JP2024065076A - 外用組成物 - Google Patents

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賢太 升田
純子 丸川
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Abstract

【課題】デリケートゾーンのように湿潤状態にある皮膚における痒みやかぶれを改善することができる外用組成物を提供する。【解決手段】(A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、デリケートゾーン用外用組成物。この外用組成物は、乳化組成物であることが好ましく、水中油型乳化組成物であることがより好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、デリケートゾーンのように湿潤状態にある皮膚の痒みやかぶれの緩和に有用な外用組成物に関する。
デリケートゾーン、足の指の間、脇の下、頭部、顔面のマスクで覆われた部分など、体液や呼気で湿っている皮膚部分は、かゆみ、かぶれが生じやすい。
特に、近年の女性の社会進出に伴い、デリケートゾーンの不快感に悩まされる女性が増えている。デリケートゾーンは、経血だけでなく、おりものや汗で常に湿った状態にあるため、蒸れて痒みを感じやすい。また、デリケートゾーンは、他の体部より角質層が薄いため、刺激に弱い。このため、痒みのある皮膚が下着、おりものシート、生理ナプキンと接触したり、雑菌が繁殖することで、かぶれ(接触皮膚炎)が生じやすい。このため、患部が痛痒く、職場や外出先で気持ちよく過ごせないといった事態を招いている。特に、年齢を重ねると、膣内などの善玉菌が減少するためデリケートゾーンに雑菌が繁殖し易く、また、皮膚が薄くなってバリア機能が低下するため、痒みやかぶれが酷くなる。
ここで、ウフェナマートは、刺激が少ない非ステロイド性抗炎症成分であり、弱い皮膚にも使用できる抗炎症剤として知られている。また、イソプロピルメチルフェノールは、刺激が少なく安全な殺菌成分であり、化粧品や医薬に配合されている。ウフェナマートとイソプロピルメチルフェノールを含む皮膚外用剤は、種々知られている。
特許文献1は、ウフェナマート、ジフェンヒドラミン、トコフェロール、及びイソプロピルメチルフェノールを含む外用組成物が、顔面のマスクで覆われている部分の蒸れによる炎症を緩和できることを開示している。特許文献1は、5重量%のウフェナマートと0.1重量%のイソプロピルメチルフェノールを含む外用組成物が、マスク着用による炎症を生じているヒトにおいて、痒みやかぶれを改善したことを実証している。
マスクで覆われた部分は、呼気で軽く湿ってはいるが、デリケートゾーンのように、おりものなどの体液によって直接的に湿った状態(液体が溜まっている状態)ではなく、痒みやかぶれの程度は、デリケートゾーンに比べて遥かに軽度である。従って、特許文献1の記載からは、ウフェナマートとイソプロピルメチルフェノールを含む外用組成物が、デリケートゾーンのような体液で直接的に湿った皮膚における重篤な痒みやかぶれを改善するか否かは不明である。
また、デリケートゾーンの不快感を軽減するための外用剤が市販されているが、これら市販品は、痒みは抑えられても、かぶれまで十分に抑えることができない。
特開2022-67968
本発明は、デリケートゾーンのように湿潤状態にある皮膚における痒みやかぶれを改善することができる外用組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために研究を重ね、(A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む外用組成物が、デリケートゾーンのような湿潤状態にある皮膚における痒みやかぶれを効果的に改善できることを見出した。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、下記の〔1〕~〔9〕を提供する。
〔1〕 (A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、デリケートゾーン用の外用組成物。
〔2〕 (A)成分の濃度が1~10w/v%である、〔1〕に記載の外用組成物。
〔3〕 (B)成分の濃度が0.01~3w/v%である、〔1〕又は〔2〕に記載の外用組成物。
〔4〕 (A)成分の総含有量の1質量部に対する(B)成分の総含有量の比率が0.01~1質量部である、〔1〕又は〔2〕に記載の外用組成物。
〔5〕 pHが5~9である、〔1〕又は〔2〕に記載の外用組成物。
〔6〕 乳化組成物である、〔1〕又は〔2〕に記載の外用組成物。
〔7〕 水中油型乳化組成物である、〔6〕に記載の外用組成物。
〔8〕 (A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する外用組成物に、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させる、この外用組成物の皮膚、衣類、又はシートとの摩擦の低減方法。
〔9〕 (A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する外用組成物に、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させる、この外用組成物の塗布部への密着性向上方法。
前述した通り、デリケートゾーンは、経血だけでなく、おりものや汗で直接的に或いは液層ができるほど常に湿った状態にあること、他の体部より角質層が薄く刺激に弱いこと、下着、おりものシート、生理ナプキン、尿漏れシートと接触していることなどから、蒸れて痒みやかぶれを生じやすい。また、足の指の間も、靴の中での締め付けにより汗などで湿った状態になりやすい。また、脇の下、背中、胸、腰、腹、腕も汗をかきやすいため湿っていることが多く、衣類との摩擦による刺激で、痒みやかぶれを生じやすい。また、頭部も汗をかきやすい上に頭髪に覆われているため蒸れやすく、痒みを生じやすい。これらの部位は皮膚上に体液が溜まるほど湿った状態にあるため、痒みやかぶれが重症化し易い。特に、デリケートゾーンは常に直接的に湿っており、言わばジュクジュクしているため、痛痒さに悩む女性が非常に多い。
また、部位によらず、重症化したかぶれや、痒みなどが原因で掻きむしってしまった皮膚は、浸出液(血漿などの血液成分)によってジュクジュクすることがある。
本発明の外用組成物は、ウフェナマート及び/又はその塩と、イソプロピルメチルフェノール及び/又はその塩を含むことにより、軽く湿っている皮膚はもちろんのこと、常に体液が溜まっているような皮膚の重篤な痒みや炎症(特に、接触性皮膚炎であるかぶれ)、また、部位によらず、かぶれや掻きこわしによって、浸出液が溜まっている皮膚、例えばジュクジュクしている皮膚の症状をも効果的に改善することができる。
また、本発明の外用組成物は、ウフェナマート及び/又はその塩と、イソプロピルメチルフェノール及び/又はその塩とを含むことにより、皮膚に塗布するときの摩擦が小さい。従って、かぶれて敏感になっている患部に塗布する際の刺激が少なく、心地よく使用することができる。
また、本発明の外用組成物が重篤な痒みやかぶれに有効である要因の一つとして、イソプロピルメチルフェノール及び/又はその塩を含むことにより、皮膚と衣類やシートとの摩擦が小さいことが挙げられる。本発明の外用組成物は、摩擦が小さいため、皮膚が下着、おりものシート、生理ナプキン、尿漏れシートなどと擦れても刺激が少なく、痒みやかぶれを生じにくく、また悪化させにくい。
ウフェナマート及び/又はその塩と、イソプロピルメチルフェノールとを含有することにより、手指で擦ったときの摩擦が小さいことを示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の外用組成物は、(A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む外用組成物である。
(A)成分
ウフェナマートの塩は薬学的又は生理学的に許容される塩であればよい。ウフェナマートは2級アミンであるため、その塩としては、無機酸塩、有機酸塩が挙げられる。無機酸塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などが挙げられる。有機酸塩としては、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酪酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、サリチル酸塩のようなモノカルボン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩のような多価カルボン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩のようなオキシカルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩、ナパジシル酸塩のような有機スルホン酸塩などが挙げられる。
ウフェナマート及びその塩は、1種又は2種以上を使用できる。
(A)成分の濃度は、組成物の全量に対して、1w/v%以上、2w/v%以上、3w/v%以上、又は4w/v%以上とすることができ、また、10w/v%以下、8w/v%以下、又は6w/v%以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。(A)成分の濃度は5w/v%であることが特に好ましい。
(B)成分
本発明では、ウフェナマートと組み合わせて本発明の効果を発揮できる抗菌成分としてイソプロピルメチルフェノールを使用する。イソプロピルメチルフェノールは、おりもののような酸性条件下でも薬効が低減しないメリットもある。
イソプロピルメチルフェノールの塩は薬学的又は生理学的に許容される塩であればよい。イソプロピルメチルフェノールはフェノール性水酸基を有するため、その塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩が挙げられる。
イソプロピルメチルフェノール及びその塩は、1種又は2種以上を使用できる。
(B)成分の濃度は、外用組成物の全量に対して、0.01w/v%以上、0.05w/v%以上、0.1w/v%以上、0.15w/v%以上、0.16w/v%以上、0.17w/v%以上、0.18w/v%以上、0.19w/v%以上、0.2w/v%以上、0.21w/v%以上、0.22w/v%以上、0.23w/v%以上、0.24w/v%以上、0.25w/v%以上、0.26w/v%以上、0.27w/v%以上、0.28w/v%以上、0.29w/v%以上、又は0.3w/v%以上とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
また、(B)成分の濃度は、外用組成物の全量に対して、3%w/v%以下、1w/v%以下、0.5w/v%以下、0.45w/v%以下、0.4w/v%以下、0.35w/v%以下、又は0.3w/v%以下とすることができる。医薬成分は生体にとって異物であるため、必要以上に配合しないことが望まれるところ、この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
(B)成分の濃度は0.2w/v%であることが特に好ましい。
(A)成分の総含有量の1質量部に対する(B)成分の総含有量の比率は、0.01質量部以上、0.02質量部以上、0.03質量部以上、又は0.04質量部以上とすることができ、また、1質量部以下、0.6質量部以下、0.5質量部以下、0.1質量部以下、又は0.07質量部以下とすることができる。(A)成分の総含有量の1質量部に対して、(B)成分の総含有量が0.04質量部であることが特に好ましい。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
(C)成分
本発明の外用組成物は、さらに(C)抗ヒスタミン剤を含むことができ、これにより、本発明の効果が一層効果的に奏される。
抗ヒスタミン剤としては、ジフェンヒドラミン、ブロモジフェンヒドラミン、クレマスチン、クロルフェノキサミン、ジフェニルピラリン、ドキシラミン、オルフェナドリン、フェニルトロキサミンのようなエタノールアミン系抗ヒスタミン剤、クロルフェニラミン、ジメチンデン、タラスチンのようなプロピルアミン系抗ヒスタミン剤、メピラミン、メタピリレン、トリペレナミンのようなエチレンジアミン系抗ヒスタミン剤、アリメマジン、ヒドロキシエチルプロメタジン、イソチペンジル、メキタジン、オキソメマジン、プロメタジンのようなフェノチアジン系抗ヒスタミン剤、ブクリジン、セチリジン、ホモクロルシクリジン、シクリジン、ヒドロキシジン、レボセチリジン、メクリジン、オキサトミドのようなピペラジン系抗ヒスタミン剤、ケトチフェン、オロパタジン、フェキソフェナジン、ロラタジン、テルフェナジン、アンタゾリン、アザタジン、バミピン、シプロヘプタジン、デプトロピン、エバスチン、エメダスチン、エピナスチン、メブヒドロリン、ミゾラスチン、ピメチキセン、ピロブタミン、キフェナジン、ルパタジン、トリプロリジン、アクリバスチン、アステミゾール、アゼラスチン、ビラスチン、デスロラタジン、及びこれらの塩などが挙げられる。塩としては、ウフェナマートの塩として例示した無機酸塩、有機酸塩が挙げられる。
中でもエタノールアミン系抗ヒスタミン剤が好ましく、ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン塩(ジフェンヒドラミン塩酸塩など)が特に好ましい。
抗ヒスタミン剤は、1種又は2種以上を使用できる。
(C)成分の濃度は、外用組成物の全量に対して、0.01w/v%以上、0.05w/v%以上、0.1w/v%以上、0.2w/v%以上、又は0.5w/v%以上とすることができる。また、5w/v%以下、3w/v%以下、又は2w/v%以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
(A)成分の総含有量の1質量部に対する(C)成分の総含有量の比率は、0.01質量部以上、0.04質量部以上、又は0.1質量部以上とすることができ、また、3質量部以下、1.5質量部以下、又は0.8質量部以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
(D)成分
本発明の外用組成物は、さらに(D)ウフェナマート(フルフェナム酸ブチル)又はその塩以外の抗炎症剤を含むことができ、これにより、本発明の効果が一層効果的に奏される。
抗炎症剤は、非ステロイド性、ステロイド性の何れも使用できる。
非ステロイド性の抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アセトアミノフェン、イプシロン-アミノカプロン酸、ベルベリン、アズレン、ブロメライン、亜鉛;甘草抽出物、セージエキス、ローズマリーエキスのような植物抽出物;リゾチーム、セラペプターゼ、セミアルカリプロティナーゼのような酵素系抗炎症剤;メフェナム酸、トルフェナム酸のような、フルフェナム酸以外のフェナム酸系抗炎症剤;アセメタシン、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、エトドラク、ジクロフェナク、スリンダク、ナブメトン、フェンブフェン、プログルメタシン、モフェゾラクのようなアリール酢酸系抗炎症剤;アミノプロフェン、イブプロフェン、オキサプロジン、ケトプロフェン、ザルトプロフェン、チアプロフェン酸、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ザルトプロフェン、イブプロフェンピコノール、フルルビプロフェンアキセチル、フェノプロフェン、プラノプロフェン、ロキソプロフェンのようなプロピオン酸系抗炎症剤;アンピロキシカム、テノキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカムのようなオキシカム系抗炎症剤などが挙げられる。
これらは塩であってもよい。塩としては、グリチルリチン酸ジカリウム塩、グリチルリチン酸モノアンモニウム塩、グリチルリチン酸ステアリル、グリチルレチン酸ステアリル、インドメタシン塩酸塩、ジクロフェナクナトリウム塩、ブロムフェナク酸ナトリウム塩、ベルベリン硫酸塩、ベルベリン塩酸塩、ベルベリンタンニン酸塩、アズレンスルホン酸ナトリウム塩、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、リゾチーム塩酸塩、プログルメタシンマレイン酸塩、フェノプロフェンカルシウム塩、ロキソプロフェンナトリウム塩などが挙げられる。
中でも、グリチルリチン酸、その塩(グリチルリチン酸ジカリウム塩、グリチルリチン酸モノアンモニウム塩など)、グリチルレチン酸、その塩(グリチルレチン酸ステアリルなど)が好ましい。
ステロイド性の抗炎症剤としては、例えば、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ジフルプレドナート、モメタゾン、ジフルコルトロン、フルオシニシド、ベクロメタゾン、デプロドン、アルクロメタゾン、フルメタゾン、アムシノニド、クロベタゾン、ジフロラゾン、及びこれらの誘導体が挙げられる。
誘導体としては、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(PVA)、プレドニゾロンコハク酸エステル、プレドニゾロン酢酸エステル、プレドニゾロンリン酸エステルなどのプレドニゾロンエステル、デキサメタゾン吉草酸エステル、デキサメタゾンプロピオン酸エステル、デキサメタゾン酢酸エステル、デキサメタゾンリン酸エステル、デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステル、デキサメタゾンシペシル酸エステル、デキサメタゾンパルミチン酸エステルなどのデキサメタゾンエステル、ヒドロコルチゾン酪酸エステル(特に、ヒドロコルチゾン-17-ブチレート)、ヒドロコルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾンコハク酸エステル、ヒドロコルチゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル、ヒドロコルチゾンリン酸エステルなどのヒドロコルチゾンエステル、モメタゾンフランカルボン酸エステル、ジフルコルトロン吉草酸エステル、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル、ベクロメタゾンジプロピオン酸エステル、クロベタゾン酪酸エステル、デプロドンプロピオン酸エステル、アルクロメタゾンプロピオン酸エステル、フルメタゾンピバル酸エステル、クロベタゾンプロピオン酸エステル、クロベタゾン酪酸エステル、ジフロラゾン酢酸エステルなどが挙げられる。
ウフェナマート(フルフェナム酸ブチル)又はその塩以外の抗炎症剤は、1種又は2種以上を使用できる。
(D)成分の濃度は、外用組成物の全量に対して、0.01w/v%以上、0.05w/v%以上、又は0.1w/v%以上とすることができる。また、5w/v%以下、1w/v%以下、又は0.5w/v%以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
(A)成分の総含有量の1質量部に対する(D)成分の総含有量の比率は、0.01質量部以上、0.02質量部以上、又は0.05質量部以上とすることができ、また、1質量部以下、0.1質量部以下、又は0.08質量部以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
その他の成分
本発明の外用組成物には、上記有効成分の他に、医薬品に使用される基剤又は担体、及び必要に応じて添加剤や、その他の生理活性又は薬理活性成分を配合することができる。
添加剤としては、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、安定化剤、キレート剤、紫外線吸収剤又は紫外線散乱剤、刺激軽減剤、着色剤、香料などが挙げられる。
添加剤は、1種又は2種以上を使用できる。
また、添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、p-ヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸モノリン酸エステル、アスコルビン酸ジリン酸エステル、アスコルビン酸トリリン酸エステル、アスコルビン酸硫酸エステルなど)、トコフェロール、トコフェロール誘導体(酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウムなど)、エリソルビン酸、L-システイン塩酸、リコピン、グルタチオン、没食子酸プロピル、タンニン酸、エピガロカテキン、アントシアニン、ヒドロキシチロソール、ノルジヒドログアイアレチン酸、カフェイン酸、酵素(カタラーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、グルタチオンパーオキシダーゼ、エラスターゼなど)などが挙げられる。
界面活性剤としては、POE-2-デシルテトラデシルアルコール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルやポリオキシエチレンセチルエーテルなどのPOE-アルキルエーテル;モノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル;モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、ラウリン酸POE(80)ソルビタンなどのPOE-ソルビタン脂肪酸エステル;モノステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリルなどのグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレントリオレイン酸グリセリルなどのPOE-グリセリン脂肪酸エステル;POE-ジヒドロコレステロールエステル、POE-硬化ヒマシ油(例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80など)のPOE-硬化ヒマシ油;POE-ヒマシ油(POE(3)ヒマシ油、POE(20)ヒマシ油など)などのPOEヒマシ油;POE-硬化ヒマシ油イソステアレートなどのPOE-硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE-アルキルアリールエーテル;クミルアルコール、バチルアルコール、セラキルアルコールなどのグリセリンアルキルエーテル;POE-モノステアリルグリセリルエーテルなどのPOE-グリセリンアルキルエーテル;ステアリン酸ポリオキシルなどのPOE脂肪酸エステル;POE(20)フィトステロール、POE(30)フィトステロール、POE(25)フィトスタノール、POE(30)コレスタノールなどのPOEステロール・水素添加ステロール類;ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖イソステアリン酸エステル、ショ糖リノール酸エステル、ショ糖リノレン酸エステルなどのショ糖脂肪酸エステル;ジオレイン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;アルキルポリグリコシド、モノステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ポリリシノレイン酸ヘキサグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;アルキル変性シリコーン、乳化型シリコーンエラストマーなどの非イオン界面活性剤が挙げられる。
また、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウムなど);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウムなど);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウムなど);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンタウリンナトリウムなど);リン酸エステル及びその塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸、セチルリン酸カリウム、リン酸セチルなど);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなど);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなど);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウムなど);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウムなど);N-アシルアラニン塩(例えば、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ココイルアラニントリエタノールアミン塩など);硫酸化油(例えば、ロート油など);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウムなどのアニオン性界面活性剤も挙げられる。
また、アルキレンオキサイドが付加していてもよい、直鎖又は分岐鎖の長鎖アルキル基を有するモノ又はジ長鎖アルキル第3級又は第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤も挙げられる。
また、カルボベタイン、スルホベタイン、イミダゾリニウムベタイン、及びアミドベタインなどの両性界面活性剤も挙げられる。
また、レシチン、水素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、胆汁酸などの天然由来の界面活性剤も挙げられる。
増粘剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、マクロゴール、並びにセルロース系増粘剤(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びカルボキシエチルセルロースなど)などが挙げられる。
pH調整剤としては、無機酸(塩酸、及び硫酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、及びコハク酸ナトリウムなど)、無機塩基(水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムなど)、並びに有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。
安定化剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、及びブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
キレート剤としては、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩などが挙げられる。
刺激低減剤としては、甘草エキス、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
紫外線吸収剤又は紫外線散乱剤としては、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ジベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、パラアミノ安息香酸及びその誘導体、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、サリチル酸エチレングリコール、ジヒドロキシベンゾフェノン、酸化チタン、及び酸化亜鉛などが挙げられる。
着色料としては、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編(2004))に記載された色素などが挙げられる。
香料としては、ラベンダー油、ローズマリー油、クラリセージ油、タイム油、ベルガモット油、ユーカリ油等のハーブ系精油、オレンジ油、レモン油、グレープフルーツ油などの柑橘系精油のような各種精油、調合香料などが挙げられる。
その他の生理活性又は薬理活性成分((A)~(D)成分以外の生理活性又は薬理活性成分)としては、例えば、局所麻酔剤、イソプロピルメチルフェノール以外の抗菌成分、抗ヒスタミン剤以外の鎮痒剤、保湿成分、ビタミン類、テルペノイド、ペプチド又はその誘導体、血行促進成分、細胞賦活化成分、老化防止成分、角質軟化成分、収斂成分、ムコ多糖、アミノ酸、タンパク質、植物エキス、海藻エキス、抗真菌剤などが挙げられる。
その他の生理活性又は薬理活性成分は、1種又は2種以上を使用できる。
また、その他の生理活性又は薬理活性成分は、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
局所麻酔剤としては、リドカイン、ジブカイン、メピバカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、レボブピバカイン、オキセサゼイン、及びこれらの塩のようなアミン構造及びアミド構造を有する局所麻酔剤、コカイン、プロカイン、クロロプロカイン、テトラカイン、及びこれらの塩のようなアミン構造及びエステル構造を有する局所麻酔剤、アミノ安息香酸エチル、オキシポリエトキシドデカンのようなエステル構造を有する局所麻酔剤などが挙げられる。塩は、ウフェナマートの塩として例示したものが挙げられる。
本発明の外用組成物は、リドカイン及び/又はリドカイン塩(リドカイン塩酸塩など)を含まないこともでき、それにより、刺激が一層少なくなり、乳化安定性が一層良好になる。
本発明の外用組成物は、イソプロピルメチルフェノール以外の抗菌成分を含んでいてもよい。
イソプロピルメチルフェノール以外の抗菌成分としては、例えば、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムなどの第四級アンモニウム塩、サリチル酸、安息香酸、アモロルフィン、クロルヘキシジン、アクリノール、エタノール、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノグリシン等、及びそれらの塩などが挙げられる。
抗ヒスタミン剤以外の鎮痒剤としては、クロタミトン、イクタモール、モクタール、チモールなどが挙げられる。
保湿成分としては、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジグリセリン、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオールのような多価アルコール、トレハロース、キシリトール、ソルビトールのような糖類、ケラチン、キチン、キトサンのような高分子化合物、セラミド、コレステロール、リン脂質のような脂質、カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、アロエエキスのような植物抽出エキスなどが挙げられる。
ビタミン類としては、トコフェロール、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウム、ユビキノン誘導体及びその塩、リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’-リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β-ブトキシエチル、ニコチン酸1-(4-メチルフェニル)エチル、アスコルビゲン-A、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L-アスコルビル、メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、フィロキノン、ファルノキノン、γ-オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’-リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン、葉酸、プテロイルグルタミン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D-パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン、ビオシチン、カルニチン、フェルラ酸、α-リポ酸、ヘスペリジン、γ-オリザノール、オロチン酸、ルチン、エリオシトリンなどが挙げられる。
中でも、トコフェロールエステル(酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウム、ニコチン酸トコフェロールなど)が好ましく、酢酸トコフェロールが特に好ましい。
トコフェロールエステルを含む場合のその濃度は、外用組成物の全量に対して、0.1w/v%以上、0.2w/v%以上、又は0.3w/v%以上とすることができる。また、5w/v%以下、4w/v%以下、又は3w/v%以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
また、トコフェロールエステルを含む場合、(A)成分の総含有量の1質量部に対するトコフェロールエステルの総含有量の比率は、0.01質量部以上、0.06質量部以上、又は0.1質量部以上とすることができ、また、4質量部以下、2質量部以下、又は1質量部以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果が十分に得られる。
テルペノイドとしては、メントール、アネトール、オイゲノール、カンフル、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、リモネン、リュウノウなどが挙げられる。これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよい。
テルペノイドは精油の形態で含有されていてもよい。このような精油としては、例えば、ハッカ油、クールミント油、スペアミント油、ペパーミント油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油等が挙げられる。
ペプチド又はその誘導体としては、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、加水分解シルクなどが挙げられる。
血行促進成分としては、植物由来成分が好ましく例示される。例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、エンメイソウ、オランダカシ、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、ローズマリー、ローズヒップ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシなどに由来する成分(これらの植物の抽出物など)や、グルコシルヘスペリジンなどが挙げられる。
細胞賦活成分としては、γ-アミノ酪酸、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、ε-アミノカプロン酸のようなアミノ酸類、レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類、ビオチンのようなビタミン類、グリコール酸、乳酸のようなα-ヒドロキシ酸類、タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素301号、胎盤抽出液、ヒノキチオール、セファランチン、キウイ種子抽出物などが挙げられる。
老化防止成分としては、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N-メチル-L-セリン、メバロノラクトンなどが挙げられる。
角質軟化成分としては、サリチル酸、サリチル酸誘導体、グリコール酸、フルーツ酸、フィチン酸、イオウ、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノール、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(マクロゴール)、グリセリン、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、炭酸プロピレン、ヘキシルドデカノール、アラントイン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアジペート、エチルラウリレート、ラノリン、脂肪酸ジアルキロールアミド、尿素、イオウ、レゾルシン、グリコール酸、フィチン酸、乳酸、乳酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
収斂成分としては、パラフェノールスルホン酸亜鉛、酸化亜鉛、及びエタノールなどが挙げられる。
ムコ多糖としては、ヘパリン類似物質;コンドロイチン硫酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のコンドロイチン硫酸又はその塩;デルマタン硫酸、デルマタン硫酸ナトリウム等のデルマタン硫酸またはその塩;ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウム、ヒアルロン酸マグネシウム、ヒアルロン酸カルシウム等のヒアルロン酸又はその塩;アセチルヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸ナトリウム、アセチルヒアルロン酸カリウム、アセチルヒアルロン酸マグネシウム、アセチルヒアルロン酸カルシウム等のヒアルロン酸誘導体又はその塩;ヘパラン硫酸;ヘパリン;ケラタン硫酸I及びIIなどが挙げられる。
植物エキスとしては、ソウハクヒ、ユキノシタ、シソ、米糠、酒粕、白芥子、シャクヤク、ムラサキシキブ、ハス種子、ハトムギ種子、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)、カミツレ、サンゴ草、イネの葉、アンズ果実、カタメンキリンサイ、バラの花、タケノコの皮、ゲンチアナ、ニンジン、オタネニンジン、紅参、ヘチマ、モモ、桃仁、キウイ、ヒマワリ、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)、パウダルコ、萱草(デイリリー)、ハイビスカスの花、ハゴロモグサ、チェリモヤ、マンゴー、紅富貴、シラン、山椒果皮又は種皮、ベニバナ花、カサブランカ、グアバ葉、ドクダミ、晩白柚、アロエ、イチジク花、リンゴ、ホワイトアスパラガス、マテ茶、サクラ葉、イランイラン葉(ylang ylang leaves)などの植物の抽出物が挙げられる。
海藻エキスとしては、クロレラ・ブルガリス、クロレラ・ピレノイドサ、クロレラ・エリプソイデイア、アオノリ、アオサ、アナアオサのような緑藻類;コンブ(ガゴメコンブ、マコンブ、リシリコンブ、ホソメコンブ、ミツイシコンブなど)、ジャイアントケルプ、ワカメ又はアオワカメ、モズク、ヒロメ、ヒジキ、ヒバマタ、ウミウチワ、ウスバウミウチワ、キレバノウミウチワ、アカバウミウチワ、コナウミウチワ、オキナウチワ、ウスユキウチワ、エツキウミウチワのような褐藻類;ヒジリメン、マクサ又はテングサ、ヒラクサ、オニクサ、オバクサ、カタオバクサ、ヤタベグサ、ユイキリ、シマテングサ、トサカノリ、トゲキリンサイ、アマクサキリンサイ、キリンサイ、ビャクシンキリンサイ、ツノマタ、オオバツノマタ、トチャカ又はヤハズツノマタ、エゾツノマタ、トゲツノマタ、ヒラコトジ、コトジツノマタ、イボツノマタ、マルバツノマタ、スギノリ、シキンノリ、カイノリ、ヤレウスバノリ、カギウスバノリ、スジウスバノリ、ハイウスバノリ、アカモミジノリのような紅藻類などが挙げられる。
抗真菌剤としては、テルビナフィン、ナフチフィン、ブテナフィン、トルナフタート、リラナフタート、ミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ネチコナゾール、スルコナゾール、ビホナゾール、オキシコナゾール、エコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、エフィナコナゾール、ブトコナゾール、フェンチコナゾール、セルタコナゾールなどが挙げられる。
基剤又は担体
基剤又は担体としては、油性基剤、水性基剤が挙げられる。
油性基剤としては、ワセリン(白色ワセリン、黄色ワセリン)、ゲル化炭化水素(プラスチベースなど)、オゾケライト、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワレン、スクワラン、α-オレフィンオリゴマー、パラフィン、流動パラフィン、及び軽質流動パラフィンのような炭化水素;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールのような高級アルコール;コレステロール、フィトステロール、及びヒドロキシステアリン酸フィトステリルのようなステロール類;シアバター、カルナウバロウ、カカオ脂、及びキャンデリラロウのような植物脂;アボカド油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、月見草油、ホホバ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、茶実油、コメヌカ油、米胚芽油、小麦胚芽油、落花生油、ヒマワリ油、アーモンド油、トウモロコシ油、ヤシ油、オレンジ油、セージ油、パーム油、ミンク油、メドウフォーム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローズヒップ油のような植物油;ラノリン、オレンジラフィー油、スクワラン、馬油、鯨ロウ、及びミツロウのような動物油脂;硬化油;メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、架橋型アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコン、フェニル変性シリコーン、及びシリコーンレジンのようなシリコーン油;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びカチオン化グアガム、のような天然高分子誘導体;ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、及びアクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体のような合成高分子;カラギーナン、アルギン酸、セルロース、グアーガム、クインスシード、デキストラン、及びジェランガムのような天然高分子;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、及びトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルのようなエステル類;デキストリン、及びマルトデキストリンのような多糖類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルのようなグリコールエーテルなどが挙げられる。
また、水性基剤としては、水、緩衝液の他に、エタノール、及びイソプロパノールのような低級アルコール;ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、イソプレングリコールのような多価アルコールなどが挙げられる。
基剤又は担体は、1種又は2種以上を使用できる。
本発明の外用組成物が水を含む場合の含有量は、外用組成物の全量に対して、3w/v%以上、5w/v%以上、30w/v%以上、50w/v%以上、70w/v%以上、75w/v%以上、80w/v%以上、85w/v%以上、又は90w/v%以上とすることができる。また、97w/v%以下、95w/v%以下、又は90w/v%以下とすることができる。
なお、本発明の外用組成物は、高級脂肪酸、特にパルミチン酸を含まないことができ、それにより、刺激が一層少なくなる。パルミチン酸を1w/v%以上含まないことがより好ましく、0.5w/v%以上含まないことがさらに好ましく、実質的に含まないことがさらにより好ましい。
pH
本発明の外用組成物のpHは、5以上、5.5以上、6以上、6.5以上、又は7以上とすることができ、また、9以下、8.5以下、8以下、7.5以下、又は7以下とすることができる。この範囲であれば、本発明の効果を十分に奏することができる。
製剤形態
本発明の外用組成物の製剤形態は特に限定されず、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、乳剤性軟膏剤、軟膏剤、ジェル剤(ゲル剤)、リニメント剤、ローション剤、フォーム剤、スプレー剤、エアゾール剤、ポンプフォーム剤、不織布等のシートに薬液を含浸させたシート剤、スティック剤などが挙げられる。
中でも、皮膚に塗り伸ばし易く、使用感が良く、しかも皮膚との密着性が良い点で、乳剤、クリーム剤、乳剤性軟膏剤が好ましい。
乳剤、クリーム剤、乳剤性軟膏剤などの乳化組成物である場合は、水中油型又は油中水型の何れでも良いが、本願発明の効果を顕著に奏する点で、水中油型が好ましい。
用法用量
本発明の外用組成物は、皮膚外用組成物であり得る。
本発明の外用組成物は、適量を、例えば、1~5回、1~3回、1~2回、又は1回、患部に適用(塗布、噴霧、又は貼付など)することができる。塗布して適用する剤型が本願の効果を顕著に発揮できる点から好ましい。塗布は、手指で行う他、パフ、ガーゼ、ティッシュペーパーなどの塗布材を用いて行うことができる。本発明の外用組成物は、手指や塗布材との摩擦が小さいため、塗布する際の患部への刺激が抑えられる。
用途
本発明の外用組成物は、湿潤状態にある皮膚用の医薬組成物とすることができる。湿潤状態にある皮膚としては、デリケートゾーン、足の指部分(指及び指の間を含む)、脇の下、背中、胸、腰、腹、腕、頭部、かぶれや掻き壊しで浸出液が出ている部分(ジュクジュクしている部分) 、顔面のマスクで覆われた部分などが挙げられる。中でも、デリケートゾーン、足の指部分(指及び指の間を含む)、脇の下、背中、胸、腰、腹、腕、頭部、かぶれや掻き壊しが生じている部分のように、体液で湿潤状態にある皮膚が好適である。体液で湿潤状態にある皮膚は、直接的に湿った皮膚、液層ができるほど湿った皮膚、液体が溜まっている皮膚、又はジュクジュクした皮膚であることが多く、本発明の外用組成物は、このような湿潤状態にある皮膚用にも好適に使用できる。中でもデリケートゾーンがより好ましい。
また、本発明の外用組成物は、痒み及び/又はかぶれを生じている皮膚に適用(塗布、噴霧、又は貼付など)するのに適しており、痒み及び/又はかぶれの予防、改善、及び/又は治療のために使用することができる。中でも、湿潤状態にある皮膚の痒み及び/又はかぶれの予防、改善、及び/又は治療のために使用することができる。
本発明の外用組成物は、デリケートゾーンへの適用に適しており、特に、デリケートゾーンの痒み及び/又はかぶれの予防、改善、及び/又は治療のために使用することができる。本発明の外用組成物は、酸性条件下でも十分に薬効を発揮するため、おりものによる痒み及び/又はかぶれの予防、改善、及び/又は治療のために好ましく使用することができる。
また、本発明の外用組成物は、デリケートゾーンの臭い(デリケートゾーン特有の臭い)を抑えるために使用することができる。即ち、デリケートゾーンの臭い(デリケートゾーン特有の臭い)の消臭のために使用することができる。デリケートゾーンは、おりもの、経血、尿、汗などに由来する臭いが発生しやすい。特に、おりものは特有の臭いがして消臭が難しいが、本発明の外用組成物は、特におりものの臭いを抑えるために、即ち、おりもの臭の消臭のために好適に使用することができる。
なお、本発明の外用組成物は、マスクで覆われた部分だけに適用するための組成物(例えば、マスク着用による痒み、肌荒れ、又はかぶれの改善だけの用途を有する組成物)を包含しないことができる。
本発明は、(A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する外用組成物に、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させる、この外用組成物の皮膚、衣類、又はシートとの摩擦の低減方法を包含する。
(A)成分と(B)成分を含有する外用組成物の成分の種類、濃度、含有量、性状、特性などは、本発明の外用組成物について説明した通りである。
シートは、おりものシート、生理ナプキン、尿漏れシートなどであり、合成高分子などの材料からなっている。
また、本発明は、(A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する外用組成物に、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させる、この外用組成物の塗布部への密着性向上方法を包含する。
(A)成分と(B)成分を含有する外用組成物の成分の種類、濃度、含有量、性状、特性などは、本発明の外用組成物について説明した通りである。
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[試験例1:塗布時の滑りやすさに関する評価1]
表1に示す水中油型乳化組成物について、塗布時の摩擦を摩擦試験機(トリニティーラボ社製の「静・動摩擦測定機(トリラボ トライボマスター Type:TL201Sa)」)を用いて、下記の通り評価した。
人工皮革を移動台にセットし、試験部位(2cm×7cm)に触覚接触子を置き、2mm/秒の速度で移動台を3cm移動させた時の動摩擦係数を測定した(塗布前の動摩擦係数)。次に、試験部位(2cm×7cm)に各製剤を約10μl塗布し、1分放置後、触覚接触子を試験部位に置き、同様に動摩擦係数を測定した。
実施例1、実施例2、及び比較例1の各組成物について、塗布前の動摩擦係数に対する塗布後の動摩擦係数の比率(塗布後の動摩擦係数/塗布前の動摩擦係数)を算出した。各実施例の動摩擦係数の比率(塗布後の動摩擦係数/塗布前の動摩擦係数)を、比較例1の動摩擦係数の比率(塗布後の動摩擦係数/塗布前の動摩擦係数)を100としたときの相対値(%)で表した。結果を表1に示す。
動摩擦係数が小さいほど塗布時の感触が滑らかであることを示すため、「塗布前の動摩擦係数に対する塗布後の動摩擦係数の比率」が1であれば、製剤を塗布しても滑りやすさが変わらなかったことを意味し、1より小さいほど製剤の塗布により滑りが良くなったことを意味する。
Figure 2024065076000002
表1に示す通り、イソプロピルメチルフェノールを含有する場合、イソプロピルメチルフェノールを含有しない場合に比べて、製剤の塗布による動摩擦係数の低減が大きくなっており、製剤の塗布により滑りが良く滑らかになった。また、イソプロピルメチルフェノール濃度が0.1w/v%の場合より0.2w/v%の場合の方が、製剤の塗布による動摩擦係数の低減が大きくなっており、製剤の塗布により滑りが一層良くなった。ウフェナマートとの組み合わせにおいて、イソプロピルメチルフェノールが摩擦低減剤として作用していることが分かる。
[試験例2:塗布時の滑らかさに関する評価2]
被験者の人差し指の表面を100%エタノールで拭いて汚れを除去した。ポータブル触感計(TORIBOGEAR TYPE:33 新東科学社)のサンプル台を100%エタノールで拭いて汚れを除去した後、サンプル台の中央に表1に示す実施例2と比較例1の各組成物を3μL滴下し、人差し指をサンプル台に対して45度の角度で接触させた状態で、3cm幅を2.5往復/秒の速さで2分間摺動させた。摺動中、被験者はモニターに表示される垂直力を見ながら0.1Nの垂直力が保持されるようにした。
10秒ごとの摩擦係数の平均値の2分間の推移を図1に示す。
イソプロピルメチルフェノールを含有しない場合は、試験開始20秒以降、摩擦係数が急激に増大したが(比較例1)、イソプロピルメチルフェノールを含有する場合は、摩擦係数は2分間にわたりほとんど上昇せず(実施例2)、滑らかさが長続きした。このことからも、イソプロピルメチルフェノールがウフェナマートとの組み合わせにおいて摩擦低減剤として作用していることが分かる。
試験例1、2から明らかなように、本発明の外用組成物は、ウフェナマートとイソプロピルメチルフェノールが共存することにより、塗布時の摩擦が小さく、また、衣類やシートとの摩擦も小さいものである。このため、湿潤状態にあることでひどい痒みが生じている部位に塗布しても痒みやかぶれを増大させることがなく、また、重度にかぶれている皮膚に塗布しても痛みを感じ難い。従って、湿潤状態にある皮膚に使用するのに適している。
[試験例3:デリケートゾーンの症状の改善効果に関する評価]
デリケートゾーンに痒みやかぶれによるヒリヒリ感などの諸症状を有する女性パネル2名が、表1に示す実施例1及び実施例2の各組成物を患部に適量塗布し、塗布後の症状の改善、及び塗布時の滑らかさについて、VAS(VISUAL ANALOGUE SCALE)法による官能評価を行った。痒みとヒリヒリ感は、長さ10cmの線分の左端を0(全く改善を感じない)、右端を10(改善を感じる)とし、各パネルが症状の改善状態の位置を記入した。塗布時の滑らかさは、長さ10cmの線分の左端を0(非常に滑らかに塗布できる)、右端を10(摩擦があり塗布し難い)とし、各パネルが塗布し易さの位置を記入した。左端から回答した位置までの長さを測定し、回答値とした。
2名の回答値の平均値を表2に示す。ウフェナマートとイソプロピルメチルフェノールを含む組成物は、痒みとヒリヒリ感を改善し、特にイソプロピルメチルフェノールの含有量が多い方が改善効果が大きかった。また、ウフェナマートとイソプロピルメチルフェノールを含む組成物は、実際にデリケートゾーンの患部に滑らかに塗布することができた。
Figure 2024065076000003
製剤例
本発明の外用組成物の製剤処方例を以下に示す。
Figure 2024065076000004
本発明の外用組成物は、デリケートゾーンの痒み及び/又はかぶれの改善に有用な刺激の少ない組成物である。デリケートゾーンの不快感を十分に緩和できる製品は存在しないため、本発明の外用組成物は商品価値が高い。

Claims (9)

  1. (A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、デリケートゾーン用の外用組成物。
  2. (A)成分の濃度が1~10w/v%である、請求項1に記載の外用組成物。
  3. (B)成分の濃度が0.01~3w/v%である、請求項1又は2に記載の外用組成物。
  4. (A)成分の総含有量の1質量部に対する(B)成分の総含有量の比率が0.01~1質量部である、請求項1又は2に記載の外用組成物。
  5. pHが5~9である、請求項1又は2に記載の外用組成物。
  6. 乳化組成物である、請求項1又は2に記載の外用組成物。
  7. 水中油型乳化組成物である、請求項6に記載の外用組成物。
  8. (A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する外用組成物に、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させる、この外用組成物の皮膚、衣類、又はシートとの摩擦の低減方法。
  9. (A)ウフェナマート及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する外用組成物に、(B)イソプロピルメチルフェノール及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させる、この外用組成物の塗布部への密着性向上方法。

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