JP2024064564A - 基板収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で、気体の圧力による弁開閉動作が可能なバルブ体を備えた基板収納容器を提供する。【解決手段】基板を収納する容器本体と、容器本体の開口を閉止する蓋体と、容器本体に対する気体の流通を制御するバルブ体40と、を備える基板収納容器1において、バルブ体40は、弁孔416を介して容器本体10の外部と内部とを連通させる連通路が形成されたブロック部材41と、弁孔416を開閉する弁部材45と、を有し、気体の圧力のみで弁部材45を弁孔416から浮遊させることで、容器本体10に対する気体の流通を制御するものである。【選択図】図2A

Description

本発明は、容器本体に対する気体の流通を制御するバルブ体を備えた基板収納容器に関する。
基板を収納する基板収納容器は、容器本体と、容器本体の開口を閉止する蓋体と、容器本体に対する気体の流通を制御するバルブ体を備えている。このバルブ体は、チェックバルブ機能を有するもので、弁体と、弁体を開閉させる金属製の弾性部材と、を有している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
ところで、基板収納容器は、基板を気密状態で収納するために、バルブ体から気体が供給され、また、バルブ体を介して気体が排出されるが、収納する基板の加工時に、基板に付着した残留物質も、供給した気体とともに排出されることがある。そのため、バルブ体の金属製の弾性部材などが、残留物質によって腐食されることがあった。
そこで、特許文献3にみられるような、金属製の弾性部材を用いることなく、気体通路を開閉する球体を用いたシャッター(バルブ体)も提案されている。このバルブ体は、球体の自重により弁孔を閉鎖し、押上げロッドで球体を持ち上げることで、弁孔を開放するように構成されている。
特開2008-066330号公報 特開2004-179449号公報 特開2007-005599号公報
しかしながら、特許文献3に記載のバルブ体では、構造が比較的簡単であるものの、容器本体の外部から内部に気体を供給する場合にしか使用することができず、容器本体の内部から外部に気体を排出する場合には適用できない。また、外部から球体を押上げる押上げロッドが必要であり、基板収納容器だけで完結する仕組みでなく、半導体製造工場の設備にも依存するため、好ましい形態とはいえない。
そこで、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構造で、気体の圧力による弁開閉動作が可能なバルブ体を備えた基板収納容器を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る1つの態様は、基板を収納する容器本体と、前記容器本体の開口を閉止する蓋体と、前記容器本体に対する気体の流通を制御するバルブ体と、を備える基板収納容器において、前記バルブ体は、弁孔を介して前記容器本体の外部と内部とを連通させる連通路が形成されたブロック部材と、前記弁孔を開閉する弁部材と、を有し、前記連通路に供給された気体の圧力のみで前記弁部材を前記弁孔から浮遊させることで、前記容器本体に対する気体の流通を制御するものである。
(2)上記(1)の態様において、前記弁孔は、前記ブロック部材の上面又は下面に形成された流入路の開口から視認不能であってもよい。
(3)上記(1)又は(2)の態様において、前記弁部材は、球状であるか、あるいは、前記弁孔の側が半球状又は円錐状に形成された柱状であってもよい。
(4)上記(1)から(3)までのいずれか1つの態様において、前記バルブ体は、前記容器本体の内部から外部に向かう気体の流通を制御してもよい。
(5)上記(4)の態様において、前記弁孔は、気体が流入する流入路と気体が流出する流出路との間に位置し、前記流入路は、前記ブロック部材の上面の開口し、鉛直方向の下方に向うとともに、上方に反転し、前記流出路は、前記ブロック部材の下面の開口し、鉛直方向の上方に向うとともに、下方に反転してもよい。
(6)上記(1)から(3)までのいずれか1つの態様において、前前記バルブ体は、前記容器本体の外部から内部に向かう気体の流通を制御してもよい。
(7)上記(1)から(6)までのいずれか1つの態様において、前記バルブ体は、前記気体を濾過するフィルタを有してもよい。
本発明によれば、簡易な構造で、気体の圧力による弁開閉動作が可能なバルブ体を備えた基板収納容器を提供することができる。
本発明に係る実施形態の基板収納容器を示す分解斜視図である。 給気用のバルブ体を示す断面図である。 給気用のバルブ体を示す上面図である。 給気用のバルブ体を示す正面図である。 給気用のバルブ体を示す下面図である。 給気用のバルブ体の弁開状態を示す断面図である。 排気用のバルブ体を示す断面斜視図である。 排気用のバルブ体を示す断面斜視図である。 排気用のバルブ体を示す上面図である。 排気用のバルブ体を示す正面図である。 排気用のバルブ体を示す下面図である。 排気用のバルブ体の弁開状態における気体の流れを示す断面図である。 排気用のバルブ体の弁開状態における気体の流れを示す上面図である。 排気用のバルブ体の弁開状態における気体の流れを示す正面図である。 排気用のバルブ体の弁開状態における気体の流れを示す側面図である。 変形形態の弁部材を有するバルブ体を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本明細書の実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。
図1は、本発明に係る実施形態の基板収納容器1を示す概略分解斜視図である。
基板を収納する容器本体10と、容器本体10の開口11を閉止する蓋体20と、容器本体10と蓋体20との間に設けられる環状のガスケット30と、を備えている。
容器本体10は、開口11が正面に形成された箱状体である。この開口11は、外側に広がるように段差をつけて屈曲形成され、その段差部の面が、ガスケット30が接触するシール面12として、開口11の正面の内周縁に形成されている。なお、容器本体10は、300mm径や450mm径の基板の挿入操作を行い易いことから、フロントオープン型が好ましい。
容器本体10の内部の左右両側には、支持体13が配置されている。支持体13は、基板の載置及び位置決めをする機能を有している。支持体13には、複数の溝が高さ方向に形成され、いわゆる溝ティースを構成している。そして、基板は、同じ高さの左右2か所の溝ティースに載置されている。支持体13の材料は、容器本体10と同様のものであってもよいが、洗浄性や摺動性を高めるために、異なる材料が用いられてもよい。
また、容器本体10の内部の後方(奥側)には、リアリテーナ(図示なし)が配置されている。リアリテーナは、蓋体20が閉止された場合に、後述するフロントリテーナと対となって、基板を保持する。ただし、本実施形態のようにリアリテーナを備えることなく、支持体13が、溝ティースの奥側に、例えば、「く」字状や直線状の基板保持部を有することで、フロントリテーナと基板保持部とで基板を保持するようなものであってもよい。これらの支持体13やリアリテーナは、容器本体10にインサート成形や嵌合などにより設けられるとよい。
基板は、この支持体13に支持されて容器本体10に収納される。なお、基板の一例としては、シリコンウェーハが挙げられるが特に限定されず、例えば、石英ウェーハ、ガリウムヒ素ウェーハなどであってもよい。
容器本体10の天井中央部には、ロボティックフランジ14が着脱自在に設けられている。清浄な状態で基板を気密収納した基板収納容器1は、工場内の搬送ロボットにより、ロボティックフランジ14を把持されて、基板を加工する工程ごとの加工装置に搬送される。
また、容器本体10の両側部の外面中央部には、作業者に握持されるマニュアルハンドル15がそれぞれ着脱自在に装着されている。
そして、容器本体10の内部の底面には、給気部16と排気部17とが設けられており、容器本体10の外部の底面には、後述するバルブ体40,50が取り付けられている。これらは、蓋体20によって閉止された基板収納容器1の内部に、給気部16から窒素ガスなどの不活性気体やドライエアを供給し、必要に応じて排気部17から排出することで、基板収納容器1の内部の気体を置換したり、低湿度の気密状態を維持したり、基板上の不純物質を吹き飛ばしたりして、基板収納容器1の内部の清浄性を保つようになっている。なお、気体を給気部16から給気するだけでなく、排気部17を負圧(真空)発生装置に接続し、強制的に排気部17から気体を排出することもある。
さらに、排気部17から排気された気体を検知することで、基板収納容器1の内部が導入された気体で置換されたか確認することができる。なお、給気部16及び排気部17は、基板を底面へ投影した位置から外れた位置にあるのが好ましいが、給気部16及び排気部17の数量や位置は、図示したものに限らず、容器本体10の底面の四隅部に位置してもよい。また、給気部16及び排気部17は、蓋体20の側に取り付けられてもよい。
一方、蓋体20は、容器本体10の開口11の正面に取り付けられる、略矩形状のものである。蓋体20は、図示しない施錠機構を有しており、容器本体10に形成された係止穴(図示なし)に係止片が嵌入することで施錠されるようになっている。
また、蓋体20は、中央部に基板の前部周縁を水平に保持する弾性のフロントリテーナ(図示なし)が嵌合などで着脱自在に装着されているか、又は、インサート成形などで一体形成されている。このフロントリテーナは、支持体13の溝ティース及び基板保持部などと同様に、ウェーハが直接接触する部位であるため、洗浄性や摺動性が良好な材料が用いられている。
そして、蓋体20には、ガスケット30を取り付ける取付溝21が形成されている。例えば、蓋体20の容器本体10側の面には、開口11の段差部より小さい凸部22が環状に形成されることで、断面略U字状の取付溝21が環状に形成されているとよい。この凸部22は、蓋体20を容器本体10に取り付けた時、開口11の段差部より奥に入り込むようになっている。
これらの容器本体10及び蓋体20の材料としては、例えば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。この熱可塑性樹脂は、導電性カーボン、導電繊維、金属繊維、導電性高分子などからなる導電剤、各種の帯電防止剤、紫外線吸収剤などが適宜添加されてもよい。
つぎに、ガスケット30は、蓋体20の正面形状(及び容器本体10の開口11の形状)に対応した環状のものであり、本実施形態では、矩形枠状のものである。ただし、環状のガスケット30は、蓋体20への取付け前の状態で、円環(リング)状であってもよい。
ガスケット30は、容器本体10のシール面12と蓋体20との間に配置され、蓋体20を容器本体10に取り付けた際に、シール面12と蓋体20とに密着して基板収納容器1の気密性を確保し、基板収納容器1への外部からの塵埃、湿気などの侵入を低減させるとともに、内部から外部への気体の漏れを低減させるものである。
ガスケット30は、ポリエステル系のエラストマー、ポリオレフィン系のエラストマー、フッ素系のエラストマー、ウレタン系のエラストマーなどからなる熱可塑性のエラストマー、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーン系のゴムなどの弾性材を用いて形成するとよい。これらの材料には、他の機能を付加するために、各種添加剤が添加されてもよい。
つぎに、給気用のバルブ体40について説明する。
図2A~図2Fは、給気用のバルブ体40を示すもので、図2Aは断面図であり、図2Bは上面図であり、図2Cは正面図であり、図2Dは下面図であり、図2Eは弁開状態を示す断面図である。なお、図2Aには、バルブ体40が装着される容器本体10の一部も図示している。
バルブ体40は、容器本体10の外部から内部に向かう気体の流通を制御するもので、容器本体10に取り付けられた際に、図示されない気体流通路を介して給気部16と連通している。
バルブ体40は、図2Aに示すように、容器本体10の底面(あるいは、容器本体10の底面に装着されたボトムプレート)のリブによって形成された貫通孔18に嵌められている。なお、貫通孔18の基端側には、容器本体10に対する気体の流通を確保する複数の通気リブ19が形成されている。
ブロック部材41は、外周面に第1リング溝411及び第2リング溝412が形成された円柱状のものである。また、ブロック部材41は、容器本体10側に向く円形状の第1面(以下、「上面」という。)41aと、容器本体10側から離れる方向を向く円形状の第2面(以下、「下面」という。)41bと、を含んでいる。なお、ブロック部材41の上面41aには、中心軸付近から放射状に延びる区画リブ419が突設されている。
このようなブロック部材41は、例えば、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂を材料として成形されている。
つづいて、ブロック部材41の第1リング溝411には、円環状の第1シールリング42が装着されている。第1シールリング42は、第1リング溝411に嵌められる環状凸部421を内周に有している。
この第1シールリング42は、容器本体10の貫通孔18にブロック部材41を挿入した際、ブロック部材41と貫通孔18との間の気密性を確保するものであり、また、貫通孔18に嵌合することで、ブロック部材41を固定する機能も有している。
一方、ブロック部材41の第2リング溝412には、有底円環状の第2シールリング43が装着されている。第2シールリング43は、第2リング溝412に嵌められる環状凸部432を内周に有している。また、第2シールリング43は、底板の中心に円形の貫通孔43aが形成されている。
この第2シールリング43は、基板収納容器1をロードポートに載置した際、バルブ体40と、ロードポートのノズルとの間の気密性を確保するものである。
なお、第2シールリング43に、U字状のハンドルを折り畳み可能に付加して、バルブ体40の着脱を容易にするようにしてもよい。
そして、これら第1シールリング42及び第2シールリング43は、例えば、フッ素ゴム、天然ゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴムなどの材料や、ポリエステル系のエラストマー、ポリオレフィン系のエラストマー、フッ素系のエラストマー、ウレタン系のエラストマーなどからなる熱可塑性のエラストマーから形成されているとよい。なお、例えば、給気用のバルブ体40と後述する排気用のバルブ体50とを外部から識別できるように、これらの第1シールリング42及び第2シールリング43に文字・数字・記号あるいは色彩を付加してもよい。
ここで、上述したブロック部材41の上面41a(区画リブ419の上)には、1枚又は複数枚のフィルタ44が、容器本体10の通気リブ19との間に挟持するように配置されている(図2A参照)。ただし、フィルタ44は、例えば、接着や溶着により容器本体10又はブロック部材41の上面41aに取り付けられてもよい。
このフィルタ44は、供給又は排出される気体を濾過するものであり、四フッ化エチレン、ポリエステル繊維、フッ素樹脂などからなる多孔質膜、ガラス繊維などからなる分子濾過フィルタ、活性炭繊維などの濾材に化学吸着剤を担持させたケミカルフィルタなどから選択される。
なお、複数枚のフィルタ44を用いる場合は、同種類のものであってもよいが、性質の異なるものを組み合わせた方が、パーティクル以外に、有機物の汚染なども防止することができるため、より好ましい。例えば、容器本体10を洗浄する際に、水や洗浄液などの液体の滞留を抑制するか、あるいは、液体の通過を抑制する機能も奏するため、フィルタ44の一方に疎水性又は親水性の材料を用いて、液体の透過を抑制してもよい。
ここで、弁部材45について、ブロック部材41に形成された気体が流れる連通路とともに説明する。
気体が流れる連通路は、ブロック部材41の中心軸周囲に形成されており、下面41bに開口する流入路414、弁孔416及び上面41aに開口する流出路418を含んでいる。
流入路414は、円柱状の空洞であり、鉛直方向に直交する方向(直径方向)に仕切壁415が設けられ、円周壁との間に空隙415aが形成されている。仕切壁415は、流入路414の断面積の25%以上(好ましくは50%以上)の大きさを有しているとよい。なお、仕切壁415を流入路414の断面積と等しい大きさに形成するとともに、流入路414の周壁に溝を形成し、つまり、流入路414の奥側の弁孔416が外部から視認不能になる程度まで大きくしてもよい。
一方、流出路418は、上面41aに臨む流出口が円形状であり、弁孔416及び下面41bに向かって窄むように傾斜した壁面(円錐面)となっている。この円錐面は、後述する弁部材45が着座し、弁孔416を閉鎖することから弁座417となっている。
また、流出路418は、内側面に複数のガイドリブ419aが突設されている。このガイドリブ419aは、流出路418内を遊動する弁部材45を中心軸に沿って移動するように案内する。なお、ガイドリブ419aは、区画リブ419に連続して形成されているが、異なる位置に配置してもよい。
これら流入路414及び流出路418の断面積は、気体の流量及び圧力に応じて、あるいは、弁孔416の最大開孔量やCv値に応じて適宜設計される。
そして、弁部材45は、円錐形の流出路418の弁座417に収まるように球形に形成されている。
この弁部材45は、所望の質量に応じて、各種ゴムや熱可塑性樹脂などを用いて形成するとよい。これらのゴムや樹脂としては、例えば、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴムなどのゴムや、ポリエステル系のエラストマー、ポリオレフィン系のエラストマー、フッ素系のエラストマー、ウレタン系のエラストマーなどからなる熱可塑性のエラストマーやポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトンなどの樹脂を用いることができる。また、弁座417とのシール(密着)性を優先するか、弁座417への貼付防止性を優先するかなどの性能条件に応じて、材料を選択してもよい。
なお、弁部材45は、外部に露出することがなければ、内部に金属や磁石などの重量物を含んでいてもよく、弁開放圧力に応じて適宜材料や形状・寸法・質量を選択するとよい。
つぎに、バルブ体40が気体の流通を制御する様子を説明する。
バルブ体40は、流入路414に陽圧が加わらないと、弁部材45が自重により弁座417に密着して、いずれの側に対しても気体の流通を遮断している。そして、例えば、流入路414に所定値以上の陽圧が加わると、弁部材45は、陽圧の大きさに応じて弁座417から浮遊し、弁孔416を開放する(図2E参照)。このようにして、容器本体10の外部から供給された気体は、流入路414、空隙415a、弁孔416、流出路418、フィルタ44を通過して、容器本体10の内部に供給される。
なお、流出路418に所定値以上の陰圧が加わった場合は、流入路414に所定値以上の陽圧が加わった場合と相対的に同様であるから、バルブ体40は同様の弁開動作を行う。
逆に、流出路418に陽圧が加わった場合、弁部材45は、弁座417に密着したまま更に押し付けられるため、気体は弁孔416を通過することなく、流通の遮断が維持される。
このバルブ体40において、気体の流通が可能となる圧力の所定値は、弁部材45の質量(自重)に依存するため、弁部材45の材質や直径や質量を適宜変更することで調節可能である。
ここで、変形形態の弁部材145を有するバルブ体140について説明する。
図4は、変形形態の弁部材145を有するバルブ体140を示す断面図である。
上記実施形態では、弁部材45は、球形であったが、変形形態の弁部材145は、多角柱又は円柱状の基部146と、弁孔416の側(鉛直方向下方側)が半球状又は円錐状に形成された先端部147と、で形成されている。
なお、弁部材145は、弁部材45と同様に、内部に金属や磁石などの重量物を外部に露出しないように含んでいてもよく、弁開放圧力に応じて適宜材料や質量を選択するとよい。そして、このような形状の弁部材145は、後述する排気用のバルブ体50に適用することもできる。
つづいて、排気用のバルブ体50について説明する。
図3A~図3Eは、排気用のバルブ体50を示すもので、図3Aは断面斜視図であり、図3Bは断面斜視図であり、図3Cは上面図であり、図3Dは正面図であり、図3Eは下面図である。また、図3F~図3Iは排気用のバルブ体50の弁開状態における気体の流れを示すもので、図3Fは断面図であり、図3Gは上面図であり、図3Hは正面図であり、図3Iは側面図である。なお、図3Aには、バルブ体50が装着される容器本体10の一部も図示している。また、バルブ体40と同一の部材については適宜説明を省略する。
バルブ体50は、容器本体10に対する気体の流通を制御するもので、容器本体10に取り付けられた際に、図示されない気体流通路を介して排気部17と連通している。
バルブ体50は、図3Aに示すように、容器本体10の底面(あるいは、容器本体10の底面に装着されたボトムプレート)のリブによって形成された貫通孔18に嵌められている。なお、貫通孔18の基端側には、容器本体10に対する気体の流通を確保する複数の通気リブ19が形成されている。
ブロック部材51は、ブロック部材41と同様に、外周面に第1リング溝511及び第2リング溝512が形成された円柱状のものである。また、ブロック部材51は、容器本体10側に向く円形状の第1面(以下、「上面」という。)51aと、容器本体10側から離れる方向を向く円形状の第2面(以下、「下面」という。)51bと、を含んでいる。なお、ブロック部材51の上面51aには、放射状に延びる区画リブ519が突設されている。
ブロック部材51の第1リング溝511には、円環状の第1シールリング42が装着されている。一方、ブロック部材51の第2リング溝512には、有底円環状の第2シールリング43が装着されている。
流入路514は、ブロック部材51の上面51aの外周付近の2か所に開口し、下面51bに向かって延びている(図3B参照)。その後、下面51bの直前で円周方向に向きを変え、2つの流入路514が合流し、上面51aに向かって延びる第2流入路514bに連なっている(図3G~図3Iも参照)。なお、流入路514は、上記とは異なり、例えば、1か所に開口してもよく、3か所以上に開口してもよい。
一方、流出路518は、下面51bに臨む流出口が略円形状であり(図3E参照)、上面51aに向かって延びている。その後、上面51aの直前で中心から半径方向に向きを変え、下面51bに向かって延びる第2流出路518bに連なっている(図3G~図3Iも参照)。そのため、流入路514及び流出路518は、それぞれ上下方向に反転するように、第2流入路514b及び第2流出路518bに連なっている。
また、第2流出路518bは、弁孔516及び下面51bに向かって窄むように傾斜した円錐面を含んでいる。この円錐面は、弁部材45が着座し、弁孔516を閉鎖することから弁座517となっている。なお、第2流出路518bの内周には、バルブ体40と同様に、弁部材45を案内するガイドリブ(図示なし)が設けられている。
ところで、このようなブロック部材51の内部に弁部材45を配置する方法としては、上面51aに挿入口を設けておき、弁部材45の配置後に、挿入口を封鎖する方法や、3Dプリンタを用いる方法などが挙げられる。
この排気用のバルブ体50が気体の流通を制御する様子については、給気用のバルブ体40と基本的に逆方向であり、図3G~図3Iに示すとおりであるから、説明を省略する。なお、バルブ体50の弁開時の圧力は、バルブ体40の弁開時の圧力と異なっていてもよい。
以上説明したとおり、本発明に係る実施形態の基板収納容器1は、基板を収納する容器本体10と、容器本体10の開口を閉止する蓋体20と、容器本体10に対する気体の流通を制御するバルブ体40,50,140と、を備える基板収納容器1において、バルブ体40,50,140は、弁孔416,516を介して容器本体10の外部と内部とを連通させる連通路が形成されたブロック部材41,51と、弁孔416,516を開閉する弁部材45,145と、を有し、気体の圧力のみで弁部材45,145を弁孔416,516から浮遊させることで、容器本体10に対する気体の流通を制御するものである。
これにより、例えば、バルブ体40,50,140の一方側(流入路414,514)から気体が導入されて陽圧になり、所定の圧力値になると、弁部材45,145が弁座417,517から浮遊(浮上)して、弁孔416,516から離間するため、導入された気体はバルブ体40,50,140の他方側(流出路418,518)へ供給されることになる。気体の圧力のみで、弁部材45,145を浮遊させるため、簡易な構造とすることができる。
また、基板収納容器1は、金属製の部材を用いないバルブ体40,50,140を備えているため、収納する基板に金属腐食性の残留物質があったとしても、金属腐食の問題が起こらず、バルブ体40,50,140が作動しないようなことが起こり難い。
くわえて、実施形態の基板収納容器1を用いて湿度保持試験を行ったが、時間の経過による湿度低下は、従来のものに対して特に大きな差はみられなかった。
実施形態の弁孔416,516は、ブロック部材41,51の上面41a又は下面51abに形成された流入路414,514の開口から視認不能である。特に、バルブ体40は、仕切壁415を有しているため、特許文献3に記載された押上げロッドで、弁部材45,145を押上げる弁開状態にされるようなことがない。
実施形態の弁部材45は球状であり、弁部材145は弁孔416,516の側が半球状又は円錐状に形成された柱状である。これにより、弁部材45,145は、均一に弁座417,517に密着するため、弁孔416,516の開閉を確実に行うことができる。また、密着性や貼付防止性、弾性力など所望の性能を有する弁部材45,145を容易に設計することができ、弁の開閉圧力条件なども容易に変更することができる。
実施形態の弁孔516は、気体が流入する流入路514と気体が流出する流出路518との間に位置し、流入路514は、ブロック部材51の上面51aの開口し、鉛直方向の下方に向うとともに、上方に反転し、流出路518は、ブロック部材51の下面51bの開口し、鉛直方向の上方に向うとともに、下方に反転する。これにより、基板収納容器1の使用時において、内部から外部に向かう気体は、鉛直方向の上方から下方に向かって供給されることになるが、気体の圧力のみで弁部材45を弁座517から鉛直方向の上方に浮遊させることができる。
実施形態のバルブ体50は、容器本体10の内部から外部に向かう気体の流通を制御し、実施形態のバルブ体40は、容器本体10の外部から内部に向かう気体の流通を制御する。これにより、基板収納容器1に対する気体の流通をそれぞれ制御することができる。
実施形態のバルブ体40,50,140は、気体を濾過するフィルタ44を有する。これにより、バルブ体40,50,140を通過する気体を濾過することができる。また、フィルタ44を、ブロック部材41,51(の区画リブ419,519)と容器本体10(の通気リブ19)との間に挟持することで、フィルタ44の脱落を防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
(変形例)
上記実施形態において、フィルタ44をバルブ体40,50,140とは別体として、気体供給源から容器本体10までの気体流路中に配置してもよい。
上記実施形態において、バルブ体40,50,140は、容器本体10及び蓋体20の少なくとも一方に形成された貫通孔18に取り付けられるように構成されたが、容器本体10などに設けられた気体流路(配管)、例えば、給気部16又は排気部17の少なくとも一方に連通する気体流路の途中に取り付けられるように構成されてもよい。
1 基板収納容器
10 容器本体、11 開口、12 シール面、13 支持体、14 ロボティックフランジ、15 マニュアルハンドル、16 給気部、17 排気部、18 貫通孔、19 通気リブ
20 蓋体、21 取付溝、22 凸部
30 ガスケット
40 バルブ体
41 ブロック部材、411 第1リング溝、412 第2リング溝、414 流入路、415 仕切壁、415a 空隙、416 弁孔、417 弁座、418 流出路、419 区画リブ、419a ガイドリブ、41a 上面、41b 下面
42 第1シールリング、421 環状凸部
43 第2シールリング、432 環状凸部、43a 貫通孔
44 フィルタ
45 弁部材
50 バルブ体
51 ブロック部材、511 第1リング溝、512 第2リング溝、514 流入路、516 弁孔、517 弁座、518 流出路、51a 上面、51b 下面
140 バルブ体
145 弁部材、146 基部、147 先端部

Claims (7)

  1. 基板を収納する容器本体と、
    前記容器本体の開口を閉止する蓋体と、
    前記容器本体に対する気体の流通を制御するバルブ体と、を備える基板収納容器において、
    前記バルブ体は、
    弁孔を介して前記容器本体の外部と内部とを連通させる連通路が形成されたブロック部材と、
    前記弁孔を開閉する弁部材と、を有し、
    前記連通路に供給された気体の圧力のみで前記弁部材を前記弁孔から浮遊させることで、前記容器本体に対する気体の流通を制御する、
    ことを特徴とする基板収納容器。
  2. 前記弁孔は、前記ブロック部材の上面又は下面に形成された流入路の開口から視認不能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
  3. 前記弁部材は、球状であるか、あるいは、前記弁孔の側が半球状又は円錐状に形成された柱状である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
  4. 前記バルブ体は、前記容器本体の内部から外部に向かう気体の流通を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の基板収納容器。
  5. 前記弁孔は、気体が流入する流入路と気体が流出する流出路との間に位置し、
    前記流入路は、前記ブロック部材の上面の開口し、鉛直方向の下方に向うとともに、上方に反転し、
    前記流出路は、前記ブロック部材の下面の開口し、鉛直方向の上方に向うとともに、下方に反転する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の基板収納容器。
  6. 前記バルブ体は、前記容器本体の外部から内部に向かう気体の流通を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の基板収納容器。
  7. 前記バルブ体は、前記気体を濾過するフィルタを有する、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の基板収納容器。
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