第1のチャンネルに対応する。第1のチャンネルは、入力端T1-1に入力されたデータ信号Din<1>を、入力回路10-1、変調回路30-1、送信回路40-1、絶縁素子50-1、受信回路60-1、出力回路70-1を介して伝送し、出力端T2-1からデータ信号Doutを出力する。
入力回路10-2、変調回路30-2、送信回路40-2、絶縁素子50-2、受信回路60-2、出力回路70-2、入力端T1-2、及び出力端T2-2の組は、通信装置1の第2のチャンネルに対応する。第2のチャンネルは、入力端T1-2に入力されたデータ信号Din<2>を、入力回路10-2、変調回路30-2、送信回路40-2、絶縁素子50-2、受信回路60-2、出力回路70-2を介して伝送し、出力端T2-2からデータ信号Doutを出力する。
N=2の通信装置1において、発振回路20は、複数のチャンネル間で共有される。具体的には、入力回路10-1は、データ信号Din<1>に基づいて生成した入力信号VIN<1>を、発振回路20及び変調回路30-1のそれぞれに出力する。入力回路10-2は、データ信号Din<2>に基づいて生成した入力信号VIN<2>を、発振回路20及び変調回路30-2のそれぞれに出力する。そして、発振回路20は、入力信号VIN<1>及び<2>に基づいて、キャリア信号CSを生成する。
N=2の通信装置1において、発振回路20は、入力信号VIN<1>及び<2>の少なくとも1つが“H”レベルである期間においてキャリア信号CSを生成し、入力信号VIN<1>及び<2>の両方が“L”レベルである期間においてキャリア信号CSの生成を停止する。そして、発振回路20は、生成したキャリア信号CSを、変調回路30-1及び30-2のそれぞれに出力する。N=2以上の通信装置1の各チャンネルでは、入力信号VINとキャリア信号CSとが非同期で動作する場合がある。
なお、通信装置1は、N(Nは2以上の整数)チャンネルで構成されてもよい。各チャンネルにおいて入力信号VINとキャリア信号CSとが非同期であることが許容されるので、通信装置1は、第1~第Nのチャンネルで共有される1つの発振回路20を備えていればよい。この場合、発振回路20は、入力信号VIN<1>~<N>の少なくとも1つが“H”レベルである期間においてキャリア信号CSを生成し、入力信号VIN<1>~<N>の全てが“L”レベルである期間においてキャリア信号CSの生成を停止する。なお、第1実施形態は、Nが正の整数である場合に成立する。以下では、通信装置1が2チャンネル備える場合(N=2の場合)について説明する。
図3は、第1実施形態に係る通信装置1のより詳細な構成の一例を示す概略図である。図3は、1チャンネルの入出力に関連する構成を抽出し、OOK方式で使用されるデジタルアイソレーターの回路構成の典型例を示している。図3に示すように、送信回路40は、2入力2出力のドライバ回路(Drv.)として示されている。通信装置1は、電源回路PW1及びPW2、並びに電源端T3、T4、T5及びT6をさらに備える。電源回路PW1、並びに電源端T3及びT4は、第1基板SUB1に実装される。電源回路PW2、並びに電源端T5及びT6は、第2基板SUB2に実装される。
電源端T3は、第1基板SUB1へのシステム電源の供給に使用される端子である。電源端T3には、外部の機器によって電源電圧VDD1(例えば、2.25V~5.5V)が印加される。電源電圧VDD1は、電源端T3を介して、電源回路PW1及び入力回路10のそれぞれに供給される。電源端T4は、第1基板SUB1のグランドレベル(接地電圧)の指定に使用される端子である。電源端T4には、外部の機器によって接地電圧VSS1が印加される。本明細書では、電源端T4に接続され、接地電圧VSS1を供給する電源ノードのことを、“第1基板SUB1の接地ノード”と呼ぶ。
電源回路PW1は、第1基板SUB1に実装された微細MOSトランジスタのための電源である。微細MOSトランジスタの最小ゲート幅は、例えば、0.13μm若しくは0.18μmである。電源回路PW1は、例えば、BGR(Band Gap Reference)回路と、LDO(Low Drop Out)回路とを含む。電源回路PW1は、BGR回路及びLDO回路によって、微細MOSトランジスタ向けの電源電圧(例えば、1.5V)を生成する。そして、電源回路PW1は、生成した電源電圧を、入力回路10、発振回路20、変調回路30、及び送信回路40のそれぞれに供給する。本明細書では、電源回路PW1によって生成された電源電圧を供給する電源ノードのことを、“第1基板SUB1の電源ノード”と呼ぶ。第1基板SUB1の電源ノードに印加される電圧のことを、“VREF1”と呼ぶ。
電源端T5は、第2基板SUB2へのシステム電源の供給に使用される端子である。電源端T5には、外部の機器によって電源電圧VDD2(例えば、2.25V~5.5V)が印加される。電源電圧VDD2は、電源端T5を介して、電源回路PW2及び出力回路70のそれぞれに供給される。電源端T6は、第2基板SUB2のグランドレベル(接地電圧)の指定に使用される端子である。電源端T6には、外部の機器によって接地電圧VSS2が印加される。本明細書では、電源端T6に接続され、接地電圧VSS2を供給する電源ノードのことを、“第2基板SUB2の接地ノード”と呼ぶ。例えば、電源電圧VDD1及びVDD2の一方が高電圧機器の電源電圧に対応し、他方が低電圧機器の電源電圧に対応する。
電源回路PW2は、第2基板SUB2に実装された微細MOSトランジスタのための電源である。電源回路PW2は、例えば、BGR回路と、LDO回路とを含む。電源回路PW2は、BGR回路及びLDO回路によって、微細MOSトランジスタの電源電圧(例えば、1.5V)を生成する。そして、電源回路PW2は、生成した電源電圧を、増幅回路61、全波整流回路62、及び出力回路70のそれぞれに供給する。本明細書では、電源回路PW2によって生成された電源電圧を供給する電源ノードのことを、“第2基板SUB2の電源ノード”と呼ぶ。第2基板SUB2の電源ノードに印加される電圧のことを、“VREF2”と呼ぶ。
また、通信装置1は、磁界を伝送媒体とする絶縁素子50として、絶縁層の両端にコイルが形成された絶縁トランス51及び52を備えている。絶縁トランス51及び52は、それぞれ第1基板SUB1及び第2基板SUB2に実装されている。絶縁トランス51及び52の間は、例えば、ボンディングワイヤによって電気的に接続される。具体的には、絶縁トランス51は、コイル511~514、及び絶縁層515を含む。絶縁トランス52は、コイル521~524、及び絶縁層525を含む。
コイル511の一端は、送信回路40の逆相側の出力端(-)に接続される。コイル511の他端と、コイル512の一端とのそれぞれは、電源端T4(第1基板SUB1の接地ノード)に接続される。コイル512の他端は、送信回路40の正相側の出力端(+)に接続される。コイル513及び514は、直列に接続される。コイル511及び513は、絶縁層515を介して磁気的に結合している。コイル512及び514は、絶縁層515を介して磁気的に結合している。コイル521の一端は、例えば、ワイヤーボンディングを介して、直列に接続されたコイル513及び514の一端に接続される。コイル521の他端は、コイル522の一端に接続される。コイル522の他端は、例えば、ワイヤーボンディングを介して、直列に接続されたコイル513及び514の他端に接続される。コイル521及び523は、絶縁層525を介して磁気的に結合している。コイル522及び524は、絶縁層525を介して磁気的に結合している。コイル523の一端は、増幅回路61の正相側の入力端(+)に接続される。コイル523の他端と、コイル524の一端とのそれぞれは、電源端T6(第2基板SUB2の接地ノード)に接続される。コイル524の他端は、増幅回路61の逆相側の入力端(-)に接続される。このように、絶縁トランス51及び52のそれぞれは、タップ型のトランスを構成している。絶縁層515及び525のそれぞれは、例えば、酸化膜やポリイミドである。
また、受信回路60は、増幅回路61、及び全波整流回路62を含む。増幅回路61は、絶縁素子50から入力された高周波数帯の差動信号(電気信号)を増幅する。そして、増幅回路61は、増幅した差動信号を、全波整流回路62に出力する。全波整流回路62は、増幅回路61から入力された差動信号を全波整流する。そして、全波整流回路62は、全波整流された差動信号を包絡線検波して、出力回路70に出力する。増幅回路61と全波整流回路62とのそれぞれは、例えば、差動回路を含む。増幅回路61と全波整流回路62とのそれぞれの回路構成の詳細については後述する。なお、増幅回路61は、“RF(Radio Frequency)差動アンプ(RF Amp.)”と呼ばれてもよい。
以上で説明された通信装置1では、一次側の機器(第1基板SUB1)の入力端T1に入力された入力データ(Din)のパルスが、キャリア信号CSに基づくOOK変調信号に変換され、絶縁境界(絶縁素子50)を介して二次側の機器(第2基板SUB2)に伝送される。そして、二次側の機器は、OOK変調信号に基づいてデータを復元し、入力データのパルスに対応する出力データ(Dout)のパルスを出力する。
なお、絶縁素子50が絶縁トランスにより構成される場合、絶縁トランスのサイズを抑制するために、高周波数帯のキャリア信号CSが使用されることが好ましい。このため、発振回路20、変調回路30、送信回路40、及び受信回路60(増幅回路61及び全波整流回路62)は、高周波数帯の信号が取り扱えるように、微細MOSトランジスタにより構成される。一方で、通信装置1のシステム電源としては、例えば、2.25V~5.5Vまでの動作が要求される。このため、微細MOSトランジスタにより構成された回路は、電源回路PW1及びPW2のLDO回路により生成された、システム電源よりも低い電源電圧(例えば、1.5V)で駆動される。
なお、第1実施形態では、絶縁トランスが第1基板SUB1及び第2基板SUB2のそれぞれに設けられる場合について例示したが、これに限定されない。絶縁トランスは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の一方に実装されてもよいし、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の両方に実装されてもよい。
<1-1-2>変調回路30の構成
図4は、第1実施形態に係る通信装置1が備える入力変調部IMPの回路構成の一例を示す回路図である。図4は、変調回路30の詳細な回路構成を示している。図4に示すように、変調回路30は、例えば、バッファ301、インバータ302、論理積(AND)回路303、304及び305、インバータ306及び307、並びに立ち上がり遅延回路RDC1及びRDC2を含む。
入力回路10は、入力信号VINを、発振回路20と、立ち上がり遅延回路RDC1と、立ち上がり遅延回路RDC2と、AND回路305と、インバータ306とのそれぞれに出力する。発振回路20は、入力信号VINに基づいて生成したキャリア信号CSを、バッファ301と、インバータ302とのそれぞれに出力する。
バッファ301は、発振回路20から入力されたキャリア信号CSを遅延させて信号のタイミングを調整し、AND回路303に出力する。
インバータ302は、発振回路20から入力されたキャリア信号CSの論理を反転させる。そして、インバータ302は、論理を反転させたキャリア信号CSを、AND回路304に出力する。
立ち上がり遅延回路RDC1は、入力回路10から入力された入力信号VINの立ち上がりを遅延させて出力する遅延回路である。以下では、立ち上がり遅延回路RDC1による信号の立ち上がりの遅延時間のことを“tdr1”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC1により遅延された入力信号VINのことを、“入力信号VINdr1”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC1は、入力信号VINに基づいた入力信号VINdr1を、AND回路303及び304のそれぞれに出力する。
立ち上がり遅延回路RDC2は、入力回路10から入力された入力信号VINの立ち上がりを遅延させて出力する遅延回路である。以下では、立ち上がり遅延回路RDC2による信号の立ち上がりの遅延時間のことを“tdr2”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC2により遅延された入力信号VINのことを、“入力信号VINdr2”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC2は、入力信号VINに基づいた入力信号VINdr2を、インバータ307に出力する。インバータ307は、立ち上がり遅延回路RDC2から入力された入力信号VINdr2の論理を反転させる。そして、インバータ307は、論理を反転させた入力信号VINdr2を、AND回路305に出力する。
AND回路303は、バッファ301から入力されたキャリア信号CSと、立ち上がり遅延回路RDC1から入力された入力信号VINdr1との論理積演算を行う。そして、AND回路303は、演算結果を正相側の被変調信号VINPとして、送信回路40に出力する。すなわち、AND回路303の出力は、OOK変調信号の正相側信号に対応付けられている。
AND回路304は、インバータ302から入力された反転されたキャリア信号CSと、立ち上がり遅延回路RDC1から入力された入力信号VINdr1との論理積演算を行う。そして、AND回路304は、演算結果を逆相側の被変調信号VINNとして、送信回路40に出力する。すなわち、AND回路304の出力は、OOK変調信号の逆相側信号に対応付けられている。
AND回路305は、入力回路10から入力された入力信号VINと、インバータ307から入力された反転された入力信号VINdr2との論理積演算を行う。tdr2がtdr1より長い場合、AND回路305は、tdr2-tdr1となるパルスを生成してブースト信号VBSTとして、送信回路40に出力する。ブースト信号VBSTは、送信回路40に含まれたブースト回路BCの制御に使用される制御信号である。ブースト回路BCの詳細については後述する。
インバータ306は、入力回路10から入力された入力信号VINの論理を反転させる。そして、インバータ306は、論理を反転させた入力信号VINをシャント信号VSHTとして、送信回路40に出力する。シャント信号VSHTは、送信回路40に含まれたシャント回路SCの制御に使用される制御信号である。シャント回路SCの詳細については後述する。
通信装置1において、変調回路30から出力される正相側の被変調信号VINPと、逆相側の被変調信号VINNと、ブースト信号VBSTと、シャント信号VSHTとは、同期している。言い換えると、OOK変調信号と、ブースト信号VBSTと、シャント信号VSHTとは、同期している。
<1-1-3>送信回路40の構成
図5は、第1実施形態に係る通信装置1が備える送信回路40の回路構成の一例を示す回路図である。図5に示すように、送信回路40は、例えば、PMOSトランジスタMP1及びMP2、NMOSトランジスタMN1~MN5、抵抗RP、RN、RLP_TX及びRLN_TX、容量CP_TX、CN_TX及びCC、入力端T10~T13、出力端T14及びT15、並びにノードN10~N15を含む。
入力端T10は、送信回路40の正相側の入力端である。入力端T10には、変調回路30から出力された被変調信号VINPが入力される。入力端T10は、PMOSトランジスタMP2及びNMOSトランジスタMN2のそれぞれのゲート端に接続される。入力端T11は、送信回路40の逆相側の入力端である。入力端T11には、変調回路30から出力された被変調信号VINNが入力される。入力端T11は、PMOSトランジスタMP1及びNMOSトランジスタMN1のそれぞれのゲート端に接続される。
PMOSトランジスタMP1及びMP2のそれぞれのソース端は、第1基板SUB1の電源ノードに接続される。すなわち、PMOSトランジスタMP1及びMP2のそれぞれのソース端には、電源回路PW1によってVREF1が印加される。PMOSトランジスタMP1及びMP2のそれぞれのドレイン端は、ノードN10及びN11にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN1及びMN2のそれぞれのドレイン端は、ノードN10及びN11にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN1及びMN2のそれぞれのソース端は、第1基板SUB1の接地ノードに接続される。言い換えると、PMOSトランジスタMP1及びNMOSトランジスタMN1は、入力端に被変調信号VINNが入力され、出力端がノードN10に接続されたインバータ回路を構成する。PMOSトランジスタMP2及びNMOSトランジスタMN2は、入力端に被変調信号VINPが入力され、出力端がノードN11に接続されたインバータ回路を構成する。PMOSトランジスタMP1及びMP2の組と、NMOSトランジスタMN1及びMN2との組は、差動のインバータ回路として動作する。
NMOSトランジスタMN3及び抵抗RPは、ノードN10及びN12の間に並列に接続される。NMOSトランジスタMN4及び抵抗RNは、ノードN11及びN13の間に並列に接続される。NMOSトランジスタMN3及びMN4のそれぞれのゲート端は、入力端T12に接続される。入力端T12には、ブースト信号VBSTが入力される。NMOSトランジスタMN3及びMN4の組は、ブースト信号VBSTにより制御されるブースト回路BCに対応する。
容量CP_TXは、ノードN12及びN14の間に接続される。具体的には、容量CP_TXの一方電極は、ノードN12に接続される。容量CP_TXの他方電極は、ノードN14に接続される。容量CN_TXは、ノードN13及びN15の間に接続される。具体的には、容量CN_TXの一方電極は、ノードN13に接続される。容量CN_TXの他方電極は、ノードN15に接続される。
NMOSトランジスタMN5のドレイン端及びソース端は、ノードN14及びN15にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN5のゲート端は、入力端T13に接続される。入力端T13には、シャント信号VSHTが入力される。NMOSトランジスタMN5は、シャント信号VSHTにより制御されるシャント回路SCに対応する。
抵抗RLP_TXは、ノードN14と、第1基板SUB1の接地ノードとの間に接続される。抵抗RLN_TXは、ノードN15と、第1基板SUB1の接地ノードとの間に接続される。容量CCは、ノードN14及びN15の間に接続される。
出力端T14は、ノードN14に接続される。出力端T14から出力される信号は、送信回路40から出力される正相側の差動信号VOP_TXに対応する。出力端T15は、ノードN15に接続される。出力端T15から出力される信号は、送信回路40から出力される逆相側の差動信号VON_TXに対応する。差動信号VOP_TX及びVON_TXは、絶縁素子50(絶縁トランス51)に入力される。
以上で説明された送信回路40は、差動のインバータ回路(MP1、MN1、MP2及びMN2)で動作し、絶縁素子50(絶縁トランス51)に差動電流を流すことができる。一方で、1次側の機器から2次側の機器に同相電流が流れた場合、放射EMI(Electro Magnetic Interference)が悪化するおそれがある。そこで、通信装置1では、共振容量(CC)と、絶縁トランス51のインダクタンスとで並列共振回路が構成される。これにより、送信回路40は、キャリア信号CSに基づいた信号以外の信号が2次側の機器に伝送されることを抑制し、EMI性能を向上させ得る。
また、通信装置1は、1次側のグランドレベルと2次側のグランドレベルとが急峻に変化するCMTI(Common Mode Transient Immunity)に対する耐性を有することが好ましい。これに対して、送信回路40では、負荷抵抗(RLP_TX及びRLN_TX)が、容量CCとノードN14及びN15とにより構成される共振回路と、第1基板SUB1のグランドレベル(第1基板SUB1の接地ノード)との間に接続されている。また、容量CP_TX及びCN_TXが、差動のインバータ回路(MP1、MN1、MP2及びMN2)と、絶縁トランス51との間に接続されている。
本例では、絶縁素子50としてタップ型のトランスが使用されているため、CMTIノイズの殆どが、絶縁トランス51から第1基板SUB1の接地ノードに流れる。しかしながら、一部のCMTIノイズは、送信回路40側に印加され得る。一方で、CMTIノイズは、10MHz以下の周波数に偏っている。従って、送信回路40へ到達するCMTIノイズは、容量(CP_TX及びCN_TX)と、負荷抵抗(RLP_TX及びRLN_TX)のインピーダンス差とによって、抑制され得る。
また、共振回路は、無信号からキャリア信号CSの伝送が開始すると、容量CCを充電する時間を要するため、即時応答が困難である。これに対して、ブースト回路BCは、無信号からキャリア信号CSの伝送を開始する際に、ブースト信号VBSTに基づいてNMOSトランジスタMN3及びMN4をオンさせる。すると、ノードN10及びN12の間と、ノードN11及びN13の間とのそれぞれの抵抗値が下がり、容量CCに供給される電流量が増加する。これにより、無信号からキャリア信号CSの伝送を開始した際の容量CCの充電時間が短縮され、共振回路が、素早く動作し得る。
一方で、キャリア信号CSの伝送が終了して無信号になる際には、共振回路の容量CCが素早く放電されることが好ましい。これに対して、シャント回路SCは、キャリア信号CSの伝送が停止した際に、シャント信号VSHTに基づいてNMOSトランジスタMN5をオンさせる。すると、ノードN14及びN15の間がNMOSトランジスタMN5を介して電気的に接続され、容量CCの一方電極と他方電極とが同電位となる。これにより、キャリア信号CSの伝送が終了して無信号になる際の容量CCの放電時間が短縮され、共振回路が、素早く動作し得る。
<1-1-4>増幅回路61の構成
図6は、第1実施形態に係る通信装置1が備える増幅回路61の回路構成の一例を示す回路図である。図6に示すように、増幅回路61は、例えば、抵抗RLP_RX及びRLN_RX、ダイオード611~614、容量CP_RX及びCN_RX、バイアス回路615、定電流源616、抵抗RA1、RA2、RB1及びRB2、NMOSトランジスタMN6及びNM7、入力端T20及びT21、出力端T22~T25、並びにノードN20~N28を含む。
入力端T20は、増幅回路61の正相側の入力端(+)である。入力端T20には、送信回路40から絶縁素子50を介して伝送された差動信号VOP_TXが入力される。入力端T21は、増幅回路61の逆相側の入力端(-)である。入力端T21には、送信回路40から絶縁素子50を介して伝送された差動信号VON_TXが入力される。以下では、入力端T20及びT21の電位差、すなわち絶縁トランス52の差動出力電圧のことを“VIN_RX”と呼ぶ。入力端T20及びT21は、ノードN20及びN21にそれぞれ接続される。
抵抗RLP_RX及びRLN_RXのそれぞれは、受信回路60と第2基板SUB2の接地ノード(接地電位)との間に接続された負荷抵抗である。抵抗RLP_RXは、ノードN20と、第2基板SUB2の接地ノードとの間に接続される。抵抗RLN_RXは、ノードN21と、第2基板SUB2の接地ノードとの間に接続される。
ダイオード611のアノードとダイオード612のカソードとのそれぞれは、ノードN20に接続される。ダイオード611のカノードとダイオード612のアソードとのそれぞれは、第2基板SUB2の接地ノードに接続される。ダイオード611及び612の組は、ノードN20の電圧を、一定範囲内に収まるように調整する。ダイオード613のアノードとダイオード614のカソードとのそれぞれは、ノードN21に接続される。ダイオード613のカノードとダイオード614のアソードとのそれぞれは、第2基板SUB2の接地ノードに接続される。ダイオード613及び614の組は、ノードN21の電圧を、一定範囲内に収まるように調整する。
容量CP_RXは、ノードN20及びN22の間に接続される。具体的には、容量CP_RXの一方電極は、ノードN20に接続される。容量CP_RXの他方電極は、ノードN22に接続される。容量CN_RXは、ノードN21及びN23の間に接続される。具体的には、容量CN_RXの一方電極は、ノードN21に接続される。容量CN_RXの他方電極は、ノードN23に接続される。
バイアス回路615は、ノードN22及びN23のそれぞれにバイアス電圧を印加する。これにより、ノードN22の電圧は、バイアス電圧を基準として、容量CP_RXの他方電極の電圧(絶縁素子50の正相側の出力電圧)に基づいて変化する。ノードN23の電圧は、バイアス電圧を基準として、容量CN_RXの他方電極の電圧(絶縁素子50の逆相側の出力電圧)に基づいて変化する。バイアス電圧は、例えば、VREF2/2である。
抵抗RA1は、第2基板SUB2の電源ノードと、ノードN24との間に接続される。抵抗RA2は、第2基板SUB2の電源ノードと、ノードN25との間に接続される。すなわち、抵抗RA1及びRA2のそれぞれの一端には、電源回路PW2によってVREF2が印加される。抵抗RA1の抵抗値は、抵抗RA2の抵抗値と略等しく設計される。抵抗RB1は、ノードN24及びN26の間に接続される。抵抗RB2は、ノードN25及びN27の間に接続される。抵抗RB1の抵抗値は、抵抗RB2の抵抗値と略等しく設計される。NMOSトランジスタMN6及びMN7のそれぞれのゲート端は、ノードN22及びN23にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN6及びMN7のそれぞれのドレイン端は、ノードN26及びN27にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN6及びMN7のそれぞれのソース端は、ノードN28に接続される。定電流源616は、ノードN28と、第2基板SUB2の接地ノードとの間に接続される。定電流源616は、ノードN28から第2基板SUB2の接地ノードへ流れる電流量をIBIAS1に調整する。バイアス電流IBIAS1は、NMOSトランジスタMN6のドレイン電流IMN6と、NMOSトランジスタMN7のドレイン電流IMN7との和に対応する。これにより、NMOSトランジスタMN6及びMN7、並びに定電流源616の組は、差動回路(差動増幅回路)を構成する。
出力端T22は、ノードN25に接続される。出力端T23は、ノードN24に接続される。出力端T24は、ノードN27に接続される。出力端T25は、ノードN26に接続される。出力端T23及びT24の組は、増幅回路61の正相側の差動電圧を出力する出力端に対応する。出力端T22及びT25の組は、増幅回路61の逆相側の差動電圧を出力する出力端に対応する。以下では、出力端T23及びT24の電位差のことを“VOP_RX”と呼ぶ。出力端T22及びT25の電位差のことを“VON_RX”と呼ぶ。
以上で説明されたように、絶縁素子50と、増幅回路61に含まれた差動回路との間は、容量(CP_RX及びCN_RX)により接続されている。本例では、絶縁素子50(絶縁トランス52)としてタップ型のトランスが使用されているため、CMTIノイズの殆どが、絶縁トランス52から第2基板SUB2の接地ノードに流れる。しかしながら、一部のCMTIノイズは、増幅回路61側に印加され得る。一方で、CMTIノイズは、10MHz以下の周波数に偏っている。このため、差動回路への到達するCMTIノイズは、容量(CP_RX及びCN_RX)と、負荷抵抗(RLP_RX及びRLN_RX)のインピーダンス差とによって、抑制され得る。
さらに、絶縁トランス52からの出力電圧(VIN_RX)は、NMOSトランジスタMN6及びMN7を有する差動回路によって増幅される。増幅回路61では、NMOSトランジスタMN6及びMN7のサイズ及び電気的特性が略同一に設計される。すなわち、増幅回路61は、対称型の差動回路によって、絶縁トランス52からの信号を増幅する。このため、絶縁トランス52からの信号の振幅に対するCMTIノイズの振幅は、差動回路のCMRR(Common Mode Rejection Ratio)によって抑制される。すなわち、増幅回路61の差動回路は、CMTI耐性を向上させることができる。
また、OOK変調方式では、外部ノイズの影響を考慮した場合に、差動伝送が望ましい。しかしながら、回路が対称形の場合は、無信号時には回路ノイズの影響で誤動作するおそれがある。このため、増幅回路61は、回路ノイズに対して大きなオフセット電圧Voffsetを用いて、キャリア信号CSに基づいた信号を1次側の機器から受信する構成を有する。具体的には、増幅回路61は、差動回路の負荷抵抗(RA1、RA2、RB1及びRB2)と、定電流源616によるバイアス電流IBIAS1とによって、VOP_RX及びVON_RXに対するオフセット電圧Voffsetが適用される。
増幅回路61におけるVOP_RXは、下記(1)式で表される。
増幅回路61におけるVON_RXは、下記(2)式で表される。
(1)及び(2)式における“RA”は、抵抗RA1及びRA2の抵抗値である。(1)及び(2)式における“RB”は、抵抗RB1及びRB2の抵抗値である。(1)及び(2)式における“gm”は、NMOSトランジスタMN6及びMN7のトランスコンダクタンスである。(1)及び(2)式により、VOP_RX及びVON_RXには、IBIAS1×(RB/2)のオフセット電圧が適用されていることが分かる。
<1-1-5>全波整流回路62の構成
図7は、第1実施形態に係る通信装置1が備える全波整流回路62の回路構成の一例を示す回路図である。図7に示すように、全波整流回路62は、例えば、NMOSトランジスタMN8~MN13、PMOSトランジスタMP3~MP6、定電流源621及び622、容量CL、入力端T30~T33、出力端T34、並びにノードN30~N35を含む。
入力端T30は、出力端T22に接続される。入力端T31は、出力端T23に接続される。入力端T32は、出力端T24に接続される。入力端T33は、出力端T25に接続される。入力端T31及びT32の組は、全波整流回路62に入力される正相側の差動電圧の入力端に対応する。入力端T30及びT33の組は、全波整流回路62に入力される逆相側の差動電圧の入力端に対応する。すなわち、入力端T31及びT32の電位差は、VOP_RXである。入力端T30及びT33の電位差は、VON_RXである。
NMOSトランジスタMN8及びMN9のそれぞれのゲート端は、入力端T32及びT31にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN8及びMN9のそれぞれのドレイン端は、ノードN33及びN32にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN8及びMN9のそれぞれのソース端は、ノードN30に接続される。定電流源621は、ノードN30と、第2基板SUB2の接地ノードとの間に接続される。定電流源621は、ノードN30から第2基板SUB2の接地ノードへ流れる電流量をIBIAS2に調整する。バイアス電流IBIAS2は、NMOSトランジスタMN8のドレイン電流IMN8と、NMOSトランジスタMN9のドレイン電流IMN9との和に対応する。これにより、NMOSトランジスタMN8及びMN9と定電流源621との組は、差動増幅回路を構成する。
NMOSトランジスタMN10及びMN11のそれぞれのゲート端は、入力端T30及びT33にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN10及びMN11のそれぞれのドレイン端は、ノードN32及びN33にそれぞれ接続される。NMOSトランジスタMN10及びMN11のそれぞれのソース端は、ノードN31に接続される。定電流源622は、ノードN31と、第2基板SUB2の接地ノードとの間に接続される。定電流源622は、ノードN31から第2基板SUB2の接地ノードへ流れる電流量をIBIAS3に調整する。バイアス電流IBIAS3は、NMOSトランジスタMN10のドレイン電流IMN10と、NMOSトランジスタMN11のドレイン電流IMN11との和に対応する。これにより、NMOSトランジスタMN10及びMN11と定電流源622との組は、差動増幅回路を構成する。
PMOSトランジスタMP3、MP4、MP5及びMP6のそれぞれのソース端は、第2基板SUB2の電源ノードに接続される。すなわち、PMOSトランジスタMP3、MP4、MP5及びMP6のそれぞれのソース端には、電源回路PW2によってVREF2が印加される。PMOSトランジスタMP3のゲート端及びドレイン端は、ノードN32に接続される。PMOSトランジスタMP4のゲート端及びドレイン端は、ノードN33に接続される。PMOSトランジスタMP5のゲート端は、ノードN32に接続される。PMOSトランジスタMP5のドレイン端は、ノードN34に接続される。PMOSトランジスタMP6のゲート端は、ノードN33に接続される。PMOSトランジスタMP6のドレイン端は、ノードN35に接続される。このように、PMOSトランジスタMP3及びMP5の組と、PMOSトランジスタMP4及びMP6の組とのそれぞれは、カレントミラー回路を構成する。従って、PMOSトランジスタMP3のドレイン電流IMP3は、PMOSトランジスタMP5にミラーリングされる。同様に、PMOSトランジスタMP4のドレイン電流IMP4は、PMOSトランジスタMP6にミラーリングされる。
NMOSトランジスタMN12のゲート端及びドレイン端は、ノードN34に接続される。NMOSトランジスタMN12のソース端は、第2基板SUB2の接地ノードに接続される。NMOSトランジスタMN13のゲート端は、ノードN34に接続される。NMOSトランジスタMN13のドレイン端は、ノードN35に接続される。NMOSトランジスタMN13のソース端は、第2基板SUB2の接地ノードに接続される。このように、NMOSトランジスタMN12及びMN13の組は、カレントミラー回路を構成する。従って、NMOSトランジスタMN12のドレイン電流は、NMOSトランジスタMN13にミラーリングされる。
容量CLは、ノードN35と、第2基板SUB2の接地ノードとの間に接続される。容量CLは、全波整流回路62の負荷容量を表している。容量CLは、出力回路70の入力容量と考えても良い。出力端T34は、ノードN35に接続される。出力端T34は、全波整流回路62の出力信号VO、すなわち受信回路60(増幅回路61及び全波整流回路62の組)によって復調されたOOK変調信号を出力する出力端に対応する。
以上で説明されたように、全波整流回路62は、VOP_RX及びVON_RXを、差動回路によって全波整流して包絡線検波する。全波整流回路62では、NMOSトランジスタMN8、MN9、MN10及びMN11のサイズ及び電気的特性が略同一に設計される。また、バイアス電流IBIAS2及びIBIAS3も略同一に設計される。
ノードN33を流れる電流は、NMOSトランジスタMN8のドレイン電流IMN8とNMOSトランジスタMN11のドレイン電流IMN11との和に対応する。そして、ノードN33を流れる電流は、PMOSトランジスタMP4及びMP6によりミラーリングされ、容量CLを充電する充電電流IChargeとなる。PMOSトランジスタMP4及びMP6のカレントミラー比は、例えば、1対1である。
ノードN32を流れる電流は、NMOSトランジスタMN9のドレイン電流IMN9とNMOSトランジスタMN10のドレイン電流IMN10との和に対応する。そして、ノードN32を流れる電流は、PMOSトランジスタMP3及びMP5によりミラーリングされ、ノードN34に入力される。さらに、ノードN34に入力された電流は、NMOSトランジスタMN12及びMN13によりミラーリングされ、容量CLを放電する放電電流IDischargeとなる。PMOSトランジスタMP3及びMP5のカレントミラー比が1対1である場合、NMOSトランジスタMN12及びMN13のカレントミラー比は、例えば、2対1に設計される。なお、PMOSトランジスタMP3及びMP5のカレントミラー比は、2対1であってもよい。この場合、NMOSトランジスタMN12及びMN13のカレントミラー比は、1対1に設計される。全波整流回路62では、IDischargeが、NMOSトランジスタMN9のドレイン電流IMN9とNMOSトランジスタMN10のドレイン電流IMN10との和よりも小さくなるように設計されていればよい。
全波整流回路62の出力信号VOの電圧値は、下記(3)式で表される。
(3)式に示されるように、全波整流回路62の出力信号VOの電圧値は、容量CLに充電された電荷量に比例している。
<1-2>動作
以下に、第1実施形態に係る通信装置1の動作の一例について説明する。
<1-2-1>受信回路60の動作例
以下に、図8を参照して、受信回路60に含まれた差動回路の動作例を説明する。図8は、第1実施形態に係る通信装置1が備える受信回路60の第1の動作例を示すタイミングチャートである。図8の(A)は、絶縁トランス52の差動出力電圧(VIN_RX)を示している。図8の(B)は、増幅回路61の出力電圧(VOP_RX及びVON_RX)を示している。図8の(C)は、NMOSトランジスタMN8及びMN9のそれぞれのドレイン電流IMN8及びIMN9を示している。図8の(D)は、NMOSトランジスタMN10及びMN11のそれぞれのドレイン電流IMN8及びIMN9を示している。図8の(E)は、PMOSトランジスタMP3のドレイン電流IMP3を示している。図8の(F)は、PMOSトランジスタMP4のドレイン電流IMP4を示している。図8のt1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルに変化するタイミングを示している。図8のt2は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルに変化するタイミングを示している。
VIN_RXは、無信号時(VIN=0V)に、0V近傍となる。一方で、VIN_RXは、入力信号VINのパルスを受信している期間に対応する時刻t1及びt2の間において、高周波数帯の信号となっている。この高周波数帯の信号は、キャリア信号CSに基づいて生成される。
増幅回路61は、差動入力電圧を増幅するため、VOP_RX及びVON_RXは、逆相動作となる。但し、無信号時には、オフセット電圧Voffsetが、VON_RX及びVON_RXのそれぞれに付加されている。
無信号状態(VIN=0V)の場合、VOP_RX=VON_RX=VOffset>0Vである。このため、IMN8よりIMN9の方が大きく、IMN11よりIMN10の方が大きい。その結果、IMN9とIMN10の合計であるIMP3が大きい状態となり、IMN8とIMN11の合計であるIMP4が小さい状態となる。
VIN>0Vの場合、VOP_RXは減少し、VON_RXは増加する。従って、IMN8が増加してIMN9が減少し、IMN10が増加してIMN11が減少する。しかしながら、無信号時のIMN9及びIMN10は大きいため、IMN9の減少量は大きいが、IMN10の増加量は小さい。その結果、IMP3が減少する。一方で、無信号時のIMN8及びIMN11は小さいため、IMN8の増加量は大きいが、IMN11の減少量は小さい。その結果、IMP4が増加する。
VIN<0Vの場合、VOP_RXは増加し、VON_RXは減少する。従って、IMN8が減少してIMN9が増加し、IMN10が減少してIMN11が増加する。しかしながら、無信号時のIMN9及びIMN10は大きいため、IMN9の増加量は小さいが、IMN10の減少量は大きい。その結果、IMP3が増加する。一方で、無信号時のIMN8及びIMN11は小さいため、IMN8の減少量は小さいが、IMN11の増加量は大きい。その結果、IMP4が減少する。
以上のように、受信回路60は、入力信号VINに基づいて動作することによって、入力電圧(VIN_RX)から、全波整流された電流であるIMP3及びIMP4を得ることが出来る。
以下に、図9を参照して、全波整流電流であるPMOSトランジスタMP4のドレイン電流IMP4と出力信号VOとの関係を説明する。図9は、第1実施形態に係る通信装置1が備える受信回路60の第2の動作例を示すタイミングチャートである。図9の(A)は、図8の(A)と同様の絶縁トランス52の出力電圧(VIN_RX)を示している。図9の(B)は、PMOSトランジスタMP4及びNMOSトランジスタMN12のそれぞれのドレイン電流IMP4及びIMN12を示している。図9の(C)及び(D)は、それぞれ充電電流ICharge及び放電電流IDischargeを示している。図9の(E)は、出力信号VOを示している。図9のt1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルに変化するタイミングを示している。図9のt2は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルに変化するタイミングを示している。
PMOSトランジスタMP4及びMP6は、カレントミラー回路を構成している。PMOSトランジスタMP4及びMP6のカレントミラー比は、例えば、1対1である。従って、PMOSトランジスタMP4のドレイン電流IMP4が、容量CLを充電する充電電流IChargeとなる。
一方で、PMOSトランジスタMP3のドレイン電流IMP3は、PMOSトランジスタMP5によりミラーリングされ、NMOSトランジスタMN12及びNMOSトランジスタMN13により構成されるカレントミラー回路により折り返されている。例えば、PMOSトランジスタMP4及びMP6のカレントミラー比は、2対1であり、NMOSトランジスタMN12及びMN13のカレントミラー比は、1対1である。この場合、IMP3を2分の1にした電流が、容量CLを放電する放電電流IDischargeとなる。
無信号時にIMN12がIMP4よりも大きくなるように設定された場合、IDischarge>IChargeとなり、容量CLに電荷が蓄積されない。この場合、出力信号VOは、0Vとなる。
一方で、OOK変調信号が入力されると(時刻t1)、受信回路60では、IMP4が増加し、IMN12が減少する。すなわち、ICharge>IDischargeとなり、容量CLに電荷が蓄積され、出力信号VOの電圧が上昇する。出力信号VOの電圧が上昇して安定状態になると、ICharge≒IDischargeとなる。
そして、OOK変調信号がなくなると(時刻t2)、IChargeは略ゼロとなり、IDischargeによって放電される。このときのIDischargeは、一定の値となる。一方で、充電時は、全波整流型の電流で充電される。このため、出力信号VOの電圧の立ち上がりは、出力信号VOの電圧の立ち下がりよりも遅くなる。
以下では、通信装置1の2次側の機器(受信回路60や出力回路70)において、無信号からOOK変調信号が入力されてから、OOK変調信号が通信装置1の出力信号VOに反映されるまでの応答時間のことを、“tON_RX”と呼ぶ。通信装置1の2次側の機器において、OOK変調信号が無信号になってから、無信号が通信装置1の出力信号VOに反映されるまでの応答時間のことを、“tOFF_RX”と呼ぶ。入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになってから、通信装置1の1次側の機器(入力回路10、変調回路30、及び送信回路40など)がOOK変調信号を出力するまでの応答時間のことを、“tON_IO”と呼ぶ。入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになってから、通信装置1の1次側の機器がOOK変調信号の出力を停止するまでの応答時間のことを、“tOFF_IO”と呼ぶ。
<1-2-2>変調回路30の動作例
以下に、図10を参照して、変調回路30の動作例について説明する。図10は、第1実施形態に係る通信装置1が備える変調回路30の動作例を示すタイミングチャートである。図10の(A)は、入力信号VINを示している。図10の(B)は、発振回路20の出力信号(キャリア信号CS)を示している。図10の(C)は、変調回路30の正相側の被変調信号VINPを示している。図10の(D)は、変調回路30の逆相側の被変調信号VINNを示している。図10の(E)及び(F)は、それぞれブースト信号VBST及びシャント信号VSHTを示している。図10のt1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルに変化するタイミングを示している。図10のt2は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルに変化するタイミングを示している。なお、図10では、他のチャンネルの入力信号VINに基づいて高周波数帯のキャリア信号CSが出力されている場合が例示されている。すなわち、変調回路30への入力信号VINが、キャリア信号CSと非同期で動作する場合について説明する。
入力信号VINが“L”レベルである場合、変調回路30の正相側の被変調信号VINPと逆相側の被変調信号VINNとは、共に“L”レベルである。この場合、ブースト信号VBSTは、“L”レベルであり、シャント信号VSHTは、“H”レベルである。
入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになると、ブースト信号VBSTが“H”レベルになり、シャント信号VSHTが“L”レベルになる。シャント信号VSHTが“L”レベルになると、容量CCが充電可能な状態になる。ブースト信号VBSTが“H”レベルになると、差動信号を絶縁素子50に供給するための容量CCの充電速度が、NMOSトランジスタMN3及びMN4がオフ状態である場合(ブースト信号VBSTが“L”レベルの場合)よりも上昇した状態になる。
また、入力信号VINdr1及びVINdr2は、それぞれtdr1及びtdr2だけ遅延して“L”レベルから“H”レベルになる。変調回路30は、入力信号VINdr1が“H”レベルになったことに基づいて、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)を出力する。これにより、送信回路40が、OOK変調信号の出力を開始する。ブースト回路BCは、ブースト信号VBSTが“H”レベルであり且つキャリア信号CSに基づいたVINP及びVINNが出力されている期間(ブースト期間)において、容量CCの充電速度を上昇させる。そして、ブースト信号VBSTは、入力信号VINdr2が“H”レベルになったことに基づいて、“L”レベルになる。すなわち、ブースト回路BCによる容量CCの充電速度の上昇が停止する。
入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになると、シャント信号VSHTが“H”レベルになる。変調回路30は、入力信号VINが“L”レベルになったことに基づいて、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)の出力を停止する。これにより、送信回路40によるOOK変調信号の出力が停止し、無信号状態となる。また、シャント信号VSHTが“H”レベルになることによって、シャント回路SCにより、容量CCに蓄積された電荷が放電される。
なお、第1実施形態において、ブースト期間の長さは、“tdr2-tdr1”である。すなわち、第1実施形態において、立ち上がり遅延回路RDC2の遅延時間tdr2は、立ち上がり遅延回路RDC1の遅延時間tdrよりも長い。シャント信号VSHTは、OOK変調信号でキャリア(高周波数帯の信号)がある際に“L”レベルであればよい。このため、シャント信号VSHTは、入力信号VINの逆論理に設定されている。
<1-3>第1実施形態の効果
以上で説明された第1実施形態に係る通信装置1に依れば、一次側の機器と二次側の機器との間で高速且つ高品質に信号を伝送することができる。以下に、第1実施形態の効果の詳細について説明する。
一般的には、OOK変調信号がコンパレータで受けられて出力バッファで出力される場合、tON_RXは、tOFF_RXよりも長くなる。そして、“tON_RX+tON_IO”が“tOFF_RX+tOFF_IO”よりも大きい場合、通信装置1の出力信号VOのパルス幅は、通信装置1に対する入力信号VINのパルス幅よりも狭くなる。一方で、“tON_RX+tON_IO”が“tOFF_RX+tOFF_IO”よりも小さい場合、通信装置1の出力信号VOのパルス幅は、通信装置1に対する入力信号VINのパルス幅よりも広くなる。つまり、“tON_RX+tON_IO”と“tOFF_RX+tOFF_IO”とが異なっている場合、入力信号VINのパルス幅に対して、出力信号VOのパルス幅が変わってしまう。この場合、デジタルアイソレーターの信号伝達速度の上限値が、入力信号及び出力信号のパルス幅の変化により制限され得る。このため、入力信号のパルス幅と出力信号のパルス幅とが略同一であり、高速且つ高品質な信号伝送が可能なデジタルアイソレーターが望まれている。
そこで、第1実施形態に係る通信装置1は、“tON_RX+tON_IO”が“tOFF_RX+tOFF_IO”よりも大きくなるような(信号伝送によりパルス幅が狭くなるような)デジタルアイソレーターに適した変調回路30を備える。具体的には、変調回路30は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになった際に、OOK変調信号の正相側及び逆相側の被変調信号がキャリア信号CSに基づいた信号となるタイミングを遅延させる遅延回路(立ち上がり遅延回路RDC1)を備える。一方で、立ち上がり遅延回路RDC1は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになった際に、キャリア信号CSに基づいた信号の出力を直ちに遮断する。
これにより、第1実施形態に係る通信装置1では、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになったことに基づいて変調回路30がキャリア信号CSに基づいた信号を出力するまでの応答時間が、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになったことに基づいて変調回路30がキャリア信号CSに基づいた信号の出力を停止するまでの応答時間よりも長くなる。この応答時間の差は、立ち上がり遅延回路RDC1の遅延時間tdr1によって調整され得る。
その結果、第1実施形態に係る通信装置1では、入力信号VINのパルス幅と出力信号VOのパルス幅とが略同じになるように調整され得る。従って、第1実施形態に係る通信装置1は、入力信号及び出力信号のパルス幅の変化による信号伝達速度の上限値の制限を解消することができ、高速且つ高品質な信号伝送を実現することができる。
なお、第1実施形態に係る通信装置1では、受信回路60に含まれた差動回路の入力に使用される一対のMOSトランジスタのサイズ及び電気的特性が、略同一に設計されている、すなわち、差動回路で使用される2つのトランジスタが対称に設けられている。このため、受信回路60は、CMTI耐性を向上させることができる。また、一対のMOSトランジスタのサイズ及び電気的特性が略同一に設計されることから、差動回路の一対のMOSトランジスタの特性がプロセス起因で大きく変化することが抑制され、安定した受信回路60が実現され得る。
また、第1実施形態に係る通信装置1は、多チャンネルで構成され、入力信号VINとキャリア信号CSとが非同期で動作することを許容している。そして、第1実施形態に係る通信装置1は、1つの発振回路20を、複数のチャンネルで共有している。その結果、第1実施形態に係る通信装置1は、複数の発振回路20を備える場合よりも消費電力を抑制し、且つ製造コストを抑制することができる。
<2>第2実施形態
第2実施形態に係る通信装置1Aは、第1実施形態に係る通信装置1から、入力変調部IMPの回路構成が変更された構成を有する。そして、通信装置1Aにおける1次側の機器は、入力信号のパルスに基づいたOOK変調信号を出力する期間を、入力信号のパルス幅よりも長くする機能を有する。以下に、第2実施形態の詳細について、第1実施形態と異なる点を説明する。
<2-1>構成
図11は、第2実施形態に係る通信装置1Aが備える入力変調部IMPの回路構成の一例を示す回路図である。図11に示すように、通信装置1Aは、変調回路30の替わりに変調回路30Aを備えている。変調回路30Aは、第1実施形態の変調回路30において、立ち上がり遅延回路RDC1が立ち下がり遅延回路FDC1に置き換えられた構成を有する。
第2実施形態における入力回路10は、入力信号VINを、立ち下がり遅延回路FDC1と、立ち上がり遅延回路RDC2と、AND回路305とのそれぞれに出力する。
立ち下がり遅延回路FDC1は、入力回路10から入力された入力信号VINの立ち下がりを遅延させて出力する遅延回路である。以下では、立ち下がり遅延回路FDC1による信号の立ち下がりの遅延時間のことを“tdf1”と呼ぶ。立ち下がり遅延回路FDC1により遅延された入力信号VINのことを、“入力信号VINdf1”と呼ぶ。立ち下がり遅延回路FDC1は、入力信号VINに基づいた入力信号VINdf1を、発振回路20と、AND回路303と、AND回路304と、インバータ306とのそれぞれに出力する。第2実施形態における発振回路20は、立ち下がり遅延回路FDC1から入力された入力信号VINdf1に基づいて生成したキャリア信号CSを、バッファ301と、インバータ302とのそれぞれに出力する。
第2実施形態におけるAND回路303は、バッファ301から入力されたキャリア信号CSと、立ち下がり遅延回路FDC1から入力された入力信号VINdf1との論理積演算を行う。そして、AND回路303は、演算結果を正相側の被変調信号VINPとして、送信回路40に出力する。
第2実施形態におけるAND回路304は、インバータ302から入力された反転されたキャリア信号CSと、立ち下がり遅延回路FDC1から入力された入力信号VINdf1との論理積演算を行う。そして、AND回路304は、演算結果を逆相側の被変調信号VINNとして、送信回路40に出力する。
第2実施形態におけるインバータ306は、立ち下がり遅延回路FDC1から入力された入力信号VINdf1の論理を反転させる。そして、第2実施形態におけるインバータ306は、論理を反転させた入力信号VINdf1をシャント信号VSHTとして、送信回路40に出力する。
第2実施形態に係る通信装置1Aのその他の構成は、第1実施形態に係る通信装置1と同様である。
<2-2>動作
以下に、図12を参照して、変調回路30Aの動作例について説明する。図12は、第2実施形態に係る通信装置1Aが備える変調回路30Aの動作例を示すタイミングチャートである。図12の(A)~(F)は、それぞれ入力信号VIN、キャリア信号CS、正相側の被変調信号VINP、逆相側の被変調信号VINN、ブースト信号VBST、及びシャント信号VSHTを示している。図12のt1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルに変化するタイミングを示している。図12のt2は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルに変化するタイミングを示している。なお、図12では、他のチャンネルの入力信号VINに基づいて高周波数帯のキャリア信号CSが出力されている場合が例示されている。すなわち、変調回路30Aへの入力信号VINが、キャリア信号CSと非同期で動作する場合について説明する。
入力信号VINが“L”レベルである場合、変調回路30Aの正相側の被変調信号VINPと逆相側の被変調信号VINNとは、共に“L”レベルである。
入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになると、ブースト信号VBSTが“H”レベルになり、シャント信号VSHTが“L”レベルになる。変調回路30Aは、入力信号VINが“H”レベルになったことに基づいて、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)を出力する。
また、入力信号VINdr2は、tdr2だけ遅延して“H”レベルになる。ブースト信号VBSTは、入力信号VINdr2が“H”レベルになったことに基づいて、“L”レベルになる。
入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになると、入力信号VINdf1は、tdf1だけ遅延して“L”レベルになる。変調回路30Aは、入力信号VINdf1が“L”レベルになったことに基づいて、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)の出力を停止する。また、シャント信号VSHTは、入力信号VINdf1が“L”レベルになったことに基づいて、“H”レベルになる。
なお、第2実施形態において、ブースト期間の長さは、“tdr2”である。すなわち、第2実施形態では、ブースト期間は、立ち上がり遅延回路RDC2の遅延時間によって決定される。
第2実施形態に係る通信装置1Aのその他の動作は、第1実施形態に係る通信装置1と同様である。
<2-3>第2実施形態の効果
第2実施形態に係る通信装置1Aは、“tON_RX+tON_IO”が“tOFF_RX+tOFF_IO”よりも小さくなるような(信号伝送によりパルス幅が広くなるような)デジタルアイソレーターに適した変調回路30Aを備える。具体的には、変調回路30Aは、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになった際に、OOK変調信号の正相側及び逆相側の被変調信号がキャリア信号CSに基づいた信号の出力を停止するタイミングを遅延させる遅延回路(立ち下がり遅延回路FDC1)を備える。一方で、立ち下がり遅延回路FDC1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになった際に、キャリア信号CSに基づいた正相側及び逆相側の被変調信号を直ちに出力する。
これにより、第2実施形態に係る通信装置1Aでは、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになった場合に、変調回路30がキャリア信号CSに基づいた信号を出力するまでの応答時間が、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになった場合に、変調回路30がキャリア信号CSに基づいた信号の出力を停止するまでの応答時間よりも短くなる。この応答時間の差は、立ち下がり遅延回路FDC1の遅延時間tdf1によって調整され得る。
その結果、第2実施形態に係る通信装置1Aは、入力信号VINのパルス幅と出力信号VOのパルス幅とが略同じになるように調整され得る。従って、第2実施形態に係る通信装置1Aは、入力信号及び出力信号のパルス幅の変化による信号伝達速度の上限値の制限を解消することができ、高速且つ高品質な信号伝送を実現することができる。
<3>第3実施形態
第3実施形態に係る通信装置1Bは、第1実施形態に係る通信装置1と同様の機能を有する。そして、通信装置1Bにおける1次側の機器は、入力信号のパルスを検知すると、キャリア信号CSの位相に依らずにOOK変調信号の先頭パルスを生成する機能をさらに有する。以下に、第3実施形態の詳細について、第1及び第2実施形態と異なる点を説明する。
<3-1>構成
図13は、第3実施形態に係る通信装置1Bが備える入力変調部IMPの回路構成の一例を示す回路図である。図13に示すように、通信装置1Bは、変調回路30の替わりに変調回路30Bを備えている。変調回路30Bは、第1実施形態の変調回路30において、バッファ301、インバータ302、及び立ち上がり遅延回路RDC1が省略され、立ち上がり遅延回路RDC3及びRDC4、否定論理和(NOR)回路310、インバータ311、論理積(AND)回路312、論理和(OR)回路313、及び否定論理和(NOR)回路314が追加された構成を有する。
第3実施形態における入力回路10は、入力信号VINを、発振回路20と、立ち上がり遅延回路RDC2、RDC3及びRDC4と、AND回路303、304及び305と、インバータ306とのそれぞれに出力する。第3実施形態における発振回路20は、入力信号VINに基づいて生成したキャリア信号CSを、NOR回路310に出力する。
立ち上がり遅延回路RDC3は、入力回路10から入力された入力信号VINの立ち上がりを遅延させて出力する遅延回路である。以下では、立ち上がり遅延回路RDC3による信号の立ち上がりの遅延時間のことを“tdr3”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC3により遅延された入力信号VINのことを、“入力信号VINdr3”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC3は、入力信号VINに基づいた入力信号VINdr3を、AND回路312に出力する。
立ち上がり遅延回路RDC4は、入力回路10から入力された入力信号VINの立ち上がりを遅延させて出力する遅延回路である。以下では、立ち上がり遅延回路RDC4による信号の立ち上がりの遅延時間のことを“tdr4”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC4により遅延された入力信号VINのことを、“入力信号VINdr4”と呼ぶ。立ち上がり遅延回路RDC4は、入力信号VINに基づいた入力信号VINdr4を、インバータ311に出力する。インバータ311は、立ち上がり遅延回路RDC4から入力された入力信号VINdr4の論理を反転させる。そして、インバータ311は、論理を反転させた入力信号VINdr4をゲート信号GSとして、NOR回路310、AND回路312、及びNOR回路314のそれぞれに出力する。
NOR回路310は、発振回路20から入力されたキャリア信号CSと、インバータ311から入力されたゲート信号GSとの否定論理和演算を行う。そして、NOR回路310は、演算結果をOR回路313とNOR回路314とのそれぞれに出力する。
AND回路312は、立ち上がり遅延回路RDC3から入力された入力信号VINdr3と、インバータ311から入力されたゲート信号GSとの論理積演算を行う。そして、AND回路312は、演算結果をビット信号BSとして、OR回路313に出力する。
OR回路313は、NOR回路310の出力信号(演算結果)と、AND回路312から入力されたビット信号BSとの論理和演算を行う。そして、OR回路313は、演算結果をAND回路303に出力する。
NOR回路314は、NOR回路310の出力信号(演算結果)と、インバータ311から入力されたゲート信号GSとの否定論理和演算を行う。そして、NOR回路314は、演算結果をAND回路304に出力する。
第3実施形態におけるAND回路303は、OR回路313の出力信号(演算結果)と、入力回路10から入力された入力信号VINとの論理積演算を行う。そして、AND回路303は、演算結果を正相側の被変調信号VINPとして、送信回路40に出力する。
第3実施形態におけるAND回路304は、NOR回路314の出力信号(演算結果)と、入力回路10から入力された入力信号VINとの論理積演算を行う。そして、AND回路304は、演算結果を逆相側の被変調信号VINNとして、送信回路40に出力する。
第3実施形態に係る通信装置1Bのその他の構成は、第1実施形態に係る通信装置1と同様である。
<3-2>動作
以下に、図14を参照して、変調回路30Bの動作例について説明する。図14は、第3実施形態に係る通信装置1Bが備える変調回路30Bの動作例を示すタイミングチャートである。図14の(A)~(F)は、入力信号VIN、キャリア信号CS、ゲート信号GS、ビット信号BS、正相側の被変調信号VINP、逆相側の被変調信号VINN、ブースト信号VBST、及びシャント信号VSHTをそれぞれ示している。図14のt1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルに変化するタイミングを示している。図14のt2は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルに変化するタイミングを示している。なお、図14では、他のチャンネルの入力信号VINに基づいて高周波数帯のキャリア信号CSが出力されている場合が例示されている。すなわち、変調回路30Bへの入力信号VINが、キャリア信号CSと非同期で動作する場合について説明する。
入力信号VINが“L”レベルである場合、変調回路30Bの正相側の被変調信号VINPと逆相側の被変調信号VINNとは、共に“L”レベルである。また、ゲート信号GSは“H”レベルであり、ビット信号BSは“L”レベルである。
入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになると、ブースト信号VBSTが“H”レベルになり、シャント信号VSHTが“L”レベルになる。また、入力信号VINdr3及びVINdr4は、それぞれtdr3及びtdr4だけ遅延して“H”レベルになる。また、ビット信号BSは、入力信号VINdr3が“H”レベルであり、且つ入力信号VINdr4が“L”レベルである期間において、“H”レベルになる。すなわち、ビット信号BSが“H”レベルになっている期間は、立ち上がり遅延回路RDC3の遅延時間tdr3と立ち上がり遅延回路RDC4の遅延時間tdr4との差に対応する。そして、正相側の被変調信号VINPは、ビット信号BSが“H”レベルである期間において、“H”レベルになる。すなわち、正相側の被変調信号VINPの先頭パルス幅は、“tdr4-tdr3”となる。
入力信号VINdr4が“L”レベルから“H”レベルになると、ゲート信号GSが“H”レベルから“L”レベルになる。そして、変調回路30は、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)を出力する。具体的には、正相の被変調信号VINPからは、ビット信号BSに対して、ゲート信号GSでマスクされたキャリア信号CSが出力される。また、逆相側の被変調信号VINNとしては、ゲート信号GSでマスクされ、反転したキャリア信号CSが出力される。正相側の被変調信号VINPと逆相側の被変調信号VINNの位相は、先頭のパルス信号を除いて逆相となる。
入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになると、発振回路20が高周波数帯のキャリア信号CSの出力を停止し、シャント信号VSHTが“H”レベルになる。変調回路30は、入力信号VINが“L”レベルになったことに基づいて、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)の出力を停止する。
なお、第3実施形態において、立ち上がり遅延回路RDC2の遅延時間tdr2は、立ち上がり遅延回路RDC4の遅延時間tdr4よりも長い。また、第3実施形態において、ブースト期間の長さは、“tdr4-tdr3”である。第3実施形態において、ブースト期間は、立ち上がり遅延回路RDC3及びRDC4の遅延時間によって決定される。
第3実施形態に係る通信装置1Bのその他の動作は、第1実施形態に係る通信装置1と同様である。
<3-3>第3実施形態の効果
複数のチャンネルで1つの発振回路20を共有する場合、各変調回路30は、キャリア信号CSと非同期で動作する場合がある。キャリア信号CSと非同期で動作する変調回路30では、入力信号VINの遷移タイミングと、キャリア信号CSの遷移タイミングが不一致となる。この場合、OOK変調信号の先頭パルスの波形が、入力信号VINのパルスが入力されるタイミングにおけるキャリア信号CSの位相に応じて変化し得る。同様に、OOK変調信号の最終パルスの波形が、入力信号VINのパルスが停止するタイミングにおけるキャリア信号CSの位相に応じて変化し得る。すなわち、入力信号VINと発振回路20とが非同期で動作する場合、OOK変調信号の先頭パルスと最終パルスとのそれぞれは、ランダムなパルス幅となる。
第1実施形態で説明されたように、全波整流回路62は、原理的に立ち上がりの応答が遅く、立ち下がりの応答が早い。このため、OOK変調信号の最終パルスがランダムなパルス幅であっても、全波整流回路62の立ち下がりの応答への影響は小さい。一方で、OOK変調信号の先頭パルスがランダムなパルス幅であることは、全波整流回路62の立ち下がりの応答への影響により受信回路60の出力電圧の波形が変化し、ランダムなジッタの発生の要因となり得る。
そこで、第3実施形態に係る通信装置1Bは、遅延回路を用いて、OOK変調信号の先頭パルスを安定化させる機能を備えている。具体的には、第3実施形態における変調回路30Bは、立ち上がり遅延回路RDC3及びRDC4の遅延時間の差を利用して、ビット信号BSを生成する。そして、変調回路30Bは,ビット信号BSに基づいて、OOK変調信号の先頭パルスを生成する。その後、変調回路30Bは、ゲート信号GSに基づいて、キャリア信号CSに基づく高周波数帯のパルスを生成する。
その結果、第3実施形態に係る通信装置1Bにおいて、変調回路30Bは、キャリア信号CSと入力信号VINとの位相差に依らずに、安定した先頭パルスを出力することができる。従って、第3実施形態に係る通信装置1Bは、受信回路60の出力におけるジッタの発生を抑制することができる。
また、第3実施形態に係る通信装置1Bでは、立ち上がり遅延回路RDC3の遅延時間tdr3の分だけ、OOK変調信号の出力時間が短くなる。従って、第3実施形態に係る通信装置1Bは、信号伝送によりパルス幅が広くなる場合に、立ち上がり遅延回路RDC3の遅延時間tdr3を調整することによって、入力信号のパルス幅と出力信号のパルス幅とを略同じに調整することができる。従って、第3実施形態に係る通信装置1Bは、入力信号及び出力信号のパルス幅の変化による信号伝達速度の上限値の制限を解消することができ、高速且つ高品質な信号伝送を実現することができる。
<4>第4実施形態
第4実施形態に係る通信装置1Cは、第2実施形態に係る通信装置1Aと同様の機能を有する。そして、通信装置1Cにおける1次側の機器は、第3実施形態と同様に、入力信号のパルスを検知すると、キャリア信号CSの位相に依らずにOOK変調信号の先頭パルスを生成する機能をさらに有する。以下に、第4実施形態の詳細について、第1~第3実施形態と異なる点を説明する。
<4-1>構成
図15は、第4実施形態に係る通信装置1Cが備える入力変調部IMPの回路構成の一例を示す回路図である。図15に示すように、通信装置1Cは、変調回路30の替わりに変調回路30Cを備えている。変調回路30Cは、第4実施形態の変調回路30Bにおいて、立ち上がり遅延回路RDC3が省略され、立ち下がり遅延回路FDC2が追加された構成を有する。
第4実施形態における入力回路10は、入力信号VINを、立ち上がり遅延回路RDC2及びRDC4と、立ち下がり遅延回路FDC2と、AND回路305及び312とのそれぞれに出力する。
立ち下がり遅延回路FDC2は、入力回路10から入力された入力信号VINの立ち下がりを遅延させて出力する遅延回路である。以下では、立ち下がり遅延回路FDC2による信号の立ち下がりの遅延時間のことを“tdf2”と呼ぶ。立ち下がり遅延回路FDC2により遅延された入力信号VINのことを、“入力信号VINdf2”と呼ぶ。立ち下がり遅延回路FDC2は、入力信号VINに基づいた入力信号VINdf2を、発振回路20と、AND回路303と、AND回路304と、インバータ306とのそれぞれに出力する。第4実施形態における発振回路20は、立ち下がり遅延回路FDC2から入力された入力信号VINdf2に基づいて生成したキャリア信号CSを、NOR回路310に出力する。
第4実施形態におけるAND回路312は、入力回路10から入力された入力信号VINと、インバータ311から入力されたゲート信号GSとの論理積演算を行う。そして、AND回路312は、演算結果をビット信号BSとして、OR回路313に出力する。
第4実施形態におけるAND回路303は、OR回路313の出力信号(演算結果)と、立ち下がり遅延回路FDC2から入力された入力信号VINdf2との論理積演算を行う。そして、AND回路303は、演算結果を正相側の被変調信号VINPとして、送信回路40に出力する。
第4実施形態におけるAND回路304は、NOR回路314の出力信号(演算結果)と、立ち下がり遅延回路FDC2から入力された入力信号VINdf2との論理積演算を行う。そして、AND回路304は、演算結果を逆相側の被変調信号VINNとして、送信回路40に出力する。
第4実施形態におけるインバータ306は、立ち下がり遅延回路FDC2から入力された入力信号VINdf2の論理を反転させる。そして、第4実施形態におけるインバータ306は、論理を反転させた入力信号VINdf2をシャント信号VSHTとして、送信回路40に出力する。
第4実施形態に係る通信装置1Cのその他の構成は、第3実施形態に係る通信装置1Bと同様である。
<4-2>動作
以下に、図16を参照して、変調回路30Cの動作例について説明する。図16は、第4実施形態に係る通信装置1Cが備える変調回路30Cの動作例を示すタイミングチャートである。図16の(A)~(F)は、入力信号VIN、キャリア信号CS、ゲート信号GS、ビット信号BS、正相側の被変調信号VINP、逆相側の被変調信号VINN、ブースト信号VBST、及びシャント信号VSHTをそれぞれ示している。図16のt1は、入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルに変化するタイミングを示している。図16のt2は、入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルに変化するタイミングを示している。なお、図16では、他のチャンネルの入力信号VINに基づいて高周波数帯のキャリア信号CSが出力されている場合が例示されている。すなわち、変調回路30Cへの入力信号VINが、キャリア信号CSと非同期で動作する場合について説明する。
入力信号VINが“L”レベルである場合、変調回路30Cの正相側の被変調信号VINPと逆相側の被変調信号VINNとは、共に“L”レベルである。また、ゲート信号GSは“H”レベルであり、ビット信号BSは“L”レベルである。
入力信号VINが“L”レベルから“H”レベルになると、ブースト信号VBSTが“H”レベルになり、シャント信号VSHTが“L”レベルになる。また、入力信号VINdr4は、tdr4だけ遅延して“H”レベルになる。ビット信号BSは、入力信号VINが“H”レベルであり、且つ入力信号VINdr4が“L”レベルである期間において、“H”レベルになる。すなわち、ビット信号BSが“H”レベルになっている期間は、立ち上がり遅延回路RDC4の遅延時間tdr4に対応する。そして、正相側の被変調信号VINPは、ビット信号BSが“H”レベルである期間において、“H”レベルになる。すなわち、正相側の被変調信号VINPの先頭パルス幅は、“tdr4”となる。
入力信号VINdr4が“L”レベルから“H”レベルになると、ゲート信号GSが“H”レベルから“L”レベルになる。そして、変調回路30は、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)を出力する。
入力信号VINが“H”レベルから“L”レベルになると、入力信号VINdf2は、tdf2だけ遅延して“L”レベルになる。変調回路30Cは、入力信号VINdf2が“L”レベルになったことに基づいて、キャリア信号CSに基づいた高周波数帯の信号(VINP及びVINN)の出力を停止する。また、シャント信号VSHTは、入力信号VINdf2が“L”レベルになったことに基づいて、“H”レベルになる。本例では、入力信号VINdf2が“L”レベルになった場合にも高周波数帯のキャリア信号CSが維持されているが、他の全ての入力信号VINが“L”レベルである場合には、キャリア信号CSの出力が停止される。
なお、第4実施形態において、ブースト期間の長さは、“tdr2”である。すなわち、第4実施形態では、ブースト期間は、立ち上がり遅延回路RDC2の遅延時間によって決定される。
第4実施形態に係る通信装置1Cのその他の動作は、第3実施形態に係る通信装置1Bと同様である。
<4-3>第4実施形態の効果
第4実施形態に係る通信装置1Cは、第3実施形態と異なる遅延回路を用いて、OOK変調信号の先頭パルスを安定化させる機能を備えている。具体的には、第4実施形態における変調回路30Cは、立ち上がり遅延回路RDC4の遅延時間tdr4を利用して、ビット信号BSを生成する。そして、変調回路30Cは、ビット信号BSに基づいて、OOK変調信号の先頭パルスを生成する。その後、変調回路30Cは、ゲート信号GSに基づいて、キャリア信号CSに基づく高周波数帯のパルスを生成する。
その結果、第4実施形態に係る通信装置1Cにおいて、変調回路30Cは、キャリア信号CSと入力信号VINとの位相差に依らずに、安定した先頭パルスを出力することができる。従って、第4実施形態に係る通信装置1Cは、受信回路60の出力におけるジッタの発生を抑制することができる。
また、第4実施形態に係る通信装置1Cでは、立ち下がり遅延回路FDC2の遅延時間tdf2の分だけ、OOK変調信号の出力時間が長くなる。従って、第4実施形態に係る通信装置1Cは、信号伝送によりパルス幅が狭くなる場合に、立ち下がり遅延回路FDC2の遅延時間tdf2を調整することによって、入力信号のパルス幅と出力信号のパルス幅とを略同じに調整することができる。従って、第4実施形態に係る通信装置1Cは、入力信号及び出力信号のパルス幅の変化による信号伝達速度の上限値の制限を解消することができ、高速且つ高品質な信号伝送を実現することができる。
<5>第5実施形態
第5実施形態に係る通信装置1Dは、多チャンネルで構成された通信装置1において、チャンネル毎に異なるキャリア信号CSを使用する場合に関する。以下に、第5実施形態の詳細について、第1~第4実施形態と異なる点を説明する。
<5-1>構成
図17は、第5実施形態に係る通信装置1Dの構成の一例を示すブロック図である。図17は、2チャンネルで構成された通信装置1Dを例示している。図17に示すように、通信装置1Dは、第1実施形態に係る通信装置1において、発振回路20が発振回路20Aに置き換えられた構成を有する。発振回路20Aは、入力信号VIN<1>及び<2>の少なくとも1つが“H”レベルである期間において、位相の異なるキャリア信号CS1及びCS2を生成し、入力信号VIN<1>及び<2>の両方が“L”レベルである期間においてキャリア信号CS1及びCS2の生成を停止する。そして、発振回路20Aは、生成したキャリア信号CS1及びCS2を、変調回路30-1及び30-2にそれぞれ出力する。この場合、各チャンネルの変調回路30は、位相が異なるキャリア信号CSを用いてOOK変調信号を生成する。
(発振回路20Aの構成)
図18は、第5実施形態に係る通信装置1Dが備える発振回路20Aの回路構成の一例を示す回路図である。図18に示すように、発振回路20Aは、例えば、(論理和)OR回路80、否定論理積(NAND)回路81、インバータ82~84、バッファ85、インバータ86、及びノードN40~42を備える。
OR回路80は、入力回路10-1から入力された入力信号VIN<1>と、入力回路10-2から入力された入力信号VIN<2>との論理和演算を行う。そして、OR回路80は、演算結果をNAND回路81に出力する。NAND回路81は、NAND回路81の出力信号(演算結果)と、ノードN42の電圧(インバータ83の出力信号)との否定論理積演算を行う。そして、NAND回路81は、演算結果を、ノードN40を介してインバータ82に出力する。インバータ82は、NAND回路81の出力信号(演算結果)の論理を反転させて、ノードN41を介してインバータ83に出力する。インバータ83は、NAND回路81の出力信号(演算結果)の論理を反転させて、ノードN42を介して、インバータ84とNAND回路81とのそれぞれに出力する。インバータ84は、ノードN42に入力された信号の論理を反転させた信号を出力する。バッファ85は、ノードN41に入力された信号を遅延させて信号のタイミングを調整して出力する。インバータ86は、ノードN40に入力された信号の論理を反転させた信号を出力する。インバータ84、バッファ85、及びインバータ86のそれぞれの出力は、それぞれキャリア信号CS1、CS2及びCS3に対応する。なお、図17では、キャリア信号CS1及びCS2が変調回路30-1及び30-2にそれぞれ供給される場合が例示されているが、キャリア信号CS3がキャリア信号CS1又はCS2の替わりに使用されてもよい。また、通信装置1Dが3チャンネル以上で構成される場合に、キャリア信号CS1~CS3のそれぞれが、対応付けられた変調回路30に供給されてもよい。
発振回路20Aにおいて、NAND回路81、インバータ82、及びインバータ83の組は、リングオシレータに対応する。入力信号VIN<1>及び<2>の全てが“L”レベルである場合、発振回路20Aのリングオシレータは発振しない。このため、インバータ84、バッファ85、及びインバータ86のそれぞれの出力は、“L”レベルとなる。入力信号VIN<1>及び<2>の少なくとも1つが“H”レベルである場合、発振回路20Aのリングオシレータが発振する。このとき、インバータ84、バッファ85、及びインバータ86から、高周波数帯のキャリア信号CS1、CS2及びCS3がそれぞれ出力される。キャリア信号CS1~CS3のそれぞれの位相は、信号が取り出されるノードが互いに異なることから、異なっている。
なお、図17では、キャリア信号CS1及びCS2が変調回路30-1及び30-2にそれぞれ出力される場合について説明したが、これに限定されない。通信装置1Dでは、複数のチャンネル間で、異なる位相のキャリア信号CSが使用されていればよい。
また、通信装置1Dは、N(Nは2以上の整数)チャンネルで構成されてもよい。各チャンネルにおいて入力信号VINとキャリア信号CSとが非同期であることが許容されるので、通信装置1Dは、第1~第Nのチャンネルで共有される1つの発振回路20Aを備えていればよい。この場合、発振回路20Aは、入力信号VIN<1>~<N>の少なくとも1つが“H”レベルである期間において位相が異なる複数のキャリア信号CSを生成し、入力信号VIN<1>~<N>の全てが“L”レベルである期間においてキャリア信号CSの生成を停止する。変調回路30-1~30-Nのそれぞれと、位相が異なるキャリア信号CSとの割り当ては、1対1に対応していなくてもよい。第5実施形態では、同じ位相を有するキャリア信号CSが、複数の変調回路30に入力されてもよい。
<5-2>第5実施形態の効果
Nビットの信号を入力することが可能な通信装置では、N個の変調回路30が同期して動作し、N個の絶縁素子50に同期したキャリア信号が流れる。その結果、変調回路30及び絶縁素子50から放射されるEMIもN倍になる。第1~第4実施形態では、各変調回路30によって出力される信号(パルス)が、キャリア信号CSと完全に同期している。EMI性能を改善する方法としては、複数の絶縁素子50間で駆動する位相を変えることが考えられる。
そこで、第5実施形態に係る通信装置1Dは、複数種類のキャリア信号CSを生成することが可能な発振回路20Aを備えている。これにより、第5実施形態に係る通信装置1Dは、各変調回路30に、位相の異なるキャリア信号CSを供給することができる。その結果、第5実施形態に係る通信装置1Dは、高調波のEMI性能を改善することが出来る。なお、第5実施形態では、発振回路20Aが位相の異なる3種類のキャリア信号CSを生成する場合について例示したが、これに限定されない。発振回路20Aは、位相の異なる2種類以上のキャリア信号CSを生成可能に構成されていればよい。
<6>その他
(立ち上がり遅延回路RDCの典型例)
以下に、立ち上がり遅延回路RDCの典型例について説明する。
図19は、立ち上がり遅延回路RDCの回路構成の一例を示す回路図である。図19に示すように、立ち上がり遅延回路RDCは、例えば、インバータ90、バッファ91、及び(否定論理和)NOR回路92を備える。インバータ90は、立ち上がり遅延回路RDCへの入力信号を反転させて、バッファ91及びNOR回路92のそれぞれに出力する。バッファ91は、インバータ90の出力信号を遅延させて、NOR回路92に出力する。NOR回路92は、インバータ90の出力信号と、バッファ91により遅延したインバータ90の出力信号との否定論理和演算を行う。そして、NOR回路92は、演算結果を立ち上がり遅延回路RDCの出力信号として出力する。なお、バッファ91は、例えば、インバータチェーン、又は電流制限型インバータチェーンである。また、立ち上がり遅延回路RDCは、バッファ91として容量と定電流源とを備え、容量を定電流源により充放電によって決まる遅延を利用してもよい。
図20は、立ち上がり遅延回路RDCの特性の一例を示すタイミングチャートである。図20に示すように、立ち上がり遅延回路RDCへの入力信号が“L”レベルを維持している場合、NOR回路92には、インバータ90とバッファ91のそれぞれから“H”レベルの信号が入力される。このため、NOR回路92の出力信号(立ち上がり遅延回路RDCの出力信号)は、“L”レベルとなる。
入力信号が“L”レベルから“H”レベルに遷移すると、NOR回路92には、インバータ90から直ちに“L”レベルの信号が入力される一方で、バッファ91から遅延して“L”レベルの信号が入力される。このため、NOR回路92の出力信号(立ち上がり遅延回路RDCの出力信号)は、バッファ91による遅延時間tdrだけ“L”レベルを維持してから“H”レベルに遷移する。
入力信号が“H”レベルから“L”レベルに遷移すると、NOR回路92には、インバータ90から直ちに“H”レベルの信号が入力される。このため、NOR回路92の出力信号(立ち上がり遅延回路RDCの出力信号)は、直ちに“H”レベルから“L”レベルに遷移する。その後、バッファ91の遅延時間tdrが経過すると、NOR回路92は、インバータ90とバッファ91とのそれぞれから“H”レベルの信号が入力された状態になる。
(立ち下がり遅延回路FDCの典型例)
以下に、立ち下がり遅延回路FDCの典型例について説明する。図21は、立ち下がり遅延回路FDCの回路構成の一例を示す回路図である。図21に示すように、立ち下がり遅延回路FDCは、例えば、インバータ93、バッファ94、及びNAND回路95を備える。インバータ93は、立ち下がり遅延回路FDCへの入力信号を反転させて、バッファ94及びNAND回路95のそれぞれに出力する。バッファ94は、インバータ93の出力信号を遅延させて、NAND回路95に出力する。NAND回路95は、インバータ93の出力信号と、バッファ94により遅延したインバータ93の出力信号との否定論理積演算を行う。そして、NAND回路95は、演算結果を立ち下がり遅延回路FDCの出力信号として出力する。なお、バッファ94は、例えば、インバータチェーン、又は電流制限型インバータチェーンである。また、立ち上がり遅延回路RDCは、バッファ94として容量と定電流源とを備え、容量を定電流源により充放電によって決まる遅延を利用してもよい。
図22は、立ち下がり遅延回路FDCの特性の一例を示すタイミングチャートである。図22に示すように、立ち下がり遅延回路FDCへの入力信号が“L”レベルを維持している場合、NAND回路95には、インバータ93とバッファ94のそれぞれから“H”レベルの信号が入力される。このため、NAND回路95の出力信号(立ち下がり遅延回路FDCの出力信号)は、“L”レベルとなる。
入力信号が“L”レベルから“H”レベルに遷移すると、NAND回路95には、インバータ93から直ちに“L”レベルの信号が入力される。このため、NAND回路95の出力信号(立ち下がり遅延回路FDCの出力信号)は、直ちに“L”レベルから“H”レベルに遷移する。その後、バッファ94の遅延時間tdfが経過すると、NAND回路95は、インバータ93とバッファ94とのそれぞれから“L”レベルの信号が入力された状態になる。
入力信号が“H”レベルから“L”レベルに遷移すると、NAND回路95には、インバータ93から直ちに“H”レベルの信号が入力される一方で、バッファ94から遅延して“H”レベルの信号が入力される。このため、NAND回路95の出力信号(立ち下がり遅延回路FDCの出力信号)は、バッファ94による遅延時間tdfだけ“H”レベルを維持してから“L”レベルに遷移する。
(絶縁素子50の第1変形例)
第1実施形態では、絶縁素子50が磁界を伝送媒体とする絶縁トランスにより構成される場合について例示したが、これに限定されない。通信装置1は、電界を伝送媒体とする絶縁素子50を備えていてもよい。電界が伝送媒体として使用される場合、絶縁層の両端に金属板が形成された絶縁容量が使用される。
図23は、第1実施形態の第1変形例に係る通信装置1Eの回路構成の一例を示す回路図である。図23に示すように、通信装置1Eは、絶縁素子50の替わりに絶縁素子50Aを備えている。絶縁素子50Aは、絶縁容量部53及び54を含む。絶縁容量部53は、第1基板SUB1に実装され、絶縁容量531及び532を含む。絶縁容量部54は、第2基板SUB2に実装され、絶縁容量541及び542を含む。
絶縁容量531の一方電極は、送信回路40の逆相側の出力端(-)に接続される。絶縁容量532の一方電極は、送信回路40の正相側の出力端(+)に接続される。絶縁容量541の一方電極は、増幅回路61の正相側の入力端(+)に接続される。絶縁容量542の一方電極は、増幅回路61の逆相側の入力端(-)に接続される。絶縁容量531の他方電極と絶縁容量541の他方電極との間は、例えば、ワイヤーボンディングを介して接続される。絶縁容量532の他方電極と絶縁容量542の他方電極との間は、例えば、ワイヤーボンディングを介して接続される。絶縁容量531、532、541及び542に含まれた絶縁層は、酸化膜、ポリイミドのいずれでもよい。
絶縁素子50Aが絶縁容量で構成される場合、送信回路40は、被変調信号に基づいた差動電圧を絶縁素子50Aに供給する。これにより、絶縁素子50Aは、絶縁容量531、532、541及び542の電界結合によって、送信回路40から増幅回路61へ信号を伝送することができる。
なお、第1実施形態の第1変形例では、絶縁容量部が第1基板SUB1及び第2基板SUB2のそれぞれに設けられる場合について例示したが、これに限定されない。絶縁容量部は、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の一方に実装されてもよいし、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の両方に実装されてもよい。第1実施形態の第1変形例で説明された構成は、他の実施形態及び変形例に対して組み合わされてもよい。
(絶縁素子50の第2変形例)
第1実施形態では、絶縁素子50が第1基板SUB1及び第2基板SUB2の両方に設けられる場合について例示したが、これに限定されない。通信装置1において、絶縁素子50は、第1基板SUB1と第2基板SUB2とのそれぞれと異なる基板に設けられてもよい。
図24は、第1実施形態の第2変形例に係る通信装置1Fの構成の一例を示すブロック図である。図24に示すように、通信装置1Fは、通信装置1に対して、第3基板SUB3が追加された構成を有する。第3基板SUB3は、第1基板SUB1もしくは第2基板SUB2の何れか一方と電気的に接続されている。そして、第3基板SUB3には、絶縁素子50が実装されている。この場合、第1基板SUB1に実装された送信回路40と第3基板SUB3に実装された絶縁素子50との間が、例えば、ワイヤーボンディングによって接続される。同様に、第2基板SUB2に実装された受信回路60と第3基板SUB3に実装された絶縁素子50との間が、例えば、ワイヤーボンディングによって接続される。
絶縁素子50を形成する工程のコストは、厚い酸化膜を形成する工程を含むため高い。これに対して、第1実施形態の第2変形例では、第3基板SUB3に絶縁素子50を形成するため、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の両方に絶縁素子50を形成する場合よりも製造コストが抑制され得る。第1実施形態の第2変形例で説明された構成は、他の実施形態及び変形例に対して組み合わされてもよい。
(その他の変形例など)
上記実施形態は、可能な範囲で組み合わされてもよい。第5実施形態は、第1~第4実施形態のいずれと組み合わされてもよい。
上記実施形態では、入力信号VINが“L”レベルのときに絶縁素子50に信号を伝送せず、入力信号VINが“H”レベルのときに絶縁素子50にキャリア信号CSを伝送する場合について例示したが、これに限定されない。通信装置1は、入力信号VINが“H”レベルのときに絶縁素子50に信号を伝送せず、入力信号VINが“L”レベルのときに絶縁素子50にキャリア信号CSを伝送するように構成されてもよい。また、送信回路40において、ブースト回路BCは、ブースト信号VBSTが“L”レベルのときに容量CCの充電速度を上昇させるような構成を有していてもよいし、シャント回路SCは、シャント信号VSHTが“L”レベルのときに容量CCに蓄積された電荷を放電させるような構成を有していてもよい。
第3実施形態では、変調回路30Bが、3個のインバータ回路、4個の論理積回路、1個の論理和回路、2個の否定論理和回路で構成される場合について例示したが、これに限定されない。変調回路30Bは、第3実施形態で説明したのと同等の論理出力をすることが可能であれば、その他の回路構成であってもよい。同様に、第4実施形態では、変調回路30Cは、第4実施形態で説明したのと同等の論理出力をすることが可能であれば、その他の回路構成であってもよい。
本明細書において、絶縁デバイス(絶縁トランス又は絶縁容量)が第1基板SUB1及び第2基板SUB2のそれぞれに設けられた構成は、“ダブル絶縁方式”と呼ばれてもよい。本明細書において、絶縁デバイス(絶縁トランス又は絶縁容量)が第1基板SUB1及び第2基板SUB2の一方に設けられた構成は、“シングル絶縁方式”と呼ばれてもよい。本明細書において、バッファ85、91、94及び301のそれぞれは、“遅延素子”と呼ばれてもよい。
本明細書において“H”レベルの電圧は、2値でデータを判定する際に、閾値以上の電圧に対応する。“L”レベルの電圧は、2値でデータを判定する際に、閾値よりも低い電圧に対応する。本明細書において、“接続”とは、電気的に接続されている事を示し、例えば間に別の素子を介することを除外しない。“電気的に接続される”は、電気的に接続されたものと同様に動作することが可能であれば、絶縁体を介していても良い。入力回路10は、“入力バッファ回路”と呼ばれてもよい。出力回路70は、“出力バッファ回路”と呼ばれてもよい。
本明細書において、“導電型”は、“N型”又は“P型”に対応する。例えば、第1導電型のトランジスタは、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタの一方に対応し、第2導電型のトランジスタは、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタの他方に対応する。一端及び他端は、“第1端”及び“第2端”と呼ばれてもよい。接地ノードは、電源ノードと呼ばれてもよい。定電流源の一端は、入力端及び出力端の一方に対応し、定電流源の他端は、入力端及び出力端の他方に対応する。上記実施形態において、定電流源は、1つのトランジスタで構成されてもよいし、複数のトランジスタにより構成されてもよいし、2つのトランジスタを含むカレントミラー回路により構成されてもよい。
本明細書において、トランジスタのサイズは、プレーナ型MOSFETの場合、例えば、ゲート幅を用いて比較される。本明細書において、トランジスタのサイズは、FinFETの場合、例えば、フィンの本数を用いて比較される。本明細書において、トランジスタのサイズは、Nanosheet構造のトランジスタの場合、例えば、半導体層であるNanosheetの積層数を用いて比較される。
なお、上記各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限られるものではない。
(付記1)
発振回路と第1の変調回路とを有する第1の基板と、
上記第1の基板と絶縁され、第1の受信回路と第1の出力回路とを有する第2の基板と、
上記第1の変調回路と上記第1の受信回路との間に接続された第1の絶縁素子と、
を備え、
上記発振回路は、高周波数帯のキャリア信号を出力し、
上記第1の変調回路は、少なくとも1つの遅延回路を有し、外部から入力された第1の入力信号が第1の論理レベルである場合に、上記キャリア信号に基づいた第1の被変調信号を出力し、上記少なくとも1つの遅延回路を用いて、上記第1の被変調信号を出力する期間の長さを上記第1の入力信号が上記第1の論理レベルである期間よりも短く又は長く調整し、
上記第1の受信回路は、上記第1の被変調信号に基づいた第1の電気信号を上記第1の絶縁素子を介して受信し、上記第1の電気信号を復調し、
上記第1の出力回路は、上記第1の受信回路により復調された上記第1の電気信号に基づいた第1の出力信号を外部に出力する、
通信装置。
(付記2)
上記第1の出力信号が上記第1の論理レベルである期間の長さは、上記第1の入力信号が上記第1の論理レベルである期間の長さと略等しい、
付記1に記載の通信装置。
(付記3)
上記第1の変調回路は、第1の論理回路を有し、上記少なくとも1つの遅延回路は、上記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第1の遅延回路を含み、
上記第1の遅延回路の出力信号は、
入力された上記信号が第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移した場合に、第1時間遅延してから上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移し、
入力された上記信号が上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移し、
上記第1の論理回路は、上記第1の遅延回路の上記出力信号と、上記キャリア信号との論理積演算の結果を、上記第1の被変調信号として出力する、
付記1又は付記2に記載の通信装置。
(付記4)
上記第1の変調回路は、第2の論理回路を有し、上記少なくとも1つの遅延回路は、上記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第2の遅延回路及び第3の遅延回路を含み、
上記第2の遅延回路の出力信号は、
入力された上記信号が第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移した場合に、第2時間遅延してから上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移し、
入力された上記信号が上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移し、
上記第3の遅延回路の出力信号は、
入力された上記信号が上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移した場合に、第3時間遅延してから上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移し、
入力された上記信号が上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移し、
上記第2の論理回路は、上記第1の入力信号に基づいた上記信号と、上記キャリア信号に基づいた信号との論理積演算の結果を、上記第1の被変調信号として出力し、
上記第1の変調回路は、上記第1の被変調信号を出力する前に、上記第2時間と上記第3時間との差に基づいた長さの上記第1の論理レベルの信号を出力する、
付記1又は付記2に記載の通信装置。
(付記5)
上記第1の変調回路が上記第1の被変調信号を出力する上記期間の長さは、上記第1の出力信号が上記第1の論理レベルである期間よりも短い、
付記3又は付記4に記載の通信装置。
(付記6)
上記第1の変調回路は、第3の論理回路を有し、上記少なくとも1つの遅延回路は、上記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第4の遅延回路を含み、
上記第4の遅延回路の出力信号は、
入力された上記信号が第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移した場合に、直ちに上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移し、
入力された上記信号が上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移した場合に、第4時間遅延してから上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移し、
上記第3の論理回路は、上記第4の遅延回路の上記出力信号と、上記キャリア信号との論理積演算の結果を、上記第1の被変調信号として出力する、
付記1又は付記2に記載の通信装置。
(付記7)
上記第1の変調回路は、第4の論理回路を有し、上記少なくとも1つの遅延回路は、上記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第5の遅延回路及び第6の遅延回路を含み、
上記第5の遅延回路の出力信号は、
入力された上記信号が第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移した場合に、第5時間遅延してから上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移し、
入力された上記信号が上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移し、
上記第6の遅延回路の出力信号は、
入力された上記信号が上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移した場合に、直ちに上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移し、
入力された上記信号が上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移した場合に、第6時間遅延してから上記第1の論理レベルから上記第2の論理レベルに遷移し、
上記第4の論理回路は、上記第6の遅延回路の上記出力信号と、上記キャリア信号に基づいた信号との論理積演算の結果を、上記第1の被変調信号として出力し、
上記第1の変調回路は、上記第1の被変調信号を出力する前に、上記第5時間に基づいた長さの上記第1の論理レベルの信号を出力する、
付記1又は付記2に記載の通信装置。
(付記8)
上記第1の変調回路が上記第1の被変調信号を出力する上記期間の長さは、上記第1の出力信号が上記第1の論理レベルである期間よりも長い、
付記6又は付記7に記載の通信装置。
(付記9)
上記第1の基板は、上記第1の変調回路と上記第1の絶縁素子との間に接続された第1の送信回路をさらに有し、
上記第1の送信回路は、第1乃至第3の容量と、上記第1の被変調信号が入力される第1のインバータ回路と、上記第1の被変調信号の反転信号が入力される第2のインバータ回路と、上記第1のインバータ回路の出力端と上記第1の容量の一方電極との間に並列に接続された第1のトランジスタ及び第1の抵抗と、上記第2のインバータ回路の出力端と上記第2の容量の一方電極との間に並列に接続された第2のトランジスタ及び第2の抵抗とを有し、
上記第3の容量の一方電極は、上記第1の容量の他方電極に接続され、上記第3の容量の他方電極は、上記第2の容量の他方電極に接続され、上記第1のトランジスタ及び上記第2のトランジスタのそれぞれのゲート端に、ブースト信号が入力され、
上記第1の絶縁素子は、上記第3の容量の上記一方電極の電圧と上記第3の容量の上記他方電極の電圧とに基づいて上記第1の電気信号を出力し、
上記第1の変調回路は、上記第1の入力信号が上記第1の論理レベルの逆論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移してから第7時間経過するまで上記第1の論理レベルの上記ブースト信号を生成し、上記第1の被変調信号が出力されていない期間において上記第1の論理レベルの逆論理レベルの上記ブースト信号を生成する、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の通信装置。
(付記10)
上記第1の基板は、上記第1の変調回路と上記第1の絶縁素子との間に接続された第1の送信回路をさらに有し、
上記第1の送信回路は、第1乃至第3の容量と、上記第1の被変調信号が入力され、上記第1の容量の一方電極に電気的に接続された第1のインバータ回路と、上記第1の被変調信号の反転信号が入力され、上記第2の容量の一方電極に電気的に接続された第2のインバータ回路と、第3のトランジスタとを有し、
上記第3の容量の一方電極は、上記第1の容量の他方電極に接続され、上記第3の容量の他方電極は、上記第2の容量の他方電極に接続され、
上記第1の絶縁素子は、上記第3の容量の上記一方電極の電圧と上記第3の容量の上記他方電極の電圧とに基づいて上記第1の電気信号を出力し、
上記第3のトランジスタの一端は、上記第1の容量の上記他方電極に接続され、上記第3のトランジスタの他端は、上記第2の容量の上記他方電極に接続され、上記第3のトランジスタのゲート端に、シャント信号が入力され、
上記第1の変調回路は、上記第1の被変調信号が出力される期間において上記第2の論理レベルの上記シャント信号を生成し、上記第1の被変調信号の出力が完了すると、上記シャント信号を上記第2の論理レベルから上記第1の論理レベルに遷移させる、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の通信装置。
(付記11)
上記第1の受信回路は、増幅回路と全波整流回路とを有し、
上記増幅回路は、上記第1の電気信号を差動増幅回路を用いて増幅して、上記全波整流回路に出力し、
上記全波整流回路は、上記増幅回路の出力を差動増幅回路とカレントミラー回路とを用いて全波整流して包絡線検波し、上記第1の受信回路により復調された上記第1の電気信号として上記第1の出力回路に出力する、
付記1乃至付記10のいずれかに記載の通信装置。
(付記12)
上記増幅回路は、上記全波整流回路への出力信号にオフセット電圧を付加する、
付記11に記載の通信装置。
(付記13)
上記第1の絶縁素子を含むN個(Nは2以上の整数)の絶縁素子をさらに備え、
上記第1の基板は、上記第1の変調回路を含むN個の変調回路を有し、
上記第2の基板は、上記第1の受信回路を含むN個の受信回路と、上記第1の出力回路を含むN個の出力回路とを有し、
第kの入力信号(kは2以上N以下の整数)は、第kの変調回路と、第kの絶縁素子と、第kの受信回路と、第kの出力回路とによって伝送され、第kの出力信号として外部に出力され、
上記発振回路は、上記第1の入力信号乃至上記第Nの入力信号の少なくとも1つが上記第1の論理レベルである場合に、上記第1の変調回路乃至上記第Nの変調回路のそれぞれに上記キャリア信号を供給し、上記第1の入力信号乃至上記第Nの入力信号の全てが上記第1の論理レベルの逆論理レベルである場合に、上記第1の変調回路乃至上記第Nの変調回路のそれぞれへの上記キャリア信号の供給を停止する、
付記1乃至付記12のいずれかに記載の通信装置。
(付記14)
上記第1の変調回路に供給される上記キャリア信号の位相と、上記第kの変調回路に供給される上記キャリア信号の位相とが異なる、
付記13に記載の通信装置。
(付記15)
上記第1の絶縁素子は、絶縁容量又は絶縁トランスである、
付記1乃至付記14のいずれかに記載の通信装置。
(付記16)
上記少なくとも1つの遅延回路は、入力信号を受ける第3のインバータ回路と、上記第3のインバータ回路の出力信号を遅延させて出力する第1の遅延素子と、上記第3のインバータ回路の出力信号と上記第1の遅延素子の出力信号との否定論理和演算の結果を出力する第5の論理回路を含む、
付記3、付記4、及び付記7のいずれかに記載の通信装置。
(付記17)
上記少なくとも1つの遅延回路は、入力信号を受ける第4のインバータ回路と、上記第4のインバータ回路の出力信号を遅延させて出力する第2の遅延素子と、上記第4のインバータ回路の出力信号と上記第2の遅延素子の出力信号との否定論理積演算の結果を出力する第6の論理回路を含む、
付記6又は付記7に記載の通信装置。
(付記18)
上記発振回路は、リングオシレータを含む、
付記1乃至付記17のいずれかに記載の通信装置。
(付記19)
上記第1の絶縁素子は、上記第1の基板及び上記第2の基板の一方、又は上記第1の基板及び上記第2の基板の両方に設けられる、
付記1乃至付記18のいずれかに記載の通信装置。
(付記20)
上記第1の基板もしくは上記第2の基板の何れか一方と電気的に接続された第3の基板をさらに備え、
上記第1の絶縁素子は、上記第3の基板に設けられる、
付記1乃至付記19のいずれかに記載の通信装置。
(付記21)
上記第1の変調回路は、上記第1の被変調信号の逆論理レベルである逆相信号を出力し、上記第1の電気信号は、上記第1の被変調信号と上記逆相信号とに基づいた差動信号が上記第1の絶縁素子を介して伝送された信号に対応する、
付記1乃至付記20のいずれかに記載の通信装置。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…通信装置、10…入力回路、20…発振回路、30…変調回路、40…送信回路、50…絶縁素子、51,52…絶縁トランス、53,54…絶縁容量部、60…受信回路、61…増幅回路、62…全波整流回路、70…出力回路、80…論理和回路、81…否定論理積回路、82~84,86,90…インバータ、85…バッファ、91…バッファ、92…否定論理和回路、93…インバータ、94…バッファ、95…NAND回路、301…バッファ、302…インバータ、303,304…論理積回路、306,307…インバータ、310…否定論理和回路、311…インバータ、312…論理積回路、313…論理和回路、314…NOR回路、511~514…コイル、515…絶縁層、521~524…コイル、525…絶縁層、531,532,541,542…絶縁容量、611~614…ダイオード、615…バイアス回路、616,621,622…定電流源、CS…キャリア信号、RDC…立ち上がり遅延回路、FDC…立ち下がり遅延回路、IBIAS…バイアス電流、MN…NMOSトランジスタ、MP…PMOSトランジスタ、PW…電源回路、RA,RB…抵抗、SUB…基板、VIN,VINdr,VINdf…入力信号

Claims (13)

  1. 発振回路と第1の変調回路とを有する第1の基板と、
    前記第1の基板と絶縁され、第1の受信回路と第1の出力回路とを有する第2の基板と、
    前記第1の変調回路と前記第1の受信回路との間に接続された第1の絶縁素子と、
    を備え、
    前記発振回路は、高周波数帯のキャリア信号を出力し、
    前記第1の変調回路は、少なくとも1つの遅延回路を有し、外部から入力された第1の入力信号が第1の論理レベルである場合に、前記キャリア信号に基づいた第1の被変調信号を出力し、前記少なくとも1つの遅延回路を用いて、前記第1の被変調信号を出力する期間の長さを前記第1の入力信号が前記第1の論理レベルである期間よりも短く又は長く調整し、
    前記第1の受信回路は、前記第1の被変調信号に基づいた第1の電気信号を前記第1の絶縁素子を介して受信し、前記第1の電気信号を復調し、
    前記第1の出力回路は、前記第1の受信回路により復調された前記第1の電気信号に基づいた第1の出力信号を外部に出力する、
    通信装置。
  2. 前記第1の出力信号が前記第1の論理レベルである期間の長さは、前記第1の入力信号が前記第1の論理レベルである期間の長さと略等しい、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第1の変調回路は、第1の論理回路を有し、前記少なくとも1つの遅延回路は、前記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第1の遅延回路を含み、
    前記第1の遅延回路の出力信号は、
    入力された前記信号が第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移した場合に、第1時間遅延してから前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移し、
    入力された前記信号が前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移し、
    前記第1の論理回路は、前記第1の遅延回路の前記出力信号と、前記キャリア信号との論理積演算の結果を、前記第1の被変調信号として出力する、
    請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記第1の変調回路は、第2の論理回路を有し、前記少なくとも1つの遅延回路は、前記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第2の遅延回路及び第3の遅延回路を含み、
    前記第2の遅延回路の出力信号は、
    入力された前記信号が第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移した場合に、第2時間遅延してから前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移し、
    入力された前記信号が前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移し、
    前記第3の遅延回路の出力信号は、
    入力された前記信号が前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移した場合に、第3時間遅延してから前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移し、
    入力された前記信号が前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移し、
    前記第2の論理回路は、前記第1の入力信号に基づいた前記信号と、前記キャリア信号に基づいた信号との論理積演算の結果を、前記第1の被変調信号として出力し、
    前記第1の変調回路は、前記第1の被変調信号を出力する前に、前記第2時間と前記第3時間との差に基づいた長さの前記第1の論理レベルの信号を出力する、
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記第1の変調回路は、第3の論理回路を有し、前記少なくとも1つの遅延回路は、前記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第4の遅延回路を含み、
    前記第4の遅延回路の出力信号は、
    入力された前記信号が第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移した場合に、直ちに前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移し、
    入力された前記信号が前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移した場合に、第4時間遅延してから前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移し、
    前記第3の論理回路は、前記第4の遅延回路の前記出力信号と、前記キャリア信号との論理積演算の結果を、前記第1の被変調信号として出力する、
    請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記第1の変調回路は、第4の論理回路を有し、前記少なくとも1つの遅延回路は、前記第1の入力信号に基づいた信号が入力される第5の遅延回路及び第6の遅延回路を含み、
    前記第5の遅延回路の出力信号は、
    入力された前記信号が第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移した場合に、第5時間遅延してから前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移し、
    入力された前記信号が前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移した場合に、直ちに前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移し、
    前記第6の遅延回路の出力信号は、
    入力された前記信号が前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移した場合に、直ちに前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移し、
    入力された前記信号が前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移した場合に、第6時間遅延してから前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移し、
    前記第4の論理回路は、前記第6の遅延回路の前記出力信号と、前記キャリア信号に基づいた信号との論理積演算の結果を、前記第1の被変調信号として出力し、
    前記第1の変調回路は、前記第1の被変調信号を出力する前に、前記第5時間に基づいた長さの前記第1の論理レベルの信号を出力する、
    請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記第1の基板は、前記第1の変調回路と前記第1の絶縁素子との間に接続された第1の送信回路をさらに有し、
    前記第1の送信回路は、第1乃至第3の容量と、前記第1の被変調信号が入力される第1のインバータ回路と、前記第1の被変調信号の反転信号が入力される第2のインバータ回路と、前記第1のインバータ回路の出力端と前記第1の容量の一方電極との間に並列に接続された第1のトランジスタ及び第1の抵抗と、前記第2のインバータ回路の出力端と前記第2の容量の一方電極との間に並列に接続された第2のトランジスタ及び第2の抵抗とを有し、
    前記第3の容量の一方電極は、前記第1の容量の他方電極に接続され、前記第3の容量の他方電極は、前記第2の容量の他方電極に接続され、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのそれぞれのゲート端に、ブースト信号が入力され、
    前記第1の絶縁素子は、前記第3の容量の前記一方電極の電圧と前記第3の容量の前記他方電極の電圧とに基づいて前記第1の電気信号を出力し、
    前記第1の変調回路は、前記第1の入力信号が前記第1の論理レベルの逆論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移してから第7時間経過するまで前記第1の論理レベルの前記ブースト信号を生成し、前記第1の被変調信号が出力されていない期間において前記第1の論理レベルの逆論理レベルの前記ブースト信号を生成する、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の通信装置。
  8. 前記第1の基板は、前記第1の変調回路と前記第1の絶縁素子との間に接続された第1の送信回路をさらに有し、
    前記第1の送信回路は、第1乃至第3の容量と、前記第1の被変調信号が入力され、前記第1の容量の一方電極に電気的に接続された第1のインバータ回路と、前記第1の被変調信号の反転信号が入力され、前記第2の容量の一方電極に電気的に接続された第2のインバータ回路と、第3のトランジスタとを有し、
    前記第3の容量の一方電極は、前記第1の容量の他方電極に接続され、前記第3の容量の他方電極は、前記第2の容量の他方電極に接続され、
    前記第1の絶縁素子は、前記第3の容量の前記一方電極の電圧と前記第3の容量の前記他方電極の電圧とに基づいて前記第1の電気信号を出力し、
    前記第3のトランジスタの一端は、前記第1の容量の前記他方電極に接続され、前記第3のトランジスタの他端は、前記第2の容量の前記他方電極に接続され、前記第3のトランジスタのゲート端に、シャント信号が入力され、
    前記第1の変調回路は、前記第1の被変調信号が出力される期間において前記第1の論理レベルの逆論理レベルの前記シャント信号を生成し、前記第1の被変調信号の出力が完了すると、前記シャント信号を前記第1の論理レベルの逆論理レベルから前記第1の論理レベルに遷移させる、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の通信装置。
  9. 前記第1の受信回路は、増幅回路と全波整流回路とを有し、
    前記増幅回路は、前記第1の電気信号を差動増幅回路を用いて増幅して、前記全波整流回路に出力し、前記全波整流回路への出力信号にオフセット電圧を付加し、
    前記全波整流回路は、前記増幅回路の出力を差動増幅回路とカレントミラー回路とを用いて全波整流して包絡線検波し、前記第1の受信回路により復調された前記第1の電気信号として前記第1の出力回路に出力する、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の通信装置。
  10. 前記第1の絶縁素子を含むN個(Nは2以上の整数)の絶縁素子をさらに備え、
    前記第1の基板は、前記第1の変調回路を含むN個の変調回路を有し、
    前記第2の基板は、前記第1の受信回路を含むN個の受信回路と、前記第1の出力回路を含むN個の出力回路とを有し、
    第kの入力信号(kは2以上N以下の整数)は、第kの変調回路と、第kの絶縁素子と、第kの受信回路と、第kの出力回路とによって伝送され、第kの出力信号として外部に出力され、
    前記発振回路は、前記第1の入力信号乃至前記第Nの入力信号の少なくとも1つが前記第1の論理レベルである場合に、前記第1の変調回路乃至前記第Nの変調回路のそれぞれに前記キャリア信号を供給し、前記第1の入力信号乃至前記第Nの入力信号の全てが前記第1の論理レベルの逆論理レベルである場合に、前記第1の変調回路乃至前記第Nの変調回路のそれぞれへの前記キャリア信号の供給を停止する、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の通信装置。
  11. 前記第1の変調回路に供給される前記キャリア信号の位相と、前記第kの変調回路に供給される前記キャリア信号の位相とが異なる、
    請求項10に記載の通信装置。
  12. 前記第1の絶縁素子は、前記第1の基板及び前記第2の基板の一方、又は前記第1の基板及び前記第2の基板の両方に設けられる、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の通信装置。
  13. 前記第1の基板もしくは前記第2の基板の何れか一方と電気的に接続された第3の基板をさらに備え、
    前記第1の絶縁素子は、前記第3の基板に設けられる、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の通信装置。
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