JP2024064070A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率の良い有利区間リミッタの制御が可能な遊技機を提供する。【解決手段】スロットマシン1は、少なくとも2バイトで構成され、差数情報に関する数値情報を記憶可能な記憶手段と、有利区間への移行条件の成立に基づき、記憶手段における数値情報の初期値として、記憶手段の計数可能上限数に対して、任意に設定される特定数を減算した値を設定可能な初期値設定手段と、差数情報の算出に際して、記憶手段に記憶されている数値情報を更新可能な更新手段と、更新手段により数値情報が更新されることにより、記憶手段において桁上がりが発生したか否かを判定可能な判定手段と、を備え、有利区間終了制御手段は、判定手段により記憶手段における所定の記憶領域において桁上がりが発生したと判定された場合に、有利区間を終了させるための制限条件を成立可能な構成とした。【選択図】図32

Description

本発明は、遊技機に関する。
遊技機として、例えば、スロットマシンがあり、スロットマシンには、小役を入賞させるための押し順ナビを実行可能な有利区間と、押し順ナビを実行不能な通常区間とが設けられている。
このようなスロットマシンにおいては、有利区間におけるメダルの増減を監視するカウンタを設け、有利区間中のゲームにおいてメダルの消費分カウンタを減算し、メダルの払出分カウンタを加算することによりメダルの差枚数を計数し、計数結果が上限数に達した場合に有利区間を終了させるようにするものも知られている(例えば、特許文献1)。
特開2020-198901号公報
ところが、このような従来の遊技機には、改善の余地があった。
上記課題を解決するため、本発明の遊技機は、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を含む複数の遊技状態を備えるとともに、前記特別遊技状態に制御不能な通常区間と、前記特別遊技状態に制御可能な有利区間とを備える遊技機において、前記有利区間における遊技価値の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して減算処理を行うとともに、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して加算処理を行うことで、前記消費された遊技価値と前記付与された遊技価値との差数情報を算出可能な差数情報算出手段と、前記差数情報に関わる予め定められた制限条件が成立したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、を備え、前記差数情報算出手段は、少なくとも2バイトで構成され、前記差数情報に関する数値情報を記憶可能な記憶手段と、前記有利区間への移行条件の成立に基づき、前記記憶手段における数値情報の初期値として、当該記憶手段の計数可能上限数に対して、任意に設定される特定数を減算した値を設定可能な初期値設定手段と、前記差数情報の算出に際して、前記記憶手段に記憶されている数値情報を更新可能な更新手段と、前記更新手段により前記数値情報が更新されることにより、前記記憶手段において桁上がりが発生したか否かを判定可能な判定手段と、を含み、前記有利区間終了制御手段は、前記判定手段により前記記憶手段における所定の記憶領域において桁上がりが発生したと判定された場合に、前記制限条件を成立可能な構成としている。
遊技機の外観を示す概略正面図である。 遊技機の内部構成を示す概略斜視図である。 遊技機の制御構成を示すブロック図である。 内部抽選テーブルを示す図表である。 リール図柄の配列を示す図表である。 RT状態の状態遷移図である。 遊技状態の状態遷移図である。 状態A、状態Eレベル抽選テーブルを示す図表である。 状態Bレベル抽選テーブルを示す図表である。 状態Cレベル抽選テーブルを示す図表である。 状態Dレベル抽選テーブルを示す図表である。 状態Fレベル抽選テーブルを示す図表である。 遊技状態移行抽選テーブルを示す図表である。 通常ステージにおけるレアリプレイ役当選時の制御を説明するための図である。 CZステージB種別抽選テーブルを示す図表である。 CZステージBゲーム数上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 CZステージB1、B2特典付与抽選テーブルを示す図表である。 CZステージBにおける特典の付与を説明するための図である。 状態別確率状態抽選テーブルを示す図表である。 AT継続率上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 アイテム抽選テーブルを示す図表である。 特化ステージB移行率上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 CBゲーム数上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 EXゲーム数上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 状態F確率状態移行抽選テーブルを示す図表である。 白7揃いナビ導出抽選テーブルを示す図表である。 継続バトル抽選テーブルを示す図表である。 AT継続率上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 EXゲーム数上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 アイテムを用いた継続抽選演出と特典付与を説明する図である。 遊技機の変形例5における差枚数カウンタの記憶領域を説明するための図である。 遊技機の変形例5における主制御部での差枚数カウンタ初期値設定処理を示すフローチャートである。 遊技機の変形例5における主制御部での差枚数計数処理を示すフローチャートである。 遊技機の変形例5における差枚数の計数を説明するための図表である。 遊技機の変形例5における差枚数表示処理が行われた場合のメイン表示器での画像を示す図である。
本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について、各図面を参照して説明する。
まず、スロットマシン1の全体構成について説明する。
スロットマシン1は、本発明に係る遊技機の一実施形態であり、遊技場等に設置されるものである。
図1~図3に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、筐体1b、メダル投入口2、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、演出ボタン2c、スタートレバー3、ドラムユニット4、リール41、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、ホッパー7a、メダル払出口7b、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、電源装置14、確率設定装置15、主制御部10、副制御部20等を備える。
なお、主制御部10及び副制御部20は、各々に記憶部(記憶手段)、制御部(制御手段)が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
各記憶部は、遊技に関する制御プログラムや各種抽選テーブル等を記憶するROMと、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えたRAM等を備える。
各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種制御プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本実施形態の各種機能を実現している。
スロットマシン1は、通常のスロットマシンと同様に、前面に開口部を有する筐体1bと、開口部を開閉可能に覆う前扉1aとを備えている。
前扉1aの中央部には、後方を視認可能な表示窓6が形成されており、この表示窓6を透して、リール41に表された図柄を視認することができる。
また、表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2、ゲームの開始に際して遊技者の押圧操作によりベット数を設定するベットボタン2a、遊技者の操作により表示器8で表示されている演出等に変化を与えるための演出ボタン2cを備えている。
また、段部の前面には、遊技者が遊技を開始する際に操作するスタートレバー3と、遊技者がリール41を停止する際に押圧操作する停止ボタン5を備えている。
また、表示窓6の上方には、遊技者に停止ボタン5の操作順序を報知可能なナビランプ12(ナビランプ12a、12b、12c)が各リール41a、41b、41cに対応して配設される。なお、ナビランプ12は、例えば、停止ボタン5の操作順序を表示する押し順表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
表示窓6の下方には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグの「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよく、有利区間ランプ13に代えて後述するATステージ中に点灯するAT状態ランプを設けるようにしてもよい。
前扉1aの上部には、報知手段及び表示手段として動作する表示器8を備えている。
表示器8は、例えば、複数の情報を表示可能な液晶表示器から構成されており、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
なお、表示器8は、図1に示すように、1つ設ける構成としているが、これに限らず、複数設けてもよい。例えば、2つの表示器(主表示器と副表示器)を設け、2つ並んだ状態で配置することで、主表示器と副表示器とを合わせて一つの表示部のように機能させてもよい。また、副表示器を主表示器よりもリール41に近い位置に配設し、リール41の回転や停止状態を見ながら、表示されている画像を容易に視認可能に設けてもよい。
また、スロットマシン1の下方に配置される大型の表示部である下パネル表示器に表示器を設けてもよい。
表示器8の上方には、音による演出や報知を行い、報知手段として動作するスピーカ9、各役の入賞時の発光や表示器8で表示される演出に対応する光の演出や報知を行うランプ11を備えている。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
筐体1bの上部には、遊技を統括的に制御する主制御部10を備えており、前扉1aの上部には、主制御部10の制御下で遊技の演出等に関する制御を行う副制御部20を備えている。
また、筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a~41cが、ステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。
リール41a~41cは、変動表示手段の一例であり、リール41a~41cの周面には、識別情報となる複数(例えば、20個)の図柄として、例えば、「リプレイ」、「ベル」、「BAR」、「チェリー」、「白7」等が表されている。
なお、リール41a~41cの形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
また、筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7、メダルを貯留するホッパー7aを備えており、メダル払出装置7から払い出されたメダルは、メダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
筐体1bの下部には、電源装置14を備えている。
電源装置14は、主制御部10及び副制御部20を含む各装置に電力を供給するための装置であり、スロットマシン1の外部から入力される電源の電圧又は周波数を監視し、それらの電圧又は周波数が所定値以下に低下したことにより、スロットマシン1への電力供給が停止されたことを示す電断信号を主制御部10及び副制御部20に出力する。
さらに、電源装置14は、電源復帰により、所定値を超える電圧又は周波数を示す電力の供給を検出すると、スロットマシン1への電力供給が開始されたことを示す電源復帰信号を、主制御部10及び副制御部20に出力する。
図3は、スロットマシン1の制御系の構成を示している。なお、図1及び図2で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付している。
主制御部10は、役の抽選や遊技の進行制御等を行い、副制御部20は、主制御部10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う。
主制御部10と副制御部20との制御情報の伝達は、主制御部10から副制御部20に対して一方向のみに制限され、副制御部20から主制御部10への不正な信号の入力を防止している。
主制御部10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、スタートレバー3、停止ボタン5、ドラムユニット4、メダル払出装置7、有利区間ランプ13、確率設定装置15(設定手段)及び副制御部20と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。
確率設定装置15は、遊技に関する状態レベル(後述する)が付与される確率等を複数段階(例えば、6段階)に変更することで、遊技者にとっての有利度合いを複数段階で設定変更可能であり、主制御部10は、確率設定装置15における確率設定操作に基づき、何れか1つの設定値を記憶部に記憶し、当該記憶された設定値に基づいて特典が付与される確率等を制御する。
確率設定装置15で設定される設定値(第1設定値、第2設定値)は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定となっている。
なお、確率設定装置15における設定値により、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ATステージ)への移行確率を直接変化、あるいは間接的に変化させることで、遊技者の有利度合いを複数段階で変化させることができる。
また、遊技状態の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。
また、設定値を6段階に設定可能としたが、これに限らず、例えば、4段階(設定値1、2、5、6)や3段階(設定1、設定3、設定6)としてもよく、固定の確率値としてもよい。
主制御部10は、スタートレバー3からの信号に基づいて遊技の開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数値をサンプリングする処理等を行う。そして、主制御部10は、サンプリングされた乱数値に基づき内部抽選処理を行う。また、主制御部10は、記憶部に記憶された制御プログラム等を適宜読み出して実行することにより、後述する実施形態の各種機能を実現している。
すなわち、主制御部10は、遊技の実行に対応して、変動表示手段(リール41)に停止表示される識別情報に関連する役(当選役)の抽選を実行する抽選手段、遊技状態の移行権利等の特典を付与するか否かを判定する判定手段を備えている。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づきATステージ等の移行抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
また、主制御部10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール41の回転制御を行う。主制御部10は、各リール41a~41cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール41a~41cの回転位置を検出して、各リール41a~41c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
また、主制御部10は、所定の遊技タイミング(例えば、スタートレバー操作、停止ボタン5a~5cの操作、遊技状態の移行など)で、所定の信号やコマンド(制御情報)を副制御部20に出力する。
例えば、主制御部10は、スタートレバー3が操作された場合には、スタートレバー操作があったことを示す信号を副制御部20に出力し、各停止ボタン5a~5cが操作された場合には、どの停止ボタン5がどの順番で操作されたのかを識別可能な信号を出力し、停止ボタン5の操作により各リール41a~41cが停止された場合には、どのリール41がどの順番で停止したのか、上段・中段・下段の図柄などを識別可能な情報を副制御部20に出力する。
そのため、副制御部20は、遊技者による停止ボタン5a~5cの操作態様に応じた図柄の停止態様を認識することができる。
また、主制御部10は、遊技状態が移行する場合には、どの遊技状態に移行したのかを識別可能な情報を副制御部20に出力する。
また、主制御部10は、電源装置14から電断信号と電源復帰信号を入力可能に構成されている。
主制御部10は、電断信号を入力すると、その入力時における遊技情報を記憶(退避)する電源断処理を実行する。この遊技情報には、例えば、そのときの遊技状態、当選役、リール41の停止態様、ベット数等の情報が含まれている。
また、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、記憶(退避)した遊技情報を読み出して遊技を再開する電源復帰処理を実行する。すなわち、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、読み出した遊技情報に基づいて電源断直前の状態に復帰させる。
また、主制御部10は、電源復帰処理において、遊技情報を副制御部20に送信する。これにより、副制御部20では、電源断直前の遊技状態に基づいて演出を再開することができる。
副制御部20は、演出ボタン2c、スピーカ9、表示器8、ランプ11、ナビランプ12と通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御部20は、主制御部10からのコマンド(制御情報)に応じて、これらの装置を制御する。
副制御部20は、演出に関するプログラム、演出画像データ、音声データ等の各種情報等を記憶部に記憶する。
副制御部20は、演出制御手段として動作することにより、主制御部10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す演出画像、効果音の出力、ランプ演出等を、表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
また、副制御部20は、電源装置14から電断信号と電源復帰信号を入力可能に構成されている。副制御部20は、電断信号を入力すると、その入力時に実行中の演出内容を特定する演出情報を記憶(退避)する。この演出情報には、例えば、表示器8において表示されている各種情報等が含まれている。
また、副制御部20は、電源復帰信号を入力すると、主制御部10から受信した遊技情報を記憶(退避)した演出情報に基づいて、演出を再開する。
このようなスロットマシン1は、主制御部10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技が実行可能である。
遊技の開始にあたり、メダル(クレジットメダルも含む)を用いてベット数の設定を行う。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押圧操作して設定する方法とがある。
メダル投入口2からメダルを投入してベット数を設定する方法では、投入されたメダルが前扉1a裏面に設けられたメダルセレクタ2bによって検知されることにより、投入分のメダル枚数に対応するベット数(ただし、メダル3枚に対応する3ベットが上限)が設定されることになる。3ベットを超えるメダルが投入された場合には、クレジットメダルとして内部的にデータとして記憶保持される。
なお、ベット数の上限は、「1」、「2」又は「4」以上でもよい。
ベットボタン2aが押圧操作されると、内部的にデータとして記憶されたクレジットメダルから、1回の遊技に使用するメダル枚数として所定数(例えば、3枚)のメダル枚数が減算され、減算された分が3ベットとして設定される。
なお、ベットボタンとして、2枚に対応するメダル枚数を設定する2ベットボタンを設けることで、2ベットボタンを1回押すことで2ベットを設定してもよい。
また、ベットボタンとして、1枚に対応するメダル枚数を設定する1ベットボタンを設けることで、1ベットボタンを2回押すことで2ベットを設定してもよく、1ベットボタンを3回押すことで3ベットを設定してもよい。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
このように、メダル投入口2からの直接投入や、各ベットボタンの押圧操作により設定されたベット数は、主制御部10の記憶部に記憶され、1回の遊技を実行可能なベット数になったときに、ゲーム開始可能な状態となる。
ゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となり、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームが開始され、リール41が変動を開始するとともに、今回ゲームの抽選結果を決定する内部抽選処理が実行される。内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回遊技の当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
リール41は、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。定常回転に達すると、各リール41a~41cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
停止ボタン5a~5cは、リール41の停止操作を行うための操作手段(停止操作手段)の一例であり、押圧操作可能な状態において押圧操作されると、操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール41a~41cが停止制御される(停止制御手段)。
各リール41a~41cの停止制御は、各々に引き込み範囲が設定されていて、停止操作が行われた時点の図柄から逆回転方向(上方向)にある所定数(例えば、4個)の図柄が引き込み可能となり、この引き込み範囲にある図柄の何れかに限り有効ライン(以下、入賞ラインともいう)上に停止可能となる。
そして、第3リール停止操作後に、遊技の結果として入賞ライン上に停止(以下、「停止表示」ともいう)した図柄の組合せを判定した結果、所定の図柄の組合せであるときに入賞と判定され、図柄の組合せに応じた遊技価値(例えば、メダル)が付与される。
なお、第3リールとは、3つのリール41a~41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
本実施形態では、入賞の判定は、上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりの計5ラインのうち、中段のラインのみを有効ラインとして、中段のライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定されるようになっている。
なお、入賞を判定する入賞ラインの本数は、1ラインに限らず、図柄の配置構成、図柄の種類、当選役に対応する図柄の組合せなどの関係により、適宜変更することができる。
以上のように、スロットマシン遊技が実行される。
(当選役と対応する図柄の組合せ)
次に、各当選役と各当選役に対応する図柄の組合せについて説明する。
当選役は、例えば、小役、リプレイ役、ボーナス役等を有する。
小役には、例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役、チャンス目役、1枚役、ハズレ役等がある。
また、チェリー役には、弱チェリー役と強チェリー役がある。
なお、以下の説明において、チェリー役、スイカ役、チャンス目役を、纏めて「レア役」ともいう。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール41a・中リール41b・右リール41c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル・ベル・ベル」とする押し順ベル役が設けられている。
共通ベル役は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順という。)に関係なく対応する図柄の組合せが停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せが停止する小役である。
押し順ベル役には、6通りある押し順のうちの1通りの押し順(正解押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。
このような押し順ベル役1~6は、他の5通りの押し順(不正解押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組合せが停止表示されず、他の図柄の組合せ(押し順ベルこぼし目又はハズレ目)が停止表示される。
不正解押し順で停止ボタン5a~5cが操作された場合、押し順ベルこぼし目に対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・リプレイ」)を停止させることができなければ、取りこぼしが発生し、ハズレ目(「リプレイ・チェリー・ベル」など)が停止表示される。
押し順ベルこぼし目に対応する図柄の組合せが停止した場合には、1枚のメダルが付与され、ハズレ目に対応する図柄の組合せが停止した場合には、メダルが付与されないようになっている。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール41の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベル役は、6通りに限らず、3通りの押し順ベル役1~3を設けてもよい。
なお、以下の説明において、押し順ベル役1~6を纏めて、単に、押し順ベル役ともいう。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、押し順ベル役1~6に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)を発生可能となっている。
ATは、内部抽選処理によって押し順ベル役1~6に当選すると、副制御部20が表示器8等を制御することにより、停止ボタン5に対する押し順や目押しの目安となる図柄等を報知する状態である。
すなわち、主制御部10及び副制御部20は、遊技の結果として押し順ベル役の図柄の組合せ(ベル・ベル・ベル)を導出するための停止操作に関する情報(特定情報)を報知するための制御を実行する。
したがって、AT中は、非AT中に比べて出玉スピードが速くなり、本実施形態では、後述する通常ステージ以外の遊技状態中がATで制御される。
例えば、押し順の報知は、押し順ベル役1に当選した場合には、「1」、「2」、「3」の文字情報からなる押し順を、左から順に表示器8に表示し、「左」、「中」、「右」の音声をスピーカ9から出力し、ナビランプ12を、12a(左)、12b(中)、12c(右)の順で点灯することにより、停止ボタン5の押し順を報知する。
なお、本実施形態では、表示器8、ナビランプ12、スピーカ9等の報知手段によって押し順がナビゲートされることを「押し順ナビ」ともいう。
非AT状態では、内部抽選処理の当選結果が押し順ベル役1~6であっても、停止ボタン5の押し順が報知されない。このため、遊技者は、操作した停止ボタン5の操作順序が、偶然に当選した押し順ベル役1~6に対応する押し順と一致しない限り、基本的に、当選した押し順ベル役1~6に対応する図柄の組合せを、停止表示させることができない。
このため、スロットマシン1の遊技性は、遊技者がAT状態に長期間滞在するような遊技を行うことにより、出玉を増やすといったものになる。
弱チェリー役は、入賞ライン上に「BAR・ベル・ベル」の図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの下段にチェリー図柄が停止する。
強チェリー役は、入賞ライン上に「チェリー・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの中段にチェリー図柄が停止する。
スイカ役は、入賞ライン上に「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄の組合せが停止可能であり、チャンス目役は、入賞ライン上に「スイカ・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止可能である。
1枚役は、押し順に関係なく図柄の組合せが停止表示し、入賞ライン上に「リプレイ・チェリー・スイカ」の図柄の組合せが停止可能である。
リプレイ役には、押し順に関係なく図柄の組合せが揃う通常リプレイ役と、特定の押し順と目押し操作を行うことにより図柄の組合せが揃うレアリプレイ役及び特殊リプレイ役がある。
通常リプレイ役は、入賞ライン上に、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止可能である。
レアリプレイ役には、弱チェリーリプレイ役、強チェリーリプレイ役、チャンス目リプレイ役が設定されている。
弱チェリーリプレイ役は、入賞ライン上に「BAR・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの下段にチェリー図柄が停止する。
強チェリーリプレイ役は、入賞ライン上に「チェリー・リプレイ・リプレイ」などの図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの中段にチェリー図柄が停止する。
チャンス目リプレイ役は、入賞ライン上に「スイカ・リプレイ・リプレイ」などの図柄の組合せが停止可能である。
レアリプレイ役は、6通りある押し順のうち、4通り(4/6)の押し順(「左→中→右」、「左→右→中」、「右→中→左」、「右→左→中」)によって、停止ボタン5が操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示可能である。
一方、他の2通り(2/6)の押し順(「中→左→右」と「中→右→左」(以下、中押し))によって、停止ボタン5が操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示されず、通常リプレイ役の図柄の組合せ(リプレイ・リプレイ・リプレイ)が停止する。
特殊リプレイ役には、白7リプレイ役、フェイク白7リプレイ役、特殊白7リプレイ役が設定されている。
白7リプレイ役は、入賞ライン上に「白7・白7・白7」の図柄の組合せが停止可能である。
フェイク白7リプレイ役は、入賞ライン上に「リプレイ・白7・白7」などの図柄の組合せが停止可能である。
特殊白7リプレイ役は、入賞ライン上に「白7・スイカ・白7」などの図柄の組合せが停止可能である。
白7リプレイ役は、白7リプレイ役に当選した際に、6通りある押し順のうち、1通り(1/6)の押し順(「右→中→左」(以下、逆押し))によって、停止ボタン5が操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示可能である。
また、対応する図柄の組合せを停止表示させるために「白7」図柄の目押し操作が必要であり、目押し操作に成功した場合には、有効ラインに白7図柄が一直線に揃う(以下、この停止態様を「白7揃い」ともいう)。
また、詳細は後述するが、本実施形態では、各ステージ中において白7揃いが停止表示した場合には、遊技者に有利な特典が付与されるようになっている。
フェイク白7リプレイ役は、白7リプレイ役のガセ出目役として設けられており、フェイク白7リプレイ役に当選した際に、逆押しによって「白7」図柄の目押し操作に成功した場合には、対応する図柄の組合せが停止する。すなわち、「白7揃い」が停止表示されず、遊技者に有利な特典は付与されないようになっている。
特殊白7リプレイ役は、特殊白7リプレイ役に当選した際に、逆押しによって停止ボタン5が操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示可能である。
また、対応する図柄の組合せを停止表示させるために「白7」図柄の目押し操作が必要であり、目押し操作に成功した場合には、「白7」図柄が、ひし形状の態様で停止表示される(以下、この停止態様を「特殊白7揃い」ともいう)。
なお、白7リプレイ役、フェイク白7リプレイ役及び特殊白7リプレイ役において、目押し操作に失敗した場合には、所定のラインに「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止するようにしてもよい。
このように、本実施形態に係るスロットマシン1(主制御部10)は、役の抽選結果が通常リプレイ役(通常役)の場合、リール41に第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)を導出させる制御を実行可能である。
また、役の抽選結果が特定役(強チェリーリプレイ役)の場合、遊技者による停止ボタン5の操作態様が第1の操作態様(中押し)であった場合には、リール41に第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)を導出させ、遊技者による停止操作手段の操作態様が第2の操作態様(中押し以外)であった場合には、リール41に第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)を導出させる制御を実行可能である。
また、役の抽選結果が特別役(弱チェリーリプレイ役)の場合、遊技者による停止操作手段の操作態様が第1の操作態様(中押し)であった場合には、リール41に第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)を導出させ、遊技者による停止操作手段の操作態様が第2の操作態様(中押し以外)であった場合には、リール41に第3の特定停止態様(BAR・リプレイ・チェリー)を導出させる制御を実行可能である。
ボーナス役には、ビッグボーナス役(以下、BB役ともいう。)、レギュラーボーナス役(以下、RB役ともいう。)及びシングルボーナス役(以下、SB役ともいう。)が設定されている。
なお、以降の説明において、「ボーナス役」と記載した場合、BB役とRB役を含むものとし、SB役を除くことを意味する。
BB役には、入賞ライン上に青7図柄が一直線に揃う「青7ビッグボーナス役(以下、青BB役ともいう。)」と、入賞ライン上に赤7図柄が一直線に揃う「赤7ビッグボーナス役(以下、赤BB役ともいう。)」がある。
RB役には、入賞ライン上に「赤7・赤7・白7」などの図柄の組合せが停止可能な「赤7レギュラーボーナス役(以下、赤RB役ともいう。)」と、入賞ライン上に「白7・白7・赤7」などの図柄の組合せが停止可能な「白7レギュラーボーナス役(以下、白RB役ともいう。)」がある。
ボーナス役は、当選した遊技及び当該遊技以降の遊技においても対応する図柄の組合せが停止しない限り、当選した権利を持ち越すことが可能である。このため、対応する図柄の組合せが停止することでボーナス役が入賞するまでの期間は、ボーナス当選の成立状態が維持される(以下、この状態を「ボーナス当選状態」という)。
一方、ボーナス役に当選し、ボーナス役に対応する図柄の組合せが停止表示する(入賞する)と、ボーナス状態に移行し、当該ボーナス状態の終了後にボーナス役の当選の権利を持ち越していない非持越し状態(以下、この状態を「ボーナス非当選状態」という。)となる。
また、ボーナス役は、単独で当選する以外に、レア役に当選した場合の所定の割合で重複して当選する。
具体的には、弱チェリー役、強チェリー役、チャンス目役に当選した場合の所定の割合で、BB役又はRB役が重複して当選する。また、スイカ役に当選した場合の所定の割合で、BB役が重複して当選する。
ボーナス役がレア役と重複して当選した場合は、主制御部10は、小役に対応する図柄の組合せを優先的に停止表示させるリール制御を行い、ボーナス役に対応する図柄の組合せは、最も低い優先順位でリール制御を行う。
したがって、ボーナス役が重複して当選した遊技において、基本的にはボーナス役に対応する図柄の組合せは停止させることはできず、レア役に対応する図柄の組合せが停止することとなり、ボーナス当選状態が以降の遊技においても継続することとなる。
SB役は、当選状態の持越し制御が行われずに、所定ゲーム数(例えば、1ゲーム)で終了する当選役である。
例えば、4つのSB役1~4が設けられており、SB役1は、入賞ライン上に「リプレイ・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示し、SB役2は、入賞ライン上に「ベル・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示し、SB役3は、入賞ライン上に「スイカ・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示し、SB役4は、入賞ライン上に「チェリー・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示する。
以上のような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役、SB役の入賞の有無がそれぞれ判定される。判定の結果、入賞と判定した場合には、遊技価値が付与される(メダルが払い出される)。すなわち、主制御部10は、図柄の停止態様に応じた遊技価値(メダル)を付与する遊技価値付与手段を備えている。
例えば、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。一方、押し順ベル役の当選時に、不正解押し順で停止ボタン5a~5cが操作されて、押し順ベルこぼし目が停止した場合には、1枚のメダルが払い出される。
また、スイカ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、3枚のメダルが払い出され、弱チェリー役、強チェリー役、チャンス目役及び1枚役の各当選役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、1枚のメダルが払い出される。
また、リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、次ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、再遊技が可能な状態となる。
また、ボーナス役及びSB役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、メダルの払い出しはされない。
なお、各当選役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記の枚数以外でもよい。
また、各当選役に対応する図柄の組合せは、上記以外でもよく、適宜設定することができる。
また、本実施形態では、ベット数に関わらずメダルの払い出し数を同数に想定しているが、ベット数に応じてメダルの払い出し数を異ならせてもよい。
(各当選役の当選確率)
次に、図4Aを参照して、各当選役の当選確率について説明する。
図4Aは、ボーナスに関わる各状態(ボーナス非当選状態(RT0-RT4)、ボーナス当選状態(RT5)、ボーナス状態(RB、BB))とSB状態(RT0SB-RT4SB)において、各当選役の抽選に用いられる「内部抽選テーブル」を示している。
内部抽選テーブルは、主制御部10による内部抽選処理において取得する乱数値の取得範囲(個数)を65536個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
また、図4Aに示す内部抽選テーブルは、3ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示しており、確率設定装置15により設定された設定値が設定1~6において、全設定値共通の場合を示している。
例えば、ボーナス役とSB役を除く各当選役の当選確率は、ボーナス非当選状態(RT0-RT4)では、押し順ベル役>リプレイ役>共通ベル役、1枚役>弱チェリー役>スイカ役>チャンス目役>強チェリー役の関係性、つまり、押し順ベル役が最も当選し易く、強チェリー役が最も当選し難く設定されている。
また、リプレイ役は、後述するRT状態ごとに抽選対象となる当選役が異なるようになっている。例えば、強チェリーリプレイ役は、RT4滞在中のみ抽選対象である。また、白7リプレイ役及びフェイク白7リプレイ役は、RT2-4滞在中のみ抽選対象であり、特殊白7リプレイ役は、RT2、3滞在中のみ抽選対象である。
また、各当選役に当選した以外の乱数値が抽出された場合は、抽選結果がハズレ役となるように設定されている。
また、図4Aに示す内部抽選テーブルでは、SB状態のRT0SB-RT4SBのうち、RT0SBにおける各当選役の当選確率のみを示しており、他のRT1SB-RT4SBは省略している。
なお、RT1SB-RT4SBにおける各当選役の当選確率は、例えば、リプレイ役以外は、RT0SBと同じ当選確率で設定されており、リプレイ役は、RT1-RT4と同じ当選確率で設定されている。
なお、各当選役の当選確率の関係性は、図4Aに示すもの以外でもよい。
また、当選確率は、全設定値共通の場合を想定しているが、これに限らず、設定値に応じて当選確率が変動する当選役と、設定値に応じて当選確率が変動しない当選役を設けてもよい。
例えば、一部のレア役のみ高設定である程、当選確率が高くなるように設定してもよく、又は、低設定である程、レア役の当選確率が高くなるようにしてもよい。
また、レア役以外の当選役についても、高設定である程、当選確率が高くなるように設定してもよく、又は、低くなるように設定してもよい。
(通常区間、有利区間)
本実施形態に係る主制御部10は、遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれかに制御することが可能な区間制御手段を備えている。
通常区間は、押し順ベル役に係る押し順ナビが実行されることのない遊技区間であり、有利区間終了条件が成立することで開始し、有利区間移行条件が成立することで終了する。
本実施形態では、有利区間移行条件の成立としては、内部抽選においてベル役(押し順ベル役、共通ベル役)又はレア役に当選することであり、当選ゲームの第3リール停止操作後に、通常区間から有利区間に移行する。
また、主制御部10の初期状態(リセット時)には通常区間に制御され、通常区間では、有利区間ランプ13は消灯状態に制御される。
なお、有利区間移行条件の成立を、ベル役又はレア役に当選した場合としているが、これに限らず、例えば、所定の当選役に対応する図柄の組合せの停止表示又は所定の当選役に対応しない図柄の組合せの停止表示(例えば、ハズレ目又は押し順ベルこぼし目)等によって、移行するようにしてもよい。
また、メダル数が増加する遊技者にとって有利な遊技状態へ移行したことを条件に有利区間に移行させ、有利な遊技状態が連続した場合には有利区間を継続させるようにしてもよい。
有利区間は、押し順ベル役に係る押し順ナビが実行可能な遊技区間であり、押し順ナビが実行されることで通常区間と比較して遊技者にとって有利な遊技区間である。
また、有利区間は、通常区間において有利区間移行条件が成立した後、所定の有利区間の終了条件が成立することで終了される。
有利区間の終了条件としては、例えば、スロットマシン1(主制御部10)がリセット(設定変更時も含む)された場合、有利区間が終了して通常区間に移行する。
また、有利区間の終了条件としては、所定の遊技状態(例えば、ATステージ、CZステージ、ボーナス)が終了したことであり、当選ゲームの第3リール停止操作後に有利区間が終了して通常区間に移行する。
また、通常ステージにおいて、所定ゲーム数(例えば300ゲーム)滞在し続けた場合に、有利区間が終了して通常区間に移行するようにしてもよい。
また、有利区間の終了条件として、有利区間リミッタに到達した場合にも、有利区間が終了して通常区間に移行する。
有利区間リミッタとは、「1回の有利区間中のゲーム数(有利区間ゲーム数)が、上限ゲーム数(例えば、4000ゲーム)に到達したこと」、又は、「1回の有利区間中の獲得枚数(差枚数(投入されたメダル数-払い出されたメダル数))が、上限枚数(例えば、2400枚)に到達したこと」の何れかの条件を満たすことである。
なお、有利区間リミッタは、上限ゲーム数と上限枚数の何れか一方の条件を省略してもよい。
また、上限枚数の条件を「1回の有利区間中の獲得枚数(純増枚数(所謂MY))が、上限枚数(例えば、2400枚)に到達したこと」としてもよい。
また、上記の有利区間の終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」、「ボーナス役に対応した図柄の組合せが停止表示されたこと」等を含めてもよい。
また、有利区間中に所定の当選役(通常区間移行役)に当選したことを契機に、有利区間を終了し、通常区間に移行するようにしてもよい。
有利区間では、有利区間ランプ13は点灯可能な状態に制御される。
なお、これに限らず、有利区間ランプ13は、有利区間に移行後、メダル数が増加する遊技者にとって有利な遊技状態となった時点で、点灯を開始してもよい。
また、有利区間へ移行した場合でも有利区間ランプ13を点灯させないようにしてもよいし、有利区間へ移行した場合でもAT状態に移行した場合にのみ点灯させるようにしてもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよいが、代わりに主制御部10で制御されるAT状態ランプを設けて、AT状態中にAT状態ランプを点灯させることが好ましい。
(遊技に関するカウンタ)
有利区間中は、主制御部10が計数手段として動作することにより、以下に示すカウンタに関する情報を記憶部に記憶する。
・カウンタA…有利区間中のゲーム回数の計数値
・カウンタB…有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値
カウンタA及びカウンタBは、有利区間リミッタ(有利区間における上限遊技回数)に関するカウンタである。
主制御部10は、通常区間から有利区間に移行すると、有利区間中に実行したゲーム回数の計数(カウンタA)と、有利区間中に獲得したメダル枚数の計数(カウンタB)を開始し、カウンタAの示す値がリミッタ値(4000ゲーム)に到達した場合、又は、カウンタBの示す値がリミッタ値(2400枚)に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
また、カウンタA及びカウンタBは、エンディングリミッタ(有利区間におけるエンディングまでの上限遊技回数)としても機能する。例えば、主制御部10は、カウンタAの示す値が所定数(例えば、3950ゲーム)に到達した場合、又は、カウンタBの示す値が所定数(例えば、2300枚)に到達した場合、後述するエンディングBへ強制的に移行するように制御する。
なお、カウンタA及びカウンタBの値は、有利区間が終了した場合に消去される(初期化される)。
本実施形態に係るスロットマシン1は、このような構成に加えて、以下に示すような遊技状態と、この遊技状態に基づく特徴的なゲーム性を備えている。
各遊技状態は、主制御部10が遊技状態制御手段として動作することにより、それぞれの遊技状態に制御(以下、移行ともいう)される。
(RT状態)
図5を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が有するRT(リプレイタイム)状態(以下、単にRTともいう)について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、RT状態として、RT0-RT5を有している。なお、本実施形態のRT状態は、6つであるが、6つ以外であってもよい。
RT1は、ボーナスの終了を契機として突入する。
また、RT1は、SB役に当選した際に、SB役に対応する図柄の組合せを停止させることができない(SBこぼし目が停止表示した)ことを契機として終了し、RT0に移行する(図5の矢印a)。
また、RT1は、弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT2に移行する(図5の矢印b)。
また、RT1は、チャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT3に移行する(図5の矢印c)。
また、RT1は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT1は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、特定の契機が発生しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
RT0は、スロットマシン1(主制御部10)がリセットされた場合、設定値の変更(同じ設定値を設定し直した場合(設定値の打ち直し)も含む)を契機として突入する。なお、設定値の変更の場合には、設定値の変更前のRTに突入するようにしてもよい。
また、RT0は、RT1、RT2又はRT3においてSBこぼし目が停止表示したこと、RT4において10ゲームの遊技を消化したことを契機として突入する。
また、RT0は、弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT2に移行する(図5の矢印b)。
また、RT0は、チャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT3に移行する(図5の矢印c)。
また、RT0は、押し順ベルこぼし目が停止したことを契機として終了し、RT1に移行する(図5の矢印f)。
また、RT0は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT0は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、特定の契機が発生しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
また、RT0では、遊技者に有利となるRT2又はRT3への移行が、レア役(弱チェリー役、チャンス目役)の当選を契機に行われるため、レア役の当選に対する遊技者の期待感をより向上させることが可能となる。
RT2は、RT0において弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として突入する。
RT3は、RT0においてチャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として突入する。
また、RT2及びRT3は、弱チェリーリプレイ役、チャンス目リプレイ役、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT4に移行する(図5の矢印d)。
RT2又はRT3では、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せ(特殊白7揃い)が停止した場合には、遊技者に対して有利な状態(RT4)に移行したことを認識させることができる。
また、RT2及びRT3は、SBこぼし目が停止表示したことを契機として終了し、RT0に移行する(図5の矢印a)。
また、RT2及びRT3は、押し順ベルこぼし目が停止したことを契機として終了し、RT1に移行する(図5の矢印f)。
また、RT2は、チャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT3に移行する(図5の矢印c)。
また、RT3は、弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT2に移行する(図5の矢印b)。
また、RT2及びRT3は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT2、3は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、特定の契機が発生しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
RT4は、RT2、3において弱チェリーリプレイ役、チャンス目リプレイ役、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として突入する。
また、RT4は、10ゲームの遊技が実行されたことを契機として終了し、RT0に移行する(図5の矢印e)。なお、RT4の滞在ゲーム数は、10ゲームに限らず、任意のゲーム数としてもよい。
また、RT4は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT4は、所定回数の遊技の実行により終了する有限の遊技状態(有限RT)である。
また、RT4は、リプレイ役の当選確率が他のRTよりも高い状態であり、遊技者にとって有利な状態(特定遊技状態)である。
具体的には、図4Aに示すように、強チェリーリプレイ役が、RT4のみで当選するように設定されている。また、弱チェリーリプレイ役や白7リプレイ役が高い確率で当選するように設定されている。
そのため、各ステージにおいて、RT4滞在中は、有利に遊技が進行することになる。例えば、通常ステージでは、CZステージに移行し易い状態となる。また、CZステージでは、ATステージに関する特典が付与され易い状態となる。また、ATステージでは、ATステージが継続し易い状態となる。
RT5は、RT0-4においてボーナス役に当選したことを契機として突入する。
また、RT5は、ボーナス役の図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、ボーナスに移行する(図5の矢印h)。
すなわち、RT5は、ボーナス役に当選してからボーナス役が入賞するまで継続するようになっており、RT5では、ボーナス役に内部当選した状態(ボーナス当選状態)で遊技が進行される。
このように、RT5は、ボーナス当選状態であるとともに、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナス役が入賞しない限り他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
ボーナスは、RT5においてボーナス図柄の組合せの停止(入賞)を契機として突入する。
また、ボーナスは、所定枚数を超えるメダルの払い出しがされたことを契機として終了し、RT1に移行する(図5の矢印i)。
このように、ボーナスは、所定枚数を超えるメダルの払い出しにより終了する遊技状態である。
SBは、RT0-4において、SB役に当選し、かつ、そのゲームおいてSB役に入賞したことを契機として突入する。一方、当選ゲームにおいてSB役に入賞しなかった場合には、SBへの移行権利が消滅し、SBへは移行しない。
SBには、5つのRT0SB-RT4SBが設けられており、SB突入時に滞在したRTに応じて突入する。具体的には、RT0に滞在していた場合にはRT0SBに突入し、RT1に滞在していた場合にはRT1SBに突入し、RT2に滞在していた場合にはRT2SBに突入し、RT3に滞在していた場合にはRT3SBに突入し、RT4に滞在していた場合にはRT4SBに突入する。
また、SBは、1ゲームの遊技がされたことを契機として終了し、突入前のRTに移行(復帰)する(図5の矢印k)。
なお、SB役に当選した場合には、SB役に入賞しないようにランプ11等で遊技者に報知してもよい。
このように本実施形態では、有利度合いの異なるRT状態を複数設け、遊技者に比較的不利なRTから遊技者に比較的有利なRTに移行させるとともに、RT0~4中のボーナス役当選により、RT5を介してボーナスに移行するというゲーム性を有している。
このようなゲーム性においては、RT4に滞在することが遊技者にとって有利な遊技状態となり、さらには、RT4の終了後に移行するRT0において、再びRT4に移行(復帰)するようなループを繰り返すことが、遊技者にとって有利に遊技が進行することになる。そのため、RT4に移行可能なRT2又はRT3では、押し順ベルこぼし目が停止することによってRT1に移行(転落)しないことが遊技者にとって好ましいことになる。
なお、上記のRTの遷移では、RT0、RT1からRT2及びRT3へ移行可能に制御し、RT2及びRT3では、相互に移行可能に制御する場合で説明したが、これに限らず、RT2及びRT3への移行は、RT0のみで当選する役(例えば、特殊リプレイ役等)の当選を契機とすることで、RT2及びRT3へは、RT0からしか移行しないように制御してもよい。
(各遊技状態(ステージ)の詳細)
次に、図6を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1の各遊技状態と、各遊技状態の遷移及び各遊技状態に基づくゲーム性について説明する。
なお、主制御部10は、通常区間及び有利区間の移行制御と、RTの移行制御と、各遊技状態(ステージ)間の移行制御とを、独立して行うことができる。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行タイミングは、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。なお、これに限定されず、移行条件の成立後、次ゲームから移行してもよい。
図6に示すように、本実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常ステージ、CZステージ、ATステージ、エンディング、ボーナスを含む複数の遊技状態(ステージ)において実行される。
主制御部10は、遊技状態制御手段として動作することにより、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
通常ステージは、非ATに制御される。そのため、通常ステージに長期間滞在する程、遊技者のメダルが増加しにくい期間が長くなり、遊技者にとって不利になる。一方、通常ステージ以外は、ATに制御される。そのため、遊技者は、通常ステージからCZステージやATステージに移行することを目指し、特に、ATステージに長く滞在することを目指して遊技を行うことになる。
なお、通常ステージ以外の一部のステージを非AT又は一部AT(例えば、50%がAT)にしてもよい。
(通常ステージ)
通常ステージ(通常遊技状態)は、スロットマシン1のリセット時、設定値が変更(設定値の打ち直しも含む)された場合又は有利区間が終了した場合等に滞在する。
また、CZステージ、ATステージ及びエンディングBの終了後に突入する場合がある。
スロットマシン1(主制御部10)がリセットされた場合に滞在する通常ステージでは、通常区間に制御される。通常区間中の通常ステージにおいて、有利区間移行条件が成立した場合、主制御部10は、通常区間から有利区間に制御する。
すなわち、通常ステージ中は、通常区間の滞在期間は極めて短く、ほぼ有利区間に滞在することになる。
なお、通常ステージにおいて、通常区間に制御されていることが外見上識別できないようにしてもよい。例えば、表示器8に表示される表示画面において、通常区間中と有利区間中では同じ背景画像としてもよい。このように、表示画面を共通化することで、通常区間から有利区間へ移行したことを、認識し難くすることができる。
(有利区間移行時の処理)
次に、通常ステージにおいて、有利区間移行条件が成立した場合に実行される処理について説明する。
主制御部10は、有利区間移行条件が成立した場合、状態レベル抽選を実行する。
状態レベルは、有利区間中、所定条件の成立時に各ステージにおいて参照され、遊技の進行に影響を与えるパラメータである。例えば、次に示すような6種類の状態(状態A~状態F)に関するレベルが設けられている。なお、各状態レベルの詳細は後述する。
・状態Aレベル(AT継続率の上乗せし易さを表す状態Aに関するレベル)
・状態Bレベル(アイテムの獲得し易さを表す状態Bに関するレベル)
・状態Cレベル(特化ステージBへの移行し易さを表す状態Cに関するレベル)
・状態Dレベル(CBゲーム数の上乗せし易さを表す状態Dに関するレベル)
・状態Eレベル(EXゲーム数の上乗せし易さを表す状態Eに関するレベル)
・状態Fレベル(白7揃いのナビの発生し易さを表す状態Fに関するレベル)
各状態レベルは、例えば3段階(レベル1~レベル3)で設定されており、レベル1<レベル2<レベル3の関係性に基づいて、高いレベル値が決定されている方が遊技者にとって有利に遊技が進行し易いようになっている。
なお、これらに限らず、任意の状態レベルを設けることも可能であり、5種類以下、又は、7種類以上としてもよい。
主制御部10は、状態レベル抽選において、各状態レベルのレベル値を決定する。
状態レベル抽選において決定された各状態レベルのレベル値は、有利区間が終了するまで維持される。なお、これに限らず、有利区間中の所定のタイミングで各状態レベルを決定し直してもよい。
また、各状態レベルを決定するタイミングは、有利区間移行条件が成立した場合に限らず、他のタイミング(例えば、ATステージ開始時)でもよい。
(状態レベル抽選)
各状態の状態レベル抽選について具体的に説明する。
主制御部10は、図7に示す「状態A、状態Eレベル抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、状態Aレベルと状態Eレベルを抽選により同時に決定し、その結果を主制御部10の記憶部に記憶する。
例えば、図7に示すように、レベルパターン6が決定された場合には、状態Aレベルとして「レベル2」が決定され、状態Eレベルとして「レベル3」が決定されるように設定されている。
詳細な説明は省略するが、その他のレベル値の決定についても、図示する各選択率に基づいて選択されたレベルパターンに応じて、状態Aレベルと状態Eレベルが同時に決定される。
なお、詳細は後述するが、状態Aレベルは、ATステージや特化ステージAで実行されるAT継続率の上乗せ抽選において参照され、状態Eレベルは、ATステージや特化ステージBで実行されるEXゲーム数の上乗せ抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、ATステージが継続(延長)され易くなる。
状態A、状態Eレベル抽選では、図7に示すように、状態Aレベルと状態Eレベルの双方が高いレベルで決定され難いように設定されている。
これは、状態Aと状態Eは、出玉に直結する指標であり、頻繁に両状態の状態レベルが高いレベル値で決定されてしまうと、遊技者が大量の出玉を獲得してしまう確率が著しく高くなってしまうといった理由から、遊技店と遊技者との利益バランスを適度に調整するために、両状態の状態レベルが高いレベル値で決定され難いようになっている。
なお、状態A、状態Eレベル抽選では、状態Aレベルと状態Eレベルを同時に決定する場合で説明したが、これに限らず、別々に決定してもよい。
また、状態Aレベルと状態Eレベルの双方が高いレベル値で決定され難いように設定する場合で説明したが、これに限らず、確率設定装置15に設定されている設定値が高いほど、双方が高いレベル値で決定されるようにしてもよい。
主制御部10は、図8に示す「状態Bレベル抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、状態Bレベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10の記憶部に記憶する。
例えば、図8に示すように、「レベル2」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル1」と「レベル3」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル3」よりも「レベル1」の方が選択され易いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Bレベルは、ATステージで実行されるアイテムの獲得抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、後述するバトルステージを有利に進めるためのアイテムが獲得し易くなる。
主制御部10は、図9に示す「状態Cレベル抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、状態Cレベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10の記憶部に記憶する。
例えば、図9に示すように、「レベル2」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル1」と「レベル3」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル3」よりも「レベル1」の方が選択され易いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Cレベルは、ATステージにおいて実行される特化ステージB移行率の上乗せ抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、特化ステージにBに移行し易くなる。
主制御部10は、図10に示す「状態Dレベル抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、状態Dレベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10の記憶部に記憶する。
例えば、図10に示すように、「レベル1」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル2」と「レベル3」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル3」よりも「レベル2」の方が選択され易いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Dレベルは、ATステージにおいて実行されるCBゲーム数の上乗せ抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、CBゲーム数が上乗せされ易くなる。
主制御部10は、図11に示す「状態Fレベル抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、状態Fレベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10の記憶部に記憶する。
例えば、図11に示すように、「レベル1」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル2」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル3」は、設定6の場合に選択され難いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Fレベルは、ATステージにおいて実行される白7揃いナビの導出抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、白7揃いを許容するナビ(以下、白7揃いナビ)が発生し易くなる。
このように、通常区間から有利区間への移行時に、今回の有利区間内における状態A-Fのレベル値を決定する。
これにより、決定した各状態のレベル値に基づいて、通常ステージ中に、次回移行するATステージ中の期待度を示唆する演出を発生させることが可能となる。
例えば、状態Aレベルに高いレベル値が選択されている場合には、次回移行するATステージがループ(継続)し易いことを示唆するような演出を発生することができる。
これにより、遊技者に対して「今回の有利区間内でATステージに移行したい」と思わせることで、遊技に対する継続意欲を高めることができ、遊技機の稼働率を向上させることが可できる。
また、複数の状態レベルを備えることで、多彩な遊技内容を実現することができるため、遊技が単調にならず、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、通常ステージは、複数の確率状態を有しており、例えば、通常確率状態と高確率状態が設定されている。通常確率状態に制御されているよりも、高確率状態に制御されている方が、CZステージやATステージへの移行確率が高くなるように制御される。なお、高確率状態中には、ボーナス役の当選確率を高めるようにしてもよい。
確率状態の移行は、例えば、レア役当選時の所定の確率で通常確率状態から高確率状態に移行(昇格)するような制御が行われる。一方、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時及びハズレ役当選時の所定の確率で高確率状態から通常確率状態へ移行(降格)する制御が行われる。
なお、確率状態の移行は、当選役によって移行することに限らず、所定ゲーム数ごとに確率状態が切り替わるようにしてもよい。
確率状態が通常確率状態から高確率状態に移行すると、副制御部20の制御により、表示器8において高確率状態である旨の報知が行われる。例えば、ステージの背景を昼間の背景から夕方の背景に変更させることで高確率状態である旨の報知を行う。
通常ステージは、通常ステージAと通常ステージBを備えている。
(通常ステージA)
通常ステージAは、通常ステージに突入後、最初に滞在する遊技状態である。
通常ステージAでは、内部抽選処理における当選役に基づいて、通常ステージB及びCZステージへの移行抽選が行われる。当該移行抽選では、現在の確率状態と現在の遊技区間に基づいて当選確率が異なるようになっている。
具体的には、通常区間に滞在中の場合には、図12(a)に示す「遊技状態移行抽選テーブル(通常区間)」を参照することで、内部抽選処理においてレア役に当選したことを契機に、所定の当選確率に基づいて抽選が行われる。
例えば、スイカ役<弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
なお、レアリプレイ役に当選した場合には、当該移行抽選は行われないように制御される。
また、有利区間に滞在中、且つ、通常確率状態の場合には、図12(b)に示す「遊技状態移行抽選テーブル(有利区間+通常確率状態)」を参照することで、内部抽選処理においてレア役又はレアリプレイ役に当選したことを契機に、所定の当選確率に基づいて抽選が行われる。
例えば、スイカ役<弱チェリー役、弱チェリーリプレイ役<チャンス目役、チャンス目リプレイ役<強チェリーリプレイ役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
また、有利区間に滞在中、且つ、高確率状態の場合には、図12(c)に示す「遊技状態移行抽選テーブル(有利区間+高確率状態)」を参照することで、内部抽選処理においてレア役又はレアリプレイ役に当選したことを契機に、所定の当選確率に基づいて抽選が行われる。
例えば、弱チェリー役、弱チェリーリプレイ役<スイカ役<チャンス目役<チャンス目リプレイ役<強チェリー役<強チェリーリプレイ役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
図12(b)、(c)に示すように、通常ステージAにおいて、有利区間滞在中は、通常確率状態よりも高確率状態の方が、通常ステージB又はCZステージへの移行確率が高くなるように制御される。
そして、当該移行抽選に当選した場合は、主制御部10は、通常ステージAから通常ステージB又はCZステージへ移行するように制御する(図6の矢印a、c)。
(押し順当て演出)
通常ステージAでは、上述した移行抽選に当選することでCZステージへ移行することの他に、CZステージへ移行可能な場合がある。
通常ステージAでは、押し順ベル役が当選した場合、所定の確率で押し順当て演出が実行される。
押し順当て演出は、遊技者が自力で押し順ベル役の押し順を正解させることが可能な演出状態であり、例えば、表示器8には、所定の演出画像(6択チャレンジ!)と押し順ナビが「?」で表示される。
押し順当て演出において、押し順に正解した場合には、主制御部10は、CZステージに移行するように制御する(図6の矢印c)。
一方、押し順当て演出において、押し順が不正解の場合には、主制御部10は、引き続き、通常ステージAに制御する。
なお、押し順当て演出において押し順が不正解の場合、通常ステージBに移行するように制御してもよい。これにより、押し順が不正解であっても、引き続き、CZステージへの移行の期待度が高い状態に滞在することができる。
また、押し順当て演出が出現可能な「所定の確率」は、有利区間におけるSBこぼし目の発生状況によって変化するようになっている。
具体的には、SBこぼし目の停止表示が連続するほど確率が向上するようになっている。例えば、SBこぼし目が3回連続して停止表示した場合には、確率は30%となり、SBこぼし目が4回連続して停止表示した場合には、確率は50%となる。
また、SBこぼし目以外の出目が停止表示した場合には、確率がリセット(0%)される。
(通常ステージB)
通常ステージBは、通常ステージAから突入可能であり、所定ゲーム数(10ゲーム+α)の間、滞在可能な遊技状態である。
通常ステージBは、10ゲームを消化後、SBこぼし目の停止表示又はSB終了を契機に終了する。具体的には、10ゲームを消化後、SB役に当選しない場合には、通常ステージBは終了するが、10ゲームを消化後、SB役に当選した場合には、通常ステージBは終了せずに継続するようになっている。
すなわち、通常ステージBは、10ゲームを消化した後であっても、SBこぼし目の停止表示又はSB役に入賞することで、「+α」のゲーム数だけ延長させることができる。
また、10ゲームを消化した後に突入したSB中に、レア役に当選した場合には、通常ステージBに再度制御されるようになっている。すなわち、「10ゲーム+α」が再セットされる。なお、これに限らず、SB中にレア役に当選した場合には、再度、SBこぼし目の停止表示又はSB役に入賞するまで継続するようにしてもよい。
通常ステージBでは、内部抽選処理においてレア役に当選したことを契機として、所定の当選確率に基づいてCZステージへの移行抽選が行われる。
すなわち、通常ステージBでは、「10ゲーム+α」の間に、CZステージへの移行権利を獲得することを目指して遊技を行うことになる。
例えば、スイカ役<弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっており、通常ステージAにおいて行われる移行抽選よりも高い確率で当選するように設定されている。
当該移行抽選に当選した場合は、主制御部10は、通常ステージBからCZステージへ移行するように制御し(図6の矢印d)、当該移行抽選に非当選の場合は、主制御部10は、通常ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印b)。
(通常ステージにおけるレアリプレイ役当選時の制御)
次に、図13を参照して、通常ステージにおいてレアリプレイ役に当選した場合の特徴的な制御について説明する。
例えば、ATステージの終了後、RT状態がRT4(特定遊技状態)のまま、通常区間、且つ、通常ステージに移行する場合がある。RT4滞在中は、上述したように、遊技者にとって非常に有利な特定役(例えば、強チェリーリプレイ役)が当選可能な状態である。
また、上述したように、通常区間、且つ、通常ステージ中は、特定役(強チェリーリプレイ役)が当選した場合でも、通常ステージB又はCZステージへの移行抽選が実行されないように制御される。
すなわち、RT4滞在中に、通常ステージにおいて特定役が当選した場合、有利区間に制御されている場合には、高い確率で特典(他の遊技状態への移行権利)が付与されるものの、通常区間に制御されている場合には、特典が付与されないようになっている。
そのため、本実施形態に係るスロットマシン1(副制御部20)は、RT4滞在中、且つ、通常区間滞在中において、特定役に当選した場合には、第1の操作態様(中押し)による操作を促す特定情報(押し順ナビ)(以下、押し順回避ナビという。)を報知するようになっている(図13のA)。
そして、押し順回避ナビに従って、遊技者が停止操作を行った場合には、第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)が停止表示することになる。
これにより、RT4に滞在中、且つ、通常区間では、強チェリーリプレイ役に当選したことで、遊技者にとって非常に有利に働く第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)が停止表示することを回避することができ、遊技者に対して特定役の当選による喪失感を防止することができる。
また、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、特定役に当選した場合に報知される特定情報(押し順回避ナビ)に、確率設定装置15により設定された設定値に関する設定値情報を含めて報知が可能である。
例えば、押し順回避ナビとして、「1」「2」「3」等の文字情報からなる押し順を表示器8に表示する際に、所定の画像(例えば、キャラクタ画像)も含めて表示してもよい。表示するキャラクタ画像は、各設定値に応じて選択されるものであり、表示されたキャラクタにより、ある程度設定値を予測可能である。
なお、これに限らず、押し順回避ナビとして、スピーカ9から出力される「左」、「中」、「右」の音声に、他の効果音や音声を含めて設定値を予測可能としてもよい。
また、設定値情報を報知する場合、それぞれ信頼度を異ならせてもよい。信頼度の高さとして、例えば、キャラクタの表情等によって信頼度が異なるようにしてもよく、出力される音声の種類によって信頼度が異なるようにしてもよい。
これにより、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、特定役に当選した場合に、確率設定装置15により設定されている設定値を遊技者に対して示唆することができるため、特定役の当選による喪失感を防止することができる。
また、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、特定役に当選した場合、確率設定装置15により設定された設定値が、特定の設定値(第2設定値(例えば設定6))の場合には、押し順回避ナビを報知しないようにすることができる。
これにより、特定役に当選した場合であっても、第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)の停止表示を許容することになり、「通常区間中に第2の特定停止態様が停止表示=高設定確定」と関連付けることができる。
その結果、遊技者に対して特定の設定値を確定的に告知することができ、特定役の当選による喪失感を防止することができる。
また、通常ステージでは、RT4に滞在中、且つ、有利区間において、特定役に当選した場合には、第1の操作態様(中押し)による操作を促す特定情報(押し順回避ナビ)を報知しないようになっている(図13のB)。すなわち、第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)の停止表示を許容する。
なお、この場合、表示器8の画面主要において、特定役に当選したことを報知するためのカットイン演出が実行される。カットイン演出は、例えば、所定のキャラクタ画像が一瞬(例えば、1秒間)表示されることで実行される。
これにより、遊技者は特定役に当選したことを認識することで、遊技者にとって非常に有利に働く第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)を停止表示させることができる。
なお、通常ステージでは、RT4に滞在中、且つ、有利区間において、弱チェリーリプレイ役やチャンス目リプレイ役等の特別役に当選した場合も同様に、押し順回避ナビを報知しないようになっている(図13のD)。
また、通常ステージでは、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、特別役(例えば、弱チェリーリプレイ役)に当選した場合には、第1の操作態様(中押し)による操作を促す特定情報(押し順回避ナビ)を報知しないようになっている(図13のC)。すなわち、特別役に当選した場合には、第3の特定停止態様(BAR・リプレイ・チェリー)の停止表示を許容する。
これは、次の理由によるものである。
図12(b)、(c)に示すように、有利区間滞在中に特別役が当選した場合は、特定役が当選した場合と比較して、特典(他の遊技状態への移行権利)が付与される確率が低く設定されている。
そのため、特定役が当選した場合と比較して特別役が当選した場合には、遊技者の喪失感が小さいことから、押し順回避ナビの報知を行わずに、第3の特定停止態様の停止表示を許容するようになっている。
これにより、通常区間であっても、遊技者は特別役の当選を認識することができるため、例えば、現在のRT状態の判別や設定判別等に利用することができる。
なお、これに限らず、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、弱チェリーリプレイ役やチャンス目リプレイ役等の特別役に当選した場合、押し順回避ナビを報知してもよい。
(CZステージ)
CZステージ(第1遊技状態)は、通常ステージから突入し、ATに制御される遊技状態である。
また、CZステージでは、RT2やRT3に滞在中の場合には、押し順ベルこぼし目の停止表示を回避することができるため、RT4に移行し易く、遊技者にとって有利に遊技が進行することになる。
CZステージは、前半部(CZステージA)と後半部(CZステージB)から構成され、さらに、後半部(CZステージB)は、CZステージB1(通常第1遊技状態)とCZステージB2(特別第1遊技状態)から構成される。
各CZステージは、各ステージに設定された規定ゲーム数を消化するまで継続し、CZステージAの終了後、主制御部10は、CZステージB1又はCZステージB2へ移行するように制御する(図6の矢印e、f)。
CZステージAからの移行先(CZステージB1又はCZステージB2)は、通常ステージ中にCZステージへの移行が確定した際に決定する。
具体的には、主制御部10は、図14に示す「CZステージB種別抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、CZステージB1又はCZステージB2を抽選により決定する。
例えば、図14に示すように、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合よりも、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合の方が、CZステージB2が選択され易いように設定されている。
なお、これに限らず、奇数設定の場合よりも、偶数設定の場合の方が、CZステージB2が選択され易いように設定してもよく、CZステージB1とCZステージB2において選択され易さを同じに設定してもよい。
(CZステージA)
CZステージAは、規定ゲーム数(例えば、10ゲーム)の間、継続して遊技が行われる。
CZステージAでは、CZステージBの滞在ゲーム数が決定される。
具体的には、主制御部10は、図15に示す「CZステージBゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、CZステージBの初期ゲーム数(10ゲーム)にゲーム数を上乗せするか否かを抽選により決定する。
例えば、図15に示すように、レア役、共通ベル役以外<共通ベル役<スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて、当該上乗せ抽選に当選し易くなっている。
また、当該上乗せ抽選の契機となるレア役には、レアリプレイ役も含まれる。なお、これに限らず、レアリプレイ役は、抽選対象外としてもよい。
当該上乗せ抽選に当選した場合には、初期ゲーム数に「1ゲーム」上乗せされる。すなわち、CZステージAの全てのゲーム(10ゲーム)で上乗せ抽選に当選した場合には、CZステージBの滞在ゲーム数は、20ゲーム(初期ゲーム数(10ゲーム)+上乗せゲーム数(10ゲーム))となる。なお、上乗せされるゲーム数は、1ゲームに限らず、2ゲーム以上としてもよい。
(CZステージB)
CZステージBは、CZステージAの終了後に突入し、CZステージB種別抽選により決定したCZステージB1又はCZステージB2において遊技が行われる。また、CZステージAで決定した滞在ゲーム数の間、継続して遊技が行われる。
CZステージB1は、遊技開始時においてATステージ(第2遊技状態)への移行権利が付与されていない遊技状態であり、CZステージB2は、遊技開始時においてATステージへの移行権利が付与されている遊技状態である。
そのため、CZステージB1滞在中は、滞在ゲーム数を消化するまでの間に、少なくともATステージへの移行権利(特典)が付与されることを期待して遊技を行うことになる。
具体的には、主制御部10は、判定手段として動作することにより、白7リプレイ役、共通ベル、レア役(レアリプレイ役も含む)の当選を契機に、特典(ATステージへの移行権利、特化ステージ(第3遊技状態)への移行権利、ATステージを延長させるための延長利益等)を付与するか否かを判定(抽選)する。
CZステージB1滞在中は、図16(a)に示す「CZステージB1特典付与抽選テーブル」を参照することで特典を付与するか否かの抽選が行われる。
例えば、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役<白7リプレイ役の関係性に基づいて当選し易くなっている。なお、白7リプレイ役に当選した場合は、当選が確定する。
CZステージB2滞在中は、図16(b)に示す「CZステージB2特典付与抽選テーブル」を参照することで特典を付与するか否かの抽選が行われる。
例えば、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役、白7リプレイ役の関係性に基づいて当選し易くなっている。なお、白7リプレイ役又は強チェリー役に当選した場合は、当選が確定する。
図16(a)、(b)に示すように、CZステージB1よりもCZステージB2の方が、当選確率が高くなるように設定されている。そして、当該抽選に当選した場合には、複数の特典の中から少なくとも1つの特典が付与される。
(CZステージBにおける特典の付与)
次に、CZステージBにおいて特典が付与される場合の特徴的な制御について説明する。
主制御部10は、上述した特典付与抽選に当選した場合、特典付与手段として動作することにより、付与する特典の順序を規定した特典付与順序に基づいて、複数の特典の中から少なくとも1つの特典を付与可能である。
特典付与順序に関する情報は、主制御部10の記憶部に記憶されており、例えば、「ATステージへの移行権利(第1の特典)」→「特化ステージAへの移行権利(第2の特典)」→「特化ステージBへの移行権利(第2の特典)」→「EXゲーム数の上乗せゲーム数(第3の特典)」→「EXゲーム数の上乗せゲーム数(第3の特典)」・・・の順序で付与することが規定されている(図17参照)。
このような順序で規定された特典を、特典付与抽選に当選するごとに付与可能になっている。具体的には、CZステージB終了時の特典付与抽選の当選回数に応じて付与する特典が異なることになる。
このように、CZステージB滞在中の特典付与抽選に当選した回数に応じて付与される特典の内容が変化するため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
また、主制御部10は、CZステージB1に滞在する場合とCZステージB2に滞在する場合において、特典の付与順序が異なるように制御する。
例えば、CZステージB1滞在中は、特典付与順序のうち第1の順序に基づいて特典を付与する。
第1の順序は、特典付与順序の所定番目に規定された特典から順に付与可能な順序であり、例えば、特典付与順序の1番目(所定番目)から順に付与する。
すなわち、CZステージB1では、図17に示すように、初めに「ATステージへの移行権利」から付与され、その後、特典付与抽選に当選するごとに付与される特典が順に変化する。
具体的には、CZステージB1滞在中に特典付与抽選の当選回数が1回の場合には、主制御部10は、特典として「ATステージへの移行権利」を付与し、CZステージB1終了後、ATステージへ移行するように制御する(図6の矢印g1)。
また、特典付与抽選の当選回数が2回の場合には、主制御部10は、特典として「特化ステージAへの移行権利」を付与し、CZステージB1終了後、特化ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印g2)。
また、特典付与抽選の当選回数が3回の場合には、主制御部10は、特典として「特化ステージBへの移行権利」を付与し、CZステージB1終了後、特化ステージBへ移行するように制御する(図6の矢印g2)。
また、特典付与抽選の当選回数が4回以上の場合には、主制御部10は、特典として「EXゲーム数の上乗せゲーム数(例えば、10ゲーム)」を付与し、CZステージB1終了後、ATステージへ移行するように制御する(図6の矢印g1)。すなわち、「EXゲーム数の上乗せゲーム数」は所定回数連続で付与可能である。
また、CZステージB1滞在中に、特典付与抽選が0回の場合には、主制御部10は、CZステージB1終了後、通常ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印h)。
一方、CZステージB2滞在中は、特典付与順序のうち第2の順序に基づいて特典を付与する。
第2の順序は、所定番目より後の特定番目に規定された特典から順に付与可能な順序であり、例えば、特典付与順序の3番目(特定番目)から順に付与する。
すなわち、CZステージB2では、図17に示すように、初めに「特化ステージBへの移行権利」が付与され、その後、特典付与抽選に当選するごとに付与される特典が順に変化する。
具体的には、CZステージB2滞在中の特典付与抽選の当選回数が1回の場合には、主制御部10は、特典として「特化ステージBへの移行権利」を付与し、CZステージB1終了後、特化ステージBへ移行するように制御する(図6の矢印g2)。
また、特典付与抽選の当選回数が2回以上の場合には、主制御部10は、特典として「EXゲーム数の上乗せゲーム数(例えば、10ゲーム)」を付与し、CZステージB1終了後、ATステージへ移行するように制御する(図6の矢印g1)。
すなわち、CZステージB2滞在中は、特典付与順序のうち、1番目(ATステージへの移行権利)と2番目(特化ステージAへの移行権利)の特典付与が省略される。
詳細は後述するが、特化ステージの終了後はATステージBへ移行(復帰)するため、特典として付与される「特化ステージAへの移行権利」と「特化ステージBへの移行権利」は、「ATステージへの移行権利」も特典として付与されることを意味する。
また、「EXゲーム数の上乗せゲーム数」についても、実質的に「ATステージへの移行権利」も特典として付与されることになる。なお、これに限らず、「EXゲーム数の上乗せゲーム数」のみを付与するようにしてもよい。
また、CZステージB中に特典付与抽選に当選した場合には、当選したことを報知する演出が実行される。
具体的には、白7リプレイ役の当選を契機として、特典付与抽選に当選した場合には、白7揃いナビを報知する演出が実行される。例えば、スタートレバー3の操作に基づいて、表示器8に、「白7」図柄の停止操作を促す画像の表示(「白7を狙え!」)と、逆押し操作を促す操作画像が表示される。そして、目押し操作の成功により、白7揃いが停止表示した場合には、付与する特典を表す画像が表示器8に表示される。
また、白7リプレイ役以外の当選を契機に、特典付与抽選に当選した場合には、ボタン演出が実行される。例えば、スタートレバー3の操作に基づいて、表示器8に、演出ボタン2cの操作を促す操作ボタンを模した画像や、操作を指示する文字情報(例えば、「PUSH」)等からなる操作画像が表示される。そして、演出ボタン2cの操作により、付与する特典を表す画像が表示器8に表示される。
このように、本実施形態に係るスロットマシン1(主制御部10)は、滞在するステージごとに付与する特典の順番が異なるように制御する。
これにより、CZステージB1とCZステージB2において、特典付与抽選の当選回数が同じであっても、付与する特典の種類を異ならせることができる。そのため、遊技が単調になることを防止することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
また、特典付与抽選の当選回数によって付与される特典の種類が変化するため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。特に、ATステージへの移行が確定していないCZステージB1では、獲得可能な特典として、CZステージ=「ATステージへの移行権利」といった決まりきった特典に限らず、「特化ステージへの移行権利」や「EXゲーム数の上乗せ」というような意外性のある特典を付与することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、CZステージB1とCZステージB2において、付与する特典を決定するためのテーブルを共通のテーブルを用いることができる。そのため、ステージごとに別々にテーブルを用意する必要がなく、テーブルデータの記憶領域を抑えることができる。
なお、「CZステージBにおける特典の付与」については、以下に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、特典付与抽選の当選回数に応じて特典を1つ付与する場合で説明したが、これに限らず、特典付与抽選の当選回数に応じて特典を全て付与してもよい。例えば、CZステージB1において、特典付与抽選に5回当選した場合には、「ATステージへの移行権利の獲得」、「特化ステージAへの移行権利」、「特化ステージBへの移行権利」、「EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)」、「EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)」の全てを付与してもよい。なお、この場合、「特化ステージAへの移行権利」と「特化ステージBへの移行権利」の特典は、何れか一方のみを付与するようにしてもよい。
また、上記の説明では、特典付与抽選に当選したことを報知する演出を、全ての契機において実行する場合で説明したが、これに限らず、白7リプレイ役の当選を契機として特典付与抽選に当選した場合のみ演出を実行し、白7リプレイ役以外の当選を契機として特典付与抽選に当選した場合は演出を実行しないようにしてもよい。すなわち、当選結果を遊技者に隠してもよい。
また、CZステージBにおいて付与可能な特典は、上述したものに限らず、例えば、「AT継続率の上乗せ」、「バトルステージで消費するアイテム」、「ボーナス役に当選するまでATが継続する権利」等としてもよい。
また、上記の説明では、特典付与抽選の当選回数に応じて固定の特典が付与される場合で説明したが、これに限らず、複数の特典の中から抽選により決定してもよい。例えば、CZステージB1において、特典付与抽選に2回当選した場合には、「特化ステージAへの移行権利」と「EXゲーム数の上乗せ」のうち抽選で決定された特典を付与するようにしてもよい。
また、「EXゲーム数の上乗せ」は、特典付与抽選の当選回数に応じて合計のゲーム数を付与してもよい。例えば、CZステージB2において、特典付与抽選に4回当選した場合には、30ゲーム(10ゲーム+10ゲーム+10ゲーム)を付与してもよい。
また、「EXゲーム数の上乗せ」は、特典付与抽選の当選回数の増加に応じて変化させてもよい。例えば、20ゲーム、30ゲーム、40ゲームのように異ならせてもよい。
また、特典付与抽選の当選回数が特定回数(例えば、7回)以上に到達した場合は、後述するエンディングBが確定するようにしてもよい。この場合、エンディングBが確定しても、その旨を報知せずに、通常通りATステージが進行するように制御することで、作業感が出ないようにすることが好ましい。
(ATステージ)
ATステージは、CZステージから突入し、メダルの獲得が極めて容易な遊技状態である。
ATステージ(特別遊技状態)は、ATステージA、ATステージB(第1特別遊技状態)及びバトルステージ(第2特別遊技状態)から構成されており、3つのステージで一連の遊技を実現し、これらの遊技を1セットとして遊技が進行する。
通常、ATステージA→ATステージB→バトルステージの順に遊技が進行し、バトルステージにおいて実行されるAT継続抽選に当選した場合には、バトルステージ終了後に、ATステージAに移行することで、再度、1セットの遊技が可能となる。
また、詳細は後述するが、バトルステージにおけるAT継続抽選では、AT継続率が高い方が当選し易いようになっており、また、アイテムを保有している方が当選し易いようになっている。
そのため、バトルステージ突入までに、AT継続率を上乗せ抽選等によって上昇させること、多くのアイテムを獲得すること、が遊技者にとって有利に遊技が進行することになる。
また、ボーナスと特化ステージAは、AT継続率を大量上乗せが可能な遊技状態であり、ATステージ中にこれらの遊技状態に突入することで、さらに有利となる。
(ATステージA)
ATステージAは、ATステージに突入後、始めに滞在するステージであり、規定ゲーム数(12ゲーム)を消化するまでの間滞在し、規定ゲーム数を消化後、ATステージBへ移行するように制御される(図6の矢印i)。
ATステージA滞在中は、表示器8において所定の演出が実行される。
実行される演出は、ATステージAの突入回数に対応付けられており、6種類(エピソード1~エピソード6)で構成されている。また、各エピソードは、演出内容(表示器8の表示内容、ストーリ、BGM等)が異なるように設定されている。
ATステージAの初回突入時は、エピソード1の演出が実行され、次回以降、ATステージAに移行するごとに、「エピソード2→エピソード3→・・・→エピソード6」の順に演出が実行される。
なお、初回のATステージA突入時に、遊技者がエピソードを自由に選択可能にしてもよい。これにより、初回のエピソードの演出を選択できるので、ATステージAが継続しなくても、全てのエピソードの演出を確実に見ることができる。
ATステージAでは、AT継続率の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、今回ゲームの当選役に基づいて、AT継続率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、通常リプレイ役又は押し順ベル役の当選を契機として、所定の当選確率に基づいてAT継続率の上乗せ抽選を行う。当該抽選に当選した場合には、1%~5%のうち何れかの上乗せ率が選択される。
なお、詳細は後述するが、AT継続率は、バトルステージにおいて実行されるAT継続抽選の当選確率である。例えば、AT継続率が20%である場合は、押し順ベル役当選時の20%の確率で継続抽選に当選する。
また、AT継続率の初期値は、ATステージA突入時に「0%」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定の確率を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Aレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
また、ATステージAでは、EXゲーム数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、今回ゲームの当選役に基づいて、EXゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、レア役の当選を契機として、所定の当選確率に基づいてEXゲーム数の上乗せ抽選を行う。例えば、スイカ役<弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
当該抽選に当選した場合には、1、2、5、10、20ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
なお、詳細は後述するが、EXゲーム数は、ATステージBに滞在可能なゲーム数であるため、EXゲーム数が多いほどATステージBの滞在期間を延長することができる。
また、EXゲーム数の初期値は、ATステージA突入時に「0ゲーム」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定のゲーム数を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Eレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
(ATステージB)
ATステージBは、ATステージAから突入し、規定ゲーム数(初期ゲーム数(30ゲーム)+EXゲーム数)を消化するまでの間滞在し、規定ゲーム数を消化後、バトルステージへ移行するように制御される(図6の矢印j)。
また、ATステージBは、所謂STタイプのゲーム性を有しており、白7リプレイ役の当選を契機として白7揃いが停止表示した場合には、初期ゲーム数(30ゲーム)が再セットされるようになっている。
すなわち、ATステージBでは、白7揃いの停止表示によって初期ゲーム数を再セットすることでATステージBの滞在期間を延長しつつ、その間に、AT継続率を上昇させることを目指して遊技が行われる。
EXゲーム数は、初期ゲーム数とは別に管理され、初期ゲーム数を消化した(残りゲーム数がゼロになった)場合に、消費が開始されるゲーム数である。
そのため、初期ゲーム数を消化した場合でも、EXゲーム数を消化するまでに白7揃いが停止表示すれば、ATステージBが継続することになる。この場合、残りのEXゲーム数は、次回のATステージBに引き継がれる。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、ATステージBの規定ゲーム数のうち、初期ゲーム数に対する上乗せは行わずに、EXゲーム数に対する上乗せを行うようになっている。
これにより、初期ゲーム数に対して大量にゲーム数が上乗せされることがないため、1回のATステージBに長期間滞在することがなく、遊技が単調になることを防止することができる。また、短い滞在期間の中で緊張感のある遊技性を実現することができる。
なお、初期ゲーム数の消化中に白7揃いが停止表示した場合よりも、EXゲーム数の消化中に白7揃いが停止表示した場合の方が、大きい上乗せがされるようにしてもよい(例えば、初期ゲーム数の再セット+EXゲームの上乗せ)。これにより、EXゲーム数を消化中の遊技者の期待感を引き付けることができる。
次に、ATステージB中に実行される各種抽選処理について説明する。
ATステージBでは、1セットの遊技において初回突入時の場合のみ、状態別確率状態抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図18に示す「状態別確率状態抽選テーブル」を参照することで、各状態A~Eの確率状態(低確率又は高確率)を抽選により決定する。
例えば、図18に示すように、各状態A~Eについて状態レベルが高いほど、「高確率」が選択され易いように設定されている。そして、高確率が選択された方が、ATステージB中に実行される各種抽選において有利な抽選結果が導出され易くなり、ATステージの遊技を有利に進めることができる。
このように、1セットごとに、各状態の確率状態が、状態A=低確率、状態B=高確率、・・・状態E=低確率というように決定されるため、1セットごとに多種多彩な遊技性を持たすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、状態A=低確率、状態F=高確率が決定されたセットでは、AT継続率が上乗せされ難いものの、白7揃いがされ易いような遊技性を生ずることができる。
また、状態A=高確率、状態B=低確率が決定されたセットでは、AT継続率が上乗せされ易いものの、アイテムが獲得し難いような遊技性を生ずることができる。
また、ATステージBでは、AT継続率の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、通常リプレイ役、押し順ベル役又は1枚役が当選した場合、図19に示す「AT継続率上乗せ抽選テーブル」を参照することで、状態Aの確率状態に基づいてAT継続率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、図19に示すように、状態Aの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が上乗せ抽選に当選し易いように設定されている。また、当該抽選に当選した場合には、1%~5%のうち何れかの上乗せ率が選択される。
また、ATステージBでは、アイテムの獲得抽選が実行される。
アイテムは、後述するバトルステージにおいて実行されるAT継続抽選において影響を与えるパラメータであり、アイテムの有無によってAT継続抽選の当選期待度が異なるようになっている。
アイテムは、当選役に対応して規定されており、例えば、ベル役に対応するベルアイテム(第1のアイテム)、チェリー役に対応するチェリーアイテム(第1のアイテム)、スイカ役に対応するスイカアイテム(第2のアイテム)、チャンス目役に対応するチャンス目アイテム(第1のアイテム)の4種類が設けられている。なお、アイテムは、これに限らず、適宜設定が可能であり、4種類以外としてもよい。
具体的には、主制御部10は、アイテム付与手段として動作することにより、共通ベル役、弱チェリー役(弱チェリーリプレイ役も含む)又はスイカ役が当選した場合には、図20(a)に示す「アイテム抽選テーブル(弱レア役)」を参照することで、状態Bの確率状態に基づいてアイテムを付与するか否かを抽選により決定する。
また、チャンス目役又は強チェリー役(強チェリーリプレイ役も含む)が当選した場合には、図20(b)に示す「アイテム抽選テーブル(強レア役)」を参照することで、状態Bの確率状態に基づいてアイテムを付与するか否かを抽選により決定する。
図20に示すように、状態Bの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、強レア役に当選した場合の方が、弱レア役に当選した場合よりも当選し易いように設定されている。
このように、レア役の当選時に、アイテムの獲得の期待も加わるため、ATステージB中の興趣を高めることができる。
当該抽選に当選したことで付与されるアイテムは、バトルステージが終了するまで保有され、遊技者に視認可能に表示される(図29参照)。なお、これに限らず、ATステージが終了するまで又は有利区間が終了するまで保有してもよい。
また、本実施形態では、均等の当選確率で各アイテムが当選することを想定しているが、これに限らず、アイテムごとに当選確率を異ならせてもよく、当選役ごとに当選確率を異ならせてもよい。
また、ATステージBでは、特化ステージB移行率の上乗せ抽選が実行される。
特化ステージB移行率は、ATステージB中に白7揃いが停止表示した場合に、特化ステージBへ移行可能な確率である。
また、特化ステージB移行率は、ATステージ突入後、特化ステージBへ移行するまで又は有利区間が終了するまでリセットされずに持ち越されるようになっている。
特化ステージB移行率の初期値は、ATステージ突入時に「0%」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定の確率を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Cレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
具体的には、主制御部10は、SB役又はハズレ役が複数回連続で当選したことを契機に、特化ステージB移行率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、SB役又はハズレ役が3回又は4回連続で当選した場合には、図21(a)に示す「特化ステージB移行率上乗せ抽選(3、4連)」を参照することで、状態cの確率状態に基づいて上乗せ率を抽選により決定する。この場合、状態Cの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、SB役又はハズレ役が5回以上連続で当選した場合には、図21(b)に示す「特化ステージB移行率上乗せ抽選(5連以上)」を参照することで、状態cの確率状態に基づいて上乗せ率を抽選により決定する。
5回以上連続で当選した場合には、当選が確定するように設定されており、1%~5%のうち何れかの上乗せ率が選択される。この場合、状態Cの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が、大きい上乗せ率が選択され易いように設定されている。
また、ATステージBでは、CBゲーム数の上乗せ抽選が実行される。
CBゲーム数は、後述する白7揃いナビの導出抽選における当選確率を高める遊技期間を規定するゲーム数であり、当該上乗せ抽選の当選後から消費が開始される。
すなわち、CBゲーム数が多いほど、白7リプレイ役に当選した場合の白7揃いナビを導出可能な期間が長くなるため、特化ステージへ移行する確率を高めることができる。
具体的には、主制御部10は、弱チェリー役(弱チェリーリプレイ役も含む)又はスイカ役が当選した場合、CBゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、図22に示す「CBゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、状態Dの確率状態に基づいて上乗せゲーム数を抽選により決定する。この場合、状態Dの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、当該抽選に当選した場合には、10、20、30ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
また、CBゲーム数の初期値は、ATステージB突入時に「0ゲーム」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定のゲーム数を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Dレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
また、ATステージBでは、EXゲーム数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、共通ベル役又はレア役(レアリプレイ役も含む)が当選した場合、EXゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、図23に示す「EXゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、状態Eの確率状態に基づいて上乗せゲーム数を抽選により決定する。この場合、状態Eの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、当該抽選に当選した場合には、5、10、20ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
また、ATステージBでは、状態Fの確率状態移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、1枚役が当選した場合には、状態Fの確率状態を低確率から高確率に移行(昇格)するための抽選を実行し、通常リプレイ役が当選した場合には、状態Fの確率状態を高確率から低確率に移行(降格)するための抽選を実行する。
例えば、1枚役が当選した場合には、図24(a)に示す「状態F確率状態移行抽選(低確率)」を参照することで、状態Fレベルに基づいて高確率に移行(昇格)するか否かを抽選により決定する。この場合、状態Fレベルが高い方が昇格し易いように設定されている。
また、通常リプレイ役が当選した場合には、図24(b)に示す「状態F確率状態移行抽選(高確率)」を参照することで、状態Fレベルに基づいて低確率に移行(降格)するか否かを抽選により決定する。この場合、状態Fレベルが低い方が降格し易いように設定されている。
また、ATステージBでは、白7揃いナビの導出抽選が実行される。
まず、ATステージにおいて白7揃いが停止表示した場合の制御について説明する。
ATステージにおいて、白7揃いが停止表示した場合には、特化ステージへの移行が確定する。詳細は後述するが、特化ステージの終了後は、初期ゲーム数(30ゲーム)を再セットしてATステージBに移行(復帰)する。
すなわち、白7揃いの特典として、特化ステージへの移行とATステージBの再遊技が付与されることになる。
そのため、遊技者は、ATステージにおいて白7揃いが停止することを期待して遊技を行うことになる。
但し、白7揃いを停止表示させるには、白7リプレイ役の当選ゲームにおいて、逆押しによる押し順操作により「白7」図柄の目押しが必要であるため、白7揃いが可能なタイミングを示す白7揃いナビの導出が必要となる。
また、白7リプレイ役の当選時に、常に、白7揃いナビを導出してしまうと、遊技者に対して過剰な利益を与えてしまう虞がある。
そこで、本実施形態に係るスロットマシン1(主制御部10)は、白7リプレイ役の当選時に、白7揃いナビの導出の可否を抽選により決定するようになっている。
具体的には、主制御部10は、白7リプレイ役が当選した場合、図25に示す「白7揃いナビ導出抽選テーブル」を参照することで、CBゲーム数に基づいて白7揃いナビの導出を決定する。
例えば、CBゲーム数が1以上の場合には、32/256の確率で当選(白7揃いナビの導出)し、CBゲーム数がゼロの場合には、状態Fが低確率の場合には、1/256の確率で当選し、状態Fが高確率の場合には、8/256の確率で当選するように設定されている。
このように、CBゲーム数を保有している方が、CBゲーム数を保有していない場合よりも当選し易いように設定されている。
また、当該抽選に非当選(白7揃いナビを導出しない)の場合には、押し順回避ナビが報知されるようになっている。例えば、逆押し以外の押し順の報知や押し順画像に代えて「!」等の画像を表示する。
一方、当該抽選に当選(白7揃いナビの導出)し、白7揃いが停止表示した場合には、主制御部10は、特化ステージBの移行抽選を実行する。
具体的には、主制御部10は、特化ステージB移行率に基づいて特化ステージBへの移行抽選を行い、当該抽選に当選した場合には、特化ステージBへ移行するように制御し、非当選の場合には、特化ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印m)。
また、ATステージBにおいて、フェイク白7リプレイ役が当選した場合には、白7揃いナビを導出する。これにより、白7リプレイ役当選時と同様の白7揃いナビが報知されるため、遊技者の期待感を引き付けることができる。
(バトルステージ)
バトルステージは、ATステージBから突入し、7ゲームの期間、継続可能な遊技状態である。
バトルステージでは、ATステージのセット継続をかけたAT継続抽選が行われる。
AT継続抽選に当選した場合には、主制御部10は、バトルステージ終了後、ATステージAへ移行するように制御する(図6の矢印k)。
なお、ATステージAの突入回数が特定回数(例えば、6回)に到達している場合には、バトルステージ終了後、エンディングAを経由してからATステージAに移行するように制御する(図6の矢印l)。エンディングAでは、6種類のエピソードを完走したことを祝福するような演出が表示器8において実行される。
一方、AT継続抽選に非当選である場合には、主制御部10は、バトルステージ終了後、通常ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印o)。
バトルステージにおいて実行されるAT継続抽選は、当選役に基づくAT継続抽選とAT継続率に基づく継続抽選がある。
(当選役に基づくAT継続抽選)
バトルステージ滞在中は、毎ゲーム、当選役に基づいてセット継続の可否について抽選が行われる。
また、当該継続抽選では、アイテムを保有しているか否かに応じて当選期待度が異なるようになっている。
具体的には、主制御部10は、判定手段として動作することにより、通常リプレイ役やハズレ役に当選した場合、又は、共通ベル役、弱チェリー役、強チェリー役、スイカ役又はチャンス目役に当選し(レアリプレイ役も含む)、且つ、当選した役に対応するアイテムを保有していない場合には、図26(a)に示す「継続抽選テーブル(アイテム無し)」を参照することで継続抽選を行う。
例えば、通常リプレイ役、ハズレ役<共通ベル役<スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
また、主制御部10は、共通ベル役、弱チェリー役、強チェリー役、スイカ役又はチャンス目役に当選し(レアリプレイ役も含む)、且つ、当選した役に対応するアイテムを保有している場合には、図26(b)に示す「継続抽選テーブル(アイテム有り)」を参照することで継続抽選を行う。
例えば、スイカ役<共通ベル役<弱チェリー役<チャンス目役、強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。なお、チャンス目役又は強チェリー役に当選した場合は、当選が確定する。
図26(a)、(b)に示すように、当選役に対応するアイテムを保有していない場合より保有している場合の方が、高い確率で継続抽選に当選するようになっている。
すなわち、共通ベル役に対応するベルアイテム、弱チェリー役及び強チェリー役に対応するチェリーアイテム、スイカ役に対応するスイカアイテム、チャンス目役に対応するチャンス目アイテムを保有しているか否かに応じて、ATステージの継続期待度が異なる。
このように、7ゲーム間で当選する役の種類と、その当選した役に対応するアイテムの有無によって遊技性を多様化することができ、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
また、当選役に対応するアイテムを保有している場合に実行される継続抽選では、主制御部10は、特典付与手段として動作することにより、継続抽選の当選に加えて、さらに、特典を付与する場合がある。
付与する特典としては、EXゲーム数の上乗せゲーム数(第1の特典)と特化ステージの移行権利(第2の特典)とを含む複数の特典があり、例えば、図26(b)に示すように、EXゲーム数の上乗せゲーム数(5ゲーム)、EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)、特化ステージAの移行権利、特化ステージBの移行権利、特化ステージAの移行権利+EXゲーム数の上乗せゲーム数(5ゲーム)、特化ステージBの移行権利+EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)等がある。
また、ベルアイテム、チェリーアイテム又はチャンス目アイテム(第1のアイテム)を保有している場合は、特化ステージの移行権利よりもEXゲーム数の上乗せゲーム数の方が、高い確率で付与可能に設定されている。
一方、スイカアイテム(第2のアイテム)を保有している場合は、EXゲーム数の上乗せゲーム数よりも特化ステージの移行権利の方が、高い確率で付与可能に設定されている。
このように、継続抽選の契機となる役の当選に応じて、ATステージの継続権利とは別に、さらに異なる種類の特典(EXゲーム数の上乗せゲーム数、特化ステージの移行権利)が付与される場合がある。
これにより、バトルステージ中の当選役に注目を集めることができ、保有しているアイテムに対応する役に当選した場合には、遊技者の期待感をより向上させることが可能となる。
(アイテムを用いた継続抽選演出と特典付与)
次に、図29を参照して、アイテムを用いた継続抽選演出と特典付与について説明する。
図29は、ATステージB突入後の演出の流れと特典付与に関する一例を示している。
図29(a)に示す例は、ATステージBの開始時の状態を示している。ATステージB中は、例えば、表示器8の画面左上に残りゲーム数81と残りEXゲーム数82が表示される。
また、画面右上には、アイテム表示領域90が表示される。
アイテム表示領域90には、画面左側からベルアイテム表示領域91、スイカアイテム表示領域92、チェリーアイテム表示領域93、チャンス目アイテム表示領域94が順に表示される。
ATステージB中に、レア役等の当選を契機として、アイテムの獲得抽選に当選した場合には、表示器8においてアイテムを獲得した旨の報知が行われる。
例えば、図29(b)に示す例では、ベルアイテムを獲得した状態を示しており、ベルアイテム表示領域91にアイテムを獲得した旨を示す画像(例えば、強調画像)が表示される。
同様に、スイカアイテム、チェリーアイテム、チャンス目アイテムを獲得した場合にも、それぞれ、スイカアイテム表示領域92、チェリーアイテム表示領域93、チャンス目アイテムにアイテムを獲得した旨を示す画像が表示される。
このように、遊技者は、ATステージのセット継続抽選に影響するアイテムの獲得状況を把握することができる。
なお、各アイテムは、1つのみ保有することを想定しているが、これに限らず、複数保有可能にしてもよい。この場合、保有している各アイテムの数を認識可能に表示してもよい。
ATステージBの規定ゲーム数(初期ゲーム数+EXゲーム数)を消化すると、バトルステージに移行する。
バトルステージ中は、例えば、表示器8の画面左上に残りゲーム数85が表示され、画面右上にアイテム表示領域90が引き続き表示される(図29(c))。
図29(c)に示す例では、バトルステージ開始前までに、ベルアイテム、スイカアイテム及びチェリーアイテムを獲得している状態を示している。
また、バトルステージでは、例えば、主人公キャラクタ83と敵キャラクタ84とがバトルを繰り返すバトル演出が表示器8において実行される。バトルの勝敗は、バトルステージ中に実行される継続抽選の結果に基づいており、継続抽選に当選した場合には、主人公キャラクタ83が勝利する演出が実行され、継続抽選に非当選の場合には、バトルステージ終了時に主人公キャラクタが敗北する演出が実行される。
図29(d)に示す例では、バトルステージ中にスイカ役に当選した場合を示している。
この場合、保有するスイカアイテムを1つ消費することで継続抽選が実行される。また、このとき、主人公キャラクタ83が優勢な演出がされることが好ましい。
継続抽選に当選した場合には、図29(e)に示すように、主人公キャラクタが勝利する勝利画像86(例えば「WIN!」の文字情報等)が表示器8に表示される。
その後、バトルステージからATステージAに移行し、ATステージAの演出が表示器8において開始される(図29(f)参照)。
なお、図29(e)に示す例では、チェリーアイテムが残存した状態を示している。アイテムは、バトルステージ終了時にリセット(初期化)されることを想定しているが、これに限らず、次のセットに持ち越してもよく、あるいは、EXゲーム数、CBゲーム数、AT継続率等に変換してもよい。
また、上述したように、アイテムを消費することで実行される継続抽選では、継続抽選の当選に加えて、さらに、特典が付与される場合がある。
図29(g)に示す例では、スイカアイテムを使用した継続抽選において当選したものの、特典が付与されなかった場合と、スイカアイテムを使用した継続抽選において当選し、さらに、特典(図29(g)では特化ステージAへの移行権利)が付与された場合を示している。
特典が付与されなかった場合には、ATステージAの終了後、ATステージBに移行する。一方、特典が付与された場合には、ATステージAの終了後、特化ステージAに移行する。
なお、これに限らず、アイテムを使用した継続抽選に当選した場合は、必ず、特典を付与するようにしてもよい。
また、アイテムを使用した継続抽選に当選し、さらに、特典が付与された場合であっても、所定の確率(例えば10%)に基づいてATステージAの終了後にATステージBに移行し、その後、所定ゲーム数経過後、特典が付与された旨を報知(特化ステージAへ移行)してもよい。これにより、特典付与の期待感を持たせることができる。
また、アイテムを使用した継続抽選に当選した場合には、勝利画像86を通常の表示態様とは異なる表示態様で表示してもよい。
例えば、アイテムを使用していない継続抽選で当選した場合には、「WIN!」の文字情報のみからなる勝利画像86の表示態様(通常表示態様)で表示し、一方、アイテムを使用した継続抽選で当選した場合には、例えば、図29(e)に示すような、味方キャラクタ画像を含む勝利画像86の表示態様(特殊表示態様)で表示してもよい。これにより、特典の獲得を期待させることができる。
また、アイテムを使用した継続抽選において当選し、さらに、特典が付与された場合には、他のキャラクタの表示、複数のキャラクタの表示、文字画像等を表示することで、特典の付与を示唆してもよい。
また、スピーカ9を用いた音声(セリフ)や、ランプ11を用いた発光よる示唆又は報知としてもよく、これらを組み合わせてもよい。
さらに、アイテムを使用した継続抽選に当選した場合には、役(アイテム)に応じて異なる勝利画像86を表示してもよい。
(AT継続率に基づくAT継続抽選)
バトルステージ滞在中は、押し順ベル役の当選を契機に、セット継続の可否について抽選が行われる。
具体的には、主制御部10は、押し順ベル役に当選した場合、現在のAT継続率に基づいて継続抽選を行う。AT継続率が80%以上の場合には、当選(1セット継続)が確定し、79%以下の場合には、そのAT継続率に基づいて抽選が行われる。
AT継続率が80%以上の場合には、7ゲーム間で当該抽選に当選しなかった場合、7ゲーム消化後に継続確定演出が実行されて、バトルステージからATステージAに移行する(図29(f)参照)。
また、バトルステージ中に、「7ゲーム連続で押し順ベル役に当選した場合」や「7ゲーム連続で押し順ベル役に非当選の場合」も当選(1セット継続)が確定するようになっている。
また、AT継続率が80%以上の場合には、バトルステージ中に流れる楽曲を特定の楽曲(例えば、プレミアムの楽曲)に差し替えることで、遊技者に継続確定を示唆してもよい。なお、ATステージB中に、AT継続率が80%以上に到達した場合も同様に、楽曲を変化させてもよい。
また、AT継続率が所定値(例えば、100%)を超えた場合には、所定値を超えた分のAT継続率は次セットに持ち越されるようになっている。なお、所定値は、100%に限らず、適宜変更可能であり、128%や256%としてもよい。
(特化ステージ)
特化ステージ(特殊遊技状態)は、特化ステージAと特化ステージBを有しており、AT継続率の上乗せとEXゲーム数の上乗せが高確率で行われるため、上乗せに特化した「特化ゾーン」として位置付けられている。
特化ステージA又は特化ステージBへの突入は、例えば、CZステージBにおいて特典付与抽選に当選した場合(図6の矢印g2)、ATステージBにおいて白7揃いが停止表示した場合(図6の矢印m)に突入可能である。
特化ステージA及び特化ステージBは、それぞれ所定ゲーム数(10ゲーム+α)の間、滞在可能である。
具体的には、10ゲーム消化後、SB役に当選しない場合には、特化ステージは終了する。一方、10ゲーム消化後、SB役に当選した場合には、特化ステージは終了せずに継続するようになっている。
すなわち、10ゲーム消化後であっても、SBこぼし目の停止表示又はSB役に入賞することで、「+α」のゲーム数だけ延長させることができる。
また、10ゲーム消化後に突入したSB中に、レア役に当選した場合には、「10ゲーム+α」が再セットされて、特化ステージが継続する。
特化ステージの終了後は、主制御部10は、ATステージBへ移行するように制御する(図6の矢印n)。この場合、上述したように、移行後のATステージBでは、初期ゲーム数(30ゲーム)が再セットされる。
(特化ステージA)
特化ステージAは、AT継続率の上乗せが高確率でされ易い遊技状態である。
特化ステージAでは、AT継続率の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図27に示す「AT継続率上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、AT継続率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、図27に示すように、押し順ベル役又はレア役に当選した場合は、当選が確定し、その他の当選役(押し順ベル役とレア役以外)に当選した場合は、128/256の確率で当選する。
当該抽選に当選した場合には、1、2、5、10、20、30、50%のうち何れかの上乗せ率が選択され、レア役に当選した場合には、大きい上乗せ率が選択されるように設定されている。
(特化ステージB)
特化ステージBは、EXゲーム数の上乗せが高確率でされ易い遊技状態である。
特化ステージBでは、EXゲーム数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図28に示す「EXゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、EXゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、図28に示すように、何れの当選役が当選した場合でも、上乗せがされるように設定されており、特に、レア役に当選した場合には、大きい上乗せゲーム数が選択されるように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、1、2、5、10、20、30ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
(ボーナス)
ボーナスは、遊技媒体の増加が見込める遊技者に有利な遊技状態であり、各ステージにおいてボーナス役に対応する図柄の組合せの停止により突入し(図6の矢印q)、所定の払出枚数を超えた時点で終了する。
ボーナスには、ビッグボーナス(青BB、赤BB)とレギュラーボーナス(赤RB、白RB)がある。
ボーナスは、ベル役に高確率で当選し、押し順ベル役に当選した場合は、共通ベル役と同様に、必ず入賞するように制御される。
ビッグボーナスは、所定枚数(例えば、252枚)を超えるメダルの払い出しがされた時点で終了し、レギュラーボーナスは、所定枚数(例えば、96枚)を超えるメダルの払い出しがされた時点で終了する。
ボーナス中は、ボーナス突入時に滞在したステージに応じて各種抽選が実行される。
例えば、通常ステージから突入した場合には、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス中にATステージへの移行抽選が行われる。この場合、ビッグボーナス中は、青BBの方が赤BBよりも当選期待度が高くなるように設定されている。
また、ATステージから突入した場合には、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス中にEXゲーム数の上乗せ抽選が行われる。
また、特化ステージAから突入した場合には、AT継続率の上乗せ抽選が行われ、特化ステージBから突入した場合には、EXゲーム数の上乗せ抽選が行われる。
なお、ボーナス中に行われる各種抽選は、上記に限らず、例えば、アイテムの獲得抽選等を行ってもよい。
ボーナス終了後は、遊技状態の移行抽選に非当選の場合には、突入前のステージに移行(復帰)する(図6の矢印r)
(エンディングB)
エンディングBは、有利区間の終了に近づいてきた場合に移行可能な遊技状態であり、一連の遊技において、遊技者にとって有利な遊技状態の終盤といった位置付けである。
具体的には、有利区間中にエンディングリミッタに到達した場合、各遊技状態(ステージ)から突入し、有利区間リミッタまで継続する。
そして、有利区間リミッタに到達した場合には、主制御部10は、有利区間を終了するとともに、通常ステージAに移行するように制御する(図6の矢印p)。
また、エンディングB中は、基本的に、出玉に関する抽選処理は実行されないようになっている。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、以下に示すような変形例1~5とすることもできる。
なお、以下に示す変形例1~5においては、上述した実施形態と異なる点のみ説明して、その他の点については、上述の実施形態と同様であるので説明は省略する。
(1)変形例1:CZステージに関する抽選状態
上述の実施形態では、通常ステージ中は、通常確率状態と高確率状態を含む複数の確率状態に制御される場合で説明したが、これに代えて又はこれに加えて、CZステージに関する抽選状態を管理してもよい。
具体的には、CZステージへの移行確率を管理する状態Aと、CZステージ中のATステージへの移行確率を管理する状態Bを備える。
また、状態A及び状態Bは、複数の段階(レベル)で設定されており、高いレベルが決定されている方が遊技者にとって有利に遊技が進行し易いようになっている。
状態Aのレベルは、レア役の当選を契機に変移し、状態Bのレベルは、遊技回数(ゾーン)によって変移する。
これにより、CZステージへの移行し易さと、CZステージの突破率を別に管理することで、多彩な遊技が実行されて、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
(2)変形例2:特殊白7揃いによるCZステージへの移行
通常ステージにおいて、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せ(特殊白7揃い)が停止表示した場合には、CZステージへ移行するように制御してもよい。
上述したように、特殊白7リプレイ役は、RT2又はRT3滞在中のみ抽選対象であり、特殊白7揃いが停止した場合には、遊技者に対して有利な状態(RT4)にも移行することになる。
そのため、通常ステージ中に、特殊白7揃いが停止した場合には、CZステージへの移行とともに、RT4にも移行したことを認識させることができる。
その結果、CZステージ中にRT4に滞在する場合には、上述したように、ATステージへ移行し易いため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
(3)変形例3:ボーナス終了間際の上乗せ高確演出の回避
ボーナス中に、所定条件の成立に応じてポイントを付与し、貯まったポイントに応じて特典(例えば、他の遊技状態への移行権利)を付与可能にしてもよい。また、高い確率でポイントの上乗せが行われるポイント高確状態を備えてもよい。
ポイント高確状態は、例えば、3ゲームの間継続し、その間はボーナス中の通常演出とは異なる高確演出(連続演出)が実行される。また、ポイント高確状態は、3ゲーム中に次セットの継続可否を決定することで、繰り返し継続(連荘)が可能である。
このようなゲーム性を備えるボーナスにおいて、ボーナスの終了間際に、ポイント高確状態が継続(連荘)すると決定された場合には、高確演出を実行せずに、通常演出を実行する。
これにより、ボーナスの終了に伴って、高確演出が途中で終了してしまうことを回避することができ、期待感が高められる高確演出の結末を最後まで楽しめるような興趣性の高い演出が実行可能である。
(4)変形例4:有利区間中の差枚数に応じた特典の付与
上述の実施形態では、有利区間中の差枚数(投入枚数-払い出し枚数)の計数値であるカウンタBの示す値がマイナスの場合には、カウンタBの示す値をゼロにすることを想定しているが、これに限らず、マイナスの値を計数し、記憶部に記憶するようにしてもよい。
すなわち、有利区間中の差枚数は、「総払い出し枚数<総投入枚数」であればマイナスとなり、一方、「総払い出し枚数>総投入枚数」であればプラスとなる。
このように有利区間中の差枚数としてマイナスの値を計数する場合には、有利区間中の差枚数に応じて、付与される特典の割合が異なるようにしてもよい。
具体的には、有利区間中の差枚数が、所定の値(例えば、-3000)以下か否かで、有利区間中に参照する各種抽選テーブルにおける特典の付与確率を変更することができる。
例えば、有利区間中の差枚数が「-3000」以下の場合には、図12(b)、(c)に示す「遊技状態移行抽選テーブル」では、「非当選」が選択される確率を半分に下げ、その確率分を「通常ステージB」又は「CZステージ」が選択される確率に振り分けてもよい。
また、図16に示す「CZステージB1、B2特典付与抽選テーブル」では、「非当選」が選択される確率を半分にし、その確率分を「当選」が選択される確率に振り分けてもよい。
また、図23に示す「EXゲーム数上乗せ抽選テーブル」では、「0」が選択される確率を半分にし、その確率分を他の上乗せゲーム数(例えば、「5」)が選択される確率に振り分けてもよい。
このように、有利区間中の差枚数が所定の値以下の場合には、特典が付与され易いようにすることで、ATステージに長期間移行していない遊技者に対して救済が可能となるので、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを防止することができる。
なお、カウンタBは、有利区間開始時にゼロにセットしてから開始する場合を想定しているが、これに限らず、他の初期値(例えば、9000)をセットしてもよい。
この場合、カウンタBの示す値が11400を超えたら有利区間リミッタ(11400=9000+2400)に到達したとすることができる。
このように、ゼロではない初期値をセットする事により、マイナスの値を計算するという処理が省略できるため、処理負担の軽減と記憶部の容量を削減することができる。
(5)変形例5:有利区間中の差枚数の計数処理
上述の実施形態では、有利区間移行条件が成立した場合に、カウンタBの示す値を初期値としてゼロにすることを想定しているが、これに限らず、カウンタBの示す値をゼロ以外にしてもよい。
上述した実施形態においては、1回の有利区間中のゲーム数を計数するためのカウンタAと、1回の有利区間中の差枚数を計数するためのカウンタBを設けて、有利区間リミッタを監視するようにしている。
主制御部10は、通常区間から有利区間に移行すると、1回の有利区間中に実行したゲーム回数の計数(カウンタA)を開始し、カウンタAの示す値がリミッタ値(4000ゲーム)に到達した場合に、当該有利区間を強制的に終了するとともに、特別遊技状態としてのAT状態を終了するようにしている。
また、1回の有利区間中にメダルの払い出し(クレジットの加算も含む)が行われた場合に払い出されたメダル枚数を加算(カウンタBを加算)し、1回の有利区間中にゲームの実行された場合(メダルが消費された場合)には、当該ゲームの実行に際してベットされたベット数を減算(カウンタBを減算)し、カウンタBの示す値がリミッタ値(2400枚)に到達した場合に、有利区間リミッタの作動条件(制限条件)が成立したと判定して、有利区間を強制的に終了するとともに、特別遊技状態としてのAT状態を終了するようにしている。
すなわち、主制御部10は、有利区間における遊技価値(メダル)の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して減算処理を行うとともに、有利区間における遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して加算処理を行うことで、消費された遊技価値と付与された遊技価値との差数情報(差枚数)を算出可能な差数情報算出手段と、差数情報に関わる予め定められた制限条件(有利区間リミッタの作動条件)が成立したことに基づき、有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段とを備えるのである。
そして、有利区間移行条件が成立した場合に、カウンタA及びカウンタBに初期値を設定することとなるが、本変形例5においては、このカウンタBに設定することとなる初期値を上述した実施形態と異なるようにしている。
本変形例5のスロットマシン1について、図30~図34を参照して説明する。
まず、図30を参照して、主制御部10のRAMの記憶領域について説明する。
本変形例5においては、カウンタBとして、1バイト分のカウンタB1と、1バイト分のカウンタB2との2バイト分の領域を確保して計数結果を記憶可能としていて、例えば、図30に示すように、RAMの記憶領域における所定のアドレス(「XXXXH」)にカウンタB1を設定し、上記アドレスの次のアドレス(「XXXX+1H」)にカウンタB2を設定するようにしている。
そして、カウンタB1から差枚数の計数を開始して、カウンタB1が桁上がりした場合にカウンタB2を計数することにより1回の有利区間における差枚数を計数可能としている。
次に、図31を参照して、主制御部10におけるカウンタB(B1、B2)の初期値を設定するためのカウンタB初期値設定処理について説明する。
上述したように、カウンタBは、有利区間移行条件が成立した場合に初期値が設定されることとなるが、図31は、この初期値を設定するための処理である。
まず、カウンタB初期値設定処理が開始されると、ステップS1において、有利区間移行条件が成立したか否かの判定を行う。
有利区間移行条件が成立した場合には、ステップS2に移行し、有利区間移行条件が成立していない場合には、本カウンタB初期値設定処理を終了する。
次に、ステップS2において、カウンタBの示す値に、初期値として「63136」(65536枚-2400枚)を設定する処理を行う。
具体的には、カウンタB1に「160」を設定し、カウンタB2に「246」を設定(246×256+160)することとなる。
本変形例5においては、詳細は後述するが、メダルの払出時において2バイトのカウンタBにおける計数可能な範囲を超えた場合、すなわち、メダルの払出数の方が消費数よりも多くなった場合の差枚数が「65536枚」となった場合に有利区間リミッタを作動させるようにしている。
これに対して、ステップS2においては、カウンタBの示す値の初期値として、有利区間リミッタが作動することとなる上記差枚数の「65536枚」に対して、任意の値(特定数)である「2400枚」を減算する値に設定している。
したがって、少なくとも遊技者が実際に獲得したメダル数(純増枚数)が「2400枚」となった場合に、有利区間リミッタが作動することとなるのである。
例えば、既に1回の有利区間中において差枚数が「63136」となっている時点でAT状態に移行した場合でも、その後有利区間リミッタが作動するまでに、遊技者は「2400枚」のメダルを獲得可能となるのである。
その後、本カウンタB初期値設定処理を終了する。
なお、上記に限らず、遊技者が実際に獲得したメダル数(純増枚数)が「2400枚」を超えた場合に、有利区間リミッタが作動する場合には、上記初期値を設定する際の任意の値(特定数)を「2401枚」とし、初期値を「63135」(65536枚-2401枚)としてもよい。また、任意の値(特定数)は「2401枚」以上としてもよい。
以上のように、カウンタB初期値設定処理においては、少なくとも2バイトで構成されて、差数情報(カウンタBの示す値)に関する数値情報(カウンタB1及びB2の示す値)を記憶可能な記憶手段(RAM)に対して、初期値設定手段(差数情報算出手段)としての主制御部10は、有利区間への移行条件の成立に基づいて、記憶手段における数値情報の初期値として、記憶手段の計数可能上限数(65536)に対して、任意に設定される特定数(2400)を減算した値を設定可能とするのである。
次に、図32は、主制御部10における有利区間リミッタの作動に関わる差枚数計数処理について説明する。
上述したように、1回の有利区間において、メダルの払出数の方が消費数よりも多くなった場合の差枚数が「65536枚」となった場合に有利区間リミッタを作動させるようにしているが、図32は、この有利区間リミッタの作動を監視するための各種カウンタの計数等を行うための処理である。
まず、差枚数計数処理が開始されると、ステップS10において、有利区間中か否かの判定を行う。
有利区間中の場合には、ステップS11に移行し、有利区間中でない場合には、本差枚数計数処理を終了する。
次に、ステップS11において、ゲームが実行されたか否かの判定を行う。
ゲームが実行された場合には、ステップS12に移行し、ゲームが実行されていない場合には、本差枚数計数処理を終了する。
次に、ステップS12において、カウンタB1の示す値から本ゲームでのベット数を減算する処理を行う。
例えば、有利区間中のゲームにおいて3ベットが設定されていた場合には、カウンタB1の示す値から「3」が減算されることとなる。
次に、ステップS13において、カウンタB1の示す値が桁下がり(ボロ-)したか否かの判定を行う。
すなわち、例えば、ステップS12での「3」の減算処理の結果、カウンタB1に対応するRAMの値が「03H」から「00H」に変化した場合には、キャリーフラグがセットされないが、カウンタB1に対応するRAMの値が「00H」から「FDH」に変化した場合には、キャリーフラグがセット(ON)されることとなるので、このキャリーフラグの有無を判定するのである。
カウンタB1の示す値が桁下がりした場合、すなわち、キャリーフラグがセットされている場合には、ステップS14に移行し、カウンタB1の示す値が桁下がりしていない場合、すなわち、キャリーフラグがセットされていない場合には、ステップS15に移行する。
次に、ステップS14において、カウンタB2の示す値から「1」を減算する処理を行う。
すなわち、カウンタB1が桁下がり(ボロ-が発生)した場合に、カウンタB2の示す値から「1」が減算されて、カウンタB2から借り受けるような処理が行われることとなる。
なお、本変形例5においては、上述したように、1回の有利区間中のゲーム数が4000回に達した場合に有利区間リミッタが作動するようになっている。したがって、最小でも差枚数が「51136枚」(初期値63136枚-12000枚)でゲーム数による有利区間リミッタが作動することとなるので、ステップS14での減算処理の結果、カウンタB2の示す値(カウンタBの示す値)が桁下がりすることはない。
また、例えば、1回の有利区間中のゲーム数により有利区間リミッタが作動する機能を設けない場合でも、差枚数の初期値として「63136枚」である比較的大きい値を設定しているので、ステップS14での減算処理の結果、カウンタB2の示す値(カウンタBの示す値)が桁下がりする可能性が低くなっているが、ステップS14での処理を行うに際して、カウンタB2の値が「0」となっている場合には、ステップ14の処理を行わない(更新停止する)ようにしてもよい。また、ステップS14での減算処理の結果、カウンタB2の示す値(カウンタBの示す値)が桁下がりした場合には、有利区間を終了するようにしてもよい。
次に、ステップS15において、ゲームの実行によりメダルの払い出しがあったか否かの判定を行う。
役の入賞が成立してメダルの払い出し(クレジットの加算も含む)があった場合には、ステップS16に移行し、役の入賞が成立せずにメダルの払い出しがなかった場合には、本差枚数計数処理を終了する。
次に、ステップS16において、カウンタB1の示す値から払い出された分のメダル数を加算する処理を行う。
例えば、有利区間中のゲームにおいて押し順ベル役が入賞して8枚のメダルが払い出された場合には、カウンタB1の示す値に「8」が加算されることとなる。
次に、ステップS17において、カウンタB1の示す値が桁上がりしたか否かの判定を行う。
例えば、ステップS12での「8」の加算処理の結果、カウンタB1に対応するRAMの値が「F7H」から「FFH」に変化した場合には、キャリーフラグがセットされないが、カウンタB1に対応するRAMの値が「FFH」から「07H」に変化した場合には、キャリーフラグがセットされることとなるので、このキャリーフラグの有無を判定するのである。
すなわち、主制御部10は、更新手段により数値情報(カウンタB1の示す値)が更新されることにより、記憶手段(RAM)において桁上がりが発生したか否かを判定可能な判定手段を備えるのである。
ステップS17における判定の結果、カウンタB1の示す値が桁上がりした場合、すなわち、キャリーフラグがセットされている場合には、ステップS18に移行し、カウンタB1の示す値が桁上がりしていない場合、すなわち、キャリーフラグがセットされていない場合には、本差枚数計数処理を終了する。
次に、ステップS18において、カウンタB2の示す値に「1」を加算する処理を行う。
すなわち、カウンタB1が桁上がりした場合に、カウンタB2の示す値に「1」が加算されることとなる。
このように、ゲームの実行された(メダルが消費された)ことに基づき、ステップS12及びステップS14においてカウンタB1及びカウンタB2の示す値が所定数減算され、ゲームの結果、メダルの払い出しが発生したことに基づき、ステップS16及びステップS18においてカウンタB1及びカウンタB2の示す値が所定数加算されるのである。
すなわち、主制御部10は、差数情報(差枚数)の算出に際して、記憶手段(RAM)に記憶されている数値情報(カウンタB1及びカウンタB2の示す値)を更新可能な更新手段を備えるのである。
次に、ステップS19において、カウンタB2は桁上がりしたか否かの判定を行う。
例えば、ステップS18での「1」の加算処理の結果、カウンタB2に対応するRAMの値が「FEH」から「FFH」に変化した場合には、キャリーフラグがセットされないが、カウンタB2に対応するRAMの値が「FFH」から「00H」に変化した場合には、キャリーフラグがセットされることとなるので、このキャリーフラグの有無を判定するのである。
すなわち、主制御部10は、更新手段により数値情報(カウンタB2の示す値)が更新されることにより、記憶手段(RAM)において桁上がりが発生したか否かを判定可能な判定手段を備え、記憶手段における所定の領域(カウンタB2に対応する領域)における桁上がりの有無を判定するのである。
ステップS19における判定の結果、カウンタB2が桁上がりした場合、すなわち、キャリーフラグがセットされている場合には、ステップS20に移行し、カウンタB2が桁上がりしていない場合、すなわち、キャリーフラグがセットされていない場合には、本差枚数計数処理を終了する。
次に、ステップS20において、リミッタフラグをセット(設定)する処理を行う。
リミッタフラグは、有利区間リミッタを作動させるためのフラグであり、このリミッタフラグの設定により、今回の有利区間の終了処理やAT状態の終了処理が行われることとなる。
すなわち、有利区間終了制御手段としての主制御部10は、判定手段(主制御部10)により記憶手段(RAM)における所定の記憶領域(カウンタB2に対応する領域)において桁上がりが発生したと判定された場合に、制限条件(有利区間リミッタ)を成立可能とするのである。
なお、リミッタフラグの設定とともに、カウンタB1およびカウンタB2の双方をゼロクリアするようにしてもよい。
その後、本差枚数計数処理を終了する。
なお、上述の差枚数計数処理においては、ゲームの実行(開始)時にBET数に基づくカウンタBの減算処理を行うとともに、それとは別にゲームの終了(払い出し)時に払い出し数に基づくカウンタBの加算処理を行うようにしているが、ゲームの実行(開始)時に所定の記憶領域にBET数に基づく減算値を一時記憶し、ゲームの終了(払い出し)時に所定の記憶領域に払い出し数に基づく加算値を一時記憶して、ゲームの終了後に当該一時記憶してある減算値と加算値に基づき、カウンタBを更新(加減算)することで、ゲーム終了後にカウンタBを一括して更新するようにしてもよい。
以上のように、本変形例5においては、メダルの払出時において2バイトのカウンタBにおける計数可能な範囲を超えた場合、すなわち、メダルの払出数の方が消費数よりも多くなった場合の差枚数が「65536枚」以上となり、カウンタB2の加算処理においてキャリーフラグが設定された場合に有利区間リミッタを作動させるのである。
すなわち、判定手段としての主制御部10は、更新手段(主制御部10)により数値情報(カウンタB1及びカウンタB2の示す値)が更新されることにより、記憶手段(RAM)において桁上がりが発生したか否かを判定可能であり、有利区間終了制御手段としての主制御部10は、判定手段により記憶手段における所定の記憶領域(カウンタB2に対応する領域)において桁上がりが発生したと判定された場合に、制限条件(有利区間リミッタの作動条件)を成立可能とするのである。
また、カウンタBの示す値の初期値として、有利区間リミッタが作動することとなる上記差枚数の「65536枚」に対して、任意の値である「2400枚」を減算する値に設定するのである。
すなわち、主制御部10は、有利区間への移行条件の成立に基づき、記憶手段(RAM)における数値情報(カウンタB1及びカウンタB2の示す値)の初期値として、当該記憶手段の計数可能上限数(65536)に対して、任意に設定される特定数(2400)を減算した値を設定可能な初期値設定手段を備えるのである。
ここで、図33を参照して、従来技術について説明する、
図33は、差枚数を計数するためのカウンタの示す値と、差枚数の加減との関係を示している。
図33に示すように、従来は、有利区間移行条件が成立した場合に、カウンタの初期値として「0」を設定し、差枚数の増加に伴いカウンタの示す値をその分加算し、差枚数の減少に伴いカウンタの示す値をその分減算するようにしていたが、一般的に遊技開始時にはメダルの消費が増加する状態となるので、カウンタの初期値として「0」を設定していると、差枚数の減少に伴い直ぐにカウンタの示す値が桁下がり(例えば、「65535」)してしまい、この分をマイナス値として別個管理する必要が生じて処理の煩雑化を招いていた。
これに対して、本変形例5においては、カウンタBの示す値の初期値として、有利区間リミッタが作動することとなる上記差枚数の「65536枚」に対して、任意の値である「2400枚」を減算する値に設定することから、差枚数が減少した場合でもカウンタBの示す値が桁下がりしてしまう可能性を低めることができるので、上記従来の課題を解決することが可能となるのである。
また、有利区間リミッタが作動することとなる1回の有利区間中のゲーム数(上記例では4000回)や、有利区間リミッタが作動するまでに遊技者が実際に獲得可能なメダル数の最小値(上記例では任意の値である2400枚)を適宜変更した場合でも、プログラムを変更せずに対応することが可能となるのである。
また、カウンタB2の加算処理においてキャリーフラグが設定された場合に有利区間リミッタを作動させるようにしているので、効率よく有利区間リミッタの到達に対する判定を行うことが可能となるのである。
次に、図34を参照して、本変形例5のスロットマシン1における差枚数の報知について説明する。
上述したように、本変形例5においては、差枚数(差数情報:カウンタBの示す値)に応じて有利区間リミッタが作動することとなるため、遊技店側では、主制御部10をリセットしない状態で営業を開始した場合に、その時点の差枚数が営業内容に影響を与えることとなる。
また、遊技店側では、主制御部10をリセット(あるいは確率設定装置15の設定値を変更)することにより、カウンタBの示す値を初期化することが可能となっている。
したがって、例えば、遊技店の開店に際して、その時点のカウンタBの示す値を報知できる機能が設けられていれば、遊技店に対してカウンタBの示す値を初期化するか否かを判断するための重要な情報を提供可能となるのである。
本変形例5のスロットマシン1においては、以下のように差枚数を報知可能な機能を有している。
図34は、主制御部10から差枚数の表示を指示する情報および差枚数(カウンタBの示す値)の情報が送信されたことに基づき、副制御部20において差枚数を報知(表示)するための差枚数表示処理が行われた場合の表示器8において表示される差枚数確認画像を示している。
本変形例5においては、スロットマシン1の電源投入後に、遊技店側の操作により確率設定装置15のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転された場合に差枚数表示処理を行うようになっているが、そのときの差枚数確認画像を示している。
なお、主制御部10では、差枚数の情報を記憶保持(バックアップ)する機能を有していて、電源投入後に差枚数表示処理が行われた場合には、記憶保持されている差枚数の情報に基づき差枚数確認画像を表示するようにしている。
したがって、主制御部10がリセットされていない場合には、遊技店の開店時には、前日の閉店時に記憶保持された差枚数の情報に基づく差枚数確認画像が表示されることとなる。
図34は、差枚数(カウンタBの示す値)が「59636」(63136枚-3500枚)となっている場合の表示器8における差枚数確認画像を示している。
図34に示すように、表示器8において差枚数確認画像が表示されると、画面の右上に差枚数の初期値とその時点の差枚数との差数を示す吸込み数画像100(「吸込み数+3500枚」)と、有利区間リミッタが作動するまでに獲得可能なメダル数を示す獲得可能枚数画像101(「リミッタまで後5900枚」)とが上下方向に並んで表示される。
すなわち、その時点の吸込み数が「+3500枚」であることと、有利区間リミッタが作動するまでの差枚数の増加可能数(リミッタ値とその時点の吸込み数の加算値)が「5900枚」(2400枚+3500枚)であることが表示されるのである。
副制御部20においては、差枚数の初期値から、主制御部10から送信されたその時点の差枚数の値を減算して吸込み数画像100を表示することとなるが、その時点の差枚数の値の方が差枚数の初期値よりも大きい場合には、吸込み数画像100における数値情報をプラス表示するようにし、その時点の差枚数の値の方が差枚数の初期値よりも小さい場合には、吸込み数画像100における数値情報をマイナス表示するようにしている。
したがって、吸込み数画像100における数値情報がプラス表示であった場合には、遊技者側が不利益となっていて、その不利益となっている分の数値(所謂吸込み数)が表示されることとなる。
以上のように、副制御部20では、主制御部10から受信したその時点の差枚数を特定可能な情報に基づき、表示器8において吸込み数画像100を含む差枚数確認画像を表示させるのである。
すなわち、副制御部20は、所定条件の成立に基づき、差数情報算出手段(主制御部10)により算出された差数情報に関わる情報(吸込み数画像100)を報知する制御を実行可能な報知制御手段を備えるのである。
したがって、遊技店側では、カウンタBをリセットするか否かを判断する際の重要な情報を得ることが可能となり、遊技店の営業方針に対応した適切なカウンタBの取り扱いを行うことが可能となるのである。
例えば、カウンタBが極めて小さい値であった場合には、そのまま営業を継続してしまうと、有利区間リミッタが作動するまでに極めて多数のメダルが払い出されてしまい、遊技店側が極めて不利益となる可能性があることから、このような場合はカウンタBをリセットすることが可能となるのである。
また、副制御部20では、その時点の差枚数とリミッタ値とにより、有利区間リミッタが作動するまでに増加可能な差枚数を表示させるのである。
すなわち、報知制御手段としての副制御部20は、制限条件(有利区間リミッタの作動条件)が成立するまでに差数情報(カウンタBの示す値)が増加可能な情報(獲得可能枚数画像101)を報知可能とするのである。
したがって、容易に有利区間リミッタが作動するまでの獲得可能なメダル数を把握することが可能となり、より遊技店にとって有用な情報を提供することが可能となるのである。
なお、本変形例5においては、有利区間リミッタの作動に関わる差枚数(カウンタBの示す値)に対して、上記のような初期値の設定、及び有利区間リミッタの成立の判定を行うようにしているが、差枚数管理型のAT状態における差枚数の管理等、差枚数を管理する必要のある状態において、本変形例5と同様の制御を行うようにしてもよい。
また、記憶手段における所定の領域において桁上がりが発生した場合に、所定の外部信号を出力することで、遊技店内のホールコンピュータや呼出装置等に、有利区間リミッタに到達した旨を伝えるようにしてもよい。
また、例えば、ゲームの実行結果に応じて所定のポイントの増減を管理する機能を設け、このポイントを管理する際に、本変形例5と同様の制御を適用するようにしてもよい。
また、カウンタBに対応するRAMの記憶領域を2バイトで構成しているが、3バイト以上で構成してもよい。
また、スロットマシン1の外部から操作可能な操作部(演出ボタン2c等)、及び/又はスロットマシン1の内部から操作可能な操作部(前扉1aの裏面側の所定の操作部等)を操作することにより、「あと何枚吸込み数が増加した場合、キャリーフラグがセット(ON)されてしまうか」を示す特定報知(所定の表示部での表示や、スピーカ9による音声出力、ランプ11による発光)を実行することで、「吸込み数が多くなりすぎて有利区間が終了してしまう」ことが起きてしまう可能性があることを注意喚起できるようにしても良い。
また、時刻を判定する手段(RTC等)を設け、営業時間外(例えば、23:00~9:59)において、上記特定報知を実行することで、上記注意喚起するようにしても良いし、営業時間外において、あと所定数(例えば、10000枚)吸い込んだ場合、キャリーフラグがONになってしまう状況のスロットマシン1のみ、上記特定報知を実行するようにしても良い。
また、上記特定報知を実行するか否かを、管理者が設定できるようにしても良い。
また、非有利区間中である場合は、上記特定報知を実行しないようにしても良い。
また、所定の操作により、現在の2バイトカウンタ(カウンタB)の値そのものを報知するようにしても良い。
以上説明したように、本発明においては、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(AT状態)を含む複数の遊技状態を備えるとともに、前記特別遊技状態に制御不能な通常区間と、前記特別遊技状態に制御可能な有利区間とを備える遊技機(スロットマシン1)において、前記有利区間における遊技価値(メダル)の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して減算処理を行うとともに、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して加算処理を行うことで、前記消費された遊技価値と前記付与された遊技価値との差数情報を算出可能な差数情報算出手段(主制御部10)と、前記差数情報に関わる予め定められた制限条件が成立したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段(主制御部10)と、を備え、前記差数情報算出手段は、少なくとも2バイトで構成され、前記差数情報に関する数値情報を記憶可能な記憶手段(RAM)と、前記有利区間への移行条件の成立に基づき、前記記憶手段における数値情報の初期値として、当該記憶手段の計数可能上限数(65536)に対して、任意に設定される特定数(2400)を減算した値を設定可能な初期値設定手段(主制御部10)と、前記差数情報の算出に際して、前記記憶手段に記憶されている数値情報を更新可能な更新手段(主制御部10)と、前記更新手段により前記数値情報が更新されることにより、前記記憶手段において桁上がりが発生したか否かを判定可能な判定手段(主制御部10)と、を含み、前記有利区間終了制御手段は、前記判定手段により前記記憶手段における所定の記憶領域において桁上がりが発生したと判定された場合に、前記制限条件を成立可能な構成としている。
したがって、記憶手段における数値情報の初期値として、記憶手段の計数可能上限数に対して、任意に設定される特定数を減算した値を設定することから、差数情報の減少に伴い数値情報が桁下がりしてしまう可能性を低めることができるので、効率よく差数情報の算出を行うことが可能となる。
また、記憶手段における所定の記憶領域において桁上がりが発生したことを利用して効率よく制限条件の成立を判定することが可能となる。
また、所定条件の成立に基づき、前記差数情報算出手段により算出された差数情報に関わる情報(吸込み数画像100)を報知する制御を実行可能な報知制御手段(副制御部20)を備えた構成としている。
したがって、遊技店側では、差数情報をリセットするか否かを判断する際の重要な情報を得ることが可能となり、遊技店の営業方針に対応した適切な差数情報の取り扱いを行うことが可能となる。
また、前記報知制御手段は、前記制限条件が成立するまでに前記差数情報が増加可能な情報(獲得可能枚数画像101)を報知可能な構成としている。
したがって、容易に制限条件が成立するまでの獲得可能な遊技価値数を把握することが可能となり、より遊技店にとって有用な情報を提供することが可能となる。
なお、上記差数情報算出手段、有利区間終了制御手段、初期値設定手段、更新手段、判定手段、報知制御手段は、主制御部10が備えるものであってもよいし副制御部20が備えるものであってもよい。また、主制御部10と副制御部20の協働により構成されるものであってもよい。
これに対して、特許文献1には、有利区間におけるメダルの差枚数が上限数に達した場合に有利区間を終了させるようにした遊技機が開示されている。
しかしながら、この遊技機においては、効率よく差枚数の計数が行えないといった課題が生じていた。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態では、押し順回避ナビを表示器8やスピーカ9を用いて報知することを想定しているが、これに代えて又はこれに加えて、ナビランプ12を点灯することで報知してもよい。
なお、ナビランプ12は、副制御部20によって制御される場合で説明したが、これに限らず、主制御部10によって制御するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、ATを管理可能な値としてゲーム数を用いているが、これに限らず、例えば、差枚数、押し順ナビの発生回数、小役当選回数、メダルの獲得枚数、メダルの払出数等の少なくとも1つで管理するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、ATステージ中は、ゲーム数減算方式を適用する場合で説明したが、これに限らず、1ゲームごとに加算されるゲーム数が上限数に到達した場合にAT状態が終了するゲーム数加算方式としてもよい。
また、上述の実施形態では、通常ステージは、通常区間又は有利区間に制御され、CZステージ、ATステージ、エンディング及びボーナスは、有利区間に制御される場合を想定して説明したが、これに限らず、各遊技状態は、通常区間及び有利区間の何れか一方又は双方に制御されるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、各種処理において参照するテーブルは、一例であり、前述したテーブルにのみ限定されるものではない。さらに、各種テーブルに係る当選確率は、前述した値に限らず、適宜変更することができる。
また、本実施形態中において、「一方よりも他方の方が確率が高い」、あるいは「一方よりも他方の方が確率が低い」、と表現した場合には、一方の確率は0%を含み、他方の確率が100%を含むものとする。
また、本実施形態中において、各種抽選時に規定された数値は一例であり、幅を持った数値(2以上)でもよいし、幅を持たない数値(1)でもよい。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、相対的に期待度の高い演出が行われた場合に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、相対的に期待度の高い演出が行われた場合に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、遊技状態制御手段などの各種手段としての動作を主制御部10が行ったが、副制御部20がその一部又は全部を行い、副制御部20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御部20が表示器8等において演出を実行する手段として動作を行ったが、主制御部10がその一部又は全部を行い、主制御部10が各種手段として動作することもできる。
また、上述の実施形態において、遊技機は、スロットマシンである例を示したが、これに限定されない。遊技機は、例えば、パチンコ、玉スロなどその他の遊技機でもよい。
また、遊技機は、メダルなどの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆるメダルレス遊技機でもよい。さらに、遊技機は、遊技球などの遊技媒体を外部に払い出さず、内部循環させてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。なお、このようなメダルレス遊技機等は、有利区間における差枚数、ゲーム回数の上限値が、メダルなどの現物を用いる遊技機の上限値とは異なっていてもよい。
また、上述の実施形態では、可変表示手段としてモータにより駆動制御されるリール41を用いたが、これに代えて又はこれに加えて、液晶表示器などの表示器8にリール等の図柄が変動する画像を表示させることにより、表示器を識別情報の可変表示手段として用いることもできる。
1 スロットマシン(遊技機)
41 リール
5 停止ボタン
10 主制御部
20 副制御部

Claims (3)

  1. 通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を含む複数の遊技状態を備えるとともに、前記特別遊技状態に制御不能な通常区間と、前記特別遊技状態に制御可能な有利区間とを備える遊技機において、
    前記有利区間における遊技価値の消費に基づき、消費された遊技価値に対応して減算処理を行うとともに、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して加算処理を行うことで、前記消費された遊技価値と前記付与された遊技価値との差数情報を算出可能な差数情報算出手段と、
    前記差数情報に関わる予め定められた制限条件が成立したことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、
    を備え、
    前記差数情報算出手段は、
    少なくとも2バイトで構成され、前記差数情報に関する数値情報を記憶可能な記憶手段と、
    前記有利区間への移行条件の成立に基づき、前記記憶手段における数値情報の初期値として、当該記憶手段の計数可能上限数に対して、任意に設定される特定数を減算した値を設定可能な初期値設定手段と、
    前記差数情報の算出に際して、前記記憶手段に記憶されている数値情報を更新可能な更新手段と、
    前記更新手段により前記数値情報が更新されることにより、前記記憶手段において桁上がりが発生したか否かを判定可能な判定手段と、
    を含み、
    前記有利区間終了制御手段は、
    前記判定手段により前記記憶手段における所定の記憶領域において桁上がりが発生したと判定された場合に、前記制限条件を成立可能とした
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 所定条件の成立に基づき、前記差数情報算出手段により算出された差数情報に関わる情報を報知する制御を実行可能な報知制御手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記報知制御手段は、
    前記制限条件が成立するまでに前記差数情報が増加可能な情報を報知可能とした
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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